JP4927367B2 - 乗客コンベアの踏段ローラ - Google Patents

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本発明は、乗客コンベアの踏段ローラ、乗客コンベアの踏段チェーン及び乗客コンベアに関する。
エスカレータや動く歩道といった乗客コンベアは、前後に踏段ローラが設けられた複数の踏段を備えている。これらの複数の踏段は、トラス内で乗口と降口との間に配設されたガイドレールに各踏段ローラが転動可能に取り付けられて、往路側で運搬される乗客が乗り込む踏面を水平に保ちながら、この踏段ガイドレール上を各踏段ローラが踏段の荷重を受けつつ転動することによって乗口と降口との間を循環移動するようになっている。通常、複数の踏段は無端状の踏段チェーンによって連結され、この踏段チェーンを駆動することによって全ての踏段が同期して隙間なく動くように構成されている。
従来の踏段ローラとしては、踏段本体の側面に突設された回転軸に取り付けられ、この踏段本体からみてローラ式踏段チェーンよりも外側に配設されているものがある。このような踏段ローラでは、踏段に負荷される荷重は、この踏段ローラにより全て受け持っている。このような踏段ローラの一例を図5に示す。図5は、従来の踏段ローラの説明図である。同図(a)は、踏段ローラ101の正面図であり、この踏段ローラ101は、踏段本体に突設された回転軸102の一方の端部に回動可能に取り付けられている。また、同図(b)の平面図及び同図(c)の側面図に示されるように、踏段ローラ101は、前記回転軸102を貫く踏段チェーン103よりも踏段から見て外側に配設されている。
エスカレータのように上階側と下階側との間で乗客を運搬する乗客コンベアでは、踏段ローラは、上階側のガイドレールの曲がり部、すなわちガイドレールの傾斜部と水平部との間を曲線的に連結する部分において、踏段の荷重ばかりでなく踏段チェーンの張力による荷重をも受ける。この踏段チェーンの張力による荷重は、エスカレータの階高が高くなるほど大きくなる。そのため、この踏段ローラが、上階側のガイドレールの曲がり部において受ける荷重により破損することを回避しなければならない。
この曲がり部において踏段ローラが破損するのを回避するために、踏段ローラに隣接する踏段チェーンのローラの下側に接するように、樹脂又は鋼製のレールを前記曲がり部の範囲に配設した乗客コンベアがある。このような乗客コンベアでは、踏段ローラの許容荷重を超えるときに、踏段ローラに負荷される荷重をローラ式踏段チェーンのローラで受け持つことで、踏段ローラに過大な荷重が負荷されないようにしている。その一例を図6を用いて説明する。図6は、曲がり部における踏段ローラ及びローラ式踏段チェーンを、図5(b)のA−A線で階段状に切断した断面図である。同図において踏段ローラ101は、回転軸102に嵌着される軸受部101aと、この軸受部の外周側に固着される金属部材101bと、この金属部材101bの外周面に固着されるゴム又は樹脂製の外周部材10cとを備えている。この踏段ローラ101に隣接して踏段チェーン103が、前記回転軸102に回動可能に取り付けられている。この踏段チェーン103は、鋼製のローラ103aとこの103aの両側に設けられたプレート103b及びプレート103cとを有している。この踏段チェーン103のローラ103aの下面に接するように樹脂又は鋼製のレール104が設けられ、レール104で踏段の荷重を受け持つようにしている。
また、曲がり部において踏段ローラが破損するのを回避する別の方策として、特許文献1には、ガイドレールの曲がり部に、樹脂製の補助案内機構を設けて、この補助案内機構により踏段の荷重の一部を負担する乗客コンベアが開示されている。
以上述べたような、踏段ローラが踏段チェーンとは別個に、踏段からみて外側に設けられた乗客コンベアにおいては、踏段チェーンを駆動する踏段スプロケットとの噛み合いは、ローラ式踏段チェーンの鋼製ローラで受け持つため、噛み合い時の変形量が少なく、踏段走行方向に対しての振動を軽減することが可能であった。
近年、コストダウンの観点から安価な踏段チェーンとして、コンベア式踏段チェーンの採用が増えてきている。このコンベア式踏段チェーンは、踏段ローラが踏段チェーンのローラを兼ねるものであり、この踏段ローラの両側面にチェーンリンクプレートが配設されてコンベアチェーンを構成している。したがって、コンベア式踏段チェーンを用いた乗客コンベアでは、別途に踏段チェーンを設けることが不要となり、その分だけ安価に製造することができ、また、トラス内における踏段の両側面で空間に余裕ができる。その一方で、コンベア式踏段チェーンを用いた乗客コンベアでは、踏段チェーンが踏段ローラとは別途に設けられていないことから、ガイドレールの曲がり部において踏段ローラの許容荷重を超える負荷となる場合に、ローラ式踏段チェーンを用いたときのような樹脂又は鋼製のレールを前記曲がり部の範囲に配設したり、樹脂製の補助案内機構を設けたりすることができない。
そこで、従来、コンベア式踏段チェーンを用いた乗客コンベアでは、踏段ローラが走行するガイドレールの曲がり部の曲率半径を大きくすることが行われてきた。曲率半径が大きくなれば、コンベア式踏段チェーンのローラを兼ねる各踏段ローラに負荷される荷重は小さくなる。
また、コンベア式踏段チェーンは、折り返し部において踏段ローラが踏段スプロケットと噛み合い駆動力が伝達されるため、この踏段ローラと踏段スプロケットとの噛み合い部分に発生する静荷重により、ローラが破損することも懸念されていた。このような噛み合い部分に発生する静荷重によるローラの破損防止策としては、踏段スプロケットの歯数を増加させることでスプロケットから踏段ローラに加わる荷重を踏段ローラの許容荷重以下としていた。
特開2003−95569号公報
踏段ローラがコンベア式踏段チェーンのローラを兼ねる、コンベア式踏段チェーンを用いた乗客コンベアにおいて、ガイドレールの曲がり部の曲率を大きくしたのでは、トラスの高さ方向のサイズが大きくなってしまう。また、踏段スプロケットの歯数を大きくした場合は、この歯数に応じてスプロケット径を大きくする必要があるので、やはり、トラスの高さ方向のサイズが大きくなってしまう。
近年、乗客コンベアは、据え付けの自由度を大きくするために、トラスのサイズを小さくすることが望まれていることから、コンベア式踏段チェーンを用いた場合でも,機械室のスペースやこの機械室に収容されるスプロケットの径を小さくすることが望まれているところであり、ガイドレールの曲がり部の曲率を大きくしたり、踏段スプロケットの歯数を大きくしたりすることは望ましくない。
また、コンベア式踏段チェーンのローラは、ガイドレール上を走行するときの振動を低くするために、ガイドレールと接する外周部はローラの全幅にわたり樹脂製になっている。このようなローラが踏段スプロケットと噛み合って駆動力が伝達されるとき、樹脂製の外周部が弾性変形するため、走行方向の振動の原因となっていた。
本発明は、上記の問題を有利に解決するものであり、トラスのサイズを大きくしたり、踏段スプロケットの歯数を増加させたりすることなく、コンベア式踏段チェーンの踏段ローラに負荷される荷重に耐え得ることができ、かつ走行方向の振動を低減することができる踏段ローラを提供することを目的とする。
本発明の乗客コンベアの踏段ローラは、踏段を連結するコンベア式踏段チェーンのローラであり、かつ、踏段の側端部に回動可能に設けられて前記踏段を案内する踏段ローラであって、前記踏段の側端部に設けられた軸に嵌着される軸受部と、前記軸受部の外周面に固着され、当該ローラの幅方向で硬度の異なる複数の部材よりなる外周部とを備え、前記ローラの外周部において、当該ローラの幅方向で前記コンベア式踏段チェーンと噛み合う踏段スプロケットに接する部分が、前記スプロケットに接しない部分よりも硬度の高い部材であることを特徴とする。
本発明の乗客コンベアの踏段ローラによれば、コンベア式踏段チェーンが用いられた乗客コンベアの踏段ローラに負荷される荷重に耐え得ることができる。したがって、本発明の踏段ローラを用いた踏段チェーン及び乗客コンベアは、踏段ローラの破損による運転停止などのトラブルを回避することができる。
(実施例1)
以下、本発明の乗客コンベアの踏段ローラ及びこの踏段ローラを用いた踏段チェーン並びに乗客コンベアの実施例について、図面を参照して説明する。
図1は、本発明の踏段ローラが用いられる乗客コンベアの一例としてのエスカレータの全体図である。図1においてエスカレータ1は、自重及び積載荷重を支える躯体としてのトラス2aと、このトラス上に配設された欄干2bとを有する全体構成になり、前記トラス2a内に、複数の踏段3を備えている。なお、同図では、踏段3について複数の踏段のうちの一部のみを図示している。各踏段3は、前輪の踏段ローラ4及び後輪の踏段ローラ5を備えている。これらの踏段3をトラス2内で乗口と降口との間を案内するために、前輪用のガイドレール6及び後輪用のガイドレール7が設けられている。踏段3は、その踏段ローラ4、5をそれぞれガイドレール6、7に合わせて取り付けられ、踏段ローラ4、5がガイドレール6、7上を転動することによりガイドレール6、7に沿って移動可能になっている。
トラス2内の上階側及び下階側には踏段スプロケット8及び踏段スプロケット9が設けられている。複数の踏段3は、各踏段3の両側に配設された無端状のコンベア式踏段チェーンにより連結され、この踏段チェーンが踏段スプロケット8、9に巻きかけられ、上階側の踏段スプロケット8により駆動されることによりトラス2内で循環移動を行う。
図2(a)は、図1に示したエスカレータ1のスプロケット部の断面図である。図2において、回転軸10は、軸線方向両端部が、軸受10aにより回動可能に支持されている。この軸受10aは、図示しない固定部材を介して、トラス2の梁材2aに取り付けられる。
左右の踏段スプロケット8は、それぞれ回転軸10の軸線方向端部近傍において回転軸10に固着されている。紙面右側の踏段スプロケット8の側面には、図示しない駆動装置により駆動されるチェーンが巻きかけられる駆動スプロケット8aが、スペーサ8bを介して取り付け固定されている。また、紙面左側の駆動スプロケット8の側面には、図示しないラチェットと係合して、回転軸10の通常の駆動方向とは逆向きの回転を防ぐためのラチェットホイール10cが、スペーサ10dを介して取り付け固定されている。
これらの踏段スプロケット8にコンベア式踏段チェーン11が巻きかけられ、この踏段スプロケット8の歯にコンベア式踏段チェーンの踏段ローラが噛み合ってコンベア式踏段チェーン11に駆動力が伝達される。なお、同図では、説明を容易にするために踏段スプロケット8の上側のみでコンベア式踏段チェーン11を図示している。
図2(b)の拡大図に示すように、コンベア式踏段チェーン11は、断面で見て中央に前輪側の踏段ローラ4を備え、この踏段ローラ4の両側に、内側リンクプレート12及び外側リンクプレート13が配設されている。この内側リンクプレート12及び外側リンクプレート13は、隣り合う踏段ローラ4を連結するものであり、踏段ローラ4と、内側リンクプレート12及び外側リンクプレート13とが、回転軸13aにより互いに回動可能に連結されることにより、無端状のコンベア式踏段チェーン11を構成している。図示したように、コンベア式踏段チェーン11は、中央部のローラとして、踏段3の前輪側の踏段ローラ4が組み込まれているので、踏段チェーン11用のローラとして、踏段ローラ4以外のローラを用意する必要がなく、省部品、トラスの狭幅化に貢献している。
この踏段ローラ4は、踏段の側端部に設けられた回転軸13aに嵌着された軸受部4aと、この軸受部4aの外周面に固着された金属部材4bと、この金属部材4bの外周に固着された外周部とを有している。軸受部4aは、内周輪と外周輪との間にコロが配設されてなり、コロの周囲には潤滑剤が導入され、この潤滑剤が漏出しないように図示しない封止手段により封止されている。
て、図示した本実施形態では、外周部が踏段ローラ4の幅方向で硬度の異なる複数の部材より構成されている。
すなわち、外周部は、図2に示した例では、踏段ローラ4の幅方向で踏段スプロケット8に接する部分が硬度の高い、例えば鋼製の部材4cよりなり、一方、踏段スプロケット8に接しない部分が、従来のコンベア式踏段チェーンに用いられる踏段ローラと同様の硬度の、例えば樹脂製の部材4dよりなる。
この外周部は、踏段スプロケット8の歯と接し、また、ガイドレールと接する部分である。従来、この外周部は全幅にわたって同一材質の部材が用いられ、具体的には、樹脂製として、ガイドレール上の転動時における衝撃を吸収して滑らかな踏段走行を実現していた。しかし、このような従来の踏段ローラでは、外周部が樹脂製であることから、踏段ローラが耐え得る荷重には限度があり、高層階や重荷重の乗客コンベアに用いた場合においては、破損のおそれがあり、また、踏段スプロケット8の歯との噛み合い時には、外周部が弾性変形することにより、踏段の走行方向の振動の原因となっていたのである。
これに対して、本実施例の踏段ローラ4は、外周部が鋼製の部材4cと樹脂製の部材4dとからなることから、踏段ローラ4に大きな荷重がかかる範囲、すなわち、上階側のガイドレールの曲がり部においては、主に硬度、剛性の高い鋼製の部材4cにより荷重を受けることから、踏段ローラ4に負荷される荷重に耐え得ることができ、踏段ローラ4が荷重により破損するおそれがなくなる。また、踏段スプロケット8と接する側の外周部もまた、硬度の高い鋼製の部材4cであるため、踏段スプロケット8の歯との噛み込み時に弾性変形するのが抑えられ、よって踏段走行時の走行方向の振動が抑制される。
踏段ローラ4の外周部における硬度が異なる部材の組み合わせは、鋼製の部材4cと樹脂製の部材4dとの組み合わせに限られない。例えば、硬度の高い樹脂よりなる部材と従来の樹脂よりなる部材との組み合わせでもよい。なお、両方の部材を金属製にした組み合わせの場合は、ガイドレール6上を踏段ローラ4が走行する時に振動を吸収することができない点で不利である。また、硬度の高い鋼製の部材4cは、他の金属部材を用いることもできるが、硬度や剛性が高い点で鋼製であることが、アルミニウム製などよりも望ましい。
踏段ローラ4の外周部を構成する鋼製の部材4cと樹脂製の部材4dとは、互いに分離可能な構造にして、一方の部材のみを交換できるようにすることができる。
図2に図示した本実施例では、鋼製の部材4cは、踏段ローラ4の幅方向で回転軸10の中央部からみて樹脂製の部材4dよりも外側に設けられている。これは、ガイドレール6の転動面及び踏段ローラの幅が、踏段スプロケット8の厚みよりも大きく、そして、コンベア式踏段チェーン11をガイドレール6から踏段スプロケット8に導くための接続部においては、ガイドレール6が、取り付け作業を容易にするために踏段スプロケット8よりも中央寄りに位置するように取り付けられるからである。もっとも、本発明の踏段ローラは、図2に図示したような踏段ローラ4の外周部の配置に限定されず、ガイドレール6と踏段スプロケット8との位置関係に応じて、踏段スプロケット8と接する部分が、硬度の高い鋼製の部材4bとなるような外周部の構成とすればよい。
(実施例2)
次に本発明の別の実施例を図3を用いて説明する。
図3は、本発明に従う踏段ローラの派生例を示す断面図である。同図(a)は、図2を用いて説明した踏段ローラ4と同一であり、外周部の硬度の高い鋼製の部材4cの外径と、樹脂製の部材4dの外径は、同じである。
図3(b)は、本発明の踏段ローラの別の例を示す断面図である。同図に示した踏段ローラ14は、軸受部14aと、この軸受部14aの外周側に固着された金属部材14bと、この金属部材14bの外周側に固着された外周部としての鋼製の部材14c及び樹脂製の部材14dとを備えている。この鋼製の部材14cの外径(φA)は、樹脂製の部材14dの外径(φB)よりも小さくなっている。この外径の相違により、踏段ローラ14の破損防止を、従来の乗心地を維持したまま実現される。つまり、踏段ローラ14がガイドレール6上を走行している時は、上述した踏段ローラ14の外周部の外径の相違により、ガイドレールとは専ら樹脂製の部材14dで接することになる。したがって、樹脂製の部材14cが具備する衝撃吸収性により、踏段上に載った乗客の乗心地を従来のものと同様にすることができる。一方、踏段ローラ14に最も荷重が加わるガイドレール6の上階側の曲がり部では、踏段ローラ14に加わった荷重により樹脂製の部材14dが弾性変形して、ガイドレール6とは鋼製の部材14cと樹脂製の部材14dとの両方で接することになる。したがって、鋼製の部材14cが具備する高い剛性により、踏段ローラ14に負荷される荷重を受け持つことができ、踏段ローラ14の破損を防止することができる。また、踏段スプロケット8とは、この鋼製の部材で噛み合うので、踏段スプロケット8との噛み合い時にも荷重に耐え得るし、また踏段走行時の走行方向の振動が抑制される。
この鋼製の部材14cの外径と樹脂製の部材14dの外径の相違は、上述したように踏段ローラに最も荷重が加わる曲がり部を踏段ローラ14が走行時に、樹脂製の部材14dが弾性変形して鋼製の部材14cがガイドレール8に接するようになる程度の差である。具体的には、踏段ローラ14の径や樹脂製の部材14dの樹脂の材質にもよるが、1mm程度の相違とすることができる。なお、この程度の相違では、踏段スプロケット8に噛み合うときに他の問題は生じない。
図3(c)は、本発明の踏段ローラの別の例を示す断面図である。同図に示した踏段ローラ15は、軸受部15aと、この軸受部15aの外周側に固着された金属部材15bと、この金属部材15bの外周側に固着された外周部としての鋼製の部材15c及び樹脂製の部材15dとを備えている。そして、この軸受部15aは、踏段ローラ15の幅方向で、踏段スプロケット8と噛み合う鋼製の部材15c寄りに、図に示したCのサイズで偏在している。踏段ローラ15が踏段スプロケット8と噛み合う時に、荷重を担うのは踏段スプロケット8と接する鋼製の部材15cである。したがって、この鋼製の部材15c寄りに軸受部15aを偏在させることで、踏段スプロケット9に噛み合うときに、軸受部がほぼ直線的に荷重を受け持つことが可能となり、安定した転動ひいては踏段ローラの長寿命化を図ることができる。
なお、同図(c)に示した踏段ローラ15は、同図(b)に示した踏段ローラ14と同様に、鋼製の部材15cの外径(φA)は、樹脂製の部材15dの外径(φB)よりも小さくなっている。これにより、同図(b)に示した踏段ローラ14と同様に、踏段ローラ15の破損防止を、従来の乗心地を維持したまま実現される。もっとも、軸受部15aを鋼製の部材15c寄りに偏在される例としては、図3(c)に図示した例に限られず、例えば、同図(a)に示されるような、鋼製の部材の外径と樹脂製の部材の外径とが同一の外周部を備える踏段ローラに、軸受部を鋼製の部材寄りに偏在させることもできる。
(実施例3)
次に、本発明の乗客コンベアの別の実施例を図4を用いて説明する。図4(a)は、コンベア式踏段チェーン11の踏段ローラ4の受ける荷重が最も大きくなる、ガイドレール6の上階側の曲がり部近傍の要部を示す図であり、同図(b)は、同図(a)のA−A視断面図である。
ガイドレール6の上階側の曲がり部6aで踏段ローラ4が負担する荷重を軽減するために、この踏段ローラ4を有するコンベア式踏段チェーン11の内側リンクプレート12及び外側リンクプレート13の下面に接して、樹脂製又は鋼製の荷重受けガイド21を設けている。この荷重受けガイド21は、踏段ローラの走行方向に前記曲がり部6aの踏段ローラ4が負担する荷重が大きくなる範囲にわたって設けられ、また、荷重受けガイド21の高さ方向の位置は、前記曲がり部6aにおいて踏段ローラ4が負担する荷重が曲がり部6a以外を走行しているときに負担する荷重と同等以下にするように荷重受けガイド21が荷重を負担するような位置とする。また、コンベア式踏段チェーン11の踏段ローラ4が、前記曲がり部6aにおいてガイドレール6から浮き上がるような高さの位置に荷重受けガイド21を配設してもよい。
コンベア式踏段チェーン11の内側リンクプレート12及び外側リンクプレート13の下面を滑らかに摺動させることができるように、これらの内側リンクプレート12及び外側リンクプレート13の下面と接する荷重受けガイド21の上面は、ガイドレール6の前記曲がり部6aにおける曲率に対して、このガイドレール6から前記荷重受けガイド21までの高さを加味した曲率Rの形状になっている。また、内側リンクプレート12及び外側リンクプレート13の下面も、この荷重受けガイド21の上面の曲率と同じ曲率Rの形状にされる。
荷重受けガイド21がガイドレール6の曲がり部6aに設けられることにより、ガイドレール上を転動する踏段ローラ4は、この曲がり部6aにおいて、一部又は全部の荷重が、荷重受けガイド21により負担されるので、踏段ローラ4が破損するおそれがなくなる。
また、従来、曲がり部6aにおいて懸念された踏段ローラ4の破損が、本実施例の荷重受けガイド21を設けることにより解消されるので、図4に示すように、踏段ローラ4の外周部については、当該ローラの幅方向で硬度の異なる複数の部材よりなるものとすることを必ずしも必要としない。もっとも、踏段スプロケット8に噛み込み時の踏段の走行方向の振動を軽減するためには、踏段ローラ4の外周部を当該ローラの幅方向で硬度の異なる複数の部材よりなる構成とすることが有利である。したがって、図4に図示した例に限定されず、荷重受けガイド21を配設するとともに、踏段ローラが、各踏段の側端部に設けられた軸に回動可能に取り付けられる軸受部と、この軸受部の外周面に固着され、当該ローラの幅方向で硬度の異なる複数の部材よりなる外周部とを有するものとすることもできる。
以上、図面を用いて本発明の実施例を具体的に説明したが、本発明は、図面及び実施例の記載に限定されるものではなく、幾多の変形が可能である。例えば、図面では、乗客コンベアについて、エスカレータの例をもって説明したが、本発明の乗客コンベアは、エスカレータに限られず、動く歩道に適用することもできる。
本発明の乗客コンベアの実施例としてのエスカレータを示す全体図である。 本発明の踏段ローラ及び踏段チェーンの説明図である。 本発明の踏段ローラの他の例の断面図である。 ガイドレールの上階側の曲がり部近傍の要部を示す図である。 従来の踏段ローラの説明図である。 曲がり部における踏段ローラ及びローラ式踏段チェーンの断面図である。
符号の説明
1 エスカレータ(乗客コンベア)
3 踏段
4 踏段ローラ
4a 軸受部
4c 鋼製の部材
4d 樹脂製の部材
6 ガイドレール
8 踏段スプロケット
11 コンベア式踏段チェーン
12 内側リンクプレート
13 外側リンクプレート
21 荷重受けガイド

Claims (4)

  1. 踏段を連結するコンベア式踏段チェーンのローラであり、かつ、踏段の側端部に回動可能に設けられて前記踏段を案内する踏段ローラであって、
    前記踏段の側端部に設けられた軸に嵌着される軸受部と、
    前記軸受部の外周面に固着され、当該ローラの幅方向で硬度の異なる複数の部材よりなる外周部とを備え
    前記ローラの外周部において、当該ローラの幅方向で前記コンベア式踏段チェーンと噛み合う踏段スプロケットに接する部分が、前記スプロケットに接しない部分よりも硬度の高い部材であることを特徴とする乗客コンベアの踏段ローラ。
  2. 前記スプロケットに接する部分が鋼製であり、前記スプロケットに接しない部分が樹脂製であることを特徴とする請求項1記載の乗客コンベアの踏段ローラ。
  3. 前記ローラの外周部において、当該ローラの幅方向で前記コンベア式踏段チェーンと噛み合うスプロケットに接する部分が、前記スプロケットに接しない部分よりも外径が小さいことを特徴とする請求項1記載の乗客コンベアの踏段ローラ。
  4. 前記軸受部が、当該ローラの幅方向で前記コンベア式踏段チェーンと噛み合うスプロケットに接する部分寄りに偏在していることを特徴とする請求項1記載の乗客コンベアの踏段ローラ。
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