JP5189957B2 - 吸収シート及び吸収性物品 - Google Patents

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Description

本発明は、吸収シート及び吸収性物品に関し、更に詳しくは、高吸水性樹脂が高密度で担持されており、高い吸収性能を維持しつつ、薄く、小さくすることが可能な吸収シート及び吸収性物品に関する。
従来、家庭用、工業・農業用、土木・建材用などの高吸収性シート(吸収シート)として、基材に高吸水性樹脂(Super Absorbent Polymer、以下、「SAP」と記す場合がある)を担持させたシートが広く使用されている。このような吸収シートは、高い吸収性能を有すること以外にも、薄く、小さくすることが望まれている。
例えば、使い捨ておむつや生理用品は、身体に装着するものであるため、これらに使用される吸収シートは、薄く、小さいものが好まれる傾向がある。そして、より薄く、吸収性能が高い吸収シートとして、例えば、液吸収体と、この一方の面側に配置される、パルプ主体の表面材と、上記液吸収体の他方の面側に配置される、パルプ主体の裏面材と、液吸収体及び表面材の間に位置するSAP層と、液吸収体及び裏面材の間に位置するSAP層とを備える5層構成のもの(例えば、特許文献1参照)が開発されている。
特開2007−136162号公報
しかしながら、特許文献1に記載のシートは、薄く、吸収性能が高いものであるが、最近では更に、薄く、そして吸収性能が高い吸収シートが望まれている。この要望に応えるため、即ち、吸収性能を更に向上させるために、SAPの固着量(担持量)を増やすことが考えられるが、特許文献1に記載のシートでは、SAPを増やそうとしても、SAPが表面材及び/または裏面材に対して十分に固着し難く、固着量を増加させることが困難であるという問題があった。そのため、高吸水性樹脂が高密度で担持されており、高い吸収性能を維持しつつ、薄く、小さくすることができる吸収シート及びそれを用いた吸収性物品の開発が切望されていた。
本発明は、このような従来技術の有する問題点に鑑みてなされたものであり、高吸水性樹脂が高密度で担持されており、高い吸収性能を維持しつつ、薄く、小さくすることが可能な吸収シート及びそれを用いた吸収性物品を提供するものである。
本発明によれば、以下に示す吸収シート及び吸収性物品が提供される。
[1]パルプを含むパルプ層、及び、前記パルプ層の一方の面側に配置される、粒子状の高吸水性樹脂を含む高吸水性層を有する高吸収性体と、前記高吸収性体の前記高吸水性層側の面を被覆するように配置される、少なくとも一部が親水処理された熱可塑性樹脂からなる不織布シートと、前記高吸収性体の前記パルプ層側の面を被覆するように配置される液透過性シートと、を備え、前記不織布シート、前記高吸水性層、前記パルプ層、及び、前記液透過性シートの順に積層された積層体を加熱して得られ、前記不織布シートと前記高吸水性層が、熱融着している吸収シート。
]前記パルプ層は、熱融着繊維及び熱融着パウダーの少なくともいずれかを更に含む前記[1]に記載の吸収シート。
]前記高吸水性樹脂の目付け量が、100〜500g/mである前記[1]または[2]に記載の吸収シート。
]前記不織布シートは、ポリエチレンを含む熱可塑性樹脂からなる前記[1]〜[]のいずれかに記載の吸収シート。
]前記不織布シートは、エアスルー不織布である前記[1]〜[]のいずれかに記載の吸収シート。
]前記[1]〜[]のいずれかに記載の吸収シートを備える吸収性物品。
]前記吸収シートの前記不織布シートが、着用者側に位置するように配置されている前記[]に記載の吸収性物品。
本発明の吸収シートは、高吸水性樹脂が高密度で担持されており、高い吸収性能を維持しつつ、薄く、小さくすることができるという効果を奏するものである。
本発明の吸収性物品は、高吸水性樹脂が高密度で担持されており、高い吸収性能を維持しつつ、薄く、小さくすることが可能な吸収シートを備えているため、装着時に違和感が少ないという効果を奏するものである。また、薄くて小さいため、商品の物流費を下げることができ、利用者の持ち運び・携帯が容易となり、商品(吸収性物品)の保管スペースを減らすことができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について説明するが、本発明は以下の実施の形態に限定されるものではない。即ち、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、当業者の通常の知識に基づいて、以下の実施の形態に対し適宜変更、改良等が加えられたものも本発明の範囲に属することが理解されるべきである。
[1]吸収シート:
本発明の吸収シートの一実施形態は、図2に示す吸収シート10のように、パルプ21を含むパルプ層13、及び、このパルプ層13の一方の面側に配置される、粒子状の高吸水性樹脂22を含む高吸水性層14を有する高吸収性体30と、この高吸収性体の高吸水性層14側の面を被覆するように配置される、少なくとも一部が親水処理された熱可塑性樹脂からなる不織布シート11と、高吸収性体30のパルプ層13側の面を被覆するように配置される液透過性シート12と、を備えており、不織布シート11、高吸水性層14、パルプ層13、及び、液透過性シート12の順に積層された積層体を加熱して得られ、不織布シート11と高吸水性層14が、熱融着しているものである。このような吸収シートは、高吸水性樹脂が高密度で担持されており、高い吸収性能を維持しつつ、薄く、小さくすることができる。なお、図2は、本発明の吸収シートの一実施形態である吸収シート10を示す平面図である図1のA−A’断面を示している。
[1−1]高吸収性体:
高吸収性体は、上述したように、パルプ層と高吸水性層を有している。本発明の吸収シートは、従来の吸収シートに比べて、高吸水性層が厚いため、即ち、高吸水性樹脂が高密度で担持されているため、より高い吸収性能を有しており、例えば、薄く、小さくコンパクトにしても、高い吸収性能を維持することができるものである。
高吸収性体は、パルプ層と高吸水性層を積層させた積層体を、例えば、押圧ロールに送り込むことによって圧着して形成することができる。押圧ロールとしては、プレーンロール、エンボスロールなどを用いることができる。プレーンロールを用いてパルプ層と高吸水性層を圧着する場合、パルプ層と高吸水性層を強固に圧着することができるという利点がある。
[1−1−1]パルプ層:
パルプ層は、パルプを含むものであり、このパルプ層を有することによって、尿などの液体を素早く吸収することができる。パルプ層の厚さは、適宜設定することができるが、具体的には、0.05〜2.0mmであることが好ましく、0.1〜1.5mmであることが更に好ましく、0.2〜1.0mmであることが特に好ましい。
パルプとしては、例えば、木材パルプ、非木材パルプ等を挙げることができる。木材パルプとしては、例えば、針葉樹パルプ、広葉樹パルプなどを挙げることができる。非木材パルプとしては、例えば、麻、楮、三椏、ガンピ、稲藁、麦藁、バナナ、バガス、月桃、ケナフ、竹、笹、ハトバショウ、カジノキなどを挙げることができる。これらの中でも、層状にした際の強度に優れ、入手も容易であるという観点から、針葉樹パルプが好ましい。
パルプ層は、パルプ以外に、熱融着繊維、熱融着パウダー、高吸収性樹脂、消臭剤などを含むことができる。これらの中でも、熱融着繊維及び熱融着パウダーの少なくともいずれかを更に含むことが好ましい。熱融着繊維及び熱融着パウダーの少なくともいずれかを含む場合、加熱工程を経ることによって、パルプ層の繊維同士の結着が強くなるので、着用時に型崩れが起き難くなる。
パルプ層は、例えは、パルプシートを解繊してパルプを得、得られたパルプをフォーミングドラム上に降らせて積層させる方法などによって形成することができる。
[1−1−2]高吸水性層:
高吸水性層は、パルプ層の一方の面側に配置される、粒子状の高吸水性樹脂を含むものである。ここで、本明細書において、高吸水性樹脂(Super Absorbent Polymer)とは、自重の30倍以上の生理食塩水(食塩濃度0.9質量%)を吸収し得る性能を有する樹脂の総称である。
高吸水性樹脂は、上記性質を有する樹脂である限り、その化学的構造等については特に制限はなく、例えば、カルボキシメチルセルロース、ポリアクリル酸及びその塩類、アクリル酸塩重合体架橋物、澱粉−アクリル酸グラフト共重合体、澱粉−アクリロニトリルグラフト共重合体の加水分解物、ポリオキシエチレン架橋物、カルボキシメチルセルロース架橋物、ポリスルフォン酸系化合物、ポリエチレンオキサイド、ポリアクリルアミド等の水膨潤性ポリマーを部分架橋したポリマー、イソブチレンとマレイン酸との共重合体等の水和ゲル形成能を持つ樹脂等を挙げることができる。
高吸水性樹脂は、上記樹脂以外に、天然樹脂や生物学的な手法により得られる樹脂であってもよい。即ち、生物学的な手法により得られる樹脂としては、例えば、アルカリゲネス属ラタス(Alcaligenes Latus)からの培養生成物である高吸水性樹脂等を挙げることができる。また、生分解性の樹脂であってもよい。生分解性を有する高吸水性樹脂としては、例えば、ポリアスパラギン酸のアミノ酸架橋物等を挙げることができる。
高吸水性樹脂は、粒子状のものであり、均一な混合・分散が容易な粒子状のものであることが好ましい。ここで「粒子状」とは、いわゆる粒子状の他、顆粒状、フレーク状、ペレット状、短針状等の種々の形状も含まれる概念である。
高吸水性樹脂の粒径は、特に制限はなく、吸収シートに要求される吸収特性等に応じた粒径を適宜選択することができる。また、粒度分布も適宜選択することができる。一般的に、粒径が小さすぎると、吸収シートを形成する際に歩留まりが低下したり、吸収シートの通液性が低下するといった不具合を生ずるおそれがある。一方、粒径が大きすぎると、高吸水性樹脂の比表面積が小さくなり、吸収速度が低下する傾向がある。
具体的には、高吸水性樹脂は、その数平均粒子径が、50〜900μmの粒子であることが好ましく、160〜850μmの粒子であることが更に好ましく、180〜500μmの粒子であることが特に好ましい。
高吸水性樹脂の目付け量は、100〜500g/mであることが好ましく、150〜400g/mであることが更に好ましい。上記目付け量が100g/m未満であると、高吸水性樹脂の担持量が十分でなく、良好な吸収性能を得ることが困難になるおそれがある。一方、500g/m超であると、高吸水性樹脂の担持量が多くなり過ぎるため、吸収シートが嵩張るおそれがある。
高吸水性層は、高吸水性樹脂以外に、他の材料を含んでいてもよい。他の材料としては、上述したパルプ、合成繊維、または、これらの混合物等の繊維状材料を用いることができる。合成繊維としては、例えば、ポリオレフィン(ポリエチレン、ポリプロピレン等)、ポリエステル(ポリエチレンテレフタレート等)、レーヨン等を挙げることができる。
[1−2]不織布シート:
不織布シートは、高吸収性体の高吸水性層側の面を被覆するように配置される、少なくとも一部が親水処理された熱可塑性樹脂からなるものである。このような不織布シートを用いると、高吸水性層と熱融着させることができるため、高吸水性樹脂を高密度で担持することができる。
ここで、従来の吸収シートは、高吸収性体と、この高吸収性体の両面側に配置したティッシュとを備える積層体を形成した後、この積層体に散水し、プレス加工して製造している。このように、従来の吸収シートは、高吸収性体の両面側にティッシュが配置されているものであるが、ティッシュと高吸収性体(特に、高吸水性樹脂)の接着力が極めて弱いという問題があった。そのため、吸収シートに、水などの液体が触れるとすぐにティッシュが剥離してしまっていた。このように高吸水性層が型崩れを起こしてしまうため、高吸水性樹脂を高密度で担持することが困難であった。
本発明の吸収シートは、上記不織布シートを用い、この不織布シートと高吸水性層を熱融着させることによって、高吸水性層が型崩れを起こし難く、高吸水性樹脂を高密度で担持することができる。また、バインダーやホットメルトを使用しなくても上記効果が得られるため、製造コストを低くすることができるという利点がある。更に、不織布シートは、拡散層としての役割も果たすため、ティッシュを用いた場合に比べて、吸収速度が速いという利点がある。
熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリエチレンテレフタレート、脂肪族ポリアミドなどを挙げることができる。これらの中でも、比較的低温で溶融するため加工し易いことから、ポリエチレンが好ましい。なお、これらは一種単独でまたは2種以上用いてもよい。2種以上用いる場合、ポリエチレンを含むものが好ましい。即ち、不織布シートは、ポリエチレンを含む熱可塑性樹脂からなるものであることが好ましい。ポリエチレンを含むものであると、ポリエチレンが比較的低温で溶融するので加工し易いという利点がある。
また、2種以上の樹脂を用いる場合、異なる種類の樹脂をそれぞれ用いてもよいし、芯部よりも鞘部の融点(又は軟化点)が低い芯鞘繊維を用いてもよい。芯鞘繊維を用いる場合、芯部と鞘部の組み合わせは適宜選択することができるが、芯部がポリエチレンテレフタレートまたはポリプロピレンであり、鞘部がポリエチレンの芯鞘繊維が好ましい。
また、不織布シートは、エアスルー不織布であることが好ましい。このような不織布は、表面に毛羽が多いため、肌触りが良好である。従って、不織布シートとしてエアスルー不織布を用いた吸収シートは、例えば、おむつの吸収体として好適に用いることができる。
不織布シートの厚さは、適宜設定することができるが、具体的には、0.1〜3.0mmであることが好ましく、0.2〜2.0mmであることが更に好ましく、0.2〜1.0mmであることが特に好ましい。
不織布シートの形成方法は、従来公知の方法を採用することができ、例えば、乾式法、湿式法、またはこれらを複合した方法を挙げることができる。
[1−3]液透過性シート:
液透過性シートは、高吸収性体のパルプ層側の面を被覆するように配置されるものである。液透過性シートは、液透過性のシートである限り特に制限はなく、例えば、既に上述した熱可塑性樹脂からなるシートや、ティッシュ、吸収紙、穴開きフィルムなどを用いることができる。これらの中でも、安価であり、加工適正が良好であるティッシュを用いることが好ましい。
液透過性シートの厚さは、適宜設定することができるが、具体的には、10μm〜3.0mmであることが好ましく、15μm〜2.0mmであることが更に好ましく、20μm〜1.0mmであることが特に好ましい。
液透過性シートの形成方法は、従来公知の方法を採用することができる。例えば、熱可塑性樹脂からなる不織布の場合、乾式法、湿式法、またはこれらを複合した方法などによって形成することができる。
[1−4]熱融着:
本発明の吸収シートは、上述したように、不織布シートと高吸水性層が熱融着しているものである。このように不織布シートと高吸水性層を熱融着させること、別言すれば、高吸水性層と熱融着可能な不織布シートを用いることによって、高吸水性樹脂を高密度で担持させた吸収シートを得ることができる。
不織布シートと高吸水性層を熱融着させる方法は、特に制限はなく、従来公知の方法を採用することができる。例えば、ヒートシール、熱風ドライヤーなどを挙げることができる。
本発明の吸収シートは、例えば、以下のように製造することができる。まず、液透過性シート上にパルプ層を積層させる。次に、上記パルプ層の上に、粒子状の高吸水性樹脂を散布してパルプ層上に高吸水性層を形成する。次に、ポリエチレン樹脂からなる不織布シートを、上記高吸水性層の上に積層させる。このようにして、液透過性シート、パルプ層、高吸水性層、及び、不織布シートの順に積層された積層体を得る。次に、得られた積層体を加熱することによって吸収シートを得ることができる。なお、積層体の加熱条件は、例えば、90〜140℃(より好ましくは、100〜130℃)で3〜30秒(より好ましくは、10〜20秒)であることが好ましい。また、積層体は、加熱するとともに押圧してもよい。
[2]吸収性物品:
本発明の吸収性物品は、本発明の吸収シートを備えるものである。このような吸収性物品(おむつ)は、高吸水性樹脂が高密度で担持されており、高吸水性樹脂が高密度で担持されており、高い吸収性能を維持しつつ、薄く、小さくすることが可能な吸収シートを備えているため、装着時に違和感が少ない。また、吸収シートが薄く、小さいと、介護者にとっては、扱い易いという利点がある。また、保管・輸送スペースが少なくなり、廃棄する際にその量が少ないという利点がある。
更に、従来、尿などを大量に吸収可能な吸収性物品の加工マシンには、パルプ粉砕・散布及び高吸水性樹脂の散布装置が必要である。しかし、本発明の吸収シートを組み込むことにより十分に吸収量を確保することができ、従来の吸収性物品製造装置に使用されていた、SAP散布機、パルプ粉砕機、及びパルプ散布機が不要になり、吸収性物品製造装置が非常に安価でシンプルな構造となる。また、操業スピード及び操作性が向上するので操業性が非常に向上する。
図3は、本発明の吸収性物品の一実施形態を示す平面図であり、図4は、図3のB−B’断面を示している。図4に示すように、吸収性物品100は、本発明の吸収シートの一実施形態である吸収シート10と、この吸収シート10の一方の面を被覆する、一部が液透過性材料からなるトップシート27と、吸収シート10の他方の面を被覆するバックシート20と、このバックシート20の外面側に貼り付けられたカバーシート16と、を備えている。
[2−1]吸収シート:
吸収シートは、不織布シートと液透過性シートのいずれのシートが着用者側に位置するように配置されても良いが、不織布シートが、着用者側に位置するように配置されることが好ましい。通常、高吸水性樹脂を高密度で担持すると、吸収シートが硬くなり、着用感が悪くなる傾向があるが、上記のように吸収シートを配置すると、着用者側に不織布面が配置されるため、肌触りが良く、柔らかく感じることとなる。また、上記のように吸収シートを配置すると、高吸収性体のうち、高吸水性層が着用者側に位置するため、吸収した液体が逆戻りしたとしても、その量は少ないという利点がある。このように逆戻り量が少ないと、吸収性物品内の環境を良好に保つことができ、スキントラブルを起こし難いという利点がある。
吸収シートは、図4に示す吸収性物品100のように、トップシートとバックシートの間に挟み込まれた後、その周縁部が封着されることによって、トップシートとバックシートとの間に介装されることが好ましい。このようにトップシートとバックシートとの間に介装すると、吸収シートからSAPが漏洩することを防止でき、吸収シートに形状安定性を付与することができる。
吸収シートの形状は、特に制限はないが、従来の吸収性物品において使用される形状、例えば、矩形状、砂時計型、ひょうたん型、T字型等を挙げることができる。
[2−2]トップシート:
吸収シートの上面(おむつの装着時において着用者側に位置する面)を被覆するように配置されるシートである。トップシートは、その下面側に配置された吸収シートに、着用者の尿を吸収させることが必要であるため、その少なくとも一部(全部ないし一部)が液透過性材料により構成されるものである。
トップシートを構成する液透過性材料としては、例えば、織布、不織布、多孔性フィルム等を挙げることができる。これらの中でも、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステル、ナイロン(登録商標)等の熱可塑性樹脂からなる不織布に親水化処理を施したものを用いることが好ましい。
なお、トップシートは単一のシート材によって構成されていてもよいが、複数のシート材によって構成されていてもよい。例えば、複数のシート材によってトップシートを構成する場合、おむつの中央部に液透過性材料からなるセンターシート(図3中の符号「18」)を配置し、おむつのサイドフラップ部分には撥水性材料からなるサイドシートを配置する形態を例示することができる。
[2−3]バックシート:
バックシートは、着用者の身体を被包するための装着機能を担う部材であり、具体的には、前身頃、股下部及び後身頃の各部を形成するシート状の部材である。バックシートは、吸収シートの下面(おむつの装着時において着衣側に位置する面)を被覆するように配置される。バックシートは、液不透過性材料によって構成されるものであり、着用者の尿がおむつ外部に漏洩してしまうことを防止することができる。
バックシートを構成する液不透過性材料としては、例えば、ポリエチレン等の樹脂からなる液不透過性フィルム等を挙げることができる。これらの中でも、微多孔性ポリエチレンフィルムを用いることが好ましい。この微多孔性ポリエチレンフィルムは、0.1〜数μmの微細な孔が多数形成されており、液不透過性ではあるが透湿性を有するため、おむつ内部の蒸れを防止することができるという利点がある。
[2−4]カバーシート:
カバーシートは、バックシートを補強し、バックシートの手触り(触感)を良好にするために用いられるものである。
カバーシートを構成する材料としては、例えば、織布、不織布等を挙げることができる。これらの中でも、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル等の熱可塑性樹脂からなる乾式不織布や湿式不織布を用いることが好ましい。
[2−5]立体ギャザー:
本発明の吸収性物品には、立体ギャザーを配置することができる。立体ギャザーは、着用者の排泄した尿の横漏れを防止するための部材であり、立体的に起立可能なように構成された防漏壁である。この立体ギャザーを形成することにより、トップシートの上に尿が排泄され、トップシートを伝って尿が拡散してしまった場合であっても、立体ギャザーが防波堤となる。そのため、おむつの脚周り開口部等からの漏れ(いわゆる「横漏れ」)を有効に防止することができる。
立体ギャザーの構成は、従来の吸収性物品に使用される構成を採用することができる。例えば、立体ギャザー用のシート材の一部に伸縮材(立体ギャザー伸縮材)を配置し、その立体ギャザー伸縮材によって上記シート材にギャザー(襞)を形成したもの等を好適に用いることができる。
立体ギャザー用のシート材としては、立体ギャザーの防漏性を向上させるという観点から、撥水性材料を用いることが好ましい。撥水性材料としては、スパンボンドやカードエンボス等の不織布を用いてもよいが、耐水圧が高いという理由から、SMS(スパンボンド/メルトブロー/スパンボンド)、SMMS(スパンボンド/メルトブロー/メルトブロー/スパンボンド)等の不織布を用いることが好ましい。
立体ギャザーは、トップシートやバックシートを折り返すことにより形成することができる。また、立体ギャザーは、トップシート、バックシート等とは全く別個のシート材を貼り合わせて形成することができる。
立体ギャザーは、尿の横漏れを防止するという観点から、吸収シートの両側に形成されていることが好ましい。特に、吸収シートの両側縁部に沿って形成されていることが好ましい。このように立体ギャザーを形成すると、トップシート上に尿が排泄された際に、瞬時に吸収しきれなかった尿が、トップシート表面を伝って拡散してしまった場合であっても、立体ギャザーが確実に防波堤としての機能を果たすため、脚周り開口部からの横漏れを有効に防止することができる。
図3に示す吸収性物品100は、立体ギャザー26を吸収シート10の両側縁に沿って形成した例である。なお、図3に示す吸収性物品100は、立体ギャザー26が吸収シート10の両側縁全域に渡って形成された例であるが、尿の横漏れを防止するという目的から、少なくともおむつの股下部に相当する部分に配置されていればよい。
なお、使い捨ておむつにおいては、少なくとも一対の立体ギャザーが形成されていることが好ましいが、二対以上形成されていてもよい。
[2−6]各種伸縮材:
本発明の吸収性物品には、脚周り伸縮材やウエスト周り伸縮材などの各種伸縮材を配置することができる。
脚周り伸縮材は、脚周り開口部に沿って配置される伸縮材である。この脚周り伸縮材を配置することによって、脚周り開口部に伸縮性に富むギャザー(レグギャザー)を形成することができる。従って、脚周りに隙間が形成され難くなり、脚周り開口部からの尿漏れを効果的に防止することができる。
ウエスト周り伸縮材は、ウエスト周り開口部に沿って配置される伸縮材である。ウエスト周り伸縮材を配置することによって、ウエスト開口部に伸縮性に富むギャザー(ウエストギャザー)を形成することができる。このウエストギャザーにより、ウエスト周りに隙間が形成され難くなり、ウエスト周りからの尿漏れを防止することができる他、着用者に対するおむつのフィット性が良好となり、おむつの背・腹側からの漏れが防止される。
図3に示す吸収性物品100は、脚周り開口部の周縁に脚周り伸縮材40を配置し、ウエスト周り開口部の近傍にウエスト周り伸縮材42を配置した例である。
これらの伸縮材としては、従来の吸収性物品で使用されてきた伸縮材を好適に用いることができる。具体的には、天然ゴムや合成ゴム(ウレタンゴム等)の弾性材からなる糸ゴム、平ゴムの他、伸縮性ネット、伸縮性フィルム、伸縮性フォーム(ウレタンフォーム等)等をあげることができる。そして、ギャザーの収縮の程度等を勘案した上で、構成材料、その材料の伸長率、固定時の伸長状態等を設定することができる。
なお、図3に示す吸収性物品100は、テープ型使い捨ておむつを示しているが、本発明の吸収性物品は、パンツ型使い捨ておむつや尿とりパッドであってもよい。パンツ型使い捨ておむつとは、前身頃と後身頃の対応する側縁部同士を接合することによって、一つのウエスト周り開口部及び一対の脚周り開口部が形成され、予めパンツ型に構成されたおむつのことである。
[2−7]吸収性物品の製造方法:
本発明の吸収性物品を製造する方法を、図3に示す吸収性物品100を製造する場合の例により説明する。なお、吸収性物品100は、1ピースタイプのテープ型おむつである。
まず、バックシート20上面に、吸収シート10及び脚周り伸縮材40を配置し、更にその上面にトップシート27を配置する。トップシート27は、センターシート18とサイドシート15の2種類が使用される。次に、サイドシート15の一方の端部を折り返し、その折返し部分に、2本の立体ギャザー伸縮材36を挟み込んだ状態で貼り合わせることによって、立体ギャザー26を形成する。このようにして吸収性本体50を形成する。次に、吸収性本体50のバックシート20側の面に、予め4つの止着テープ25が付設されたカバーシート16を貼り付けて、吸収性物品100を製造する。
このような一連の工程は、機械的な手段によって連続的に行うことが可能である。具体的には、長尺のシート材や伸縮材をローラーから連続的に送出する等の方法・装置を採用することにより、吸収性物品の連続製造が可能である。
本発明の吸収シートは、家庭用、工業・農業用、土木・建材用などの高吸収性シートとして用いることができ、特に、使い捨ておむつや生理用品用の高吸収性シートとして好適に用いることができる。また、本発明の吸収性物品は、乳幼児用、または介護を必要とする高齢者や障害者等の成人用の吸収性物品として好適に用いることができる。
本発明の吸収シートの一実施形態を示す平面図である。 図1のA−A’断面を示す断面図である。 本発明の吸収性物品の一実施形態を示す平面図である。 図3のB−B’断面を示す断面図である。
符号の説明
10:吸収シート、11:不織布シート、12:液透過性シート、13:パルプ層、14:高吸水性層、15:サイドシート、16:カバーシート、18:センターシート、20:バックシート、21:パルプ、22:高吸水性樹脂、25:止着テープ、26:立体ギャザー、27:トップシート、30:高吸収性体、36:立体ギャザー伸縮材、40:脚周り伸縮材、42:ウエスト周り伸縮材、50:吸収性本体、100:吸収性物品。

Claims (7)

  1. パルプを含むパルプ層、及び、前記パルプ層の一方の面側に配置される、粒子状の高吸水性樹脂を含む高吸水性層を有する高吸収性体と、
    前記高吸収性体の前記高吸水性層側の面を被覆するように配置される、少なくとも一部が親水処理された熱可塑性樹脂からなる不織布シートと、
    前記高吸収性体の前記パルプ層側の面を被覆するように配置される液透過性シートと、を備え、
    前記不織布シート、前記高吸水性層、前記パルプ層、及び、前記液透過性シートの順に積層された積層体を加熱して得られ、
    前記不織布シートと前記高吸水性層が、熱融着している吸収シート。
  2. 前記パルプ層は、熱融着繊維及び熱融着パウダーの少なくともいずれかを更に含む請求項1に記載の吸収シート。
  3. 前記高吸水性樹脂の目付け量が、100〜500g/mである請求項1または2に記載の吸収シート。
  4. 前記不織布シートは、ポリエチレンを含む熱可塑性樹脂からなる請求項1〜のいずれか一項に記載の吸収シート。
  5. 前記不織布シートは、エアスルー不織布である請求項1〜のいずれか一項に記載の吸収シート。
  6. 請求項1〜のいずれか一項に記載の吸収シートを備える吸収性物品。
  7. 前記吸収シートの前記不織布シートが、着用者側に位置するように配置されている請求項に記載の吸収性物品。
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