JP4942168B2 - ガスケット - Google Patents

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Description

本発明は、例えば、インテークマニホールドとシリンダヘッドとの接合部やインテークマニホールドとスロットルとの接合部に吸気制御用の弁ユニットを備える内燃機関の上記接合部をシールする為のガスケットに関する。
自動車用エンジンにおいて、インテークマニホールドのコレクターからエンジンの各気筒に空気を分配する独立吸気管とシリンダヘッドとの接合部に吸気制御用のバルブを配し、各気筒内への空気の分配制御をする吸気装置が使用されるようになった。特許文献1及び特許文献2には、このような吸気装置を備えた内燃機関が開示されている。近時、上記吸気制御用バルブは、上記独立吸気管内に嵌挿される筒状基体と、該筒状基体内に揺動可能に軸支されたバタフライ弁とよりなる弁ユニットとされ、この弁ユニットを独立吸気管とシリンダヘッドの吸気ポート部との接合部にガスケットを介して組み込み、インテークマニホールドの独立吸気管とシリンダヘッドの吸気ポート部との接合時に所定位置に気密的に保持するよう構成されるようになった。図8はこのような弁ユニットを組み込んだインテークマニホールドの独立吸気管とシリンダヘッドの吸気ポート部との接合部分を概念的に示している。
図8において、シリンダヘッド50の吸気ポート部50aに、インテークマニホールド51の独立吸気管51aがボルト52によって締結接合されている。これによって夫々の空気の流通路50b,51bが連通している。独立吸気管51aの吸気ポート50aとの接合部分の内径部が径大部51cとされ、この径大部51cに、筒状基体53a及び筒状基体53a内に弁軸53bを介して揺動自在に支持されたバタフライ弁53cよりなる制御弁ユニット53が嵌挿されている。筒状基体53aの上下端部には、ガスケット装着用周溝53aaが形成され、この周溝53aaにゴム材等の弾性材からなるガスケット54,55が装着されている。各ガスケット54,55は、上記ボルト52による締結接合の際、上記径大部51cの段壁部と周溝53aaの溝底部との間、及びシリンダヘッド50の上端面と周溝53aaの溝底部との間で弾性圧縮され、これによって、独立吸気管51aと筒状基体53aとの間、及び吸気ポート部50aと筒状基体53aとの間がシールされる。
特開2002−70566号公報 特開2003−201848号公報
図8に示すような制御弁ユニット53を用いると、インテークマニホールド51にこの制御弁ユニット53を事前に組込み、これを梱包・搬送してエンジンの最終組立工程に持ち込むようなシステムを採ることができるから、エンジンの組立の合理化を図ることができる。
然るに、この場合、シール箇所が2箇所となる為、自ずと2個のガスケット54,55が必要となり、部品点数が増える。その為、2個のガスケット54,55を装着する為のスペースを確保することが必要で、小型化、軽量化が図り難くなると共に、装着部位の加工工数も増える。また、上記のようにインテークマニホールド51に制御弁ユニット53を事前に組込む際に、2個のガスケット54,55を夫々の所定部位に装着する作業が必要とされ、組立工数が増えることにもなる。更に、複数であるが故に、部品管理の煩わしさや、ガスケットの装着のし忘れ等を生じる原因ともなる。このような問題点は、エンジンとインテークマニホ−ルドとの接合組立に限らず、同様の制御弁ユニットを流通路の接合部に組込む他の流体流通装置においても言えることであって、その改善が望まれるところであった。
本発明は、上記の実情に鑑みなされたもので、部品点数少なく、合理的な流体流通装置の組立等がなし得るガスケットを提供することを目的としている。
第1の発明に係るガスケットは、互いに締結接合される2部材と、接合によって連通する流体の流通路と、該流通路内に同心的に嵌挿される筒状基体及び該筒状基体内に揺動自在に支持された弁体を備え上記流通路の接合部分に配される流体制御弁ユニットとよりなる流体流通装置に用いられるガスケットであって、上記2部材の一方の部材と他方の部材との接合部に介在し締結方向に圧縮されることによって該2部材の接合部をシールする筒状の第1シール部と、上記他方の部材と上記流体制御弁ユニットの筒状基体との間に介在し締結方向に圧縮されることによって該他方の部材及び筒状基体間をシールする筒状の第2シール部とを備え、両シール部が同心一体に形成されていることを特徴とする。
また、第2の発明に係るガスケットは、上記2部材の一方の部材と他方の部材との接合部に介在し締結方向に圧縮されることによって該2部材の接合部をシールする筒状の第1シール部と、上記筒状基体の一端部に延出された外向鍔部を両面より挟む挟着部分による第2シール部とを備え、該挟着部分が上記第1シール部における上記締結方向の間に位置するよう第1シール部に一体に形成されていることを特徴とする。
前記第1又は第2の発明において、前記第1シール部及び第2シール部を、ゴム材の成型体からなるものとすることができる。この場合、ゴム材の成型体が芯材に一体固着形成されたものとすることができる。更に、前記2部材の一方の部材の内壁面に弾装される脱落防止用係止突起を更に備えているものとすることもできる。
本発明に係るガスケットは、接合部分に流体制御弁ユニットを配して互いに接合される2部材をシールするものであって、2部材の接合部に介在して両部材をシールする第1シール部と、上記流体制御弁ユニットの筒状基体及び上記2部材間をシールする第2シール部とを備えており、両シール部が一体に形成されているので、上記のような要シール部位が少なくとも2箇所存在する流体流通装置にあっても、1個でその機能を奏することができ、流体流通装置の部品点数及び組立工数更には対応部位の加工工数を削減でき、流体流通装置の組立の合理化を図ることができる。
本発明のガスケットをゴム材の成型体からなるものとすれば、ゴム材の加硫成型により簡易に製することができると共に、ゴム材の特有の弾性により良好なシール性が得られる。また、このゴム材の成型体を芯材に一体固着形成されたものとすれば、芯材の補強機能と形状保持性とによってガスケットとしての耐久性が付与されると共にゴム材の加硫成型によって芯材との固着一体化が簡易になされる。さらに、第2シール部を前記筒状基体に弾接するリップ形状に形成したものとすれば、シール性が維持されながらも、筒状基体に対する弾接応力が小さいことによって、流体制御弁ユニットの弁機能への影響を抑えることができ、且つ締結による圧縮力の設定自由度が広がることになる。更に加えて、2部材の一方の部材の内壁面に弾装される脱落防止用係止突起を更に備えたものとすれば、一方の部材に本発明のガスケットを仮装着した状態で組付けることができ、流体流通装置の組立に至る梱包や輸送過程等でガスケットが脱落したりする懸念もなく、その組立の合理化に一層寄与する。
本発明のガスケットは、流体制御弁ユニットを接合部に配する内燃機関のインテークマニホールドとシリンダヘッドの接合部やインテークマニホールドとスロットルとの接合部に用いることができ、内燃機関の組立部品及び組立工数の削減が図られ、内燃機関の組立の合理化及びその信頼性の向上に大きく寄与する。
以下に本発明の最良の実施の形態について図面に基づいて説明する。図1は本発明のガスケットの一実施形態を装着したインテークマニホールド及びシリンダヘッドの接合部分の縦断面図を示し、図2〜図7は他の実施形態及びその変形例の同様図を示す。
図1は、内燃機関(エンジン)のインテークマニホールド(一方の部材)1と、シリンダヘッド(他方の部材)2との接合部分を示し、シリンダヘッド2の吸気ポート部2aに、インテークマニホールド1の独立吸気管1aがボルト3によって締結接合されている。これによって独立吸気管1aの空気の流通路1b及び吸気ポート部2aの空気の流通路2bが連通している。独立吸気管1aの吸気ポート部2aとの接合部分の内径部が径大部1cとされ、この径大部1cに、筒状基体5及び筒状基体5内に弁軸6を介して揺動自在に支持されたバタフライ弁7よりなる空気の制御弁ユニット4が嵌挿されている。独立吸気管1aはエンジンの気筒数に合わせてコレクター(不図示)に複数併設され、バタフライ弁7は、これら複数の独立吸気管1aを貫通する1本の弁軸6に支持されている。各バタフライ弁7は、インテークマニホールド1外の不図示の開閉制御機構による弁軸6の軸回転をしてその開閉制御がなされる。
独立吸気管1a及び筒状基体5の下端面(いずれも吸気ポート部2a側の面)には、同心的に周溝1d,5aが夫々凹設され、この周溝1d,5aに跨るようにして、ガスケット8が装着されている。図例のガスケット8は、ゴム材による一体成型体からなり、断面H形状をなし、独立吸気管1aの周溝1dの溝底と吸気ポート部2aの接合端面2cとの間に介在する円筒状の第1シール部8aと、筒状基体5の周溝5aの溝底と吸気ポート部2aの接合端面2cとの間に介在する円筒状の第2シール部8bとが一体とされてなる。第1シール部8aの内外周面及び第2シール部8bの内外周面には、上記周溝1d,5aの溝壁に弾接する複数の突起8c…が周方向に隔設されている。この突起8c…は、第1シール部8a及び第2シール部8bを周溝1d,5aに挿入する際、周溝1d,5aの溝壁間で弾性変形し、これにより、第1シール部8a及び第2シール部8bを周溝1d,5a内に弾装状態で緊合させ、ガスケット8の脱落を防止する係止突起として機能するものである。このガスケット8の脱落防止機能によって、制御弁ユニット4も、独立吸気管1aの径大部1c内に保持される。
上記のように、周溝1d,5aに跨るようにガスケット8を装着し、インテークマニホールド1の独立吸気管1aをシリンダヘッド2の吸気ポート部2aにボルト3によって締結接合すると、第1シール部8aが独立吸気管1aの周溝1dの溝底と吸気ポート部2aの接合端面2cとの間で、また第2シール部8bが筒状基体5の周溝5aの溝底と吸気ポート部2aの接合端面2cとの間で、夫々締結方向に圧縮され、独立吸気管1aと吸気ポート部2aとの間が第1シール部8aにより、筒状基体5と吸気ポート部2aとの間が第2シール部8bにより、夫々シールされる。従って、2箇所の要シール部位を1個のガスケット8によってシールすることができる。
また、脱落防止用係止突起8cをして、ガスケット8及び制御弁ユニット4を独立吸気管1a及びその径大部1c内に保持可能とされるから、インテークマニホールド1にこのガスケット8及び制御弁ユニット4を事前に組込み、これを梱包・搬送してエンジンの最終組立工程に持ち込むようなシステムにおいては、梱包・搬送の途中でガスケット8、更には制御弁ユニット4が脱落するようなトラブルが少なくなり、エンジンの組立の合理化により大きく寄与する。
図2に示す例では、ゴム材の成型体からなる断面H形のガスケット8の第1シール部8a及び第2シール部8bが、金属製芯材8dに一体固着形成されている。また、独立吸気管1a及び筒状基体5の下端面(いずれも吸気ポート部2a側の面)には、同心的に対向する段差部1e,5bが夫々形成され、この段差部1e,5bに跨るようにして、ガスケット8が装着されている。更に、第1シール部8aの外周部及び第2シール部8bの内周部には、上記同様の脱落防止用係止突起8cが形成されている。この実施形態の場合、芯材8dによってガスケット8が強化され、形状保持性が優れているから、独立吸気管1a及び筒状基体5のガスケット装着部位は、図例のような段差部1e,5bとすることが可能で、加工の容易性と、筒状基体5の肉厚を薄くできるメリットが付加される。
この実施形態においても、段差部1e,5bに跨るようにガスケット8を装着し、インテークマニホールド1の独立吸気管1aをシリンダヘッド2の吸気ポート部2aにボルト3によって締結接合すると、第1シール部8a及び第2シール部8bがその締結方向に圧縮され、独立吸気管1aと吸気ポート部2aとの間が第1シール部8aにより、筒状基体5と吸気ポート部2aとの間が第2シール部8bにより、それぞれシールされる。従って、2箇所の要シール部位を1個のガスケット8によってシールすることができる。また、脱落防止用係止突起8cをして、ガスケット8及び制御弁ユニット4を独立吸気管1a及びその径大部1c内に保持可能とされるから、インテークマニホールド1の梱包・搬送における上記同様の効果が得られる。また、芯材8dによって強化されているから、上記締結接合の際のガスケットの座屈・倒れが抑制される。尚、芯材8dとしては、金属製の他、樹脂製のものも使用可能である。その他の構成は上記と同様であるから、共通部分に同一符号を付しその説明を割愛する。
図3〜図5は、第2シール部が上記筒状基体5の周面に弾接するリップ形状に形成されている例を示している。図3の例では、独立吸気管1aの下端面に同心的に周溝1dが凹設され、この周溝1dに円筒状第1シール部8aが嵌挿されている。この第1シール部8aからリップ状の第2シール部8bが求心方向に延出され、この第2シール部8bの先端部が筒状基体5の周面に弾接するよう構成されている。また、第1シール部8aには、周溝1dの溝壁に弾接する上記同様の脱落防止用係止突起8cが形成されている。
この実施形態においては、周溝1d内に脱落防止用係止突起8cの弾性変形を伴い第1シール部8aを嵌挿装着し、筒状基体5の周面にリップ形状の第2シール部8bを弾接させた状態でインテークマニホールド1の独立吸気管1aをシリンダヘッド2の吸気ポート部2aにボルト3によって締結接合すると、第1シール部8aが周溝1dの溝底と吸気ポート部2aの接合端面2cとの間で締結方向に圧縮され、独立吸気管1aと吸気ポート部2aとの間が第1シール部8aによりシールされ、また第2シール部8bの筒状基体5の周面に対する弾接により筒状基体5と吸気ポート部2aとの間がシールされる。従って、2箇所の要シール部位を1個のガスケット8によってシールすることができる。
また、脱落防止用係止突起8cをして、ガスケット8及び制御弁ユニット4を独立吸気管1a及びその径大部1c内に保持可能とされるから、インテークマニホールド1の梱包・搬送における上記同様の効果が得られる。そして、第2シール部8bが筒状基体5の周面に弾接するリップ形状とされているから、筒状基体5に溝加工や段差加工を要さず、また、上記締結接合の際の軸方向にかかる圧縮応力が小さく、圧縮量設定の自由度が広がる。更に、この締結接合の際、周溝1dの内壁部を構成する内筒部が第2シール部8bの根元部を押圧することになるので第2シール部8bの接触圧が上昇し、シール性が向上する。
図4に示す例では、ガスケット8の第1シール部8aから第2シール部8bの先端部にかけて、芯材8dが埋入された状態で一体とされている。この芯材8dによって、ガスケット8が強化され、上記締結接合時のガスケット8の座屈・倒れの抑制がなされる。また、図5に示す例では、独立吸気管1aの下端面には図4の例の周溝1dに代え段差部1eが形成されている。芯材8dが一体とされていることにより、ガスケット8の形状保持性が良く、従って、ガスケット8の装着部が図例のような段差部1eでも、上記締結接合した際の、ガスケット8の座屈・倒れの抑制がなされる。
図3〜図5の例でも、第1のシール部8aに脱落防止用係止突起8cが形成されており、これにより独立吸気管1aに対するガスケット8の装着保持性が付与され、インテークマニホールド1にガスケット8を組付けた状態での梱包・輸送等におけるガスケット8の脱落トラブルの発生を防止することができる。その他の構成は上記と同様であるから、共通部分に同一の符号を付しその説明を割愛する。
図6に示す例は、筒状基体5の下端部に外向鍔部5cを延出させ、一方、独立吸気管1aの下端面に段差部1eを形成し、更に、外向鍔部5cを上下で挟むように一体としてガスケット8を形成している。このガスケット8では、外向鍔部5cに対する挟着部分より遠心方向で軸方向に膨大化され、この膨大化部分が第1シール部8aとされ、挟着部分から第1シール部8aにかけての部分が第2シール部8bとされている(即ち、第1シール部8aが第2シール部8bの一部を兼ねている)。また、第1シール部8aの外周部分には、上記同様の脱落防止用係止突起8cが形成されている。
この実施形態では、筒状基体5の外向鍔部5cにゴム製ガスケット8が加硫一体とされ、段差部1e内に脱落防止用係止突起8cの弾性変形を伴い装着し、筒状基体5を独立吸気管1aの径大部1cに嵌挿した状態で、インテークマニホールド1の独立吸気管1aをシリンダヘッド2の吸気ポート部2aにボルト3によって締結接合すると、第1シール部8aが段差部1eの段壁部と吸気ポート部2aの接合端面2cとの間で締結方向に圧縮され、独立吸気管1aと吸気ポート部2aとの間が第1シール部8aによりシールされる。また第2シール部8bにより筒状基体5と吸気ポート部2aとの間がシールされる。従って、2箇所の要シール部位を1個のガスケット8によってシールすることができる。
また、ガスケット8の脱落防止用係止突起8cをして、制御弁ユニット4を独立吸気管1a及びその径大部1c内に保持可能とされるから、インテークマニホールド1の梱包・搬送における上記同様の効果が得られる。この場合、ガスケット8が筒状基体5の外向鍔部5cに予め一体とされているから、外向鍔部5cがガスケット8の芯材として機能すると共に、実質的な部品点数が更に削減されることになる。尚、この実施例の場合、ゴム製ガスケット8を、筒状基体5の外向鍔部5cに対し、嵌め込みによって取付るよう構成しても良い。その他の構成は上記と同様であるから、共通部分に同一の符号を付しここでもその説明を割愛する。
図7(a)(b)に示す例は、筒状基体5の外向鍔部5cの下面又は上面にリップ形状の第2シール部8bが弾接するよう構成したものである。独立吸気管1aの下端面に上記同様のガスケット8の装着部としての段差部1eを形成し、ガスケット8の第1シール部8aからリップ状の第2シール部8bが求心方向に延出され、この第2シール部8bの先端部が(a)の場合外向鍔部5cの下面に、(b)の場合上面に弾接するよう構成されている。また、第1シール部8aの外周部には、段差部1eの内壁部に弾接する上記同様の脱落防止用係止突起8cが形成されている。
この実施形態の図7(a)に示す例の場合、独立吸気管1aの径大部1c内に制御弁ユニット4を嵌挿した上で、ガスケット8を、脱落防止用係止突起8cの弾性変形を伴い段差部1eに装着する。この装着状態では、ガスケット8が脱落防止用係止突起8cの弾装をして段差部1eに支持されると共に、筒状基体5の外向鍔部5cの下面に第2シール部8bが弾接され、制御弁ユニット4がインテークマニホールド1の独立吸気管1aに組込み保持された状態とされる。従って、この状態で梱包・搬送されてエンジンの最終組立工程に持込みが可能とされる。そして、上記締結接合時には、第1シール部8aが段差部1eの段壁部と吸気ポート部2aの接合端面2cとの間で締結方向に圧縮され、独立吸気管1aと吸気ポート部2aとの間がシールされ、また、第1シール部8aの圧縮に伴う第2シール部8bの作用によって、筒状基体5が押上げられ外向鍔部5cの上面が段差部1eの段壁部に当接すると共に、リップ状第2シール部8bが外向鍔部5cの下面に対して弾接して筒状基体5と吸気ポート部2aとの間がシールされる。従って、2箇所の要シール部位を1個のガスケット8によってシールすることができる。
この実施形態の図7(b)に示す例の場合、ガスケット8を段差部1eに装着した上で、独立吸気管1aの径大部1c内に制御弁ユニット4を嵌挿した状態でエンジンの最終組立工程に持込まれる。そして、上記締結接合時には、第1シール部8aが上記同様圧縮されて独立吸気管1aと吸気ポート部2aとの間がシールされる。また、筒状基体5は、この締結に伴う吸気ポート部2aの作用によって押上げられ、これによってリップ状第2シール部8bが外向鍔部5cの下面に対して弾接して筒状基体5と吸気ポート部2aとの間がシールされる。従って、この場合も同様に2箇所の要シール部位を1個のガスケット8によってシールすることができる。
これらの実施形態では、リップ形状の第2シール部が、筒状基体5の外向鍔部5cの上面又は下面に弾接することによって筒状基体5と吸気ポート部2aとの間がシールされるから、筒状基体5にかかる軸方向の圧縮応力が小さく、圧縮量の制定自由度が広くなる。尚、これらの実施例において、ガスケット8に芯材を一体とすることも可能である。その他の構成は上記と同様であるので、ここでも共通部分に同一の符合を付し、その説明を割愛する。
尚、上記実施形態では、脱落防止用係止突起8cを周方向に複数設けた例を示したが、周方向に一連の輪状の突起とすることも可能である。また、ガスケット8の全体形状は図例のものに限定されず他の形状のものも採用可能である。更に、インテークマニホールド1とシリンダヘッド2との接合部分に適用した例について述べたが、インタークマニホールドとスロットルとの接合部をはじめ同様な制御弁ユニットを介在する他の流体流通装置の2部材間の接合部分にも、本発明のガスケットを適用することもできる。
本発明の第1の実施形態ガスケットを装着したインテークマニホールド及びシリンダヘッドの接合部分の縦断面図である。 第2の実施形態の図1と同様図である。 第3の実施形態の要部の断面図である。 同実施形態の変形例の同様図である。 同実施形態の更に別の変形例の同様図である。 第4の実施形態の要部の断面図である。 (a)は第5の実施形態の要部の断面図であり、(b)はその変形例の同様図である。 従来のガスケットを装着したインテークマニホールド及びシリンダヘッドの接合部分の縦断面図である。
符号の説明
1 インテークマニホールド(一方の部材)
1b 空気の流通路(流体の流通路)
2 シリンダヘッド(他方の部材)
2b 空気の流通路(流体の流通路)
4 制御弁ユニット(流体制御弁ユニット)
5 筒状基体
7 バタフライ弁(弁体)
8 ガスケット
8a 第1シール部
8b 第2シール部
8c 脱落防止用係止突起
8d 芯材

Claims (5)

  1. 互いに締結接合される2部材と、接合によって連通する流体の流通路と、該流通路内に同心的に嵌挿される筒状基体及び該筒状基体内に揺動自在に支持された弁体を備え上記流通路の接合部分に配される流体制御弁ユニットとよりなる流体流通装置に用いられるガスケットであって、
    上記2部材の一方の部材と他方の部材との接合部に介在し締結方向に圧縮されることによって該2部材の接合部をシールする筒状の第1シール部と、上記他方の部材と上記流体制御弁ユニットの筒状基体との間に介在し締結方向に圧縮されることによって該他方の部材及び筒状基体間をシールする筒状の第2シール部とを備え、両シール部が同心一体に形成されていることを特徴とするガスケット。
  2. 互いに締結接合される2部材と、接合によって連通する流体の流通路と、該流通路内に同心的に嵌挿される筒状基体及び該筒状基体内に揺動自在に支持された弁体を備え上記流通路の接合部分に配される流体制御弁ユニットとよりなる流体流通装置に用いられるガスケットであって、
    上記2部材の一方の部材と他方の部材との接合部に介在し締結方向に圧縮されることによって該2部材の接合部をシールする筒状の第1シール部と、上記筒状基体の一端部に延出された外向鍔部を両面より挟む挟着部分による第2シール部とを備え、該挟着部分が上記第1シール部における上記締結方向の間に位置するよう第1シール部に一体に形成されていることを特徴とするガスケット。
  3. 請求項1又は請求項2に記載のガスケットにおいて、
    前記第1シール部及び第2シール部が、ゴム材の成型体からなることを特徴とするガスケット。
  4. 請求項3に記載のガスケットにおいて、
    前記ゴム材の成型体が、芯材に一体固着形成されたものであることを特徴とするガスケット。
  5. 請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載のガスケットにおいて、
    前記2部材の一方の部材の内壁面に弾装される脱落防止用係止突起を更に備えていることを特徴とするガスケット。
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