JP4934330B2 - 複合スパウト及び複合スパウトを形成する射出成形装置 - Google Patents

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本発明は、製造時にスパウト本体に装着されているスリーブが射出成形時に成形金型に容易にセットすることができる複合スパウト及び複合スパウトを形成する射出成形装置に関する。
近年、高機能食品等を充填し、図6に示す注出具(以下スパウトという)1から注出するスパウト付きパウチや紙容器等の容器において、酸素による内容物の変質やフレーバー性の低下を防止するため、パウチ、紙容器等の容器本体のみならず、スパウトに対しても酸素透過量がきわめて少ないことが求められている。そのため、スパウトに対してスパウトの内壁にガスバリアー性又は酸素吸収性に優れた遮断体としてのスリーブ10が装着されている複合スパウト1が提案されている。
図7に示すスリーブ10は、複合スパウト1のスパウト本体2の内側にインサート成形して装着されている。スリーブ10は、多層からなり、機能性樹脂層10aを間にして内側に内層10bを配設し外側に外層10cを配設し、これらは機能性樹脂層10aと内層10bとの間及び機能性樹脂層10aと外層10cとの間に接着剤層10dを介在させて接着されている。
機能性樹脂としては、ガスバリアー性材料と酸素吸収性材料があり、ガスバリアー性材料としては、例えば、エチレン−ビニルアルコール共重合体などの樹脂材料がある。酸素吸収性材料は、ガスバリアー性樹脂に酸素吸収剤を付加してもよく、ガスバリアー性樹脂自体が酸素吸収性を有する構造であってもよい。酸素吸収性を有する材料としては、例えば、酸化性の有機材料であるポリブタジエン、ポリイソプレンなどがある。内層10b及び外層10cの材料としては、例えば、熱可塑性樹脂であるオレフィン系樹脂が用いられる。
図8は、スリーブ10を備えた複合スパウト1の射出成形装置による成形方法を示す。
図8のAに示すように、スパウトは雄型21と雌型31とによって成形され、雄型21には、基端側から先端側まで同一径で形成された円柱形状のコアー22が設けられ、コアー22の周囲にはスリーブ10が装着されている。雌型31は左右に開く分割型であり、内周面の形状が図6に示すスパウト本体2の外周面に対応する形状に形成される。
図8のBに示すように、一方の雌右型31bには図示しない射出成形機より溶融樹脂が射出されるゲート33が接続されている。
こうした構成により、雄型21のコアー22を雌型31に差し込んで金型を閉じ、図8のCに示すように、ゲート33からキャビティ32内に溶融樹脂が射出されることによって、複合スパウト1のスパウト本体2となる部分が形成され、スパウト本体2の内側にスリーブ10が備えられた複合スパウト1が形成される。スパウト本体2とスリーブ10の接着は、スパウト本体2の材料である溶融樹脂の熱による熱溶着によって接着される。
特開2001−213455号公報
しかしながら、複合スパウト1の内周面には、スリーブ10の内周面が露出するように、複合スパウトの成形時は、図8のAに示すように、雄型21のコアー22とスリーブ10との内周面との間には隙間が形成されていない。そのため、スリーブ10をコアー22に装着しづらいという問題があった。
また、形成された複合スパウト1の排出開口6側の端部は、肉厚が薄く容量が小さいため少量の溶融樹脂しか充填されない。そのため、溶融樹脂の熱がスリーブ10に充分伝わらず、スリーブ10とスパウト本体2の溶着状態が悪くなる虞れがあり、図6の想像線10hに示すように、スパウト本体2からスリーブ10の一端部10eの先端が剥離してしまうおそれがある。スリーブ10の剥離は、容器内の内容物がスパウト本体2とスリーブ10との間に回り込んでしまう。また、スリーブ10の端面10gが容器内に露出することによって、機能性樹脂層10aからのガスバリアー材の劣化及び酸素吸収剤等の材料等の溶出により、機能性樹脂が効率良く作用しないことがある。
また、コアー22の基端側から先端側まで、コアー22の横断面が同一径である場合は、スリーブ10の材質、摩擦係数、内径の大きさ等によっては、図8のDに示すように、射出成形機から射出される樹脂の流動圧によって、スリーブ10がコアー22をガイド材として、コアー22の軸方向基端側へずれてしまうことがある。このように、スリーブ10がコアー22の基台23面に当接した場合は、スリーブ10の端面10gが複合スパウト1の内部で露出してしまい、上述したように、機能性樹脂層10aから酸素吸収剤等の材料が溶出され、機能性樹脂が効率良く作用しないことがある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、スリーブを雄型のコアーに容易に装着することができ、スパウト本体とスリーブとの接着面とを確実に接着できる複合スパウト及び複合スパウトを成形する射出成形装置を提供することを目的とする。
本発明の複合スパウトは、上記目的を達成するために、機能性樹脂層が中間層として配設されている筒状スリーブを中子として射出成形型のコアー部材に被嵌した状態でスパウト本体を射出成形することによって、該スパウト本体の内周面に該筒状スリーブが実質上その内周面のみを露呈させて埋設させた形態に成形された複合スパウトにして、該スパウト本体の基端部側内周面端部が、基端部の開口端に向かって半径方向内方に傾斜する円錐台形状の傾斜面からなり、該円錐台形状の傾斜面は、該筒状スリーブの一端側の内周面からスパウト本体の基端部側の開口端に亘って形成され、該筒状スリーブの一端側端部を覆うようにした。
上記複合スパウトは、該スパウトの排出端部を構成する該スパウト本体の先端部において、該スパウト本体には、該筒状スリーブの他端側の内周面を覆う付加部が形成されていることが好ましい。
上記複合スパウトは、該スパウトの排出端部を構成する該スパウト本体の先端部において、該スパウト本体の内周面は該スパウト本体の先端から該筒状スリーブの他端側端部の手前まで延びる所定長さのシール領域を形成できる。
また、本発明の射出成形機は、機能性樹脂層が中間層として配設されている筒状スリーブが中子として被嵌される凸状のコアー部材と、該筒状スリーブが被嵌されたコアー部材に対して間隔を空けて囲繞する雌型部材とを具備する、スパウト本体の内周面に該筒状スリーブが実質上その内周面のみを露呈させて埋設された状態に複合スパウトを形成するための射出成形装置において、該スパウトの基端部を成形する該コアー部材の先端部には、該筒状スリーブの一端側の内周面から該コアー部材の先端部側へ向かって、半径方向内方に傾斜する円錐台形状の傾斜面が形成されている。
上記射出成形装置は、該コアー部材の先細りする面が、該筒状スリーブの片端側内周面から延び、該筒状スリーブの片端部から突出した位置まで延在させることができる
記射出成形装置は、該コアー部材の基端部には、該筒状スリーブの先端部側において、該筒状スリーブの内周面から該筒状スリーブの軸方向外側に対応する部位にわたって、該筒状スリーブの内周面よりも半径方向内側に窪む凹部形成することができる。
本発明の複合スパウトは、該スパウトの基端部を構成する該スパウト本体の内周面端部が、基端部の開口端に向かって半径方向内方に傾斜する傾斜面とし、上記複合スパウトは、該傾斜面の一端側は該筒状スリーブの一端側内周面を覆うようにしたので、スリーブの両端部を確実に覆うことができる。その結果、スリーブの機能性樹脂層からガスバリアー材の劣化及び溶出が防止できる。
本発明の射出成形装置は、雄型のコアー部材の先端部には、該コアー部材の基端部側から先端部側へ向かって、半径方向内側に傾斜する傾斜面が形成されているので、スリーブを容易にコアーに装着することができる。
以下、本発明の実施形態における複合スパウト及び複合スパウトを形成する射出成形装置について、図面を参照しながら説明する。
なお、従来例で説明したスリーブ10は、図7に示すように本実施の形態のスリーブ10と同じ構造の接着層を含んで5層からなる多層スリーブ10であるので、その詳細な説明を省略する。また、複合スパウト1については、排出開口6側を先端部とする。
図1は、本発明に係る複合スパウト1であり、図1のAは正面図、図1のBは正面方向から見た断面図、図1のCは側面方向から見た断面図、図2は複合スパウトに封止キャップを被せた状態の正面方向から見た断面図である。
図に示すように、複合スパウト1は、スパウト本体2とスリーブ10とから構成されている。複合スパウト1は、スパウト本体2とスリーブ10とで形成され、内周面側に内容物が流入出するほぼ円柱形状の導管孔3を形成し、その上端部には排出開口6を形成している。
スパウト本体2の外周面側には、排出開口6端側に図2に示す封止キャップ4の雌ねじ4aが螺着する雄ねじ7がほぼ螺旋状に形成され、雄ねじ7の下部には、封止キャップ4のタンパーエビデントバンド4bとの係止部15、この係止部15と間隔を空けてフランジ16が形成されている。フランジ16は、複合スパウト1の搬送時における把持、支持など機能的な役割を果たす。そして、フランジ16の下部にはパウチを取付ける取付部17を形成し、このスパウト本体2の基端側に位置する取付部17によってパウチと複合スパウト1の接続部のシール性が維持される。
スパウト本体2の内周面には、スリーブ10が装着されている。スリーブ10は、軸方向の一端側10eから他端側10fまで同一肉厚であって、スリーブ10の外周面がスパウト本体2の内孔の内周面に密着されている。スパウト本体2の排出開口6端側に位置するスリーブ10の他端側10fには、断面が三角形状で導管孔3の中心側に突出する突部8を導管孔3の周方向に環状に形成している。
突部8は、図3のAに示すように、導管孔3の軸方向と直角に交差する規制面8aと排出開口6側に向く傾斜面(台形状円錐面若しくはテーパー面)8b、すなわち排出開口6側に向かって広がる傾斜面8bが形成されている。
スリーブ10の他端側10fの内周面には、傾斜面8bから連続して延びる付加部9を形成している。付加部9は、スリーブ10の内周面からスリーブ10の半径方向内側に突出するように形成され、スリーブ10の周方向全体に同一断面形状で形成されている。付加部9が形成される位置は、スリーブ10の他端側10fの端部側の内周面である。
このように、スリーブ10の他端側10f及び端面10gは、スパウト本体2の導管孔3、突部8及び付加部9とで袋状に被覆され、スリーブ10の機能性樹脂層10aが、導管孔3の内部空間に露出しないように形成されている。
導管孔3の上部には内周面側に封止キャップ4のシール部4eが当接する内周シール面5を形成している。内周シール面5は、複合スパウト1の排出開口6を構成するスパウト本体2の先端部において、スパウト本体2の内周面がスパウト本体2の先端からスリーブ10の他端側10fの端部の手前まで延び、シール面5とスリーブ10との間に突部8を介在させている。
封止キャップ4には、キャップの天面壁4cの内側にスカート部4dに対して間隔を空けてシール部4eが形成され、シール部4eの外周面がシール面5と接触することにより、シールされる。
スリーブ10の一端側10eに位置するスパウト本体2には、これと一体的に被覆部26を形成している。被覆部26は、図3のBに示すように、スリーブ10の一端側10eの内周面からスパウト本体2の取付部17側の開口端27に亘って形成されている。被覆部26は、スリーブ10の一端側10eを袋状に覆い、被覆部26の内周面は開口端27側に向かってスパウト本体2の半径方向内側に減径する円錐台形状の傾斜面26aを形成している。
こうして、スパウト本体2の内孔の内周面にスリーブ10が装着され、スリーブ10の機能性樹脂層10aが、導管孔3の内部空間に露出しないように構成されている。
次に、複合スパウト1を成形する射出成形金型について説明する。
図4は、射出成形金型の雄型21を示し、雄型21の基台23には円柱形状のコアー22が形成されている。コアー22は、コアー22の基台23側の基端側(なお、複合スパウト1とコアー22は先端側の位置が逆になる)に位置する大径部22aと、コアー22の先端側に位置する小径部22bと、大径部22aと小径部22bとの間に形成された台形円錐状の傾斜面22c及び付加部形成凹部25とで構成されている。傾斜面22cは、コアー22の先端側に向かって半径方向内側へ延びるように傾斜させている。
本実施形態では、コアー22の大径部22aの外径はスリーブ10の外径に等しく、小径部22bの外径はスリーブ10の内径と等しく、傾斜面22cの内方端側の位置は、スリーブ10の内周面より内方の位置にあるのが好ましい。
付加部形成凹部25は、スパウト本体2の付加部9を形成する部位であり、傾斜面22cに連続して形成されている。また、付加部形成凹部25は、スリーブ10の内径及び小径部22bの外径よりも、コアー22の半径方向内側に括れるようにして形成される。
スリーブ10をコアー22に装着したときは、スリーブ10の内周側に配置され、付加部形成凹部25の形状は、コアー22の型抜きが円滑になるよう、弓形状、三角形状及びこれに類似した形状に形成されることが好ましい。
コアー22の小径部22bの先端部には、円錐台形状の傾斜面28を形成している。傾斜面28は、コアー22の先端に向けて半径方向内側に傾斜するように形成され、スリーブ10の一端側10eとの関係では、スリーブ10の一端側10eの端部位置が、スリーブ10の軸方向に対し、傾斜面22cのほぼ真ん中に対応するように配置されている。
コアー22の軸方向長さは、スリーブ10の軸方向長さよりも長く形成され、スリーブ10の一端側10eの端部から傾斜面28の先端を突出させている。
図5のAは、雌型31を示し、雌型31は左右に分割できるよう左雌型31aと右雌型31bとで形成され、雌型31の内部にはキャビティ32が形成され、雌型31の内周面の形状は、スパウト本体2の外周形状と同一形状に形成されている。図5のCに示すように、一方の右雌型31bには、キャビティ32に向けて図示しない射出成形機の射出口と連通するゲート33が設けられている。上述した雄型21は、雌型31のキャビティ32に対してコアー22を上下方向へ出し入れできるように進退移動が可能に構成されている。
次に、複合スパウト1の成形工程について説明する。
複合スパウト1は、射出成形機と成形金型を有する射出成形装置によって成形される。図4に示すように、雄型21のコアー22にスリーブ10を装着し、スリーブ10の他端側10fが傾斜面22cと付加部形成凹部25との境界部近傍まで差し込まれ、僅かにスリーブ10の他端側10fの端部と傾斜面22cとの間に、成形時の溶融樹脂が入り込む隙間を形成する。スリーブ10をコアー22に差し込む際、コアー22の先端部に円錐台形状の傾斜面28を形成したので、スリーブ10を容易にコアー22に差し込むことができ、スリーブ10の装着作業が容易になる。
そして、図5のAに示すように、コアー22にスリーブ10を差し込んだ状態で、コアー22を雌型31のキャビティ32内に配置し、図5のBに示すように雄雌金型21,31を閉じる。
次いで、図5のCに示すように、ゲート33から射出成形機で撹拌溶融された樹脂をキャビティ32に射出する。スリーブ10の他端側10fの端部と傾斜面22cとの間に、隙間を形成したので、溶融樹脂がコアー22の付加形成凹部25に回りこみやすい。また、スリーブ10は、溶融樹脂の流動圧を受け、コアー22の基端側の大径部22a側に移動することがあっても、コアー22の傾斜面22cによって、スリーブ10の一定以上の移動が規制される。
なお、スリーブ10の他端側10fの端部がコアー22の傾斜面22c近傍まで移動したときに、スリーブ10の一端側10eの端部が、コアー22の先端側の傾斜面28に対応する位置にくるように、スリーブ10長さを設定する必要がある。
このように、射出成形機によって、雌型31と雄型21のコアー22との間に溶融樹脂が充填されることによってスパウト本体2が形成される。スリーブ10の他端側10fとコアー22に形成した傾斜面22cとの間には、三角形状の隙間が形成され、その隙間に溶融樹脂が充填されることによってスパウト本体2の突部8が形成される。突部8はスリーブ10の他端側10fの端面10gと当接する部分が規制面8aとなり、突部8がコアー22の傾斜面22cと当接する面が傾斜面8bとなって形成される(図5矢視Y及びZ参照)。
また、スリーブ10の一端側10eとコアー22との間の付加部形成凹部25との間に溶融樹脂が充填されて、スリーブ10の内周面に付加部9が形成され、スリーブ10の他端側10fの端部が、付加部9によって袋状に覆われ、スリーブ10の他端側10fがスパウト本体2から剥離されることが防止される。
この際、スリーブ10の他端側10fの端部の内外面が強固に接着され、剥離が防止されることになる。
スリーブ10の一端側10eでは、その端部と傾斜面28との間に溶融樹脂が充填されて、被覆部26が形成され、スリーブ10の一端側10eの端面10iが取付部と被覆部26とによって袋状に覆われる。
なお、スリーブ10の一端側10eでは、取付部17があるので、取付部17における溶融樹脂に蓄えられた熱によって、或いは射出ゲート33の近傍であるため、スパウト本体2とスリーブ10の外周面が溶着されやすいが、溶着不良が生じるような場合に、剥離防止の効果がある。こうして、スリーブ10の一端側10e及び他端側10fの端面がスパウト本体2に一体的に被覆される。
溶融樹脂が冷却されて固化されることによって、複合スパウト1が形成される。固化したスパウト本体2は、雌型31を開くことによって、複合スパウト1を取り出すことができる。スリーブ10は、スリーブ10とコアー22の小径部22bとの間には隙間を形成していないので、これらの間に溶融樹脂は入り込まず、複合スパウト1の内周面に、スリーブ10の内周面を露出させることができる。
本実施形態では、射出成形時において、スパウト本体2とスリーブ10との溶着部が、スパウト本体2の薄肉部にあっても、付加部9を形成することによって、付加部9の熱がそれらを溶着するのに充分であるので、より確実にスパウト本体2とスリーブ10の接触面を溶着することができる。
また、溶融樹脂の流動圧によって、スリーブ10がコアー22の軸方向に移動しても、スパウト本体2の成形後は、スリーブ10の両端面を露出させることのない複合スパウト1の成形が可能になる。よって、複合スパウト1の完成後は、スリーブ10の機能性樹脂層10aから酸素バリアー材等の材料が溶出されることを防止できる。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明の技術的思想に基づいて、勿論、本発明は種々の変形又は変更が可能である。
例えば、上記実施の形態では、雄型21のコアー22の先端部の形状を円錐台形状の傾斜面28としたが、傾斜面28に変えて多角錐形状、半球形状にしてもよく、コアー22の先端部が、少なくとも小径部22bの先端側で段差のない滑らかな形状で先細りに形成されていればよい。
また、上記実施形態で説明した図1に示す複合スパウト1は、スリーブ10の内周面に突部8、付加部9及び被覆部26を連続させて環状に形成したが、それらを連続的に形成しないで間隔を空けて形成してもよい。
本発明の実施の形態による複合スパウトであって、Aは複合スパウトの正面図、Bは正面方向から見た断面図、Cは側面方向から見た断面図である。 図1に示す複合スパウトに封止キャップを被せた状態の正面方向から見た断面図である。 Aは、図1のBの矢視Xで示す円内の拡大断面図であり、Bは図1のBの矢視Yで示す円内の拡大断面図である。 図1の複合スパウトを形成する射出成形装置の雄型の断面図である。 図1の複合スパウトの射出成形装置による成形工程を示し、Aは雄型のコアーにスリーブを装着した状態の断面図、Bは雄型と雌型を閉じた状態の断面図、Cはゲートから金型に溶融樹脂を充填した状態の断面図、Dは金型から複合スパウトを取り出した状態の断面図である。 従来例による複合スパウトの断面図である。 本発明及び従来例による複合スパウトのスリーブの斜視図である。 従来の複合スパウトの射出成形装置による成形工程を示し、Aは雄型のコアーにスリーブを装着した状態の断面図、Bは雄型と雌型を閉じた状態の断面図、Cはゲートから金型に溶融樹脂を充填した状態の断面図、Dは複合スパウトをコアーの軸方向へずれた状態の断面図である。
符号の説明
1 複合スパウト
2 スパウト本体
8 突部
8b 傾斜面
9 付加部
10 スリーブ
10e 一端側
10f 他端側
21 雄型
22 コアー
22a 大径部
22b 小径部
22c 傾斜面
25 付加部形成凹部
26 被覆部
26a 傾斜面
31 雌型

Claims (6)

  1. 機能性樹脂層が中間層として配設されている筒状スリーブを中子として射出成形型のコアー部材に被嵌した状態でスパウト本体を射出成形することによって、該スパウト本体の内周面に該筒状スリーブが実質上その内周面のみを露呈させて埋設させた形態に成形された複合スパウトにして、
    該スパウト本体の基端部側内周面端部が、基端部の開口端に向かって半径方向内方に傾斜する円錐台形状の傾斜面からなり、該円錐台形状の傾斜面は、該筒状スリーブの一端側の内周面からスパウト本体の基端部側の開口端に亘って形成され、該筒状スリーブの一端側端部を覆っていることを特徴とする複合スパウト。
  2. 該スパウトの排出端部を構成する該スパウト本体の先端部において、該スパウト本体には、該筒状スリーブの他端側の内周面を覆う付加部が形成されている、請求項1に記載の複合スパウト。
  3. 該スパウトの排出端部を構成する該スパウト本体の先端部において、該スパウト本体の内周面は該スパウト本体の先端から該筒状スリーブの他端側端部の手前まで延びる所定長さのシール領域を形成している、請求項記載の複合スパウト。
  4. 機能性樹脂層が中間層として配設されている筒状スリーブが中子として被嵌される凸状のコアー部材と、該筒状スリーブが被嵌されたコアー部材に対して間隔を空けて囲繞する雌型部材とを具備する、スパウト本体の内周面に該筒状スリーブが実質上その内周面のみを露呈させて埋設された状態に複合スパウトを形成するための射出成形装置において、
    該スパウトの基端部を成形する該コアー部材の先端部には、該筒状スリーブの一端側の内周面から該コアー部材の先端部側へ向かって、半径方向内方に傾斜する円錐台形状の傾斜面が形成されている、ことを特徴とする射出成形装置。
  5. 該コアー部材の先細りする面が、該筒状スリーブの片端側内周面から延び、該筒状スリーブの片端部から突出した位置まで延在されている、請求項に記載の射出成形装置。
  6. 該コアー部材の基端部には、該筒状スリーブの先端部側において、該筒状スリーブの内周面から該筒状スリーブの軸方向外側に対応する部位にわたって、該筒状スリーブの内周面よりも半径方向内側に窪む凹部が形成されている、請求項4又は5に記載の射出成形装置。
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