JP4941768B2 - 積層ポリエステルフィルム - Google Patents
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Description
本発明の積層ポリエステルフィルムを構成するポリエステルとしては、代表的には、例えば、構成単位の80モル%以上がエチレンテレフタレートであるポリエチレンテレフタレート、構成単位の80モル%以上がエチレン−2,6−ナフタレートであるポリエチレン−2,6−ナフタレート、構成単位の80モル%以上が1,4−シクロヘキサンジメチレンテレフタレートであるポリ−1,4−シクロヘキサンジメチレンテレフタレート等が挙げられる。その他にも、ポリエチレンイソフタレート、ポリブチレンテレフタレート等が挙げられる。
本発明で用いるメラミン系架橋剤としては、アルキロールまたはアルコキシアルキロール化したメラミン化合物であるメトキシメチル化メラミン、ブトキシメチル化メラミン等が例示され、メラミンの一部に尿素等を共縮合したものも使用できる。
本発明の塗布層を得るための塗布液中に配合される主鎖にピロリジウム環を有するポリマーの配合量は、通常5〜40重量%、好ましくは10〜30重量%である。かかる配合量が5重量%未満では、塗布層を形成した面の静電気防止性能が不十分となる傾向がある。一方でかかる配合量が40重量%を超えると、静電気防止性能が飽和する上、塗布層の面状が不均一となる傾向がある。
本発明のフィルムの塗布層を得るための塗布液中に配合されるポリエステル、ポリアクリレート、ポリウレタンおよび含塩素系ポリマーから選ばれた少なくとも1種のポリマーの総配合量は通常20〜60重量%、好ましくは30〜50重量%である。かかる配合量が20重量%未満では、塗布層のベースフィルムへの密着性が不十分となる傾向がある。一方で配合量が60重量%を超えると、フィルムをロール状に巻いた時に塗布層がブロッキングを起こす傾向がある。
B層の厚さ比が積層フィルム総厚さの60%を超える場合、A層の厚さが比較的薄くなることにより、所定の光線反射率を得られなくなる傾向があり、A層表面の白色性も低下する(B層の色が影響)。一方、B層の厚さ比が積層フィルム総厚さの30%未満の場合、積層フィルムの隠蔽性が不足する傾向がある。さらに好ましいB層厚さの総厚さに対する比は、下限としては40%以上、上限としては50%以下である。
(株)島津製作所製遠心沈降式粒度分布測定装置SA−CP3型を用いて、ストークスの抵抗則に基づく沈降法によって粒子の大きさを測定した。測定により得られた粒子の等価球形分布における積算(体積基準)50%の値を用いて平均粒径とした。
ポリエステル1gに対し、フェノール/テトラクロロエタン:50/50(重量比)の混合溶媒を100mlの比で加えて溶解させ、30℃で測定した。
マクベス濃度計TD−904型を用いて、フィルムを単枚で測定した。(この値が大きいほど、高い隠蔽性を表す。)表示値が安定後、読み取りを行った。
ミノルタ製分光測色計CM−3700dを用いて、反射法により、光線波長460nmの反射率測定を行った。(白色標準板使用)2°視野、C光源を用い、表色系はL*a*b*(CIE1976)とした。なお、積層フィルムについては、A層表面(白色面)を測定した。
積層フィルムの断面を走査型電子顕微鏡(SEM)で観察した。
横河ヒューレット・パッカード社の同心円型電極「16008A(商品名)」(内側電極50mm、外側電極70mm径)に23℃、50%RHの雰囲気下、試料フィルムを設置し、100Vの電圧を印加し、同社の高抵抗計「4329A(商品名)」でフィルム表面(A層側)の表面抵抗を測定した。
平均粒径0.3μmのアナターゼ型二酸化チタン粒子を22%含有する、固有粘度0.66のポリエチレンテレフタレートチップ(原料A)を調製した。次いで、平均粒径0.3μmのアナターゼ型二酸化チタン粒子を15%および平均粒径0.02μmのカーボンブラックを6%含有する、固有粘度0.66のポリエチレンテレフタレートチップ(原料B)を調製した。原料Aと原料Bとを各々別のベント付二軸押出機に投入して270℃で溶融、混練し、得られた溶融体をTダイ内で原料A/Bとなるように積層した後にスリット状に押出し、30℃の冷却ドラム上に静電印加法により密着、冷却させて無延伸シートを得た。次いで当該無延伸シートを縦方向に82℃で2.7倍延伸した後、さらに横方向に115℃で3.6倍延伸し、段階的に昇温後、220℃で5秒間熱処理した。次いで190℃の雰囲気下、幅方向に2%の弛緩処理(テンターレール幅を狭める)を行った。最終的にフィルム厚さ18μm(A/B厚さ=10/8μm)の二軸配向フィルムを得た。当該フィルムのA層は表面固有抵抗が高いことから静電気を帯びやすく、環境下の異物を吸着しやすいフィルムであった。
上記比較例1において、原料A中に蛍光増白剤を600ppm添加する以外は同様にして、最終的にフィルム厚さ18μm(A/B厚さ=10/8μm)の二軸配向フィルムを得た。当該フィルムのA層は優れた分光反射特性を示したが、表面固有抵抗が高いことから静電気を帯びやすく、環境下の異物を吸着しやすいフィルムであった。
比較例1と同様にして、無延伸シートを得た。次いで当該無延伸シートを縦方向に82℃で2.7倍延伸した後、下記に示す塗布剤組成の塗布液(5重量%水分散体)を塗布厚さ4.5μm(wet)となるように、積層フィルムのA層側に塗布した。さらに横方向に115℃で3.6倍延伸した後は比較例1と同様にして、最終的にフィルム厚さ18μm(A/B厚さ=10/8μm)の二軸配向フィルムを得た。当該フィルムのA層は表面固有抵抗が好適な範囲内にあり、静電気を帯びにくく、環境下の異物の吸着問題を解消したフィルムであった。
X:ポリジメチルジアリルアンモニウムクロライド(分子量=30000)
Y:メチルメタクリレート/エチルアクリレート/メチロールアクリルアミド共重合体のノニオン水分散体(モノマー比率:47.5/47.5/5モル%)
Z:メトキシメチルメラミン水溶液
実施例1において、A層/B層の厚さを12/6μmに変更する以外は同様にして、最終的にフィルム厚さ18μm(A/B厚さ=12/6μm)の二軸配向フィルムを得た。当該フィルムのA層は表面固有抵抗が好適な範囲内にあり、静電気を帯びにくく、環境下の異物の吸着問題を解消したフィルムであった。
実施例1において、A層/B層の厚さを8/10μmに変更する以外は同様にして、最終的にフィルム厚さ18μm(A/B厚さ=8/10μm)の二軸配向フィルムを得た。当該フィルムのA層は表面固有抵抗が好適な範囲内にあり、静電気を帯びにくく、環境下の異物の吸着問題を解消したフィルムであった。
実施例1において、原料A中に蛍光増白剤を600ppm添加する以外は同様にして、最終的にフィルム厚さ18μm(A/B厚さ=10/8μm)の二軸配向フィルムを得た。当該フィルムのA層は優れた分光反射特性を示すと共に、表面固有抵抗が好適な範囲内にあり、静電気を帯びにくく、環境下の異物の吸着問題を解消したフィルムであった。
実施例1において、原料Aのみを使用して(原料Bを使用しないで)、その他の製法は塗布工程の実施も含めて実施例1と同様に行い、最終的にフィルム厚さ18μm(単層)の二軸配向フィルムを得た。当該フィルムは隠蔽性に劣るフィルムであった。
実施例1において、原料B(比較例1に記載)の代わりに、平均粒径0.02μmのカーボンブラックを6%含有する(二酸化チタンは含有しない)、固有粘度0.66のポリエチレンテレフタレートチップ(原料B′)を使用する以外は同様にして、最終的にフィルム厚さ18μm(A/B厚さ=10/8μm)の二軸配向フィルムを得た。当該フィルムは隠蔽性に劣るフィルムであった。
比較例4において、原料B′のカーボンブラック含有量を12%とする以外は同様にして、最終的にフィルム厚さ18μm(A/B厚さ=10/8μm)の二軸配向フィルムを得た。物性確認用のフィルムを採取することはできたが、冷却ドラム上に静電印加により密着させる工程でスパークが断続的に発生し、製膜連続性を確保することができず、塗布工程の実施も出来なかった。
実施例1において、A層/B層の厚さを14/4μmに変更する以外は同様にして、最終的にフィルム厚さ18μm(A/B厚さ=14/4μm)の二軸配向フィルムを得た。当該フィルムは、隠蔽性に劣るフィルムであった。
実施例1において、A層/B層の厚さを6/12μmに変更する以外は同様にして、最終的にフィルム厚さ18μm(A/B厚さ=6/12μm)の二軸配向フィルムを得た。当該フィルムは、分光反射特性が劣るフィルムであった。
Claims (1)
- 遮光剤を含有するポリエステル系樹脂層(B層)の少なくとも片面に、平均粒径0.1〜1.0μmの白色顔料を3〜30重量%含有するポリエステル系樹脂層(A層)を有する積層ポリエステルフィルムであって、フィルムの総厚さが10〜19μmであり、光学濃度が4.0〜8.0であり、波長460nmの光線に対するA層表面の分光反射率が70〜105%であり、少なくとも一方のA層表面に塗布層を有し、当該塗布層の表面固有抵抗値が1×106〜1×1012Ωであることを特徴とする積層ポリエステルフィルム。
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