JP4931917B2 - ターボチャージャ用の円板部材 - Google Patents

Description

本発明は請求項１の前文に記載のターボチャージャに関する。

そのようなターボチャージャは欧州特許出願公開第 １ ３９８ ４６３ Ａ１号明細書から知られる。このターボチャージャにおいて、防熱材がそのタービン側の軸の周りに備えられ、タービンを通って流れる内燃機関の排気ガスのために上昇した温度に起因する損傷から軸受ハウジングを保護するために役立つ。既知の防熱材は単層の構成要素からなるが、その断熱特性は改善が必要である。

更なる配置は欧州特許第 ０ １６０ ４６０ Ｂ１号明細書に示され、軸方向に固定されるために羽根支持リングに対して軸方向の予荷重を与える力を及ぼす円板ばねがここでは使用されている。断熱の機能は、この位置においてはタービン翼車の遠さのために必要としない。

従って、第一に円板ばねを用いてタービン翼車の近傍における、可変タービン形状のカートリッジの軸方向固定を確実にし、第二に防熱材を介して軸受ハウジングの方向に改善された断熱を可能にする、請求項１の前文に記載のタイプのターボチャージャを提供することが本発明の目的である。

この目的は請求項１の特徴により達成される。

本発明によるターボチャージャの円板部材は少なくとも二つの材料の層から形成されるが、必要に応じて幾つかの材料の層から形成され、予荷重を与える力を生み出す機能と耐熱性を増すことによる保護機能の改善との両方を含む。結果として、特に高くなった排気ガス温度における働きを確実にすることができる。

更に、軸受ハウジングの液体冷却が、場合によって省略できることが有利である。

幾つかの材料の層を備えることにより、更に予荷重を与える力の特性及び／又は断熱特性を改善するため、該材料の層の間に空隙を用意することが可能になる。

このために、材料の層の一つは互いに対して望ましくは鈍角で配置された二つの領域を作り出す屈曲を備え、他方の材料の層は皿ばねによる円板として設計される。

従属項は本発明の有利な発展形態に関する。

該材料の層は、それらの外径の領域において、一つが他方の上端部に置かれている、望ましくは成形板である二つの別個の部品を形成する。

更に、該材料の層が同じ材料で作製されるか、又は異なる材料が選択されることが原則として可能である。

請求項１０において、本発明によるターボチャージャ用の円板部材は、別個に取り扱われ得る対象として定義される。

本発明の更なる詳細、利点、及び特徴は、図面に基づいて下記の説明からもたらされる。

以下の図は本発明による原理の説明用に十分であるため、本発明によるターボチャージャ１の部分領域は図１に示される。当然ながら、該ターボチャージャ１は通常備えられる全ての構造的要素を有するが、それらは、言及されるように説明図を簡略化するために図１において省略されている。

従ってタービンのタービンハウジング２は図１に示され、前記タービンハウジング２は軸受ハウジング３に隣接して配置されている。この軸受ハウジング３はタービンハウジング２と圧縮機翼車（図示せず）の圧縮機ハウジング（同様に図示せず）との間に配置されている。図１は本発明によるターボチャージャ１の上面部分領域のみを再現しているため、軸受ハウジング３は図１において一点鎖線の中心線Ｍにより象徴される軸用の軸受を有する。

軸Ｗはタービン及び圧縮機翼車を支持し、適切な軸受機構を介して軸受ハウジング３内に取り付けられている。

多層設計の円板部材４は、軸受ハウジング３と、軸方向ストッパ１４及び羽根支持リング１５を有し軸方向に変位可能な方法でタービンハウジング２内に配置されている、ＶＴＧ円板１２によって形成されるカートリッジＫとの間の所定位置に固定されている。ここで例において、図２に基づいて以下でより詳細に説明される二つの材料の層５及び６がある。

図１はタービンハウジング２と軸受ハウジング３の間の円板部材４を例示し、そこで二つの支持領域１０、１１がもたらされ、それを用いて図１から詳細に見られるように材料の層もしくは円板ばね５が、軸受ハウジング３の可変タービン形状用のカートリッジの羽根支持リングの対応する部品上に支持されている。

材料の層もしくは内側の防熱材６は円板ばね５により、その外径部において羽根支持リング１５に対して所定の位置に固定されている。

本発明による円板部材４の一つの実施形態が図２に示されている。この実施形態において、二つの材料の層５及び６は二部品の設計である。図２は軸方向の予荷重を与える力を働かせる材料の層もしくは円板ばね５が円錐形の配置を持つことを例示している。更に、材料の層５は材料の層６の中央開口１７と同軸に配置され、該材料の層５用の防熱材として役立ち、そして同じ大きさの直径を持つ、中央開口１６を有する。材料の層５と６の間には、断熱特性を更に改善する空隙７が与えられている。この空隙７は防熱材６において屈曲８を備えることにより達成され、それは該防熱材を望ましくは互いに対して鈍角に配置される二つの領域９、９’へと分ける。

本発明による円板部材を有する、本発明によるターボチャージャの部分を示す。 本発明による円板部材の拡大説明図を示す。

符号の説明

１ ターボチャージャ／排気ガスターボチャージャ
２ タービンハウジング
３ 軸受ハウジング
４ 円板部材
５、６ 材料の層（５：予荷重用円板ばね、６：ベアリングハウジングにおける接合／接触のない、層５用の防熱層）
７ ５と６の間の内径部における空隙
８ 屈曲
９、９’ 防熱材６の領域
１０、１１ 接合領域
１２ ＶＴＧ円板
１４ 軸方向ストッパ
１５ 羽根支持リング
１６、１７ それぞれ５及び６の中央開口
Ｗ 軸
Ｋ 可変タービン形状用のカートリッジ
Ｍ 中心線

Claims (7)

1. ターボチャージャ（１）であって、
   タービン翼車のタービンハウジング（２）と、
   可変タービンジオメトリ用の前記タービンハウジング（２）内に移動可能に配置されており、ＶＧＴ円板（１２）と羽根支持リング（１５）を備えたカートリッジ（Ｋ）と、
   前記タービンハウジング（２）と圧縮機翼車の圧縮機ハウジングとの間に配置され、内部に該タービン翼車と該圧縮機翼車を支持する軸（Ｗ）用の軸受機構が配置されている軸受ハウジング（３）とを有し、そして
   前記カートリッジ（Ｋ）と前記軸受ハウジング（３）との間に配置された円板部材（４）とを有するターボチャージャにおいて、
   前記円板部材（４）が少なくとも二つの材料の層（５、６）からなり、
   空隙（７）が材料の層（５、６）の間に配置され、
   円板ばねを形成する一つの材料の層（５）が円錐形の円板として設計され、
   円板ばねのための防熱材を形成する他方の材料の層（６）が、前記空隙（７）を形成する屈曲部（８）を有しており、
   円錐形の材料の層（５）のみがその内径部で軸受ハウジング（３）に対して接触し、防熱材を形成する他方の材料の層（６）はその外径部の領域において円錐形の材料の層（５）によって羽根支持リング（１５）に対して軸方向に拘束されていることを特徴とするターボチャージャ。
2. 前記それぞれの材料の層（５、６）が同じ直径を有する中央開口（それぞれ１６及び１７）を有することを特徴とする、請求項１に記載のターボチャージャ。
3. 前記それぞれの材料の層（５、６）が同じ外径を有することを特徴とする請求項１又は２に記載のターボチャージャ。
4. 前記それぞれの材料の層（５、６）が別個の部品であることを特徴とする請求項１〜３のいずれか一項に記載のターボチャージャ。
5. 前記それぞれの材料の層（５、６）が同じ材料で作製されることを特徴とする請求項１〜４のいずれか一項に記載のターボチャージャ。
6. 前記それぞれの材料の層（５、６）が異なる材料で作製されることを特徴とする請求項１〜５のいずれか一項に記載のターボチャージャ。
7. 請求項１〜３のいずれか一項に記載のターボチャージャ（１）用の円板部材（４）。

Images