JP4929229B2 - 吸収体の製造方法 - Google Patents

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本発明は、吸収体の製造方法に関するものである。
使い捨ておむつ、生理用品等に使用する吸収体の製造方法としては、ベースコンベアにより台紙(ウェブ)を搬送する一方、回転するパターンドラム上の幅方向中央部にパルプ繊維を吸引して積繊し、このパターンドラム上に積繊したパルプ繊維層を台紙側の吸引により移動させて積層物を得る方法が広く知られている。
これに対して、ベースコンベアにより台紙を搬送する際に、台紙上の幅方向中央部にパルプ繊維を吸引して積繊して台紙側パルプ繊維層とし、パターンドラム上に積繊したパターンパルプ層を台紙上に移動させた際に、台紙上の幅方向中央部に、パターンパルプ層と台紙側パルプ層との2層のパルプ繊維層を形成して積層物を得る方法も知られている(特許文献)。
また、開口部を有する上層吸収体とこの上層吸収体よりも同幅または狭幅の下層吸収体とから構成された構造の吸収用積層体の製造方法も知られている(特許文献2)。
特開平11−137604号公報 特開2003−144487号公報
しかしながら、特許文献1に記載された方法で得られた吸収体は、着用者の動きにより、よれて裂ける場合があった。また、特許文献2に記載された方法で得られた吸収体も、特許文献1に記載された吸収体と同様、着用者の動きにより、よれて裂ける場合があった。
本発明者は、前記従来技術の課題を解決するために鋭意検討した結果、吸収体において、中央部と周辺部とで材質の異なる層を採用すれば、薄型かつ高機能な吸収体を提供することができることを見いだした。また、このような吸収体を製造する簡便な方法を確立し、本発明を完成した。即ち、本発明によれば、以下に示す吸収体の製造方法が提供される。
[1] 帯状のシートをサクションロールに吸着させる第一工程と、前記サクションロール上の前記帯状のシートの両側に少なくともパルプを含むパルプ組成物を吸着させてマット状とし、パルプマットを形成させる第二工程と、前記サクションロールに吸着された前記帯状のシートおよびその両側のパルプマットを基材シートに転載して、積層物を形成させる第三工程とを含む吸収体の製造方法。
[2] 帯状のシートを幅方向に切断し、切断されたシート切断物をサクションロールに吸着させる第一工程と、前記サクションロール上の前記シート切断物の周りに少なくともパルプを含むパルプ組成物を吸着させてマット状とし、パルプマットを形成させる第二工程と、前記サクションロールに吸着された前記シート切断物およびその周りのパルプマットを基材シートに転載して、積層物を形成させる第三工程とを含む吸収体の製造方法。
[3] 前記帯状のシートが高吸水性シートである上記[1]または[2]に記載の吸収体の製造方法。
本発明の製造方法によれば、中央部と周辺部とで材質の異なる層を含む吸収体を簡便に製造することができる。本発明の方法により製造される吸収体は、中央部と周辺部とで材質の異なる層を採用し得るので、厚い積層構造とする必要がなく薄型とすることができる。また、着用者の動きによってパルプマットがよれたり、裂けたりしにくくなる。さらに、中央部と周辺部との材質を適宜選択することで、高い機能性を付与することができる。
以下、本発明の吸収体の製造方法を実施するための最良の形態について具体的に説明する。但し、本発明はその発明特定事項を備える吸収体の製造方法を広く包含するものであり、以下の実施形態に限定されるものではない。
[1]吸収体の製造方法:
本発明の製造方法は、帯状のシートをサクションロールに吸着させる第一工程と、前記サクションロール上の前記帯状のシートの両側に少なくともパルプを含むパルプ組成物を吸着させてマット状とし、パルプマットを形成させる第二工程と、前記サクションロールに吸着された前記帯状のシートおよびその両側のパルプマットを基材シートに転載して、積層物を形成させる第三工程とを含む。または、帯状のシートを幅方向に切断し、切断されたシート切断物をサクションロールに吸着させる第一工程と、前記サクションロール上の前記シート切断物の周りに少なくともパルプを含むパルプ組成物を吸着させてマット状とし、パルプマットを形成させる第二工程と、前記サクションロールに吸着された前記シート切断物およびその周りのパルプマットを基材シートに転載して、積層物を形成させる第三工程とを含んでもよい。
以下、図2Aまたは図2Bおよび図3に示す吸収体21を製造する場合の例により、図1を参照しつつ本発明の製造方法を説明する。
[1−1]第一工程:
図1において、まず、帯状のシートとしてのSAPシートがSAPシートロール9から巻き出される。巻き出されたSAPシートはサクションドラム1の周面上に供給される。なお、巻き出されたSAPシートをカッター15aにより、所定長さに切断しても良い。この場合、切断されたSAPシート切断物がサクションドラム1の周面上に供給される。
ここで、サクションドラム1の外周面には、所定の目開き寸法の網目が形成されている(図示せず)。また、サクションドラム1の周面上は、サクションドラム1の周面に沿って、サクションドラム1の内部に配設されている複数の吸引機13aにより負圧吸引されている。この吸引圧により、サクションドラム1の周面上に供給されたSAPシートまたはSAPシート切断物は、サクションドラム1の周面上に吸着される。
[1−2]第二工程:
サクションドラム1の上方では、解繊機3によって原料パルプが解繊されている。解繊されたフラッフパルプはサクションドラム1に向って供給され、次いでサクションドラム1内部に配設されている吸引機13aにより吸引され、サクションドラム1の周面上に吸着され、積繊され、パルプマットが形成される。ただし、サクションドラム1の周面上の既にSAPシートまたはSAPシート切断物が吸着されている部位は、SAPシートまたはSAPシート切断物により遮蔽され、フラッフパルプが吸着・積繊されず、パルプマットが形成されない。
サクションドラム1が時計回りに回転していくと、SAPシートまたはSAPシート切断物上に堆積している等の、サクションドラム1に吸着されていないフラッフパルプはサクションドラム1の周面上から落下する。この際、落下したフラッフパルプはフラッフパルプ受け17により回収される。
[1−3]第三工程:
ティシュペーパーロール5から基材シートとしてのティシュペーパーが巻き出され、ホットメルト接着剤塗布機7aによりホットメルト接着剤が塗布され、サクションドラム1の周面下部に供給される。サクションドラム1は、図1中左下およそ1/3の部分には吸引機13aが配設されておらず、サクションドラム1が回転して吸引機13bの位置にまで到達すると、サクションドラム1の吸引は解かれる。一方、サクションドラム1に対向する吸引機13bの吸引力によりSAPシートまたはSAPシート切断物およびその周囲に形成されているパルプマットは、ティシュペーパーを介して吸引され、ティシュペーパー上に転載される。
その後、積層物はさらにホットメルト接着剤塗布機7bによりホットメルト接着剤が塗布され、次いで、ティシュペーパーロール11から巻き出されたティシュペーパーが積層され、その後、カッター15bにより所定幅に切断されて吸収体が形成される。
以上、図1を参照しつつ本発明の製造方法を説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されず、さまざまな変形例が採用可能である。例えば、特許第3909953号公報に開示されているように、サクションドラム1にパターンを形成しても良い。また、サクションドラム1に供給するパルプは解繊されたフラッフパルプのみからなる場合に限らず、SAP等をフラッフパルプに混入して構成するようにしてもよい。
[2]吸収体:
本発明の製造方法で得られる吸収体の一実施形態は、例えば、図2Aまたは図2Bおよび図3に示す吸収体21のように、第一層シートとしての基材シートであるティシュペーパー27a上に高吸水性シート23が積層され、ティシュペーパー27a上において、図2Aに示すように前記高吸水性シート23の短手方向両端面に沿ってかまたは、図2Bに示すように前記高吸水性シート23の側面全体を取り囲むように、少なくともパルプを含むパルプ組成物がマット状に形成されたパルプマット25が配設されて第二層シートが形成された構造を有する。さらに、この積層構造の上にティシュペーパー27bを積層しても良い。この場合、ティシュペーパー27a、27bの周縁部には、ホットメルト接着剤が塗布され、ホットメルト接着剤にてばらけないように接着される。
また、ティシュペーパー27aの幅を広く取り、高吸水性シート23およびパルプマット25を積層した後、ティシュペーパー27aの幅方向両側の余った部分を高吸水性シート23およびパルプマット25の上で重ねることによりティシュペーパー27bを省略しても良い(図示せず)。
さらに、図4に示すように、高吸水性シート23およびパルプマット25を積層した後にパルプシート29をさらに積層した構造を有する吸収体31としても良い。
[2−1]帯状のシート:
本明細書にいう「帯状のシート」としては、高吸水性シート、拡散シート、およびパルプシート等を例示することができる。より詳しくは、高吸水性シートとしては、高吸水性樹脂(Super Absorbent Polymer:SAP)を含む吸収性材料を例示することができる。また、拡散シートとしては、特開2001−258932号公報および特許第2702852号公報等に開示されているものを例示することができる。さらに、パルプシートとしては、主にフラッフパルプからなるシートのほかに、アクイジションまたはトランスファと呼称される嵩高な不織布状ウェブ、および弾性復元力の大きな部分架橋処理を施したフラッフパルプであるカーリーファイバー等の機能性パルプシートを例示することができる。
使い捨ておむつ、生理用品等に使用する吸収体として、SAPを基材に担持させたもの等が使用されている。このような吸収体としては、身体に装着するため、薄く、高い吸収性能を有するものが望まれている。そのため、より薄く、吸収性能が高い吸水性シートとして、例えば、不織布等からなる基材シートに、結合剤等を用いてSAPを固着(担持)させることによって、薄く形成した高吸水性シートや、SAPとパルプ等の繊維状材料とを均一に混合しシート状に形成した高吸水性シートが開発されている。図2および図3に示す高吸水性シート23は、SAP組成物からなるシート状部材である。本明細書にいう「高吸水性樹脂(Super Absorbent Polymer:SAP)」とは、自重の30倍以上の生理食塩水(食塩濃度0.9質量%)を吸収し得る性能を有する樹脂を総称するものである。
前記のような性質を有する樹脂である限り、その化学的構造等については特に制限はない。例えば、カルボキシメチルセルロース、ポリアクリル酸及びその塩類、アクリル酸塩重合体架橋物、澱粉−アクリル酸グラフト共重合体、澱粉−アクリロニトリルグラフト共重合体の加水分解物、ポリオキシエチレン架橋物、カルボキシメチルセルロース架橋物、ポリスルフォン酸系化合物、ポリエチレンオキサイド、ポリアクリルアミド等の水膨潤性ポリマーを部分架橋したポリマー、及びイソブチレンとマレイン酸との共重合体等の水和ゲル形成能を持つ樹脂等を挙げることができる。
「高吸水性樹脂」は、上記のような合成樹脂のみならず、天然樹脂や生物学的な手法により得られる樹脂であってもよい。生物学的な手法により得られる樹脂としては、例えば、アルカリゲネス属ラタス(Alcaligenes Latus)からの培養生成物である高吸水性樹脂等を挙げることができる。また、「高吸水性樹脂」は、生分解性の樹脂であってもよい。生分解性を有する高吸水性樹脂としては、例えば、ポリアスパラギン酸のアミノ酸架橋物等を挙げることができる。
更に、高吸水性シートは、親水性シートによって被包されていても良い。親水性シートとしては、ティシュペーパー、吸水紙、界面活性剤等で親水化処理された不織布等からなるシートを用いることが好ましい。
帯状のシートの厚さについて特に制限はない。但し、0.5〜3.0mmとすることが好ましく、0.5〜2.0mmとすることが更に好ましい。SAPシートを採用する場合には、厚さを0.5mm以上とすることで、SAP粒子の含有量を増加させることができ、必要な吸水性能を確保することができる。また、3.0mm以下とすることにより、薄型の吸収性材料を構成することができ、吸収性物品(使い捨ておむつ等)への適用が容易となる。
本発明の製造方法で得られる吸収体においては、市販のシート状吸収体を「高吸水性シート」として利用してもよい。例えば、エアレイド法で成形されたパルプマット中に、シート化されたSAPを組み込んだシート状吸収体(商品名:TDS不織布、王子キノクロス社製)、エアレイド法で成形されるパルプマットの中層にSAPを組み込んだシート状吸収体(商品名:B−SAP、王子キノクロス社製)、パルプマット中にSAP粒子を均一に分散させたシート状吸収体(商品名:ノバシン、レイオニア社製)、SAPを微細セルロース繊維と接着剤で不織布に固定した吸水性複合体等を挙げることができる。
[2−2]パルプマット:
「パルプマット」とは、字義通り、パルプがマット状に形成されたものである。「パルプマット」は、「パルプ」を嵩高なマット状に加工することにより形成することができる。中でも、フラッフパルプを嵩高なマット状に加工したものを好適に用いることができる。このフラッフパルプとしては、木材パルプや非木材パルプを綿状に解繊したものを用いることが好ましい。
[2−3]基材シート:
本明細書にいう「基材シート」は、好ましくは、可撓性材料からなるシート状部材である。「可撓性材料」としては、紙や布のシート、より具体的には、ティシュペーパー、吸水紙、不織布等からなるシートを好適に用いることができる。
不織布としては、乾式法による乾式不織布、湿式法による湿式不織布、或いはこれらを複合した手法による不織布等を挙げることができる。このような不織布としては、以下、全て商品名で、「キノクロス」、「TDS不織布」(いずれも王子キノクロス社製)等を挙げることができる。また、高圧ジェット水流による水流交絡等の手法によって、短繊維が安定的に結合された構造の不織布を用いることもできる。
不織布を構成する繊維としては、見掛けデニールが1〜10デニールの繊維であることが好ましい。また、繊維の材質としては、レーヨン(再生セルロース繊維)、リヨセル(精製セルロース繊維)、コットン等のセルロース系繊維、ポリプロピレン(PP)繊維、ポリエチレンテレフタレート(PET)繊維等を挙げることができ、セルロース系繊維と、PP繊維やPET繊維との混合繊維のように、これらの繊維を2種以上混合させた混合繊維を構成繊維とする不織布を用いることもできる。PP繊維、PET繊維等の合成繊維を主体とする繊維からなる不織布については、界面活性剤等で親水化処理されたものを用いることが好ましい。
[2−4]積層構造:
吸収体は、着用者の尿、体液等の排泄物を吸収し、保持するための部材であり、尿や体液を吸収し保持する必要から、吸収性材料によって構成される。前記一実施形態に係る吸収体は、基材シートの上に高吸水性シートとパルプマットという2種類の吸収性材料を構成材料として備えており、高吸水性シートの側面全体を取り囲むように、パルプマットが配設された構造を有するものである。
図2Aに示すように前記高吸水性シートの短手方向両側面に沿ってかまたは、図2Bに示すように前記高吸水性シートの側面全体を取り囲むようにパルプマットを配したシートの利点は、次のとおりである。
高吸水性シート、特にSAPシートを形成するSAPは吸収保持性は高いものの、その吸収速度、特に吸収の立ち上がり速度が遅いという特性を有する。例えば、尿などの排出速度は個人差、性差、年齢差などによって異なるが、最も早い例では10ccの尿が10秒前後で排出される。これに対し、SAPはその吸収速度が改善されたものであっても、液体が接してから吸収能力を十分に発揮する状態に至るまで、少なくとも30秒以上を必要とする。このような尿の排出速度と吸収体の少なくとも一部を構成するSAPによる液体の吸収速度との間に存在する大きな速度差によって、尿の排出直後の段階では、尿の大部分が未吸収のまま高吸収性シート上部に滞留することとなる。そして、この未吸収の尿の高吸収性シート上部での自由な移動が、高吸収性シートが使用されている製品からの尿の漏れの大きな原因となる。
一方、パルプマットは、吸収体として、柔軟なフラッフ吸収層を形成したときに、スポット的に液体を吸収するために、吸収体全体を効率よく利用するための拡散性に劣る。
そこで、同一平面上において、中心部に高吸収性シートを配し、図2Aに示すように前記高吸水性シートの短手方向両端面に沿ってかまたは、図2Bに示すように前記高吸水性シートの側面全体を取り囲むようにパルプマットを配した構成とすることにより次の効果が期待できる。高吸収性シート上に滴下された液体は、高吸収性シート内部には直ぐには吸収されず、高吸収性シート上を拡散していく。高吸収性シート上を拡散してパルプマットの部位まで到達すると、パルプマットは上記のとおりスポット的に迅速に液体を吸収する。パルプマットに吸収された液体は、時間をかけて高吸収性シート内部に移動していく。このように作用することにより、高吸収性シート全体にわたって液体を捕捉させることができるので、高吸収性シートの利用効率が高まる。
さらに、本発明の製造方法で得られる吸収体の構成によれば、嵩高のパルプマットが分断されるために、着用者の動きによってマットがよれたり、裂けたりしにくくなる。
高吸水性シートとパルプマットとからなる層は、ティシュペーパー、吸水紙、不織布等からなる親水性シートによって被包されたものが好ましい。
例えば、図2Aまたは図2Bおよび図3に示す吸収体21は、高吸水性シート23とパルプマット25からなる層を親水性シート27a、27bで被包した例である。この例では、親水性シート27a、27bとして、ティシュペーパーからなるシート材を用いており、高吸水性シート23とパルプマット25とからなる層が、上ティシュペーパー27b及び下ティシュペーパー27aという2枚のシート材によって被包されている。この際、高吸水性シートの上下にはパルプ層が存在しないため、高吸水性シートは上下のティシュペーパーとホットメルト接着剤により固定される。
[3]本発明の製造方法で得られる吸収体の使用例(使い捨ておむつ):
本発明の製造方法で得られる吸収体を使用した使い捨ておむつとしては、前記吸収体と、前記吸収体の表面を被覆するように配置され、少なくとも一部が液透過性材料からなるトップシートと、前記吸収体の裏面を被覆するように配置され、液不透過性材料からなるバックシートと、を備えたものを例示することができる。
[3−1]吸収体:
前記使い捨ておむつでは、吸収体として、既に説明した本発明の製造方法で得られる吸収体を用いる。吸収体は、トップシートとバックシートの間の少なくとも一部に介装されることが好ましい。通常、吸収体は、トップシートとバックシートの間に挟み込まれ、その周縁部が封着されることによって、トップシートとバックシートとの間に介装される。従って、吸収体の周縁部にはトップシートとバックシートの間に吸収体が介装されていないフラップ部が形成されることになる。
吸収体の形状については特に制限はないが、従来の使い捨ておむつ、その他の吸収性物品において使用される形状、例えば、矩形状、砂時計型、ひょうたん型、T字型等を挙げることができる。
[3−2]トップシート:
トップシートは、吸収体の表面(おむつの装着時において着用者の肌側に位置する面)を被覆するように配置されるシートである。トップシートは、その裏面側に配置された吸収体に、着用者の尿を吸収させる必要から、少なくとも一部(その全部ないし一部)が液透過性材料により構成される。
トップシートを構成する液透過性材料としては、例えば、織布、不織布、多孔性フィルム等を挙げることができる。中でも、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステル、ナイロン等の熱可塑性樹脂からなる不織布に親水化処理を施したものを用いることが好ましい。
トップシートは単一のシート材によって構成されていてもよいが、複数のシート材によって構成されていてもよい。例えば、テープ型おむつにおいては、おむつの中央部には液透過性材料からなるトップシート(センターシート)を配置し、おむつのサイドフラップ部分には撥水性材料からなるトップシート(サイドシート)を配置する形態がよく利用される。
[3−3]バックシート:
バックシートは、吸収体の裏面(おむつの装着時において着用者の着衣側に位置する面)を被覆するように配置されるシートである。バックシートは、着用者の尿がおむつ外部に漏洩してしまうことを防止する必要から、液不透過性材料によって構成される。
バックシートを構成する液不透過性材料としては、例えば、ポリエチレン等の樹脂からなる液不透過性フィルム等を挙げることができ、中でも、微多孔性ポリエチレンフィルムを用いることが好ましい。この微多孔性ポリエチレンフィルムは、0.1〜数μmの微細な孔が多数形成されており、液不透過性ではあるが透湿性を有するため、おむつ内部の蒸れを防止することができるという利点がある。
なお、バックシートには、その外表面側にシート材(カバーシート)を貼り合わせてもよい。このカバーシートは、バックシートを補強し、バックシートの手触り(触感)を良好なものとするために用いられる。
カバーシートを構成する材料としては、例えば、織布、不織布等を挙げることができる。中でも、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル等の熱可塑性樹脂からなる乾式不織布、湿式不織布を用いることが好ましい。
[3−4]その他の構成要素:
本発明の製造方法で得られる吸収体を使用した使い捨ておむつは、前記吸収体、トップシート、バックシートを備える他、従来公知の使い捨ておむつが備えることがある他の構成要素を備えていてもよい。例えば、脚周り、ウエスト周りに伸縮材を備えていてもよいし、吸収体の側縁に立体ギャザーを備えていてもよい。また、テープ型おむつのように装着用の止着テープを備えていてもよい。
本発明の製造方法で製造した吸収体は、使い捨ておむつ、生理用品等の吸収性物品に好適に用いることができる。
本発明の吸収体の製造方法の一実施形態を模式的に示す側面図である。 本発明の製造方法で得られる吸収体の一実施形態を模式的に示す断面図である。 本発明の製造方法で得られる他の吸収体の一実施形態を模式的に示す断面図である。 本発明の製造方法で得られる吸収体の一実施形態を模式的に示す断面図であり、図2Aまたは図2Bに示す吸収体のA−A’断面図である。 本発明の製造方法で得られる吸収体の他の実施形態を模式的に示す断面図である。
符号の説明
1:サクションドラム、3:解繊機、5:ティシュペーパーロール、7a,7b:ホットメルト接着剤塗布機、9:SAPシートロール、11:ティシュペーパーロール、13a,13b:吸引機、15a,15b:カッター、17:フラッフパルプ受け、21,31:吸収体、:高吸収性シート、25:パルプマット、27a,27b:ティシュペーパー、29:パルプシート

Claims (3)

  1. 帯状のシートをサクションロールに吸着させる第一工程と、
    前記サクションロール上の前記帯状のシートの両側に少なくともパルプを含むパルプ組成物を吸着させてマット状とし、パルプマットを形成させる第二工程と、
    前記サクションロールに吸着された前記帯状のシートおよびその両側のパルプマットを基材シートに転載して、積層物を形成させる第三工程とを含む吸収体の製造方法。
  2. 帯状のシートを幅方向に切断し、切断されたシート切断物をサクションロールに吸着させる第一工程と、
    前記サクションロール上の前記シート切断物の周りに少なくともパルプを含むパルプ組成物を吸着させてマット状とし、パルプマットを形成させる第二工程と、
    前記サクションロールに吸着された前記シート切断物およびその周りのパルプマットを基材シートに転載して、積層物を形成させる第三工程とを含む吸収体の製造方法。
  3. 前記帯状のシートが高吸水性シートである請求項1または2に記載の吸収体の製造方法。
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