JP4939261B2 - 遊間用止水材および橋梁伸縮装置 - Google Patents

遊間用止水材および橋梁伸縮装置 Download PDF

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Description

本発明は、高架橋などの橋梁に一定間隔で形成される遊間から雨水等の落下を防止するための遊間用止水材および橋梁伸縮装置に関し、特に土砂の堆積による止水材の沈下・離脱を抑制し、耐久性に優れた遊間用止水材、およびこれを使用した橋梁伸縮装置に関する。
橋梁は、温度変化に起因して膨張や収縮を繰り返すため、一定間隔毎に遊間が設けられている。そして、図10に示すように、遊間の表面には、温度変化に起因する膨張や収縮、車の走行に伴う圧力に応じて遊間tの間隔が伸縮するように、互いに噛み合う一対の櫛形鋼製ジョイント50,50が設けられている。
遊間tは、橋梁に降った雨水等が遊間から漏水すると、橋桁の支承部付近分が腐食し損傷を与えてしまうため、図11に示すように、シール材51(弾性シール材等)をくし型鋼製ジョイント50,50の下の腹板54,54間に接着して防水している(例えば、特許文献1〜4を参照)。このシール材51は、例えば遊間に反応硬化性の低モジュラスのシール材を流し込み、硬化させることによって形成される。シール材51は、ポリウレタンフォーム材などの発泡体からなるバックアップ材52を介して支持金具53に保持される。このようにシール材51およびバックアップ材52を設置することにより、シール材51自体が変形し、バックアップ材52が体積変化することで遊間距離の変化に追従するようになっている。なお、図10および図11において、矢印Aは車の走行方向(すなわち橋軸方向)を示しており、矢印Bは鉛直方向を示している。
また、上記のようなシール材51に代えて、成形品からなる止水材を使用することも提案されている(例えば、特許文献5を参照)。図12は、止水材として成形品を使用した通常の遊間伸縮装置を示している。図12に示すように、止水材61は、遊間の表面に設けられた互いに噛み合う一対のくし型鋼製ジョイント60,60の下に設置され、両端が遊間の腹板62,62(ウェブプレート)の壁面に接着されている。止水材61は、さらに櫛状の支持金具63にて保持される。止水材61は、遊間の変位に追従できるように、ゴム材料などを蛇腹形状に成形したものである。この止水材61は、上下の蛇腹膜64,64の間に所定間隔で柱材65を設置し、遊間の変位に追従して伸縮する際に、止水材61の高さが変化しないようにしている。そして、止水材61は遊間の長さよりも大きな長さを有することにより、圧縮状態で遊間内に設置されている。
実公昭60‐32164号公報 実公昭61‐5370号公報 実公平1‐31601号公報 実公平2‐35843号公報 実公昭63‐40487号公報
前記した弾性シール材51は低モジュラス性のため鉛直方向からの荷重で容易に変形しやすい。一方、絶えず車が走行する橋梁の遊間では、長年の間に土砂がくし型鋼製ジョイント50,50の隙間より遊間に侵入し堆積する。その結果、図13に示すように、徐々に堆積する土砂54の重み、およびその土砂54にかかる車両の輪荷重(車両が通過する際の荷重)によって弾性シール材51が圧縮され変形する。特に遊間の変位や、車両が通過した際の輪荷重によりシール材51が局所的な変形を起こしやすい。最終的には、シール材51が沈下、離脱して、接着面の剥離やシール材51の破断をひき起こし、止水機能が失われ、道路下方に水が漏れるという不具合が発生する。
特に、弾性シール材51は、図14に示すように、遊間圧縮時に膨らむが(膨らみをeで示す)、遊間拡張時にはジョイント50,50との間に隙間fが生じるため、その隙間fに土砂が侵入しやすく、これがシール材51の損傷を促進している。
これに対して、止水材として図12に示すような成形品を使用した場合は、止水材61は、柱材65によって高さが一定に維持されているため、遊間圧拡張時に隙間を形成しない構造となっている。
しかし、実際の施工では、ジョイント60と支持金具63との間隙に多少の余裕をもたせており、また支持金具63の取付け位置の誤差などもある。そのため、図15に示すように、ジョイント60と止水材61との間に隙間gが発生し、土砂が侵入しやくなり、これが止水材の破損の原因になっていた。また、蛇腹膜64は波形であるため、谷部に土砂が堆積しやすい。さらに、柱材65は、水平方向の圧縮性を確保するため、比較的軟質であるため、鉛直方向に土砂が堆積すると、その重みや車両の輪荷重で変形しやすいという問題がある。
本発明は、従来の止水材が有する課題を解決するためになされたものであって、くし型鋼製ジョイントからの土砂の侵入を抑制し、土砂堆積による沈下・離脱を防止するようにした遊間用止水材を提供する。
上記課題を達成するための本発明の遊間用止水材は、以下の構成を有する。
(1)遊間の対向する壁面間に設置される遊間用止水材であって、上部蛇腹膜および下部蛇腹膜と、これらの蛇腹膜の間に介在し所定間隔で並設された複数の柱材とを備え、上部蛇腹膜は隣接する各柱材間に谷部が、下部蛇腹膜は隣接する各柱材間に山部がそれぞれ形成されており、少なくとも止水材両端部において、谷部の最下点が該谷部に対向する山部の最上点よりも壁面側(但し、対向する壁面のうち距離の近いほうの壁面側)に位置することを特徴とする遊間用止水材。
(2)前記谷部は、断面が円弧状の略V字形溝である(1)に記載の遊間用止水材。
(3)前記谷部の最下点と前記山部の最上点とのずれが、壁面近傍で最大である(1)または(2)に記載の遊間用止水材。
(4)前記上部蛇腹膜および下部蛇腹膜は、壁面近傍の厚さが中央部よりも薄い(1)〜(3)のいずれかに記載の遊間用止水材。
(5)前記上部蛇腹膜の少なくとも前記谷部を構成する溝内に発泡体を設ける(1)〜(4)のいずれかに記載の遊間用止水材。
(6)前記発泡体は、前記谷部を含む前記上部蛇腹膜の上面に設置されている(5)に記載の遊間用止水材。
(7)前記柱材は、鉛直方向の荷重に対して剛性を有する(1)〜(6)のいずれかに記載の遊間用止水材。
(8)前記剛性が、(イ)柱材に硬質材料を使用する、(ロ)柱材を厚くする、および(ハ)柱材をその長さ方向に蛇腹状にする、から選ばれる少なくとも1つの構成によって達成される(7)に記載の遊間用止水材。
(9)遊間に(1)〜(8)のいずれかに記載の止水材を挿入し、両端面を遊間の対向する壁面に固定したことを特徴とする橋梁伸縮装置。
(10)両端面が不陸調整材を介して前記壁面に接着される(9)に記載の橋梁伸縮装置。
上記(1)にかかる本発明の遊間用止水材の効果を図1および図2に基づいて説明する。図1は上記(1)にかかる本発明の止水材を模式的に示しており、図2は従来の止水材を模式的に示している。まず、図2の従来例から説明すると、図2(a)に示すように、柱材65の上下に設けられた上部蛇腹膜64aの谷部の最下点Aと下部蛇腹膜64bの山部の最上点Bとはいずれも左端および右端から等距離にある(言い換えると谷部の最下点Aと山部の最上点Bとは鉛直線上にある)。そのため図2(b)に示すように、壁面間に装着した状態では、止水材61は水平方向に圧縮された状態となっているので、(圧縮方向を矢印で示す)、止水材の端部と中央部の高さは一定である。
これに対して、図1(a)に示すように、柱材2の上下に設けられた上部蛇腹膜3aの谷部の最下点Aが下部蛇腹膜3bの山部の最上点Bよりも端部側に位置する。そのため、図1(b)に示すように、止水材1の圧縮状態(壁面間に装着した状態)では、止水材1の端部よりも中央部が上方に盛り上がるようになる(盛り上がり高さをhで示す)。
このようにすると、図15に示したように、支持金具の取付け誤差などにより止水材1とジョイントとの間に隙間gができるのを防止することができる。これによって、ジョイントからの土砂の侵入を抑制し、土砂堆積による沈下・離脱を防止することができる。
上記(2)の遊間用止水材によれば、前記谷部が円弧状の略V字形溝であるので、止水材1とジョイントとの間の隙間が直線状のV字形溝よりも小さくなり、土砂の堆積量を少なくすることができる。
上記(3)にかかる本発明の遊間用止水材の効果を図3の模式図に基づいて説明する。上記(3)にかかる止水材1′は、図3(a)に示すように、前記谷部の最下点Aと前記山部の最上点Bとのずれjが、止水材端部(すなわち壁面近傍)で最大となるように構成されている。そのため、図3(b)に示すように、止水材の圧縮状態(壁面間に装着した状態)では、端部の段差kがそれ以外の部位の段差lよりも大きくなるので、止水材1′は中央部だけでなく、ほぼ全体が盛り上がるようになる。従って、前記した支持金具63が下方に取付けられた場合でも、止水材1′とジョイントとの間の隙間を少なくすることができる。
上記(4)にかかる本発明の遊間用止水材の効果を図4の模式図に基づいて説明する。上記(4)の止水材1″は、図4(a)に示すように、止水材端部(すなわち壁面近傍)の上部蛇腹膜3′aおよび下部蛇腹膜3′bの厚さが、中央部のそれらの厚さよりも薄くなるように構成されている。そのため、図4(b)に示すように、水平方向への止水材の圧縮状態(壁面間に装着した状態、圧縮方向を矢印で示す)では、厚みが薄い端部の上部蛇腹膜3′aおよび下部蛇腹膜3′bは変形しやすいために、端部の圧縮率mがその他の圧縮率nよりも大きいので、端部の段差oがそれ以外の部位の段差pよりも大きくなり、止水材1″は中央部だけでなく、ほぼ全体が盛り上がるようになる。従って、前記した支持金具63が下方に取付けられた場合でも、止水材1″とジョイントとの間の隙間を少なくすることができる。
なお、図4では、説明の便宜上、両端部の1つの谷部と山部の部位の上部蛇腹膜3′aおよび下部蛇腹膜3′bの厚さを薄くしたが、本発明はこれに限定されるものではなく、端部から2つ目またはそれ以上の谷部および山部までの領域の上部蛇腹膜および下部蛇腹膜の厚さを、中央部を含むその他の部位の厚さよりも大きくしてもよい。
上記(5)の遊間用止水材によれば、前記上部蛇腹膜の少なくとも溝内に発泡体を設けるので、止水材の上部に空間がなくなり、土砂の侵入を防止することができる。また、上記(6)のように、発泡体を、前記溝部を含む上部蛇腹膜の上面に設置すると、土砂の侵入を防止するのにより有効である。
上記(7)、(8)の遊間用止水材によれば、柱材が剛性を有するので、土砂の重みや輪荷重で止水材が変形するのを防止することができるので、土砂の侵入を防止するのに有効である。
上記(9)の橋梁伸縮装置によれば、橋梁の伸縮によるジョイントからの土砂の侵入を抑制し、土砂堆積による止水材の沈下・離脱を防止することができる。
上記(10)の橋梁伸縮装置によれば、遊間端面が凹凸のある不陸面であっても不陸吸収調整材によって確実に止水材の両端面を遊間の壁面に接着固定することができる。
なお、遊間の壁面への固定は接着に限定されるものではなく、ボルト、ナットによる機械固定であってもよい。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。図5(a)〜(d)はそれぞれ本発明に係る遊間用止水材の実施形態を示す断面図である。
図5(a)に示す遊間用止水材11は、遊間の対向する腹板の壁面間に設置されるものであって、所定間隔で並設された複数の柱材21の上部および下部にそれぞれ上部蛇腹膜31aおよび下部蛇腹膜31bを一体に形成した構造を有する。上部蛇腹膜31aおよび下部蛇腹膜31bは各柱材21の間にV字形溝を形成した構造を有するが、対向するV字形溝は従来の止水材と異なり、互いに非対称である。
すなわち、前記V字形溝によって、上部蛇腹膜31aは隣接する各柱材21,21間に谷部41aが、下部蛇腹膜31bは隣接する各柱材21,21間に山部41bがそれぞれ形成される。このとき、止水材11の中央を境にして、谷部41aの最下点Aを柱材21、21間の中央から水平方向に端部側(腹板の壁面側)へずらし、一方、山部41bの最上点Bを柱材21、21間の中央から水平方向に止水材11の中央部側へずらしている(最下点Aと最上点Bとのずれをqで示す)。
これによって、図1に示すように、水平方向への止水材の圧縮状態(腹板の壁面間に装着した状態)では、止水材1の端部よりも中央部が上方に盛り上がり、止水材11とジョイントとの間に隙間ができるのを防止することができる。止水材1の盛り上がり高さは、上記ずれqの大きさを変えることによって調整可能である。
止水材11は、各種ゴム材、プラスチック樹脂、エラストマー材などを成形して得られる。
なお、上記の実施形態では、谷部41aの最下点Aおよび山部41bの最上点Bを柱材21、21間の中央からそれぞれ左右、つまり端部側(腹板側)および止水材11の中央部側にずらせたが、最下点Aおよび最上点Bの一方が柱材21、21間の中央に位置し、他方を端部側(腹板側)または止水材11の中央部側にずらせるようにしてもよい。また、場合によっては、最下点Aおよび最上点Bのいずれもが柱材21、21間の中央より同方向に外れた位置でずれqを形成していてもよい。
図5(b)に示す止水材12は、各柱材22、22間の上部蛇腹膜32aおよび下部蛇腹膜32bに形成されるV字形溝が、図5(a)に示すような直線状でなく、円弧状で構成されている。そのため、特に、上部蛇腹膜32aの上面におけるV字形溝内の空間容積が小さくなり、土砂堆積量を少なくすることができる。その他は、図5(a)に示す実施形態と同様である。
図5(c)に示す止水材13は、図5(b)に示す構成(すなわち、最下点Aおよび最上点Bのずれ、および円弧状の略V字形溝)に加えて、端部側(腹板側)における最下点Aと最上点Bとのずれ量rを、それ以外の中央部側における最下点Aと最上点Bとのずれ量sよりも大きく形成したものである(すなわちr>s)。これによって、図3に示したように、止水材13の圧縮状態(腹板の壁面間に装着した状態)では、中央部だけでなく、ほぼ全体が盛り上がるようになる。従って、前記した支持金具が下方に取付けられた場合でも、止水材13とジョイントとの間の隙間を少なくすることができる。
なお、図5(c)では、説明の便宜上、両端部の1つの谷部の最下点Aと前記山部の最上点Bとのずれのみを大きくしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、端部から2つ目またはそれ以上の谷部の最下点Aと前記山部の最上点Bとのずれ量をrとし、中央部を含むその他の部位のずれ量をsとしてもよい。その他は、図5(a),(b)に示す実施形態と同様である。
図5(d)に示す止水材14は、図5(b)に示す構成(すなわち、最下点Aおよび最上点Bのずれ、および円弧状の略V字形溝)に加えて、端部側(腹板側)における上部蛇腹膜44aおよび下部蛇腹膜44bの厚さtを、中央部における上部蛇腹膜44aおよび下部蛇腹膜44bの厚さuよりも薄くしたものである。これによって、図4に示したように、止水材14の圧縮状態(腹板の壁面間に装着した状態)では、中央部だけでなく、ほぼ全体が盛り上がるようになる。従って、前記した支持金具が下方に取付けられた場合でも、止水材13とジョイントとの間の隙間を少なくすることができる。
なお、図5(d)では、説明の便宜上、両端部の1つの谷部の両蛇腹膜44a、44bの厚さtを中央部の厚さuよりも薄くしたが、本発明はこれに限定されるものではなく、端部から2つ目またはそれ以上の領域で両蛇腹膜44a、44bの厚さtを中央部の厚さuよりも薄くしてもよい。その他は、図5(a),(b)に示す実施形態と同様である。
また、図5(c),(d)では、円弧状の略V字形溝を示しているが、直線状の略V字形溝であってもよい。
図6は本発明の他の実施形態を示している。すなわち、図6(a)は、図5(b)に示したと同じ止水材12の上部蛇腹膜32aの谷部を構成する溝5内に発泡体6を設けたものである。発泡体6としては、例えばポリウレタンフォーム、EPDMフォーム、ポリエチレンフォームなどの各種発泡体が挙げられる。
また、図6(b)は、図5(b)に示したと同じ止水材12の上部蛇腹膜32aの前記溝部5を含む上面全体に発泡体16を設けたものである。発泡体16の厚さは特に限定されるものではないが、ジョイント間から浸入した水が発泡体16内に含浸保持され、伸縮装置を腐食させることが懸念されるため、できるだけ厚さが薄いのが好ましい。なお、発泡体16の厚さが0mmのときは、図6(a)の発泡体6になる。
このように、発泡体6,16を、上部蛇腹膜32aの溝部5、または該溝部5を含む上部蛇腹膜32aの上面に設置すると、土砂の侵入を防止するのに有効である。なお、図5(a)、(c)および(d)に示した止水材11,13,14等にも同様にして適用可能である。
図7および図8は本発明のさらに他の実施形態を示している。すなわち、図7に示す止水材15、17,18はいずれも、図5(b)に示す構成(すなわち、最下点Aおよび最上点Bのずれ、および円弧状の略V字形溝)に加えて、柱材が剛性を有するように構成したものである。すなわち、図7(a)は 柱材25を硬質材で構成した例を示す。図7(b)は柱材27を厚くしたものである。図7(c)は柱材28をその長さ方向に蛇腹状に構成して(水平断面、すなわちA-A線断面を示す図8(a)を参照)、剛性を付与したものである。なお、図7(b)において、37aおよび37bはそれぞれ上部および下部蛇腹膜を示している。また、図7(c)において、38aおよび38bはそれぞれ上部および下部蛇腹膜を示している。
図7(a) 、(b)、(c)の構成は、必要に応じてそれらの2つまたは3つを組み合わせるようにしてもよい。例えば、柱材を硬質材で、厚く、かつ水平断面を蛇腹状に構成してもよい。
図7(a)に示すように、柱材25のみを硬質材で構成するには、例えば柱材25と上部および下部蛇腹膜35a、35bとを別々に成形し、それらを貼り合わせるようにしてもよい。また、図7(b) に示す柱材27の厚みは、使用する成形材料の種類や、止水材の大きさなどによって変化するが、蛇腹膜37a、37bの厚み以上であるのがよい。柱材27の厚みが、蛇腹膜37a、37bの厚みよりも小さいと、止水材17を圧縮したとき、柱材27が倒れやすくなる。
図8(a)に示すように柱材28の水平断面を蛇腹状に構成した場合、その両端部を腹板などの壁面と接着するために、図8(b)に示すように蛇腹状柱材28の外面に接着剤層20を設けてもよく、あるいは図8(c)に示すように不陸調整層30を設けてもよい。不陸吸収調整材30としては、例えば弾性を有するゴム、エラストマーや、止水性の発泡体などが挙げられる。不陸吸収調整材30は、最外面の柱材28と接着されているのが好ましい。
前記不陸吸収調整材30は、上記の蛇腹状柱材28に適用するだけでなく、図9に示すように、本発明にかかる他の止水材における最外面の柱材に接着等によって取付けてもよい。図9は一例として、図5(b)に示す止水材12に適用した場合を示している。このように不陸吸収調整材30を設けることにより、腹板面の溶接肉盛り部やコンクリート壁面のように不陸(凹凸)のある場合であっても、不陸吸収調整材30が凹凸になじむので、確実に止水することができる。
また、本実施形態の遊間用止水材を用いて橋梁伸縮装置を形成する場合、不陸吸収調整材30を介する接着固定に代えて、ボルト、ナット等を用いる機械固定であってもよい。
なお、以上の実施形態では、各柱材のすべての山部と谷部とについて、最上点と最下点の位置をずらすようにしたが、少なくとも止水材両端部において最上点と最下点の位置をずらすようにしてもよい。また、本発明の止水材は、遊間の鉛直方向に2層以上積層してもよい。
また、以上の実施形態では、くし型鋼製ジョイントの下部に設けられる腹板間の遊間に適用した止水材について説明したが、本発明の止水材は、コンクリート製の壁面間に形成される遊間に対しても同様にして適用可能である。
本発明の遊間用止水材を模式的に示す概念図である。 従来の遊間用止水材を模式的に示す概念図である。 本発明の他の遊間用止水材を模式的に示す概念図である。 本発明のさらに他の遊間用止水材を模式的に示す概念図である。 (a)、(b)はそれぞれ本発明の遊間用止水材の実施形態を示す断面図である。 (c)、(d)はそれぞれ本発明の遊間用止水材の実施形態を示す断面図である。 (a)および(b)はそれぞれ本発明の遊間用止水材の他の実施形態を示す断面図である。 (a)、(b)および(c)はそれぞれ本発明の遊間用止水材のさらに他の実施形態を示す断面図である。 (a)および(b)はそれぞれ図7(c)のA−A線断面図およびB-B線断面図であり、(c)は(b)の変形例を示す図である。 本発明の遊間用止水材の別の実施形態を示す断面図である。 遊間に設置される通常のくし型鋼製ジョイントの平面図である。 図10のX-X線断面図であり、弾性シール材を用いる従来の橋梁伸縮装置を示している。 成形された止水材を用いた従来の橋梁伸縮装置を示しており、(a)はジョイントの平面図、(b)は橋梁伸縮装置の断面図、(c)は支持金具の平面図である。 弾性シール材を用いる従来の橋梁伸縮装置において、遊間への土砂堆積により止水材が沈下、離脱する過程を示す説明図である。 弾性シール材を用いる従来の橋梁伸縮装置において、止水材が伸縮する様子を示す説明図である。 成形された止水材を用いた従来の橋梁伸縮装置の拡大断面図である。
符号の説明
1・・止水材、2・・柱材、3a・・上部蛇腹膜、3b・・下部蛇腹膜、A・・最下点、B・・最上点

Claims (10)

  1. 遊間の対向する壁面間に設置される遊間用止水材であって、上部蛇腹膜および下部蛇腹膜と、これらの蛇腹膜の間に介在し所定間隔で並設された複数の柱材とを備え、
    上部蛇腹膜は隣接する各柱材間に谷部が、下部蛇腹膜は隣接する各柱材間に山部がそれぞれ形成されており、
    少なくとも止水材両端部において、谷部の最下点が該谷部に対向する山部の最上点よりも壁面側(但し、対向する壁面のうち距離の近いほうの壁面側)に位置することを特徴とする遊間用止水材。
  2. 前記谷部は、断面が円弧状の略V字形溝である請求項1に記載の遊間用止水材。
  3. 前記谷部の最下点と前記山部の最上点とのずれが、壁面近傍で最大である請求項1または2に記載の遊間用止水材。
  4. 前記上部蛇腹膜および下部蛇腹膜は、壁面近傍の厚さが中央部よりも薄い請求項1〜3のいずれかに記載の遊間用止水材。
  5. 前記上部蛇腹膜の少なくとも前記谷部を構成する溝内に発泡体を設ける請求項1〜4のいずれかに記載の遊間用止水材。
  6. 前記発泡体は、前記谷部を含む前記上部蛇腹膜の上面に設置されている請求項5に記載の遊間用止水材。
  7. 前記柱材は、鉛直方向の荷重に対して剛性を有する請求項1〜6のいずれかに記載の遊間用止水材。
  8. 前記剛性が、(イ)柱材に硬質材料を使用する、(ロ)柱材を厚くする、および(ハ)柱材をその長さ方向に蛇腹状にする、から選ばれる少なくとも1つの構成によって達成される請求項7に記載の遊間用止水材。
  9. 遊間に請求項1〜8のいずれかに記載の止水材を挿入し、両端面を遊間の対向する壁面に固定したことを特徴とする橋梁伸縮装置。
  10. 両端面が不陸調整材を介して前記壁面に接着される請求項9に記載の橋梁伸縮装置。
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