JP4937909B2 - 構造化面の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、高水準の親水性を有する構造化面の製造方法であって、
(a)0.1〜10μmの範囲の数平均径を有する粒子、及び
(b)5nm〜0.5μmの範囲の数平均径及び80mN/m以上の20℃表面エネルギーを有する粒子、を表面に被覆することを特徴とする製造方法に関する。
更に、本発明は、本発明の方法により得られる表面に関する。
表面が汚れる状態となる傾向を殆ど有さないように表面を変更するのは一般的に望ましい。かかる表面は、長時間に亘って魅力的に見え、バクテリア又は菌類の成長を防ぎ、そして洗浄した場合には、清潔にするのが特に容易である。
汚れる状態となる傾向の低い表面を形成する従来の方法では、Lotus Effect(登録商標)、例えば特許文献1及び特許文献2を屡々利用する。表面にLotus Effectを付与するために、一法として、例えば、小さなでこぼこ面、例えば高所が5〜200μmの間隙で且つ5〜100μmの高さであり、そして高所が例えば疎水性ポリマーから少なくともなり、高所が水又は浄化剤を有する水と分離不能となるような寸法の高所及び窪みを有するロータスプラント(lotus plant)型の表面を提供可能である。このように付与された表面は、水に対して大きな接触角、例えば157°を有することが観察され、例えば特許文献3の実施例9を参照されたい。汚れ粒子は、このようして付与された表面に対して低い粘着性を有しており、水で濯ぐことにより容易に除去される。
しかしながら、Lotus Effectの付与されたテキスタイル表面(織物の表面)は、汗を通さない点において不都合である。多くの場合、依然として汗浸透性であるのは、特に衣類に対して望ましい。
更に、オムツが尿を保持し、尿の液滴形成の要因とならないことが望ましい。これは、例えば、ポリプロピレンを用いることにより製造され且つ超吸収性のオムツの場合に有効である。
表面に撥汚性を付与する別の方法は、かかる表面を極めて親水性とすることにある。そして、水は、フィルム(被膜)を形成し、汚れ粒子を容易に分離するが、例えば特許文献4を参照されたい。
特許文献5は、5〜500nmの寸法の所定の粒子を用いて、テキスタイルを処理することにより、所定の時間、一般的には4回の洗浄又は洗濯サイクル(2頁の最終パラグラフ)に亘って撥汚性とすることができることを開示している。しかしながら、このような短い仕上げ寿命は、多くの用途において望ましくない。
特許文献6は、超微粉砕の無機粒子、表面変性剤及び適宜、界面活性剤で表面を処理することが可能であり、その後に、表面が抗噴霧性(antimisting property)を有することについて開示している。しかしながら、かかる被膜は、損傷を受けることなく洗浄サイクルを切り抜けられない。
WO96/04123 EP−B1171529 US3354022 WO03/66710 WO01/83662 DE−A10116200
従って、本発明の目的は、汚れを効果的にはじき、良好な耐久性を有することが可能な表面を処理することができる方法を提供することにある。更に本発明の目的は、高水準の親水性を有する被覆処理された表面を提供することにある。最後に、本発明の目的は、被覆処理された表面の使用法を提供することにある。
本発明者等は、上記目的が冒頭に定義された方法により達成されることを見出した。
本発明における表面は、表面の水との接触角が測定不可能である場合、高水準の親水性を有していると言われている。本発明の表面において、水は、液滴を形成しないが、広がって、被膜を形成する。
本発明の構造化面は、少なくとも1の表面を有する構成要素(entity)から作成され、以下、かかる構成要素を支持体(基板)と称し、種々の材料、例えばコンクリート、レンガ、固化したモルタル、木、金属、セラミック、紙、板、ガラス、例えばポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアミド、ポリエステル等のプラスチック材料、革、擬革及び特にテキスタイルからなっていてもよい。
本発明の場合のテキスタイル支持体は、織物繊維、テキスタイル中間体及び最終生成物、並びにこれらから製造される最終製品(アパレル産業に加え、例えばカーペット及び他の家庭のテキスタイル、更には産業目的のテキスタイル構造物を含む。)である。これらは、例えば短繊維等の非付形化構造物、より糸、フィラメント、ヤーン、ヒモ、糸、レース、ブレード、縄類及びスレッド等の線状構造物、更に、例えばフェルト、織布、不織布及び詰め物等の立体構造物を含む。テキスタイルは、天然由来、例えば綿、ウール又は亜麻、或いは合成繊維、例えばポリアミド、ポリエステル、変性ポリエステル、ポリエステル混紡布、ポリアミド混紡布、ポリアクリロニトリル、トリアセテート、アセテート、ポリカーボネート、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリエステル極細繊維及びガラス繊維織物であっても良い。
本発明は、
(a)0.1〜10μmの範囲、好ましくは0.2〜5μmの範囲、更に好ましくは1μm以下の数平均径を有する粒子、及び
(b)5nm〜0.5μmの範囲、好ましくは10nm〜400nmの範囲、更に好ましくは20〜300nmの範囲の数平均径及び80mN/m以上の20℃表面エネルギーを有する粒子、を表面に被覆することによって表面を構造化する工程を含む。
粒径は、例えば、透過電子顕微鏡法等の一般的に用いられる方法で測定可能である。
粒子(a)は、選択的に親水性又は疎水性であっても良い物質であり得る。粒子(b)は、例えば接触角決定法により測定される、100mN/m以上〜約1000mN/mの表面エネルギーを有している。
疎水性材料に関する疎水性は、本願発明の場合、10mN/m〜70mN/mの範囲、好ましくは20mN/m〜60mN/mの範囲であり、例えば接触角決定法により確かめられる表面エネルギーを有している材料である。
親水性及び疎水性材料は、無機材料並びに有機ポリマー及び共重合体から選択可能である。
疎水性材料(a)として、疎水性有機ポリマー、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリイソブチレン及びポリスチレン、そしてこれら相互の共重合体又はこれらと1種以上の他のオレフィン、例えばスチレン、メチルアクリレート、エチルアクリレート、メチルメタクリレート、ブチルアクリレート、ブチルメタクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、無水マレイン酸又はN−メチルマレイミドとの共重合体が特記に値する。好ましいポリエチレン又はポリプロピレンが、例えばEP−A0761696に記載されている。
本発明の場合の疎水性有機ポリマーは、更に室温固体シリコーンを含む。
本発明で疎水性材料(a)として使用される疎水性有機ポリマーの質量平均分子量Mwは、1000〜10000000g/モルの範囲であり、好ましくは2500〜5000000g/モルの範囲であり、少なくとも1種の以下の方法:光散乱、ゲル透過クロマトグラフィ(GPC)、粘性により確かめられる。ポリオレフィン、例えばポリエチレン、ポリプロピレン又はポリイソブテン、そして更にエチレンと、プロピレン、ブチレンン又は1−ヘキセンとの共重合体からなる群からのポリマーの場合、分子量Mwは、30000〜5000000g/モルの範囲であるのが有利である。疎水性有機ポリマーは、例えば蝋質性であっても良く、或いは熱可塑性であっても良い。
疎水性材料(a)として本発明で使用される疎水性有機ポリマーの分子量分布の幅は、それ自体重要ではなく、1.1〜20の範囲であっても良い。一般的には、2〜10の範囲である。
疎水性無機材料(a)として、疎水化された無機材料、特に、周期表第3〜14族の固体の無機酸化物、炭酸塩、炭化物、リン酸塩、ケイ酸塩又は硫酸塩、例えば酸化カルシウム、二酸化ケイ素又は酸化アルミニウム、炭酸カルシウム、硫酸カルシウム又はケイ酸カルシウムが特記に値する場合があり、その中で、酸化アルミニウム及び二酸化ケイ素が好ましい。シリカゲル状の二酸化ケイ素が特に好ましい。焼成シリカゲルが極めて好ましい。固体の無機酸化物及びケイ酸塩を、400〜800℃に加熱することにより熱で、又は好ましくは物理吸着若しくは化学吸着の有機化合物若しくは有機金属化合物で疎水化処理ことが可能である。このために、被覆工程に依然として入らなかった粒子を、例えば、少なくとも1種の官能基を含む有機金属化合物、例えばメチルリチウム、n−ブチルリチウム又はn−ヘキシルリチウム等のアルキルリチウム化合物;或いは、例えばヘキサメチルジシラザン、オクチルトリメトキシシラン及び特にハロゲン化シラン、例えばトリメチルクロロシラン又はジクロロジメチルシラン等のシランと反応させる。
親水性無機材料(a)として、特に、依然として疎水化処理されなかった周期表第3〜14族の固体の無機酸化物、炭酸塩、リン酸塩、ケイ酸塩又は硫酸塩が特記に値する場合があり、例えば酸化カルシウム、酸化ケイ素又は酸化アルミニウム、炭酸カルシウム、硫酸カルシウム又はケイ酸カルシウムであり、その中で、酸化アルミニウム及び二酸化ケイ素が好ましく、更に石英及びベーマイト、コロイド状のシリカゲル及び珪藻土も好ましい。焼成シリカ、焼成チタニア及び焼成アルミナが好ましい。
粒子(b)は、例えば、親水性無機材料と親水性ポリマーとから構成されていても良い。親水性無機材料(b)として、依然として疎水化処理されなかった周期表第3〜14族の固体の無機酸化物、炭酸塩、リン酸塩、ケイ酸塩又は硫酸塩が特記に値し、例えば酸化カルシウム、二酸化ケイ素又は酸化アルミニウム、炭酸カルシウム、硫酸カルシウム又はケイ酸カルシウムであり、その中で、酸化アルミニウム及び二酸化ケイ素が好ましく、更に石英及びベーマイト、コロイド状のシリカゲル及び珪藻土も好ましい。焼成シリカ、焼成チタニア及び焼成アルミナが好ましい。
本発明の一実施の形態において、粒子(a)及び粒子(b)は、それらの組成だけでなく、平均粒径において異なっている。その結果、粒子(a)と(b)の混合物の粒径分布は、二モードである。
本発明の他の実施の形態において、粒子(a)及び粒子(b)は、これらの平均粒径だけでなくこれらの組成も異なっている。
本発明の一実施の形態において、(a)又は(b)は、上述の有機ポリマー及び共重合体から選択される。
本発明の一実施の形態において、被覆は、1:99〜99:1の範囲、好ましくは1:9〜9:1の範囲、更に好ましくは3:7〜7:3の範囲の質量比の粒子(a)及び(b)を用いて行われる。
本発明の方法における一実施の形態において、粒子(a)及び(b)は、それぞれ水溶液、好ましくは共同の水溶液中で使用される。
水溶液は、以下において、室温条件下で液体である単一の媒体として水を有する液体だけでなく、水と1種以上の室温非水液体媒体との混合物を含むような液体であり、例えば
アルコール、例えばエタノール、イソプロパノール、ブタノール、tert−ブタノール、3−オクタノール、1−デカノール、2−デカノール、2−ドデカノール、2−ヘキサデカノール、
ケトン、例えばアセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジエチルケトン、エーテル、例えばTHF、ジ−n−プロピルエーテル、ジオキサン、例えば1,4−ジオキサン。
本発明の一実施の形態において、本発明の方法は、粒子(a)及び(b)の合計を全て考慮に入れ、0.1〜500g/Lの粒子、好ましくは1〜250g/Lの粒子、更に好ましくは10〜100g/Lの粒子をそれぞれ含む1種以上の水溶液を用いて行われる。
本発明の一実施の形態では、0.1〜30gの粒子、すなわち被覆されるべき表面積m2あたり、(a)及び(b)の合計、好ましくは0.5〜20g/m2の粒子、更に好ましくは1〜15g/m2の粒子を施す。
本発明の一実施の形態において、粒子を施した後は固定工程であり、熱により、例えば80〜250℃、好ましくは100〜210℃の温度条件下であっても良い。好ましい継続時間範囲は、10〜24分である。固定工程の他の型式は、特にバインダー(c)を使用する場合に架橋剤を添加するか、又は化学線を用いる固定である。
本発明の一実施の形態において、本発明の方法は、少なくとも1種の水溶液を用いて行われ、水溶液の少なくとも1種が、例えばイオン性乳化剤及び非イオン性乳化剤から選択される1種以上の乳化剤を含んでいる。
有用な非イオン性乳化剤は、例えばエトキシル化モノ−、ジ−及びトリアルキルフェノール(エトキシル化度:3〜50、アルキル基:C4〜C12)及びエトキシル化脂肪アルコール(エトキシル化度:3〜80、アルキル基:C8〜C36)である。これらの例示は、BASF社のLutensol(登録商標)銘柄又はUnion Carbide社のTriton(登録商標)銘柄である。エトキシル化されるアルコールは、合成品又は天然由来、例えばココヤシの脂肪アルコール、パーム核の脂肪アルコール、獣脂の脂肪アルコール及びオレイルアルコールであっても良い。
有用なアニオン性乳化剤は、例えばアルキルスルフェート(アルキル基:C8〜C12)、エトキシル化アルカノール(エトキシル化度:4〜30、アルキル基:C12〜C18)及びエトキシル化アルキルフェノール(エトキシル化度:3〜50、アルキル基:C4〜C12)の硫酸モノエステル、アルキルスルホン酸(アルキル基:C12〜C18)、スルホコハク酸のC1〜C10モノ−若しくはジアルキルエステル及びアルキルアリールスルホン酸(アルキル基:C4〜C12)の各アルカリ金属及びアンモニウム塩である。
有用なカチオン性乳化剤は、一般に、C6〜C18アルキル−、C6〜C18アラルキル−又はヘテロシクリル含有第一級、第二級、第三級又は第四級アンモニウム塩、アルカノールアンモニウム塩、ピリジニウム塩、イミダゾリニウム塩、オキサゾリニウム塩、モルホリニウム塩、チアゾリニウム塩、更にアミンオキシドの塩、キノリニウム塩、イソキノリニウム塩、トロピリウム塩、スルホニウム塩及びホスホニウム塩である。特記に値する例示は、ドデシルアンモニウムアセテート又は対応のヒドロクロリド、種々の2−(N,N,N−トリメチルアンモニウム)エチルパラフィン酸エステルのクロリド若しくはアセテート、N−セチルピリジニウムクロリド、N−ラウリルピリジニウムスルフェート、そして更にN−セチル−N,N−N−トリメチルアンモニウムブロミド、N−ドデシル−N,N−N−トリメチルアンモニウムブロミド、N,N−ジステアリル−N,N−ジメチルアンモニウムクロリド、そして更にジェミニ界面活性剤のN,N’−(ラウリルジメチル)エチレンジアミンジブロミドである。多数の他の例示を、H. Stache, Tensid-Taschenbuch, Carl-Hanser-Verlag, Munich, Vienna, 1981及びMcCutcheon's, Emulsifiers & Detergents, MC Publishing Company, Glen Rock, 1989において見出すことができる。有用なカチオン性乳化剤は、更に、モノ〜デカアルコキシル化及び好ましくはモノ〜テトラエトキシル化C10〜C20アルキルアミンである。
特に極めて適当な乳化剤は、例えば、エチレンと、少なくとも1種のα,β−不飽和モノ−若しくはジカルボン酸又はα,β−不飽和モノ−若しくはジカルボン酸の少なくとも1種の無水物、例えばアクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、フマル酸、メチレンマロン酸、無水マレイン酸、無水イタコン酸との共重合体である。カルボキル基は、例えば、アルカリ金属イオン、アルカリ土類金属イオン、アンモニウム又はアミン、例えばトリエチルアミン、ジエチルアミン、エチルアミン、トリメチルアミン、ジメチルアミン、メチルアミン、エチルジイソプロピルアミン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、N−メチルジエタノールアミン、N−(n−ブチル)ジエタノールアミン又はN,N−ジメチルエタノールアミンで部分的に又は好ましくは完全に中和されていても良い。
乳化剤の一部を広範囲内にて変更可能であり、水溶液に対して、0.1〜200g/Lの範囲、好ましくは0.2〜100g/Lの範囲、更に好ましくは1〜50g/Lの範囲であっても良い。
本発明の方法は、例えば水溶液中において支持体を(a)及び(b)で処理することにより行われるのが好ましい。好適な技術は、噴霧、ディッピング、ロール塗布、フォーム塗布及びドクター塗布であり、特に1以上のパッドマングル(pad-mangle)を用いる塗布である。
本発明の方法は、支持体、特にテキスタイル支持体を少なくとも1種の水溶液で処理することによって行われ得る。複数の処理工程を同一又は異なる液体を用いて行うことが可能である。
本発明の一実施の形態において、本発明の方法は、支持体、特にテキスタイル支持体を、(b)及び適宜少なくとも1種の乳化剤を含む液体で最初に処理し、次いで、(a)及び適宜少なくとも1種の乳化剤を含む新たな液体で処理する。
本発明の一実施の形態において、本発明の方法は、支持体、特にテキスタイル支持体を、(a)及び適宜少なくとも1種の乳化剤を含む液体で最初に処理し、次いで、(b)及び適宜少なくとも1種の乳化剤を含む新たな液体で処理する。本発明の方法を行う場合の温度は、それ自体重要ではない。液体の温度は、10〜100℃の範囲であっても良く、15〜60℃の範囲内が好ましい。
本発明の方法は、支持体、特にテキスタイルの仕上げ処理に一般的に用いられる機械、例えばパッドマングルで行うことができる。竪型テキスタイル供給パッドマングルが望ましく、且つその重要な構成要素は、相互にプレスコンタクト(press contact)の2個のローラであり、これを通過してテキスタイルが誘導される。液体を上述のローラに満たして、テキスタイルを湿潤させる。圧力により、テキスタイルを強く押し、そして一定のアドオンを保証する。
本発明の一実施の形態では、1〜40m/分の範囲、好ましくは30m/分以下のテキスタイル給送で稼働するパッドマングルを利用する。
液体の収集は、本発明の方法により、液体の収集が25〜85質量%の範囲、好ましくは40〜70質量%の範囲となるように選択可能である。
本発明による処理後の処理された支持体、特にテキスタイルを、一般的な方法又はテキスタイル産業で一般的であってより緻密な方法で乾燥することが可能である。
本発明による処理後、連続的に又はバッチ式で運転され得る熱処理としても良い。熱処理の継続時間は、広範囲内にて選択可能である。一般に、熱処理を約10秒〜約30分、特に30秒〜5分に亘って行うことができる。熱処理は、180℃以下、好ましくは150℃以下までの温度に加熱することによって行われる。勿論、熱処理の温度を織物の感度に適合させる必要がある。
熱処理の方法の適例は、熱風乾燥である。
テキスタイル材料を被覆するのが望ましい場合、本発明の一実施の形態では、テキスタイル材料に結合層を設けてから実際に被覆する。結合層を、1種以上のいわゆるプライマーを用いて設けても良い。プライマーは、合成繊維を仕上げ処理する場合に施すのが好ましい。
本発明の一実施において、処理されるべきテキスタイル材料に施される結合層は、例えば1種以上のポリマーであっても良く、その場合、ポリマーの合成をテキスタイル材料において行うことも可能である。特に有用なポリマーは、架橋された基又は架橋可能な基を有しており、例えば、遊離ヒドロキシル基、カルボニル基、第一級若しくは第二級アミノ基又はチオール基を有する天然又は合成ポリマーである。極めて有用なポリマーは、例えば、リグニン、ポリサッカリド、ポリビニルアルコール及びポリエチレンイミンである。架橋は、例えば、その後の、例えばイソシアネート、ジメチロール尿素又はN,N−ジメチロール−4,5−ジヒドロキシエチレン尿素(DMDHEU)との反応によって達成可能である。他の特に好ましい架橋剤は、メタノール、n−ブタノール又はエチレングリコールでエーテル化されていても良いメラミン−ホルムアルデヒド樹脂である。
他の実施の形態において、ポリエステル又はポリアミドを処理する場合、0.01〜1質量%、好ましくは0.1〜0.5質量%のテキスタイルを、水酸化ナトリウム水溶液又は水酸化カリウム溶液等の強アルカリで部分鹸化により鹸化する。
本発明の一実施の形態において、本発明の方法で用いられる少なくとも1種の水溶液は、少なくとも1種のバインダー(c)を含む。
被覆技術で一般的なバインダは、原則としてバインダー(c)としての使用に好適である。
いわゆる自己架橋バインダー(self-crosslinking binder)は、テキスタイル支持体に特に好適である。本発明の場合に用いられる自己架橋バインダーは、ポリマー、好ましくは水性ポリマー分散液の状態のポリマーであり、これにより、本発明により製造される被覆物の乾燥中に分子内架橋反応又は分子内橋かけ反応に入る。架橋反応は、相互に反応してイオン性結合若しくは共有結合を形成する相互に異なる官能基を有するか、又はバインダーに添加され、分子量の低くても良い1種以上の架橋剤、すなわち分子量Mwが例えば500g/モル以下であっても良い架橋剤を有するバインダーとして使用されるポリマーによって行われる。架橋剤は、1分子あたりに少なくとも2個の官能基を有していても良く、官能基は、全て同一であっても又は異なっていても良く、ポリマーの官能基と反応可能である。
ポリマーにおいて好適な反応性基は、以下の基である:
例えば、ヒドロキシル基、アミノ基、エポキシ基又はアジリジン基と、或いは多価金属イオン、例えばCa2+、Al3+、Mg2+、Mn2+及びZn2+と反応可能なカルボキシル基、
例えば、カルボキシル基、イソシアネート、エポキシド、無水カルボン酸基、エポキシド基又はアルデヒド基と反応可能なヒドロキシル基、
アミノ基及びヒドラジンと反応可能なアルデヒド又はケト基、他のN−メチロールアミノ又はN−メチロールアミド基と反応可能なN−メチロールアミノ及びN−メチロールアミド基、例えばフェノール、tert−ブタノール、1,3−ジケトン、マレイン酸エステル、環式アミド、例えばε−カプロラクタム、ニトリル、アルデヒド又はオキシムとキャップ形成、すなわち可逆的にブロック可能であるか、或いは非キャップ形成であり、キャップ形成又は非キャップ形成した場合、例えばアミノ基及びヒドロキシル基と反応可能なイソシアネート基。
好適な自己架橋バインダーの理論的な架橋密度は、バインダーとして働くポリマーでの反応完了時に形成されるバインダー1kgあたりの架橋点のモルで表され、バインダーに対して0.1〜1モル/kgの範囲であるのが好ましい。
架橋剤の適例は、ジオール及びポリオール、例えばエチレングリコール、プロピレングリコール、グリセロール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、テトラエチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、第二級若しくは好ましくは第一級ジアミン、例えば5個以下の非隣接炭素原子が酸素に置き換わっていても良いC2〜C12アルキレンジアミン、例えばヘキサメチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラアミン、テトラエチレンペンタアミン、N,N−ビス(アミノプロピル)アミノエタン、3,6−ジオキサオクタン−1,8−ジアミン、3,7−ジオキサノナン−1,9−ジアミン、3,6,9−トリオキサウンデカン−1,11−ジアミン、更にJeffamine、例えば、下式:
Figure 0004937909
で表される4,4’−ジアマミノジシクロヘキシルメタン及び下式:
Figure 0004937909
で表される4,4’−ジアミノ−3,3’−ジメチルジシクロヘキシルメタン、アミノアルコール、例えばエタノールアミン、3−ヒドロキシプロピルアミン、単独に又は多様にエトキシル化されるジ−及びオリゴアミン、脂肪族及び芳香族ジカルボン酸のジヒドラジド、例えばアジピン酸ジヒドラジド、ジアルデヒド、例えばグリオキサル、部分的に又は完全にO−メチルオール化されたメラミン、2価の金属の塩、特に塩化マグネシウム、例えばヒドレート(MgCl2・6H2O)、そして更に、平均して(数平均)分子あたりに2個以上、好ましくは3個以上のイソシアネート基又はブロックされたイソシアネート基を有する化合物である。
一実施の形態において、本発明の方法で用いられる水溶液は、100〜800g/Lのバインダー、好ましくは200〜500g/Lのバインダーを含む。
本発明の実施の形態において、1種以上の接着促進剤(d)を添加しても良い。
接着促進剤(d)として、親水性の有機ポリマーを使用するのが極めて好ましい。
本発明の一実施の形態において、接着促進剤(d)として使用される親水性の有機ポリマーは、以下の構成要素I.1〜I.4:
Figure 0004937909
を含むポリマー又は共重合体である。
本発明の一実施の形態において、親水性の有機ポリマー又は共重合体は、炭素原子への窒素原子及び酸素原子の合計に対して、3:1〜1:5の範囲、特に3:2〜1:3の範囲の割合を有している。
本発明の別の実施の形態では、3〜12の範囲のpH値条件下でイオン化不可能な極性構成要素、例えばポリウレタン単位、ポリエチレングリコール単位、ポリビニルピロリドン単位、ポリビニルアルコール単位、ポリビニルホルムアミド単位又はポリサッカリド単位を含む親水性有機ポリマーを含む接着促進剤(d)を利用する。
異なる構成要素I.1〜I.4を含む共重合体を用いることも可能であることが認識されるであろう。
親水性ポリマー及び共重合体の適例は、以下の極性基A1及びA1’:
Figure 0004937909
を有するものである。
好適な親水性有機ポリマー及び共重合体の鎖は、例えば1種以上の以下の2価の基A2
Figure 0004937909
を含んでいても良い。
但し、上述した基(A1、A1’及びA2)において、Xは、Li、Na、K、Rb、Cs又は式N(R34で表されるアンモニウムイオンを表し、
1〜R2は、同一でも又は異なっていても良く、それぞれH、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル及びtert−ブチルから選択されるC1〜C4アルキルを表し、
nが8〜80000の範囲の整数を表し、10〜16000の範囲の整数を表すのが好ましい。
3は、同一でも又は異なっていても良く、それぞれ
水素、
メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル及びtert−ブチルから選択されるC1〜C4アルキル、
−CH2−CH2−OH、
ベンジル又はC6〜C14アリール、好ましくはフェニルを表す。
一例として、以下のアンモニウムイオンが特記に値する場合がある:
Figure 0004937909
極めて好ましい極性基は、以下のa.1.1〜a.1.7:
Figure 0004937909
に属する単結合ポリマーである。
基I.1.1〜I.1.9は、ポリマー又は共重合体の主鎖か、或いは例えば分岐又は架橋ポリマー又は共重合体を連結させる場合には、親水性有機ポリマー又は共重合体のポリマー側鎖にあっても良い。
親水性有機ポリマー又は共重合体のポリマー分子に対する基I.1.1〜I.1.9の分配は、均一であっても良い、すなわち、ランダム又は交互であっても良く、或いは、例えばブロック共重合体、特にグラフト共重合体を用いる場合には不均一であっても良い。
本発明の方法で用いられるポリマー及び共重合体は、基I.1.1a及び/又はI.1.2a:
Figure 0004937909
を含んでいても良く、その場合、本発明の方法で用いられるポリマー又は共重合体は、これらの基を間に介して分岐又は架橋構造を形成するのが好ましい。
基I.1.1a〜I.1.2aは、ポリマー又は共重合体の主鎖か、或いは例えば分岐又は架橋ポリマー又は共重合体を連結させる場合には、親水性有機ポリマー又は共重合体のポリマー側鎖にあっても良い。親水性有機ポリマー又は共重合体のポリマー分子に対する基I.1.1a〜I.1.2aの分配は、均一であっても良い、すなわち、ランダム又は交互であっても良く、或いは、例えばブロック共重合体を用いる場合には不均一であっても良い。
本発明の一実施の形態において、水溶液には、1〜150g/L、好ましくは少なくとも4g/L、更に好ましくは5g/Lの接着促進剤が添加された。
本発明の方法で用いられる水溶液を、粘度の調節に用いられ、例えば天然又は合成であっても良い1種以上の増粘剤に添加しても良い。好適な合成増粘剤は、ポリ(メタ)アクリロイル化合物、ポリカルボン酸、ポリエーテル、ポリイミン、ポリアミド及びポリウレタン、特に85〜95質量%のアクリル酸、4〜14質量%のアクリルアミド及び約0.01〜1質量%の、式II:
Figure 0004937909
で表され、100000〜200000g/モルの範囲の分子量Mwを有する
(メタ)アクリルアミド誘導体(その場合、R4は、メチル又は好ましくは水素を表す。)を含む共重合体である。天然由来の増粘剤の例は、寒天、カラギーン、加工デンプン及び変性セルロースである。使用される増粘剤の量は、例えば、本発明の方法で用いられる液体に対して、0〜10質量%の範囲であり、0.05〜5質量%の範囲が好ましく、更に好ましくは0.1〜3質量%の範囲である。
本発明の方法で用いられる水溶液は、10〜5000mPa・sの範囲の室温動的粘度を有しているのが好ましく、好ましくは20〜4000mPa・sの範囲であり、更に好ましくは50〜2000mPa・sの範囲であり、例えば、ドイツ標準規格DIN51562の1〜4部に準拠し、ブルックフィールド粘度計を用いて測定される。
本発明の一実施の形態において、本発明の方法で用いられる水溶液を、1種以上の顔料、例えば無機又は有機顔料、好ましくは界面活性剤含有顔料製剤の形の顔料に添加しても良い。
更に本発明は、本発明の方法により得られる表面、例えば支持体の表面を提供する。本発明の表面は、テキスタイルの表面であるのが好ましい。本発明の表面は、例えば固体及び液体物質から選択可能な汚れに関して、良好に洗浄可能な点において注目に値する。固体物質の例は、土、泥、煤、埃、花粉であり;液体物質の例は、尿、油、例えばオリーブオイル及びコーヒー、お茶、果汁、ビール及び赤ワインである。汚れを本発明の表面から除去するのは容易である。更に、本発明の表面は、良好な耐久性を有することが観察された。本発明のテキスタイルの表面は、従来の洗浄機において、有効な特性を損なうことなく5回を超えて洗浄可能である。更に本発明の表面は、例えば、高い透明性等の極めて良好な光学特性を有している。
本発明の表面における水は、液滴を極めてゆっくり且つ現実的に形成する。水との接触角は、10°未満が一般的であり、好ましくは5°未満である;全く測定不可能であるのが理想的である。従って、本発明の湿潤面の乾燥は容易である。本発明の乾燥面は、曇る傾向を殆ど示さない。
更に本発明は、本発明の表面を有する衣類、特に、本発明の方法により製造される外面を有する衣類を提供する。
更に本発明は、本発明の表面を有するオムツを提供する。かかるオムツは、尿を特に良好に保持する。
本発明を使用実施例で説明する。
[使用実施例]
[一般的な予備試験]
表面エネルギー(表面張力に相当)を決定するための測定を、WO01/96433の19頁に記載のように行った。
吸光度は、ドイツ標準規格DIN53924のラインに対して決定した。使用されるリンス液(リンス液:rinser liquid)は、直接染料のLuran Turquoise Blue GLの0.5質量%水溶液であった。リンスの高さは1cmであり、そして織物の場合は、縦方向に測定した。ドイツ標準規格DIN53924により規格化されるスタンプを用いて、少なくとも8cm、4cmの寸法の、被覆されていても良いテキスタイルのシート状構造物(織物)のサンプルに対して印を施した。サンプルを垂直に固定し、下端部に帽子クランプ(hat-clamp)で重みを加え、これにりより下端部がリンス液に少しだけ浸った。その後、織物においてリンス液で濯ぎ始めた。リンス液が平均領域で最終ラインを交差すると直ぐに、時間を取得した。
落下試験を、Melliand Textilberichte 1987, 68, 581-3頁によりTEGEWA落下試験として行った。
[本発明の表面の作製]
1.1 水溶液の調製
1.1.1 水溶液1の調製
瓶において、以下を一緒に混合した:
601.15gの蒸留水、
200gのエタノール、
(a.1):非晶質シリカの60gの10質量%水性分散液、Beckman Coulter LS 230を用いるレーザー回折によって測定される粒径5.5μm(中央値、数平均);ドイツ標準規格66131に準拠するBET表面積:750m2/g、Ultraturraxを用いて上述の非晶質シリカ及び水を混合することにより形成される表面エネルギー150mN/m、
(b.1):非晶質シリカの60gの10質量%水性分散液、Beckman Coulter LS 230を用いるレーザー回折によって測定される粒径22nm(中央値、数平均);ドイツ標準規格66131に準拠するBET表面積:140m2/g、上述の非晶質シリカ及び水を混合することにより形成されるされた表面エネルギー150mN/m、
(c.1):17.14gの、1,3−ジメチロール−4,5−ジヒドロキシエチレン尿素(DMDHEU)の70質量%水溶液と、1.71gの結晶性塩化マグネシウム(MgCl2・6H2O)とからなる18.85gの自己架橋バインダー、
(d.1):ゲル透過クロマトグラフィにより測定される50000g/モルのMw、H. Fikentscherに従って水中において25℃の条件下で測定されるフィケンシャーK値30及び1質量%のポリビニルピロリドン濃度を有するポリビニルピロリドンの60gの10質量%水溶液。
水溶液1を得た。
1.1.2 他の水溶液2〜8の調製
表1のような量の蒸留水、エタノール、(a.1)、(b.1)、(c.1)及び(d.1)を用いて1.1.1を繰り返した。(a.1)、(b.1)、(c.1)及び(d.1)に関して報告されている量は、1.1.1に示したように、水性分散液/混合物に基づいている。結果を表1に取りまとめた。
表1:水溶液1〜5の組成
Figure 0004937909
1.1.3 水溶液9の調製
940gの蒸留水、60gの10質量%ジ−n−オクチルスルホスクシネート水溶液を一緒に混合した。
水溶液9を得た。
1.2 表面の被覆
1.2.1 ポリエステル織物の被覆
坪量220g/m2のポリエステル織物を、Mathis社のパッドマングル(HVF12085型)において、表1及び2による液体で処理した。塗布速度は1m/分であった。圧迫圧(squeeze pressure)は10バールであった。これにより、1.8〜2.7g/m2の範囲のアドオンを得た。次いで、処理されたポリエステル織物を120℃の条件下でテンターで乾燥した。最終的な熱処理を、空気循環で150℃の条件下にて3回講じた。表2にように被覆ポリエステル織物を得た。
表2:本発明の被覆ポリエステル織物1.2.1〜1.2.3及び比較用の織物V1.2.4〜V1.2.5
Figure 0004937909
1.2.2 ポリプロピレン不織布の被覆
坪量10g/m2のポリプロピレン不織布を、Mathis社のパッドマングル(HVF12085型)において、表1及び3による液体で処理した。塗布速度は1m/分であった。圧迫圧は10バールであった。これにより、0.08〜0.12g/m2の範囲のアドオンを得た。次いで、処理されたポリプロピレン不織布を80℃の条件下でテンターで乾燥して、表3のように被覆ポリプロピレン不織布を得た。
表3:本発明の被覆ポリプロピレン不織布1.2.6〜1.2.8及び比較用の不織布V1.2.9
Figure 0004937909
[本発明の被覆表面と比較用の表面の試験]
本発明により被覆された表面及び比較用の表面を、これらの性能特性に関して試験した。データを表2及び3にそれぞれ示す。
ポリプロピレン不織布を、EDANA(European Disposables and Nonwovens Association)により推奨される試験のEdana RUN-OFF試験(152.0−99)によって試験した。
被覆不織布を、傾斜面に対して固定した(傾斜角:25°)。吸収性のボール紙を不織布の下に固定して、不織布を通過した液体を採取した。その後、25gの人工尿(NaCl水溶液、0.9質量%)を不織布に対して4回(1回目の害、2回目の害、3回目の害、4回目の害)通過させ、その際に、ボール紙を二回毎の害の間に交換した。不織布から流れ出た水量を、傾斜面の下部で集め、その体積を測定した。不織布から流れ出る人工尿が少ないと、不織布の親水性は良好である。
表面張力は、集められた人工尿に関連していた。表面張力が高いと、オムツの製造のために用いられるポリプロピレン不織布の適合性が良好となった。
結果を表3に示す。

Claims (11)

  1. 高水準の親水性を有する構造化面の製造方法であって、
    (a)0.1〜10μmの範囲の数平均径を有する非晶質シリカの粒子、及び
    (b)5nm〜0.5μmの範囲の数平均径及び80mN/m以上の20℃表面エネルギーを有する粒子、
    を表面に被覆することを特徴とする製造方法。
  2. 粒子(b)が1種以上の無機物質を含む請求項1に記載の方法。
  3. (a)0.1〜10μmの範囲の数平均径を有する非晶質シリカの粒子、及び
    (b)5nm〜0.5μmの範囲の数平均径及び80mN/m以上の表面エネルギーを有する粒子、
    を含む1種以上の分散液で表面を処理する請求項1又は2のいずれか1項に記載の方法。
  4. 水溶液中で行われる請求項1〜のいずれか1項に記載の方法。
  5. 少なくとも1種の水溶液が少なくとも1種の乳化剤を含む請求項1〜のいずれか1項に記載の方法。
  6. 被覆前に、被覆すべき表面に結合層を設ける請求項1〜のいずれか1項に記載の方法。
  7. 少なくとも1種のバインダー(c)を利用する請求項1〜のいずれか1項に記載の方法。
  8. 少なくとも1種の接着促進剤(d)を利用する請求項1〜のいずれか1項に記載の方法。
  9. 請求項1〜のいずれか1項に記載の方法により得られる表面。
  10. テキスタイルの表面である請求項に記載の表面。
  11. 請求項又はに記載の外面を有する衣類。
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