JP2010144593A - 燃料直噴エンジン - Google Patents

燃料直噴エンジン Download PDF

Info

Publication number
JP2010144593A
JP2010144593A JP2008321721A JP2008321721A JP2010144593A JP 2010144593 A JP2010144593 A JP 2010144593A JP 2008321721 A JP2008321721 A JP 2008321721A JP 2008321721 A JP2008321721 A JP 2008321721A JP 2010144593 A JP2010144593 A JP 2010144593A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fuel injection
cavity
fuel
piston
direct
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2008321721A
Other languages
English (en)
Inventor
Nobuhiko Sasaki
信彦 佐々木
Kenichiro Iketani
健一郎 池谷
Yukihisa Yamatani
幸久 山谷
Akihiro Yamaguchi
晃弘 山口
Yoshimasa Kaneko
宜正 金子
Toshihiro Ohashi
敏宏 大橋
Takeharu Kobayashi
丈治 香林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Honda Motor Co Ltd filed Critical Honda Motor Co Ltd
Priority to JP2008321721A priority Critical patent/JP2010144593A/ja
Publication of JP2010144593A publication Critical patent/JP2010144593A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/10Internal combustion engine [ICE] based vehicles
    • Y02T10/12Improving ICE efficiencies

Landscapes

  • Combustion Methods Of Internal-Combustion Engines (AREA)

Abstract

【課題】 ピストンのキャビティの内部で燃料と混合し難い未利用空気が発生するのを最小限に抑え、キャビティにおける燃料および空気の混合状態を可及的に均一化する。
【解決手段】 燃料直噴エンジンにおいて、燃料噴射軸Li2がキャビティ25の内面と交差する燃料噴射軸衝突点Pよりもキャビティ25の開口端側の内面と燃料噴射軸Li2とが成す角度を鈍角αに設定したので、キャビティ25の内面の燃料噴射軸衝突点Pに衝突した燃料噴霧がキャビティ25の開口端側に駆け上がり易くして燃料噴射軸Li2の上方の未利用空気を減少させることができる反面、相互に隣接する燃料噴射軸Li2間の下方に未利用空気が発生し易くなるが、相互に隣接する燃料噴射軸Li2間にキャビティ25の底壁部25cから突出する凸部25fを形成したことにより、燃料噴射軸Li2間の下方に存在する未利用空気を前記凸部25fにより埋めることで、燃焼室全体としての空気利用率を高めて均等な混合気を形成することができる。
【選択図】 図6

Description

本発明は、頂面の中央部にキャビティが凹設されたピストンと、前記キャビティ内の円周方向に離間する複数の方向を指向する複数の燃料噴射軸に沿って燃料を噴射するフュエルインジェクタとを備える燃料直噴エンジンに関する。
燃料直噴ディーゼルエンジンのピストンの頂面にキャビティを凹設し、キャビティの底部31に形成した略円錐台状の傾斜面32に、放射状の燃料噴霧軸線Qに沿うように凹溝33を形成することで、燃料噴霧がキャビティの底部31と衝突するのを防止し、キャビティ内の空気流動機能を損なうことなく燃料噴霧の空気導入を改善するものが、下記特許文献1に第2実施例として記載されている。
特開平9−236016号公報
ところで上記特許文献1に記載された発明は、燃料噴霧軸線Qに沿って噴射された燃料噴霧がキャビティの窪み部22に衝突したとき、その燃料噴霧軸線Qと、その下方のキャビティの窪み部22とが成す角度が鈍角になっているため、前記窪み部22に衝突して反射された燃料噴霧の多くがキャビティの底部31側に偏向し、燃料噴霧が底部31に付着して空気との混合が良好に行われなくなる可能性があった。
本発明は前述の事情に鑑みてなされたもので、ピストンのキャビティの内部で燃料と混合し難い未利用空気が発生するのを最小限に抑え、キャビティにおける燃料および空気の混合状態を可及的に均一化することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に記載された発明によれば、頂面の中央部にキャビティが凹設されたピストンと、前記キャビティ内の円周方向に離間する複数の方向を指向する複数の燃料噴射軸に沿って燃料を噴射するフュエルインジェクタとを備える燃料直噴エンジンにおいて、前記燃料噴射軸が前記キャビティの内面と交差する燃料噴射軸衝突点よりも前記キャビティの開口端側の内面と前記燃料噴射軸とが成す角度を鈍角に設定するとともに、ピストン中心軸方向に見て、相互に隣接する前記燃料噴射軸間に、前記キャビティの底壁部から突出する凸部を形成したことを特徴とする燃料直噴エンジンが提案される。
また請求項2に記載された発明によれば、請求項1の構成に加えて、前記凸部の上端面の高さを、前記キャビティの内面の前記燃料噴射軸衝突点に衝突した燃料が、前記キャビティの円周方向に移動しつつピストン中心軸に向かって反射する反射噴霧の下端と干渉しない高さに設定したことを特徴とする燃料直噴エンジンが提案される。
また請求項3に記載された発明によれば、請求項1の構成に加えて、前記凸部の上端面を、ピストン中心軸と前記燃料噴射軸とを通る断面視で、ピストン上死点近傍で噴射された燃料の燃料噴射軸高さと略一致するように設定したことを特徴とする燃料直噴エンジンが提案される。
また請求項4に記載された発明によれば、請求項1〜請求項3の何れか1項の構成に加えて、ピストン中心軸方向に見て、円周方向に相互に隣接する一対の凸部間の間隔を、前記燃料噴射軸に沿って前記一対の凸部間にピストン上死点近傍かつ最大燃料噴射圧で噴射された燃料噴霧と干渉しないように設定したことを特徴とする燃料直噴エンジンが提案される。
また請求項5に記載された発明によれば、請求項1〜請求項4の何れか1項の構成に加えて、前記ピストンは、ピストンピン軸線と平行な方向に延びる頂部を挟んで傾斜する二つの傾斜面を含むペントルーフ型の頂面を備えることを特徴とする燃料直噴エンジンが提案される。
また請求項6に記載された発明によれば、請求項5の構成に加えて、前記キャビティの底壁部は、ピストンピン軸線と平行な方向に延びる底壁頂部を挟んで傾斜する二つの底壁傾斜面を備え、前記凸部は前記底壁傾斜面に形成されることを特徴とする燃料直噴エンジンが提案される。
請求項1の構成によれば、燃料噴射軸がキャビティの内面と交差する燃料噴射軸衝突点よりもキャビティの開口端側の内面と燃料噴射軸とが成す角度を鈍角に設定したので、キャビティの内面の燃料噴射軸衝突点に衝突した燃料噴霧がキャビティの開口端側に駆け上がり易くして燃料噴射軸の上方の未利用空気を減少させることができる反面、相互に隣接する燃料噴射軸間の下方に未利用空気が発生し易くなるが、未利用空気が発生し易い当該箇所にキャビティの底壁部から突出する凸部を形成したことにより、相互に隣接する燃料噴射軸間の下方の未利用空気を前記凸部により埋めることで、燃焼室全体としての空気利用率を高めて均等な混合気を形成することができる。
また請求項2の構成によれば、キャビティの内面の燃料噴射軸衝突点に衝突した燃料が、キャビティの円周方向に移動しつつピストン中心軸に向かって反射する反射噴霧の下端と干渉しないように凸部の上端面の高さを設定したので、燃料噴射軸衝突点に衝突して反射した燃料噴霧が凸部に接触し難くして燃焼状態の悪化を防止することができる。
また請求項3の構成によれば、凸部の上端面をピストン中心軸と燃料噴射軸とを通る断面視で、ピストン上死点近傍で噴射された燃料の燃料噴射軸高さと略一致するように設定したので、燃料噴射軸衝突点に衝突して反射した燃料噴霧が凸部に接触し難くして燃焼状態の悪化を防止することができる。
また請求項4の構成によれば、ピストン中心軸方向に見て、円周方向に相互に隣接する一対の凸部間の間隔を、燃料噴射軸に沿って一対の凸部間にピストン上死点近傍かつ最大燃料噴射圧で噴射された燃料噴霧と干渉しないように設定したので、燃料を最大燃料噴射圧で噴射したときであっても、キャビティ25の内面に衝突する前の燃料噴霧の凸部への衝突も確実に抑制することができる。
また請求項5の構成によれば、ピストンが、ピストンピン軸線と平行な方向に延びる頂部を挟んで傾斜する二つの傾斜面を含むペントルーフ型の頂面を備えるので、平坦な頂面を備えるピストンに比べて空気が円周方向に流動し難くなって未利用空気が残り易くなるが、キャビティの凸部によって未利用空気部分を埋めてしまうことで、全体として空気利用効率が向上する。しかも空気が円周方向に流動し難くなるということは、隣接する凸部間を通過する燃料噴霧の軌跡も円周方向に乱され難くなるということであり、前記燃料噴霧の凸部への衝突を抑制することができる。
また請求項6の構成によれば、キャビティの底壁部がピストンピン軸線と平行な方向に延びる底壁頂部を挟んで傾斜する二つの底壁傾斜面を備えているので、凸部を底壁傾斜面に形成することで該凸部の突出量を少なくすることができるだけでなく、底壁頂部を避けた位置に凸部が形成されるので該凸部の形成が容易になる。
以下、本発明の実施の形態を添付の図面に基づいて説明する。
図1〜図6は本発明の実施の形態を示すもので、図1はディーゼルエンジンの要部縦断面図、図2は図1の2−2線矢視図、図3は図1の3−3線矢視図、図4はピストンの上部斜視図、図5は図3の5−5線断面図、図6は本発明および従来例の作用説明図である。
図1〜図3に示すように、燃料直噴型のディーゼルエンジンは、シリンダブロック11に形成されたシリンダ12に摺動自在に嵌合するピストン13を備えており、ピストン13はピストンピン14およびコネクティングロッド15を介して図示せぬクランクシャフトに接続される。シリンダブロック11の上面に結合されるシリンダヘッド16の下面に、ピストン13の頂面に対向する2個の吸気バルブ孔17,17と、2個の排気バルブ孔18,18とが開口しており、吸気バルブ孔17,17に吸気ポ−ト19が連通し、排気バルブ孔18,18に排気ポート20が連通する。吸気バルブ孔17,17は吸気バルブ21,21で開閉され、排気バルブ孔18,18は排気バルブ22,22で開閉される。ピストン中心軸Lp上に位置するようにフュエルインジェクタ23が設けられるとともに、フュエルインジェクタ23に隣接するようにグロープラグ24が設けられる。
図1および図4から明らかなように、ピストン13の頂面と、そこに対向するシリンダヘッド16の下面とは平坦ではなく断面三角形のペントルーフ状に傾斜しており、この形状により、吸気ポ−ト19および排気ポート20の湾曲度を小さくするとともに吸気バルブ孔17,17および排気バルブ孔18,18の直径を確保し、吸気効率および排気効率を高めることができる。
ピストン13の頂面には、ピストン中心軸Lpを中心とするキャビティ25が凹設される。キャビティ25の径方向外側には、ピストンピン14と平行に直線状に延びる頂部13a,13aから吸気側および排気側に向かって下向きに傾斜する一対の傾斜面13b,13bと、傾斜面13b,13bの下端近傍に形成されてピストン中心軸Lpに直交する一対の平坦面13c,13cと、頂部13a,13aの両端を平坦に切り欠いた一対の切欠き部13d,13dとが形成される。
図5はピストン中心軸Lpを通るキャビティ25の断面形状を示すもので、その右半部はピストンピン14の方向に対して直交する方向の断面であり、その左半部はピストンピン14の方向に対して60°の角度で交差する方向の断面である。これらの断面において、キャビティ25は、ピストン13の頂面から下向きに直線状に延びる周壁部25aと、周壁部25aの下端からピストン中心軸Lpに向かってコンケーブ状に湾曲する曲壁部25bと、曲壁部25bの径方向内端からピストン中心軸Lpに向かって斜め上方に直線状に延びる一対の底壁部25c,25cとを備える。
図5には上記二つの断面が示されているが、本実施の形態のキャビティ25の断面形状は、ピストン中心軸Lpを通る任意の断面において実質的に同じになっている。但し、ピストン13の頂面がペントルーフ型であるため、断面の位置がピストンピン14の方向から遠ざかるほど、その断面はピストン中心軸Lpを中心とする径方向外側部分が強く下向きに傾斜している。図5において、右半部のピストンピン14の方向に対して直交する方向の断面は下向きの傾斜角度が最も大きく、それよりもピストンピン14の方向に近い左半部のピストンピン14の方向に対して60°の角度で交差する方向の断面の下向きの傾斜角度は、上記右半部の断面の下向きの傾斜角度よりも若干小さくなっている。
ピストン13の頂面がペントルーフ型であるため、キャビティ25の底壁部25c,25cの形状もペントルーフ型となっている。即ち、キャビティ25の底壁部25c,25cは、ピストンピン14の方向に延びる稜線状の底壁頂部25d,25dと、底壁頂部25d,25dを挟んで傾斜する二つの底壁傾斜面25e,25eとを備えている、そして二つの底壁傾斜面25e,25eには、各3個のアーモンド形の凸部25f…が60°間隔で上向きに突設される。凸部25f…は一定の高さを有しており、その上面は底壁傾斜面25e,25eと平行である。
またキャビティ25の底壁部25c,25cに上向きに傾斜するように設けた二つの底壁傾斜面25e,25eに凸部25f…を形成したことにより、凸部25f…の突出量を少なくすることができるだけでなく、底壁頂部25d,25dを避けた位置に凸部25f…が形成されるので該凸部25f…の形成が容易になる。
図3に示すように、ピストン中心軸Lpに沿って配置されたフュエルインジェクタ23は、ピストン中心軸Lp上の仮想的な点である燃料噴射点Oinjを中心として、平面視で(ピストン中心軸Lp方向に見て)円周方向に60°間隔で離間する6つの方向に燃料を噴射する。6本の燃料噴射軸のうちの2本の第1燃料噴射軸Li1は、ピストン中心軸Lp方向に見てピストンピン14と重なっており、他の4本の第2燃料噴射軸Li2は、ピストンピン14の方向に対して60°の角度で交差している。6本の第1、第2燃料噴射軸Li1,Li2の位相と、6個の凸部25f…の位相とは30°ずれており、従って隣接する一対の凸部25f,25fの間を第1、第2燃料噴射軸Li1,Li2が通過する。
ピストン中心軸Lp方向に見て、円周方向に相互に隣接する一対の凸部25f,25f間の間隔は、燃料噴射軸Li1,Li2に沿って一対の凸部25f,25f間にピストン上死点近傍かつ最大燃料噴射圧で噴射されたキャビティ25への衝突前の燃料噴霧と干渉しないように設定される。これにより、燃料が最大燃料噴射圧で噴射されて円周方向に最大限に広がったときであっても、燃料噴霧の凸部25f,25fへの衝突を確実に抑制することができる。
ピストン中心軸Lpに直交する方向に見て、6本の第1、第2燃料噴射軸Li1,Li2は斜め下向きに傾斜しており、その下向きの度合いを示す燃料噴射傘角γは第1燃料噴射軸Li1では大きく、従って第1燃料噴射軸Li1の下向きの度合いは小さくなっており、また燃料噴射傘角γは第2燃料噴射軸Li2では小さく、従って第2燃料噴射軸Li2の下向きの度合いは大きくなっている。図5には、一例として第2燃料噴射軸Li2の燃料噴射傘角γが示されている。
キャビティ25の凸部25f…の上端面の高さは、ピストン中心軸Lpと燃料噴射軸Li1,Li2とを通る断面視で、ピストン上死点近傍で噴射された燃料の燃料噴射軸高さと略一致するように設定されており、これにより燃料噴射軸衝突点Pに衝突して反射した燃料噴霧が凸部25f…に接触し難くして燃焼状態の悪化を防止することができる。
図5において、第2燃料噴射軸Li2がキャビティ25の曲壁部25bと交差する点が燃料噴射軸衝突点Pとして定義される。燃料噴射軸衝突点Pにおいて曲壁部25bの接線を引いたとき、第2燃料噴射軸Li2と、前記接線のキャビティ25の開口端側との成す角度をαとすると、αは鈍角になるように設定される。
尚、第1燃料噴射軸Li1がキャビティ25の曲壁部25bと交差する点も燃料噴射軸衝突点Pとして定義され、第1燃料噴射軸Li1と、燃料噴射軸衝突点Pにおいて曲壁部25bの接線のキャビティ25の開口端側との成す角度をαとすると、αは鈍角になるように設定される。
次に、上記構成を備えた本発明の実施の形態の作用について説明する。
ピストン13が上死点の近傍にあるときにフュエルインジェクタ23から6本の第1、第2燃料噴射軸Li1,Li2に沿って噴射された燃料は、ピストン13の底壁部25c,25cに突設した6個の凸部25f…の間を通過してキャビティ25の燃料噴射軸衝突点Pに衝突する。衝突により反射した燃料のうちの多くは、角度α(図5参照)が鈍角に設定されていること、燃料の衝突後にピストン13が下降して逆スキッシュ流が発生すること等の要因により、キャビティ25の曲壁部25bから周壁部25aに向かって上向きに(キャビティ25の開口端側に)流れ、図6(A)に示す燃料噴霧拡散領域に拡散する。
このように、ピストン13がペントルーフ型の頂面を備えるので、フラットな頂面を備える場合に比べて空気が円周方向に流動し難くなって未利用空気が残り易くなり、しかも噴射された燃料の主要部が燃料噴射軸衝突点Pから上方に反射することで、相互に隣接する第1、第2燃料噴射軸Li1,Li2間のキャビティ25の底壁部25c,25cの近傍の空気が燃料と混合しない未利用空気となって均一な混合気の生成を妨げることになるが(図6(B)の従来例参照)、本実施の形態では未利用空気が発生するキャビティ25の底壁部25c,25cに凸部25f…を形成して未利用空気を排除することで、キャビティ25全体における空気利用率を高めて均等な混合気を形成することができる。しかも空気が円周方向に流動し難くなるということは、隣接する凸部25f…間を通過する燃料噴霧の軌跡も円周方向に乱され難くなるということであり、前記燃料噴霧の凸部25f…への衝突を抑制することができる。
また燃料噴射軸衝突点Pに衝突した燃料は上方以外にも円周方向に反射しながらピストン中心軸Lpに向かって拡散し、図6(A)に網掛けして示す燃料噴霧拡散領域を形成するが、この燃料噴霧拡散領域の下端が凸部25f…と干渉しないように該凸部25f…の上端面の高さを設定したので、燃料噴射軸衝突点Pに衝突して反射した燃料噴霧が凸部25f…と接触し難くして燃焼状態の悪化を防止することができる。
以上、本発明の実施の形態を説明したが、本発明はその要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更を行うことが可能である。
例えば、実施の形態ではディーゼルエンジンについて説明したが、本願発明はディーゼルエンジンに限定されず、燃焼室内に燃料を直接噴射する任意の形式のエンジンに対して適用することができ、ペントルーフ型のピストン13を持たないエンジンに対しても適用することができる。
また燃料噴射軸Li1,Li2の数は実施の形態の6本に限定されるものではない。
ディーゼルエンジンの要部縦断面図 図1の2−2線矢視図 図1の3−3線矢視図 ピストンの上部斜視図 図3の5−5線断面図 本発明および従来例の作用説明図
符号の説明
13 ピストン
13a 頂部
13b 傾斜面
23 フュエルインジェクタ
25 キャビティ
25c 底壁部
25d 底壁頂部
25e 底壁傾斜面
25f 凸部
Li1 燃料噴射軸
Li2 燃料噴射軸
Lp ピストン中心軸
P 燃料噴射軸衝突点
α 角度

Claims (6)

  1. 頂面の中央部にキャビティ(25)が凹設されたピストン(13)と、前記キャビティ(25)内の円周方向に離間する複数の方向を指向する複数の燃料噴射軸(Li1,Li2)に沿って燃料を噴射するフュエルインジェクタ(23)とを備える燃料直噴エンジンにおいて、
    前記燃料噴射軸(Li1,Li2)が前記キャビティ(25)の内面と交差する燃料噴射軸衝突点(P)よりも前記キャビティ(25)の開口端側の内面と前記燃料噴射軸(Li1,Li2)とが成す角度(α)を鈍角に設定するとともに、
    ピストン中心軸(Lp)方向に見て、相互に隣接する前記燃料噴射軸(Li1,Li2)間に、前記キャビティ(25)の底壁部(25c)から突出する凸部(25f)を形成したことを特徴とする燃料直噴エンジン。
  2. 前記凸部(25f)の上端面の高さを、前記キャビティ(25)の内面の前記燃料噴射軸衝突点(P)に衝突した燃料が、前記キャビティ(25)の円周方向に移動しつつピストン中心軸(Lp)に向かって反射する反射噴霧の下端と干渉しない高さに設定したことを特徴とする、請求項1に記載の燃料直噴エンジン。
  3. 前記凸部(25f)の上端面を、ピストン中心軸(Lp)と前記燃料噴射軸(Li1,Li2)とを通る断面視で、ピストン上死点近傍で噴射された燃料の燃料噴射軸高さと略一致するように設定したことを特徴とする、請求項1に記載の燃料直噴エンジン。
  4. ピストン中心軸(Lp)方向に見て、円周方向に相互に隣接する一対の凸部(25f)間の間隔を、前記燃料噴射軸(Li1,Li2)に沿って前記一対の凸部(25f)間にピストン上死点近傍かつ最大燃料噴射圧で噴射された燃料噴霧と干渉しないように設定したことを特徴とする、請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の燃料直噴エンジン。
  5. 前記ピストン(13)は、ピストンピン軸線と平行な方向に延びる頂部(13a)を挟んで傾斜する二つの傾斜面(13b)を含むペントルーフ型の頂面を備えることを特徴とする、請求項1〜請求項4の何れか1項に記載の燃料直噴エンジン。
  6. 前記キャビティ(25)の底壁部(25c)は、ピストンピン軸線と平行な方向に延びる底壁頂部(25d)を挟んで傾斜する二つの底壁傾斜面(25e)を備え、前記凸部(25f)は前記底壁傾斜面(25e)に形成されることを特徴とする、請求項5に記載の燃料直噴エンジン。
JP2008321721A 2008-12-18 2008-12-18 燃料直噴エンジン Pending JP2010144593A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008321721A JP2010144593A (ja) 2008-12-18 2008-12-18 燃料直噴エンジン

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008321721A JP2010144593A (ja) 2008-12-18 2008-12-18 燃料直噴エンジン

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2010144593A true JP2010144593A (ja) 2010-07-01

Family

ID=42565281

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008321721A Pending JP2010144593A (ja) 2008-12-18 2008-12-18 燃料直噴エンジン

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2010144593A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104005834A (zh) * 2013-02-26 2014-08-27 通用汽车环球科技运作有限责任公司 具有旋转诱导燃烧室的用于发动机的燃烧系统

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS51139801A (en) * 1975-05-14 1976-12-02 Koppers Co Inc Device for receiving and transporting incandescent coke pushed from coking chambers of coke oven battery
JPS59100924A (ja) * 1982-12-01 1984-06-11 Fujitsu Ltd リモ−ト制御による電源スイツチ回路
JPS6476517A (en) * 1987-09-18 1989-03-22 Hitachi Maxell Magnetic recording medium
JPH04298626A (ja) * 1991-03-27 1992-10-22 Yanmar Diesel Engine Co Ltd 直接噴射式ディーゼル機関
JP2008014177A (ja) * 2006-07-04 2008-01-24 Honda Motor Co Ltd 燃料直噴ディーゼルエンジン
JP2008255934A (ja) * 2007-04-06 2008-10-23 Honda Motor Co Ltd 燃料直噴エンジン

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS51139801A (en) * 1975-05-14 1976-12-02 Koppers Co Inc Device for receiving and transporting incandescent coke pushed from coking chambers of coke oven battery
JPS59100924A (ja) * 1982-12-01 1984-06-11 Fujitsu Ltd リモ−ト制御による電源スイツチ回路
JPS6476517A (en) * 1987-09-18 1989-03-22 Hitachi Maxell Magnetic recording medium
JPH04298626A (ja) * 1991-03-27 1992-10-22 Yanmar Diesel Engine Co Ltd 直接噴射式ディーゼル機関
JP2008014177A (ja) * 2006-07-04 2008-01-24 Honda Motor Co Ltd 燃料直噴ディーゼルエンジン
JP2008255934A (ja) * 2007-04-06 2008-10-23 Honda Motor Co Ltd 燃料直噴エンジン

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104005834A (zh) * 2013-02-26 2014-08-27 通用汽车环球科技运作有限责任公司 具有旋转诱导燃烧室的用于发动机的燃烧系统

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4851864B2 (ja) 燃料直噴ディーゼルエンジン
JP4757112B2 (ja) 燃料直噴ディーゼルエンジン
EP3596320B1 (en) A piston for an internal combustion engine
JP4888330B2 (ja) 直接噴射式の内燃機関
JP4732505B2 (ja) 燃料直噴エンジン
JP2008014177A (ja) 燃料直噴ディーゼルエンジン
US9732665B2 (en) Compression ignition internal combustion engine
US20200182190A1 (en) Piston combustion chamber structure of engine
JP3953430B2 (ja) 筒内噴射式内燃機関
CN110431292B (zh) 火花点火式内燃机
JP5227010B2 (ja) 直接噴射式ディーゼルエンジン用ピストン
US8474431B2 (en) Direct fuel-injected engine
JP4929013B2 (ja) 燃料直噴エンジン
JP2010144593A (ja) 燃料直噴エンジン
JP5549083B2 (ja) 筒内直接噴射式内燃機関のピストン
JP4657343B2 (ja) 燃料直噴エンジン
JP4929012B2 (ja) 燃料直噴エンジン
JP2008267155A (ja) ディーゼルエンジンの燃料噴射装置
JP4075471B2 (ja) 筒内直接噴射式内燃機関
JPH1082323A (ja) ディーゼルエンジンの燃焼室
JP4495766B2 (ja) 燃料直噴エンジン
JP2009215979A (ja) 燃料直噴エンジン
JP3644230B2 (ja) 筒内噴射式内燃機関のピストン
JP2024129888A (ja) 内燃機関
JP3956535B2 (ja) 副室式エンジン

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20101125

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20101201

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20101227

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110629

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20111026