JP4942376B2 - 遊技機 - Google Patents
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Description
特に、近年では、音による演出が重要視される傾向があるとともに、出力される音の音質なども演出効果を高める要素の一つとして注目されており、例えば、低周波数帯域の音質及び音量を増強し、臨場感に溢れる音の演出を行うことが提案されている。
この図に示すように、従来の遊技機では、前面パネルの裏側にスピーカを設けるとともに、スピーカから出力される音を、前面パネルに形成される透音孔を介して外部に放出するようになっている。
また、このような遊技機では、透音孔からピアノ線などの異物が挿入されると、スピーカのコーン紙が破られ、制御基板や払出装置に対して不正行為が行われる可能性があるので、スピーカの背面を保護カバーで覆蓋し、不正行為を防止している。
そこで、遊技媒体の払出経路を利用して、スピーカ部分に対する不正行為を防止することが提案されている。
例えば、特許文献1に記載される遊技機では、払出経路の壁面にスピーカを設け、スピーカから出力される音を、払出経路を介して払出口から放出する。このようにすると、スピーカに対する不正行為がしにくくなるので、背面の保護カバーを省き、音質及び音量の改善が期待できる。
また、ダクト状の払出経路内にスピーカ音を出力した場合、払出経路内に音がこもり、却って音質や音量が低下する可能性があった。
また、遊技媒体が払出経路の内壁に当接する音も共鳴するので、払い出しが行われるとき、特に、大量の遊技媒体が払い出されるボーナスゲームなどの特定遊技状態において、遊技者の満足感を高めることができる。
さらに、遊技媒体が経路内では、遊技媒体が重なった状態で詰まるブリッジと呼ばれる現象が発生することがあるが、本発明では、払出経路を共鳴ポートとして兼用し、払出経路を音で積極的に振動させることにより、このような遊技媒体の詰りも効果的に防止できるようになる。
このようにすると、ラッパ(ホーン)の原理により、音量をさらに増強することができる。
このようにすると、払出口からスピーカに至る経路が複雑な迷路構造になるので、スピーカ部分に対する不正防止効果をより高めることができる。
このようにすると、払出経路を通過して払い出される遊技媒体が外部から視認・目視可能になるので、払い出しにタイミングを合わせた音演出により、相乗効果のある複合的な演出が可能になる。
また、払出経路内に挿入された異物も目視可能になるので、不正防止効果をさらに高めることができる。
このようにすると、スピーカの出力音を筐体前面の中央部から放出し、音による演出の効果をより高めることができる。
このように、本発明の遊技機では、払出経路自体を、遊技機の外部から視認できるように、払出経路を遊技機筐体の内部ではなく、遊技機の正面に露出するように膨出形成することができる。
このように、払出経路を遊技機の筐体外部に形成することで、払出経路のデザイン・設計の自由度が増し、スピーカ音の共鳴構造に好ましい最適な形状の払出経路を形成できるとともに、払出経路が遊技機表面に膨出・露出することで、共鳴するスピーカ音を遊技機外部に大きく響かせることができる。
また、このように遊技機筐体表面に露出する払出経路は、メンテナンス等も容易に行えるように、スピーカの設定・調整や、球詰まりの処理等も遊技機筐体を開くことなく行えるようになる。
また、管状の払出経路によれば、払出口からスピーカに至る経路を迷路的な構造にすることができ、スピーカ部分に対する不正行為を防止できる。
さらに、遊技媒体が払出経路の内壁に当接する音も共鳴するので、払い出しが行われるとき、特に、大量の遊技媒体が払い出されるボーナスゲームなどの特定遊技状態において、遊技者の満足感を高めることができる。
[遊技機]
まず、図1〜図3を参照して、本実施形態に係る遊技機の構成について説明する。
図1は、本発明の第一実施形態に係る遊技機を示す概略正面図であり、図2は、図1に示す本実施形態に係る遊技機を正面右斜め上から見た斜視図で、図3は、同じく図1に示す遊技機の内部構造を示す前扉を開いた状態の斜視図である。
そして、本実施形態のスロットマシン1では、入賞により払い出される遊技媒体が外部から視認可能に通過する払出経路40が長い管状に構成され、この払出経路40の近傍にスピーカ44を配設することにより、スピーカ44の出力音を払出経路40に導入して、払出経路40を共鳴空間として機能させるようにしたものである。
スロットマシン1の前面上部には、液晶表示窓2及びリール表示窓3が備えられている。
液晶表示窓2は、スロットマシン1の背面側に配設された液晶パネル(図示せず)の視認用窓部である。
このリール表示窓3には、通常、入賞ライン表示が描かれており(図示省略)、所定の入賞ラインに沿って停止,配列されたリール21a〜21cの図柄の組合せによって、ゲームの入賞が決定されるようになっている。
スタートレバー4は、三つの各リール21の回転を開始させるゲームスタート手段であり、このスタートレバー4が遊技者の操作によって押下されることで、制御部10にスタート信号が出力され、各リール21a〜21cが一斉に(又は順次)回転するようになっている。
また、このスタートレバー4の押下によりスタート信号が入力されることで、制御部10において内部抽せんが行われる。
したがって、遊技者がこれらスタートレバー4及び停止ボタン5を操作することにより、三つのリール21a〜21cを回転及び停止させて、各リール21a〜21cに付された図柄を所定の入賞配列となるよう揃えるスロットマシン遊技を行うことができる。
本実施形態の上皿6は、スロットマシン1の前面中央部から前方に突出するように形成されている。上皿6の上面部は、遊技球を貯留する凹部を除いてほぼ平坦な水平面であり、その左前端部を利用して投入ボタン7が配置されている。また、上皿6の前面は、ほぼ平坦な垂直面であり、この面を利用してスタートレバー4及び停止ボタン5が配置されている。
下皿8は、スロットマシン1の前面最下部に設けられており、上皿6と同様に遊技球を貯留することができる。上皿6に遊技球を払い出す本実施形態のスロットマシン1では、上皿6でオーバーフローした遊技球が下皿8に払い出される。
制御部10は、スロットマシン1の各部を制御する制御手段であって、IC,メモリ,各種回路基板等を備えたマイクロコンピュータを有して構成されている。
ドラムユニット20は、三つのリール21a,21b,21cと、三つのリール21a〜21cを回転自在に保持し、各リール21a〜21cに対応するステッピングモータ(図示せず)を回転駆動することで各リール21a〜21cの回転の始動,定速回転及び停止の制御を行うモータ駆動回路(図示せず)と、停止された各リール21a〜21cの停止位置を検出して位置信号を制御部10に出力する回胴位置検出部(図示せず)を備えている。
そして、排出口33から排出された遊技球は、後述する払出経路40を介して、上皿6に払い出される。
図4(a)は、本実施形態に係るスロットマシンの払出経路(共鳴ポート)を示す断面図であり、同図(b)は、払出経路の正面図である。
また、図5は、図4に示す払出経路(共鳴ポート)の変更例を示す断面図である。
これらの図に示すように、払出経路40は、スロットマシン1の前面に沿って形成される管状の経路であり、払出経路40は、遊技機正面から視認可能に配設されている。すなわち、本実施形態のスロットマシン1では、払出経路自体を遊技機外部から視認できるように、払出経路40を、遊技機筐体の内部ではなく、遊技機正面に露出するように膨出形成してある。
そして、この払出経路40は、管状に形成されるとともに、この払出経路40に連通する空間内にスピーカ44が配設され、当該スピーカ44の出力音が払出経路40に導入され、払出経路40を介して払出口42から放出されるようになっている。
導入口41の上側には、払出経路40に連通する箱状の入音室43が設けられている。
入音室43の背面には、遊技状況に応じた各種の音(バックグラウンドミュージック、効果音、音声など)を出力するスピーカ44が設けられており、このスピーカ44の出力音が入音室43に入音される。これにより、スピーカ44の出力音は、管状の払出経路40を介して払出口42から外部に放出される。
このようにすると、管状の払出経路40を介して、スピーカ44の出力音が払出口42から放出されるので、払出口42からスピーカ44に至る経路を迷路構造とし、スピーカ44部分に対する不正行為を防止できる。
しかも、スピーカ44から出力される音は、払出経路(共鳴ポート)40内で共鳴するので、低周波数帯域の音質及び音量を増強し、臨場感に溢れた音の演出を行うことができる。
また、本実施形態では、上皿6に対して遊技球を払い出すので、スピーカ44の出力音をスロットマシン1の前面中央部から放出し、音による演出の効果をより高めることができる。
なお、払出経路40を管状にすると、遊技球が経路内でブリッジ状に詰まる可能性が高くなると考えられるが、払出経路40を共鳴ポートに兼用し、払出経路40を音で積極的に振動させることにより、遊技球の詰りを効果的に防止できる。
払出経路40は、経路の広さが一定であってもよいが、図4に示すように、下流側ほど広くなるように形成することが好ましい。このようにすると、ラッパ(ホーン)の原理により、音量をさらに増強し、音の演出効果を高めることができる。
また、払出経路40は、直線的に形成してもよいが、図4に示すように、クランク状に曲折することが好ましく、特に、本実施形態のように、正面形状及び側面形状において立体的に曲折することが好ましい。このようにすると、払出口42からスピーカ44に至る経路が複雑な迷路的な構造になるので、スピーカ44部分に対する不正防止効果をより高めることができる。
また、払出経路40は、透明カバー46で覆われることが好ましい。このようにすると、払い出される遊技球が目視可能になるので、払い出しにタイミングを合わせた音演出により、相乗効果のある複合的な演出が可能になる。
また、払出経路40内に挿入された異物も目視可能になるので、不正防止効果をさらに高めることができる。
また、遊技球が払出経路40の内壁に当接する音も共鳴するので、払い出しが行われるとき、特に、大量の遊技媒体が払い出されるボーナスゲームなどの特定遊技状態において、遊技者の満足感を高めることができる。
さらに、遊技媒体が経路内では、遊技媒体が重なった状態で詰まるブリッジと呼ばれる現象が発生することがあるが、本実施形態では、払出経路40を共鳴ポートとして兼用し、払出経路40を音で積極的に振動させることにより、このような遊技媒体の詰りも効果的に防止できるようになる。
さらに、このように遊技機筐体の表面に露出する払出経路40は、メンテナンス等も容易に行えるように、スピーカの設定・調整や、球詰まりの処理等も遊技機筐体を開くことなく行えるようになる効果もある。
例えば、上述した実施形態では、本発明が適用される遊技機としてスロットマシンの場合を例にとって説明したが、本発明が適用される遊技機としては、スロットマシンに限らず、パチンコ機であってもよく、所定の入賞内容に応じた遊技媒体が払い出される払出経路を備える遊技機であれば、どのような遊技機であっても適用が可能である。
この種の遊技機としては、スロットマシンやパチンコ機の他、例えば、アレンジボール機,雀球機等、玉やコイン等の遊技媒体を使用して遊技を行う各種の遊技機があり、いずれも本発明の適用対象とすることができる。
6 上皿
30 払出装置
40 払出経路
41 導入口
42 払出口
43 入音室
44 スピーカ
45 反射面
46 透明カバー
Claims (6)
- 払出経路を介して、払出口から遊技媒体を払い出す遊技機であって、
前記払出経路が管状に形成され、この払出経路の上端部に、遊技媒体が排出される遊技媒体の導入口が備えられるとともに、当該払出経路の下端部に、前記導入口から排出された遊技媒体が払出経路を介して払い出される払出口が備えられ、
この払出経路に連通して前記導入口の上側に配置される箱状の入音室と、この入音室の背面に設けられたスピーカが配設され、
前記導入口から排出された遊技媒体が当該導入口の上側に配置された入音室を経由することなく前記払出経路に導入されるとともに、前記スピーカの出力音が前記入音室に入音されて前記導入口の上側から前記払出経路に導入され、当該払出経路を介して前記払出口から放出される
ことを特徴とする遊技機。 - 前記払出経路が、下流側ほど広くなる請求項1記載の遊技機。
- 前記払出経路が、クランク状に曲折する請求項1又は2記載の遊技機。
- 前記払出経路が、当該払出経路内を通る遊技媒体が外部から視認可能に形成される請求項1乃至3のいずれか一項記載の遊技機。
- 前記払出口が、遊技機前面の中央部に設けられる上皿に対して遊技媒体を払い出す請求項1乃至4のいずれか一項記載の遊技機。
- 前記払出経路が、遊技機正面から視認可能に配設された請求項1乃至5のいずれか一項記載の遊技機。
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