JP4584771B2 - 画像処理装置 - Google Patents
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Description
この画像情報の圧縮符号化技術は、画像情報量を削減する技術であり、その方式は画像データの特徴や用途に応じて多種多様である。
従来、画像データの軽減化を図る圧縮処理技術が、下記の特許文献をはじめ種々提案されている。
詳しくは、はじめに、読み込まれた画像データを像域分離を行うことにより複数の領域に分割する。そして、分割された画像の領域ごとに異なるコンポーネントを作成し、必要に応じてコンポーネントごとに異なる設定(圧縮符号化方式、量子化レベル、データ形式など)で画像の圧縮符号化を行う。
特に、画像を特定領域とそれ以外の領域、あるいは、文字領域、線画領域、写真領域、背景領域に分割することにより、領域の特性に応じた圧縮符号化を実行することができる。
この高圧縮技術では、高い圧縮率を確保するために前景(文字)画像を減色する手法が用いられている。
特に、前景色が1色となり画像データを1bit/pixelで表現できる場合には、MMR(Modified Modified READ:G4ファクシミリの符号化方式)圧縮など、一般に高圧縮が可能な方式への対応ができる。
そのため通常は、グレースケール判別処理などを行うことにより原稿の前景状態を判断し、グレースケールである場合のみ前景を1色で処理するように設定されている。
しかしながら、新聞などの黄ばんだ元画像をカラー画像と判別してしまったり、ラインマーカーや手書き赤ペンの量が少ない元画像をモノクロ画像と判別してしまったりなどの誤動作(誤処理)が判別処理の段階において生じるおそれがある。
そこで本発明は、簡単な画像処理方式を用いて高い圧縮率と均一な文字品質を実現する画像圧縮を可能にする画像処理装置、画像処理方法、および画像処理プログラムを提供することを第1の目的とする。
また、本発明は、前景(文字)情報の判別処理の段階において誤処理された場合であっても、圧縮符号化処理後のデータにその影響が反映されることを抑制することができる画像処理装置、画像処理方法、画像処理プログラムを提供することを第2の目的とする。
請求項2記載の発明では、請求項1記載の発明において、前記格納手段により格納される格納領域は、フルカラーの場合、前景色JPEG形式格納部及び前景マスクMMR形式格納部であり、6〜256色の場合、前景(文字)PNG形式格納部、2〜5色及び1色の場合、前景(文字)MMR形式格納部であることを特徴とする。
請求項3記載の発明では、請求項1または請求項2記載の発明において、前記色数判別手段および前記再判別手段のうち少なくとも一方は、前記前景領域の代表色を各プレーンに対して1つ判別される代表色情報に基づいて、前記前景領域における色数を判別することを特徴とする。
請求項4記載の発明では、請求項1、請求項2または請求項3記載の発明において、前記前景領域におけるプレーン数を複数設定することを特徴とする。
請求項5記載の発明では、請求項1または請求項2記載の発明において、前記色数判別手段および前記再判別手段のうち少なくとも一方は、前記前景領域におけるエッジ部分を除いた色の特徴情報に基づき、前記前景領域における色数を判別することを特徴とする。
なお、本実施の形態では、画像データの符号化処理を行う画像処理装置を搭載した画像形成装置の一例として、デジタル複写機を用いて説明する。
図1は、本実施の形態に係るデジタル複写機1の概略構成を示すブロック図である。
デジタル複写機1は、電子写真プロセスにより用紙上などに画像形成を行うプリンタエンジン2と、原稿の画像を読み取るスキャナ3とを備えている。
プリンタエンジン2は、それぞれ感光体、現像装置、クリーニング装置、帯電装置を有しており、K、M、C、Y(ブラック、マゼンタ、シアン、イエロー)各色の乾式トナー像を形成するためのプロセスカートリッジ11K、11M、11C、11Y、転写ベルト12、定着装置13、プロセスカートリッジ11K、11M、11C、11Yの各感光体にK、M、C、Y各色の画像の静電潜像を光書込みする色書込装置14K、14M、14C、14Yを備えている。
各プロセスカートリッジ11K、11M、11C、11Yは、K、M、C、Y各色のトナー像を転写ベルト12に重ね合わせて形成する。
そして、この重ね合わされたトナー像は、給紙トレイ15a〜15cから供給される転写材に転写されて、定着装置13により定着される。
また、デジタル複写機1は、バンドバッファ22、符号化部23、復号化部24、ページメモリ25を有する画像処理装置26を備えている。
デジタル複写機1は、LANなどの所定のネットワーク4から図示しない通信インターフェイスを介して画像データを受け取ることも可能に構成されている。
RIP部21は、ネットワーク4を介して入力された画像データがPDL(ページ記述言語)形式のデータであるとき、これをバンド単位に描画処理してビットマップ形式に変換して、画像処理装置26に出力する。
復号化部24は、圧縮符号を復号するための復号化装置である。
ページメモリ25は所定ページ分の画像データを圧縮符号として格納(記憶)するためのメモリである。本実施の形態に係るページメモリ25は、A4サイズの画像データ1ページ分の圧縮符号列を格納可能とする。
RGB→CMYK変換部28は、バンドバッファ22からバンド単位でRGB(レッド、グリーン、ブルー)色の信号で表現された画像データを受け取り、これをCMYK信号に変換する。
K、M、C、Y色階調処理部29K、29M、29C、29Yは、それぞれK、M、C、Y色の多値データを少値化して書込データに変換する機能を果たす。
そして、K、M、C色の書込みデータは、画像形成開始タイミングを調節するためにラインメモリ16K、16M、16Cに格納され、各色の画像が転写材上で重なり合うようにタイミングを合わせてK、M、C、Yの色書込装置14K、14M、14C、14Y、即ち画像形成を行うプリンタエンジン2に送られる。
符号化部23は、入力画像格納部230、2値化・領域認識部231、分離データ格納部232、代表色判別部233、色別データ格納部234、前景色再チェック・領域再抽出部235、グレー/カラー判別部236、出力画像データ格納部237を備えている。
入力画像格納部230は、バンドバッファ22から読み込んだ(入力された)画像データを格納する領域である。
2値化処理とは、濃淡画像から2値画像を得るための処理を示す。ここでは、閾値処理が用いられる。なお、この処理で用いられる閾値の設定方法には、濃度ヒストグラムに基づく方法、画像の局所性質を生かし、この性質を利用する方法、画像をいくつかに分割し、各領域ごとに設定する方法、適応的処理方法がある。
分離データ格納部232は、2値化・領域認識部231で分離された前景(文字)データと背景データとをデータ別に格納する領域であり、前景イメージ格納部と背景イメージ格納部とを備えている。
詳しくは、プレーン単位に前景画像の代表色を1つ判別し、即ち、前景画像を1プレーンごとの単色画像で表現した場合の前景(文字)データの色数を判別する。
ここでは、前景画像データの特徴量、例えば、前景画像データのエッジ部分を除いた色情報をヒストグラム分布や色の連続性に基づいて、前景画像データの代表色数を求める(判別する)。
前景色再チェック・領域再抽出部235は、色別データ格納部234における2〜5色データ格納部および1色データ格納部に格納されたデータに対して、再度前景色をチェックし、代表色に含まれない色が存在する場合にはそのドットを前景→背景に切り替える。
出力画像データ格納部237は、処理された画像データをそれぞれの領域にごとに異なる圧縮形式で格納する領域であり、前景色JPEG形式格納部、前景マスクMMR形式格納部、前景(文字)PNG形式格納部、前景(文字)MMR形式格納部、背景8/24bitJPEG形式格納部を備えている。
背景8/24bitJPEG形式格納部には、8bitデータと24bitデータとを分けて格納できるように構成されている。
図3は、本実施の形態に係る符号化部23における画像処理の手順を示したフローチャートである。
まず、符号化部23は、バンドバッファ22から読み込んだ画像データ(イメージデータ)を入力画像格納部230に入力する(ステップ11)。なお、この画像データは、フルカラー画像データである。
2値化処理を行った後、2値化・領域認識部231は、領域認識(識別)処理を実行する(ステップ13)。ここでは、罫線画像の識別や行データの抽出などを行う。
前景(文字)データとして分離された場合(ステップ14;前景)、分離された前景(文字)画像データを分離データ格納部232の前景イメージ格納部に格納する(ステップ15)。
また、背景データとして分離された場合(ステップ14;背景)、分離された背景画像データを分離データ格納部232の背景イメージ格納部に格納する(ステップ22)。
ここでは、前景(文字)データの色数の種別、即ちフルカラー、6〜256色、2〜5色、1色、からなる4種類のパターンの判別を行う。
なお、前景(文字)データの色数の判別処理は、ヒストグラム分布状態の解析処理や色集合のクラスタリングなどにより行われる。
そして、再度前景色をチェックした結果、代表色に含まれない色の抽出処理が行われた否か、即ち、前景色のみか否かの判別を行う(ステップ19)。詳しくは、画像データに前回の判別処理に抽出された色と異なる色(他の色)が混じっている(存在する)か否かを判断する。
一方、画像データに前回の判別処理に抽出された色と異なる色(他の色)が混じっている場合(ステップ;N)、異色/非異色領域分離処理、即ち、前回の判別処理に抽出された色と異なる色(異色)の領域と、その色でない色(非異色)の領域とを分離する(ステップ20)。
一方、異色領域として分離された場合(ステップ20;異色領域)、前景色再チェック・領域再抽出部235は、その領域の前景画像データを背景画像データへ切り替える処理を行い(ステップ21)、ステップ22の処理に進む。
これにより、前景画像データにステップ16の処理で求めた代表色数よりも大きく離れた色数がある場合は、その部分を前景から削除し、背景画像データとして圧縮させることができる。
前景画像データから背景画像データへ切り替えられた履歴のあるデータが存在する場合(ステップ23;Y)、その領域のデータを出力画像データ格納部237における背景8/24bitJPEG形式格納部の24bitデータの格納領域に背景画像データとして出力し(ステップ24)、処理を終了する。
一方、前景画像データから背景画像データへ切り替えられた履歴のあるデータが存在しない場合(ステップ23;N)、グレー/カラー判別部236は、分離データ格納部232の背景イメージ格納部に格納されたイメージデータに対して、グレー画像データであるか、カラー画像データであるかの判別を行う(ステップ25)。
また、背景画像データがグレー画像データである場合(ステップ25;グレー)、その領域のデータを出力画像データ格納部237における背景8/24bitJPEG形式格納部の8bitデータの格納領域に背景画像データとして出力し(ステップ26)、処理を終了する。
・文字色が原稿どおりで無い(赤い文字が赤くないなど)。
・文字色が均一な濃度にならない。
・写真上の一部を文字と誤認識した場合、ノイズとして目立つ。
これにより、異常な色が起因の上述したような不具合を適切に回避することができる。
即ち、ステップ16における前景(文字)データの色数を判別する代表色判別処理において失敗しても異常な結果にならないようなデータに回復することができるため、代表色判別処理における閾値の設定(色判別チューニング)の範囲を広げることができるため、閾値のチューニング処理を容易に行うことができる。また、自動判別の誤りを最終的に補正させることができる。
これはステップ25におけるグレー/カラー判別処理の誤動作の可能性を考慮してのものであり、即ち、グレー/カラー判別処理においてグレー原稿と判別されても、前景画像データから背景画像データへ切り替えたドット(ピクセル)は、グレー画像に限定されないためである。
なお、グレー画像データをを8bitと24bitのJPEG形式に分けて格納した場合、データサイズは3倍違うことになるが、画像データ(ファイル)のサイズには、それほど大きな変化は生じない。従って、誤ってグレー画像データが24bitのJPEG形式で格納されることがあっても不都合を生じることはない。
上述したように、本実施の形態によれば、簡素かつ高速な処理によって、異常な結果(出力画像の不具合)を抑制することができる。
2 プリンタエンジン
3 スキャナ
4 ネットワーク
5 コントローラ
11 プロセスカートリッジ
12 転写ベルト
13 定着装置
14 色書込装置
15 給紙トレイ
16 ラインメモリ
21 RIP部
22 バンドバッファ
23 符号化部
24 復号化部
25 ページメモリ
26 画像処理装置
27 ハードディスク
28 変換部
29 色階調処理部
230 入力画像格納部
231 2値化・領域認識部
232 分離データ格納部
233 代表色判別部
234 色別データ格納部
235 前景色再チェック・領域再抽出部
236 グレー/カラー判別部
237 出力画像データ格納部
Claims (5)
- 画像データを文字部である前景領域と、非文字部である背景領域とに分離する分離手段と、
前記分離手段により分離された前記前景領域において、プレーン単位で前記前景領域の代表色を1つ判別して前記前景領域を1プレーンごとに前記代表色を用いて単色画像で表現し、この表現結果に基づいて前記前景領域における前記代表色の色数が、フルカラー、6〜256色、2〜5色、1色の4種類の色数のパターンのうち、いずれのパターンに属する色数かの判別を行う色数判別手段と、
前記色数判別手段により判別された4種類の色数のパターンに応じた所定の圧縮方式を用いてデータを圧縮する圧縮手段と、
前記圧縮手段により4種類の色数のパターンに応じた所定の圧縮方式で圧縮された画像データを用いた圧縮方式に対応した格納領域に圧縮方式別に格納する格納手段と、
前記色数判別手段により判別された色数のパターンが前記1色のパターン、前記2〜5色のパターンである場合、前記圧縮手段で圧縮処理を行う前に、再度、前記前景領域における前記1プレーンごとの代表色に含まれない色の抽出処理を行い、前記前景領域の色のみか否かを判別する再判別手段と、
前記再判別手段により判別された色数が、前記色数判別手段により判別された色数よりも多く、他の色が混じっていた場合、該当する前景領域を背景領域に切り替える切替手段と、を備えたことを特徴とする画像処理装置。 - 前記格納手段により格納される格納領域は、フルカラーの場合、前景色JPEG形式格納部及び前景マスクMMR形式格納部であり、6〜256色の場合、前景(文字)PNG形式格納部、2〜5色及び1色の場合、前景(文字)MMR形式格納部であることを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
- 前記色数判別手段および前記再判別手段のうち少なくとも一方は、前記前景領域の代表色を各プレーンに対して1つ判別される代表色情報に基づいて、前記前景領域における色数を判別することを特徴とする請求項1または請求項2記載の画像処理装置。
- 前記前景領域におけるプレーン数を複数設定することを特徴とする請求項1、請求項2または請求項3記載の画像処理装置。
- 前記色数判別手段および前記再判別手段のうち少なくとも一方は、前記前景領域におけるエッジ部分を除いた色の特徴情報に基づき、前記前景領域における色数を判別することを特徴とする請求項1または請求項2記載の画像処理装置。
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