JPH06157137A - 圧電磁器組成物 - Google Patents

圧電磁器組成物

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JPH06157137A
JPH06157137A JP4313173A JP31317392A JPH06157137A JP H06157137 A JPH06157137 A JP H06157137A JP 4313173 A JP4313173 A JP 4313173A JP 31317392 A JP31317392 A JP 31317392A JP H06157137 A JPH06157137 A JP H06157137A
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JP
Japan
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piezoelectric
oxide
terms
actuator
compsn
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Pending
Application number
JP4313173A
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English (en)
Inventor
Junichi Watanabe
渡辺  純一
Takahiro Sometsugu
孝博 染次
Shigeru Sadamura
茂 定村
Norihiro Fukada
典宏 深田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Proterial Ltd
Original Assignee
Hitachi Metals Ltd
Hitachi Ferrite Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】アクチュエータ、特に積層型圧電アクチュエー
タに使用可能な圧電定数が大で、電気抵抗率が大きく、
かつ、機械的強度が大きい圧電磁器組成物の提供を目的
とする。 【構成】Pb(ZrxTiy)O3(但しx+y=1)で表
される組成をもって基本組成とし、0.52≦x≦0.
59の範囲内の組成から成りPb原子の2〜12モル%
をCa、Sr及びBaの少なくとも一種で置換し、これ
にSbをSb23に換算して0.1〜2.0重量%含有
し、かつMn、Fe、Crの少なくとも一種をそれぞれ
酸化物に換算して0.01〜0.5重量%含有し、かつ
AlをAl23に換算し0.005〜1.0重量%含有
することを特徴とする圧電磁器組成物

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はチタン酸ジルコン酸鉛を
主成分とする圧電磁器組成物に関するものであり、特に
圧電特性が大であると共に、絶縁性能および機械的強度
に優れた圧電磁器組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】圧電体磁器は、鉛、ジルコニウム、チタ
ンの酸化物で構成されたチタン酸ジルコン酸鉛を主成分
としているが、これに様々な微量酸化物を添加すると圧
電特性が著しく向上することは広く知られている。例え
ば、酸化ニオブ、酸化タンタル、酸化ランタン、酸化タ
ングステン、酸化アンチモン等を添加すると圧電性が向
上し、機械的品質係数QM並びに電気的品質係数QE(1
/tanδ)の値は小さくなる。一方、酸化鉄、酸化ク
ロム、酸化マンガン等を添加するとQM並びにQEの値は
大きくなる。近年、この圧電磁器が積層圧電素子等のア
クチュエータに用いられるようになってきた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記アクチュエータ用
圧電磁器組成物の例として例えば圧電歪定数(d定数)
が大きいPb(Ni1/3Nb2/3)O3−PbZrO3−P
bTiO3系、あるいはPb(Ni1/21/2)O3−Pb
ZrO3−PbTiO3系等の圧電磁器が知られている。
しかしながら、前記圧電磁器組成物は電気抵抗率が比較
的低い、機械的強度が低い等の問題点があり、圧電アク
チュエータ、特に積層型圧電アクチュエータとした時に
信頼性が低いという問題があった。本発明は上記従来技
術に存在する問題点を解決し、圧電特性が大であると共
に、電気抵抗率が大きく、かつ機械的強度が大でアクチ
ュエータ用材料、特に積層型圧電アクチュエータ用材料
に適した圧電磁器組成物を提供することを目的とする。
【0004】
【問題を解決するための手段】上記問題を解決するため
に、本発明においては、Pb(ZrxTiy)O3(但しx
+y=1)で表される組成をもって基本組成とし、0.
52≦x≦0.59の範囲内の組成から成りPb原子の
2〜12モル%をCa、Sr及びBaの少なくとも一種
で置換し、これにSbをSb23に換算して0.1〜
2.0重量%含有し、かつMn、Fe、Crの少なくと
も一種をそれぞれ酸化物に換算して0.01〜0.5重
量%含有し、かつAlをAl23に換算し0.005〜
1.0重量%含有する、という技術的手段を採用した。
【0005】
【作用】本発明においては、チタン酸鉛とジルコン酸鉛
の相境界近傍の組成においてPbをCa、Sr及びBa
の少なくとも一種で置換し、かつSbをSb23の形で
適量添加することで大なる圧電定数を確保し、Mn、F
e、Crの少なくとも一種を極微量加えることにより、
電気抵抗率の向上を計り、さらに、Alを極微量添加す
ることで機械的強度の向上を計ることでアクチュエータ
用材料に適した圧電磁器組成物を提供するものである。
なお、添加するMn、Fe、Cr、Alはいずれも極微
量であることから溶液状で他の固体粉末状原料に加える
と効果的に混合できる。
【0006】
【実施例】以下、実施例により、本発明の効果を具体的
に説明する。
【0007】(実施例1)酸化鉛(PbO)、炭酸スト
ロンチウム(SrCO3)、酸化チタン(TiO2)、酸
化ジルコニウム(ZrO2)、酸化アンチモン(Sb2
3)、酸化マンガン (MnO2)および酸化アルミニウ
ム(Al23)を化学式(Pb1-xSrx)( ZryTi
1-y)O3+zwt%Sb23+Wwt%MnO2+vwt%Al2
3となるように秤量し、これを溶媒にエチルアルコール
を用いてボールミルで2時間混合した。得られた混合物
を100℃で5時間乾燥し、仮成形後、空気中において
850℃で2時間仮焼し、更にボールミルで2時間粉砕
した。これを造粒後プレス成形により直径20mm長さ
15mmの成形体を作成した。この成形体をアルミナ若
しくはマグネシアからなる容器内に密閉した状態で酸素
中1260℃5時間の焼結を行った。得られた焼結体を
切断、研磨加工により、直径16mm、厚さ0.8mm
の素子にし、両端面にCr−Auからなる電極を形成
し、シリコンオイル中において3kV/mmの直流電圧
を印加して分極処理を行った。表1に(Pb1-xSrx
(ZryTi1-y)O3+zwt%Sb23+0.05wt%MnO
2+0.05wt%Al23系の特性を示す。アクチュエータの
変位量は材料の圧電歪定数(d定数)に比例する。N
o.1〜5のデータよりPbの一部をSrに置換するこ
とにより圧電歪定数が大きくなることがわかる。Srの
置換量がPbの2モル%未満ではその効果が小さく、圧
電歪定数−d31も150×10ー12m/V以下と小さ
く、アクチュエータ用圧電材料としては不適である。置
換量が12モル%を越えるとキュリー温度が低下し、素
子とした際に温度安定性が悪い、また、比誘電率が30
00以上と大きく、素子とした際に静電容量が大きくな
りすぎ、駆動回路に負担がかかる等の問題点が生じる。
No.6〜10よりSb23の添加もSrの置換と同様
の効果があることがわかる。また、No.11〜16よ
りyが0.52≦y≦0.59の範囲で−d31が150
×10ー12m/V以上の大 きな値を確保できることがわ
かる。
【表1】 また表2に示すように(Pb0.95Sr0.05)(Zr0.55
Ti0.45)O3+0.3wt%Sb23+0.05wt%MnO2+0.05
wt%Al23でSrの代わりにアルカリ土類金属である
Ba、Caを用いても同様の効果が得られることがわか
る。
【表2】 表3には(Pb0.95Sr0.05)(Zr0.55Ti0.45)O
3+0.3wt%Sb23+Wwt%MnO2+0.05wt%Al23系の
特性を示す。
【表3】 ※は本発明外 表3から明らかなように微量のMnを添加することによ
り電気抵抗率が2桁程度大きくなることがわかる。な
お、Mnの添加量がMnO2に換算して0.01重量%
未満ではMnの混合が困難で添加効果が不十分となり電
気抵抗率が大きくならない。一方、Mnの添加量がMn
2に換算して0.5重量%を越えると比誘電率εT 33
および電気機械結合係数KPの低下が著しく、圧電歪定
数-d31が小さくなりすぎる。表4には(Pb0.95Sr
0.05)(Zr0.55Ti0.45)O3+0.3wt%Sb23+0.05
wt%MnO2+vwt%Al23系の特性を示す。
【表4】 ※は本発明外 表4よりAlを添加することにより機械抗折強度は著し
く改善されることがわかる。特に本発明のAl添加量が
Al23に換算して0.005から1.0重量%では電
気抵抗率、機械抗折強度が共に大きく、かつ、-d31
大きくアクチュエータ、特に積層型圧電アクチュエータ
に最適の圧電磁器組成物であることがわかる。なお、A
lの添加量がAl23に換算して0.005重量%未満
ではAlの混合が困難で添加効果が不十分となり機械抗
折強度が向上しない。一方、Alの添加量がAl23
換算して1.0重量%を越えると圧電歪定数、電気抵抗
率が低下し、かつ機械抗折強度も低下する。
【0008】(実施例2)実施例1の方法と同様の方法
により、試料を作成し評価した。(Pb0.95Sr0.05
(Zr0.55Ti0.45)O3+0.3wt%Sb23+0.05wt%A
23にFe、Crを添加することにより、表5から表
6の特性が得られる。Fe、Crの添加によりMnの添
加と同様の効果が得られることがわかる。
【表5】 ※は本発明外
【表6】 ※は本発明外
【0009】(実施例3)酸化鉛(PbO)、炭酸スト
ロンチウム(SrCO3)、酸化チタン(TiO2)、酸
化ジルコニウム(ZrO2)、酸化アンチモン(Sb2
3)を化学式(Pb0 .95Sr0.05)(Zr0.55
0.45)O3+0.3wt%Sb23+0.05wt%Al23となる
ように秤量し、これにMn、Fe、CrをそれぞれMn
(OC252、Fe (OC253、Cr(OC
253でそれぞれの酸化物に換算して0.01重量%
加え、混合溶媒であるエチルアルコール中に溶解した。
実施例1の方法と同様の方法により、試料を作成し、表
7の特性を得た。表7より添加量が微量であるMn、F
e、Crの出発原料を溶液状で添加することにより良好
な特性が得られることがわかる。なお、Alの出発原料
をAl23の代わりにAl(OC253とすると機械
抗折強度が約10%向上した。
【表7】
【0010】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は圧電歪定
数が大きく、電気抵抗率が大で、かつ、機械的強度が大
きいことから、アクチュエータ、特に積層型圧電アクチ
ュエータ用材料として極めて有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 定村 茂 埼玉県熊谷市三ケ尻5200番地日立金属株式 会社磁性材料研究所内 (72)発明者 深田 典宏 東京都文京区西片一丁目17番8号日立フェ ライト株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Pb(ZrxTiy)O3(但しx+y=
    1)で表される組成をもって基本組成とし、0.52≦
    x≦0.59の範囲内の組成から成りPb原子の2〜1
    2モル%をCa、Sr及びBaの少なくとも一種で置換
    し、これにSbをSb23に換算して0.1〜2.0重
    量%含有し、かつMn、Fe、Crの少なくとも一種を
    それぞれ酸化物に換算して0.01〜0.5重量%含有
    し、かつAlをAl23に換算し0.005〜1.0重
    量%含有することを特徴とする圧電磁器組成物。
  2. 【請求項2】 請求項1の圧電磁器組成物に於いて溶液
    状のマンガン化合物、鉄化合物、クロム化合物、アルミ
    化合物の少なくとも一種を用いることを特徴とする圧電
    磁器組成物。
JP4313173A 1992-11-24 1992-11-24 圧電磁器組成物 Pending JPH06157137A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100390446B1 (ko) * 2000-09-19 2003-07-04 한국과학기술연구원 마이크로파용 고유전율 유전체 세라믹 조성물
JP2007246371A (ja) * 2006-03-17 2007-09-27 Ngk Spark Plug Co Ltd 圧電磁器組成物及びこれを用いた圧電素子
JP2015224174A (ja) * 2014-05-29 2015-12-14 Fdk株式会社 圧電磁器組成物および圧電磁器組成物の製造方法
CN116283281A (zh) * 2023-04-07 2023-06-23 中国科学院上海硅酸盐研究所 一种有双向应变的压电驱动器材料及其制备方法

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