JP4931407B2 - デジタルカメラ用フォーカルプレンシャッタ - Google Patents

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Description

本発明は、独特のスイッチ操作機構を備えたデジタルカメラ用フォーカルプレンシャッタに関する。
下記の特許文献1,2にも記載されているように、デジタルカメラ用のフォーカルプレンシャッタには、一つのシャッタ羽根を備えたものと、先羽根(群),後羽根(群)などと称されていることの多い二つのシャッタ羽根を備えたものとがある。そして、通常、シャッタ羽根は、その一端を地板に対して回転可能に取り付けられた複数本のアームと、それらのアームに枢支された1枚又は複数枚の羽根とで構成されている。また、各々のシャッタ羽根は、地板に回転可能に取り付けられた各々の駆動部材によって開閉作動を行わされるが、その駆動部材の駆動源は、特許文献1に記載されているように、ばねの場合もあるし、特許文献2に記載されているように、モータの場合もある。そして、シャッタ羽根の開閉作動方式には、特許文献1,2に記載されているように、ノーマリーオープン方式とノーマリークローズ方式がある。本発明は、このような構成や作動方式を採用しているフォーカルプレンシャッタに関するものである。
特許文献1,2には明記されていないが、このようなフォーカルプレンシャッタには、何らかの目的でシャッタ羽根の作動状態を検出するために、スイッチ機構を備えることがある。例えば、一つのシャッタ羽根を備えていてノーマリークローズ方式を採用するフォーカルプレンシャッタにスイッチ機構を備えると、シャッタ羽根が撮影光路を全開にしたときには、その検出信号によって固体撮像素子に蓄積されていた電荷を放出させて、撮像装置による撮影を開始させるようにし、その後、撮影終了時においては、シャッタ羽根が撮影光路を閉鎖したときに、その検出信号によって撮像情報を記憶装置に転送させるようにすることが可能になる。
また、二つのシャッタ羽根を備えていてノーマリーオープン方式を採用するフォーカルプレンシャッタにスイッチ機構を備えると、撮影終了時において、後羽根(群)が撮影光路を閉鎖したときには、その検出信号によって撮像情報を記憶装置に転送させさせるようにし、その後、セット時に、先羽根(群)を作動させず後羽根(群)だけを作動させ、その後羽根(群)が撮影光路を全開にしたときには、その検出信号によって電子ファインダの機能を開始(復帰)させるようにすることが可能になる。
そして、スイッチ機構としては、非接触式のスイッチ機構の採用も不可能とは言えないが、レンズシャッタの場合とは異なり、これまでのフォーカルプレンシャッタの場合には、機械的な接触式のスイッチ機構が採用されている。また、そのような接触式のスイッチ機構の操作を、直接、シャッタ羽根によって行わせるわけにはいかないので、駆動部材によって行わせるようにしている。そして、フラッシュ撮影用のスイッチ機構として構成されたものではあるが、そのように、駆動部材によって操作されるスイッチ機構の一例が下記の特許文献3に記載されている。
特開2004−61865号公報 特開2004−264468号公報 特開2000−147597号公報
ところで、上記のように、シャッタ羽根が撮影光路を全開にしたときと閉鎖したときとの両方を検出できるようにするためには、一般的には二つのスイッチ機構が必要になり、それらを一つの駆動部材が操作することになる。ところが、スペース的には、特許文献2からも察せられるように、駆動部材の近傍位置には、一つのスイッチ機構を配置し、それを操作可能にするのが精一杯である。そのため、もう一つのスイッチ機構を配置したり、一つの駆動部材が、それらの二つのスイッチ機構を個々の回転位置で操作し得るようにしようとすると、スイッチ機構を構成する部材や駆動部材の部品加工が難しくなってしまったり、それらの組立加工も困難なものになってしまうという問題点がある。
本発明は、このような問題点を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、二つのスイッチ機能を有するスイッチ機構を、駆動部材から離れた位置にコンパクトに配置できるようにすると共に、駆動部材に設けられた一つの押動部が、該駆動部材の回転方向に対応した方向へスイッチ操作部材を回転させ、シャッタ羽根の開き作動の終了段階と閉じ作動の終了段階の両方を正確に検出できるようにした、製作上極めて好適な構成をしたデジタルカメラ用のフォーカルプレンシャッタを提供することである。
上記の目的を達成するために、本発明のデジタルカメラ用フォーカルプレンシャッタは、撮影光路用の開口部を有している地板と、押動部を有していて前記地板に対して回転可能に取り付けられており撮影の終了段階においては駆動ばねの付勢力によって回転させられシャッタ羽根に前記開口部の閉じ作動を行わせる駆動部材と、前記地板に対して回転可能に取り付けられておりセット作動時には前記駆動部材を前記駆動ばねの付勢力に抗して回転させ前記シャッタ羽根に前記開口部の開き作動を行わせるセット部材と、操作部と二つの被押動部とを有していて前記セット部材と同軸上で前記地板に対して回転可能に取り付けられており前記駆動部材の回転方向に対応して前記押動部が該二つの被押動部のどちらを押すかによって第1回転位置と第2回転位置との間で相反する方向へ回転させられるスイッチ操作部材と、前記地板に取り付けられている第1〜第3固定接点軸と、前記第1固定接点軸に巻回されていて一端部が前記第2固定接点軸に接触する習性を有し他端部が前記第3固定接点軸に接触する習性を有しているスイッチばねと、を備えており、前記スイッチ操作部材が、前記第1回転位置及びその近傍位置にあるときには、前記操作部が前記スイッチばねの前記一端部を押して前記第2固定接点軸との接触を解き、前記第2回転位置及びその近傍位置にあるときには、前記操作部が前記スイッチばねの前記他端部を押して前記第3固定接点軸との接触を解き、それらの位置の間の位置にあるときには、前記操作部が前記スイッチばねに接触しないようにする。
本発明によれば、二つのスイッチ機能を有するスイッチ機構が、三つの固定接点軸と一つのスイッチばねとで構成されているため、部品点数が少なく且つ極めてコンパクトになり、地板への設置スペースも小さくて済むという利点がある。また、本発明のスイッチ機構は、いわゆるオフタイプであるうえに、いずれのスイッチのオン状態(非検出時の状態)もスイッチばねの付勢力で維持されるようになっているため、振動等によってスイッチばねが固定接点軸から離れてしまうことがなく、そのオン状態が確実に維持されるという利点がある。また、本発明は、駆動部材とスイッチ機構の間にスイッチ操作部材を設けていて、駆動部材の近傍位置にスイッチ機構を無理に配置させなくて済むようにしているので、部品配置に制限を受けず、地板のスペースが有効に使えるようになり、しかも、二つのスイッチ操作を、駆動部材に設けられた一つの押動部だけで行うため、駆動部材を大きくしたり複雑な形状にしなくて済むという利点がある。
本発明の実施の形態を、図示した二つの実施例によって説明する。そのうち、実施例1は、シャッタ羽根を一つだけ備えていて、駆動部材は、特許文献1に記載されているように、ばねを駆動源としたフォーカルプレンシャッタであるが、その作動は、主としてノーマリーオープン方式の場合で説明する。また、実施例2は、シャッタ羽根を二つ備えていて、駆動部材は、特許文献2に記載されているように、モータを駆動源としたフォーカルプレンシャッタであるが、その作動は、ノーマリーオープン方式の場合で説明することにする。尚、図1〜図3は実施例1を説明するためのものであり、図4及び図5は実施例2を説明するためのものである。
本実施例を、図1〜図3を用いて説明する。尚、図1は、シャッタ羽根の全開状態を示す平面図であり、図2は、シャッタ羽根の閉鎖状態を示す平面図であり、図3は、図1の状態におけるスイッチ回路図である。そこで先ず、本実施例の構成を説明する。シャッタ地板1は、その略中央部に、長方形を横長にした撮影光路用の開口部1aを有している。また、図1において、シャッタ地板1の一部を破断して示しているように、シャッタ地板1の背面側には、周知の補助地板2が配置されている。この補助地板2は、シャッタ地板1と類似の外形をしていて、図示していない手段によってシャッタ地板1に取り付けられ、両者の間に羽根室を構成している。そして、この補助地板2にも、その略中央部には、開口部1aと重なるようにして、略同じ大きさをした撮影光路用の開口部2aが形成されている。
シャッタ地板1には、開口部1aの左方位置に二つの円弧状の長孔1b,1cが形成されており、長孔1bの下方端には周知の緩衝部材3が取り付けられている。また、シャッタ地板1の表面側(図面上で手前側)には、二つの軸1d,1eが立設され、背面側にも二つの軸1f,1gが立設されている。そして、それらのうち軸1dと軸1fとは同心上に設けられている。また、シャッタ地板1には、それらの一端を、シャッタ地板1の表面側に長く突き出すようにして、三つの固定接点軸4,5,6が取り付けられていており、それらの他端は、シャッタ地板1の背面側において、シャッタ地板1に取り付けられている図示していないプリント配線板に接続されている。また、シャッタ地板1の表面側で、固定接点軸4にスイッチばね7が巻回されているが、その一端部7aは、固定接点軸5に接触する習性を有しており、他端部7bは、固定接点軸6に接触する習性を有している。
上記の軸1d,1eの先端には、シャッタ地板1と平行になるようにして、図示していない周知の支持板が取り付けられている。そして、その支持板のシャッタ地板1側には、電磁石が取り付けられているが、図1及び図2においては、その電磁石の鉄芯8だけを二点鎖線で示してある。また、軸1dには、駆動部材9が回転可能に取り付けられている。この駆動部材9は、被押動部9a,取付部9b,駆動ピン9c,押動ピン9dを有していて、図示していない駆動ばねによって時計方向へ回転するように付勢されている。そして、取付部9bには、周知(特許文献2にも記載されている)のようにして、鉄片部材10が取り付けられているが、図1は、この鉄片部材10が、電磁石の鉄芯8に吸着されている状態を示したものである。また、駆動部材9の駆動ピン9cと押動ピン9dは、シャッタ地板1の長孔1bと長孔1cに挿入されている。そのうち、駆動ピン9cは、根元部の断面形状が円形をしているが、先端部の断面形状は砲弾形をしていて、羽根室内において、その先端部を後述のシャッタ羽根に連結させている。
シャッタ地板1の軸1eには、スイッチ操作部材11とセット部材12が回転可能に取り付けられている。そのうち、シャッタ地板1側に取り付けられているスイッチ操作部材11は、駆動部材9の押動ピン9dの作動軌跡内に臨む二つの被押動部11a,11bと、スイッチばね7の二つの端部7a,7bを押すために折曲部として形成された操作部11cを有している。そして、図1においては、その操作部11cが、端部7bを押して固定接点軸6との接触を断っているが、図3は、この状態を示した回路図である。尚、本実施例のスイッチ機構は、三つの固定接点軸4,5,6とスイッチばね7とによって、オフタイプ(b接点タイプ)の二つのスイッチを構成している。そして、固定接点軸5からスイッチばね7aが離れると、出力1のオフ信号により撮像情報が固体撮像素子から記憶装置へ転送され、固定接点軸6からスイッチばね7bが離れると、出力2のオフ信号により電子ファインダの機能が開始するようになっている。
また、セット部材12は、駆動部材9の被押動部9aを押すための押動部12aと、図示していないカメラ本体側の部材によって押される被押動部12bを有している。そして、このセット部材12は、図示していない復帰ばねによって、反時計方向へ回転するように付勢されている。そのため、このセット部材12は、図示していないカメラ本体側の部材によって被押動部12bを押されると、図示していない復帰ばねの付勢力に抗して時計方向へ回転させられ、そのカメラ本体側の部材による押圧力が解かれると、復帰ばねの付勢力によって反時計方向へ回転するようになっている。図1は、その反時計方向への回転が、図示していないストッパによって停止させられている状態を示したものであるが、以下においては、この位置を、セット部材12にとっての初期位置ということにする。
最後に、シャッタ地板1の背面側に取り付けられているシャッタ羽根の構成を説明する。本実施例のシャッタ羽根は、シャッタ地板1の背面側に立設された上記の軸1f,1gに対して回転可能に取り付けられている二つのアーム13,14と、それらの先端に向けて順に枢支された4枚の羽根15,16,17,18とで構成されている。そして、アーム13には、軸1f側の位置に孔が形成されていて、そこに上記した駆動ピン9cの先端部が嵌合している。
次に、本実施例の作動を、ノーマリーオープン方式の場合で説明する。図1は、撮影に際してカメラのレリーズボタンを押した後、セット部材12が初期位置へ復帰した状態であって、実際の撮影を開始する直前の状態を示したものである。即ち、カメラのレリーズボタンが押されるまでのセット状態においては、セット部材12は、後述する手段によって、この状態よりも時計方向へ回転させられた位置にあり、その押動部12aが駆動部材9の被押動部9aに接触して、駆動部材9が図示していない駆動ばねの付勢力によって時計方向へ回転しないように抑止していたが、カメラのレリーズボタンが押されたことにより、図示していない電磁石のコイルに通電され、鉄芯8が鉄片部材10を吸着し磁気的に保持したので、その後の駆動部材9の回転に邪魔にならないように、初期位置へ復帰した状態を示したものである。そして、このとき、シャッタ羽根は、セット状態のときと同様に、4枚の羽根15〜18を重畳し、開口部1aの上方位置に格納され、開口部1aを全開状態にしている。また、スイッチ操作部材11は、駆動部材9の押動ピン9dによって被押動部11aを押され、操作部11cによってスイッチばね7の端部7bを固定接点軸6から離した状態に維持されている。
セット部材12が、上記のようにして、セット位置から図1に示された初期位置へ復帰した後、固体撮像素子に対する電気的な制御により、固体撮像素子に蓄積されている電荷が放出され、実際の撮影が開始する。そして、所定の時間が経過すると、露光時間制御回路からの信号によって、図示していない電磁石のコイルに対する通電が断たれるので、鉄芯8による磁気的な吸引力が失われ、駆動部材9は、図示していない駆動ばねの付勢力によって時計方向へ急速に回転させられる。そのため、一方では、駆動ピン9cがアーム13を時計方向へ回転させるので、シャッタ羽根の4枚の羽根15〜18は、相互の重なりを小さくしながら開口部1aを閉じていく。また、他方では、押動ピン9dがスイッチ操作部材11の被押動部11aから離れていこうとするので、スイッチ操作部材11は、スイッチばね7の端部7bに押され、押動ピン9dに追従して反時計方向へ回転させられていく。そして、このようなスイッチ操作部材11の反時計方向への回転は、スイッチばね7の端部7bが固定接点軸6に接触することによって一時的に停止する。
その後、駆動部材9は、その押動ピン9dが被押動部11bを押すことによって、スイッチ操作部材11を、強制的に反時計方向へ回転させるようになる。そして、4枚の羽根15〜18が開口部1aを閉じた直後には、操作部11cがスイッチばね7の端部7aを押し、固定接点軸5から離すことになり、さらにその直後には、駆動ピン9cが緩衝部材3に当接することによって、駆動部材9の回転が停止する。図2は、その停止状態を示したものである。そして、本実施例の場合には、このように端部7aが固定接点軸5から離れたときのスイッチ信号、即ちオフ信号によって、固体撮像素子に蓄積された撮像情報が記憶装置に転送される。尚、記憶装置への転送は、遅延回路を介して行うようにしても差し支えない。また、そのように遅延回路を介して行う場合には、4枚の羽根15〜18が開口部1aを閉じ終わる直前に、スイッチばね7の端部7aが固定接点軸5から離れるようにしても差し支えない。
このようにして、記憶装置に対する撮像情報の転送が終了すると、モータによって、図示していないカメラ本体側の部材が始動し、セット部材12の被押動部12bを押していく。それにより、セット部材12は、図示していない復帰ばねの付勢力に抗して時計方向へ回転し、その押動部12aによって駆動部材9の被押動部9aを押していく。そのため、駆動部材9は、図示していない駆動ばねの付勢力に抗して反時計方向へ回転していくが、そのとき、一方では、駆動ピン9cがアーム13を反時計方向へ回転させるので、シャッタ羽根の4枚の羽根15〜18は、相互の重なりを大きくしながら開口部1aを開いていく。また、他方では、押動ピン9dがスイッチ操作部材11の被押動部11bから離れていこうとするので、スイッチ操作部材11は、スイッチばね7の端部7aに押され、押動ピン9dに追従して時計方向へ回転させられていく。そして、このようなスイッチ操作部材11の時計方向への回転は、スイッチばね7の端部7aが固定接点軸5に接触することによって停止する。
その後、駆動部材9は、その押動ピン9dが被押動部11aを押すことによって、スイッチ操作部材11を、強制的に時計方向へ回転させるようになるが、4枚の羽根15〜18が開口部1aを全開にした直後には、操作部11cがスイッチばね7の端部7bを押し、固定接点軸6から離すことになる。そして、そのオフ信号によって、電子ファインダが機能し、次に撮影する被写体像の観察が可能になる。また、端部7bが固定接点軸6から離れた直後に、駆動ピン9に取り付けられている鉄片部材10が電磁石の鉄芯8に接触すると、図示していないカメラ本体側の部材の作動が停止し、セット部材12と駆動部材9の回転が停止する。図示していないが、その状態が、本実施例のセット状態(撮影待機状態)である。そして、次の撮影に際して、カメラのレリーズボタンが押されると、先ず、図示していない電磁石のコイルに通電して、鉄芯8によって鉄片部材10を吸着保持し、次に、セット部材12の被押圧部12bに対する図示していないカメラ本体部材による押圧力を解除すると、セット部材12は、図示していない復帰ばねの付勢力によって反時計方向へ回転し、初期位置へ復帰すると、図1の状態に戻ったことになる。
上記の作動説明は、本実施例のフォーカルプレンシャッタを、ノーマリーオープン方式で作動させた場合の説明であるが、本実施例のフォーカルプレンシャッタは、ノーマリークローズ方式で作動させることも可能である。但し、ノーマリークローズ方式を採用する場合は、カメラに光学ファインダを備えているため、二つのスイッチ機能は、上記の場合と同じではない。そこで、次に、本実施例を、ノーマリークローズ方式で作動させる場合を説明するが、上記の説明と同じところは、出来るだけ簡単に説明することにする。
ノーマリークローズ方式を採用した場合には、図2に示された状態が、撮影待機状態となる。このとき、開口部1aは、4枚の羽根15〜18によって閉じているため、被写体光は固体撮像素子に当たっておらず、撮影者は、光学ファインダによって撮影したい被写体像を観察することになる。この状態で、カメラのレリーズボタンが押されると、モータによって、図示していないカメラ本体側の部材が始動すると共に、図示していない電磁石のコイルに対して電流が供給される。そのため、セット部材12は、図示していないカメラ本体側の部材によって時計方向へ回転させられ、その押動部12aによって駆動部材9の被押動部9aを押し、駆動部材9を図示していない駆動ばねの付勢力に抗して反時計方向へ回転させる。
それによって、駆動部材は、一方では、駆動ピン9cによってシャッタ羽根を作動させ、開口部1aを開いていく。また、他方では、スイッチ操作部材11が押動ピン9dに追従して時計方向へ回転させられていく。そして、このようなスイッチ操作部材11の時計方向への回転は、スイッチばね7の端部7aが固定接点軸5に接触することによって一時的に停止する。しかしながら、スイッチ操作部材11は、その後、4枚の羽根15〜18が開口部1aを全開にした段階で、その被押動部11aを駆動部材9の押動ピン9dに押されて、さらに時計方向へ回転し、操作部11cがスイッチばね7の端部7bを固定接点軸6から離す。その後、鉄片部材10が電磁石の鉄芯8に接触した段階で、図示していないカメラ本体側の部材の作動が停止すると同時に、セット部材12の被押動部12bに対する押圧力が解かれていく。そのため、セット部材12は初期位置へ復帰するが、駆動部材9は、鉄片部材10が鉄芯8に吸着保持された状態で留まっている。従って、このときの状態は、図1に示された状態と同じである。
ところで、本実施例においては、ノーマリークローズ方式で作動させる場合、上記のようにして、端部7bが固定接点軸6から離れたときに、そのオフ信号によって、固体撮像素子に蓄積されている電荷を放出し、実際の撮影が開始されるようにする。但し、そのようにすると、カメラの仕様によっては、露光時間の短いときに、シャッタ羽根の閉じ作動のタイミングが適正に得られなくなることもある。そのため、そのようなおそれのある場合には、端部7bが固定接点軸6から離れたとき、遅延回路を介して、固体撮像素子に蓄積されている電荷を放出し、実際の撮影を開始させることになる。
このようにして、実際の撮影が開始され、所定の時間が経過すると、露光時間制御回路からの信号によって、図示していない電磁石のコイルに対する通電が断たれ、駆動部材9は、図示していない駆動ばねの付勢力によって時計方向へ急速に回転させられる。そのため、駆動ピン9cは、アーム13を時計方向へ回転させて、シャッタ羽根に閉じ作動を行わせ、スイッチ操作部材11は、押動ピン9dに追従して反時計方向へ回転させられていく。そして、スイッチ操作部材11は、スイッチばね7の端部7bが固定接点軸6に接触することによって一時的に停止するが、その後、被押動部11bを押動ピン9dに押されることによって、さらに反時計方向へ回転させられ、シャッタ羽根が開口部1aを閉じた直後には、操作部11cがスイッチばね7の端部7aを押し、固定接点軸5から離すことによって、上記したノーマリーオープン方式の場合と同様に、撮像情報が記憶装置に転送される。また、端部7aが固定接点軸5から離れた直後には、駆動ピン9cが緩衝部材3に当接することによって、駆動部材9の回転が停止し、図2に示された次の撮影待機状態になる。
本実施例を、図4及び図5を用いて説明する。尚、図4は、シャッタ羽根の全開状態を示す平面図であり、図5は、シャッタ羽根の閉鎖状態を示す平面図であるが、実施例1の説明に用いた図1及び図2の場合とは異なり、構成部材を理解し易くするために、シャッタ地板の左側約1/2だけを示したものである。そこで、本実施例の構成を説明する。シャッタ地板21は、その略中央部に、撮影光路用の開口部21aを有しているが、図4及び図5には、その左側の一部だけを示してある。また、図4には、補助地板22と中間板23の一部だけを示しているが、それらは、シャッタ地板21の背面側において、所定の間隔を空けてシャッタ地板21に取り付けられており、シャッタ地板21と中間板23の間に後述の先羽根の羽根室を構成し、中間板23と補助地板22の間に後述の後羽根の羽根室を構成している。そして、それらの補助地板22,中間板23にも、開口部21aと重なるようにして、略同じ大きさをした撮影光路用の開口部22a,23aが形成されている。
シャッタ地板21には、開口部21aの左側上方位置に二つの円弧状の長孔21b,21cが形成され、開口部21aの左側下方位置に一つの円弧状の長孔21dが形成されている。そして、それらのうち長孔21b,21dの下方端には周知の緩衝部材24,25が取り付けられている。また、シャッタ地板21の表面側(図面上で手前側)には、三つの軸21e,21f,21gと、八つの位置決めピン21h,21i,21j,21k,21m,21n,21p,21qが立設され、背面側には、四つの軸21r,21s,21t,21uが立設されている。そして、それらのうち軸21eと軸21t、及び軸21fと軸21rは、各々同心上に設けられている。
また、シャッタ地板21には、スイッチ機構が設けられているが、本実施例のスイッチ機構は、実施例1の場合と全く同じ構成をしている。即ち、シャッタ地板21には、それらの一端を、シャッタ地板21の表面側に長く突き出すようにして、三つの固定接点軸26,27,28が取り付けられていており、それらの他端は、シャッタ地板21の背面側において、シャッタ地板21に取り付けられている図示していないプリント配線板に接続されている。また、シャッタ地板21の表面側で、固定接点軸26にスイッチばね29が巻回されているが、その一端部29aは、固定接点軸27に接触する習性を有しており、他端部29bは、固定接点軸28に接触する習性を有している。
シャッタ地板21の上記の軸21gには、スイッチ操作部材30が回転可能に取り付けられている。このスイッチ操作部材30は、実施例1のスイッチ操作部材11と同じ形状をしており、二つの被押動部30a,30bと、スイッチばね29の二つの端部29a,29bを押すために折曲部として形成された操作部30cを有している。そして、図4においては、その操作部30cが、一方の端部29bを押すことによって、その端部29bと固定接点軸28との接触を断っており、他方の端部29aと固定接点軸27との接触を許している。尚、本実施例のスイッチ機構も、三つの固定接点軸26,27,28とスイッチばね29とによって、オフタイプの二つのスイッチが構成されている。
シャッタ地板21の上記の軸21eには、永久磁石製の回転子31が回転可能に取り付けられている。この回転子31は、径方向に2極に着磁されており、図4においては、その磁極の境界が一点鎖線で示されている。また、回転子31のシャッタ地板21側の面には、一体成形加工によって合成樹脂製の先羽根用駆動部材32が一体化されており、その径方向に延伸している先端には駆動ピン32aが設けられている。そして、その駆動ピン32aは、根元部の断面が円形であって、先端部の断面が小判型となるように形成されており、その根元部は上記の円弧状の長孔21d内で移動するようになっていて、先端部は、羽根室内において、後述の先羽根に連結されている。
本実施例における一方のシャッタ羽根であって、シャッタ地板21と中間板23との間に配置されている先羽根は、シャッタ地板21の背面側に立設された上記の軸21t,21uに対して回転可能に取り付けられている二つのアーム33,34と、それらの先端に向けて順に枢支された4枚の羽根35,36,37,38とで構成されている。そして、アーム33には、軸21t側の位置に周知の孔が形成されていて、そこに上記の駆動ピン32aの先端部が嵌合している。そのため、4枚の羽根35,36,37,38は、図4においては重畳状態になっているが、先羽根用駆動部材32が回転子31と共に反時計方向へ回転すると、相互の重なりを小さくしつつ開口部21aを覆っていくようになっている。
シャッタ地板21の軸21fには、永久磁石製の回転子39が回転可能に取り付けられている。この回転子39も、径方向に2極に着磁されており、図4においては、その磁極の境界が一点鎖線で示されている。また、回転子39のシャッタ地板21側の面には、一体成形加工によって合成樹脂製の後羽根用駆動部材40が一体化されているが、この後羽根用駆動部材40には、上記の先羽根用駆動部材31の駆動ピン31aと同じ形状をしていてシャッタ地板21の長孔21bに挿入されている駆動ピン40aのほか、シャッタ地板21の長孔21cに挿入されている押動ピン40bが設けられている。そして、その駆動ピン40aの先端部は、羽根室内において、後述の後羽根に連結されており、押動ピン40bは、後羽根用駆動部材40の回転方向に対応して、上記のスイッチ操作部材30の被押動部30a,30bのいずれかを押すようになっている。
本実施例における後羽根は、中間板23と補助地板22の間に配置されていて、シャッタ地板21の背面側に立設された上記の軸21r,21sに対して回転可能に取り付けられている二つのアーム41,42と、それらの先端に向けて順に枢支された4枚の羽根43,44,45,46とで構成されている。そして、アーム41には、軸21r側の位置に周知の孔が形成されており、そこに駆動ピン40aの先端部が嵌合している。そのため、4枚の羽根43,44,45,46は、図4においては重畳状態になっているが、後羽根用駆動部材40が回転子39と共に時計方向へ回転すると、相互の重なりを小さくしつつ開口部21aを覆っていくようになっている。
最後に、上記の回転子31,39を回転させるための固定子の構成を説明する。回転子31を回転させるための固定子は、二つの板状のヨーク47,48と、コイル49,50を巻回しているボビン51,52とで構成されている。そして、ヨーク47,48は、その長さ方向の略中央部において円弧状に形成された部位を磁極部とし、各々、回転子31の円周面に対向させている。また、ヨーク47,48は、その長さ方向の両端に、略直角となるようにして形成された部位を、ボビン51,52の中空内に異なる方向から挿入し、その中空内で重ね合わせている。そして、この固定子は、ヨーク47,48の両端に形成された合計四つの孔を、シャッタ地板21の位置決めピン21m,21n,21p,21qに嵌合させている。
他方、回転子39を回転させるための固定子も、上記の回転子31を回転させるための固定子と同じ構成をしていて、二つの板状のヨーク53,54と、コイル55,56を巻回しているボビン57,58とで構成されている。そして、ヨーク53,54は、略中央部に円弧状に形成された磁極部を回転子39の円周面に対向させている。また、ヨーク53,54は、長さ方向の両端において略直角となるように形成されている部位を、ボビン57,58の中空内に異なる方向から挿入し重ね合わせている。そして、この固定子は、ヨーク53,54に形成された合計四つの孔を、シャッタ地板21の位置決めピン21h,21i,21j,21kに嵌合させている。
尚、図4及び図5には示していないが、回転子31,39が、軸21e,21fから抜けないようにするためと、ヨーク47,48,53,54が、位置決めピン21m,21n,21p,21q,21h,21i,21j,21kから抜けないようにするために、実際には、シャッタ地板21に対して、シャッタ地板21と平行になるようにしてカバー板が取り付けられており、上記の軸や位置決めピンの先端は、そのカバー板に設けられた夫々の孔に嵌合させられている。また、上記の説明からも分かるように、本実施例における二つの駆動部材32,40の駆動源はモータであり、その構成と作動原理は、特許文献2に記載されている電流制御式のモータと実質的に同じである。そして、本実施例の場合には、回転子31,39は、コイル49,50とコイル55,56の各々に対して、順方向の電流が供給されると反時計方向へ回転させられ、逆方向の電流が供給されると時計方向へ回転させられるようになっている。
次に、本実施例の作動を、ノーマリーオープン方式の場合で説明する。図4は、撮影に先立って、カメラの電源スイッチをオン状態にした撮影待機状態を示したものであり、被写体光は、全開状態となっている開口部1aから入射し、図示していない固体撮像素子に当たっている。そのため、撮影者は、電子ファインダによって被写体像の観察が可能になっている。また、このとき、コイル49,50及びコイル55,56には通電されていないが、永久磁石製である回転子31,39は、この回転位置を確実に維持できるようになっている。何故ならば、回転子31は、ヨーク47,48の磁極部との間に作用する磁気的な吸引力によって時計方向へ回転するように付勢され、駆動部材32の駆動ピン32aを緩衝部材25に押し付けた状態にさせられており、回転子39は、ヨーク53,54の磁極部との間に作用する磁気的な吸引力によって反時計方向へ回転するように付勢され、駆動部材40の駆動ピン40aを長孔21bの上端に押し付けた状態にさせられているからである。
撮影に際してカメラのレリーズボタンを押すと、コイル49,50に対して順方向の電流が供給される。そのため、先羽根用駆動部材32は回転子31と共に反時計方向へ回転させられ、駆動ピン32aによってアーム33を反時計方向へ回転させるので、先羽根の4枚の羽根35〜38は相互の重なりを小さくしつつ上方へ作動させられ、開口部21aを覆っていく。このような先羽根用駆動部材32の回転は、4枚の羽根35〜38が開口部21aを完全に覆った直後に、その駆動ピン32aが長孔21dの上端に当接することによって停止させられる。そして、固体撮像素子に蓄積されていた電荷が放出されると、今度は、コイル49,50に対して逆方向の電流が供給される。そのため、先羽根用駆動部材32は時計方向へ回転させられ、駆動ピン32aによってアーム33を時計方向へ回転させるので、4枚の羽根35〜38は相互の重なりを大きくしつつ下方へ作動させられ、開口部21aを開いていく。
先羽根が開口部21aの開き作動を開始してから所定の時間が経過すると、コイル55,56に対して逆方向の電流が供給される。そのため、後羽根用駆動部材40は回転子39と共に時計方向へ回転させられ、駆動ピン40aによってアーム41を時計方向へ回転させるので、後羽根の4枚の羽根43〜46は相互の重なりを小さくしつつ下方へ作動させられ、開口部21aを覆っていく。そして、先羽根の4枚の羽根35〜38が未だ開口部21a内にあるうちに、後羽根の4枚の羽根43〜46が開口部21aを覆い始めた場合には、先羽根のスリット形成羽根である羽根38と、後羽根のスリット形成羽根である羽根46とで形成されるスリットにより、固体撮像素子の撮像面が露光されていく。他方、後羽根用駆動部材40が、時計方向へ回転し始めると、その押動ピン40bが、スイッチ操作部材30の被押動部30aから離れていこうとする。そのため、スイッチ操作部材30は、スイッチばね29の端部29bに押され、押動ピン40bに追従して反時計方向へ回転させられていく。そして、そのスイッチ操作部材30の回転は、スイッチばね29の端部29bが固定接点軸28に接触するとによって一時的に停止する。
このようにして露光作動が行われてゆき、先羽根の4枚の羽根35〜38が開口部21aから完全に退くと、その直後に、駆動ピン32aが緩衝部材25に当接することによって、先羽根用駆動部材32の回転が停止させられる。他方、後羽根用駆動部材40は、その押動ピン40aが、一時的に停止していたスイッチ操作部材30の被押動部30bを押し、スイッチ操作部材30を強制的に反時計方向へ回転させるようになる。そして、後羽根の4枚の羽根43〜46が開口部21aを完全に閉じた直後には、スイッチ操作部材30の操作部30cがスイッチばね29の端部29aを押し、固定接点軸27から離すことになり、さらにその直後には、駆動ピン40aが緩衝部材24に当接することによって、後羽根用駆動部材40の回転が停止する。図5は、その停止状態を示したものである。
そして、本実施例の場合には、このようにスイッチばね29の端部29aが固定接点軸27から離れたときのスイッチ信号、即ちオフ信号によって、固体撮像素子に蓄積された撮像情報が記憶装置に転送される。但し、本実施例の場合にも、記憶装置への転送は、遅延回路を介して行うようにすることが可能であるため、後羽根の4枚の羽根43〜46が開口部21aを完全に閉じ終わる前に、スイッチばね29の端部29aが固定接点軸27から離れるようにしてもよい。
このようにして、記憶装置に対する撮像情報の転送が終了すると、コイル55,56に対して順方向の電流が供給される。そのため、後羽根用駆動部材40は回転子39と共に反時計方向へ回転させられ、駆動ピン40aによってアーム41を反時計方向へ回転させるので、後羽根の4枚の羽根43〜46は相互の重なりを大きくしつつ上方へ作動させられ、開口部21aを開いていく。そして、後羽根用駆動部材40が、反時計方向へ回転し始めると、その押動ピン40bが、スイッチ操作部材30の被押動部30bから離れていこうとするため、スイッチ操作部材30は、スイッチばね29の端部29aに押され、押動ピン40bに追従して時計方向へ回転させられていく。このようなスイッチ操作部材30の回転は、スイッチばね29の端部29aが固定接点軸27に接触するとによって一時的に停止させられるが、その直後には、被押動部30bが押動ピン40aによって強制的に押され、さらに時計方向へ回転させられることになる。
その後、後羽根の4枚の羽根43〜46が開口部21aを全開にした直後には、スイッチ操作部材30の操作部30cがスイッチばね29の端部29bを押し、固定接点軸28から離すことになり、そのオフ信号によって、電子ファインダが機能するようになる。そして、端部29bが固定接点軸28から離れた直後には、駆動ピン40aが長孔21bの上端に当接することによって、後羽根用駆動部材40の回転が停止させられる。そして、その後、コイル49,50とコイル55,56への通電を断った状態が、図4に示された状態であり、次の撮影の待機状態である。尚、本実施例の場合には、スイッチばね29の端部29bが固定接点軸28から離れたときのオフ信号で、電子ファインダを機能させるようにしているが、それに代えて又はそれと同時に、コイル49,50とコイル55,56への通電を断つようにすることも可能である。また、コイル49,50への通電は、スイッチばね29の端部29aが固定接点軸27から離れたときのオフ信号で、断つようにすることも可能である。
尚、本実施例では、後羽根用駆動部材40の押動ピン40bが、スイッチ操作部材30を往復回転させる構成をしているが、本発明は、そのような構成に限定されず、先羽根用駆動部材32に押動ピンを設け、スイッチばね29などのスイッチ機構の配置位置を変え、スイッチ操作部材30を、その押動ピンによって往復回転させ得るように構成しても構わない。そして、そのように構成した場合には、カメラのレリーズ直後に、先羽根の4枚の羽根35〜38が開口部21aを完全に覆ったときのオフ信号で、例えば、それまで固体撮像素子に蓄積されていた電荷を放出させるようにすることが可能になるし、その後の開き作動の終了段階におけるオフ信号で、例えば、フラッシュ回路を働かせるようにすることが可能になる。
また、上記の作動説明は、本実施例のフォーカルプレンシャッタを、ノーマリーオープン方式で作動させた場合の説明である。しかしながら、本実施例のフォーカルプレンシャッタは、カメラに光学ファインダを備えることによって、ノーマリークローズ方式で作動させることも可能であり、そのようにする場合には、周知のように、先羽根と後羽根が、図5に示された状態にあるときが撮影待機状態になる。そして、カメラのレリーズボタンが押されると、二つの駆動部材32,40が共に反時計方向へ回転させられ、後羽根の4枚の羽根43〜46は開口部21aの上方位置に格納され、先羽根の4枚の羽根35〜38は開口部21aを完全に覆った状態になる。その後は、上記のようにして、二つの駆動部材32,40を順に時計方向へ回転させることによって露光作動が行われ、再び、図5に示された撮影待機状態になる。
このようにして、ノーマリークローズ方式で作動させる場合にも、本実施例のスイッチ機構には、有効な働きをさせることが可能である。即ち、本実施例の場合には、図5に示された状態において、先羽根のスリット形成羽根38と、後羽根のスリット形成羽根46との間が離れている。そのため、カメラのレリーズボタンが押されたとき、上記のようにして二つの駆動部材32,40が同時に反時計方向へ回転させられると、それらのスリット形成羽根38,46の間から固体撮像素子が露光されてしまうことになる。そのため、レリーズボタンが押された後、先羽根の4枚の羽根35〜38が開口部21aを完全に覆ったときにオフ信号を発生させると、それまでの過程で固体撮像素子に蓄積された電荷を放出させてしまうようにすることが可能になる。そして、その後の露光作動終了時におけるオフ信号では、上記と同様に、撮像情報を記憶装置へ転送させるようにする。
尚、上記のようにして二つの駆動部材32,40を共に反時計方向へ回転させるとき、先羽根用駆動部材32の方を少し先に回転させるようにすれば、スリット形成羽根38,46の一部を重ねて作動させるようにすることは可能であるが、そのようにした場合であっても、露光作動前に固体撮像素子に蓄積された電荷を放出させてしまうようにすることは一般に行われていることである。それは、カメラの不使用状態が長く続くと、図5に示すように、後羽根の4枚の羽根43〜46が開口部21aを完全に覆っている場合でも、羽根相互間の隙間などからの僅かな漏光により、画質に影響を及ぼしてしまうことがあるからである。
また、上記したように、本実施例の先羽根用駆動部材32に押動ピンを設け、スイッチばね29などのスイッチ機構の配置位置を変え、スイッチ操作部材30を、その押動ピンによって往復回転させ得るように構成したフォーカルプレンシャッタを、ノーマリークローズ方式で作動させる場合にも、本実施例のスイッチ機構には、有効な働きをさせることが可能である。即ち、その場合には、カメラのレリーズボタンが押されて、二つの駆動部材32,40が共に反時計方向へ回転させられ、先羽根の4枚の羽根35〜38が開口部21aを完全に覆ったときにオフ信号を発生させると、それまでに固体撮像素子に蓄積された電荷を放出させてしまうようにすることが可能になる。そして、その後、その後の開き作動の終了段階におけるオフ信号で、フラッシュ回路を働かせるようにすることが可能になる。
尚、実施例2の構成からも分かるように、実施例2の構成から、先羽根と、先羽根用駆動部材32と、その駆動部材32の駆動源であるモータとを取り除くと、実施例1で説明した構成とは、駆動源が異なるだけであって、実質的に同じ構成になる。従って、本発明は、実施例1のように、一つのシャッタ羽根を備えている場合に、駆動部材の駆動源をモータにしても構わないし、実施例2のように、二つのシャッタ羽根を備えている場合に、二つの駆動部材の駆動源を、ばねにしても構わない。また、上記のスイッチ機構の使用目的は、極めて代表的なものを例示したに過ぎず、実際には、これらのほかにも種々の目的で使用することが可能であることは言うまでもない。
シャッタ羽根の全開状態を示す実施例1の平面図である。 シャッタ羽根の閉鎖状態を示す実施例1の平面図である。 実施例1の図1の状態におけるスイッチ回路図である。 シャッタ羽根の全開状態を示す実施例2の平面図である。 シャッタ羽根の閉鎖状態を示す実施例2の平面図である。
符号の説明
1,21 シャッタ地板
1a,2a,21a〜23a 開口部
1b,1c,21b〜21d 長孔
1d〜1g,21e〜21g,21r〜21u 軸
2,22 補助地板
3,24,25 緩衝部材
4〜6,26〜28 固定接点軸
7,29 スイッチばね
7a,7b,29a,29b 端部
8 鉄芯
9 駆動部材
9a,11a,11b,12b,30a,30b 被押動部
9b 取付部
9c,32a,40a 駆動ピン
9d,40b 押動ピン
10 鉄片部材
11,30 スイッチ操作部材
11c,30c 操作部
12 セット部材
12a 押動部
13,14,33,34,41,42 アーム
15〜18,35〜38,43〜46 羽根
21h〜21k,21m,21n,21p,21q 位置決めピン
23 中間板
31,39 回転子
32 先羽根用駆動部材
40 後羽根用駆動部材
47,48,53,54 ヨーク
49,50,55,56 コイル
51,52,57,58 ボビン

Claims (1)

  1. 撮影光路用の開口部を有している地板と、押動部を有していて前記地板に対して回転可能に取り付けられており撮影の終了段階においては駆動ばねの付勢力によって回転させられシャッタ羽根に前記開口部の閉じ作動を行わせる駆動部材と、前記地板に対して回転可能に取り付けられておりセット作動時には前記駆動部材を前記駆動ばねの付勢力に抗して回転させ前記シャッタ羽根に前記開口部の開き作動を行わせるセット部材と、操作部と二つの被押動部とを有していて前記セット部材と同軸上で前記地板に対して回転可能に取り付けられており前記駆動部材の回転方向に対応して前記押動部が該二つの被押動部のどちらを押すかによって第1回転位置と第2回転位置との間で相反する方向へ回転させられるスイッチ操作部材と、前記地板に取り付けられている第1〜第3固定接点軸と、前記第1固定接点軸に巻回されていて一端部が前記第2固定接点軸に接触する習性を有し他端部が前記第3固定接点軸に接触する習性を有しているスイッチばねと、を備えており、前記スイッチ操作部材が、前記第1回転位置及びその近傍位置にあるときには、前記操作部が前記スイッチばねの前記一端部を押して前記第2固定接点軸との接触を解き、前記第2回転位置及びその近傍位置にあるときには、前記操作部が前記スイッチばねの前記他端部を押して前記第3固定接点軸との接触を解き、それらの位置の間の位置にあるときには、前記操作部が前記スイッチばねに接触しないようにしていることを特徴とするデジタルカメラ用フォーカルプレンシャッタ。
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