以下、本発明の実施の形態に係る画像形成装置について、図面を参照して説明する。
(本発明の第1の実施の形態)
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る画像形成装置のブロック図である。画像形成装置10は、入力インタフェース11、印刷手段12、読取手段13、印刷記録媒体保持手段14、制御手段15、および操作パネル16がバスで接続された構成を有している。
入力インタフェース11は、画像形成装置10に入力される画像(以下、入力画像という。)の画像データを受信し、受信した画像データを印刷手段12および制御手段15に出力するようになっている。
例えば、複写機能の場合、印刷物が図示していない読取り機器で読取られた入力画像の画像データが入力インタフェース11に入力される。また、プリンター機能の場合、パソコンなどの機器から入力画像の画像データが入力インタフェース11に入力される。
なお、画像形成装置10は、入力インタフェース11が受信した画像データにバーコードを表す画像情報を付加して印刷するようになっている。また、画像形成装置10が画像データにバーコードを表す画像情報を付加するのではなく、入力画像には、印刷記録媒体を識別するためのバーコード画像が含まれていてもよい。なお、本発明の実施の形態では、バーコードを用いるが、バーコード以外のものでもよく、印刷記録媒体を識別するための識別コードであればよい。なお、バーコードは、1次元バーコード又は2次元バーコードなどを含むものとする。ここで、1次元のバーコードとしては、Code39、EAN-8、EAN-13、NW-7、Code128などのコードがあり、2次元のコード画像としては、QR、DataMatrix、PDF417などのコードがある。このような各種の情報担体を用いて生成されたコード画像を、以下の実施の形態においては識別コード画像(バーコード画像)とする。いずれの情報担体を用いるかは、本実施の形態においては限定されない。
印刷手段12は、感光体や感光体ドラムを有し、入力インタフェース11から出力された入力画像データを紙などの印刷記録媒体に印刷し、印刷した印刷記録媒体を印刷記録媒体搬送路に送出するようになっている。
読取手段13は、印刷手段12によって印刷記録媒体搬送路に送出された印刷記録媒体から画像データを読取り、読取った画像(以下、ベリファイ画像という。)を制御手段15に出力するようになっている。
印刷記録媒体保持手段14は、印刷記録媒体搬送路から搬送される印刷記録媒体を受取り保持するようになっており、搬送方向に関して下流方向に設けられた排出トレイおよび廃棄トレイに加えて、排出トレイまたは廃棄トレイを択一的に切り替えてこれらのトレイの何れかが印刷記録媒体を受取ることができるように搬送経路切替機構(分別手段)を有している。
制御手段15は、CPUなどによって構成され、画像形成装置10を構成する手段を制御するようになっている。
また、制御手段15は、読取手段13によって読取られたベリファイ画像と入力インタフェース11によって出力された入力画像とを比較して画質の良否を判定する第1の判定手段151と、入力画像に含まれる識別コード画像をデコードしたデータとベリファイ画像に含まれる識別コード画像をデコードしたデータとを比較して識別コード画像の良否を判定する第2の判定手段152と、判定手段151の判定結果および判定手段152の判定結果に従って印刷の良否を判定する第3の判定手段153と有している。
さらに、制御手段15は、画質の良否を判定するための複数の評価項目のうち所望の評価項目を指定させる評価項目指定手段154を備え、判定手段151は、評価項目指定手段154によって指定された評価項目について画質の良否を判定する。
さらに、制御手段15は、判定手段153の印刷の良否の判定結果が否であった場合の入力画像を再印刷するあるいは再印刷しないことを判定する再印刷判定手段155を備え、印刷手段12は、再印刷判定手段155で再印刷すると判定された場合、入力画像を再印刷する。
さらに、制御手段15は、再印刷判定手段155で再印刷すると判定された場合、入力画像を補正する補正手段156を備え、印刷手段12は、補正手段156によって補正された入力画像を再印刷する。
なお、判定手段151、152、153、評価項目指定手段154、再印刷判定手段155、補正手段156は、CPUで実行されるプログラムのモジュールでもよい。
操作パネル16は、タッチパネルなどで構成されており、ユーザから受付けた操作の内容を制御手段15に通知するようになっている。
以上のように構成された画像形成装置10の処理について図面を参照しながら説明する。まず、制御手段15がベリファイ画像の品質の良否を判定する処理について説明するが、品質の良否を判定するにあたって品質を評価する評価項目がいくつか存在する。例えば、評価項目については、画像の濃度、トナーののり、伸縮・回転、RGB値、色相・彩度・明度、画像の形状、バーコードの復号結果などの項目がある。これらの項目に関する画質低下の原因を以下に述べる。
機器の振動やショックジタによって、本来感光体ドラムに載るはずのトナーが載らなかったり、載らないはずのトナーが載ってしまったりすることで、入力画像の濃度とベリファイ画像の濃度とは異なってしまう。特に、ショックジタの場合は、出力された紙面の文字や画像の一部が欠けてしまったり、汚れのように黒い模様が出てしまったりする。また、カラー印刷の場合は、CMYK(Cyan-Magenta-Yellow-blacK)版のいずれかに濃度値のずれが生じ、結果として色ずれを起こしてしまう。
給紙および印刷記録媒体搬送中のずれによって、印刷開始位置がずれたり、回転したり、ユーザが思った位置に写真などが出力されないことになる。特に、ミスフィードを起こしながらも印刷を続けてしまった場合、印刷位置が大幅にずれ、紙が回転した状態で搬送され、印刷物が曲がった状態で出力されてしまうこともある。
印刷記録媒体搬送速度のずれやスキューによって、印刷内容の一部または全体が歪んでしまう。例えば、A4紙を縦に印刷した場合、印刷内容の上部は正常であっても、下部に近づくに従って文字や画像が歪んでしまったような印刷物になる。
CMYK版のずれは、カラー印刷の際にCMYKの4色のトナーを用いて、CMYKそれぞれの版を複数の感光体あるいは同一の感光体に作像しているが、機械的な組み付けや遊びの影響により、これらの版にずれが生じてしまうことで起こってしまう。よって、写真のような印刷物の場合は、ユーザが思ったような色が再現されないことがある。
情報をバーコードシンボル等の識別コード画像に変換して印刷するような、紙に情報を埋め込む技術を用いる場合、上述したような画質低下があるため、現在のプロッタの性能では確実に埋め込み情報を読み出す(デコードする)ことを保証できない。
以上のような原因は、機械的な要因が大きく、完全に取り除くことは不可能である。したがって、制御手段15は、上記のような印刷内容の劣化が起こっていないかどうかを評価項目の単位で判定する。
図2は、制御手段15が画像の濃度を評価するプログラムの処理を表すフローチャートである。また、図3は、画像をセル分割したときの領域の平均濃度値の算出方法について説明するための図である。
まず、図2に示すように、入力画像とベリファイ画像を複数の領域(各領域をセルと呼ぶことにする)に分割する(ステップS11)。セルの大きさはどのように設定しても構わないが、ここでは5画素×5画素の領域として説明する。
次に、入力画像とベリファイ画像の各セルについての平均濃度値を算出する(ステップS12)。算出方法は、平均濃度値=(全画素の濃度値の和)÷(全画素の数)である。図3では、入力画像の平均濃度値が156、ベリファイ画像の平均濃度値が107になったものとする。入力画像の平均濃度値に対して、ベリファイ画像の平均濃度値が大幅に減少しているが、これは、図3に示すように、紙の出力時に不要なトナーが載ってしまい、黒いよごれとして印刷されてしまったためである。
求めたセルの平均濃度値について、以下に示す条件式1を満たす場合に良、満たさない場合に否として判定し、判定結果をメモリなどに記憶する(ステップS13)。
(1−V)×Do < Dv < (1+V)×Do ・・・(条件式1)
ここで、Doは入力画像の平均濃度値、Dvはベリファイ画像の平均濃度値、Vは割合を示す定数である。
例えば、V=0.1とすると、ベリファイ画像の平均濃度値Dvは、140 < Dv < 171の範囲になければならない。しかし、ベリファイ画像の平均濃度値は107であり、条件式1に当てはまらないので、否とする。
以上の処理を全セルについて行い(ステップS14)、すべて良の場合(ステップS15)に判定結果を良とし、1つでも否があった場合、判定結果を否とする。
制御手段15が画像の濃度を評価するプログラムは、入力画像とベリファイ画像との濃度値を比較する手段であり、濃度値の比較としては様々な従来手法が存在し、いずれの手法を用いても構わない。
図4は、制御手段15が画像の全体的なトナーののり具合を評価するプログラムの処理を表すフローチャートである。
図2では、画像をセルに分割し、各セルについて平均濃度値を求めていたが、画像にセルを分割せず、画像全体の平均濃度値を求める(ステップS21)。算出方法は、平均濃度値 =(画像中の全画素の濃度値の和)÷(画像中の全画素の数)である。
例えば、入力画像の平均濃度値が100、ベリファイ画像の平均濃度値が80になったものとする。入力画像の平均濃度値に対して、ベリファイ画像の平均濃度値が大幅に減少しているが、トナーボトルの残量が少なくなったり、プロッタに問題が発生したりすることで、トナーののりが画像全体で減ってしまったため、入力画像の平均濃度値およびベリファイ画像の平均濃度値を上述した値とした。
求めた画像全体の平均濃度値について、以下に示す条件式2を満たす場合に良、満たさない場合に否として判定する(ステップS22)。
(1−V)×Do < Dv < (1+V)×Do・・・(条件式2)
ここで、Doは入力画像の平均濃度値、Dvはベリファイ画像の平均濃度値、Vは割合を示す定数である。V=0.1とすると、ベリファイ画像の平均濃度値Dvは、90 < Dv < 110の範囲になければならない。しかし、ベリファイ画像の平均濃度値は80であり、上記の条件に当てはまらないので、否とする。
図5は、制御手段15が入力画像とベリファイ画像の印刷内容について印刷位置、印刷内容の伸縮および回転を比較するプログラムの処理を表すフローチャートである。また、図6は、入力画像およびベリファイ画像の外接四角形を算出方法について説明するための図である。
まず、図6に示した入力画像およびベリファイ画像の外接四角形を算出する(ステップS31)。なお、外接四角形の算出方法には、公知の方法が多くあり、いずれの方法を用いても構わない。
次に、求まった外接四角形の左上座標とリファイ画像の左上座標とを比較する(ステップS32)。入力画像の左上座標を(Xo,Yo)、ベリファイ画像の左上座標を(Xv,Yv)とすると、左上座標は以下の条件式3、4を満足しなければならない。
(1−V1)×Xo < Xv < (1+V1)×Xo・・・(条件式3)
(1−V1)×Yo < Yv < (1+V1)×Yo・・・(条件式4)
ここで、V1は割合を示す定数である。V1=0.1とすると、ベリファイ画像の左上座標は、以下の条件式5、6を満足しなければならない。また、判定結果を良または否として判定結果メモリへ格納する。
0.9×Xo < Xv < 1.1×Xo・・・(条件式5)
0.9×Yo < Yv < 1.1×Yo・・・(条件式6)
次に、入力画像の幅と高さとベリファイ画像の幅と高さとを比較する(ステップS33)。入力画像の幅と高さをWoとHo、ベリファイ画像の幅と高さをWvとHvとすると、幅と高さは以下の条件式7、8を満足しなければならない。
(1−V2)×Wo < Wv < (1+V2)×Wo・・・(条件式7)
(1−V2)×Ho < Hv < (1+V2)×Ho・・・(条件式8)
ここで、V2は割合を示す定数である。V2=0.2とすると、ベリファイ画像の左上座標は、以下の条件式9、10を満足しなければならない。また、判定結果を良または否として判定結果メモリへ格納する。
0.8×Wo < Wv < 1.2×Wo・・・(条件式9)
0.8×Ho < Hv < 1.2×Ho・・・(条件式10)
次に、入力画像の回転角とベリファイ画像の回転角とを比較する(ステップS34)。入力画像の回転角をAo、ベリファイ画像の回転角をAvとすると、回転角は以下の条件式11を満足しなければならない。
Ao−V3 < Av < Ao+V3・・・(条件式11)
ここで、V3は角度を示す定数である。V3=2とすると、ベリファイ画像の左上座標は、以下の条件式12を満足しなければならない。つまり、入力画像の回転角±2°の範囲になければならない。判定結果を良または否として判定結果メモリへ格納する。
Ao−2 < Av < Ao+2・・・(条件式12)
最後に、判定結果メモリ内に格納されたステップS32〜S34までの判定結果が良かどうかを調べ、全ての判定結果が良であれば良と、1つでも否があれば否と判定する(ステップS35)。
また、上述の実施例では、画像全体について外接四角形を求めたが、ベリファイ画像の左上座標を入力画像の左上座標に合わせ、ベリファイ画像の回転角が入力画像の回転角になるようにベリファイ画像を回転させることにより、位置と回転を補正した上で、図2および図3で説明したように、画像をセルに分割し、各セルで外接四角形を求めて図5で示したような評価を行ってもよい。これによって、細部の伸縮を評価できる。
なお、印刷位置、印刷内容の伸縮および回転を比較する方法としては、様々な公知の手法が存在し、いずれの手法を用いても構わないが、ここでは、外接四角形を用いた評価手法について述べた。
図7は、制御手段15が入力画像とベリファイ画像の色を比較するプログラムの処理を表すフローチャートである。また、図8は、RGBの3枚の画像に分離した3枚の画像それぞれについてヒストグラムを求める方法について説明するための図である。
まず、画像メモリに蓄えられた入力画像およびベリファイ画像を図8に示すようにRGBの各原色毎の画像に分離する(ステップS41)。分離した3枚の画像それぞれについてヒストグラム(輝度に対する出現頻度の分布)を求める(ステップS42)。
求めたそれぞれのヒストグラムについて、分布の輝度重心を求める(ステップS43)。図8の例では、入力画像のR画像の輝度重心RGo、G画像の輝度重心GGo、B画像の輝度重心BGoそれぞれ145、183、161になり、ベリファイ画像のR画像の輝度重心RGv、G画像の輝度重心GGv、B画像の輝度重心BGvそれぞれ140、150、155になったとする。
これらの輝度重心を以下の条件式13〜15で比較して良否の判定を行う(ステップS44)。
(1−V)×RGo < RGv < (1+V)×RGo・・・(条件式13)
(1−V)×GGo < GGv < (1+V)×GGo・・・(条件式14)
(1−V)×BGo < BGv < (1+V)×BGo・・・(条件式15)
ここで、Vは割合を示す定数である。V=0.1とすると、ベリファイ画像の各輝度重心は、以下の条件式15〜17を満たしていなければならない。RGvおよびBGvはこの条件を満たしているが、GGvは満たしていない。したがって、判定結果としては否となる。
131 < RGv < 160・・・(条件式16)
165 < GGv < 201・・・(条件式17)
145 < BGv < 177・・・(条件式18)
なお、色に関する評価を行うプログラムは、入力画像とベリファイ画像の色を比較する手段であり、色の比較手段としては様々な従来手法が存在し、いずれの手法を用いても構わない。ここでは、単純にRGB値を比較する手段と、写真画像の評価に用いられる色相/彩度/明度を比較する手段について述べた。
図9は、制御手段15が入力画像とベリファイ画像の色相/彩度/明度を比較するプログラムの処理を表すフローチャートである。また、図10は、入力画像およびベリファイ画像のRGB値を色相/彩度/明度空間へ変換した様子を表す図である。
まず、入力画像およびベリファイ画像のRGB値を図10に示したように色相/彩度/明度空間へ変換する(ステップS51)。変換手段は、一般的な画像処理で行われている従来手法が存在し、本手法もこれを用いる。この変換によって、色合い(色相)、鮮やかさ(彩度)、明暗(明度)の評価が可能となる。
次に、マンセル表色系にある基本色である赤(R)、黄(Y)、緑(G)、青(B)、紫(P)の5色相について、明度と彩度の分布を抽出する(ステップS52)。色相方向にR=0°、Y=72°、G=144°、B=216°、P=288°と定義されているので、その色相角における明度−彩度分布を抽出すればいい。5色相以外の色相について処理しても構わないが、それだけ処理時間が増加してしまうので、上記5色相について処理をする。
抽出した明度−彩度分布において、明度を頻度とみなし、彩度に関する重心を求める(ステップS53)。入力画像のR彩度重心をRGo、Y彩度重心をYGo、G彩度重心をGGo、B彩度重心をBGo、P彩度重心をPGoとし、ベリファイ画像のR彩度重心をRGv、Y彩度重心をYGv、G彩度重心をGGv、B彩度重心をBGv、P彩度重心をPGvとすると、これらの彩度重心は以下の条件式19〜23を満たさなければならない。
(1−V)×RGo < RGv < (1+V)×RGo・・・(条件式19)
(1−V)×YGo < YGv < (1+V)×YGo・・・(条件式20)
(1−V)×GGo < GGv < (1+V)×GGo・・・(条件式21)
(1−V)×BGo < BGv < (1+V)×BGo・・・(条件式22)
(1−V)×PGo < PGv < (1+V)×PGo・・・(条件式23)
ここで、Vは割合を示す定数である。V=0.1とし、例えば、図10では彩度重心が、入力画像についてはそれぞれ87、110、161、183、145、ベリファイ画像についてはそれぞれ60、120、155、200、174となったとすると、ベリファイ画像の各彩度重心は、以下の条件式24〜28を満たさなければならない。条件式24〜28の例では、YとGとBの彩度重心が条件を満足し、RとPの彩度重心が条件を満足しないので、判定結果としては否となる。
78 < RGv < 96 ・・・(条件式24)
99 < YGv < 121・・・(条件式25)
145 < GGv < 177・・・(条件式26)
165 < BGv < 201・・・(条件式27)
131 < PGv < 160・・・(条件式28)
図11は、制御手段15が入力画像およびベリファイ画像の内容を形状として評価するプログラムの処理を表すフローチャートである。入力画像およびベリファイ画像の両者のパターンマッチングによりベリファイ画像が入力画像に対してどれだけ忠実に再現されているかを判定する。パターンマッチングには、様々な従来手法が存在し、本手法ではいずれを用いても構わないが、テンプレートマッチングとして非常に良く知られる相互相関法について述べる。
まず、入力画像とベリファイ画像の相互相関係数を求める(ステップS61)。相互相関係数Cは、以下の(1)式を用いることによって求めることができる。
相互相関係数Cは、−1≦C≦1の値をとり、1に近いほど両画像の類似性が高いことを示す。したがって、求められた相互相関係数について、V≦Cを満たすか否か判定する(ステップS62)。ここで、Vは−1≦C≦1の値をとる定数である。V1=0.8とすると、相互相関係数が0.8以上の値であった場合に良、0.8以上の値でない場合に否と判定する。
また、上述の実施例では、画像全体について相互相関係数を求めたが、図5および6で説明したように、ベリファイ画像の左上座標を入力画像の左上座標に合わせ、ベリファイ画像の回転角が入力画像の回転角になるようにベリファイ画像を回転させることにより、位置と回転を補正した上で、図2および3で説明したように、画像をセルに分割し、各セルで相互相関係数を求めてもよい。これによって、細部のパターンマッチングを行い、どのセルが似通っていないかを知ることができる。
次に、バーコードデコード性能に関する評価手法について説明する。入力画像に存在するバーコード、あるいは、入力画像に対して画像形成装置10内で重畳したバーコードが紙に印刷され、読取手段13によって読取られ、デコードされる時、正しくデコードできるかどうかをあらかじめ確認しておく手法である。この評価手法には2種類あり、ベリファイ画像を実際にデコードしたときの情報とバーコードに変換する前の埋め込み情報と比較する手法、バーコードシンボル規格にあるグレード評価を行って比較する手法である。
図12は、制御手段15がベリファイ画像を実際にデコードしたときの情報とバーコードを埋め込む前の情報とを比較するプログラムの処理を表すフローチャートである。
まず、画像形成装置10には、バーコードに変換したときの埋め込み情報があるか否かを確認する(ステップS71)。埋め込み情報が変換されたバーコードでないバーコードが入力画像にあるならば、埋め込み情報が画像形成装置10にないので、デコーダによって入力画像をデコードした情報(以下、入力情報という。)を取得する(ステップS72)。なお、画像形成装置10が生成したバーコード画像を入力画像に重畳したのであれば、埋め込み情報があるため、この埋め込み情報を入力情報として取得する。
次に、デコーダによってベリファイ画像をデコードして得られた情報(以下、出力情報という。)を取得し(ステップS73)、入力情報と出力情報とが一致するか否か判定する(ステップS74)。例えば、入力情報が「2006年11月24日」という文字列であった場合、出力情報も同じ「2006年11月24日」という文字列であるか否かを判定する。その結果、完全に一致していれば良、一部でも違っていれば否と判定する。
図13は、制御手段15がバーコードシンボル規格にあるグレード評価で比較するプログラムの処理を表すフローチャートである。
まず、グレード評価では、デコーダで実際にデコードを行ってデコードの成功/失敗を出す行程と、規格で定められた画質評価パラメータをベリファイ画像について算出する行程があり、両行程の結果を評価する(ステップS81)。この評価より、グレード1、2、3、4、5という評価結果を得ることができる。グレード1が最も良質であり、グレード5はいかなるデコーダでもデコード不可能という質である。
以上のようなグレード評価を入力画像およびベリファイ画像に対して行い、結果として入力画像のグレード値Go、ベリファイ画像のグレード値Gvを得たとする。そして、グレード値GoおよびGvが以下の条件式29〜30を満たすかどうかを判定する(ステップS82)。
Gv > GoからNレベル下げたグレード ・・・(条件式29)
Gv > グレードX ・・・(条件式30)
例えば、Nはグレードのレベルを表す定数であり、Xはグレード値を表す定数であり、Go=グレード2で、N=2、X=5とすると、条件は、Gv>グレード4、Gv>グレード5であるので、結局Gvは、Gv>グレード4を満たさなければならない。ステップS83で、満たしていれば判定結果を良とし、満たしていなければ否とする。
ここで、制御手段15が画像の品質を評価する評価項目に基づいて印刷の良否を判定する処理について説明する。図14は、制御手段15が印刷の良否を判定する処理を表すフローチャートである。
まず、評価項目指定手段154は、ユーザに評価項目を決めるためのユーザ入力条件を指定させ、指定されたユーザ入力条件を受付ける(ステップS91)。例えば、図15の表に示すように、ユーザは、画質、印刷処理速度のうち優先したいユーザ入力条件A〜Eを選択し、評価項目指定手段154は、ユーザ入力条件A〜Eまでのうち、ユーザが指定した何れかのユーザ入力条件を受付ける。
次に、評価項目指定手段154は、受付けたユーザ入力条件に基づいて、複数の評価項目のうち対象とする評価項目を決定する(ステップS92)。例えば、受付けたユーザ入力条件がユーザ入力条件Aであった場合、評価項目指定手段154は、図16に示すように、記載している評価項目のうち全ての評価項目を対象とする。
また、受付けたユーザ入力条件がユーザ入力条件Bであった場合、評価項目指定手段154は、図17に示すように、画質に関わる評価項目のうち全ての評価項目を対象とし、バーコードに関わる評価項目を1項目だけ対象とする。受付けたユーザ入力条件がユーザ入力条件Cであった場合、評価項目指定手段154は、図18に示すように、画質に関わる評価項目を5項目だけ対象とし、バーコードに関わる評価項目を1項目だけ対象とする。
受付けたユーザ入力条件がユーザ入力条件Dであった場合、評価項目指定手段154は、図19に示すように、画質に関わる評価項目を2項目だけ対象とし、バーコードに関わる評価項目を1項目だけ対象とする。また、受付けたユーザ入力条件がユーザ入力条件Eであった場合、評価項目指定手段154は、図20に示すように、画質に関わる評価項目を1項目だけ対象とし、バーコードに関わる評価項目を1項目だけ対象とする。
ユーザが印刷処理時間を高速化したい場合には、評価項目の最も少ないユーザ入力条件Eが選択されるのが望ましく、ユーザが画質を最良にしたい場合には、評価項目の最も多いユーザ入力条件Aが選択されるのが望ましい。
次に、判定手段151は、評価項目指定手段154によって決定された画質に関わる評価項目について画像の良否を判定する(ステップS93)。例えば、判定手段151は、濃度が対象とされていれば、図2で説明した判定処理を行い、位置、伸縮量、および回転量が対象とされていれば、図5で説明した判定処理を行い、色が対象とされていれば、図7で説明した判定処理を行い、形状が対象とされていれば、図11で説明した判定処理を行い、対象となっていた評価項目が全て良の場合に、画像の良否を良とする。
次に、判定手段152は、評価項目指定手段154によって決定されたバーコードに関わる評価項目について画像の良否を判定する(ステップS94)。例えば、判定手段152は、バーコードでコード比較が対象とされていれば、図12で説明した判定処理を行い、バーコードグレード評価が対象とされていれば、図13で説明した判定処理を行い、対象となっていた評価項目が全て良の場合に、バーコード画像の良否を良とする。
判定手段153は、判定手段151の判定結果および判定手段152の判定結果に従って印刷の良否を判定する(ステップS95)。例えば、判定手段151の判定結果が良かつ判定手段152の判定結果が良の場合に判定手段153は、印刷の良否を良とし、判定手段151の判定結果、判定手段152の判定結果の何れかが否の場合に判定手段153は、印刷の良否を否とする。以降、相互良否判定の結果に応じた処理が制御手段15で実行される(ステップS96)。
図21は、本発明の第1の実施の形態に係る画像形成装置の制御手段の搬送経路切替処理を表すフローチャートである。
図14に示したステップS91〜95までの処理を行う(ステップS101)。以下、ステップS91〜95までの処理に従って印刷の良否を判定することを相互良否判定という。処理結果が良の場合には、印刷記録媒体搬送経路切り替え機構を印刷記録媒体が排出トレイに搬送されるように切り替えて(ステップS102)、印刷記録媒体を排出トレイに搬送する(ステップS103)。
また判定結果が否の場合には、印刷記録媒体搬送経路切り替え機構を印刷記録媒体が廃棄トレイに搬送されるように切り替えて(ステップS104)印刷記録媒体を廃棄トレイに搬送する(ステップS105)。
このように、相互良否判定の結果に基づいて印刷記録媒体搬送経路切り替え機構の切り替え制御を行うことで、印刷の良否に応じた印刷記録媒体の分別を実行することが可能となる。
(本発明の第2の実施の形態)
図22は、本発明の第2の実施の形態に係る画像形成装置のブロック図である。なお、本発明の第2の実施の形態に係る画像形成装置を構成する構成要素のうち、本発明の第1の実施の形態に係る画像形成装置の構成要素と同じものには同じ符号を付し、それぞれの説明を省略する。
印刷記録媒体保持手段24は、印刷された印刷記録媒体を保持するようになっており、搬送方向に関して下流方向に設けられた排出トレイおよびシュレッダに加えて、印刷記録媒体が搬送されるときに受排出トレイまたはシュレッダを択一的に切り替えてこれらのトレイの何れかが印刷記録媒体を受取ることができるように搬送経路切替機構(分別手段)を有している。
図23は、本発明の第2の実施の形態に係る画像形成装置の制御手段の搬送経路切替処理を表すフローチャートである。
図21に示した相互良否判定の処理を行い(ステップS101)、処理結果が良の場合には、印刷記録媒体搬送経路切り替え機構を印刷記録媒体が排出トレイに搬送されるように切り替えて(ステップS102)、印刷記録媒体を排出トレイに搬送する(ステップS103)。
また、判定結果が否の場合には、印刷記録媒体搬送経路切り替え機構を印刷記録媒体がシュレッダに搬送されるように切り替えて(ステップS106)印刷記録媒体をシュレッダに搬送する(ステップS107)。
このように、相互良否判定の結果に基づいて印刷記録媒体搬送経路切り替え機構の切り替え制御を行うことで、印刷の良否に応じた印刷記録媒体の分別を実行することが可能となる。
(本発明の第3の実施の形態)
図24は、本発明の第3の実施の形態に係る画像形成装置のブロック図である。なお、本発明の第3の実施の形態に係る画像形成装置を構成する構成要素のうち、本発明の第1の実施の形態に係る画像形成装置の構成要素と同じものには同じ符号を付し、それぞれの説明を省略する。
印刷記録媒体保持手段34は、印刷された印刷記録媒体を保持するようになっており、搬送方向に関して下流方向に設けられた複数段を有する排出トレイと、複数段を有する排出トレイを垂直方向に昇降させる昇降部を有するソート機構(分別手段)を備えている。
図25は、本発明の第3の実施の形態に係る画像形成装置の制御手段の搬送経路切替処理を表すフローチャートである。
図21に示した相互良否判定の処理を行い(ステップS101)、処理結果が良の場合には、印刷記録媒体を排出トレイのX段目へ搬送するように、ソート機構で排出トレイを昇降させ(ステップS111)、印刷記録媒体を排出トレイのX段目へ出力する(ステップS112)。
また、判定結果が否の場合には、印刷記録媒体を排出トレイのY段目へ搬送するように、ソート機構で排出トレイを昇降させ(ステップS113)、印刷記録媒体を排出トレイのY段目へ出力する(ステップS114)。
このように、相互良否判定の結果に基づいて、ソート機構により複数段を有する排出トレイを昇降させて制御することで、印刷の良否に応じた印刷記録媒体の分別を実行することが可能となる。
(本発明の第4の実施の形態)
図26は、本発明の第4の実施の形態に係る画像形成装置のブロック図である。なお、本発明の第4の実施の形態に係る画像形成装置を構成する構成要素のうち、本発明の第1の実施の形態に係る画像形成装置の構成要素と同じものには同じ符号を付し、それぞれの説明を省略する。
印刷記録媒体保持手段44は、印刷された印刷記録媒体を保持するようになっており、搬送方向に関して下流方向に設けられた排出トレイ、及び排出トレイを印刷記録媒体面に平行で印刷記録媒体搬送方向に対して垂直な方向に移動させるオフセット駆動部(分別手段)を有するオフセット機構を備えている。なお、図27は、オフセット機構の上面図であり、オフセット機構は、相互良否判定結果に応じて印刷記録媒体を印刷記録媒体搬送方向に対して垂直な方向に移動させる。
図28は、本発明の第4の実施の形態に係る画像形成装置の制御手段の搬送経路切替処理を表すフローチャートである。
図21に示した相互良否判定の処理を行い(ステップS101)、処理結果が良の場合には、判定結果の良に対応する排出トレイの位置に印刷記録媒体が搬送されるようにオフセット駆動部で排出トレイを移動させ(ステップS121)、印刷記録媒体を良に対応する排出トレイの位置に排出する(ステップS122)。
また判定結果が否の場合には、判定結果の否に対応する排出トレイの位置に印刷記録媒体が搬送されるようにオフセット駆動部で排出トレイを移動させ(ステップS123)、印刷記録媒体を否に対応する排出トレイの位置に排出する(ステップS124)。
このように、相互良否判定の結果に基づいてオフセット機構により排出トレイをそれぞれ異なる位置に移動制御することで、印刷の良否に応じた印刷記録媒体の分別を実行することが可能となる。
(本発明の第5の実施の形態)
図29は、本発明の第5の実施の形態に係る画像形成装置のブロック図である。なお、本発明の第5の実施の形態に係る画像形成装置を構成する構成要素のうち、本発明の第1の実施の形態に係る画像形成装置の構成要素と同じものには同じ符号を付し、それぞれの説明を省略する。
印刷記録媒体保持手段54は、印刷された印刷記録媒体を保持するようになっており、搬送方向に関して下流方向に設けられた排出トレイ、印刷記録媒体に印刷を行う第2の印刷手段(分別手段)を備えている。
図30は、本発明の第5の実施の形態に係る画像形成装置の制御手段の搬送経路切替処理を表すフローチャートである。
図21に示した相互良否判定の処理を行い(ステップS101)、処理結果が良の場合には、印刷記録媒体をそのまま排出トレイに搬送して排出する(ステップS131)。処理結果が否の場合には、搬送方向に関して下流方向に設けられた第2の印刷手段により、印刷記録媒体に否であることを示す文字あるいは記号等を印刷する(ステップS132)。これにより判定結果が良の印刷記録媒体と否の印刷記録媒体とを否であることを示す印刷記録の有無で容易に分別することができる。
なお、判定結果が否となった対象がコードシンボルであった場合には、否であることを示す文字あるいは記号等の印刷位置は、コードシンボル上に重ねて印刷することがより望ましい。このように、相互良否判定の結果に基づいて、第2の印刷手段により、否と判定された印刷記録媒体に否であることを示す文字あるいは記号等を印刷することで、印刷の良否に応じた印刷記録媒体の分別を実行することが可能となる。
(本発明の第6の実施の形態)
次に、印刷記録媒体の良否の判定結果等を通知する通知手段について述べる。画像形成装置では、印刷記録媒体への印刷指示をして印刷し、読取手段によって印刷画像データを取得し、上記印刷された印刷記録媒体の印刷記録媒体の良否判定を行うが、印刷記録媒体判定結果において否の印刷記録媒体が検知された場合に、ユーザへその旨を通知する手段をとらなければ、否である印刷記録媒体が存在しているという認識がないためそれを良の印刷記録媒体と取り違えてしまう危険性がある。
また、ネットワーク接続されたパソコンなどの離れた場所から印刷を実行する場合は、印刷記録媒体の判定で否の印刷記録媒体が検知されたとき出力先においてユーザに通知しても意味がなく、出力先へ印刷記録媒体を取りに行った時点で初めて出力された印刷記録媒体が否判定であったことが分かるので、ユーザは、良である印刷記録媒体を入手するためにパソコンなどの機器と出力先間の複数回の移動が必要となることもある。このような不具合を解消するためには、相互良否判定の結果に基づき、印刷記録媒体の良否等を以下のようにユーザに通知する通知手段が重要である。
図31は、本発明の第6の実施の形態に係る画像形成装置のブロック図である。なお、本発明の第6の実施の形態に係る画像形成装置を構成する構成要素のうち、本発明の第1の実施の形態に係る画像形成装置の構成要素と同じものには同じ符号を付し、それぞれの説明を省略する。
本発明の第6の実施の形態に係る画像形成装置は、搬送方向に関して下流方向に設けられた排出トレイ64、印刷記録媒体の相互良否判定の結果をユーザに通知する通知手段66を備えている。なお通知手段66の形態は、装置本体に表示部を備えその表示部に判定結果を表示する方式でも良いし、装置本体に音声出力部を備えその音声出力部から判定結果を音声で出力する方式でも良いし、またその両方を備えて両方を実施しても良い。
図32は、本発明の第6の実施の形態に係る画像形成装置の制御手段の判定結果通知処理を表すフローチャートである。
図21に示した相互良否判定の処理を行い(ステップS101)、処理結果が良の場合には、印刷記録媒体を排出トレイに搬送して排出するとともに、ユーザに印刷記録媒体の判定結果が良であったことを通知するよう通知手段66に指示する(ステップS141)。処理結果が否の場合には、印刷記録媒体を排出トレイに搬送して排出するとともに、ユーザに印刷記録媒体の判定結果が否であったことを通知するよう通知手段66に指示する(ステップS142)。
このように、相互良否判定結果に基づいてユーザへその旨を通知する手段をとることで、出力した印刷記録媒体の相互良否判定結果をユーザに認識したもらうことができ、出力した印刷記録媒体が否であった場合でもそれを良の印刷記録媒体と誤認しまうことを回避できる。また、ネットワーク接続されたPCなどの離れた場所から印刷を実行する場合は、プリントサーバあるいはプリントドライバ経由で評価結果をPC側へ通知する形態をとれば、出力元で判定結果がわかり出力先まで確認に行く手間が省ける。
(本発明の第7の実施の形態)
また、印刷記録媒体判定で否の印刷記録媒体が検知されたときのために再印刷を行う手段を有する画像形成装置において、仮に否の印刷記録媒体が検知されてもユーザの(印刷記録媒体に対する)要求レベルによってはそのまま(否判定の印刷記録媒体)でユーザが許容できる場合もある。しかし、ユーザが許容できない場合に自動的に再印刷を行えば、余分な印刷記録媒体を出力することとなり無駄が発生してしまう。印刷記録媒体の相互良否判定結果が否のときに再印刷するあるいは再印刷しないことを選択可能な画像形成装置の実施例を以下に説明する。
図33は、本発明の第7の実施の形態に係る画像形成装置のブロック図である。なお、本発明の第7の実施の形態に係る画像形成装置を構成する構成要素のうち、本発明の第6の実施の形態に係る画像形成装置の構成要素と同じものには同じ符号を付し、それぞれの説明を省略する。
本発明の第7の実施の形態に係る画像形成装置は、再印刷するあるいは再印刷しないことをユーザが選択可能とする再印刷指示受付手段76を備えている。
図34は、本発明の第7の実施の形態に係る画像形成装置の制御手段の判定結果通知処理を表すフローチャートである。
図21に示した相互良否判定の処理を行い(ステップS101)、処理結果が良の場合には、印刷記録媒体を排出トレイに搬送して排出する(ステップS151)。処理結果が否の場合には、印刷記録媒体を排出トレイに搬送して排出するとともに、再印刷するあるいは再印刷しないことをユーザに選択させるよう再印刷指示受付手段76に指示する(ステップS152)。
ここで、ユーザの選択を判定し(ステップS153)、ユーザの選択が「再印刷しない」であった場合はそのまま終了となり、ユーザの選択が「再印刷する」を選択した場合は再印刷を実行する(ステップS154)。
このように、相互良否判定の結果が否のときに再印刷するあるいは再印刷しないことをユーザが選択可能なので、否の印刷記録媒体がユーザの(印刷記録媒体に対する)要求レベルによってはそのままで許容できる場合に「再印刷しない」を選択することで、余計な印刷記録媒体を出力してしまうことを防止し、資源の有効活用とコストの削減を図ることができる。
以下では、相互良否判定の結果が否のときに他の方法で再印刷を行う処理について述べる。図35は、制御手段15が再印刷を行う処理の大まかな概要を表したブロック図である。再印刷を行う処理として、相互良否判定部、再印刷判定部、印刷処理部がある。なお、相互良否判定部は、判定手段151、判定手段152、および判定手段153と対応し、再印刷判定部は、再印刷判定手段155と対応する。
図35に示すように、相互良否判定部を構成する判定手段151、152、153がステップS101を実行して相互良否判定された結果は、図36に示すように、相互良否判定で用いた判定パラメータとともに判定結果メモリに格納される。そして、否だった場合は、再印刷判定手段155へ否であったページ番号と否である旨が伝えられる。
再印刷判定手段155では、後述する再印刷を実行するかどうかの判別を行い、再印刷する場合は、画像メモリの入力画像をそのまま印刷するか、あるいは、補正手段156が画像メモリの入力画像に対して補正を行って再印刷画像を作成し、再印刷画像メモリに格納し、再印刷命令が印刷処理部に対して行われる。印刷処理部は、画像メモリの入力画像、あるいは、再印刷画像メモリの再印刷画像を印刷する。
なお、図36の表の判定パラメータの全てを用いて判定を行う必要はなく、必要に応じた判定パラメータで判定を行ってもよい。また、相互良否判定の結果が否であった場合は再度、判定が行われるが、再印刷対象となった過去のページの判定パラメータと判定結果は消去せずに、そのページの判定パラメータと判定結果を新しく格納することで、過去の履歴をもつことができるようにしている。例えば、図36に示しているように、3ページ分の入力画像を印刷する場合、2ページ目が否であった場合、再印刷を行ってもう一度判定を行うが、その結果は判定結果メモリに追加される。
図37は、再印刷判定手段155の処理を詳細に表すフローチャートである。
まず、相互良否判定の結果が否となったページの判定パラメータを取得し、再印刷を実行するかどうかの判別を行う(ステップS161)。再印刷するかどうか判定方法は、画像形成装置固有の画質劣化量から判断する方法、あらかじめ設定された回数から判断する方法、判定結果メモリの履歴から判断する方法、ユーザからの指示で判断する方法がある。
画像形成装置固有の画質劣化量から判断する方法は、画像形成装置の画像処理プロセスおよび印刷プロセスにて、商品設計の段階でその画像形成装置の性能(画質劣化の量)が分かっているので、例えば画質劣化量の平均値を求め、求めた平均値が、商品設計の段階で分かっている画質劣化の量を超えた場合に再印刷を止めるなどの方法である。
あらかじめ設定された回数から判断する方法は、画像形成装置の初期設定に再印刷回数を設定する項目を追加し、あらかじめユーザに回数を設定しておいてもらう手段である。例えば、3回と設定してあれば、再印刷の判定でこの値を参照し、判定結果メモリにてそのページの履歴が3回に達した時に再印刷を止める方法である。
判定結果メモリの履歴から判断する手段は、判定結果メモリに蓄えられた同じページの履歴を参照し、ベリファイ画像の判定パラメータに変化が無い場合に再印刷を中止する方法である。例えば、2ページ目の平均濃度値が3回分格納されており、それぞれD1、D2、D3だったとし、平均濃度値の平均D=(D1+D2+D3)÷3とすると、次の条件式31〜33を満たす場合に変化が無かったと判断する。ここでVは割合を示す定数である。
(1−V)×D < D1 < (1+V)×D ・・・(条件式31)
(1−V)×D < D2 < (1+V)×D ・・・(条件式32)
(1−V)×D < D3 < (1+V)×D ・・・(条件式33)
ユーザからの指示で判断する方法は、再印刷指示受付手段76にてユーザから再印刷するかどうかの指示を受取った際、その指示に従って再印刷するかどうかを決定する方法である。
ステップS162で再印刷しない場合は終了する。ステップS162で再印刷する場合、補正手段156は、画質を補正するかどうか判断する(ステップS163)。補正するかどうかの判断は、画像形成装置の初期設定に再印刷時の補正をするかどうかの設定値があり、判断の際にこの値を参照して実行する。
補正しない場合は、画像メモリの入力画像をそのまま印刷する再印刷命令を印刷処理へ送る(ステップS165)。補正する場合は、補正手段156が画像メモリの入力画像に対して補正を行い(ステップS164)、再印刷画像を作成し、再印刷画像メモリに格納して再印刷命令を印刷処理へ送信する(ステップS165)。
画質補正の方法は、スキュー/伸縮補正、感光体帯電量の増加、RGBガンマカーブ補正、バーコード重畳およびバーコードのモジュールサイズ縮小がある。
スキュー/伸縮補正は、数多く提案されている従来方法のどれを用いてもかまわない。例えば、スキュー/伸縮補正としては、位置のずれ、伸縮ずれ、回転ずれに対し、ベリファイ画像が正しい位置/伸縮/回転になるように入力画像をあらかじめ位置ずらし/伸縮/逆回転させておく。
感光体帯電量の増加を行うと、濃度値を補正することができる。例えば、入力画像の平均濃度値よりもベリファイ画像の平均濃度値が小さかった場合、感光体への帯電量(電圧)を上げることで、より多くのトナーが付着し、紙上の濃度値が高くなる。
RGBガンマカーブ補正は、数多く提案されている従来方法のどれを用いてもかまわない。例えば、RGBガンマカーブ補正としては、色ずれを起こした色に対してガンマカーブの傾きを大きくする、あるいは、小さくする、あるいは、カーブを複雑化することで、正しい色を表現するように補正するものがある。
バーコード重畳は、主にバーコードがあらかじめ埋め込まれた紙をコピーする際に、スキャンして得られる電子画像を入力画像とし、入力画像をそのまま印刷してしまうと、コピー劣化によってバーコード部の画質が低下してしまうことを修正する方法である。つまり、入力画像をデコードし、デコードした値をエンコードして電子的に正確なバーコード画像を作成し、作成したバーコード画像を入力画像のバーコード位置に重畳する。バーコード位置の算出は、紙面上のバーコード位置を抽出するモジュールが搭載されたデコーダが既存の手法や製品で多く存在し、そのいずれを用いてもかまわない。
バーコードのモジュールサイズ縮小は、印刷によって太ってしまう傾向にある画像形成装置において、その太りを判定パラメータから算出し、あらかじめ太り分を細くしてバーコードを作成する方法である。モジュールサイズとは、バーコードの1ラインを形成する最小単位のことでよく知られているパラメータであり、通常のエンコーダは必ずバーコード生成時のパラメータとして持っている。
以下、本発明の実施の形態に係る画像形成装置の作用効果について説明する。
本発明の実施の形態に係る画像形成装置は、相互良否判定し、良否に応じて印刷記録媒体を分別することで、ユーザに品質のよい印刷記録媒体を提供することができ、ユーザに確実にデコード可能なバーコードを含んだ印刷記録媒体を提供することができる。
本発明の実施の形態に係る画像形成装置は、相互良否判定をする際に、デコーダによって得られるデコード結果と印刷記録媒体に埋め込む前の情報の完全一致を確認することで、ユーザに確実にデコード可能なバーコードを含んだ印刷記録媒体を提供することができる。
本発明の実施の形態に係る画像形成装置は、相互良否判定をする際に、バーコードシンボル規格にあるグレード評価を行ってグレード値を確認することで、ユーザに確実にデコード可能なバーコードを含んだ印刷記録媒体を提供することができる。
本発明の実施の形態に係る画像形成装置は、相互良否判定をする際に、評価項目で画質の良否判定し、良否に応じて印刷記録媒体を分別することで、入力画像に対して忠実に再現された印刷記録媒体をユーザに提供することができる。
本発明の実施の形態に係る画像形成装置は、画質に関する良否判定をする際に、画像の濃度に関するパラメータを用いて判定することで、入力画像に対して忠実な濃淡が再現された印刷記録媒体をユーザに提供することができる。
本発明の実施の形態に係る画像形成装置は、画質に関する良否判定をする際に、画像の位置、歪、回転に関するパラメータを用いて判定することで、入力画像に対して忠実な位置、歪、回転が再現された印刷記録媒体をユーザに提供することができる。
本発明の実施の形態に係る画像形成装置は、画質に関する良否判定をする際に、画像の色に関するパラメータを用いて判定することで、入力画像に対して忠実な色合いが再現された印刷記録媒体をユーザに提供することができる。
本発明の実施の形態に係る画像形成装置は、画質に関する良否判定をする際に、画像の形状に関するパラメータを用いて判定することで、入力画像に対して忠実な形状が再現された印刷記録媒体をユーザに提供することができる。
本発明の実施の形態に係る画像形成装置は、相互良否判定結果に基づき印刷記録媒体搬送経路を切り替えて良と否のそれぞれの印刷記録媒体を排出トレイと廃棄トレイとに分別することで、否の印刷記録媒体と混同することなく良の印刷記録媒体をユーザに提供することができる。
本発明の実施の形態に係る画像形成装置は、相互良否判定結果に基づき印刷記録媒体搬送経路を切り替えて否の印刷記録媒体をシュレッダにかけるとともに良の印刷記録媒のみを出力することで、良の印刷記録媒体のみをユーザに提供するとともに否の印刷記録媒体の流出を完全に防止することができる。
本発明の実施の形態に係る画像形成装置は、相互良否判定結果に基づきソート機構を制御して良と否のそれぞれの印刷記録媒体を排出トレイ別々の段に分別することで、否の印刷記録媒体と混同することなく良の印刷記録媒体をユーザに提供することができる。
本発明の実施の形態に係る画像形成装置は、相互良否判定結果に基づき排紙トレイのオフセット機構を制御して良と否のそれぞれの印刷記録媒体を排出トレイ上でお互いにオフセットさせて排出することで、否の印刷記録媒体と混同することなく良の印刷記録媒体をユーザに提供することができる。
本発明の実施の形態に係る画像形成装置は、相互良否判定結果に基づいて否である印刷記録媒体へ否であることを印刷することで、良の印刷記録媒体と否の印刷記録媒体との判別を容易にし、否の印刷記録媒体と混同することなく良の印刷記録媒体をユーザに提供することができる。
本発明の実施の形態に係る画像形成装置は、相互良否判定結果を通知することで、出力した印刷記録媒体の良否判定結果をユーザに認識してもらい、否の印刷記録媒体を良の印刷記録媒体と誤認しまうことを回避することができる。
本発明の実施の形態に係る画像形成装置は、相互良否判定結果を画像形成装置の表示部で表示通知することで、画像形成装置の周囲が騒がしくても出力した印刷記録媒体の良否判定結果をユーザに認識してもらうことができる。
本発明の実施の形態に係る画像形成装置は、相互良否判定結果を音声で通知することで、画像形成装置を注視していなくても出力した印刷記録媒体の良否判定結果をユーザに認識してもらうことができる。
本発明の実施の形態に係る画像形成装置は、ネットワーク接続されたPCなどの離れた場所から印刷を実行する場合に印刷記録媒体の画質の良否判定結果をプリントサーバあるいはプリントドライバ経由で出力元に通知することで、出力先まで判定結果を確認に行く手間を省くことができる。
本発明の実施の形態に係る画像形成装置は、相互良否判定の結果が否のときに再印刷するあるいは再印刷しないことをユーザが選択可能なので、否の印刷記録媒体でユーザが許容できる場合に「再印刷しない」を選択することにより、資源の有効活用とコストの削減を図ることができる。
本発明の実施の形態に係る画像形成装置は、相互良否判定によって否と判定された際に、自動または手動で再印刷を実行することで、すぐに再印刷された印刷記録媒体をユーザに提供することができる。
本発明の実施の形態に係る画像形成装置は、再印刷を行う際に、所定の条件(例えば再印刷回数など)にて再印刷を中止することで、無限に再印刷を繰り返さないようにすることができる。
本発明の実施の形態に係る画像形成装置は、再印刷を行う際に相互良否判定の際に求められたパラメータを用いて入力画像を補正することで、品質のよい印刷記録媒体をユーザに提供することができる。