JP4929633B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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本発明は、ICタグが装着されたシートに画像を形成する画像形成装置に関する。
近年、ICタグ、いわゆるRF−ID(Radio Frequency Identification)が装着された用紙に画像を形成すると共に用紙搬送中に無線通信でRF−IDに電子情報を書き込み、または読み出す機能を有する画像形成装置が提案されている(特許文献1)。
ところで、画像形成装置の分野では、いわゆる個人ユーザ向けの装置が普及しているが、このような装置は、小型化や低価格化の要求から、例えば自動両面印刷(プリント)機能を有していないなど実行可能な機能が限られていることが多い。このような自動両面プリントの機能を有していない装置を使用して用紙の両面にプリントを行いたい場合、ユーザは、通常、まず用紙の表面(第1面)へのプリントのための操作を行う。そして、第1面へのプリントが終了し機外に排出された用紙を手動で再度給紙トレイにセットし直し、その用紙の裏面(第2面)へのプリントのための操作を行うといった作業を実行する。
特開2004−82600号公報
上記のような画像形成装置を使用して両面プリントをとる場合、ユーザは、第2面へのプリントのため用紙を再セットする際にその用紙の向き(天地)に十分に気を付ける必要がある。
なぜなら、例えば用紙の天地を誤って逆にセットしてしまうと、1枚の用紙で表面の画像と裏面の画像の天地が逆向きの複写物が得られることになり、やり直しせざるを得ない事態が生じるからである。やり直しとなると時間が余分にかかり用紙も無駄になる。まして上記のようなRF−IDが装着された用紙を利用する場合には、当該用紙は普通紙に比べて高価なためコスト負担がより大きくなる。
このような第2面へのプリントに対しユーザが十分に気をつけなければならないということは、例えば通常ではモノクロのプリントモードが設定されているが、カラー選択ボタンを押すとカラーのプリントモードに切り替わってカラープリントを実行できる構成の画像形成装置を利用する場合にも同様に生じ得る。
これは、例えば第1面へのプリントにカラーを選択し、第2面へのプリントにもカラーを選択すべきところ、その選択をうっかり忘れると裏面はモノクロ画像になり、天地が逆になる場合と同様に、ユーザの意図に反した複写物になってしまうからである。
本発明は、上記の問題に鑑みてなされたものであって、ICタグが装着されたシートを利用し、第1面への画像形成後に機外に排出されたシートがユーザにより装置に戻されてその第2面に画像形成する場合に、ユーザの負担を軽減しつつ出力物のミスを減らしてコスト低減を図れる画像形成装置を提供することを目的としている。
上記目的を達成するため、本発明に係る画像形成装置は、ICタグが装着されたシートに画像を形成する画像形成装置であって、前記シートの第1面に形成される画像の画像形成条件に関する情報をICタグとの無線通信により前記ICタグに書き込む書込手段と、当該画像形成装置から排出された第1面への画像形成後のシートが、当該第1面の裏側にあたる第2面への画像形成に供される際に、当該シートに装着されているICタグから前記情報を前記ICタグとの無線通信により読み出す読出手段と、読み出された情報から第2面への画像形成条件を決める決定手段と、決定された画像形成条件に基づいて第2面への画像形成を実行する画像形成手段と、を備え、前記画像形成条件に関する情報は、第1面への画像形成の際の、前記シート上におけるICタグの装着位置を示す位置情報であり、前記シートは、画像形成面において、シートの搬送方向を上方向、反対方向を下方向、搬送方向に直交する幅方向の一方を右方向、他方を左方向、シートを上下方向に2等分、左右方向に2等分して4分割したときの各領域を左上、右上、左下、右下と規定したとき、ICタグが左上領域に位置する姿勢、右上領域に位置する姿勢、左下領域に位置する姿勢、右下領域に位置する姿勢のいずれかの姿勢で搬送され、前記書込手段は、前記幅方向に間隔をおいて配され、シートの姿勢が右上と右下の領域にICタグが位置する姿勢にあるときにのみICタグと通信可能な第1のライターと、左上と左下の領域にICタグが位置する姿勢にあるときにのみICタグと通信可能な第2のライターを有し、第1と第2のライターのいずれか一方のライターによるICタグとの通信結果に基づいて、第1面への画像形成の際の、シート上におけるICタグの装着位置を検出し、その検出結果を示すパターン情報を前記位置情報としてICタグに書き込み、前記読出手段は、前記幅方向に間隔をおいて配され、シートの姿勢が右上と右下の領域にICタグが位置する姿勢にあるときにのみICタグと通信可能な第1のリーダーと、左上と左下の領域にICタグが位置する姿勢にあるときにのみICタグと通信可能な第2のリーダーを有し、前記決定手段は、第1と第2のリーダーのいずれか一方のリーダーによるICタグとの通信結果に基づいて、前記第2面への画像形成の際の、シート上におけるICタグの装着位置を検出し、前記位置情報と、前記検出した前記第2面への画像形成の際の、シート上におけるICタグの装着位置とに応じて、第2面に形成すべき画像の天地を前記画像形成条件として決めることを特徴とする。
このようにすれば、例えば第2面への画像形成のためにユーザが画像形成装置にシートをセットする場合、仮にその向きに誤りがあっても正しくセットされたときと同じ条件で画像形成が行われるように画像回転等の処理を施すことが可能になり、ユーザにとってはシートのセットに必要以上に気を使う必要がなくなり負担が軽減され、ミスも少なく済ませられる。また、シート両面の各形成画像の天地を揃えることが可能になる。
ここで、前記シートに綴じ代を設ける綴じ代形成手段を備え、前記決定手段は、前記シート上の綴じ代の形成位置も参照して、第2面に形成すべき画像の天地を決めることを特徴とする。
このようにすれば綴じ代が形成される場合にも、シート両面の各形成画像の天地を揃えることが可能になる。
こで、前記書込手段は、ICタグと通信したライターが第1と第2のライターのいずれであるか、およびシート搬送中にそのシート先端の検出からICタグとの通信が可能になるまでの経過時間とから、シート上におけるICタグの装着位置がどの領域にあるかを検出し、前記決定手段は、ICタグと通信したリーダーが第1と第2のリーダーのいずれであるか、および第2面への画像形成に供されるシートの繰り出し開始からICタグとの通信が可能になるまでの経過時間とから、シート上におけるICタグの装着位置がどの領域にあるかを検出することを特徴とする。
以下、本発明に係る画像形成装置の実施の形態を、タンデム型カラーデジタルプリンタ(以下、単に「プリンタ」という。)を例にして説明する。
(第1の実施の形態)
図1は、プリンタ1の全体構成を示す図である。
同図に示すように、プリンタ1は、周知の電子写真技術を利用して記録シートとしての用紙上に画像を形成して出力(プリント)するものであり、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)およびブラック(K)の各再現色(以下、「Y,M,C,K」と略す。)用の作像ユニット10Y〜10Kと、中間転写部20と、給紙搬送部30と、定着部40等を備えている。プリンタ1は、作像部10Y〜10K全てを用いてカラーの画像をプリントするカラープリントモードと、作像部10Kだけを用いてモノクロの画像をプリントするモノクロプリントモードとを切り替えて実行する機能を有している。
作像ユニット10Y〜10Kは、中間転写ベルト21に沿って所定間隔で直列に配置されており、像担持体としての感光体ドラム13Y〜13Kと、その周囲に配設されたプリントヘッド11Y〜11Kと、帯電器14Y〜14Kと、現像器15Y〜15Kと、中間転写ベルト21を挟んで感光体ドラム13Y〜13Kと対向する一次転写ローラ16Y〜16Kおよびクリーナ(不図示)等を備えている。
中間転写部20は、中間転写ベルト21と、同ベルトが張架される駆動ローラ22および従動ローラ23、24などを備えている。
給紙搬送部30は、用紙を収容する給紙カセット31と、給紙カセット31内の用紙を1枚ずつ繰り出す繰り出しローラ32と、用紙を搬送路50に沿って搬送する搬送ローラ対33、34と、搬送される用紙を二次転写位置361に送り出すタイミングをとるタイミングローラ対35と、二次転写位置361において中間転写ベルト21を挟んで駆動ローラ22に圧接される二次転写ローラ36および排出ローラ対37等を備えている。
給紙カセット31は、装置前後(同図紙面垂直方向)方向に、装置内において用紙を搬送路50に向けて繰り出すための給紙位置と、装置外においてユーザが用紙を補給するための補給位置との間をスライド自在に保持されている。ユーザは、給紙位置にある給紙カセット31を装置手前側に補給位置まで引き出すことで用紙を補充でき、用紙補充後の給紙カセット31を装置奥側に押し込むことで元の給紙位置まで戻すことができる。
給紙カセット31には、その上部に用紙サイズ検出センサ311が配置されている。用紙サイズ検出センサ311は、収容される用紙のサイズおよびその用紙が縦方向/横方向のいずれの方向にセットされているのかを検出する公知のセンサである。
このような構成において、プリンタ1は、外部の端末(不図示)からLANを介してプリントジョブの指示を受け付けると、カラープリントモードでは、制御部100の画像処理部104(図8参照)においてプリントヘッド11Y〜11Kを駆動させるための駆動信号を生成する。
プリントヘッド11Y〜11Kは、画像処理部104からの駆動信号を受けてレーザ光を発し、感光体ドラム13Y〜13K上を主走査方向に露光走査させる。
感光体ドラム13Y〜13Kは、前記露光を受ける前にクリーナで表面の残存トナーが除去され、不図示のイレーサランプに照射されて除電された後、帯電器14Y〜14Kにより一様に帯電されており、このように一様に帯電した状態で上記レーザ光による露光を受けると、感光体ドラム13Y〜13Kの表面に静電潜像が形成される。
各静電潜像は、それぞれ各色の現像器15Y〜15Kにより現像され、これにより感光体ドラム13Y〜13K表面にY、M、C、K色のトナー像が作像され、一次転写位置において一次転写ローラ16Y〜16Kの静電的作用により、矢印A方向に回転する中間転写ベルト21上に順次転写されていく。この際、各色の作像動作は、そのトナー像が中間転写ベルト21上の同じ位置に重ね合わせられるように、Y、M、C、K色の順にタイミングをずらして実行される。
一方、中間転写ベルト21上の各色トナー像の作像タイミングに合わせて、給紙搬送部30からは、タイミングローラ対35を介して用紙が給送されて来ており、二次転写位置361において二次転写ローラ36と駆動ローラ22間に生じる静電的作用により、中間転写ベルト21上のトナー像が用紙上に二次転写される。二次転写位置361を通過した用紙は、定着部40に搬送され、ここで用紙上のトナー像が加圧、加熱されて用紙に定着され、排出ローラ対37を介して排出トレイ38上に排出される(プリント終了)。
また、モノクロプリントモードの場合には、作像部10Kだけを用いて上記と同様の動作を行うことで、用紙にブラック色の画像を形成して出力する。
ユーザは、用紙両面へのプリントを希望する場合には、装置外に排出された一方の面(第1面)へのプリント終了後の用紙を、手動で再度給紙カセット31にその他方の面(第2面)が表向きになるようにセットし直すことで実現できる。以下、まだ1度もプリントに供されていない用紙への最初のプリントの際に画像が形成される面を第1面、第1面の裏面側の面を第2面という。
装置前面の操作しやすい位置には、操作パネル80が配置されている。この操作パネル80には、ユーザがプリント時の解像度(例えば普通/高画質)、階調(例えば2値/多階調)、倍率(等倍/縮小/拡大)を設定するためのキー、カラー/モノクロのプリントモードを選択するためのキー、用紙の上側/左側のいずれの位置に綴じ代を設けるのかを設定するためのキーや、その設定内容を表示させるための表示部が配置されている。
搬送路50付近には、ICタグリーダー61、62とICタグライター71、72が配置されている。
図2は、ICタグリーダー61、62が配置されている様子を図1の矢印B方向から見たときの斜視図であり、搬送される用紙に装着されたICタグ8とICタグリーダー61、62との位置関係が判り易くなるように、搬送ローラ対33等の部材を省略している。
同図に示すように、ICタグリーダー61は、装置手前側に配置され、ICタグリーダー62は、装置奥側に配置されており、これらは、用紙搬送方向に略同位置にあり、用紙搬送方向に直交する方向(以下、「CD方向」という。)に一定の距離をおいた位置関係になっている。用紙としては、その4角の内の1つの角に1個のICタグ8が装着された(埋め込まれた)用紙が使用される。
ICタグリーダー61、62は、用紙に埋め込まれたICタグ8と無線通信を行うと共に当該ICタグ8に格納されている情報を読み出す機能を有するものである。具体的には、送受信用アンテナとコントロールICからなる公知の構成を有し、短い周期で定期的にリクエスト信号を発しており、ICタグ8が無線通信可能範囲に入ると、用紙毎にそのICタグ8からの当該リクエスト信号に対する応答信号を受信することで、ICタグ8を検出すると共に通信を行い、その検出結果(通信の可否)と読み出した情報を用紙搬送/画像形成制御部102(図8)に送る。
ここで、ICタグリーダー62は、同図に示すようにICタグ8が装置奥側に位置する状態で給紙カセット31にセットされた用紙が搬送されるときにだけ、そのICタグ8と通信を行えるようにその通信可能範囲が設定されている。一方、ICタグリーダー61は、ICタグ8が装置手前側に位置する状態でセットされた用紙が搬送されるときにだけ、そのICタグ8と通信を行えるようにその通信可能範囲が設定されている。この通信可能範囲の詳細については後述する。
ICタグライター71、72については、その配置構成を図示していないが、基本的にはICタグリーダー61、62の構成と同じである。
すなわち、ICタグライター71、72は、用紙に埋め込まれたICタグ8と無線通信を行うと共に必要な情報を書き込む機能を有するものである。ICタグライター71は、装置手前側に配置され、ICタグライター72は、装置奥側に配置されており、用紙搬送方向に略同位置にあり、これらはCD方向に一定の距離をおいた位置関係にあり、ICタグリーダー61、62と同様にICタグ8との通信可能範囲が設定されている。そして、ICタグ8が無線通信可能範囲に入ると、用紙毎にそのICタグ8からの当該リクエスト信号に対する応答信号を受信することで、ICタグ8を検出すると共に通信を行い、その検出結果(通信の可否)を用紙搬送/画像形成制御部102に送ると共に、用紙搬送/画像形成制御部102からの書き込み指示を受け付けて指示された情報をICタグ8に書き込む。
このように2つのICタグリーダー61、62および2つのICタグライター71,72をそれぞれ配置するのは、搬送中の用紙のどの角にICタグ8が位置しているのかを検出するためである。
すなわち、4角の内の1つの角に1個のICタグ8が装着された用紙を使用する場合、ユーザは、通常、用紙の表裏や前後を気にせずに給紙カセット31に用紙をセットするので、そのセット方法によって、ICタグ8の用紙上での位置が4つの態様の内のいずれかに変わることになる。この態様を具体的に図3と図4を用いて説明する。
図3は、用紙が横姿勢で搬送されるときの用紙の4つの態様と各態様のICタグ8の位置関係を示した模式図である。
同図では、搬送される用紙を図2の矢印C方向(ICタグリーダー61、62側)から見て、用紙搬送方向を「上方向」、反対方向を「下方向」、装置手前側を「右方向」、装置奥側を「左方向」と規定したとき、当該用紙上のICタグ8の位置が「左上」に来る態様とした場合に表側となる面をA面、裏側となる面をB面と定義している。この「左上」の態様は、図2に示す用紙の搬送状態に相当し、この場合、画像はA面に形成されることになる。
「左上」の態様の用紙を180°回転させると、「右下」の態様になり、この「右下」の態様ではICタグ8が装置手前側に位置した状態で用紙が搬送され、A面に画像が形成される。
また、「左上」の態様の用紙を上下反転させると、「左下」の態様になり、この「左下」の態様ではICタグ8が装置奥側に位置した状態で用紙が搬送され、B面に画像が形成される。
さらに、「左上」の態様の用紙を左右反転させると、「右上」の態様になり、この「右上」の態様ではICタグ8が装置手前側に位置した状態で用紙が搬送され、B面に画像が形成されることになる。
図4は、4つの態様において画像形成面となる面に同じ正立画像(ここでは、上下の区別をし易いアルファベット文字の例を示している。)を形成した場合の各態様を示す図であり、各態様にパターン番号1〜4を付与して区別している。
具体的には、パターン1は、A面に正立画像が形成されICタグ8が左上に位置する状態を示している。パターン2は、B面に正立画像が形成されICタグ8が右上に位置する状態を示している。同様に、パターン3は、B面に正立画像が形成されICタグ8が左下に位置する状態を、パターン4は、A面に正立画像が形成されICタグ8が右下に位置する状態を示している。
一方、用紙が縦姿勢で搬送される場合も図5に示すように4つの態様に分けることができ、図6に示すように、各態様にパターン5〜8を対応付けることができる。
すなわち、パターン5は、用紙が縦姿勢で搬送される場合であって、A面に正立画像が形成されICタグ8が右上に位置する状態を示している。パターン6は、B面に正立画像が形成されICタグ8が左上に位置する状態を、パターン7は、B面に正立画像が形成されICタグ8が右下に位置する状態を、パターン8は、A面に正立画像が形成されICタグ8が左下に位置する状態を示したものである。
ここで、ICタグ8が用紙先端側に位置する状態(パターン1、2、5、6)で用紙が搬送されるときの用紙の方向を「用紙方向a」、後端側に位置する状態(パターン3、4、7、8)で用紙が搬送されるときの用紙の方向を「用紙方向b」と定義する。
用紙が横姿勢で搬送される場合、4通りの態様が存在することになるが、いずれの態様でもICタグ8の位置が同一にならず、その位置が用紙上の上側、下側、左側、右側の組み合わせ4パターンの内のいずれか1つのパターンになる。このことは、用紙が縦姿勢で搬送される場合も同様である。
従って、ICタグリーダー61を装置手前側に配すると共にパターン2、4、5、7で用紙が搬送されるときにだけその用紙のICタグ8と通信できる(すなわち、パターン1、3、6、8で用紙が搬送される場合には通信できない)ようにICタグ8との無線通信可能範囲を限定する構成にすれば、通信の可否により、搬送中の用紙がパターン2、4、5、7であるか否かを判断できる。
ICタグ8との通信ができたことによりパターン2、4、5、7のいずれかであることを判断すると、用紙の姿勢(縦/横)、および用紙上におけるICタグ8の用紙搬送方向の位置(用紙先端側/後端側)を検出することで、パターン2、4、5、7の内、いずれのパターンであるかを検出できることになる。なお、用紙の姿勢(縦/横)は、給紙カセット31の用紙サイズ検出センサ311により検出される。また、ICタグ8の位置が用紙先端と後端のいずれの側であるかの検出については、例えば用紙の繰り出し開始からICタグ8との通信可能時までの経過時間を測定し、その経過時間が、用紙先端側にICタグ8があるとしたときに繰り出し開始からICタグリーダー61の無線通信可能な範囲に入るまでのICタグ8の移動に要すると想定される所定時間の範囲内に入る場合には用紙先端側、それよりも長い場合には用紙後端側とすることで行える。
このことは、ICタグリーダー62についても同様である。ICタグリーダー62を装置奥側に配置すると共に、パターン1、3、6、8で用紙が搬送されるときにだけその用紙のICタグ8と通信できる(パターン2、4、5、7の場合には通信できない)ように無線通信可能範囲を限定する構成にすれば、通信の可否により、搬送中の用紙がパターン1、3、6、8であるか否かを判断でき、さらに、用紙の姿勢(縦/横)およびICタグ8の用紙上の位置(先端側/後端側)を検出することで、パターン1、3、6、8の内、いずれのパターンであるかを検出できる。上記のことは、ICタグライター71、72についても同じである。
パターン1〜4は、用紙の4角の内のどの角にICタグ8が位置しているのかを示したものであり、これは用紙の画像形成面(A面またはB面)、用紙方向(aまたはb)および用紙の姿勢(横)を示すものでもある。
また、用紙方向は、パターン1とパターン4の関係のようにICタグ8の位置に対する画像の天地を示すものといえる。このことは、パターン5〜8についても同様である。
従って、ある用紙がどのパターンで画像形成されたものであるのかが判れば、当該用紙がどの姿勢でA面とB面のいずれの面に天がどの方向を向いている画像が形成されたものなのかを知得できることになる。
そこで、本実施の形態では、(a)用紙の第1面へのプリントの際にどの態様(パターン)で画像形成されたのかを示す情報(パターン情報)を当該用紙のICタグ8に書き込む処理を実行する。
(b)当該ICタグ8にパターン情報が書き込まれた用紙が両面プリントとして再度ユーザにより手動で給紙カセット31にセットされ、その第2面への画像形成が実行される前に、ICタグリーダー61または62がICタグ8からパターン情報を読み出して、その第1面への画像形成がどのパターンで実行されたのかを検出する。これにより、第1面への画像形成の際の用紙の姿勢、方向を知ることができる。
(c)そして、現在の当該用紙上におけるICタグ8の位置と姿勢を検出し、その検出結果から用紙の方向、姿勢を特定する。
(d)特定した方向等の情報と、パターン情報による方向等の情報から、用紙が正しい状態でセットされているか否かを検出し、正しくない、例えば上下が逆になっていることを検出すると、第2面への画像形成に用いられるべき画像データに天地逆転の180°回転処理を施すことで、ミスプリントを減らすと共にユーザの負担の軽減を図っている。この意味で、パターン情報は、画像形成条件に関する情報としてとらえることができる。なお、パターン情報の書き込みおよび読み出しの処理の詳細については後述する。
図7は、ICタグリーダー61、62を図2の矢印C方向から見たときのICタグ8との無線通信可能範囲を模式的に示す平面図である。ここで、同図の幅方向とはCD方向に相当する。太い破線602は、用紙の幅を2等分する中心軸を、細い破線601は、搬送路50の幅を2等分する中心軸を示している。これより、用紙は、その中心軸602が搬送路50の中心軸601と略一致する位置関係になる状態で搬送されることがわかる。
楕円形の一点鎖線611は、ICタグリーダー61のICタグ8との無線通信可能範囲であり、ICタグ8の識別率が100パーセントの範囲を示している。また、楕円形の二点鎖線612の範囲(一点鎖線611の範囲を除く範囲)は、ICタグリーダー61によるICタグ8の識別率が0〜100パーセント未満の範囲、すなわち識別できる場合もあればできない場合もある範囲を示している。
一方、楕円形の一点鎖線621は、ICタグリーダー62のICタグ8との無線通信可能範囲であり、ICタグ8の識別率が100パーセントの範囲を示している。また、楕円形の二点鎖線622の範囲(一点鎖線621の範囲を除く範囲)は、二点鎖線612と同様に、ICタグリーダー62によるICタグ8の識別率が0〜100パーセント未満の範囲を示している。
一点鎖線611の範囲は、用紙がパターン2、4、5、7の状態で搬送されたときにだけその用紙のICタグ8を検出でき、一点鎖線621の範囲は、用紙がパターン1、3、6、8の状態で搬送されたときにだけその用紙のICタグ8を検出できるように、予め実験等において、ICタグリーダー61、62の配設位置、ICタグリーダー61、62から発せられるリクエスト信号の出力の大きさ、発せられる信号が他方の検出識別範囲に及ばないように遮蔽するシールドの配置等が調整、工夫されることにより設定される。
これより、搬送される用紙の内、二点鎖線612、622の重なる範囲が検知・識別不可能領域630になり、検知・識別不可能領域630を挟んだ両側が検知・識別可能領域610、620になる。
また、一点鎖線611、621の範囲の用紙搬送方向における長さは、用紙の用紙搬送方向長さを2等分する長さよりも短くなるように設定されている。これは、搬送される用紙のICタグ8が先端側と後端側のいずれに位置しているのかを検出し易くするためである。
なお、ICタグライター71、72の通信可能範囲もICタグリーダー61、62の通信可能範囲と同様の範囲になるように予め実験等により設定される。
図8は、プリンタ1の制御部100の構成を示したブロック図である。
同図に示すように、制御部100は、主な構成要素として、通信インターフェース(I/F)部101と、用紙搬送/画像形成制御部102と、用紙給紙/搬送駆動部103と、画像処理部104と、画像処理用データ記録部105と、パターン情報記憶部106および判定情報記憶部107を備えている。
通信I/F部101は、LANカード、LANボードといったLANに接続するためのインターフェースである。
用紙搬送/画像形成制御部102は、プリンタ1を統括的に制御して、円滑な画像形成動作(プリント)を実現する。用紙搬送/画像形成制御部102は、通信I/F部101を介して外部の端末からプリントジョブを受け付けると、そのデータを画像処理部104に送り、そのプリントジョブの実行を指示する。また、用紙サイズ検出センサ311による検出信号に基づいて、給紙カセット31にセットされている用紙のサイズおよび姿勢(縦/横)を検出する。
さらに、ICタグライター71、72の動作を制御して、搬送される用紙1枚毎に、ICタグライター71、72によるICタグ検出結果(通信の可否)と用紙姿勢とから第1面の画像形成の際のパターンがどのパターンによるものかを特定し、その結果をパターン情報として当該用紙のICタグ8に書き込ませる。
また、ICタグリーダー61、62の動作を制御して、搬送される用紙1枚毎に、ICタグリーダー61、62によるICタグ検出結果(通信の可否)を受信する。その際、当該用紙上のICタグ8にパターン情報が格納されている場合には、そのパターン情報を読み取らせる。パターン情報が格納されている場合、第2面側のプリントであると判断して、そのパターン情報と、ICタグ検出結果および用紙姿勢とから用紙の向きが正しいか否かを検出する。誤っていることを検出すると、その検出結果を画像処理部104に伝え、画像データの回転補正を指示する。
用紙給紙/搬送駆動部103は、給紙ローラ32、タイミングローラ対35、中間転写ベルト21等のローラ、ベルト類の駆動モータ(不図示)の回転制御を行う。
画像処理部104は、用紙搬送/画像形成制御部102からプリントジョブのデータを受信すると、シェーディング等の補正を施すと共にY、M、C、Kの再現色の画像データに変換して画像処理用データ記録部105に一旦格納させる。
そして、プリント開始に際し画像データを画像処理用データ記録部105から読み出し、読み出した画像データに必要に応じて回転等の画像処理を施した後、その画像データに基づいてプリントヘッド11Y〜11Kの駆動信号を生成する。
パターン情報記憶部106は、不揮発性メモリからなり、まだ1度もプリントに供されていない用紙のいずれか一方の面(第1面)への最初のプリントの際に、その用紙がどの態様のときにパターン情報としてどのような情報をICタグ8に書き込むべきなのかを示す対応情報が書き込まれており、パターン情報の書き込みの際に参照される。
図9は、パターン情報記憶部106に格納されている対応情報テーブル1060の内容例を示す図である。
同図に示すように、対応情報テーブル1060には、画像の形成方向欄、用紙姿勢欄、ICタグ検出位置欄、用紙態様判定結果欄、横倒し/正立変換欄および書き込み内容欄が設けられている。
画像の形成方向欄は、形成画像が「正立」の場合と「横倒し」の場合に分けられている。ここで、形成画像が「正立」とは、図4、図6のように、用紙搬送方向と画像の天の向きが一致している状態をいい、通常ではこの正立の状態で画像形成がなされる。
一方、「横倒し」とは、図10に示すように、用紙搬送方向に対し画像の天の向きが反時計方向に90°回転した(横に倒した)状態をいう。このような横倒しは、例えば本来であれば「縦」姿勢の用紙に画像形成すべきところ(図6のパターン5など)、給紙カセット31に「横」姿勢の用紙しかセットされていないため、図10(a)の横姿勢の例のように、「横」姿勢の用紙を搬送させると共にその「横」姿勢の用紙に対応すべく画像データに90°の回転補正を施して画像形成を行う場合に発生する。
この横倒しを行った場合、図10(a)の状態のものがプリント出力されることになるが、その用紙を時計方向に90°回転させると、図6のパターン5の状態で出力されたものと実質同じになるため、ユーザにとって見れば同じ出力物が得られることになる。
また、本来「横」姿勢の用紙に画像形成すべきところ、「縦」姿勢の用紙しかない場合には、図10(b)の例のようになる。
図9に戻って、用紙姿勢欄には、用紙の姿勢として「横」と「縦」の項目が設けられている。
ICタグ検出位置欄には、ICタグ8の用紙上での位置として「装置の手前/奥」と「用紙の先端と後端」の項目が設けられている。
用紙態様判定結果欄には、画像形成面A/B、用紙方向a/b、パターン番号1〜8の各項目が設けられており、その内容は、図4と図6に示すパターン1〜8の内容に対応したものになっている。
横倒し/正立変換欄には、横倒しが行われた場合、正立の場合のパターン番号を何番に変換する必要があるかを示す情報が格納されている。これは、上記パターン1〜8は、正立画像の場合を基準に定義されたものであるので、例えば横倒しが行われる場合、その用紙が図4のパターン1の態様と判定されたとしても、画像の天の向きは図10(a)の例のようにパターン1の正立画像の向きと異なっており、そのため実際の出力物の画像の向きを表すパターン番号に変換しておく必要があるからである。具体的には、例えば正立画像でパターン1と判定された場合、横倒しが行われると実質パターン5と同じになるので、パターン5が変換後の番号ということになる(欄1062参照)。
書き込み内容欄には、判定されたパターン1〜8に対応するICタグ8へのパターン情報としての書き込み内容を示す情報が格納されている。
用紙搬送/画像形成制御部102は、搬送される用紙について、その姿勢、用紙上のICタグ8の位置が検出されると、その検出結果に適合するICタグ8への書き込み内容を、対応情報テーブル1060の「画像の形成方向」欄〜「横倒し/正立変換」欄までの内容を参照して決める。
例えば、画像が「正立」、姿勢が「横」、ICタグの位置が「装置奥側」かつ「用紙先端」の場合には、用紙態様として画像形成面「A面」、用紙方向「a方向」になり、パターン番号は「1」になる(欄1061)。この場合、パターン情報としては、画像形成面「A」、用紙方向「a」、用紙姿勢「横」を対応付けた情報が「ICタグの装着位置に関する情報」としてICタグ8に書き込まれることになる。なお、パターン番号が「1」である旨の情報を書き込むとしても良い。
また、例えば「横倒し」で図10(a)の状態の場合には、欄1062に示すように用紙態様はパターン1と同じ「A面」、「a方向」であるが、「横倒し/正立変換」欄の「1」から「5」への変換により、パターン番号が「5」になって、画像形成面「A」、用紙方向「a」、用紙姿勢「縦」を対応付けた情報がパターン情報として書き込まれることになる。
同様に、例えば「横倒し」で図10(b)の場合には、欄1063に示すように用紙態様はパターン5の「A面」、「a方向」であるが、「横倒し/正立変換」欄の「5」から「4」への変換により、パターン番号が「4」になって、画像形成面「A」、用紙方向「b」、用紙姿勢「横」を対応付けた情報がパターン情報として書き込まれる。
図8に戻って、判定情報記憶部107は、不揮発性メモリからなり、第1面への画像形成済みの用紙が再度給紙カセット31にセットされその用紙の第2面への画像形成が実行される場合の当該用紙の向きの状態の正誤判定、誤っていると判定された場合にどのような補正処理が必要なのかを示す判定情報が書き込まれており、第2面への画像形成の際に参照される。
図11は、判定情報記憶部107に格納されている判定情報テーブル1070の内容例を示す図である。
同図に示すように、判定情報テーブル1070には、第1面欄と第2面欄が設けられている。第1面欄には、読み取り内容と第1面への画像形成の際のパターン番号の項目が設けられている。
読み取り内容欄には、用紙のICタグ8から読み取られる、第1面への画像形成の際のパターン情報の内容として、画像形成面、用紙方向、用紙姿勢の内容を示す情報が書き込まれている。同図では、パターン1、3に対応するもののみが記載されており、他のパターン2、4〜8に対応する項目についてはその内容を省略している。
パターン番号欄には、読み取り内容に対応するパターン番号が書き込まれている。
第2面欄には、用紙給送姿勢と、ICタグ検出位置と、態様判定結果および画像回転処理の各項目が設けられている。
用紙給送姿勢欄には、第2面への画像形成の際の用紙姿勢として「横」と「縦」の項目が設けられている。
ICタグ検出位置欄には、第2面への画像形成の際のICタグ8の位置として「装置の手前、奥」と「用紙の先端、後端」の項目が設けられている。また、態様判定結果欄には、画像形成面(A/B)、方向(a/b)、パターン番号1〜8の各項目が設けられている。
ここで、画像形成面とは、第2面が用紙のA面とB面のいずれに当たるのかを示している。例えば、第1面への画像形成の際のパターンがパターン1であった場合には、第1面がA面になるので第2面はB面ということになる。
方向とは、対応情報テーブル1060の用紙方向と同じ意味である。
パターン番号1〜8は、第2面への画像形成の際の用紙の態様を表すものである。
画像回転処理欄は、第2面への画像形成の際に画像回転処理が必要であるか否か、必要な場合の回転角度を示す情報が書き込まれている。
画像回転の要否および回転角度の決め方について図12を用いて具体的に説明する。
図12(a)は、第1面への画像形成がパターン1の態様でなされた場合の例を示しており、図12(b)は、その用紙が第2面への画像形成のために再度給紙カセット31にセットされた状態を上方から見たときの例を示す図である。
図12(b)の状態で用紙がセットされた場合、ICタグ8が装置手前側/用紙先端側に位置することになるのでパターン2に相当し、第2面(B面)に形成される画像(同図例では破線の「F」)の天の向きが第1面の形成画像(同図例では太字の「Abc」)の天の向きと表裏で一致した状態になる。この場合、B面にプリントすべき画像を回転させる必要がないとされる(図11の欄1071参照)。
一方、図12(c)の状態の場合、ICタグ8が装置奥側/用紙後端側に位置することになるのでパターン3に相当し、第2面(B面)の形成画像と第1面の形成画像の天の向きが逆転した状態になる。この場合には、B面に形成すべき画像を本来の状態から180°回転させれば、両方の画像の天の向きが一致することになる(図11の欄1072参照)。
また、図12(d)の状態の場合、用紙姿勢が縦であり、ICタグ8が装置奥側/用紙先端側に位置することになるのでパターン6に相当し、図2の矢印C方向から見て、第2面(B面)の形成画像が第1面の形成画像の天の向きに対し時計方向(右方向)に90°回転した状態になる。この場合には、B面に形成すべき画像を本来の状態から反時計方向(左方向)に90°回転させれば、両方の画像の天の向きが一致することになる(図11の欄1073参照)。
他のパターンも同様に、第1面への画像形成の際の用紙の態様(パターン番号)毎に、第1面と第2面との画像の天地の向きが1枚の用紙の表裏で一致するように、第2面への画像形成の際の用紙の態様(パターン番号)、画像回転の要否が予め決められて、判定情報として判定情報記憶部107に格納される。
なお、判定情報テーブル1070では、例えば第1面への画像形成の際のパターンが「1」の場合、第2面の態様判定としてはパターン2、3、6、7だけが示され、パターン1、4、5、8は示されていない。これは、パターン1、4、5、8の場合、第2面もA面になり、第1面の形成画像の上に第2面に形成されるべき画像が上書きされてしまい、ミスプリントになるからである。従って、ここでは、判定情報テーブル1070に記載されていないパターン番号が判定された場合には、第2面への画像形成を中止して、操作パネル80上において用紙の表裏が逆なので用紙を裏返して再セットして下さいという旨をメッセージ表示させてユーザに通知するようにしている。
次に、制御部100により実行されるプリント処理の内容を説明する。
図13は、プリント処理の内容を示すフローチャートである。
同図に示すように、制御部100は、プリントジョブの実行指示を受け付けると、用紙の給紙動作を実行する(ステップS10)。ここでは、用紙サイズ検出センサ311による検出信号を受信して給紙カセット31にセットされている用紙のサイズおよびその姿勢(縦/横)を検出すると共に、用紙を給紙カセット31から1枚繰り出して搬送路50上を搬送させる。
そして、ICタグリーダー61、62に指示して、当該用紙に装着されているICタグ8との無線通信を試みさせ、ICタグリーダー61、62から通信の可否結果を示す信号を受信し、そしてICタグ8に格納されている情報を読み取らせる(ステップS11)。この意味で、制御部100、ICタグリーダー61、62等は、ステップS11の処理を実行する場合に、第1面への画像形成後の用紙が第2面への画像形成に供される際に、当該用紙に装着されているICタグから画像形成条件に関する情報を読み出す読出手段として機能するものである。
読み取った情報に禁止情報が含まれているか否かを判断する(ステップS12)。ここで、禁止情報とは、すでに両面への画像形成が実行済の用紙であることを示す情報である。この情報は、後述のステップS25においてICタグ8に書き込まれる。
禁止情報が含まれていないことを判断すると(ステップS12で「NO」)、次にパターン情報が含まれているか否かを判断する(ステップS13)。この情報は、後述のステップS17においてICタグ8に書き込まれる。
パターン情報が含まれていないことを判断すると(ステップS13で「NO」)、第1面への画像形成であるとして、当該第1面への作像、定着、排出の各動作を行う(ステップS14、S15、S16)。当該用紙がICタグライター71、72の位置を通過するタイミングから、ICタグライター71、72に指示して、パターン情報を当該ICタグ8に書き込ませる(ステップS17)。
具体的には、まず当該用紙上におけるICタグ8の位置を検出する。この検出は、ICタグ8がいずれのICタグライター71、72で検出され、用紙の先端が排出ローラ対37を通過してから当該ICタグ8との通信可能時までの経過時間が所定時間以内に入っているか否により行われる。用紙先端の排出ローラ対37の通過の検出は、例えば搬送路50上の排出ローラ対37の付近に用紙検出センサ(不図示)を配置し、そのセンサによる検出結果をモニターすることで行える。
そして、対応情報テーブル1060を参照し、検出されたICタグ8の位置(装置手前/奥、用紙先端/後端)と当該用紙の姿勢(縦/横)に対応する用紙の態様がパターン1〜8のどれに当たるのかを判定し、その判定結果をパターン情報として書き込むものである。例えば、画像の形成方向:正立、用紙姿勢:横、ICタグ検出位置(装置奥、用紙先端)の場合には、パターン1と判定される。なお、形成画像の横倒しが行われる場合には、横倒し/正立変換に従ってパターン番号を変換する。この意味で、制御部100、ICタグライター71、72等は、ステップS17の処理を実行する場合に、第1面に形成される画像の画像形成条件に関する情報として、第1面への画像形成の際におけるICタグのシート上の装着位置を示す情報をICタグに書き込む書込手段として機能するものである。
ステップS13において、パターン情報が格納されていることを判断すると(ステップS13で「YES」)、第2面への画像形成であるとして、まず用紙の表裏が合っているか否かを判断する(ステップS18)。
具体的には、(a)搬送中の用紙上におけるICタグ8の位置を検出する。この検出は、当該ICタグ8がいずれのICタグリーダー61、62で検出され、用紙の繰り出し開始から当該ICタグ8との通信可能時までの経過時間が所定時間以内に入っているか否かにより行われる。
(b)対応情報テーブル1060の、用紙姿勢とICタグ検出位置および用紙態様判定結果の各欄を参照し、検出されたICタグ8の位置(装置手前/奥、用紙先端/後端)と当該用紙の姿勢(縦/横)に対応する態様がパターン1〜8のどれに当たるのかを判定する。例えば、用紙姿勢:横、ICタグ検出位置(装置手前、用紙先端)の場合(図12(b)の状態)には、パターン2と判定される。
(c)上記判定結果と読み出したパターン情報とから第1面と第2面がA面同士またはB面同士でないか否かを判断する。この判断は、対応情報テーブル1060の形成面欄を参照することで行うことができる。
例えば、第1面への画像形成の際の態様がパターン1であり、第2面への画像形成の際の態様がパターン2、3、6、7のいずれかの場合には、第1面がA面、第2面がB面になる。この場合、第2面に画像を形成しても第1面の画像の上書きにならないので、用紙の表裏が合っているとされる。
一方、第2面への画像形成の際の態様がパターン1、4、5、8のいずれかの場合には、第1面と第2面の両方がA面になる。この場合、第2面に画像を形成すると第1面の画像の上書きになるので用紙の表裏が合っていない(ユーザによる用紙の誤セット)とされる。
用紙の表裏が合っていることを判断すると(ステップS18で「YES」)、判定情報テーブル1070を参照して第2面に形成すべき画像の回転の要否を求める(ステップS19)。例えば、第1面への画像形成の際の態様がパターン1であり、第2面への画像形成の際の態様がパターン2の場合には、判定情報テーブル1070の画像回転処理欄より不要と判断する(欄1071)。また、第2面の態様がパターン3であった場合には(図12(c)の状態)、欄1072に示すように180°の回転が必要と判断される。
画像回転が必要であることを判断すると(ステップS20で「YES」)、必要な回転角度だけ画像が回転されるように、画像処理部104において画像データに回転処理を施した後(ステップS21)、第2面への作像、定着、排出の各動作を行う(ステップS22、S23、S24)。これにより両面プリントが終わったことになるので、当該用紙への今後のプリントを禁止する禁止情報をICタグライター71または72によりICタグ8に書き込んで(ステップS25)、当該処理を終了する。
また、画像回転が不要であることを判断すると(ステップS20で「NO」)、ステップS22に移る。この意味で、制御部100は、ステップS19の処理を実行する場合に、第2面への画像形成条件を決める決定手段として機能する。また、作像ユニットや制御部100等は、ステップS20、S21等の処理を実行する場合に、決定された画像形成条件に基づいて第2面への画像形成を行う画像形成手段としてするものである。
ステップS18において、第2面が画像形成済みの面であること、すなわち用紙の表裏が合ってないことを判断すると、ステップS26に移り、プリント動作を中止する。そして、用紙が誤った状態にセットされている旨のメッセージを操作パネル80に表示させてユーザに通知し(ステップS27)、当該処理を終了する。
なお、ステップS12において、禁止情報が含まれていることを判断すると、ステップS26に移って、プリント動作を中止する。
これにより第2面へのプリントを行うため、ユーザ自身が手動で用紙を給紙カセット31にセットする際に、仮にその向きに誤りがあっても、正しくセットされたときと同じ状態になる(用紙表裏の各画像の天地が同じ方向を向く)ように画像回転処理が自動的に施され、また表裏自体に誤りがある場合にはプリントが中止されるので、ミスプリントにならず用紙が無駄になることがない。また、ユーザにとっては用紙のセットに必要以上に気を使う必要がなくなり負担が軽減される。
(第2の実施の形態)
本実施の形態では、用紙に綴じ代を設ける場合の例を示している。ここで、綴じ代とは、用紙を綴じて製本する場合にその綴じる部分に設けられる余白のことである(図15、16の斜線で示す部分90に相当)。本実施の形態では、綴じ代を設けるか否か、およびどの位置(例えば、用紙の先端側または装置奥側)に設けるのかをユーザが操作パネル80上の選択/指定キー(不図示)で選択および指定できるようになっており、この点が第1の実施の形態と異なっている。以下、第1の実施の形態と異なる部分を中心に説明し、第1の実施の形態と同じ構成についてはその説明を省略するものとする。
本実施の形態の制御部100は、綴じ代が選択され、その位置が指定されると、指定された位置に所定幅(例えば10mm幅)の余白が綴じ代として形成されるように、画像全体を綴じ代が設けられる側の反対側にずらす等の処理を画像データに施して画像形成を実行する。
また、第1面への画像形成の際に綴じ代が選択された場合には、その綴じ代の位置の情報をパターン情報に含めてICタグ8に書き込ませる。これにより、第2面への画像形成の際にICタグ8からパターン情報を読み出した際に、綴じ代の位置の情報が含まれていれば、第1面への画像形成の際に綴じ代が設けられた用紙であることが判る。
図14は、本実施の形態の判定情報テーブル1075の内容を示す図であり、この判定情報テーブル1075は、綴じ代が設けられた用紙の第2面に画像形成を実行する場合に参照される。
同図に示すように、判定情報テーブル1075は、上記判定情報テーブル1070の内容に「綴じ代」欄が追加された構成になっている。第1面の「綴じ代」欄には、第1面への画像形成の際の綴じ代の位置が示されている。また、第2面の「綴じ代」欄には、第2面のどの位置に綴じ代を形成すれば用紙表裏で綴じ代の位置が合うのかを示している。なお、同図はパターン1の場合の例だけが示され、他のパターンについては省略している。
以下、綴じ代が選択された場合の画像回転の要否および回転角度の決め方を図15と図16を用いて説明する。
図15(a)は、第1面への画像形成がパターン1の態様で、かつ綴じ代(斜線部)90が用紙上側に形成される場合の例を示しており、図15(b)は、その用紙が第2面への画像形成のために再度給紙カセット31にセットされた状態を上方から見たときの例を示す図である。
図15(b)の状態で用紙がセットされた場合、ICタグ8が装置奥側/用紙後端側に位置することになるのでパターン3に相当し、そのまま画像形成を行うと第2面(B面)の形成画像の天の向きが第1面の形成画像の天の向きと表裏で逆転(180°回転)した状態になる。また、第2面への画像形成の際に用紙後端側に綴じ代90が形成されるようにすれば用紙表裏で綴じ代の位置が合うことになる。この場合、綴じ代90で綴じて製本し、それを見開くとするとA面とB面の画像の天の向きが丁度合う状態になり、B面に形成すべき画像を回転させる必要がないことになる(図14の欄1076参照)。
一方、図15(c)の状態の場合、ICタグ8が装置手前側/用紙先端側に位置することになるのでパターン2に相当し、そのまま画像形成を行うと第1面と第2面の形成画像の天の向きが一致した状態になる。また、第2面への画像形成の際に用紙先端側に綴じ代90が形成されるようにすれば用紙表裏で綴じ代の位置が合うことになる。この場合、綴じ代90で綴じるとA面とB面の画像の天の向きが逆転した状態になるので、B面に形成すべき画像を本来の状態から180°回転させれば、両方の画像の天の向きが見開き時に合うことになる(図14の欄1077参照)。
図16(a)は、第1面への画像形成がパターン1の態様で、かつ綴じ代90が装置奥側に形成される場合の例を示しており、図16(b)は、その用紙が第2面への画像形成のために給紙カセット31にセットされた状態を上方から見たときの例を示す図である。
図16(b)の状態で用紙がセットされた場合、ICタグ8が装置手前側/用紙先端側に位置するのでパターン2に相当し、そのまま画像形成を行うと第1面と第2面の形成画像の天の向きが同じ状態になる。また、第2面への画像形成の際に装置手前側に綴じ代90が形成されるようにすれば用紙表裏で綴じ代の位置が合うことになる。この場合、製本の形態にするとA面とB面の画像の天の向きが丁度合う状態になり、B面に形成すべき画像を回転させる必要がないことになる(図14の欄1078参照)。
また、図16(c)の状態の場合、ICタグ8が装置奥側/用紙後端側に位置するのでパターン3に相当し、画像形成を行うと第1面と第2面の形成画像の天の向きが逆転した状態になる。また、第2面への画像形成の際に装置奥側に綴じ代90が形成されるようにすれば用紙表裏で綴じ代の位置が合うことになる。この場合、製本の形態にするとA面とB面の画像の天の向きが逆転した状態になるので、B面に形成すべき画像を本来の状態から180°回転させれば、両方の画像の天の向きが合うことになる(図14の欄1079参照)。
上記では、パターン1についてだけ説明したが、他のパターンも同様に、第1面への画像形成の際の用紙の態様(パターン番号)毎に、第1面と第2面の画像の天地が製本形態にしたときに合うように、第2面への画像形成の際の用紙の態様(パターン番号)、画像回転の要否、綴じ代の位置が予め決められて、判定情報テーブル1075として判定情報記憶部107に格納される。
このように、綴じ代を設ける場合にも画像の回転処理を必要に応じて実行することにより製本形態の第1面と第2面の画像の天地を合わせることが可能になる。
(第3の実施の形態)
上記実施の形態では、第1面と第2面の画像の天地が合うように画像回転処理を行う構成としたが、本実施の形態では、第1面と第2面が同じ画像形成条件でプリントされるようになっており、その点が異なっている。
図17は、本実施の形態の制御部100により実行されるプリント処理の内容を示すフローチャートである。なお、同図では、第1の実施の形態のプリント処理と内容が同じステップについては、同じ符号を付している。ここでは、異なる部分を中心に説明する。
同図に示すように、制御部100は、第1面への画像形成が実行される場合には、ステップS10〜12、S31、S14〜16、S32の順に処理を実行する。ここで、ステップS32では、第1面への画像形成の際の画像形成条件として、カラーとモノクロのいずれのモードでプリントされたのかを示す情報(画像形成条件に関する情報。以下、画像形成情報という。)をICタグ8に書き込む。この意味で、制御部100、ICタグライター71、72等は、ステップS32の処理を実行する場合に、第1面に形成される画像の画像形成条件に関する情報をICタグに書き込む書込手段として機能するものである。
ステップS31では、画像形成情報がICタグ8に格納されているか否かを判断する。当該画像形成情報が格納されている場合には、第2面への画像形成ということになる。
ステップS31で、画像形成情報が格納されていることを判断すると、ステップS33において、読み出した画像形成条件から第1面がカラーとモノクロのいずれのモードでプリントされたのかを判断する。
カラーモードであることを判断すると(ステップS33で「YES」)、第2面への作像をカラーモードで実行し(ステップS34)、定着、排出、禁止情報の書き込み処理(ステップS23〜S25)を行って、当該処理を終了する。
一方、モノクロモードであることを判断すると(ステップS33で「NO」)、第2面への作像をモノクロモードで実行し(ステップS35)、ステップS23に移る。この意味で、制御部100は、ステップS33の処理を実行する場合に、第2面への画像形成条件を決める決定手段として機能し、作像ユニットや制御部100等は、ステップS34、S35等の処理を実行する場合に、決定された画像形成条件に基づいて第2面への画像形成を行う画像形成手段としてするものである。
これにより、例えば電源オン時や無操作状態が所定時間経過した時に自動的にモノクロモードに切り替わる構成である場合に、ユーザが第2面への画像形成に際しカラーモードを選択すべきところ、うっかりその選択を忘れても第2面は第1面と同じカラーモードで画像形成が実行されることになり、ユーザは自身の希望に沿った出力物を得ることが可能になり、ミスプリントを減らすことができる。
上記では、画像形成条件をプリントモードとした場合の例を説明したが、これに限られることはない。例えば、解像度、階調、倍率等とすれば、第1面と第2面が同じ解像度等の出力物を得られるようになる。なお、第2面への画像形成の際に、ユーザによりプリントモードがキー等から指定された場合には、その指定に従ってプリントを実行するとすれば、ユーザの希望をより反映することができる。
また、本実施の形態では、第2面への画像形成に際し、第1面への画像形成の際の画像形成条件が判れば良く、その意味で用紙上におけるICタグ8の位置を特定する必要がない。従って、例えばICタグライターを1つ配置して画像形成条件を書き込む構成をとることも可能である。このことは、ICタグリーダーについても同様である。
本発明は、画像形成装置に限られず、第2面への画像形成の際に、用紙に装着されているICタグから、第1面の画像の天地を示す情報(ICタグの位置に対し画像の天がどの方向を向いているかを示す情報)または第1面への画像形成の際におけるプリントモード、解像度等の画像形成情報を読み出して、第2面に対する画像形成条件を決めるといった方法であるとしてもよい。さらに、その方法をコンピュータが実行するプログラムであるとしてもよい。また、本発明に係るプログラムは、例えば磁気テープ、フレキシブルディスク等の磁気ディスク、DVD−ROM、DVD−RAM、CD−ROM、CD−R、MO、PDなどの光記録媒体、フラッシュメモリ系記録媒体等、コンピュータ読み取り可能な各種記録媒体に記録することが可能であり、当該記録媒体の形態で生産、譲渡等がなされる場合もあるし、プログラムの形態でインターネットを含む有線、無線の各種ネットワーク、放送、電気通信回線、衛星通信等を介して伝送、供給される場合もある。
また、本発明に係るプログラムは、上記に説明した処理をコンピュータに実行させるための全てのモジュールを含んでいる必要はなく、例えば通信プログラムやオペレーティングシステム(OS)に含まれるプログラムなど、別途情報処理装置にインストールすることができる各種汎用的なプログラムを利用して、本発明の各処理をコンピュータに実行させるようにしても良い。従って、上記した本発明の記録媒体に必ずしも上記全てのモジュールを記録している必要はないし、また必ずしも全てのモジュールを伝送する必要もない。さらに所定の処理を専用ハードウェアを利用して実行させるようにすることができる場合もある。
(変形例)
以上、本発明を実施の形態に基づいて説明してきたが、本発明は、上述の実施の形態に限定されないのは勿論であり、以下のような変形例が考えられる。
(1)上記実施の形態では、ICタグリーダー61、62を用紙搬送方向に同位置になるように配置したが、用紙上のICタグ8をいずれか一方のICタグリーダーだけで検出できれば良く、例えば用紙搬送方向にずれた位置に配する構成としても良い。また、ICタグリーダー61、62がICタグ8の検出とICタグ8への情報の読み出しの2つの機能を有するとしたが、当該検出と読み出しを別々に行うとしても良い。このことは、ICタグライター71、72についても同様である。
(2)上記実施の形態では、ICタグライター71、72を搬送路50付近に配するとしたが、ICタグの検出と書き込みが可能であれば、これに限られることはない。
例えば、給紙カセット31または排出トレイ38の内部やその付近に配する構成としても良い。また、給紙カセット31に収容されている用紙の4つの角に対応する位置それぞれにICタグライターを1つずつ配し(合計4個)、各ICタグライターの通信の可否により用紙上のICタグの位置を検出すると共に通信できたICタグライターを用いてパターン情報を当該ICタグに書き込む構成も考えられる。この構成とする場合、検出や書き込みタイミングとしては、例えば給紙前または給紙時とすることができる。同様に、排出トレイ38への排出後の用紙についてICタグの検出等を行うとしても良い。
(3)ICタグ8から読み出された情報に基づいて第2面への画像形成を実行する構成としていることから、ICタグリーダー61、62については、搬送路50付近の、より搬送方向上流側の位置に配することが望ましい。なお、ICタグ8との通信可能範囲をより広くとるようにすれば、例えば二次転写位置361よりも下流側に配するといったことも可能であろう。
また、ICタグライターをICタグリーダーの上流側に配置する場合には、第1面への画像形成の際にはICタグリーダーによる読み取りを禁止する構成とすれば良い。
(4)上記実施の形態では、プリンタが用紙を横と縦の両方の姿勢で搬送可能な構成としたが、例えば、横または縦の一方の姿勢でしか搬送できない構成であれば、用紙姿勢が固定されるため、ICタグの用紙上の位置(装置手前/奥側と先端/後端側)だけからパターン番号を決めるとしても良い。
(5)上記実施の形態では、画像形成面、用紙方向、用紙姿勢の情報を、ICタグの装着位置に関する情報としてICタグ8に書き込むとしたが、これに限られることはない。
上記のように、画像形成面/用紙方向と、パターン番号(ICタグの装着位置)とは、実質同義なので、例えば用紙上において、搬送方向に平行な軸であり搬送方向に直交する用紙幅方向長さを略2等分する点を含む縦軸(左右対称軸)と、搬送方向に直交する軸であり用紙搬送方向長さを略2等分する点を含む横軸(上下対称軸)とにより4分割したときの、ICタグ8が位置する領域(位置情報)を、用紙姿勢の情報と合わせて書き込むとしても良い。
また、領域でなくても、用紙上におけるICタグ8の位置を座標位置で表し、その座標位置の情報を位置情報として書き込むとすることもできる。具体的には、搬送される用紙のCD方向をX軸、用紙搬送方向をY軸として、そのX−Y座標系における座標位置(X、Y)でICタグ8の用紙上の位置を表すものである。
この場合でも、ICタグ8の座標位置がどの値をとればどのパターンに相当するのかを定義しておけば、第2面への画像形成の際にパターン情報を読み取る場合に、その用紙が正しくセットされているかを否か、誤ってセットされている場合に画像回転の要否を上記実施の形態と同様に判定することができる。要するに、第1面への画像形成の際の用紙上におけるICタグの装着位置に関する情報(画像形成面等の情報、位置情報など)が書き込み/読み出しできる構成であれば、その情報から画像形成面と用紙方向等を特定できることになる。
なお、座標位置としては、例えばX軸方向についてはICタグ8と通信可能になったICタグライター71または72のX軸上における位置、Y軸方向については用紙先端検出からICタグ8との通信可能時までの経過時間に搬送速度を乗算した値をY軸上における位置とすることなどが考えられる。このことはICタグリーダー61、62についても同様である。
(6)上記実施の形態では、画像形成装置をプリンタに適用した場合の例を説明したが、シート上におけるICタグの位置の検出、当該ICタグへのパターン情報の書き込み、読み取りの各処理を実行できるものであれば、カラーやモノクロ画像の形成に関わらず、例えば複写機、FAX、MFP(Multiple Function Peripheral)等の画像形成装置一般に適用できる。また、用紙を給紙カセット31から繰り出す構成に限られないことはいうまでもなく、用紙を給紙口まで案内するためのテーブルを設け、ユーザが用紙を手動でテーブルに沿って給紙口に挿入する構成などにも適用できる。また、一旦機外に排出された第1面への画像形成済みの用紙の第2面への画像形成を実行できる構成であれば、給紙カセット31に用紙を再セットする構成に限られない。例えば、第2面への画像形成を行う際には上記テーブルを利用するといったこともできる。上記実施の形態及び上記変形例をそれぞれ組み合わせるとしてもよい。
本発明は、ICタグが装着されたシートに画像形成を行う画像形成装置に広く適用することができる。
第1の実施の形態におけるプリンタ1の全体構成を示す図である。 ICタグリーダー61、62が配置されている様子を図1の矢印B方向から見たときの斜視図である。 用紙が横姿勢で搬送されるときの用紙の4つの態様と各態様のICタグ8の位置関係を示した模式図である。 図3に示す4つの態様において画像形成面となる面に同じ正立画像を形成した場合の各態様を示す図である。 用紙が縦姿勢で搬送されるときの用紙の4つの態様と各態様のICタグ8の位置関係を示した模式図である。 図5に示す4つの態様において画像形成面となる面に同じ正立画像を形成した場合の各態様を示す図である。 ICタグリーダー61、62を図2の矢印C方向から見たときのICタグ8との無線通信可能範囲を模式的に示す平面図である。 プリンタ1の制御部100の構成を示したブロック図である。 制御部100内のパターン情報記憶部106に格納されている対応情報テーブル1060の内容を示す図である。 画像の横倒しが実行される場合の例を示す模式図である。 制御部100内の判定情報記憶部107に格納されている判定情報テーブル1070の内容を示す図である。 画像回転処理がどのような条件で必要になるのかを説明するための模式図である。 プリント処理の内容を示すフローチャートである。 第2の実施の形態における判定情報テーブル1075の内容を示す図である。 綴じ代形成時に画像回転処理がどのような条件で必要になるのかを説明するための模式図である。 綴じ代形成時に画像回転処理がどのような条件で必要になるのかを説明するための別の模式図である。 第3の実施の形態におけるプリント処理の内容を示すフローチャートである。
符号の説明
1 プリンタ
8 ICタグ
10Y〜10K 作像ユニット
31 給紙カセット
61、62 ICタグリーダー
71、72 ICタグライター
80 操作パネル
90 綴じ代
100 制御部

Claims (3)

  1. ICタグが装着されたシートに画像を形成する画像形成装置であって、
    前記シートの第1面に形成される画像の画像形成条件に関する情報をICタグとの無線通信により前記ICタグに書き込む書込手段と、
    当該画像形成装置から排出された第1面への画像形成後のシートが、当該第1面の裏側にあたる第2面への画像形成に供される際に、当該シートに装着されているICタグから前記情報を前記ICタグとの無線通信により読み出す読出手段と、
    読み出された情報から第2面への画像形成条件を決める決定手段と、
    決定された画像形成条件に基づいて第2面への画像形成を実行する画像形成手段と、
    を備え
    前記画像形成条件に関する情報は、第1面への画像形成の際の、前記シート上におけるICタグの装着位置を示す位置情報であり、
    前記シートは、画像形成面において、シートの搬送方向を上方向、反対方向を下方向、搬送方向に直交する幅方向の一方を右方向、他方を左方向、シートを上下方向に2等分、左右方向に2等分して4分割したときの各領域を左上、右上、左下、右下と規定したとき、ICタグが左上領域に位置する姿勢、右上領域に位置する姿勢、左下領域に位置する姿勢、右下領域に位置する姿勢のいずれかの姿勢で搬送され、
    前記書込手段は、
    前記幅方向に間隔をおいて配され、シートの姿勢が右上と右下の領域にICタグが位置する姿勢にあるときにのみICタグと通信可能な第1のライターと、左上と左下の領域にICタグが位置する姿勢にあるときにのみICタグと通信可能な第2のライターを有し、
    第1と第2のライターのいずれか一方のライターによるICタグとの通信結果に基づいて、第1面への画像形成の際の、シート上におけるICタグの装着位置を検出し、その検出結果を示すパターン情報を前記位置情報としてICタグに書き込み、
    前記読出手段は、
    前記幅方向に間隔をおいて配され、シートの姿勢が右上と右下の領域にICタグが位置する姿勢にあるときにのみICタグと通信可能な第1のリーダーと、左上と左下の領域にICタグが位置する姿勢にあるときにのみICタグと通信可能な第2のリーダーを有し、
    前記決定手段は、
    第1と第2のリーダーのいずれか一方のリーダーによるICタグとの通信結果に基づいて、前記第2面への画像形成の際の、シート上におけるICタグの装着位置を検出し、
    前記位置情報と、前記検出した前記第2面への画像形成の際の、シート上におけるICタグの装着位置とに応じて、第2面に形成すべき画像の天地を前記画像形成条件として決めることを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記シートに綴じ代を設ける綴じ代形成手段を備え、
    前記決定手段は、前記シート上の綴じ代の形成位置も参照して、第2面に形成すべき画像の天地を決めることを特徴とする請求項に記載の画像形成装置。
  3. 前記書込手段は、
    ICタグと通信したライターが第1と第2のライターのいずれであるか、およびシート搬送中にそのシート先端の検出からICタグとの通信が可能になるまでの経過時間とから、シート上におけるICタグの装着位置がどの領域にあるかを検出し、
    前記決定手段は、
    ICタグと通信したリーダーが第1と第2のリーダーのいずれであるか、および第2面への画像形成に供されるシートの繰り出し開始からICタグとの通信が可能になるまでの経過時間とから、シート上におけるICタグの装着位置がどの領域にあるかを検出することを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成装置。
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