JP3880483B2 - 画像処理装置,画像読み取り装置および画像形成装置 - Google Patents

画像処理装置,画像読み取り装置および画像形成装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、裏写り除去機能あるいは地肌除去機能など、ノイズ画像,汚れ画像,地汚れなどを自動的に除去する画像データ補正機能を持つ画像処理装置,それを用いる画像読み取り装置および画像形成装置に関する。
【0002】
【従来技術】
コピー費用,プリント費用を低減するために、表裏面の一方に既に画像を記録した紙(裏画像紙)を再度用紙として再利用することがあるが、裏画像紙に形成した表画像を複写するときに、表画像に裏画像が映ったコピーになることがあり、これは裏写りと呼ばれる。裏画像は無いが、既に裏写りがある原稿をコピーすると、あたかも裏写りを生じたようなコピーとなる。
【0003】
このような裏写りを消去するために、多くの裏写り除去機能あるいは地肌除去機能が既に提案されている。例えば、特開2001−169080公報の画像処理は、ユーザが裏写りの程度や紙質に応じて、裏写り除去の閾値を設定する。特開2001−313832公報の画像形成制御は、画像の種類によって裏写り除去の閾値を選択する。
【0004】
本出願人も、前記画像データ補正機能を特開2002−77607公報および特開2002−112033公報に開示した。また、裏画像紙をコピー或いはプリントに用いる場合、例えば両面印刷を指定したときに裏画像紙が給紙されると裏面画像が醜いものになってしまう。したがって、特開平9−146420公報では、用紙が裏画像紙であるかを検出するセンサを複写機内に備えて、画像編集用のLCDパネル(ディスプレイエディタ)に、複写機内のどのカセットに裏画像紙が格納されているかを表示するようにした。
【0005】
両面印刷された原稿を読み取った裏写り画像に対して裏の画像を除去して表面の画像だけを得る裏写り除去機能、および、それに類似の地肌,地汚れ除去機能は、従来は、画像データ処理により除去する方式および機構的な方式で実現されている。また、ディスプレイエディタを持つ画像形成装置では、プレスキャンした画像をディスプレイエディタ上に表示して、ディスプレイ上でユーザが加工方法を入力することにより加工を施し、加工した画像を出力する機能を持つものがある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、裏写り除去あるいは地肌除去の画像データ処理によって、表面の画像が裏面の画像(裏写り画像)あるいは地肌又は地汚れと誤認識されて除去されてしまうという不具合が考えられる。
【0007】
本発明は、誤った画像除去があるかの確認を容易にすることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
(1)画像情報(Din)を、それが表わす画像上の設定条件を満たす低濃度画像(裏写り,地汚れ)の画像データを該低濃度画像を消去した画像を表す画像データに補正した第1画像情報(O)に変換し、該低濃度画像領域を示す第2画像情報(R)を発生する、低濃度画像除去手段(45);および、第1画像情報(O)が表す補正画像および第2画像情報(R)が表す除去領域画像を同時又は択一的に面上(328)に表す画像出力手段(20);を備える画像処理装置。
【0009】
なお、理解を容易にするためにカッコ内には、図面に示し後述する実施例の対応要素又は対応事項の記号もしくは相当事項を、例示として参考までに付記した。以下も同様である。
【0010】
これによれば、画像出力手段(20)によって、低濃度画像(裏写り,地汚れ)を除去した補正画像と、除去領域画像が、同時又は択一的に表される。ユーザは各画像を視認して誤った画像除去があるかの確認をすることができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
(2)第1画像情報(O)と第2画像情報(R)とは、画像表現が異なるデータ(多値データ,2値データ)で構成され;前記画像出力手段(20)は、第1画像情報が表す補正画像(O)および第2画像情報が表す除去領域画像(S)を合成して表す(図11の3〜6);上記(1)に記載の画像処理装置。
【0012】
これによれば、合成画像(T)上に補正画像(O)と除去領域があり、ユーザは視認によって補正画像と除去領域を個別に認識して、補正画像(O)に誤った画像除去があるかの確認をすることができる。
【0013】
(3)前記画像出力手段(20)は、第1画像情報に変換する前の画像情報すなわち元画像情報(Din)が表す画像および第1画像情報が表す補正画像(O)を、同一面上に並べて表す(図12);上記(1)又は(2)の画像処理装置。
【0014】
ユーザは、画像出力手段(20)が並べて表した元画像と補正画像(O)を見比べて補正画像(O)に誤った画像除去があるかの確認をすることができる。
【0015】
(4)多値画像データ(Din)を、それが表わす画像上の設定条件を満たす低濃度画像の画像データを該低濃度画像を消去した画像を表す画像データに補正した多値画像データでなる第1画像情報(O)に変換し、該低濃度画像のみを示す多値画像データでなる第2画像情報(Q)を発生する、低濃度画像除去手段(45);および、第2画像情報(Q)が表す除去画像を面上に表す画像出力手段(20:図14,15);を備える画像処理装置。
【0016】
ユーザは、画像出力手段(20)が表した除去画像を視認してそれに除去してはならない画像があるかをチェックして、補正画像(O)に誤った画像除去があるかの確認をすることができる。
【0017】
(5)上記(1)乃至(4)のいずれかに記載の画像処理装置;および、原稿を読み取り画像データを発生して前記低濃度画像除去手段(45)に与える原稿スキャナ(10);を備える、画像読み取り装置。
【0018】
これによれば、原稿画像読み取りにおいて、上記(1)乃至(4)のいずれかに記載の作用効果が同様にえられる。
【0019】
(6)上記(1)乃至(5)のいずれかに記載の画像処理装置又は画像読み取り装置;記録用の画像データが表す画像を用紙上に形成するプリンタ(100);および、前記第1画像情報(O)を記録用の画像データに変換して前記プリンタ(100)に与える画像データ処理手段(ACP);を備える画像形成装置。
【0020】
これによれば、画像の印刷又は複写において、上記(1)乃至(5)のいずれかに記載の作用効果が同様にえられる。
【0021】
(7)前記画像出力手段(20)は、画像を面表示するディスプレイ(79)および該ディスプレイにどの画像を表示するかをユーザが選択指定する表示画像選択手段(318,319)、および、複数画像の同時出力と択一出力をユーザが選択指定する表示モード選択手段(320,321)を含む;上記(1)〜(6)。
【0022】
(8)前記画像出力手段(20)は、複数画像の同時出力のための画像合成において、合成する第2画像情報(R)が表わす除去領域画像の画像特性(表示色)をユーザが選択指定する手段(325,326)を含む;上記(1)〜(7)。
【0023】
(9)前記画像出力手段(20)は、前記低濃度画像除去手段(45)が前記設定条件を満たす低濃度画像(裏写り,地汚れ)と判定する閾値(B,E,H)をユーザが変更するための入力手段(322〜324)を含む;上記(1)〜(8)。
【0024】
(10)両面印刷された原稿に対して裏写りを除去して片面の画像情報だけを得る裏写り除去機能(45)を有し、かつ原稿を読み取った画像をディスプレイエディタ(79)上に表示する機能を有する画像形成装置において、
読み取った画像に裏写り補正を行った結果(補正画像)をディスプレイエディタ上に表示することを特徴とする画像形成装置。
【0025】
ユーザは、ディスプレイエディタ上の補正画像(O)を視認して、裏写り補正が適正かを判断できる。この表示の後にユーザが、必要に応じて裏写り補正を調整して、適正な裏写り補正であると補正画像のプリントアウトを指示するようにすることで、ユーザの想定したプリント画像を得ることができる。
【0026】
(11)上記(10)の画像形成装置において、ディスプレイエディタ上に裏写り補正を施した補正画像を表示する時に、その表示する画像上で裏写り補正が施された部分をユーザに明示的に示す(図11の3〜6)ことを特徴とする画像形成装置。
【0027】
ユーザが、除去した裏写り部分を補正画像上で認識でき、除去部の適否を容易判断できる。ユーザの、裏写り補正に対する設定を行う上での操作性が向上する。
【0028】
(12)上記(10)の画像形成装置において、裏写り補正前の元画像と裏写り補正が施された補正画像をディスプレイエディタ上に並べて表示する(図12)ことを画像形成装置。
【0029】
原稿をスキャンして裏写り補正を施す前の元画像と、裏写り補正を施した補正画像とをディスプレイエディタ上に並べて表示することにより、補正結果を明示的にユーザに示すことができ、ユーザが裏写り補正に対する設定を行う上で操作性が向上する。
【0030】
(13)上記(11)の画像形成装置において、裏写り補正前の元画像と裏写り補正が施された部分を明示する画像とをディスプレイエディタ上に並べて表示する(図12)ことを画像形成装置。
【0031】
原稿をスキャンして裏写り補正を施す前の元画像と、裏写り補正を施してさらに補正部分を示した補正画像とをディスプレイエディタ上に並べて表示することにより、補正結果を明示的にユーザに示すことができ、ユーザが裏写り補正に対する設定を行う上で操作性が向上する。
【0032】
(14)上記(11)の画像形成装置において、裏写り補正後の補正画像と該補正によって除去された裏写り画像(Q)とをディスプレイエディタ上に並べて表示する(図15)ことを画像形成装置。
【0033】
裏写り補正によって除去された画像を、補正画像とともに明示的にユーザに示すことができ、ユーザが裏写り補正に対する設定を行う上で操作性が向上する。
【0034】
本発明の他の目的および特徴は、図面を参照した以下の実施例の説明により明らかになろう。
【0035】
【実施例】
−第1実施例−
図1に、本発明の第1実施例の複合機能フルカラーデジタル複写機の外観を示す。このフルカラー複写機は、大略で、自動原稿送り装置(ADF)30と、操作ボード20と、カラースキャナ10と、カラープリンタ100の各ユニットで構成されている。ステープラ及び作像された用紙を積載可能なトレイ付きのフィニッシャ34と、両面ドライブユニット33と、増設給紙バンク35と、大容量給紙トレイ36は、プリンタ100に装着されているが、これらはプリンタ100から分離可能な周辺ユニットであり、各々動力機器ドライバやセンサ入力およびコントローラを有する制御ボードを有して、画像形成装置本体であるプリンタ100の制御ボード(のプロセスコントローラ131:図4)と直接または間接に通信を行いタイミング制御されて用紙の送給,搬送の動作を行う。なお、操作ボード20と、ADF30付きのカラースキャナ10もプリンタ100から分離可能なユニットであり、カラースキャナ10も動力機器ドライバやセンサ入力およびコントローラを有する制御ボードを有して、プリンタ100の制御ボードと直接または間接に通信を行いタイミング制御されて原稿画像の読み取りを行う。
【0036】
機内の画像データ処理装置ACP(図4)には、パソコンPCが接続したLAN(Local Area Network)が接続されており、ファクシミリコントロールユニットFCU(図4)には、電話回線PN(ファクシミリ通信回線)に接続された交換器PBXが接続されている。カラープリンタ100のプリント済の用紙は、排紙トレイ108上またはフィニッシャ34に排出される。
【0037】
図2に、カラープリンタ100の機構を示す。この実施例のカラープリンタ100は、レーザプリンタである。このレーザプリンタ100は、マゼンダ(M),シアン(C),イエロー(Y)および黒(ブラック:K)の各色の画像を形成するための4組のトナー像形成ユニットが、転写紙の移動方向(図中の右下から左上方向y)に沿ってこの順に配置されている。即ち、4連ドラム方式のフルカラー画像形成装置である。
【0038】
これらマゼンダ(M),シアン(C),イエロー(Y)および黒(K)のトナー像形成ユニットは、それぞれ、感光体ドラム111M,111C,111Yおよび111Kを有する感光体ユニット110M,110C,110Yおよび110Kと、現像ユニット120M,120C,120Yおよび120Kとを備えている。また、各トナー像形成部の配置は、各感光体ユニット内の感光体ドラム111M,111C,111Yおよび111Kの回転軸が水平x軸(主走査方向)に平行になるように、且つ、転写紙移動方向y(副走査方向)に所定ピッチの配列となるように、設定されている。
【0039】
また、レーザプリンタ100は、上記トナ−像形成ユニットのほか、レーザ走査による光書込ユニット102、給紙カセット103,104、レジストローラ対105、転写紙を担持して各トナ−像形成部の転写位置を通過するように搬送する転写搬送ベルト160を有する転写ベルトユニット106、ベルト定着方式の定着ユニット107、排紙トレイ108,両面ドライブ(面反転)ユニット33等を備えている。また、レーザプリンタ100は、図示していない手差しトレイ、トナ−補給容器、廃トナーボトル、なども備えている。
【0040】
光書込ユニット102は、光源、ポリゴンミラー、f−θレンズ、反射ミラー等を備え、画像データに基づいて各感光体ドラム111M,111C,111Yおよび111Kの表面にレーザ光を、x方向に振り走査しながら照射する。また図2上の一点鎖線は、転写紙の搬送経路を示している。給紙カセット103,104から給送された転写紙は、図示しない搬送ガイドで案内されながら搬送ローラで搬送され、レジストローラ対105に送られる。このレジストローラ対105により所定のタイミングで転写搬送ベルト160に送出された転写紙は転写搬送ベルト160で担持され、各トナ−像形成部の転写位置を通過するように搬送される。
【0041】
各トナー像形成部の感光体ドラム111M,111C,111Yおよび111Kに形成されたトナー像が、転写搬送ベルト160で担持され搬送される転写紙に転写され、各色トナー像の重ね合わせ即ちカラー画像が形成された転写紙は、定着ユニット107に送られる。すなわち転写は、転写紙上にじかにトナー像を転写する直接転写方式である。定着ユニット107を通過する時トナー像が転写紙に定着する。トナー像が定着した転写紙は、排紙トレイ108,フィニッシャ36又は両面ドライブユニット33に排出又は送給される。
【0042】
イエローYのトナ−像形成ユニットの概要を次に説明する。他のトナ−像形成ユニットも、イエローYのものと同様な構成である。イエローYのトナー像形成ユニットは、前述のように感光体ユニット110Y及び現像ユニット120Yを備えている。感光体ユニット110Yは、感光体ドラム111Yのほか、感光体ドラム表面に潤滑剤を塗布するブラシローラ,感光体ドラム表面をクリーニングする揺動可能なブレード,感光体ドラム表面に光を照射する除電ランプ,感光体ドラム表面を一様帯電する非接触型の帯電ローラ、等を備えている。
【0043】
感光体ユニット110Yにおいて、交流電圧が印加された帯電ローラにより一様帯電された感光体ドラム111Yの表面に、光書込ユニット102で、プリントデータに基づいて変調されポリゴンミラーで偏向されたレーザ光Lが走査されながら照射されると、感光体ドラム111Yの表面に静電潜像が形成される。感光体ドラム11IY上の静電潜像は、現像ユニット20Yで現像されてイエローYのトナー像となる。転写搬送ベルト160上の転写紙が通過する転写位置では、感光体ドラム11IY上のトナー像が転写紙に転写される。トナ−像が転写された後の感光体ドラム111Yの表面は、ブラシローラで所定量の潤滑剤が塗布された後、ブレードでクリーニングされ、除電ランプから照射された光によって除電され、次の静電潜像の形成に備えられる。
【0044】
現像ユニット120Yは、磁性キャリア及びマイナス帯電のトナ−を含む二成分現像剤を収納している。そして、現像ケース120Yの感光体ドラム側の開口から一部露出するように配設された現像ローラや、搬送スクリュウ、ドクタブレード、トナ−濃度センサ,粉体ポンプ等を備えている。現像ケース内に収容された現像剤は、搬送スクリュウで攪拌搬送されることにより摩擦帯電する。そして、現像剤の一部が現像ローラの表面に担持される。ドクタブレードが現像ローラの表面の現像剤の層厚を均一に規制し、現像ローラの表面の現像剤中のトナーが感光体ドラムに移り、これにより静電潜像に対応するトナー像が感光体ドラム111Y上に現われる。現像ケース内の現像剤のトナー濃度はトナ−濃度センサで検知される。濃度不足の時には、粉体ポンプが駆動されてトナーが補給される。
【0045】
転写ベルトユニット106の転写搬送ベルト160は、各トナ−像形成部の感光体ドラム111M,111C,111Yおよび111Kに接触対向する各転写位置を通過するように、4つの接地された張架ローラに掛け回されている。張架ローラの1つが109である。これらの張架ローラのうち、2点鎖線矢印で示す転写紙移動方向上流側の入口ローラには、電源から所定電圧が印加された静電吸着ローラが対向するように配置されている。これらの2つのローラの間を通過した転写紙は、転写搬送ベルト160上に静電吸着される。また、転写紙移動方向下流側の出口ローラは、転写搬送ベルトを摩擦駆動する駆動ローラであり、図示しない駆動源に接続されている。また、転写搬送ベルト160の外周面には、電源から所定のクリーニング用電圧が印加されたバイアスローラが接触するように配置されている。このバイアスローラにより転写搬送ベルト160上に付着したトナ−等の異物が除去される。
【0046】
また、感光体ドラム111M,111C,111Yおよび111Kに接触対向する接触対向部を形成している転写搬送ベルト160の裏面に接触するように、転写バイアス印加部材を設けている。これらの転写バイアス印加部材は、マイラ製の固定ブラシであり、各転写バイアス電源から転写バイアスが印加される。この転写バイアス印加部材で印加された転写バイアスにより、転写搬送ベルト160に転写電荷が付与され、各転写位置において転写搬送ベルト160と感光体ドラム表面との間に所定強度の転写電界が形成される。
【0047】
転写搬送ベルト160で搬送され、感光体ドラム111M,111C,111Yおよび111Kに形成された各色トナー像が転写された用紙は、定着装置107に送り込まれてそこで、トナー像が加熱,加圧によって用紙に熱定着される。熱定着後、用紙は左側板の上部のフィニッシャ34への排紙口34otからフィニッシャ34に送り込まれる。又は、プリンタ本体の上面の排紙トレイ108に排出される。
【0048】
4個の感光体ドラムの中の、マゼンダ像,シアン像およびイエロー像形成用の感光体ドラム111M,111Cおよび111Yは、図示しないカラードラム駆動用の1個の電気モータ(カラードラムモータ;カラードラムM:図示略)により、動力伝達系及び減速機(図示略)を介して1段減速にて駆動される。ブラック像形成用の感光体ドラム111Kはブラックドラム駆動用の1個の電気モータ(Kドラムモータ:図示略)により、動力伝達系及び減速機(図示略)を介して1段減速にて駆動される。また、転写搬送ベルト160は、上記Kドラムモータによる動力伝達系を介した転写駆動ローラの駆動により、回動移動する。従って、上記Kドラムモータは、K感光体ドラム11Kと転写搬送ベルト60を駆動し、上記カラードラムモータは、M,C,Y感光体ドラム11M,11C,11Yを駆動する。
【0049】
また、K現像器120Kは、定着ユニット107を駆動している電気モータ(図示略)で、動力伝達系およびクラッチ(図示略)を介して駆動される。M,C,Y現像器120M,120C,120Yは、レジストローラ105を駆動する電気モータ(図示略)で、動力伝達系およびクラッチ(図示略)を介して駆動される。現像器120M,120C,120Y,120Kは絶えず駆動されている訳ではなく、所定タイミングを持って駆動出来る様、上記クラッチにより駆動伝達を受ける。
【0050】
再度図1を参照する。フィニッシャ34は、スタッカトレイすなわち積載降下トレイ34hsおよびソートトレイ群34stを持ち、積載降下トレイ34hsに用紙(プリント済紙,転写済紙)を排出するスタッカ排紙モードと、ソートトレイ群34stに排紙するソータ排紙モードを持つ。
【0051】
プリンタ100からフィニッシャ34に送り込まれた用紙は、左上方向に搬送されそして上下逆U字型の搬送路を経て、下向きに搬送方向を切換えてから、設定されているモードに応じて、スタッカ排紙モードのときには排出口から積載降下トレイ34hsに排出される。ソータ排紙モードのときには、ソータトレイ群34stの、そのとき排出中の用紙が割り当てられたソータトレイに排出される。
【0052】
ソータ排紙モードが指定されるとフィニッシャ内排紙コントローラは、最下部の重ね待避位置に置いたソートトレイ群34stを、図1上で2点鎖線で示す使用位置に上駆動し、ソータトレイ間の間隔を広げる。ソータ排紙モードでは、1回(一人)の設定枚数の複写又はプリントは、部ソートにソータ排紙モードが設定されているときには、同一原稿(画像)をプリントした各転写紙をソートトレイ群34stの各トレイに仕分け収納する。頁ソートにソータ排紙モードが設定されているときには、各トレイを各頁(画像)に割り当てて、同一頁をプリントした各転写紙を1つのソートトレイに積載する。
【0053】
図3に、スキャナ10およびそれに装着されたADF30の、原稿画像読み取り機構を示す。このスキャナ10のコンタクトガラス231上に置かれた原稿は、照明ランプ232により照明され、原稿の反射光(画像光)が第1ミラー233で副走査方向yと平行に反射される。照明ランプ232および第1ミラー233は、図示しない、副走査方向yに定速駆動される第1キャリッジに搭載されている。第1キャリッジと同方向にその1/2の速度で駆動される、図示しない第2キャリッジには第2および第3ミラー234,235が搭載されており、第1ミラー233が反射した画像光は第2ミラー234で下方向(z)に反射され、そして第3ミラー235で副走査方向yに反射されて、レンズ236により集束され、CCD207に照射され、電気信号に変換される。第1および第2キャリッジは、走行体モーター238を駆動源として、y方向に往(原稿走査),復(リタ−ン)駆動される。
【0054】
スキャナ10には、自動原稿供給装置ADF 30が装着されている。ADF30の原稿トレイ241に積載された原稿は、ピックアップローラ242およびレジストローラ対243で搬送ドラム244と押さえローラ245の間に送り込まれて、搬送ドラム244に密着して読み取りガラス240の上を通過し、そして排紙ローラ246,247で、原稿トレイ241の下方の圧板兼用の排紙トレイ248上に排出される。原稿は、読み取りガラス240を通過する際に、その直下に移動している照明ランプ232により照射され、原稿の反射光は、第1ミラー233以下の光学系を介してCCD207に照射され光電変換される。
【0055】
読み取りガラス240と原稿始端の位置決め用のスケール251との間には、白基準板239、ならびに、第1キャリッジを検出する基点センサ249がある。白基準板239は、照明ランプ232の個々の発光強度のばらつき,また主走査方向のばらつきや、CCD207の画素毎の感度ムラ等が原因で、一様な濃度の原稿を読み取ったにもかかわらず、読み取りデータがばらつく現象を補正(シェーディング補正)するために用意されている。このシェーディング補正は、まず白基準板239を原稿スキャン前に主走査方向1ライン分読み取り、この読み取った白基準データをメモリに記憶し、原稿画像を読み取るときは、原稿をスキャンした画素毎に、画像データを前記メモリ上の対応する白基準データで割り算するものである。
【0056】
図4に、図1に示す複写機の画像処理系統のシステム構成を示す。このシステムでは、読取ユニット11と画像データ出力I/F(Interface:インターフェイス)12でなるカラー原稿スキャナ10が、画像データ処理装置ACPの画像データインターフェース制御CDIC(以下単にCDICと表記)に接続されている。画像データ処理装置ACPにはまた、カラープリンタ100が接続されている。カラープリンタ100は、画像データ処理装置ACPの画像データ処理器IPP(Image Processing Processor;以下では単にIPPと記述)から、書込みI/F134に記録画像データを受けて、作像ユニット135でプリントアウトする。作像ユニット135は、図2に示すものである。
【0057】
画像データ処理装置ACP(以下では単にACPと記述)は、パラレルバスPb,画像メモリアクセス制御IMAC(以下では単にIMACと記述),画像メモリMEM(メモリモジュール&ハードディスク;以下では単にMEMと記述),システムコントローラ1,RAM4,不揮発メモリ5,フォントROM6,CDIC,IPP等、を備える。パラレルバスPbには、ファクシミリ制御ユニットFCU(以下単にFCUと記述)を接続している。操作ボード20はシステムコントローラ1に接続している。
【0058】
カラー原稿スキャナ10の、原稿を光学的に読み取る読取ユニット11は、原稿に対するランプ照射の反射光をセンサボードユニットSBU上のCCDで光電変換してR,G,B画像データを生成し、RGB画像データに変換しかつシェーディング補正して、出力I/F12を介してCDICに送出する。
【0059】
CDICは、画像データに関し、出力I/F12,パラレルバスPb,IPP間のデータ転送,プロセスコントローラ131とACPの全体制御を司るシステムコントローラ1との間の通信をおこなう。また、RAM132はプロセスコントローラ131のワークエリアとして使用され、不揮発メモリ133はプロセスコントローラ131の動作プログラム等を記憶している。
【0060】
MEMには、半導体メモリの他に、多くの画像データを収納するためハードディスクもある。ハードディスクを用いる事により、外部電源が不要で永久的に画像を保持できる特徴もある。多くの原稿の画像をスキャナで読み込んでハードディスクに保持し、また、PCが与える多くのドキュメント画像を保持できる。
【0061】
画像メモリアクセス制御IMAC(以下では単にIMACと記述)は、MEMに対する画像データの書き込み/読み出しを制御する。システムコントローラ1は、パラレルバスPbに接続される各構成部の動作を制御する。また、RAM4はシステムコントローラ1のワークエリアとして使用され、不揮発メモリ5はシステムコントローラ1の動作プログラム等を記憶している。
【0062】
操作ボード20は、ACPがおこなうべき処理を入力する。たとえば、処理の種類(複写、ファクシミリ送信、画像読込、プリント等)および処理の枚数等を入力する。これにより、画像データ制御情報の入力をおこなうことができる。
【0063】
スキャナ10の読取ユニット11より読み取った画像データは、スキャナ10のSBU(センサボードユニット)でシェーディング補正を施してから、IPPで、スキャナガンマ補正,フィルタ処理などの、読取り歪を補正する画像処理を施してから、MEMに蓄積する。MEMの画像データをプリントアウトするときには、IPPにおいてRGB信号をYMCK信号に色変換し、プリンタガンマ変換,階調変換,および、ディザ処理もしくは誤差拡散処理などの階調処理などの画質処理をおこなう。画質処理後の画像データはIPPから書込みI/F134に転送される。書込みI/F134は、階調処理された信号に対し、パルス幅とパワー変調によりレーザー制御をおこなう。その後、画像データは作像ユニット135へ送られ、作像ユニット135が転写紙上に再生画像を形成する。
【0064】
IMACは、システムコントローラ1の制御に基づいて、画像データとMEMのアクセス制御,LAN上に接続した図示しないパソコンPC(以下では単にPCと表記)のプリント用データの展開,MEMの有効活用のための画像データの圧縮/伸張をおこなう。
【0065】
IMACへ送られた画像データは、データ圧縮後、MEMに蓄積され、蓄積された画像データは必要に応じて読み出される。読み出された画像データは、伸張され、本来の画像データに戻しIMACからパラレルバスPbを経由してCDICへ戻される。CDICからIPPへの転送後は画質処理をして書込みI/F134に出力し、作像ユニット135において転写紙上に再生画像を形成する。
【0066】
画像データの流れにおいて、パラレルバスPbおよびCDICでのバス制御により、デジタル複合機の機能を実現する。ファクシミリ送信は、スキャナ10で読取られた画像データをIPPにて画像処理を実施し、CDICおよびパラレルバスPbを経由してFCUへ転送することによりおこなわれる。FCUは、通信網へのデータ変換をおこない、それを公衆回線PNへファクシミリデータとして送信する。ファクシミリ受信は、公衆回線PNからの回線データをFCUにて画像データへ変換し、パラレルバスPbおよびCDICを経由してIPPへ転送することによりおこなわれる。この場合、特別な画質処理はおこなわず、書込みI/F134から出力し、作像ユニット135において転写紙上に再生画像を形成する。
【0067】
複数ジョブ、たとえば、コピー機能,ファクシミリ送受信機能,プリンタ出力機能が並行に動作する状況において、読取ユニット11,作像ユニット135およびパラレルバスPbの使用権のジョブへの割り振りは、システムコントローラ1およびプロセスコントローラ131において制御する。プロセスコントローラ131は画像データの流れを制御し、システムコントローラ1はシステム全体を制御し、各リソースの起動を管理する。また、デジタル複合機の機能選択は、操作ボード20においておこなわれ、操作ボード20の選択入力によって、コピー機能,ファクシミリ機能等の処理内容を設定する。
【0068】
システムコントローラ1とプロセスコントローラ131は、パラレルバスPb,CDICおよびシリアルバスSbを介して相互に通信をおこなう。具体的には、CDIC内においてパラレルバスPbとシリアルバスSbとのデータ,インターフェースのためのデータフォーマット変換をおこなうことにより、システムコントローラ1とプロセスコントローラ131間の通信を行う。
【0069】
各種バスインターフェース、たとえばパラレルバスI/F 7、シリアルバスI/F 9、ローカルバスI/F 3およびネットワークI/F 8は、IMACに接続されている。コントローラーユニット1は、ACP全体の中での独立性を保つために、複数種類のバス経由で関連ユニットと接続する。
【0070】
システムコントローラ1は、パラレルバスPbを介して他の機能ユニットの制御をおこなう。また、パラレルバスPbは画像データの転送に供される。システムコントローラ1は、IMACに対して、画像データをMEMに蓄積させるための動作制御指令を発する。この動作制御指令は、IMAC,パラレルバスI/F
7、パラレルバスPbを経由して送られる。
【0071】
この動作制御指令に応答して、画像データはCDICからパラレルバスPbおよびパラレルバスI/F 7を介してIMACに送られる。そして、画像データはIMACの制御によりMEMに格納されることになる。
【0072】
一方、ACPのシステムコントローラ1は、PCからのプリンタ機能としての呼び出しの場合、プリンタコントローラとネットワーク制御およびシリアルバス制御として機能する。ネットワーク経由の場合、IMACはネットワークI/F8を介してプリント出力要求データを受け取る。
【0073】
汎用的なシリアルバス接続の場合、IMACはシリアルバスI/F 9経由でプリント出力要求データを受け取る。汎用のシリアルバスI/F 9は複数種類の規格に対応しており、たとえばUSB(Universal Serial Bus)、1284または1394等の規格のインターフェースに対応する。
【0074】
PCからのプリント出力要求データはシステムコントローラ1により画像データに展開される。その展開先はMEM内のエリアである。展開に必要なフォントデータは、ローカルバスI/F 3およびローカルバスRb経由でフォントROM6を参照することにより得られる。ローカルバスRbは、このコントローラ1を不揮発メモリ5およびRAM4と接続する。
【0075】
シリアルバスSbに関しては、PCとの接続のための外部シリアルポート2以外に、ACPの操作部である操作ボード20との転送のためのインターフェースもある。これはプリント展開データではなく、IMAC経由でシステムコントローラ1と通信し、処理手順の受け付け、システム状態の表示等をおこなう。
【0076】
システムコントローラ1とMEMおよび各種バスとのデータ送受信は、IMACを経由しておこなわれる。MEMを使用するジョブはACP全体の中で一元管理される。
【0077】
図5に示す様に、操作ボード20には、液晶タッチパネル79,テンキー80a,クリア/ストップキー60b,スタートキー60c,モードクリアキー60e,テスト印刷キー80f、および、「複写」機能,「スキャナ」機能,「プリント」機能,「ファクシミリ」機能,「蓄積」機能,「編集」機能,「登録」機能およびその他の機能の選択用および実行中を表わす機能選択キー80gがある。
【0078】
操作ボード20の電気制御系の主体は、システムコントローラ1とコミュニケーションし、操作ボード20の入力を読取り、ボード上の表示を制御するCPU,このCPUの制御プログラムが格納されているROM,制御時にデータの一時格納等を行うためのRAM,液晶タッチパネル79の描画データを格納するVRAM,このVRAMに接続され液晶タッチパネル79の描画タイミング制御等を行う液晶表示コントローラ(LCDC),時刻データを発生する時計IC等がある。操作ボード20のCPUには、操作キー群のキーマトリクス,表示LEDのLEDマトリクスおよびそれらのLEDを駆動するLED駆動装置等が接続されている。また、操作ボード20のCPUが接続されたデータバスには、不揮発性RAM(NVRAM)が接続されている。
【0079】
液晶タッチパネル79には、機能選択キー80gで指定された機能に定まった入出力画面が表示され、例えば「複写」機能が指定されているときには、機能キー79a,79b,「裏写り除去設定」キー311等々、ならびに部数及び画像形成装置の状態を示すメッセージが表示される。テスト印刷キー80fは、設定されている印刷部数に関わらずに1部だけを印刷し、印刷結果を確認するためのキーである。
【0080】
「文字」指定キー80hは、画像が文章や線画などの2値画像とユーザが認めるときに選択操作され、「網点」指定キー80iは、網点もしくは写真または絵画などの中間調あるいはグレイ表現のものと認めるときに選択操作される。「文字」指定があるときにはこれらの指定を表すデータ(1ビット信号)が高レベル「1」に、「網点」指定があるときには低レベル「0」になっている。「文字」指定があるときにはIPPが、画像データに、文字や線を鮮明に表す処理を施し、「網点」指定があるときには、写真などの階調画像を滑らかに表す処理を施す。
【0081】
また、初期設定キ−80dが操作されると、各種初期値を設定するための「初期値設定」機能ならびに「ID設定」機能,「著作権登録/設定」機能および「使用実績の出力」機能、の選択メニューが表示される。「初期値設定」の中に、後述の、図8に示す裏写り除去45のための濃度変換を経た画像データLに、平滑化71を加えるか否を、網点検出手段65の検出結果に従って自動で選択するか、ユーザの「文字」指定キー80h又は「網点」指定キー80iによる指定すなわちユーザの選択に従って選択するかを設定する「自動/選択」の設定があり、この設定を表すデータ(1ビット信号)が、「自動」が設定されているときには高レベル「1」に、「選択」が設定されているときには低レベル「0」になっている。
【0082】
図6に、コピー指示入力待機画面(図5)を液晶タッチパネル79に表示しているときに、該画面上の「裏写り除去設定」キー311に、ユーザが指又は入力ペンでタッチしたときに、操作ボード20が液晶タッチパネル79に表示する「裏写り除去設定」用の入力画面を示す。
【0083】
液晶タッチパネル79の上辺部には、裏写り除去入力の進行を指示するキー312〜316および原稿頁表示317があるタスクバー画像がある。「前へ」キー312は表示画面戻し指示キーであり、それにユーザがタッチすると、操作ボード20は液晶タッチパネル79の表示をコピー指示入力待機画面(図5)に戻す。「OK」キー313は、液晶タッチパネル79に頁表示(317)している原稿の、裏写りを除去した補正画像のプリント出力を指示するキー(補正画像プリントスタートキー)である。「裏写り除去解除」キー314は、頁表示している原稿のプリント出力を、裏写り除去の無い元画像に指定するものであり、ユーザがこれにタッチすると、操作ボード20は画像表示領域328に元画像を表示し、そして、「OK」キー313にタッチがあると操作ボード20はそれを元画像のプリント出力指示と解読する。「次頁」キー315は、スキャナ10がADF30にあった複数頁の原稿を連続して読み込んだ場合の、裏写り除去設定の原稿頁を、現在頁表示317に表示している頁の次の頁に切換えることを指示するキー、「前頁」キー316は前頁への切換え指示キーである。
【0084】
液晶タッチパネル79の右辺部には、表示条件入力画面があり、その中に、表示画像選択,表示モード選択,裏写り閾値調整および裏写り部分表示色選択を行う表示窓319,321,324および326ならびに選択更新キー318,320,325,アップダウンキー322,323および確定指示キー327がある。画像表示領域328に画像を表示するモードには、デフォルトの(標準に設定した)「除去後画像のみ」の他に、「元&除去後画像」(元画像と補正画像の並べ表示),「元画像のみ」,「裏写り画像のみ」(除去した裏写り画像(多値)の表示)および「除去後&裏写り」(補正画像と、除去した裏写り画像(多値)の並べ表示)がある。裏写り除去設定の初期画面では、表示窓319にデフォルトの「除去後画像のみ」が表示されているが、ユーザが選択更新キー318に一回タッチすると、表示窓319には「元&除去後画像」が表示される。更にタッチを繰り返すと、表示窓319の表示は「元画像のみ」,「裏写り画像のみ」および「除去後&裏写り」と順次に切り換わり、「除去後&裏写り」の次にはデフォルトの「除去後画像のみ」に戻る。キー318はスクロールキーである。
【0085】
元画像および除去後画像(補正画像)の表示はそれぞれ、画像をそのまま表示する「画像のとおり」モードと、表示画像上で裏写り画像を識別できるように重ねて表示する「除去後画像と裏写り画像を識別」モード、の一方を選択できるようになっている。これが「表示モード選択」である。そして、裏写り画像を識別できるように画像特性を選択するがこの実施例ではこれが「裏写り部分表示色」の選択である。「表示モード選択」のデフォルトは表示窓321に表示している「除去後画像と裏写り画像を識別」のモードであるが、スクロールキー320にタッチして「画像のとおり」のモードに切換えることができる。
【0086】
「裏写り部分表示色」のデフォルトは、表示窓326に表示している「灰色」であるが、スクロールキー325にタッチして、黒,青,赤或いは黄に切り替えることができる。
【0087】
表示窓324には、初期表示では、裏写り切り出し閾値B,E,Hのデフォルト値が表示されるが、ユーザは、選択ボタン328にタッチして変更する閾値を指定して、アップダウンキー322,323にタッチして、各閾値B,E,Hの値を個別に大きく或いは小さく変更できる。
【0088】
ユーザが「OK」キー327にタッチすると、操作ボード20は、そのとき窓319,321,324,326に表示している情報を、表示頁(317)の原稿の裏写り除去条件に設定する。
【0089】
画像表示領域328には、縦,横スクロールバーが表示されており、これらにタッチして滑らせることにより、領域328に表示する画像部分をスクロールすることができる。これにより、液晶タッチパネル79の表示サイズよりも大きいサイズの画像を領域328に表示可能にしている。
【0090】
図7に、IPPの画像処理機能の概要を示す。スキャナ10がCDICを介して与える読取り画像デ−タは、SBUからCDICを介してIPPの入力I/F(インタ−フェイス)41からスキャナ画像処理42へ伝達される。読取りによる画像情報の劣化の補正を主目的にして、スキャナ画像処理42は、スキャナγ補正およびMTF補正等を行う。補正処理ではないが、拡大/縮小の変倍処理も行う。読取り画像データの補正処理終了後、出力I/F43を介してCDICへ画像データを転送する。転写紙への出力は、CDICからの画像データを入力I/F44より受け、画質処理46に於いて面積階調処理を行う。画質処理後のデータは出力I/F47を介して書込みI/F134へ出力される。面積階調処理は、濃度変換,ディザ処理,誤差拡散処理等が有り、階調情報の面積近似を主な処理とする。
【0091】
一旦スキャナ画像処理42を施した画像データをメモリMEMに蓄積しておけば、画質処理46で施す処理を変える事によって種々の再生画像を確認することができる。例えば再生画像の濃度を振ってみたり、ディザマトリクスの線数を変更してみたりする事で、再生画像の雰囲気を変更できる。この時処理を変更する度に画像をスキャナ10で読み込み直す必要はなく、MEMから格納画像を読み出せば同一データに対し、何度でも異なる処理を実施できる。
【0092】
図5に示すコピー入力モードの画面を液晶タッチパネル79に表示しているときにユーザが「裏写り除去設定」キー311にタッチすると操作ボード20は、液晶タッチパネル79に図6に示す「裏写り除去設定」のデフォルト画面(標準画面:初期画面)を表示する。このように表示を切換えてから、液晶タッチパネル79の右辺部の表示条件入力画面にユーザの入力(タッチ)があるとそれに応答して表示条件入力画面を変更する。表示条件入力画面の「OK」キー327にタッチがあると、そのとき表示条件入力画面に表示している情報に、裏写り除去条件レジスタ(操作ボードの内部メモリの1領域)のデータを更新する。
【0093】
「裏写り除去設定」の画面(図6)を表示しているときにコピースタートキー(80c)が操作されると、操作ボード20は、裏写り除去条件レジスタの情報を付加して、スキャナ画像読み取りのコマンドをシステムコントローラ1に与える。システムコントローラ1は、CDICとIMACに、スキャナ読み取り画像データのMEMへの書込みを設定し、プロセスコントローラ131を介してスキャナ10に画像読み取りコマンドを与える。
【0094】
これに応答してスキャナ10は、ADF30に原稿があるとその読み取りを開始し、原稿の画像を画像データに変換してシェーディング補正してCDICを経てIPPに出力する。スキャナ10はこの画像読み取りを、ADF30にある原稿の全てに順次に行い、全原稿の読み取りを終えるとこれをプロセスコントローラ131を介してシステムコントローラ1に報知する。ADF30にもともと原稿がなかった場合には、スキャナ10は、キャリッジを走査駆動してコンタクトガラス上の原稿画像の読み取りを開始し、これを終えると終了を報知する。
【0095】
CDICはスキャナ10が発生する画像データをIPPに送出し、IPPが処理した画像データをパラレルバスPbに送出するデータ転送を設定し、IMACがパラレルバスPbに送り出された画像データをMEMに書込むデータ転送する。IPPは、スキャナ10が発生する画像データを、スキャナ画像処理42で処理してCDICに出力し、CDICはデータ転送効率を高くするための1次圧縮をしてパラレルバスPbに送出し、IMACがパラレルバスPbに送出された1次圧縮データをメモリ格納効率を高くするための2次圧縮をしてMEMに書込む。
【0096】
スキャナ10が画像読み取りを終えて、読み取り画像データがMEMに書き込まれると、システムコントローラ1は、IMAC,CDICおよびIPPに、MEMに書込んだ画像データに裏写り除去処理を施してその結果の画像データ(O,Q,R)をMEMに書込むデータ処理、を設定する。これに対応してIMACは、書込んだ画像データ(複数頁ある場合には第1頁)をMEMから読出してIPPに与え、IPPの裏写り除去45で処理して、裏写りを除去した除去後(補正画像)データ(O:図8),除去した画像を表す裏写り多値画像データ(Q:図8)および除去した画像を表す裏写り2値画像データ(R:図8)を発生し、これら3種の画像データ(3組の画像)をCDICに出力し、CDICがこれらを1次圧縮し、IMACが2次圧縮してMEMに書込む。複数頁の原稿画像をMEMに書き込んでいるときには、各頁の原稿に対して、上述の3組の画像データ(O,Q,R)の生成とMEMへの書込みを行う。
【0097】
図8に、IPPの「裏写り除去処理」45の機能構成を示す。平坦検出60の濃度差検出マトリクス61には、現在供給されている画像データDinが宛てられる注目画素(濃度値e)を中心とする3×3画素マトリクスの各画素の画像データが書込まれ、これらの画像データが表す濃度値を図9の(a)に示すように、a〜iとすると、平坦検出60は、該画素マトリクス61内の、図9の(b)に示す濃度差A(A1〜A8)を算出して、これらのいずれもが、設定低濃度値である平坦検出閾値B未満であるかを、コンパレータ62(比較)にてチェックし、濃度差A(A1〜A8のすべて)が閾値B未満であると、平坦検出信号Cを、平坦であることを示す高レベル1とし、A1〜A8のいずれかが閾値B以上であると、非平坦を示す低レベル0にクリアする。この平坦検出信号Cは、論理積演算69の1入力とする。画像データに網点を表すものがあるとき、濃度差Aが閾値B以下になる。
【0098】
濃度検出63は、注目画素の濃度値e=Dが低濃度検出用の閾値E未満であるかをコンパレータ64でチェックして、閾値E未満であると、低濃度検出信号Fを、低濃度であることを示す高レベル1とし、閾値E以上であるときには非低濃度であることを示す低レベル0にクリアする。この低濃度検出信号Fも、論理積演算69の1入力とする。
【0099】
網点検出65は、注目画素およびその前後7画素、合わせて8画素の画像データの平均値を、平均化演算66にて算出する。これは、該8画素の画像データの夫々に、図10の(a)に示す同一の係数1を乗算して積を1/8にする(下位3ビットを捨てる)ことにより導出する。これは重み付けが均等な、1次元の平滑化フィルタ処理に相当する。
【0100】
網点検出65は、コンパレータ68で、注目画素の画像データが表す濃度値から平均値を減算した差値Gを網点検出の閾値Hと比較して、差値Gが閾値H未満であると、非網点検出信号Iを非網点であることをあらわす高レベル1とし、差値Gが閾値H以上であると、非網点検出信号Iを網点であることをあらわす低レベル0にクリアする。この非網点検出信号Iも、論理積演算69の1入力とする。
【0101】
論理積演算69の出力Jは、平坦検出信号C,低濃度検出信号Fおよび非網点検出信号Iの三者ともに1のときに高レベル1となる。すなわち、画像濃度分布が平坦で、注目画素の画像濃度が低く、しかも網点部でない、裏写りと見なせるときに、論理積演算69の出力Jが、裏写りをあらわす高レベル1となる。
【0102】
注目画素の画像データは濃度変換70に与えられ、論理積演算69の出力Jが裏写りをあらわす高レベル1のときに濃度変換70は、注目画素の画像データを、地肌レベル相当の設定低レベルKに変更して出力(L)する。論理積演算69の出力Jが低レベル0(非裏写り)であるときには、濃度変換70は、注目画素の画像データをそのまま出力(L)する。
【0103】
濃度変換70が出力する画像データLは、平滑化71と出力セレクタ72に与えられる。平滑化71は、図10の(b)に示すフィルタ係数を用いて、画像データLに平滑化フィルタ処理を施す。図10の(b)に示すフィルタ係数の画素マトリクス分布は、注目画素に対して高い重みを与え、それに辺が接する最近接画素に次に高い重みを与え、コーナが接する近接画素には低い重みを与えるものである。したがって、平滑化71は、注目画素を中心とする小領域の画像データの重み付け平均値の算出であり、注目画素濃度レベル(M)に周辺画素の濃度レベルが反映される。
【0104】
網点検出65の出力Iは、平滑化選択73にも与えられる。平滑化選択73には、操作ボード20で設定された自動指定か選択指定かをあらわす自動/選択信号、ならびに、文字指定か網点指定かをあらわす文字/網点信号も与えられる。1ビットの自動/選択信号の高レベル1は「自動」が指定されていることを表し、低レベル0は「選択」が指定されていることを表す。1ビットの文字/網点信号の高レベル1は「文字」が指定されていることを表し、低レベル0は「網点」が指定されていることを表す。
【0105】
自動/選択信号が、「自動」を指定する高レベル1のときには、アンドゲート74がゲートオンで、アンドゲート75がゲートオフで、網点検出65の非網点検出信号Iが、オアゲート76を通してセレクタ72に与えられ、セレクタ72が、非網点検出信号Iが非網点を示す高レベル1のときには平滑化した画像データMを、裏写り除去処理45の出力Oとするが、非網点検出信号Iが網点を示す低レベル0のときには平滑化しない画像データL=Nを、裏写り除去処理45の出力Oとする。
【0106】
自動/選択信号が、「選択」を指定する低レベル0のときには、アンドゲート74がゲートオフで、アンドゲート75がゲートオンで、文字/網点信号が、アンドゲート75およびオアゲート76を通してセレクタ72に与えられ、セレクタ72が、文字/網点信号が「文字」を示す高レベル1のときには平滑化した画像データMを、裏写り除去処理45の出力Oとするが、文字/網点信号が「網点」を示す低レベル0のときには平滑化しない画像データL=Nを、裏写り除去処理45の出力Oとする。
【0107】
以上の処理により、網点検出65で網点を検出しないときに、平坦検出60と濃度検出63の検出結果によって、濃度変換がおこなわれ、裏写りが除去される。
【0108】
濃度変換70の出力Lに対し、平滑化71をおこなうことにより、濃度変換後の濃度不連続部が平均化されて目立たなくなり、画質が向上する。しかし、低濃度網点部に平滑化処理をおこなうと、データがなまって、濃度低下を招き、最悪消えてしまう可能性もある。よって、セレクタ72により、出力Oを平滑化後データMにするか、平滑化しないデータL=Nにするかを、平滑化選択73で切り替えるようにした。平滑化選択73は、網点部では平滑化しないデータを選択して、不要な濃度低下を避ける。「自動」が指定されているとき平滑化選択73は、網点検出65の検出結果Iでセレクタを自動的に切り替える。1画像中に平滑処理したくない部分である低濃度網点と、それ以外の部分が混在していても対応可能である。ユーザは、平滑化をしたくないときには「選択」を指定しかつ、「網点」を指定すれば良い。この場合には、平滑化選択73が、セレクタ72を、出力O=平滑化なしの画像データL=N、に設定する。ユーザは、平滑化をしたいときには「選択」を指定しかつ、「文字」を指定すれば良い。この場合には、平滑化選択73が、セレクタ72を、出力O=平滑化した画像データM、に設定する。
【0109】
論理積演算69の出力Jは、裏写りをあらわす高レベル1と裏写りなしの低レベル0のいずれかである2値信号すなわち2値データであり、2値の裏写り画像を表し、また、裏写り領域であることを表わす領域信号でもある。これが、裏写り画像(2値)データRである。濃度変換77は、論理積演算69の出力Jが裏写りを表す高レベル1であるときに注目画素の多値入力データDin(裏写り多値画像データ)をそのまま出力し、論理積演算69の出力Jが裏写りなしを表す低レベル0であると注目画素の画像データDinを、地肌レベル相当の設定低レベルKに変更して出力(Q)する。
【0110】
上述の3組の画像データ(O,Q,R)の生成とMEMへの書込みを終えると、MEMには、1頁の画像毎に、元画像および3組の画像(O,Q,R)、あわせて4組の画像のデータが存在する。ここでシステムコントローラ1は、まず第1頁の原稿に関して、操作ボード20が裏写り除去条件レジスタに保持していた前述の裏写り除去条件にしたがって「裏写り除去表示」PrDを実行する。
【0111】
図11〜図15に、「裏写り除去表示」PrDの処理概要を示す。まず図11を参照する。裏写り除去条件の中の表示画像選択が「除去後画像のみ」の表示であり、かつ、表示モード選択が「除去後画像と裏写り画像とを識別」であると、システムコントローラ1は、IMACおよびCDICを介して、裏写り画像(2値)の画像データRをMEMから読出し、IPPによって、その「1」の画素を裏写り除去条件の中の裏写り部分表示色(例えば赤)に変更して(ステップ3)、それを補正画像の画像データOに合成し(対応位置の画像データを赤表示データに変更し;ステップ4)、そして液晶ディスプレイ79に画像表示するサイズに縮小(画像データの間引き)をして(ステップ5)、CDICおよびIMACを介して、操作ボード20に転送して表示させる(ステップ6)。
【0112】
なお、以下においては、カッコ内には、ステップと言う語を省略して、ステップ番号数字のみを記す。
【0113】
表示モード選択が「画像のとおり」であると、システムコントローラ1は、IMACおよびCDICを介して、裏写り除去後の画像すなわち補正画像の画像データOをMEMから読出し、IPPによって、液晶ディスプレイ79に画像表示するサイズに縮小をして(7)、CDICおよびIMACを介して、操作ボード20に転送して表示させる(8)。
【0114】
図12をも参照すると、裏写り除去条件の中の表示画像選択が「元&除去後画像」の表示であり、かつ、表示モード選択が「除去後画像と裏写り画像とを識別」であると、システムコントローラ1は、IMACおよびCDICを介して、裏写り画像(2値)の画像データRをMEMから読出し、IPPによって、その「1」の画素を裏写り除去条件の中の裏写り部分表示色(例えば赤)に変更した指定表示色画像Sにして(13A)、それを元画像の画像データに合成し(対応位置の画像データに赤データを加算した和データに変更し;14A)、そして液晶ディスプレイ79に画像表示するサイズの半分以下に縮小(画像データの間引き)をして(15A)、CDICおよびIMACを介して、操作ボード20に転送して、左半分領域(画面ではなく、表示面サイズより大きい1画面表示メモリ上の左半分表示データ格納領域)に表示(格納して表示)させる(16A)。更に、指定表示色画像Sを補正画像の画像データOに合成し(対応位置の画像データを赤表示データに変更し;14B)、そして液晶ディスプレイ79に画像表示するサイズの半分以下に縮小をして(15B)、CDICおよびIMACを介して、操作ボード20に転送して、右半分領域(表示メモリ上の左半分表示データ格納領域)に表示させる(16B)。
【0115】
表示モード選択が「画像のとおり」であると、システムコントローラ1は、IMACおよびCDICを介して、元画像の画像データをMEMから読出し、IPPによって、液晶ディスプレイ79に画像表示するサイズの半分以下に縮小をして(17A)、CDICおよびIMACを介して、操作ボード20に転送して、左半分領域に表示させる(18A)。更に、IMACおよびCDICを介して、裏写り除去後の画像すなわち補正画像の画像データOをMEMから読出し、IPPによって、液晶ディスプレイ79に画像表示するサイズの半分以下に縮小をして(17B)、CDICおよびIMACを介して、操作ボード20に転送して、右半分領域に表示させる(18B)。
【0116】
図13をも参照すると、裏写り除去条件の中の表示画像選択が「元画像のみ」の表示であり、かつ、表示モード選択が「除去後画像と裏写り画像とを識別」であると、システムコントローラ1は、IMACおよびCDICを介して、裏写り画像(2値)の画像データRをMEMから読出し、IPPによって、その「1」の画素を裏写り除去条件の中の裏写り部分表示色(例えば赤)に変更して(23)、それを元画像の画像データに合成し(対応位置の画像データに赤データを加算した和データに変更し;24)、そして液晶ディスプレイ79に画像表示するサイズに縮小をして(25)、CDICおよびIMACを介して、操作ボード20に転送して表示させる(26)。
【0117】
表示モード選択が「画像のとおり」であると、システムコントローラ1は、IMACおよびCDICを介して、元画像の画像データOをMEMから読出し、IPPによって、液晶ディスプレイ79に画像表示するサイズに縮小をして(27)、CDICおよびIMACを介して、操作ボード20に転送して表示させる(28)。
【0118】
図14をも参照すると、裏写り除去条件の中の表示画像選択が「裏写り画像のみ」の表示であると、システムコントローラ1は、IMACおよびCDICを介して、裏写り画像(多値)の画像データQをMEMから読出し、IPPによって、液晶ディスプレイ79に画像表示するサイズに縮小をして(37)、CDICおよびIMACを介して、操作ボード20に転送して表示させる(38)。
【0119】
図15をも参照すると、裏写り除去条件の中の表示画像選択が「除去後&裏写り」の表示であり、かつ、表示モード選択が「除去後画像と裏写り画像とを識別」であると、システムコントローラ1は、IMACおよびCDICを介して、裏写り画像(2値)の画像データRをMEMから読出し、IPPによって、その「1」の画素を裏写り除去条件の中の裏写り部分表示色(例えば赤)に変更した指定表示色画像Sにして(43A)、それを元画像の画像データに合成し(対応位置の画像データに赤データを加算した和データに変更し;44A)、そして液晶ディスプレイ79に画像表示するサイズの半分以下に縮小をして(45A)、CDICおよびIMACを介して、操作ボード20に転送して、左半分領域に表示させる(46A)。更に、IMACおよびCDICを介して、裏写り画像(多値)の画像データQをMEMから読出し、IPPによって、液晶ディスプレイ79に画像表示するサイズの半分以下に縮小をして(45B)、CDICおよびIMACを介して、操作ボード20に転送して、右半分領域に表示させる(46B)。
【0120】
表示モード選択が「画像のとおり」であると、システムコントローラ1は、IMACおよびCDICを介して、補正画像の画像データOをMEMから読出し、IPPによって、液晶ディスプレイ79に画像表示するサイズの半分以下に縮小をして(47A)、CDICおよびIMACを介して、操作ボード20に転送して、左半分領域に表示させる(48A)。更に、IMACおよびCDICを介して、裏写り画像(多値)の画像データQをMEMから読出し、IPPによって、液晶ディスプレイ79に画像表示するサイズの半分以下に縮小をして(47B)、CDICおよびIMACを介して、操作ボード20に転送して、右半分領域に表示させる(48B)。
【0121】
上記「裏写り除去表示」PrDによって、元画像,補正画像,裏写り画像(2値,多値)の1つ又は2つもしくは3つ(例えば元画像と、2値裏写り画像を重ねた補正画像の並べ表示)が表示されると、ユーザは、補正画像の適否(裏写り除去の適否)を判断できる。ここでユーザが、裏写り除去条件を変更して「OK」キー327にタッチすると、操作ボード20がそのとき液晶ディスプレイ79に表示中の裏写り除去条件をレジスタに更新書き込みして、裏写り除去処理の再実行コマンドと裏写り除去条件をシステムコントローラ1に送信する。システムコントローラ1は、IPPによる裏写り除去処理を元画像データに再度適用して、新たに補正画像,裏写り画像(多値),裏写り画像(2値)をえてMEMに更新書き込みしてから、再度、液晶ディスプレイ79に表示中の裏写り除去条件で「裏写り除去表示」PrDを実行する。
【0122】
上記「裏写り除去表示」PrDで処理した画像を液晶ディスプレイ79に表示しているときに、ユーザが「OK」キー313にタッチすると、操作ボード20を介してこれをシステムコントローラ1が認知すると、システムコントローラ1は、IMACおよびCDICを介して、MEMより補正画像データOを読出し、IPPの「画質処理」46によってプリンタ100でプリントするに適した記録用の画像データに変換して、プリンタ100によってプリントアウトさせる。このプリントアウトは、コピー入力モードのときに設定されたコピー枚数分行う。
【0123】
上記「裏写り除去表示」PrDで処理した画像を液晶ディスプレイ79に表示しているときに、次頁キー315にタッチがあり、次頁の元画像データがMEMにあったときには、システムコントローラ1は、操作ボード20の液晶ディスプレイ79の頁表示317を次頁のものに切換え、かつ、IPPによる裏写り除去処理を該次頁の元画像データに適用して補正画像,裏写り画像(多値),裏写り画像(2値)をえてMEMに更新書き込みしてから、液晶ディスプレイ79に表示中の裏写り除去条件で「裏写り除去表示」PrDを実行する。
【0124】
【発明の効果】
画像出力手段(20)によって、低濃度画像(裏写り,地汚れ)を除去した補正画像と、除去領域画像が、同時又は択一的に表される。ユーザは各画像を視認して誤った画像除去があるかの確認をすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施例の複合機能がある複写機の外観を示す正面図である。
【図2】 図1に示すプリンタ100の作像機構の概要を示す拡大縦断面図である。
【図3】 図1に示す原稿スキャナ10の読取り機構の概要を示す拡大縦断面図である。
【図4】 図1に示す複写機の画像処理システムの概要を示すブロック図である。
【図5】 図1および図4に示す操作ボード20の一部分の拡大平面図である。
【図6】 図5に示す液晶ディスプレイ79の拡大平面図であり、裏写り除去設定の入力画面を表示している状態を示す。
【図7】 図4に示すIPPの一部の処理機能の概要を示すブロック図である。
【図8】 図7に示す裏写り除去45の処理機能の概要を示すブロック図である。
【図9】 (a)は、図8に示す濃度差算出マトリクス61で用いる画素マトリクス上の画像データ分布を示す平面図である。(b)は濃度差算出の内容を示す説明図、(c)は平坦検出の内容を示す説明図である。
【図10】 (a)は、図8に示す平均化演算61で用いる画素とその画像データに対する重みを示す平面図である。(b)は、図8に示す平滑化71で用いる平滑化演算計算の計数を画素マトリクス上に示す平面図である。
【図11】 図4に示すシステムコントローラ1の、MEM,IMAC,CDIC,IPPおよび操作ボード20を用いて実行する「裏写り除去表示」PrDの処理制御の概要の一部を示すフローチャートである。
【図12】 「裏写り除去表示」PrDの処理制御の概要の他の一部を示すフローチャートである。
【図13】 「裏写り除去表示」PrDの処理制御の概要の他の一部を示すフローチャートである。
【図14】 「裏写り除去表示」PrDの処理制御の概要の他の一部を示すフローチャートである。
【図15】 「裏写り除去表示」PrDの処理制御の概要の残部を示すフローチャートである。
【符号の説明】
10:カラー原稿スキャナ 20:操作ボード
30:自動原稿供給装置 34:フィニッシャ
34hs:積載降下トレイ 34ud:昇降台
34st:ソートトレイ群
100:カラープリンタ PC:パソコン
PBX:交換器 PN:通信回線
102:光書込みユニット 103,104:給紙カセット
105:レジストローラ対 106:転写ベルトユニット
107:定着ユニット 108:排紙トレイ
110M,110C,110Y,110K:感光体ユニット
111M,111C,111Y,111K:感光体ドラム
120M,120C,120Y,120K:現像器
160:転写搬送ベルト ACP:画像データ処理装置
CDIC:画像データインターフェース制御
IMAC:画像メモリアクセス制御
IPP:画像データ処理器
231:原稿台ガラス 232:照明ランプ
233:第1ミラー 234:第2ミラー
235:第3ミラー 236:レンズ
207:CCD 238:走行体モータ
239:基準白板 240:ガラス
241:原稿トレイ 242:ピックアップローラ
243:レジストローラ対 244:搬送ドラム
245:押さえローラ 246,247:排紙ローラ
248:排紙トレイ兼用の圧板
249:基点センサ 250:軸
251:スケール 260:モータ制御ユニット

Claims (6)

  1. 画像情報を、それが表わす画像上の設定条件を満たす低濃度画像の画像データを該低濃度画像を消去した画像を表す画像データに補正した第1画像情報に変換し、該低濃度画像領域を示す第2画像情報を発生する、低濃度画像除去手段;および、第1画像情報が表す補正画像および第2画像情報が表す除去領域画像を同時又は択一的に面上に表す画像出力手段;を備える画像処理装置。
  2. 第1画像情報と第2画像情報とは、画像表現が異なるデータで構成され;前記画像出力手段は、第1画像情報が表す補正画像および第2画像情報が表す除去領域画像を合成して表す;請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 前記画像出力手段は、第1画像情報に変換する前の画像情報すなわち元画像情報が表す画像および第1画像情報が表す補正画像を、同一面上に並べて表す;請求項1又は請求項2に記載の画像処理装置。
  4. 多値画像データを、それが表わす画像上の設定条件を満たす低濃度画像の画像データを該低濃度画像を消去した画像を表す画像データに補正した多値画像データでなる第1画像情報に変換し、該低濃度画像のみを示す多値画像データでなる第2画像情報を発生する、低濃度画像除去手段;および、第2画像情報が表す除去画像を面上に表す画像出力手段;を備える画像処理装置。
  5. 請求項1乃至4のいずれかに記載の画像処理装置;および、原稿を読み取り画像データを発生して前記低濃度画像除去手段に与える原稿スキャナ;を備える、画像読み取り装置。
  6. 請求項1乃至5のいずれかに記載の画像処理装置又は画像読み取り装置;記録用の画像データが表す画像を用紙上に形成するプリンタ;および、前記第1画像情報を記録用の画像データに変換して前記プリンタに与える画像データ処理手段;を備える画像形成装置。
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