JP4925379B2 - 殺菌方法 - Google Patents

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Description

本発明は、大腸菌をはじめとした微生物の殺菌方法に関し、特に、飲料水、洗浄水、居住空間、車室、食品用保存施設、水利用施設、室内用品、身回り品に好適な殺菌方法に関する。また、本発明は、微生物の殺菌のために用いられるカラム及びフィルターに関する。更に、本発明は、微生物の吸入及び放出を防ぐマスクに関する。
例えば、感染性や病原性微生物の殺菌方法としては、加熱殺菌方法が一般的に奨励されているが、加熱処理が困難な場合や熱で品質低下を生じるなどの理由から加熱温度に制約されることが多く、殺菌効果も自ずと限られることになる。加熱殺菌に代え、ないしは加熱殺菌と併用して次亜塩素酸ナトリウムが用いられ、また次亜塩素酸配合の除菌水も市販されている。
また、従来例として、特許文献1には微生物(大腸菌)の殺菌方法において、イソチオシアン酸アリルの存在下で加熱温度60℃以下となるよう処理する構成が開示されている。特許文献2には水利用施設の微生物の殺菌方法において、銀イオンと銅イオン、銀イオンと残留塩素、銅イオンと残留塩素、あるいは銀イオンと銅イオンと残留塩素を共存させるようにした構成が開示されている。
特開平11−322521号公報 特開2007−268402号公報
本発明の目的は、上記各特許文献の殺菌方法に比べ、特に水中の微生物に限られることなく気体中の微生物も同様に殺菌できる新規な殺菌方法を提供することにある。
本発明者は、上記課題を解決するため、鋭意検討を重ねた結果、固体酸触媒や燃料電池のプロトン伝導膜などに用いられているスルホ基が導入された無定形炭素を含有する材料が、気体や液体中の微生物に対して、強い殺菌効果を示すことを見出した。
液体の酸が微生物に対して殺菌効果を示すことはよく知られているが、固体酸は、液体の酸と異なり、流動性がないため、微生物と接触する頻度が低いと考えられる。従って、本願出願時においては、固体酸は、液体の酸のような殺菌効果を持たないと考えられており、スルホ基が導入された無定形炭素を含有する材料が、強い殺菌効果を示すということは当業者にとっては全く予想外のことであった。
また、本発明者は、スルホ基が導入された無定形炭素を含有する材料が単に微生物を殺すだけでなく、微生物の構成成分を加水分解する作用も有することを見出した。
本発明は、以上の知見に基づき完成されたものである。
即ち、本発明は、以下の〔1〕〜〔9〕を提供するものである。
〔1〕スルホ基が導入された無定形炭素を含有する材料に、気体中または液体中の微生物を触れさせることを特徴とする、気体または液体の殺菌方法。
〔2〕気体または液体を、スルホ基が導入された無定形炭素を含有する材料が充填されたカラムに通すことを特徴とする、〔1〕に記載の気体または液体の殺菌方法。
〔3〕気体または液体を、スルホ基が導入された無定形炭素を含有する材料が担持されたフィルターに通すことを特徴とする、〔1〕に記載の気体または液体の殺菌方法。
〔4〕スルホ基が導入された無定形炭素を含有する材料が、不完全に炭化された有機化合物を三酸化硫黄又は三酸化硫黄を含有したスルホ化剤との加熱処理によって縮合およびスルホ化することにより得られる材料であることを特徴とする、〔1〕に記載の気体または液体の殺菌方法。
〔5〕スルホ基が導入された無定形炭素を含有する材料が、2以上で7以下の芳香環が縮合した多環式芳香族炭化水素群から選択される少なくとも1種を濃硫酸または発煙硫酸中で加熱処理することによって縮合およびスルホ化することにより得られる材料であることを特徴とする、〔1〕に記載の気体または液体の殺菌方法。
〔6〕スルホ基が導入された無定形炭素を含有する材料が、有機化合物を濃硫酸または発煙硫酸中で加熱処理することによってスルホ基を導入することにより得られる材料であって、(1)13C核磁気共鳴スペクトルにおいて縮合芳香族炭素6員環及びスルホ基が結合した縮合芳香族炭素6員環の化学シフトが検出される、(2)粉末X線回折において半値幅(2θ)が5〜30°である炭素(002)面の回折ピークが少なくとも検出される、(3)プロトン伝導性を示す、という性質を有する材料であることを特徴とする、〔1〕に記載の気体または液体の殺菌方法、
〔7〕スルホ基が導入された無定形炭素を含有する材料が充填されていることを特徴とする、殺菌用カラム。
〔8〕スルホ基が導入された無定形炭素を含有する材料が担持されていることを特徴とする、殺菌用フィルター。
〔9〕通気性の素材からなり、その通気性の素材にスルホ基が導入された無定形炭素を含有する材料が担持されていることを特徴とする、マスク。
本発明の殺菌方法では、電力や熱エネルギーを必要とせず高い殺菌効果が得られる。このため、電力などの供給が十分でない地域での殺菌方法として有用であり、また、環境への負荷が低いという利点もある。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の気体または液体の殺菌方法は、スルホ基が導入された無定形炭素を含有する材料に、気体中または液体中の微生物を触れさせることを特徴とするものである。
このスルホ基が導入された無定形炭素を含有する材料は、強い酸性を示す、極性溶媒(水、アルコール、アルデヒド、カルボン酸、ケトン等)に入れても酸が溶け出さず、薬品殺菌のように水質に影響を与えない、空気等の気体中でも溶出しない、といった性質を示す。
スルホ基が導入された無定形炭素を含有する材料としては、例えば、以下の炭素系固体酸A〜Cを用いることができる。
炭素系固体酸Aは、不完全に炭化された有機化合物を三酸化硫黄又は三酸化硫黄を含有したスルホ化剤との加熱処理によって縮合およびスルホ化することにより得られる固体酸である。この炭素系固体酸Aについては、以前に日本において出願されている(特願2009-134096号)。
ここで、有機化合物としては、廃木材やおが屑でもよいが、好ましくはベンゼン、アントラセン、ペリレン、コロネン、またはそのスルホ化合物より選択される、少なくとも1種の多環式芳香族炭化水素類を使用することである。また、芳香族炭化水素類を含む重油、ピッチ、タール、アスファルト等も使用することができる。以上の有機化合物は、単独で使用してもよいし、2種類以上の複数種の混合物であってもよい。不完全に(中途半端に)炭化された有機化合物とは、10〜20個の芳香族6員環からなる多環式芳香族炭化水素で構成されたアモルファスカーボンであり、一例としてはベンゼン環が10〜20個並んだ状態のものである。不完全に炭化された有機化合物は、例えば、有機化合物を、200〜600℃、好ましくは、300〜500℃で、0.5〜20時間、好ましくは、1〜10時間加熱することにより得られる。不完全に炭化された有機化合物をスルホ化するのは、このような有機化合物には炭素と水素との結合が多く残っており、スルホ化の際、この炭素と水素との結合の部分にスルホ基が結合するため、よりスルホ基密度の高い固体酸が得られるからである。従って、不完全に炭化された有機化合物中には、炭素と水素との結合が多く含まれていること、言い換えれば、水素が多く含まれていることが望ましい。不完全に炭化された有機化合物中の水素量は、水素と炭素の元素比(H/C、原子比)で表した場合、0.3〜1.5であることが好ましく、0.5〜1.1であることが更に好ましい。
三酸化硫黄は化学式がSOであり無水硫酸とも称されている。不完全に炭化された有機化合物に三酸化硫黄を接触させる場合は、窒素、アルゴン等の不活性ガス気流下、あるいは乾燥空気気流下で行うことがスルホ基密度の高い固体酸を製造する上で重要となる。
三酸化硫黄を含有したスルホ化剤としては、発煙硫酸を例示できる。
炭素系固体酸Bは、2以上で7以下の芳香環が縮合した多環式芳香族炭化水素群から選択される少なくとも1種を濃硫酸または発煙硫酸中で加熱処理することによって縮合およびスルホ化することにより得られる固体酸である。この炭素系固体酸Bについては、以前に日本において出願され、特許になっている(特許40414909号)。この炭素系固体酸Bの性質や製造法等については、この特許公報40414909号に記載されている。
ここで、多環式芳香族炭化水素としては、ナフタレン、アントラセン、ペリレン、およびコロネンなどであり、少なくとも2以上の芳香環が縮合していれば炭素系固体酸Bの合成原料として使用可能である。芳香族炭化水素類は、濃硫酸あるいは発煙硫酸中で重縮合し、縮合の進んだ複雑な多環式芳香族炭化水素のアモルファス材料が形成されること、芳香環の数が増えるにつれてその性質は黒鉛に近いものとなることなどが知られている。また、本発明の炭素系固体酸は、多環式芳香族炭化水素、特に2以上で7以下の芳香環が縮合した多環式芳香族炭化水素群から選択される少なくとも1種を濃硫酸あるいは発煙硫酸中で加熱処理することによって多環式芳香族炭化水素を縮合し、スルホ化して得られた安定な化学構造からなる。
多環式芳香族炭化水素を濃硫酸あるいは発煙硫酸中で加熱処理し、スルホ化・重縮合によって多くの芳香環が重縮合したスルホ化多環式芳香族炭化水素が得られる。但し、濃硫酸あるいは発煙硫酸中での処理温度が100℃未満の場合、多環式芳香族炭化水素の重縮合が十分進行せず、多くの芳香環からなる多環式芳香族炭化水素が形成されないために極性溶媒に不溶性の固体酸が得られない。一方、処理温度が450℃を越えると、スルホ基の熱分解が起こるために十分なスルホ基が存在する不溶性のアモルファス状炭化水素が得られない。より好ましい処理温度は200℃〜350℃である。本発明の固体酸触媒は単一の多環式芳香族炭化水素を原料とするだけでなく、複数の多環式芳香族炭化水素を原料として合成できる。更には多種の多環式芳香族炭化水素及び飽和炭化水素、不飽和炭化水素を含むピッチ、タール等を原料としても合成できる。
炭素系固体酸Cは、有機化合物を濃硫酸または発煙硫酸中で加熱処理することによってスルホ基を導入することにより得られる固体酸である。この炭素系固体酸Cについては、以前に国際出願されている(WO2005/029508)。この炭素系固体酸Cの性質や製造法等については、国際公開公報WO2005/029508に記載されている。
ここで、有機化合物としては、芳香族炭化水素類を使用することができるが、それ以外の有機化合物、例えば、グルコース、砂糖(スクロース)、セルロースのような糖類、ポリエチレン、ポリアクリルアミドのような合成高分子化合物を使用してもよい。芳香族炭化水素類は、多環式芳香族炭化水素類でも単環式芳香族炭化水素類でもよく、例えば、ベンゼン、ナフタレン、アントラセン、ペリレン、コロネンなどを使用することができ、好適には、ナフタレンなどを使用することができる。有機化合物は、一種類だけを使用してもよいが、二種類以上を組み合わせて使用してもよい。また、必ずしも精製された有機化合物を使用する必要はなく、例えば、芳香族炭化水素類を含む重油、ピッチ、タール、アスファルトなどを使用してもよい。
グルコース、セルロース等の糖類や合成高分子化合物を原料とするときは、濃硫酸又は発煙硫酸中での加熱処理の前に、これらの原料を不活性ガス気流中で加熱し、部分炭化させておくことが好ましい。このときの加熱温度は、通常、200〜600℃であり、処理時間は、通常、0.5〜20時間である。部分炭化の状態は、加熱処理物の粉末X線回折パターンにおいて、半値幅(2θ)が30°の(002)面の回折ピークが検出されるような状態が好ましい。
芳香族炭化水素類、又はこれを含む重油、ピッチ、タール、アスファルトなどを原料とする場合、濃硫酸又は発煙硫酸中での加熱処理の後、生成物を真空加熱することが好ましい。これは、過剰の硫酸を除去すると共に、生成物の炭化・固化を促進させ、生成物の収率を増加させる。真空排気は排気速度10L/min以上、到達圧力100torr以下の排気装置を用いることが好ましい。好ましい加熱温度は140〜300℃、より好ましい温度は200〜280℃である。この温度における真空排気の時間は、通常2〜20時間である。
この炭素系固体酸Cは次の(1)〜(3)の特性を具備している。
(1)13C核磁気共鳴スペクトルにおいて縮合芳香族炭素6員環及びスルホ基が結合した縮合芳香族炭素6員環の化学シフトが検出される。
(2)粉末X線回折において半値幅(2θ)が5〜30°である炭素(002)面の回折ピークが少なくとも検出される。なお、検出される回折ピークは(002)面以外のものがあってもよいが、(002)面の回折ピークのみが検出されることが好ましい。
(3)プロトン伝導性を示す。この場合、プロトン伝導度は特に限定されないが、0.01〜0.2Scm−1であることが好ましく、0.08〜0.11Scm−1であることが更に好ましい(前記プロトン伝導度は、温度80℃、湿度100%条件下、交流インピーダンス法によって測定される値である)。
スルホ基が導入された無定形炭素を含有する材料に、気体中または液体中の微生物を触れさせる方法は特に限定されず、例えば、殺菌対象とする気体または液体を、スルホ基が導入された無定形炭素を含有する材料が充填されたカラムに通す方法、殺菌対象とする気体または液体を、スルホ基が導入された無定形炭素を含有する材料が担持されたフィルターに通す方法、殺菌対象とする気体または液体を、スルホ基が導入された無定形炭素を含有する材料と混合し、攪拌する方法などを例示できる。
ここで用いるカラムとしては、例えば、殺菌対象とする気体や液体を入れる流入口、殺菌処理した気体や液体を出す流出口、スルホ基が導入された無定形炭素を含有する材料を充填する部分を備えたものなどを使用することができる。この殺菌用のカラムとしては、クロマトグラフィーなどに用いられているカラムを使用してもよい。
フィルターとしては、例えば、気体や液体が通過可能な微細な孔又は空隙を有し、スルホ基が導入された無定形炭素を含有する材料を担持し得るものなどを使用することができる。具体的には、スルホ基が導入された無定形炭素を含有する材料を担持した織布、不織布などを使用することができる。織布や不織布などは酸に対して耐性を持つものであればどのようなものでもよい。
本発明の殺菌方法の使い方としては、以下のようなものを例示できる。未殺菌水を上記カラムに通して殺菌し、飲料水又は洗浄とする。居住空間、車室、食品用保存施設などの換気扇や換気口に上記フィルターを設置し、室内への微生物の侵入を防ぐ。上記フィルターを備えた空気清浄機を居住空間、車室、食品用保存施設などに設置し、室内の微生物を除去する。プールなどの水利用施設における水の循環部分に上記フィルター又は上記カラムを設置し、水の殺菌をする。
本発明の殺菌方法は、マスクなどにも利用できる。即ち、通気性の素材(例えば、織布、不織布など)であって酸に対して耐性を持つ素材にスルホ基が導入された無定形炭素を含有する材料を担持し、この素材でマスクを作製すれば、微生物の吸入や放出を防止できるマスクとなる。
本発明において、微生物とは、一般的に微生物と呼ばれるものを指し、例えば、細菌、古細菌、原生生物、真菌類などであり、またユーグレナのような鞭毛を有する単細胞真核藻類も含まれ、さらには、ウイルスも含まれる。
スルホ基が導入された無定形炭素を含有する材料による殺菌効果の作用機序は、現在のところ詳細には判明していないが、この材料は、硫酸に匹敵する強酸点となるスルホ基を有していることから、このスルホ基に微生物が触れることにより、殺菌効果を発揮していると考えられる。また、この材料は炭素質であるため微生物に対する吸着性があり、この吸着性によって、気体または液体中の微生物を集め、効率的にスルホ基に微生物を接触させていると考えられる。前述したように、固体酸は液体の酸のように流動性がないため、殺菌効果を持たないと考えられていたが、このスルホ基が導入された無定形炭素を含有する材料では、微生物に対する吸着性によってこの流動性の問題を解消していると考えられる。
また、後述する実施例では、液体中の微生物に対する殺菌効果だけしか示していない。しかし、スルホ基が導入された無定形炭素を含有する材料の殺菌効果の作用機序が上述したようなものであるならば、気体中の微生物に対しても、液体中の微生物と同様の殺菌効果を有すると考えられる。
次に、実施例により本発明の殺菌効果を明らかにする。
(実施例1)
この実施例では、下記の方法で作製した炭素系固体酸A〜Cの大腸菌に対する殺菌効果を調べた。
(1)炭素系固体酸Aの作製
有機化合物としては市販品である微結晶性のセルロースを用いた。このセルロース20gを、三つ口フラスコに入れ、窒素ガス気流下、450℃で5時間加熱し、9gの不完全に炭化したものを得た(以下、これを「不完全炭化物」という)。その操作を繰り返すことで所定重量の不完全炭化物を確保した。このようにして得られた不完全炭化物20.2gを1L容ナス型フラスコに入れてロータリーエバポレーターROTAVAPOR RE120(ビュッヒ・ラボテクニック社(BUCHI Labortechnik AG)(スイス)製)に取り付け、ナス型フラスコを60℃に加温して回転させるとともに、真空ポンプによりエバポレーター内を脱気(0.5kPa)し、密閉した。一方、三酸化硫黄(日曹金属化学(株)の製品名「日曹サルファン」)6.1gをガス化用三つ口フラスコに量り取った。その三酸化硫黄を、ロータリーエバポレーターのコンデンサー上部にある注入コックから、徐々にエバポレーター内に導入した。三酸化硫黄を導入した後、ナス型フラスコを回転させながら60℃で2時間反応を行った。反応後は、三酸化硫黄ガス導入ラインを切り離し、エバポレーター内の三酸化硫黄ガスを窒素ガスで置換した。ナス型フラスコをエバポレーターから外し、該ナス型フラスコ内に約500mLの蒸留水を加えて10分間攪拌した。温度は30℃以下に保持した。その後は、親水性PTFE性フィルター(ミリポア製、オムニポア、孔径10μm)を用いて、固形分を吸引ろ過した。水洗浄として、固形分を約500mLの蒸留水に再懸濁し、10分間攪拌した後、再びろ別した。この操作を、ろ液のpHがほぼ一定になるまで繰り返した後、固形分を80℃で1日乾燥した。さらに熱水洗浄として、固形分を約100℃の蒸留水500mLで、洗浄した。この操作を、ろ液のpHがほぼ一定になるまで繰り返した。熱水洗浄後、固形分を80℃で1日乾燥し、固体酸20.9gを得た。以上の炭素系固体酸Aは、イオウ含有率が0.94wt%であった。
(2)炭素系固体酸Bの作製
炭素系固体酸Bは、日本国特許第4041409号公報の実施例1の記載に従って作製した。具体的には以下の通りである。多環式芳香族炭化水素としては、市販品であるコロネン(C2412)を用いた。このコロネン1gを、100mLの濃硫酸(96%)に加え200℃で8時間加熱した後、過剰の濃硫酸を250℃での減圧蒸留によって除去し、黒色の固体粉末を得た。この固体粉末を300mLのエチルアルコールで洗浄し、洗浄後のエチルアルコール中の硫酸が元素分析の検出限界以下になるまでこの操作を繰り返した。得られた炭素系固体酸Bは、黒色粉末であり、X線回折パターンにはいかなる構造も確認することができず、アモルファスであることが分かった。また、以上の炭素系固体酸Bは、イオウ含有率が4wt%であった。
(3)炭素系固体酸Cの作製
炭素系固体酸Cは、国際公開:WO2005/029508の明細書の実施例4の記載に従って作製した。具体的には以下の通りである。有機化合物としては市販品であるナフタレンを用いた。このナフタレン20gを、300mLの96%濃硫酸に加え、この混合物に窒素ガスを30ml/minで吹き込みながら250℃で15時間加熱することによって黒色の液体が得られた。この液体を排気速度50L/min、到達圧力1×10−2torr以下の高真空ロータリーポンプで真空排気しながら250℃で5時間加熱することによって過剰の濃硫酸の除去と炭化の促進を行い、黒色粉末を得た。この黒色粉末を不活性気流中下180℃で12時間加熱した後、300mLの蒸留水で洗浄し、洗浄後の蒸留水中の硫酸が前述した閃光燃焼を用いた元素分析計による元素分析の検出限界以下になるまでこの操作を繰り返し、スルホ基が導入された無定形炭素、つまり炭素系固体酸を得た。この炭素系固体酸は、13C核磁気共鳴スペクトルにおいて、13CMAS核磁気共鳴スペクトルの測定法に従って測定すると、130ppm付近には縮合芳香族炭素6員環による化学シフトが現れ、140ppm付近にはスルホ基が結合した縮合芳香族炭素6員環による化学シフトが現れた。このシフトは、13C MAS核磁気共鳴スペクトルの測定で特徴的に観測されるスピニングサイドバンドであり、炭素種に由来するものではない。また、X線解析装置による測定では、粉末X線回折パターンとして、炭素(002)面と(004)面の回折ピークが確認された。(002)面の回折ピークの半値幅(2θ)は11°であった。また、以上の炭素系固体酸Cは、イオウ含有率が9wt%であった。
(4)大腸菌に対する炭素系固体酸A〜Cの殺菌効果
(ア)大腸菌は、独立行政法人 製品評価技術基盤機構より入手したエシェリヒア・コリ(Escherichia coli)NBRC3972を使用した。そして、試験菌液は、前記大腸菌を普通寒天平板培地(日水製薬(株)製)にて、30℃、1日間培養して得られた菌体を滅菌水に懸濁し、菌数が約2×10cfu/ml(cfuはコロニー形成単位)となるように調整した。
(イ)菌数測定用培地としては、SCDLP培地「ダイゴ」(日本製薬(株)製)に1.5%の寒天を加えて寒天平板培地を多数作製し、用いた。
(ウ)計測操作は、次の通りである。粉末状の炭素系固体酸Aの0.1gをシリコセン付きバイアル瓶に秤取し、121℃で15分間蒸気滅菌した。この滅菌処理後、バイアル瓶内に前記試験菌液2mlを加え、30℃で回転振盪(140rpm)した。10分後、バイアル瓶内の処理液(炭素系固体酸A+試験菌液)を200μlサンプリングし、直ちに滅菌水で段階的に希釈した(10〜10倍希釈)。そして、各希釈菌液の50μlを前記SCDLP寒天平板培地にそれぞれ塗抹した。塗抹後、30℃で1〜2日間静置培養してからコロニーカウント法にて生菌数を測定した。また、炭素系固体酸B、Cについても同様に計測した。
(エ)また、対照実験として、以下のような実験も行った。蒸気滅菌したシリコセン付きバイアル瓶に前記試験菌液2mlを入れて30℃で回転振盪(140rpm)した。10分後、バイアル瓶内の試験菌液を200μlサンプリングし、直ちに滅菌水で段階的に希釈した(10〜10倍希釈)。そして、各希釈菌液の50μlを前記SCDLP寒天平板培地にそれぞれ塗抹した。そして、30℃で1〜2日間静置培養後にコロニーカウント法にて生菌数を測定した。
表1はその結果を示している。また、10分間の回転振盪処理を行わずに、試験菌液の生菌数をコロニーカウント法にて測定し、その菌数を処理開始時の生菌数として表1中に示した。表1中の生菌数は処理液1ml当たりの値であり、各処理実験を2回行って得られた生菌数の平均値を示している。
Figure 0004925379
(実施例2)
この実施例では、ミドリムシ食物門や原生動物門のうちユーグレナ属であるユーグレナを用いて各炭素系固体酸A〜Cの殺菌効果(細胞膜破壊効果)を次の条件で調べた。
(1)炭素系固体酸A〜Cの作製
炭素系固体酸A〜Cは実施例1と同様に作製した。
(2)ユーグレナに対する炭素系固体酸A〜Cの細胞膜破壊効果
(ア)試験菌は、(株)ユーグレナにより入手したユーグレナ(粉末)を使用した。この細胞膜破壊効果の確認は、ユーグレナ細胞内に存在するグルコースがユーグレナの破壊に伴って検出される現象を利用した。
(イ)試験方法は、次の通りである。炭素固体酸Aを3gと、前記ユーグレナを1.5g、水を2.5mlとを、ビーカーに秤取し、30℃で1時間、撹拌(400rpm)した。そして、殺菌効果はその水溶液中のグルコースを測定することで判断した。比較例として、炭素系固体酸の代わりに強酸性イオン交換樹脂(Aldrich社製、Amberlyst−15)を用いて同様に実施した。また、炭素系固体酸B、Cについても同様に試験した。
以上の試験からは、炭素系固体酸Aを用いた場合はグルコースが53mg、炭素系固体酸Bを用いた場合はグルコースが20mg、炭素系固体酸Cを用いた場合はグルコースが25mgであった。これに対し、強酸性イオン交換樹脂を用いた場合はグルコースが検出されなかった。
(実施例3)
この実施例では、下記の方法で作製した炭素系固体酸Dの各種微生物に対する殺菌効果を調べた。
(1)炭素系固体酸Dの作製
500mL容三つ口フラスコに前記不完全炭化物4g、96%濃硫酸100mLおよび30%発煙硫酸100mLを入れ、窒素気流下、80℃で10時間加熱した。10時間後、室温に戻して蒸留水200mLを加え、グラスファイバー濾紙を用いて、固形分を吸引ろ過した。固形分を回収して約100℃の蒸留水400mLに再懸濁し、30分間加熱撹拌した後、固形分を吸引ろ過した。この操作を、ろ液のpHがほぼ一定になるまで繰り返した後、固形分を80℃で1日乾燥した。乾燥後、上記と同様に、固形分を約100℃の蒸留水400mLで熱水洗浄し、ろ液のpHがほぼ一定になるまで繰り返した。熱水洗浄後、固形分を80℃で1日乾燥し、固体酸を得た。固体酸Dは、イオウ含有率が5.1wt%であった。
(2)各種微生物に対する炭素系固体酸Dの殺菌効果
(ア)試験菌としては、独立行政法人 製品評価技術基盤機構より入手したシュードモナス・プチダ(Pseudomonas putida)NBRC14164、スタフィロコッカス・アウレウス(Staphylococcus aureus subsp. aureus,黄色ブドウ球菌)NBRC12732、バチルス・アトロフェアス(Bacillus atrophaeus)NBRC13721を使用した。試験菌液は、各種微生物をそれぞれSCDLP培地「ダイゴ」(日本製薬(株)製)に1.5%の寒天を加えた寒天平板培地にて、30℃(スタフィロコッカス属微生物の場合は37℃)、1日間培養して得られた菌体を滅菌水に懸濁し、菌数が10〜10cfu/ml(cfuはコロニー形成単位)となるように調整した。
(イ)菌数測定用培地としては、同様にSCDLP寒天平板培地を多数調製して用いた。
(ウ)計測操作は、次の通りである。粉末状の炭素系固体酸Aの0.1gをシリコセン付きバイアル瓶に秤取し、121℃で15分間蒸気滅菌した。この滅菌処理後、バイアル瓶内に前記の各種試験菌液2mlをそれぞれ加え、30℃で回転振盪(140rpm)した。10分後、バイアル瓶内の処理液を100μlサンプリングし、直ちに滅菌水で段階的に希釈した(10〜10倍希釈)。そして、各希釈菌液の50μlを前記SCDLP寒天平板培地にそれぞれ塗抹した。塗抹後、30℃(スタフィロコッカス属微生物の場合は37℃)で1〜2日間静置培養し、コロニーカウント法にて生菌数を測定した。
(エ)また、対照実験として、蒸気滅菌したシリコセン付きバイアル瓶に前記の各種試験菌液2mlをそれぞれ入れて30℃で回転振盪(140rpm)し、10分後にバイアル瓶内の試験菌液を100μlサンプリングして、前記と同様に、コロニーカウント法にて生菌数を測定した。
表2にその結果を示した。また、10分間の回転振盪処理を行わずに、各種試験菌液の生菌数をコロニーカウント法にて測定し、その菌数を処理開始時の生菌数として表2中に示した。表2中の生菌数は処理液1ml当たりの値であり、各処理実験を2回行って得られた生菌数の平均値を示している。
Figure 0004925379
(実施例4)
この実施例では、大腸菌を用いて炭素系固体酸Dの殺菌効果を次の条件で調べた。
(1)炭素系固体酸Dの作製
炭素系固体酸Dは実施例3と同様に作製した。
(2)大腸菌に対する炭素系固体酸Dの殺菌効果
(ア)大腸菌は、実施例1と同様のものを用いた。
(イ)菌数測定用培地としては、トリプトソーヤ寒天培地〔日水製薬(株)製〕を用いた。
(ウ)計測操作は、次の通りである。粉末状の炭素系固体酸D 0.5gを蒸気滅菌したシリコセン付きバイアル瓶に秤取した。このバイアル瓶内に前記の大腸菌液10mlを加え、25℃で回転振盪(140rpm)した。3時間後、バイアル瓶内の処理液を100μlサンプリングし、直ちに滅菌水で段階的に希釈した(10〜10倍希釈)。そして、各希釈菌液の50μlを前記トリプトソーヤ寒天平板培地にそれぞれ塗抹した。塗抹後、30℃で1日間静置培養し、コロニーカウント法にて生菌数を測定した。
(エ)また、対照実験として、蒸気滅菌したシリコセン付きバイアル瓶に前記の大腸菌液10mlを入れて25℃で回転振盪(140rpm)し、3時間後にバイアル瓶内の大腸菌液を100μlサンプリングして、前記と同様に、コロニーカウント法にて生菌数を測定した。
表3にその結果を示した。また、3時間の回転振盪処理を行わずに、試験菌液の生菌数をコロニーカウント法にて測定し、その菌数を処理開始時の生菌数として表3中に示した。表3中の生菌数は処理液1ml当たりの値であり、各処理実験を2回行って得られた生菌数の平均値を示している。また、カッコ内に各液のpHを示した。
Figure 0004925379
本発明の殺菌方法は、電力や熱エネルギーなどを必要としないため、電力や化石燃料などが十分に供給されない地域での飲料水や洗浄水などの調製に有用である。

Claims (9)

  1. スルホ基が導入された無定形炭素を含有する材料に、気体中または液体中の微生物を触れさせる(但し、スルホ基が導入された無定形炭素を含有する材料と金属鉄に、気体中または液体中の微生物を触れさせる場合を除く)ことを特徴とする、気体または液体の殺菌方法。
  2. 気体または液体を、スルホ基が導入された無定形炭素を含有する材料が充填されたカラムに通すことを特徴とする、請求項1に記載の気体または液体の殺菌方法。
  3. 気体または液体を、スルホ基が導入された無定形炭素を含有する材料が担持されたフィルターに通すことを特徴とする、請求項1に記載の気体または液体の殺菌方法。
  4. スルホ基が導入された無定形炭素を含有する材料が、不完全に炭化された有機化合物を三酸化硫黄又は三酸化硫黄を含有したスルホ化剤との加熱処理によって縮合およびスルホ化することにより得られる材料であることを特徴とする、請求項1に記載の気体または液体の殺菌方法。
  5. スルホ基が導入された無定形炭素を含有する材料が、2以上で7以下の芳香環が縮合した多環式芳香族炭化水素群から選択される少なくとも1種を濃硫酸または発煙硫酸中で加熱処理することによって縮合およびスルホ化することにより得られる材料であることを特徴とする、請求項1に記載の気体または液体の殺菌方法。
  6. スルホ基が導入された無定形炭素を含有する材料が、有機化合物を濃硫酸または発煙硫酸中で加熱処理することによってスルホ基を導入することにより得られる材料であって、(1)13C核磁気共鳴スペクトルにおいて縮合芳香族炭素6員環及びスルホ基が結合した縮合芳香族炭素6員環の化学シフトが検出される、(2)粉末X線回折において半値幅(2θ)が5〜30°である炭素(002)面の回折ピークが少なくとも検出される、(3)プロトン伝導性を示す、という性質を有する材料であることを特徴とする、請求項1に記載の気体または液体の殺菌方法、
  7. スルホ基が導入された無定形炭素を含有する材料が充填されている(但し、スルホ基が導入された無定形炭素を含有する材料と金属鉄が充填されている場合を除く)ことを特徴とする、殺菌用カラム。
  8. スルホ基が導入された無定形炭素を含有する材料が担持されている(但し、スルホ基が導入された無定形炭素を含有する材料と金属鉄が担持されている場合を除く)ことを特徴とする、殺菌用フィルター。
  9. 通気性の素材からなり、その通気性の素材にスルホ基が導入された無定形炭素を含有する材料が担持されている(但し、スルホ基が導入された無定形炭素を含有する材料と金属鉄が担持されている場合を除く)ことを特徴とする、マスク。
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