図1に、本発明の1実施例の複合機能フルカラーデジタル複写機A1の外観を示す。図1に示すフルカラー複写機A1は、大略で、自動原稿送り装置(ADF)30と、操作ボード20と、カラースキャナ10と、カラープリンタ100と、給紙バンク35の各ユニットで構成されている。ステープラ及び作像された用紙を積載可能なトレイ付きのフィニッシャ34と、両面ドライブユニット33と、大容量給紙トレイ36は、プリンタ100に装着されている。
機内の画像データ処理装置ACP(図3)には、パソコンPCが接続したLAN(Local Area Network)が接続されており、パソコンPCおよび画像データ処理装置ACPは、ルータを介してインターネット等の広域通信網Bに接続することができる。ファクシミリコントロールユニットFCU(図3)には、電話回線PN(ファクシミリ通信回線)に接続された交換器PBXが接続されている。カラープリンタ100のプリント済の用紙は、排紙トレイ108上またはフィニッシャ34に排出される。
図2に、カラープリンタ100の機構を示す。この実施例のカラープリンタ100は、レーザプリンタである。このレーザプリンタ100は、マゼンダ(M),シアン(C),イエロー(Y)および黒(ブラック:K)の各色の画像を形成するための4組のトナー像形成ユニットが、転写紙の移動方向(図中の右下から左上方向y)に沿ってこの順に配置されている。即ち、4連ドラム方式のフルカラー画像形成装置である。
これらマゼンダ(M),シアン(C),イエロー(Y)および黒(K)のトナー像形成ユニットは、それぞれ、感光体ドラム111M,111C,111Yおよび111Kを有する感光体ユニット110M,110C,110Yおよび110Kと、現像ユニット120M,120C,120Yおよび120Kとを備えている。また、各トナー像形成部の配置は、各感光体ユニット内の感光体ドラム111M,111C,111Yおよび111Kの回転軸が水平x軸(主走査方向)に平行になるように、且つ、転写紙移動方向y(副走査方向)に所定ピッチの配列となるように、設定されている。
また、レーザプリンタ100は、上記トナー像形成ユニットのほか、レーザ走査によるレーザ露光ユニット102、給紙カセット103,104、レジストローラ対105、転写紙を担持して各トナー像形成部の転写位置を通過するように搬送する転写搬送ベルト160を有する転写ベルトユニット106、ベルト定着方式の定着ユニット107、排紙トレイ108,両面ドライブ(面反転)ユニット33等を備えている。また、レーザプリンタ100は、図示していない手差しトレイ、トナー補給容器、廃トナーボトル、なども備えている。
レーザ露光ユニット102は、レーザ発光器41M,41C,41Y,41K、ポリゴンミラー、f−θレンズ、反射ミラー等を備え、画像データに基づいて各感光体ドラム111M,111C,111Yおよび111Kの表面にレーザ光を、紙面に垂直な主走査x方向に振り走査しながら照射する。
図2上の一点鎖線は、転写紙の搬送経路を示している。給紙カセット103,104から給送された転写紙は、図示しない搬送ガイドで案内されながら搬送ローラで搬送され、レジストローラ対105に送られる。このレジストローラ対105により所定のタイミングで転写搬送ベルト160に送出された転写紙は転写搬送ベルト160で担持され、各トナー像形成部の転写位置を通過するように搬送される。
各トナー像形成部の感光体ドラム111M,111C,111Yおよび111Kに形成されたトナー像が、転写搬送ベルト160で担持され搬送される転写紙に転写され、各色トナー像の重ね合わせ即ちカラー画像が形成された転写紙は、定着ユニット107に送られる。すなわち転写は、転写紙上にじかにトナー像を転写する直接転写方式である。定着ユニット107を通過する時トナー像が転写紙に定着する。トナー像が定着した転写紙は、排紙トレイ108,フィニッシャ36又は両面ドライブユニット33に排出又は送給される。
イエローYのトナー像形成ユニットの概要を次に説明する。他のトナー像形成ユニットも、イエローYのものと同様な構成である。イエローYのトナー像形成ユニットは、前述のように感光体ユニット110Y及び現像ユニット120Yを備えている。感光体ユニット110Yは、感光体ドラム111Yのほか、感光体ドラム表面に潤滑剤を塗布するブラシローラ,感光体ドラム表面をクリーニングする揺動可能なブレード,感光体ドラム表面に光を照射する除電ランプ,感光体ドラム表面を一様帯電する非接触型の帯電ローラ、等を備えている。
感光体ユニット110Yにおいて、交流電圧が印加された帯電ローラにより一様帯電された感光体ドラム111Yの表面に、レーザ露光ユニット102で、プリントデータに基づいて変調されポリゴンミラーで偏向されたレーザ光Lが走査されながら照射されると、感光体ドラム111Yの表面に静電潜像が形成される。感光体ドラム11IY上の静電潜像は、現像ユニット20Yで現像されてイエローYのトナー像となる。転写搬送ベルト160上の転写紙が通過する転写位置では、感光体ドラム11IY上のトナー像が転写紙に転写される。トナ−像が転写された後の感光体ドラム111Yの表面は、ブラシローラで所定量の潤滑剤が塗布された後、ブレードでクリーニングされ、除電ランプから照射された光によって除電され、次の静電潜像の形成に備えられる。
現像ユニット120Yは、磁性キャリア及びマイナス帯電のトナーを含む二成分現像剤を収納している。そして、現像ケース120Yの感光体ドラム側の開口から一部露出するように配設された現像ローラや、搬送スクリュウ、ドクタブレード、トナー濃度センサ,粉体ポンプ等を備えている。現像ケース内に収容された現像剤は、搬送スクリュウで攪拌搬送されることにより摩擦帯電する。そして、現像剤の一部が現像ローラの表面に担持される。ドクタブレードが現像ローラの表面の現像剤の層厚を均一に規制し、現像ローラの表面の現像剤中のトナーが感光体ドラムに移り、これにより静電潜像に対応するトナー像が感光体ドラム111Y上に現われる。現像ケース内の現像剤のトナー濃度はトナー濃度センサで検知される。濃度不足の時には、粉体ポンプが駆動されてトナーが補給される。
転写ベルトユニット106の転写搬送ベルト160は、各トナー像形成部の感光体ドラム111M,111C,111Yおよび111Kに接触対向する各転写位置を通過するように、4つの接地された張架ローラに掛け回されている。張架ローラの1つが109である。これらの張架ローラのうち、2点鎖線矢印で示す転写紙移動方向上流側の入口ローラには、電源から所定電圧が印加された静電吸着ローラが対向するように配置されている。これらの2つのローラの間を通過した転写紙は、転写搬送ベルト160上に静電吸着される。また、転写紙移動方向下流側の出口ローラは、転写搬送ベルトを摩擦駆動する駆動ローラであり、図示しない駆動源に接続されている。また、転写搬送ベルト160の外周面には、電源から所定のクリーニング用電圧が印加されたバイアスローラが接触するように配置されている。このバイアスローラにより転写搬送ベルト160上に付着したトナー等の異物が除去される。
また、感光体ドラム111M,111C,111Yおよび111Kに接触対向する接触対向部を形成している転写搬送ベルト160の裏面に接触するように、転写バイアス印加部材を設けている。これらの転写バイアス印加部材は、マイラ製の固定ブラシであり、各転写バイアス電源から転写バイアスが印加される。この転写バイアス印加部材で印加された転写バイアスにより、転写搬送ベルト160に転写電荷が付与され、各転写位置において転写搬送ベルト160と感光体ドラム表面との間に所定強度の転写電界が形成される。
転写搬送ベルト160で搬送され、感光体ドラム111M,111C,111Yおよび111Kに形成された各色トナー像が転写された用紙は、定着装置107に送り込まれてそこで、トナー像が加熱,加圧によって用紙に熱定着される。熱定着後、用紙は左側板の上部のフィニッシャ34への排紙口34otからフィニッシャ34に送り込まれる。又は、プリンタ本体の上面の排紙トレイ108に排出される。
4個の感光体ドラムの中の、マゼンダ像,シアン像およびイエロー像形成用の感光体ドラム111M,111Cおよび111Yは、図示しないカラードラム駆動用の1個の電気モータ(カラードラムモータ;カラードラムM:図示略)により、動力伝達系及び減速機(図示略)を介して1段減速にて駆動される。ブラック像形成用の感光体ドラム111Kはブラックドラム駆動用の1個の電気モータ(Kドラムモータ:図示略)により、動力伝達系及び減速機(図示略)を介して1段減速にて駆動される。また、転写搬送ベルト160は、上記Kドラムモータによる動力伝達系を介した転写駆動ローラの駆動により、回動移動する。従って、上記Kドラムモータは、K感光体ドラム11Kと転写搬送ベルト60を駆動し、上記カラードラムモータは、M,C,Y感光体ドラム11M,11C,11Yを駆動する。
また、K現像器120Kは、定着ユニット107を駆動している電気モータ(図示略)で、動力伝達系およびクラッチ(図示略)を介して駆動される。M,C,Y現像器120M,120C,120Yは、レジストローラ105を駆動する電気モータ(図示略)で、動力伝達系およびクラッチ(図示略)を介して駆動される。現像器120M,120C,120Y,120Kは絶えず駆動されている訳ではなく、所定タイミングを持って駆動出来る様、上記クラッチにより駆動伝達を受ける。
再度図1を参照する。フィニッシャ34は、スタッカトレイすなわち積載降下トレイ34hsおよびソートトレイ群34stを持ち、積載降下トレイ34hsに用紙(プリント済紙,転写済紙)を排出するスタッカ排紙モードと、ソートトレイ群34stに排紙するソータ排紙モードを持つ。
プリンタ100からフィニッシャ34に送り込まれた用紙は、左上方向に搬送されそして上下逆U字型の搬送路を経て、下向きに搬送方向を切換えてから、設定されているモードに応じて、スタッカ排紙モードのときには排出口から積載降下トレイ34hsに排出される。ソータ排紙モードのときには、ソータトレイ群34stの、そのとき排出中の用紙が割り当てられたソータトレイに排出される。
ソータ排紙モードが指定されるとフィニッシャ内排紙コントローラは、最下部の重ね待避位置に置いたソートトレイ群34stを、図1上で2点鎖線で示す使用位置に上駆動し、ソータトレイ間の間隔を広げる。ソータ排紙モードでは、1回(一人)の設定枚数の複写又はプリントは、部ソートにソータ排紙モードが設定されているときには、同一原稿(画像)をプリントした各転写紙をソートトレイ群34stの各トレイに仕分け収納する。頁ソートにソータ排紙モードが設定されているときには、各トレイを各頁(画像)に割り当てて、同一頁をプリントした各転写紙を1つのソートトレイに積載する。
図3に、図1に示す複写機の画像処理系統のシステム構成を示す。このシステムでは、読取ユニット11と画像データ出力I/F(Interface:インターフェイス)12でなるカラー原稿スキャナ12が、画像データ処理装置ACPの画像データインターフェース制御CDIC(以下単にCDICと表記)に接続されている。画像データ処理装置ACPにはまた、カラープリンタ100が接続されている。カラープリンタ100は、画像データ処理装置ACPの画像データ処理器IPP(Image Processing Processor;以下では単にIPPと記述)から、書込みI/F134に記録画像データを受けて、作像ユニット135でプリントアウトする。作像ユニット135は、図2に示すものである。
画像データ処理装置ACP(以下では単にACPと記述)は、パラレルバスPb,メモリアクセス制御IMAC(以下では単にIMACと記述),画像メモリであるメモリモジュール(以下では単にMEMと記述),不揮発メモリであるハードディスク装置HDD(以下では単にHDDと記述),システムコントローラ1,RAM4,不揮発メモリ5,フォントROM6,CDIC,IPP等、を備える。パラレルバスPbには、ファクシミリ制御ユニットFCU(以下単にFCUと記述)を接続している。操作ボード20はシステムコントローラ1に接続している。
カラー原稿スキャナ10の、原稿を光学的に読み取る読取ユニット11は、原稿に対するランプ照射の反射光を、センサボードユニットSBU(以下では単にSBUと表記)上の、CCD207(図2)で光電変換してR,G,B画像信号を生成し、A/DコンバータでRGB画像データに変換し、そしてシェーディング補正して、出力I/F12を介してCDICに送出する。RGB画像データは、3ビット以上の構成の多階調を表す多値画像データ(例えば8ビット構成)である。
CDICは、画像データに関し、原稿スキャナ10(出力I/F12),パラレルバスPb,IPP間のデータ転送、ならびに、プロセスコントローラ131とACPの全体制御を司るシステムコントローラ1との間の通信をおこなう。また、RAM132はプロセスコントローラ131のワークエリアとして使用され、ROM133はプロセスコントローラ131の動作プログラム等を記憶している。
メモリアクセス制御IMAC(以下では単にIMACと記述)は、MEMおよびHDDに対する画像データおよび制御データの書き込み/読み出しを制御する。システムコントローラ1は、パラレルバスPbに接続される各構成部の動作を制御する。また、RAM4はシステムコントローラ1のワークエリアとして使用され、不揮発メモリ5はシステムコントローラ1の動作プログラム,複写機使用者のパスワード等を記憶している。
操作ボード20は、ACPが行うべき処理を指示する。たとえば、処理の種類(複写、ファクシミリ送信、画像読込、プリント等)および処理の枚数等を入力する。これにより、画像データ制御情報の入力をおこなうことができる。
スキャナ10の読取ユニット11より読み取った画像データは、スキャナ10のSBUでシェーディング補正を施してから、IPPで、地肌除去,スキャナガンマ補正,フィルタ処理などの、読取り歪を補正する画像処理を施してから、MEM又はHDDに蓄積する。MEM又はHDDの画像データをプリントアウトするときには、IPPにおいてRGB信号をYMCK信号に色変換し、プリンタガンマ変換,階調変換,および、ディザ処理もしくは誤差拡散処理などの階調処理などの画質処理をおこなう。画質処理後の画像データはIPPから書込みI/F134に転送される。書込みI/F134は、階調処理された信号に対し、パルス幅とパワー変調によりレーザー制御をおこなう。その後、画像データは作像ユニット135へ送られ、作像ユニット135が転写紙上に再生画像を形成する。
IMACは、システムコントローラ1の制御に基づいて、画像データとMEM又はHDDのアクセス制御,LAN上に接続したパソコンPC(以下では単にPCと表記)のプリント用データの展開,MEMおよびHDDの有効活用のための画像データの圧縮/伸張をおこなう。
IMACへ送られた画像データは、データ圧縮後、MEM又はHDDに蓄積され、蓄積された画像データは必要に応じて読み出される。読み出された画像データは、伸張され、本来の画像データに戻しIMACからパラレルバスPbを経由してCDICへ戻される。CDICからIPPへの転送後は画質処理をして書込みI/F134に出力し、作像ユニット135において転写紙上に再生画像を形成する。
画像データの流れにおいて、パラレルバスPbおよびCDICでのバス制御により、デジタル複合機の機能を実現する。ファクシミリ送信は、読取られた画像データをIPPにて画像処理を実施し、CDICおよびパラレルバスPbを経由してFCUへ転送することによりおこなわれる。FCUは、通信網へのデータ変換をおこない、それを公衆回線PNへファクシミリデータとして送信する。ファクシミリ受信は、公衆回線PNからの回線データをFCUにて画像データへ変換し、パラレルバスPbおよびCDICを経由してIPPへ転送することによりおこなわれる。この場合、特別な画質処理はおこなわず、書込みI/F134から出力し、作像ユニット135において転写紙上に再生画像を形成する。
複数ジョブ、たとえば、コピー機能,ファクシミリ送受信機能,プリンタ出力機能が並行に動作する状況において、読取ユニット11,作像ユニット135およびパラレルバスPbの使用権のジョブへの割り振りは、システムコントローラ1およびプロセスコントローラ131において制御する。プロセスコントローラ131は画像データの流れを制御し、システムコントローラ1はシステム全体を制御し、各リソースの起動を管理する。また、デジタル複合機の機能選択は、操作ボード20においておこなわれ、操作ボード20の選択入力によって、コピー機能,ファクシミリ機能等の処理内容を設定する。
システムコントローラ1とプロセスコントローラ131は、パラレルバスPb,CDICおよびシリアルバスSbを介して相互に通信をおこなう。具体的には、CDIC内においてパラレルバスPbとシリアルバスSbとのデータ,インターフェースのためのデータフォーマット変換をおこなうことにより、システムコントローラ1とプロセスコントローラ131間の通信を行う。
各種バスインターフェース、たとえばパラレルバスI/F 7、シリアルバスI/F 9、ローカルバスI/F 3およびネットワークI/F 8は、IMACに接続されている。コントローラーユニット1は、ACP全体の中での独立性を保つために、複数種類のバス経由で関連ユニットと接続する。
システムコントローラ1は、パラレルバスPbを介して他の機能ユニットの制御をおこなう。また、パラレルバスPbは画像データの転送に供される。システムコントローラ1は、IMACに対して、画像データをMEM,HDDに蓄積させるための動作制御指令を発する。この動作制御指令は、IMAC,パラレルバスI/F 7、パラレルバスPbを経由して送られる。
この動作制御指令に応答して、画像データはCDICからパラレルバスPbおよびパラレルバスI/F 7を介してIMACに送られる。そして、画像データはIMACの制御によりMEM又はHDDに格納されることになる。
一方、ACPのシステムコントローラ1は、PCからのプリンタ機能としての呼び出しの場合、プリンタコントローラとネットワーク制御およびシリアルバス制御として機能する。ネットワークB経由の場合、IMACはネットワークI/F 8を介して、ネットワークB経由のプリント出力要求データあるいは蓄積(保存)要求データを受け取る。ネットワークB経由の要求データ(外来コマンド)はシステムコントローラ1に報知し、それに応答するシステムコントローラ1からのコマンドに従って、IMACは、ネットワークB経由の蓄積データの転送又は受信蓄積を行う。
汎用的なシリアルバス接続の場合、IMACはシリアルバスI/F 9経由でプリント出力要求データを受け取る。汎用のシリアルバスI/F 9は複数種類の規格に対応しており、たとえばUSB(Universal Serial Bus)、1284または1394等の規格のインターフェースに対応する。
PCからのプリント出力要求データはシステムコントローラ1により画像データに展開される。その展開先はMEM内のエリアである。展開に必要なフォントデータは、ローカルバスI/F 3およびローカルバスRb経由でフォントROM6を参照することにより得られる。ローカルバスRbは、このコントローラ1を不揮発メモリ5およびRAM4と接続する。
シリアルバスSbに関しては、PCとの接続のための外部シリアルポート2以外に、ACPの操作部である操作ボード20との転送のためのインターフェースもある。これはプリント展開データではなく、IMAC経由でシステムコントローラ1と通信し、処理手順の受け付け、システム状態の表示等をおこなう。
システムコントローラ1と、MEM,HDDおよび各種バスとのデータ送受信は、IMACを経由しておこなわれる。MEMおよびHDDを使用するジョブはACP全体の中で一元管理される。
図4に、IMACの構成の概略を示す。IMACは、アクセス制御172,メモリ制御173,2次圧縮/伸張モジュール176,画像編集モジュール177,システムI/F 179,ローカルバス制御180,パラレルバス制御171,シリアルポート制御175、シリアルポート174およびネットワーク制御178を備えている。2次圧縮/伸張モジュール176,画像編集モジュール177,パラレルバス制御171,シリアルポート制御175およびネットワーク制御178は、それぞれDMAC(ダイレクトメモリアクセス制御)を介してアクセス制御172に接続されている。
システムI/F 179はシステムコントローラ1に対する命令またはデータの送受信をおこなう。基本的に、システムコントローラ1はACP全体を制御する。また、システムコントローラ1はMEM,HDDの資源配分を管理し、他のユニットの制御は、システムI/F 179、パラレルバス制御171およびパラレルバスPbを介しておこなう。
ACPの各ユニットは基本的にパラレルバスPbに接続されている。したがって、パラレルバス制御171は、バス占有の制御をおこなうことによってシステムコントローラ1およびMEM,HDDに対するデータの送受信を管理する。
ネットワーク制御178は、LANとの接続を制御する。ネットワーク制御178は、ネットワークに接続された外部拡張機器に対するデータの送受信を管理する。ここで、システムコントローラ1は、ネットワーク上の接続機器の動作管理には関与しないが、IMACにおけるインターフェースについては制御をおこなう。特に限定しないが、本実施例では、100BASE−Tに対する制御が付加されている。
シリアルバスに接続されるシリアルポート174は複数のポートを備えている。シリアルポート制御175は、用意されているバスの種類に対応する数のポート制御機構を備えている。特に限定しないが、本実施例では、USBおよび1284に対するポート制御を行う。また、外部シリアルポートとは別に、操作部とのコマンド受け付けまたは表示に関するデータの送受信の制御を行う。
ローカルバス制御180は、システムコントローラ1を起動させるために必要なRAM4,不揮発メモリ5およびプリンタコードデータを展開するフォントROM6が接続されたローカルシリアルバスRbとのインターフェースをおこなう。
動作制御は、システムI/F 179からシステムコントローラ1によるコマンド制御を実施する。データ制御はMEM,HDDを中心に、外部ユニットからのMEM,HDDアクセスを管理する。画像データはCDICからパラレルバスPbを介してIMACに転送される。そして、その画像データはパラレルバス制御171においてIMAC内に取り込まれる。
取り込まれた画像データのメモリアクセスは、システムコントローラ1の管理から離れる。すなわち、そのメモリアクセスは、システム制御から独立してダイレクトメモリアクセス制御(DMAC)によりおこなわれる。MEM,HDDへのアクセスについて、アクセス制御172は複数ユニットからのアクセス要求の調停をおこなう。そして、メモリ制御173は、MEM,HDDのアクセス動作またはデータの読み出し/書き込みを制御する。
ネットワークからMEM,HDDへアクセスする場合、ネットワークからネットワーク制御178を介してIMAC内に取り込まれたデータは、ダイレクトメモリアクセス制御DMACによりMEM,HDDへ転送される。アクセス制御172は、複数ジョブでのMEM,HDDへのアクセスの調停をおこなう。メモリ制御173は、MEM,HDDに対するデータの読み出し/書き込みをおこなう。
シリアルバスからMEM,HDDへアクセスする場合、シリアルポート制御175によりシリアルポート174を介してIMAC内に取り込まれたデータは、ダイレクトメモリアクセス制御DMACによりMEM,HDDへ転送される。アクセス制御172は、複数ジョブでのMEM,HDDへのアクセスの調停をおこなう。メモリ制御173は、MEM,HDDに対するデータの読み出し/書き込みをおこなう。
ネットワークまたはシリアルバスに接続されたPCからのプリント出力データは、システムコントローラ1により、ローカルバス上のフオントデータを用いて、MEM,HDD内のメモリエリアに展開される。
各外部ユニットとのインターフェースについては、システムコントローラ1が管理する。IMAC内に取り込まれた後のデータ転送については、図4に示すそれぞれのDMACがメモリアクセスを管理する。この場合、各DMACは、お互いに独立してデータ転送を実行するため、アクセス制御172は、MEM,HDDへのアクセスに関するジョブの衝突、または各アクセス要求に対する優先付けをおこなう。
ここで、MEM,HDDへのアクセスには、各DMACによるアクセスの他に、格納データのビットマップ展開のためにシステムI/F 179を介してシステムコントローラ1からのアクセスも含まれる。アクセス制御172において、MEM,HDDへのアクセスが許可されたDMACデータ、またはシステムI/F 179からのデータは、メモリ制御173によりMEM,HDDに直接転送される。
IMACは、その内部でのデータ加工に関して2次圧縮/伸張モジュール176および画像編集モジュール177を有する。2次圧縮/伸張モジュール176は、画像データまたはコードデータをMEM,HDDへ有効に蓄積できるようにデータの圧縮および伸張をおこなう。2次圧縮/伸張モジュール176はDMACによりMEM,HDDとのインターフェースを制御する。
MEM,HDDに一旦格納された画像データは、ダイレクトメモリアクセス制御DMACによりMEM,HDDからメモリ制御173、アクセス制御172を介して2次圧縮/伸張モジュール176に呼び出される。そこでデータ変換された画像データは、ダイレクトメモリアクセス制御DMACにより、MEM,HDDへ戻されるか、外部バスへ出力される。
画像編集モジュール177は、DMACによりMEM,HDDを制御し、MEM,HDD内書画のデータ加工をおこなう。具体的には、画像編集モジュール177は、メモリ領域のクリアの他に、データ加工として画像データの回転処理,異なる画像同士の合成などをおこなう。画像編集モジュール177は、MEM,HDDから2次圧縮データを読出して2次圧縮/伸張モジュール176で1次圧縮データに伸張し、モジュール177内で、CDICのデータ伸張163と同じ復号化ロジックで1次圧縮データを画像データに伸張してモジュール177内のメモリに展開し、それを加工する。加工した画像データは、CDICの1次圧縮ロジックと同じ符号化ロジックで1次圧縮して、2次圧縮/伸張モジュール176で更に2次圧縮してMEM,HDDに書込む。
画像編集モジュール177には、すかしデータ埋込み機能177aおよびすかしデータ抽出機能177bがある。HDDの蓄積/登録書画の、PCへの転送のとき、画像編集モジュール177は、転送が指示された書画ファイルに付加されている管理情報をHDDから読み出して、書画ファイルID(ファイル識別コード=ファイルNo.データ)および管理情報を表わす「すかし」データをすかしデータ埋込み機能177aに与え、そして転送する書画画面(例えばA4サイズ)の先端のトリミング領域の書画情報(画像データ)をすかしデータ埋込み機能177aに与えて、該埋込み機能177aによって該トリミング領域に「すかし」データを埋込む(図9)。そして書画情報のPCへの転送の最初には、「すかし」データを埋込んだ該トリミング領域の画像データを送出し、そして続けてトリミング領域の次の画像データをHDDから読み出して送出する。このとき、送出する画像データは圧縮/伸張モジュール176で圧縮してから、アクセス制御172およびネットワーク制御178ならびにネットワークI/F8(図3)を介して、PCに送出する。
PCから印刷が指示された画像を受信するときには、画像編集モジュール177は、受信書画画面の先端のトリミング領域の書画情報(画像データ)を圧縮/伸張モジュール176が伸張した画像データから抽出して、すかしデータ抽出機能177bを用いてすかしデータ(書画ファイルID&管理情報)を抽出してシステムコントローラ1に出力する。
図5に示す様に、操作ボード20には、液晶タッチパネル79のほかに、テンキー80a,クリア/ストップキー80b,スタートキー80c,初期設定キー80d,モードクリアキー80e,テスト印刷キー80fがある。テスト印刷キー80fは、設定されている印刷部数に関わらず1部だけを印刷し、印刷結果を確認するためのキーである。初期設定キー80dを押す事で、機械の初期状態を任意にカスタマイズする事が可能である。機械が収納している用紙サイズを設定したり、コピー機能のリセットキーを押したときに設定される状態を任意に設定可能である。初期設定キ−80dが操作されると、各種初期値を設定するための「初期値設定」機能(PCよりの「すかし」なし書画印刷指示に対する印刷許可/印刷禁止の登録を含む)ならびに「パスワード登録」機能,「著作権登録/設定」機能および「使用実績の出力」機能等を指定するための選択ボタンが表示される。また、一定時間操作が無いときに優先して選択されるアプリケーション等も選択する事、国際エネルギースター計画に従った低電力への移行時間の設定や、オートオフ/スリープモードへの移行する時間を設定する事が可能である。
液晶タッチパネル79には、各種機能キー及び画像形成装置の状態を示すメッセージなどが表示される。液晶タッチパネル79には、「コピー」機能,「スキャナ」機能,「プリント」機能,「ファクシミリ」機能,「蓄積」機能,「編集」機能,「登録」機能およびその他の機能選択用および実行中を表わす機能選択キー80gが表示される。なお、「蓄積」機能は、原稿スキャナ10で読み取った原稿の画像データ,ファクシミリ受信データおよびPCからの書画をHDDの蓄積領域に記憶する機能である。「登録」機能は、HDDの登録領域に記憶する機能であり、HDDの蓄積領域に記憶した書画のうち、多くのユーザが使用する共通性が高い書画や、長期保存したい書画や、特別な管理を設定したい書画をHDDの登録領域に記憶する機能である。
液晶タッチパネル79には、機能選択キー80gで指定された機能に定まった入出力画面が表示され、例えば「複写」機能が指定されているときには、図5に示すように、機能キー79a,79bならびに部数及び画像形成装置の状態を示すメッセージが表示される。オペレータが液晶タッチパネル79に表示されたキーにタッチする事で、選択された機能を示すキーが灰色に反転する。また、機能の詳細を指定しなければならない場合(例えばページ印字の種類等)はキーにタッチする事で詳細機能の設定画面が表示される。このように、液晶タッチパネルは、ドット表示器を使用している為、その時の最適な表示をグラフィカルに行う事が可能である。
図6は、機能選択キー80gの中の「読み取り」にタッチしたときの、液晶タッチパネル79の表示を示す。表示上の「管理ランク」は、スキャナ10で読み取った書画に付す管理情報の一種であり、この実施例では、ランクはA〜Dの4種であり、これらのランクには次の管理内容を宛てている;
ランクA:印刷禁止,
ランクB:ユーザ認証が成立する場合印刷;不成立では印刷禁止,
ランクC:印刷が管理されているとの注意,
ランクD:印刷フリー(管理なし)
(すかしなし:すかしなし宛てに印刷禁止が登録されていると、印刷禁止;すかしなし宛てに印刷許可が登録されていると、印刷フリー)。
図6は、管理ランクに、デフォルトのAが指定されている状態を示す。デフォルトをどのランクにするかも、初期設定キー80dを用いる初期設定によって、変更できる。図6に示すランクBのボタンにユーザがタッチすると、ランクAのボタンが非指定の白に切り換えられ、ランクBのボタンが指定中である灰色表示に切り換えられ、操作ボード20の入力レジスタのランク指定情報が、ランクAを示すものからランクBを示すものに更新される。なお、操作ボード20の入力レジスタのデータは、スタートキー80cが操作されたときにコントローラ1が読み込む。
図7は、ユーザが、機能選択キー80gの中の「印刷」にタッチし、そして、HDDの蓄積/登録ファイルの1つを指定したときの、液晶タッチパネル79の表示を示す。指定した書画ファイル(01−33−001)に付加されている管理情報の中の管理ランクがBであるので、パスワード催告のポップアップ79caが表示されている。ここでユーザが不揮発メモリ5に登録されているパスワードを入力しスタートキー80cを操作すると、システムコントローラ1が、該書画フアイルの第1ページの書画をプリンタ100でプリントアウトする。
なお、LANに接続されたパソコンPCには、複写機A1(図1,図4)を使用するアプリケーション(プログラム)が格納されており、該アプリケーションを起動して操作入力画面から、複写機A1を用いるコピー,複写機A1のスキャナ11を用いる原稿読み取り(&PCへの転送又はA1のHDDへの蓄積/登録),A1のHDDの蓄積/登録書画の印刷,PC上画像の印刷,複写機A1を用いるファクシミリ送信/受信印刷,PC上画像のA1への蓄積/登録、及び、複写機A1のHDDの書画の編集を指示することができる。大要では、PCのディスプレイに表示される操作入力画面の入出力機能は操作ボード20と同等であり、操作ボード20を操作して可能な入出力操作を、PCにおいてもパソコンディスプレイ上で同様に行うことができる。この場合、入力はマウスおよびキーボードで行う。
図8に、図3に示すシステムコントローラ1の、画像処理制御の概要を示す。複写機A1に電源が投入されて、図示しない電源回路から動作電圧が印加されると(ステップ1)、システムコントローラ1は、電源オン応答の初期化処理(ステップ2)を実行して、操作ボード20の液晶タッチパネル79には、操作ボード20のCPU(図示せず)を介して、図5に示すような、デフォルト(標準)に設定された、コピーモードの入力待機画面を表示する(ステップ3)。
なお、以下においては、カッコ内にはステップという語を省略して、ステップ番号数字のみを記す。
また、システムコントローラ1は、操作ボード20への入力の読み取りおよび操作ボード20の表示の切り換えは、操作ボード20内のCPUを介して行うが、以下においては、該CPUを介して行うとの記述は省略する。
次にシステムコントローラ1は、操作ボード20の入力あるいはPCからのコマンドを待ちそれがあると読み込んで解読する(4)。ここで、PCからのコマンドであると、PCのID(識別コード;PC名称)及びユーザID(識別コード;ユーザ名称)をシステムコントローラ1の内部メモリにセーブ(格納;記憶)する(5,6)。
PCからのコマンドが、HDDの書画情報の転送要求であると、システムコントローラ1は、該書画情報に付加された管理情報(書画ファイルID&ランクデータ)のすかし埋込みと該書画情報のPCへの送信をIMAC(の画像編集モジュール177)に指示する(7,8)。これに応じてIMACがPCにすかし埋込みの書画情報を送信する。システムコントローラ1は、HDDの書画情報管理テーブルに、送信した書画のファイルID,書画処理ID(PCへの送出を表わすデータ),転送を要求したPCのID及びユーザIDを、日時情報とともに書込む(17)。
PCからのコマンドが、スキャナ読み取り&転送要求であると、コントローラ1は、PCが与える管理情報(書画ファイルID&ランクデータ)をコントローラ1の内部メモリにセーブして、原稿スキャナ10による原稿読み取りをして、読み取り書画情報をPCが与えた管理情報を付加してHDDに蓄積する(9)。そして該管理情報のすかしを、読み取り書画情報に埋込んでPCに送信する(10)。すかし埋込みはIMAC(の画像編集モジュール177)が行う。システムコントローラ1は、HDDの書画情報管理テーブルに、送信した書画のファイルID,書画処理ID(原稿読み取り&PCへの送出を表わすデータ),原稿読取り&転送を要求したPCのID及びユーザIDを、日時情報とともに書込む(17)。
PCからのコマンドが、PC書画の印刷指示であると、IMAC(の画像編集モジュール177)がすかし抽出を実施して、すかしがあるとそれが表わす管理情報を復元してコントローラ1に出力する(11)。すかしが抽出できなかったとき、及び、有意の管理情報を抽出できなかったときには、IMACは、すかしなし情報をコントローラ1に出力する。
コントローラ1は、管理情報のランクデータが管理ランクAであると、管理ランクAに割り付けてHDDに登録されている報知情報「指示された文書は印刷禁止です。印刷しません。」をPCに返信して(12,24)、HDDの書画情報管理テーブルに、受信した書画のファイルID,書画処理ID(PC書画印刷の拒絶を表わすデータ),原稿読取り&転送を要求したPCのID及びユーザIDを、日時情報とともに書込む(17)。
管理情報のランクデータが管理ランクBであると、コントローラ1は、管理ランクBに割り付けてHDDに登録されている報知情報「パスワードを入力してください。」をPCに返信して(13,14)、PCからユーザが入力したパスワードが送られてくると、それが不揮発メモリ5に登録されたものと合致するかチェツクして(15)、合致していると、PCが印刷指示して送信してきた書画情報をプリンタ100で印刷する(16)。
該書画情報には、管理情報のすかしがあるが、それは画像面の先端のトリミング領域(図9)にあるので、すなわち印刷領域外にあるので、透かしによる画像劣化は印刷画像には表れない。印刷を終えるとコントローラ1は、HDDの書画情報管理テーブルに、受信した書画のファイルID,書画処理ID(PC書画の印刷完了を表わすデータ),原稿読取り&転送を要求したPCのID及びユーザIDを、日時情報とともに書込む(17)。PCがユーザ入力のパスワードを送ってこないとき、並びに、パスワードが登録のものと相違するときには、コントローラ1は、管理ランクBの認証エラーに割り付けてHDDに登録されている報知情報「適正なパスワードがなく印刷禁止です。印刷しません。」をPCに返信して(15,24)、HDDの書画情報管理テーブルに、受信した書画のファイルID,書画処理ID(PC書画印刷の拒絶を表わすデータ),原稿読取り&転送を要求したPCのID及びユーザIDを、日時情報とともに書込む(17)。
管理情報のランクデータが管理ランクCであると、コントローラ1は、管理ランクCに割り付けてHDDに登録されている報知情報「プリントを所属箇所以外に持ち出すと処罰があります。これに同意しますか?−Y― ―N−」をPCに返信して(18,19)、PCからユーザが入力した−Y−(YES)が送られてくると(20)、PCが印刷指示して送信してきた書画情報をプリンタ100で印刷する(16)。印刷を終えるとコントローラ1は、HDDの書画情報管理テーブルに、受信した書画のファイルID,書画処理ID(PC書画の規約同意の印刷完了を表わすデータ),原稿読取り&転送を要求したPCのID及びユーザIDを、日時情報とともに書込む(17)。PCがユーザ入力のY/Nを送ってこないとき、並びに、−N−(NO)を送って来たときには、コントローラ1は、管理ランクCの不同意に割り付けてHDDに登録されている報知情報「規約に同意がないので、印刷しません。」をPCに返信して(20,24)、HDDの書画情報管理テーブルに、受信した書画のファイルID,書画処理ID(PC書画印刷の取消しを表わすデータ),原稿読取り&転送を要求したPCのID及びユーザIDを、日時情報とともに書込む(17)。
管理情報のランクデータが管理ランクDであると、コントローラ1は、PCが印刷指示して送信してきた書画情報をプリンタ100で印刷する(21,22)。印刷を終えるとコントローラ1は、HDDの書画情報管理テーブルに、受信した書画のファイルID,書画処理ID(印刷完了を表わすデータ),原稿読取り&転送を要求したPCのID及びユーザIDを、日時情報とともに書込む(17)。
管理ランクA〜Dのいずれとも抽出できなかった場合には、コントローラ1は、初期設定の、すかしなし宛ての印刷制御情報が、印刷禁止である場合には、管理ランクなしに割り付けてHDDに登録されている報知情報「プリンタは使用禁止です。印刷しません。」をPCに返信して(23,24)、HDDの書画情報管理テーブルに、受信した書画のファイルID,書画処理ID(プリンタ使用拒絶を表わすデータ),原稿読取り&転送を要求したPCのID及びユーザIDを、日時情報とともに書込む(17)。初期設定の、すかしなし宛ての印刷制御情報が、印刷許可である場合にはコントローラ1は、PCが印刷指示して送信してきた書画情報をプリンタ100で印刷する(23,22)。印刷を終えるとコントローラ1は、HDDの書画情報管理テーブルに、受信した書画のファイルID,書画処理ID(印刷完了を表わすデータ),原稿読取り&転送を要求したPCのID及びユーザIDを、日時情報とともに書込む(17)。
PCが複写機A1に与えた印刷コマンドが、HDDの書画フアイルを指定する印刷要求である場合には、コントローラ1は、HDDの該当書画ファイルに付帯の管理情報の中の管理ランクデータを参照して、ステップ12以下の処理を行う。すかしの埋込みやすかしの抽出の作業はない。この場合にはコントローラ1は、管理ランクデータにしたがって書画フアイルを印刷すべきとの決定をすると、IMACおよびプロセスコントローラ131に、HDDの該当書画ファイルの書画情報の読み出しとプリントアウトを指示する。
図10には、図1に示す画像処理システムの、一使用態様での、書画を上述の複写機A1に蓄積/登録しパソコンPCで利用する経過を示す。ユーザは、複写機A1のHDDに、原稿読み取り機能を用いて書画を蓄積又は登録(蓄積/登録)する。PCの書画を複写機A1に送って蓄積/登録することもできる(OP1)。該ユーザ又は他のユーザは、PCから複写機A1に所要の書画の転送を要求する(OP2)。複写機A1は、書画の先端のトリミング領域(図9)に、該書画に付帯する管理情報(書画ファイルID&管理ランク)を表わす「すかし」を埋込んでPCに転送する(OP3)。PCは受信した書画をPCに接続したディスプレイに表示する。PCのユーザは、プリントアウトしたいと、PC上で印刷指示を入力する。PCはこれに応答して印刷コマンドを複写機A1に送信する(OP4)。印刷指示の書画を受信すると複写機A1はそのすかしを抽出し、すかしの管理情報を抽出する(OP5)。そして複写機A1は、管理情報の中の管理ランクデータに応じて、印刷すべきか否を決定し、管理ランクデータによってはPCと付加的な通信を行い、印刷を行い、あるいは印刷を拒否する(OP6)。