JP4941688B2 - 高圧ポンプ - Google Patents

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    • F04B1/053Multi-cylinder machines or pumps characterised by number or arrangement of cylinders having cylinders in star- or fan-arrangement with actuating or actuated elements at the inner ends of the cylinders

Description

本発明は、流体の圧力脈動を低減する高圧ポンプに関する。
従来、タンク内から低圧ポンプにより配管を通じて供給される液体燃料を、カムシャフトの回転によるプランジャの往復移動によって加圧し、インジェクタ側へ圧送する高圧ポンプが公知である。
この種の高圧ポンプが燃料を加圧する工程は、具体的には、プランジャが上死点から下死点へ移動するときにポンプ内の燃料ギャラリから加圧室へ燃料を吸入する吸入工程、プランジャが下死点から上死点へ向かうときに一部の燃料を燃料ギャラリへ戻す調量工程、および、吸入弁を閉じてからさらに上死点へ向かうプランジャによって燃料が加圧される加圧工程を含む。
ここで、調量工程においては、燃料制御運転にあたり、高圧ポンプからインジェクタ側に吐出される燃料の吐出量を調節するため、プランジャが加圧室容積を減少させる過程の初期に、加圧室内の燃料の一部を、燃料吸入口側に設けられた燃料ギャラリに排出するが、この際に燃料ギャラリ内部に波及する燃圧脈動が生じる問題がある。この脈動は、高圧ポンプに燃料を供給するための燃料配管や、その先にある低圧ポンプまで伝わり、不要な騒音および振動を発生させるので、できるかぎり低減しなければならない。脈動を低減するため、従来、燃料ギャラリにはパルセーションダンパの設置などといった種々の工夫がなされている。
例えば、特許文献1のストッパを設けた高圧ポンプに関する記載においては、前提技術として、段落番号[0021]−[0022]に、圧力脈動の減衰のために補償容積および圧力減衰器を提供する点について例示されている。特許文献1の請求項3では、「環状の段(48)が、作業室(38)から流体的に隔てられている補償室(94)を制限しており、該補償室(94)が、作業室(38)からは離れている流入側の量制御弁(26)の領域と結合している」と記載されている。特許文献2には、同様に大径部と小径部とを備えるプランジャの構成が記載されている。
また、特許文献3の液体脈動ダンパ機構を備えた高圧燃料供給ポンプに関する記載においては、請求項10に、「前記燃料導入口から導入した燃料を、前記プランジャの往復動によって前記加圧室入り口に設けられた吸入弁機構を介して前記加圧室に吸入し、当該加圧室内で加圧して当該加圧室出口に設けられた吐出弁機構から前記燃料吐出口へ加圧燃料を吐出するよう構成され、前記ダンパ収容部は前記燃料導入口と前記吸入弁機構との間に形成された低圧燃料通路の途中に形成されている」と規定している。
これらの従来技術では、高圧の燃料ポンプの調量工程に発生する脈動を抑えるために、一般に言う、プランジャの加圧室とは逆側に形成される可変容積室と燃料ギャラリを連通し、さらに、吸入弁と連通された燃料ギャラリ内部に特定形状のパルセーションダンパを具えて、脈動を機械的に吸収しようとしている。
特表2008−525713号 特開2008−2361号 特開2008−286144号
しかしながら、特許文献1〜3に係る従来技術では脈動を受け止める燃料ギャラリの内部についてはパルセーションダンパを設ける以外の工夫がなされていない。従来技術の高圧ポンプを製造してみると、依然として脈動低減機能が十全とはいえず、燃料ギャラリ、およびそれに接続された燃料配管には、以前のものより低減されたとはいえ、騒音、振動が発生、伝播しており、騒音および振動の防止の観点から、高圧ポンプとしての稼働品質、及び、車両としての感性品質に影響することが懸念される。
さらに、従来技術では可変容積室と燃料ギャラリを連通している。これは、加圧室と可変容積室とが、同一のプランジャにより区画されているため、位相を全く同じくして逆の容積変化が生じる、いわば共役の関係にあることを利用して、燃料ギャラリを通じて加圧室の燃料の吸入および排出を行うにあたり、可変容積室を補完的に使用しようとするものである。
しかし、高圧ポンプの余剰燃料吸収において可変容積室の役割は補完でしかない。というのは、可変容積室には、プランジャの軸を通すため、加圧室の逆位相時の容積と比較して、常に数割程度の容積ロスがある。したがって調量工程により送り出される液体燃料を100%吸収することは不可能である。
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、脈動低減効果を高めた高圧ポンプを提供することにある。
上記目的を達成するためになされた本願発明の高圧ポンプは、低圧ポンプから燃料が供給されると、燃料インレット開口をとおして燃料ギャラリ、途中に吸入弁を有する燃料流路、及び加圧室を順に経由して、吐出弁を含む吐出口から吐出される。
燃料は加圧室にて加圧される。この加圧室の容積変化を作出するのが、プランジャの大径部である。このプランジャは、大径部と、大径部と一体に加圧室の反対側に形成された小径部とを有している。そして、加圧室にて加圧された燃料は、吐出弁を含む吐出口から吐出される。
プランジャの小径部の周囲には、ハウジングの該当部材とともに、可変容積室が形成される。そして、可変容積室は、燃料ギャラリ内の容積側開口と連通している。調量工程、加圧工程では、プランジャの移動によって、加圧室の容積が減少すると、可変容積室の容積が増加し、燃料ギャラリから可変容積室へと燃料が供給される。一方、吸入工程では、プランジャの移動によって、加圧室の容積が増加すると、可変容積室の容積が減少し、可変容積室から燃料ギャラリへ燃料が供給される。
すなわち、燃料ギャラリへは燃料インレット開口だけでなく容積側開口からも燃料供給がなされ、供給された燃料は、加圧室へ連通した加圧側開口から加圧室へ送られることになる。
このような基本構成の下、請求項1〜12に記載の高圧ポンプは、容積側開口と加圧側開口とを燃料ギャラリの内部で連通する連接チューブ部材を備えている。該連接チューブ部材には、連接チューブ部材の内部を燃料ギャラリ内空間と隔絶させないための開口を設けてあり、この開口を、以下、「連接チューブ開口」と呼ぶ。
このことにより、高圧ポンプの作動中、吸入弁が開放されたまま、前記プランジャの移動によって前記加圧室の容積が減少すると同時に前記可変容積室の容積が増加する調量工程においては、加圧室内からの燃料の一部は、開放中の吸入弁を含む燃料流路、加圧側開口、連接チューブ部材、容積側開口を順次通過して、前記可変容積室内へ供給される。
同時に、加圧室内の燃料の残りの一部は、前記開放中の吸入弁を含む燃料流路、加圧側開口、連接チューブ部材、連接チューブ開口を順次通過して、燃料ギャラリ内へも流出する。
従来の高圧ポンプでは、加圧室の容積減少分の余剰燃料は、調量工程で、加圧室から出て吸入弁を通過した全量が燃料ギャラリ全体の空間に流入すると同時に、燃料ギャラリから可変容積室の容積相当分の燃料が容積側開口を経て可変容積室へ吸引されていた。すなわち、燃料ギャラリは余剰燃料の100%を一旦受け入れたのち、その一部を可変容積室へ放出していたので、圧力脈動が大きかった。
これに対し、本願発明の高圧ポンプでは、余剰燃料のうち可変容積室の容量相当は、燃料ギャラリ内の連接チューブ部材を経由し、燃料ギャラリ内へ排出されることなく、可変容積室へ直接的に送られる。そのため、燃料ギャラリの圧力脈動は非常に小さく抑制される。
また、連接チューブ部材には、連通チューブ部材の内部をギャラリ内空間と隔絶しないために、燃料ギャラリ内に連接チューブ開口が設けられている。したがって、調量工程では、加圧室と可変容積室の容積差相当の残りの余剰燃料は連接チューブ開口から緩やかに流出可能であり、連接チューブ部材が膨張して破損するおそれもない。逆に吸入工程では、可変容積室からの供給において不足する燃料を連接チューブ開口から流入させることができるので吸入不良を回避できる。
また高圧ポンプが高速運転されているような場合、加圧室から排出される流速の速い燃料流は高いエネルギーをもっており、これが圧力脈動の一因でもあった。しかし、本発明では加圧室から排出された燃料は、連接チューブ部材を経て可変容積室に至り、そこから逆戻りして、連接チューブ開口より燃料ギャラリに流れ込む。その間に燃料は、連接チューブ部材の内部や、可変容積室と衝突することによってエネルギーを大幅に失い、流速の遅い流れとなる。よって燃料ギャラリの圧力脈動が抑制される。
したがって、本願発明の高圧ポンプでは、燃料ギャラリ自体やパルセーションダンパの脈動減衰機能とあいまって、脈動低減効果を高めることができる。
さらに、燃料ギャラリにて、可変容積室からの容積室通路の開口が燃料インレットと近くにある場合は、容積室通路が燃料ギャラリに直接開口する従来技術では、可変容積室から排出された燃料がそのまま燃料インレットに流出してしまい、騒音、振動等の要因となるおそれがあった。したがって、連接チューブ部材を設け、連接チューブ開口を燃料インレットから離れた位置に設定することにより、燃料が直接燃料インレットに流出することを防ぐことができるため、騒音、振動等を抑制可能である。
また、吸入工程では、可変容積室から排出される燃料は、容積側開口から連接チューブ部材を経由して燃料吸入弁方向に流入し、また、燃料配管からの燃料は、燃料インレット、燃料ギャラリ、連接チューブ開口を経由して燃料吸入弁方向に流入する。したがって、これら2つの燃料流は、互いに干渉することなく流入できる。
さらにまた、従来技術の高圧ポンプでは、プランジャの高速往復移動に伴い、容積室通路の開口から流入する燃料によって、燃料ギャラリ内での燃料の流動が大きくなった。そして、燃料インレット開口付近での燃料の流動が大きくなると、燃料配管から燃料インレットへ流入しようとする燃料の流れを阻害するおそれもあった。それに対し、本発明ではプランジャの高速往復下であっても連接チューブ部材により燃料ギャラリ内の圧力脈動は抑制される。よって、燃料配管の脈動、振動などを低減することができる。
連接チューブ開口は、請求項2に示すように、連接チューブ部材の加圧側開口寄りに形成され、燃料ギャラリの燃料インレット開口方向とは異なる方向に開口していることが望ましい。それにより、連接チューブ開口から流出する燃料の流れは、連接チューブ部材の上に位置するパルセーションダンパに直接作用しにくく、また、燃料インレットに直接作用しにくくなる。
そのため、加圧室からの燃料が直接燃料ギャラリに排出される場合に比べ、排出燃料の流速によりパルセーションダンパの挙動を阻害することがなく、それによる脈動の発生を防止することができる。また、排出燃料が勢いよく燃料インレットから燃料配管に漏れ出し、脈動が燃料配管や配管支持部に伝播することにより、配管の振動で異音を生じたり、配管支持部などが破損してしまうという不具合を防止することができる。また連接チューブ開口が、加圧側開口寄りに位置していることにより、特に吸入時に加圧室へ燃料を吸入する際の、燃料吸入の応答性を向上させることができる。
さらに、従来技術のポンプでは、燃料ギャラリにて、可変容積室からの容積室通路の開口が燃料インレットの近くにあることから、流速の速い可変容積室からの燃料が直接燃料インレットに流入するおそれがあった。それに対し、請求項2の構成では、連接チューブ開口を燃料インレットから離れた位置に設定することにより、脈動の流出をさらに抑えることができる。
連接チューブ開口は、請求項3にあるように連接チューブ部材のカーブの外側以外の位置に開口していることが望ましい。なぜならば、連接チューブ部材のカーブ外側は、連接チューブ部材の内部を燃料が移動するとき圧力が高いため、開口部からの流出燃料が増えてしまう。これは、可変容積室へではなく、燃料ギャラリに流出してしまう燃料が増える事を意味するので圧力脈動抑制効果が小さくなるという問題が生じる。よって、流速の遅いカーブ側面やカーブ内側に開口を設ける方が、圧力の波及に時間差を生じさせるため、脈動発生の抑制に有利である。
連接チューブ開口は、請求項4によれば「連接チューブ部材の壁に設けられた長方形の開口」である。さらに、請求項5によれば「連接チューブ部材の壁に設けられた複数本のスリット状の開口」である。
なお、ここで「長方形」とは厳密な長方形のみを示すものではなく、ほぼ長方形の形状を包括する概念を言う。すなわち、各角度が厳密に直角でない形状や、隅Rを有する形状なども含む。また、「スリット」も長方形の穴に限定されず、広く細長い穴を含む。
請求項6によれば、連接チューブ開口の開口壁は、連接チューブ部材の壁に対して面直方向から所定角度をなすように傾けて設けられる。これにより、例えば、連接チューブ部材の内部から燃料ギャラリに燃料が流出するときの流出抵抗を減らすように、開口壁の角度を調節することができる。また例えば、加圧側開口からの流出燃料が、直接、燃料ギャラリに流出するのを抑制するように、開口壁の角度を調節することもできる。
開口の位置および角度は、例えば、燃料ギャラリに排出される燃料の量や速度、燃料インレットの開口位置などに基づき、燃料流との干渉や脈動発生の方向を流体力学的に考慮して決定されうる。
請求項7によれば、ハウジングには、容積側開口と加圧側開口の少なくとも一方の開口の内側に掘込み部がさらに設けられる。掘込み部は、内挿部と突当部とを有する。連接チューブ部材は、その端部外壁が内挿部に内挿され、その端面が突当部に突き当たることにより位置決めされて、容積側開口または加圧側開口に挿着される。
あるいは請求項8によれば、ハウジングには、容積側開口と加圧側開口の少なくとも一方の開口の外側に突起部がさらに設けられる。突起部は、外挿部と突当部とを有する。連接チューブ部材は、その端部内壁が外挿部に外挿され、その端面が突当部に突き当たることにより位置決めされて、容積側開口または加圧側開口に挿着される。
これらのいずれかにより、連接チューブ部材を容積側開口または加圧側開口に挿着する作業の際、挿入深さのバラツキが抑えられ、連接チューブ部材の配置が安定する。
なお、例えば連接チューブ部材の壁が欠けて異物が生じた場合を想定すると、連接チューブ部材を内挿するよりも外挿した方が、異物が容積室通路に混入することを防止でき、有利である。
掘込み部または突起部は、ハウジングに一体に形成することもできるが、請求項9に示すように、ハウジングと別体の中間部材を、容積側開口または加圧側開口に挿着してもよい。中間部材という別部品を用いることにより、連接チューブ部材が挿入される部分の加工寸法精度、面粗度を出しやすくなり、挿着部分のシール性や挿着作業性が向上する。また、例えば連接チューブ部材を設計変更した場合などにも対応しやすくなる。
さらに請求項10に示すように、中間部材を弾性体で製作することが望ましい。それにより、ハウジング、連接チューブ部材の加工寸法のバラツキを吸収することができる。
また、請求項11によれば、弾性体の中間部材は、燃料の流速を低下させる弾性変形部を有する。弾性変形部は、吸入工程での可変容積室から加圧室への流れ、及び、調量工程での加圧室から可変容積室への流れの双方向の流れに対して弾性変形し、燃料の流路面積を確保する。燃料は、流れの力によって弾性変形部を弾性変形させる。このとき、燃料は運動エネルギーを失い、燃料の流速が低下する。これにより、燃料は、連接チューブ開口と燃料ギャラリとの間で緩やかに吸入または排出され、燃料ギャラリの圧力脈動が抑制される。
請求項12によれば、連接チューブ部材は、内壁が凹凸状に形成される。燃料が凹凸状に形成された内壁に衝突することにより、渦流が発生するとともに燃料の運動エネルギーが失われ、燃料の流速が低下する。これにより、燃料は、連接チューブ開口と燃料ギャラリとの間で緩やかに吸入または排出され、燃料ギャラリの圧力脈動が抑制される。
(a):本発明の第1〜5実施形態の高圧ポンプの断面図である。(b):図1(a)のP部拡大図である。 (a):本発明の第1実施形態の連接チューブ部材の接続状態を上から視た模式図である。(b):(a)のc−c断面の要部断面図である。 (a):本発明の第2実施形態の連接チューブ部材の接続状態を上から視た模式図である。(b):(a)のd方向から視た要部側面図である。 (a):本発明の第3実施形態の連接チューブ部材の接続状態を上から視た模式図である。(b):(a)のe−e断面の要部断面図である。 本発明の第4実施形態の連接チューブ部材の接続状態を上から視た模式図である。 本発明の第5実施形態の連接チューブ部材の接続状態を上から視た模式図である。 本発明の第6実施形態の高圧ポンプの断面図である。 本発明の第7実施形態の高圧ポンプにおける、図1(b)に対応する拡大断面図である。 本発明の第8実施形態の高圧ポンプにおける、図1(b)に対応する拡大断面図である。 本発明の第9実施形態の高圧ポンプにおける、図1(b)に対応する拡大断面図である。 本発明の第10〜第12実施形態の高圧ポンプの断面図である。 (a):本発明の第10実施形態の高圧ポンプにおける弾性変形部の平面図である。(b):(a)のf−f断面図である。(c):弾性変形状態を示す説明図である。 (a)本発明の第11実施形態の高圧ポンプにおける弾性変形部の平面図である。(b):(a)のg−g断面図である。(c):弾性変形状態を示す説明図である。 (a)本発明の第12実施形態の高圧ポンプにおける弾性変形部の平面図である。(b):(a)のh−h断面図である。(c):弾性変形状態を示す説明図である。 本発明の第13実施形態の高圧ポンプの断面図である。 (a):図15のR部拡大図である。(b):本発明の第14実施形態の連接チューブ部材の拡大断面図である。(c):本発明の第15実施形態の連接チューブ部材の拡大断面図である。 本発明の第16実施形態の高圧ポンプの外観図である。 (a):本発明の第16実施形態の高圧ポンプを上から視た模式図である。(b):本発明の第16実施形態の変形例の高圧ポンプを上から視た模式図である。 本発明の第17実施形態の高圧ポンプの断面図である。 (a):本発明の第17実施形態の高圧ポンプを上から視た模式図である。(b):(a)のj−j断面図である。 本発明の第18実施形態の高圧ポンプの断面図である。
以下、本発明によるダンパ装置を用いた高圧ポンプを図1(a)に基づいて説明する。
なお、本形態におけるハウジング11が「特許請求の範囲」に記載の「ハウジング」に相当し、燃料インレット19が「燃料インレット」に相当し、燃料ギャラリ31が「燃料ギャラリ」に相当する。また、可変容積室75が「可変容積室」に相当し、加圧室12が「加圧室」に相当し、容積側開口33が「容積側開口」に相当し、加圧側開口34が「加圧側開口」に相当する。
また、プランジャ71が「プランジャ」に相当し、大径部711が「大径部」に相当し、小径部712が「小径部」に相当する。
(第1実施形態)
まず、本発明の特徴である連接チューブ部材35以外の全体構成と作動を説明する。
本形態の高圧ポンプは、たとえば車両に搭載されて用いられ、燃料タンクから低圧ポンプにて汲み上げられ燃料インレットから供給される燃料を加圧し、インジェクタの接続される燃料レールへ供給するものである。なお、燃料インレットの上流側には、低圧ポンプからの配管が接続される。
図1(a)に示すように、高圧ポンプ1は、本体部10、燃料供給部30、吸入弁部50、プランジャ部70、及び、吐出弁部90を備えている。
本体部10は、外郭を構成するハウジング11を有する。このハウジング11の一部(図1(a)中では上部)に、燃料供給部30が形成されている。
また、プランジャ部70は、燃料供給部30のちょうど反対側(図1(a)中の下部)に設けられている。そして、プランジャ部70と燃料供給部30との中間付近に、燃料を加圧可能な加圧室12が形成されている。
さらにまた、燃料供給部30及びプランジャ部70の配列方向に直交する方向に、吸入弁部50(図1(a)中の左側部)及び吐出弁部90(図1(a)中の右側部)が設けられている。
次に、燃料供給部30、吸入弁部50、プランジャ部70、及び、吐出弁部90の構成について、詳細に説明する。
燃料供給部30は、燃料ギャラリ31を有する。燃料ギャラリ31は、ハウジング11の凹部13と蓋部14とによって囲まれた空間である。この燃料ギャラリ31には、パルセーションダンパ32が配設されている。
パルセーションダンパ32は、中央部に凸状のダンパ部と、周囲に平坦な周縁部とを有する2枚のダイヤフラムを、ダンパ部を上下として、周縁部で接合したものである。
ダイヤフラムは略円形であり、中央部に凸状のダンパ部を形成している。ダイヤフラムは、周縁部の面同士を接触させ、周端部を溶接することにより、気密及び液密にシールされる。
なお、図1(a)では、パルセーションダンパ32が支持部材によって組み付けられている図が例示されているが、このような支持方法に限定されるものではない。
ダンパ部の間にはダンパ室が形成され、例えばヘリウム(He)、又はアルゴン(Ar)、あるいはこれらの混合気体が所定圧で封入されている。ここで所定圧は、例えば低圧側の燃料ポンプやエンジンシステムの要求値、ダイヤフラムの材料、脈動の大きさなど様々な要素から決定される。ダンパ部は、燃料ギャラリ31の圧力変化に応じて弾性変形する。これにより、ダンパ室の容積が変化し、燃料ギャラリ31の圧力脈動を減衰する。
ダイヤフラムの板厚、材質、及びダンパ室に封入される流体の圧力等により、要求される耐久性、或いはその他の要求性能に応じてパルセーションダンパ32のばね常数が設定される。そして、このばね常数により、パルセーションダンパ32の脈動周波数が決定される。また、ダンパ室の容積により、パルセーションダンパ32の脈動減衰性能が変化する。
燃料ギャラリ31の底部エリア15には、図2に示すように、燃料インレット19が開口している。これにより、低圧ポンプからの燃料は、底部エリア15の径方向内側の領域へ供給される。
次に、プランジャ部70について説明する。
図1(a)に示すように、プランジャ部70は、ハウジング11の内部に形成されたシリンダ16に支持される大径部711と、大径部711よりも外径の小さな小径部712とを有している。これら大径部711及び小径部712は、一体となっており、軸方向に往復移動する。
オイルシールホルダ72は、シリンダ16の端部に配置されており、プランジャ71の小径部712の外周に位置する基部721と、ハウジング11に圧入される圧入部とを有している。
基部721は、その内部に、リング状のシール723を有している。このシール723により、プランジャ71の小径部712周囲の燃料油膜の厚さが調整され、エンジンへの燃料のリークが抑制される。
また、基部721は、その先端部分に、オイルシールを有している。このオイルシールによって、プランジャ71の小径部712の周囲のオイル油膜の厚さが規制され、オイルのリークが抑制される。
圧入部は、基部の周囲に円筒状に張り出す部分であり、円筒部分は縦断面コ字状となっている。一方、ハウジング11には、圧入部に対応する凹部が形成されている。これにより、オイルシールホルダ72は、圧入部が凹部の径外方向の内壁に圧接する態様で圧入される。
スプリングシート73が、プランジャ71の端部に配設されている。プランジャ71の端部は、図示しないタペットに当接している。タペットは、図示しないカムシャフトに取り付けられたカムにその外面を当接させ、カムシャフトの回転により、カムプロフィールに応じて軸方向に往復移動する。これにより、プランジャ71が軸方向に往復移動することになる。
プランジャスプリング74は、スプリングシート73に一端を係止され、他端をオイルシールホルダ72の圧入部の深部に係止されている。これにより、プランジャスプリング74は、プランジャ71の戻しバネとして機能し、プランジャ71をタペットに当接させるよう付勢する。
かかる構成により、カムシャフトの回転に応じたプランジャ71の往復移動が実現される。このとき、プランジャ71の大径部711によって、加圧室12の容積変化が作り出される。
また、本形態では特に、プランジャ71の小径部712の周囲に、可変容積室75が形成されている。ここでは、ハウジング11のシリンダ16、及び、プランジャ71の大径部711の基端面(小径部712との段差面)、小径部712の外周壁、オイルシールホルダ72のシール723に囲まれた領域が、可変容積室75である。シール723が燃料のリークを抑制することは上述したが、シール723は、可変容積室75を液密にシールし、可変容積室75からエンジンへの燃料のリークを防止する。また、シール723は、「特許請求の範囲」に記載の「容積室形成部材」に相当する。
可変容積室75は、圧入部722の径内方向において凹部17との間に形成される円筒状の円筒通路727、及び、凹部17の深部に形成される環状の環状通路728、ハウジング11内部に形成された容積室通路18(図中に破線で示す通路)を経由して、燃料ギャラリ31内の、容積側開口33に接続する。
次に、吸入弁部50について説明する。
吸入弁部50は、図1(a)に示すように、ハウジング11によって形成される筒部51、筒部51の開口を覆う弁部カバー52、及び、コネクタ53等を備えている。
筒部51は、略円筒状に形成され、内部が燃料通路55となっている。燃料通路55には、略円筒状のシートボディ56が配置されている。シートボディ56の内部には、吸入弁57が配置されている。また、燃料通路55は、加圧側開口34を経由して、燃料ギャラリ31と連通している。この場合、本願発明の燃料流路とは、燃料通路55を含めた吸入弁部50の内部空間である。
また、吸入弁57には、ニードル59が当接している。このニードル59は、上述した弁部カバー52を貫通し、コネクタ53の内部まで延びている。コネクタ53は、コイル531と当該コイル531へ通電するための端子532とを有している。コイル531の内側には、所定位置に保持される固定コア533、可動コア534、及び、固定コア533と可動コア534との間に介在するスプリング535が配置されている。ここで、可動コア534に固定されるのが、上述したニードル59である。つまり、可動コア534とニードル59とは一体になっている。
かかる構成により、コネクタ53の端子532を介して通電が行われると、コイル531にて発生する磁束によって固定コア533と可動コア534との間に磁気吸引力が発生する。その結果、可動コア534が固定コア533側へ移動し、これに伴ってニードル59が、加圧室12から離れる方向へ移動する。このときは、吸入弁57の移動がニードル59にて規制されない。したがって、吸入弁57がシートボディ56に着座可能となり、吸入弁57の着座により、燃料通路55と加圧室12とが遮断される。
一方、コネクタ53の端子532を介した通電が行われないと、磁気吸引力は発生しないため、スプリング535によって、可動コア534が加圧室12側へ移動する。これにより、ニードル59が加圧室12に近づく方向へ移動する。その結果、ニードル59によって吸入弁57の移動が規制され、吸入弁57が加圧室12側に保持される。このときは、吸入弁57がシートボディ56から離座することとなり、燃料通路55と加圧室12とが連通する。
次に、吐出弁部90について説明する。
吐出弁部90は、図1(a)に示すように、ハウジング11にて形成される円筒状の収容部91を有している。この収容部91にて形成される収容室911に、吐出弁92、スプリング93、及び、係止部94が収容されている。また、収容室911の開口部分が、吐出口95となっている。吐出口95とは反対側の収容室911の深部には、弁座が形成されている。
吐出弁92は、スプリング93の付勢力と図示しない燃料レール側からの圧力とにより、弁座に当接する。これにより、吐出弁92は、加圧室12の燃料の圧力が低いうちは、燃料の吐出を停止する。一方、加圧室12の燃料の圧力が大きくなってスプリング93の付勢力と燃料レール側からの圧力とに打ち勝つと、吐出弁92が吐出口95の方向へ移動する。これにより、収容室911へ流入した燃料は、吐出口95から吐出される。
(作動)
次に、高圧ポンプ1の作動について説明する。
図1(a)に示す高圧ポンプ1は、吸入行程、調量行程、及び、加圧行程を繰り返すことで動作する。
吸入行程は、燃料ギャラリ31から加圧室12へ燃料を吸入する行程である。このとき、プランジャ71は、上死点から下死点へ向かって移動し、吸入弁57は開弁状態となっている。
調量行程は、加圧室12から燃料ギャラリ31へ燃料を戻す行程である。このとき、プランジャ71は、下死点から上死点へ向かって移動し、吸入弁57は開弁状態となっている。よって、調量工程にて加圧室12から燃料ギャラリ31へ戻る燃料は、低圧の燃料である。本調量方法は、いわゆるプレストローク調量と呼ばれるものである。
加圧行程は、加圧室12から吐出弁部90を経由して燃料を吐出する行程である。このときプランジャ71は、上死点へ向かって移動し、吸入弁57は閉弁状態となっている。
ここで可変容積室75の機能を説明する。
上記吸入行程では、プランジャ71の移動により加圧室12の容積が増加する。一方、可変容積室75の容積は減少する。したがって、可変容積室75に蓄えられた燃料が連接チェーブ部材35を経て加圧側開口34へ供給されることになる。
上記調量行程では、プランジャ71の移動により加圧室12の容積が減少する。一方、可変容積室75の容積は増加する。したがって、加圧室12から連接チェーブ部材35へ戻される燃料の一部は、可変容積室75へ送られる。
ここで、可変容積室75の容積変化は、加圧室12と同様に、プランジャ71の大径部711によって生じる。つまり、加圧室12の容積変化と可変容積室75の容積変化とは、容積の変化の割合が一定となり、いわば同位相で生じる。
なお、加圧行程においては、吸入弁57が閉弁状態となることで、加圧室12から連接チェーブ部材35への燃料の戻りは問題にならない。
次に、本形態の高圧ポンプ1が発揮する効果を説明する。
加圧室12と可変容積室75とが同位相で容積変化することは既に述べたが、例えば、加圧室12の容積変化が「100」である場合に可変容積室75の容積変化が「60」であるとして、以下説明する。
調量行程において問題となるのは、燃料の脈動である。加圧室12の容積の減少が「100」であるとすると、「100」に相応する燃料の脈動が燃料ギャラリ31に発生する。この脈動が燃料インレット19から外部の燃料配管や配管支持部に伝播すると、異音を発生させる要因となる。また、共振などが生じると、配管支持部などを損傷しかねない。
これに対し、本形態では、このような加圧室12の容積の減少に伴い可変容積室75の容積が増加する。その割合は、上述したように、100:60となっている。したがって、加圧室12の容積の減少が「100」である場合、可変容積室75の容積の増加は「60」となる。つまり、燃料ギャラリ31に戻される燃料「100」のうちの「60」は、可変容積室75で賄われるのである。ただし可変容積室75のみでは、燃料ギャラリ31の一部分で「100」が戻されつつ、他の場所で「60」が賄われるために、前述する場所では「100」が流入したなりの脈動が発生し、また「60」が賄われる場所ではそれなりの脈動が発生しているため、容積差の「40」よりも大きな脈動が生じることは避けられない。
ここで本形態では連接チューブ部材35が存在するため、可変容積室75の燃料吸引効果は、より直接的に働き、ほぼ最大限の効果が得られると考えられる。したがって、燃料ギャラリ31に発生する脈動は、「40」に相応するものに抑えられる。
しかも、上述したように加圧室12の容積変化と可変容積室75の容積変化とは同位相で生じるため、エンジンの回転数によらず、常に効果が得られる。
なお、可変容積室75を形成すべくプランジャ71に小径部712を設けているが、小径部712をシール723及びオイルシール725でシールする場合、大径の部分でシールする場合と比べ、円周が小さくなるため、効果的なシールが実現される。
またシール部分の小径化に伴い、シールを保持しているオイルシールホルダ72の小径化が図れることから、プランジャスプリング74を小径化することができ、結果的に高圧ポンプ体格の小型化に大きく寄与する。
さらにまた、小径部712の径はそのままとし、大径部711の径を大きくすれば、吐出量を増加させることができる。この場合、基本的に大径部711、及び、大径部711が摺動するシリンダ16を設計するだけでよく、簡単な設計変更で吐出量をアップさせることができる。
(連接チューブ部材)
特に本形態では、図1(a)に示すように、容積側開口33と加圧側開口34とが燃料ギャラリ31内で連接チューブ部材35により連通するよう構成したことを特徴とする。
以下の説明では、図1(a)の上方向を「上」、図1(a)の下方向を「下」と示す。
図2〜図4の各(a)、および図5、図6に、本発明の第1〜第5実施形態の連接チューブ部材35の接続状態を上から視た模式図を示す。模式図には、説明に不要な部材は図示を省略している。図上、連接チューブ部材35の手前側が上壁352を表す。また、各図にて上壁352の一部を切り欠き、下壁354または遠側壁353の断面を図示している。これらの切り欠き図示は、もちろん、現実に上壁352の一部が破れていることを表すものではない。また、「遠側壁353」とは、連接チューブ部材の左右の側壁のうち、燃料インレット19の逆側であり遠い方の側壁、すなわち上記各図にて右側に図示される側壁を言う。
なお、便宜上「上壁、遠側壁、下壁」と表したが、連接チューブ部材35の断面形状が四角形に限定されることを意味するものではない。連接チューブ部材35の断面形状は、円形、楕円形、長円形など様々な形状でありえる。
連接チューブ部材35の材質としては、弾性材、樹脂、金属等があげられる。連接チューブ部材35に弾性材を用いた場合はその弾性により、連接チューブ部材35内を流れる燃料の脈動を抑制する働きがあるため、さらに燃料ギャラリ31内の脈動が抑制される。また連接チューブ部材35を樹脂成形品とする場合は、成形型を用いて連接チューブ部材35と連接チューブ開口351とを一工程で同時に成形可能であるため、容易にしかも安価に作ることができる。
連接チューブ部材35の接続態様については、図1(a)に示すように、加圧側開口34が燃料ギャラリ31の側壁311に開口している。側壁311は、斜めの流路を経由して燃料通路55と連通している。よって、燃料通路55と連接チューブ部材35とが連通する。なお、この「斜めの流路」は、かぎの手形状に曲がる流路であってもよい。
連接チューブ部材35により加圧側開口34と容積側開口33とが連通される。また、連接チューブ部材35の内部355と燃料ギャラリ31内の空間とを隔絶させないための連接チューブ開口351が設けられる。
図1(b)は、図1(a)のP部拡大断面図であり、連接チューブ部材35を、ハウジング11に設けられた容積側開口33及び加圧側開口34に挿着する部分を示す。この場合は、ハウジング11の容積室通路18に連接チューブ部材35の端部外壁361が内挿されている。なお、その他の挿着形態を、第7〜第9実施形態にて説明する。
図2(a)、(b)は、3本のスリット状の連接チューブ開口351が下壁354の加圧側開口34寄りの位置に、下壁354の面直方向から所定角度傾けて設けられた態様を示している。ここで、図2(b)は図2(a)のc−c断面の要部断面図である。具体的には、下壁354の面直方向から容積側開口33側に向けて約60°傾けて設けられた態様が例示されている。言い換えれば、図2(b)に破線矢印で示すように加圧側開口34側の内部355から燃料ギャラリ31への燃料流出角度は約150°であり、連接チューブ開口351が面直に設けられる場合よりも流出抵抗が大きくなって、流出が抑制される。
これにより、加圧側開口34と容積側開口33とが連接チューブ部材35で連通されており、調量時に加圧室12の容積減少分の燃料が、直接燃料ギャラリ35に排出されずに可変容積室75に直接的に送られるため、燃料ギャラリ31の圧力脈動は非常に小さく抑制される。そして、連接チューブ開口351が設けられているため、調量工程では、加圧室12と可変容積室75との容積差相当の燃料は、連接チューブ開口351から緩やかに流出可能であり、連接チューブ部材35が膨張して破損するおそれもない。逆に吸入工程では、可変容積室からの供給において不足する燃料を連接チューブ開口351から流入できるので吸入不良を回避できる。
さらに、連接チューブ開口351は、下壁354の加圧側開口34寄りの位置、すなわち、特許請求の範囲の請求項2に記載した「燃料インレット開口部に直接対向する以外の方向」に開口しているため、連接チューブ開口351から流出する燃料の流れは、燃料インレット19に直接流出しにくい。また、連接チューブ部材35の上に位置するパルセーションダンパ32にも直接作用しにくい。
すなわち、燃料の流れは、加圧側開口34→連接チューブ部材35の内部355→燃料ギャラリ13と進むため、従来よりも迂回して伝播することになる。その間に燃料の流れはエネルギーを大幅に失うため、脈動を抑制可能である。
そのため、加圧室12からの燃料が直接燃料ギャラリ31に排出される場合に比べ、排出燃料の流速によりパルセーションダンパ32の挙動を阻害することがなく、それによる脈動の発生を防止することができる。また、排出燃料が勢いよく燃料インレット19から燃料配管に漏れ出し、脈動が燃料配管や配管支持部に波及することにより、配管の振動で異音を生じたり、配管支持部などが破損したりするという不具合を防止することができる。
さらに本実施形態では、連接チューブ開口351は、特許請求の範囲の請求項5に記載した「連接チューブ部材の壁に設けられた複数本のスリット状の開口」であり、かつ、請求項6に記載したように、「開口壁が連接チューブ部材の壁に対して面直方向から所定角度をなすように傾けて設けられ」ている。よって、連接チューブ部材35の内部355から燃料ギャラリ31への燃料流出抵抗を調節することができる。
(第2実施形態)
図3(a)、(b)は、3本のスリット状の連接チューブ開口351が遠側壁353の加圧側開口34寄りの位置に、遠側壁353の面直方向に設けられた態様を示している。ここで、図3(b)は図3(a)の連接チューブ開口351をd方向から視た要部側面図である。
第2実施形態では連接チューブ開口351は遠側壁353の加圧側開口34寄りの位置に設けられるので、やはり、特許請求の範囲の請求項2に記載した「燃料インレット開口部に直接対向する以外の方向」に開口しており、連接チューブ開口351から流出する燃料の流れは、燃料インレット19に直接作用しにくい。また、連接チューブ部材35の上に位置するパルセーションダンパ32にも直接作用しにくい。
連接チューブ開口351が所定角度傾けて設けられていない点のみ第1実施形態と相違するが、その他の点では、第1実施形態とほぼ同様の効果が得られる。
(第3実施形態)
図4(a)、(b)は、3本のスリット状の連接チューブ開口351が遠側壁353と下壁354との角部の加圧側開口34寄りの位置に、遠側壁353の面直方向に設けられた態様を示している。ここで、図4(b)は図4(a)のe−e断面の要部断面図であり、破線矢印は燃料の流出時の流れを示す。
第3実施形態では連接チューブ開口351は遠側壁353と下壁354との角部の加圧側開口34寄りの位置に設けられるので、やはり、特許請求の範囲の請求項2に記載した「燃料インレット開口部に直接対向する以外の方向」に開口しており、連接チューブ開口351から流出する燃料の流れは、燃料インレット19に直接作用しにくい。また、連接チューブ部材35の上に位置するパルセーションダンパ32にも直接作用しにくい。
したがって、第1、第2実施形態とほぼ同様の効果が得られる。
(第4実施形態)
図5は、3本のスリット状の連接チューブ開口351が遠側壁353と下壁354との角部の加圧側開口34寄りの位置に、遠側壁353の面直方向から所定角度傾けて設けられた態様を示している。具体的には、遠側壁353の面直方向から容積側開口33側に向けて約30°傾けて設けられた態様が例示されている。
第4実施形態では連接チューブ開口351の位置は第3実施形態と同様である。また、連接チューブ開口351が面直方向から容積側開口33側に傾けて設けられている点は第1実施形態と同様である。したがって、第1〜第3実施形態とほぼ同様の効果が得られる。
(第5実施形態)
図6は、1ヶ所の長方形状の連接チューブ開口351が下壁354の加圧側開口34寄りの位置に設けられた態様を示している。
第5実施形態は、第1実施形態に対し、連接チューブ開口351の面積、数が相違するが、その他の点では、第1実施形態とほぼ同様の効果が得られる。なお、連接チューブ開口351が1ヶ所なので、製造が比較的容易となる。
なお、連接チューブ開口351の面積は、最小でも、加圧室12と可変容積室75との容積差相当の燃料を必要時間内に、安定して通過させる面積が必要である。一方、大きすぎると、連接チューブ開口351から排出された燃料が、燃料インレット19やパルセーションダンパ32に多少作用する可能性が生じると考えられる。そこで、流動解析や実験により適正な面積が検討されることが望まれる。
(第6実施形態)
図7に、本発明の第6実施形態の高圧ポンプの断面図を示す。図7は、図1(a)に対し、連接チューブ部材35の加圧側開口34の接続態様のみが異なる。すなわち、連接チューブ部材35が加圧側開口34の手前で下向きにカーブし、加圧側開口34が燃料ギャラリ31の下方に開口して、燃料通路55に連通している。それ以外の点は、上述の実施形態と同様である。
第6実施形態では、連接チューブ開口351の位置は、特許請求の範囲の請求項2に記載した「燃料インレット開口部に直接対向する以外の方向」であり、かつ、請求項3に記載した「連接チューブ部材のカーブ外側以外の位置」に開口していることが望ましい。
なぜならば、連接チューブ部材35のカーブ外側は、連接チューブ部材の内部355を燃料が移動するとき、燃料の圧力が高いため、開口部からの流出燃料が増えてしまう。圧力の低いカーブ側面やカーブ内側に開口を設ける方が、流速の速い加圧側開口34からの燃料流れや容積側開口33からの燃料流れを直接燃料ギャラリ31に流入することがないため、脈動発生の抑制に有利である。
(第7〜第9実施形態)
図8〜図10に、連接チューブ部材35を、ハウジング11に設けられた容積側開口33及び加圧側開口34に挿着する、その他の形態の例を示す。ここで、連接チューブ部材35および容積室通路18の断面形状は、いずれも略円形であることを想定した場合の実施形態である。
図8は、ハウジング11の容積室通路18を囲む部分に堀込み部37を設け、その部分に連接チューブ部材35を挿着する形態を示す。
具体的には、堀込み部37は容積側開口33の内周に設けられ、容積室通路18の内径よりも大径であり、連接チューブ部材35の外径とほぼ同径の内挿部371と、内挿部371の底面である突当部373とを有する。連接チューブ部材35は、端部外壁361が内挿部371に内挿され、端面363が突当部373に突き当たって挿着される。これにより、堀込み部37が設けられない図1(b)の場合に対し、内挿する深さが決まり、連接チューブ部材35の配置が安定する。
ここで連接チューブ部材35が弾性材である場合は、内挿部371の内径を連接チューブ部材35の外径よりもわずかに小さくして、連接チューブ部材35を縮めて挿着することにより、連接チューブ部材35が容易に抜けにくくなる。
図9は、ハウジング11の容積側開口33を囲む部分のハウジング11に突起部38を設け、そこに連接チューブ部材35を挿着する形態を示す。
具体的には、突起部38は容積側開口33の外周に設けられ、連接チューブ部材35の内径とほぼ同径の外挿部382と、外挿部382の外周面である突当部383とを有する。連接チューブ部材35は、端部内壁362が外挿部382に外挿され、端面363が突当部383に突き当たって挿着される。これにより、外挿する深さが決まり、連接チューブ部材35の配置が安定する。
ここで連接チューブ部材35が弾性材である場合は、外挿部382の内径を連接チューブ部材35の内径よりもわずかに大きくして、連接チューブ部材35を伸ばして挿着することにより、連接チューブ部材35が容易に抜けにくくなる。
なお、例えば連接チューブ部材35の壁が欠けて異物が生じた場合を想定すると、連接チューブ部材35を内挿するよりも外挿した方が、異物が容積室通路18に混入することを防止でき、有利である。
図10は、ハウジング11とは別に中間部材39を容積室通路18に設置し、それに連接チューブ部材35を挿着する形態を示す。
具体的には、中間部材39は一端が容積室通路18に挿着され、ツバ面394がハウジング11の端面に当接して位置決めされる。中間部材18の他端には、突起部38と同様の外挿部392と突当部393が設けられる。連接チューブ部材35は、端部内壁362が外挿部392に外挿され、端面363が突当部393に突き当たって挿着される。これにより、外挿する深さが決まり、連接チューブ部材35の配置が安定する。
中間部材39という別部品を用いることにより、連接チューブ部材35が挿入される部分の加工寸法精度、面粗度を出しやすくなり、挿着部分のシール性や挿着作業性が向上する。また、例えば連接チューブ部材35を設計変更した場合などにも対応しやすくなる。
ここで、中間部材39は、ハウジング11、連接チューブ部材35の加工寸法のバラツキを吸収することができるという点から、弾性体であることが望ましい。
なお図10は、中間部材39を用いて突起部を形成し、連接チューブ部材35を外挿する形態を示しているが、中間部材39を用いて堀込み部を形成し、連接チューブ部材35を内挿する形態もありうる。
また、上記の第7〜第9実施形態の説明では、連接チューブ部材35と容積側開口33との挿着方法を述べたが、加圧側開口34でも同様の手法を用いることが可能である。ここで、中間部材39は、容積側開口33及び加圧側開口34でのハウジング11との挿着部のうち、少なくともどちらか一方に弾性体が用いられることが望ましい。
(第10〜第12実施形態)
図11〜図14に、弾性体の中間部材39に弾性変形部41が設けられる形態の例を示す。図11は、本発明の第10〜第12実施形態の高圧ポンプの断面図である。図12〜図14は、第10〜第12実施形態の高圧ポンプにおける弾性変形部を示し、図12(b)、図13(b)、及び、図14(b)は、図11のQ部拡大図に相当する。
第10実施形態の弾性変形部41は、例えばゴムで形成され、図12(a)に示すように、周方向に16等分に放射状スリット423で分割された16箇所のフィン部413から構成されている。フィン部413は薄板状で、接続部412で中間部材39の内壁411につながっている。フィン部413の中央には中央孔424が形成されている。
燃料が流れていないとき、フィン部413は、図12(b)に示すように、内壁411に略直角に保持されている。調量工程では、図12(c)に示すように、燃料が図の上方の連接チューブ部材35から図の下方の容積室通路18へ流れる。このとき、フィン部413は燃料が流れる力に押されて、接続部412を支点として径方向内側が反って曲がるように弾性変形する。その結果、中央孔424が広がり、燃料の流路面積が確保される。また、燃料は、フィン部413を弾性変形させることによって運動エネルギーを失い、流速が低下する。一方、吸入工程で逆に図の下方から上方へ流れるときは、フィン部413は逆向きに弾性変形する。
これにより、燃料は、連接チューブ開口351と燃料ギャラリ31との間で緩やかに吸入または排出され、燃料ギャラリ31の圧力脈動が抑制される。
第11実施形態の弾性変形部41は、例えばゴムで形成され、図13(a)に示すように、周方向に8等分に放射状スリット423で分割された8箇所のフィン部413から構成されている。フィン部413は薄板状で、接続部412で中間部材39の内壁411につながっている。接続部412の周方向両側には切込部422が設けられ、接続部412の長さを短くしている。フィン部413中央の中央孔424は、第10実施形態よりも小さめに形成されている。
フィン部413の作用は、第10実施形態と同様である。第11実施形態では、第10実施形態に比べて1つのフィン部413の面積が大きく、かつ、接続部412の長さは、切込部422によって第10実施形態と同程度に設定されている。そのため、図13(c)に示すように、第10実施形態よりも弾性変形の度合いが大きい。その結果、弾性変形後の中央孔424は、第10実施形態と同程度の大きさまで広がり、燃料の流路面積が確保される。燃料は、フィン部413を弾性変形させることによって運動エネルギーを失い、流速が低下する。
これにより、燃料は、連接チューブ開口351と燃料ギャラリ31との間で緩やかに吸入または排出され、燃料ギャラリ31の圧力脈動が抑制される。
第12実施形態の弾性変形部41は、例えばばね材の金属で形成され、図14(a)に示すように、略中心からスパイラル状に延びる渦巻部415で構成されている。渦巻部415は、渦巻状スリット425によって切られた薄板状で、末端部が中間部材39の内壁411につながっている。
燃料が流れていないとき、渦巻部415は、図14(b)に示すように、内壁411に略直角に保持されている。調量工程では、図14(c)に示すように、燃料が図の上方の連接チューブ部材35から図の下方の容積室通路18へ流れる。このとき、渦巻部415は燃料が流れる力に押されて、ばね状に弾性変形する。その結果、渦巻状スリット425が軸方向に広がり、燃料の流路面積が確保される。また、燃料は、渦巻部415を弾性変形させることによって運動エネルギーを失い、流速が低下する。一方、吸入工程で逆に図の下方から上方へ流れるときは、渦巻部415は逆向きに弾性変形する。
これにより、燃料は、連接チューブ開口351と燃料ギャラリ31との間で緩やかに吸入または排出され、燃料ギャラリ31の圧力脈動が抑制される。
(第13〜第15実施形態)
図15は、本発明の第13実施形態の高圧ポンプの断面図であり、連接チューブ部材35の壁の径方向内側が凹凸状に形成されている形態の例を示す。
連接チューブ部材35には、加圧側開口34寄りに連接チューブ開口351が形成されている。連接チューブ開口351よりも容積側開口35側、すなわち連接チューブ部材35の中央部分の内壁に凹凸部356が設けられる。図16(a)は、図15のR部拡大図であり、断面が矩形の凹凸部356を示す。
第14実施形態の凹凸部356は、図16(b)に示すように、断面が三角形である。第15実施形態の凹凸部356は、図16(c)に示すように、断面が略半円形である。その他、蛇腹状の連接チューブ部材によって凹凸部を形成することもできる。
このような凹凸部356を壁の径方向内側に備える形態では、燃料が凹凸状に形成された内壁に衝突することにより、渦流が発生するとともに燃料の運動エネルギーが失われ、燃料の流速が低下する。これにより、燃料は、連接チューブ開口351と燃料ギャラリ31との間で緩やかに吸入または排出され、燃料ギャラリ31の圧力脈動が抑制される。
(第16実施形態)
図17および図18に、本発明の第16実施形態の高圧ポンプを示す。図17は、図18(a)または図18(b)のXVII方向から視た外観図であり、紙面に対しハウジング11の向こう側にバイパス部材430(破線指示)が形成される。また、図18(a)および図18(b)は、図17のi−i断面を上から視た模式図である。分岐通路181(破線指示)は、燃料ギャラリ31の底面よりも下方に形成される。
本形態では、バイパス部材430がハウジング11の「外部」に露出して形成される。バイパス部材430は、容積側開口33と加圧側開口34とを燃料ギャラリ31の「外部」を経由して連通するバイパス通路43を構成する。また、容積側通路18とバイパス通路43とを連通する分岐通路181が形成される。これにより、容積側開口33とバイパス通路43が連通する。
バイパス部材430は、可撓性のあるチューブ状の部材であってもよく、あるいは剛性のあるパイプ状の部材であってもよい。これにより、燃料ギャラリ31内に連接チューブ部材を設ける場合に比べてスペース等の制約が少なく、設計自由度が高くなる。また、メンテナンス性が向上する。
バイパス部材430は、図18(a)に示すように、容積側開口33と加圧側開口34との途中でバイパス通路43と燃料ギャラリ31とを連通するバイパスサブ通路431を有している。これにより、バイパス通路43を通る燃料の一部は、燃料ギャラリ31へ流入することができる。
また、図18(b)に示す変形例のように、バイパスサブ通路431は、隔離プレート45に形成される連通孔451であってもよい。隔離プレート45は、ハウジング11に結合して設置され、燃料ギャラリ31の内部と外部とを隔てる。
(第17実施形態)
図19および図20に、本発明の第17実施形態の高圧ポンプを示す。本形態では、ハウジング11の燃料ギャラリ31底部に溝状の連接燃料通路44が形成される。連接燃料通路44は、容積側開口33と加圧側開口34とを連通する。加圧側開口34は、ハウジング11に斜めに形成される接続通路551を経由して、燃料通路55に連通する。
図19において、連接燃料通路44は、加圧側開口34側ではシートボディ56が収容される燃料通路55との干渉を避けるため底が高く形成されており、容積側開口33側ではパルセーションダンパ32からできるだけ離れるように底が低く形成されている。なお、連接燃料通路44が傾斜して形成されること自体には特段の意味は無い。
連接燃料通路44の縁部には段部441が形成される。隔離プレート45は段部441に嵌合して連接燃料通路44上に載置される。隔離プレート45は、燃料ギャラリ31と連接燃料通路44とを隔てる。
隔離プレート45には、3本のスリット状の連通孔451が、燃料ギャラリ31の中央よりも加圧側開口34寄りの位置に形成されている。また、連通孔451は、隔離プレート45の上面から下面に向けて、面直方向から容積側開口33側に約60°傾けて形成されている。したがって、第1実施形態の連接チューブ開口351(図2参照)と同様、調量時に加圧側開口34から連通孔451を通って燃料ギャラリ31へ流出する流出角度は約150°となり、連通孔451が隔離プレート45に面直に形成される場合よりも流出抵抗が大きくなって、流出が抑制される。
本形態では、燃料ギャラリ31の底部に溝状の連接燃料通路44が形成されるため、連接チューブ部材やバイパス部材を用いる場合に比べて、組立工数が削減でき、また、部材端部での接続等によるばらつき要因を回避し、品質を安定することができる。
また、隔離プレート45の連通孔451は、加圧側開口34寄りに形成されるため、連通孔451から流出する燃料の流れは、燃料ギャラリ31の中央部に位置するパルセーションダンパ32や容積側開口33近くにある燃料インレット19に直接作用しにくい。よって、燃料の脈動を抑制することができる。
さらに、スリット状の連通孔451は、隔離プレートに対して面直方向から所定角度をなすように傾けて設けられているため、連接燃料通路44から燃料ギャラリ31への燃料流出抵抗を調節することができる。
(第18実施形態)
図21に、本発明の第18実施形態の高圧ポンプを示す。本形態は、第17実施形態に対し、連接燃料通路44が略水平に形成されていること、及び、接続通路552が略鉛直方向に形成されること以外は同様である。例えば、シートボディ56の周囲に肉厚が確保されている場合には、本形態のように連接燃料通路44を形成することにより、連接燃料通路44の加工が単純となる。
(その他の実施形態)
上記の実施形態では、連接チューブ開口または連通孔の形状は長方形である。その他、連接チューブ開口または連通孔の形状は三角形等であってもよい。
以上、本発明は、上記形態に何等限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において、種々なる形態で実施可能である。
1:高圧ポンプ、10:本体部、11:ハウジング、12:加圧室、13:凹部、14:蓋部、15:底部エリア、16:シリンダ、17:凹部、18:容積室通路、181:分岐通路、19:燃料インレット、30:燃料供給部、31:燃料ギャラリ、311:側壁、32:パルセーションダンパ、33:容積側開口、34:加圧側開口、35:連接チューブ部材、351:連接チューブ開口、352:上壁、353:遠側壁、354:下壁、355:内部、356:凹凸部、361:端部外壁、362:端部内壁、363:端面、37:堀込み部、371:内挿部、373:突当部、38:突起部、382:外挿部、383:突当部、39:中間部材、392:外挿部、393:突当部、
41:弾性変形部、411:内壁、412:接続部、413:フィン部、415:渦巻部、422:切込部、423:放射状スリット、424:中央孔、425:渦巻状スリット、43:バイパス通路、430:バイパス部材、431:バイパスサブ通路、44:連接燃料通路、441:段部、45:隔離プレート、451:連通孔、
50:吸入弁部、51:筒部、52:弁部カバー、55:燃料通路、56:シートボディ、57:吸入弁、58:加圧側通路、70:プランジャ部、71:プランジャ、711:大径部、712:小径部、72:オイルシールホルダ、75:可変容積室、90:吐出弁部、92:吐出弁、95:吐出口

Claims (12)

  1. 燃料が供給される燃料インレット開口、可変容積室へ連通する容積側開口、及び、加圧室へ連通する加圧側開口をそれぞれ有し、それらの開口に面して燃料ギャラリを形成するハウジングであって、前記燃料ギャラリの前記加圧側開口と前記加圧室とを連通し、その途中に吸入弁が設けられる燃料流路を有するハウジングと、
    前記加圧室の容積変化を作り出す大径部、及び、当該大径部と一体に前記加圧室の反対側に形成され前記大径部よりも小径の小径部を有するプランジャと、
    前記加圧室にて加圧された燃料を吐出する吐出弁と、
    前記プランジャに対応させて前記ハウジングに取り付けられ、前記小径部の周囲に可変容積室を形成する容積室形成部材と、
    前記容積側開口と前記加圧側開口とを前記燃料ギャラリの内部で連通する連接チューブ部材と、を備え、
    前記連接チューブ部材は、当該連接チューブ部材の内部を前記燃料ギャラリ内空間と隔絶させないための連接チューブ開口を有することを備えることを特徴とする高圧ポンプ。
  2. 前記連接チューブ開口は、前記連接チューブ部材の、前記加圧側開口寄りに形成され、前記燃料ギャラリの燃料インレット開口に直接対向する方向以外の方向に開口していることを特徴とする請求項1に記載の高圧ポンプ。
  3. 前記連接チューブ開口は、前記連接チューブ部材のカーブ外側以外の位置に開口していることを特徴とする請求項1または2に記載の高圧ポンプ。
  4. 前記連接チューブ開口は、前記連接チューブ部材の壁に設けられた長方形の開口であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の高圧ポンプ。
  5. 前記連接チューブ開口は、前記連接チューブ部材の壁に設けられた複数本のスリット状の開口であることを特徴とする請求項4に記載の高圧ポンプ。
  6. 前記連接チューブ開口は、開口壁が前記連接チューブ部材の壁に対して面直方向から所定角度をなすように傾けて設けられたことを特徴とする請求項5に記載の高圧ポンプ。
  7. 前記ハウジングには、
    前記容積側開口と前記加圧側開口の少なくとも一方の開口の内側に、前記連接チューブ部材の端部外壁が内挿される内挿部と、前記連接チューブ部材の端面が突き当たる突当部とを有し、前記連接チューブ部材が位置決めされて挿着される掘込み部がさらに設けられることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の高圧ポンプ。
  8. 前記ハウジングには、
    前記容積側開口と前記加圧側開口の少なくとも一方の開口の外側に、前記連接チューブ部材の端部内壁が外挿される外挿部と、前記連接チューブ部材の端面が突き当たる突当部とを有し、前記連接チューブ部材が位置決めされて挿着される突起部がさらに設けられることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の高圧ポンプ。
  9. 前記掘込み部または前記突起部は、前記容積側開口と前記加圧側開口の少なくとも一方の開口に、前記ハウジングと別体の中間部材が挿着されることによって形成されることを特徴とする請求項7または8に記載の高圧ポンプ。
  10. 前記中間部材は弾性体であることを特徴とする請求項9に記載の高圧ポンプ。
  11. 前記中間部材は、燃料の流速を低下させる弾性変形部を有することを特徴とする請求項10に記載の高圧ポンプ。
  12. 前記連接チューブ部材は、内壁が凹凸状に形成されることを特徴とする請求項1〜11のいずれか一項に記載の高圧ポンプ。
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