JP4937502B2 - 遊星ボールミル - Google Patents

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Description

本発明は、粉砕媒体ボールと粉砕物を入れたミルポットを公転させながら自転させることにより粉砕物を粉砕する遊星ボールミルに関する。
従来より、自転、公転の惑星(遊星)運動で自転回転のミルポット(粉砕容器)に発生する公転遠心加速度と自転遠心加速度をミルポット内の粉砕物と粉砕媒体ボールに与えることにより粉砕物と粉砕媒体ボールが激しく衝突して起こる圧縮、剪断で粉砕物を粉砕する遊星ボールミルが知られている。
図6に、例えば特許文献1に記載されている遊星ボールミルの一般的な構造を示す。この遊星ボールミル200は、モータ201の駆動力が伝動チェーン202によって主軸(公転回転軸)203へ伝えられ、主軸203から放射方向へ延伸している上下それぞれの公転回転アーム204、205の先端にミルポット206が自転軸207を介してそれぞれの公転回転アーム204,205に上下で回転自在に装着され、主軸203と同一軸線上に回転しないように固定された太陽スプロケット209と自転軸207に固定された遊星スプロケット210とを伝動チェーン211で連結した構造である。モータ201を回転させると、ミルポット206が主軸203の周りを公転しながら自転軸207の回転で自転するものである。
遊星ボールミルは、高速の公転遠心加速度と自転遠心加速度の相乗作用で、極めて優れた粉砕速度を有するという特徴がある。
特許第2904399号
しかしながら、従来の遊星ボールミルには次のような問題点があった。まず、図6に示したような遊星ボールミルは、ミルポットに自転を生じさせる機構にスプロケットと伝動チェーンを用いているため、装置が大がかりである。そのため、粉砕速度が極めて速い遊星ボールミルを実験用にも使用できるような小型化、低価格化が要望されている。
また、従来の遊星ボールミルは、図6に示したように、自転軸207が垂直方向で公転回転軸203と平行に配置されている構造となっている。図7に示すように、自転軸が垂直方向であると、ミルポット206の中における乾式粉砕の初期では、粗い粉砕物と粉砕媒体ボールBとは流動しながら衝突するため粉砕が進むが、粉砕が進行して粒径が小さくなると、公転遠心力の強い場所(底部側面)から微細粒子、細粒子、少し粗い粒子、粉砕媒体ボールBの順に粒径が小さい順に堆積が始まり、粉砕媒体ボールBは次第に堆積表面だけを回転する圧縮運動だけを行うようになり、流動運動による粉砕が止まってしまう。そのため、粉砕時間を延ばしても微粒子にはならず、微粒子を得るには適当でないと共に、粉砕効率が悪いという問題がある。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、小型化、低価格化が可能であると共に、粉砕効率に優れた遊星ボールミルを提供することを目的とする。
本発明は、上記目的を達成するため、駆動力によって回転する公転軸を中心として回転する公転回転アームと、垂直から前記公転軸側へ所定の傾斜角度で傾斜した自転軸を介して前記公転回転アームに自転自在に支持されているミルポットと、前記公転軸の周りの全周に亘って前記公転回転アームの上方に固定して配置され、前記公転回転アームの回転に伴って公転する前記ミルポットの外周面が公転遠心力で押しつけられることによって接触して前記ミルポットに自転を生じさせる外周ポット受けとを有し、前記ミルポットの内底が凹んだ球面状の形状であり、前記ミルポットの自転回転数が前記公転アームの公転回転数より大きく、かつ前記ミルポット内の粉砕媒体ボールと粉砕物に対して、前記公転アームの回転運動による公転遠心加速度及び前記公転遠心加速度と前記傾斜角度で傾斜する前記ミルポットの自転運動による自転遠心加速度を与えることにより、前記ミルポットの傾斜した内面を高速スピンしながら駆け上がる運動を生じさせることを特徴とする遊星ボールミルを提供する。
本発明の遊星ボールミルは、公転している自転自在なミルポットがその遠心力で外周ポット受けに接触してミルポットの自転運動が生じる構造となっている。そのため、ミルポットに自転運動を生じさせる大がかりな伝達装置は不要である上、外周ポット受けがミルポットの遠心力を受け止める構造となっているため、ミルポットの自転軸の軸受けも簡素化でき、小型化、低価格化が可能である。
また、ミルポットの自転軸が傾斜していることと、外周ポット受けとミルポットの接触によるミルポットの自転回転数を公転回転数よりも大きくすることができるため、ミルポット内の粉砕媒体ボールと粉砕物は公転中心軸に向かって傾斜したミルポットの内面を高速スピンしながら駆け上がるトルネード(竜巻)運動の流動を起こし、流動性の良い粉砕により、粉砕効率が極めて良好である。
本発明の遊星ボールミルでは、ミルポットの内底を凹んだ球面状の形状とすることにより、公転中心軸に向かって傾斜したミルポットの内面を高速スピンしながら駆け上がるトルネード(竜巻)運動の流動を起こし易くすることができ、粉砕効率を向上させることができる。
また、本発明は、請求項1記載の遊星ボールミルにおいて、前記ミルポットの内面の側壁に窪みが形成されていることを特徴とする遊星ボールミルを提供する。
ミルポットの内面の側壁に窪みを設けることによって、窪みに粉砕媒体ボールの力を集中することができるため、粉砕効率を向上させることができる。
また、本発明は、請求項1又は2記載の遊星ボールミルにおいて、前記外周ポット受けの前記ミルポットが接触する部分が前記公転軸を中心とする公転軌道から外れた形状を有し、かつ、前記自転軸が前記公転回転アームに前記公転軸を中心とする放射方向に対して揺動自在に支持されていることを特徴とする遊星ボールミルを提供する。
この構造は、ミルポットが遠心力で公転軌道から外れた形状の外周ポット受けに常に接触した状態で首振り運動をすることになるため、トルネード運動に首振り運動が加わって流動性の良い粉砕により、粉砕効率が極めて良好である。
また、本発明は、請求項1〜4いずれかに記載の遊星ボールミルにおいて、前記ミルポットの前記外周ポット受けと接触する外周面が、自転軸を中心とする円形から外れている形状を有し、かつ、前記自転軸が前記公転回転アームに前記公転軸を中心とする放射方向に対して揺動自在に支持されていることを特徴とする遊星ボールミルを提供する。
円形から外れた形状の外周面を有するミルポットを使用すると、ミルポットが外周ポット受けとの接触により首振り運動をすることになるため、トルネード運動に首振り運動が加わって流動性の良い粉砕により、粉砕効率が極めて良好である。
また、本発明は、請求項1〜5いずれかに記載の遊星ボールミルにおいて、前記自転軸の垂直方向からの傾斜角度が、15〜40度の範囲であることを特徴とする遊星ボールミルを提供する。
自転軸の垂直方向からの傾斜角度を15〜40度の範囲とすることにより、トルネード運動を有効に生じさせることができる。
本発明の遊星ボールミルは、小型化、低価格化が可能であると共に、粉砕効率に優れる。
以下、本発明の遊星ボールミルの実施の形態について説明するが、本発明は以下の実施の形態に限定されるものではない。
図1は、本発明の遊星ボールミルの一実施形態を示す概略構成図である。この遊星ボールミル100は、架台101の上に駆動源として電動モータ110が配設され、電動モータ110の回転軸111は鉛直上方に突出している。回転軸111は軸中心の公転中心112を中心として回転する公転軸として機能する。回転軸111には公転中心112から放射方向の水平方向に延伸する公転回転アーム120のほぼ中心部が固定されている。公転回転アーム120の両先端部は、所定の傾斜角度で水平方向から上方に屈曲された傾斜支持部121に形成されている。この傾斜支持部121には、ミルポット130に固定されている自転軸131がベアリング132を介して回転(自転)自在に支持されている。ミルポット130は、図示しない蓋で密封された有底円筒型で、その外底面中央にミルポット130の中心軸と同軸の自転軸131が固定されている。自転軸131の回転(自転)中心133は、公転中心112とミルポット130上方で交差するように垂直方向から公転中心112側へ所定の傾斜角度で傾斜している。ミルポット130は、垂直から公転軸112側へ傾斜した自転軸131を介して公転回転アーム120に自転自在に支持されている。
架台101の外周部には、電動モータ110を取り囲むように公転軌道に沿った円筒状の周壁140が設けられている。周壁140の上端縁にはリング状の支持板141が固定され、支持板141の内周縁は公転軌道とほぼ一致した円形である。支持板141の内周縁にはリング状の弾性素材で構成される外周ポット受け142が取り付けられている。外周ポット受け142は、公転軸111の周りの全周に亘って公転回転アーム120の上方に固定して配置されている。外周ポット受け142の内周縁は、公転回転アーム120の回転に伴って公転するミルポット130の外周面が接触する公転軌道上にあり、静止しているミルポット130の外周面とごくわずか離間している位置に配設されている。外周ポット受け142を構成する弾性素材としては、シリコンゴム、ウレタンゴム等の合成ゴムや天然ゴムを用いることができる。
このような遊星ボールミル100の動作を説明する。電動モータ110を駆動させると、電動モータ110の回転軸111が、図1に示すように、回転し、回転軸111の回転に伴って公転回転アーム120が回転する。公転回転アーム120の回転に伴って、ミルポット130が公転中心112を中心として公転する。ミルポット130の公転によって、ミルポット130には公転中心112から放射方向に向かう公転加速度が生じ、公転遠心力によってミルポット130は遠心方向にベアリング132のガタの分だけ垂直方向に向かって起きあがり、外周ポット受け142に接触する。公転回転しているミルポット130が外周ポット受け142と接触することにより、ミルポット130の外周面と外周ポット受け142との摩擦でミルポット130は自転軸131の自転中心133を中心として自転する。
このようにして、ミルポット130は、公転中心112を中心として公転運動をしながら垂直方向から傾斜した自転中心133を中心として自転運動し、遊星運動を行うものである。本発明の遊星ボールミル100では、自転回転数は、外周ポット受け142のミルポット130と接触する内周縁径とミルポット130の外周ポット受け142と接触する外周径の比で決定される。外周ポット受け142の内周縁径は、ミルポット130の外周径より数倍大きいため、自転回転数の方が公転回転数よりも数倍大きくなるという特徴がある。自転回転数/公転回転数の比は、例えば2〜8倍程度である。従来の遊星ボールミルでは、例えば公転回転数が2000rpm、自転回転数が60rpmであり、自転回転数が公転回転数よりも遙かに少なかった。
図2は、このような遊星運動による粉砕機構を説明する概念図である。ミルポット130は、有底円筒状のポット本体135の上端開口部を蓋136で密封した構造となっている。本発明の遊星ボールミル100では、ミルポット130の自転軸131は垂直方向から傾斜角度θの角度で傾斜し、更に、自転数が公転数の数倍であるという特徴がある。粉砕するときには、ミルポット130の中に粉砕媒体ボールBと粉砕物Pを封入する。
ミルポット130が公転運動することによって、内部の粉砕物Pと粉砕媒体ボールBは公転遠心加速度でミルポット130の内底面と内側面に強く押しつけられる。ミルポット130の自転軸131の傾斜角度θで、公転回転より数倍速い自転回転で自転遠心加速度が加わると、粉砕媒体ボールBと粉砕物Pは公転中心112に向かって傾斜したミルポット130の内面を高速回転に伴う高速スピンしながら駆け上がり、トルネード(竜巻)運動を起こしながら、激しく衝突する。このようなトルネード運動により粉砕物Pと粉砕媒体ボールBは連続対流運動を起こす。粉砕物Pは、粉砕媒体ボールBの衝突や高圧縮で,剪断、粉砕、解砕、分散が起こり、微粉末となる。このような粉砕機構により、傾斜角度θを有さない遊星ボールミルと比較して流動性の良い粉砕により粉砕効率が向上する。
また、傾斜角度θを有することにより、内部の粉砕物Pと粉砕媒体ボールBはポット本体135の内底面側に押しつけられるため、蓋136の位置まで上昇することは少ない。そのため、蓋136から粉体Pが漏れ難い。
自転中心133の垂直方向からの傾斜角度θは、特に制限はないが、トルネード運動の生じ易さから、15〜40度の範囲、特に20〜35度の範囲とすることが好ましいことが実験で認められる。45度の中心傾斜角度では、理由は不明であるが、トルネード運動を起こし難くなることが認められる。
本発明の遊星ボールミル100は、固定された外周ポット受け142に公転しているミルポット130を公転遠心力で押しつける自転機構を採用している。自転機構に、スプロケットと伝動チェーンのような伝達機構を用いていないため、機構が簡素化され、小型化、低価格化が可能である。しかも、ミルポット130の公転遠心力を外周ポット受け142が受ける構造であり、ミルポット130にかかる公転遠心力が軸受けのベアリング132と外周ポット受け142に分散してかかるため、軸受けが軽負荷となり、軸受けなどの機構を簡素化することができ、この点でも小型化、低価格化に寄与できる。また、可動箇所が少ないため、メンテナンスでも有利である。小型化することにより、例えば、恒温槽や冷凍庫の中に配置することが可能になり、広い範囲の粉砕物に対応できるようになった。
本発明の遊星ボールミル100の運転条件としては、例えば、ミルポットの内容積は100〜200ml、公転回転数は100〜2000rpm、自転回転数は200〜5000rpmの範囲とすることができる。公転回転数が666rpm、公転運動半径が126mm、自転回転数が2000rpm(自転数/公転数=3.0)、自転容器内径が42mmの場合、公転加速度が62G、自転加速度が188G、合成加速度が250Gで粉砕することができる。
本発明の遊星ボールミル100の用途としては、例えば電子素材、セラミック、金属等の微粉砕、軟組織等の生物試料中の繊維の切断、土壌バクテリアDNAの抽出前処理、食品、化粧品、医薬品分野の乳化、分散、重合トナーの製造などの乾式粉砕、湿式粉砕の両方に利用することができる。
本発明の遊星ボールミル100は、粉砕効率を向上させるために、種々の形態とすることができる。例えば、図3(a)に示すミルポット130bは、ポット本体135bの内底が凹んだ球面状に形成されている。ミルポット130bの内底面を球面状に形成すると、平板状の内底面と比較して、粉砕媒体ボールBと粉砕物Pが公転中心112に向かって傾斜したミルポット130bの内面を高速自転に伴う高速スピンしながら駆け上がるトルネード(竜巻)運動を起こし易くなる。内底面の球面状の凹みは、ミルポット130bの内径を直径とする最大球面とすることが好ましい。
また、図3(b)に示すミルポット130cは、内面の側壁に窪み138が形成されている形状を有する。ミルポット130cの内面の側壁に窪み138を設けることによって、窪み138に粉砕媒体ボールBの力を集中することができるため、粉砕効率を向上させることができる。窪み138の形状は、図3(b)に示すように、中央の最大内径に向かって上方と下方から内径が徐々に大きくなる傾斜面が形成されているソロバン玉状とすることができる。ソロバン玉状の形状は一つのミルポット130cの中に複数個形成しても良い。
また、図3(c)に示すミルポット130dは、粉砕媒体ボールの代わりに、粉体が通過できる多数の微細孔が形成されたパンチングメタルや網の目(メッシュ)等の多孔板139をミルポット130dの内壁に軸方向に沿ってほぼ直径方向に固定し、ミルポット130dの中を多孔板139によって軸方向で2分割したような構造を有する。高速で自転する本発明の遊星ボールミル100では、公転遠心力と自転遠心力で大きく遅れた媒体液や粉体よりも高速回転する多孔板139の回転速度の方が遙かに速いので、多孔板139を粉体が強制的に通過することになる。これを5000回/分以上繰り返すことにより、粉砕は勿論、固形物の分散や乳化を促進させることができる。多孔板139は流速や粉砕に耐える強度を有するものを用いる。
粉砕媒体ボールBによる粉砕はかなりの熱を発生し、温度上昇により、熱に弱い粉体の場合には、劣化するおそれがある。また、低温で粉砕しなければならない粉砕物も存在する。逆に加熱しながら粉砕をする場合もある。そのため、本発明の遊星ボールミル100のミルポット130を冷却又は加熱する必要が生じる場合がある。
図4は、ミルポットを冷却又は加熱できる恒温装置を設けた遊星ボールミル100bの一実施形態を示す概略構成図である。この恒温装置150は、電動モータ110bの回転軸111bに中空状のものを採用し、この回転軸111bの中空部151に外部からの冷却又は加熱したガスを導く導管152を連結し、更に回転軸111bからミルポット130に向かって気体を吹き付ける吹き出し口153を設けた構造を有する。中空回転軸111bを送風の導管とすることにより、中空回転軸111bに設けられた吹き出し口153はミルポット130と共に回転するため、常に気体をミルポット130に向かって吹き付けることができる。また、最短距離で冷却又は加熱したガスをミルポット130に当てることができる。高度に冷却する場合は、液体窒素を媒体として冷却した導管を通過した気体を用いることができる。
図5は、自転の傾斜角度θを公転中に変動させ、ミルポット130に首振り運動を与えるスイング機構を設けた遊星ボールミル100cの一実施形態を示す概略構成図である。図5(a)の左側と右側は90度の角度で交差する断面である。本発明の遊星ボールミルにおいても、乾式粉砕の初期では、粗い粉砕物と粉砕媒体ボールとは流動しながら衝突するため粉砕が進むが、粉砕が進行して粒径が小さくなると、公転遠心力の強い場所(底部側面)から微細粒子、細粒子、少し粗い粒子、ボールの順に粒径が小さい順に堆積が始まり、ボールは次第に堆積表面だけを回転する圧縮運動だけを行うようになり、流動運動による粉砕が止まり、それ以上微粒子にはならないという現象が発生するおそれがある。このような堆積を防止し、流動性を良好にして粉砕効率を向上させるために、ミルポットにスイング機構を設け、粉体と粉砕媒体ボールに角度変化を与えることが有効である。
図5(a)に示す遊星ボールミル100cは、自転軸131を回転自在に支持する傾斜支持部121が、公転回転アーム120にヒンジ122を介して公転中心112を中心とする放射方向に対して揺動自在に連結されている。また、内周縁の形状が公転軌道から外れている支持板141bの内周縁に固定されている外周ポット受け142bのミルポット130が接触する内周縁が、公転軌道から外れた軌道の形状に形成されている。公転回転するミルポット130が公転遠心力でヒンジ122を中心として外周ポット受け142bの内周縁の軌道に沿って揺動する。外周ポット受け142bの軌道の形状は、例えば、図5(b−1)に示すような楕円軌道の外周ポット受け142bとすることができる。楕円軌道の最大径と最小径の差がスイング(首振り)角度となる。例えば、図5(a)の右側に示す最小楕円径の箇所で傾斜角度θが45度、図5(a)の左側に示す最大楕円径の箇所で傾斜角度θが10度となるような楕円軌道では、45度から10度の範囲で傾斜角度θが連続的に変化するスイングを行うことになる。自転と公転の回転比は、外周ポット受け142bの内周縁の長さと接触するミルポット130の円周長さの比で決定される。図5(b−1)で示すような外周ポット受け142bの楕円軌道では、1回の公転回転で2回スイングすることになる。
また、図5(b−2)に示すように、外周面を楕円としたミルポット130eとすることによるスイング機構を採用することもできる。この場合、外周ポット受けの形状を、図5(b−2)に示すような公転軌道の円形軌道としても、図5(b−1)に示すような楕円軌道としても良い。外周面を楕円としたミルポット130eを用いる場合は、1公転回転のスイング数は自転数と同じになる。また、スイング傾斜角度は、楕円軌道の外周ポット受け142bとした場合は、楕円軌道の最小内径と最大内径、及びミルポット130eの楕円外周の最小外径と最大外径で決定される。
上記説明では、ミルポットの数は直径方向の公転回転アームの両端に2個であったが、公転軸から均等な放射方向であれば、3個以上とすることができる。
また、ミルポットの外周面に弾性素材で構成される滑り止め用のバンドを設けるようにしてもよい。
本発明の遊星ボールミルは、小型化、低価格化を実現し、各種の粉砕物を高速で微粉砕することができるため、特にメカノケミカルなどの新機能材料の開発に利用することができる。
本発明の遊星ボールミルの一実施形態を示す概略構成図である。 本発明の遊星ボールミルによる粉砕機構を説明する概念図である。 (a)は内底を球面状としたミルポットの内部の概略を示す概念図、(b)は内側壁に窪みを設けたミルポットの内部の概略を示す概念図、(c)は多孔板を内蔵したミルポットの横断面の概略構造を示す。 恒温装置を設けた遊星ボールミルの概略構成図である。 (a)はスイング機構を設けた遊星ボールミルの概略構成図であり、(b−1)は外周ポット受けの形状を楕円軌道とした模式図、(b−2)はミルポットの外周面を楕円とした場合を示す模式図である。 従来の遊星ボールミルの概略構成図である。 従来の遊星ボールミルによる粉砕の問題点を示す模式図である。
符号の説明
100: 遊星ボールミル
101: 架台
110: 電動モータ
111: 回転軸(公転軸)
112: 公転中心
120: 公転回転アーム
121: 傾斜支持部
130: ミルポット
131: 自転軸
132: ベアリング
133: 自転中心
140: 周壁
141: 支持板
142: 外周ポット受け

Claims (3)

  1. 駆動力によって回転する公転軸を中心として回転する公転回転アームと、垂直から前記公転軸側へ所定の傾斜角度で傾斜した自転軸を介して前記公転回転アームに自転自在に支持されているミルポットと、前記公転軸の周りの全周に亘って前記公転回転アームの上方に固定して配置され、前記公転回転アームの回転に伴って公転する前記ミルポットの外周面が公転遠心力で押しつけられることによって接触して前記ミルポットに自転を生じさせる外周ポット受けとを有し、
    前記ミルポットの内底が凹んだ球面状の形状であり、
    前記ミルポットの自転回転数が前記公転アームの公転回転数より大きく、かつ
    前記ミルポット内の粉砕媒体ボールと粉砕物に対して、前記公転アームの回転運動による公転遠心加速度及び前記公転遠心加速度と前記傾斜角度で傾斜する前記ミルポットの自転運動による自転遠心加速度を与えることにより、前記ミルポットの傾斜した内面を高速スピンしながら駆け上がる運動を生じさせることを特徴とする遊星ボールミル。
  2. 請求項1記載の遊星ボールミルにおいて、
    前記ミルポットの内面の側壁に窪みが形成されていることを特徴とする遊星ボールミル。
  3. 請求項1又は2記載の遊星ボールミルにおいて、
    前記自転軸の垂直方向からの傾斜角度が、15〜40度の範囲であることを特徴とする遊星ボールミル。
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