JP4928242B2 - スキャナ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、光学素子を動かし対象物との距離を測定する車載用測距装置に関わり、特にレーザを用いた車載用測距装置に用いるスキャナ装置に関するものである。
近年、車両に於いて、先行車両や障害物を検知して物体の情報を運転者に告知し、先行車両との車間距離を所定の距離に保つように自動的に車両の速度を制御するシステムが開発されている。このようなシステムでは、レーザ光等の光ビームを車両の周囲の所定の角度範囲に走査して出射すると共に、その出射した光ビームの反射波を受光して、その光ビームの出射方向に存在する物体の位置や距離等が測距される。
そして、例えば、下記特許文献1では、レーザ光を照射する装置に於いて、投光用レンズを備えたレンズホルダが板バネを介して固定部材に弾性支持され、レンズホルダの上下左右各端面にそれぞれ突出するように固着されたムービングコイルとそれぞれに対応して配置された上記固定部材に固定されたE字型の各ヨークからなる装置が開示されている。この装置によれば、ムービングコイルがレンズホルダの上下左右の各端面に配置されおり、E字型の各ヨークにはマグネットが固定され、マグネットとコイル・ヨークより成る電磁駆動手段でレンズホルダは任意の位置に移動される。これにより、レンズホルダのバランスがよく共振を抑える効果がある。
特開平11−83988号公報
しかしながら、上記特許文献1に開示された装置では、マグネット、コイル、ヨークより成る磁気回路が4組必要となるが、マグネットは高価な部品である。また、ヨークも磁気回路を構成することから、安価な合成樹脂化をすることができず、鉄を使用する必要がある。鉄はマグネットほどではないが高価である。また、コイルについても、銅線や場合によっては更に高価な銅クラッドアルミ線を巻線する必要があり、価格が高くなってしまう。これらが4組必要なことから、上述した装置は高価なものとなってしまう。
磁気回路を減らせば低価格化を図れるが、単純に磁気回路を減らすとレンズホルダのバランスが崩れ、共振が生じ、低性能な装置となってしまう。また、レンズホルダにバランサを設けてコイルとバランスを取ることも考えられるが、コイルの線材はそのロットにより単位長さあたりの質量のばらつきが大きく、バランス取りを完全に行うことできず、十分な性能が得られないものであった。
したがって本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、性能低下を抑えて、低コストで高性能な車載用測距装置に用いられるスキャナ装置を提供することである。
すなわち請求項1に記載の発明は、光学素子と、上記光学素子を備えたホルダと、上記ホルダ外の固定部と、上記固定部に上記ホルダを道路の路面に水平な左右方向と道路の路面に垂直な高さ方向に移動可能に支持する弾性支持部材と、上記ホルダを上記左右方向と上記高さ方向に移動させるために、上記ホルダに備えられたコイルと上記固定部に備えられた磁石より成る駆動手段と、上記固定部に固定され上記光学素子への光を発光する発光手段と、を少なくとも備え、上記ホルダ上記左右方向と上記高さ方向に移動させることによって上記発光手段からの光を上記ホルダの上記光学素子により上記左右方向と上記高さ方向に移動させ投光する車載用測距装置に用いられるスキャナ装置に於いて、上記ホルダに備えられた上記コイルが、上記光学素子に対し上記左右方向では一方の側のみに配されているとともに上記高さ方向では両側に対称に配されていることを特徴とする。
そして、請求項1に記載の発明によれば、性能低下を抑え、低コストで高性能な車載用測距装置に用いるスキャナ装置を提供することができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明に於いて、上記光学素子に対し上記左右方向の一方の側の上記コイルは1つであり上記光学素子に対し上記高さ方向の両側の対称な上記コイルは2つであることを特徴とする。
請求項2に記載の発明によれば、部品点数を削減し、低価格化することができる。
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の発明に於いて、上記光学素子に対し上記左右方向の一方の側の上記コイルは、上記左右方向及び上記高さ方向の夫々において互いに同一の位置に配された複数のコイルで構成されていることを特徴とする。
請求項3に記載の発明によれば、駆動力を高めることができる。
請求項4に記載の発明は、請求項1乃至3の何れか1項に記載の発明に於いて、上記ホルダの上記左右方向の位置及び上記高さ方向の位置を検出する位置検出手段を更に具備し、上記位置検出手段は上記固定部に搭載された部分と上記ホルダを含む可動部に搭載された部分とを備えており、上記位置検出手段のうち上記ホルダに搭載された部分が、上記左右方向について、上記ホルダを含む可動部の重心点に関し、上記左右方向の一方の側の上記コイルと反対側に配されていることを特徴とする。
請求項4に記載の発明によれば、小型化、軽量化することができる。
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の発明に於いて、上記位置検出手段のうち上記ホルダに搭載された部分は上記左右方向に延出したスリット及び上記高さ方向に延出したスリットであることを特徴とする。
請求項5に記載の発明によれば、小型化、軽量化することができる。
請求項6に記載の発明は、請求項4に記載の発明に於いて、上記位置検出手段のうち上記ホルダに搭載された部分は発光素子であることを特徴とする。
請求項6に記載の発明によれば、小型化、軽量化することができる。
請求項7に記載の発明は、請求項4に記載の発明に於いて、上記位置検出手段のうち上記ホルダに搭載された部分は受光素子であることを特徴とする。
請求項7に記載の発明によれば、小型化、軽量化することができる。
請求項8に記載の発明は、請求項1乃至7の何れか1項に記載の発明に於いて、上記光学素子に対し上記左右方向で一方の側のみに配されている上記コイルが上記ホルダに覆われている部分の比率を、上記光学素子に対し上記高さ方向の両側で対称に配されている上記コイルの夫々が上記ホルダに覆われている部分の比率よりも小さくしたことを特徴とする。
請求項8に記載の発明によれば、小型化、軽量化することができる。
請求項9に記載の発明は、請求項に記載の発明に於いて、上記ホルダに搭載された上記位置検出手段の部分のスリットの周辺にリブを設けたことを特徴とする。
請求項9に記載の発明によれば、小型で高性能にできる。
請求項10に記載の発明は、請求項9に記載の発明に於いて、上記ホルダに搭載された上記位置検出手段の部分のスリットの周辺に設けた上記リブの幅は、上記ホルダの他の部分に設けられたリブの幅より広いことを特徴とする。
請求項10に記載の発明によれば、小型で高性能にできる。
請求項11に記載の発明は、請求項乃至請求項10の何れか1項に記載の発明に於いて、上記光学素子は、レンズ機能を有する光学素子であることを特徴とする。
請求項11に記載の発明によれば、部品点数を削減し、低価格化することができる。
本発明によれば、性能低下を抑えて、低コストで高性能なスキャナ装置を提供することができる。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
(第1の実施形態)
図1乃至図14は本発明のスキャナ装置の第1の実施形態を示すもので、図1は本発明の第1の実施形態によるスキャナ装置の2軸アクチュエータを示した斜視図、図2乃至図6は2軸アクチュエータを形成する部組の分解斜視図、図7は2軸アクチュエータを示した側断面図、図8は図7のA−A′線に沿った2軸アクチュエータの断面図、図9は図7のA−A′線に沿った2軸アクチュエータの断面斜視図、図10は図8のB−B′線に沿った2軸アクチュエータの断面図、図11は図8のB−B′線に沿った2軸アクチュエータの断面斜視図、図12は図8のC−C′線に沿った2軸アクチュエータの断面斜視図、図13は2軸アクチュエータを装着したスキャナ装置全体を示した側断面図、図14は本発明の第1の実施形態によるスキャナ装置を用いた車載用測距装置の使用例を示した図である。
図6に示されるように、本実施形態の2軸アクチュエータ1は、バネ受け45と、可動部10と、ベース80及び90と、ヨーク100等を有して構成されている。
先ず、図2を参照して、可動部10の構造について説明する。
可動部10は、大別して、ホルダ11と、基板20と、第1の駆動手段であるXコイル25、第2の駆動手段であるYコイル26a及び26bと、光学素子である投光レンズ28と、ホルダ31とを有して構成される。
図2に示されるように、カーボン繊維入りの液晶ポリマで製作されたホルダ11の中央部には方形状の開口12が形成されており、該開口12の周囲には段状部13が設けられている。そして、図2に於いて、上記開口12の右側には、そのY軸方向を長手方向として延出されたスリット14aと、X軸方向を長手方向として延出されたスリット14bが、位置検出手段としてそれぞれ形成されている。更に、ホルダ11の外縁部分の所定箇所には、Xコイル25、Yコイル26a及び26bを固定するための凸部15、16a及び16bが形成されている。また、ホルダ11の周囲及び上記段上部13には、それぞれ接合面17a及び17bが設けられている。尚、図2に於いて、上記凸部16a及び16bの左右には、図3に示されるもので弾性支持部材として、ベリリウム銅製のワイヤバネ41a〜41hが挿入される複数の孔18a〜18hが設けられている。
上記ホルダ11には、中央部に方形状の開口21が形成された基板20が接着により固定される。この基板20には、上記ホルダ11と同様に、ワイヤバネ41a〜41hが挿入される複数の孔22a〜22hが設けられている。そして、ワイヤバネ41a〜41hは、孔22a〜22hにて、その一端が半田付けにより固定される。尚、ワイヤバネ41a〜41hは、ホルダ11の孔18a〜18hにて接着される。
Xコイル25と、Yコイル26a及び26bは銅線で巻回されているもので、Yコイル26a及び26bは直列に接続されたものである。そして、これらXコイル25、Yコイル26a及び26bは、それぞれ基板20の切り欠き部を介して、ホルダ11の凸部15、16a及び16bに嵌着されている。また、投光レンズ28も、基板20の開口21を介してホルダ11の開口12の段状部13に嵌着されている。尚、図示されないが、Xコイル25、Yコイル26a及び26bの末端部分は半田付けされている。
更に、ホルダ11には、上述した基板20、Xコイル25、Yコイル26a及び26b、投光レンズ28を介して、ホルダ31が取り付けられて固定される。このホルダ31には、上記ホルダ11と同様に形成された方形状の開口32と、スリット14a、14bの光を通すための方形状の開口33が形成されている。上記ホルダ11の段状部13に嵌着された投光レンズ28は、また、ホルダ31の開口32に形成された段状部38に嵌着されて固定される。
更に、このホルダ31には、上述したホルダ11の凸部15、16a、16b、接合面17a、17bと対応する位置にそれぞれ凸部35、36a、36b、接合面39a、39bが設けられている。そして、これら凸部35、36a、36bと凸部15、16a、16bが接着され、上記接合面17aと接合面39a、接合面17bと接合面39bが接着されることにより、ホルダ11とホルダ31が固定されて、可動部10が構成される。
ワイヤバネ41a〜41hの一端は、上述したように基板20を介して、Xコイル25、Yコイル26a、26bと接続されている。そして、Xコイル25の両端には4本、Yコイル26a、26bの両端には4本の8合計本のワイヤバネが接続されている。
図3及び図4に示されるように、ワイヤバネ41a〜41hの他端は、ガラス入りの液晶ポリマ樹脂で製作されたバネ受け45に固定されている。ワイヤバネ41a〜41hは、バネ受け45に形成された方形状の開口48a〜48dに挿入されている。これらの開口48a〜48dは、図示されないが、バネ受け45が基板55と対向する側では、ワイヤバネ41a〜41hより径が僅かに大きい8つの孔となるように形成されており、その孔の部分でワイヤバネ41a〜41hとバネ受け45が接着されている。
上記開口48a〜48dに於いて、ワイヤバネ41a〜41hとバネ受け45が接着されている以外の部分には、シリコンゲルが充填されている。シリコンゲルにより、ワイヤバネ41a〜41hの振動のダンピングが取られている。また、バネ受け45には、投光レンズ28からの光を通すための光路となる方形状の開口46が、その中央部に形成されている。同様に、この開口46に隣接して、後述する発光ダイオード63の光を通すための光路となる円形状の開口47が形成されている。
ところで、可動部10は、8本のワイヤバネ41a〜41hによりX軸方向及びY軸方向に移動可能に支持されていることになる。ここで、可動部10を単純にX軸方向及びY軸方向に移動可能に支持するだけであれば、ワイヤバネは4本で十分である。本実施形態に於いてワイヤバネを8本にしているのは、X軸方向及びY軸方向に最大に移動した時のワイヤバネの1本当たりの応力を減らすためである。すなわち、合成時のバネ定数を同じとすれば、8本の方が4本の場合よりワイヤバネの直径を小さくすることができ、それに伴い、ワイヤバネに発生する応力が小さくなる。
更に、このバネ受け45の、開口48a〜48dの外側には、ネジ78a〜78dに対応したネジ穴49a〜49dが設けられている。また、バネ受け45に於いて、これらのネジ穴49a〜49dが設けられている面と反対側にも、ネジ60a〜60dに対応して、図示されないがネジ穴が設けられている。更に、バネ受け45のY軸方向で上側の面には、ネジ85a、85bに対応したネジ穴50a、50bが、そして図示されないがY軸方向の下側にはネジ95a、95bに対応したネジ穴が、それぞれ設けられている。
バネ受け45のZ軸方向で、図4に於いて右側の面には、基板55に形成された穴58a〜58dを介して、該基板55が、ネジ60a〜60dによって固定される。この基板55は、その中央部に、バネ受け45と同様に投光レンズ28からの光を通すための光路となる方形状の開口56が形成されている。そして、この開口56の周囲には、上述したワイヤバネ41a〜41hを挿通させるための穴57a〜57hと、ネジ60a〜60dによって該基板55をバネ受け45に固定するための穴58a〜58dが設けられている。ワイヤバネ41a〜41hの他端は、穴57a〜57hに挿入されて基板55に半田付けされている。
基板55のバネ受け45と対面する側で、開口47と対向する位置には、位置検出手段を構成する発光ダイオード63が半田付けされて固定されている。更に、基板55からはフレキシブル基板62が延出されて取り付けられており、図示されない制御基板に接続されている。上述したXコイル25、Yコイル26a及び26bは、ワイヤバネ41a〜41hを介して、上記制御基板に接続されている。
一方、バネ受け45のZ軸方向で基板55と反対側には、鉄製のヨーク65が、該ヨーク65に形成された穴70a〜70dを介して、ネジ78a〜78dによって固定される。ヨーク65の中央部には、バネ受け45、基板55と同様に投光レンズ28からの光を通すための光路となる方形状の開口66が形成されている。そして、この開口66の周囲には、上述したワイヤバネ41a〜41hを挿通させるための、方形状に形成された開口69a〜69dと、ネジ78a〜78dによって該ヨーク65をバネ受け45に固定するための穴70a〜70dが設けられている。また、開口66に隣接して、発光ダイオード63の光を通すための光路となる開口67が形成されている。
ヨーク65の外周部には、複数の凸部71a〜71dが形成されている。これらの凸部71a〜71dは、後述するベース80及び90を取り付ける際の位置決め部材となる。更に、ヨーク65には、X磁石75と、Y磁石76a及び76bが接着固定されている。これらのX磁石75、Y磁石76a、76bの磁極については後述する。
鉄製のベース80は、該ベース80に形成された穴84a、84bを介して、バネ受け45に、ネジ85a、85bによって固定されている。このとき、ベース80の穴81a、81bが、ヨーク65の凸部71a、71bのZ軸方向で左側に当て付けられることにより、Z軸方向に対して位置決めされる。尚、ベース80には、ネジ85a、85bを挿通させるための穴84a、84bと、後述するヨーク100を取り付けるための段状部82a、82bと、ネジ穴83a、83bとが設けられている。
上記ベース80と同様に、ベース90は、該ベース90に形成された穴94a、94bを介して、バネ受け45に、ネジ95a、95bによって固定されている。このとき、ベース90の穴91a、91bが、ヨーク65の凸部71c、71dのZ軸方向で左側に当て付けられることにより、Z軸方向に対して位置決めされる。尚、ベース90には、ネジ95a、95bを挿通させるための穴94a、94bと、後述するヨーク100を取り付けるための段状部92a、92bと、ネジ穴93a、93bとが設けられている。
鉄製のヨーク100は、図5及び図6に示されるように、ベース80に設けられたネジ穴83a、83bと、ベース90に設けられたネジ穴93a、93bに、穴102a、102b、102c、102dを介してネジ117a、117b、117c、117dによって固定されている。このとき、ヨーク100は、該ヨーク100の外周部に形成された凸部104a、104bをベース80の段状部82a、82bに、凸部104c、104dをベース90の段状部92a、92bに当て付けることにより、ヨーク65とヨーク100の距離を精密に保っている。
ヨーク100には、X磁石107、Y磁石108a及び108bが接着固定されている。これらX磁石107、Y磁石108a、108bの磁極については後述する。また、ベース80及び90が鉄製であるのは、ヨーク65、100及びX磁石75、107、Y磁石76a、76b、108a、108bと共同して磁気回路を構成するためである。
ヨーク100には、位置検出手段を構成するポジションセンサ111a、111bが固定された基板110が固定されている。
図10及び図11で明らかなように、ポジションセンサ111a、111bは、基板55に装着された発光ダイオード63のZ+方向に配置されている。その間には、スリット14a、14bが、それぞれのポジションセンサ111a、111bと対応するようにホルダ11に配されている。発光ダイオード63が1つに対してポジションセンサが2つという構成になっているが、発光ダイオード63から出た光は広がり、スリット14a、14bの両方を通過し、それぞれのポジションセンサ111a、111bに到達する。光は発光ダイオード26から広がる方向に進むので、2つのスリット14a、14bを通った光がお互いに干渉することはない。
Y軸方向に延出するスリット14aの側では、スリット14aの長手方向と直交する方向のX軸方向への可動部10の動きをポジションセンサ111aで検出し、X軸方向に延出するスリット14bの側では、スリット14bの長手方向と直交する方向のY軸方向への可動部10の動きをポジションセンサ111bで検出しており、そのような向きにポジションセンサ111a、111bは取り付けられている。
ヨーク100には、開口101が設けられている。この開口101は、投光レンズ28への後述するレーザダイオード140からの光路、及びポジションセンサ111a、111への発光ダイオード63からの光路となっている。
基板110は、ヨーク100のネジ穴103a、103bにネジ115a、115bで固定される。この基板110は、固定の際に、投光レンズ28のXY軸方向の位置が、後述するレンズ141、142の光軸と一致する等の所望の位置となったときに、ポジションセンサ111a、111bの出力が0位置を示す出力となるように、XY平面内での位置調整がなされる。基板110は、フレキシブル基板113で図示されない制御基板に接続され、ポジションセンサ111a、111bは制御基板と接続されていることになる。
以上のように構成された機構は、可動部10を動かす2軸アクチュエータ1と称する。
2軸アクチュエータ1は、図13に示されるように、ガラス繊維入りのポリフェニリンサルファイト樹脂製の本体130に設けられた台座131a〜131c(131bは図示されない)上に、ベース90に設けられたネジ穴(図示せず)を介してネジ132a〜132c(132b、132cは図示されない)を締めることにより固定されている。台座131a〜131cが3箇所設けられているのは、がたつきがなく固定するためである。
本体130には、真鍮製の鏡枠133を介してレンズ141、142も固定されている。レンズ141、142は鏡枠133に接着され、この鏡枠133は、図示されないネジによって本体130に固定されている。鏡枠133にはネジ穴が設けられており、引きビスの形式で固定される。このとき、Z軸方向に鏡枠133の位置が動かされ、投光レンズ28を通して投光される光の大きさが所望の大きさになるように調整される。
本体130には、更に基板135に半田付けされたレーザダイオード140が、図示されないネジにより固定されている。
次に以上のように構成された本実施形態のスキャナ装置について、その動作を説明する。
図14は、本実施形態のスキャナ装置が用いられる車載用測距装置を簡略に示した図である。
図14に於いて、レーザダイオード140より発光されたレーザ光は、レンズ141及び142を介し、ワイヤバネ41に支持されたホルダ11、31の投光レンズ28が、図示矢印F方向(左右方向)に動かされることにより、図示矢印Gのように左右に振られて投光される。投光された光144は、障害物145に当たって反射され、その反射光147は受光レンズ148を介してフォトディテクタ149に至る。これにより、図示されない電気回路によって本装置から障害物145までの距離が計算される。
尚、実際には、投光レンズ28は左右方向だけでなく、上下方向にも振られ、これに従って光も上下方向に振られる。また、ここでは複数のワイヤバネ41a〜41hをワイヤバネ41として説明した。
次に、投光レンズ28を上下左右に動かす仕組みについて、更に詳細に説明する。
図8、図10及び図11に示されるように、Xコイル25はX磁石75、107に挟まれている。X磁石75、107の磁極は、図10に示されるとおりで、表面に2つの磁極が現れる、いわゆる異極着磁がなされている(異極着磁の境目は破線で示される)。Xコイル25の辺120、121には、図示矢印E1 、E2 の向きの磁界が及ぶ。Xコイル25の辺120、121に流れる電流の向きは逆であり、及ぶ磁界の向きE1 、E2 も逆であるので、発生する力の向きは同じである。力の向きは、電流の向きと磁界の向きに垂直なX軸方向となる。
Xコイル25の辺120、121以外の辺には、Y軸方向の力が発生するが、図示矢印E1 、E2 の磁界から受けるカの向きが逆向きとなりキャンセルするので、Y軸方向に動くことはない。
これにより、Xコイル25に電流を流すことで、ホルダ11、31及びそれに取り付けられた投光レンズ28をX軸方向に動かすことができる。
一方、図7、図8及び図12に示されるように、Yコイル26a、26bは各々Y磁石76a、108a及び76b、108bに挟まれている。Y磁石76a、108a、76b、108bの磁極は、図7に示されるとおりで、表面に2つの磁極が現れるいわゆる異極着磁がなされている(異極着磁の境目は破線で示す)。Yコイル26aの辺122、123には、図示矢印D1 、D2 の向きの磁界が及ぶ。Yコイル26aの辺122、123に流れる電流の向きは逆であり、及ぶ磁界の向きD1 、D2 も逆であるので、発生する力の向きは同じである。力の向きは、電流の向きと磁界の向きに垂直なY軸方向になる。
Yコイル26bの辺124、125には、図示矢印D3 、D4 の向きの磁界が及ぶ。Yコイル26bの辺124、125に流れる電流の向きは逆であり、及ぶ磁界の向きD3 、D4 も逆であるので、発生する力の向きは同じである。カの向きは、電流の向きと磁界の向きに垂直なY軸方向となる。
Yコイル26a、26bの辺122、123、124、125以外の辺には、X軸方向の力が発生するが、矢印D1 、D4 と矢印D2 、D3 の磁界から受ける力の向きが逆向きになりキャンセルするので、X軸方向に動くことはない。
Yコイル26a、26bで発生するY軸方向の力は2つのコイルで同じ向きになるように配線される。これにより、Yコイル26a、26bに電流を流すことで、ホルダ11、31及びそれに取り付けられた投光レンズ28をY軸方向に動かすことができる。
投光レンズ28のX軸方向、Y軸方向の位置は、上述したように、発光ダイオード63の光をポジションセンサ111a、111bで受光することにより検出される。この位置情報を基に制御をかけ、所定の位置に動くように、Xコイル25、Yコイル26a及び26bに電流が流される。
尚、本実施形態のスキャナ装置を用いた車載用測距装置は、主に自動車に搭載されるが、その際にX軸方向が道路に水平になるように、Y軸方向が垂直になるように設置される。すなわち、投光レンズ28をX軸方向に動かした場合、レーザダイオード140からの光は、道路に水平な左右方向に動き、Y軸方向に動かした場合、道路に垂直な高さ方向に動く。
本実施形態のように、ワイヤバネ等で弾性支持した可動部10では、駆動カの合力が働く駆動点と、可動部の重心点を一致させることが性能を高める上で重要である。駆動点と重心点にずれがあると、ワイヤバネ等の支持部材の固有振動モードを励起してしまい、共振が生じ、上述した位置制御の制御帯域が狭くなり、移動速度を速くできない等の問題が起きてしまう。
本実施形態では、図3及び図9で明らかなように、可動部10に搭載されたXコイル25、Yコイル26a及び26bは、Y軸方向について、Xコイル25の中心を通る線O1 を含むZX平面に関して対称に配置されている。この他の可動部10を構成するホルダ11、31等も同ZX平面に関して対称形状になっており、可動部10のY軸方向の重心点の位置は、Xコイル25の中心を通る線O1 を含むZX平面内となる。ホルダ11等の部品は、大量生産しても形状のばらつきは小さく、それによる重心点の位置のずれは無視することができる。Xコイル25、Yコイル26a、26bについては、それらを作っているコイル線のロットにより線径が微妙に変化し、単位長さあたりの質量がばらついてしまう。その結果、完成したコイルの質量もコイルの線のロットが変わると変化する。
また、線材をコイルにする巻線も、巻線のロットや巻線する機械が変わったりすると、巻線時の線材にかかるテンションが変わり、線材の伸び具合が変わってしまう。結果として、使用する元の線材の長さが変わってきてしまうので、巻線ロットが変わってもコイルの質量が変化する。
一方、ロット間のばらつきはあるが、同一ロット内でのばらつきは、ホルダ11頭の部品と同様に小さく、それによる質量ばらつきは無視することができる。
Xコイル25は1つであるので、Xコイル25の質量が変化しても、その重心はXコイル25の中心を通る線O1 を含むZX平面内にある。Yコイル26a、26bは2つであるが、個々のコイルのばらつきは小さいので、2つのコイルの質量はほぼ同一となる。よって、ロットによってYコイル26a、26bの質量が変化しても、2つのYコイル26a、26bのY軸方向の重心点の位置は、それらの中間位置のXコイル25の中心を通る線O1 を含むZX面内となる。よって、本実施形態では、Xコイル25、Yコイル26a、26bの質量が変化しても、それらがY軸方向について、Xコイル25の中心を通る線O1 を含むZX平面に関して対称に配置されているので、可動部10のY軸方向の重心点の位置は、Xコイル25の中心を通る線O1 を含むZXを平面内で変わることはない。
投光レンズ28をX軸方向に動かす場合は、上述したようにXコイル25に電流を流す。このとき、駆動点のY軸方向の位置は、Xコイル25のY軸方向中心のXコイル25の中心を通る線O1 を含むZX平面内となる。
以上より、本実施形態によれば、投光レンズ28をX軸方向に動かすとき、移動方向と直交するY軸方向に駆動点と重心点が一致しているので、支持部材の共振モードの励起を抑えられ、制御帯域を広く取ることができる。
尚、Z軸方向については述べていないが、駆動点と重心点を一致させるように、Xコイル25、Yコイル26a、26bが配置されており、共振に悪影響を及ぼさない。
次に、Z軸方向について、詳細に説明する。
図9に示されるように、Xコイル25、Yコイル26a、26bのZ軸方向の中心は、同一XY平面に配置されている(図9はこのXY平面での断面図)。Xコイル25、Yコイル26a、26bのZ軸方向重心点は、このXY平面内となる。また、Xコイル25及びYコイル26a、26bによる駆動点の位置も、このXY平面内となる。可動部10のXコイル25、Yコイル26a、26bを除いたZ軸方向の重心点の位置と、この平面が一致するように設計することで、可動部10全体の重心点と駆動点は一致している。Xコイル25、Yコイル26a、26bの質量が変化しても、各々のコイルのZ軸方向の重心点はZ軸方向中心位置であるので、Z軸方向に重心点がずれることはない。X軸方向については移動する方向であり、重心点と駆動点は一致していなくても良い。
次に、投光レンズ28をY軸方向に動かす場合であるが、投光レンズ28をY軸方向に動かす場合は、2つのYコイル26a、26bに電流が流れる。Yコイル26a、26bは、ZX平面に対称に配置されているので、X軸方向には同一の位置にある。X軸方向の駆動点の位置は、Yコイル26a、26bのX軸方向中心のYコイル12a、12bの中心を通る線O2 を含むYZ平面内となる。
可動部10に搭載されたYコイル26a、26bは、Y軸方向について、Yコイル26a、26bの中心を通る線O2 を含むYZ平面に関して対称に配置されているが、Xコイル25は対称に配置されていない。しかし、ホルダ11、31のスリット14a、14bの配置部分を大きくX軸方向の一側に突出させることによって、Xコイル25とバランスをとり、可動部10の重心点がYコイル26a、26bの中心を通る線O2 を含むYZ平面内にあるようにされている。
ここで、X軸方向への移動で述べたように、ロットによりXコイル25、Yコイル26a、26bの質、量が変化する。Yコイル26a、26bの質量が変化しても、Y軸方向について、Yコイル26a、26bの中心を通るO2 を含むYZ平面に関して対称に配置されているので重心点は移動しないが、Xコイル25の質量が変化すると、対称に配置されていないので、X軸方向に重心点が移動し、駆動点とのずれが生じ、支持部材の共振モードが励起され、制御帯域が狭くなる。
尚、Z軸方向については、Y軸方向への移動の時と同様に駆動点と重心点は一致している。Y軸方向は移動方向であり、駆動点と重心点は一致していなくてよい。
本実施形態のスキャナ装置は、車輌に取り付けられるもので、路面に水平な左右方向に一通り光を振った後に路面に垂直な高さに方向の位置を変え、異なる高さで路面に水平な左右方向に一通り光を振るという動作を基本として働く。左右方向への動きは連続動作であるが、高さ方向への動作は間欠動作となる。したがって、左右方向への移動速度は大きいが、高さ方向への移動速度は小さくてもよく、高さ方向(Y軸方向)の制御帯域は狭くても良い。
本実施形態のコイル配置であれば、性能が必要な左右方向(X軸方向)の制御帯域は広く、高さ方向(Y軸方向)の制御帯域は狭いが、実使用上十分な性能が得られ、装置全体としては必要な性能が確保でき、性能を低下させることなく、高価な磁石、コイル等より成る磁気回路を減少させ、低価格化を図ることができる。特に、本実施形態のように、Xコイルを1つ、Yコイルを2つとする構成が、最小の数量のコイルによる構成であり、低価格化の効果が大きくなる。勿論、要求される駆動力によってはコイルの数を増やしても良く、その場合でも両移動方向の垂直方向に対称に配置するより必要な性能を確保しつつ、低価格化を図ることができる。
また、本実施形態では、Xコイル25を、例えば図2に於いてX軸方向で投光レンズ28の左側に、可動部10の移動量以上の範囲で光を遮りスポットを作るため移動方向に大きな面積が必要で大型化しがちなスリット14a、14bを、Xコイル25と反対側(投光レンズ28の右側)に設け、可動部10のX軸方向のバランスを取っている。スリット14a、14bの配置部でバランス取りを行うことでバランスを取るのが容易になり、別途バランサを付加したり、バランスを取るためだけに可動部10を大型化したりする必要がなくなり、小型、軽量化を図ることができる。また、Xコイル25が大きく重い等の理由からバランサ等が必要な場合でも、バランサの大きさや、形状の大型化を抑制することができ、小型、軽量化を図ることができる。
更に、上述したように、スリット14a、14b部分は大きいので、コイルを両移動方向の垂直方向に対称に配置している場合は、可動部10にスリット14a、14bを配置するのが難しく、その分大型化してしまいがちである。そこで、本実施形態では、Xコイルを対称に配置しないことにより、その部分にスリット14a、14bを配置することができ、その点でも小型化を図ることができる。
本実施形態では、位置検出手段として、発光ダイオード、ポジションセンサ、スリットを用い、スリットを移動させることによって、投影される光を移動させて位置検出を行っている。しかしながら、スリットを移動させるのではなく、発光ダイオード、ポジションセンサの何れかを可動部に搭載して移動させ、他方は固定部に載置して位置検出を行うこともできる。この場合も、可動部に搭載するものを、先のスリットの位置に搭載しても良い。この場合でも、Xコイル25と反対側の位置にあるので、X軸方向のバランスをとることが容易になり、小型、軽量化を図ることができる。位置検出手段が、この他の方式であっても、その一部を可動部の上記の位置に搭載することにより、同様の効果を得ることができる。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態を説明する。
図15及び図16は本発明の第2の実施形態を示すもので、図15は本発明の第2の実施形態によるスキャナ装置の2軸アクチュエータを形成する部組の分解斜視図、図16は可動部の正面図である。
尚、以下に述べる第2の実施形態に於いては、図1乃至図14に示される第1の実施形態のスキャナ装置と同一の部分には同一の参照番号を付して、その図示及び説明は省略する。
この第2の実施形態では、上述した第1の実施形態と可動部10のホルダ11、31のX軸方向のXコイル側の端部の形状が異なっている。すなわち、ホルダ31のX軸方向に於けるXコイル側の端部の凸部155が、上述した第1の実施形態のそれより小さく形成されており、Xコイル25のホルダ31に覆われていない露出部が多くなっている。同様に、ホルダ11についてもホルダ31と同じ形状になっており、X軸方向に於けるXコイル側の端部の凸部が小さく形成されている。
図16に示されるように、Xコイル25ではホルダ11、31を小さくし、Xコイル25はその4辺のうち1辺だけがホルダで覆われており、覆われている部分156の比率を小さくしている。一方、Yコイル16a、16bについては、ホルダ11、31はそのままで、その4辺のうち3辺がホルダで覆われており、覆われている部分157a、157bの比率は大きくなっている。
この他の構成、動作は、上述した第1の実施形態と同じである。
本第2の実施形態によれば、対称的に配置されないXコイル25の配置部分で、ホルダ11、31を切り欠き、Yコイル26a、26bに比べてホルダで覆われている部分の比率を小さくしていることで、Xコイル25の部分の質量を小さくすることができる。これにより、X軸方向のバランスをとるのに、X軸方向でXコイル25と反対側の質量や大きさを抑えることができ、可動部10を小型化、軽量化することができる。
尚、Yコイル26a、26bの配置部分をXコイル25と同様にホルダ11、31を切り欠くと、可動部10の剛性が低下し、制御が難しくなる等の問題が生じるため、Xコイル25の配置部分のみを切り欠いている。
(第3の実施形態)
次に、本発明の第3の実施形態を説明する。
図17は、本発明の第3の実施形態によるスキャナ装置の2軸アクチュエータの断面図である。
尚、以下に述べる第3の実施形態に於いては、図1乃至図14に示される第1の実施形態のスキャナ装置と同一の部分には同一の参照番号を付して、その図示及び説明は省略する。
図17に示されるように、本発明の第3実施形態では、ホルダ11の周辺部のリブ160、161の形状に加えて、スリット14a、14bの周辺にもリブ162a、162bが追加されている。リブ162a、162bの幅H3は、リブ160の幅H1より大きくとられている。また、同じホルダ11の周辺部のリブ形状でも、スリット14a、14bの近傍のリブ161の幅H2も、その他のリブ160の幅H1より大きくとられている。図示されないが、ホルダ31側についても、同様にリブが設けられている。
本第2の実施形態によれば、スリット14a、14bの周辺にリブ162a、162bを設けることで、この部分の質量を増加させ、対称的に配置されないXコイル25と、X軸方向に於けるバランスをとるのが容易となり、小型化することができる。このとき、単純にスリット14a、14b付近を大きくするのでなく、リブ形状とすることで、この部分の剛性を上げることができ、単純な大型化による剛性低下を防ぐことができる。更に、可動部10の固有振動数を高め、制御帯域を広く取ることができ、高性能な装置となる。
そして、スリット14a、14b付近のリブ形状の幅H2、リブ162a、162bの幅H3をその他のリブ160の幅H1より大きくすることで、よりその効果を高めることができる。
(第4の実施形態)
次に、本発明の第4の実施形態を説明する。
図18は、本発明の第4の実施形態によるスキャナ装置の2軸アクチュエータの断面図である。
尚、以下に述べる第4の実施形態に於いては、図1乃至図14に示される第1の実施形態のスキャナ装置と同一の部分には同一の参照番号を付して、その図示及び説明は省略する。
本第4の実施形態では、上述した第1の実施形態と異なり、Xコイルが1つではなく、2つのXコイル165a、165bが用いられている。上述した第1の実施形態では、Xコイル25をホルダ11、31で挟み込んでいたが、Xコイル165a、165bをホルダ11のZ軸方向の両側に配置している。Xコイル165a、165bは、各々ホルダ11の凸部166a、166bに挿入され、接着により固定されている。更に、接着剛性を高めるために、コイル165a、165bとホルダ11の間隙167a、167bに接着剤が充填されている。Xコイル165a、165bは同一形状のコイルであり、Z軸方向から見たとき、XY平面内の同じ位置に配置されていることになる。Xコイル165a、165bは、直列接続され、この状態で上述した第1の実施形態のXコイル25と同様に接続されている。
本第4の実施形態によれば、上述した第1の実施形態のように、Xコイル25をホルダ11、31で挟み込んでおらず、Xコイル165a、165bが直接X磁石75、105に対向している。このため、Xコイル165aとX磁石75の距離168a、Xコイル165bとX磁石107の距離168bを、ホルダがない分小さくすることができる。磁気回路の構成にもよるが、一般に磁石に近いほど磁界の強さは大きく、同じ電流のとき磁界より受ける力は大きくなる。よって、駆動力の大きい装置とすることができる。
逆に、駆動力が同じで良ければ、Xコイル165a、165bの大きさを小さくすることができ、小型、軽量化を図ることができる。また、X磁石の大きさを小さくすることも可能であり、高価な磁石を小型化し、低価格化を図ることもできる。
以上、本発明は上述した実施形態に制限されることなく、さまざまに変形することができる。磁石とコイルの配置は、この他にもさまざまなものが考えられる。例えば、Yコイルを第4の実施形態のXコイルと同様に磁石と直接に対向するような配置としても良い。また、特開平11−83988号公報に記載されているような、コイルの内側に鉄製ヨークがあり、コイルの外側から磁界が及ぶような磁気回路であっても、本発明を適用することができる。
光学系についても、今回の構成に限ったことではなく、さまざまな光学系に適用することができる。また、光学素子はレンズに限ったことではなく、回折格子などであっても良い。投光レンズ28から出射したレーザ光は、投光レンズと異なる別のレンズで受光されるとしたが、再び投光レンズで受光し、受光した光を、例えば、光路分割素子で分離して検出するような光学系であっても良い。
更に、上述した実施形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件の適当な組合せにより種々の発明が抽出され得る。例えば、実施形態に示される全構成要件から幾つかの構成要件が削除されても、発明が解決しようとする課題の欄で述べた課題が解決でき、発明の効果の欄で述べられている効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成も発明として抽出され得る。
本発明のスキャナ装置の第1の実施形態を示すもので、本発明の第1の実施形態によるスキャナ装置の2軸アクチュエータ1を示した斜視図である。 本発明のスキャナ装置の第1の実施形態を示すもので、2軸アクチュエータ1を形成する可動部10の構成を示す分解斜視図である。 本発明のスキャナ装置の第1の実施形態を示すもので、2軸アクチュエータ1を形成する可動部10、バネ受け45及びワイヤバネ41a〜41hを示した外観斜視図である。 本発明のスキャナ装置の第1の実施形態を示すもので、2軸アクチュエータ1のバネ受け45及びその周辺部の構成を示す分解斜視図である。 本発明のスキャナ装置の第1の実施形態を示すもので、2軸アクチュエータ1を形成するヨーク100及びその周辺部の分解斜視図である。 本発明のスキャナ装置の第1の実施形態を示すもので、2軸アクチュエータ1のバネ受け45、ベース80、90及びヨーク100の取り付け状態を示す分解斜視図である。 本発明のスキャナ装置の第1の実施形態を示すもので、2軸アクチュエータを示した側断面図である。 本発明のスキャナ装置の第1の実施形態を示すもので、図7のA−A′線に沿った2軸アクチュエータの断面図である。 本発明のスキャナ装置の第1の実施形態を示すもので、図7のA−A′線に沿った2軸アクチュエータの断面斜視図である。 本発明のスキャナ装置の第1の実施形態を示すもので、図8のB−B′線に沿った2軸アクチュエータの断面図である。 本発明のスキャナ装置の第1の実施形態を示すもので、図8のB−B′線に沿った2軸アクチュエータの断面斜視図である。 本発明のスキャナ装置の第1の実施形態を示すもので、図8のC−C′線に沿った2軸アクチュエータの断面斜視図である。 本発明のスキャナ装置の第1の実施形態を示すもので、2軸アクチュエータを装着したスキャナ装置全体を示した側断面図である。 本発明の第1の実施形態によるスキャナ装置を用いた車載用測距装置の使用例を示した図である。 本発明の第2の実施形態を示すもので、第2の実施形態によるスキャナ装置の2軸アクチュエータを形成する部組の分解斜視図である。 本発明の第2の実施形態を示すもので、可動部の正面図である。 本発明の第3の実施形態によるスキャナ装置の2軸アクチュエータの断面図である。 本発明の第4の実施形態によるスキャナ装置の2軸アクチュエータの断面図である。
符号の説明
1…2軸アクチュエータ、10…可動部、11、31…ホルダ、14a、14b…スリット、20、55…基板、25…Xコイル、26a、26b…Yコイル、28…投光レンズ、41a〜41h…ワイヤバネ、45…バネ受け、63…発光ダイオード、65、100…ヨーク、75、107…X磁石、76a、76b、108a、108b…Y磁石、80、90…ベース、111a、111b…ポジションセンサ、130…本体、140…レーザダイオード、141、142…レンズ、148…受光レンズ、149…フォトディテクタ。

Claims (11)

  1. 光学素子と、上記光学素子を備えたホルダと、上記ホルダ外の固定部と、上記固定部に上記ホルダを道路の路面に水平な左右方向と道路の路面に垂直な高さ方向に移動可能に支持する弾性支持部材と、上記ホルダを上記左右方向と上記高さ方向に移動させるために、上記ホルダに備えられたコイルと上記固定部に備えられた磁石より成る駆動手段と、上記固定部に固定され上記光学素子への光を発光する発光手段と、を少なくとも備え、上記ホルダ上記左右方向と上記高さ方向に移動させることによって上記発光手段からの光を上記ホルダの上記光学素子により上記左右方向と上記高さ方向に移動させ投光する車載用測距装置に用いられるスキャナ装置に於いて、
    上記ホルダに備えられた上記コイルが、上記光学素子に対し上記左右方向では一方の側のみに配されているとともに上記高さ方向では両側に対称に配されていることを特徴とするスキャナ装置。
  2. 上記光学素子に対し上記左右方向の一方の側の上記コイルは1つであり上記光学素子に対し上記高さ方向の両側の対称な上記コイルは2つであることを特徴とする請求項第1に記載のスキャナ装置。
  3. 上記光学素子に対し上記左右方向の一方の側の上記コイルは、上記左右方向及び上記高さ方向の夫々において互いに同一の位置に配された複数のコイルで構成されていることを特徴とする請求項1に記載のスキャナ装置。
  4. 上記ホルダの上記左右方向の位置及び上記高さ方向の位置を検出する位置検出手段を更に具備し、
    上記位置検出手段は上記固定部に搭載された部分と上記ホルダを含む可動部に搭載された部分とを備えており、
    上記位置検出手段のうち上記ホルダに搭載された部分が、上記左右方向について、上記ホルダを含む可動部の重心点に関し、上記左右方向の一方の側の上記コイルと反対側に配されていることを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載のスキャナ装置。
  5. 上記位置検出手段のうち上記ホルダに搭載された部分は上記左右方向に延出したスリット及び上記高さ方向に延出したスリットであることを特徴とする請求項4に記載のスキャナ装置。
  6. 記位置検出手段のうち上記ホルダに搭載された部分は発光素子であることを特徴とする請求項4に記載のスキャナ装置。
  7. 記位置検出手段のうち上記ホルダに搭載された部分は受光素子であることを特徴とする請求項4に記載のスキャナ装置。
  8. 上記光学素子に対し上記左右方向で一方の側のみに配されている上記コイルが上記ホルダに覆われている部分の比率を、上記光学素子に対し上記高さ方向の両側で対称に配されている上記コイルの夫々が上記ホルダに覆われている部分の比率よりも小さくしたことを特徴とする請求項1乃至7の何れか1項に記載のスキャナ装置。
  9. 上記ホルダに搭載された上記位置検出手段の部分のスリットの周辺にリブを設けたことを特徴とする請求項に記載のスキャナ装置。
  10. 上記ホルダに搭載された上記位置検出手段の部分のスリットの周辺に設けた上記リブの幅は、上記ホルダの他の部分に設けられたリブの幅より広いことを特徴とする請求項9に記載のスキャナ装置。
  11. 上記光学素子は、レンズ機能を有する光学素子であることを特徴とする請求項乃至請求項10の何れか1項に記載のスキャナ装置。
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