JP4698743B2 - 画像圧縮方法、画像圧縮装置、画像形成装置、コンピュータプログラム及び記録媒体 - Google Patents
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Description
このような画像を高圧縮率で圧縮するための圧縮技術の1つとして、Mixed Raster Content(MRC)のような、レイヤ分離に基づく画像圧縮技術が実用化されている。
ここで、前景レイヤとは、文字及び/又は線画を表す前景のレイヤであり、一般的に、JBIG(Joint Bilevel Image Group )、MMR(Modified Modified Read code )、LZW(Lempel Ziv Welch)等の可逆圧縮技術を用いて圧縮される。
非可逆圧縮技術による圧縮は、可逆圧縮技術による圧縮に比べて、圧縮後の画像の画質が劣化し易い。しかしながら、非可逆圧縮技術は圧縮率の制御が簡易であるため、圧縮画像の用途に応じて、ファイルサイズの小ささを優先したり画質の高さを優先したりすることができる。一方、可逆圧縮技術は圧縮率を制御することが難しいため、圧縮率を向上させることが困難である。
このような問題を解決するために、互いに異なる識別子に関連付けられている色同士が近似している場合は、これらの色を同一の色であると看做して同一の識別子を関連付ける(即ち、識別子同士を統合する)ことによって、識別子の種類数を減少させることが考えられる。
このとき、統合された識別子には、例えば画素数が多い方の色が関連付けられるか、又は、比較した色同士の平均的な色が関連付けられる。この結果、圧縮前は無彩色(又は有彩色)であった文字が、圧縮後は有彩色(又は無彩色)に変色する不都合が生じ得る。つまり、圧縮後の画質が大幅に劣化する虞がある。
前景マスク生成手段は、複数の画素で構成されたカラー画像に基づいて、前景マスクを生成する。生成される前景マスクには、カラー画像に含まれる文字及び/又は線画を表す前景の各画素が示されている。
従って、前景レイヤ生成手段が生成した前景レイヤにおいては、前景識別子を有する画素が、カラー画像の前景に対応し、背景識別子を有する画素が、カラー画像の背景に対応する。
1種類の前景識別子には、カラー画像における前景の画素が有する色情報が関連付けられることもあれば、カラー画像における前景の画素が有する複数種類の色情報夫々が示す色を代表する代表色の色情報が関連付けられることもある。
彩色分類手段は、減少判定手段が減少させると判定した場合に、テーブル生成手段が生成したテーブルに記憶されている色情報を有彩色及び無彩色のいずれか一方に分類する。
従って、種類数m1 ,m2 の両方が“0”であることはない。また、m1 =n1 である場合は必ずm2 <n2 であり、m2 =n2 である場合は必ずm1 <n1 である。つまり、前景識別子の種類数をN種類からM種類に減少させる場合は、有彩色に係る前景識別子及び無彩色に係る前景識別子の内、少なくとも一方の種類数が減少する。このため、本明細書中では、一方の種類数が減少して他方の種類数が維持される場合でも、両者まとめて種類数の減少ということがある。
従って、種類数減少手段は、有彩色と無彩色とを区別した上で、例えば前景識別子同士を統合する、又は前景識別子を背景識別子に置換する等の処理を実行することによって、テーブル生成手段が生成したテーブルに記憶されている前景識別子の種類数をN種類からM種類に減少させることができる。
統合又は置換等をするべき前景識別子は、一般に、圧縮後の画質の劣化が可及的抑制されるように決定される。この結果、有彩色に関する画質の劣化抑制と無彩色に関する画質の劣化抑制とを個別に考慮することができる。
2値画像生成手段は、前景レイヤ修正手段が修正した前景レイヤに基づいて、M種類の前景識別子に対応するM枚の2値画像を生成する。各2値画像は、1種類の前景識別子と、この前景識別子以外の画素値とを2値化したものである。
2値画像圧縮手段は、2値画像生成手段が生成したM枚の2値画像夫々を可逆圧縮する。
2値画像M枚分のデータ量は、2値画像N枚分のデータ量よりも小さいため、圧縮後のファイルサイズを小さくすることができる。
背景画像圧縮手段は、背景生成手段が生成した背景レイヤを非可逆圧縮する。
種類数減少手段が、前景識別子同士を統合することによって前景識別子の前景識別子の種類数を減少させた場合、前景マスク生成手段が生成した前景マスクにおいて前景とされている画素と、前景レイヤ修正手段が修正した前景レイヤにおいて前景とされている画素とは等しい。このため、背景生成手段が、前景レイヤ修正手段が修正した前景レイヤを用いても、前景マスク生成手段が生成した前景マスクを用いても、生成される背景レイヤは全く同じものである。
仮に、前景マスク生成手段が生成した前景マスクに、種類数減少手段による識別子の置換結果を反映させる場合、処理が煩雑になる。
n1 >m1 である場合とは、種類数n1 を種類数m1 に減少させる場合である。
色差演算手段は、テーブル生成手段が生成したテーブルに記憶されている有彩色に係る前景識別子夫々に関連付けられた色情報に基づいて、各2種類の色情報が示す色同士の色差を総当りで夫々演算する。色差が小さい場合、これらの有彩色は近似色である。
更に画質の劣化を抑制するためには、画素数が少ない方の前景識別子を、画素数が多い方の前景識別子に統合することが望ましい。ただし、画素数が等しい場合は、一方の前景識別子を他方の前景識別子に統合しても、逆に、他方の前景識別子を一方の前景識別子に統合しても、画質への影響は変わらない。
有彩色統合手段による統合の結果、有彩色に係る前景識別子の種類数は、統合前よりも1種類だけ減少する。減少した1種類分の前景識別子は無効な前景識別子となるため、減少後の種類数が種類数m1 に等しくなるまで、統合によって無効になった前景識別子を除いて、有彩色組合手段による演算と有彩色統合手段による統合とが繰り返し実行される。
有彩色係数演算手段は、テーブル生成手段が生成したテーブルに記憶されている有彩色に係る前景識別子夫々に関連付けられた色情報が示す色の視感度に応じた係数を求める。視感度とは、色の明るさを表す心理的な物理量であり、視感度が高い色は、人間が注目し易い。このため、視感度が低い色を優先的に統合し、視感度が高い色をなるべく残すことによって、画質の劣化による視覚的な違和感を低減することができる。
n2 >m2 である場合とは、種類数n2 を種類数m2 に減少させる場合である。
輝度差演算手段は、テーブル生成手段が生成したテーブルに記憶されている無彩色に係る前景識別子夫々に関連付けられた色情報に基づいて、各2種類の色情報が示す色同士の輝度差を総当りで夫々演算する。輝度差が小さい場合、これらの無彩色は近似色である。
更に画質の劣化を抑制するためには、画素数が少ない方の前景識別子を、画素数が多い方の前景識別子に統合することが望ましい。ただし、画素数が等しい場合は、一方の前景識別子を他方の前景識別子に統合しても、逆に、他方の前景識別子を一方の前景識別子に統合しても、画質への影響は変わらない。
無彩色統合手段による統合の結果、無彩色に係る前景識別子の種類数は、統合前よりも1種類だけ減少する。減少した1種類分の前景識別子は無効な前景識別子となるため、減少後の種類数が種類数m2 に等しくなるまで、統合によって無効になった前景識別子を除いて、無彩色組合手段による演算と無彩色統合手段による統合とが繰り返し実行される。
無彩色係数演算手段は、テーブル生成手段が生成したテーブルに記憶されている無彩色に係る前景識別子夫々に関連付けられた色情報が示す色の視感度に応じた係数を求める。視感度とは、色の明るさを表す心理的な物理量であり、視感度が高い色は、人間が注目し易い。このため、視感度が低い色を優先的に統合し、視感度が高い色をなるべく残すことによって、画質の劣化による視覚的な違和感を低減することができる。
ここで、Pは自然数であり、種類数Nが所定の種類数Pより多い場合は、前景識別子の種類数がN種類のままでは、圧縮後のファイルサイズが大き過ぎる。一方、種類数Nが所定の種類数P以下である場合は、前景識別子の種類数がN種類のままであっても、圧縮後のファイルサイズは十分に小さい。
この場合、種類数決定手段は、種類数Nに対する種類数n1 の割合と、種類数Mに対する種類数m1 の割合とが略一致(即ち、m1 /M≒n1 /N)し、種類数Nに対する種類数n2 の割合と、種類数Mに対する種類数m2 の割合とが略一致(即ち、m2 /M≒n2 /N)するよう種類数m1 ,m2 夫々を決定する。
m1 =M×n1 /N…(M 1)
m2 =M−m1 …(M 2)
m2 =M×n2 /N…(M 3)
m1 =M−m2 …(M 4)
このために、種類数決定手段は、種類数m1 を決定する場合に、式(M 1)の演算を、小数点以下の端数を切り上げて行なうか、又は、種類数m2 を決定する場合に、式(M 3)の演算を、小数点以下の端数を切り上げて行なう。
従って、有彩色に係る種類数の減少数(即ち種類数n1 から種類数m1 を減算した減算結果)は、式(M 1)の演算結果を切り上げるか、式(M 3)の演算結果を切り捨てた場合の方が、式(M 1)の演算結果を切り捨てるか、式(M 3)の演算結果を切り上げる場合よりも“1”大きい。即ち、有彩色が優先的に残される。
人間は、無彩色よりも有彩色に注目し易いため、減少後の種類数m1 ,m2 夫々をこのように決定する場合、画質の劣化による視覚的な違和感を低減することができる。
第1比較手段は、種類数n1 を所定の種類数Q1 と比較し、第2比較手段は、種類数n2 を所定の種類数Q2 と比較する。ここで、Q1 ,Q2 は2≦Q1 <M及び2≦Q2 <Mの自然数であり、Q1 +Q2 ≦M<Nである。
一方、第1比較手段による比較結果がn1 ≦Q1 である場合、有彩色に係る前景識別子の種類数n1 が少なすぎるため、種類数決定手段は、種類数m1 を種類数n1 に等しくする(即ち、種類数を維持する)。この結果、カラー画像の前景に、有彩色として赤色及び青色のみが含まれているような場合、赤色と青色とは統合されず、画質の大幅な劣化が抑制される。
一方、第2比較手段による比較結果がn2 ≦Q2 である場合、無彩色に係る前景識別子の種類数n2 が少なすぎるため、種類数決定手段は、種類数m2 を種類数n2 に等しくする(即ち、種類数を維持する)。この結果、カラー画像の前景に、無彩色として白色及び黒色のみが含まれているような場合、白色と黒色とは統合されず、画質の大幅な劣化が抑制される。
本発明の画像圧縮装置は、圧縮後の画質が大幅に劣化することを抑制しつつ、圧縮後のファイルサイズを十分に小さくすることができる。このため、本発明の画像形成装置は、例えばファイルサイズが小さい圧縮画像を蓄積したり、圧縮画像が伸張された高画質のカラー画像を、記録シート上に形成したりすることができる。
従って、有彩色と無彩色とを区別せずに前景識別子の種類数を減少させる場合と比べて、圧縮後の画質が大幅に劣化することを抑制しつつ、圧縮後のファイルサイズを十分に小さくすることができる。
また、前景識別子の種類数が減少した分、2値画像の枚数も減少するため、M枚の2値画像の転送に要する時間、及びM枚の2値画像の圧縮に要する時間を夫々短縮することができる。
本実施の形態では、本発明の実施の形態に係る画像圧縮装置が、画像形成装置の一部をなす形態を例示する。
図1は、本発明の実施の形態1に係る画像形成装置1の内部の機能構成を示すブロック図である。
画像形成装置1は、カラーコピー機能及びカラースキャナ機能等を有するデジタル複合機である。画像形成装置1は、原稿からカラー画像を光学的に読み取るカラー画像入力装置11を備えている。
カラー画像処理装置2には、カラー画像処理装置2が生成した画像データに基づいてカラー画像を出力するカラー画像出力装置13、及びカラー画像処理装置2が生成した圧縮ファイルを外部へ送信する送信装置14が接続されている。
カラー画像入力装置11、カラー画像処理装置2、カラー画像出力装置13及び送信装置14には、操作パネル12が接続されている。
画像形成装置1で実行される各種処理は、図示しないCPU(Central Processing Unit)が制御する。画像形成装置1のCPUは、図示しないネットワークカード及びLANケーブルを介して、ネットワークに接続されたコンピュータ及び他のデジタル複合機等とデータ通信を行なう。
カラー画像入力装置11は、例えばCCD(Charge Coupled Device )を有するカラー・スキャナを用いてなり、原稿からの反射光像を、CCDを用いてRGB(R:赤,G:緑,B:青)のアナログ信号として読み取って、カラー画像処理装置2へ出力する。
なお、画像形成装置1は、カラー画像出力装置13の代わりに、記録シート上にモノクローム画像を形成して出力するモノクロ画像出力装置を備えていてもよい。この場合、カラー画像処理装置2にて、カラー画像の画像データがモノクローム画像の画像データに変換されてからモノクロ画像出力装置へ出力される。
A/D変換部20は、カラー画像入力装置11からカラー画像処理装置2へ入力されたRGBのアナログ信号を受け付け、RGBのアナログ信号をRGBのデジタル信号(即ちRGB信号)へ変換し、変換したRGB信号をシェーディング補正部21へ出力する。
シェーディング補正部21は、A/D変換部20から入力されたRGB信号に対して、カラー画像入力装置11の照明系、結像系及び撮像系で生じる各種の歪みを取り除く処理を行なう。次いで、シェーディング補正部21は、歪みを取り除いたRGB信号を入力階調補正部23へ出力する。
黒色生成下色除去部26は、色補正部25から入力されたCMY信号に基づき、CMY信号から黒色(K)信号を生成する黒色生成処理と、CMY信号から黒色生成で得たK信号を差し引いて新たなCMY信号を生成する処理とを行なう。この結果、CMY3色のデジタル信号は、CMYK4色のデジタル信号(以下、CMYK信号という)に変換される。次いで、黒色生成下色除去部26は、CMY信号を変換したCMYK信号を空間フィルタ処理部27へ出力する。
K'=f(min(C,M,Y))…(M 5)
C'=C−αK'…(M 6)
M'=M−αK'…(M 7)
Y'=Y−αK'…(M 8)
次いで、空間フィルタ処理部27は、処理後のCMYK信号を出力階調補正部28へ出力する。
しかも、2値画像に対する可逆圧縮手段と背景レイヤに対する非可逆圧縮手段とを1種類ずつ備えていればよいため、3種類以上の圧縮手段を備えておく必要がない。
圧縮処理部3は、本発明における前景マスク生成手段として機能する前景マスク生成部31と、本発明における前景レイヤ生成手段、テーブル生成手段、減少判定手段、彩色分類手段、種類数決定手段、種類数減少手段、及び前景レイヤ修正手段として機能するインデックス画像生成部32とを備える。また、圧縮処理部3は、本発明における背景生成手段として機能する背景レイヤ生成部33と、本発明における2値画像生成手段として機能する2値画像生成部34と、本発明における2値画像圧縮手段及び背景画像圧縮手段として機能する画像圧縮部35とを更に備える。
前景マスク生成部31には、領域分離処理部24から圧縮処理部3へ入力された1枚のカラー画像の画像データが与えられる。前景マスク生成部31は、与えられたカラー画像の画像データに基づき、周知の手法を用いて、カラー画像に含まれる文字及び/又は線画を表す前景の各画素を示す1枚の前景マスクを生成する。
例えば前景マスク生成部31では、カラー画像の画像データを構成する各画素の輝度値が微分されることによって、輝度が明るく変化するエッジ部位と、暗く変化するエッジ部位とが検知され、検知されたエッジ部位に基づいて、前景であると判定された各画素に画素値“0”が与えられ、背景であると判定された各画素に画素値“1”が与えられる。
なお、圧縮処理部3が、領域分離処理部24から領域識別信号を受け付け、前景マスク生成部31は、領域識別信号が示す文字領域に含まれる画素を前景であると判定する構成であってもよい。
図3には、1枚のカラー画像が例示されている。このようなカラー画像の画像データが圧縮処理部3に入力され、入力された画像データは、そのまま前景マスク生成部31に与えられる。
このようなカラー画像を表す各画素は、複数色(例えば256色)を直接的に表現するための多値の色情報を、画素値として有する。
前景マスクは、前景の画素と背景の画素とに、互いに異なる画素値を有する。
図4に示す前景マスクは、前景を白色一色で示し、背景を黒色(図中ハッチング)一色で示している。このような前景マスクを表す各画素は2値の画素値を有し、具体的には、前景の各画素が画素値“0”を有し、背景の各画素が画素値“1”を有する。従って、前景マスクにおいて、画素値“0”の画素は前景の画素であり、画素値“1”の画素は背景の画素であることが容易にわかる。
以下では、カラー画像の画像データ及び前景マスクに基づいて生成されたICテーブル及び前景レイヤを、生成ICテーブル及び生成前景レイヤといい、生成ICテーブル及び生成前景レイヤを修正したものを、修正ICテーブル及び修正前景レイヤという。また、生成ICテーブル及び生成前景レイヤと修正ICテーブル及び修正前景レイヤとを区別しない場合は、単にICテーブル及び前景レイヤという。
なお、本実施の形態における背景レイヤは、前景マスクとカラー画像の画像データとに基づいて生成されるが、後述するように、前景レイヤとカラー画像の画像データとに基づいて生成されてもよい。
図5(a)には、図3に示す1枚のカラー画像の画像データと、図4に示す1枚の前景マスクとに基づいて生成される1枚の前景レイヤが例示されている。
前景レイヤは、前景を、カラー画像において前景が有する色で示し、背景を、前景が有する色以外の色で示している。図5(a)に示す前景レイヤの場合、前景については、「TEST」という単語が水色、赤色、紫色、及び青色で示され、「これはテスト画像です。」という一文が黒色で示されている。一方、背景は白色一色で示されている。
例えば、前景レイヤを表す各画素は、カラー画像の256色よりも少ない8色を表現するための多値の識別子を有する。8色を表現するための8種類の識別子は、夫々3ビットのデータ長を有する画素値として示すことが可能である。一方、256色を表現するための256種類の色情報は、夫々8ビットのデータ長を有する画素値として示すことが可能である。このため、カラー画像の画像データよりも前景レイヤの方がデータ量が少ない。
以下では、前景に係る色情報同士を識別する識別子を前景識別子といい、背景を前景と識別する識別子を背景識別子といい、前景識別子と背景識別子とを区別しない場合は単に識別子という。
具体的には、カラー画像の前景が有するRGB値(255,0,0)の色を示す色情報が、特定の前景識別子に関連付けられる。又は、カラー画像の前景が有するRGB値(255,0,0)の色とRGB値(255,51,0)の色とRGB値(255,0,51)の色とが単純に平均され、平均された代表色であるRGB値(255,17,17)の色を示す色情報が、特定の前景識別子に関連付けられる。
図5(a)に示す前景レイヤの場合、図3に示すカラー画像において水色の色情報を有する前景の画素に対応する画素は、前景識別子“2”を有する。同様に、赤色、紫色、青色、又は黒色の色情報を有する前景の画素に対応する画素は、前景識別子“3”、前景識別子“4”、前景識別子“5”又は前景識別子“7”を有する。
一方、カラー画像の背景の各画素に対応する前景レイヤの各画素は、画素値として背景識別子“0”を有する。
この手法では、前景の各画素について、この画素が有する色情報がまだICテーブルに記憶されていない場合は、この色情報に新たな前景識別子が割り当てられて、この色情報と割り当てられた前景識別子とが生成ICテーブルに記憶され、また、この画素が有する色情報が、生成ICテーブルに記憶してある前景識別子に置換される。一方、前景の各画素が有する色情報が既に生成ICテーブルに記憶されている場合は、この画素が有する色情報は、生成ICテーブルに記憶してある前景識別子に置換される。更に、背景の各画素が有する色情報は、生成ICテーブルに記憶してある所定の背景識別子に一律に置換される。
図中に示すX座標及びY座標は、カラー画像入力装置11でカラー画像を読み取る際の主走査方向及び副走査方向に対応する。座標(x,y)は画像上の画素の位置を示し、座標によって各画素を特定することができる。
インデックス画像生成部32で生成されるICテーブルには、アドレスと、前景識別子及び背景識別子(図中「識別子」)と、最小X座標値、最小Y座標値、最大X座標値、及び最大Y座標値と、RGB値(図中「R」、「G」、及び「B」)と、画素数とが関連付けて記憶される。
ICテーブルに記憶されている最小X座標値、最小Y座標値、最大X座標値、及び最大Y座標値とは、生成前景レイヤにおいて特定の識別子を有する画素が位置する主走査方向及び副走査方向夫々の最小座標値及び最大座標値を示すものである。
ICテーブルに記憶されている画素数とは、生成前景レイヤにおいて特定の識別子を有する画素の個数である。
また、ICテーブルは複数に分割されていてもよい。例えば、アドレスと識別子とが関連付けて記憶される識別子テーブル、アドレスと最小X座標値、最小Y座標値、最大X座標値、及び最大Y座標値と画素数とが関連付けて記憶される座標テーブル、並びにアドレスとRGB値とが関連付けて記憶されるカラーテーブルとの3種類が生成されてもよい。この3種類のテーブルは、アドレスを介して互いに関連付けられている。
図8及び図9夫々は、図6に示す生成前景レイヤから生成される2値画像の一例を示す模式図である。図8は、前景識別子“3”に対応し、図9は、前景識別子“8”に対応する。
図9に示す2値画像では、図6に示す生成前景レイヤで前景識別子“8”を有していた画素(即ち画素群E8の画素)のみが画素値“0”を有し、他の画素全部が画素値“1”を有する。
以上のように、図6に示す生成前景レイヤから2値画像を生成した場合、2値画像の枚数は、画素群E1〜E8に一対一対応の8枚となる。
このために、本実施の形態におけるインデックス画像生成部32では、近似色に係る前景識別子同士を統合する。
従って、生成ICテーブル及び生成前景レイヤは、カラー画像の画像データ及び前景マスクに基づいて生成された後、前景識別子同士が統合されていないものであり、修正ICテーブル及び修正前景レイヤは、前景識別子同士の統合結果に応じて生成ICテーブル及び生成前景レイヤが修正されたものである。
具体的には、本実施の形態におけるインデックス画像生成部32は、前景識別子の種類数Nが所定の種類数Mより多いか否かを判定し、種類数Mより多い場合は、前景識別子の種類数をM種類に減少させると判定する(図17のS17参照)。ここで、種類数Mは自然数である。また、インデックス画像生成部32は、前景識別子の種類数Nが所定のM種類以下である場合は、種類数を減少させないと判定する。この場合、前景識別子の種類数はN種類のままである。
N種類の前景識別子をM種類に減少させた場合、修正ICテーブルには{M+1}種類の識別子(即ち、M種類の前景識別子と1種類の背景識別子と)が記憶され、修正前景レイヤには{M+1}種類の識別子が含まれる。後述する図14及び図15夫々に示す修正ICテーブルの場合、M=6であるため、7種類の識別子が含まれる。
前景識別子の種類数Pより多い場合、インデックス画像生成部32は、前景識別子の種類数を種類数P以下のM種類に減少させると判定する。また、インデックス画像生成部32は、前景識別子の種類数Nが所定のP種類以下である場合は、種類数を減少させないと判定する。この場合、前景識別子の種類数はN種類のままである。
更にまた、インデックス画像生成部32は、ユーザが設定した圧縮モードに応じて、前景識別子の種類数を減少させるか否かの判定基準を変更してもよい。例えば、サイズ優先モードにおける所定の種類数Mとしては、画質優先モードにおける所定の種類数Mよりも小さい値が設定される。
インデックス画像生成部32は、生成ICテーブルを参照して、有彩色の色情報を識別する前景識別子の種類数n1 と、無彩色の色情報を識別する前景識別子の種類数n2 とを取得する。種類数n1 ,n2 は、n1 ≧0、n2 ≧0、及びn1 +n2 =Nの整数である。種類数Nは自然数であるため、n1 =n2 であれば、種類数n1 ,n2 の両方が自然数である。
m1 =n1 …(M 9)
m2 =M−n1 …(M 10)
m2 =n2 …(M 11)
m1 =M−n2 …(M 12)
m1 =M×n1 /N…(M 13)
m2 =M−m1 …(M 14)
m2 =M×n2 /N…(M 15)
m1 =M−m2 …(M 16)
従って、1色しか存在しない有彩色を残すべく、又は、一般には近似色であるとは看做されない色同士の統合を抑制すべく、種類数m1 ,m2 を決定する際に、式(M 9),(M 10)が用いられる。このため、n1 =0の場合は、m1 =0となり、m2 =Mとなる。
従って、1色しか存在しない無彩色を残すべく、又は、一般には近似色であるとは看做されない色同士の統合を抑制すべく、種類数m1 ,m2 を決定する際に、式(M 11),(M 12)が用いられる。このため、n2 =0の場合は、m2 =0となり、m1 =Mとなる。
生成ICテーブルにおいて、種類数N=12、有彩色の種類数n1 =8、無彩色の種類数n2 =4、所定の種類数M=8、所定の種類数Q1 =3、所定の種類数Q2 =2とする。n1 >Q1 且つn2 >Q2 であるため、種類数m1 ,m2 は、式(M 13),(M 14)を用いて、下記の式(M 17),(M 18)のように決定される。
m1 =8×8/12=5.3=6…(M 17)
m2 =8−6=2…(M 18)
つまり、式(M 13)を用いて種類数m1 を決定する場合に、小数点以下の端数を切りあげることによって、有彩色に係る前景識別子が無彩色のそれよりも優先的に残され、無彩色に係る前景識別子同士が有彩色のそれよりも優先的に統合される。この結果、有彩色の減少数が抑制される。何故ならば、人間の目は、無彩色よりも有彩色に注目し易いため、有彩色を過剰に減少させると、視覚的な画質が劣化するからである。
インデックス画像生成部32は、図7に示す生成ICテーブルに記憶されているRGB値に基づき、このRGB値が示す色が有彩色であるか無彩色であるかを判定する(図17のS19参照)。
厳密に言えば、RGB値の全てが同値であれば無彩色であり、無彩色以外は有彩色である。しかしながら、このような判定条件は厳し過ぎる。
このため、本実施の形態におけるインデックス画像生成部32は、下記の式(M 19)〜(M 22)に基づいて色彩判定値Col を演算し、色彩判定値Col が所定のRGB閾値Col0(例えば“10”)以下であれば無彩色であると看做し、RGB閾値Col0を超過していれば有彩色であると看做す。ただし、RGB値をRGB値(r,g,b)とする。
Col2=|g−b|…(M 20)
Col3=|b−r|…(M 21)
Col =Col1+Col2+Col3…(M 22)
従って、図7に示す生成ICテーブルにおいて、種類数N=8、有彩色の種類数n1 =7、無彩色の種類数n2 =1である。ここで、所定の種類数M=6、所定の種類数Q1 =3、所定の種類数Q2 =2とする。n1 >Q1 且つn2 ≦Q2 であるため、種類数m1 ,m2 は、式(M 11),(M 12)を用いて、下記の式(M 23),(M 24)のように決定される。
m2 =1…(M 23)
m1 =6−1=5…(M 24)
ここで、有彩色に係る前景識別子の種類数を減少させる個数(以下、減少数という)を減少数D1 とし、無彩色に係る前景識別子の減少数を減少数D2 とすると、減少数D1 ,減少数D2 は下記の式(M 25),(M 26)のように演算される(後述する図20のS51及び図21のS71参照)。
D1 =n1 −m1 …(M 25)
D2 =n2 −m2 …(M 26)
この結果、圧縮前のカラー画像で有彩色(又は無彩色)であった前景が、圧縮後のカラー画像では無彩色(又は有彩色)に変色して、画質が大幅に悪化する、という問題が防止される。
色情報テーブルに記憶されているRGB値とは、特定の前景識別子が識別する色情報であり、L* a* b* 値とは、特定の前景識別子が識別するRGB値をL* a* b* 表色系に変換してなる色情報である。
図10(b)に示す色情報テーブルには、更に、重み係数WtLと重み係数WtCとが前景識別子に関連付けて記憶される。
明るい色は暗い色よりも目立つため、統合されない方が好ましい。暗い色が優先的に統合されるようにするために、明るい色に対応する重み係数WtLは、暗い色に対応する重み係数WtLよりも大きい値に設定されている。
黄系の色は青系の色よりも目立つため、統合されない方が好ましい。青系の色が優先的に統合されるようにするために、黄系の色に対応する重み係数WtCは、青系の色に対応する重み係数WtCよりも大きい値に設定されている。
第1の近似色演算手法では、図10(a)に示す色情報テーブルに記憶されている有彩色のRGB値に基づき、有彩色同士の色差を演算する。
第2の近似色演算手法では、図10(b)に示す色情報テーブルに記憶されている有彩色のRGB値に基づき、有彩色同士の色差を演算し、演算した色差に対して、重み係数WtL,WtC夫々を乗算する。
図中「1−3」、「1−4」、…、及び「7−8」は、前景識別子“1”,“3”の組み合わせ、前景識別子“1”,“4”の組み合わせ、…、及び前景識別子“7”,“8”の組み合わせを示している。
ただし、前景識別子“i”に関連付けられたRGB値をRGB値(R[i],G[i],B[i])、前景識別子“j”に関連付けられたRGB値をRGB値(R[j],G[j],B[j])とする。また、図7に示す生成ICテーブルの場合、前景識別子“i”,“j”≠前景識別子“2”である。
ΔColG=|G[i]−G[j]|…(M 28)
ΔColB=|B[i]−B[j]|…(M 29)
ΔColC=ΔColR+ΔColG+ΔColB…(M 30)
ΔWtColC=ΔColC×WtL×WtC…(M 31)
第1の近似色演算手法を用いる場合、本実施の形態におけるインデックス画像生成部32は、前景識別子“i”,“j”の組み合わせに関し、下記の式(M 32)に基づいて輝度差ΔColLを演算する。ただし、前景識別子“i”に関連付けられたL* 値をL*値(L* [i])、前景識別子“j”に関連付けられたL* 値をL*値(L* [j])とする。また、図7に示す生成ICテーブルの場合、前景識別子“i”,“j”≠前景識別子“2”である。
ΔColL=|L* [i]−L* [j]|…(M 32)
ΔWtColL=ΔColL×WtL…(M 33)
RGB値(0,0,192)の青色とRGB値(0,0,96)の暗い青色とは両方とも暗い色であり、また、青系の色である。
RGB値(0,0,192)の青色とRGB値(0,0,96)の暗い青色とRGB値(96,64,150)の紫色とはいずれも暗い色であり、また、青系の色である。従って、これらを統合しても、圧縮前のカラー画像と比較したときに、圧縮後のカラー画像の変色は目立たないと考えられる。
輝度差ΔColL又は重み付き輝度差ΔWtColLが最も小さい組み合わせが複数組存在する場合も、色差ΔColC又は重み付き色差ΔWtColCが最も小さい組み合わせが複数組存在する場合と同様に処理すればよい。
図中夫々太枠で囲われている画素群E1〜E8は、図6に示す画素群E1〜E8に対応する。
また、図13に示す修正前景レイヤにおいては、画素群E3,E8の各画素が前景識別子“3”,“8”ではなく前景識別子“6”を有している。
図14は、図7に示す生成ICテーブルを修正したものであり、図12に示す修正前景レイヤに対応する。図15は、図7に示す生成ICテーブルを修正したものであり、図13に示す修正前景レイヤに対応する。図中「→」は左側の数値から右側の数値へ修正するとを示している。
本明細書では、説明のために修正前景レイヤを先に図12及び図13夫々に示してから修正ICテーブルを図14及び図15夫々に示している。しかしながら、実際にはインデックス画像生成部32は、図7に示す生成ICテーブルを図14に示す修正ICテーブル又は図15に示す修正ICテーブルに修正してから、図6に示す生成前景レイヤを図12に示す修正前景レイヤ又は図13に示す修正前景レイヤに修正する。
また、前景識別子“3”,“8”に関連付けられた画素数を合計した画素数は“8”である。
そこで、インデックス画像生成部32は、図14に示すように、前景識別子“3”に関連付けられた各画素値を、最小X座標値“10”、最小Y座標値“7”、最大X座標値“12”、及び最大Y座標値“16”に修正又は維持する。何故ならば、最小X座標値及び最小Y座標値は夫々前景識別子“3”のそれが前景識別子“8”のそれ以下であり、最大X座標値は前景識別子“3”のそれが前景識別子“8”のそれ以上であるが、最大Y座標値は前景識別子“6”のそれが前景識別子“8”のそれより小さいからである。
この結果、図6に示す生成前景レイヤにおいて画素数が多い青色が、画素数が少ない暗い青色よりも優先的に、図12に示す修正前景レイヤに残される。
仮に、前景識別子“3”と前景識別子“8”とが、前景識別子“8”に統合された場合、図6に示す生成前景レイヤで画素数が少ない方の色が、多い方の色よりも優先的に、図12に示す修正前景レイヤに残されるため、圧縮前のカラー画像と比較した場合、圧縮後のカラー画像における変色が目立つため、視覚的な画質が劣化する。
また、前景識別子“4”,“5”に関連付けられた画素数を合計した画素数は“18”である。
また、インデックス画像生成部32は、図14に示すように、前景識別子“4”に関連付けられた各画素値を、最小X座標値“0”、最小Y座標値“10”、最大X座標値“8”、及び最大Y座標値“17”に修正又は維持する。
更に、インデックス画像生成部32は、図14に示すように、前景識別子“5”を前景識別子“4”に修正する。
また、前景識別子“3”,“6”に関連付けられた画素数を合計した画素数は“27”である。
また、図7に示す生成ICテーブルを参照すると、前景識別子“3”,“6”に関連付けられた各座標値は、最小X座標値“10”,“6”、最小Y座標値“7”,“13”、最大X座標値“12”,“15”、及び最大Y座標値“9”,“19”である。
更に、インデックス画像生成部32は、図14に示すように、前景識別子“3”を前景識別子“6”に修正する。
また、前景識別子“6”,“8”に関連付けられた画素数を合計した画素数は“30”である。
また、インデックス画像生成部32は、図14に示すように、前景識別子“6”に関連付けられた各画素値を、最小X座標値“7”、最小Y座標値“7”、最大X座標値“15”、及び最大Y座標値“19”に維持する。何故ならば、最小X座標値及び最小Y座標値は夫々前景識別子“6”のそれが前景識別子“8”のそれ以下であり、最大X座標値及び最大Y座標値は夫々前景識別子“6”のそれが前景識別子“8”のそれ以上であるため、変更する必要がないからである。
以上の結果、図13に示すように、修正前景レイヤでは、前景識別子“6”を有する画素数が“30”になり、前景識別子“3”,“8”を有する画素数が“0”になる。
図16に示す2値画像では、図12に示す修正前景レイヤで前景識別子“3”を有していた画素(即ち画素群E3,E8の画素)のみが画素値“0”を有し、他の画素全部が画素値“1”を有する。画素群E3,E8の画素とは、図6に示す生成前景レイヤで前景識別子“3”,“8”を有していた画素である。
従って、図12に示す修正前景レイヤからは、図8及び図9夫々に示す2値画像は生成されない。
この場合、背景と看做された前景は、前景レイヤ、延いては2値画像には含まれないため、背景レイヤに含ませる必要がある。
従って、仮に、背景レイヤを生成する際に前景マスクを用いるならば、背景レイヤの生成前に、前景マスクを修正して、識別子の置換結果を前景マスクに反映させねばならず、処理が煩雑である。このような不都合を解消するためには、背景レイヤを生成する際に、前景レイヤを用いればよい。
図17に示すように、インデックス画像生成部32は、まず、生成ICテーブル及び生成前景レイヤを生成する(S11)。ただし、S11で生成される生成ICテーブルには、アドレス及び識別子が記憶され、各座標値、色情報及び画素数としては、無効な値が記憶されている。また、生成前景レイヤの各画素は、無効な値を有する。
更に詳細には、S15では、S13で決定した識別子に関連付けられている画素数がインクリメントされる。
画素の選択が終了している場合(S16でYES)、インデックス画像生成部32は、処理をS17以降へ移す。
以上のようなS11〜S16におけるインデックス画像生成部32は、前景レイヤ生成手段及びテーブル生成手段として機能する。
N>Mの場合(S17でYES)、インデックス画像生成部32は、処理をS19へ移す。S18におけるインデックス画像生成部32は、減少判定手段として機能する。
次いで、インデックス画像生成部32は、種類数決定処理のサブルーチン(図19参照)を呼び出すことによって、種類数m1 ,m2 を決定する(S20)。S20におけるインデックス画像生成部32は、種類数決定手段として機能する。
インデックス画像生成部32は、生成インデックステーブルを参照し、種類数n1 が所定の種類数Q1 より多いか否かを判定し(S31)、n1 >Q1 の場合は(S31でYES)、種類数n2 が所定の種類数Q2 より多いか否かを判定する(S32)。S31及びS32におけるインデックス画像生成部32は、第1比較手段及び第2比較手段として機能する。
更に、インデックス画像生成部32は、S33で演算した種類数m1 が種類数Q1 以上であるか否かを判定し(S34)、m1 ≧Q1 の場合は(S34でYES)、S33で演算した種類数m2 が種類数Q2 以上であるか否かを判定する(S35)。
m2 ≧Q2 の場合(S35でYES)、インデックス画像生成部32は、有彩色に係る前景識別子同士の統合を実行するか否かを示すフラグF1 に“1”をセットし、無彩色に係る前景識別子同士の統合を実行するか否かを示すフラグF2 に“1”をセットする(S36)。
n2 ≦Q2 の場合(S32でNO)、又は、m2 <Q2 の場合(S35でNO)、インデックス画像生成部32は、式(M 11),(M 12)の演算結果を種類数m1 ,m2 に代入し(S39)、フラグF1 に“1”をセットし、フラグF2 に“0”をセットする(S40)。
S31及びS32におけるインデックス画像生成部32は、第1比較手段及び第2比較手段として機能する。
S23及び/又はS25の処理が実行されることによって、生成ICテーブルは修正ICテーブルに修正される。
インデックス画像生成部32は、式(M 25)の演算結果を減少数D1 に代入し(S51)、変数kに“1”を代入してから(S52)、S21で生成した色情報テーブルに基づいて、図11に示すような色差演算結果テーブルを生成する(S53)。S53におけるインデックス画像生成部32は、色差演算手段として機能する。
S53では、第1の近似色演算手法を用いる場合は、前景識別子“i”,“j”の組み合わせに関し、式(M 27)〜(M 30)に基づいて色差ΔColCが演算され、第2の近似色演算手法を用いる場合は、前景識別子“i”,“j”の組み合わせに関し、式(M 27)〜(M 31)に基づいて、重み付き色差ΔWtColCが演算される。
更に、インデックス画像生成部32は、生成ICテーブルを参照し、前景識別子“i”に関連付けられている画素数cnt [i]が、前景識別子“j”に関連付けられている画素数cnt [j]以上であるか否かを判定する(S55)。
一方、cnt [i]<cnt [j]の場合(S55でNO)、インデックス画像生成部32は、前景識別子“j”に前景識別子“i”を統合する(S57)。
S55〜S57におけるインデックス画像生成部32は、有彩色統合手段として機能する。
k<D1 の場合(S58でNO)、インデックス画像生成部32は、変数kをインクリメントし(S59)、処理をS54へ戻す。
k≧D1 の場合(S58でYES)、インデックス画像生成部32は、有彩色統合処理を終了して、処理を元のルーチンへ戻す。
インデックス画像生成部32は、式(M 26)の演算結果を減少数D2 に代入し(S71)、変数kに“1”を代入してから(S72)、S21で生成した色情報テーブルに基づいて、図11に示す色差演算結果テーブルのような輝度差演算結果テーブルを生成する(S73)。S73におけるインデックス画像生成部32は、輝度差演算手段として機能する。
更に、インデックス画像生成部32は、生成ICテーブルを参照し、前景識別子“i”に関連付けられている画素数cnt [i]が、前景識別子“j”に関連付けられている画素数cnt [j]以上であるか否かを判定する(S75)。
一方、cnt [i]<cnt [j]の場合(S75でNO)、インデックス画像生成部32は、前景識別子“j”に前景識別子“i”を統合する(S77)。
S75〜S77におけるインデックス画像生成部32は、無彩色統合手段として機能する。
k<D2 の場合(S78でNO)、インデックス画像生成部32は、変数kをインクリメントし(S79)、処理をS74へ戻す。
k≧D2 の場合(S78でYES)、インデックス画像生成部32は、無彩色統合処理を終了して、処理を元のルーチンへ戻す。
図5(b)には、図3に示す1枚のカラー画像の画像データと、図4に示す1枚の前景マスク(又は図5(b)に示す1枚の前景レイヤ)とに基づいて生成される1枚の背景レイヤが例示されている。
背景レイヤは、背景を、カラー画像において背景が有する色で示し、前景を、背景が有する色で示している。更に詳細には、背景レイヤは、カラー画像の前景の色を、前景の近傍に位置する背景の色で置き換え(いわゆる穴埋め)してなる。
次いで、背景レイヤ生成部33は、生成した背景レイヤと前景レイヤ及びICテーブルとを、2値画像生成部34へ出力する。
次いで、2値画像生成部34は、生成したN枚又はM枚の2値画像、背景レイヤ及びICテーブルを画像圧縮部35へ出力する。
する。この場合、各2値画像及びICテーブルはMMR等の可逆圧縮技術を用いて夫々圧縮され、背景レイヤはJPEG等の非可逆圧縮技術を用いて圧縮される。
なお、画像圧縮部35は、ICテーブルそのものを圧縮せず、ICテーブルの内の必要十分なデータ(少なくとも、各2値画像に対応する色情報)のみを取り出して圧縮し、不要なデータ(例えばアドレス及び画素数等)は破棄してもよい。
更に、画像圧縮部35は、操作パネル12で受け付けた所定の指示に従って、データの圧縮形式を変更する機能を備えた構成であってもよい。
更にまた、画像圧縮部35が矩形領域を切り出すのではなく、2値画像生成部34が矩形領域を切り出す構成でもよい。
実施の形態1では、本発明の実施の形態に係る画像圧縮装置が画像形成装置の一部をなす形態を示したが、本実施の形態においては、本発明の実施の形態に係る画像圧縮装置がスキャナ装置の一部をなす形態を例示する。ただし、実施の形態1に対応する部分には同一符号を付してそれらの説明を省略する。
スキャナ装置は、画像処理装置6を備え、画像処理装置6の入力側にはカラー画像入力装置11が接続されており、画像処理装置6の出力側には、図示しない通信ケーブル又は通信ネットワークを介してパーソナルコンピュータ(PC)又はデジタル複合機等の図示しないホスト装置が接続されている。
カラー画像入力装置11及び画像処理装置6には、操作パネル12が接続されている。
領域分離処理部64は、実施の形態1の領域分離処理部24と同様の画像処理を行なうが、各種信号及びデータの出力先は圧縮処理部3のみである。
以上のようなスキャナ装置は、実施の形態1の画像形成装置1と同様の効果を奏する。
本実施の形態では、汎用のコンピュータを用いて本発明の実施の形態に係る画像圧縮装置を実現した形態を例示する。
図23は、本発明の実施の形態3に係る画像圧縮装置7の機能構成を示すブロック図である。
本実施の形態に係る画像圧縮装置7は、汎用コンピュータ(例えばPC)を用いて構成されており、各種演算を行なうCPU71と、演算に伴って発生する一時的な情報を記憶するRAM72と、本発明の実施の形態に係る記録媒体8から情報を読み取るドライブ部73と、記憶部74とを備えている。例えば、記録媒体8は光ディスクであり、ドライブ部73はCD−ROMドライブであり、記憶部74はハードディスクを用いてなる。
また、画像圧縮装置7は、入力部75と表示部76とを備えている。入力部75は、ユーザが操作することによって各種の情報(例えば処理指示)が入力されるキーボード又はポインティングデバイス等であり、表示部76は、例えば各種の情報を表示する液晶ディスプレイを用いてなる。
CPU71は、ファクシミリ又は電子メール等の通信方法によって、送信部77を介し、外部へデータを送信する。
画像読取装置82は、スキャナ装置又はデジタル複合機等であり、原稿を光学的に読み取ってカラー画像の画像データを生成し、生成したカラー画像の画像データを画像圧縮装置7へ送信する。
画像圧縮装置7の受信部78は、画像読取装置82から送信された画像データを受信する。
図24は、本発明の実施の形態3に係る画像圧縮装置7で実行されるカラー画像圧縮処理の手順を示すフローチャートである。カラー画像圧縮処理は、受信部78がカラー画像の画像データを受信した場合に実行される。
CPU71は、実施の形態1における前景マスク生成部31で実行される処理と同様の前景マスク生成処理を実行し(S91)、実施の形態1におけるインデックス画像生成部32で実行される処理と同様のインデックス画像生成処理を実行する(S92)。
以上のような画像圧縮装置7は、実施の形態1の画像形成装置1と同様の効果を奏する。
13 カラー画像出力装置(画像形成手段)
3 圧縮処理部(画像圧縮装置)
31 前景マスク生成部(前景マスク生成手段)
32 インデックス画像生成部(前景レイヤ生成手段、テーブル生成手段、減少判定手段、彩色分類手段、種類数決定手段、種類数減少手段、前景レイヤ修正手段)
33 背景レイヤ生成部(背景生成手段)
34 2値画像生成部(2値画像生成手段)
35 画像圧縮部(2値画像圧縮手段、背景画像圧縮手段)
7 画像圧縮装置
71 CPU(各種生成手段、減少判定手段、彩色分類手段、種類数決定手段、種類数減少手段、前景レイヤ修正手段、各種圧縮手段)
8 記録媒体
81 コンピュータプログラム
Claims (13)
- 複数の画素で構成されたカラー画像を圧縮する画像圧縮方法において、
前記カラー画像に基づいて、該カラー画像に含まれる文字及び/又は線画を表す前景の各画素を示す前景マスクを生成し、
生成した前景マスク及び前記カラー画像に基づいて、前記前景の各画素が有する色情報を、前記前景に係る色情報を識別するN(Nは自然数)種類の前景識別子に置き換え、背景の各画素が有する色情報を、背景であることを示す背景識別子に置き換えてなる前景レイヤを生成し、
前記前景に係る色情報と、該色情報を識別する前景識別子と、前記前景レイヤを構成する画素の内、前記前景識別子を有する画素の画素数とを関連付けて記憶するテーブルを生成し、
生成したテーブルに記憶されている前景識別子の種類数を、N種類未満に減少させるか否かを判定し、
減少させると判定した場合に、前記テーブルに記憶されている色情報を有彩色及び無彩色に分類し、
分類した有彩色の色情報を識別する前景識別子の種類数n1 、及び分類した無彩色の色情報を識別する前景識別子の種類数n2 (n 1 ,n 2 夫々は整数。n 1 ≧0。n 2 ≧0。N=n 1 +n 2 )を維持又は減少させるべく、有彩色の色情報を識別する前景識別子の種類数m1 及び無彩色の色情報を識別する前景識別子の種類数m2 (m 1 ,m 2 夫々は整数。0≦m 1 ≦n 1 。0≦m 2 ≦n 2 。0<m 1 +m 2 <N)夫々を決定し、
前記テーブルに記憶されている有彩色及び無彩色夫々の色情報を識別する前景識別子の種類数n1 ,n2 を、種類数m1 ,m2 に維持又は減少させることによって、前記テーブルに記憶されている前景識別子の種類数をM(Mは自然数。M=m 1 +m 2 )種類に減少させ、
種類数を減少させる前の前景識別子と種類数を減少させた後の前景識別子との関係に応じて、前記前景レイヤを、該前景レイヤに含まれる前景識別子の種類数が減少された前景レイヤに修正し、
修正した前景レイヤに基づいて、1種類の前景識別子と該前景識別子以外の画素値とを2値化してなる2値画像を、M種類の前景識別子に対応してM枚生成し、
生成したM枚の2値画像夫々を可逆圧縮し、
前記前景レイヤ及び前記カラー画像に基づいて、背景レイヤを生成し、
生成した背景レイヤを非可逆圧縮することを特徴とする画像圧縮方法。 - 複数の画素で構成されたカラー画像を圧縮する画像圧縮装置において、
前記カラー画像に基づいて、該カラー画像に含まれる文字及び/又は線画を表す前景の各画素を示す前景マスクを生成する前景マスク生成手段と、
該前景マスク生成手段が生成した前景マスク及び前記カラー画像に基づいて、前記前景の各画素が有する色情報を、前記前景に係る色情報を識別するN(Nは自然数)種類の前景識別子に置き換え、背景の各画素が有する色情報を、背景であることを示す背景識別子に置き換えてなる前景レイヤを生成する前景レイヤ生成手段と、
前記前景に係る色情報と、該色情報を識別する前景識別子と、前記前景レイヤ生成手段が生成した前景レイヤを構成する画素の内、前記前景識別子を有する画素の画素数とを関連付けて記憶するテーブルを生成するテーブル生成手段と、
該テーブル生成手段が生成したテーブルに記憶されている前景識別子の種類数を、N種類未満に減少させるか否かを判定する減少判定手段と、
該減少判定手段が減少させると判定した場合に、前記テーブルに記憶されている色情報を有彩色及び無彩色に分類する彩色分類手段と、
該彩色分類手段が分類した有彩色の色情報を識別する前景識別子の種類数n1 、及び前記彩色分類手段が分類した無彩色の色情報を識別する前景識別子の種類数n2 (n1 ,n2 夫々は整数。n1 ≧0。n2 ≧0。N=n1 +n2 )を維持又は減少させるべく、有彩色の色情報を識別する前景識別子の種類数m1 及び無彩色の色情報を識別する前景識別子の種類数m2 (m1 ,m2 夫々は整数。0≦m1 ≦n1 。0≦m2 ≦n2 。0<m1 +m2 <N)夫々を決定する種類数決定手段と、
前記テーブルに記憶されている有彩色及び無彩色夫々の色情報を識別する前景識別子の種類数n1 ,n2 を、前記種類数決定手段が決定した種類数m1 ,m2 に維持又は減少させることによって、前記テーブルに記憶されている前景識別子の種類数をM(Mは自然数。M=m1 +m2 )種類に減少させる種類数減少手段と、
前記前景レイヤ生成手段が生成した前景レイヤを、前記種類数減少手段が種類数を減少させた後の前景識別子を含む前景レイヤに修正する前景レイヤ修正手段と、
該前景レイヤ修正手段が修正した前景レイヤに基づいて、1種類の前景識別子と該前景識別子以外の画素値とを2値化してなる2値画像を、M種類の前景識別子に対応してM枚生成する2値画像生成手段と、
該2値画像生成手段が生成したM枚の2値画像夫々を可逆圧縮する2値画像圧縮手段と、
前記前景レイヤ修正手段が修正した前景レイヤ又は前記前景マスク生成手段が生成した前景マスク、及び前記カラー画像に基づいて、背景レイヤを生成する背景生成手段と、
前記背景生成手段が生成した背景レイヤを非可逆圧縮する背景画像圧縮手段と
を備えることを特徴とする画像圧縮装置。 - 前記種類数減少手段は、n1 ≧3且つn1 >m1 ≧2である場合、
前記テーブル生成手段が生成したテーブルに記憶されている有彩色に係る前景識別子夫々に関連付けられた色情報に基づいて、各2種類の色情報が示す色同士の色差を総当りで夫々演算する色差演算手段と、
該色差演算手段が求めた色差が最も小さい前景識別子の組み合わせを演算する有彩色組合手段と、
前記テーブルを参照して、前記有彩色組合手段が求めた前景識別子を有する画素夫々の画素数を比較し、各画素数が等しい場合は、一方の前景識別子を他方の前景識別子に統合し、各画素数が異なる場合は、画素数が少ない方の前景識別子を、画素数が多い方の前景識別子に統合する有彩色統合手段と
を有し、
前記有彩色統合手段による統合の結果、有彩色に係る前景識別子の種類数が種類数m1 に等しくなるまで、統合によって無効になった前景識別子を除いて、前記有彩色組合手段による演算及び前記有彩色統合手段による統合を繰り返し実行するようにしてあり、
前記前景レイヤ修正手段は、前記種類数減少手段が種類数を減少させる前のn1 種類の前景識別子と、前記種類数減少手段が種類数を減少させた後のm1 種類の前景識別子との関係に応じて、前記前景レイヤ生成手段が生成した前景レイヤに含まれる統合前の前景識別子を、統合後の前景識別子で置き換えるようにしてあることを特徴とする請求項2に記載の画像圧縮装置。 - 前記種類数減少手段は、前記有彩色に係る前景識別子夫々に関連付けられた色情報が示す色の視感度に応じた係数を求める有彩色係数演算手段を更に有し、
前記色差演算手段は、前記色同士の色差に、前記有彩色係数演算手段が求めた係数を乗じてなる色差を演算するようにしてあることを特徴とする請求項3に記載の画像圧縮装置。 - 前記種類数減少手段は、n2 ≧3且つn2 >m2 ≧2である場合、
前記テーブル生成手段が生成したテーブルに記憶されている無彩色に係る前景識別子夫々に関連付けられた色情報に基づいて、各2種類の色情報が示す色同士の輝度差を総当りで夫々演算する輝度差演算手段と、
該輝度差演算手段が求めた輝度差が最も小さい前景識別子の組み合わせを演算する無彩色組合手段と、
前記テーブルを参照して、前記無彩色組合手段が求めた前景識別子を有する画素夫々の画素数を比較し、各画素数が等しい場合は、一方の前景識別子を他方の前景識別子に統合し、各画素数が異なる場合は、画素数が少ない方の前景識別子を、画素数が多い方の前景識別子に統合する無彩色統合手段と
を有し、
前記無彩色統合手段による統合の結果、無彩色に係る前景識別子の種類数が種類数m2 に等しくなるまで、統合によって無効になった前景識別子を除いて、前記無彩色組合手段による演算及び前記無彩色統合手段による統合を繰り返し実行するようにしてあり、
前記前景レイヤ修正手段は、前記種類数減少手段が種類数を減少させる前のn2 種類の前景識別子と、前記種類数減少手段が種類数を減少させた後のm2 種類の前景識別子との関係に応じて、前記前景レイヤ生成手段が生成した前景レイヤに含まれる統合前の前景識別子を、統合後の前景識別子で置き換えるようにしてあることを特徴とする請求項2から4のいずれかひとつに記載の画像圧縮装置。 - 前記種類数減少手段は、前記無彩色に係る前景識別子夫々に関連付けられた色情報が示す色の視感度に応じた係数を求める無彩色係数演算手段を更に有し、
前記輝度差演算手段は、前記色同士の輝度差に、前記無彩色係数演算手段が求めた係数を乗じてなる輝度差を演算するようにしてあることを特徴とする請求項5に記載の画像圧縮装置。 - 前記減少判定手段は、前景識別子の種類数Nが所定の種類数P(Pは自然数)より多い場合に、前景識別子の種類数をN種類未満に減少させると判定するようにしてあることを特徴とする請求項2から6のいずれかひとつに記載の画像圧縮装置。
- P=Mであり、
前記種類数決定手段は、種類数Nに対する種類数n1 の割合と、種類数Mに対する種類数m1 の割合とが略一致し、種類数Nに対する種類数n2 の割合と、種類数Mに対する種類数m2 の割合とが略一致するよう種類数m1 ,m2 夫々を決定するようにしてあることを特徴とする請求項7に記載の画像圧縮装置。 - 前記種類数決定手段は、有彩色同士よりも無彩色同士を優先的に統合すべく、種類数m1 を決定する場合に、m1 =M×n1 /Nの演算を、小数点以下の端数を切り上げて行なうか、又は、種類数m2 を決定する場合に、m2 =M×n2 /Nの演算を、小数点以下の端数を切り上げて行なうようにしてあることを特徴とする請求項8に記載の画像圧縮装置。
- 前記種類数決定手段は、
種類数n1 を所定の種類数Q1 (Q1 は自然数。2≦Q1 <M)と比較する第1比較手段と、
種類数n2 を所定の種類数Q2 (Q2 は自然数。2≦Q2 <M。Q1 +Q2 ≦M)と比較する第2比較手段と
を有し、
前記第1比較手段による比較結果がn1 >Q1 である場合はm1 ≧Q1 となり、n1 ≦Q1 である場合はm1 =n1 となり、
前記第2比較手段による比較結果がn2 >Q2 である場合はm2 ≧Q2 となり、n2 ≦Q2 である場合はm2 =n2 となるよう、
種類数m1 ,m2 を決定するようにしてあることを特徴とする請求項2から9のいずれかひとつに記載の画像圧縮装置。 - 請求項2から10のいずれかひとつに記載の画像圧縮装置と、
記録シート上に画像を形成する画像形成手段と
を備えることを特徴とする画像形成装置。 - コンピュータに、複数の画素で構成されたカラー画像を圧縮させるためのコンピュータプログラムであって、
コンピュータに、前記カラー画像に基づいて、該カラー画像に含まれる文字及び/又は線画を表す前景の各画素を示す前景マスクを生成させる前景マスク生成ステップと、
コンピュータに、前記前景マスク生成ステップで生成された前景マスク及び前記カラー画像に基づいて、前記前景の各画素が有する色情報を、前記前景に係る色情報を識別するN(Nは自然数)種類の前景識別子に置き換え、背景の各画素が有する色情報を、背景であることを示す背景識別子に置き換えてなる前景レイヤを生成させる前景レイヤ生成ステップと、
コンピュータに、前記前景に係る色情報と、該色情報を識別する前景識別子と、前記前景レイヤ生成ステップで生成された前景レイヤを構成する画素の内、前記前景識別子を有する画素の画素数とを関連付けて記憶するテーブルを生成させるテーブル生成ステップと、
コンピュータに、前記テーブル生成ステップで生成されたテーブルに記憶されている前景識別子の種類数を、N種類未満に減少させるか否かを判定させる減少判定ステップと、
コンピュータに、前記減少判定ステップで減少させると判定された場合に、前記テーブルに記憶されている色情報を有彩色及び無彩色に分類させる彩色分類ステップと、
コンピュータに、前記彩色分類ステップで分類された有彩色の色情報を識別する前景識別子の種類数n1 、及び前記彩色分類ステップで分類された無彩色の色情報を識別する前景識別子の種類数n2 (n1 ,n2 夫々は整数。n1 ≧0。n2 ≧0。N=n1 +n2 )を維持又は減少させるべく、有彩色の色情報を識別する前景識別子の種類数m1 及び無彩色の色情報を識別する前景識別子の種類数m2 (m1 ,m2 夫々は整数。0≦m1 ≦n1 。0≦m2 ≦n2 。0<m1 +m2 <N)夫々を決定させる種類数決定ステップと、
コンピュータに、前記テーブルに記憶されている有彩色及び無彩色夫々の色情報を識別する前景識別子の種類数n1 ,n2 を、前記種類数決定ステップで決定された種類数m1 ,m2 に維持又は減少させることによって、前記テーブルに記憶されている前景識別子の種類数をM(Mは自然数。M=m1 +m2 )種類に減少させる種類数減少ステップと、
コンピュータに、前記種類数減少ステップで種類数を減少させる前の前景識別子と前記種類数減少ステップで種類数を減少させた後の前景識別子との関係に応じて、前記前景レイヤ生成ステップで生成された前景レイヤを、該前景レイヤに含まれる前景識別子の種類数が減少された前景レイヤに修正させる前景レイヤ修正ステップと、
コンピュータに、前記前景レイヤ修正ステップで修正された前景レイヤに基づいて、1種類の前景識別子と該前景識別子以外の画素値とを2値化してなる2値画像を、M種類の前景識別子に対応してM枚生成させる2値画像生成ステップと、
コンピュータに、前記2値画像生成ステップで生成されたM枚の2値画像夫々を可逆圧縮させる2値画像圧縮ステップと、
コンピュータに、前記前景レイヤ修正ステップで修正された前景レイヤ及び前記カラー画像に基づいて、背景レイヤを生成させる背景生成ステップと、
コンピュータに、前記背景生成ステップで生成された背景レイヤを非可逆圧縮させる背景画像圧縮ステップと
を実行させることを特徴とするコンピュータプログラム。 - 請求項12に記載のコンピュータプログラムを記録してあることを特徴とするコンピュータでの読み取りが可能な記録媒体。
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