JP4931482B2 - 複合成形体の製法およびそれによって得られる複合成形体 - Google Patents

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Description

本発明は、互いに重なる2つの樹脂成形体を超音波接着により一体化して複合成形体を得る方法と、それによって得られる複合成形体に関するものである。
従来から、樹脂部材同士の接合を、超音波接着によって行うことがよく行われている(例えば特許文献1参照)。上記超音波接着によれば、超音波によって樹脂部材同士の接合部分を溶融することにより、短時間で接着処理を行うことができ、しかも接着剤を用いないため仕上がりが美麗であるという利点を有する。そこで、とりわけ仕上がりの美麗さが要求される化粧料容器等において、容器を組み立てる際に上記超音波接着を利用する技術がいくつか提案されている(例えば特許文献2参照)。
特開平7−125074号公報 特開2000−60633公報
すなわち、上記特許文献2の化粧料容器は、ガラス製の鏡に代えて合成樹脂製の鏡を用い、これを、合成樹脂製の鏡枠で挟み込んで、蓋体の内側に、超音波接着により固着したものである。
また、最近は、図12に示すように、化粧料容器の蓋を、有色樹脂成形品からなる下蓋51と、その上を覆う透明樹脂成形品からなる天蓋52からなる2重構造にして、透明な天蓋52から、下蓋51の色や模様を透かして見せるものが出回っており、上記天蓋52と下蓋51の接着に、超音波接着が用いられている。なお、上記超音波接着は、通常、両者51、52の重なり部のうち、破線Pで囲う部分(蓋の周縁部)に超音波をかけることによって行われる。そして、両者51、52の接触面積を多くして接着強度を高めるために、下蓋51の周縁部に、周方向に延びるリブ(凸条)53が、断続的に設けられている。
このような2重構造の樹脂成形体を用いた化粧料容器において、より美麗な外観を実現するために、図13に示すように、上記2重構造の蓋のうち、下蓋51の表面を、真空蒸着や転写箔の転写等によって、金属薄膜層54で被覆し、その金属光沢を、透明な天蓋52から透かせて見せることが提案されている。
しかしながら、金属薄膜層54を設けた下蓋51と透明な天蓋52とを、超音波接着すると、金属薄膜層54を構成する金属が、樹脂に比べて溶けにくいため、両者51、52の接着面における接着強度が不充分になりやすいという問題がある。また、超音波接着後、上記金属薄膜層54の接着部分が黒ずみ、天蓋52から透かして見える周縁部が汚れた感じに見えやすい、という問題もある。
そこで、上記問題を解決するために、下蓋51の表面のうち、超音波接着を行う部分P(図12参照)に金属薄膜層54が形成されないよう、予めこの部分をマスキングしておき、その後、真空蒸着等によって金属薄膜層54を形成するようにしている。しかし、上記マスキングのための治具を作製するには、高価な金型が必要で、コストおよび手間がかかるため、その改善が強く望まれている。
本発明は、このような事情に鑑みなされたもので、上記高価な金型を用いることなく、金属薄膜層を除去した後、2つの樹脂成形体を接着するようにした複合成形体の製法と、それによって得られる複合成形体の提供を、その目的とする。
上記の目的を達成するため、本発明は、表面に金属薄膜層が形成された第1の樹脂成形体と、透明体からなり上記第1の樹脂成形体の金属薄膜層形成面全面を覆う第2の樹脂成形体とを、超音波接着により一体化して、上記第2の樹脂成形体表面から第1の樹脂成形体の金属薄膜層形成面が透かして見える複合成形体を得る方法であって、上記第1の樹脂成形体として、その周縁部の上面に、第2の樹脂成形体との接着強度を高めるためのリブが、周方向に断続的に延びた状態で形成されたものを用い、上記超音波接着に先立って、上記第1の樹脂成形体の金属薄膜層のうち、その周縁部の少なくとも相対向する2個所の部分をレーザ照射によって除去した後、上記第1の樹脂成形体に第2の樹脂成形体を重ね、上記第2の樹脂成形体の上から、両者の重なり部のうち少なくとも上記金属薄膜層除去部を含む重なり部に超音波をかけて、両者を接着一体化するようにした複合成形体の製法を第1の要旨とする。
また、本発明は、そのなかでも、特に、上記第1の樹脂成形体が、コンパクト容器の蓋体の一部となる下蓋であり、その周縁部の所定部分から下向きに突設するヒンジを有し、上記第2の樹脂成形体が、上記コンパクト容器の蓋体の一部となる天蓋であり、上記下蓋と天蓋とを一体化することにより、複合成形体としてコンパクト容器の蓋体を得る方法であって、上記第1の樹脂成形体の周縁部のうち、上記ヒンジが下向きに突設された部分の上面に形成された金属薄膜層を残した状態で、金属薄膜層を除去し、上記ヒンジ突設部分は超音波接着による第2の樹脂成形体との接着一体化がなされないようにした複合成形体の製法を第2の要旨とする。
さらに、本発明は、上記第1の要旨である製法によって得られる複合成形体であって、表面に金属薄膜層が形成された第1の樹脂成形体と、透明体からなり上記第1の樹脂成形体の金属薄膜層形成面全面を覆う第2の樹脂成形体とが、超音波接着により一体化して、上記第2の樹脂成形体表面から第1の樹脂成形体の金属薄膜層形成面が透けて見えるようになっており、上記第1の樹脂成形体の周縁部の上面には、第2の樹脂成形体との接着強度を高めるためのリブが、周方向に断続的に延びた状態で形成され、その周縁部の少なくとも相対向する2個所の部分がレーザ照射によって除去された状態で、上記第2の樹脂成形体と一体化されている複合成形体を第3の要旨とし、そのなかでも、特に、上記第1の樹脂成形体が、コンパクト容器の蓋体の一部となる下蓋であり、その周縁部の所定部分から下向きに突設するヒンジを有し、上記第2の樹脂成形体が、上記コンパクト容器の蓋体の一部となる天蓋であり、上記下蓋と天蓋とが一体化して、複合成形体としてコンパクト容器の蓋体が形成されており、上記第1の樹脂成形体の周縁部のうち、上記ヒンジが下向きに突設された部分の上面には金属薄膜層が除去されずに残り、この部分は超音波接着による第2の樹脂成形体との接着がなされていない複合成形体を第4の要旨とする。
すなわち、本発明の複合成形体の製法によれば、周縁部の上面に特殊なリブが形成され、かつ表面に金属薄膜層が形成された第1の樹脂成形体と、透明な第2の樹脂成形体とを超音波接着によって接着するに先立って、上記第1の樹脂成形体の金属薄膜層のうち、その周縁部の、リブを含む少なくとも相対向する2個所の部分をレーザ照射によって除去するようにしているため、従来のように、高価な金型で作製された治具によって樹脂成形体の一部をマスクする必要がなく、簡単かつ低コストで、内側に金属薄膜層を有し、高強度で接着された複合成形体を得ることができる。
また、本発明の製法によって得られる複合成形体は、第1の樹脂成形体表面の金属薄膜層のうち、ごく限られた周縁部のみが除去された状態で、第2の樹脂成形体と接着されているため、全体の美麗な美観が保たれており、しかも、上記周縁部に特殊なリブが形成されているため接着部が充分な接着強度を備え、耐久性に優れている。
そして、特に、上記第1の樹脂成形体が、コンパクト容器の蓋体の一部となる下蓋であって下向きに突設するヒンジを有し、上記第2の樹脂成形体が、上記コンパクト容器の蓋体の一部となる天蓋であり、上記第1の樹脂成形体の周縁部のうち、上記ヒンジ突設部分の上面に形成された金属薄膜層が残り、この部分が超音波接着による第2の樹脂成形体との接着がなされていないものは、上記ヒンジ部分の可撓性と強度が確保された蓋体となり、好適である。
つぎに、本発明を実施するための最良の形態について説明する。ただし、本発明は、この実施の形態に限られるものではない。
図1は、本発明を実施するための最良の形態であるコンパクト容器の斜視図であり、図2は、そのX−X′断面図である。これらの図において、1は本体部で、その内側に設けられた凹部2には、ファンデーション等の化粧料と化粧筆等を収容する浅皿3が保持されるようになっている。そして、上記本体部1の上部開口を蓋する蓋体4は、本体部1とヒンジ連結され、図1において鎖線で示すように、上方に開くようになっている。
上記蓋体4は、図3に示すように、表面の略全体が金属薄膜層10で被覆された下蓋11(第1の樹脂成形体)と、これを覆う天蓋12(第2の樹脂成形体)とを組み合わせたもので、上記下蓋11と天蓋12とが、超音波接着によって接着一体化されている。
上記下蓋11は、白色のABS樹脂(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合樹脂)からなる射出成形体で、周縁部に、上記天蓋12との接着に用いられるフランジ部11aが延設されている。そして、このフランジ部11aの上面に、天蓋12との接触面積を多くして接着強度を高めるためのリブ20が、周方向に断続的に延びている(図5参照)。
また、上記下蓋11の下面には、本体部1の凹部2の周縁部から立ち上がる係合用凸条1aと係合する凹部11bが形成されており、この凹部11bの底面に、鏡5(図1参照)を嵌入保持するための凹部11cがさらに形成されている。そして、この下蓋11の表面(内側面も含む)の略全体が、着色アルミニウムからなる金属薄膜層10で被覆されている。
ただし、上記金属薄膜層10のうち、天蓋12との超音波接着に用いられるフランジ部11aの上面部分を覆う金属薄膜層10は除去されており、その部分において、下蓋11の樹脂材が剥き出しになっている。
一方、天蓋12は、全体が透明アクリル樹脂からなる射出成形体で、下面に形成された凹部12a内に、上記金属薄膜層10で被覆された下蓋11が嵌入されており、その状態で、両者が、超音波接着により接着一体化されている。
上記蓋体4は、例えばつぎのようにして製造することができる。すなわち、まず、図4(a)に示すように、射出成形により、白色のABS樹脂からなる下蓋11を作製する。そして、上記下蓋11の表面全体に、適宜の色に着色されたアルミニウムを真空蒸着することにより、図4(b)に示すように、金属薄膜層10を形成する。
つぎに、上記金属薄膜層10のうち、下蓋11のフランジ部11aの上面に形成されている部分を、レーザ照射加工により除去する。この状態を、図4(c)に示す。なお、下蓋11のフランジ部11aのうち、下向きにヒンジが突設されている部分(図5においてQで示す領域)は、ヒンジ部分の可撓性と強度を考慮して、天蓋12との超音波接着を行わないようになっており、リブ20も形成されていない。したがって、この部分の金属薄膜層10の除去は行わない。
一方、射出成形により、透明アクリル樹脂からなる天蓋12を作製し、図3に示すように、その下面の凹部12a内に、上記金属薄膜層10が形成された下蓋11を嵌入して2重構造にする。そして、上記下蓋11のフランジ部11aの上面であって、金属薄膜層10が除去された部分にのみ、天蓋12の上から、超音波をかける。これにより、下蓋11のフランジ部11aの上面と、これに当接する天蓋12の下端面とが融着して、下蓋11と天蓋12とが接着一体化される。
そして、上記蓋体4を、ヒンジ連結によって本体部1に取り付けることにより、図1および図2に示すようなコンパクト容器を得ることができる。
このようにして得られるコンパクト容器は、蓋体4が2重構造で、透明な天蓋12を透かして、内側の金属薄膜層10による金属光沢が、奥行きをもって見えるため、非常に印象深い外観となる。しかも、上記天蓋12の周縁部と、下蓋11のフランジ部11aの上面部とが、超音波接着により、金属薄膜層10を介することなく直接溶着されているため、両者の接着強度が高く、振動や落下等の衝撃を受けても、この部分が剥離せず、長期にわたって良好に使用することができる。
そして、このものは、従来のように、高価なマスキング治具を用いて作製されていないため、マスキング治具のためのコストや手間がかかっておらず、安価に提供することができるという利点を有する。
なお、上記の例において、下蓋11の材料は、従来から容器等の成形品に用いられる樹脂であれば、どのようなものであってもよく、ABS樹脂の他、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等のオレフィン系樹脂や、ポリスチレン、AS樹脂(アクリロニトリル−スチレン共重合樹脂)、ポリカーボネート等があげられる。
また、上記下蓋11の表面に形成される金属薄膜層10は、真空蒸着に限らず、化学蒸着、スパッタリング、メッキ、ホットスタンプ、金属箔の転写、塗装等、適宜の方法によって形成することができる。そして、用いる金属も、アルミニウム以外に、ステンレス、クロム、チタン、ニッケル等、金属光沢を有する薄膜層となるものであれば、どのような金属を用いても差し支えない。
さらに、上記の例において、天蓋12の材料は、従来から容器等の成形品に用いられる透明樹脂であれば、どのようなものであってもよく、アクリル樹脂の他、例えば、ポリスチレン、ABS樹脂、AS樹脂、ポリカーボネート、オレフィン系樹脂等があげられる。ただし、上記下蓋11の材料樹脂と、超音波接着によって接合する材料樹脂を選択する必要がある。そして、上記天蓋12の材料となる透明樹脂は、必ずしも無色である必要はなく、多少着色されていても、反対側が透けて見えるものであれば差し支えはない。
そして、上記の例において、金属薄膜層10を部分的に除去するためのレーザ照射は、YAGレーザ、YVOレーザ、二酸化炭素レーザ、ルビーレーザ、半導体レーザ等各種のレーザ装置を用いて行うことができるが、制御性、仕上がり性において、YAGレーザ、YVOレーザ、半導体レーザのいずれかを用いることが好適である。
また、上記の例では、下蓋11のフランジ部11aの上面に形成された金属薄膜層10の除去を、図5に示すように、ヒンジ形成部(Q)を除く全周部に対し行ったが、これに代えて、例えば、図6において、矢印で示すように、金属薄膜層10の周縁部(下蓋11のフランジ部11aの上面に形成された部分)のうち、四隅の金属薄膜層10を、周方向に所定長さずつ除去するようにしても差し支えない。ただし、図6において、リブ20の図示は省略している(図7〜9も同じ)。
さらに、図7において、矢印で示すように、金属薄膜層10の周縁部のうち、左右の相対向する2辺部分のみを除去するようにしてもよいし、図8において、矢印で示すように、前後の相対向する2辺部(奥辺のヒンジ形成部は除く)のみを除去するようにしてもよい。
また、上記の例において、上記金属薄膜層10をレーザ照射によって除去する際、超音波接着する部分以外についても、金属薄膜層10を部分的に除去して、線や文字、イラスト等からなる模様を描き出すようにすることができる。このようにすると、天蓋12を透かして、金属光沢だけでなく、文字や模様も見えるようになるため、より興趣に富むものが得られる。金属薄膜層10に線模様30を付与した下蓋11′の例を図9に示す。
そして、上記下蓋11において、金属薄膜層10を部分的に除去して文字や模様を描くのではなく、下蓋11自体に凹凸を付与して文字や模様を立体的に浮き上がらせるようにしてもよい。その場合は、図10に示すように、まず、下蓋11″として、その表面に凹凸模様等が賦形されたものを用意し、これに、金属薄膜層10を形成する。そして、上記の例と同様にして、その周縁部の金属薄膜層10をレーザ照射によって除去した後、天蓋12の下面に嵌入し、超音波接着により、両者を接着一体化する。なお、このとき、金属薄膜層10のうち、凸部上面は天蓋12の下面に当接し、それ以外の部分は天蓋12の下面から離れて隙間31が形成されるため、天蓋12から透かして見える金属薄膜層10の凹凸が、その凹凸を直接見た場合よりも陰影の深いものとなり、より興趣に富む外観のものが得られる。
なお、上記の例は、本発明の複合成形体を、コンパクト容器の蓋体4に用いたものであるが、その用途は、特に限定されるものではなく、各種容器の蓋部、本体部、中皿部等に用いることができる。あるいは、容器以外のパネル、仕切り、ケース等にも広く用いることができる。
例えば、図11は、平面的なパネルに、本発明を適用した例である。このものは、平板状の第1の樹脂成形体40の表裏面の略全体に、金属薄膜層41が形成されており、表面の周縁部において、上記金属薄膜層41がレーザ照射によって除去され、その状態で、平板状の第2の樹脂成形体42と重ねられ、超音波接着によって、その周縁部が接着一体化された構成になっている。
また、上記複合成形体の平面形状も、前記の例のように、矩形のものに限らず、どのように設定しても差し支えない。ただし、どのような形状であっても、第1の樹脂成形体の金属薄膜層の一部を、超音波接着のために除去する場合は、その周縁部の少なくとも相対向する2個所の部分をレーザ照射によって除去し、これを第2の樹脂成形体と重ねた後、その上から、少なくとも上記金属薄膜層除去部を含む重なり部に超音波をかけて、両者を接着一体化することが重要である。そして、金属薄膜層除去部と、超音波をかける領域は、完全に一致することが、美麗な外観を得る上で好ましいが、多少、両者がずれていても差し支えない。
そして、上記複合成形体を得る際、第1の樹脂成形体と第2の樹脂成形体を接着させるために、上記の例では、第1の樹脂成形体(下蓋11)の周縁部に、リブ20を設けたが、接着強度を高めるには、このようなリブ20を設けることが必要である
つぎに、実施例について、比較例と併せて説明する。
〔実施例1〕
図1および図2に示すコンパクト容器の蓋体4を、下記の条件で作製した。
(1)下蓋
材料 :白色ABS樹脂
成形方法 :射出成形
寸法 :奥行き70mm(ヒンジ突出部分を除く)、幅96mm
蓋面の厚み:1.0mm
(2)金属薄膜層
材料 :赤色アルミニウム蒸着層
層形成方法:真空蒸着
厚み :10μm
(3)天蓋
材料 :透明アクリル樹脂
成形方法 :射出成形
寸法 :奥行き72mm、幅100mm
蓋面の厚み:1.0mm
(4)金属薄膜層の除去
下蓋のフランジ部上面の金属薄膜層に対し、YAGレーザ(ナビタス社製)を用いてレーザ照射を行うことにより、これを除去した(図3参照)。
(5)超音波接着
金属薄膜層が形成された下蓋を、天蓋の内側凹部内に嵌入し、上記天蓋の上から、下蓋のフランジ部上面に向かって、超音波装置(精電舎工業社製)により超音波をかけ、両者を接着一体化して蓋体を得た。
〔比較例1〕
下蓋のフランジ部上面の金属薄膜層に対し、レーザ照射を行わなかった。それ以外は、上記実施例1と同様にして、蓋体を得た。
上記実施例1品と比較例1品とを、高さ80cmの上からコンクリート床に自然落下させることを、それぞれ5回繰り返し、落下の衝撃で接着部が剥がれて下蓋と天蓋とが分解するか否かについて調べた。
その結果、実施例1品は、5回繰り返しても変化がなく、高い接着強度を備えていることがわかった。これに対し、比較例1品は、4回目で下蓋と天蓋が分解し、接着強度が低いことがわかった。そして、比較例1品は、超音波接着された金属薄膜層の一部が、天蓋を透かして黒ずんでみえるため、見栄えがよくなかった。
本発明の一実施例の斜視図である。 図1のX−X′断面図である。 上記実施例の要部を拡大して示す説明図である。 (a)〜(c)は、いずれも上記実施例の蓋体を製造する工程の説明図である。 上記蓋体に用いられる下蓋に金属薄膜層を設けた状態を示す平面図である。 上記金属薄膜層を設けた下蓋の他の例を示す平面図である。 上記金属薄膜層を設けた下蓋のさらに他の例を示す平面図である。 上記金属薄膜層を設けた下蓋の他の例を示す平面図である。 上記金属薄膜層を設けた下蓋のさらに他の例を示す平面図である。 本発明の他の実施例の断面図である。 本発明のさらに他の実施例の断面図である。 従来のコンパクト容器に用いられる蓋体の一例を示す説明図である。 従来のコンパクト容器に用いられる蓋体の他の例を示す説明図である。
符号の説明
4 蓋体
10 金属薄膜層
11 下蓋
12 天蓋

Claims (4)

  1. 表面に金属薄膜層が形成された第1の樹脂成形体と、透明体からなり上記第1の樹脂成形体の金属薄膜層形成面全面を覆う第2の樹脂成形体とを、超音波接着により一体化して、上記第2の樹脂成形体表面から第1の樹脂成形体の金属薄膜層形成面が透かして見える複合成形体を得る方法であって、上記第1の樹脂成形体として、その周縁部の上面に、第2の樹脂成形体との接着強度を高めるためのリブが、周方向に断続的に延びた状態で形成されたものを用い、上記超音波接着に先立って、上記第1の樹脂成形体の金属薄膜層のうち、その周縁部の少なくとも相対向する2個所の部分をレーザ照射によって除去した後、上記第1の樹脂成形体に第2の樹脂成形体を重ね、上記第2の樹脂成形体の上から、両者の重なり部のうち少なくとも上記金属薄膜層除去部を含む重なり部に超音波をかけて、両者を接着一体化するようにしたことを特徴とする複合成形体の製法。
  2. 上記第1の樹脂成形体が、コンパクト容器の蓋体の一部となる下蓋であり、その周縁部の所定部分から下向きに突設するヒンジを有し、上記第2の樹脂成形体が、上記コンパクト容器の蓋体の一部となる天蓋であり、上記下蓋と天蓋とを一体化することにより、複合成形体としてコンパクト容器の蓋体を得る方法であって、上記第1の樹脂成形体の周縁部のうち、上記ヒンジが下向きに突設された部分の上面に形成された金属薄膜層を残した状態で、金属薄膜層を除去し、上記ヒンジ突設部分は超音波接着による第2の樹脂成形体との接着一体化がなされないようにした請求項1記載の複合成形体の製法。
  3. 請求項1記載の製法によって得られる複合成形体であって、表面に金属薄膜層が形成された第1の樹脂成形体と、透明体からなり上記第1の樹脂成形体の金属薄膜層形成面全面を覆う第2の樹脂成形体とが、超音波接着により一体化して、上記第2の樹脂成形体表面から第1の樹脂成形体の金属薄膜層形成面が透けて見えるようになっており、上記第1の樹脂成形体の周縁部の上面には、第2の樹脂成形体との接着強度を高めるためのリブが、周方向に断続的に延びた状態で形成され、その周縁部の少なくとも相対向する2個所の部分がレーザ照射によって除去された状態で、上記第2の樹脂成形体と一体化されていることを特徴とする複合成形体。
  4. 上記第1の樹脂成形体が、コンパクト容器の蓋体の一部となる下蓋であり、その周縁部の所定部分から下向きに突設するヒンジを有し、上記第2の樹脂成形体が、上記コンパクト容器の蓋体の一部となる天蓋であり、上記下蓋と天蓋とが一体化して、複合成形体としてコンパクト容器の蓋体が形成されており、上記第1の樹脂成形体の周縁部のうち、上記ヒンジが下向きに突設された部分の上面には金属薄膜層が除去されずに残り、この部分は超音波接着による第2の樹脂成形体との接着がなされていない請求項3記載の複合成形体。
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