JP3791523B2 - デジタル複写機 - Google Patents

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Description

本発明は、入力された画像情報を記憶することが可能なデジタル複写機に関する。
従来、入力された画像情報をメモリに一旦記憶し、用紙への作像時には該画像情報をメモリから読み出して拡大縮小処理等の処理に供することを特徴とする複写機が提案されている(例えば、特開平1−220970号公報)。この複写機は、メモリに格納した画像情報を何度も呼び出して複数枚の同一画像を形成したり、拡大縮小回転などの処理を施して用紙上に作像したりすることが可能である。
また、デジタル複写機などで、用紙の両面に画像を作像させる両面コピーモードや、作像が施された用紙に綴じ代を設ける綴じ代作成機能などが知られている。
さらに、メモリを利用して複数ページ分の画像情報を1枚の用紙片面上に形成する、いわゆる複数ページin1モードをもつデジタル複写機(例えば、特開平3−233578号公報)が提案されている。この機能によれば作像のために費やす用紙の枚数を節約できる。
特開平1−220970号公報 特開平3−233578号公報
用紙の両面に画像を作像する場合、表裏で画像の向きが一致するように作像するのが一般的である。しかし、両面に作像された複数枚の用紙を綴じる場合に、一義的に表裏に同じ方向の画像を作像するとその用紙の綴じ方によっては、用紙をめくった場合に像が逆になることがある。
例えば、図1の(a)に示すように、片面に「A」、「B」、「C」、「D」が用紙の長手方向に沿って記された原稿を自動原稿搬送装置1000にセットして、表裏で画像の向きが一致する従来の複写機で両面コピーを実行する。以下、用紙を縦に用いる原稿をポートレート原稿という。これに対して用紙を横に用いる原稿をランドスケープ原稿という。両面コピーにより得られる両面原稿を図1の(b)に示すように、用紙の長手方向に綴じる場合、図1の(c)に示すように常に使用者に対して正像となる。しかし図1の(d)に示すように用紙の短手方向に綴じる場合には、図1の(e)に示すように用紙の裏面に形成された画像が逆像となってしまう。
また、2ページin1モードにおいて、図1の(a)に示したようなポートレート原稿に対して両面コピーを実行した場合、図2の(a)に示すように、横置きされた用紙の長手方向に沿って2つの画像が作像され、結果として4枚分の原稿画像が1枚の複写紙に形成される。このようにして得られる両面原稿を図2の(b)に示すように、用紙の短手方向に綴じる場合、図2の(c)に示すように常に使用者に対して正像となる。しかし図2の(d)に示すように用紙の長手方向に綴じる場合には、図2の(e)に示すように用紙の裏面に形成された画像が逆像となってしまう。
本発明は、両面に作像された複数枚の用紙を綴じる場合、めくる方向によって、用紙の方向が逆にならないデジタル複写機を提供することを目的とする。
本発明に係る第1のデジタル複写機は、原稿給紙トレーにセットされた原稿を搬送する原稿搬送部と、前記原稿搬送部によって搬送された原稿の画像を読み取り、画像データを出力する読取装置と、前記画像データに対して0度、90度、180度、270度のいずれかの回転処理を施すことができる回転処理部と、前記回転処理部によって回転処理が施された画像データに基づいて用紙上に画像形成する画像形成手段と、を有し、前記原稿給紙トレーにセットされた原稿が横通しであって、両面に画像形成された用紙の綴じ方向が長辺綴じである場合、前記原稿給紙トレーにセットされた原稿がポートレートであるとき、用紙の表面に形成される画像に対して0度の回転処理を施すとともに、用紙の裏面に形成される画像に対して0度の回転処理を施し、前記原稿給紙トレーにセットされた原稿がランドスケープであるとき、用紙の表面に形成される画像に対して270度の回転処理を施すとともに、用紙の裏面に形成される画像に対して90度の回転処理を施すように、前記回転処理部を制御する制御手段、を有する。
本発明に係る第のデジタル複写機では、前記のデジタル複写機において、前記制御手段は、前記原稿給紙トレーにセットされた原稿が横通しであって、両面に画像形成された用紙の綴じ方向が短辺綴じである場合、前記原稿給紙トレーにセットされた原稿がポートレートであるとき、用紙の表面に形成される画像に対して0度の回転処理を施すとともに、用紙の裏面に形成される画像に対して180度の回転処理を施し、また、前記原稿給紙トレーにセットされた原稿がランドスケープであるとき、用紙の表面に形成される画像に対して270度の回転処理を施すとともに、用紙の裏面に形成される画像に対して270度の回転処理を施すように、前記回転処理部を制御する。
本発明に係る第のデジタル複写機では、前記いずれかのデジタル複写機において、前記制御手段は、前記原稿給紙トレーにセットされた原稿が縦通しであって、両面に画像形成された用紙の綴じ方向が長辺綴じである場合、前記原稿給紙トレーにセットされた原稿がポートレートであるとき、用紙の表面に形成される画像に対して270度の回転処理を施すとともに、用紙の裏面に形成される画像に対して270度の回転処理を施し、また、前記原稿給紙トレーにセットされた原稿がランドスケープであるとき、用紙の表面に形成される画像に対して0度の回転処理を施すとともに、用紙の裏面に形成される画像に対して180度の回転処理を施すように、前記回転処理部を制御する。
本発明に係る第のデジタル複写機では、前記いずれかのデジタル複写機において、前記制御手段は、前記原稿給紙トレーにセットされた原稿が縦通しであって、両面に画像形成された用紙の綴じ方向が短辺綴じである場合、前記原稿給紙トレーにセットされた原稿がポートレートであるとき、用紙の表面に形成される画像に対して270度の回転処理を施すとともに、用紙の裏面に形成される画像に対して90度の回転処理を施し、また、前記原稿給紙トレーにセットされた原稿がランドスケープであるとき、用紙の表面に形成される画像に対して0度の回転処理を施すとともに、用紙の裏面に形成される画像に対して0度の回転処理を施すように、前記回転処理部を制御する。
本発明に係る第のデジタル複写機では、前記のいずれか1つのデジタル複写機は、さらに、原稿がポートレートであるかランドスケープであるかを判定する判定手段を有し、前記制御手段は、前記判定手段の判定結果に基づいて前記回転処理部を制御する。
本発明に係る第のデジタル複写機では、前記のいずれか1つのデジタル複写機は、さらに、原稿がポートレートであるかランドスケープであるかを入力する入力手段を有する。ここで、前記制御手段は、前記入力手段の入力結果に基づいて前記回転処理部を制御する。
本発明に係る第のデジタル複写機では、前記のいずれか1つのデジタル複写機は、さらに、前記画像形成手段が用紙上に画像を形成する際に用紙の長手方向と短手方向のいずれの方向に綴じ代を設けるかを選定する選定手段を有する。そして、前記制御手段は、選定手段によって選定された綴じ代の方向でもって原稿の綴じ方向が長辺綴じであるか短辺綴じであるかを判断し、この判断結果に基いて前記回転処理部を制御する。
本発明に係る第のデジタル複写機では、前記のいずれか1つのデジタル複写機は、さらに、前記原稿給紙トレー上にセットされた原稿のサイズ及び方向を検知するサイズ検知手段を有する。そして、このサイズ検知手段により原稿が横通しか縦通しかを判断し、この判断結果に基づいて前記回転処理部を制御する。好ましくは、このサイズ検知手段は、原稿の幅を検知するとともに、原稿が搬送される搬送時間に基づいて測定した原稿の長さを検知することにより、原稿給紙トレー上にセットされた原稿のサイズ及び方向を検知する。
本発明のデジタル複写機では、両面印刷において、両面に作像された複数枚の用紙を綴じる場合、めくる方向によって、用紙の方向が逆にならない。
以下、本発明のデジタル複写機について、添付の図面を用いて以下の順で説明する。
(1)デジタル複写機の構成
(1-1)デジタル複写機の全体構成
(1-2)操作パネルOP
(1-3)制御部
(2)各CPUでの処理
(2-1)CPU1での処理
(2-1-1)メインルーチン
(2-1-2)入力制御処理
(2-1-3)表示制御処理
(2-2)CPU5での処理
(2-2-1)メインルーチン
(2-2-2)入力データの解析
(2-2-3)コマンドの設定
(2-3)CPU6での処理
(2-3-1)メインルーチン
(2-3-2)伸長制御
(2-3-3)画像メモリ読出し制御
(2-4)CPU7での処理
(2-4-1)メインルーチン
(2-4-2)原稿サイズ検出
(3)画像メモリと出力画像
(3-1)ポートレート原稿、横通し、左綴じ代
(3-2)ポートレート原稿、横通し、上綴じ代
(3-3)ポートレート原稿、縦通し、左綴じ代
(3-4)ポートレート原稿、縦通し、上綴じ代
(3-5)ランドスケープ原稿、縦通し、左綴じ代
(3-6)ランドスケープ原稿、縦通し、上綴じ代
(3-7)ランドスケープ原稿、横通し、左綴じ代
(3-8)ランドスケープ原稿、横通し、上綴じ代
(1)デジタル複写機の構成
(1-1)デジタル複写機の全体構成
図3は、本実施形態のデジタル複写機1の全体構成を示す断面図である。図4は、複写機1本体の上面に設けられる操作パネルOPの正面図である。複写機1は、原稿を読取って画像信号に変換する走査系10と、走査系10から送られる画像信号を処理する画像信号処理部20と、画像処理部20から入力される画像データをそのままプリンタ装置に出力するかまたはメモリに記憶するかなどの切換えなどを行なうメモリユニット部30と、メモリユニット部30から入力される画像データに基づいて半導体レーザ62を駆動する印字処理部40と、半導体レーザ62からのレーザ光を感光体ドラム71上の露光位置に導く光学系60と、露光により形成された潜像を現像し、用紙上に転写しかつ定着して画像を形成する作像系70と、本体の上面に設けられる操作パネルOPと、原稿を搬送し必要に応じて表裏の反転を行なう原稿搬送部500と、用紙を再度転写位置に供給するための再給紙部600とを備える。
読取装置IRは、走査系10および画像信号処理部20からなる。走査系10は原稿台ガラス18の下方を移動するスキャナ19に組付けられた露光ランプ11および第1ミラー12と、固定ミラー13a及び13bと、集光用のレンズ14と、CCDアレイなどを用いた光電変換素子16と、スキャンモータM2などから構成されている。光電変換素子16は、原稿内の黒色を主とした非特定色の画像と、特定色(赤色)の画像とをそれぞれ個別に電気信号に変換する。
画像信号処理部20は、光電変換素子16から出力される画像信号を処理し、メモリユニット部30に対して画像データを出力する。メモリユニット部30については後で詳述する。プリンタ装置PRTは、印字処理部40、光学系60および作像系70からなる。印字処理部40は、送られてきた画像データに応じてそれらを半導体レーザ62に与える。光学系60は、半導体レーザ62と、合成レーザビームを偏向するポリゴンミラー65と、主レンズ69と、反射ミラー67aと、反射ミラー67cから構成されている。
作像系70は、現像転写系70A、搬送系70Bおよび定着系70Cからなる。現像転写系70Aは、図3の反時計方向に回転駆動される感光体ドラム71およびその周囲に回転方向の上流側から順に配置された第1帯電チャージャ72a、第1現像器73a、転写チャージャ74、分離チャージャ75、クリーニング部76からなる。第1現像器73aには、トナーとキャリアとからなる2成分現像剤が収納されている。搬送系70Bは、用紙を収納するカセット80a及び80b、用紙サイズを検出するサイズ検出センサSE11及びSE12、用紙ガイド81、タイミングローラ82、搬送ベルト83および再給紙部600から搬入された用紙を搬送する水平搬送ローラ86a〜86cからなる。定着系70Cは、用紙を熱圧着しながら搬送する定着ローラ84、排出ローラ85および用紙の排出を検出する排出センサSE62からなる。
再給紙部600は、排出ローラ85から排出された用紙を一旦収納して両面モードのときには表裏を反転して、合成モードのときには表裏反転を行なわずに、再度の画像形成(プリント)のために搬送系70Bの水平搬送ローラ86aに搬入する循環式のものである。再給紙部600は、排紙トレー621への排出と再給紙とを切換るための切換爪601、搬送ローラ602、反転ローラ603および反転センサSE61から構成されている。
両面モードにおいては、図示しないソレノイドによって切換爪601の左端部が上方へ移動する。これによって排出ローラ85から排出された用紙が搬送ローラ602の方へ誘導され、搬送ローラ602を通って反転ローラ603に達する。用紙の後端が反転センサSE61に達すると、反転ローラ603が反転し、これによって用紙は水平搬送ローラ86aの方へと搬送され、水平搬送ローラ86b及び86cを通ってタイミングローラ82まで達して待機する。このとき、次の用紙も順次、所定の間隔で搬送されてきており、片面にコピーされた用紙が待機できる枚数は、画像データの遅延がないとした場合には用紙の長さに依存することになる。
原稿搬送部500は、原稿給紙トレー510上にセットされた原稿を自動的に原稿ガラス18上に搬送し、スキャナ19によって原稿を読取った後には原稿排出部511へ排出する。原稿搬送部500は、給紙ローラ501、捌きローラ502、捌きパッド503、中間ローラ504、レジストローラ505、搬送ベルト506、反転ローラ507、切換爪508、排出ローラ509、給紙トレー510、排紙トレー511、原稿スケール512、給紙センサSE51および排出センサSE52から構成されている。
片面モードにおいては、1枚または複数枚の原稿を読取りたい面を上に向けて給紙トレー510上にセットする。動作が開始すると、セットされた原稿の最下部の原稿から順に給紙ローラ501によって搬送され、原稿ガラス18上に正確に位置決めされる。このとき、次の原稿の先端はレジストローラ505に達しており、次の原稿の搬送に要する時間が短縮されるようになっている。その状態でスキャナ19がスキャンを行なって原稿の表面(下面)を読取る。原稿の読取りが終了すると、原稿は搬送ベルト506によって左方へ搬送され、反転ローラ507でUターンし、切換爪508の上方を通って排出ローラ509により排紙トレー511上に排出される。このとき、原稿の読取面(表面)が上を向いた状態で排出される。
また、両面モードにおいては、原稿の表面の読み取までは上記片面モードの場合と同様であるが、スキャナ19がスキャンを行っている間に切換爪508がその左端が上方を向くように切り換えられる。表面が読み取られた搬送中の原稿は、反転ローラ507でUターンした後、切換爪508の下方を通り、表裏反転した状態で再搬送ベルト506の下方に導かれる。その間にスキャナ19は、原稿の表面の読取が終了した時点で左方に移動し、原稿の長さに応じた裏面読取位置に待機している。ここで、裏面読取位置とは、原稿が反転ローラ507でUターンする際に、原稿の先端と後端とが一致する位置、即ち、反転ローラ507を一周して戻って来た長さが原稿の長さと一致する位置よりも若干右方の位置である。このため、裏面読取位置は、原稿の長さに応じて代わる。原稿が短いために原稿ガラス18の上面において先端と後端とが一致しない場合には、原稿ガラス18の左端が裏面読取位置となる。なお、原稿の長さは、原稿の搬送途中において給紙センサSE51により検出される。搬送ベルト506の下方に再び導かれた原稿は、逆転した搬送ベルト506によって複写倍率に応じた一定の速度で右方に搬送され、その搬送中に裏面読取位置に待機したスキャナ19の上方を通過する。これにより搬送中に原稿の裏面が読み取られる。原稿の表裏の読取が終了した時点で、搬送ベルト506は、逆転して原稿が左方へ搬送される。反転ローラ507によって反転されてまた搬送ベルト506の下方に導かれ、右方に搬送された原稿の左端が搬送ベルト506に達した後、今度はまた左方に搬送され、反転ローラ509により排紙トレー511上に排出される。これにより原稿の表面が上を向いた状態で排出される。
(1-2)操作パネルOP
図4は、操作パネルOPの正面図である。操作パネルOPには、液晶タッチパネル91と、置数や倍率を入力するテンキー92と、置数を標準値「1」に戻したりするためのクリアキー93と、複写機1内における設定値などを標準値に戻すためのパネルリセットキー94と、コピー動作を中止させるためのストップキー95と、コピー動作を開始させるためのスタートキー96とが設けられている。
液晶タッチパネル91は、JAM発生、サービスマンコール発生、ペーパーエンプティ発生などの複写機1の各種の状態、露光レベル、倍率、用紙などの複写機1の動作モード、その他の種々の情報を表示するとともに、動作モードの選択のための入力を行なう。原稿方向選択キー103は、原稿がポートレートかランドスケープかを設定する。原稿選択キー100は、原稿が両面であるか片面であるかを設定する。コピー選択キー101は、両面コピーか片面コピーかを選択する。2in1選択キー102は、1in1(通常のコピー)か2in1かを選択する。綴じ代選択キー97は、綴じ代を左側につけるか上側につけるかを選択する。
(1-3)制御部
図5および図6は複写機1の制御部100の構成を示すブロック図である。制御部100は、8個のCPU1〜8を中心に構成され、これら各CPU1〜8には、それぞれプログラムを格納したROM111〜118、およびプログラム実行のワークエリアとなるRAM121〜128が設けられている。なお、CPU6はメモリユニット部30内に設けられている(図7参照)。
CPU1は、操作パネルOPの各種操作キーからの信号の入力および表示にかかわる制御を行なう。CPU2は、画像信号処理部20の各部の制御を行なう。CPU3は、走査系10の駆動制御を行なう。CPU4は、印字処理部40、光学系60、および作像系70の制御を行なう。CPU5は、制御部100の全体的なタイミング調整や動作モードの設定のための処理を行なう。CPU6は、メモリユニット部30を制御することによって読取った画像データをメモリ(画像メモリ304)に一旦格納し、これを読み出して印字処理部40へ出力する。これにより、読取装置IRとプリンタ装置PRTとを独立して制御し、コピー速度の向上を図る。詳細は後述する。 CPU7は、原稿搬送部500の制御を行なう。CPU8は、再給紙部600の制御を行なう。これらCPU1〜8の間では、割込によるシリアル通信が行なわれ、コマンド、レポート、その他のデータが授受される。なお、用紙サイズ検出センサSE11,12からの信号は作像系センサI/O77に入力され、複写用紙のサイズはCPU4で管理される。
画像信号処理部20は、A/D変換器、シェーディング補正部、画像データに基づいて原稿の画素の色を判別する色判別部、変倍処理部および画質補正部からなる。画像信号処理部20によって、光電変換素子16から入力される画像信号が画素ごとに8ビットの画像データに量子化され、種々の処理が施された後に画像データD2として出力される。これと共に、画像データD2のそれぞれの画素に対応して指定された特定色かどうかを示す1ビットの色データDCが出力される。
図7は、メモリユニット部30のブロック図である。メモリユニット部30は、切換部301、CPU6からのパラメータ設定に基づいて2値データを作成する2値化処理部302、400dpiでA4サイズの1頁分の容量を有したマルチポートの画像メモリ304、それぞれ独立に動作可能な圧縮器311および伸長器312を有した符号処理部305、マルチポートを有した符号メモリ306、回転処理部307、CPU6からのパラメータ設定に基づいて多値データを作成する多値化処理部308およびこれの全体を制御するCPU6などから構成されている。画像メモリ304に、X×Y画素データからなる原稿の画像データであって、X方向が列アドレスY方向が行アドレスとした場合、画像データの書き込みはアドレス(0,0)より開始される。第1行目のデータをX方向に書き込みが終了した後、次の行のデータをX方向に書き込む。2値化処理部302で行う2値化処理は単純2値化ではなく、デイザ処理のような疑似中間調の2値化を含む。
符号処理部305は、画像メモリ304に画像データD2が書き込まれると、そのデータを読み出し且つ圧縮して符号データを作成し、これを符号メモリ306に書き込む。また、CPU6の指令により、符号メモリ306に書き込まれた符号データを読み出し且つ伸長して画像データを作成し、これを画像メモリ304に書き込む。伸長によって画像メモリ304に1ページ分の画像データが生成されると、それが読み出される。回転処理部307は、CPU6から指定される回転角度(0°,90°,180°,270°)だけ画像を回転した状態のデータを出力する。例えば、画像を90°回転させて出力する場合には、アドレス(X,0)から順にデータを読み出し、画像を180°回転させて出力する場合には、アドレス(X,Y)から順にデータを読み出し、画像を270°回転して出力する場合には、アドレス(0,Y)から順にデータを読み出す。多値化処理部308は、回転処理部307より入力されるデータに基づいて多値の画像データを生成し、これが画像データD3として出力される。なお、圧縮器311及び伸長器312は互いに独立し、かつ並行に動作可能となっている。圧縮器311及び伸長器312と、符号メモリ306との間では、データがそれぞれ図示しないDMACによりDMA転送される。
符号メモリ306は、RAM126に格納された管理テーブルMT1によって管理される。図8の(a)及び(b)は、管理テーブルMT1と符号メモリ306との関係を示す。図8の(b)に示されるように、符号メモリ306は、32Kバイト単位のメモリ領域に区分されており、書き込み(読み取り時)と読み出し(プリント時)との同時制御を可能とすることを考慮して、それぞれの領域にはページ毎の符号データが格納される。図8の(a)のテーブルに示す前連結情報”00”は、各ページの最初の領域であることを意味する。後連結情報”FF”は、各ページの最後の領域であることを意味する。管理テーブルMT1には、符号メモリ306の領域を示す番号、ページ番号、連結されている領域の番号、及び、圧縮方式及びデータ長などの圧縮伸長処理に必要な各種の付加情報が格納されており、これらの情報に基づいて符号メモリ306を動的に管理するようになっている。CPU6は、画像メモリ304から画像データを読み出して圧縮する際に、管理テーブルMT1の情報を作成しながら、圧縮器311を制御して符号メモリ306に格納していく。また、画像データを出力する際には、それと逆の動作により符号メモリ306から符号データを読み出していく。管理テーブルMT1内の情報は、該当ページの情報が全て正常に排出されたときに消去される。
(2)各CPUでの処理
以下、添付のフローチャートに基づいて複写機1の動作を詳細に説明する。説明の順序はCPU1〜8を実行するメインルーチンを順番に説明し、その後各メインルーチンにおいて実行されるサブルーチンについて説明する。
(2-1)CPU1での処理
(2-1-1)メインルーチン
図9はCPU1のメインルーチンのフローチャートである。CPU1は、操作パネルOPの各種操作キーからの信号の入力および表示にかかわる制御を行なう。初期設定を行なった後(ステップS1100)、内部タイマをスタートさせてルーチンの時間が一定となるように監視し(ステップS1200及びステップS1600)、操作パネルOP等に対して入力制御処理(ステップS1300)及び表示制御処理(ステップS1400)を実行した後、その他の処理を行なう(ステップS1500)。CPU1は、割込処理によって他のCPU2〜8との通信を行なう。
(2-1-2)入力制御処理
図10〜図12は、ステップS1300で実行される入力処理のフローチャートである。入力処理は、使用者による操作パネルOP上の操作キーの操作に従って、その表示を切り換える処理を実行すると共に、このキー操作に伴うモード等の設定変更をCPU5へ送信する。
原稿選択キー100が押下された場合(ステップS1301でYES)、片面原稿モードがセット(LED100b点灯)されていた場合には(ステップS1302でYES)、両面原稿モードをセット(LED100b消灯、LED100a点灯)する(ステップS1304)。また、両面原稿モードがセット(LED100a点灯)されていた場合には(ステップS1302でNO)、片面原稿モードをセット(LED100a消灯、LED100b点灯)する。この後、モードの変更をCPU5へ送信する(ステップS1305)。
原稿方向選択キー103が押下された場合(ステップS1306でYES)、原稿の方向の指定がされていなかった場合(LED103a及び103bの両方が消灯)には(ステップS1307でYES)、ステップS1308でポートレート方向を指定する(LED103a点灯)。原稿の方向がポートレート方向に指定(LED103a点灯)されていた場合には(ステップS1309でYES)、ステップS1311でランドスケープ方向に指定する(LED103a消灯、LED103b点灯)。原稿の方向がランドスケープ方向に指定(LED103b点灯)されていた場合には(ステップS1309でNO)、ステップS1310で原稿の方向の指定なしとする(LED103a及びLED103bの両方を消灯)。この後、原稿方向の指定の変更をCPU5に送信する(ステップS1312)。
コピー選択キー101が押下された場合(ステップS1313でYES)、片面コピーモードがセット(LED101b点灯)されていた場合には(ステップS1314でYES)、両面コピーモードをセット(LED101b消灯、LED101a点灯)する(ステップS1316)。また、両面コピーモードがセット(LED101a点灯)されていた場合(ステップS1314でNO)、片面コピーモードをセット(LED101a消灯、LED101b点灯)する(ステップS1315)。この後、コピーモードの変更をCPU5に送信する(ステップS1317)。
2in1選択キー102が押下された場合(ステップS1318でYES)、1in1モードがセット(LED102a点灯)されていた場合には(ステップS1319でYES)、2in1モードをセット(LED102a消灯、LED102a点灯)する(ステップS1321)。2in1モードがセット(LED102b点灯)されていた場合(ステップS1319でNO)、1in1モードをセット(LED102b消灯、LED102a点灯)する(ステップS1320)。この後、コピーモードの変更をCPU5に送信する(ステップS1322)。
綴じ代選択キー97が押下された場合(ステップS1323でYES)であって、綴じ代を設ける位置が指定されていない場合(LED97a及びLED97b両方が消灯)、用紙の左側に綴じ代を設けるモードをセット(LED97a点灯)する(ステップS1324でYES、ステップS1328)。用紙の左側に綴じ代を設けるモードがセット(LED97a点灯)されている場合には(ステップS1324でNO、ステップS1325でYES)、用紙の上側に綴じ代を設けるモードをセット(LED97a消灯、LED97b点灯)する(ステップS1327)。また、用紙の上側に綴じ代を設けるモードがセット(LED97b点灯)されている場合には(ステップS1325でNO)、綴じ代を設ける位置が原稿の通し方向に基づいて自動的に設定されるモードをセット(LED97b消灯、LED97a点灯)する(ステップS1326でYES)。この後、綴じ代の設定モードの変更をCPU5に送信する(ステップS1329)。
そのほかのキーが押下された場合には(ステップS1330でYES)、それらの処理を実行する(ステップS1331)。CPU5から送信されて来た情報がある場合(ステップS1332でYES)であって、その情報が原稿方向不明警告である場合には(ステップS1333でYES)、原稿方向不明表示を要求する(ステップS1334)。その他の処理、送信された情報に該当する処理を行った後に(ステップS1335)、リターンする。
(2-1-3)表示制御処理
図13は、表示制御処理(ステップS1400)のフローチャートを示す。既に説明した入力制御処理において、表示要求された場合(ステップS1401でYES)であって、その要求が原稿方向不明表示の要求である場合(ステップS1402でYES)、液晶タッチパネル91に図14の画面を表示し、原稿方向の入力を要求する(ステップS1404)。その他の表示要求に応じた表示処理を実行した後に(ステップS1403)、リターンする。
(2-2)CPU5での処理
(2-2-1)メインルーチン
図15はCPU5のメインルーチンのフローチャートである。
CPU5は、他のCPUに対して起動、停止のコマンドおよび動作モードのセットなどを行ない、複写機1の全体の動作を制御する。初期設定の後(ステップS5100)、内部タイマをスタートし(ステップS5200)、ルーチンの時間が一定となるように監視する(ステップS5800)。入力データの解析処理(ステップS5300)では、割込による通信で入力されたデータをチェックした後に内容を解析し、その内容に応じて動作モードの変更があった場合は、ステップS5400においてモード設定処理を行なう。コマンドの設定処理(ステップS5500)では、複写モードに応じたメモリ書込、読出制御が実行される。この後、通信によって出力するためにそのデータを出力エリアにセットする(ステップS5600)。
(2-2-2)入力データの解析
図16及び図17は、図15の入力データの解析処理(ステップS5300)のフローチャートである。ここで、本実施形態の装置では、原稿台上にタテ/ヨコ両方向にセットできる原稿はB5とA4サイズのものとし、その他のサイズ例えばB4やA3、A5サイズはタテかヨコかどちらか一方の方向にしかセットできないものとする。しかし、本発明はこれに限定されるものではなく、B4やA3も両方向セットでき、A0やA1はセットできないもの等、種々の変形が考えられるのは言うまでもない。CPU7にて検出された原稿サイズ情報を受信した場合には(ステップS5301でYES)、原稿のサイズがB5かA4であるか、そうでないかを判断する。原稿のサイズがB5かA4の場合(ステップS5302でYES)であって、CPU1から原稿方向の指定を受けた場合には(ステップS5303でYES)、実際に原稿台上にセットされた原稿の方向に拘わらず、その指示内容に従って原稿の種類をポートレート原稿、またはランドスケープ原稿であると判断する(ステップS5305〜S5307)。また、原稿のサイズがB5かA4の場合(ステップS5302でYES)であって、CPU1からの原稿方向の指定を受けていない場合には、実際に原稿台上にセットされた原稿の方向から原稿の方向を判断する(ステップS5304)。これにより、原稿の種類の指定がない場合でも、装置が自動的に原稿の種類を判断することができる。原稿のサイズがB5またはA4でない場合であって(ステップS5302でNO)、CPU1から原稿の方向の指定を受けている場合には(ステップS5308でYES)、実際に原稿台上にセットされた原稿の方向に拘わらず、その指示内容に従って原稿の種類をポートレート原稿またはランドスケープ原稿であると判断する(ステップS5305〜S5307)。また、原稿のサイズがB5またはA4でない場合であって(ステップS5302でNO)、CPU1から原稿の方向の指示が送られて来ていない場合には(ステップS5308でNO)、CPU1に対して原稿方向不明警告を出力する(ステップS5309)。そしてCPU1から原稿方向の指定を受けるのを待って(ステップS5310)、原稿の種類をポートレート原稿またはランドスケープ原稿であると判断する(ステップS5311〜S5313)。次のステップS5314でCPU1からのスタートキー96の入力を待って次の処理へ進む。
綴じ代選択キー97により綴じ代の設定がされている場合には(ステップS5315でYES)、CPU1からの情報に基づいて用紙の左側または上側に綴じ代を設定する(ステップS5316〜S5318)。また、綴じ代を設ける位置が原稿の通し方向に基づいて自動的に設定されるモードがセットされている場合(ステップS5315でNO)、原稿が縦通しの場合には(ステップS5319でYES)、上側に綴じ代の設定を行う(ステップS5318)。原稿が横通しの場合には(ステップS5319でNO)、左側に綴じ代を設ける(ステップS5317)。
(2-2-3)コマンドの設定
図18〜図20は、図15のステップS5500のコマンドの設定処理のフローチャートである。2in1モードが設定されている場合(ステップS5501でYES)、原稿がポートレート原稿とランドスケープ原稿のいずれであるかを調べる。2in1コピーでは、1枚の用紙の片面上に2枚の画像が縦方向に並置される。このため、原稿がポートレート原稿である場合には、出力される用紙はランドスケープとなる。一方、原稿がランドスケープ原稿である場合には、出力される用紙はポートレートとなる。従って、原稿がポートレート原稿であると判断されている場合には、原稿をランドスケープであると変更し、原稿がランドスケープ原稿であると判断されている場合には、原稿をポートレートであると変更する(ステップS5502〜5504)。
次に、ステップS5505で設定されているコピーモードを調べる。ここで、片面コピーモードがセットされている場合には、そのままリターンする。両面コピーモードがセットされている場合は(ステップS5505でYES)、まず、裏面のプリントかどうかを判断する(ステップS5506)。表面のプリントであると判断されると(ステップS5505でNO)、図19に示すステップS5522へ進み、原稿がポートレートかどうか判断する。原稿がポートレートである場合(ステップS5522でYES)には原稿台上にセットされた原稿が縦通しか横通しかを調べる(ステップS5523)。原稿が横通しであると判断された場合には(ステップS5523でYES)、画像を0°回転すなわち回転しないで出力するようにコマンドをセットする(ステップS5524)。一方、原稿が縦通しであると判断された場合には(ステップS5523でNO)、メモリ内で画像を270°回転して出力するようにコマンドをセットする(ステップS5526)。
上記ステップS5522で、原稿がランドスケープであると判断された場合には、原稿台上にセットされた原稿が縦通しである場合には(ステップS5525でYES)、画像を0°回転すなわち回転しないで出力するようにコマンドをセットする(ステップS5524)。一方、原稿が横通しであると判断された場合には(ステップS5525でNO)、メモリ内で画像を270°回転して出力するようにコマンドをセットする(ステップS5526)。
上記ステップS5506で裏面のプリントである場合には(ステップS5506でYES)、ステップS5507で原稿がポートレートかどうか判断する。
原稿がポートレート原稿の場合(ステップS5507でYES)であって、横通しで(ステップS5508でYES)、綴じ代が左に設定されている場合(ステップS5509でYES)には、画像を0°回転すなわち回転しないで出力するようにコマンドをセットする(ステップS5510)。また、横通しで(ステップS5508でYES)、綴じ代が上側に設定されている場合(ステップS5509でNO)には、メモリ内で画像を180°回転して出力するようにコマンドを設定する(ステップS5511)。縦通しで(ステップS5508でNO)、綴じ代が左側に設定されている場合(ステップS5512でYES)、メモリ内で画像を270°回転して出力するようにコマンドを設定する(ステップS5513)。縦通しで(ステップS5508でNO)、綴じ代が上側に設定されている場合(ステップS5512でNO)、メモリ内で画像を90°回転させて出力するようにコマンドを設定する(ステップS5514)。
原稿がランドスケープ原稿の場合(ステップS5507でNO)であって、縦通しで(ステップS5515でYES)、綴じ代が左に設定されている場合(ステップS5516でYES)には、画像を0°回転すなわち回転しないで出力するようにコマンドをセットする(ステップS5517)。また、縦通しで(ステップS5515でYES)、綴じ代が上側に設定されている場合(ステップS5516でNO)には、メモリ内で画像を180°回転して出力するようにコマンドを設定する(ステップS5518)。横通しで(ステップS5515でNO)、綴じ代が左側に設定されている場合(ステップS5519でYES)、メモリ内で画像を270°回転して出力するようにコマンドを設定する(ステップS5520)。横通しで(ステップS5515でNO)、綴じ代が上側に設定されている場合(ステップS5519でNO)、メモリ内で画像を90°回転させて出力するようにコマンドを設定する(ステップS5521)。
以上、原稿の種類がポートレートかランドスケープか、原稿が縦通しか横通しか、綴じ代の位置がどこかに応じて、両面コピーの際の表面画像と裏面画像とを回転制御するので、どのような原稿であっても使用者の望む製本化の形態で出力することができる。
(2-3)CPU6での処理
(2-3-1)メインルーチン
図21は、CPU6のメインルーチンのフローチャートである。CPU6はメモリユニット部30を制御する。初期化(ステップS6100)の後、他のCPUからのコマンド受信処理を実行し(ステップS6200)、ステータス送信処理を実行し(ステップS6300)、画像メモリ304への書込制御を実行し(ステップS6400)、圧縮制御を実行し(ステップS6500)、伸長制御を実行し(ステップS6600)、画像メモリ304からの読出制御(ステップS6700)、その他の処理(ステップS6800)を実行した後にリターンする。
(2-3-2)伸長制御
図22は、図21に示すステップS6600の伸長制御のフローチャートである。ステップS6601では、伸長された画像データを画像メモリ304に展開するためのアドレスのセット等、メモリの設定を行なう。ステップS6602では、符号メモリ306から圧縮データを1画像伸長する。ステップS6603では、2in1モードがセットされているかどうかをみて、2in1モードの場合には、ステップS6604で更にもう1画像圧縮データを伸長する処理を行なう。
(2-3-3)画像メモリ読み出し制御
図23は、図21に示すS6700の画像メモリ読出制御のフローチャートである。画像メモリ読み出し制御は、CPU5によってセットされたコマンドの回転角を判断し、実際にセットされた回転角に応じてメモリからの読み出しアドレスを制御して回転画像データを出力する。回転画像データの読み出しは、画像メモリ内に格納されている画像データの読み出しアドレスの順番を変更することで実行できる。まず、CPU5でセットされた画像の回転角度を調べる(ステップS6701)。ここで、回転角度が0°である場合には画像メモリ304より画像をそのままの状態で出力する(ステップS6702)。回転角度が90°である場合には画像メモリ304から画像を90°回転して出力する(ステップS6703)。回転角度が180°である場合には画像メモリ304から画像を180°回転して出力する(ステップS6704)。回転角度が270°である場合には画像メモリ304から画像を270°回転して出力する(ステップS6705)。
(2-4)CPU7での処理
(2-4-1)メインルーチン
図24は、CPU7のメインルーチンのフローチャートである。CPU7は、原稿搬送部500を制御する。初期化(ステップS7100)の後、内部タイマーをスタートさせてルーチンの時間が一定となるように監視する(ステップS7200及びS7700)。次に原稿を捌いて斜行補正し、搬送ベルト506までの搬送を制御する原稿給紙処理を行なう(ステップS7300)。原稿サイズの検出を行った後(ステップS7400)、搬送ベルト506による所定の読取位置への原稿の位置決めと反転ローラ507までの搬送を制御する原稿搬送処理を行ない(ステップS7500)、反転ローラ507に達した原稿をそのまま排出するかまたは搬送ベルト506の方へ再度搬送するかなどを制御する原稿反転排出処理を行なう(ステップS7600)。
(2-4-2)原稿サイズ検出
図25及び図26はステップS7400で実行されるサイズ検出のサブルーチンを示す。まず、ステップS7401では、原稿搬送部500での原稿搬送時間に基づいて、原稿の長さSを測定する。原稿の搬送時間は、原稿の長さに比例するためである。次に、ステップS7402で幅フラグが「1」か否かを判定する。幅フラグは幅センサSE51のオン、オフによって設定され、幅センサSE51(図3参照)は、B5横送り以上の幅寸法の原稿によってオンされ、幅フラグを「1」にセットする。原稿のサイズは測定した長さSの値と幅フラグとの組み合わせによって設定される。図24と図25において、Yは横送り、Tは縦送りを意味する。幅フラグが「1」のときは(ステップS7402でYES)、次のステップS7403で測定した原稿の長さSの値をチェックする。Sの値が182mm以下であればステップS7404でSIZEをB5横送りに設定する。以下、同様に測定した原稿の長さSの値に従ってステップS7405〜S7407でSIZEに所定の原稿サイズを設定する。420mmよりも長ければ、ステップS7408で原稿サイズ不明とする。その後、ステップS7409で幅フラグを「0」にリセットする。
一方、ステップS7402において幅フラグが「0」のときは、ステップS7410で測定した原稿の長さSの値をチェックする。Sの値に従ってステップS7411〜S7413でSIZEに所定の原稿サイズを設定する。なお、Sの値が297mmよりも短ければステップS7414で原稿サイズ不明とする。
(3)画像メモリと出力画像
図27は、ポートレート原稿またはランドスケープ原稿を、原稿台ガラス上に横または縦方向に読み取られた場合に、読み取られる画像データの画像メモリ304内での格納状態を示す図である。画像メモリ304へのデータの書き込みは、X方向を列アドレス、Y方向を行アドレスとする場合、まずX方向のデータを画像メモリ304に書き込み、同一行上のX方向のデータの書込みの終了に伴いY方向に1行ずらして再度X方向のデータを画像メモリ304に書き込んでいく。
原稿搬送部500にセットされた原稿が、ポートレート原稿であって、横通しされる原稿の場合、該画像のデータは画像メモリ304内に(a)に示す状態で格納される。また、セットされた原稿がポートレート原稿であって、縦通しされる原稿の場合、該画像のデータは画像メモリ304内には(b)に示す状態で格納される。
一方、原稿搬送部500にセットされた原稿がランドスケープ原稿であって、横通しされる原稿である場合、該画像のデータは画像メモリ304内には(c)に示す状態で格納される。また、セットされた原稿がランドスケープ原稿であって、縦通しされる原稿である場合には、該画像のデータは、画像メモリ304内には(d)に示す状態で格納される。
図28は、複写紙の出力形態を示す。ポートレート原稿を左綴じする場合には、(a)に示すように、表面の左側に綴じ代を設けて「A」を印刷し、その裏には、右側に綴じ代を設けて「B」を印刷する。
一方、ポートレート原稿を上綴じする場合には、(b)に示すように、表面に上側に綴じ代を設けて「A」を印刷し、その裏には、下側に綴じ代を設けて「B」を印刷する。
また、ランドスケープ原稿を左綴じする場合には、(c)に示すように、表面に左側に綴じ代を設けて「No.1の画像」を印刷し、その裏には、右側に綴じ代を設けて「No.2の画像」を印刷する。
一方、ランドスケープ原稿を上綴じする場合には、(d)に示すように、表面の上側に綴じ代を設けて「No.1の画像」を印刷し、その裏には、下側に綴じ代を設けて「No.2の画像」を印刷する。
(3-1)ポートレート原稿、横通し、左綴じ代
図29は、ポートレート原稿を原稿搬送部500に横通しする場合に画像メモリ304に格納される第1面(表面)及び第2面(裏面)の画像データの様子と、該画像データを前に説明した画像メモリ読み出し処理(図23ステップS6700)に基づいて、所定の回転角度で読み出し、これを用紙上に形成した場合の画像を記す。図に示されるように、用紙の表面に対して左側に綴じ代を設けた「A」をそのままの状態で出力した後、用紙の裏面に対して右側に綴じ代を設けた「B」をそのままの状態で出力する。これにより、図28の(a)に示すような状態の用紙を得ることができる。
(3-2)ポートレート原稿、横通し、上綴じ代
図30は、ポートレート原稿を原稿搬送部500に横通しする場合に画像メモリ304に格納される第1面(表面)及び第2面(裏面)の画像データの様子と、該画像データを前に説明した画像メモリ読み出し処理(図23ステップS6700)に基づいて、所定の回転角度で読み出し、これを用紙上に形成した場合の画像を記す。図示されるように、用紙の表面に対して上側に綴じ代を設けた「A」をそのままの状態で出力した後、用紙の裏面に対して下側に綴じ代を設けた「B」を180°回転して出力する。これにより、図28の(b)に示すような状態の用紙を得ることができる。
(3-3)ポートレート原稿、縦通し、左綴じ代
図31は、ポートレート原稿を原稿搬送部500に縦通しする場合に画像メモリ304に格納される第1面(表面)及び第2面(裏面)の画像データの様子と、該画像データを前に説明した画像メモリ読み出し処理(図23ステップS6700)に基づいて、所定の回転角度で読み出し、これを用紙上に形成した場合の画像を記す。図に示されるように、用紙の表面に対して左側に綴じ代を設けた「A」を270°回転して出力した後、用紙の裏面に対して右側に綴じ代を設けた「B」を270°回転して出力する。これにより、図28の(a)に示すような状態の用紙を得ることができる。
(3-4)ポートレート原稿、縦通し、上綴じ代
図32は、ポートレート原稿を原稿搬送部500に横通しする場合に画像メモリ304に格納される第1面(表面)及び第2面(裏面)の画像データの様子と、該画像データを前に説明した画像メモリ読み出し処理(図23ステップS6700)に基づいて、所定の回転角度で読み出し、これを用紙上に形成した場合の画像を記す。図に示されるように、用紙の表面に対して上側に綴じ代を設けた「A」を270°回転して出力した後、用紙の裏面に対して下側に綴じ代を設けた「B」を90°回転して出力する。これにより、図28の(b)に示すような状態の用紙を得ることができる。
(3-5)ランドスケープ原稿、縦通し、左綴じ代
図33は、ランドスケープ原稿を原稿搬送部500に縦通しする場合に画像メモリ304に格納される第1面(表面)及び第2面(裏面)の画像データの様子と、該画像データを前に説明した画像メモリ読み出し処理(図23ステップS6700)に基づいて、所定の回転角度で読み出し、これを用紙上に形成した場合の画像を記す。図示されるように、用紙の表面に対して下側に綴じ代を設けた「No.1の画像」をそのままの状態で出力した後、用紙の裏面に対して上側に綴じ代を設けた「No.2の画像」をそのままの状態で出力する。これにより、図28(c)に示すような状態の用紙を得ることができる。
(3-6)ランドスケープ原稿、縦通し、上綴じ代
図34は、ランドスケープ原稿を原稿搬送部500に横通しする場合に画像メモリ304に格納される第1面(表面)及び第2面(裏面)の画像データの様子と、該画像データを前に説明した画像メモリ読み出し処理(図23ステップS6700)に基づいて、所定の回転角度で読み出し、これを用紙上に形成した場合の画像を記す。図に示されるように、用紙の表面に対して左側に綴じ代を設けた「No.1の画像」をそのままの状態で出力した後、用紙の裏面に対して右側に綴じ代を設けた「No.2の画像」を180°回転して出力する。これにより、図28(d)に示すような状態の用紙を得ることができる。
(3-7)ランドスケープ原稿、横通し、左綴じ代
図35は、ランドスケープ原稿を原稿搬送部500に縦通しする場合に画像メモリ304に格納される第1面(表面)及び第2面(裏面)の画像データの様子と、該画像データを前に説明した画像メモリ読み出し処理(図23ステップS6700)に基づいて、所定の回転角度で読み出し、これを用紙上に形成した場合の画像を記す。図に示されるように、用紙の表面に対して右側に綴じ代を設けた「No.1の画像」を270°回転して出力した後、用紙の裏面に対して左側に綴じ代を設けた「No.2の画像」を270°回転して出力する。これにより、図28(c)に示すような状態の用紙を得ることができる。
(3-8)ランドスケープ原稿、横通し、上綴じ代
図36は、ランドスケープ原稿を原稿搬送部500に横通しする場合に画像メモリ304に格納される第1面(表面)及び第2面(裏面)の画像データの様子と、該画像データを前に説明した画像メモリ読み出し処理(図23ステップS6700)に基づいて、所定の回転角度で読み出し、これを用紙上に形成した場合の画像を記す。図に示されるように、用紙の表面に対して下側に綴じ代を設けた「No.1の画像」を270°回転して出力した後、用紙の裏面に対して上側に綴じ代を設けた「No.2の画像」を90°回転して出力する。これにより、図28(d)に示すような状態の用紙を得ることができる。なお、上述の実施形態では、セットされる原稿と用紙の長手方向が一致する場合を示したが、一致しない場合に対しても、画像の回転角度を適宜設定することで容易に実施可能である。
(a)は、自動原稿搬送装置1000にセットされる原稿の順を示し、(b)は、用紙を長手方向に綴じる場合と示し、(c)は、用紙を短手元に方向に綴じる場合を示す図である。 (a)は、2in1モードにおいて両面コピーが実行された場合に出力される用紙の表裏を示し、(b)は、2in1モードにおいて両面コピーにより得られる用紙を長手方向に綴じる場合と示し、(c)は、用紙を短手元に方向に綴じる場合を示す。 デジタル複写機の構成断面図である。 操作パネルOPの正面図である。 制御部の構成を示すブロック図である。 制御部の構成を示すブロック図である。 メモリユニット部の構成を示すブロック図である。 管理テーブルと符号メモリとの関係を示す。 CPU1の実行するメインルーチンのフローチャートである。 入力制御処理のフローチャートである。 入力制御処理のフローチャートである。 入力制御処理のフローチャートである。 表示制御処理のフローチャートである。 表示制御処理中ステップS1404において液晶タッチパネルに示す原稿の方向の入力要求画面である。 CPU5の実行するメインルーチンのフローチャートである。 入力データの回析処理のフローチャートである。 入力データの回析処理のフローチャートである。 コマンドの設定の処理のフローチャートである。 コマンドの設定の処理のフローチャートである。 コマンドの設定の処理のフローチャートである。 CPU6の実行するメインルーチンのフローチャートである。 伸長制御処理のフローチャートである。 画像メモリの読み出し制御のフローチャートである。 CPU7の実行するメインルーチンのフローチャートである。 原稿サイズの検出処理のフローチャートである。 原稿サイズの検出処理のフローチャートである。 (a)は、ポートレート原稿を原稿搬送部に横方向に通した際に、スキャナにより読み取られる画像データの画像メモリ内での状態を示し、(b)は、ポートレート原稿を原稿搬送部に縦方向に通した際に、スキャナにより読み取られる画像データの画像メモリ内での状態を示し、(c)は、ランドスケープ原稿を、原稿搬送部に横方向に通した際に、スキャナにより読み取られる画像データの画像メモリ内での状態を示し、(d)は、ランドスケープ原稿を、原稿搬送部に縦方向に通した際に、スキャナにより読み取られる画像データの画像メモリ内での状態を示す図である。 (a)は、ポートレート原稿を左綴じする際に出力される用紙の形態を示し、(b)は、ポートレート原稿を上綴じする際に出力される用紙の形態を示し、(c)は、ランドスケープ原稿を左綴じする際に出力される用紙の形態を示し、(d)は、ランドスケープ原稿を上綴じする際に出力される用紙の形態を示す図である。 ポートレート原稿を原稿搬送部に横通しして、左綴じの用紙を出力する際の回転角度を画像との関係を示す図である。 ポートレート原稿を原稿搬送部に横通しして、上綴じの用紙を出力する際の回転角度を画像との関係を示す図である。 ポートレート原稿を原稿搬送部に縦通しして、左綴じの用紙を出力する際の回転角度を画像との関係を示す図である。 ポートレート原稿を原稿搬送部に縦通しして、上綴じの用紙を出力する際の回転角度を画像との関係を示す図である。 ランドスケープ原稿を原稿搬送部に縦通しして、左綴じの用紙を出力する際の回転角度を画像との関係を示す図である。 ランドスケープ原稿を原稿搬送部に縦通しして、上綴じの用紙を出力する際の回転角度を画像との関係を示す図である。 ランドスケープ原稿を原稿搬送部に横通しして、左綴じの用紙を出力する際の回転角度を画像との関係を示す図である。 ランドスケープ原稿を原稿搬送部に横通しして、上綴じの用紙を出力する際の回転角度を画像との関係を示す図である。
符号の説明
1〜8…CPU
30…メモリユニット部
97…綴じ代選択キー
100…原稿選択キー
304…画像メモリ
307…回転処理部
500…原稿搬送部

Claims (9)

  1. 原稿給紙トレーにセットされた原稿を搬送する原稿搬送部と、
    前記原稿搬送部によって搬送された原稿の画像を読み取り、画像データ出力する読取装置と、
    前記画像データに対して0度、90度、180度、270度のいずれかの回転処理を施すことができる回転処理部と、
    前記回転処理部によって回転処理が施された画像データに基づいて用紙上に画像形成する画像形成手段と、を有し、用紙の両面に画像形成を行うことができるデジタル複写機であって、
    前記原稿給紙トレーにセットされた原稿が横通しであって、両面に画像形成された用紙の綴じ方向が長辺綴じである場合、
    前記原稿給紙トレーにセットされた原稿がポートレートであるとき、用紙の表面に形成される画像に対して0度の回転処理を施すとともに、用紙の裏面に形成される画像に対して0度の回転処理を施し、
    前記原稿給紙トレーにセットされた原稿がランドスケープであるとき、用紙の表面に形成される画像に対して270度の回転処理を施すとともに、用紙の裏面に形成される画像に対して90度の回転処理を施すように、前記回転処理部を制御する制御手段を有することを特徴とするデジタル複写機。
  2. 前記制御手段は、
    前記原稿給紙トレーにセットされた原稿が横通しであって、両面に画像形成された用紙の綴じ方向が短辺綴じである場合、
    前記原稿給紙トレーにセットされた原稿がポートレートであるとき、用紙の表面に形成される画像に対して0度の回転処理を施すとともに、用紙の裏面に形成される画像に対して180度の回転処理を施し、
    前記原稿給紙トレーにセットされた原稿がランドスケープであるとき、用紙の表面に形成される画像に対して270度の回転処理を施すとともに、用紙の裏面に形成される画像に対して270度の回転処理を施すように、前記回転処理部を制御することを特徴とする請求項に記載のデジタル複写機。
  3. 前記制御手段は、
    前記原稿給紙トレーにセットされた原稿が縦通しであって、両面に画像形成された用紙の綴じ方向が長辺綴じである場合、
    前記原稿給紙トレーにセットされた原稿がポートレートであるとき、用紙の表面に形成される画像に対して270度の回転処理を施すとともに、用紙の裏面に形成される画像に対して270度の回転処理を施し、
    前記原稿給紙トレーにセットされた原稿がランドスケープであるとき、用紙の表面に形成される画像に対して0度の回転処理を施すとともに、用紙の裏面に形成される画像に対して180度の回転処理を施すように、前記回転処理部を制御することを特徴とする請求項1〜2のいずれか1つに記載のデジタル複写機。
  4. 前記制御手段は、
    前記原稿給紙トレーにセットされた原稿が縦通しであって、両面に画像形成された用紙の綴じ方向が短辺綴じである場合、
    前記原稿給紙トレーにセットされた原稿がポートレートであるとき、用紙の表面に形成される画像に対して270度の回転処理を施すとともに、用紙の裏面に形成される画像に対して90度の回転処理を施し、
    前記原稿給紙トレーにセットされた原稿がランドスケープであるとき、用紙の表面に形成される画像に対して0度の回転処理を施すとともに、用紙の裏面に形成される画像に対して0度の回転処理を施すように、前記回転処理部を制御することを特徴とする請求項1〜のいずれか1つに記載のデジタル複写機。
  5. さらに、原稿がポートレートであるかランドスケープであるかを判定する判定手段を有し、
    前記制御手段は、前記判定手段の判定結果に基づいて前記回転処理部を制御することを特徴とする、請求項1〜のいずれか1つに記載のデジタル複写機。
  6. さらに、原稿がポートレートであるかランドスケープであるかを入力する入力手段を有し、
    前記制御手段は、前記入力手段の入力結果に基づいて前記回転処理部を制御することを特徴とする、請求項1〜のいずれか1つに記載のデジタル複写機。
  7. さらに、前記画像形成手段が用紙上に画像を形成する際に用紙の長手方向と短手方向のいずれの方向に綴じ代を設けるかを選定する選定手段を有し、前記制御手段は、前記選定手段によって選定された綴じ代の方向でもって原稿の綴じ方向が長辺綴じであるか短辺綴じであるかを判断し、この判断結果に基いて前記回転処理部を制御することを特徴とする請求項1〜のいずれか1つに記載のデジタル複写機。
  8. さらに、前記原稿給紙トレー上にセットされた原稿のサイズ及び方向を検知するサイズ検知手段を有し、前記サイズ検知手段により原稿が横通しか縦通しかを判断し、この判断結果に基づいて前記回転処理部を制御することを特徴とする請求項1〜のいずれか1つに記載のデジタル複写機。
  9. 前記サイズ検知手段は、原稿の幅を検知するとともに、前記原稿が搬送される搬送時間に基づいて測定した原稿の長さを検知することにより、前記原稿給紙トレー上にセットされた原稿のサイズ及び方向を検知することを特徴とする請求項に記載のデジタル複写機。
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