JP4929637B2 - インクジェットプリンタのヘッド駆動装置及びヘッド駆動方法 - Google Patents
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このようなインクジェットプリンタは、一般に、インクカートリッジと印字ヘッドとが一体的に備えられたキャリッジなどと称される移動体が印刷媒体上をその搬送方向と交差する方向に往復しながらその印字ヘッドのノズルから液体インク滴を吐出(噴射)して印刷媒体上に微小なインクドットを形成することで、当該印刷媒体上に所定の文字や画像を描画して所望の印刷物を作成するようになっている。そして、このキャリッジに黒色(ブラック)を含めた4色(イエロー、マゼンタ、シアン)のインクカートリッジと各色毎の印字ヘッドを備えることで、モノクロ印刷のみならず、各色を組み合わせたフルカラー印刷も容易に行えるようになっている(更に、これらの各色に、ライトシアンやライトマゼンタなどを加えた6色や7色、或いは8色のものも実用化されている)。
この発明3に係るインクジェットプリンタのヘッド駆動装置によれば、検査用駆動信号の出力及び残留振動の検出を印刷動作中に行う構成としたため、印刷動作中でも残留振動からノズルの状態をリアルタイムに検出することができる。
この発明4に係るインクジェットプリンタのヘッド駆動装置によれば、少なくとも一枚の印刷媒体の印刷動作中に、検査用駆動信号の出力及び残留振動の検出を全てのノズルに対して行う構成としたため、複数の印刷媒体に対して印刷を繰り返す場合であっても、その残留振動からノズルの状態を常時リアルタイムに検出することができる。
図1は、本実施形態のインクジェットプリンタ1の概略構成を示す平面図である。このインクジェットプリンタ1は、図1に示すように、ヘッドユニット2及びインクカートリッジ3を搭載したキャリッジ4を備え、このキャリッジ4は1組のキャリッジ軸5に案内されて主走査方向に移動できるようになっている。また、キャリッジ4の一部は歯付きベルト9に固定され、且つ歯付きベルト9は、モータ6の回転軸に固定された駆動プーリ7と従動プーリ8との間に掛け渡されている。
次にステップS2に移行して、検査ノズル選択情報を読込む。この検査ノズル選択情報は、例えば前述した図18aのように検査ノズルを設定する際、例えば印刷媒体aの大きさに応じてどのタイミングでノズル状態を検査するかといった内容を示す。
次にステップS4に移行して、印字データSIH、検査ノズル選択データSILからなる画素データSI及び駆動波形パターンデータSPを送信する。
次にステップS5に移行して、残留振動検出回路15のトランジスタQのゲート電圧DSELをハイレベルにして圧電式アクチュエータ22を駆動信号発生回路70に接続する。
次にステップS7に移行して、選択部の作用によって各ノズル毎に、画素データSIによる駆動波形を選択する。
次にステップS8に移行して、現在処理しているノズルが検査対象ノズルであるか否かを判定し、検査対象ノズルである場合にはステップS9に移行し、そうでない場合にはステップS14に移行する。
ステップS10では、残留振動検出回路15のトランジスタQのゲート電圧DSELをローレベルにして圧電式アクチュエータ22を残留振動検出回路15に接続してからステップS11に移行する。
ステップS12では、ステップS11で行われている残留振動検出処理が終了したか否かを判定し、残留振動検出処理が終了した場合にはステップS13に移行し、そうでない場合にはステップS10に移行する。
ステップS14では、検査用駆動信号COMtest及び駆動信号COMの出力が終了したか否かを判定し、検査用駆動信号COMtest及び駆動信号COMの出力が終了した場合にはステップS15に移行し、そうでない場合には待機する。
この演算処理によれば、印字処理しているノズルが検査対象ノズルである場合には検査用駆動信号COMtestを選択し、残留振動検出回路15のトランジスタQのゲート電圧DSELをハイレベルにして圧電式アクチュエータ22を駆動信号発生回路70に接続した状態で、キャビティ容積拡大駆動信号COMpullを当該ノズルの圧電式アクチュエータ22に供給し、キャビティ23の容積が拡大されて圧力変動が発生したら、残留振動検出回路15のトランジスタQのゲート電圧DSELをローレベルにして圧電式アクチュエータ22を残留振動検出回路15に接続し、その状態、つまり拡大されたキャビティ23の容積を保持してキャビティ23、即ち圧電式アクチュエータ22に発生する圧力変動発生後の残留振動を検出し、前述したようにしてノズルの状態を検査する。検査が終了したら、残留振動検出回路15のトランジスタQのゲート電圧DSELをローレベルにして圧電式アクチュエータ22を駆動信号発生回路70に接続し、検査したノズルがインク滴を吐出するノズルであれば、この検査に引き続いて駆動信号COMを供給してインク滴を吐出する。
また、少なくとも一枚の印刷媒体aの印刷動作中に、検査用駆動信号COMtestの出力及び残留振動の検出を全てのノズルに対して行うことにより、複数の印刷媒体aに対して印刷を繰り返す場合であっても、その残留振動からノズルの状態を常時リアルタイムに検出することができる。
Claims (5)
- インク滴を吐出する複数のノズルと、各ノズルに夫々連通する複数の圧力室と、各圧力室に対応してインク滴を吐出するために設けられ且つ圧電素子で構成される複数のアクチュエータとを備えたインクジェットプリンタのノズルヘッドに対し、前記アクチュエータに駆動信号を出力する駆動手段と、前記圧力室内の圧力変化発生後の残留振動を、前記アクチュエータを構成する圧電素子の起電力の変化として検出する残留振動検出回路とを備え、前記駆動手段は、画像データに基づいて各ノズルのインク滴吐出の有無を設定する印字データ及び各ノズルのうち何れのノズルの圧力室に対して前記残留振動の検出を行うかを設定する検査ノズル選択データに基づいて、時系列的に配置された検査用駆動信号及び駆動信号を選択することで、駆動信号によってインク滴を吐出するノズルのアクチュエータに対してインク滴を吐出する駆動信号の前に、インク滴を吐出させないで前記残留振動を検出するための前記検査用駆動信号を出力すると共に、駆動信号によってインク滴を吐出しないノズルの前記アクチュエータに対しても前記検査用駆動信号を出力し、前記残留振動検出回路は、前記検査用駆動信号による圧力室内の圧力変化発生後の残留振動を、前記アクチュエータを構成する圧電素子の起電力の変化として検出することを特徴とするインクジェットプリンタのヘッド駆動装置。
- 前記検査用駆動信号の出力及び残留振動の検出を印刷動作中に行うことを特徴とする請求項1に記載のインクジェットプリンタのヘッド駆動装置。
- 少なくとも一枚の印刷媒体の印刷動作中に、前記検査用駆動信号の出力及び残留振動の検出を全てのノズルに対して行うことを特徴とする請求項1又は2に記載のインクジェットプリンタのヘッド駆動装置。
- 前記駆動手段は、前記検査用駆動信号に、圧力室の容積を拡大してインクを引き込む第1段階と、前記第1段階に引き続いて圧力室の容積を保持する第2段階と、前記第2段階に引き続いてインク滴を吐出しないで圧力室の容積を縮小する第3段階とを設け、前記残留振動検出回路は、前記検査用駆動信号の第2段階で、前記圧力室内の圧力変化発生後の残留振動を検出することを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載のインクジェットプリンタのヘッド駆動装置。
- インク滴を吐出する複数のノズルと、各ノズルに夫々連通する複数の圧力室と、各圧力室に対応してインク滴を吐出するために設けられ且つ圧電素子で構成される複数のアクチュエータとを備えたインクジェットプリンタのノズルヘッドに対し、前記アクチュエータに駆動信号を出力し、その駆動信号による圧力室内の圧力変化発生後の残留振動を、前記アクチュエータを構成する圧電素子の起電力の変化として検出するにあたり、画像データに基づいて各ノズルのインク滴吐出の有無を設定する印字データ及び各ノズルのうち何れのノズルの圧力室に対して前記残留振動の検出を行うかを設定する検査ノズル選択データに基づいて、時系列的に配置された検査用駆動信号及び駆動信号を選択することで、駆動信号によってインク滴を吐出するノズルのアクチュエータに対してインク滴を吐出する駆動信号の前に、インク滴を吐出させないで前記残留振動を検出するための前記検査用駆動信号を出力すると共に、駆動信号によってインク滴を吐出しないノズルの前記アクチュエータに対しても前記検査用駆動信号を出力し、その検査用駆動信号による圧力室内の圧力変化発生後の残留振動を、前記アクチュエータを構成する圧電素子の起電力の変化として検出することを特徴とするインクジェットプリンタのヘッド駆動方法。
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