JP2007203493A - インクジェットプリンタ - Google Patents

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智紀 波多野
Kunio Tabata
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修 新川
Toshiyuki Suzuki
俊行 鈴木
Atsushi Oshima
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Abstract

【課題】駆動パルス供給線に接続される圧電式アクチュエータ及び容量性負荷の総静電容量を一定にすることで、インク滴吐出特性を安定化する。
【解決手段】駆動パルスPCOMの供給線に並列に断続可能な複数の容量性負荷C0〜C10と、温度を検出する温度センサ15とを備え、インク滴を吐出すべきノズル24の数又はそれを駆動する圧電式アクチュエータ22の数に応じて駆動パルスPCOMの供給線への容量性負荷C0〜C10の断続状態を設定すると共に温度センサ15で検出される温度に応じて当該容量性負荷C0〜C10の断続状態を補正することで、駆動パルスPCOM供給線に接続される総静電容量を一定にする。
【選択図】図13

Description

本発明は、例えば複数色の液体インクの微小なインク滴を複数のノズルから吐出してその微粒子(インクドット)を印刷媒体上に形成することにより、所定の文字や画像を描画するようにしたインクジェットプリンタに関するものである。
このようなインクジェットプリンタは、一般に安価で且つ高品質のカラー印刷物が容易に得られることから、パーソナルコンピュータやデジタルカメラなどの普及に伴い、オフィスのみならず一般ユーザにも広く普及してきている。
このようなインクジェットプリンタは、一般に、インクカートリッジと印字ヘッド(インクジェットヘッドともいう)とが一体的に備えられたキャリッジなどと称される移動体が印刷媒体上をその搬送方向と交差する方向に往復しながらその印字ヘッドのノズルから液体インク滴を吐出(噴射)して印刷媒体上に微小なインクドットを形成することで、当該印刷媒体上に所定の文字や画像を描画して所望の印刷物を作成するようになっている。そして、このキャリッジに黒色(ブラック)を含めた4色(イエロー、マゼンタ、シアン)のインクカートリッジと各色毎の印字ヘッドを備えることで、モノクロ印刷のみならず、各色を組み合わせたフルカラー印刷も容易に行えるようになっている(更に、これらの各色に、ライトシアンやライトマゼンタなどを加えた6色や7色、或いは8色のものも実用化されている)。
このようなインクジェットプリンタでは、駆動パルスによってアクチュエータを駆動して圧力室内の圧力を変化せしめ、その圧力変化で当該圧力室内のインクを当該圧力室に連通するノズルからインク滴として吐出する。アクチュエータにも幾つかの種類があり、例えばピエゾ方式のインクジェットプリンタでは、アクチュエータであるピエゾ(圧電)素子に駆動パルスを印加すると圧力室に接する振動板が変位し、これにより圧力室内の圧力が変化してインク滴が吐出される。
ところで、この種のインクジェットプリンタでは、印刷所要時間の短縮、駆動回路の簡素化、信号線数の低減化などを目的として、複数のノズルのアクチュエータに共通の駆動パルスを印加するようにしている。つまり、同じ駆動パルスを複数のアクチュエータに同時に供給するのであり、このような場合、一つの駆動パルス(或いはその供給線)に複数のアクチュエータが並列に接続されることになる。接続されるアクチュエータは、インク滴を吐出すべきノズル、つまり印字データに応じて選択される。このように一つの駆動パルスに接続されるアクチュエータの数が変化する場合、その接続数に応じてインク滴の吐出特性が変化することが明らかになってきた。そこで、下記特許文献1に記載されるインクジェットプリンタでは、容量の異なる複数の容量性負荷を駆動パルス供給線に対して並列に断続可能に配設し、実際に駆動されるアクチュエータ(又はインク滴を吐出すべきノズル)の数に応じて、駆動パルス供給線への容量性負荷の断続状態を設定し、これにより駆動パルス供給線に接続されるアクチュエータ及び容量性負荷の総容量が一定になるようにしてインク滴吐出特性の安定化を図っている。
特開平11−320872号公報
しかしながら、前記従来のインクジェットプリンタでは、圧電式アクチュエータの比誘電率と容量性負荷の比誘電率とが温度によって変化するため、両者の容量は温度によって変化する。従って、単に駆動されるアクチュエータ(又はインク滴を吐出すべきノズル)の数に応じて駆動パルス供給線への容量性負荷の断続状態を設定しても、必ずしも駆動パルス供給線に接続されるアクチュエータ及び容量性負荷の総容量を一定にすることができず、その結果、インク滴吐出特性が安定しないという問題が生じる。
本発明は、上記のような問題点に着目してなされたものであり、駆動パルス供給線への容量性負荷の断続状態を温度に応じて補正することで、駆動パルス供給線に接続されるアクチュエータ及び容量性負荷の総容量を一定にし、インク滴吐出特性を安定化することができるインクジェットプリンタを提供することを目的とするものである。
[発明1]上記課題を解決するために、発明1のインクジェットプリンタは、インクジェットヘッドに設けられた複数のノズルと、各ノズルに対応して設けられた圧電式アクチュエータと、インク滴を吐出すべきノズルの圧電式アクチュエータに駆動パルスを印加して当該ノズルからインク滴を吐出する駆動手段とを備えたインクジェットプリンタにおいて、前記駆動パルスの供給線に並列に断続可能な複数の容量性負荷と、温度を検出する温度検出手段とを備え、前記駆動手段は、インク滴を吐出すべきノズルの数又はそれを駆動する圧電式アクチュエータの数に応じて前記駆動パルスの供給線への容量性負荷の断続状態を設定すると共に前記温度検出手段で検出される温度に応じて当該容量性負荷の断続状態を補正することを特徴とするものである。
この発明1に係るインクジェットプリンタによれば、駆動パルスの供給線に並列に断続可能な複数の容量性負荷と、温度を検出する温度検出手段とを備え、インク滴を吐出すべきノズルの数又はそれを駆動する圧電式アクチュエータの数に応じて駆動パルスの供給線への容量性負荷の断続状態を設定すると共に温度検出手段で検出される温度に応じて当該容量性負荷の断続状態を補正する構成としたため、駆動パルス供給線に接続されるアクチュエータ及び容量性負荷の総容量を一定にすることができ、もってインク滴吐出特性を安定化することができる。
[発明2]発明2のインクジェットプリンタは、前記発明1のインクジェットプリンタにおいて、前記駆動手段は、前駆駆動パルスの供給線に接続される圧電式アクチュエータ及び容量性負荷の総容量が一定になるように当該駆動パルス供給線への容量性負荷の断続状態を設定又は補正することを特徴とするものである。
この発明2に係るインクジェットプリンタによれば、駆動パルスの供給線に接続される圧電式アクチュエータ及び容量性負荷の総容量が一定になるように当該駆動パルス供給線への容量性負荷の断続状態を設定又は補正する構成としたため、インク滴吐出特性をより一層安定化することができる。
次に、本発明のインクジェットプリンタの駆動装置の第1実施形態について図面を参照しながら説明する。
図1は、本実施形態のインクジェットプリンタ1の概略構成を示す平面図である。このインクジェットプリンタ1は、図1に示すように、ヘッドユニット2及びインクカートリッジ3を搭載したキャリッジ4を備え、このキャリッジ4は1組のキャリッジ軸5に案内されて主走査方向に移動できるようになっている。また、キャリッジ4の一部は歯付きベルト9に固定され、且つ歯付きベルト9は、モータ6の回転軸に固定された駆動プーリ7と従動プーリ8との間に掛け渡されている。
更にキャリッジ4にはエンコーダ10が取付けられ、キャリッジ4の移動方向に沿ってリニアスケール11が設けられている。これにより、エンコーダ10によりキャリッジ4上のヘッドユニット2の位置を検出するようになっている。なお、図1において、符号12はヘッドユニット2とシステムコントローラなどとを電気的に接続するケーブルであり、符号13は、後述するインクジェットヘッドの表面をクリーニングするワイパであり、符号14は、そのインクジェットヘッドのノズル基板(図3参照)のキャッピングを行うキャップである。
このような構成からなるインクジェットプリンタ1では、エンコーダ10の検出信号がモータ制御回路(図示せず)に入力されると、そのモータ制御回路によりモータ6の回転動作が、加速、一定速度、減速、反転、加速、一定速度、減速、反転…といったように制御される。このようなモータ6の動作に伴って、キャリッジ4が主走査方向に往復移動を繰り返し、一定速度の区間が印刷領域に相当するので、その一定速度の際にキャリッジ4に搭載されるヘッドユニット2のノズルから印刷媒体a上にインク滴が吐出される。この結果、印刷媒体aには、そのインク滴からなるインクドットによって所定の文字や画像が記録(印字)される。
次に、図1に示すヘッドユニット2の具体的な構成について、図2a及び図3を参照して説明する。このヘッドユニット2は、図2aに示すようなインクジェットヘッド(ノズルヘッド)20を複数個備え、各インクジェットヘッド20は圧電式アクチュエータを用いたものである。インクジェットヘッド20は、図2aに示すように、振動板21と、この振動板21を変位させる圧電式アクチュエータ22と、内部に液体であるインクが充填され且つ振動板21の変位により内部の圧力が増減されるキャビティ(圧力室)23と、このキャビティ23に連通し且つ当該キャビティ23内の圧力の増減によりインクを液滴として吐出するノズル24とを少なくとも備えている。
更に詳述すると、インクジェットヘッド20は、ノズル24が形成されたノズル基板25と、キャビティ基板26と、振動板21と、複数の圧電素子27を積層した積層型の圧電式アクチュエータ22とを備えている。キャビティ基板26は、図示のように所定形状に形成され、これにより、キャビティ23と、これに連通するリザーバ28とが形成されている。また、リザーバ28は、インク供給チューブ29を介してインクカートリッジ3に接続されている。圧電式アクチュエータ22は、対向して配置される櫛歯状の電極31、32と、その電極31、32の各櫛歯と交互に配置される圧電素子27とからなる。また、圧電式アクチュエータ22は、その一端側が図2aに示すように、中間層30を介して振動板21と接合されている。
このような構成からなる圧電式アクチュエータ22では、第1電極31と第2電極32との間に印加される駆動パルス源からの駆動パルスにより、図2aに矢印で示すように上下方向に伸び縮みするモードを利用している。従って、圧電式アクチュエータ22では、例えば図2aに示すような駆動パルスが印加されると、振動板21に変位が生じてキャビティ23内の圧力が変化し、ノズル24からインク滴が吐出されるようになっている。具体的には、後段に詳述するように、キャビティ23の容積を拡大して(膨張させて)インクを引込み、次いでキャビティ23の容積を縮小して(収縮させて)インクを押出し、これによりノズルからインク滴を吐出する。なお、図2aに示すノズル基板26に形成されるインクジェットヘッド20毎のノズル24は、例えば図3に示すように配列されている。この図3の例では、4色のインク(Y:イエロー、M:マゼンタ、C:シアン、K:ブラック)に適用した場合のノズル24の配列パターンを示しており、これらの色の組合せにより所謂フルカラー印刷が可能となる。また、本実施形態では、各色毎に1440個のノズル24及び圧電式アクチュエータ22を備えている。
圧電式アクチュエータ22の他の例を図2bに示す。図中の符号は、図2aのものを流用している。この圧電式アクチュエータは、一般にユニモルフ型アクチュエータと呼ばれ、圧電素子27を二つの電極31、32で挟んだ簡単な構造であるが、駆動パルスを印加することによって、図2aの積層型アクチュエータと同様に、図の上下方向に伸び縮みし、キャビティ23の容積を拡大してインクを引き込み、次いでキャビティ23の容積を縮小してノズル24からインク滴を吐出する。ちなみに、圧電素子27は、何れもPZT(チタン酸ジルコン酸鉛)系材料からなる。
前記インクジェットプリンタ1内には、自身を制御するための制御装置が設けられている。この制御装置は、例えば図4に示すように、例えばパーソナルコンピュータ、デジタルカメラ等のホストコンピュータ60から入力された印刷データに基づいて、印刷装置や給紙装置等を制御することにより印刷媒体に印刷処理を行うものである。そして、ホストコンピュータ60から入力された印刷データを受取る入力インタフェース部61と、この入力インタフェース部61から入力された印刷データに基づいて印刷処理を実行する例えばマイクロコンピュータで構成される制御部62と、キャリッジモータ41を駆動制御するキャリッジモータドライバ63と、給紙モータ51を駆動制御する給紙モータドライバ64と、インクジェットヘッド20を駆動制御するヘッドドライバ65と、各ドライバ63、64、65の出力信号を外部のキャリッジモータ41、給紙モータ51、インクジェットヘッド20で使用する制御信号に変換して出力するインタフェース67とを備えて構成される。
制御部62は、印刷処理等の各種処理を実行するCPU(Central Processing Unit)62aと、入力インタフェース61を介して入力された印刷データ或いは当該印刷データ印刷処理等を実行する際の各種データを一時的に格納し、或いは印刷処理等のアプリケーションプログラムを一時的に展開するRAM(Random Access Memory)62cと、CPU62aで実行する制御プログラム等を格納する不揮発性半導体メモリで構成されるROM(Read-Only Memory)62dとを備えている。この制御部62は、インタフェース部61を介してホストコンピュータ60から印刷データ(画像データ)を入手すると、CPU62aが、この印刷データに所定の処理を実行して、何れのノズルからインク滴を吐出するか或いはどの程度のインク滴を吐出するかという印字データ(駆動パルス選択データ)を出力し、この印字データ及び各種センサからの入力データに基づいて、各ドライバ63〜65に制御信号を出力する。各ドライバ63〜65から制御信号が出力されると、これらがインタフェース部67で駆動信号(駆動パルス)に変換されてインクジェットヘッド20の複数のノズル24に対応する圧電式アクチュエータ22、キャリッジモータ41、給紙モータ51が夫々作動して、印刷媒体に印刷処理が実行される。なお、制御部62内の各構成要素は、図示しないバスを介して電気的に接続されている。また、インクジェットヘッド20内には、後述する圧電式アクチュエータ22の圧電素子27の温度や容量性負荷C0〜C10の温度を検出するための温度センサ15が設けられており、この温度センサ15で検出された圧電素子27の温度及び容量性負荷C0〜C10の温度が制御部62に読込まれる。
また、制御部62は、後述する駆動パルスを形成するための波形形成用データDATAを後述する波形メモリ701に書込むために、書込みイネーブル信号DENと、書込みクロック信号WCLKと、書込みアドレスデータA0〜A3とを出力して、例えば16ビットの波形形成用データDATAを波形メモリ701に書込むと共に、この波形メモリ701に記憶された波形形成用データDATAを読出すための読出しアドレスデータA0〜A3、波形メモリ701から読出した波形形成用データDATAをラッチするタイミングを設定する第1のクロック信号ACLK、ラッチした波形データを加算するためのタイミングを設定する第2のクロック信号BCLK及びラッチデータをクリアするクリア信号CLERをヘッドドライバ65に出力する。
ヘッドドライバ65は、駆動パルスPCOMを形成する駆動信号発生回路70と、クロック信号SCKを出力する発振回路71とを備えている。駆動信号発生回路70は、図5に示すように、制御部62から入力される駆動パルス生成のための波形形成用データDATAを所定のアドレスに対応する記憶素子に記憶する波形メモリ701と、この波形メモリ701から読出された波形形成用データDATAを前述した第1のクロック信号ACLKによってラッチするラッチ回路702と、ラッチ回路702の出力と後述するラッチ回路704から出力される波形生成データWDATAとを加算する加算器703と、この加算器703の加算出力を前述した第2のクロック信号BCLKによってラッチするラッチ回路704と、このラッチ回路704から出力される波形生成データWDATAをアナログ信号に変換するD/A変換器705と、このD/A変換器705から出力されるアナログ信号を電圧増幅する電圧増幅部706と、この電圧増幅部706の出力信号を電流増幅して駆動パルスPCOMを圧電式アクチュエータ22に向けて出力する電流増幅部707とを備えている。ここで、ラッチ回路702、704には制御部62から出力されるクリア信号CLERが入力され、このクリア信号CLERがオフ状態となったときに、ラッチデータがクリアされる。
波形メモリ701は、図6に示すように、指示したアドレスに夫々数ビットずつのメモリ素子が配列され、アドレスA0〜A3と共に波形データDATAが記憶される。具体的には、制御部62から指示したアドレスA0〜A3に対して、クロック信号WCLKと共に波形データDATAが入力され、書込みイネーブル信号DENの入力のよってメモリ素子に波形データDATAが記憶される。
インクジェットヘッド20には、入出力インタフェース部67を介して、駆動信号発生回路70で生成された駆動パルスPCOM、印刷データに基づいて吐出するノズルを選択すると共に圧電式アクチュエータ22の駆動パルスPCOMへの接続タイミングを決定する駆動パルス選択データ信号SI、全ノズルにノズル選択データが入力された後、駆動パルス選択データSIに基づいて駆動パルスPCOMとインクジェットヘッド20の圧電式アクチュエータ22とを接続させるラッチ信号LAT及びチャンネル信号CH、駆動パルス選択データ信号SIをシリアル信号としてインクジェットヘッド20に送信するためのクロック信号SCKが入力されている。
次に、前記駆動信号発生回路70から出力される駆動パルスPCOMと圧電素子71とを接続する構成について説明する。図7は、駆動パルスPCOMと圧電素子71とを接続する選択部のブロック図である。この選択部は、インク滴を吐出させるべきノズル24に対応した圧電式アクチュエータ22を指定するための駆動パルス選択データSIを保存するシフトレジスタ211と、シフトレジスタ211のデータを一時的に保存するラッチ回路212と、ラッチ回路212に保存されたデータをラッチ信号LAT及びチャンネル信号CHに基づいて解読するデコーダ214と、デコーダ214の出力をレベル変換するレベルシフタ213と、レベルシフタ213の出力に応じて駆動パルスPCOMを圧電式アクチュエータ22に接続する選択スイッチ201によって構成されている。
シフトレジスタ211には、駆動パルス選択データ信号SIが順次入力されると共に、クロック信号SCKの入力パルスに応じて記憶領域が初段から順次後段にシフトする。ラッチ回路212は、ノズル数分の駆動パルス選択データSIがシフトレジスタ211に格納された後、入力されるラッチ信号LATによってシフトレジスタ211の各出力信号をラッチする。ラッチ回路212に保存された信号は、レベルシフタ213によって次段の選択スイッチ201をオンオフできる電圧レベルに変換される。これは、駆動パルスPCOMが、ラッチ回路212の出力電圧に比べて高い電圧であり、これに合わせて選択スイッチ201の動作電圧範囲も高く設定されているためである。選択スイッチ201は、PチャンネルFETとNチャンネルFETとを組合せたトランスミッションゲートによるアナログスイッチで構成されており、このアナログスイッチを十分に動作させるためにゲート電圧を高い値にレベル変換している。そして、レベルシフタ213によって選択スイッチ201のゲート電圧が印加されたノズルの圧電式アクチュエータ22は駆動パルス選択データSIの接続タイミングで駆動パルスPCOMに接続される。また、シフトレジスタ211の駆動パルス選択データ信号SIがラッチ回路212に保存された後、次の印字情報をシフトレジスタ211に入力し、インク滴の吐出タイミングに合わせてラッチ回路212の保存データを順次更新する。なお、図中の符号HGNDは、圧電式アクチュエータ22のグランド端である。また、この選択スイッチ201によれば、圧電式アクチュエータ22を駆動パルスPCOMから切り離した後も、当該圧電式アクチュエータ22の入力電圧は、切り離す直前の電圧に維持される。
また、本実施形態では、駆動パルスPCOM供給線に対して、複数の容量性負荷C0〜C10を並列に接続可能に配設し、それらと駆動パルスPCOM供給線との夫々の間にスイッチSW0〜SW10が介装されている。容量性負荷とは、個々に静電容量を有する電気的負荷である。これらの容量性負荷C0〜C10の各静電容量kc〜kc11は全て異なるが、その詳細については後段に詳述する。ちなみに、これらの容量性負荷C0〜C10は、何れもBaTiO3(チタン酸バリウム)系材料からなる。
次に、駆動パルス生成の原理について説明する。まず、前述したアドレスA0には単位時間当たりの電圧変化量として0となる波形データが書込まれている。同様に、アドレスA1には+ΔV1、アドレスA2には−ΔV2、アドレスA3には+ΔV3の波形データが書込まれている。また、クリア信号CLERによってラッチ回路702、704の保存データがクリアされる。また、駆動パルスPCOMは、波形データによって中間電位(オフセット)まで立上げられている。
この状態から、例えば図8に示すようにアドレスA1の波形データが読込まれ且つ第1クロック信号ACLKが入力されるとラッチ回路702に+ΔV1のデジタルデータが保存される。保存された+ΔV1のデジタルデータは加算器703を経てラッチ回路704に入力され、このラッチ回路704では、第2クロック信号BCLKの立上がりに同期して加算器703の出力を保存する。加算器703には、ラッチ回路704の出力も入力されるので、ラッチ回路704の出力、即ち駆動パルスPCOMは、第2クロック信号BCLKの立上がりのタイミングで+ΔV1ずつ加算される。この例では、時間幅T1の間、アドレスA1の波形データが読込まれ、その結果、+ΔV1のデジタルデータが3倍になるまで加算されている。
次いで、アドレスA0の波形データが読込まれ且つ第1クロック信号ACLKが入力されるとラッチ回路702に保存されるデジタルデータは0に切替わる。この0のデジタルデータは、前述と同様に、加算器703を経て、第2クロック信号BCLKの立上がりのタイミングで加算されるが、デジタルデータが0であるので、実質的には、それ以前の値が保持される。この例では、時間幅T0の間、駆動パルスPCOMが一定値に保持されている。
次いで、アドレスA2の波形データが読込まれ且つ第1クロック信号ACLKが入力されるとラッチ回路702に保存されるデジタルデータは−ΔV2に切替わる。この−ΔV2のデジタルデータは、前述と同様に、加算器703を経て、第2クロック信号BCLKの立上がりのタイミングで加算されるが、デジタルデータが−ΔV2であるので、実質的には第2クロック信号に合わせて駆動パルスPCOMは−ΔV2ずつ減算される。この例では、時間幅T2の間、−ΔV2のデジタルデータが6倍になるまで減算されている。
このようにして生成されアナログ変換・電圧電流増幅されて出力された駆動パルスPCOMが、前述した図2aに示すような波形信号になる。このうち駆動パルスPCOMの立上がり部分がキャビティ23の容積を拡大してインクを引込む(インクの吐出面を考えればメニスカスを引き込むとも言える)段階であり、駆動パルスPCOMの立下がり部分がキャビティ23の容積を縮小してインクを押出す(インクの吐出面を考えればメニスカスを押出すとも言える)段階であり、インクを押出した結果、インク滴がノズルから吐出される。ちなみに、駆動パルスの波形は、前述からも容易に推察されるように、アドレスA0〜A3に書込まれる波形データ0、+ΔV1、−ΔV2、+ΔV3、第1クロック信号ACLK、第2クロック信号BCLKによって調整可能である。
この電圧台形波からなる駆動パルスPCOMの電圧増減傾きや波高値を種々に変更することにより、インクの引込量や引込速度、インクの押出量や押出速度を変化させることができ、これによりインク滴の吐出量を変化させて異なるインクドットの大きさを得ることができる。従って、例えば図9に示すように、複数の駆動パルスPCOMを時系列的に連結する場合でも、そのうちから単独の駆動パルスPCOMを選択して圧電式アクチュエータ22に供給し、インク滴を吐出したり、複数の駆動パルスPCOMを選択して圧電式アクチュエータ22に供給し、インク滴を複数回吐出したりすることで種々のインクドットの大きさを得ることができる。即ち、インクが乾かないうちに複数のインク滴を同じ位置に着弾すると、実質的に大きなインク滴を吐出するのと同じことになり、インクドットの大きさを大きくすることできるのである。なお、駆動パルスPCOMを時系列的に連結したものを駆動信号COMともいう。
このような技術の組合せによって多階調化を図ることが可能となる。階調とは、インクドットで表される所謂画素に含まれる各色の濃度の状態であり、各画素の色の濃度に応じたインクドットの大きさを階調度といい、インクドットで表現できる階調度の数を階調数と呼ぶ。高い階調とは、階調数が大きいことを意味する。なお、図9の左端の駆動パルスPCOMは、インクを引込むだけで押出していない。これは、微振動と呼ばれ、インク滴を吐出せずに、例えばノズルの乾燥を抑制防止するのに用いられる。
ところで、図10aに示すような台形波駆動パルスPCOMも、実際に複数の圧電式アクチュエータ22を接続すると、図10bのように台形の角がとれて、所謂なまってしまう。これは、前述した選択部によって圧電式アクチュエータ22が並列に接続されるためである。圧電式アクチュエータ22には静電容量Cがあり、例えば図11aに示す配線そのものの抵抗R或いは寄生インダクタンスに加えて、圧電式アクチュエータ22が接続されるたびに、図11b、c、dのように静電容量Cが次々に並列に接続され、駆動回路全体でローパスフィルタが構成されてしまう。当然、このローパスフィルタを構成する駆動回路に供給される駆動パルスPCOMは、高周波成分が除去され、つまり角が取れてなまってしまう。
そこで、本実施形態では、常時、全ての圧電式アクチュエータ22が並列に接続されている状態での駆動回路の総容量と同じになるように、前述した容量性負荷C0〜C11を選択的に接続する。このとき、計11個の容量的負荷は、表1に示すように、基準容量性負荷C0の静電容量を基準静電容量kcとしたとき、第1容量性負荷C1の静電容量kc1を2kcとし、第2容量性負荷C2の静電容量kc2を4kc(=22kc)とし、第3容量性負荷C3の静電容量kc3を8kc(=23kc)とし、第4容量性負荷C4の静電容量kc4を16kc(=24kc)とし、第5容量性負荷C5の静電容量kc5を32kc(=25kc)とし、第6容量性負荷C6の静電容量kc6を64kc(=26kc)とし、第7容量性負荷C7の静電容量kc7を128kc(=27kc)とし、第8容量性負荷C8の静電容量kc8を256kc(=28kc)とし、第9容量性負荷C9の静電容量kc9を512kc(=29kc)とし、第10容量性負荷C10の静電容量kc10を1024kc(210kc)とする。従って、これらの容量性負荷C0〜C10の組合せによって、総静電容量をkc〜2047kcまで、基準静電容量kc毎に、静電容量の組合せを自在に設定することができる。
Figure 2007203493
また、本実施形態では、図12に示すように、基準温度t0のときの基準容量性負荷C0の基準静電容量kcを圧電式アクチュエータ22の圧電素子27の静電容量kpと同じにする。従って、各色毎の1440ノズルの全てのノズルからインク滴を吐出する場合であって駆動ノズル数1440相当の全ての圧電式アクチュエータ22の圧電素子27が駆動パルス供給線に接続されるときには容量性負荷C0〜C10を駆動パルス供給線に全く接続せず、駆動ノズル数1439相当の圧電式アクチュエータ22の圧電素子27が駆動パルス供給線に接続されるときには基準容量性負荷C0の基準静電容量kcだけを駆動パルス供給線に接続し、駆動ノズル数1438相当の圧電式アクチュエータ22の圧電素子27が駆動パルス供給線に接続されるときには第1容量性負荷C1の静電容量kc1(=2kc)を駆動パルス供給線に接続し、駆動ノズル数1437相当の圧電式アクチュエータ22の圧電素子27が駆動パルス供給線に接続されるときには基準容量性負荷C0の基準静電容量kcと第1容量性負荷C1の静電容量kc1(=2kc)を駆動パルス供給線に接続する、といったように、駆動パルス供給線に接続されない圧電式アクチュエータ22の圧電素子27の総静電容量を容量性負荷C0〜C10の静電容量の組合せによって構成し、その組合せに選出された容量性負荷C0〜C10を駆動パルス供給線に接続すれば、駆動パルス供給線に接続される圧電式アクチュエータ22の圧電素子27の総静電容量及び容量性負荷C0〜C10の総静電容量の和(以下、全静電容量とも記す)を一定又はほぼ一定にすることが可能となる(表2の温度補正なしの欄参照)。
Figure 2007203493
但し、前述したように、圧電素子27の誘電体材料は、比誘電率が温度によって変化するため、静電容量kpも温度によって変化する(図12参照)。また、図12に示すように、圧電素子27の誘電体材料であるPZT系材料と、容量性負荷の誘電体材料であるBaTiO3系材料とでも比誘電率が異なり、且つ夫々温度によって変化するため、両者の静電容量kp、kcも温度によって変化する。この静電容量kp、kcの温度依存性を、温度Tを用いてkp(T)、kc(T)と表す。そして、本実施形態では、所定の温度範囲毎に、全静電容量の誤差を算出し、その誤差が最小になるように容量性負荷C0〜C10の静電容量の組合せを求め、その組合せに選出された容量性負荷C0〜C10のスイッチSW0〜SW10をONして該当する容量性負荷C0〜C10を駆動パルス供給線に接続する。この容量性負荷C0〜C10の静電容量の組合せは、例えば或る温度txのときの圧電素子27の静電容量kp(tx)と基準容量性負荷C0の基準静電容量Kc(tx)との静電容量差ΔXの所定範囲毎に、例えば表2の温度補正有りの欄のようにテーブルに記憶され、このテーブルを変更設定することで、駆動パルス供給線に接続する容量性負荷C0〜C10を選出する。このようにすれば、圧電式アクチュエータ22の圧電素子27の温度と容量性負荷C0〜C10の温度が異なる場合であっても、両者の静電容量差ΔXによって容量性負荷C0〜C10の組合せを設定することができ、全静電容量誤差を可及的に小さくすることが可能となる。
これらの容量性負荷C0〜C10の選出並びに駆動パルス供給線への接続(スイッチSW0〜SW10のON指令)を含む印刷処理のための演算処理を図13のフローチャートに示す。この演算処理は、ホストコンピュータ6から印刷指令が入力されたときに実行され、まずステップS1で、温度センサ15で検出された圧電素子27の温度及び容量性負荷C0〜C10の温度を読込む。
次にステップS2に移行して、予めROM62dに記憶されている温度補正のためのデータ、具体的にはステップS1で読込まれた温度における静電容量差ΔXを読出す。
次にステップS3に移行して、ステップS2で読出された静電容量差ΔXに基づいて、前述した表2の温度補正有りの欄のような容量性負荷選択テーブルを設定する。
次にステップS4に移行して、例えば印刷媒体aが所定位置に搬送された印字開始タイミングであるか否かを判定し、印字開始タイミングである場合にはステップS5に移行し、そうでない場合には待機する。
ステップS5では、インクジェットヘッド20に設けられた1440ノズル分、今回印字されるヘッド1ライン分の駆動パルス選択データSIを送信する。
次にステップS6に移行して、ステップS5で送信した駆動パルス選択データSIから駆動ノズル数Nを算出する。
次にステップS7に移行して、ステップS6で算出された駆動ノズル数Nを用い、ステップS3で設定された容量性負荷選択テーブルに従って、駆動パルス供給線に接続すべき、即ちスイッチSW0〜SW10をONする容量性負荷C0〜C10の組合せを選出する。
次にステップS8に移行して、ステップS7で選出された容量性負荷C0〜C10のスイッチS0〜S10をONする。
次にステップS9に移行して、今回印字すべきヘッド1ライン分の印字指令を出力する。
次にステップS10に移行して、全ラインの印字が終了したか否かを判定し、全ラインの印字が終了した場合にはメインプログラムに復帰し、そうでない場合にはステップS11に移行する。
ステップS11では、印字すべきヘッドラインを次のラインに移行してからステップS5に移行する。
複数の駆動パルスPCOMを時系列的に連結した駆動信号COMでインク滴を複数回吐出する場合は、各駆動パルスPCOM毎に、駆動ノズル数Nを算出し、容量性負荷選択テーブルに従って、スイッチSW0〜SW10をONする容量性負荷C0〜C10の組合せを選出し、ONを繰り返す。
この演算処理の作用を表2及び図14を用いて説明する。表2及び図14では、温度txにおいて、圧電式アクチュエータ22の圧電素子27の静電容量kp(tx)と基準容量性負荷C0の基準静電容量kc(tx)との静電容量差ΔX=(1/21)kp(tx)の場合を想定している。即ち、圧電式アクチュエータ22の圧電素子27の静電容量kp(tx)と基準容量性負荷C0の基準静電容量kc(tx)との比は21:20である。このような場合、1440ノズル全ての圧電式アクチュエータ22の圧電素子27が駆動パルス供給線に接続されている状態から、圧電式アクチュエータ22の圧電素子27が駆動パルス供給線から1つずつ外れていく毎に、駆動パルス供給線に接続する容量性負荷C0〜C10の静電容量設定値をkcずつ増加しても、全静電容量の誤差は(−1/21)kp(tx)ずつ減少(絶対値としては増大)してしまう。そこで、1440ノズル全ての圧電式アクチュエータ22の圧電素子27が駆動パルス供給線に接続されている状態から、全静電容量の誤差が(−20/21)kp(tx)となる、圧電式アクチュエータ22の圧電素子27の除去数20個毎に、本来、20kc(tx)の整数倍となる容量性負荷C0〜C10の静電容量設定値を21kc(tx)の整数倍とし、つまり圧電式アクチュエータ22の圧電素子27を20個除去する毎に基準静電容量kc分だけ容量性負荷C0〜C10を余分に付加し、全静電容量を、1440ノズル全ての圧電式アクチュエータ22の圧電素子27が駆動パルス供給線に接続されている状態、即ち1440kp(tx)とする。これにより、全静電容量は、1439kp(tx)から1440kp(tx)の範囲内に納まる。同様の考え方を用いて、全静電容量を1440kp(tx)から1441kp(tx)の範囲内に納まるようにしてもよい。
これに対し、容量性負荷C0〜C10の選択に温度補正を行わない場合には、1440ノズル全ての圧電式アクチュエータ22の圧電素子27が駆動パルス供給線に接続されている状態から、圧電式アクチュエータ22の圧電素子27が駆動パルス供給線から1つずつ外れていく毎に、全静電容量の誤差が減少(絶対値としては増大)し続け、駆動ノズル数が1ノズルである場合には、全静電容量の誤差は、−68.52kp(tx)となる。これは、凡そ69個の圧電式アクチュエータ22の圧電素子27の総静電容量になるので、前述したローパスフィルタの除去周波数特性も大きく異なる。
なお、この容量性負荷C0〜C10の組合せ選出は一例であり、例えば温度txにおける圧電式アクチュエータ22の圧電素子27の静電容量kp(tx)と基準容量性負荷C0の基準静電容量kc(tx)との静電容量差ΔX=(1/41)kp(tx)の場合には、1440ノズル全ての圧電式アクチュエータ22の圧電素子27が駆動パルス供給線に接続されている状態から、圧電式アクチュエータ22の圧電素子27を40個除去する毎に基準静電容量kc分だけ容量性負荷C0〜C10を余分に付加することになる。逆に、温度txにおける圧電式アクチュエータ22の圧電素子27の静電容量kp(tx)と基準容量性負荷C0の基準静電容量kc(tx)との静電容量差ΔX=(−1/41)kp(tx)の場合には、1440ノズル全ての圧電式アクチュエータ22の圧電素子27が駆動パルス供給線に接続されていない状態から、圧電式アクチュエータ22の圧電素子27を1個増加する毎に容量性負荷C0〜C10の静電容量設定値を基準静電容量kc分だけ増加し、圧電式アクチュエータ22の圧電素子27を40個除去する毎に基準静電容量kc分だけ容量性負荷C0〜C10を減少することになる。
このように本実施形態のインクジェットプリンタによれば、駆動パルスPCOMの供給線に並列に断続可能な複数の容量性負荷C0〜C10と、温度を検出する温度センサ(温度検出手段)15とを備え、インク滴を吐出すべきノズル24の数又はそれを駆動する圧電式アクチュエータ22の数に応じて駆動パルスPCOMの供給線への容量性負荷C0〜C10の断続状態を設定すると共に温度センサ15で検出される温度に応じて当該容量性負荷C0〜C10の断続状態を補正することとしたため、駆動パルスPCOM供給線に接続される圧電式アクチュエータ22及び容量性負荷C0〜C10の総静電容量を一定にすることができ、もってインク滴吐出特性を安定化することができる。
また、駆動パルスPCOMの供給線に接続される圧電式アクチュエータ22及び容量性負荷C0〜C10の総静電容量が一定になるように当該駆動パルスPCOM供給線への容量性負荷C0〜C10の断続状態を設定又は補正することにより、インク滴吐出特性をより一層安定化することができる。
なお、前記各実施形態では、所謂マルチパス型インクジェットプリンタを対象として本発明のインクジェットプリンタを適用した例についてのみ詳述したが、本発明のインクジェットプリンタは、ラインヘッド型プリンタを始めとして、あらゆるタイプのインクジェットプリンタを対象として適用可能である。
本発明のインクジェットプリンタのヘッド駆動装置の一実施形態を示すインクジェットプリンタの平面図である。 図1のインクジェットプリンタのインクジェットヘッドの概略構成図である。 図2のインクジェットヘッドのノズルの説明図である。 図1のインクジェットプリンタに設けられた制御装置のブロック図である。 図4の駆動信号発生回路のブロック図である。 図5の波形メモリの説明図である。 駆動パルスを圧電式アクチュエータに接続する選択部のブロック図である。 駆動パルス生成の説明図である。 インク滴吐出用駆動パルスを時系列的に配列した駆動信号の一例を示す説明図である。 接続されるアクチュエータ数によって駆動パルスが変化する状態の説明図である。 接続されるアクチュエータによって構成されるローパスフィルタの説明図である。 圧電式アクチュエータの圧電素子の静電容量及び容量性負荷の静電容量の温度依存性の説明図である。 容量性負荷の選出並びに駆動パルス供給線への接続を含む印刷処理のための演算処理のフローチャートである。 図13の演算処理による駆動パルス供給線に接続される全静電容量の説明図である。
符号の説明
1はインクジェットプリンタ、15は選択スイッチ、20はインクジェットヘッド、21は振動板、22は圧電式アクチュエータ、23はキャビティ、24はノズル、27は圧電素子、62は制御部、70は駆動信号発生回路、aは印刷媒体、C0〜C10は容量性負荷、SW0〜SW10はスイッチ

Claims (2)

  1. インクジェットヘッドに設けられた複数のノズルと、各ノズルに対応して設けられた圧電式アクチュエータと、インク滴を吐出すべきノズルの圧電式アクチュエータに駆動パルスを印加して当該ノズルからインク滴を吐出する駆動手段とを備えたインクジェットプリンタにおいて、前記駆動パルスの供給線に並列に断続可能な複数の容量性負荷と、温度を検出する温度検出手段とを備え、前記駆動手段は、インク滴を吐出すべきノズルの数又はそれを駆動する圧電式アクチュエータの数に応じて前記駆動パルスの供給線への容量性負荷の断続状態を設定すると共に前記温度検出手段で検出される温度に応じて当該容量性負荷の断続状態を補正することを特徴とするインクジェットプリンタ。
  2. 前記駆動手段は、前駆駆動パルスの供給線に接続される圧電式アクチュエータ及び容量性負荷の総容量が一定になるように当該駆動パルス供給線への容量性負荷の断続状態を設定又は補正することを特徴とする請求項1に記載のインクジェットプリンタ。
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