JP4927419B2 - 圧電磁器組成物及びこれを用いた圧電素子 - Google Patents

圧電磁器組成物及びこれを用いた圧電素子 Download PDF

Info

Publication number
JP4927419B2
JP4927419B2 JP2006075700A JP2006075700A JP4927419B2 JP 4927419 B2 JP4927419 B2 JP 4927419B2 JP 2006075700 A JP2006075700 A JP 2006075700A JP 2006075700 A JP2006075700 A JP 2006075700A JP 4927419 B2 JP4927419 B2 JP 4927419B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
piezoelectric
ceramic composition
piezoelectric ceramic
mass
contained
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2006075700A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2007246371A (ja
Inventor
清 松田
聡 藤田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NGK Spark Plug Co Ltd
Original Assignee
NGK Spark Plug Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NGK Spark Plug Co Ltd filed Critical NGK Spark Plug Co Ltd
Priority to JP2006075700A priority Critical patent/JP4927419B2/ja
Publication of JP2007246371A publication Critical patent/JP2007246371A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4927419B2 publication Critical patent/JP4927419B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Compositions Of Oxide Ceramics (AREA)

Description

本発明は、圧電磁器組成物及び圧電素子に関する。更に詳しくは、機械的強度が向上された鉄含有チタン酸ジルコン酸鉛系組成を有する圧電磁器組成物及び圧電素子に関する。
従来より、優れた圧電性を発揮できる圧電磁器組成物として、チタン酸ジルコン酸鉛(チタン酸ジルコン酸スズ酸鉛)が知られている。このチタン酸ジルコン酸鉛においては、下記特許文献1に酸化鉄を含有させることにより、圧電特性が向上されることが示されている。
特公昭38−10076号公報
しかし、上記特許文献1による酸化鉄を含有するチタン酸ジルコン酸鉛系の圧電磁器組成物は機械的強度が比較的小さい。このため、切削加工及び研磨加工等の機械加工を行うと欠損や割れ等の不具合を生じ易いという問題がある。更に、圧電素子においては、例えば、ランジュバン型トランスデューサー等の圧電素子では、素子を基体にボルト締めして使用することがある。即ち、圧電磁器組成物に応力負荷がかかったままの状態で使用されることがある。このような圧電素子の使用においても、十分な信頼性を確保できるように、圧電特性を維持しつつ、更に機械的強度を向上させることが望まれている。
本発明は、上記課題を解決するものであり、機械的強度が向上された鉄含有チタン酸ジルコン酸鉛系組成を有する圧電磁器組成物及び圧電素子を提供することを目的とする。
本発明は、以下に示す通りである。
〕Pb、Zr、Ti、アルカリ土類金属元素M、Fe及びMnを含有し、
上記Mは、Sr、Mg、Ca及びBaのうちの少なくとも1種であり、
Pb、Zr、Ti及び上記Mの組成を式(Pb/M1−s)(Zr/Ti1−u)Oで表した場合に、0.91≦s≦0.98、且つ0.515≦u≦0.548を満たす複合酸化物を主成分とし、且つSbを実質的に含有せず、
Pb、M、Zr及びTiを、各々PbO、MCO、ZrO及びTiOに換算した合計含有量を100質量部とした場合に、上記FeをFe換算で0.15質量部以上含有し、且つMnをMnO換算で0.005〜0.38質量部含有することを特徴とする圧電磁器組成物。

〕上記Feの含有量はFe換算で0.15〜0.58質量部である上記〔1〕乃至〔3〕のうちのいずれかに記載の圧電磁器組成物。
〕上記アルカリ土類金属元素MがSrである上記〔〕又は〔〕に記載の圧電磁器組成物。
〕上記〔1〕乃至〔〕のうちのいずれかに記載の圧電磁器組成物からなる圧電体と、該圧電体に接する少なくとも一対の電極とを備えることを特徴とする圧電素子。
本発明の圧電磁器組成物によれば、優れた圧電特性が発揮される酸化鉄を含有するチタン酸ジルコン酸鉛系圧電磁器組成物において、機械的強度を向上させることができる。
Feの含有量がFe換算で0.15〜0.58質量部である場合は、特に優れた圧電性能が得られる。
アルカリ土類金属元素MがSrである場合は、Sr以外のアルカリ土類金属元素Mを用いた場合に比べてより優れた圧電性能が得られる。
本発明の圧電素子によれば、優れた圧電特性が発揮される酸化鉄を含有するチタン酸ジルコン酸鉛系圧電磁器組成物を用いた圧電素子であって、機械的強度に優れた圧電素子とすることができる。
本発明について、以下詳細に説明する。
[1]圧電磁器組成物
本発明の圧電磁器組成物は、Pb、Zr、Ti、アルカリ土類金属元素M、Fe及びMnを含有し、上記Mは、Sr、Mg、Ca及びBaのうちの少なくとも1種であり、Pb、Zr、Ti及び上記Mの組成を式(Pb /M 1−s )(Zr /Ti 1−u )O で表した場合に、0.91≦s≦0.98、且つ0.515≦u≦0.548を満たす複合酸化物を主成分とし、且つSbを実質的に含有せず、Pb、M、Zr及びTiを、各々PbO、MCO 、ZrO 及びTiO に換算した合計含有量を100質量部とした場合に、上記FeをFe 換算で0.15質量部以上含有し、且つMnをMnO 換算で0.005〜0.38質量部含有することを特徴とする。
上記「s」は、PbとMとの合計量に対するPbのモル比を表す。このsは後述するMのモル比tとの相関においてs+t=1を満たす。このsは0.91≦s≦0.98である。0.91未満又は0.98を超えると圧電性能が十分に得られ難い。また、特に0.91未満では耐熱性能も低下しがちである。このsは0.92≦s≦0.975が好ましく、0.925≦s≦0.970がより好ましく、0.930≦s≦0.965が更に好ましく、0.935≦s≦0.960がより更に好ましく、0.940≦s≦0.960が特に好ましい。上記範囲ではより優れた圧電特性を得ることができる。例えば、電気機械結合係数Kpが50%以上となる圧電特性が得られる。
上記「アルカリ土類金属元素M」(以下、単に「元素M」ともいう)は、Sr、Mg、Ca及びBaのうちの少なくとも1種である。また、例えば、元素Mが2種含有され、2種の元素Mを各々M1及びM2とすると、M1とM2との合計量に対するM1のモル比をx、M2のモル比をyとした場合、x+y=1であり、0<x<1且つ0<y<1である。3種の元素Mが含有される場合には、同様に、各々M1、M2及びM3とすると、M1とM2とM3との合計量に対するM1のモル比をx、M2のモル比をy、M3のモル比をz、とした場合、x+y+z=1であり、0<x<1、0<y<1且つ0<z<1である。
元素Mは、上記4種のアルカリ土類金属元素のいずれを用いてもよいが、これらのなかでもSrのみ又はSrを主成分とすることが好ましい。元素MがSrのみ又はSrを主成分とすることにより、他の上記アルカリ土類金属元素を含有する場合に比べて優れた圧電性能を発揮できる。Srを含有する場合の元素Mの全量に対するSrの割合は特に限定されないが、上記4種のアルカリ土類金属元素の合計を100モル%とした場合に、Srの割合は80〜100モル%であることが好ましく、90〜100モル%であることが好ましく、100モル%(Srのみ)であることが特に好ましい。
上記「u」は、ZrとTiとの合計量に対するZrのモル比を表す。このuは後述するTiのモル比であるwとの相関においてu+w=1を満たす。このuは0.515≦u≦0.548である。0.515未満又は0.548を超えると圧電性能が十分に得られ難い。このuは0.518≦u≦0.548が好ましく、0.520≦u≦0.547がより好ましく、0.525≦u≦0.547が更に好ましく、0.525≦u≦0.546がより更に好ましく、0.528≦u≦0.546が特に好ましく、0.530≦u≦0.545がより特に好ましい。上記範囲ではより優れた圧電特性を得ることができる。例えば、電気機械結合係数Kpが50%以上となる圧電特性が得られる。尚、このuの値はEPMAにより測定できる。
また、本発明の圧電磁器組成物は、Feを含有する。Feはどのような形態で含有されてもよく、例えば、他の金属元素と複酸化物を形成して含有されていてもよいが、通常、酸化鉄として含有される。この酸化鉄はどのような酸化状態(酸化数)であってもよい。例えば、Fe、FeO、Fe等が挙げられる。これらは1種のみが含有されてもよく、2種以上が含有されてもよい。
更に、Feの含有量は、Pb、M、Zr及びTiを、各々PbO、MCO、ZrO及びTiOに換算した合計含有量を100質量部とした場合に、Fe換算で0.15質量部以上である。即ち、この含有量を「α」質量部とした場合、0.15≦αである。0.15未満であると圧電性能が十分に得られ難い。このαは0.15≦α≦1(より好ましくは0.15≦α≦0.8、更に好ましくは0.15≦α≦0.6)が好ましい。この範囲では優れた圧電性能と高い機械的強度を両立させることができる。例えば、電気機械結合係数Kpが50%以上であり、且つ圧縮強度が2150kgf/cm以上である圧電磁器組成物が得られる。
更に、αは0.15≦α≦0.58(より好ましくは0.25≦α≦0.58、更に好ましくは0.35≦α≦0.58、特に好ましくは0.35≦α≦0.55、より特に好ましくは0.40≦α≦0.55)がより好ましい。この範囲では上記優れた圧電性能と高い機械的強度を両立させられることに加えて、誘電特性及び耐熱特性に優れた圧電磁器組成物が得られる。例えば、比誘電率(ε33 /ε)が1000以上であり、誘電損失(tanδ)が0.45%以下、且つキュリー点が270℃以上である圧電磁器組成物が得られる。
また、本発明の圧電磁器組成物は、Mnを含有する。Mnを含有することにより、優れた圧電性能と高い機械的強度を両立させられることに加えて、圧縮強度向上の効果を得ることができる。Mnはどのような形態で含有されてもよく、例えば、他の金属元素と複酸化物を形成して含有されていてもよいが、通常、酸化マンガンとして含有される。この酸化マンガンはどのような酸化状態(酸化数)であってもよい。例えば、MnO、MnO、MnO、Mn、Mn、Mn等が挙げられる。これらは1種のみが含有されてもよく、2種以上が含有されてもよい。
更に、Mnの含有量は、Pb、M、Zr及びTiを、各々PbO、MCO、ZrO及びTiOに換算した合計含有量を100質量部とした場合に、MnO換算で0.005質量部以上である。即ち、この含有量を「β」質量部とした場合、0.005≦β≦0.38である。0.005未満であるとMnを含有することによる機械的強度向上の効果が十分に得られ難い。
このように、βは0.005≦β≦0.38であり、好ましくは0.005≦β≦0.35、更に好ましくは0.005≦β≦0.30、特に好ましくは0.005≦β≦0.25である。この範囲では上記優れた圧電性能と高い機械的強度を両立させられることに加えて、誘電損失をより小さく抑制することができる。例えば、誘電損失(tanδ)を0.5%以下に保つことができる。
また、βは0.01≦β≦0.25(より好ましくは0.025≦β≦0.25、更に好ましくは0.04≦β≦0.20)が好ましい。この範囲では上記優れた圧電性能と高い機械的強度を両立させられることに加えて、誘電損失を更に小さく抑制することができる。例えば、誘電損失(tanδ)を0.4%以下に保つことができる。
更に、βは0.05≦β≦0.18(より好ましくは0.05≦β≦0.17、更に好ましくは0.06≦β≦0.16)が好ましい。この範囲は上記優れた圧電性能と高い機械的強度を両立させられることに加えて、Mnを含有することによる圧縮強度向上の効果を特に効果的に得ることができる範囲である。また、誘電損失を更に小さく抑制することができ、tanδを0.4%以下に保つことができる。
また、βは0.06≦β≦0.15(より好ましくは0.065≦β≦0.15、更に好ましくは0.07≦β≦0.15)が好ましい。この範囲は上記優れた圧電性能と高い機械的強度を両立させられることに加えて、Mnを含有することによる圧縮強度向上の効果をより特に効果的に得ることができる範囲である。また、誘電損失をより更に小さく抑制することができ、tanδを0.3%以下に保つことができる。
更に、βは0.07≦β≦0.14が好ましい。この範囲は上記優れた圧電性能と高い機械的強度を両立させられることに加えて、Mnを含有することによる圧縮強度向上の効果をとりわけ効果的に得ることができる範囲である。また、誘電損失をとりわけ小さく抑制することができ、Mn含有による誘電損失の増加を実質なくすことができる。例えば、tanδを0.2%以下に保つことができる。
また、本発明の圧電磁器組成物において、上記元素Mの種類、上記s、上記u、上記α及び上記β等は、各々上記に挙げた好ましい範囲の各々の組合せとすることができる。
尚、上記s、u、α及びβの値は、各々X線プローブマイクロアナライザ(以下、単に「EPMA」という)及び蛍光X線等により測定できる。
前記Feを含有することにより圧電性能が向上させられることは従来公知であり、また、周期表においてFeに隣接するCoやNiについても同様な効果が得られることも知られている。しかし、Feを含有させても機械的強度の向上は認められない。一方、周期表においてFeに隣接するMnには優れた機械的強度向上の効果が認められる。しかも、このMnは圧電性能を阻害はしない。更に、Mnは少量を添加するだけで、極めて特異的であり、急激な機械的強度向上効果が得られる。また、上記圧電性能以外の誘電性能(比誘電率及び誘電損失)及び耐熱性能(キュリー点)等にはほとんど影響なくこの効果が得られる範囲が存在する。
上記誘電性能のうち、特に誘電損失の値が大きい(圧電磁器内の内部誘電体損が大きい)と、圧電磁器への入力エネルギーの相当量が熱に変換されて圧電磁器が発熱するという問題がある。そして、圧電磁器の発熱は、これを用いた振動体デバイスの連続駆動の制限、入力電力の制限、冷却装置等を要する制限など、各種の制限を生じる結果となる。更に、圧電磁器の発熱は入力エネルギーのロスとなるために省資源化の観点からも好ましくない。上記Mnは、この点において他の性能を向上させながらも、誘電損失はほとんど変化させずに小さく保持したまま含有させられるという極めて優れた性質を有している。
上記複酸化物以外にも、PbZrO、PbTiO、(Pb/M)ZrO、及び(Pb/M)TiO等の各種複酸化物が含有されてもよい。これらは1種のみが含有されてもよく、2種以上含有されてもよい。更に、Pb、M、Zr及びTiの各々単独酸化物が含有されてもよい。これらは1種のみが含有されてもよく、2種以上が含有されてもよい。
更に、本発明の圧電磁器組成物には、本発明の目的を阻害しない範囲で、上記酸化物等以外の他の成分を含有できる。他の成分としては、スズ酸鉛(上記複酸化物中に更に固溶されていてもよい)、酸化コバルト、酸化ニッケル、コバルトニオブ酸鉛{Pb(Co1/3/Nb2/3)O}、ニッケルニオブ酸鉛{Pb(Ni1/3/Nb2/3)O}、マグネシウムニオブ酸鉛{Pb(Mg1/3/Nb2/3)O}等が挙げられる。これらは1種のみが含有されてもよく、2種以上が含有されてもよい。尚、通常、これらの他の成分が含有される場合、圧電磁器組成物全体に対して他の成分の合計量は10mol%未満とすることが好ましい。
そして、本発明の圧電磁器組成物は、原料混合物を焼成してなる。
上記「原料混合物」は、上記組成に調整された混合物である。この原料混合物を得るための原料としては、化合物及び/又は単体を用いることができる。上記化合物としては、Pb、M、Zr、Ti、Fe及びMn(その他の成分が含有させる場合にはその他の元素も)のうちの少なくとも1種が含有される化合物が挙げられる。即ち、各金属元素の酸化物、炭酸塩、水酸化物、炭酸水素塩、硝酸塩、有機金属化合物及び複酸化物等が挙げられる。これら1種のみを用いてもよく、2種以上を併用してもよい。例えば、Mn源としては、酸化マンガン(MnO2、MnO4、Mn3、Mn4、Mn等)、Mn単体金属、KMnO、MnCO、酢酸マンガン(酢酸マンガン四水和物等)などが挙げられる。また、特に焼成により酸化物が形成されやすい化合物が好ましい。即ち、酸化物、複酸化物、炭酸塩及び水酸化物等が好ましい。更に、これらの原料は、粉末であってもよく、溶媒に溶解された溶液状態であってもよく、分散媒に分散されたコロイド状物であってもよく、液体状の有機金属化合物等であってもよい。これらについても1種のみを用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
更に、これらの原料は2種以上(全種類でもよい)を混合した後に、仮焼してもよい(仮焼条件等については後述する仮焼工程をそのまま適用できる)。即ち、仮焼して得られた仮焼物(粉末、塊状物及び分散体等)も上記組成であれば、上記にいう原料混合物である。更に、上記仮焼物は粉末状及び分散体状等にした後、改めて造粒してもよい。また、この際には、バインダ及び溶媒(分散媒)等を加えることもできる。更に、この造粒して得られた造粒粉末は成形して成形体としてもよい。即ち、形態及び形状に関わらず、上記組成で前記各元素が含有されていれば、上記にいう原料混合物とすることができる。即ち、焼成することにより本発明の圧電磁器組成物を得ることができる。
上記「焼成」については、後述する圧電磁器組成物の製造方法における「焼成工程」をそのまま適用できる。その他、本圧電磁器組成物における各種説明については前記各々の説明をそのまま適用できる。
上記各種本発明の圧電磁器組成物の製造方法は各々特に限定されないが、例えば、下記の原料調合工程と、仮焼工程と、成形工程と、焼成工程と、分極工程とを備える。
即ち、原料調合工程は、Pb、M、Zr、Ti、Fe及びMnが含有される化合物(各々個別に含有されてもよく、2種以上が含有されてもよい)又は単体を用い(通常、粉末)、混合物に含まれる各金属元素の組成比が上記式におけるs、u、α及びβを満たすように調合する工程である。
この原料調合工程で用いる化合物等は特に限定されず、各金属元素の酸化物、炭酸塩、水酸化物、炭酸水素塩、硝酸塩、有機金属化合物及び各金属の単体等が挙げられる。これらの化合物の形態も特に限定されず、粉末状であってもよく、液状であってもよい。更に、化合物中に含まれる上記各金属元素は1種のみであってもよく、2種以上であってもよい。
例えば、Mn源としては、酸化マンガン(MnO2、MnO4、Mn3、Mn4、Mn等)、Mn単体金属、KMnO、MnCO、酢酸マンガン(酢酸マンガン四水和物等)が挙げられる。
仮焼工程は、原料調合工程で得られた原料を仮焼する工程である。この仮焼温度、仮焼時間及び仮焼雰囲気等は特に限定されない。例えば、仮焼温度は、700〜1000℃とすることができる。また、仮焼時間は1〜5時間とすることができる。仮焼雰囲気は、通常、大気雰囲気である。
成形工程は、仮焼工程で得られた仮焼物を成形可能な状態にした後、成形する工程である。通常、仮焼後は、仮焼物を粉砕し、更に、有機バインダ(PVA等)、分散剤及び溶媒(水、低級アルコール等)などを配合して混合し、その後、乾燥させて造粒して造粒粉末を得る。その後、得られた造粒粉末を所望の形状に圧粉成形する。この際には、通常、加圧成形を行う。加圧成形の方法は特に限定されない。例えば、一軸加圧法により一次成形した後、更に、冷間等方静水圧プレス(CIP)処理等の二次成形を行うことができる。また、真空押出成形やドクターブレードによるスリップキャスティング成形でグリーンシート状に成形することもできる。
焼成工程は、成形工程で得られた成形体を焼成する工程である。この焼成工程における焼成温度及び焼成時間(最高温度で保持する時間)は特に限定されない。例えば、焼成温度は1000〜1500℃(好ましくは1100〜1400℃、より好ましくは1200〜1300℃)とすることができる。また、焼成時間は、例えば、後述する実施例で用いた試験片形状(直径20mm×厚さ1mm)において1〜10時間(好ましくは2〜8時間、より好ましくは3〜6時間)とすることができる。焼成時間は磁器形状によって調整でき、大型成形体を焼成する場合は完全に焼結進行させるために10時間を越えて行うこともできる。更に、焼成雰囲気は、通常、大気雰囲気又はその他の酸素雰囲気である。
また、上記焼成を行う前には脱脂を行うことができる。脱脂温度及びその保持時間は含まれるバインダ等の有機物の種類及び量における、分解温度及びその分解時間以上であれば特に限定されない。例えば、後述する実施例で用いた試験片形状(直径20mm×厚さ1mm)において500〜700℃で2時間とすることができる。更に、脱脂雰囲気は、通常、大気雰囲気又はその他の酸素雰囲気である。
分極処理工程は、焼成工程を経て得られた磁器に圧電特性を発現させる処理である。通常、焼成工程後に電極を形成又は接触させた磁器を、所定の温度に保持された絶縁環境下{例えば、絶縁性の高い液体(80〜160℃に保温されたシリコーンオイル又はフロリナート液等)中}に置き、電極間に10〜40kV/mmの直流電界を1〜30分印加することで行うことができる。また、上記の電極は、焼成工程を経て得られた磁器の上下面を平行研磨し、次いで、研磨後の上下面に、導電性ペーストを塗布し、600〜800℃で10分間保持して焼き付けて形成することができる。
[2]圧電素子
本発明の圧電素子は、前記各本発明の圧電磁器組成物のうちのいずれかからなる圧電体と、この圧電体に接する少なくとも一対の電極とを備えるものである。
上記「圧電体」は、圧電素子内において圧電特性を発揮する部分である。この圧電体の形状及び大きさは特に限定されず、振動検知用途、圧力検知用途、発振用途及び圧電デバイス用途等に応じて適宜のものとすることが好ましい。この圧電体の形状は、平面形状が方形、円形等の平板状、中央部に厚さ方向に貫通孔が設けられた平板状、角柱状、円柱状等の種々の形状とすることができる。尚、圧電素子は、これらの形状の圧電体が複数積層されて構成されていてもよい。
上記「一対の電極」は、圧電体の表面に形成された導体層である。この電極の各々は、圧電体の一面と他面とに各々形成されていてもよく、各々の電極が圧電体の同一面に形成されていてもよい。また、電極の形状、大きさ及び材質等は特に限定されず、圧電体の大きさ及び用途等により適宜のものとすることが好ましい。この電極の形状は、平面状でもよく、特に一対の電極の各々を圧電体の同一面に形成する場合は櫛歯状とすることもできる。この電極の形成方法も特に限定されないが、通常、導電性ペーストを圧電体の所望の表面に塗布した後、焼き付けて得られる。
ここで、圧電素子の一例として、非共振型ノッキングセンサに用いられる圧電素子1を図3に示す。この圧電素子100は、円板状に形成されるとともに、中央部に貫通孔11を有する圧電体1と、この圧電体1の表裏面の各々に導電性ペーストを塗布し、焼き付けてなる導体層21、22(一対の電極)とを備える。
導電性ペーストは、ガラスフリットと、導電成分と、有機媒体とを用いて調製できる。
ガラスフリットとしては、例えば、SiO、Al、ZnO及びTiOなどを含有するものを使用することができる。このガラスフリットにより、圧電磁器組成物からなる圧電体と一対の電極との接合強度を向上させることができる。
導電成分としては、銀、金、パラジウム、白金等の貴金属からなる粉末、これらの粉末の2種以上を含む混合粉末、2種以上の貴金属の合金からなる粉末等を使用することができる。その他、銅、ニッケル等からなる粉末、又はこれらの混合粉末、及びこれらの金属の合金からなる粉末等を用いることもできる。この導電成分としては、銀、パラジウム及び銀−パラジウム合金の各々の粉末が特に好ましい。導電粉末の平均粒径は20μm以下(より好ましくは1〜5μm)であることが好ましい。20μm以下であることによりスクリーン印刷法を用いて未焼成電極を形成できる。この導電成分は、通常、導電性ペーストに含まれる固形分の70〜99質量%となるように配合する。
有機媒体としては、例えば、アルコール類、エステル類、エーテル類等のこの種のペーストの調製に一般に用いられるものを使用することができる。この有機媒体は、導電性ペーストを100質量%とした場合に、通常、10〜40質量%程度配合される。
以下、実施例により本発明を具体的に説明する。
[1]圧電体の作製(表1に示す実験例1〜20について)
市販のPbO粉末、ZrO粉末、TiO粉末、SrCO粉末、Fe粉末、及びMnO粉末の各々を用い、前記s、t、u、w、α及びβの各々が表1の量比となるように秤量した。得られた秤量粉末を一般的な振動ミルにて2時間乾式粉砕し混合粉末を得た。
この混合粉末を大気雰囲気下700〜1000℃で1〜5時間仮焼して仮焼物とした。
次いで、この仮焼物をボールミルにて、分散剤、ポリビニルアルコール(PVA)、可塑剤、離型剤及び水を加えて粉砕・混合してスラリーとした。
その後、このスラリーを乾燥・造粒し、1000〜1500kg/cmの圧力で一軸プレスを行い、円板状及び円柱状の2種の形状に成形した。
次いで、大気雰囲気下500〜700℃で2時間保持して脱脂を行い、引き続いて、大気雰囲気下1200〜1300℃で4時間保持して焼成し、各々円板状及び円柱状の2種の圧電体を得た。
その後、得られた圧電体の上下面を平行研磨して、円板状(貫通孔を有さない)の圧電体は各々直径20mm且つ厚さ1mm、円柱状の圧電体は各々直径5mm且つ高さ12.5mmに機械加工した。
Figure 0004927419
表1における「*」は本発明の範囲外であることを示す。
[2]圧電素子の作製(電極の形成)
上記[1]で得られた実験例1〜19の各圧電体のうちの円板状の研磨後の上下面に、SiO、Al、ZnO及びTiOを含むガラスフリット、銀粉末及び有機媒体を用いて調製した導電性ペーストをスクリーン印刷により塗布し、600〜800℃で10分間焼き付けて電極を形成した。電極が形成された焼結体を80〜160℃に保温した絶縁オイル(シリコーンオイル)に浸漬し、10〜40kV/mmの直流電圧を1〜30分間印加して分極処理し、実験例1〜19の圧電素子を得た。一方、円柱状の磁器は後述する圧縮強度の測定に供した。
[3]圧電特性及び機械的強度の測定
上記[2]で得られた圧電素子及び磁器を用いて、各々の圧電特性と機械的強度を測定し、表1に併記した。
尚、誘電特性のうち、比誘電率(ε33 /ε)及び誘電損失{tanδ(%)}は、室温下にて、インピーダンスアナライザ(ヒューレットパッカード社製、型式「HP4194A」)を用いて測定を行い、1kHzにおける静電容量の値から算出した。また、電気機械結合係数{Kp(%)}は共振反共振法により求めた。更に、キュリー点{Tc(℃)}は各試験片を電気炉で加熱しながら上記インピーダンスアナライザを用いた測定により、圧電性が消失してΔf(=fp−fs)=0となる温度として求めた。一方、圧縮強度はJIS R1608に従い測定を行った。
[4]実施例の効果
表1の実験例1〜9(実施例:2〜、比較例:1、9)についてのMn含有量(β)と圧縮強度との相関、及び、Mn含有量(β)と電気機械系都合係数Kpとの相関を図1にグラフ化して示した。この図1から、Mn含有させた場合は、圧電特性を表すKpにはほとんど変化なく、著しく圧縮強度が向上されることが分かる。即ち、Mnが含有されない実験例1の圧縮強度は1430kgf/cmであるのに対して、実験例2ではわずかβ=0.05の添加により52%も圧縮強度が向上されている。しかし、実施例1でのKpは52.4%であり、実験例2では52.3%であり、ほとんど変化していないことが分かる。また、特にβ=0.05〜0.10の範囲(実験例2〜4)では急激に圧縮強度が向上されることが図1から分かる。例えば、Mnを含有しない実験例1に対して、β=0.10である実験例4は、圧縮強度が4倍以上と著しく大きくなっている。Mn添加による圧縮強度向上の効果はβ>0.10を超えると多少鈍化し始めるが、含有量が多いほど圧縮強度を向上させることが可能であるものと考えられる。
また、表1の実験例1〜9(実施例:2〜、比較例:1、9)についてのMn含有量(β)と圧縮強度との相関、及び、Mn含有量(β)とtanδとの相関を図2にグラフ化して示した。この図2から、Mnを含有すると、極めて優れた圧縮強度の向上が認められるが、Mn含有量の増大に伴い誘電損失tanδが上昇することが分かる。しかし、特にβ≦0.125のまでの含有量であれば、ほとんど影響されないことが分かる。この他、誘電特性、圧電特性及び耐熱特性にも大きく影響することなく機械的強度は向上されている。
更に、実験例10(比較例)からは、sが本発明の範囲を外れると圧電特性及びキュリー点が低下することが分かる。実験例12(比較例)からは、uが本発明の範囲を外れると圧電特性が低下することが分かる。実験例13(比較例)からは、αが本発明の範囲を外れると圧電特性が低下しがちであることが分かる。実験例17及び18(比較例)からは、sが本発明の範囲を外れると圧電特性及び比誘電率が低下することが分かる。その他の、実験例11及び14〜16からは、本発明の範囲内のものであり、圧電特性を阻害することなく、優れた機械的強度の向上が認められることが分かる。
本発明の圧電磁器組成物及び圧電素子は、振動検知用途、圧力検知用途、発振用途及び圧電デバイス用途等に広く用いられる。例えば、各種振動を検知するセンサ類(ノックセンサ、燃焼圧センサ、超音波センサ及び荷重センサ等)、振動子(超音波振動子、超音波探傷装置、超音波ソナー、超音波洗浄器、超音波霧化器、医療機器用超音波スケーラ、医療機器用超音波診断装置、超音波メス、細胞破砕機等)、圧電アクチュエータ、圧電フィルタ、圧電トランス、圧電ブザー、超音波モータ等の圧電デバイス、高電圧発生装置、マイクロ電源、各種駆動装置、位置制御装置、振動抑制装置、流体吐出装置(塗料吐出及び燃料吐出等)などに利用することができる。
本発明の圧電磁器組成物におけるMn含有量(β)と圧縮強度との相関、及びMn含有量(β)と電気機械結合係数(Kp)との相関を表すグラフである。 本発明の圧電磁器組成物におけるMnの含有量(β)と圧縮強度との相関、及びMn含有量(β)と誘電損失(tanδ)との相関を表すグラフである。 本発明の圧電素子の一例の斜視図である。
符号の説明
100;圧電素子、1;圧電体、11;貫通孔、21、22;導体層。

Claims (4)

  1. Pb、Zr、Ti、アルカリ土類金属元素M、Fe及びMnを含有し、
    上記Mは、Sr、Mg、Ca及びBaのうちの少なくとも1種であり、
    Pb、Zr、Ti及び上記Mの組成を式(Pb/M1−s)(Zr/Ti1−u)Oで表した場合に、0.91≦s≦0.98、且つ0.515≦u≦0.548を満たす複合酸化物を主成分とし、且つSbを実質的に含有せず、
    Pb、M、Zr及びTiを、各々PbO、MCO、ZrO及びTiOに換算した合計含有量を100質量部とした場合に、上記FeをFe換算で0.15質量部以上含有し、且つMnをMnO換算で0.005〜0.38質量部含有することを特徴とする圧電磁器組成物。
  2. 上記Feの含有量はFe換算で0.15〜0.58質量部である請求項1に記載の圧電磁器組成物。
  3. 上記アルカリ土類金属元素MがSrである請求項又はに記載の圧電磁器組成物。
  4. 請求項1乃至のうちのいずれかに記載の圧電磁器組成物からなる圧電体と、該圧電体に接する少なくとも一対の電極とを備えることを特徴とする圧電素子。
JP2006075700A 2006-03-17 2006-03-17 圧電磁器組成物及びこれを用いた圧電素子 Active JP4927419B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006075700A JP4927419B2 (ja) 2006-03-17 2006-03-17 圧電磁器組成物及びこれを用いた圧電素子

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006075700A JP4927419B2 (ja) 2006-03-17 2006-03-17 圧電磁器組成物及びこれを用いた圧電素子

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007246371A JP2007246371A (ja) 2007-09-27
JP4927419B2 true JP4927419B2 (ja) 2012-05-09

Family

ID=38591050

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006075700A Active JP4927419B2 (ja) 2006-03-17 2006-03-17 圧電磁器組成物及びこれを用いた圧電素子

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4927419B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103756397B (zh) * 2013-12-27 2015-02-11 淄博广通化工有限责任公司 氧化锆复合纳米粉体材料及其制备方法

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS4940439B1 (ja) * 1970-12-30 1974-11-01
JPS58186982A (ja) * 1982-04-26 1983-11-01 Toshiba Corp 酸化物圧電材料
JPH0788253B2 (ja) * 1986-06-18 1995-09-27 日立金属株式会社 圧電磁器組成物
JPH06157137A (ja) * 1992-11-24 1994-06-03 Hitachi Metals Ltd 圧電磁器組成物

Also Published As

Publication number Publication date
JP2007246371A (ja) 2007-09-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP2658826B1 (en) Piezoelectric material, piezoelectric element, liquid discharge head, ultrasonic motor, and dust removing device
JP5714819B2 (ja) 圧電磁器組成物及びこれを用いた圧電素子
JP5967988B2 (ja) 圧電材料、圧電素子、液体吐出ヘッド、超音波モータおよび塵埃除去装置
EP1382587B1 (en) Piezoelectric porcelain and method for preparation thereof, and piezoelectric element
JP2007284344A (ja) 低焼結温度を有する強誘電性セラミック材料
JP2011068516A (ja) 圧電磁器組成物、圧電磁器、圧電素子及び発振子
JP3812936B2 (ja) セラミック材料及びそれを用いた圧電素子
JP4403967B2 (ja) 圧電デバイスの製造方法
JP4995412B2 (ja) 圧電磁器組成物及びこれを用いた圧電素子
JP4496579B2 (ja) 圧電セラミック組成物
WO2004106264A1 (ja) 圧電磁器組成物及びこれを用いた圧電素子
JP4940389B2 (ja) 無鉛圧電磁器複合体及びこれを用いた圧電素子
JP4927419B2 (ja) 圧電磁器組成物及びこれを用いた圧電素子
JP5469475B2 (ja) 圧電セラミックス及びその製造方法
JP2003238248A (ja) 圧電磁器組成物と圧電デバイス
JP2006248829A (ja) 圧電磁器組成物、その製造方法、及び圧電素子
JP5196124B2 (ja) 圧電磁器組成物および積層型圧電素子
JP2006096626A (ja) 圧電磁器の製造方法、圧電素子の製造方法、圧電素子
JP2005194150A (ja) 圧電セラミックス
JP4793579B2 (ja) 圧電磁器組成物および積層型圧電素子
JP5173752B2 (ja) 圧電磁器及びその製造方法並びに圧電素子
TW202430485A (zh) 無鉛壓電組成物、及壓電元件
JPH10167821A (ja) 圧電磁器組成物
JP5115356B2 (ja) 圧電磁器、及び圧電素子
JP2006265031A (ja) 圧電磁器組成物

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080812

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20101213

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20111108

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20111222

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120117

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120209

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150217

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4927419

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250