JP4928654B2 - 遊技機 - Google Patents

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この発明は、スロットマシンなどの遊技機に関し、特に、複数の基板と、これらの間を電気的に接続するワイヤハーネスとを備える遊技機において、不正な電子部品を追加して行う不正行為を抑止できる遊技機に関する。
パチンコ店などの遊技場に設置して使用されるパチンコ機やスロットマシン等の遊技機は、パチンコ球やメダル等の遊技媒体に一定の価値が与えられて、ゲームを行って獲得した遊技媒体を種々の景品に交換することができる。遊技機には、その筐体内部に、遊技媒体の供給に基づいて作動させるランプ装置や音声発生装置などの様々な各種駆動装置及びこれら駆動装置を制御させるために対応させた制御回路装置を備えており、遊技者が遊技を行う際にこれらを適宜作動させることによって遊技を興趣に溢れたものとしている。また、近年では、所定の識別情報(図柄)を変動表示し得るリール表示装置または液晶画像表示装置等の図柄可変表示装置を内蔵し、所定条件を満たしたときに識別情報を変動させた後に停止表示させるように図柄可変表示装置を作動させるものが主流となっている。これらの装置は制御回路装置によって制御されている。
最近の遊技機の内部に配設されている制御回路装置は、基板上に設けられたCPU(central processing unit)が、制御プログラムに従って電子制御を行うものが一般的である。制御プログラムは、マスクROM(read only memory)のような基板上に装着されたICチップにデータとして記憶されており、CPUは、遊技状態に応じてICチップから制御プログラムのデータを逐次読み出して実行することによって制御を行っている。
遊技機に対する不正行為が大きな問題になっている。不正行為にはさまざまなものがある。ROMを交換したり、メイン基板そのものを交換することのほか、不正行為のひとつに遊技機の扉を開け、基板や複数の基板を結ぶワイヤハーネス(a wire harness:組み電線。電線やケーブルを結束したもの。以下、単に「ハーネス」と記すことがある)に不正な電子部品を取り付けるといったやり方がある。実際には、予め不正な電子部品を搭載したコネクタやハーネスを正規のものと交換しているようである。不正な電子部品は、不正行為を行う者にとって遊技が有利になるような不正な処理を行うものである。
不正行為を大別すれば、ハーネスの交換、つまりコネクタの挿抜を伴うものと、そうでないものがある。前者の例として、メイン基板の交換、コネクタやハーネスの交換があり、後者の例としてROMの交換がある。以下の説明において、もっぱら前者のハーネスの交換(コネクタの挿抜)を伴う不正行為について述べる。
ハーネスが不正なものに交換された場合でも、その後遊技が可能であり、しかも遊技機の外部からでは不正な電子部品を発見することができない。従来の遊技機では、遊技中もしくは遊技待機中にハーネスなどの信号線を接続する媒体が一時的に外されても、それが接続されている先の基板上の電子部品等が動作をしなくなるだけで、それ以外の基板や電子部品等には影響を及ぼさないものであった。このような理由から、上記不正行為を防止することは困難であった。
上記不正行為を防止するための技術として以下の特許文献1に記載のものがある。
特開2005−58637号公報「遊技機の不正配線検出装置及び方法並びにプログラム」
特許文献1の技術は、検出回路でハーネスの両端の信号を比較し、これが一致しないときに不正な電子部品が取り付けられたと判断するものであった。しかし、特許文献1のやり方は、当該不正な電子部品が実際に動作して信号を改変しない限り不正行為を検知することができなかった。不正な電子部品が取り付けられたことを、その直後に検知し報知することはできなかった。不正行為の実行を許さないためには、当該不正な電子部品の取り付けを速やかに検知することが望ましい。
本発明は、不正な電子部品が取り付けられたことを、その直後の電源投入時に検知し報知することを可能にする。すなわち、前記複数の基板間を接続するハーネスに不正な操作(例えばハーネスの交換や不正なコネクタの挿抜)が加えられたときにこれを検知し、音や光などの人間が感知できるような方法でエラー状態を知らせることで、容易に不正な部品を取り付けることができない遊技機及び当該不正行為の検知方法並びにプログラムを提供することを目的とする。
この発明は、遊技に係る抽選処理を行うメイン基板と、前記メイン基板からコマンド信号を受けて演出処理を行うサブ基板と、前記メイン基板及び前記サブ基板に電力を供給する電源部と、前記メイン基板に電力を供給するための第1ワイヤハーネスと、前記サブ基板に電力を供給するための第2ワイヤハーネス及び第3ワイヤハーネスとを備える遊技機において、
前記電源部に設けられ、電源断時に電力を供給するためのバックアップ電源と、
前記サブ基板に設けられ、前記バックアップ電源から電力の供給を受ける第1揮発性記憶素子及び第2揮発性記憶素子と、
電源切断時の前記第1揮発性記憶素子及び前記第2揮発性記憶素子の記憶内容と電源投入時の前記第1揮発性記憶素子及び前記第2揮発性記憶素子の記憶内容とをそれぞれ比較し、この比較結果に基づき前記第2ワイヤハーネスの取り外しの有無又は前記バックアップ電源の劣化を判定する判定部と、を備え、
前記第1揮発性記憶素子は、前記第2ワイヤハーネスを通じて前記バックアップ電源から電力の供給を受け、
前記第2揮発性記憶素子は、前記第1ワイヤハーネス又は前記第3ワイヤハーネスを通じて前記バックアップ電源から電力の供給を受け、
前記判定部は、
電源切断時に、前記第1揮発性記憶素子及び前記第2揮発性記憶素子の記憶内容をそれぞれ求め、これらを電源切断時の記憶内容としてそれぞれ保持し、
電源投入時に、前記第1揮発性記憶素子及び前記第2揮発性記憶素子の記憶内容をそれぞれ求め、これらを前記保持した前記電源切断時の記憶内容とそれぞれ比較し、
前記第1揮発性記憶素子及び前記第2揮発性記憶素子の両方の比較結果がいずれも一致であるとき、前記第2ワイヤハーネスの取り外しがなかったと判定し、
前記第1揮発性記憶素子及び前記第2揮発性記憶素子の両方の比較結果がいずれも不一致であるとき、前記バックアップ電源が劣化したと判定し、
前記第1揮発性記憶素子の比較結果が不一致であり、かつ、前記第2揮発性記憶素子の比較結果が一致であるとき、前記第2ワイヤハーネスの取り外しがあったと判定するものである。
この発明は、遊技に係る抽選処理を行うメイン基板と、前記メイン基板からコマンド信号を受けて演出処理を行うサブ基板と、前記メイン基板及び前記サブ基板に電力を供給する電源部と、前記メイン基板に電力を供給するための第1ワイヤハーネスと、前記サブ基板に電力を供給するための第2ワイヤハーネス及び第3ワイヤハーネスとを備える遊技機において、
前記電源部に設けられ、電源断時に電力を供給するための第1バックアップ電源及び第2バックアップ電源と、
前記サブ基板に設けられ、前記第1バックアップ電源から電力の供給を受ける第1揮発性記憶素子及び前記第2バックアップ電源から電力の供給を受ける第2揮発性記憶素子と、
電源切断時の前記第1揮発性記憶素子及び前記第2揮発性記憶素子の記憶内容と電源投入時の前記第1揮発性記憶素子及び前記第2揮発性記憶素子の記憶内容とをそれぞれ比較し、この比較結果に基づき前記第2ワイヤハーネスの取り外しの有無、又は前記第1バックアップ電源又は前記第2バックアップ電源の劣化を判定する判定部と、を備え、
前記第2バックアップ電源の容量は、前記第1バックアップ電源の容量よりも小さいものであり、
前記第1揮発性記憶素子は、前記第2ワイヤハーネスを通じて前記第1バックアップ電源から電力の供給を受け、
前記第2揮発性記憶素子は、前記第1ワイヤハーネス又は前記第3ワイヤハーネスを通じて前記第2バックアップ電源から電力の供給を受け、
前記判定部は、
電源切断時に、前記第1揮発性記憶素子及び前記第2揮発性記憶素子の記憶内容をそれぞれ求め、これらを電源切断時の記憶内容としてそれぞれ保持し、
電源投入時に、前記第2揮発性記憶素子の記憶内容を求め、これを前記保持した前記第2揮発性記憶素子の前記電源切断時の記憶内容と比較し、この比較結果が不一致であるとき、前記第2バックアップ電源が劣化したと判定し、
前記第2バックアップ電源が劣化したと判定されなかったとき、前記第1揮発性記憶素子の記憶内容を求め、これを前記保持した前記第1揮発性記憶素子の前記電源切断時の記憶内容と比較し、
この比較結果が一致であるとき、前記第2ワイヤハーネスの取り外しがなかったと判定し、
この比較結果が不一致であるとき、前記第2ワイヤハーネスの取り外しがあったと判定するものである。
この発明は、遊技に係る抽選処理を行うメイン基板と、前記メイン基板からコマンド信号を受けて演出処理を行うサブ基板と、前記メイン基板及び前記サブ基板に電力を供給する電源部と、前記メイン基板に電力を供給するための第1ワイヤハーネスと、前記サブ基板に電力を供給するための第2ワイヤハーネスとを備える遊技機において、
前記電源部に設けられ、電源断時に電力を供給するための第1バックアップ電源と、
前記サブ基板に設けられ、電源断時に電力を供給するための第2バックアップ電源と、
前記サブ基板に設けられ、前記第1バックアップ電源から電力の供給を受ける第1揮発性記憶素子及び前記第2バックアップ電源から電力の供給を受ける第2揮発性記憶素子と、
電源切断時の前記第1揮発性記憶素子及び前記第2揮発性記憶素子の記憶内容と電源投入時の前記第1揮発性記憶素子及び前記第2揮発性記憶素子の記憶内容とをそれぞれ比較し、この比較結果に基づき前記第2ワイヤハーネスの取り外しの有無、又は前記第1バックアップ電源又は前記第2バックアップ電源の劣化を判定する判定部と、を備え、
前記第2バックアップ電源の容量は、前記第1バックアップ電源の容量よりも小さいものであり、
前記第1揮発性記憶素子は、前記第2ワイヤハーネスを通じて前記第1バックアップ電源から電力の供給を受け、
前記判定部は、
電源切断時に、前記第1揮発性記憶素子及び前記第2揮発性記憶素子の記憶内容をそれぞれ求め、これらを電源切断時の記憶内容としてそれぞれ保持し、
電源投入時に、前記第2揮発性記憶素子の記憶内容を求め、これを前記保持した前記第2揮発性記憶素子の前記電源切断時の記憶内容と比較し、この比較結果が不一致であるとき、前記第2バックアップ電源が劣化したと判定し、
前記第2バックアップ電源が劣化したと判定されなかったとき、前記第1揮発性記憶素子の記憶内容を求め、これを前記保持した前記第1揮発性記憶素子の前記電源切断時の記憶内容と比較し、
この比較結果が一致であるとき、前記第2ワイヤハーネスの取り外しがなかったと判定し、
この比較結果が不一致であるとき、前記第2ワイヤハーネスの取り外しがあったと判定するものである。
前記記憶内容は、例えば、揮発性記憶素子データの特徴値である。特徴値は、(1)揮発性記憶素子の全データ又は一部のデータについてチェックサム値、(2)論理積、論理和又は排他的論理和を含む論理演算により得られた値、(3)ハッシュ関数により求められたハッシュ値などである。
前記記憶内容は、例えば、電源切断時に退避させた揮発性記憶素子の全部又は一部のデータであり、電源投入時に読み出した揮発性記憶素子の全部又は一部のデータである。
前記判定部は、電源切断時に前記揮発性記憶素子、又は前記第1揮発性記憶素子及び前記第2揮発性記憶素子のデータの特徴値を求め、これを電源切断時の特徴値として保持し、電源投入時に前記揮発性記憶素子、又は前記第1揮発性記憶素子及び前記第2揮発性記憶素子のデータの特徴値を求め、これを保持した前記電源切断時の特徴値と比較し、この比較結果に基づき前記第1ワイヤハーネスの取り外しの有無を判定するようにしてもよい。
前記記憶内容は、例えば、電源切断時に予め定められたアドレスに書き込んだ予め定められたデータであり、電源投入時に前記予め定められたアドレスから読み出したデータである。
前記判定部は、電源切断時に前記揮発性記憶素子、又は前記第1揮発性記憶素子及び前記第2揮発性記憶素子の全部又は一部のデータを退避させ、電源投入時に前記揮発性記憶素子、又は前記第1揮発性記憶素子及び前記第2揮発性記憶素子の全部又は一部のデータを読み取り、これを退避させたデータと比較し、この比較結果に基づき前記第1ワイヤハーネスの取り外しの有無を判定するようにしてもよい。
前記判定部は、前記揮発性記憶素子、又は前記第1揮発性記憶素子及び前記第2揮発性記憶素子の予め定められたアドレスに予め定められたデータを書き込み、電源投入時に前記揮発性記憶素子、又は前記第1揮発性記憶素子及び前記第2揮発性記憶素子の前記予め定められたアドレスのデータを読み出し、これを前記予め定められたデータと比較し、この比較結果に基づき前記第1ワイヤハーネスの取り外しの有無を判定するようにしてもよい。
この発明によれば、電源部にバックアップ電源を設けるとともに、不正行為の際に取り外される第2ワイヤハーネスを経由してバックアップ電源を揮発性記憶素子に供給することにより、前記第2ワイヤハーネスが取り外されたことを検知し、必要に応じて音や光などの人間が感知できるような方法でエラー報知を行う。これにより不正行為を抑止することができる。
この発明の実施の形態に係る遊技機(スロットマシン)について図面を参照して説明する。
図1は前扉を閉めた状態を示すスロットマシンの正面図、図2は前扉を180度開いた状態を示すスロットマシンの正面図を示す。
図1及び図2中、100はスロットマシンを示すもので、このスロットマシン100は、図1に示すように、スロットマシン本体120と、このスロットマシン本体120の前面片側にヒンジ等により開閉可能に取り付けられた前扉130とを備えている。前記前扉130の前面には、図1に示すように、ほぼ中央にゲーム表示部131を設け、ゲーム表示部131の右下隅部に、遊技者がメダルを投入するためのメダル投入口132を設け、メダル投入口132のさらに下側には、メダル投入口132から投入され、詰まってしまったメダルをスロットマシン100外に強制的に排出するためのリジェクトボタン133が設けられている。
また、前記ゲーム表示部131の左下方には、ゲームを開始するためのスタートスイッチ134を設けてあり、3つのリールのそれぞれに対応して3つのストップボタン140を設けてある。前扉の下端部中央には、メダルの払出し口135を設けてある。
スロットマシン本体120の内部には、図2に示すように、その内底面に固定され、内部に複数のメダルを貯留して、貯留したメダルを前扉130の前面に設けた払出し口135に1枚ずつ払い出すためのホッパ装置121が設置されている。このホッパ装置121の上部には、上方に向けて開口し、内部に複数のメダルを貯留するホッパタンク122を備えている。スロットマシン本体120の内部には、前扉130を閉めたときにゲーム表示部131が来る位置に三個の回転リールからなるリールユニット203が設置されている。ゲーム表示部131には開口部が設けられていて、それを通して遊技者が前記リールユニット203の各回転リールの図柄を見ることができるようになっている。ホッパ装置121の上側のリールユニット203との間には電源部205が設けられている。
前記前扉130の裏面には、図2に示すように、メダル(コイン)セレクタ1が、前扉130の前面に設けられたメダル投入口132の裏側に取り付けられている。このメダルセレクタ1は、メダル投入口132から投入されたメダルの通過を検出しながら、当該メダルをホッパ装置121に向かって転動させ、外径が所定寸法と違う異径メダルや、鉄又は鉄合金で作製された不正メダルを選別して排除するとともに、1ゲームあたりに投入可能な所定枚数以上のメダルを選別して排除するための装置である。
また、メダルセレクタ1の下側には、図2に示すように、その下部側を覆って前扉130の払出し口135に連通する導出路136が設けられている。メダルセレクタ1により振り分けられたメダルは、この導出路136を介して払出し口135から遊技者に返却される。
図3は電源部205のパネルの詳細を示す。
図3において、電源スイッチ2051は電源のオン/オフスイッチであり、電源部パイロットランプ2052は電源がオンのとき点灯するランプ(LED)であり、打ち止め有無スイッチ2053はメダルの払い出し枚数を制限する打ち止めを「有り」または「無し」に設定するスイッチである。打ち止め有無スイッチ2053は通常「無し」に設定されていて、頻繁に使用されることはない。設定キースイッチ2054は設定変更を行うためのスイッチであり、設定変更/リセットスイッチ2055は設定値を変更したり、装置をリセットするためのスイッチであり、AC100Vパイロットランプ2056は筐体の電源であるAC100Vが供給されていることを示すランプであり、AC電源出力及び電源ケーブル2057は電源を供給するためのものである。
図4は発明の実施の形態に係るスロットマシンの機能ブロック図を示す。
この図において電源系統についての表示は省略されている。スロットマシン100は、その主要な処理装置としてメイン基板1とこれからコマンドを受けて動作するサブ基板2とを備える。なお、少なくともメイン基板1は、外部から接触不能となるようにケース内部に収容され、これら基板を取り外す際に痕跡が残るように封印処理が施されている。
メイン基板1は、遊技者の操作を受けて内部抽選を行ったり、リールの回転・停止やメダルの払い出しなどの処理を行うためのものである。メイン基板1は、予め設定されたプログラムに従って制御動作を行うCPUと、前記プログラムを記憶する記憶手段であるROMおよび処理結果などを一時的に記憶するRAMを含む。
サブ基板2は、メイン基板1からコマンド信号を受けて内部抽選の結果を報知したり各種演出を行うためのものである。サブ基板2は、前記コマンド信号に応じた予め設定されたプログラムに従って制御動作を行うCPUと、前記プログラムを記憶する記憶手段であるROMおよび処理結果などを一時的に記憶するRAMを含む。コマンドの流れはメイン基板1からサブ基板2への一方のみであり、逆にサブ基板2からメイン基板1へコマンド等が出されることはない。
メイン基板1にはスタートスイッチ134,ストップボタン140,リールユニット(リール駆動装置を含む)70,リール位置検出回路71、ホッパ駆動部80、ホッパ81及びホッパ81から払い出されたメダルの枚数を数えるためのメダル検出部82(これらは前述のホッパ装置121を構成する)が接続されている。サブ基板2には液晶表示装置の制御基板200、スピーカ201、LED基板202などの周辺基板(ローカル基板)が接続されている。
上述のように、メイン基板1及びサブ基板2は、CPUを中心に構成され、ROM、RAM、I/O等を備えている。そして、CPU(処理部)が遊技者の操作を受けてROM(記憶部)に記憶されたプログラムを読み込むことで所定の動作を行う。具体的には、スタートスイッチ134及びストップボタン140の操作に基づきリールユニット70に内蔵される3つの回転リールの回転及び停止を制御するとともに、ランプやスピーカ等の表示を制御する。CPUが動作する際に必要な一時的なデータなどはRAM(一般にRAMは揮発性メモリであり、その電源断によりデータは原則失われるが、本遊技機においてはその一部又は全部についてバッテリなどのバックアップ電源が用意されていることがあり、この場合は電源断でもデータは失われない)に記憶される。CPUはROMに記録されたプログラムに従って所定の動作を行うとともに、処理に必要な一時的なデータをRAMに記録するとともに記録されたデータを必要に応じて読み出して参照する。
スロットマシンで遊技を楽しもうとする遊技者は、まずメダル貸機(図示しない)等から遊技媒体であるメダルを借り、メダル投入装置のメダル投入口132に直接メダルを入れることができる。スタートスイッチ134は回転リールの斜め下方に位置するレバーであって、遊技メダルの投入を条件に、リールユニット70の駆動を開始させる。リールユニット70は、ストップボタン140によりその駆動が停止される。リールユニット70は、三個の回転リールから構成されている。そして、各回転リールは、合成樹脂からなる回転ドラムと、この回転ドラムの周囲に貼付されるテープ状のリールテープとを備えている。このリールテープの外周面には、複数個(例えば21個)の図柄が表示されている。
本発明の実施の形態1に係る電源部205とメイン基板1及びサブ基板2の電源系統(バックアップ電源に関する部分のみ)を図5に示す。同図は本発明の実施の形態1の動作を説明するために必要な部分のみを示し、サブ基板2上のROMその他の表示、アドレス信号やデータ信号の表示を省略している。
図5において、2bは電源部205に設けられ、電源切断時にサブ基板2のRAM2cへ電力を供給するためのバックアップ電源である。バックアップ電源2bは、リチウム電池等の二次電池であるが、本発明は二次電池に限定されない。一次電池やコンデンサなどの蓄電器であってもよい。2cはバックアップ電源から電力の供給を受けるサブ基板2のRAM(揮発性記憶素子)である。2dはメイン基板1とサブ基板2を接続するワイヤハーネスWH2の取り外しの有無を判定する判定部である。判定部2dはRAM2cからデータを読み出したり、RAM2cにデータを書き込むことができる。判定部2dは、例えば所定のプログラムで動作する図示しないCPUで実現される。サブ基板2のCPUが判定部2dのCPUを兼ねることもできる。判定部2dはメイン基板1とサブ基板2を接続するワイヤハーネスWH2の取り外しの有無を判定する以外にも、バックアップ電源2bの劣化を判断することもある。2eは電源部205の電源(直流電圧)VDDを受けてバックアップ電源2bに供給し充電を行うとともに、電源断のバックアップ時にバックアップ電源2bの電流が電源VDDに逆流しないようにするためのダイオードである。
図5において、サブ基板2のRAM2c用のバックアップ電源2bは電源部205に搭載され、その出力はワイヤハーネスWH1、メイン基板1内部の配線P1及びワイヤハーネスWH2を経由してサブ基板2に到達し、RAM2cに電力を供給するように構成されている。図5において、P205はバックアップ電源2bから電源部の出力端子(ワイヤハーネスWH1に接続されるもの)までの配線を示し、P1はメイン基板1の入力端子(ワイヤハーネスWH1に接続されるもの)から出力端子(ワイヤハーネスWH2に接続されるもの)までの配線を示し、P2はサブ基板2の入力端子からRAM2cの電源入力端(少なくともバックアップ電源2bからの電力を受けるもの)までの配線を示す。なお、S1はメイン基板1の出力信号線、S2はサブ基板の入力信号線を示す。
本発明の実施の形態1に係る装置/方法は、バックアップ電源2bを電源部205に設け、サブ基板2上にある揮発性記憶素子(RAM)2cへのバックアップ電源の供給を、電源部205とメイン基板1を接続するワイヤハーネスWH1、メイン基板1とサブ基板2を接続するワイヤハーネスWH2、及び、メイン基板1に設けられた配線P1を経由して行うものである。ワイヤハーネスWH1、WH2又はメイン基板1のいずれか(少なくともワイヤハーネスWH2、これは信号線を含み、メイン基板1やサブ基板2を交換する際には取り外す必要がある)が外された場合にはRAM2cへのバックアップ電源の供給がなくなるようにし、そして、電源投入時にRAM2cの内容が電源断時と同じかどうかを確認することでワイヤハーネスWH1、WH2又はメイン基板1のいずれか(少なくともワイヤハーネスWH2)が外されたかどうか確認することを特徴とする。ワイヤハーネスWH1、WH2又はメイン基板1のいずれか(少なくともワイヤハーネスWH2)が外されていなければ電力のバックアップは正常に行われており、電源切断時と電源投入時とでRAM2cの内容に変化はないはずである。その内容に変化が生じているとすればワイヤハーネスWH1、WH2又はメイン基板1のいずれか(少なくともワイヤハーネスWH2)が外された可能性があると判断できる(バックアップ電源2bが劣化したときも同様の現象が生じるが、この場合も不正行為検知と同様にエラー報知する必要があるので、バックアップ電源劣化の場合も含めて以下に述べる処理を行っても問題は生じない)。
電源切断時と電源投入時でRAM2cの内容に変化が生じたかどうかを判定するために、発明の実施の形態1ではチェックサム(検査合計)を利用する。チェックサムとは、RAMの全アドレスのデータ又は一部のアドレスのデータについて求めた総合計である。ひとつのデータの1ビットが変化したときでもこれをチェックサムで検出することができる。チェックサムはRAM2cのデータ全体を表現する特徴値と言える。
図7に電源スイッチをオフにしたときの処理フローチャートを示し、図8に電源スイッチをオンにしたときの処理フローチャートを示す。図9(a)に電源スイッチをオフにしたときのタイミングチャートを示し、図9(b)に電源スイッチをオンにしたときのタイミングチャートを示す。これらの図を参照して発明の実施の形態1の動作を説明する。
図9(a)において電源スイッチがオンのとき、電源電圧は規定値である(期間P1)。期間P1では、図5の太線P205,P1,P2で示すように電源VDDがRAM2cに供給されるとともにバックアップ電源2bを充電している。電源スイッチがオンからオフにされたとき(時刻T1)サブ基板2等に供給される電源電圧はすぐには低下せず、電源スイッチのオフからしばらく時間が経ってから電源電圧がゼロになる(時刻T2)。この間(期間P2)でサブ基板2のCPU等は所定の処理を行うことができる。電源スイッチがオンからオフにされたとき(時刻T1)の直後にその旨を示す電源断信号が有効になるので、CPU等は電源断信号を契機に電源終了時の処理を実行することができる。具体的には期間P2において図7の処理を行う。
すなわち、RAM2cのチェックサムを求め(S1)、求めたチェックサムをRAM2cの任意のアドレス(予めどのアドレスにするか決めておく)に記憶する(S2)。RAM2cにはバックアップ電源が供給されているから、電源断の際のRAM2cの特徴値(チェックサム)が電源断の期間(図9の期間P3)においてRAM2cで保持されることになる。
図9(a)の時刻T2以降の期間P3において電源電圧はゼロであるが、図5に太線で示すようにRAM2cに対してバックアップ電源2bから電力が供給される。したがって、RAM2cの内容は保持されたままである。
次に、図9(b)に示すように、電源スイッチがオンになると(時刻T3)電源電圧が上昇し速やかに規定値に達する。その際に通常はリセット信号が発生し、その後の期間P4においてCPU等は初期動作を開始する。初期動作のひとつとして図8の処理を行う。
すなわち、RAM2cのチェックサムを求め(S10)、電源断の際にRAM2cに記憶させたチェックサムを読み出し(S11)、両者を比較する(S12)。両者が一致する場合(S12で一致)、RAM2cの内容が電源断中も保持されたことを意味するから、ワイヤハーネスWH1、WH2又はメイン基板1のいずれか(少なくともワイヤハーネスWH2)が取り外されず、かつ、バックアップ電源2bが正常であると判断できる。これは正常状態であるので通常の起動処理を行う(S14)。なお、この際にRAM2cに記憶されたチェックサムをクリアするようにしてもよい。
これに対し、電源断の期間P3においてワイヤハーネスWH1、WH2又はメイン基板1のいずれか(図6の例ではワイヤハーネスWH2のみ)が外されると、それが外された時点でバックアップ電源2bからRAM2cへの電力の供給が絶たれる(図6の×印はこのことを意味している)。バックアップ電源2bからRAM2cへの電力の供給線は、ワイヤハーネスWH1、WH2又はメイン基板1の配線P1から構成されているためである。なお、メイン基板1やそのROMを交換する際、及び、そのROMを有効にするためには、一度は電源を切断する必要があるので、上述のような現象は必ず生じる。図6の状態になるとRAM2cの内容は失われ、再度電源が供給されても回復することはない(でたらめな内容になる)。この場合、図8のS12の判定でチェックサムは一致しなくなる。内容が失われるからS10で求めたチェックサムはS1で求めたものと当然異なるし、S2で記憶したチェックサム自体も失われるからである。そこで、判定部2dはエラー処理を行い、ワイヤハーネスWH1、WH2又はメイン基板1のいずれか(少なくともワイヤハーネスWH2)が交換されたことを報知する(S13)。これ以降は通常の起動処理を行わないので、遊技を行うことができなくなる。なお、期間P3以外でもチェックサムの不一致を検出したときにエラー処理を行うようにしてもよい。
発明の実施の形態1によれば、バックアップ電源2bからRAM2cへの電力の供給線をワイヤハーネスWH1、WH2及びメイン基板1の配線P1から構成し、ワイヤハーネスWH1、WH2又はメイン基板1のいずれか(少なくともワイヤハーネスWH2)が外された場合に揮発性記憶素子(RAM2c)へのバックアップ電源の供給が遮断されるようにし、バックアップ不良を発生させる。電源投入時には揮発性記憶素子(RAM2c)の合計値によるチェックが行われるため、ワイヤハーネスWH1、WH2又はメイン基板1のいずれか(少なくともワイヤハーネスWH2)が外された場合にはバックアップ不良を検出することになり、ワイヤハーネスWH1、WH2又はメイン基板1のいずれか(少なくともワイヤハーネスWH2)が外された可能性があると判断し、エラー状態などに移行して遊技を停止させる。当該エラー状態に、バックアップ電源の劣化によるバックアップ不良という意味とともに、ワイヤハーネスWH1、WH2又はメイン基板1のいずれか(少なくともワイヤハーネスWH2)が外されたという意味を持たせるようにした。以上のような構成により、メイン基板1の不正な交換を検知しエラー報知することにより、制御プログラムの改ざんという不正行為を抑止することが可能になる。
なお、以上の説明で、特徴値としてチェックサムを求める場合を例にとり説明を加えたが、本発明はこれに限定されない。揮発性記憶素子(RAM)の内容に固有の特徴値を求めることができればよく、例えば、論理積、論理和又は排他的論理和を含む論理演算を行ったり、又は、ハッシュ関数によりハッシュ値を求めるようにしてもよい。ハッシュ関数とは、与えられた原文から固定長の疑似乱数を生成する演算手法であり、生成した値は「ハッシュ値」と呼ばれる。「要約関数」「メッセージダイジェスト」とも呼ばれる。不可逆な一方向関数を含むため、ハッシュ値から原文を再現することはできず、また同じハッシュ値を持つ異なるデータを作成することは極めて困難である。
以上の説明で、特徴値をRAM2c自身に書き込んだが、本発明はこれに限定されない。バックアップ電源の供給されるほかのRAM又は不揮発性記憶素子(EEPROMなど)に書き込むようにしてもよい。
発明の実施の形態2.
発明の実施の形態1では揮発性記憶素子の内容の特徴値を利用して、ワイヤハーネスWH1、WH2又はメイン基板1のいずれか(少なくともワイヤハーネスWH2)が外されたことを検出したが、特徴値を求めることなくデータそのものを比較することにより同様の検出を行うこともできる。その例を列挙する。
(1)RAM2cの全データを退避させることにより、例えばバックアップ電源の供給されるほかのRAM又は不揮発性記憶素子(EEPROMなど)に書き込むことにより、電源断中も保持する。退避とは、一般的には、主記憶装置(main storage)上の特定の記憶位置(location)、領域(region)、レジスタ(register)などの内容を他の目的に使用するために、一時的に主記憶装置の他の記憶場所又は補助記憶に格納しておくことである。
電源切断時にRAM2cの全データを読み取り、これらを他のRAM又は不揮発性記憶素子に書き込む。電源投入時にRAM2cの全データを読み取り、これを退避したデータと比較する。比較の結果、全部又は一部のデータについて不一致が生じたとき、ワイヤハーネスWH1、WH2又はメイン基板1のいずれか(少なくともワイヤハーネスWH2)が外されたと判定する。
(2)RAM2cの一部のデータを退避させることにより、例えばバックアップ電源の供給されるほかのRAM又は不揮発性記憶素子(EEPROMなど)に書き込むことにより、電源断中も保持する。
電源切断時にRAM2cの一部のデータを読み取り、これらを他のRAM又は不揮発性記憶素子に書き込む。電源投入時にRAM2cの一部のデータ(電源切断時と同じアドレスのもの)を読み取り、これを退避したデータと比較する。比較の結果、全部又は一部のデータについて不一致が生じたとき、ワイヤハーネスWH1、WH2又はメイン基板1のいずれか(少なくともワイヤハーネスWH2)が外されたと判定する。なお、ひとつのアドレスのデータのみを退避するようにしてもよい。電源断によりRAM2cの全てのアドレスのデータが影響を受けるので、ひとつのアドレスのデータを監視するだけでも判定可能である。
(3)RAM2cの一部のデータを、RAM2c自身の予め用意された領域に書き込む(退避させる)。他の点は上記(2)と同様である。
発明の実施の形態2は、発明の実施の形態1と同様の作用効果を奏する。
発明の実施の形態3.
RAMの特定のアドレスに特定の値を書き込んでおき、電源投入時にそれが維持されているかどうか判断するようにしても、上記発明の実施の形態1及び2と同様の効果を奏する。RAMの特定のアドレスは、少なくとも電源断時において常に特定の値であると決めておき、電源投入時にそれが維持されていなければワイヤハーネスWH1、WH2又はメイン基板1のいずれか(少なくともワイヤハーネスWH2)が外されたと判断するのである。この場合、特徴値を求める必要はないし、電源断時にRAMの内容を読み取る必要もない。
発明の実施の形態3に係る事前データ書き込み処理のフローチャートを図10に、電源スイッチをオンしたときの処理のフローチャートを図11に示す。図10の特定のアドレスに特定の値を書き込む処理は電源断時(図9の期間P2)に行ってもよいし、それ以外の任意のタイミング(初期化時など)に行ってもよいし、定期的又は不定期に繰り返し行うようにしてもよい。
発明の実施の形態3は、発明の実施の形態1と同様の作用効果を奏する。
発明の実施の形態4.
発明の実施の形態4に係る装置/方法について図12乃至図15を参照して説明を加える。
図12において、2bは電源切断時に電力を供給するためのバックアップ電源である。2c−1はバックアップ電源2bから電力の供給を受けるRAM(第1揮発性記憶素子)である。2c−2はバックアップ電源2bから電力の供給を受けるRAM(第2揮発性記憶素子)である。RAM2c−1と2c−2は同じものであるが、バックアップ電源2bからの配線のルートが異なっている(この点はさらに後述する)。以下の説明において、RAM2c−1をRAM1と、RAM2c−2をRAM2と表現することがある。2dはワイヤハーネスWH2の取り外しの有無を判定する判定部である。判定部2dはRAM2c−1,2c−2からデータを読み出したり、RAM2c−1,2c−2にデータを書き込むことができる。2eは基板の電源(直流電圧)VDDを受けてバックアップ電源2bに供給し充電を行うとともに、電源断のバックアップ時にバックアップ電源2bの電流が電源VDDに逆流しないようにするためのダイオードである。
図12において、RAM2c−1のバックアップ電源2bからの電力は、電源部205の配線P025、ワイヤハーネスWH1、メイン基板1の配線P1、ワイヤハーネスWH2及びサブ基板2の配線P2を経由している(発明の実施の形態1と同じ)。これに対し、RAM2c−2のバックアップ電源2bからの電力は、電源部205の配線P205、ワイヤハーネスWH1、メイン基板1の配線P1から分岐された配線P1’、ワイヤハーネスWH3及びサブ基板2の配線P21を経由している。すなわち、ワイヤハーネスWH2を取り外すと、RAM2c−1についてバックアップ不良が生じるが、RAM2c−2については生じない。なお、ワイヤハーネスWH3は、原則として外す必要のない、バックアップ電源供給専用のものであるとする。
バックアップ電源の系統を図13に示すようにしてもよい。すなわち、分岐を電源部205内で行い、その配線P205’をワイヤハーネスWH31で直接サブ基板2の配線P21に接続するのである。図13の構成によれば、ワイヤハーネスWH1、WH2又はメイン基板1のいずれかが取り外されたことを、バックアップ電源2bの劣化によるバックアップ不良と区別して検知することができる。
本発明の実施の形態4に係る装置/方法は、ワイヤハーネスWH2がサブ基板2から外された場合にはRAM2c−1へのバックアップ電源の供給がなくなるようにし、そして、電源投入時にRAM2c−1と2c−2の内容が電源断時と同じかどうかをそれぞれ確認することでワイヤハーネスWH2がサブ基板2から外されたかどうか確認することを特徴とする。ワイヤハーネスWH2が外されていなければバックアップは正常に行われており、電源切断時と電源投入時とでRAM2c−1の内容に変化はないはずである。その内容に変化が生じているとすればワイヤハーネスWH2が外された可能性があると判断できる。
バックアップ電源2bが劣化したときも同様にRAM2c−1の内容に変化が生じるが、この場合はRAM2c−2の内容にも変化が生じる。RAM2c−1と2c−2それぞれについて比較(確認)を行い、これら比較結果を総合的に判断することで、ワイヤハーネスWH2が外された場合を、バックアップ電源2bが劣化した場合と区別することができる。
電源切断時と電源投入時でRAM2c−1及び2c−2の内容に変化が生じたかどうかを判定するために、発明の実施の形態4ではチェックサム(検査合計)を利用する。
なお、チェックサムを求めることに代えて、下記に示す演算又は処理を行うようにしてもよい。これらについては既に説明した。
・論理積、論理和又は排他的論理和を含む論理演算
・ハッシュ関数によるハッシュ値
・RAM2c−1及び2c−2の全データの退避
・RAM2c−1及び2c−2の一部のデータの退避
・RAM2c−1及び2c−2の一部のデータを、RAM2c−1及び2c−2自身の予め用意された領域に書き込む(退避させる)
図14に電源スイッチをオフにしたときの処理フローチャートを示し、図15に電源スイッチをオンにしたときの処理フローチャートを示す。発明の実施の形態4においても、タイミングチャートは図9と同じであるので、これを参照する。
図9において、電源スイッチがオンからオフにされたとき(時刻T1)、その直後にその旨を示す電源断信号が有効になるので、CPU等は電源断信号を契機に電源終了時の処理を実行することができる。具体的には期間P2において図14の処理を行う。
すなわち、RAM1(RAM2c−1)とRAM2(RAM2c−2)のチェックサムをそれぞれ求め(S41)、求めたチェックサムをRAM1(RAM2c−1)の任意のアドレス(予めどのアドレスにするか決めておく)とRAM2(RAM2c−2)の任意のアドレスにそれぞれ記憶する(S42)。RAM2c−1とRAM2c−2にはバックアップ電源が供給されているから、電源断の際のRAM2c−1とRAM2c−2の特徴値(チェックサム)が電源断の期間(図9の期間P3)においてRAM2c−1と2c−2でそれぞれ保持されることになる。
図9(a)の時刻T2以降の期間P3において電源電圧はゼロであるが、図12に太線で示すようにRAM2c−1と2c−2に対してバックアップ電源2bから電力が供給される。したがって、RAM2c−1と2c−2の内容は保持されたままである。
次に、図9(b)に示すように、電源スイッチがオンになると(時刻T3)電源電圧が上昇し速やかに規定値に達する。その際に通常はリセット信号が発生し、その後の期間P4においてCPU等は初期動作を開始する。初期動作のひとつとして図15の処理を行う。
すなわち、RAM1(RAM2c−1)とRAM2(RAM2c−2)のチェックサムをそれぞれ求め(S50)、電源断の際にRAM1(RAM2c−1)とRAM2(RAM2c−2)に記憶させたチェックサムをそれぞれ読み出し(S51)、両者を比較する(S52)。
RAM1(RAM2c−1)に関してS51で読み出したチェックサムがS50で求めたチェックサムに一致し、かつ、RAM2(RAM2c−2)に関してS51で読み出したチェックサムがS50で求めたチェックサムに一致した場合、RAM2cの内容が電源断中も保持されたことを意味するから、ワイヤハーネスWH2が取り外されず、かつ、バックアップ電源2bが正常であると判断できる。これは正常状態であるので通常の起動処理を行う(S54)。なお、この際にRAM2c−1と2c−2に記憶されたチェックサムをクリアするようにしてもよい。
これに対し、電源断の期間P3においてワイヤハーネスWH2が取り外されると、その時点でRAM2c−1への電力の供給が絶たれる。バックアップ電源2bからRAM2c−1への電力の供給線がワイヤハーネスWH2を経由しているためである。そのような状態になるとRAM2c−1の内容は失われ、再度電源が供給されても回復することはない(でたらめな内容になる)。しかし、RAM2c−2のバックアップは正常に行われており内容が失われることはない。この場合、RAM1(RAM2c−1)に関してS51で読み出したチェックサムがS50で求めたチェックサムに一致しなくなるが、RAM2(RAM2c−2)に関してS51で読み出したチェックサムがS50で求めたチェックサムに一致することになる。RAM1(RAM2c−1)の内容が失われるからS50で求めたチェックサムはS51で求めたものと当然異なるし、S52で記憶したチェックサム自体も失われるからである。そこでエラー処理を行い、ワイヤハーネスWH2が交換されたことを報知する(S53)。これ以降は通常の起動処理を行わないので、遊技を行うことができなくなる。なお、期間P3以外でもチェックサムの不一致を検出したときにエラー処理を行うようにしてもよい。
なお、RAM1(RAM2c−1)に関してS51で読み出したチェックサムがS50で求めたチェックサムに一致せず、かつ、RAM2(RAM2c−2)に関してS51で読み出したチェックサムがS50で求めたチェックサムに一致しない場合は、バックアップ電源2bが劣化したことを意味するから、エラー処理を行い、その旨を報知する(S55)ことが好ましい。
発明の実施の形態4によれば、ワイヤハーネスWH2を経由して第1揮発性記憶素子(RAM1)へのバックアップ電源の供給を行い、ワイヤハーネスWH2が外された場合に第1揮発性記憶素子へのバックアップ電源の供給が遮断されるようにし、バックアップ不良を発生させる。電源投入時には第1揮発性記憶素子の合計値によるチェックが行われるため、ワイヤハーネスWH2が外された場合にはバックアップ不良を検出することになり、ワイヤハーネスWH2が外された可能性があると判断し、エラー状態などに移行して遊技を停止させる。他方、第2揮発性素子(RAM2)は、そのバックアップ電力の供給線がワイヤハーネスWH2を経由しないので、ワイヤハーネスWH2が取り外されても特徴値が一致する。そこで、第1揮発性素子のみに関して特徴値の不一致が生じたときに、ワイヤハーネスWH2が交換されたと判定し、エラー処理を行う。このように処理することで、バックアップ電源の劣化によるバックアップ不良と区別して、ワイヤハーネスWH2が外されたということを判定できるようにした。なお、第1揮発性素子と第2揮発性素子の両方について特徴値の不一致が生じたときはバックアップ電源の劣化と判断でき、その旨の報知を行うことができる。以上のような構成により、ワイヤハーネスWH2の交換を検知しエラー報知することができる。
以上の説明で、特徴値をRAM2c−1と2c−2自身に書き込んだが、本発明はこれに限定されない。バックアップ電源の供給されるほかのRAM又は不揮発性記憶素子(EEPROMなど)に書き込むようにしてもよい。
発明の実施の形態5.
RAMの特定のアドレスに特定の値を書き込んでおき、電源投入時にそれが維持されているかどうか判断するようにしても、上記発明の実施の形態1乃至4と同様の効果を奏する。RAMの特定のアドレスは、少なくとも電源断時において常に特定の値であると決めておき、電源投入時にそれが維持されていなければワイヤハーネスWH2が外されたと判断するのである。この場合、特徴値を求める必要はないし、電源断時にRAMの内容を読み取る必要もない。
発明の実施の形態5に係る事前データ書き込み処理のフローチャートを図16に、電源スイッチをオンしたときの処理のフローチャートを図17に示す。図16の特定のアドレスに特定の値を書き込む処理は電源断時(図9の期間P2)に行ってもよいし、それ以外の任意のタイミング(初期化時など)に行ってもよいし、定期的又は不定期に繰り返し行うようにしてもよい。図17において、まずRAM2(RAM2c−2)に関してチェックを行えば、バックアップ電源が劣化したときに直ちにエラー処理を行うことができる(この点は図15についても同様である)。
発明の実施の形態5は、発明の実施の形態4と同様の作用効果を奏する。
発明の実施の形態6.
本発明の実施の形態6に係るスイッチSWとサブ基板2の接続図を図18に示す。同図は本発明の実施の形態5の動作を説明するために必要な部分のみを示し、サブ基板2上のCPUやROMの表示や、アドレス信号やデータ信号の表示を省略している。
図18において、2b−1及び2b−2は電源切断時に電力を供給するためのバックアップ電源である。バックアップ電源2b−2の容量は、バックアップ電源2b−1のそれよりも小さいように設定されている。例えば、RAM2c−1と2c−2の消費電流が同じで、かつ、その内容が失われる電圧値が同じであるような場合に、バックアップ電源2b−2を1本の二次電池で構成し、バックアップ電源2b−1を2本の二次電池で構成したり、異なる容量の二次電池を用いたりするということである。一般的には、電池(電源)の容量は、どれだけの電流をどれだけの時間供給することができるかで表され、例えば流すことのできる電流(A:アンペア)とその時間(H:時間(Hour))の積(AH)で表される。ただし、本発明の実施の形態の説明において使用する「容量の大小」は、単なる電池(電源)そのものの容量の大小のことではない(詳しくは後述する)。バックアップ電源2b−2の容量がバックアップ電源2b−1のそれよりも小さいということは、バックアップ電池2b−1と2b−2を遊技機に装着した状態で、バックアップ電池2b−2のほうが先に蓄えた電気エネルギーが尽きる(上がる)ことを意味する。一般的な運用をしている限り、遊技機においてバックアップ電源が上がることはないので、そのような場合はバックアップ電源自体の性能が劣化したと考え、バックアップ電源を交換することが望ましい(実際は2つのバックアップ電源2b−1と2b−2を一緒に交換することが多い)。
2c−1はバックアップ電源(第1バックアップ電源)2b−1から電力の供給を受けるRAM(第1揮発性記憶素子)である。2c−2はバックアップ電源(第2バックアップ電源)2b−2から電力の供給を受けるRAM(第2揮発性記憶素子)である。RAM2c−1と2c−2は同じものであるが、電力供給を受けるバックアップ電源が異なり、しかも、バックアップ電源からの配線のルートが異なっている(この点はさらに後述する)。2dはワイヤハーネスWH2の取り外しの有無を判定する判定部である。判定部2dはRAM2c−1,2c−2からデータを読み出したり、RAM2c−1,2c−2にデータを書き込むことができる。判定部2dは、例えば所定のプログラムで動作する図示しないCPUで実現される。サブ基板2のCPUが判定部2dのCPUを兼ねることもできる。判定部2dはワイヤハーネスWH2の取り外しの有無を判定する以外にも、バックアップ電源2b−2の劣化を判断することもある。2e−1は基板の電源(直流電圧)VDDを受けてバックアップ電源2b−1に供給し充電を行うとともに、電源断のバックアップ時にバックアップ電源2b−2の電流が電源VDDに逆流しないようにするためのダイオードである。2e−2はバックアップ電源2b−2に設けられているダイオードであり、同様の機能を果たす。
図18においてバックアップ電源2b−1は電源部205に搭載されているが、バックアップ電源2b−1からRAM2c−1への電力の供給線の少なくとも一部はワイヤハーネスWH2を経由するように配置されている。これに対し、バックアップ電源2b−2はサブ基板2に設けられ、これからRAM2c−2への電力の供給線は外部を経由しないようになっている。すなわち、バックアップ電源2b−2とRAM2c−2間の接続はサブ基板2上にのみ存在し、その外部に出ることはない。
バックアップ電源の系統を図19に示すようにしてもよい。電源部205にバックアップ電源2b−2を設け、その出力をワイヤハーネスWH3で直接サブ基板2の配線P21に接続するのである。図19の構成によれば、ワイヤハーネスWH1、WH2又はメイン基板1のいずれかが取り外されたことを、バックアップ電源2bの劣化によるバックアップ不良と区別して検知することができる。
本発明の実施の形態6に係る装置/方法は、サブ基板(処理部)2上にある揮発性記憶素子(RAM)2c−2へのバックアップ電源の供給を、ワイヤハーネスWH2を経由させずに行うが、揮発性記憶素子2c−1へのバックアップ電源の供給をワイヤハーネスWH2を介して行う。ワイヤハーネスWH2がサブ基板2から外された場合にはRAM2c−1へのバックアップ電源の供給がなくなるようにし、そして、電源投入時にRAM2c−1と2c−2の内容が電源断時と同じかどうかをそれぞれ確認することでワイヤハーネスWH2が外されたかどうか確認することを特徴とする。ワイヤハーネスWH2が外されていなければバックアップは正常に行われており、電源切断時と電源投入時とでRAM2c−1の内容に変化はないはずである。その内容に変化が生じているとすればワイヤハーネスWH2が外された可能性があると判断できる。
バックアップ電源が劣化したときも同様にRAM2c−1の内容に変化が生じるが、この場合はRAM2c−2の内容にも変化が生じる。RAM2c−1と2c−2それぞれについて比較(確認)を行い、これら比較結果を総合的に判断することで、ワイヤハーネスWH2が外された場合をバックアップ電源が劣化した場合と区別することができる。バックアップ電源2b−2がバックアップ電源2b−1よりも容量が小さくなるように構成されているので、自然に放電した場合には必ずRAM2c−2の方が先にバックアップ不良になる。容量の異なるバックアップ電池を複数用意する理由は、それぞれのRAMがバックアップ不良になる電圧と消費電流にばらつきがあるためであり、同じ容量の電池を使用して自然放電した場合には、偶然RAM2c−1が先にバックアップ不良となる可能性があるからである。この場合、ワイヤハーネスWH2の取り外しがあったと判断されてしまう。容量に差を設けることで、自然放電時にはRAM2c−2が確実に先にバックアップ不良となり、誤警報すなわち誤ってワイヤハーネスWH2の取り外しがあった(不正行為があった)とエラー報知することを避けることができる。
このような観点から、自然放電時にはRAM2c−2が確実に先にバックアップ不良となるように、バックアップ電源2c−1の容量と2c−2の容量の差を、RAM2c−1のバックアップ不良になる電圧・消費電流とRAM2c−2のバックアップ不良になる電圧・消費電流の差に基づき決定することが好ましい。例えば、RAM2c−1の消費電流とRAM2c−2の消費電流の比が1:2であれば(バックアップすべきデバイスの個数に違いがあればこの程度の差は当然生じる)、バックアップ電源2b−1の容量とバックアップ電源2b−2の容量の比が1:1であっても「バックアップ電源2b−2はバックアップ電源2b−1よりも容量が小さい」と言うことができる。また、RAM2c−1の消費電流とRAM2c−2の消費電流の比が1:10であれば、バックアップ電源2b−1の容量とバックアップ電源2b−2の容量の比が1:5であっても「バックアップ電源2b−2はバックアップ電源2b−1よりも容量が小さい」と言うことができる。このように、本発明の実施の形態に係る容量の大小は、そのバックアップ電源が対象としているデバイスの消費電力の大小との関係で相対的に判断されるものであり、単に電池そのものの容量の大小ではないことに注意されたい(なお、RAM2c−1と2c−2の電気的な特性が同じであれば、通常の意味の容量の大小が本発明の実施の形態でも適用できることは言うまでもない)。
電源切断時と電源投入時でRAM2c−1及び2c−2の内容に変化が生じたかどうかを判定するために、発明の実施の形態6ではチェックサム(検査合計)を利用する。
なお、チェックサムを求めることに代えて、下記に示す演算又は処理を行うようにしてもよい。これらについては既に説明した。
・論理積、論理和又は排他的論理和を含む論理演算
・ハッシュ関数によるハッシュ値
・RAM2c−1及び2c−2の全データの退避
・RAM2c−1及び2c−2の一部のデータの退避
・RAM2c−1及び2c−2の一部のデータを、RAM2c−1及び2c−2自身の予め用意された領域に書き込む(退避させる)
図14は、電源スイッチをオフにしたときの処理フローチャートを示す(発明の実施の形態4の図面と同じなのでそれを参照する)。図20は、電源スイッチをオンにしたときの処理フローチャートを示す。
発明の実施の形態6のタイミングチャートは図9と同じなのでそれを参照すると、図9(a)において電源スイッチがオンのとき、電源電圧は規定値である(期間P1)。期間P1では、図18に太線で示すように電源VDDがRAM2c−1と2c−2にそれぞれ供給されるとともにバックアップ電源2b−1と2b−2を充電している。電源スイッチがオンからオフにされたとき(時刻T1)サブ基板2等に供給される電源電圧はすぐには低下せず、電源スイッチのオフからしばらく時間が経ってから電源電圧がゼロになる(時刻T2)。この間(期間P2)でサブ基板2のCPU等は所定の処理を行うことができる。電源スイッチがオンからオフにされたとき(時刻T1)、その直後にその旨を示す電源断信号が有効になるので、CPU等は電源断信号を契機に電源終了時の処理を実行することができる。具体的には期間P2において図14の処理を行う。
すなわち、RAM1(RAM2c−1)とRAM2(RAM2c−2)のチェックサムをそれぞれ求め(S41)、求めたチェックサムをRAM1(RAM2c−1)の任意のアドレス(予めどのアドレスにするか決めておく)とRAM2(RAM2c−2)の任意のアドレスにそれぞれ記憶する(S42)。RAM2c−1とRAM2c−2にはバックアップ電源が供給されているから、電源断の際のRAM2c−1とRAM2c−2の特徴値(チェックサム)が電源断の期間(図9の期間P3)においてRAM2c−1と2c−2でそれぞれ保持されることになる。
図9(a)の時刻T2以降の期間P3において電源電圧はゼロであるが、図18に太線で示すようにRAM2c−1と2c−2に対してバックアップ電源2b−1と2b−2から電力が供給される。したがって、RAM2c−1と2c−2の内容は保持されたままである。
次に、図9(b)に示すように、電源スイッチがオンになると(時刻T3)電源電圧が上昇し速やかに規定値に達する。その際に通常はリセット信号が発生し、その後の期間P4においてCPU等は初期動作を開始する。初期動作のひとつとして図20の処理を行う。
すなわち、RAM1(RAM2c−1)とRAM2(RAM2c−2)のチェックサムをそれぞれ求め(S80)、電源断の際にRAM1(RAM2c−1)とRAM2(RAM2c−2)に記憶させたチェックサムをそれぞれ読み出す(S81)。
RAM2について、S80で求めたチェックサムをS81で読み出した電源断の際のチェックサムと比較する(S82−1)。両者が不一致であればバックアップ電源2b−2が劣化したことを意味するから、エラー処理を行い、その旨を報知する(S85)。一致していればワイヤハーネスWH2の取り外しの有無を判断するために次の処理(S82−2)を行う。
RAM1について、S80で求めたチェックサムをS81で読み出した電源断の際のチェックサムと比較する(S82−2)。両者が一致していればRAM2c−1の内容が電源断中も保持されたことを意味するから、ワイヤハーネスWH2が取り外されなかったと判断できる。これは正常状態であるので通常の起動処理を行う(S86)。なお、この際にRAM2c−1と2c−2に記憶されたチェックサムをクリアするようにしてもよい。
これに対し、電源断の期間P3においてワイヤハーネスWH2が取り外されると(メイン基板1やそのROMを交換する際、及び、そのROMを有効にするためには、一度は電源を切断する必要がある)、ワイヤハーネスWH2が外された時点でRAM2c−1への電力の供給が絶たれる。バックアップ電源2b−1からRAM2c−1への電力の供給線はワイヤハーネスWH2を経由するように配置されているためである。そのような状態になるとRAM2c−1の内容は失われ、再度電源が供給されても回復することはない(でたらめな内容になる)。RAM1(RAM2c−1)の内容が失われるからS80で求めたチェックサムはS81で読み出したものと当然異なるし、記憶したチェックサム自体も失われる。そこでエラー処理を行い、ワイヤハーネスWH2が外されたことを報知する(S83)。これ以降は通常の起動処理を行わないので、遊技を行うことができなくなる。なお、期間P3以外でもチェックサムの不一致を検出したときにエラー処理を行うようにしてもよい。
発明の実施の形態6によれば、ワイヤハーネスWH2を介して第1揮発性記憶素子(RAM1)へのバックアップ電源の供給を行い、ワイヤハーネスWH2が外された場合に第1揮発性記憶素子へのバックアップ電源の供給が遮断されるようにし、バックアップ不良を発生させる。電源投入時には第1揮発性記憶素子の合計値によるチェックが行われるため、ワイヤハーネスWH2が外された場合にはバックアップ不良を検出することになり、ワイヤハーネスWH2が外された可能性があると判断し、エラー状態などに移行して遊技を停止させる。他方、第2揮発性素子(RAM2)は、そのバックアップ電力の供給線がワイヤハーネスWH2を経由しないので、ワイヤハーネスWH2が取り外されても特徴値が一致する。第1揮発性素子のみに関して特徴値の不一致が生じたときに、ワイヤハーネスWH2が交換されたと判定し、エラー処理を行う。このように処理することで、バックアップ電源の劣化によるバックアップ不良と区別して、ワイヤハーネスWH2が外されたということを判定できるようにした。以上のような構成により、ワイヤハーネスWH2の交換を検知しエラー報知することができ、メイン基板1やそのROMの不正な交換という不正行為を抑止することが可能になる。しかも、第2揮発性記憶素子用のバックアップ電源の容量を第1揮発性記憶素子用のバックアップ電源の容量よりも小さくすることで、誤ったエラー報知を行うことを避けることができ、信頼性を向上できる。
本発明は、以上の実施の形態に限定されることなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内で、種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることは言うまでもない。
前扉を閉めた状態を示すスロットマシンの正面図である。 前扉を180度開いた状態を示すスロットマシンの正面図である。 発明の実施の形態に係るスロットマシンの電源部の正面図である。 遊技機のブロック図である。 発明の実施の形態1に係るバックアップ電源系統を示すブロック図である。 発明の実施の形態1に係るバックアップ電源系統で第2ワイヤハーネスを外した状態を示すブロック図である。 発明の実施の形態1に係る電源スイッチのオフ時の処理フローチャートである。 発明の実施の形態1に係る電源スイッチのオン時の処理フローチャートである。 発明の実施の形態1の動作を説明するためのタイミングチャートである。 発明の実施の形態3に係る事前データ書き込み処理のフローチャートで 発明の実施の形態3に係る電源スイッチのオン時の処理フローチャートである。 発明の実施の形態4に係るバックアップ電源系統を示すブロック図である。 発明の実施の形態4に係る他のバックアップ電源系統を示すブロック図である。 発明の実施の形態4に係る電源スイッチのオフ時の処理フローチャートである。 発明の実施の形態4に係る電源スイッチのオン時の処理フローチャートである。 発明の実施の形態5に係る事前データ書き込み処理のフローチャートである。 発明の実施の形態5に係る電源スイッチのオン時の処理フローチャートである。 発明の実施の形態6に係るバックアップ電源系統を示すブロック図である。 発明の実施の形態6に係る他のバックアップ電源系統を示すブロック図である。 発明の実施の形態6に係る電源スイッチのオン時の処理フローチャートである。
符号の説明
1 メイン基板
2 サブ基板
2b バックアップ電源
2c RAM(揮発性記憶素子)
2d 判定部
2e ダイオード
100 スロットマシン
120 スロットマシン本体
121 ホッパ装置
122 ホッパタンク
130 前扉
131 ゲーム表示部
132 メダル投入口
133 リジェクトボタン
134 スタートスイッチ
135 払出し口
136 導出路
140 ストップボタン
205 電源部
P1、P2,P205 バックアップ電源の配線
WH ワイヤハーネス(ハーネス)

Claims (3)

  1. 遊技に係る抽選処理を行うメイン基板と、前記メイン基板からコマンド信号を受けて演出処理を行うサブ基板と、前記メイン基板及び前記サブ基板に電力を供給する電源部と、前記メイン基板に電力を供給するための第1ワイヤハーネスと、前記サブ基板に電力を供給するための第2ワイヤハーネス及び第3ワイヤハーネスとを備える遊技機において、
    前記電源部に設けられ、電源断時に電力を供給するためのバックアップ電源と、
    前記サブ基板に設けられ、前記バックアップ電源から電力の供給を受ける第1揮発性記憶素子及び第2揮発性記憶素子と、
    電源切断時の前記第1揮発性記憶素子及び前記第2揮発性記憶素子の記憶内容と電源投入時の前記第1揮発性記憶素子及び前記第2揮発性記憶素子の記憶内容とをそれぞれ比較し、この比較結果に基づき前記第2ワイヤハーネスの取り外しの有無又は前記バックアップ電源の劣化を判定する判定部と、を備え、
    前記第1揮発性記憶素子は、前記第2ワイヤハーネスを通じて前記バックアップ電源から電力の供給を受け、
    前記第2揮発性記憶素子は、前記第1ワイヤハーネス又は前記第3ワイヤハーネスを通じて前記バックアップ電源から電力の供給を受け、
    前記判定部は、
    電源切断時に、前記第1揮発性記憶素子及び前記第2揮発性記憶素子の記憶内容をそれぞれ求め、これらを電源切断時の記憶内容としてそれぞれ保持し、
    電源投入時に、前記第1揮発性記憶素子及び前記第2揮発性記憶素子の記憶内容をそれぞれ求め、これらを前記保持した前記電源切断時の記憶内容とそれぞれ比較し、
    前記第1揮発性記憶素子及び前記第2揮発性記憶素子の両方の比較結果がいずれも一致であるとき、前記第2ワイヤハーネスの取り外しがなかったと判定し、
    前記第1揮発性記憶素子及び前記第2揮発性記憶素子の両方の比較結果がいずれも不一致であるとき、前記バックアップ電源が劣化したと判定し、
    前記第1揮発性記憶素子の比較結果が不一致であり、かつ、前記第2揮発性記憶素子の比較結果が一致であるとき、前記第2ワイヤハーネスの取り外しがあったと判定することを特徴とする遊技機。
  2. 遊技に係る抽選処理を行うメイン基板と、前記メイン基板からコマンド信号を受けて演出処理を行うサブ基板と、前記メイン基板及び前記サブ基板に電力を供給する電源部と、前記メイン基板に電力を供給するための第1ワイヤハーネスと、前記サブ基板に電力を供給するための第2ワイヤハーネス及び第3ワイヤハーネスとを備える遊技機において、
    前記電源部に設けられ、電源断時に電力を供給するための第1バックアップ電源及び第2バックアップ電源と、
    前記サブ基板に設けられ、前記第1バックアップ電源から電力の供給を受ける第1揮発性記憶素子及び前記第2バックアップ電源から電力の供給を受ける第2揮発性記憶素子と、
    電源切断時の前記第1揮発性記憶素子及び前記第2揮発性記憶素子の記憶内容と電源投入時の前記第1揮発性記憶素子及び前記第2揮発性記憶素子の記憶内容とをそれぞれ比較し、この比較結果に基づき前記第2ワイヤハーネスの取り外しの有無、又は前記第1バックアップ電源又は前記第2バックアップ電源の劣化を判定する判定部と、を備え、
    前記第2バックアップ電源の容量は、前記第1バックアップ電源の容量よりも小さいものであり、
    前記第1揮発性記憶素子は、前記第2ワイヤハーネスを通じて前記第1バックアップ電源から電力の供給を受け、
    前記第2揮発性記憶素子は、前記第1ワイヤハーネス又は前記第3ワイヤハーネスを通じて前記第2バックアップ電源から電力の供給を受け、
    前記判定部は、
    電源切断時に、前記第1揮発性記憶素子及び前記第2揮発性記憶素子の記憶内容をそれぞれ求め、これらを電源切断時の記憶内容としてそれぞれ保持し、
    電源投入時に、前記第2揮発性記憶素子の記憶内容を求め、これを前記保持した前記第2揮発性記憶素子の前記電源切断時の記憶内容と比較し、この比較結果が不一致であるとき、前記第2バックアップ電源が劣化したと判定し、
    前記第2バックアップ電源が劣化したと判定されなかったとき、前記第1揮発性記憶素子の記憶内容を求め、これを前記保持した前記第1揮発性記憶素子の前記電源切断時の記憶内容と比較し、
    この比較結果が一致であるとき、前記第2ワイヤハーネスの取り外しがなかったと判定し、
    この比較結果が不一致であるとき、前記第2ワイヤハーネスの取り外しがあったと判定することを特徴とする遊技機。
  3. 遊技に係る抽選処理を行うメイン基板と、前記メイン基板からコマンド信号を受けて演出処理を行うサブ基板と、前記メイン基板及び前記サブ基板に電力を供給する電源部と、前記メイン基板に電力を供給するための第1ワイヤハーネスと、前記サブ基板に電力を供給するための第2ワイヤハーネスとを備える遊技機において、
    前記電源部に設けられ、電源断時に電力を供給するための第1バックアップ電源と、
    前記サブ基板に設けられ、電源断時に電力を供給するための第2バックアップ電源と、
    前記サブ基板に設けられ、前記第1バックアップ電源から電力の供給を受ける第1揮発性記憶素子及び前記第2バックアップ電源から電力の供給を受ける第2揮発性記憶素子と、
    電源切断時の前記第1揮発性記憶素子及び前記第2揮発性記憶素子の記憶内容と電源投入時の前記第1揮発性記憶素子及び前記第2揮発性記憶素子の記憶内容とをそれぞれ比較し、この比較結果に基づき前記第2ワイヤハーネスの取り外しの有無、又は前記第1バックアップ電源又は前記第2バックアップ電源の劣化を判定する判定部と、を備え、
    前記第2バックアップ電源の容量は、前記第1バックアップ電源の容量よりも小さいものであり、
    前記第1揮発性記憶素子は、前記第2ワイヤハーネスを通じて前記第1バックアップ電源から電力の供給を受け、
    前記判定部は、
    電源切断時に、前記第1揮発性記憶素子及び前記第2揮発性記憶素子の記憶内容をそれぞれ求め、これらを電源切断時の記憶内容としてそれぞれ保持し、
    電源投入時に、前記第2揮発性記憶素子の記憶内容を求め、これを前記保持した前記第2揮発性記憶素子の前記電源切断時の記憶内容と比較し、この比較結果が不一致であるとき、前記第2バックアップ電源が劣化したと判定し、
    前記第2バックアップ電源が劣化したと判定されなかったとき、前記第1揮発性記憶素子の記憶内容を求め、これを前記保持した前記第1揮発性記憶素子の前記電源切断時の記憶内容と比較し、
    この比較結果が一致であるとき、前記第2ワイヤハーネスの取り外しがなかったと判定し、
    この比較結果が不一致であるとき、前記第2ワイヤハーネスの取り外しがあったと判定することを特徴とする遊技機。
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