JP4929012B2 - 燃料直噴エンジン - Google Patents

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Description

本発明は、頂面の高さが円周方向に変化するピストンと、前記ピストンの中央部に凹設されたキャビティと、前記キャビティ内の円周方向に離間する複数方向を指向する複数の燃料噴射軸に沿って燃料を噴射するフュエルインジェクタとを備える燃料直噴エンジンに関する。
一般的に燃料直噴ディーゼルエンジンのピストンの頂面は平坦に形成されているが、ピストンの頂面をペントルーフ状に突出させた燃料直噴ディーゼルエンジンが、下記特許文献1により公知である。
ペントルーフ型のピストンの頂面にキャビティを凹設すると、キャビティの開口の高さが円周方向に変化する。従って、キャビティの底壁部の高さを円周方向に一定にすると、キャビティの周壁部の深さが円周方向に変化してしまい、フュエルインジェクタから噴射された燃料と空気との混合状態が円周方向に不均一になり、エンジンの出力が低下したり排気有害物質が増加したりする問題がある。
この問題を解決するために、特許文献1に記載されたものは、キャビティの底壁部の高さをキャビティの開口の高さの変化に追従するように変化させることで、キャビティの周壁部の深さを円周方向に一定にし、これによりキャビティにおける燃料と空気との混合状態が円周方向に均一になるようにしている。
特開昭62−255520号公報
本出願人は、特願2006−175597号において、燃料と空気との混合状態をキャビティの円周方向に均一化すべく、フュエルインジェクタの燃料噴射点を通ってピストンの頂面に直交する任意の断面において、キャビティの断面形状を一致させたものを提案している。
しかしながら、キャビティの断面形状を上述のように一致させても、ペントルーフ型のピストンを備えたディーゼルエンジンではスキッシュ流の大きさが円周方向に不均一になり易いため、スキッシュ流の小さい部分で燃料がキャビティから流出したり、スキッシュ流の大きい部分で燃料がキャビティの底部に押し込められたりし、混合気の燃焼状態が悪化する可能性があった。
本発明は前述の事情に鑑みてなされたもので、燃料直噴エンジンにおいて、スキッシュ流の大きさが円周方向に不均一であっても、キャビティ内の燃料および空気の混合状態を均一化することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に記載された発明によれば、頂面の高さが円周方向に変化するピストンと、前記ピストンの中央部に凹設されたキャビティと、前記キャビティ内の円周方向に離間する複数方向を指向する複数の燃料噴射軸に沿って燃料を噴射するフュエルインジェクタとを備える燃料直噴エンジンにおいて、スキッシュ流の大きさが円周方向に変化し、スキッシュ流が小さい方向を指向する第1燃料噴射軸が前記キャビティに衝突する第1衝突角よりも、スキッシュ流が大きい方向を指向する第2燃料噴射軸が前記キャビティに衝突する第2衝突角が大きくなるように設定したことを特徴とする燃料直噴エンジンが提案される。
また請求項2に記載された発明によれば、頂面の高さが円周方向に変化するピストンと、前記ピストンの中央部に凹設されたキャビティと、前記キャビティ内の円周方向に離間する複数方向を指向する複数の燃料噴射軸に沿って燃料を噴射するフュエルインジェクタとを備える燃料直噴エンジンにおいて、スキッシュエリアが円周方向に変化し、前記スキッシュエリアが小さい方向を指向する第1燃料噴射軸が前記キャビティに衝突する第1衝突角よりも、前記スキッシュエリアが大きい方向を指向する第2燃料噴射軸が前記キャビティに衝突する第2衝突角が大きくなるように設定したことを特徴とする燃料直噴エンジンが提案される。
また請求項3に記載された発明によれば、頂面の高さが円周方向に変化するピストンと、前記ピストンの中央部に凹設されたキャビティと、前記キャビティ内の円周方向に離間する複数方向を指向する複数の燃料噴射軸に沿って燃料を噴射するフュエルインジェクタとを備える燃料直噴エンジンにおいて、スキッシュエリアの幅が円周方向に変化し、前記幅が小さい方向を指向する第1燃料噴射軸が前記キャビティに衝突する第1衝突角よりも、前記幅が大きい方向を指向する第2燃料噴射軸が前記キャビティに衝突する第2衝突角が大きくなるように設定したことを特徴とする燃料直噴エンジンが提案される。
また請求項4に記載された発明によれば、頂面の高さが円周方向に変化するピストンと、前記ピストンの中央部に凹設されたキャビティと、前記キャビティ内の円周方向に離間する複数方向を指向する複数の燃料噴射軸に沿って燃料を噴射するフュエルインジェクタとを備える燃料直噴エンジンにおいて、スキッシュエリアの稜線長さが円周方向に変化し、前記稜線長さが小さい方向を指向する第1燃料噴射軸が前記キャビティに衝突する第1衝突角よりも、前記稜線長さが大きい方向を指向する第2燃料噴射軸が前記キャビティに衝突する第2衝突角が大きくなるように設定したことを特徴とする燃料直噴エンジンが提案される。
また請求項5に記載された発明によれば、頂面の高さが円周方向に変化するピストンと、前記ピストンの中央部に凹設されたキャビティと、前記キャビティ内の円周方向に離間する複数方向を指向する複数の燃料噴射軸に沿って燃料を噴射するフュエルインジェクタとを備える燃料直噴エンジンにおいて、スキッシュクリアランスが円周方向に変化し、前記スキッシュクリアランスが大きい方向を指向する第1燃料噴射軸が前記キャビティに衝突する第1衝突角よりも、前記スキッシュクリアランスが小さい方向を指向する第2燃料噴射軸が前記キャビティに衝突する第2衝突角が大きくなるように設定したことを特徴とする燃料直噴エンジンが提案される。
また請求項6に記載された発明によれば、請求項1〜請求項5の何れか1項の構成に加えて、前記第2衝突角が90°以上であることを特徴とする、請求項1に記載の燃料直噴エンジンが提案される。
また請求項7に記載された発明によれば、請求項1〜請求項6の何れか1項の構成に加えて、n番目の燃料噴射軸を通る前記キャビティの断面を燃料噴射断面Snとし、前記燃料噴射断面Snと前記キャビティの開口周縁との交点を第1特定点Anとし、前記第1特定点Anを通りかつ前記燃料噴射断面Snにおけるシリンダヘッドの下面と平行な線上には第2特定点Bnが存在し、前記燃料噴射断面Snにおける前記キャビティの底壁部上には第3特定点Cnが存在し、前記第2特定点Bnは前記第1特定点Anよりもピストン中心軸に近い位置にあり、前記第3特定点Cnは前記キャビティの底壁部の最大外径位置よりもピストン中心軸に近い位置にあり、前記第1,2特定点An,Bnを前記燃料噴射断面Snにおける前記シリンダヘッドの下面に沿う線で結ぶ経路AnBnと、前記第1、第3定点An,Cnを前記燃料噴射断面Snにおける前記キャビティの壁面に沿って結ぶ経路AnCnと、前記第2、第3特定点Bn,Cnを最短直線で結ぶ経路BnCnとで囲まれる断面形状が、各燃料噴射断面Snにおいて略等しいことを特徴とする燃料直噴エンジンが提案される。
また請求項8に記載された発明によれば、請求項1〜請求項7の何れか1項の構成に加えて、前記フュエルインジェクタが噴射した燃料は前記ピストンの上死点以前に前記キャビティに衝突することを特徴とする燃料直噴エンジンが提案される。
請求項1の構成によれば、ピストンの外周部からキャビティに向かって流れるスキッシュ流の大きさが円周方向に変化しても、スキッシュ流が小さい方向で第1衝突角が小さくなって燃料がキャビティの外部に流出する傾向が弱くなり、スキッシュ流が大きい方向で第2衝突角が大きくなって燃料がキャビティの外部に流出する傾向が強くなるため、スキッシュ流の大小に関わらずにキャビティの全域に亘って燃料および空気の混合状態を均一化することができる。
また請求項2の構成によれば、スキッシュエリアが円周方向に変化するためにピストンの外周部からキャビティに向かって流れるスキッシュ流の大きさが円周方向に変化しても、スキッシュ流が小さい方向(即ちスキッシュエリアが小さい方向)で第1衝突角が小さくなって燃料がキャビティの外部に流出する傾向が弱くなり、スキッシュ流が大きい方向(即ちスキッシュエリアが大きい方向)で第2衝突角が大きくなって燃料がキャビティの外部に流出する傾向が強くなるため、スキッシュ流の大小に関わらずにキャビティの全域に亘って燃料および空気の混合状態を均一化することができる。
また請求項3の構成によれば、スキッシュエリアの幅が円周方向に変化するためにピストンの外周部からキャビティに向かって流れるスキッシュ流の大きさが円周方向に変化しても、スキッシュ流が小さい方向(即ちスキッシュエリアの幅が小さい方向)で第1衝突角が小さくなって燃料がキャビティの外部に流出する傾向が弱くなり、スキッシュ流が大きい方向(即ちスキッシュエリアの幅が大きい方向)で第2衝突角が大きくなって燃料がキャビティの外部に流出する傾向が強くなるため、スキッシュ流の大小に関わらずにキャビティの全域に亘って燃料および空気の混合状態を均一化することができる。
また請求項4の構成によれば、スキッシュエリアの稜線長さが円周方向に変化するためにピストンの外周部からキャビティに向かって流れるスキッシュ流の大きさが円周方向に変化しても、スキッシュ流が小さい方向(即ちスキッシュエリアの稜線長さが小さい方向)で第1衝突角が小さくなって燃料がキャビティの外部に流出する傾向が弱くなり、スキッシュ流が大きい方向(即ちスキッシュエリアの稜線長さが大きい方向)で第2衝突角が大きくなって燃料がキャビティの外部に流出する傾向が強くなるため、スキッシュ流の大小に関わらずにキャビティの全域に亘って燃料および空気の混合状態を均一化することができる。
また請求項5の構成によれば、スキッシュクリアランスが円周方向に変化するためにピストンの外周部からキャビティに向かって流れるスキッシュ流の大きさが円周方向に変化しても、スキッシュ流が小さい方向(即ちスキッシュクリアランスが大きい方向)で第1衝突角が小さくなって燃料がキャビティの外部に流出する傾向が弱くなり、スキッシュ流が大きい方向(即ちスキッシュクリアランスが小さい方向)で第2衝突角が大きくなって燃料がキャビティの外部に流出する傾向が強くなるため、スキッシュ流の大小に関わらずにキャビティの全域に亘って燃料および空気の混合状態を均一化することができる。
また請求項6の構成によれば、90°以上の第2衝突角でキャビティに衝突した燃料はキャビティの壁面に案内されて開口側に流れるため、燃料は大きいスキッシュ流に押し戻されることなくキャビティ内に均一に拡散することができる。
また請求項7の構成によれば、頂面の高さが円周方向に変化するピストンの中央部に凹設されたキャビティ内に、ピストン中心軸上に配置したフュエルインジェクタから複数の燃料噴射軸に沿って燃料を噴射する際に、n番目の燃料噴射軸を通るキャビティの断面を燃料噴射断面Snとし、その燃料噴射断面Sn上で第1〜第3特定点An,Bn,Cnにより規定されるキャビティの断面形状を各燃料噴射断面Snにおいて略等しくなるように設定したので、各燃料噴射断面Snにおける燃料および空気の混合状態を均一化してエンジンの出力向上および排気有害物質の低減を図ることができる。またピストンの頂面が傾斜した部分におけるキャビティの開口縁が鋭角化しないため、耐熱応力面でも優位となる。
また請求項8の構成によれば、フュエルインジェクタが噴射した燃料がピストンの上死点以前にキャビティに衝突するので、スキッシュ流が発生するタイミングに合わせて燃料をキャビティに衝突させ、キャビティの外部に流出しようとする燃料をスキッシュ流で効果的に封じ込めることができる。
以下、本発明の実施の形態を添付の図面に基づいて説明する。
図1〜図9は本発明の実施の形態を示すもので、図1はディーゼルエンジンの要部縦断面図、図2は図1の2−2線矢視図、図3は図1の3−3線矢視図、図4はピストンの上部斜視図、図5は図3の5−5線断面図、図6は図3の6−6線断面図、図7は図3の7−7線断面図、図8は燃料噴射軸の方向を円周方向に変化させたときの、燃料噴射軸の左右各30°の範囲のキャビティ容積の変化率を示すグラフ、図9は第1、第2衝突角による煤発生量の変化を示す図である。
図1〜図3に示すように、燃料直噴型のディーゼルエンジンは、シリンダブロック11に形成されたシリンダ12に摺動自在に嵌合するピストン13を備えており、ピストン13はピストンピン14およびコネクティングロッド15を介して図示せぬクランクシャフトに接続される。シリンダブロック11の上面に結合されるシリンダヘッド16の下面に、ピストン13の頂面に対向する2個の吸気バルブ孔17,17と、2個の排気バルブ孔18,18とが開口しており、吸気バルブ孔17,17に吸気ポ−ト19が連通し、排気バルブ孔18,18に排気ポート20が連通する。吸気バルブ孔17,17は吸気バルブ21,21で開閉され、排気バルブ孔18,18は排気バルブ22,22で開閉される。ピストン中心軸Lp上に位置するようにフュエルインジェクタ23が設けられるとともに、フュエルインジェクタ23に隣接するようにグロープラグ24が設けられる。
図1および図4から明らかなように、ピストン13の頂面と、そこに対向するシリンダヘッド16の下面とは平坦ではなく断面三角形のペントルーフ状に傾斜しており、この形状により、吸気ポ−ト19および排気ポート20の湾曲度を小さくするとともに吸気バルブ孔17,17および排気バルブ孔18,18の直径を確保し、吸気効率および排気効率を高めることができる。
ピストン13の頂面には、ピストン中心軸Lpを中心とするキャビティ25が凹設される。キャビティ25の径方向外側には、ピストンピン14と平行に直線状に延びる頂部13a,13aから吸気側および排気側に向かって下向きに傾斜する一対の傾斜面13b,13bと、傾斜面13b,13bの下端近傍に形成されてピストン中心軸Lpに直交する一対の平坦面13c,13cと、頂部13a,13aの両端を平坦に切り欠いた一対の切欠き部13d,13dとが形成される。
ピストン中心軸Lpに沿って配置されたフュエルインジェクタ23は、ピストン中心軸Lp上の仮想的な点である燃料噴射点Oinjを中心として円周方向に60°間隔で離間する6つの方向に燃料を噴射する。6本の燃料噴射軸のうちの2本の第1燃料噴射軸Li1は、ピストン中心軸Lp方向に見てピストンピン14と重なっており、他の4本の第2燃料噴射軸Li2は、ピストンピン14の方向に対して60°の角度で交差している。またピストン中心軸Lpに直交する方向に見て、6本の第1、第2燃料噴射軸Li1,Li2は斜め下向きに傾斜しており、その下向きの度合いは第1燃料噴射軸Li1については小さく、第2燃料噴射軸Li2については大きくなっている(図6および図7参照)。
尚、フュエルインジェクタ23が実際に燃料を噴射する噴射点はピストン中心軸Lpから径方向外側に僅かにずれているが、前記燃料噴射点Oinjは前記第1、第2燃料噴射軸Li1,Li2がピストン中心軸Lpと交差する点として定義される。
次に、図5〜図7を参照してキャビティ25の断面形状を詳述する。図5はピストンピン14に対して直交する方向の断面であり、図6はピストンピン14に対して60°で交差する方向の断面(第2燃料噴射軸Li2を含む断面)であり、図7はピストンピン14に沿う方向の断面(第1燃料噴射軸Li1を含む断面)である。
ここで重要なことは、図5〜図7の断面は、何れも燃料噴射点Oinjを通ってピストン13の頂面に直交する方向の断面であるということである。図5のピストンピン14直角方向の断面と、図7のピストンピン14方向の断面とは、その切断面がピストン13の頂面と直交し、かつピストン中心軸Lpを含んでいる。それに対し、図6のピストンピン14に対して60°で交差する方向の断面は、第2燃料噴射軸Li2を通り、かつピストン13の頂面(つまり傾斜面13b,13b)に直交しており、ピストン中心軸Lpを含まない断面となっている。即ち、図3において、5−5線に沿う切断面と7−7線に沿う切断面とは紙面に直交しているが、6−6線に沿う切断面は紙面に直交しておらず、ピストン13の傾斜面13b,13bに直交している。
本実施の形態の一つの特徴は、燃料噴射点Oinjを通ってピストン13の頂面に直交する任意の断面において、キャビティ25の形状が略一致していることである。キャビティ25の断面形状は燃料噴射点Oinjを挟んで左右二つの部分に分かれており、その二つの部分は図7のピストンピン14方向の断面では概ね直線状に繋がっているが、図5のピストンピン14直角方向の断面と、図6のピストンピン14に対して60°で交差する方向の断面とでは、ピストン13のペントルーフ形状に応じて山型に繋がっている。しかしながら、キャビティ25の断面形状の主要部、つまり図5〜図7に網かけをして示す部分の形状は完全に一致している。
図5〜図7から明らかなように、ピストン中心軸Lpを中心として形成されたキャビティ25は、ピストン13の頂面から下向きに直線状に延びる周壁部25aと、周壁部25aの下端からピストン中心軸Lpに向かってコンケーブ状に湾曲する曲壁部25bと、曲壁部25bの径方向内端からピストン中心軸Lpに向かって斜め上方に直線状に延びる底壁部25cと、ピストン中心軸Lp上で底壁部25cの径方向内端に連なる頂部25dとで構成される。
キャビティ25に対向するシリンダヘッド16の下面を示す線L−R1,L−R2から下方に距離Haだけ離れて平行に延びるラインをピストン頂面基本線L−a1,L−a2とする。同様にシリンダヘッド16の下面を示す線L−R1,L−R2から下方に距離Hbcだけ離れて平行に延びる線をキャビティ底面基本線L−bc1,L−bc2とし、シリンダヘッド16の下面を示す線L−R1,L−R2から下方に距離Hdだけ離れて平行に延びる線をキャビティ頂部基本線L−d1,L−d2とする。
燃料噴射点Oinjを中心とする半径Raの円弧と前記ピストン頂面基本線L−a1,L−a2との交点をa1,a2とする。同様に燃料噴射点Oinjを中心とする半径Rbの円弧と前記キャビティ底面基本線L−bc1,L−bc2との交点をb1,b2とし、燃料噴射点Oinjを中心とする半径Rcの円弧と前記キャビティ底面基本線L−bc1,L−bc2との交点をc1,c2とし、燃料噴射点Oinjを中心とする半径Rdの円弧と前記キャビティ頂部基本線L−d1,L−d2との交点をd1,d2とする。交点e1,e2は、前記交点d1,d2からピストン頂面基本線L−a1,L−a2に下ろした垂線が該ピストン頂面基本線L−a1,L−a2に交差する点である。
キャビティ25の周壁部25aは直線a1b1、a2b2の上にあり、キャビティ25の底壁部25cは直線c1d1、c2d2に一致し、キャビティ25の曲壁部25bは直線a1b1,a2b2および直線c1d1,c2d2を滑らかに接続する。
しかして、交点a1,c1,d1,e1あるいは交点a2,c2,d2,e2によって決まる網かけした断面形状が,燃料噴射点Oinjを通ってピストン13の頂面に直交する任意の断面において等しくなるように、キャビティ25の形状が設定される。
前記交点a1,a2は本発明の第1特定点Anに対応し、前記交点e1,e2は本発明の第2特定点Bnに対応し、前記交点d1,d2は本発明の第3特定点Cnに対応するものである。
図6および図7に示す第1、第2燃料噴射軸Li1,Li2を通る断面については、図7に示すピストンピン14方向の断面(燃料噴射断面S1)における網かけ部分と、図6に示すピストンピン14に対して60°で交差する方向の断面(燃料噴射断面S2)における網かけ部分とは同形になる。
図7に示すピストンピン14方向の断面において、第1燃料噴射軸Li1がキャビティ25の壁面と交差する点を燃料衝突点P1とし、図6に示すピストンピン14に対して60°で交差する方向の断面において、第2燃料噴射軸Li2がキャビティ25の壁面と交差する点を燃料衝突点P2とする。二つの燃料衝突点P1,P2は、網かけした同一形状の燃料噴射断面S1,S2上の異なる位置に存在している。即ち、同一形状の燃料噴射断面S1,S2上において燃料衝突点P1に対応する位置はP2′であるが、実際の燃料衝突点P2はP2′よりも低い位置(キャビティ25の深い位置)に存在する。従って、燃料衝突点P1におけるキャビティ25の接線と第1燃料噴射軸Li1とが成す第1衝突角α1に比べて、燃料衝突点P2におけるキャビティ25の接線と第2燃料噴射軸Li2とが成す第2衝突角α2は大きくなる。実施の形態では第1、第2衝突角α1,α2は共に90°以上であるが、第1衝突角α1は90°未満であっても良く、第2衝突角α2は90°以上であることが望ましい。
次に、上記構成を備えた本発明の実施の形態の作用を説明する。
本実施の形態によれば、燃料噴射点Oinjを通ってピストン13の頂面に直交する任意の断面において、燃料噴射点Oinjの近傍のごく一部(交点e1,d1,d2,e2で囲まれた領域)を除いて、キャビティ25の断面形状が同一に形成されている。特に、第1、第2燃料噴射軸Li1,Li2を含む二つの断面(図6および図7参照)においてもキャビティ25の断面形状が同一に形成されるので、キャビティ25の各部における空気および燃料の混合状態を円周方向に均一化し、混合気の燃焼状態を改善してエンジン出力の増加および排気有害物質の低減を図ることができる。
また図5および図6に示すピストン13の頂面が傾斜する断面においても、キャビティ25の開口のエッジ(交点a2の部分)が成す角度が、図7に示すピストン13の頂面が平坦な場合に比べて鋭角化することがないため、その部分の熱負荷を軽減して耐熱性を高めることができる。
また燃料噴射点Oinjを通るキャビティ25の断面のうち、燃料および空気の混合に大きな影響を与える断面は、ピストン中心軸Lpを含む断面ではなく、ピストン13の頂面に直交する断面である。なぜならば、キャビティ25内における燃料微粒子の円周方向の拡散はピストン13の頂面に沿う方向に発生し、その拡散方向に直交する断面がピストン13の頂面に直交する断面だからである。本実施の形態では、燃料噴射点Oinjを通ってピストン13の頂面に直交する任意の断面において、キャビティ25の形状を略一致させたことで、キャビティ25の各部における燃料および空気の混合状態をより一層均一化することができる。
また交点d1,d2はキャビティ25の底壁部25cと頂部25dとの境界に位置するので、交点d1,d2および交点e1,e2をできるだけピストン中心軸Lpに接近させ、網かけした断面形状が各燃料噴射断面Snにおいて占める比率を高くし、キャビティ25の円周方向の各断面における燃料および空気の混合状態のばらつきを最小限に抑えることができる。
図8は、燃料噴射軸の方向をピストンピン14の方向を基準(0°)としてピストン中心軸Lpまわりに左右に各60°の範囲で移動させたとき、前記燃料噴射軸の左右各30°の範囲におけるキャビティ25の容積の変化率を示すものである。実線は燃料噴射点Oinjを通ってピストン13の頂面に直交する任意の断面におけるキャビティ25の断面形状を一致させた本実施の形態に対応し、破線は従来例(前記特許文献1に記載の発明)に対応する。同図から明らかなように、従来例では容積の変化率が20%を越えているのに対し、本実施の形態では容積の変化率が10%未満に抑えられていることが分かる。
尚、本願発明では燃料噴射点Oinjを通ってピストン13の頂面に直交する任意の断面においてキャビティ25の形状を略一致させているが、キャビティ25の形状が略一致するとは、上述した容積の変化率が10%未満となるような僅かな形状の変化、例えば燃料噴射断面Snがピストン中心軸Lpを通る場合や、燃料噴射断面Snがピストン13の頂面と直交した状態から僅かに傾く場合を許容するものとして定義される。
ところで、圧縮行程でピストン13が上死点に接近すると、ピストン13のキャビティ25を囲む頂面とシリンダヘッド16の下面との間に形成される環状のスキッシュエリアSA(図5〜図7参照)の容積が減少することで、スキッシュエリアSAからキャビティ25に向かって径方向内向きに流れるスキッシュ流が発生する。本実施の形態では、ピストン13がペントルーフ状の頂面を備えていることで、スキッシュ流の大きさが円周方向に不均一になる。
スキッシュ流の大きさはスキッシュエリアSAの形状に左右され、本実施の形態ではピストンピン14に沿う方向の断面(図7参照)でスキッシュ流が最も小さくなり、ピストンピン14に直交する方向の断面(図5参照)でスキッシュ流が最も大きくなる。よって第1燃料噴射軸Li1を含むピストンピン14に沿う断面(図7参照)でのスキッシュ流よりも、第2燃料噴射軸Li2を含むピストンピン14に対して60°で交差する方向の断面(図6参照)でのスキッシュ流の方が大きくなる。
その理由は、図3から明らかなように、ピストン中心線Lp方向に見たキャビティ25の形状がピストンピン14の方向に長軸を一致させた楕円形状となるため、ピストンピン14に沿う方向の断面ではスキッシュエリアSAの幅W1が小さくなり、ピストンピン14に対して60°で交差する方向の断面ではスキッシュエリアSAの幅W2が大きくなるからである。
このように、スキッシュ流の大きさは基本的にスキッシュエリアSAの径方向の幅W1,W2に依存するが、同様にスキッシュエリアSAの径方向の稜線長さに依存するとも言える。スキッシュエリアSAの径方向の稜線長さとは、断面となって示されるスキッシュエリアSAに沿う屈曲した折れ線の長さであり、その稜線長さが小さいほどスキッシュ流が小さくなり、その稜線長さが大きいほどスキッシュ流が大きくなる。
更に、スキッシュ流の大きさは、ピストン13の上死点におけるスキッシュエリアSAの厚さであるスキッシュクリアランスにも依存し、スキッシュクリアランスが小さいとスキッシュ流が大きくなり、スキッシュクリアランスが大きいとスキッシュ流が小さくなる。本実施の形態ではピストンピン14に沿う方向の断面(図7参照)ではスキッシュクリアランスC1が大きくなってスキッシュ流が小さくなり、ピストンピン14に対して60°で交差する方向の断面(図6参照)ではスキッシュクリアランスC2小さくなってスキッシュ流が大きくなる。
以上説明したように、スキッシュエリアSAの形状に応じてスキッシュ流の大きさが円周方向に不均一になると、フュエルインジェクタ23がキャビティ25の内部に均一に燃料を噴射しても、スキッシュ流が大きい部分では燃料がキャビティ25の底部に閉じ込められて均一に拡散せず、逆にスキッシュ流が小さい部分では燃料がキャビティ25の外部に流出してしまい、せっかく燃料噴射点Oinjを通ってピストン13の頂面に直交する任意の断面においてキャビティ25の断面形状を同一に形成しても、その利点を充分に活かしきれず、混合気の燃焼状態が悪化したり、排気有害物質が増加したり、煤が発生したりする可能性がある。
しかしながら、本実施の形態によれば、スキッシュ流が小さい断面、つまり第1燃料噴射軸Li1を含むピストンピン14に沿う断面(図7参照)での第1衝突角α1が小さい(直角に近い)ので、キャビティ25に衝突した燃料はキャビティ25の壁面に跳ね返され、キャビティ25の壁面に沿って開口側に駆け上がる傾向が弱くなる。よってスキッシュ流が小さくても、燃料がキャビティ25の開口から外部に流出するのを阻止しながら、燃料をキャビティ25の内部で均一に拡散させることができる。
またスキッシュ流が大きい断面、つまり第2燃料噴射軸Li2を含むピストンピン14に対して60°で交差する方向の断面(図6参照)での第2衝突角α2が大きい(鈍角)ので、キャビティ25に衝突した燃料はキャビティ25の壁面に跳ね返されず、キャビティ25の壁面に沿って開口側に駆け上がる傾向が強くなる。よってスキッシュ流が大きくても、燃料がキャビティ25の開口から外部に流出するのを阻止しながら、燃料をキャビティ25の内部で均一に拡散させることができる。
以上のように、第1、第2燃料噴射軸Li1,Li2がキャビティ25の壁面と交差する燃料衝突点P1,P2における第1、第2衝突角α1,α2を異ならせることで、キャビティ25に衝突した燃料がキャビティ25壁面に沿って開口側に駆け上がる傾向と、スキッシュ流が燃料をキャビティ25内に閉じ込める傾向とを相殺させ、キャビティ25内の全域で燃料を均一に拡散させて外部への流出を防止し、混合気の燃焼状態を改善して排気有害物質や煤の発生を抑制することができる。
図9は第1、第2衝突角α1,α2による煤の発生量の変化を示す図であって、横軸は第1衝突角α1を示し、縦軸は第2衝突角α2を示し、色の濃い部分は煤の発生量が多いことを示している。原点を通る右上がりの直線Aが第1衝突角α1=第2衝突角α2に対応し、この直線Aの上側の領域、つまり第2衝突角α2>第1衝突角α1の領域で煤の発生が減少していることが分かる。また直線Bは第2衝突角α2=90°に対応し、前記直線Aの上側の領域であって前記直線Bの上側の領域、つまり第2衝突角α2>第1衝突角α1かつ第2衝突角α2≧90°の領域で特に顕著に煤の発生が減少していることがわかる。
尚、スキッシュ流が発生するのはピストン13が圧縮行程の上死点に達する以前であるため、フュエルインジェクタ23が噴射した燃料がキャビティ25に衝突するタイミングは上死点以前であることが望ましい。1サイクル中で複数回の燃料噴射を行うものでは、最も大量の燃料を噴射する主噴射の燃料がキャビティに衝突するタイミングを上死点以前に設定すれば良い。
以上、本発明の実施の形態を説明したが、本発明はその要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更を行うことが可能である。
例えば、実施の形態のキャビティ25は燃料噴射点Oinjを通ってピストン13の頂面に直交する任意の断面において断面形状が同一に形成されているが、本発明は前記断面形状が同一に形成されていないものに対しても適用することができる。
また実施の形態ではフュエルインジェクタ23が60°間隔で離間する6つの方向に燃料を噴射しているが、燃料の噴射方向は6つの方向に限定されるものではない。
また実施の形態では燃料直噴ディーゼルエンジンについて説明したが、本発明はディーゼルエンジン以外の燃料直噴エンジンに対して適用することができる。
ディーゼルエンジンの要部縦断面図 図1の2−2線矢視図 図1の3−3線矢視図 ピストンの上部斜視図 図3の5−5線断面図 図3の6−6線断面図 図3の7−7線断面図 燃料噴射軸の方向を円周方向に変化させたときの、燃料噴射軸の左右各30°の範囲のキャビティ容積の変化率を示すグラフ 第1、第2衝突角による煤発生量の変化を示す図
符号の説明
13 ピストン
23 フュエルインジェクタ
25 キャビティ
25c 底壁部
C1 スキッシュクリアランス
C2 スキッシュクリアランス
Li1 第1燃料噴射軸
Li2 第2燃料噴射軸
SA スキッシュエリア
W1 スキッシュエリアの幅
W2 スキッシュエリアの幅
α1 第1衝突角
α2 第2衝突角

Claims (8)

  1. 頂面の高さが円周方向に変化するピストン(13)と、前記ピストン(13)の中央部に凹設されたキャビティ(25)と、前記キャビティ(25)内の円周方向に離間する複数方向を指向する複数の燃料噴射軸(Li1,Li2)に沿って燃料を噴射するフュエルインジェクタ(23)とを備える燃料直噴エンジンにおいて、
    スキッシュ流の大きさが円周方向に変化し、スキッシュ流が小さい方向を指向する第1燃料噴射軸(Li1)が前記キャビティ(25)に衝突する第1衝突角(α1)よりも、スキッシュ流が大きい方向を指向する第2燃料噴射軸(Li2)が前記キャビティ(25)に衝突する第2衝突角(α2)が大きくなるように設定したことを特徴とする燃料直噴エンジン。
  2. 頂面の高さが円周方向に変化するピストン(13)と、前記ピストン(13)の中央部に凹設されたキャビティ(25)と、前記キャビティ(25)内の円周方向に離間する複数方向を指向する複数の燃料噴射軸(Li1,Li2)に沿って燃料を噴射するフュエルインジェクタ(23)とを備える燃料直噴エンジンにおいて、
    スキッシュエリア(SA)が円周方向に変化し、前記スキッシュエリア(SA)が小さい方向を指向する第1燃料噴射軸(Li1)が前記キャビティ(25)に衝突する第1衝突角(α1)よりも、前記スキッシュエリア(SA)が大きい方向を指向する第2燃料噴射軸(Li2)が前記キャビティ(25)に衝突する第2衝突角(α2)が大きくなるように設定したことを特徴とする燃料直噴エンジン。
  3. 頂面の高さが円周方向に変化するピストン(13)と、前記ピストン(13)の中央部に凹設されたキャビティ(25)と、前記キャビティ(25)内の円周方向に離間する複数方向を指向する複数の燃料噴射軸(Li1,Li2)に沿って燃料を噴射するフュエルインジェクタ(23)とを備える燃料直噴エンジンにおいて、
    スキッシュエリア(SA)の幅(W1,W2)が円周方向に変化し、前記幅(W1)が小さい方向を指向する第1燃料噴射軸(Li1)が前記キャビティ(25)に衝突する第1衝突角(α1)よりも、前記幅(W2)が大きい方向を指向する第2燃料噴射軸(Li2)が前記キャビティ(25)に衝突する第2衝突角(α2)が大きくなるように設定したことを特徴とする燃料直噴エンジン。
  4. 頂面の高さが円周方向に変化するピストン(13)と、前記ピストン(13)の中央部に凹設されたキャビティ(25)と、前記キャビティ(25)内の円周方向に離間する複数方向を指向する複数の燃料噴射軸(Li1,Li2)に沿って燃料を噴射するフュエルインジェクタ(23)とを備える燃料直噴エンジンにおいて、
    スキッシュエリア(SA)の稜線長さが円周方向に変化し、前記稜線長さが小さい方向を指向する第1燃料噴射軸(Li1)が前記キャビティ(25)に衝突する第1衝突角(α1)よりも、前記稜線長さが大きい方向を指向する第2燃料噴射軸(Li2)が前記キャビティ(25)に衝突する第2衝突角(α2)が大きくなるように設定したことを特徴とする燃料直噴エンジン。
  5. 頂面の高さが円周方向に変化するピストン(13)と、前記ピストン(13)の中央部に凹設されたキャビティ(25)と、前記キャビティ(25)内の円周方向に離間する複数方向を指向する複数の燃料噴射軸(Li1,Li2)に沿って燃料を噴射するフュエルインジェクタ(23)とを備える燃料直噴エンジンにおいて、
    スキッシュクリアランス(C1,C2)が円周方向に変化し、前記スキッシュクリアランス(C1)が大きい方向を指向する第1燃料噴射軸(Li1)が前記キャビティ(25)に衝突する第1衝突角(α1)よりも、前記スキッシュクリアランス(C2)が小さい方向を指向する第2燃料噴射軸(Li2)が前記キャビティ(25)に衝突する第2衝突角(α2)が大きくなるように設定したことを特徴とする燃料直噴エンジン。
  6. 前記第2衝突角(α2)が90°以上であることを特徴とする、請求項1〜請求項5の何れか1項に記載の燃料直噴エンジン。
  7. n番目の燃料噴射軸(Li1,Li2)を通る前記キャビティ(25)の断面を燃料噴射断面Snとし、
    前記燃料噴射断面Snと前記キャビティ(25)の開口周縁との交点を第1特定点Anとし、
    前記第1特定点Anを通りかつ前記燃料噴射断面Snにおけるシリンダヘッド(16)の下面と平行な線上には第2特定点Bnが存在し、
    前記燃料噴射断面Snにおける前記キャビティ(25)の底壁部(25c)上には第3特定点Cnが存在し、
    前記第2特定点Bnは前記第1特定点Anよりもピストン中心軸(Lp)に近い位置にあり、
    前記第3特定点Cnは前記キャビティ(25)の底壁部(25c)の最大外径位置よりもピストン中心軸(Lp)に近い位置にあり、
    前記第1,2特定点An,Bnを前記燃料噴射断面Snにおける前記シリンダヘッド(16)の下面に沿う線で結ぶ経路AnBnと、前記第1、第3定点An,Cnを前記燃料噴射断面Snにおける前記キャビティ(25)の壁面に沿って結ぶ経路AnCnと、前記第2、第3特定点Bn,Cnを最短直線で結ぶ経路BnCnとで囲まれる断面形状が、各燃料噴射断面Snにおいて略等しいことを特徴とする、請求項1〜請求項6の何れか1項に記載の燃料直噴エンジン。
  8. 前記フュエルインジェクタ(23)が噴射した燃料は前記ピストン(13)の上死点以前に前記キャビティ(25)に衝突することを特徴とする、請求項1〜請求項7の何れか1項に記載の燃料直噴エンジン。
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