JP4379067B2 - 情報管理装置、情報管理プログラムおよび情報管理方法 - Google Patents

情報管理装置、情報管理プログラムおよび情報管理方法 Download PDF

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Description

この発明は、画像形成装置、画像形成プログラムおよび情報管理装置に関し、特に、両面プリントする際の操作性を向上した画像形成装置および画像形成プログラムに関する。また、裏紙を利用して事情の変化に対応した動作を実行する情報管理装置に関する。
順番の定まった複数の頁からなるプリントデータを用紙の両面にプリントする機能を備えたプリンタは、表面をプリントした用紙を反転させる機構を有している。このような反転機構を有しないプリンタで両面プリントする際には、まず、用紙の片面(表面)をプリントしておき、表面にプリントされた用紙を裏面にプリントするために、用紙の表裏を逆にして給紙口に再度セットして、他方の面(裏面)にプリントすることがなされている。
しかしながら、両面プリントする際に、用紙を反転してセットした後、裏面にプリントする指示を入力する前に、他のプリントデータの印刷指示があった場合には、ユーザが苦労してセットした用紙に、表面にプリントされた画像とは関連のない画像がプリントされてしまうといった問題がある。
これは、用紙にプリントされた情報は、情報そのものの内容を示し、その用紙を見る者に対して情報を伝達することができるが、電子データが一度用紙にプリントされた後は、その用紙にプリントされた情報と、その情報の元となる電子データとは関係がなくなってしまうからである。
特開平9−91391号公報(特許文献1)には、あらかじめ特定の単語,文章,シンボルまたはグラフィックに関連する情報を関連情報ファイルとして記憶したファイル手段と、単語,文章,シンボル,グラフィックの何れかからなる少なくとも一つの記載情報,前記記載情報と前記ファイル手段の関連情報ファイルとを連結させるための連結情報および前記記載情報の中から特定の記載情報を選択するための選択情報が記録された媒体用紙と,前記選択情報および連結情報を前記媒体用紙から読み取る読取手段と,前記読取手段で読み取った選択情報および連結情報に基づいて,前記ファイル手段から該当する関連情報ファイルを検索する検索手段と,前記検索手段によって検索した関連情報ファイルを出力する出力手段とを備えた、文書情報管理システムが記載されている。
特開平9−91301号公報
特開平9−91301号公報に記載の文書情報管理システムでは、媒体用紙に記録された連結情報により、媒体用紙に記録された連結情報とファイル手段に記憶された関連情報ファイルとを関連付けることができる。しかしながら、連結情報は媒体用紙に画像として形成されるものであるため、媒体用紙の表面と裏面のいずれに画像形成されてもよく、表面に形成される連結情報と裏面に形成される連結情報とには関連がない。このため、上述した問題点を解決することはできない。
また、特開平9−91391号公報に記載の文書情報管理システムでは、媒体用紙に記録された連結情報と関連情報ファイルとは、連結情報が媒体用紙に記録された後は、変更されることがない。このため、媒体用紙に連結情報が記録された後に生じる事情の変化に対応することができない。特に、ユーザが、表面に画像がプリントされた用紙を再利用して裏面に新たに画像をプリントする場合には、ユーザは表面に形成された画像を不用と判断しているのであるが、特開平9−91391号公報では、不用とされた表面の画像に連結情報が含まれている場合には、その連結情報はいつまでも関連ファイルとの関連が保たれた状態となってしまう。このため、ユーザが、紙資源節約等のために媒体用紙を再利用するという、連結情報が記録された後に生じる事情の変化に対応することができない。
この発明は上述した目的を達成するために為されたもので、この発明の目的の1つは、両面プリントを確実に実行することが可能な画像形成装置および画像形成プログラムを提供することである。
この発明の他の目的は、一度画像が形成された記録媒体をトリガーとして、所望の動作を実行させることが可能な情報管理装置、情報管理プログラムおよび情報管理方法を提供することである。
上述した目的を達成するためにこの発明のある局面によれば、情報管理装置は、与えられた電子データに従って、記録媒体に画像を形成する指示を出力する画像形成指示手段と、記録媒体を識別するための識別情報を取得する識別情報取得手段と、電子データに従って画像が形成された記録媒体の識別情報が取得されたことに応じて、電子データおよび識別情報に関連付けて、電子データの処理に関するイベントに対応した動作を記述した付加情報を記憶する付加情報記憶手段と、識別情報取得手段により取得された記録媒体の識別情報が第1の電子データおよび第1の付加情報に関連付けて付加情報記憶手段に記憶されているか否かを検出する検出手段と、検出手段により記憶されていることが検出された場合、第2の電子データに従った記録媒体に対する画像形成指示の出力に基づいて、第2の電子データおよび識別情報に関連付けて、第2の付加情報を記憶するように付加情報記憶手段を制御する制御手段とを備える。
この発明に従えば、記録媒体に画像を形成する指示が出力されると、電子データに従って画像が形成された記録媒体の識別情報が取得されたことに応じて、電子データおよび識別情報に関連付けてイベントに対応した動作を記述した付加情報が記憶される。このため、同一の電子データを画像形成した記録媒体であっても、記録媒体ごとに異なる動作をイベントに対応つけることができる。また、取得された識別情報が第1の電子データおよび第1の付加情報に関連付けて記憶されていることが検出された場合、第2の電子データに従った画像形成指示の入力に基づいて、第2の電子データおよび識別情報に関連付けて、第2の付加情報が記憶される。このため、一度画像が形成された記録媒体を再利用する場合であっても、新たに付加情報を関連付けることができる。その結果、一度画像が形成された記録媒体記録媒体をトリガーとして、所望の動作を実行させることが可能な情報管理装置を提供することができる。
好ましくは、付加情報記憶手段は、第1の電子データおよび第1の付加情報を削除するように制御される。
この発明に従えば、第1の電子データおよび第1の付加情報が削除される。このため、記録媒体に第2の付加情報のみが関連付けられる。
好ましくは、イベントの発生を検出するイベント検出手段と、イベント検出手段によるイベントの検出に応じて、識別情報取得手段により取得された識別情報に関連して記憶されている第2の付加情報を読出す読出手段と、読出された第2の付加情報に記述されているイベントのうち、検出されたイベントに対応した動作を実行する実行手段とをさらに備える。
この発明に従えば、イベントの検出に応じて、記録媒体の識別情報に関連して記憶されている第2の付加情報が読出され、第2の付加情報に記述されているイベントのうち、イベントに対応した動作が実行される。
好ましくは、画像形成指示手段による画像形成指示に応じて、記録媒体に画像を形成する画像形成装置をさらに備える。
好ましくは、付加情報は、複数のイベントそれぞれに対応して動作を記述した情報であり、複数のイベントは、記録媒体の位置に依存するイベントと、位置に依存しないイベントとを含む。
好ましくは、検出手段により記憶されていることが検出された場合、記録媒体に既に第1の電子データに従って画像が形成されていることを報知する報知手段をさらに備える。
好ましくは、識別情報は、記録媒体に付された半導体装置に記憶される。
この発明の他の局面に従えば、情報管理プログラムは、与えられた電子データに従って、記録媒体に画像を形成する指示を出力するステップと、記録媒体を識別するための識別情報を取得するステップと、電子データに従って画像が形成された記録媒体の識別情報が取得されたことに応じて、電子データおよび識別情報に関連付けて、電子データの処理に関するイベントに対応した動作を記述した付加情報を記憶するステップと、識別情報取得ステップにより取得された記録媒体の識別情報が第1の電子データおよび第1の付加情報に関連付けて記憶されているか否かを検出するステップと、検出ステップにより記憶されていることが検出された場合、第2の電子データに従った記録媒体に対する画像形成指示の出力に応じて、第2の電子データおよび識別情報に関連付けて、第2の付加情報を記憶するステップとをコンピュータに実行させる。
この発明のさらに別の局面に従えば、情報管理方法は、与えられた電子データに従って、記録媒体に画像を形成する指示を出力するステップと、記録媒体を識別するための識別情報を取得するステップと、電子データに従って画像が形成された記録媒体の識別情報が取得されたことに応じて、電子データおよび識別情報に関連付けて、電子データの処理に関するイベントに対応した動作を記述した付加情報を記憶するステップと、識別情報取得ステップにより取得された記録媒体の識別情報が第1の電子データおよび第1の付加情報に関連付けて記憶されているか否かを検出するステップと、検出ステップにより記憶されていることが検出された場合、第2の電子データに従った記録媒体に対する画像形成指示の出力に応じて、第2の電子データおよび識別情報に関連付けて、第2の付加情報を記憶するステップとを含む。
以下、図面を参照しつつ本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがってそれらについての詳細な説明は繰返さない。
[第1の実施の形態]
図1は、本発明の第1の実施の形態におけるプリントシステムの全体概要を示す図である。図1を参照して、プリントシステム500は、ネットワーク503にそれぞれ接続された複合機501(以下、「MFP501」という)と、ユーザ用コンピュータ504A,504Bとを含む。ユーザ用コンピュータ504A,504Bは、一般的なパーソナルコンピュータである。図では、1台のMFP501と2台のユーザ用コンピュータ504A,504Bとを接続する例を説明するが、複数のMFPと複数のユーザ用コンピュータがネットワーク503に接続されてもよい。
本実施の形態において、用紙とは、MFP501で画像形成される記録媒体である。その用紙は、IC(Integrated circuit)タグを2つ含む。ICタグは、それが付された用紙と他の用紙とを識別するためのユニークな識別情報を記憶する記憶装置と、後述するICタグリーダ550A,550Bと無線で通信可能な通信装置とを含んでいる。たとえば、ミューチップなどの半導体装置を用いることができる。1つの用紙に付された2つのICタグには、同じ識別情報が記憶されている。また、2つのICタグには、用紙に付された位置が記憶されている。ここでは、用紙の長手方向を横方向としたとき、用紙の表面の右上頂角付近と、左下頂角付近にそれぞれICタグが付され、右上のICタグを第1ICタグ、左下のICタグを第2ICタグという。用紙にはICタグが付されているので、MFP501等の複写機能を有する装置で用紙に画像形成された情報を光学的に複写する際に、識別情報が同時に複写されない。したがって、識別情報から用紙を特定することができる。
MFP(Multi Function Peripheral)501は、原稿を読取るためのスキャナ、画像データに基づいて紙などの記録媒体に画像を形成するための画像形成装置、ファクシミリを含み、画像読取機能、複写機能、ファクシミリ送受信機能、データをプリントするプリント機能を備えている。MFP501は、ユーザ用コンピュータ504A,504Bから受信したページ記述言語で記載されたプリントデータまたはスキャナが出力する画像データに基づいて、画像形成装置により紙などの記録媒体に画像を形成する。
また、MFP501には、可搬で着脱可能な記憶装置であるメモリカード506が装着される。このメモリカード506に記憶された画像形成プログラムが、MFP501が備える中央演算装置(CPU)で実行される。またこのメモリカード506は、記憶内容を書き換えるまたは追加して書き込みすることが可能なので、ネットワーク503に接続された他のコンピュータが、メモリカード506に記憶された画像形成プログラムを書き換えたり、新たな画像形成プログラムを追加して書き込みをするようにしてもよい。さらに、MFP501が、ネットワーク503に接続された他のコンピュータから画像形成プログラムをダウンロードして、その画像形成プログラムをメモリカード506に記憶するようにしてもよい。
ユーザ用コンピュータ504A,504Bは、ハードディスク等に記録された文書作成プログラム、表計算プログラム、描画プログラムなどのアプリケーションプログラムを、必要に応じてRAMに読出し、CPUで実行する。そして、ユーザ用コンピュータ504A,504Bでは、それらのアプリケーションプログラムが実行されてプリントデータが生成され、ネットワーク503を介してMFP501に送信される。このプリントデータは、プリントデータに両面プリント指示等のジョブモードが付加されたプリントジョブとして送信される。
ネットワーク503は、ローカルエリアネットワーク(LAN)、インターネットまたは一般公衆回線であり、有線または無線を問わない。また、ここではネットワーク503でMFP501とユーザ用コンピュータ504A,504Bとが接続される例を示すが、MFP501とユーザ用コンピュータ504A,504Bとはシリアル回線またはパラレル回線を用いて接続するようにしてもよい。
なお、MFP501で実行される画像形成プログラムはメモリカード506に記憶されて流通する例を示したが、他の記録媒体、たとえば、フレキシブルディスク、カセットテープ、CD−ROM、ハードディスク、光ディスク(MO(Magnetic Optical Disc)/MD(Mini Disc)/DVD(Digital Versatile Disc))、ICカードを含む)、光カード、マスクROM、EPROM(erasable, programmable read-only memory)、EEPROM(electrically erasable/programable read only memory)などの半導体メモリ等の固定的にプログラムを担持する媒体でもよい。
また、ここでいうプログラムは、CPUにより直接実行可能なプログラムだけでなく、ソースプログラム形式のプログラム、圧縮処理されたプログラム、暗号化されたプログラム等を含む概念である。
図2は、本実施の形態におけるMFPの概略構成を示す模式的断面図である。図2を参照して、MFP501は、原稿から画像データを読取るイメージリーダ部520と、MFP501の全体を制御する制御部510と、用紙上に画像を印刷するプリンタ部530と、MFP501をネットワーク3に接続するための通信部560とを含む。
MFP501は、ユーザ用コンピュータ504A,504Bからプリントデータを受信する。このため、制御部510は、通信部560でネットワーク503を介してユーザ用コンピュータ504A,504Bと通信する。制御部510は、ユーザ用コンピュータ504A,504Bからページ記述言語で記述されたプリントデータを受信する。制御部510では、受信したプリントデータをビットマップの画像データに変換する。
また、MFP501は、イメージリーダ部520で原稿を読取り、制御部510に画像データが入力される。イメージリーダ部520の原稿台525上に載置された原稿は、スキャナ524の備える露光ランプ523により照射される。スキャナ524は、スキャナモータ528により矢印方向に移動して原稿全体を走査する。原稿面からの反射光は、ミラー526,527,522および集光レンズを介してCCD(Charge Coupled Device)521上に像を結ぶ。CCD521は、原稿面からの反射光をRGBの色データ(アナログ信号)に変換して制御部510に出力する。CCD521が制御部510に出力する色データが画像データである。
制御部510は、ユーザ用コンピュータ504A,504Bから受信したプリントデータから得られる画像データまたはイメージリーダ部520から入力された画像データに所定の画像処理を施してプリンタ部530のレーザ装置531にデジタル信号を出力する。
ここで制御部510からレーザ装置531に出力されるデジタル信号は、シアン用の画像色データCと、マゼンタ用の画像色データMと、イエロー用の画像色データYと、ブラック用の画像色データKである。レーザ装置531は、入力された画像色データC,M,Y,Kに基づいて、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックそれぞれの感光体ドラム534C,534M,534Y,534Kにレーザビームを出力する。
プリンタ部530において、レーザ装置531から出力されるレーザビームは、帯電チャージャ532C,532M,532Y,532Kによって帯電された感光体ドラム534C,534M,534Y,534Kを露光し、静電潜像を形成する。シアン、マゼンタ、イエロー、およびブラックの4色の現像器533C,533M,533Y,533Kにより、感光体ドラム534C,534M,534Y,534K上の静電潜像が現像される。
一方、無端ベルト539は、駆動ローラ537Aと固定ローラ537B,537C,537Dとにより弛まないように懸架されている。駆動ローラ537Aが図中で反時計回りに回転すると、無端ベルト539が所定速度で図中で反時計回りに回転する。
給紙カセット540A,540B,540Cより適当な用紙が搬送され、タイミングローラ538から無端ベルト539に用紙が供給される。用紙が搬送される経路のタイミングローラ538より前の位置に、2つの第1ICタグリーダ550A,第2ICタグリーダ550Bが設けられている。ICタグリーダ550A,550Bは、用紙の進行方向に直角な方向(図面に垂直な方向)に並んで設けられている。ICタグリーダ550A,550Bは、後述するように用紙に付されたICタグと通信し、用紙に付された識別情報と、そのICタグの用紙上の位置情報とを受信し、制御部510に送信する。制御部510では、受信した情報とその受信タイミングから用紙の給紙方向と面方向とを検出する。
なお、第1ICタグリーダ550A,第2ICタグリーダ550Bを給紙カセット540A,540B,540Cに設け、第1ICタグリーダ550A,第2ICタグリーダ550Bで用紙を一方向に一定速度で走査するようにしてもよい。そうすることで、用紙を搬送する以前の給紙カセット540A,540B,540Cに用紙がある段階で、用紙の供給方向、面方向および上下方向を検出することができる。
無端ベルト539に供給された用紙は、無端ベルト539上に担持され、図中で左方向に搬送される。これにより、用紙がシアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの順に感光体ドラム534C,534M,534Y,534Kと接触する。用紙がそれぞれの感光体ドラム534C,534M,534Y,534Kと接触したときに、感光体ドラムと対をなす転写チャージャ535C,535M,535Y,535Kにより感光体ドラム上に現像されたトナー像が用紙に転写される。
トナー像が転写された用紙は、定着ローラ対536により加熱される。これにより、トナーは溶かされて用紙に定着する。その後、用紙はプリンタ部530から排出される。
MFP501は、その上面に操作パネル570を備える。図3は図1のMFP501の備える操作パネル570の平面図である。図を参照して操作パネル570には、液晶タッチパネル571と、テンキー572と、セットされた数値を初期値に戻すためのクリアキー573と、割込コピーを実行するための割込キー574と、コピースタートキー575とが設けられている。
液晶タッチパネル571は、液晶表示装置と、その上に載置された透明な部材からなるタッチパネルとから構成される。タッチパネルは入力装置である。操作パネル570は、たとえば液晶表示装置にボタンを表示し、ユーザが表示されたボタンを押下する操作をタッチパネルで検出する。これにより、入力装置に固定されたスイッチボタンを用いる必要はなく、種々の操作の入力が可能となっている。
なお、本実施の形態においては、色材にトナーを用いた画像形成装置を例に説明するが、色材にインクを用いたインクジェットプリンタ等を用いてもよい。
なお、本実施の形態においては、MFPを例に説明するが、ファクシミリ機能、複写機能を有しない、画像形成機能のみを備えたプリンタであればよい。
図4は、本実施の形態におけるMFPの制御部の機能の概要を示す機能ブロック図である。図を参照して、制御部510は、操作パネル570に接続され、ユーザからの所定の指示が入力されたり、またはユーザに対する所定の情報出力を行う。制御部510は、通信部560およびイメージリーダ部520に接続されたプリントジョブ受信部517と、第1ICタグリーダ550Aおよび第2ダグリーダ550Bにそれぞれ接続された供給方向検出部511および面方向検出部512と、第1ICタグリーダ550Aに接続された識別情報取得部513と、付加情報生成部514と、プリンタ部530に接続されたプリントデータ生成部516と、記憶部515とを含む。
付加情報生成部514とプリントデータ生成部516とは、供給方向検出部511、面方向検出部512、識別情報取得部、および記憶部515にそれぞれ接続されている。
供給方向検出部511は、第1ICタグリーダ550Aおよび第2ICタグリーダ550Bより、用紙の識別情報およびICタグが付された用紙上の位置情報が入力される。この識別情報、位置情報およびそれらが入力されるタイミング差とから用紙の供給方向を検出する。供給方向とは、用紙がその長手の方向が搬送方向に対して平行に供給される方向(縦方向)、または、長手の方向が搬送方向に対して垂直に供給される方向(横方向)である。タイミング差とは、第1ICタグリーダ550Aから入力されるタイミングと第2ICタグリーダ550Bから入力されるタイミングの差である。供給方向検出部511は、検出した供給方向を付加情報生成部514とプリントデータ生成部516とに出力する。
面方向検出部512には、第1ICタグリーダ550Aおよび第2ICタグリーダ550Bより、用紙の識別情報およびICタグが付された用紙上の位置情報が入力される。この識別情報、位置情報およびそれらが入力されるタイミング差とから用紙の面方向を検出する。面方向とは、画像が形成される面に対する用紙の面をいい、表面と裏面とがある。面方向検出部512は、検出した面方向を付加情報生成部514とプリントデータ生成部516とに出力する。
識別情報取得部513は、第1ICタグリーダ550Aから識別情報を受信する。なお、第2ICタグリーダ550Bから識別情報を受信するようにしてもよいし、両方から受信するようにしてもよい。識別情報取得部513は、受信した識別情報を、付加情報生成部514とプリントデータ生成部516とに出力する。
付加情報生成部514は、記憶部515に記憶されたプリントジョブに従って用紙にプリントデータを画像形成した後に、付加情報を生成する。この付加情報は、用紙ごとに生成される。このため、付加情報生成部514は、識別情報取得部513から入力される識別情報と、その識別情報で特定される用紙に画像形成する元となったプリントジョブとを関連付けた情報である。付加情報については、後で詳しく説明する。付加情報生成部514は、生成した付加情報を記憶部515に記憶する。また、付加情報生成部514は、記憶部に記憶された付加情報の変更も行う。
プリントデータ生成部516は、記憶部515に記憶されたプリントジョブに従ってプリントデータを生成する。生成したプリントデータをプリンタ部530に出力する。これにより、プリンタ部530で上述した画像形成動作が実行されて、用紙に画像が形成される。また、プリントデータ生成部516は、プリントジョブが両面プリントの指示を含む場合には、複数の頁の対応関係を生成する。対応関係とは、表面にプリントする頁に対応する裏面にプリントする頁との関係である。表面にプリントする頁数は、単数に限らず、複数の場合もあり得る。そして、生成した対応関係を付加情報生成部514に渡すために、一旦記憶部515に記憶する。
なお、ここでは、プリントデータに実行される画像処理については説明していないが、必要に応じてプリントデータには、画像形成処理が実行される。
図5は、本実施の形態におけるMFPで生成される付加情報の一例を示す図である。図5に示す例では、全4頁分のプリントデータを、2枚の用紙それぞれの表面と裏面とにプリントする両面プリントの指示がプリントジョブに含まれている場合を例に説明する。この両面プリントの指示に従うと、1枚目の用紙の表面に第1頁のプリントデータをプリントし、その裏面に第2頁のプリントデータをプリントし、2枚目の用紙の表面に第3頁のプリントデータをプリントし、その裏面に第4頁のプリントデータをプリントすることとなる。
図5(A)は、識別情報が「10101」の1枚目の用紙の表面に第1頁をプリントし、識別情報が「10102」の2枚目の用紙の表面に第3頁をプリントした後に、生成される付加情報を示している。図5(A)を参照して、付加情報には、識別情報と、プリントデータのファイル名と、表面に関する情報と、裏面に関する情報とを含む。表面に関する情報および裏面に関する情報には、各面にプリントされる頁番号と、プリント方向と、その頁がプリントされたか否かを示すプリント状態とを含む。プリント方向は、用紙の長手方向を横にした横方向と用紙の長手方向を縦にした縦方向の別と、用紙の上下方向の別とがある。用紙の上下方向は、後述する用紙の右上頂角付近に配置される第1ICタグ581Aが用紙の上側となる方向が上方向であり、その逆が下方向である。用紙に対して縦方向でかつ上方向にプリントする場合のプリント方向を「縦上」とし、用紙に対して縦方向でかつ下方向にプリントする場合のプリント方向を「縦下」とし、用紙に対して横方向でかつ上方向にプリントする場合のプリント方向を「横上」とし、用紙に対して横方向でかつ下方向にプリントする場合のプリント方向を「横下」とする。プリント状態は、プリントされている場合に「完了」で示され、未だプリントされていない場合に「未」で示される。
この図5(A)に示す付加情報を見れば、識別情報が「10101」の用紙には、表面に第1頁が「縦上」のプリント方向でプリントされていること、および、裏面には未だプリントされていないが、第2頁がプリントされるべきであることがわかる。同様に、識別情報が「10102」の用紙には、表面に第3頁が「縦上」のプリント方向でプリントされていること、および、裏面には未だプリントされていないが、第4頁がプリントされるべきであることがわかる。
図5(B)は、両面プリントが完了した状態における付加情報を示している。プリント状態の全てが、「完了」で示されている。この図5(B)に示す付加情報を見れば、識別情報が「10101」の用紙には、表面に第1頁が「縦上」のプリント方向でプリントされていること、および、裏面に第2頁が「縦上」のプリント方向でプリントされていることがわかる。同様に、識別情報が「10102」の用紙には、表面に第3頁が「縦上」のプリント方向でプリントされていること、および、裏面に第4頁が「縦上」のプリント方向でプリントされていることがわかる。
このように付加情報は、用紙に初めて画像が形成された後に生成されて、記憶部515に記憶される。そして、その用紙が再度MFPに供給されて画像形成された後に、変更される。
次に、別の両面プリントの例を説明する。ここでは、両面プリント指示が、「中とじ本のページ仕立て」である場合を説明する。中とじ本のページ仕立ての両面プリントとは、複数の頁を二つ折りにしたとき、中とじ本の読み取り順になるように、頁を並べ換えてプリントすることをいう。図6は、中とじ本のページ仕立ての両面プリントを説明するための図である。図6を参照して、用紙580Aの表面には、その左側に第2頁がプリントされ、右側に第7頁がプリントされる。用紙580Aの裏面には、その左側に第8頁がプリントされ、右側に第1頁がプリントされる。用紙580Bの表面には、その左側に第4頁がプリントされ、その右側に第5頁がプリントされる。用紙580Bの裏面には、その左側に第6頁がプリントされ、右側に第3頁がプリントされる。
図7は、本実施の形態におけるMFPで生成される付加情報の別の例を示す図である。図7に示す例では、図6を用いて説明した、全8頁分のプリントデータを中とじ本のページ仕立ての両面プリントの指示がジョブデータに含まれる場合に、生成される付加情報を示している。
図7(A)は、識別情報が「10111」と「10112」との2つの用紙580A,580Bの表面にプリントデータがプリントされた後に、生成される付加情報を示している。ここでは、各用紙の表面に2頁分のプリントデータがプリントされるが、頁番号の配列は、ページ中のプリント位置を示している。たとえば、「8,1」は、左側に第8頁、右側に第1頁をプリントすることを示している。
この図7(A)に示す付加情報を見れば、識別情報が「10111」の用紙580Aには、表面において、その左側に第2頁、その右側に第7頁が「横上」のプリント方向でプリントされていること、および、裏面には未だプリントされていないが、その左側に第8頁、その右側に第1頁がプリントされるべきであることがわかる。同様に、識別情報が「10112」の用紙には、表面において、その左側に第4頁、その右側に第5頁が「横上」のプリント方向でプリントされていること、および、裏面には未だプリントされていないが、その左側に第3頁、その右側に第6頁がプリントされるべきであることがわかる。
図7(B)は、両面プリントが完了した状態における付加情報を示している。プリント状態の全てが、「完了」で示されている。
このように付加情報は、用紙に初めて画像が形成された後に生成されて、記憶部515に記憶される。そして、その用紙が再度MFPに供給されて画像形成された後に、変更される。
図8は、ICタグリーダの配置と、用紙の供給方向および面方向を説明するための図である。図8を参照して、2つのICタグリーダ550A、550Bは、用紙580の給紙方向に垂直な方向に配列される。このICタグリーダ550A,550Bと、ICタグ581A,581Bとは、無線による通信を行うが、その通信可能距離は制限される。ここでは、ICタグリーダ550A、550Bの通信可能範囲をそれぞれ範囲551A,551Bで示している。
用紙580の右上頂角付近に第1ICタグ581Aが、左下頂角付近にICタグ581Bが付されている。図8に示す給紙方向で用紙580が搬送される。この場合、用紙580の搬送に伴って、まず、ICタグ581AがICタグリーダ550Aの通信可能な範囲551Aに進入する。この時点で、ICタグリーダ550Aは、ICタグ581Aと通信可能であるが、ICタグ581Bは未だ範囲551Bに進入していないため、ICタグリーダ550Bは、ICタグ581Bと通信不可能である。
その後、用紙580が搬送されると、ICタグ581Aが、範囲551Aから退出した後、ICタグ581BがICタグリーダと通信可能な範囲551Bに進入する。この時点で、ICタグリーダ550Bは、ICタグ581Bと通信可能であるが、ICタグ581Aは既に範囲551Aを退出しているため、ICタグリーダ550Aは、ICタグ581Aと通信不可能である。
ICタグ581Aは、用紙580の識別情報に加えて、用紙580上に配置された位置情報(右上)を記憶している。また、ICタグ581Bは、用紙580の識別情報に加えて、用紙580上に配置された位置情報(左下)を記憶している。また、ICタグ581AとICタグ581Bとは、用紙580上に対向して配置されているため、ICタグ581AとICタグ581Bのいずれか一方と通信可能となったタイミングと、他方と通信可能となったタイミングとの差を検出することができる。
上述した供給方向検出部511と、面方向検出部512とは、第1ICタグリーダ550Aと第2ICタグリーダ550Bとから受信される、それらが通信したICタグの位置情報と、それらがICタグと通信したタイミングの差とから、供給方向と面方向とを検出する。
図9は、検出される供給方向および面方向を示す図である。図9(A)を参照して、例えば、第1ICタグリーダ550Aで右上に配置された第1ICタグ581Aと通信され、その後、所定の時間より長い時間が経過した後(タイミング差が長い)、第2ICタグリーダ550Bで左下に配置された第2ICタグ581Bと通信された場合には、供給方向が「縦」で、面方向が「表」と検出される。一方、図9(B)において、供給方向が「縦」で、面方向が「表」と検出される場合があるが、これとの違いは、第1ICタグリーダ550Aと第2ICタグリーダ550Bとが通信するICタグが異なる。このため、供給方向と面方向とが同じであるが、用紙の上下方向が異なることを示す。このため、本実施の形態においては、用紙の上下方向をも検出可能である。
図10は、本実施の形態におけるMFP501で実行される処理の流れを示すフローチャートである。図10を参照して、プリントジョブが受信される(ステップS101)。そして、受信されたプリントジョブに両面プリントの指示が含まれているか否かが判断される(ステップS102)。両面プリントの指示の場合はステップS103に進み、そうでない場合はステップS115に進む。
ステップS103では、プリントジョブに含まれるプリントデータから表面にプリントするプリントデータとその裏面にプリントするプリントデータとを決定する。すなわち、表面にプリントする頁のプリントデータに対応する裏面にプリントする頁のプリントデータとの対応関係を決定する。そして、決定した対応関係を記憶部515に記憶する。
ステップS104では、供給された用紙の識別情報を取得する。そして、取得した識別情報を用いて、記憶部515に記憶されている付加情報を検索して、識別情報に関連付けられた付加情報が記憶されているか否かを判定する(ステップS105)。記憶されている場合にはステップS108に進み、そうでない場合にはステップS106に進む。記憶されている場合は、既にその識別情報が付された用紙には、表面または裏面の少なくとも一方に画像が形成されていることを示し、記憶されていない場合にはその用紙には表面および裏面のいずれにも未だ画像が形成されていないことを示す。
ステップS106では、表面にプリントするとされているプリントデータに基づいて、用紙に画像を形成する。そして、ステップS103で決定された対応関係に基づき、付加情報を生成し、記憶する(ステップS107)。ここで生成される付加情報は、たとえば、図5(A)または図7(A)で示した付加情報である。付加情報は、ステップS104で取得された識別情報と、ステップS101で受信されたプリントジョブに含まれるプリントデータのファイル名と、表面に関する情報と、裏面に関する情報とを含む。表面に関する情報は、頁番号がステップS106で画像形成されたプリントデータの頁番号であり、プリント方向が、用紙に画像をプリントした方向であり、プリント状態が「完了」である。裏面に関する情報は、ステップS103で表面のプリントデータと対応付けされたプリントデータの頁番号である。プリント方向にはなにも設定されず、プリント状態には「未」が設定される。
一方、ステップS108に進む場合は、用紙の表面に既に画像が形成されている場合である。このため、まず、画像形成の対象となる面に画像が形成されているかを、面方向を検出することにより判定する(ステップS108)。面方向が画像が既に形成されている面である場合は、ステップS114に進み、そうでない場合にはステップS109に進む。ステップS114では、操作パネル570に、たとえば「画像形成できません。面方向を変更してください。」等のエラーメッセージを出力する。
ステップS109では、記憶部515に記憶されている付加情報を、ステップS104で取得した識別情報を用いて検索し、裏面にプリントするべきデータが存在するか否かを判定する。その識別情報に関連する付加情報を抽出できた場合に裏面にプリントするべきプリントデータが存在すると判断し、抽出できなかったときは、ステップS114に進む。抽出できなかった場合は、供給された用紙の表面に、両面プリントの対象とされていないプリントデータが画像形成されているからである。
ステップS110では、給紙方向を検出する。検出された給紙方向に合わせて、ステップS109で抽出された付加情報に基づき、裏面にプリントするべきプリントデータを画像形成するプリント方向を決定する(ステップS111)。具体的には、表面のプリント方向と同じプリント方向とする。なお、ユーザの指定によっては、上下方向を逆にするようにしてもよい。
そして、決定されたプリント方向で、裏面にプリントするべきプリントデータを画像形成する(ステップS112)。これにより、用紙の表面にプリントされた画像と、裏面にプリントされた画像とが上下方向を合わせることができる。画像形成が終了すると、付加情報を変更する(ステップS113)。ここでの変更は、裏面に関する情報のプリント状態を、「完了」に変更することをいう。これにより、図5(B)または図7(B)に示した付加情報に変更される。
一方、ステップS102において、両面プリントの指示がプリントジョブに含まれていない場合は、ステップS115において、用紙の識別情報が取得される。そして、取得した識別情報を用いて、記憶部515に記憶されている付加情報を検索して、識別情報に関連付けられた付加情報が記憶されているか否かを判定する(ステップS116)。記憶されている場合にはステップS119に進み、そうでない場合にはステップS117に進む。記憶されている場合は、既にその識別情報が付された用紙には、表面または裏面の少なくとも一方に画像が形成されていることを示し、記憶されていない場合にはその用紙には表面および裏面のいずれにも未だ画像が形成されていないことを示す。
ステップS119においては、操作パネル570に、たとえば「画像形成できません。用紙にはすでに画像が形成されています。」等のエラーメッセージを出力する。すでに、画像が形成されているものに、画像が形成されるのを防止するためである。たとえば、両面プリントの指示に基づいて、表面にプリントされた用紙をユーザがセットした後に、他人が別のプリントジョブを与えた場合に、そのプリントジョブに基づいて、ユーザがセットした用紙に関係のない画像が形成されるのを防止することができる。なお、エラーメッセージを出力することなく、供給する用紙を別の用紙に変更して、他のユーザが指定したプリントジョブを優先して出力するようにしてもよい。
ステップS117では、用紙には表面および裏面のいずれにも画像が形成されていない場合なので、プリントデータを画像形成する。このプリントデータは、両面プリントの指示がされていないプリントジョブに含まれるデータである。そして、新たな付加情報を生成して、記憶部515に生成した付加情報を記憶する(ステップS118)。
以上説明したように、第1の実施の形態におけるMFPは、プリントジョブに含まれる両面プリント指示を検出し、記録媒体の表面にプリントするプリントデータと裏面にプリントするプリントデータとの対応関係を決定して付加情報を生成する。そして、表面にプリントした用紙が供給されたとき、用紙の識別情報に関連する付加情報を抽出して、裏面にプリントするプリントデータを用紙の裏面にプリントする。このため、両面プリントする際に、表面に画像が形成された用紙を供給するだけで、裏面に画像が自動的に形成されるので、両面プリントを確実に実行することができる。
また、供給される用紙の供給方向を検出して、供給方向と表面にプリントされたプリント方向とに基づき、裏面にプリントするプリント方向が決定される。このため、記録媒体の供給方向に合わせて、裏面に画像形成されるので、ユーザは、記録媒体の供給方向を意識することなく用紙を供給するだけで正確に両面プリントをすることができる
また、供給される用紙に画像が形成される面の面方向が検出され、検出された面方向が既に画像形成された面である場合に警告する。このため、用紙に既に画像が形成されている面にさらに画像が形成されるのを防止することができる。
また、用紙の識別情報に関連して付加情報が既に記憶されており、かつ、該付加情報に表面に関する情報と裏面に関する情報とが含まれないきないときは、警告が発生される。このため、表面のプリントデータが画像形成された用紙に、何ら関連のないプリントデータが画像形成されることがない。
また、識別情報は、用紙に付されたICタグに記憶されているので、識別情報を確実に取得することができる。
[第2の実施の形態]
図11は、本発明の第2の実施の形態における文書管理システムの全体概要を示す図である。図11を参照して、文書管理システム1は、ネットワーク30にそれぞれ接続された、コンピュータ400と、コンピュータ400から出力されるプリントデータを用紙10にプリントするプリンタ100と、プリンタ100により画像が形成された用紙10Aからイベントの発生を指示するためのタブレット300とを含む。
図では、コンピュータ400、プリンタ101、タブレット300をそれぞれ1台の場合を示しているが、これらは、単数であっても複数であっても良い。
コンピュータ400は、一般的なパーソナルコンピュータである。そのハード構成は周知であるので、ここでは説明を繰返さない。コンピュータ400には、CD−ROM(Compact Disc Read Only Memory)401が装着される。CD−ROM401に記録された文書管理プログラムは、CD−ROMドライブ等により読取られてハードディスクに一旦格納される。さらにハードディスクからランダムアクセスメモリ(RAM)に読出されてCPU(Central Processing Unit)により実行される。コンピュータ400では、文書作成プログラム、作図プログラム、表計算プログラム、画像編集プログラム、描画プログラム等のプリントデータを生成する種々のアプリケーションプログラムが実行される。ユーザがコンピュータ400を操作して、これらのアプリケーションプログラムをコンピュータ400に実行させ、電子データであるプリントデータを生成させる。そして、コンピュータ400で生成されたプリントデータを出力する指示を与えれば、後述する情報管理プログラムが実行される。
用紙10は、プリンタ100により画像形成される記録媒体である。ペーバ10は、IC(Integrated circuit)タグ11を含む。ICタグ11は、それが付された用紙と他の用紙とを識別するためのユニークな識別情報を記憶する記憶装置と、後述するICタグリーダと無線で通信可能な通信装置とを含んでいる。たとえば、ミューチップなどの半導体装置を用いることができる。用紙10にはICタグが付されているので、複写機等で用紙10に形成された画像を光学的に読取って複写する場合に、識別情報が同時に複写されない。したがって、識別情報から用紙10を特定することができる。
プリンタ100は、画像形成装置であり、コンピュータ400から出力されるプリントデータに従って、用紙10に画像を形成する。用紙10Aは、用紙10に画像20が形成された状態を示している。プリンタ100は、ICタグリーダ101を含む。ICタグリーダ101は、給紙された用紙10に付されたICタグ11と無線で通信して、ICタグ11の記憶装置に記憶された識別情報を取得する。したがって、用紙10の識別情報と、その用紙10に画像を形成するために用いたプリントデータとを関連付けることが可能である。この関連付けは、コンピュータ400で行われる。具体的には、コンピュータ400がプリントデータを送信した後に、そのプリントデータに従って画像を形成した用紙10の識別番号をプリンタ100から受信し、受信した識別番号をプリントデータに対応する電子データと関連付ける。これについては後で詳細に説明する。
タブレット300は、用紙10を用いてイベントを発生させるためのユーザインターフェースである。タブレット300は、座標入力装置303とICタグリーダ310とを含む。座標入力装置303は、ユーザが用紙10をその上に載置して、ペン304で用紙10上の任意の位置を指定すると、その指定された用紙10上の位置情報が入力される。ICタグリーダ310は、プリンタ100に備えられたICタグリーダ101と同様に、座標入力装置303に搭載された用紙10に付されたICタグ11と無線で通信して、ICタグ11の記憶装置に記憶された識別情報を取得する。また、タブレット300は、共通イベント発生ボタンを有する。タブレット300は、取得した識別情報、共通イベントまたは用紙10上の位置情報を、コンピュータ400に送信する。これにより、イベントが発生して、コンピュータ400では、この発生したイベントに応じた処理が実行される。これについては、後で詳細に説明する。
ネットワーク30は、ローカルエリアネットワーク(LAN)、インターネットまたは一般公衆回線であり、有線または無線を問わない。また、ここではネットワーク30で、コンピュータ400と、プリンタ100と、タブレット300とを接続した例を示すが、これらはシリアル回線またはパラレル回線を用いて接続するようにしてもよい。
なお、コンピュータ400で実行される文書管理プログラムは、CD−ROM401に記憶されて流通する例を示したが、他の記録媒体、たとえば、フレキシブルディスク、カセットテープ、ハードディスク、光ディスク(MO(Magnetic Optical Disc)/MD(Mini Disc)/DVD(Digital Versatile Disc))、ICカード(メモリカードを含む)、光カード、マスクROM、EPROM(Erasable and Programmable ROM)、EEPROM(Electrically Erasable and Programmable ROM)などの半導体メモリ等の固定的にプログラムを担持する媒体でもよい。
さらに、文書管理プログラムは、記録媒体を介してではなく、ネットワーク30を通じて他のコンピュータから提供されてもよい。
また、ここでいうプログラムは、CPUにより直接実行可能なプログラムだけでなく、ソースプログラム形式のプログラム、圧縮処理されたプログラム、暗号化されたプログラム等を含む概念である。
本実施の形態における文書管理システム1では、コンピュータ400は、情報管理装置として機能する。コンピュータ400は、電子データとその電子データがプリントされる用紙10に付された識別情報とを関連付けて記憶する。また、コンピュータは、識別情報および電子データに関連付けて付加情報を記憶する。この付加情報は、イベントに対応した動作を定義する。イベントに対応した動作とは、用紙10にプリントされた電子データに関連する処理として、電子データを他の用紙にプリントする複製処理、電子データを他のコンピュータに送信する転送処理、電子データが更新された場合に更新後の電子データを他の用紙にプリントする更新処理とを含む。これら、複製、転送および更新の処理は、用紙10の位置に関連しない共通イベントに対応付けられる。イベントの発生は、上述したタブレットから入力される。
また、イベントに対応した処理は、電子データの複製、転送、更新とは別の処理を含めることができる。たとえば、別の電子データの表示またはプリント等、コンピュータ400で実行可能な処理を含む。これらの処理は、用紙10の位置に関連する位置イベントに対応付けられる。
図12は、タブレットとそれによる位置イベントの指示を説明するための図である。図12(A)は、タブレットの平面図を示す。上述したようにタブレット300は、イベントを発生されるためのユーザインターフェースである。図12(A)を参照してタブレット300は、その上面に座標入力装置303と、共通イベント発生ボタン302A,302B,302Cと、表示部301と、ICタグリーダ310とを含む。
このタブレット300を用いて、イベントを発生させるには、まず、電子データがプリントされて画像20が形成された用紙10Aを、座標入力装置303の上に搭載する。これにより、座標入力装置303の裏面に設けられたICタグリーダ310が、用紙10Aに付されたICタグリーダ11と通信して、ICタグリーダ310で用紙10Aに与えられた識別番号が取得される。
次に、共通イベント発生ボタン302A,302B,302Cの押下、または、ペン304で用紙10A上の任意の位置を指示する。共通イベント発生ボタン302Aは、複製イベントを発生させるためのボタンである。共通イベント発生ボタン302Bは、転送イベントを発生させるためのボタンである。共通イベント発生ボタン302Cは、更新イベントを発生させるためのボタンである。共通イベントの発生により、複製、転送、または更新の3つの予め定められた動作のいずれかが、コンピュータ400で実行される。この動作は、コンピュータ400に記憶された付加情報で予め定義される。
ペン304を用いた用紙10A上の任意の位置の指示は、位置イベントを発生させる。この位置イベントは、用紙10Aの予め定められた位置に対応して予め定められたコンピュータ400の動作である。用紙10Aの位置およびその位置に対応する動作は、コンピュータ400に記憶された付加情報で予め定義される。
表示部301は、たとえば液晶表示装置であり、イベントの実行結果を表示する。
図12(B)は、付加情報で予め定義される用紙10Aの位置の一例を示す図である。図12(B)を参照して、用紙10Aに5つの領域21A〜21Eが定義される例を示している。5つの領域21A〜21Eそれぞれには、異なる位置イベントを定義することが可能である。たとえば、領域21A内の任意の位置がペン304で指示されると、その領域21Aに対応付けられている動作がコンピュータ400で実行される。したがって、領域21A〜21Eと、電子データとは所定の関連付けがされていることが望ましい。タブレット300での用紙10Aにおける位置の指定は、ユーザが用紙10Aにプリントされた画像20を見て行う。このため、画像20からイベントをユーザが知ることができるとよい。したがって、画像20は、5つの領域21A〜21Eそれぞれで異なる画像であることが好ましい。これにより、ユーザが画像20中の5つの画像のうちいずれかを選択することができるため、ユーザは、画像20から発生させる位置イベントを認識することができる。
タブレット300は、ICタグリーダ310で取得した識別情報と、共通イベント発生ボタン302A,302B,302Cの押下、または、座標入力装置303で検出されたペン304の指示位置(座標)とを、コンピュータ400に送信する。
図13は、電子データと付加情報との関係を説明するための図である。図13では、説明のため共通イベントのみを示している。位置イベントについても、共通イベントと同様であるので、ここでは説明を繰返さない。
図13(A)では、仕様書A版を担当部署の担当者と関連部署の担当者とに配付するために、仕様書A版の内容を保存したファイル名が「ファイルA.aaa」の電子データを、プリントして2つの用紙10Aを出力する例を示している。仕様書A版は、担当部署から正式に関連部署に発行されるものであるが、その後最終版が発行される前に数度の更新が予定される版である。このため、担当部署の担当者に配布される用紙10Aに対して、付加情報は、用紙10Aの識別情報と電子データと関連付けられており、複製、転送および更新の全ての共通イベントの実行を許可する動作を記述したものとされる。関連部署の担当者に配布される用紙10Aに対して、付加情報は、用紙10Aの識別情報と電子データと関連付けられており、複製、転送を不許可とした動作と、更新を1度だけ許可する動作とを記述したものとされる。
これにより、担当部署の担当者は、用紙10Aを用いて、タブレット300から複製、転送および更新の全てのイベントに対応する動作を、コンピュータ400に実行させることができる。これに対して、関連部署の担当者は、用紙10Aを用いて、タブレット300から複製および転送のイベントに対応する動作を、コンピュータ400に実行させることはできず、更新のイベントに対応する動作をコンピュータ400に1度だけ実行させることができる。また、関連部署の担当者が、用紙10Aを用いて、更新のイベントに対応する動作をコンピュータ400に実行させると、更新を不許可とするように付加情報が変更される。このため、2回目の更新イベントを発生させたとしても、更新イベントが不許可とされているので、更新イベントに対応する動作がコンピュータ400では実行されない。
このように、用紙10Aの識別情報ごとに付加情報を関連付けることにより、同じ電子データに基づき同じ画像が形成された2つの用紙10Aがプリントされても、その用紙10Aを配付する人に応じて、イベントに対応する処理の内容(動作)を異ならせることができる。また、イベントの発生に伴い、そのイベントに対応する動作の実行後に、付加情報が変更される。このため、イベントに対応した動作が実行されるという事情の変化に応じて、付加情報を変更することができる。
図13(B)は、仕様書A’版を担当部署の担当者に配布するために、仕様書A’版の内容を保存したファイル名が「ファイルB.aaa」の電子データを、プリントした用紙10Aを出力する例を示している。仕様書A’版は、担当部署内の担当者に発行されるものであるが、その後最終版が発行される前に数度の更新が予定される版である。このため、担当部署の担当者に配布される用紙10Aに対して、付加情報は、用紙10Aの識別情報と電子データと関連付けられており、複製、転送を不許可とした動作と、更新を許可する動作とを記述したものとして定義される。付加情報には、更新イベントに対応する動作として更新後のファイル名を含む。この付加情報で定義される更新後のファイル名は、ファイル名が「ファイルB.aaa」の電子データが更新される毎に変更される。このため、ファイルの更新という事情の変化に応じて、付加情報を変更することができる。
図13(C)は、仕様書B版を担当部署の担当者と、関連部署の担当者と、販売会社の担当者とに配付するために、仕様書B版の内容を保存したファイル名が「ファイルC.aaa」の電子データを、プリントした用紙10Aを3つ出力する例を示している。仕様書B版は、担当部署から最終版として発行されるものである。このため、その発行後に更新されることはない。発行とは、「ファイルC.aaa」の電子データを最初にプリントして配付することが相当する。このため、担当部署の担当者に配布される用紙10Aに対して、付加情報は、用紙10Aの識別情報と電子データと関連付けられており、複製、転送の共通イベントの実行を許可する動作と、更新の共通イベントを不許可とした動作とが記述されたものとされる。また、関連部署の担当者に配布される用紙10Aに対して、付加情報は、用紙10Aの識別情報と電子データと関連付けられており、複製の共通イベントの実行を許可する動作と、転送および更新の共通イベントを不許可とした動作とが記述されたものとされる。さらに、販売会社の担当者に配布される用紙10Aに対して、付加情報は、用紙10Aの識別情報と電子データと関連付けられており、複製、転送および更新の全ての共通イベントの実行を不許可とした動作を記述したものとされる。
これにより、担当部署の担当者は、用紙10Aを用いて、タブレット300から複製、転送のイベントに対応する動作を、コンピュータ400に実行させることができるが、更新のイベントに対応する動作をコンピュータ400に実行させることはできない。また、関連部署の担当者は、用紙10Aを用いて、タブレット300から複製のイベントに対応する動作を、コンピュータ400に実行させることができるが、転送および更新のイベントに対応する動作をコンピュータ400に実行させることはできない。さらに販売会社の担当者は、用紙10Aを用いて、タブレット300から複製、転送および更新の全てのイベントに対応する動作を、コンピュータ400に実行させることができない。
このように、用紙10Aの識別情報ごとに付加情報を関連付けることにより、同じ電子データに基づき同じ画像が形成された3つの用紙10Aがプリントされても、その用紙10Aを配付する人に応じて、イベントに対応する処理の内容(動作)を異ならせることができる。
図14は、図13(A)に示した例において生成される付加情報を示す。図14(A)は、担当部署の担当者に配布される用紙10Aがプリントされる際に記憶される付加情報と、関連部署の担当者に配布される用紙10Aがプリントされる際に記憶される付加情報とを示している。図14(A)を参照して、担当部署の担当者に配布される用紙10Aがプリントされる際に記憶される付加情報は、用紙10Aの識別情報「1001」と仕様書A版の内容を保存した電子データを示すファイル名「ファイルA.aaa」と配付先を示す「担当部署」と関連付けられており、共通イベントの動作、および位置イベントの動作を記述する情報である。
共通イベントの動作の詳細は、複製イベントに対して「許可」が定義されており、転送イベントに対して「送信先アドレス」が定義されており、更新イベントに対して「更新ファイル名」が定義されている。複製イベントには「許可」が定義されているので、複製イベントが発生した場合には、「ファイルA.aaa」の電子データがプリンタ100からプリント出力される。転送イベントには「送信先アドレス」が定義されているので、転送イベントが発生した場合には、「ファイルA.aaa」の電子データが「送信先アドレス」に電子メールなどの通信手段で送信される。更新イベントには「更新ファイル名」が定義されているので、更新イベントが発生した場合には、「更新ファイル名」の電子データがプリンタ100からプリント出力される。更新ファイル名は、この付加情報が記憶された当初は記憶されておらず、「ファイルA.aaa」の電子データが更新された時点で、更新後のファイル名が更新ファイル名として記憶される。したがって、付加情報は、更新ファイルが生成された時点で変更される。「ファイルA.aaa」の電子データが未だ更新されておらず、更新ファイル名が記憶されていない場合には、更新イベントが発生したとしても、プリント出力するファイルが存在しないため、更新イベントに対応する動作は実行されない。
位置イベントの動作の詳細は、位置と動作とが複数定義されている。位置は、用紙10A中の矩形領域を、その領域の左上の頂点の座標と右下の頂点の座標で定義している。左上の頂点座標(100,300)と右下の頂点座標(300,500)の位置に対応する動作は、「ファイルXを出力」であり、ファイル名が「ファイルX」の電子データを、出力する動作が定義される。他の位置イベントは、左上の頂点座標(600,200)と右下の頂点座標(900,500)の位置に対応する動作を「項目Aのカウント値加算」であり、例えば仕様書Aを閲覧した回数を示すカウント値を項目Aとすれば、そのカウント値をインクリメントする動作が定義される。
なお、ここでは、位置イベントを2つ定義した付加情報を示したが、位置イベントの数はこれに限定されず、1つあるいは複数を定義することができる。
関連部署の担当者に配布される用紙10Aがプリントされる際に記憶される付加情報は、用紙10Aの識別情報「1002」と、仕様書A版の内容を保存した電子データを示すファイル名「ファイルA.aaa」と、配付先を示す「関連部署」と関連付けられており、共通イベントの動作、および位置イベントの動作を記述した情報である。共通イベントの動作の詳細は、複製イベントに対して「不許可」が定義されており、転送イベントに対して「不許可」が定義されており、更新イベントに対して「更新ファイル名(1回のみ)」が定義されている。複製イベントには「不許可」が定義されているので、複製イベントが発生したとしても「ファイルA.aaa」の電子データはプリンタ100からプリント出力されない。転送イベントには「不許可」が定義されているので、転送イベントが発生しても「ファイルA.aaa」の電子データは送信されない。更新イベントには「更新ファイル名(1回のみ)」が定義されているので、更新イベントが発生した場合には、「更新ファイル名」の電子データがプリンタ100から1回だけプリント出力される。更新イベントが発生して、更新イベントに対応する動作、すなわち、「更新ファイル名」の電子データがプリンタ100からプリント出力されると、更新イベントにに対して「不許可」が定義されるように、付加情報が変更される。図14(B)は、付加情報が変更された後の付加情報を示す図である。このように、付加情報は、イベントの発生によるイベントに対応した動作の実行に応答して、変更される。なお、ここでは、更新イベントが発生して、動作が実行された後に、付加情報が変更される場合を説明したが、他のイベントの発生に伴う動作が実行された後に、付加情報を変更するようにしてもよい。さらに、あるイベント、たとえば複製イベントの発生に伴う動作が実行された後に、他のイベント、たとえば更新イベントにに対応する動作を変更するように付加情報を変更してもよい。
なお、更新ファイル名が記憶されていない場合には、上述したのと同様に、更新イベントが発生したとしても、プリント出力するファイルが存在しないため、更新イベントに対応する動作は実行されない。
関連部署の担当者に配布される用紙10Aがプリントされる際に記憶される付加情報の位置イベントは、担当部署の担当者に配布される用紙10Aがプリントされる際に記憶される付加情報の位置イベントと同じである。用紙10Aに画像形成される画像は、担当部署に配付されるものと、関連部署に配付されるものとで同じである。したがって、位置イベントの位置は両用紙10Aで同となる。ここでは、位置イベントに対応する動作を、担当部署に配付されるものと、関連部署に配付されるものと同じにしたが、異なる動作を定義するようにすることもできる。
図15は、図13(B)に示した例において生成される付加情報を示す。担当部署の担当者に配布される用紙10Aがプリントされる際に記憶される付加情報である。この付加情報は、用紙10Aの識別情報「1011」と、仕様書A’版の内容を保存した電子データを示すファイル名が「ファイルB.aaa」と、配付先を示す「担当部署」と関連付けられており、共通イベントの動作、および位置イベントの動作を記述した情報である。
共通イベントの動作の詳細は、複製イベントに対して「不許可」が定義されており、転送イベントに対して「不許可」が定義されており、更新イベントに対して「最新の更新ファイル名」が定義されている。複製イベントには「不許可」が定義されているので、複製イベントが発生した場合には、「ファイルB.aaa」の電子データがプリンタ100からプリント出力されない。転送イベントには「不許可」が定義されているので、転送イベントが発生した場合には、「ファイルB.aaa」の電子データは送信されない。更新イベントには「最新の更新ファイル名」が定義されているので、更新イベントが発生した場合には、「最新の更新ファイル名」の電子データがプリンタ100からプリント出力される。更新ファイル名は、この付加情報が記憶された当初は記憶されておらず、「ファイルA.aaa」の電子データが更新された時点で、更新後のファイル名が更新ファイル名として記憶される。また、この更新は、1回に限らず複数回行われることもあるので、最新の更新ファイルのファイル名が定義される。したがって、付加情報は、最新の更新ファイルが生成されるごとに変更される。
位置イベントの動作の詳細は、位置と動作とが定義されている。左上の頂点座標(200,500)と右下の頂点座標(500,800)の位置に対応する動作は、「ファイルXを出力」であり、ファイル名が「ファイルX」の電子データを、出力する動作が定義される。
図16は、図13(C)に示した例において生成される付加情報を示す。図16を参照して、担当部署の担当者に配布される用紙10Aがプリントされる際に記憶される付加情報と、関連部署の担当者に配布される用紙10Aがプリントされる際に記憶される付加情報と、販売会社の担当者に配布される用紙10Aがプリントされる際に記憶される付加情報とが示される。
担当部署の担当者に配布される用紙10Aがプリントされる際に記憶される付加情報は、用紙10Aの識別情報「1021」と、最終版である仕様書B版の内容を保存した電子データを示すファイル名「ファイルC.aaa」と、配付先を示す「担当部署」と関連付けられており、共通イベントの動作、および位置イベントの動作を記述した情報である。
共通イベントの動作の詳細は、複製イベントに対して「許可」が定義されており、転送イベントに対して「送信先アドレス」が定義されており、更新イベントに対して「不許可」が定義されている。複製イベントには「許可」が定義されているので、複製イベントが発生した場合には、「ファイルC.aaa」の電子データがプリンタ100からプリント出力される。転送イベントには「送信先アドレス」が定義されているので、転送イベントが発生した場合には、「ファイルC.aaa」の電子データが「送信先アドレス」に電子メールなどの通信手段で送信される。更新イベントには「不許可」が定義されているので、更新イベントが発生した場合には、何も実行されない。位置イベントの動作の詳細は、図14で説明したのと同様であるのでここでは説明を繰返さない。
関連部署の担当者に配布される用紙10Aがプリントされる際に記憶される付加情報は、用紙10Aの識別情報「1022」に関連付けて、最終版の仕様書B版の内容を保存した電子データを示すファイル名が「ファイルC.aaa」と、配付先を示す「関連部署」と、共通イベントの動作、および位置イベントの動作を定義する情報である。共通イベントの動作の詳細は、複製イベントに対して「2003/12/31まで許可」が定義されており、転送イベントに対して「不許可」が定義されており、更新イベントに対して「不許可」が定義されている。複製イベントには「許可」が定義されているが、許可の期限が2003/12/31までとされている。したがって、複製イベントが発生した場合には、その発生日が2003年12月31日までであれば、「ファイルC.aaa」の電子データがプリンタ100からプリント出力されるが、2004年1月1日以降はプリント出力されない。付加情報は、2004年1月1日になった時点で、識別情報が「1022」に関連して記憶されている複製イベントの動作が「不許可」に変更される。転送イベントには「不許可」が定義されているので、転送イベントが発生しても「ファイルC.aaa」の電子データは送信されない。更新イベントには「不許可」が定義されているので、更新イベントが発生した場合には、何も実行されない。位置イベントの動作の詳細は、図14で説明したのと同様であるのでここでは説明を繰返さない。
販売会社の担当者に配布される用紙10Aがプリントされる際に記憶される付加情報は、用紙10Aの識別情報「1023」と、最終版の仕様書B版の内容を保存した電子データを示すファイル名「ファイルC.aaa」と、配付先を示す「販売会社」と関連付けられており、共通イベントの動作、および位置イベントの動作を定義する情報である。共通イベントの動作の詳細は、複製イベント、転送イベント、更新イベントの全てに対して「不許可」が定義されている。複製イベントには「不許可」が定義されているので、「ファイルC.aaa」の電子データはプリンタ100からプリント出力されない。転送イベントには「不許可」が定義されているので、転送イベントが発生しても「ファイルC.aaa」の電子データは送信されない。更新イベントには「不許可」が定義されているので、更新イベントが発生した場合には、何も実行されない。位置イベントの動作の詳細は、図14で説明したのと同様であるのでここでは説明を繰返さない。
図17は、本実施の形態における文書管理システムで実行される処理の付加情報生成処理の流れを示すフローチャートである。図17では、右側にコンピュータ400で実行される付加情報生成処理の流れを示し、左側にプリンタ100で実行されるプリント処理の流れを示す。図を参照して、コンピュータ400において、ユーザがファイルを作成、変更、または更新するためにファイルを開いたことが検出される(ステップS01)。ここで開かれたファイルが、電子データである。そして、プリント指示が検出される(ステップS02)。プリント指示が検出されると、イベント指示の入力が受付けられる(ステップS03)。イベント指示の入力は、図14〜図16で説明した付加情報の入力をいう。上述したように、付加情報は、イベントとそのイベントに対応した動作を定義した情報であり、イベントには共通イベントと位置イベントとがある。このためイベント指示は、共通イベントに対して、複製、転送および更新の各イベントごとの動作を含み、位置イベントに対して、位置とその位置に対応する動作を含む。これらのイベント指示を入力するための画面が、コンピュータ400のディスプレイに表示されて、ユーザの入力が受付けられる。なお、イベントとそのイベントに対応する動作に予め定められたものを用いる場合には、このイベント指示を省略することができる。
そして、ステップS01で開かれた電子データがプリントデータに変換されてプリンタ100に送信される(ステップS04)。
プリンタ100では、コンピュータ400からプリントデータを受信する(ステップS11)。そして、そのプリントデータに従って用紙にプリントするのであるが、その前に、画像を形成する予定の用紙10の識別情報をICタグ11から読取る(ステップS12)。そして、用紙10にステップS11で受信したプリントデータをプリントする(ステップS13)。プリントが完了すると、ステップS12で読取った識別情報をコンピュータ400に返信する(ステップS14)。
コンピュータ400では、プリンタ100から識別情報を受信するまで待機状態となっており、識別情報を受信する(ステップS05)。
そして、受信した識別情報を用いてハードディスク等の記憶装置に記憶されている付加情報を検索する(ステップS06A)。受信した識別情報と関連付けられた付加情報(第1の付加情報)が既に記憶されている場合には、ステップS06Bに進み、そうでない場合にはステップS06に進む。受信した識別情報と関連付けられた付加情報が既に記憶されている場合には、その識別情報の付された用紙10Aには、一方の面に電子データ(第1の電子データ)がプリントされていることを示す。このため、コンピュータ400は、ユーザが用紙10Aの一方の面に既にプリントされた画像を不要として、他方の面に新たに電子データ(第2の電子データ)をプリントすることを希望していると判断する。このため、ステップS03におけるイベント指示で入力された付加情報(第2の付加情報)を、既に記憶されている付加情報(第1の付加情報)に追加することにより付加情報を変更する(ステップS06B)。そして、次のステップS06Cで、既に記憶されていた付加情報(第1の付加情報)を削除する。なお、既に記憶されたいた付加情報を削除することなく、不要になったことを示す情報を付加情報に付加するようにしてもよい。これにより、その識別情報が付された用紙に画像形成された電子データの履歴を付加情報に残すことができる。
したがって、付加情報には、表面に形成された電子データに関する付加情報が削除され、ステップS03におけるイベント指示で入力された付加情報のみを含ことになる。このため、ユーザが、用紙資源を節約するために、表面に電子データがプリントされた用紙を再利用して、裏面に新たに電子データをプリントする場合でも、新たな電子データとそれに関する付加情報を、再利用される用紙の識別情報と関連付けて記憶することができる。また、裏紙として再利用した用紙に先に関連つけられたイベントを無効にすることができる。再利用された用紙をトリガとして、所定の処理をコンピュータ400に実行させることができる。
一方、ステップS06では、ステップS03で入力されたイベント指示から付加情報を生成し、ステップS05で受信した識別情報と、ステップS01で開かれた電子データと関連付けてハードディスク等の記憶装置に記憶する(ステップS06)。その後、ステップS01で開いたファイルを閉じて処理を終了する(ステップS07)。
このように、付加情報は、プリンタ100によりプリントが生成されるごとに生成されて記憶される。また、付加情報は、用紙10の識別情報に関連付けた情報であるため、用紙ごとに、異なる付加情報を生成して記憶しておくことができる。
また、ユーザが、表面に電子データがプリントされた用紙を裏紙として再利用する場合でも、新たな電子データとそれに関する付加情報とを、裏紙とされる用紙の識別情報と関連付けて記憶するので、再利用された用紙をトリガとして、所定の処理をコンピュータ400に実行させることができる。
図18は、本実施の形態における文書管理システムで実行されるイベント処理の流れを示すフローチャートである。図では、右側にタブレット300で実行される処理の流れを示し、左側にコンピュータ400で実行される処理の流れを示している。図18を参照して、ユーザがタブレット300の座標入力装置上に用紙10Aを載置すると、タブレット300のICタグリーダ310により用紙10AのICタグ11から識別情報が読取られる(ステップS31)。そして、読取られた識別情報がコンピュータ400に送信される(ステップS32)。
コンピュータ400では、識別情報を受信する(ステップS21)。前述した付加情報生成処理で、生成して記憶しておいた付加情報を検索して、受信した識別情報に関連付けられた付加情報を抽出する(ステップS22)。
一方、タブレットでは、イベント指示が受付けられる(ステップS33)。イベント指示とは、共通イベント発生ボタン302A,302B,302Cの押下、または、ペン304で用紙10A上の任意の位置を指示する、ユーザの指示である。共通イベント発生ボタン302A,302B,302Cの押下が検出された場合(ステップS34でYES)には、複製、転送または更新のいずれかの共通イベントが指示された判断し、ステップS36に進む。そうでない場合(ステップS34でNO)には、ペン304による用紙10A上の任意の位置の指示を検出する(ステップS35)。そして、共通イベントが指示された場合にはその旨を、位置イベントが指示された場合には指示された位置情報をコンピュータ400に送信する(ステップS36)。
コンピュータ400では、タブレットから送信されてくるイベント指示を受信し、イベントを解析する(ステップS23)。イベントの解析とは、受信されたイベント指示に対応する動作を、ステップS22で抽出された付加情報から決定する処理である。そして、決定された動作を実行することによりイベント指示に対応する動作が実行される(イベント実行処理:ステップS24)。
そして、ステップS24におけるイベント実行処理に応じて、必要な場合には、付加情報を変更する(ステップS25)。
図19は、図18のステップS25で実行される付加情報変更処理の流れを示すフローチャートである。ここでは説明のため図14(A)に示した付加情報が記憶されており、識別番号「1002」の用紙で更新イベントが発生した場合を例に説明する。図19を参照して、この付加情報変更処理は、イベント実行処理の終了に応じて実行される。図18のステップS24で実行されたイベントに対応する動作が、回数制限があるか否かが判断される(ステップS41)。回数制限がある場合にはステップS42へ進み、そうでない場合には処理を終了する。ここでは、識別番号「1002」の用紙で更新イベントが発生しているので、この更新イベントに対応する動作として「更新ファイル名(1回のみ)」が記述されている。このため、回数制限があると判断し、ステップS42へ進む。ステップS42では、その実行されたイベントに対応する動作を「不許可」に変更する。
このように、本実施の形態における文書管理システム1においては、イベントに対応した動作が実行されることに応じて付加情報を変更するため、用紙10に電子データをプリントした時点後に、イベントが発生するといった事情に対応することができる。
図20は、第2の付加情報変更処理の流れを示すフローチャートである。ここでは、図5に示す付加情報が記憶されており、ファイル名が「ファイルB.aaa」の電子データが更新されて、ファイル名が「ファイルB'.aaa」とされた場合を例に説明する。第2の付加情報変更処理は、イベントの発生とは関係なく付加情報を変更する処理である。図20を参照して、コンピュータ400のユーザがファイルを開いたことが検出される(ステップS51)。そして、そのファイルが修正されたことが検出されると(ステップS52)、ファイルが更新されたものと判断し、図17のステップS06またはステップS06Bで生成され、記憶された付加情報を検索して、更新前のファイルを含む付加情報が抽出される。ここでは、識別番号「1011」に関連付けられた付加情報が抽出される。抽出された付加情報の更新ファイル名に、更新後のファイルの名称「ファイルB’.aaa」が記憶される。これにより、付加情報が変更される(ステップS53)。そして、開いたファイルを閉じ(ステップS54)、処理を終了する。
このため、ファイルの変更に応じて、そのファイルに関連する付加情報が変更される。
図21は、第3の付加情報変更処理の流れを示すフローチャートである。第3の付加情報変更処理もまた、イベントに対応する動作とは関係なく実行される処理である。ここでは、図16に示した付加情報が記憶されており、現在の年月日が2004年1月1日であるとして説明する。図を参照して、図17のステップS06またはステップS06Bで生成され、記憶された付加情報が順に読み出される(ステップS61)。そして、読み出した付加情報に定義されている動作のうち、期間制限されている動作があるか否かが判断される(ステップS62)。ある場合にはステップS63に進み、そうでない場合は処理を終了する。ここでは、識別番号が「1022」に関連付けられた付加情報が抽出され、ステップS63へ進む。
ステップS63では、期間が満了しているか否かが判断され、満了している場合にはステップS64へ進み、そうでない場合は処理を終了する。ここでは、付加情報に記述されている期限が「2003/12/31」で、現在の年月日が2004年1月1日であるので、期間が満了していると判断して、ステップS64に進む。
ステップS64では、期間が満了している動作を「不許可」に変更する(ステップS64)。このように期間制限されている付加情報は、時間の経過に伴って変更される。
図22は、第4の付加情報変更処理の流れを示すフローチャートである。第4の付加情報変更処理もまた、イベントに対応する動作とは関係なく実行される処理である。図22を参照して、第4の付加情報変更処理では、付加情報を変更する内容を含む入力が検出されたか否かが判断され(ステップS71)、入力された場合にはステップS72へ進み、そうでない場合は処理を終了する。ステップS72では、変更内容の対象となる付加情報に関連するファイルを、所有するユーザであるか否かが判断される(ステップS72)。そのファイルの所有ではなく、そのファイルを管理する権限を有するユーザとしてもよい。ファイルの所有者と判断された場合には、ステップS73に進み、そうでない場合には処理を終了する。
ステップS73では、ステップS71における変更を受付け、その変更内容に従って付加情報を変更する。
なお、本実施の形態においては、コンピュータ400とプリンタ100とを別体のもととして説明したが、これらを一体としたプリンタであってもよい。また、プリンタ100と、タブレット300とを別体のもととして説明したが、これらを一体としたプリンタであってもよい。さらに、コンピュータ400と、プリンタ100と、タブレット300とを一体としたプリンタであってもよい。
また、用紙10の識別情報を、用紙10に付されたICタグ11に記録するようにしたが、このICタグ11に代えて、識別情報を、可視光を反射しないインクで画像形成された画像としてもよい。可視光を反射しなければ、用紙10Aを複写機で複写しても識別情報を表す画像は複製されないからである。この場合には、プリンタに可視光を反射しないインクで画像形成する機能を付加し、IDタグリーダに代えて、スキャナで識別情報が表された画像を識別するようにすればよい。この場合には、用紙10にICタグ11を付す必要はなく、また、IDダグリーダは不用である。
以上説明したように、第2の実施の形態における文書管理システムによれば、用紙に画像を形成する指示が出力されると、プリントデータに従って画像が形成された用紙の識別情報が取得されたことに応じて、プリントデータおよび識別情報に関連付けてイベントに対応した動作を記述した付加情報が記憶される。このため、同一のプリントデータを画像形成した用紙であっても、用紙ごとに異なる動作をイベントに対応つけることができる。また、取得された識別情報が第1のプリントデータおよび第1の付加情報に関連付けて記憶されていることが検出された場合、第2のプリントデータに従った画像形成指示の入力に基づいて、第2のプリントデータおよび識別情報に関連付けて、第2の付加情報が記憶される。このため、一度画像が形成された用紙を再利用する場合であっても、新たに付加情報を関連付けることができる。そして、一度画像が形成された用紙をトリガーとして、ユーザ所望の動作をコンピュータに実行させることができる。
また、第2の付加情報が記憶されると、第1のプリントデータおよび第1の付加情報が削除されるので、用紙に第2の付加情報のみが関連付けられる。このため、裏紙として再利用した用紙に先に関連つけられたイベントを無効にすることができる。
また、イベントの検出に応じて、用紙の識別情報に関連して記憶されている第2の付加情報が読出され、第2の付加情報に記述されているイベントのうち、イベントに対応した動作が実行される。このため、一度画像が形成された用紙をトリガーとして、所望の動作をコンピュータに実行させることができる。
また、付加情報を変更することができるので、用紙10Aをトリガーとして、事情の変化に対応した動作をコンピュータ400に実行させることが可能な情報管理装置を提供することができる。
また、付加情報は、3つの共通イベント、および、複数の位置イベントそれぞれに対応して動作を定義するので、1つの用紙10Aをトリガとして、コンピュータ400に複数の動作を実行させることができる。また、タブレット300を用いれば、3つの共通イベント、および、複数の位置イベントの中から所望のイベントを容易に指定することができる。
さらに、識別情報が用紙10Aに付されたICタグ11に記憶されるので、用紙10Aを確実に識別することができる。
上述した実施の形態における文書管理システムには、以下の発明が含まれる。
(1) 前記画像形成手段に供給される前記記録媒体の供給方向を検出する供給方向検出手段をさらに備え、
前記付加情報は、第1プリントデータが画像形成された前記記録媒体のプリント方向を含み、
前記画像形成手段は、前記検出された供給方向と前記抽出された付加情報に含まれる前記プリント方向が、前記第2のプリントデータのプリント方向と異なる場合に警告する警告手段を含む、請求項1に記載の画像形成装置。
(2) 前記識別情報は、前記記録媒体の対角方向に対応して付された少なくとも2つの半導体装置に記憶され、
前記供給方向検出手段は、前記識別情報取得手段により前記少なくとも2つの半導体装置が検出されるタイミングに基づいて、供給方向を検出する、請求項2に記載の画像形成装置。
(3) 前記識別情報は、前記記録媒体の対角方向に対応して付された少なくとも2つの半導体装置に記憶され、
前記面方向検出手段は、前記識別情報取得手段により前記少なくとも2つの半導体装置が検出されるタイミングに基づいて、供給方向を検出する、請求項3に記載の画像形成装置。
(4) プリントジョブを受信して記憶しておくステップと、
前記記憶されたプリントジョブに従って、記録媒体に画像形成する指示を出力するステップと、
前記記録媒体を識別するための識別情報を取得するステップと、
前記プリントジョブに含まれる両面プリント指示を検出し、前記記録媒体の一方の面に画像形成する第1プリントデータと他方の面に画像形成する第2プリントデータとを決定して付加情報を生成するステップと、
前記第1プリントデータを前記記録媒の一方の面に画像形成する指示を出力して、前記記録媒体の識別情報と前記付加情報とを関連付けて記憶するステップと、
前記取得された識別情報に関連する付加情報が既に記憶されている場合に、該付加情報で特定される前記第1プリントデータに対応する前記第2プリントデータを前記記録媒体の他方の面に画像形成する指示を出力するステップとをコンピュータに実行させる、文書管理プログラム。
(5) 前記画像形成指示手段による画像形成指示に応じて、前記記録媒体に画像を形成する画像形成装置をさらに備えた、請求項7に記載の情報管理装置。
(6) 前記付加情報は、複数のイベントそれぞれに対応して動作を記述した情報であり、
前記複数のイベントは、前記記録媒体の位置に依存するイベントと、位置に依存しないイベントとを含む、請求項7に記載の情報管理装置。
この発明に従えば、複数のイベントそれぞれに対応して動作が記述されるので、1つの記録媒体をトリガとして、複数の動作を実行させることができる。また、記録媒体の位置に依存するイベントと、位置に依存しないイベントとを含むので、複数のイベントのうちから所望のイベントを容易に指定することができる。
(7) 前記検出手段により記憶されていることが検出された場合、前記記録媒体に既に前記第1の電子データに従って画像が形成されていることを報知する報知手段をさらに備えた、請求項7に記載の情報管理装置。
この発明に従えば、取得された識別情報が既に記憶されていることが検出されると、記録媒体に既に第1の電子データに従って画像が形成されていることが報知されるので、誤操作を防止することができる。
(8) 前記識別情報は、前記記録媒体に付された半導体装置に記憶される、請求項7に記載の情報管理装置。
この発明に従えば、識別情報が記録媒体に付された半導体装置に記憶されるので、記録媒体を確実に識別することができる。
(9) 与えられた電子データに従って、前記記録媒体に画像を形成する指示を出力するステップと、
記録媒体を識別するための識別情報を取得するステップと、
前記電子データに従って画像が形成された記録媒体の識別情報が取得されたことに応じて、前記電子データおよび前記識別情報に関連付けて、イベントに対応した動作を記述した付加情報を記憶するステップと、
前記識別情報取得ステップにより取得された識別情報が第1の電子データおよび第1の付加情報に関連付けて記憶されているか否かを検出するステップと、
前記検出ステップにより記憶されていることが検出された場合、第2の電子データに従った画像形成指示の出力に応じて、前記第2の電子データおよび前記識別情報に関連付けて、第2の付加情報を記憶するステップとをコンピュータに実行させる、文書管理プログラム。
(10) 与えられた電子データに従って、前記記録媒体に画像を形成する指示を出力するステップと、
記録媒体を識別するための識別情報を取得するステップと、
前記電子データに従って画像が形成された記録媒体の識別情報が取得されたことに応じて、前記電子データおよび前記識別情報に関連付けて、イベントに対応した動作を記述した付加情報を記憶するステップと、
前記識別情報取得ステップにより取得された識別情報が第1の電子データおよび第1の付加情報に関連付けて記憶されているか否かを検出するステップと、
前記検出ステップにより記憶されていることが検出された場合、第2の電子データに従った画像形成指示の出力に応じて、前記第2の電子データおよび前記識別情報に関連付けて、第2の付加情報を記憶するステップとを含む、文書管理方法。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明の第1の実施の形態におけるプリントシステムの全体概要を示す図である。 本実施の形態におけるMFPの概略構成を示す模式的断面図である。 図1のMFPの備える操作パネルの平面図である。 本実施の形態におけるMFPの制御部の機能の概要を示す機能ブロック図である。 本実施の形態におけるMFPで生成される付加情報の一例を示す図である。 中とじ本のページ仕立ての両面プリントを説明するための図である。 本実施の形態におけるMFPで生成される付加情報の別の例を示す図である。 ICタグリーダの配置と、用紙の搬送方向および面方向を説明するための図である。 検出される供給方向および面方向を示す図である。 本実施の形態におけるMFPで実行される処理の流れを示すフローチャートである。 本発明の第2の実施の形態における文書管理システムの全体概要を示す図である。 タブレットとそれによる位置イベントの指示を説明するための図である。 電子データと付加情報との関係を説明するための図である。 図13(A)に示した例において生成される付加情報を示す図である。 図13(B)に示した例において生成される付加情報を示す図である。 図13(C)に示した例において生成される付加情報を示す図である。 第2の実施の形態における文書管理システムで実行される付加情報生成処理の流れを示すフローチャートである。 本実施の形態における文書管理システムで実行されるイベント処理の流れを示すフローチャートである。 図18のステップS25で実行される付加情報変更処理の流れを示すフローチャートである。 第2の付加情報変更処理の流れを示すフローチャートである。 第3の付加情報変更処理の流れを示すフローチャートである。 第4の付加情報変更処理の流れを示すフローチャートである。
符号の説明
1 文書管理システム、11 ICタグ、30 ネットワーク、100 プリンタ、101,310 ICタグリーダ、101 プリンタ、300 タブレット、301 表示部、303 座標入力装置、304 ペン、302A,302B,302C 共通イベント発生ボタン、400 コンピュータ、500 プリントシステム、501 MFP、503 ネットワーク、506 メモリカード、510 制御部、511 供給方向検出部、512 面方向検出部、513 識別情報取得部、514 付加情報生成部、515 記憶部、516 プリントデータ生成部、517 プリントジョブ受信部、520 イメージリーダ部、530 プリンタ部、560 通信部、570 操作パネル、302A,302B,302C 共通イベント発生ボタン、504A,504B ユーザ用コンピュータ、550A,550B ICタグリーダ、580,580A,580B 用紙、581A,581B ICタグ、504A,504B ユーザ用コンピュータ。

Claims (9)

  1. 与えられた電子データに従って、記録媒体に画像を形成する指示を出力する画像形成指示手段と、
    前記記録媒体を識別するための識別情報を取得する識別情報取得手段と、
    前記電子データに従って画像が形成された記録媒体の識別情報が取得されたことに応じて、前記電子データおよび前記識別情報に関連付けて、前記電子データの処理に関するイベントに対応した動作を記述した付加情報を記憶する付加情報記憶手段と、
    前記識別情報取得手段により取得された前記記録媒体の識別情報が第1の電子データおよび第1の付加情報に関連付けて前記付加情報記憶手段に記憶されているか否かを検出する検出手段と、
    前記検出手段により記憶されていることが検出された場合、第2の電子データに従った前記記録媒体に対する画像形成指示の出力に基づいて、前記第2の電子データおよび前記識別情報に関連付けて、第2の付加情報を記憶するように前記付加情報記憶手段を制御する制御手段とを備えた、情報管理装置。
  2. 前記付加情報記憶手段は、前記第1の電子データおよび第1の付加情報を削除するように制御される、請求項1に記載の情報管理装置。
  3. イベントの発生を検出するイベント検出手段と、
    前記イベント検出手段によるイベントの検出に応じて、前記識別情報取得手段により取得された識別情報に関連して記憶されている前記第2の付加情報を読出す読出手段と、
    前記読出された第2の付加情報に記述されているイベントのうち、前記検出されたイベントに対応した動作を実行する実行手段とをさらに備えた、請求項1に記載の情報管理装置。
  4. 前記画像形成指示手段による画像形成指示に応じて、前記記録媒体に画像を形成する画像形成装置をさらに備えた、請求項1に記載の情報管理装置。
  5. 前記付加情報は、複数のイベントそれぞれに対応して動作を記述した情報であり、
    前記複数のイベントは、前記記録媒体の位置に依存するイベントと、位置に依存しないイベントとを含む、請求項1に記載の情報管理装置。
  6. 前記検出手段により記憶されていることが検出された場合、前記記録媒体に既に前記第1の電子データに従って画像が形成されていることを報知する報知手段をさらに備えた、請求項1に記載の情報管理装置。
  7. 前記識別情報は、前記記録媒体に付された半導体装置に記憶される、請求項1に記載の情報管理装置。
  8. 与えられた電子データに従って、記録媒体に画像を形成する指示を出力するステップと、
    前記記録媒体を識別するための識別情報を取得するステップと、
    前記電子データに従って画像が形成された記録媒体の識別情報が取得されたことに応じて、前記電子データおよび前記識別情報に関連付けて、前記電子データの処理に関連するイベントに対応した動作を記述した付加情報を記憶するステップと、
    前記識別情報取得ステップにより取得された前記記録媒体の識別情報が第1の電子データおよび第1の付加情報に関連付けて記憶されているか否かを検出するステップと、
    前記検出ステップにより記憶されていることが検出された場合、第2の電子データに従った前記記録媒体に対する画像形成指示の出力に応じて、前記第2の電子データおよび前記識別情報に関連付けて、第2の付加情報を記憶するステップとをコンピュータに実行させる、情報管理プログラム。
  9. 与えられた電子データに従って、記録媒体に画像を形成する指示を出力するステップと、
    前記記録媒体を識別するための識別情報を取得するステップと、
    前記電子データに従って画像が形成された記録媒体の識別情報が取得されたことに応じて、前記電子データおよび前記識別情報に関連付けて、前記電子データの処理に関するイベントに対応した動作を記述した付加情報を記憶するステップと、
    前記識別情報取得ステップにより取得された前記記録媒体の識別情報が第1の電子データおよび第1の付加情報に関連付けて記憶されているか否かを検出するステップと、
    前記検出ステップにより記憶されていることが検出された場合、第2の電子データに従った前記記録媒体に対する画像形成指示の出力に応じて、前記第2の電子データおよび前記識別情報に関連付けて、第2の付加情報を記憶するステップとを含む、情報管理方法。
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