JP4936877B2 - 接合体とこれを用いたウェハ支持部材及びウェハの処理方法 - Google Patents

接合体とこれを用いたウェハ支持部材及びウェハの処理方法 Download PDF

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Description

本発明は、セラミック部材と合金部材との接合体に関するものであり、さらに半導体チップの製造に使用する成膜装置やエッチング装置において半導体ウェハを保持するウェハ支持部材として、特にウェハ載置面に載置されたウェハを保持したり加熱したりしながらプラズマ下にて処理するための静電チャック、ヒータまたはヒータ付き静電チャックに関するものである。また、本発明は、本発明に係るウェハ支持部材を用いたウェハの処理方法に関する。
例えば、半導体チップの製造には成膜装置やエッチング装置が使用される。これらの装置において、半導体ウェハを保持するウェハ支持部材として、例えば、静電吸着を利用してウェハを保持する静電チャックやウェハを保持しながら加熱するヒータ付き静電チャックが用いられる。
この静電チャックは、処理する際にウェハを強固に保持するためにウェハ支持部材の内部またはウェハ載置面とは反対側の面に静電吸着用電極を配して、この静電吸着用電極に電圧を印加することによりジョンソン−ラーベック力やクーロン力を発現させてウェハを載置面に吸着して保持するウェハ支持部材である。
また、ヒータ付き静電チャックは、ウェハを均一な温度に加熱するためにウェハ支持部材の内部またはウェハ載置面とは反対側の面に発熱用の電極を配してウェハを加熱する機能をさらに有するウェハ支持部材である。
特に、半導体デバイスを製造する半導体ウェハ(以下、ウェハという)の処理工程であるPVD、CVD、スパッタリング、SOD、SOG等の成膜工程やエッチング工程では、被処理物であるウェハに均一な厚みで均質な膜を成膜することや、成膜した膜に均一な深さでエッチングを施す加工処理が重要である。
ウェハ支持部材は、一方の主面をウェハを支持する吸着面(載置面)とする板状セラミック部材と、その板状セラミック部材の吸着面とは反対側の面に接合された金属複合部材(板状体)からなり、プラズマ下で処理される際にウェハに発生する熱を速やかに外に排出するために、金属複合部材が冷媒等で冷却される。
このような構造のウェハ支持部材(静電チャックステージ)は、例えば、特許文献1に示されている。特許文献1の静電チャックステージ50は、図5に断面図で示すように、静電吸着用電極52を埋設した板状セラミックス焼結体部材51と、アルミニウムとセラミックスとの複合材プレート55(金属複合部材)とを接合層54で接合することにより構成されている。尚、特許文献1では、接合層54としてハンダ又はロウ材を用いることが開示されている。
特開平10−32239号公報
しかしながら、従来の技術の板状セラミック部材と金属複合部材との接合体では、プラズマによりウェハに成膜またはエッチングを施す際に、図5に示す接合層54の周囲の露出部がプラズマに晒されて、板状セラミック部材と金属複合部材との接合層54が浸食されて、最悪の場合、板状セラミック部材と金属複合部材との接合部がこの接合層54から剥がれるといったダメージを受ける虞があった。
図6に断面図で示すように、セラミック部材61と金属複合部材65の接合体60では、ロウ材層63の中心部に最大剪断応力発生部位Gが発生する。この最大剪断応力発生部位がプラズマで浸食されると図6のGの部分で示すように浸食傷が発生し、その浸食傷が非常に鋭利な傷となるために最大剪断応力と相まって接合層であるロウ材層63を引き裂くように力が働き、接合体60が接合層(ロウ材層63)から剥がれる虞があった。言い換えると、この図6に示すロウ材層63の中心に発生する最大剪断応力発生部位Gがプラズマに晒されて浸食されることで、プラズマによる鋭利な浸食傷と最大剪断応力とによる相乗効果により著しい損傷を受けることから、接合体60が接合層(ロウ材層63)から破損する虞があった。
また、接合体のロウ材層がプラズマに晒されることから、ロウ材層が浸食されるので、前記接合体からなるウェハ支持部材を用いて、ウェハに対してプラズマを用いた成膜処理またはプラズマを用いたエッチング処理を行なうと、ロウ材層の飛散によるパーティクルの発生により、パーティクルの付着による半導体ウェハの歩留まりが低下する虞があった。
本発明者は、このような課題を解決するために、通常とは異なり、セラミック部材と金属複合部材との接合体における接合層となるロウ材層の端面について、厚み方向の中央部に所定の大きさの窪みを形成することにより、プラズマに対する耐食性を向上させることができるという知見を得たことにより、本発明を完成するに至った。
本発明の目的は、腐食性の雰囲気においても耐久性に優れたセラミック部材と合金部材との接合体およびこれを用いたウェハ支持部材並びにウェハの処理方法を提供することにある。
本発明者は上記状況に鑑み、鋭意研究開発の結果、接合層がプラズマに晒されても接合層が浸食されにくいセラミック部材と合金部材との接合体を発明した。すなわち、本発明のセラミック部材と合金部材との接合体は、互いに対向する2つの主面を有しその一方の主面に第1金属層を有するセラミック部材と、互いに対向する2つの主面を有しその一方の主面に第2金属層を有する合金部材と、前記第1金属層と前記第2金属層とを接合するロウ材層とを有し、前記ロウ材層の外周面は、該外周面における厚み方向の中央部に窪み部を有し、該窪み部の幅は前記ロウ材層の厚みの3分の1以上であることを特徴とする。
また、本発明のセラミック部材と合金部材との接合体は、上記構成において、前記窪み部の内面は、湾曲した面であることを特徴とする。
また、本発明のセラミック部材と合金部材との接合体は、上記構成において、前記窪み部の深さが前記ロウ材層の厚みの0.1倍以上、10倍以下であることを特徴とする。
また、本発明のセラミック部材と合金部材との接合体は、上記構成において、前記窪み部は、前記ロウ材層の前記外周面全体が内側に窪むことにより形成されていることを特徴とする。
また、本発明のセラミック部材と合金部材との接合体は、上記構成において、前記外周面は、前記第1金属層の外周縁及び前記第2金属層の外周縁から内側に離れて位置することを特徴とする。
また、本発明のセラミック部材と合金部材との接合体は、前記外周面が前記外周縁から内側に離れた距離が前記ロウ材層の厚みの0.1倍以上、前記第1金属層及び第2金属層の最大径の0.18倍以下であることを特徴とする。
また、本発明のセラミック部材と合金部材との接合体は、上記構成において、前記ロウ材層は、アルミニウムロウ材またはインジウムロウ材からなることを特徴とする。
また、本発明のセラミック部材と合金部材との接合体は、上記各構成において、前記ロウ材層の厚みが接合面の最大径の100ppm〜3000ppmであることを特徴とする。
また、本発明のセラミック部材と合金部材との接合体は、上記各構成において、前記ロウ材層の気孔率が1%〜10%であることを特徴とする。
また、本発明のウェハ支持部材は、上記構成の本発明のセラミック部材と合金部材との接合体を備え、前記セラミック部材が、前記2つの主面のうちの他方の主面がウェハを載置する面であることを特徴とする。
また、本発明のウェハ支持部材は、上記構成において、前記セラミック部材が、ヒータを内蔵していることを特徴とする。
また、本発明のウェハ支持部材は、上記構成において、前記セラミック部材が、静電吸着用電極を内蔵していることを特徴とする。
また、本発明に係るウェハの処理方法は、本発明に係るウェハ支持部材の他方の主面にウェハを載せて、前記ヒータにより前記ウェハを加熱した後、前記ウェハに対してプラズマを用いた成膜処理またはプラズマを用いたエッチング処理を行なうことを特徴とする。
また、本発明に係るウェハの処理方法は、本発明に係るウェハ支持部材の他方の主面にウェハを載せて、前記静電吸着用電極に電圧を印加して前記ウェハを吸着しつつ、前記ウェハに対してプラズマを用いた成膜処理またはプラズマを用いたエッチング処理を行なうことを特徴とする。
また、本発明に係るウェハの処理方法は、本発明に係るウェハ支持部材の他方の主面にウェハを載せて、前記静電吸着用電極に電圧を印加して前記ウェハを吸着するとともに前記ヒータにより前記ウェハを加熱した後、前記ウェハに対してプラズマを用いた成膜処理またはプラズマを用いたエッチング処理を行なうことを特徴とする。
本発明のセラミック部材と合金部材との接合体によれば、半導体製造装置中のプラズマ下で使用しても、互いに対向する2つの主面を有しその一方の主面に第1金属層を有するセラミック部材と、互いに対向する2つの主面を有しその一方の主面に第2金属層を有する合金部材と、前記第1金属層と前記第2金属層とを接合するロウ材層とを有し、前記ロウ材層の外周面は、該外周面における厚み方向の中央部に窪み部を有し、該窪み部の幅は前記ロウ材層の厚みの3分の1以上であることから、ロウ材層にプラズマが晒され難いのでロウ材層が浸食されにくく、セラミック部材と合金部材とが接合層であるロウ材層から剥離するというダメージを受けにくいセラミック部材と合金部材との接合体を提供できる。
さらに、本発明の接合体をウェハ加熱用ヒータ、ウェハを電気的に吸着し固定する静電チャック、またはヒータ付き静電チャックといったウェハ支持部材として使用した場合には、板状のセラミック部材の主面のうち合金部材と反対側の他方の主面をウェハを載置し支持する載置面とし、セラミック部材と合金部材とを互いに対向する主面にそれぞれ形成した金属層間でロウ材層を介して接合してなり、前記金属層間における前記ロウ材層の外周面は、該外周面における厚み方向の中央部に窪み部を有し、該窪み部の幅は前記ロウ材層の厚みの3分の1以上であることにより、プラズマによりウェハに成膜またはエッチングを施す際にロウ材層がプラズマに晒され難く、ロウ材層が浸食され難く、セラミック部材と金属複合部材とが接合層であるロウ材層から剥離するというダメージを受け難いウェハ支持部材を提供できる。
また、本発明に係るウェハ支持部材は、ロウ材層がプラズマによる浸食を受けにくい本発明に係る接合体を用いて構成されているので、耐久性を高くできる。
さらに、本発明に係るウェハの処理方法は、ロウ材層がプラズマに晒され難く、ロウ材層が浸食されにくい本発明に係るウェハ支持部材を用いているので、ウェハに対してプラズマを用いた成膜処理またはプラズマを用いたエッチング処理を行なっても、ロウ材層の飛散によるパーティクルの発生を防止でき、ウェハへのパーティクルの付着による歩留まりの低下を防止できる。
以下、図面を参照しながら、本発明に係る実施の形態について説明する。
図1は、本発明に係る実施の形態の接合体1の一例であるウェハ支持部材100として静電チャックの概略構成を示す断面図である。
本実施の形態の静電チャックは、本発明の接合体1を用いたウェハ支持部材100であり、接合体1はセラミック部材12と合金部材16とがロウ材層14によって接合されている。
接合体1において、静電吸着用電極11を内蔵した板状のセラミック部材12の一方の主面に第1金属層13が形成され、さらに合金部材16の一方の主面に第2金属層15が形成されて、第1金属層13と第2金属層15がロウ材層14で接合されている。そして、合金部材16を貫通してセラミック部材12に内蔵された静電吸着用電極11に通じる穴が形成され、この穴を通して端子17が静電吸着用電極11に接合されて、静電吸着用電極11に電圧が印加される。以上のように、ウェハ支持部材100が構成されている。
このように構成されたウェハ支持部材100において、静電吸着用電極11に直流電圧を印加するとセラミック部材12の上面に載せられた半導体ウェハ(図示せず)が強固に吸着される。
本発明の接合体1においては、第1金属層13と第2金属層15間をロウ材層14により接合することにより、セラミック部材12と合金部材16とを接合しているが、本発明では、特に、ロウ材層14の端面(外周端面)の中央部が内側に窪んでおり、その窪んだ領域の幅が、ロウ材層14の厚みの3分の1以上であることを特徴とする。
図2Aから図2Fは、それぞれ本発明の接合体1の部分断面図であり、ロウ材層14の外周部分にある窪みを拡大して示している。本発明の接合体1では、図2A、図2B及び図2Cに示すように、ロウ材層14の端面が、厚み方向の中央部において、少なくともロウ材層14の厚みの3分の1の領域が内側に窪んでいるので、プラズマ雰囲気で使用された場合であっても、窪みの内部にはプラズマが十分に回り込めずに、窪みにおけるプラズマ密度は低下する。
したがって、接合層であるロウ材層14にプラズマが直接晒されるとロウ材層14が浸食されるようなプラズマ状態下で使用した場合であっても、窪み内部のプラズマ密度が低下するために接合層(ロウ材層14)が浸食されにくくなる。これにより、最大剪断応力の発生するロウ材層14の中心部位をプラズマから保護することが可能となり接合体1の耐久性を高め信頼性を高めることができる。
また、このロウ材層14において窪みの内面は、図2Aに示すように湾曲した断面形状を有していることが好ましい。このように窪みの内面が湾曲していると、例えば、プラズマによるロウ材層14の浸食をさらに有効に防止できる。その理由は、湾曲した内面により、窪みのプラズマ密度が低下するだけでなく、接合層(ロウ材層14)を剥がそうとする剪断応力が加ったときに、窪み内に角がないため、窪み内に、破壊の基点となるところがないからである。例えば、窪み内に切れ込み形状の部分があると、剪断応力が働いたときにその部分から破壊が起こるおそれがある。
また、この窪みの深さdは、ロウ材層14の厚みaの0.1倍〜10倍であることが好ましい。窪みの深さdが、ロウ材層14の厚みaの0.1倍以上であると、窪み内部のプラズマ密度が小さくなり、プラズマによるロウ材層14の浸食をより低減できる。また、プラズマの密度が高いと浸食速度が大きくなるが、接合層(ロウ材層14)が窪んでいることにより、その窪み内部におけるプラズマ密度が低下することで、浸食速度が低下する。
しかしながら、窪みの深さがロウ材層14の厚みaの0.1倍未満では、窪みの深さdが浅すぎて、プラズマが比較的容易に窪みの内部に侵入できるため、プラズマ密度を効果的に低下させることができず、浸食速度を抑えにくいからである。より好ましくは、ロウ材層14の厚みaの1倍以上窪んでいることが望ましく、これにより、窪み内でのプラズマによる浸食をより低減できる。
また、ロウ材層の外周面を窪ませて作製した窪みでは、窪みの深さdがロウ材層14の厚みaの10倍を超えると、窪みの形状が図2Cに示す形状のように窪みの先端の曲率半径が小さくなりすぎ、窪みの先端が破壊の起点として作用する虞がある。したがって、ロウ材層の外周面が窪んだ窪みの深さdは、ロウ材層14の厚みaの10倍以下であることが望ましい。このような、破壊の起点という観点からは、図2Aに示すような窪み形状が、破壊の起点となり難くいので好ましい。すなわち、ロウ材層14の端面が、図2Aに示すように、内側に湾曲して窪むことによって窪みが形成されていることが好ましい。
また、ロウ材層14の端面は、図2D、図2E、図2Fに示すように、全体にわたって内側に窪んでいることが好ましい。図2D、図2E、図2Fに示すようにロウ材層14の全体に渡って窪んでいることにより、ロウ材層14の端面のほぼ全面に渡って高い密度のプラズマにさらされることがなくなり、ロウ材層14のプラズマ浸食をさらに抑制することが可能となる。このような窪みの形状としては、種々の形状があるが、例えば、図2Dに示すような、断面が楕円の一部分からなる形状である窪みは、窪み部分のプラズマ密度が低下するだけでなく、窪みの内面に角がなく、応力集中による破壊の起点となり難い。
また、窪みにおける、a(ロウ材層14の厚み)とb(窪み部の深さ)の比も重要である。具体的には、窪みのab比(=b/a)は0.1倍以上であることが望ましい。窪みのab比が0.1倍以上であれば、ロウ材層14の厚みの10分1以上の窪み部の深さbとなる。プラズマが接合層(ロウ材層14)を浸食する際にはプラズマの密度が高いと浸食速度が大きくなるが、接合層(ロウ材層14)が窪んでいることにより、その窪みの内部におけるプラズマ密度が低下し、浸食速度が低下する。しかしながら、窪み部の深さbがロウ材層14の厚みの0.1倍未満では、窪みが浅すぎて、プラズマが比較的容易に窪みの内部に侵入できるため、プラズマ密度を効果的に低減できず、浸食速度を効果的に低下させることができない。
また、図2Fに示す窪みを除いて、ロウ材層14の端面の窪み部の深さbは、ロウ材層14の厚みaの10倍以下であることが好ましい。窪み部の深さbがロウ材層14の厚みの10倍を超えると、先端の曲率半径が小さくなりすぎて(角度が鋭利になりすぎて)、窪みの先端が破壊の起点として機能してしまう虞があるからである。
また、ロウ材層14の端面の窪みは、図2Fに示すように、ロウ材層14の端面(外周面)全体が第1金属層13、第2金属層15の外周縁よりも内側に位置していることが好ましい。このように、ロウ材層14の外周面の上端及び下端が第1金属層13、第2金属層15の外周縁よりも内側に位置し、ロウ材層14の端面全体が第1金属層13、第2金属層15の外周縁よりも内側に入り込んでいると、ロウ材層14の端面全体をプラズマ浸食から保護できる。
このように、ロウ材層14の端面全体が、第1金属層13、第2金属層15の外周縁よりも内側に位置することにより、プラズマによるロウ材層14への浸食を極めて小さくすることができる。すなわち、ロウ材層14の端面の中央部を窪ませた窪みの場合は、最大剪断応力の発生する中心部付近では確実にプラズマによる浸食を防ぐことができるが、セラミック部材12や合金部材16との接合部の近傍にある接合層は、プラズマによる浸食を受けるおそれがある。このセラミック部材12や合金部材16の近傍の接合層における剪断応力は小さいが、プラズマによる浸食が発生することは好ましくない。しかしながら、ロウ材層14の端面全体が第1金属層13または第2金属層15の外周縁よりも内側に位置するように窪んでいれば、ロウ材層14の端面全体のプラズマ浸食の発生を防止することができる。このように、ロウ材層14の端面全体を、第1金属層13または第2金属層15の外周縁より内側に位置させるためには、あらかじめ、ロウ付け前のロウ材の寸法とロウ付け後のロウ材流れの位置との関係を把握しておき、ロウ付け後にロウ材層14の端面が所望の位置に来るようにロウ材の大きさおよび量を調節するとよい。
また、図2Fに示すように、ロウ材層14の端面全体が、一様に第1金属層13、第2金属層15の外周縁より内側に位置することにより構成されているような場合、ロウ材層14の端面と第1金属層13、第2金属層15の外周縁間の距離は、ロウ材層14の厚みの10倍以上であってもよい。
すなわち、ロウ材層14の端面の窪みの深さbを、ロウ材層14の厚みaの10倍以下に制限した理由は、窪みの深さbがロウ材層14の厚みの10倍を超えると、先端の曲率半径が小さくなりすぎて、窪みの先端が破壊の起点として機能してしまう虞があるからである。
しかしながら、ロウ材層14の端面全体が、一様に第1金属層13、第2金属層15の外周縁より内側に位置しているような場合には、徐々に幅が狭くなるような窪みではないことから、窪みの先端が破壊の起点として機能することがない。
従って、ロウ材層14の端面全体が、一様に金属層の外周縁より内側にある窪みでは、窪みの深さがロウ材層14の厚みの10倍以上であってもよく、深いほどロウ材層14のプラズマ浸食は効果的に防止できる。
しかしながら、ロウ材層14の端面全体が、一様に金属層の外周縁より内側にある窪みにおいて、窪みの深さ(ロウ材層14の端面と第1金属層13、第2金属層15の外周縁間の距離)が大きくなりすぎると、金属層の径に比べてロウ材層14の径が小さくなりすぎるので、ウェハを載せる面の面内における温度差が大きくなる。
したがって、ロウ材層14の端面が第1金属層13、第2金属層15の外周縁から内側に離れる距離は、第1金属層13、第2金属層15の最大直径の0.18倍以下であることが好ましい。
すなわち、ロウ材層14の端面が第1金属層13、第2金属層15の外周縁から離れる距離が、第1金属層13、第2金属層15の最大直径の0.18倍を超えると、第1金属層13、第2金属層15でセラミック部材12の他方の主面全体を覆ったとしても、ロウ材層14と第1金属層13、第2金属層15との接合面積が小さくなる。
このように、ロウ材層14と第1金属層13、第2金属層15との接合面積が小さくなると、セラミック部材12と合金部材16間の熱伝達が悪くなり、ウェハ支持部材100として用いた場合において、ウェハで発生した熱を合金部材16に伝達して排熱する放熱機能が不十分となる。このように熱の排出が不十分になるとウェハの面内における温度差が大きくなり、ウェハ上に均一な厚みで成膜することが困難となる。したがって、そのウェハ上に製作される例えば半導体チップの歩留まりが低下するなどの不都合が生じる。
したがって、ロウ材層14の端面と第1金属層13、第2金属層15の外周縁との距離である間隔は、第1金属層13、第2金属層15の最大直径の0.18倍以下、さらに好ましくは、0.12倍以下であることが好ましい。
以上のことから、ロウ材層14の端面と第1金属層13、第2金属層15の外周縁との間隔は、第1金属層13、第2金属層15の外周縁よりもロウ材層14の厚みの0.1倍以上、さらに好ましくは、ロウ材層14側へのプラズマの侵入防止効果をより大きくするために、1倍以上とする。また、ロウ材層14の端面と第1金属層13、第2金属層15の外周縁との間隔は、第1金属層13、第2金属層15の最大直径の0.18倍以下、さらに好ましくは、0.12倍以下とする。
なお、第1金属層13、第2金属層15の最大径は、第1金属層13、第2金属層15が薄い円板状であれば、その直径で示すことができる。また、第1金属層13、第2金属層15が四角形であれば最大径は対角線の大きさで示すことができる。第1金属層13、第2金属層15が楕円形等であれば、楕円形の長軸が最大径となる。いずれにしても板状の第1金属層13、第2金属層15の中に描くことができる最大の直線の長さが最大径である。
また、ロウ材層14は、アルミニウムロウ材またはインジウムロウ材からなることが好ましい。その理由は、アルミニウムロウ材もインジウムロウ材もロウ材の中では柔らかくて、変形し易いロウ材であるからである。すなわち、図3(本発明のセラミック部材12と合金部材16との接合体1におけるロウ材層14の外周の窪みを拡大して示す断面図)で示すように、ロウ材層14において、最大剪断応力がロウ材層14の中央部34に発生しても、ロウ材層14自身が変形するために、セラミック部材12の割れが発生しにくくなる。特に、半導体製造装置でウェハを加工処理する場合には、−10℃〜第2金属層150℃程度の温度サイクルに晒されるが、このような温度サイクル下でも、ロウ材自身が変形するために、セラミック部材12においてクラックが発生することがない。ロウ材としては、Au−Snロウ材を使うこともできるが、Au−Snロウ材は非常に硬いため、ロウ材自身が応力に対して変形仕切れないために−10℃〜第2金属層150℃の温度サイクル下では、セラミック部材12にクラックが発生する虞がある。
また、ロウ材層14の厚みは接合面(金属層とロウ材層との接合面)の最大径の100ppm〜3000ppmであることが好ましい。半導体製造装置用のウェハ支持部材100として使用する場合には、−10℃〜第2金属層150℃程度の温度サイクルに晒されるために、接合面の最大径の100ppmよりもロウ材層14の厚みが薄いとロウ材が温度サイクルで発生する応力に呼応して変形しきれなくなるためにセラミック部材12にクラックが入ってしまうからである。さらにロウ材層14が温度サイクルで発生する応力に呼応して変形できるようにするためには、500ppm以上であることが好ましく、500ppm以上であると、セラミック部材12におけるクラックの発生を効果的に防止することができる。また、ロウ材層14の厚みが接合面の最大径の3000ppmよりも厚くなると、ロウ材層14の端面の厚み方向の中心部をロウ材層14の厚みの3分の1以上窪ませてもプラズマが容易にロウ材層14を浸食できるようになるため、ロウ材層14がプラズマにより浸食され、最悪の場合、ロウ材の破壊やセラミック部材12のロウ材層14からの剥がれが発生することがある。従って、ロウ材層14の厚みは、接合面の最大径の3000ppm以下であることが好ましく、さらに好ましくは、プラズマがロウ材層14の端面により到達しにくくするために、2000ppm以下であることが好ましい。
また、ロウ材層14は気孔をもつことが好ましく、その気孔率は1%〜10%であることが好ましい。ロウ材層14の内部に気孔を持つことで、ロウ材層14が変形し易くなり、温度サイクルに晒されても、セラミック部材12にクラックを発生し難くなる。ロウ材層14の気孔は、直径10μm以下程度の細かな気孔がロウ材中に均一に分散して存在するが、この気孔率は実際にロウ材層14を製品から切り出して取り出して、アルキメデス法により気孔率を算出すればよい。ロウ材層14の気孔率が1%より小さいと、ロウ材が硬くなる傾向があるため、温度サイクルに晒された場合にはロウ材層14が変形しきれなくなり、セラミック部材12にクラックが発生する場合がある。従って、ロウ材層14の気孔率は1%以上であることが好ましく、さらに応力を受けたロウ材層14を変形し易くするためには、ロウ材の気孔率は2%以上であることがより好ましい。また、ロウ材層14の気孔率が10%を超える場合には、気孔を通してロウ材層14をHeが通過してしまうため、半導体製造装置用のウェハ支持部材100として使うことができなくなる虞がある。さらに、気孔の分布状態に多少のバラツキがあっても、Heがロウ材層14中を通過しないように、ロウ材層14の気孔率は8%以下であることがより好ましい。
また、本発明のウェハ支持部材100において、セラミック部材12は、合金部材16との接合体1を備え、セラミック部材12は、板状であって合金部材16側の主面に対向する他方(反対側)の主面がウェハ載置面12aであることを特徴とするウェハ支持部材100としたのは、本発明の接合体1をウェハ支持部材100に用いてPVDプロセス終了後などにウェハを載置して次のプロセスまで待機するプロセスに使用することが好ましいからである。
また、ウェハ支持部材100において、セラミック部材12は、内部にヒータ(図示せず)を内蔵していることが好ましい。本発明のウェハ支持部材100のセラミック部材12にヒータを内蔵させることによって、ウェハを加熱する用途に用いることができる。このようなウェハ支持部材100は、半導体製造装置として、エッチング工程やCVD工程と呼ばれる工程に応用することができる。これらの工程では、プラズマによりウェハ上に成膜したり、成膜した膜を所望の形状にエッチングしたりするという工程であることから、ヒータを内蔵したセラミック部材12を合金部材16にロウ材層14で接合した構造では、ロウ材層14がプラズマに直接晒され難くなるため、本発明の効果がいかんなく発揮される。
また、ウェハ支持部材100において、セラミック部材12は、内部に静電吸着用電極11を内蔵していることが好ましい。本発明のウェハ支持部材100を半導体の製造におけるPVD工程に使う場合に好適な構成としては、セラミック部材12に静電吸着用電極11を内蔵した場合と、セラミック部材12に静電吸着用電極11および不図示のヒータを内蔵した場合とがある。PVD工程とは、ウェハをセラミック部材12の上に吸着して、半導体製造装置内に発生させたプラズマをターゲットに当て、ターゲットからの成膜材料をウェハ支持部材100に吸着したウェハ上に成膜する工程である。この工程でもプラズマが常に使われるため、本発明のセラミック部材12と合金部材16の接合体1の構成により耐久性の向上等の効果が極めて大きく好ましい。
本発明に係る実施の形態の静電チャックは、静電吸着用電極11に電圧を印加しウェハを載置面12a上に吸着した際、ウェハを載置面12aに密着できることからウェハから載置面12aへ効率よく熱を伝達することができる。また、載置面12aの熱をウェハに速やかに伝えることができるので所望の温度にウェハを加熱することができる。さらに、ウェハを静電吸着用電極11で吸着すると載置面の熱を容易にウェハに伝えることができることから、ウェハの面内の温度差を小さくできる。また、半導体薄膜のプラズマによる成膜処理またはプラズマによるエッチング処理を施す際には、ウェハ及びウェハ支持部材がプラズマ下に晒され、接合材がエッチングされてウェハ上に付着することがあり、例えば、ウェハ上の配線が設計どおり出来なかったり、断線したりする虞があった。しかし、本発明のウェハ支持部材100では、接合層の窪みにより、接合材がエッチングされ難いため、腐食した接合材がパーティクルとなってウェハに付着するのを防止できる。したがって、ウェハ上の素子の配線を断線や短絡無く形成でき、ウェハ上に設計通りの配線が形成できる。
以上のように本発明のウェハ支持部材100を用いて、プラズマ雰囲気中の成膜又はエッチング処理を行うと、接合層の腐食を効果的に防止できるので、パーティクルの発生が極めて少ない優れたウェハ処理が実現でき、歩留まりの高いウェハの処理方法が提供できる。
また、静電吸着用電極11を備えたウェハ支持部材100に、さらにウェハを加熱するヒータを備えることで、上記ウェハを所望の温度に加熱できることから、ウェハに高温でプラズマCVDにより成膜処理したり、高温で効率の高いエッチング処理をすることができる。
本発明のウェハ支持部材100を使い成膜処理やエッチング処理を行なうと、30nm以上のパーティクルの発生を効果的に防止できることからDRAMやMPU、ASICの金属配線の60nm以下のハーフピッチに対応した次世代半導体素子の製造工程用のウェハ支持部材100を提供できる。
次に、本発明のセラミック部材12と合金部材16との接合体1の他の構成の例について説明する。
セラミック部材12としては、窒化アルミニウム、酸化アルミニウム、窒化ケイ素といったセラミックスが好適である。図1に示すような静電チャックを半導体製造装置用のウェハ支持部材100として使用する場合は、ジョンソン−ラーベック力かクーロン力に大別されるウェハの吸着メカニズムに応じてセラミックス材料を選定するが、ジョンソン−ラーベック力を所望する場合には、セラミック部材12としては、窒化アルミニウムがその体積固有抵抗の観点から好ましい。
合金部材16は、高熱伝導率を有していることが好ましい。合金部材としては、具体的には、シリコン−アルミニウム合金としては、シリコンが55〜96質量%で残部がアルミニウムからなる合金が好ましい。必要に応じマグネシウム、ニッケル、等を微量成分として含むこともできる。このような材料で構成されたシリコン−アルミニウム合金16は、100W/(m・K)以上の高熱伝導率が得やすく、さらにセラミック部材12が窒化アルミニウム、酸化アルミニウム、窒化ケイ素とした場合、シリコン−アルミニウム合金16との熱膨張係数差を±20%以内に調整しやすいために好適である。本発明の接合体1をウェハ支持部材100として使用する場合には、ウェハがプラズマで処理される際に発生する熱をウェハ支持部材100を通してプラズマ処理領域外に排出する必要があるため、シリコン−アルミニウム合金16は高い熱伝導性を有することが好ましく、具体的には、100W/(m・K)以上の高熱伝導率を有することが好ましい。合金部材16が、高い熱伝導率を有していると、本発明の接合体1をウェハ支持部材100として使用する場合に、ウェハがプラズマで処理される際に発生する熱をウェハ支持部材100を通してプラズマ処理領域外に効率よく排出することができる。
さらに、セラミック部材12と合金部材16とをロウ材層14で接合する際に発生するそりを低減させるために、合金部材16の熱膨張係数とセラミック部材12の熱膨張係数とをできる限り合致させることが好ましい。具体的には、合金部材16の熱膨張係数は、セラミック部材12の熱膨張係数の±20%以内に、さらに望ましくは±10%以内に調整する。以上のような特性を有していれば、どのような組成の合金部材16であっても使用することができるが、本発明においては、合金部材16の材料として、シリコン−アルミニウム合金を用いることが好ましい。ここで、シリコン−アルミニウム合金とは、シリコンにアルミニウムを添加した合金である。
シリコン−アルミニウム合金としては、シリコンが55〜96質量%で残部がアルミニウムからなる合金が好ましい。シリコン−アルミニウム合金は、必要に応じマグネシウム、ニッケル、等を微量成分として含むこともできる。このようなシリコン−アルミニウム合金で構成された合金部材16は、100W/(m・K)以上の高熱伝導率が得やすく、さらにセラミック部材12が窒化アルミニウム、酸化アルミニウム、窒化ケイ素とした場合、シリコン−アルミニウム合金の熱膨張係数を、セラミック部材12の熱膨張係数の±20%以内に調整することが可能である。特にセラミック部材12が窒化アルミニウムからなる場合には、シリコン−アルミニウム合金のシリコン含有量は81〜91質量%、さらに好ましくは84〜88質量%である。尚、本発明は、上記組成のシリコン−アルミニウム合金に限定されるものではない。
また、セラミック部材12として窒化アルミニウムを使用する場合には、シリコン−アルミニウム合金は熱伝導率が高く、熱膨張係数を窒化アルミニウムに対して調整し易いので、合金部材16の材料として好適である。
上記のセラミック部材12および合金部材16のそれぞれの主面に第1金属層13、第2金属層15を形成する。第1金属層13、第2金属層15は、ロウ材層14との濡れ性が良好な、Ni、Au、Ag、Cuから選ばれる1種類または2種類以上で形成することが望ましく、さらに望ましくは、Ni、Auから選ばれる1種類または2種類で形成する。Ni、Auから選ばれる1種類または2種類は、アルミニウムロウ材またはインジウムロウ材との濡れ性が良好だからである。第1金属層13、第2金属層15の形成は、厚みの管理が容易にできるため、メッキ法、スパッタ法などで行なうとよい。
このようにして形成した第1金属層13と第2金属層15との間をロウ材層14を介して接合する。ロウ材層14にはアルミニウムロウ材やインジウムロウ材などを使用して接合する。セラミック部材12と合金部材16とをロウ材層14で接合する場合は、セラミック部材12および合金部材16の熱膨張係数は同等であるが、ロウ材層14自体は金属であり、セラミック部材12および合金部材16よりも大きな熱膨張係数を持つ。
この構成でロウ材層14の溶融温度まで温度を上げて接合した後に、室温に戻すと、ロウ材層14の熱収縮がセラミック部材12および合金部材16の熱収縮よりも大きくなるため、図3に示すようにロウ材層14の中心部34に最大剪断応力が発生する。しかし図2A、図2B、図2C、図2D、図2E、図2Fに示すようにロウ材層14の端面の中央部(少なくともロウ材層14の厚みの3分の1の領域)が内側に窪んでいれば、窪み部分ではプラズマ密度を低下させることができるため、最大剪断応力の発生するロウ材層14の中央部がプラズマにより浸食されることを防ぐことができる。この最大剪断応力は、ロウ材層14の中心部34に発生するものであり、ロウ材層14のごく中心部分だけが窪んでいることでも同様の効果が得られるように考えられるが、実際には、ロウ材層14の厚みの3分の1以上の領域を窪ませないと同様な効果は得られなかった。これは、最大剪断応力は確かに中心部分に発生するが、その近傍も応力としてはきわめて大きいために、窪みがロウ材層14の厚みの3分の1より小さいとプラズマにより最大剪断応力に準じる応力が発生している部分が浸食され、やはり、最悪の場合、接合層(ロウ材層14)の破壊やそこからの剥がれが発生する。
次に、本発明のセラミック部材12と合金部材16との接合体1の製造方法を、ウェハ支持部材100を例に説明する。
ウェハ支持部材100を構成するセラミック部材12として、窒化アルミニウム質焼結体を用いることができる。この他にも窒化ケイ素質焼結体、酸化アルミニウムを使ってもよい。窒化アルミニウム質焼結体の製造は、以下の手順で行う。まず、窒化アルミニウム粉末に質量換算で第2金属層15質量%以下程度の酸化セリウムを添加し、IPAとウレタンボールを用いてボールミルにより24〜48時間混合する。これにより得られた窒化アルミニウムのスラリーを200〜500メッシュに通して、ウレタンボールやボールミル壁の屑を取り除く。その後、防爆乾燥機にて120〜第2金属層150℃程度の温度で24〜36時間程度乾燥して、IPAを除去する。このようにして、均質な窒化アルミニウム混合粉末を得る。
次に、この混合粉末にアクリル系のバインダーおよび溶媒を混合して窒化アルミニウム質のスリップを作製し、ドクターブレード法にてテープ成形を行なう。得られた窒化アルミニウムのテープを複数枚積層する。こうして得られた成形体に、静電吸着用電極やヒータとなるタングステンなどの導電性を持つ粉体をスクリーン印刷法で形成し、無地のテープに所望の密着液を塗り、テープを複数枚重ねてプレス成形して成形体を得る。
以上がテープ成形による方法であるが、得られた窒化アルミニウム混合粉末にアクリル系バインダーやパラフィン系ワックスなどを混合し、CIP法や金型プレス法で成形する方法もある。
このようにして得られた成形体を非酸化性ガス気流中にて300〜700℃で2〜10時間程度の脱脂を行い、さらに非酸化性雰囲気にて0.2MPa以上、200MPa以下の圧力下にて1800℃〜2000℃の温度で0.5時間〜10時間保持して焼結させる。このようにして発熱体を埋設した窒化アルミニウム質焼結体が得られる。
こうして得られた窒化アルミニウム質焼結体に機械加工を施して所望の形状のセラミック部材12とする。さらに、静電吸着用電極11へ電圧を印加するための端子17をメタライズ法などの方法を用いて接合する。次に、得られたセラミック部材12の接合面およびあらかじめ準備しておいた合金部材16の接合面に第1金属層13、第2金属層15を形成する。具体的には、例えば、スパッタ法やメッキ法にて第1金属層13、第2金属層15としてNiなどを0.5〜6μmの厚みに形成する。
その後、第1金属層13と第2金属層15の間にアルミニウムロウ材を挟み、真空引きを行ない、真空度を1×10−7〜1×10−4Pa程度に保ち、550〜600℃の温度で5〜300分間ロウ付けを行なう。550〜600℃で接合する前にアルゴンや窒素などの非酸化性ガスで置換したり、これらのガスを流したりしながら、0.1〜13Pa程度に真空度を保って接合するとアルミニウムロウ材の流れ性が良くなって好ましい。その後、ロウ材層14の端面を窪ませる。
本実施の形態において、窪み部として、図2A、図2B、図2C、図2D、図2E、図2Fに示すような断面形状を有する窪みが挙げられる。図2A、図2B、図2C、図2E、図2Fに示す断面形状を有する窪みは、各断面形状に対応した形状を有するジグを使って、例えば、手作業にてロウ材層14をなぞって作ることができる。また、図2Dのような断面形状の窪みであれば、ロウ材層14として第1金属層13、第2金属層15との塗れ性が良いものを用い、接合時の接合温度を550〜600℃として、接合時の雰囲気圧力を10−4Pa以下にした後に非酸化性雰囲気に置換し0.1〜13Paに調節すれば形成することができる。このようにして図1に示す本発明の接合体1からなるウェハ支持部材100を得ることができる。
実施例1では、ウェハ支持部材を構成するセラミック部材として、以下のようにして作製した窒化アルミニウム質焼結体を用いた。
まず、窒化アルミニウム粉末に質量換算で第2金属層15質量%以下程度の酸化セリウムを添加し、IPAとウレタンボールを用いてボールミルにより36時間混合した。この混合により得られた窒化アルミニウムのスラリーを、200メッシュに通し、ウレタンボールやボールミル壁の屑を取り除いた。その後、防爆乾燥機にて120℃の温度で24時間乾燥して、IPAを除去して、均質な窒化アルミニウム混合粉末を得た。
そして、この混合粉末にアクリル系のバインダーおよび溶媒を混合して窒化アルミニウム質のスリップを作製し、ドクターブレード法にてテープ成形を行なった。得られた窒化アルミニウムのテープを複数枚積層した。こうして得られた成形体に静電吸着用電極やヒータとなるタングステンなどの導電性を持つ粉体をスクリーン印刷法で形成し、無地のテープに所望の密着液を塗り、テープを複数枚重ねてプレス成形してφ450mmで厚み20mm程度の成形体を得た。得られた成形体を非酸化性ガス気流中にて500℃で5時間の脱脂を行ない、さらに非酸化性雰囲気にて10MPa以下の圧力下にて1900℃程度の温度で5時間保持して焼結した。このようにして静電吸着用電極やヒータを埋設した窒化アルミニウム質焼結体を得た。
こうして得られた窒化アルミニウム質焼結体を、φ320mmで厚み10mmの円板形状に機械加工を施した。さらに、静電吸着用電極やヒータへ電圧を印加するための端子をメタライズ法で接合した。得られたセラミック部材の接合する面とあらかじめ準備しておいた合金部材の接合面にメッキ法にてNiを金属層として形成した。
その後、金属層の間にJIS 4N04のアルミニウムロウ材を挟み、真空引きを行ないながら、アルゴンを流し、真空度を1.3Paに保ち、580℃程度の温度で120分間程度ロウ付けを行なった。その後、ロウ材層の端面を窪ませるために、あらかじめ用意していたステンレスジグでロウ材層の端面をなぞり、ロウ材層の端面に所望の窪みを形成した。このようにして実施例1のウェハ支持部材を得た。
実施例1では、以上の方法で得られたウェハ支持部材のロウ材層の端面を窪ませることのできる凸形状のジグを使って、窪みの幅の異なるウェハ支持部材を作製した。ロウ材層の厚みは、ロウ付け前のセラミック部材および合金部材の厚みを中心付近で5点、外周付近で5点の計10点ずつ測定し、ロウ付け後に同じ点の厚みを測定し、ロウ付け後厚みの平均からロウ付け前のセラミック部材および合金部材の平均厚みを差し引いて、ロウ材層の厚みとした。
その後、得られたウェハ支持部材を真空容器内のアルゴンプラズマ中に100時間晒し、アルゴンプラズマに晒す前後におけるロウ材層の接合状態を観察した。このロウ材層の接合状態の評価は超音波探傷法を用いて行なった。超音波探傷法でロウ材層の破壊されている、あるいは剥がれていると判断される部分の面積を、接合面積で除した値をアルゴンプラズマ処理後の接合剥がれとして評価した。尚、ここでいう接合面積は、ロウ材層の窪みの先端部分を含む横断面における断面積をいい、金属層と平行なロウ材層の横断面の中で最も小さい断面積のことをいう。この評価において、全く剥がれがなければ0%であり、全面が剥がれていれば100%となる。表1に実施例1の結果を示す。
Figure 0004936877
試料No.11〜第2金属層15のウェハ支持部材は、ロウ材層の端面において、厚み方向の中央部が少なくとも前記ロウ材層の厚みの3分の1の領域に渡って内側に窪んだ本発明に係るウェハ支持部材である。表1に示すように、試料No.11〜第2金属層15のウェハ支持部材は、アルゴンプラズマ処理後の接合剥がれは全て5%未満ときわめて少ない剥がれしか観測されていない。
すなわち、窪みの幅がロウ材層の厚みの3分の1以上である本発明に係るウェハ支持部材は、ロウ材層の端面の窪みの効果により、剥がれに対して優れていることが分かった。
一方、本発明の範囲外の試料であるNo.16〜19のウェハ支持部材では、アルゴンプラズマ処理後の接合剥がれが5%以上であり、特に窪みを全く作っていない試料No.19は、アルゴンプラズマ処理後の接合剥がれは10%となり、壊滅的な接合層剥がれが観測された。
実施例2では、内面が湾曲した窪みを持ったウェハ支持部材を作製して評価した。実施例2では、実施例1と同様の方法でウェハ支持部材を作製し、得られたウェハ支持部材のロウ材層を窪ませることのできる凸形状のジグを使って、ロウ材面を手作業にてなぞり、ウェハ支持部材を作製した。そして、実施例1と同様に評価した。表2にその結果を示す。
Figure 0004936877
表2に示すように、図2Cに示す窪み形状の試料No.21、22よりも、図2Aに示す窪み形状の試料No.23、24の方が、アルゴンプラズマ処理後の接合剥がれの発生が減少することが判った。図2Aに示す窪み形状は、その窪みの内面の断面形状が楕円形の一部からなり、湾曲しているものである。
実施例1と同様の方法でウェハ支持部材を作成し、得られたウェハ支持部材のロウ材層厚みの3分の1を図2Cのように窪ませるジグを使ってロウ材面を手作業にてなぞり、窪みの深さを変えてウェハ支持部材を作製した。そして、実施例1と同様に評価した。表3にその結果を示す。
Figure 0004936877
表3の試料No.31〜36はいずれも本発明の範囲内の試料であり、アルゴンプラズマ処理後の接合剥がれは、全て5%未満と良好な数値であった。
特に、ロウ材層の端面における窪みの深さがロウ材層の厚みの0.1倍〜10倍である試料No.32〜35は、アルゴンプラズマ処理後の接合剥がれが2.9%以下とより優れていた。
しかし、窪みの深さがロウ材層の厚みの0.1倍〜10倍の範囲から外れる試料No.31および36は、アルゴンプラズマ処理後の接合剥がれが3.3%、3.7%となり、アルゴンプラズマ処理後の接合剥がれが試料No.32〜35に比較してやや劣ることが分かった。
実施例1と同様の方法でウェハ支持部材を作製し、得られたウェハ支持部材のロウ材層厚みの3分の1を図2Dのように楕円形状の一部からなる形状に窪ませるジグを使って、ロウ材層の端面を手作業にてなぞり、ab比を変えてウェハ支持部材を作製した。そして、実施例1と同様に評価した。表4にその結果を示す。
Figure 0004936877
表4に示すNo.41〜43の試料は、全て本発明の好適な範囲内の例であり、アルゴンプラズマ処理後の接合剥がれは全て5%未満と良好であった。また、ロウ材層の端面における窪みの内面が楕円形状の一部からなりab比が0.1と小さい試料No.41では、アルゴンプラズマ処理後の接合剥がれが2.8%であったのに対して、ab比が0.2%以上の試料No.42,43では、剥がれは1.8%以下と大幅に改善されることが分かった。
実施例1と同様の方法で得られたウェハ支持部材のロウ材層を厚みの全体に渡って図2Dのように窪ませるジグを使って、ロウ材層の端面を手作業にてなぞり、窪みの深さを変えてウェハ支持部材を作製した。そして、実施例1と同様に評価した。表5にその結果を示す。
Figure 0004936877
表5に示す試料はいずれも本発明の範囲内の例であり、アルゴンプラズマ処理後の接合剥がれは全て5%以内であった。
さらに、ロウ材層の端面が、湾曲して窪んでいる窪みの深さがロウ材層の厚みの0.1倍〜10倍である試料No.52〜54は、アルゴンプラズマ処理後の接合剥がれが1.8%以下となりより好ましいことが分かった。
実施例6では、それぞれ実施例1と同様にして作製した窒化アルミニウム質焼結体からなるセラミック部材と合金部材とを、ロウ材層の端面が金属層の外周縁よりも内側に位置するようにロウ付けして、ロウ材層の端面の位置が異なるウェハ支持部材を作製した。このロウ材の端面の位置は、あらかじめ、ロウ材のロウ付け前の寸法とロウ付け後のロウ材流れの位置(ロウ付け後のロウ材端面の位置)との関係を把握しておき、ロウ付け後にロウ材層の端面が金属層の外周縁よりも内側の所定の位置(金属層の外周縁からロウ材層の厚みの0.05倍〜金属層の外周縁から金属層の最大直径の0.25倍の範囲)になるように、ロウ材の大きさを調節してウェハ支持部材を作製した。
そして、実施例1と同様に評価した。
さらに、ウェハ支持部材の合金部材側の内部に50℃の温水を流して、シリコンウェハを載置し、IRカメラにて、シリコンウェハの中心部5点および外周部5点の計10点の温度を測定し、その測定値における最大温度から最低温度を差し引いた温度を均熱性の目安とした。表6にその結果を示す。
Figure 0004936877
表6に示す試料はいずれも本発明の範囲内の例であり、アルゴンプラズマ処理後の接合剥がれは1.4%以下と小さく優れていることが分かった。これは本発明の範囲を規定する目安とした5%以下に比較して極めて小さい値である。
また、前記ロウ材層の端面は、前記金属層の外周縁よりも前記ロウ材層の厚みの0.1倍〜前記金属層の最大直径の0.18倍の範囲で内側に位置している試料No.61〜65は、アルゴンプラズマ処理後の接合剥がれは0.4%以下であるとともに、均熱性が1.9℃以下と小さく最も優れていることが分かった。
さらに、前記金属層の外周縁よりも内側に位置している金属層間におけるロウ材層の端面の位置が、金属層の外周縁よりの距離がロウ材層の厚みの0.1倍より小さい0.09倍や0.05倍である試料No.66、No.67は、アルゴンプラズマ処理後の接合剥がれが0.8%、1.4%であったのに対して、試料No.61の接合剥がれは、0.4%であり、試料No.62〜65、68、69は、接合剥がれはなかった。
また、金属層間におけるロウ材層の端面の位置が金属層の外周縁から金属層の最大径である直径の0.2倍および0.25倍である試料No.68、69は、均熱性が5℃、5.1℃と悪化した。
実施例7では、それぞれ実施例1と同様にして作製した窒化アルミニウム質焼結体からなるセラミック部材と合金部材とをロウ付けして、ロウ材層の厚みが異なるウェハ支持部材を作製した。そして、実施例7では、ロウ材層の端面に、幅がロウ材層の厚みの1/3で深さがロウ材層の厚みの0.10倍の凹部を形成した。
得られたウェハ支持部材を真空中にてアルゴンプラズマ中に100時間晒し、アルゴンプラズマに晒す前後でのロウ材層の接合状態を観察した。ロウ材層の接合状態の評価は超音波探傷法を用いて行なった。
超音波探傷法でロウ材層の剥がれていると判断される部分の面積を、ロウ材層の窪みの先端部分を最外周とした接合面積で除した値を用いて剥がれの評価を行なった。全く剥がれがなければ0%であり、全面が剥がれていれば100%となる。その後、−10℃〜100℃の温度サイクルを200サイクル実施した。その後、セラミック部材の割れの有無を蛍光探傷法にて測定した。表7に結果を示す。
Figure 0004936877
本発明の好適な範囲内の例であるロウ材層の厚みが接合面の最大径の100ppm〜3000ppmである試料No.71〜75のアルゴンプラズマ処理後の接合剥がれは全て2.8%以下であり、且つ温度サイクルによるクラックの発生はなかった。
しかし、アルミニウムロウ材層の厚みが接合面の最大径の100ppm未満である試料No.76、77は、温度サイクルに対してロウ材層の変形が十分でないため、セラミック部材にクラックが発生した。また、アルミニウムロウ材層の厚みが接合面の最大径の3000ppmを超える試料No.78、79では、アルゴンプラズマに晒した後にロウ材層の剥がれが4.0%、4.1%と悪化した。
実施例8では、それぞれ実施例1と同様にして作製した窒化アルミニウム質焼結体からなるセラミック部材と合金部材とをロウ付けして、ロウ材層内の気孔率が異なるウェハ支持部材を作製した。ロウ材層内の気孔率は、そのアルミニウムロウ付け時にかける荷重を変更することにより変えた。
作製したウェハ支持部材100を図4に示すように真空容器41の中にOリング48でシールしてボルト49で固定した。そして、42で示す方向からヘリウムガスを流し、43で示す方向から真空引きしてHeリーク量の有無を評価した。Heリークの有無の確認はHeリークディテクタを用いて行なった。
その後、−10℃〜100℃の温度サイクルを200サイクル実施した。その後、セラミック部材12の割れの有無を蛍光探傷法にて測定した。その後、アルミニウムロウ材層14を切り出し、アルキメデス法にて気孔率を算出した。表8に結果を示す。
Figure 0004936877
本発明の好適な範囲内の例であるロウ材層の気孔率が1%〜10%である試料No.81〜85では、Heリークがなく、且つ温度サイクル後にセラミック部材のクラックがなかった。
しかし、ロウ材層の気孔率が1.0%を下回る0.1%、0.5%である試料No.86、No.87は、温度サイクル後のセラミック部材にクラックが観察された。また、ロウ材層の気孔率が10%を超える11%、第2金属層15%である試料No.88、No.89では、図4に示すHeリーク試験でHeリークが観察された。
本発明のセラミック部材と合金部材との接合体を用いたウェハ支持部材の実施の形態の一例の概略構成を示す断面図である。 A)〜F)は、それぞれ本発明のセラミック部材と合金部材との接合体におけるロウ材層の外周の窪みを示す端面付近の拡大断面図である。 本発明のセラミック部材と合金部材との接合体におけるロウ材層の外周の窪みを示す拡大断面図である。 本発明のウェハ支持部材のHeリーク試験の測定方法を示す概略断面図である。 従来の技術のセラミック部材と合金部材との接合体の断面図である。 従来の技術のセラミック部材と合金部材との接合体におけるロウ材層の外周の窪みを示す断面図である。
符号の説明
1.接合体
11.静電吸着用電極
12.セラミック部材
13.第1金属層
14.ロウ材層
15.第2金属層
16.合金部材
17.端子
34.最大剪断応力発生部位
48.Oリング
49.ボルト
51.静電チャック用のセラミック焼結体プレート
52.静電吸着用電極
53.スルーホール
54.接合材
55.セラミック・アルミニウム複合材プレート
61.セラミック部材
62.金属層
63.ロウ材層
64.金属層
65.金属−セラミックス複合材料
100.ウェハ支持部材

Claims (20)

  1. 互いに対向する2つの主面を有しその一方の主面に第1金属層を有するセラミック部材と、互いに対向する2つの主面を有しその一方の主面に第2金属層を有する合金部材と、前記第1金属層と前記第2金属層とを接合するロウ材層とを有し、前記ロウ材層の外周面は、該外周面における厚み方向の中央部に窪み部を有し、該窪み部の幅は前記ロウ材層の厚みの3分の1以上であることを特徴とする接合体。
  2. 前記窪み部の内面は、湾曲した面であることを特徴とする請求項1記載の接合体。
  3. 前記窪み部の深さが前記ロウ材層の厚みの0.1倍以上、10倍以下であることを特徴とする請求項1記載の接合体。
  4. 前記窪み部の深さが前記ロウ材層の厚みの0.1倍以上、10倍以下であることを特徴とする請求項2記載の接合体。
  5. 前記窪み部は、前記ロウ材層の前記外周面全体が内側に窪むことにより形成されていることを特徴とする請求項1記載の接合体。
  6. 前記外周面は、前記第1金属層の外周縁及び前記第2金属層の外周縁から内側に離れて位置することを特徴とする請求項1記載の接合体。
  7. 前記外周面が前記外周縁から内側に離れた距離が前記ロウ材層の厚みの0.1倍以上、前記第1金属層及び第2金属層の最大径の0.18倍以下であることを特徴とする請求項6記載の接合体。
  8. 前記ロウ材層は、アルミニウムロウ材またはインジウムロウ材からなることを特徴とする請求項1記載の接合体。
  9. 前記ロウ材層の厚みが接合面の最大径の100ppm〜3000ppmであることを特徴とする請求項1記載の接合体。
  10. 前記ロウ材層の気孔率が1%〜10%であることを特徴とする請求項1記載の接合体。
  11. 請求項1記載の接合体を備えたウェハ支持部材であって、前記セラミック部材は、前記2つの主面のうちの他方の主面がウェハを載置する面であることを特徴とするウェハ支持部材。
  12. 請求項6記載の接合体を備えたウェハ支持部材であって、前記セラミック部材は、前記2つの主面のうちの他方の主面がウェハを載置する面であることを特徴とするウェハ支持部材。
  13. 前記セラミック部材は、ヒータを内蔵していることを特徴とする請求項11記載のウェハ支持部材。
  14. 前記セラミック部材は、静電吸着用電極を内蔵していることを特徴とする請求項11に記載のウェハ支持部材。
  15. 前記セラミック部材は、静電吸着用電極を内蔵していることを特徴とする請求項12に記載のウェハ支持部材。
  16. 前記セラミック部材は、静電吸着用電極を内蔵していることを特徴とする請求項13に記載のウェハ支持部材。
  17. 請求項13に記載のウェハ支持部材の他方の主面にウェハを載せて、前記ヒータにより前記ウェハを加熱した後、前記ウェハに対してプラズマを用いた成膜処理またはプラズマを用いたエッチング処理を行なうことを特徴とするウェハの処理方法。
  18. 請求項14に記載のウェハ支持部材の他方の主面にウェハを載せて、前記静電吸着用電極に電圧を印加して前記ウェハを吸着しつつ、前記ウェハに対してプラズマを用いた成膜処理またはプラズマを用いたエッチング処理を行なうことを特徴とするウェハの処理方法。
  19. 請求項15に記載のウェハ支持部材の他方の主面にウェハを載せて、前記静電吸着用電極に電圧を印加して前記ウェハを吸着しつつ、前記ウェハに対してプラズマを用いた成膜処理またはプラズマを用いたエッチング処理を行なうことを特徴とするウェハの処理方法。
  20. 請求項16に記載のウェハ支持部材の他方の主面にウェハを載せて、前記静電吸着用電極に電圧を印加して前記ウェハを吸着するとともに前記ヒータにより前記ウェハを加熱した後、前記ウェハに対してプラズマを用いた成膜処理またはプラズマを用いたエッチング処理を行なうことを特徴とするウェハの処理方法。
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