JP2004296579A - 静電チャック及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】5〜50%の気孔率を有する複合材をセラミックス製静電チャックに接合した場合でも1.3×10−10Pa・m/SECの真空気密性を確保できる静電チャックを提供する。
【解決手段】板状セラミックス体1の一方の主面側をウェハWの載置面7とし、他方の表面または内部に電極2を備えた静電吸着部と、上記静電吸着部の載置面と反対側の面に金属接合層3を介して接合したSiCとAlとSiの複合材プレート4からなり、前記金属接合層3の厚みが10〜200μmであり、前記複合材プレート4の金属接合層に接触する面におけるAlの占有面積率を80%以下とする。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
半導体の製造に使用するCVD、PVD、スパッタリング、SOD、SOG、等の成膜装置やエッチング装置において、半導体ウエハを保持する静電チャックに関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体デバイスを製造する半導体ウエハ(以下、ウエハという)の処理工程であるCVD、PVD、スパッタリング、SOD、SOG等の成膜工程やエッチング工程では、被処理物であるウエハに均一な厚みで均質な膜を成膜することや、成膜した膜に均一な深さでエッチングを施すことが重要である。このため、ウエハを吸着し、加熱する静電チャックには、強い吸着力や、ウエハを均一に加熱することが要求されてきた。
【0003】
しかしながら近年、半導体デバイスの内部配線は従来のAl配線からCu配線へと移行が進み、Cu配線ではウエハを高温に加熱する必要はなくなり、室温付近でウエハを吸着する静電チャックが必要となっている。しかしながら、静電チャックの載置面のSiウエハは、CuやArなどのプラズマにさらされているため、温度が上昇する。この温度上昇を抑えるには、静電吸着用の電極を備えた静電吸着部の熱を外部に逃がす必要があり、静電吸着部に熱伝導率が150W/(m・K)以上と大きなAlとSiCとからなる複合材プレートをロウ材またはハンダなどで接合している。そして、前記の複合材プレートに水冷または空冷を施してCuまたはArプラズマに晒されて加熱されたSiウエハから熱を取り除き冷却する方法が考案されている。
【0004】
特許文献1には図3に示すように静電吸着用の電極を埋設した板状セラミックス体8と、セラミックとAlとからなる複合材プレート12とを接合した静電チャック20が提案されている。前記静電チャック20には中央に複合材プレート12と板状セラミックス体8を貫通するガス導入孔10を備えている。前記の複合材プレート12に含まれるセラミックス成分として熱伝導率の大きなSiCが提案され、更に該複合材プレート中のセラミックス成分の割合に応じて接合温度を150〜630℃の範囲で選択して一体に接合する方法が提案されている。
【0005】
また、特許文献2には、図4に示すように複合材プレート13の上面に絶縁層を形成しその上に静電吸着用の電極14を形成し更にその上面に絶縁層15を被覆した静電チャックが開示されている。上記の複合材プレート13のAlとSiの重量比(Al/Si)は6.7であった。また、前記の絶縁層15は、1×10〜5×1013Ω・cmの体積固有抵抗値を有する誘電体からなり、その下層が絶縁体からなるものである。
【0006】
〔特許文献1〕
特開平10−32239号公報
〔特許文献2〕
特開2003−37158号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、図3のAlとSiCからなる複合材プレート12と板状セラミック体からなる静電吸着部8とを金属接合層11で接合する場合には、上記のAlと金属接合層11との濡れ性が悪く、複合材プレート12と静電吸着部8を一体化する事はできても、どうしても金属接合層11と上記Alの濡れ性の悪さから接合層11に空洞が発生した。この空洞が発生することから特許文献1や特許文献2に提案されるような従来の製造方法で作製された静電チャック20、30は、CVD、PVD、スパッタリング、SOD、SOG、等の成膜工程やエッチング工程で使用される半導体ウエハを保持する静電チャックに要求される1.3×10−10Pa・m/sの真空気密性を確保できなかった。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、前述の状況に鑑み、鋭意研究の結果、板状セラミックス体の一方の主面側をウェハの載置面とし、他方の表面または内部に電極を備えた静電吸着部と、上記静電吸着部の載置面と反対側の面に金属接合層を介して接合したSiCとAlとSiの複合材プレートからなり、前記金属接合層の厚みが10〜200μmであり、前記金属接合層に接触する前記複合材プレートの表面におけるAlの占有面積率が5〜80%であることを特徴とする。
【0009】
また、前記複合材プレートのAlとSiの重量比(Al/Si)が0.1〜6であることを特徴とする。
【0010】
また、前記静電吸着部と複合材プレートとを上記金属接合層で接合する際に、上記金属接合層に垂直な方向に印可する平均圧力が10〜200kPaであることを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態について説明する。図1は、本発明の静電チャック100の断面図の一例を示す。
【0012】
板状セラミックス体1の一方の主面側をウェハWを載せる載置面7とし、上記板状セラミックス体1の内部に電極2を備えた静電部吸着部11と、上記静電吸着部101の載置面7と反対側の面に金属接合層3を介して、SiCとAlとSiからなる複合材プレート4が接合されている。上記電極2と導通した給電端子5を備え、載置面7にウェハWを載せ、給電端子5に直流電圧を印加しウェハWを載置面7に静電吸着することができる。そして、ガス導入孔6からHe等の熱伝導性ガスを導入しウェハWからの熱を板状セラミックス体1に伝え、更に板状セラミックス体1から複合材プレート5に熱を伝えることができる。
【0013】
そして、複合材プレート4に熱媒体を還流させて複合プレート4の熱を外部に放出することができる。
【0014】
さて、実際の半導体デバイスの製造工程においては、静電チャック100はCVD工程、PVD工程、スパッタリング、SOD、SOG、等の成膜工程やエッチング工程において、半導体ウエハWを保持する役目を果たす。これらの工程は、全て真空中での処理となるため、静電チャック20のSiウエハの載置面7側は高真空に晒され、SiCとAlとSiの複合材プレート側は大気圧下となる。この際、ガス導入孔6を通って、Arなどの冷却ガスなどが導入されるため、金属接合層4には一般的に1.3×10−10Pa・m/s程度の真空気密性が要求される。
【0015】
図1に示す本発明の静電チャック100は、特許文献1のAlとSiCからなる複合材プレート12と異なり、SiCとAlとSiの複合材プレート4からなり、複合材プレート4の中のAlとSiの組み合わせから、複合材プレート4として製造した際にAl・Si系の共晶材料を形成していることから、金属接合層3との濡れ性が改善される。Al・Si系の共晶材料がSiCとAlとSiの複合材中に形成されていなくても、Si自体の金属接合層3との濡れ性が好ましい為にAlとSiCの複合材プレート12と比べて、金属接合層3との濡れ性が改善され、SiC・Al・Si複合材プレート4と金属接合層3との間に空洞が発生する事がなく、Heリークレートで1.3×10−10Pa・m/s程度の真空気密性を確保する事ができる。
【0016】
また、金属接合層3の厚みを10μm〜200μmとすることで、板状セラミックス体1とSiC・Al・Si複合材プレート4との真空気密性を確保することができる。金属接合層3の厚みが10μmを下回ると、アンカー効果が充分に得られないためにHeリークレートが大きくなる。また、金属接合層3の厚みが200μmを越えると、金属接合層3が流れすぎて、ガス導入孔6に進入してきて好ましくない。
【0017】
更に、前記複合材プレート4の金属接合層3に接触する面においてAlの占有する面積率が5〜80%であることが好ましい。
【0018】
80%以下とした理由は、前記複合材プレート4と金属接合層3との濡れ性を飛躍的に向上させることができるからである。前記複合材プレート4の組成が如何なる組成であろうとも、金属接合層3との濡れ性を決めるのは金属接合層3に接触する前記複合材プレート3の面である。該面内においてAlの占有する面積が80%を越えるとAlの他の金属材料との濡れ性の低下が顕著に現れて、金属接合層3に空洞、ボイドが発現し、前記の真空気密性を悪化させるからである。
【0019】
また、前記のAlの占有する面積が5%以上とした理由は、Alの専有面積が5%未満とすると、静電チャックと複合材プレート間の熱伝達率が低下しすぎて、静電チャックとしての機能が成立しなくなるからである。
【0020】
さて、前記複合材プレート4の金属接合層3に接触する面においてAlの占有する面積が5〜80%とする方法は、複合材プレート4はセラミックス粒子に溶融した金属を含浸させ、含浸中はセラミックス粒子と溶融金属に熱だけを加え、圧力はかけない、含浸が終了した時点で、10〜100rpmの回転数の撹拌ブレードにより溶融金属が含浸されたセラミックス粒子を加熱しながら1〜10時間混合する。その後、鋳込み成型により所望の形状に成型し、複合材プレート4とする。
【0021】
SiCとAlとSiの複合材プレート4を製造する場合には、AlとSiの重量比(Al/Si)と鋳込み成型の冷却速度により、Alの複合複合材プレート4の金属接合層3に接触する面においてAlの占有する面積が決定される。Alの複合材プレート4の金属接合層3に接触する面においてAlの占有する面積を5〜80%にするためには、AlとSiの重量比(Al/Si)が0.1〜6の範囲にしないとAlの占有する面積を5〜80%を逸脱する虞がある。
【0022】
また、鋳込み成型時の冷却速度が1℃/分よりも遅いと同じAl/Si比の複合材プレートであっても、Alの複合材プレート4の金属接合層3に接触する面においてAlの占有する面積が大きくなりやすい。これは、SiCとAlとSiでは、Alだけが溶融しているが、冷却速度が1℃/分以上と充分に早い場合には、調合した組成が複合材プレートの内部から表面まで反映されやすいが、冷却速度が1℃/分未満になると、Alの表層への析出が起こりやすくなるからである。
【0023】
また、前記複合材プレート4の中のAlとSiの重量比(Al/Si)が0.1〜6としたのは、前記複合材プレートの金属接合層に接触する面においてAlの占有する面積が5〜80%となるように調整するためである。AlとSiの重量比が0.1未満では、Siが過多となり、複合材プレート4と金属接合層3との界面が脆くなりすぎるために、接合時にクラックを生じる虞がある。また、AlはSiC、Siとも基本的には濡れ性が悪く、偏在しやすいことから、AlはSiに比べて表面に析出し易く、AlとSiの重量比(Al/Si)が6を越えると、前記複合材プレートの金属接合層に接触する面においてAlの占有する面積が80%を越える虞があり好ましくない。また、前記重量比(Al/Si)が0.1を下回るとAlの占有する面積が5%未満となる虞があり好ましくない。
【0024】
また、前記静電吸着部101とプレート4とを上記金属接合層11で接合するには、互いの接合面に垂直な方向に平均圧力が10〜200kPaの押圧力を印加することが好ましい。
【0025】
その理由は、前記静電吸着部101と複合材プレート4との金属接合は接合面に所望の荷重をかけるか、あるいはホットプレス法で加圧しながら、所望の温度、所望の圧力下にて接合するが、この際に金属接合層11の厚みのバラツキは中心値±30%以下が望ましく、金属接合層11の厚みのバラツキを中心値±30%以下を達成するためには、接合のために印可する荷重は10〜200kPaの範囲であることが好ましい。印可荷重が10kPa未満では、金属接合材の厚みの均一性が充分に得られない為に直径が200mmを越える静電チャック100を接合する場合には、部分的な剥がれが発生し、Heリークレートが大きくなる。
【0026】
一方、金属接合層3に垂直な方向に加える圧力が200kPaを越えると、印可荷重が高すぎて、静電チャック100の中心部と外周部の金属接合層3の厚みが不均一になりやすく、中心部の金属接合層3が薄くなり過ぎて、充分なアンカー効果が得られず、Heリークレートが大きくなり好ましくない。
【0027】
次に、本発明の静電チャック100の製造方法を説明する。
【0028】
静電チャック100を構成する絶縁性セラミックスとしては、AlN質焼結体が用いられるが、AlN質焼結体の製造に当たっては、AlN粉末に重量換算で10質量%程度の第3a族酸化物を添加し、IPAとウレタンボールを用いてボールミルにより48時間混合し、得られたAlNのスラリーを200メッシュに通し、ウレタンボールやボールミル壁の屑を取り除いた後、防爆乾燥機にて120℃で24時間乾燥して、均質なAlN質混合粉末を得る。得られたAlN質混合粉末に所望の有機バインダーを所望の量だけ添加し、スプレードライ方法などの方法で乾燥させ、AlN質混合粉末の造粒された顆粒を得る。得られたAlN質混合粉末の顆粒を一軸プレス法、CIP法などの方法により成形し、必要に応じて生切削を施して、所望の形状のAlN質成形体を得る。得られたAlN質成形体を非酸化性ガス気流中にて300〜500℃で3〜8時間程度の脱脂を行い、更に非酸化性雰囲気にて1700〜2000℃で1〜10時間程度の焼成を行い、AlN質焼結体を得る。
【0029】
AlN質焼結体で静電チャック100を製造する場合には、前記と同様の方法でAlN質混合粉末を作成し、得られたAlN質混合粉末にアクリル系のバインダーと溶媒を混合してAlN質のスリップを作成し、ドクターブレード法にてテープ成形を行う。得られたAlNのテープを複数枚積層し、その上に静電チャックの電極2としてWを印刷法で形成し、無地のテープに所望の密着液を塗り、テープを複数枚重ねてプレス成形を行う。得られたAlNとW電極の混合成形体を非酸化性ガス気流中にて500℃で5時間程度の脱脂を行い、更に非酸化性雰囲気にて1900℃で5時間程度の焼成を行い、誘電体からなるAlN質焼結体を得る。こうして得られたAlN質焼結体に所望の形状、所望の誘電体層厚みが得られるように機械加工を施し、静電吸着部101とする。
【0030】
更に、得られた静電吸着部101にSiC・Al・Siからなる複合材プレート4を金属接合層3で接合する際には、Alロウ、Inロウなどの金属接合材を選択すると良い。金属接合層の厚みが10〜200μmになるように調整した後に静電吸着部101と複合材プレート4との間に配置し、所望の荷重をかけるか、あるいはホットプレス法で加圧しながら、所望の温度、所望の圧力下にて接合する。
【0031】
【実施例】
(実施例1)AlN粉末に重量換算で10質量%の第3a族酸化物を添加し、IPAとウレタンボールを用いてボールミルにより48時間混合し、得られたAlNのスラリーを200メッシュに通し、ウレタンボールやボールミル壁の屑を取り除いた後、防爆乾燥機にて120℃で24時間乾燥して、均質なAlN質混合粉末を得る。得られたAlN質混合粉末にアクリル系のバインダーと溶媒を混合してAlN質のスリップを作成し、ドクターブレード法にてテープ成形を行った。
【0032】
得られたAlNのテープを複数枚積層し、その上に静電チャックの電極としてWを印刷法で形成し、無地のテープに所望の密着液を塗り、テープを複数枚重ねてプレス成形を行った。
【0033】
得られたAlNとW電極の混合成形体を非酸化性ガス気流中にて500℃で5時間程度の脱脂を行い、更に非酸化性雰囲気にて1900℃で5時間程度の焼成を行い、誘電体からなるAlN質焼結体を得た。
【0034】
こうして得られたAlN質焼結体に所望の形状、載置面と電極の絶縁膜が所望の厚みが得られるように機械加工を施し、静電吸着部とした。更に所望のガス溝を静電チャックのウエハ載置面にサンドブラストなどの方法で形成した。
【0035】
更に得られた静電吸着部に様々にSiの含有量を変えて、金属接合層に接触する面のAlの占有する面積を変化させたSiC・Al・Siからなる複合材プレートをAlロウ、Inロウなどの金属接合層を介して接合した。
【0036】
金属接合層に接触する複合材プレートの面のAlの占有する面積は、複合材の表面のSEM/EDS分析から以下の方法で算出した。複合材プレート表面の中心部の一点と最外周部4点と、更に中心部の一点と最外周部の4点を結ぶ各直線の中間点4点との合計9箇所をSEM/EDS分析器にて1000倍で観察した。そして、上記の9箇所のAlのマッピングを行った。各1000倍の画像中に占めるAlの占める面積を測定し、上記9箇所の平均値を求め複合材プレートの表面のAlの占有する面積とした。
【0037】
接合は、1×10−8Pa程度の真空炉中で行い、Alロウの場合は550〜600℃で、Inロウの場合は180〜200℃程度で58kPaの荷重をかけて接合した。接合する際には、金属接合層の厚みが1〜210μmになるように変化させた。
【0038】
完成した静電チャックを図2に示すようにSiラバーゴム栓17をセットし、ガス導入孔6から真空引きを行い、Heリークディテクターに接続した。周囲からHeを吹きかけて、HeリークディテクターでHeのリークレートを測定した。表1に結果を示す。
【0039】
【表1】
Figure 2004296579
【0040】
本発明の範囲内である金属接合層の厚みが10〜200μmで、複合材プレートの金属接合層に接触する面のAlの占有する面積が5〜80%である試料No.1〜13は、Heリークレートで1.3×10−10Pa・m/s以下の値が得られ優れていることが分った。
【0041】
また、金属接合層の厚みが10μmを下回る試料No.14、15は、Heリークレートが1.0×10−9、1.0×10−8Pa・m/sと大きく静電チャックとして使用できなかった。更に、金属接合層の厚みが200μmを超えた試料No.16、17はガス導入孔にロウ材のはみ出しがあり静電チャックとして使用できなかった。
【0042】
また、複合材プレートの金属接合層に接触する面においてAlの占有する面積が5%を下回る試料No.20はHeリークレートが1.0×10−9Pa・m/sと大きく、一方、Alの占有する面積が80%を越える試料No.18,19は、Heリークレートが1.0×10−9Pa・m/s、1.0×10−8Pa・m/sと大きく1.0×10−10Pa・m/sを越えていることから静電チャックとして使用できなかった。
【0043】
(実施例2)
実施例1と同様に静電チャックを作製した。複合材プレートの金属接合層に接触する面においてAlの占有する面積が3〜81%の試料についてその組成を定量分析した結果を表2に示す。そして実施例と同様に評価した。その結果を表2に示す。
【0044】
【表2】
Figure 2004296579
【0045】
本発明の複合材プレートのAlとSiの比(Al/Si)が0.1〜6である試料No.51〜61はHeガスリークレートが3×10−12Pa・m/s以下と更に小さく好ましい事が分った。
【0046】
しかし、試料No.62はAl/Siが6.14と大きくHeガスリークレートが3×10−11Pa・m/s
とやや大きかった。また、試料No.63はAl/Siの比が0.09と小さすぎることからHeガスリークレートが3×10−11Pa・m/sとやや大きかった。
【0047】
従って、Al/Siの比は0.1〜6はHeガスリークレートが極めて小さく優れた特性を示す事が分った。
【0048】
(実施例3)
表1のNo.2の複合材プレートを用いて、金属接合層の厚みは10μmに保持したまま、接合時の金属接合層に垂直な方向に加える平均圧力を2〜210kPaまで変えて静電チャックを作成し、図2に示す方法でHeリーク試験を行った。表2に結果を示す。
【0049】
【表3】
Figure 2004296579
【0050】
本発明の製造方法で作製した試料No.71〜74はHeリークレートで1.3×10−10Pa・m/s以下のHeリークレートとなり、本発明の範囲外である試料No.75〜78は、Heリークレートで1.3×10−10Pa・m/s以下を達成できなかった。
【0051】
【発明の効果】
本発明によれば、板状セラミックス体の一方の主面側をウェハの載置面とし、他方の表面または内部に電極を備えた静電吸着部と、上記静電吸着部の載置面と反対側の面に金属接合層を介して接合したSiCとAlとSiの複合材プレートからなり、前記金属接合層の厚みが10〜200μmであり、前記金属接合層に接触する前記複合材プレートの表面におけるAlの占有面積率を5〜80%として静電チャックを構成したことによって、5〜50%の気孔率を有する複合材をセラミックス製静電チャックに接合した場合でも1.3×10−10Pa・m/SECの真空気密性を確保できる静電チャックを提供する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の静電チャックの断面図である。
【図2】静電チャックのHeリーク試験方法の断面図である。
【図3】従来の静電チャックの断面図である。
【図4】従来の静電チャックの断面図である。
【符号の説明】
100:静電チャック
101:静電吸着部
1:板状セラミックス体
2:静電チャック電極
3:金属接合層
4:複合材プレート
5:静電チャック電極端子
6:ガス導入孔
7:載置面
8:セラミックスプレート
9:電極
10:スルーホール
11:接合材
12:複合材プレート
13:複合材プレート
14:電極
15:絶縁層
16:金属接合層
17:ゴム栓
20、30:静電チャック

Claims (3)

  1. 板状セラミックス体の一方の主面側をウェハの載置面とし、他方の表面または内部に電極を備えた静電吸着部と、上記静電吸着部の載置面と反対側の面に金属接合層を介して接合されたSiCとAlとSiの複合材プレートからなり、前記金属接合層の厚みが10〜200μmであり、前記金属接合層に接触する前記複合材プレートの表面におけるAlの占有面積率が5〜80%であることを特徴とする静電チャック。
  2. 前記プレートを構成する複合材のAlとSiの重量比(Al/Si)が0.1〜6であることを特徴とする請求項1に記載の静電チャック。
  3. 前記板状セラミックス体とプレートを、互いの接合面に垂直な方向に平均圧力10〜200kPaの押圧力を印加して接合することを特徴とする請求項1に記載の静電チャックの製造方法。
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