JP4924668B2 - 燃料噴射制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、燃料噴射弁の開弁時間を調整することによりエンジンへの燃料噴射量を制御する燃料噴射制御装置に関する。
エンジンの燃料噴射制御装置において、燃料噴射弁から実際に噴射される燃料量(実際の噴射量)を、エンジンの運転状態に応じて決定される要求噴射量と一致させるためには、燃料噴射弁に圧送されている燃料の圧力(以下、燃料圧ともいう)を噴射開始前に検出し、その燃料圧に基づいて噴射時間(即ち、燃料噴射弁の開弁時間)を決定する必要がある。燃料圧が違えば、噴射時間が同じでも実際の噴射量は変わるからである。また、噴射時間は、できるだけ噴射開始直前の燃料圧を基に決定することが望ましい。
ここで、燃料圧から噴射時間を決定する技術手法として、以下のようなものがある。
まず、第1の技術手法として、燃料噴射制御装置に設けられたCPU(中央処理装置)が、エンジンのクランク軸の回転に同期して起動される割込処理により、噴射セットタイミングか否かを判定して、噴射セットタイミングならば、A/D変換器を作動させて燃料圧センサからのアナログ信号(以下、燃料圧信号という)をA/D変換し、更に、そのA/D変換値(即ち、燃料圧の検出値)と要求噴射量とから噴射時間を算出し、その算出した噴射時間に基づいて、噴射パルスのオンタイミングとオフタイミングとを噴射パルス出力用のタイマに設定する、というものがある(例えば、特許文献1の図2参照)。
尚、噴射パルスとは、燃料噴射弁を駆動するための駆動信号のことであり、通電パルスとも呼ばれる。そして、一般に、この種の燃料噴射制御装置では、噴射パルス出力用のタイマに設定されたオンタイミングになると、燃料噴射弁を駆動する駆動回路への噴射パルスがアクティブレベルになって、その駆動回路により燃料噴射弁が開弁され、上記タイマに設定されたオフタイミングになると、駆動回路への噴射パルスが非アクティブレベルに戻って、その駆動回路により燃料噴射弁が閉弁される。
また、第2の技術手法として、燃料噴射制御装置のCPUが、噴射パルスのオンタイミングが到来したとき(即ち、駆動回路による燃料噴射弁の開弁駆動が開始されたとき)に起動される割込処理により、A/D変換器を作動させて、燃料圧センサからの燃料圧信号をA/D変換し、更に、そのA/D変換値と要求噴射量とから噴射時間を算出して、噴射パルスのオンタイミングからその噴射時間だけ進んだ時刻を、噴射パルスのオフタイミングとして噴射パルス出力用のタイマに設定する、というものがある(例えば、特許文献1の図3、特許文献2の図2参照)。尚、特許文献1,2では、噴射時間のことを、噴射期間と称している。
特開2005−248721号公報 特開2002−303193号公報
上記第1の技術手法では、噴射時間を算出するための燃料圧として、噴射パルスのオンタイミングよりもだいぶ前の燃料圧しか検出できない。また特に、同一の気筒に対して複数回の燃料噴射を連続して行う場合(いわゆる多段噴射を行う場合)には、噴射パルスのオンタイミング及びオフタイミングをタイマに設定する割込処理の実行期間が、前回の燃料噴射中の期間と重なる可能性が高くなり、そうなると、今回の噴射時間を算出するための燃料圧として、前回の燃料噴射中の燃料圧を検出してしまう可能性が生じる。このため、噴射量の制御精度が低くなってしまう。
一方、上記第2の技術手法によれば、噴射開始直前の燃料圧から噴射時間を算出できる可能性はあるものの、今回の燃料噴射が始まった後の(即ち、燃料噴射中の)低下した燃料圧から噴射時間を算出してしまう可能性もある。
なぜなら、上記割込処理の実行開始が、それ以上の優先順位を有した他の処理の実行等によって遅れ、噴射パルスのオンタイミングから燃料圧信号のA/D変換が完了するまでの時間が、噴射パルスのオンタイミングから燃料噴射弁が実際に開弁するまでの遅れ時間よりも長くなってしまうと、A/D変換によるA/D変換値は、燃料噴射が始まった後の燃料圧を示すものになってしまうからである。このため、上記第2の技術手法でも、噴射量の制御精度を確保するには十分でない。
そこで、本発明は、噴射量の制御精度を良好にすることができる燃料噴射制御装置の提供を目的としている。
請求項1の燃料噴射制御装置は、CPUと、駆動手段と、A/D変換器と、燃料圧取得記憶回路とを備えている。
駆動手段は、CPUにより開弁動作開始時刻と閉弁動作開始時刻とが設定され、開弁動作開始時刻が到来すると、エンジンの燃料噴射弁を開弁させる動作を開始して該燃料噴射弁を開弁させ、閉弁動作開始時刻が到来すると、燃料噴射弁を閉弁させる動作を開始して該燃料噴射弁を閉弁させる。
また、A/D変換器には、燃料ポンプから燃料噴射弁に圧送される燃料の圧力(燃料圧)を検出する燃料圧センサからのアナログ信号である燃料圧信号が入力される。そして、燃料圧取得記憶回路は、CPUとは独立して動作する回路であって、CPUによりA/D変換の開始時刻としてのA/D変換時刻が設定され、そのA/D変換時刻の到来を検知した時から一定時間毎に、A/D変換器を起動することにより、該A/D変換器に燃料圧信号を2回以上の所定回数A/D変換させ、更に、A/D変換器が燃料圧信号のA/D変換を完了する毎に、該A/D変換器によるA/D変換値をRAMに記憶する。
そして、この燃料噴射制御装置において、CPUは、エンジンのクランク軸の回転に同期して起動される第1の処理ルーチンにより(詳しくは、その第1の処理ルーチンを実行することにより)、駆動手段に対して開弁動作開始時刻を設定すると共に、燃料圧取得記憶回路に対してA/D変換時刻を設定する。
尚、その第1の処理ルーチンによって設定された開弁動作開始時刻になると、駆動手段が燃料噴射弁を開弁させる動作を開始し、また、その第1の処理ルーチンによって設定されたA/D変換時刻になると、燃料圧取得記憶回路が、その時点から一定時間毎に、A/D変換器を所定回数だけ起動すると共に、そのA/D変換器による各A/D変換値をRAMに記憶する。
そして、CPUは、第1の処理ルーチンが終了した後に起動される第2の処理ルーチンにより(詳しくは、その第2の処理ルーチンを実行することにより)、第1の処理ルーチンで駆動手段に設定した開弁動作開始時刻と、エンジンの運転状態に応じた要求噴射量と、燃料圧取得記憶回路によりRAMに記憶されたA/D変換値とに基づき、前記開弁動作開始時刻の到来により開弁する燃料噴射弁に前記要求噴射量だけの燃料を噴射させるための閉弁動作開始時刻を算出し、その算出した閉弁動作開始時刻を駆動手段に設定する。
尚、その第2の処理ルーチンによって設定された閉弁動作開始時刻になると、駆動手段が燃料噴射弁を閉弁させる動作を開始する。また、閉弁動作開始時刻を算出する手順の具体例を説明すると、第2の処理ルーチンでは、まず、燃料噴射弁から噴射すべき要求噴射量と、燃料圧取得記憶回路によりRAMに記憶されたA/D変換値(即ち、燃料圧の検出値)とに基づいて、燃料噴射弁に要求噴射量だけの燃料を噴射させるための噴射時間を算出し、開弁動作開始時刻から、その算出した噴射時間だけ進んだ時刻を、閉弁動作開始時刻として算出する。また、この燃料噴射制御装置において、燃料圧センサは、燃料ポンプにより圧送される燃料を貯留するコモンレールから燃料噴射弁に至る燃料供給経路に取り付けられて、該燃料供給経路から燃料噴射弁に供給される燃料の圧力を検出するものである。
つまり、請求項1の燃料噴射制御装置では、駆動手段に開弁動作開始時刻を設定する第1の処理ルーチンと、その後に起動されて閉弁動作開始時刻を算出し駆動手段に設定する第2の処理ルーチンとの、何れにおいても、燃料圧信号のA/D変換(詳しくは、A/D変換器に燃料圧信号をA/D変換させるための処理)は実施せず、第1の処理ルーチンにて、燃料圧取得記憶回路にA/D変換時刻を設定しておき、第2の処理ルーチンでは、燃料圧取得記憶回路によりRAMに記憶されたA/D変換値を用いて、閉弁動作開始時刻を算出するようになっている。
そして、この燃料噴射制御装置によれば、第1の処理ルーチンにてA/D変換時刻として、前回の実際の噴射終了時刻から今回の実際の噴射開始時刻までの間の任意の時刻(例えば、今回の実際の噴射開始時刻の直前の時刻)を設定することができ、第2の処理ルーチンにて、そのA/D変換時刻でのA/D変換値を用いて、閉弁動作開始時刻を算出することができるようになる。
尚、図10に示すように、実際の噴射開始時刻とは、開弁動作開始時刻tponから、駆動手段の動作によって燃料噴射弁が実際に開弁し始めるまでの開弁遅れ時間Td1が経過した時刻(図10のtion)であり、その開弁遅れ時間Td1は、燃料噴射弁及び駆動手段の特性により決まる。よって、実際の噴射開始時刻tionは、開弁動作開始時刻tponに開弁遅れ時間Td1を加えた値として算出することができる。同様に、実際の噴射終了時刻とは、閉弁動作開始時刻tpoffから、駆動手段の動作によって燃料噴射弁が実際に閉弁するまでの閉弁遅れ時間Td2が経過した時刻(図10のtioff)であり、その閉弁遅れ時間Td2も、燃料噴射弁及び駆動手段の特性により決まる。よって、実際の噴射終了時刻tioffは、閉弁動作開始時刻tpoffに閉弁遅れ時間Td2を加えた値として算出することができる。
このため、請求項1の燃料噴射制御装置によれば、閉弁動作開始時刻(結局は、噴射時間)を、燃料噴射中の燃料圧に基づいて算出してしまうことを防止することができる。
例えば、第1の処理ルーチンの実行期間が前回の燃料噴射中の期間と重なったとしても、また、第2の処理ルーチンの実際の実行開始タイミングが、今回の実際の噴射開始時刻の後まで遅れてしまったとしても、第2の処理ルーチンでは、前回の実際の噴射終了時刻から今回の実際の噴射開始時刻までの間の時刻での燃料圧に基づいて、今回の燃料噴射の閉弁動作開始時刻を算出することができるようになる。よって、前述した従来の技術手法よりも、噴射量の制御精度を良好にすることができる。
また、第2の処理ルーチンでは、A/D変換を実施しないので、その分、第2の処理ルーチンの実行所要時間を短くすることができる。このため、噴射時間が短くなる場合であって、第2の処理ルーチンの実行開始時から閉弁動作開始時刻までの残り時間が短くなる場合でも、その閉弁動作開始時刻の駆動手段への設定が間に合わなくなる、という状況の発生を回避し易くなる。
更に、請求項1の燃料噴射制御装置において、燃料圧取得記憶回路は、CPUにより設定されたA/D変換時刻A/D変換の開始時刻から一定時間Ts毎に、A/D変換器を起動して、該A/D変換器に燃料圧信号を2回以上の所定回数A/D変換させると共に、その各A/D変換値をRAMに記憶する。
このため、例えば、CPUは、第2の処理ルーチンにて、燃料圧取得記憶回路によりRAMに記憶されたA/D変換値の中から、今回の実際の噴射開始時刻よりも前で、且つ、今回の実際の噴射開始時刻に最も近い時刻にA/D変換されたA/D変換値(即ち、今回の噴射開始直前のA/D変換値)を1つ選択し、その選択したA/D変換値を用いて、閉弁動作開始時刻を算出するように構成することができる。そして、このように構成すれば、今回の噴射開始直前における燃料圧の検出値を用いて閉弁動作開始時刻を算出することを、実現することができる。尚、各A/D変換値がA/D変換された時刻は、A/D変換の開始時刻と、上記一定時間Tsと、各A/D変換値がA/D変換された順番とから、計算することができる。
また例えば請求項に記載の如く構成することもできる。即ち、CPUは、第2の処理ルーチンでは、燃料圧取得記憶回路によりRAMに記憶された複数のA/D変換値の少なくとも一部の平均値を算出し、その平均値を用いて閉弁動作開始時刻を算出するように構成することができる。
そして、そのように構成した請求項の燃料噴射制御装置によれば、燃料圧信号に重畳するノイズや、燃料圧信号に生じる脈動の影響を抑えて、噴射量の制御精度を向上させることができる。燃料圧信号に生じる脈動としては、例えば、燃料噴射弁による燃料の噴射に起因する脈動がある。つまり、燃料噴射弁が噴射状態から閉弁したときに燃料の慣性で衝撃が発生して燃料圧が振動し、その振動が燃料圧信号に現れて該燃料圧信号の脈動となる。また、燃料圧信号に生じる脈動としては、燃料ポンプによる燃料の圧送に起因する脈動もある。
尚、請求項の燃料噴射制御装置において、第1の処理ルーチンでは、A/D変換時刻(即ち、A/D変換の開始時刻)として、所定回数のA/D変換が、前回の実際の噴射終了時刻から今回の実際の噴射開始時刻までの間(以下、今回噴射前の非噴射期間という)に全て実施されることとなる時刻を設定すれば良い。
また、所定回数のA/D変換が今回噴射前の非噴射期間に全て実施されなくても、第2の処理ルーチンにて、燃料圧取得記憶手段に記憶された複数のA/D変換値の中から、今回噴射前の非噴射期間にA/D変換されたA/D変換値を選択し、その選択したA/D変換値の平均値を用いて閉弁動作開始時刻を算出すれば、問題はない。
ところで、もし、前述した従来の第2の技術手法において、噴射パルスのオフタイミングをタイマに設定する割込処理にて、燃料圧信号のA/D変換を複数回実施すると共に、その複数回分のA/D変換値を平均化するように構成したならば、その割込処理の実行所要時間が長くなりすぎて、噴射パルスのオフタイミングの設定が間に合わなくなる可能性が非常に大きくなってしまう。これに対して、請求項1,2の燃料噴射制御装置によれば、第2の処理ルーチンでA/D変換を行うわけではないため、その第2の処理ルーチンの実行所要時間が長くならず問題はない。
次に、請求項の燃料噴射制御装置では、請求項の燃料噴射制御装置において、CPUは、第2の処理ルーチンでは、燃料圧取得記憶回路によりRAMに記憶された複数のA/D変換値の中から、燃料噴射弁による燃料の噴射と燃料ポンプによる燃料の圧送との何れかに起因して燃料圧信号に生じる脈動の周期のn分の1(nは2以上の偶数)の間隔でA/D変換された「n×N」個(Nは1以上の整数)のA/D変換値を選別し、その選別したA/D変換値の平均値を用いて閉弁動作開始時刻を算出する。
そして、この燃料噴射制御装置によれば、上記脈動の周期の整数(N)倍分の個数のA/D変換値について、平均値を算出することとなり、その平均値が上記脈動の影響を受けない値になり易い。このため、噴射量の制御精度を一層向上させることができる。
また、請求項の燃料噴射制御装置では、請求項の燃料噴射制御装置において、燃料圧取得記憶回路によるA/D変換間隔である一定時間Tsは、燃料噴射弁による燃料の噴射と燃料ポンプによる燃料の圧送との何れかに起因して燃料圧信号に生じる脈動の周期のn分の1(nは2以上の偶数)の時間であり、CPUは、第2の処理ルーチンでは、燃料圧取得記憶回路によりRAMに記憶された「n×N」個(Nは1以上の整数)のA/D変換値(より詳しくは、A/D変換順序が連続した「n×N」個のA/D変換値)の平均値を算出し、その平均値を用いて閉弁動作開始時刻を算出する。
そして、この燃料噴射制御装置によっても、請求項の燃料噴射制御装置について述べた効果と同じ効果が得られる。
次に、請求項の燃料噴射制御装置では、請求項の燃料噴射制御装置において、燃料圧取得記憶回路は、前記各A/D変換値と対応付けて、そのA/D変換値のA/D変換実施時刻を特定可能な時刻情報もRAMに記憶する。尚、時刻情報としては、A/D変換値のA/D変換実施時刻そのものでも良いし、例えば、A/D変換値を記憶した時刻でも良い。
この構成によれば、燃料圧取得記憶回路によってRAMに記憶された時刻情報により、各A/D変換値がいつの燃料圧を示しているかを、容易に判別することができる。
このため、第2の処理ルーチンにて、燃料圧取得記憶回路によりRAMに記憶されたA/D変換値のうち、今回の実際の噴射開始時刻よりも前で、且つ、今回の実際の噴射開始時刻にできるだけ近い時刻にA/D変換されたA/D変換値を用いて、閉弁動作開始時刻を算出するように構成するのに有利である。
例えば、請求項の燃料噴射制御装置ならば、CPUが、第2の処理ルーチンにて、燃料圧取得記憶回路によりRAMに記憶されたA/D変換値の中から、平均化する対象として、今回の実際の噴射開始時刻よりも前で、且つ、今回の実際の噴射開始時刻にできるだけ近い時刻にA/D変換された複数のA/D変換値を選択するように構成することができるが、上記時刻情報があれば、平均化対象のA/D変換値を選択するための処理が容易になる。
また例えば前述したように、CPUが、第2の処理ルーチンにて、燃料圧取得記憶回路によりRAMに記憶されたA/D変換値の中から、今回の噴射開始直前のA/D変換値を1つ選択するように構成する場合にも、上記時刻情報があれば、その選択のための処理が容易になる。
ここで、参考例について説明する。
まず、第1参考例の燃料噴射制御装置では、
「CPUと、
前記CPUにより開弁動作開始時刻と閉弁動作開始時刻とが設定され、前記開弁動作開始時刻が到来すると、エンジンの燃料噴射弁を開弁させる動作を開始して該燃料噴射弁を開弁させ、前記閉弁動作開始時刻が到来すると、前記燃料噴射弁を閉弁させる動作を開始して該燃料噴射弁を閉弁させる駆動手段と、
燃料ポンプから前記燃料噴射弁に圧送される燃料の圧力を検出する燃料圧センサからのアナログ信号である燃料圧信号が入力されると共に、前記CPUによりA/D変換時刻が設定され、そのA/D変換時刻にて前記燃料圧信号をA/D変換して、そのA/D変換値を記憶する燃料圧取得記憶手段とを備え、
前記CPUは、
前記エンジンのクランク軸の回転に同期して起動される第1の処理ルーチンにより、前記駆動手段に対して前記開弁動作開始時刻を設定すると共に、前記燃料圧取得記憶手段に対して前記A/D変換時刻を設定し、
前記第1の処理ルーチンが終了した後に起動される第2の処理ルーチンにより、前記第1の処理ルーチンで前記駆動手段に設定した開弁動作開始時刻と、前記エンジンの運転状態に応じた要求噴射量と、前記燃料圧取得記憶手段に記憶されたA/D変換値とに基づき、前記開弁動作開始時刻の到来により開弁する前記燃料噴射弁に前記要求噴射量だけの燃料を噴射させるための前記閉弁動作開始時刻を算出し、その算出した閉弁動作開始時刻を前記駆動手段に設定するようになっている燃料噴射制御装置」において、
CPUは、第1の処理ルーチンにより設定したA/D変換時刻よりも前に、第2の処理ルーチンを実行する場合、その第2の処理ルーチンでは、前回の燃料噴射の閉弁動作開始時刻を算出するために燃料圧取得記憶手段によりA/D変換された燃料圧信号のA/D変換値(換言するならば、前回の当該第2の処理ルーチンの前に実行された第1の処理ルーチンにより設定されたA/D変換時刻で燃料圧取得記憶手段によりA/D変換された燃料圧信号のA/D変換値であり、以下、前回のA/D変換値という)を用いて、今回の燃料噴射の閉弁動作開始時刻を算出する。
この構成によれば、第2の処理ルーチンが、第1の処理ルーチンで設定したA/D変換時刻よりも前に実行される場合でも、前回のA/D変換値を用いて、今回の燃料噴射の閉弁動作開始時刻を確実に算出することができるようになる。
尚、第2の処理ルーチンが、第1の処理ルーチンで設定したA/D変換時刻よりも前に実行される場合としては、第2の処理ルーチンの起動要求タイミングが、開弁動作開始時刻よりも前に設定される場合が考えられる。そして更に、その場合としては、噴射時間が非常に短くなる場合であって、開弁動作開始時刻が到来してから第2の処理ルーチンを開始したのでは、閉弁動作開始時刻の設定が間に合わなくなる(つまり、算出される閉弁動作開始時刻よりも、それを駆動手段に設定するタイミングの方が後になってしまう)ことが予測される場合である。
次に、第2参考例の燃料噴射制御装置では、第1参考例の燃料噴射制御装置において、CPUは、第1の処理ルーチンにより設定したA/D変換時刻よりも前に、第2の処理ルーチンを実行する場合、その第2の処理ルーチンでは、上記前回のA/D変換値から、今回の燃料噴射の開始時において燃料噴射弁に圧送されている燃料の圧力を推定し、その推定値を用いて、今回の燃料噴射の閉弁動作開始時刻を算出する。
この構成によれば、前回のA/D変換値をそのまま用いるよりも、噴射量の制御精度を良好にすることができる。
尚、上記推定値(即ち、今回の燃料噴射開始時の燃料圧)は、例えば、前回の開弁動作開始時刻から今回の開弁動作開始時刻までの時間、前回の要求噴射量(つまり、前回の燃料噴射量)、前回の開弁動作開始時刻から今回の開弁動作開始時刻までの間の、燃料ポンプからの燃料圧送量及び燃料噴射弁のリーク量等を加味して算出することができる。
また、第2参考例の燃料噴射制御装置の具体的構成としては、例えば下記のものが考えられる。即ち、CPUは、第2の処理ルーチンでは、当該第2の処理ルーチンの前に実行した第1の処理ルーチンにより設定したA/D変換時刻が過ぎているか否かを判定し、そのA/D変換時刻が過ぎていなければ、上記前回のA/D変換値から、今回の燃料噴射の開始時において燃料噴射弁に圧送されている燃料の圧力を推定し、その推定値を用いて、今回の燃料噴射の閉弁動作開始時刻を算出する。
一方、燃料圧センサとしては、燃料ポンプにより圧送される燃料を貯留して燃料噴射弁に供給するコモンレールに取り付けられて、そのコモンレール内の燃料圧(コモンレール圧と呼ばれる)を検出するコモンレール圧センサが考えられる。
しかし、本発明において、燃料圧センサ、コモンレールから燃料噴射弁に至る燃料供給経路に取り付けられて、その燃料供給経路から燃料噴射弁に供給される燃料の圧力(インレット圧と呼ばれる)を検出するインレット圧センサであるため、従来技術と比較して、噴射量制御精度の向上効果が一層大きくなる。
つまり、コモンレールよりも上記燃料供給経路の方が容積が小さいため、図10に示すように、コモンレール圧よりもインレット圧の方が、燃料噴射に伴う変動が大きくなる。よって、燃料圧センサとして、コモンレール圧センサを用いた場合よりも、インレット圧センサを用いた場合の方が、燃料噴射に伴う燃料圧信号の変動が大きくなり、従来技術の問題が顕著になる。燃料噴射中の燃料圧信号のA/D変換値を用いて噴射時間及び閉弁動作開始時刻を算出してしまった場合に、実際の燃料噴射量と要求噴射量との差が一層大きくなるからである。
このため、燃料圧センサが上記インレット圧センサであることで、本発明の有利性が大きくなる。
実施形態の燃料噴射制御装置を表す構成図である。 第1実施形態のNEパルス割込処理を表すフローチャートである。 第1実施形態の噴射終了セット用割込処理を表すフローチャートである。 第1実施形態の作用を説明するタイムチャートである。 第2実施形態のNEパルス割込処理を表すフローチャートである。 第2実施形態の噴射終了セット用割込処理を表すフローチャートである。 第2実施形態の作用を説明するタイムチャートである。 第3実施形態を説明するタイムチャートである。 第3実施形態の噴射終了セット用割込処理を表すフローチャートである。 実際の噴射開始時刻及び実際の噴射終了時刻を説明すると共に、燃料噴射に伴うコモンレール圧とインレット圧との変動の差を説明する説明図である。
以下に、本発明が適用された実施形態の燃料噴射制御装置について説明する。
図1に示すように、本実施形態の燃料噴射制御装置(以下、ECUという)11は、車載ディーゼルエンジン13の各気筒(本実施形態では4つの気筒)#1〜#4に設けられている燃料噴射弁(インジェクタ)I1〜I4を駆動して、そのエンジン13への燃料噴射を制御するものである。尚、本実施形態において、燃料噴射弁I1〜I4は、コイルへの通電によって開弁する電磁弁式のものである。
各燃料噴射弁I1〜I4には、燃料の蓄圧室であるコモンレール15から燃料供給経路17を介して燃料が供給される。また、コモンレール15には、車両の燃料タンク19に貯留された燃料が、燃料ポンプ21によって圧送される。燃料ポンプ21は、例えば、エンジン13のクランク軸の回転により駆動されてポンプ動作を行う機関駆動式の高圧ポンプである。
また、コモンレール15から各燃料噴射弁I1〜I4への燃料供給経路17において、燃料噴射弁I1〜I4側の端(即ち、燃料噴射弁I1〜I4の燃料入口)には、その燃料噴射弁Ix(xは1〜4の何れか)に供給される燃料の圧力(燃料圧)を検出する燃料圧センサ(インレット圧センサ)PSが設けられている。
そして、その各燃料噴射弁I1〜I4の燃料圧センサPSから出力されるアナログの燃料圧信号や、エンジン13の運転状態を検出するための他の各種センサ信号が、ECU11に入力される。他のセンサ信号としては、例えば、周知のクランク角センサ23からのクランク角信号や、エンジン13への吸入空気量を検出する吸気量センサからの信号や、水温センサからの信号や、アクセル踏み込み量センサからの信号や、空燃比センサからの信号等がある。
一方、ECU11は、マイコン31と、波形整形回路33と、入力回路35と、駆動回路37とを備えている。
そして、クランク角センサ23からのクランク角信号は、波形整形回路33により矩形波に波形整形されてマイコン31に入力される。尚、波形整形後のクランク角信号は、エンジン13のクランク軸が所定角度回転する毎に立ち上がりエッジが生じるパルス信号(以下、NEパルスという)となり、そのNEパルスがマイコン31に入力される。
また、各燃料噴射弁I1〜I4の燃料圧センサPSからの燃料圧信号や、他のアナログのセンサ信号は、入力回路35を介してマイコン31に入力され、そのマイコン31が備えるA/D変換器(以下、ADCという)41によってA/D変換される。
駆動回路37は、図1では1つのみ示しているが、燃料噴射弁I1〜I4の各々について設けられている。そして、駆動回路37は、マイコン31から出力される通電パルスがアクティブレベル(本実施形態ではハイレベル)になると、駆動対象の燃料噴射弁Ixのコイルに通電して該燃料噴射弁Ixを開弁させ、通電パルスが非アクティブレベル(本実施形態ではローレベル)に戻ると、上記コイルへの通電を停止して燃料噴射弁Ixを閉弁させる。
マイコン31は、ADC41に加えて、CPU(中央処理装置)42、CPU42により実行されるプログラムが格納されたROM43、CPU42による演算結果等を記憶するRAM44、フリーランタイマ45、エッジ時刻キャプチャ部46、ADC制御回路47、DMAコントローラ(Direct Memory Access Controller、以下、DMACという)48、及びタイマ49も備えており、それらは、マイコン31内のバス50を介して接続されている。
エッジ時刻キャプチャ部46は、NEパルスに立ち上がりエッジが生じる毎に、その時のフリーランタイマ45の値をエッジ発生時刻として記憶すると共に、割込要求(以下、NE割込要求という)を発生する。
ADC制御回路47は、CPU42の動作とは独立してADC41を作動させる回路であり、動作モードとして、単発のタイマトリガA/D変換モードと、連続のタイマトリガA/D変換モードとを有している。
まず、単発のタイマトリガA/D変換モードにおいて、ADC制御回路47は、CPU42により、A/D変換時刻(A/D変換を行う時刻)と、A/D変換対象チャンネル(A/D変換対象の入力チャンネル)とが設定される。そして、ADC制御回路47は、CPU42により設定されたA/D変換時刻の到来を検知すると、ADC41を起動して、該ADC41にA/D変換対象チャンネルへの入力信号をA/D変換させると共に、DMAC48に、そのADC41によるA/D変換値をRAM44へDMA転送させる。
次に、連続のタイマトリガA/D変換モードにおいて、ADC制御回路47は、CPU42により、A/D変換時刻と、A/D変換対象チャンネルとに加え、更に、A/D変換周期Tadと、2以上のA/D変換回数Nadとが設定される。そして、ADC制御回路47は、CPU42により設定されたA/D変換時刻の到来を検知した時と、その時点からA/D変換周期Tadが経過した時毎に、ADC41を、その起動回数がA/D変換回数Nadに達するまで繰り返し起動して、該ADC41にA/D変換対象チャンネルへの入力信号をA/D変換させ、更に、A/D変換が完了した時毎に、DMAC48に、ADC41による今回のA/D変換値をRAM44へDMA転送させる。
尚、ADC制御回路47は、現在時刻を示すフリーランタイマ45の値と、CPU42により設定されたA/D変換時刻とを比較する比較器を備えており、その比較器により、A/D変換時刻の到来を検知する。また同様に、フリーランタイマ45の値に基づき、A/D変換周期Tadの経過を検知する。
また更に、ADC制御回路47が連続のタイマトリガA/D変換モードである場合、DMAC48は、各A/D変換値をRAM44にDMA転送する時に、その時の時刻であるフリーランタイマ45の値(即ち、A/D変換値のRAM44へのDMA転送時刻であり、A/D変換値をRAM44に記憶した時刻)も、RAM44に記憶する。
ここで、RAM44には、複数のA/D変換値を記憶するためのA/D変換値記憶領域と、その複数のA/D変換値のDMA転送時刻を記憶するためのDMA転送時刻記憶領域とが設定されている。
そして、上記単発のタイマトリガA/D変換モードの場合には、RAM44のA/D変換値記憶領域のうちの特定の記憶領域(以下、特定領域という)に、ADC41によるA/D変換値が更新記憶される。よって、CPU42は、RAM44の上記特定領域から、ADC制御回路47に設定したA/D変換時刻でのA/D変換値を読み取ることができる。
また、上記連続のタイマトリガA/D変換モードの場合、各A/D変換値は、A/D変換値記憶領域の先頭アドレスから順に記憶され、各DMA転送時刻も、DMA転送時刻記憶領域の先頭アドレスから順に記憶されるようになっている。このため、各DMA転送時刻は、それに該当するA/D変換値と対応付けて記憶される(つまり、それがどのA/D変換値に対応するものかが分かるように記憶される)こととなる。よって、CPU42は、RAM44から、各A/D変換値を読み取ることができると共に、その各A/D変換値のDMA転送時刻も読み取ることもできる。
尚、A/D変換値のDMA転送時刻は、そのA/D変換値のA/D変換実施時刻とほぼ同じであるが、A/D変換が実施されてからA/D変換値がRAM44にDMA転送されるまでの時間差分を、DMA転送時刻から引けば、より正確なA/D変換実施時刻を求めることができる。また、DMAC48が、時刻情報として、DMA転送時刻ではなく、各A/D変換値のA/D変換実施時刻を、RAM44に記憶するようになっていても良い。
タイマ49は、駆動回路37と同様に、図1では1つのみ示しているが、燃料噴射弁I1〜I4の各々について設けられている。
そして、タイマ49は、燃料噴射弁Ixを駆動するための通電パルスのオン時刻(開弁動作開始時刻に相当)とオフ時刻(閉弁動作開始時刻に相当)とが、CPU42によって設定され、オン時刻の到来を検知すると、対応する駆動回路37への通電パルスをハイレベルにし、その後、オフ時刻の到来を検知すると、対応する駆動回路37への通電パルスをローレベルに戻す。このため、タイマ49に設定されたオン時刻が到来すると、駆動回路37により燃料噴射弁Ixを開弁させる動作が開始され、タイマ49に設定されたオフ時刻が到来すると、駆動回路37により燃料噴射弁Ixを閉弁させる動作が開始されることとなる。
尚、タイマ49は、現在時刻を示すフリーランタイマ45の値とCPU42により設定されたオン時刻とを比較する第1の比較器と、フリーランタイマ45の値とCPU42により設定されたオフ時刻とを比較する第2の比較器と、を備えている。そして、第1の比較器によりオン時刻の到来を検知し、第2の比較器によりオフ時刻の到来を検知する。一方、1つのタイマ49を、4つの燃料噴射弁I1〜I4の駆動に共用するようになっていても良い。
次に、マイコン31のCPU42が燃料噴射制御のために実行する処理について説明する。尚、以下に説明する処理のプログラムは、ROM43に記憶されている。
[第1実施形態の処理]
第1実施形態では、マイコン31内のADC制御回路47を、単発のタイマトリガA/D変換モードで動作させる。そして、CPU42は、図2と図3の処理を行う。
まず、図2は、通電パルスのオン時刻と燃料圧信号のA/D変換時刻を設定するためのNEパルス割込処理を表すフローチャートである。そして、このNEパルス割込処理は、NEパルスに立ち上がりエッジが生じた時に発生するNE割込要求によって起動される。よって、NEパルス割込処理は、エンジン13のクランク軸が所定角度(例えば10度)回転する毎に起動される。
図2に示すように、CPU42がNEパルス割込処理の実行を開始すると、S110にて、噴射セットタイミングであるか否かを判定する。噴射セットタイミングとは、何れかの気筒に燃料噴射するために、タイマ49に通電パルスのオン時刻をセット(設定)するべきクランク角のタイミングであり、例えば、各気筒のTDC(上死点)より所定クランク角だけ前のタイミングである。
そして、噴射セットタイミングでなければ、当該NEパルス割込処理を終了するが、噴射セットタイミングであれば、S115に進む。尚、以下では、今回の噴射対象気筒が#xであり、その気筒#xに対応するタイマ49にオン時刻を設定する場合を例に挙げて説明する。
S115では、タイマ49にセットすべき通電パルスのオン時刻を算出する。
具体的には、エッジ時刻キャプチャ部46に記憶されているNEパルスのエッジ発生時刻(即ち、噴射セットタイミングの時刻)と、クランク軸の回転速度(エンジン回転数)とから、燃料噴射を開始すべきクランク角となる予測時刻を算出し、その予測時刻よりも燃料噴射弁Ixの開弁遅れ時間Td1だけ前の時刻を、通電パルスのオン時刻として算出する。
尚、このS115で算出されたオン時刻は、後述するS140でタイマ49にセットされる。また、開弁遅れ時間Td1は、図10を用いて説明した通り、タイマ49にセットした通電パルスのオン時刻が到来してから燃料噴射弁Ixが実際に開弁し始めるまでの遅れ時間であり、ここでは、予め実験又は計算で求めた固定値を用いる。また、クランク軸の回転速度は、図示しない他の処理(例えば、当該NEパルス割込処理におけるS110よりも前の処理)により、NEパルスの立ち上がり間隔に基づいて算出されている。
そして、次のS120にて、燃料圧A/D変換の予約処理を行う。具体的には、ADC制御回路47に対して、A/D変換時刻と、A/D変換対象チャンネルとを設定する。
その際に、A/D変換対象チャンネルとしては、ADC41の入力チャンネルのうち、今回の噴射対象気筒#xに設けられた燃料噴射弁Ixの燃料圧信号(詳しくは、その燃料噴射弁Ixに対して設けられた燃料圧センサPSからの燃料圧信号)が入力されている入力チャンネルを設定する。
また、A/D変換時刻としては、噴射対象気筒#xの前回の実際の噴射終了時刻から今回の実際の噴射開始時刻までの間(今回噴射前の非噴射期間)の時刻を設定すれば良いが、特に本実施形態では、今回の実際の噴射開始時刻の直前の時刻を設定する。詳しく説明すると、図10を用いて説明したように、今回の実際の噴射開始時刻tionは、上記S115で算出した通電パルスのオン時刻tponに、燃料噴射弁Ixの開弁遅れ時間Td1を加えた値として算出する。そして、その噴射開始時刻tion(=tpon+Td1)から、開弁遅れ時間Td1よりも小さい一定時間Tb(図4参照)だけ前の時刻を、A/D変換時刻として設定する。
次に、S130にて、図3の噴射終了セット用割込処理の起動予約を行う。
ここで、噴射終了セット用割込処理は、当該図2の処理によってオン時刻をセットした通電パルスのオフ時刻を決定し、そのオフ時刻をタイマ49にセットするための処理である。そして、S130では、噴射終了セット用割込処理を起動させるための割込要求(以下、噴射終了セット用割込要求ともいう)が、上記S115で算出した通電パルスのオン時刻で発生するように、当該マイコン31の内部設定を行う。
例えば、噴射終了セット用割込処理が、タイマ割込の処理であれば、そのタイマ割込の割込要求を発生させるための割込用タイマに、通電パルスのオン時刻と同じ時刻をセットすれば良い。また例えば、噴射終了セット用割込処理が、通電パルスが立ち上がることで発生する割込要求によって起動される割込処理ならば、その割込を許可する設定を、マイコン31内の割込制御用レジスタ(図示省略)に対して行えば良い。尚、その割込を許可する設定を、予め起動時等に行うのであれば、S130の処理は省略することができる。
そして、次のS140にて、上記S115で算出した通電パルスのオン時刻を、噴射対象気筒#xに対応するタイマ49にセットし、その後、当該NEパルス割込処理を終了する。
このため、図4に示すように、噴射セットタイミングになると、図2のNEパルス割込処理におけるS115〜S140の処理が実行される。そして、タイマ49に通電パルスのオン時刻tponがセットされる(S115,S140:図4の(a))と共に、噴射終了セット用割込処理を起動させるための噴射終了セット用割込要求をオン時刻tponで発生させるための設定が行われ(S130:図4の(b))、更に、そのオン時刻tponから予測算出される実際の噴射開始時刻tion(=tpon+Td1)の直前の時刻が、A/D変換時刻としてADC制御回路47に設定される(S120:図4の(c))。
そして、その後、タイマ49にセットされたオン時刻tponが到来すると、タイマ49から駆動回路37への通電パルスがハイレベルになって、その駆動回路37による燃料噴射弁Ixの開弁駆動動作が開始されると共に、噴射終了セット用割込要求が発生する。更に、その後、ADC制御回路47に設定されたA/D変換時刻が到来すると、ADC41が起動して、燃料噴射弁Ixの燃料圧信号がA/D変換されると共に、そのA/D変換値がRAM44の上記特定領域に記憶されることとなる。
尚、図4における一点鎖線の矢印は、その矢印先のタイミングをCPU42が割込処理で設定していることを示している。そして、このことは、後述する図7,図8についても同様である。
ここで、噴射終了セット用割込要求が発生すると、CPU42は、図3に示す噴射終了セット用割込処理の実行を開始する。
そして、CPU42は、まずS210にて、図4における二点鎖線の矢印で示すように、RAM44の上記特定領域から、A/D変換時刻でのA/D変換値(燃料圧A/D変換結果)を読み取る。
尚、本実施形態において、A/D変換時刻は、通電パルスのオン時刻tponから、そのA/D変換時刻が到来してA/D変換値のDMA転送が完了するまでの時間(図4における「Td1−Tb」にDMA転送所要時間を加えた時間)が、噴射終了セット用割込要求の発生タイミングから噴射終了セット用割込処理の実行が開始されるまでの最小遅れ時間よりも小さくなるように設定される。このため、S210の処理が行われる時点では、A/D変換時刻が過ぎており、ADC41による燃料圧信号のA/D変換及びA/D変換値のRAM44へのDMA転送は完了している。
次に、S220にて、エンジン13の運転状態に応じた要求噴射量をRAM44から取得する。ここで、要求噴射量は、燃料噴射弁Ixから噴射するべき燃料量であり、例えば一定時間毎に実行される他の噴射量算出処理(図示省略)により、前述した各種センサ信号による検出結果(即ち、エンジン13の運転状態)に基づいて算出されている。尚、要求噴射量の算出手順自体は、既に様々なものが知られており、また本発明とは直接関係がないため、説明を省略する。
次に、S230にて、今回の噴射時間を算出し、更に、その噴射時間から、タイマ49にセットすべき通電パルスのオフ時刻を算出する。
具体的に説明すると、まず、S210で取得したA/D変換値(燃料圧の検出値)と、S220で取得した要求噴射量とから、燃料噴射弁Ixに要求噴射量だけの燃料を噴射させるための該燃料噴射弁Ixの開弁時間を、噴射時間として算出する。そして、直前のNEパルス割込処理のS140でタイマ49にセットしたオン時刻から、その算出した噴射時間だけ進んだ時刻を、通電パルスのオフ時刻として算出する。
尚、噴射時間の算出値は、要求噴射量が大きい場合ほど、また、燃料圧の検出値が小さい場合ほど、長くなる。また、ここでは、燃料噴射弁Ixの開弁遅れ時間Td1と、閉弁遅れ時間(通電パルスのオフ時刻が到来してから燃料噴射弁Ixが実際に閉弁するまでの遅れ時間)Td2とが、等しいとして説明している。もし、Td1とTd2の差を考慮するのであれば、算出した噴射時間を、「Td2−Td1」の値だけ短い時間に補正し、通電パルスのオン時刻から、その補正した噴射時間だけ進んだ時刻を、オフ時刻とすれば良い。
次に、S240にて、上記S230で算出した通電パルスのオフ時刻tpoffを、噴射対象気筒#xに対応するタイマ49にセットし(図4の(d)参照)、その後、当該噴射終了セット用割込処理を終了する。
そして、その後、タイマ49にセットされたオフ時刻tpoffが到来すると、図4に示すように、タイマ49から駆動回路37への通電パルスがローレベルになり、その駆動回路37による燃料噴射弁Ixへの通電が停止して、該燃料噴射弁Ixが閉弁する。
以上のような第1実施形態のECU11では、タイマ49に通電パルスのオン時刻を設定するNEパルス割込処理と、その後に起動されて通電パルスのオフ時刻を算出しタイマ49に設定する噴射終了セット用割込処理との、何れにおいても、燃料圧信号のA/D変換は実施せず、NEパルス割込処理にて、ADC制御回路47にA/D変換時刻を設定しておき、噴射終了セット用割込処理では、RAM44の特定領域に記憶された上記A/D変換時刻でのA/D変換値を用いて、通電パルスのオフ時刻(噴射時間)を算出するようになっている。
このため、NEパルス割込処理にて、燃料圧信号のA/D変換時刻として、前回の実際の噴射終了時刻から今回の実際の噴射開始時刻までの間の任意の時刻(本実施形態では、実際の噴射開始時刻の直前の時刻)を設定し、噴射終了セット用割込処理にて、そのA/D変換時刻でのA/D変換値を用いて、通電パルスのオフ時刻を算出することができる。
よって、図4に示すように、噴射終了セット用割込処理の実行開始タイミングが、それ以上の優先順位を有した他の処理の実行等によって遅れ、今回の実際の噴射開始時刻tionより後になってしまったとしても、噴射終了セット用割込処理では、今回の実際の噴射開始時刻tionの直前で燃料圧信号をA/D変換したA/D変換値を用いて、今回の通電パルスのオフ時刻tpoffを算出することができるようになる。よって、通電パルスのオフ時刻(結局は、噴射時間)を、燃料噴射中の低下した燃料圧の検出値を用いて算出してしまう、ということを容易に回避でき、従来の技術手法よりも、噴射量の制御精度を良好にすることができる。
また仮に、噴射終了セット用割込処理の直前のNEパルス割込処理(即ち、噴射セットタイミングでのNE割込要求によって起動したNEパルス割込処理)が、前回の燃料噴射中に実行されたとしても、そのNEパルス割込処理中でA/D変換を実施するわけではないため、上記の効果が得られることとなる。
更に、噴射終了セット用割込処理においてもA/D変換は実施しないので、その分、噴射終了セット用割込処理の実行所要時間を短くすることができる。このため、噴射時間が短くなる場合であって、噴射終了セット用割込処理の実行開始時から通電パルスのオフ時刻tpoffまでの残り時間が短くなる場合でも、そのオフ時刻tpoffのタイマ49へのセットが間に合わなくなる、という状況の発生を回避し易くなる。
尚、図3の噴射終了セット用割込処理は、ADC41による燃料圧信号のA/D変換が完了することで発生するA/D変換完了割込要求によって起動される割込処理であっても良い。その場合、図2におけるS130では、その割込を許可する設定を行えば良く、また、その割込を許可する設定を、予め起動時等に行うのであれば、S130の処理は省略することができる。
第2実施形態の処理]
次に、第2実施形態について、第1実施形態と異なる点を説明する。尚、本実施形態では、タイマ49と駆動回路37が、駆動手段に相当し、ADC制御回路47とDMAC48が、燃料圧取得記憶回路に相当している。
第2実施形態では、マイコン31内のADC制御回路47を、連続のタイマトリガA/D変換モードで動作させる。つまり、ADC41による燃料圧信号のA/D変換を、複数回連続して実施する。
そして、CPU42は、図2のNEパルス割込処理に代えて、図5のNEパルス割込処理を実行し、図3の噴射終了セット用割込処理に代えて、図6の噴射終了セット用割込処理を行う。
まず、図5のNEパルス割込処理では、図2のNEパルス割込処理と比較すると、S120に代えて、S125の処理を行う。
そして、そのS125では、燃料圧A/D変換の予約処理として、ADC制御回路47に対し、A/D変換の開始時刻としてのA/D変換時刻tstと、A/D変換対象チャンネルと、A/D変換周期Tadと、A/D変換回数Nadとを設定する(図7参照)。そして更に、RAM44のA/D変換値記憶領域とDMA転送時刻記憶領域とをクリアする。
このS125で設定するA/D変換対象チャンネルは、第1実施形態で述べた通りである。
また、A/D変換時刻(A/D変換の開始時刻)tstとしても、噴射対象気筒#xの前回の実際の噴射終了時刻から今回の実際の噴射開始時刻までの間の時刻を設定するが、本第2実施形態では、図7に示すように、A/D変換時刻tstとA/D変換周期Tadは、そのA/D変換時刻tstから今回の実際の噴射開始時刻tionまでの間に、2回以上の目標回数のA/D変換が実施できる値を設定する。そして、その目標回数と同じ値か、それよりも大きい値を、A/D変換回数Nadとして設定する。
尚、図7は、上記目標回数が6で、A/D変換回数Nadが8に設定された場合を例示している。また、A/D変換周期Tad(請求項に記載の一定時間Tsに相当)と、A/D変換回数Nad(請求項に記載の所定回数に相当)との、両方又は一方が、可変ではなく固定値になっている構成でも良い。
次に、図6の噴射終了セット用割込処理では、まずS310にて、図5のS115で算出してS140でタイマ49にセットした通電パルスのオン時刻tponを、RAM44又はタイマ49から取得し(読み込み)、次のS320にて、そのオン時刻tponに燃料噴射弁Ixの開弁遅れ時間Td1を加えることで、今回の実際の噴射開始時刻tionを算出する。
そして、次のS330にて、RAM44のA/D変換値記憶領域に記憶されているA/D変換値の中から、上記S320で算出した噴射開始時刻tionよりも前にA/D変換されたA/D変換値を、後述のS340で平均化する対象として選択し取得する。
具体的に説明すると、本実施形態では、図7における二点鎖線の矢印で示すように、RAM44のDMA転送時刻記憶領域に記憶されているDMA転送時刻の中から、噴射開始時刻tionよりも前のDMA転送時刻を選択し、RAM44のA/D変換値記憶領域から、その選択したDMA転送時刻に対応する各A/D変換値を、平均化対象として選択し取得する。尚、図7は、6個のA/D変換値を取得した場合を例示している。
そして、次のS340にて、上記S330で取得したA/D変換値の平均値(以下、燃料圧平均値という)を算出する。
次に、S350にて、図3のS220と同様に、エンジン13の運転状態に応じた要求噴射量をRAM44から取得する。
そして、次のS360にて、図3のS230と同様の手順で、今回の噴射時間を算出すると共に、その噴射時間から、タイマ49にセットすべき通電パルスのオフ時刻を算出する。但し、このS360では、燃料圧の検出値として、S340で算出した燃料圧平均値を用いて、噴射時間及びオフ時刻を算出する。
次に、S370にて、上記S360で算出した通電パルスのオフ時刻を、噴射対象気筒#xに対応するタイマ49にセットし、その後、当該噴射終了セット用割込処理を終了する。
以上のような第2実施形態のECU11によれば、第1実施形態と同様の効果が得られる上に、複数のA/D変換値の平均値を用いて通電時間及びオフ時刻を算出するため、燃料圧信号に重畳するノイズや、燃料圧信号に生じる脈動の影響を抑えて、噴射量の制御精度を向上させることができる。尚、燃料圧信号に生じる脈動としては、前述したように、燃料噴射弁による燃料の噴射に起因する脈動と、燃料ポンプ21による燃料の圧送に起因する脈動とがある。また、複数回のA/D変換(詳しくは、複数回のADC41の起動)を噴射終了セット用割込処理で行うわけではないため、その噴射終了セット用割込処理の実行所要時間が長くならず、噴射パルスのオフ時刻の設定が間に合わなくなる可能性を低くすることができる。
また、上記第2実施形態では、RAM44に、各A/D変換値と対応付けて、そのA/D変換値のDMA転送時刻(又はA/D変換実施時刻)も記憶するようになっている。
このため、図6のS330にて、RAM44から平均化対象のA/D変換値を選択する処理が容易になる。つまり、各A/D変換値のA/D変換実施時刻は、A/D変換の開始時刻であるA/D変換時刻tstと、A/D変換周期Tadと、各A/D変換値のA/D変換順とから、計算して求めることもできるが、そのような計算を省くことができるからである。
尚、実施形態では、図5のNEパルス割込処理(詳しくは、そのうちのS115〜S140の処理)が、第1の処理ルーチンに相当し、図6の噴射終了セット用割込処理が、第2の処理ルーチンに相当している。
一方、第2実施形態は、下記の各変形例のように変形することができる。
<変形例1>
上記第2実施形態では、A/D変換回数Nadを上記目標回数よりも大きい値に設定したため、図6のS340では、RAM44のA/D変換値記憶領域に記憶されるA/D変換回数Nad分のA/D変換値のうち、最大でも、始めの目標回数分のA/D変換値について平均値を算出することになる。つまり、上記第2実施形態では、A/D変換回数NadのA/D変換が今回噴射前の非噴射期間に全て実施されないが、噴射終了セット用割込処理にて、RAM44のA/D変換値記憶領域に記憶されたA/D変換値の中から、今回噴射前の非噴射期間にA/D変換されたA/D変換値を選択し、その選択したA/D変換値の平均値を用いて噴射時間及びオフ時刻を算出している。
これに対して、A/D変換回数Nadを上記目標回数と同じ値に設定しても良い。その場合、図7のように、図6の噴射終了セット用割込処理におけるS330のタイミングが噴射開始時刻tionよりも後になったならば、図6のS340では、RAM44のA/D変換値記憶領域に記憶された全てのA/D変換値の平均値を算出することとなる。
<変形例2>
図6のS330では、平均化対象として、噴射開始時刻tionよりも前にA/D変換された全てのA/D変換値を選択するのではなく、そのA/D変換値のうちで、噴射開始時刻tionにできるだけ近い時刻にA/D変換された2つ以上の所定数のA/D変換値(つまり、A/D変換された時刻がtionに近い順の所定数のA/D変換値)を選択するように構成しても良い。
<変形例3>
上記第2実施形態では、図5のS125で設定するA/D変換時刻tstが、前回の実際の噴射終了時刻よりも後の時刻であったため、図6のS330では、必然的に、前回の実際の噴射終了時刻よりも後にA/D変換されたA/D変換値を、平均化対象として選択することとなる。
これに対し、図6のS320にて、前回の実際の噴射終了時刻も算出し、S330では、S320で算出された前回の実際の噴射終了時刻から今回の実際の噴射開始時刻までの間にA/D変換された全てのA/D変換値を、平均化対象として選択するか、あるいは更に、その全てのA/D変換値の中から、今回の実際の噴射開始時刻にできるだけ近い時刻にA/D変換された2つ以上の所定数のA/D変換値を、平均化対象として選択するように構成しても良い。このように構成すれば、図5のS125にて、仮にA/D変換時刻tstとして、前回の実際の噴射終了時刻よりも前の時刻を設定したとしても、燃料噴射中のA/D変換値が平均化対象として選択されることはない。
尚、前回の実際の噴射終了時刻は、前回設定したオフ時刻に、燃料噴射弁Ixの閉弁遅れ時間Td2を加えた値として算出することができる。
<変形例4>
図6のS330では、今回の実際の噴射開始時刻tionよりも前で、且つ、その噴射開始時刻tionに最も近い時刻にA/D変換された1つのA/D変換値(つまり、噴射開始時刻tionの直前にA/D変換されたA/D変換値)だけを選択すると共に、S340の処理を削除し、S360では、そのS330で選択した1つのA/D変換値を用いて、噴射時間及びオフ時刻を算出するように構成しても良い。尚、この場合も、図5のS125にて、仮にA/D変換時刻tstとして、前回の実際の噴射終了時刻よりも前の時刻を設定したとしても問題はない。
<変形例5>
上記第2実施形態及び変形例1〜3において、A/D変換周期Tadを、燃料噴射弁による燃料の噴射と燃料ポンプ21による燃料の圧送との何れかに起因して燃料圧信号に生じる脈動(以下、信号脈動という)の周期のm分の1(mは4以上の偶数)の時間に設定する。
そして、図6のS330では、RAM44のA/D変換値記憶領域に記憶されているA/D変換値の中から、前回の実際の噴射終了時刻から今回の実際の噴射開始時刻までの間にA/D変換され、且つ、信号脈動の周期のn分の1(nは上記mよりも小さい2以上の偶数)の間隔でA/D変換された「n×N」個(Nは1以上の整数)のA/D変換値を、平均化対象として選別する。例えば、m=8,n=2,N=3等の設定が考えられる。
つまり、A/D変換周期TadでA/D変換された各A/D変換値の中から、「m÷n」個に1個の割合で、且つ、信号脈動のN周期分に相当する数だけ、平均化対象としてのA/D変換値を間引いて選択する。
そして、このように構成すれば、信号脈動の周期の整数(N)倍分の個数のA/D変換値について、平均値を算出することとなり、その平均値が信号脈動の影響を受けない値になり易い。このため、噴射量の制御精度を一層向上させることができる。
<変形例6>
上記第2実施形態及び変形例1〜3において、A/D変換周期Tad自体を、信号脈動の周期のn分の1(nは2以上の偶数)の時間に設定する。
そして、図6のS330では、RAM44のA/D変換値記憶領域に記憶されているA/D変換値の中から、前回の実際の噴射終了時刻から今回の実際の噴射開始時刻までの間にA/D変換され、且つ、A/D変換順序が連続した「n×N」個のA/D変換値(好ましくは、今回の実際の噴射開始時刻にできるだけ近い時刻にA/D変換されたもの)を、平均化対象として選択する。このように構成しても、変形例5と同様の効果が得られる。
[第3実施形態の処理]
次に、第3実施形態について、第1実施形態と異なる点を説明する。
第1の相違点として、図2のNEパルス割込処理におけるS130では、噴射終了セット用割込処理の起動予約処理として、下記の処理を行う。
まず、今回の燃料噴射(即ち、今から行う燃料噴射であり、今回のS140でタイマ49にセットするオン時刻が起因となる燃料噴射)が、短時間噴射であるか否かを判定する。その短時間噴射とは、『通電パルスのオン時刻で噴射終了セット用割込要求を発生させたのでは、タイマ49にオフ時刻をセットする処理が、そのオフ時刻の到来前に実施できなくなる程に、噴射時間が短くなる燃料噴射』のことである。
そして、短時間噴射であるか否かは、例えば下記(1)〜(4)の手順で判定する。
(1)まず、現在が噴射対象気筒#xの燃料噴射中(即ち、多段噴射における前回の燃料噴射中)か否かを判定する。具体的には、現在のフリーランタイマ45の値を、現在時刻として取得し、その現在時刻が、前回の実際の噴射開始時刻から前回の実際の噴射終了時刻までの期間内に入っているか否かを判定し、その期間内であれば燃料噴射中であると判定する。尚、前回の実際の噴射開始時刻は、前回設定したオン時刻に燃料噴射弁Ixの開弁遅れ時間Td1を加えた値として算出することができ、前回の実際の噴射終了時刻は、前回設定したオフ時刻に、燃料噴射弁Ixの閉弁遅れ時間Td2を加えた値として算出することができる。
(2)上記(1)の判定で、燃料噴射中であると判定したならば、前回の当該NEパルス割込処理のS120でADC制御回路47に設定したA/D変換時刻でのA/D変換値をRAM44の特定領域から取得し、そのA/D変換値と、今回の要求噴射量とから、図3のS230と同様の手順で、燃料噴射弁Ixに要求噴射量だけの燃料を噴射させるための噴射時間を算出する。尚、ここで算出する噴射時間は、後の噴射終了セット用割込処理で正式に算出される噴射時間の予想値である。
(3)また、上記(1)の判定で燃料噴射中ではないと判定したならば、ADC41に、噴射対象気筒#xに設けられた燃料噴射弁Ixの燃料圧信号をA/D変換させて、そのA/D変換値を取得する。そして、そのA/D変換値と、今回の要求噴射量とから、図3のS230と同様の手順で、燃料噴射弁Ixに要求噴射量だけの燃料を噴射させるための噴射時間を算出する。ここで算出する噴射時間も、後の噴射終了セット用割込処理で正式に算出される噴射時間の予想値である。尚、この(3)の場合、ADC41によるA/D変換値は、RAM44にDMA転送されず、ADC41内のレジスタに記憶されるため、CPU42は、そのADC41内のレジスタからA/D変換値を取得する。
(4)そして、上記(2)又は(3)の処理で算出した噴射時間の予想値が所定値よりも短いか否かを判定し、所定値よりも短ければ、今回の燃料噴射が短時間噴射であると判定する。
一方、多段噴射における特定段目の燃料噴射が短時間噴射になることが、予め分かっているのであれば、その特定段目の燃料噴射についてのオン時刻を設定する場合に、今回の燃料噴射が短時間噴射であると判定するように構成することもできる。
そして、今回の燃料噴射が短時間噴射であると判定した場合には、図8における(Y1)の一点鎖線矢印で示すように、S115で今回算出したオン時刻tpon2よりも前の時刻で噴射終了セット用割込要求が発生するように、マイコン31の内部設定を行う。
尚、図8において、tpon2は、今回のNEパルス割込処理(A2)でタイマ49にセットされたオン時刻であり、tpoff2は、今回の噴射終了セット用割込処理(B2)でタイマ49にセットされたオフ時刻である。そして、tpon1は、前回の噴射終了セット用割込処理(B1)の前に実行されたNEパルス割込処理(A1)でタイマ49にセットされたオン時刻であり、tpoff1は、前回の噴射終了セット用割込処理(B1)でタイマ49にセットされたオフ時刻である。
また、今回の燃料噴射が短時間噴射でないと判定した場合には、図2のS130と同様に、S115で算出した通電パルスのオン時刻で噴射終了セット用割込要求が発生するように、当該マイコン31の内部設定を行う。
尚、図8における噴射終了セット用割込処理(B1)は、それより前のNEパルス割込処理(A1)における当該S130で、「今回の燃料噴射が短時間噴射でない」と判定されて、図4における噴射終了セット用割込処理と同様に、通電パルスのオン時刻tpon1で発生するよう設定された噴射終了セット用割込要求により起動されたものである。
次に、第2の相違点として、CPU42は、図3の噴射終了セット用割込処理に代えて、図9の噴射終了セット用割込処理を行う。
そして、図9の噴射終了セット用割込処理では、まずS410にて、直前のNEパルス割込処理のS120でADC制御回路47に設定したA/D変換時刻(今回の燃料圧A/D変換時刻)を、RAM44又はADC制御回路47から取得する。
次に、S420にて、現在のフリーランタイマ45の値を、現在時刻として取得する。
次に、S430にて、上記S420で取得した現在時刻と、上記S410で取得したA/D変換時刻とを比較して、現在時刻がA/D変換時刻よりも後であるか否か、即ち、そのA/D変換時刻が過ぎているか否かを判定する。
そして、A/D変換時刻が過ぎていれば(S430:YES)、S440に進んで、図3のS210と同じ処理を行う。つまり、RAM44の特定領域から、A/D変換時刻でのA/D変換値(燃料圧A/D変換結果)を取得する。
尚、この場合に取得されるA/D変換値は、直前のNEパルス割込処理のS120でADC制御回路47に設定されたA/D変換時刻でのA/D変換値であり、今回の燃料噴射の噴射時間及びオフ時刻を算出するためにA/D変換された燃料圧信号のA/D変換値である。そして以下、このA/D変換値のことを、今回のA/D変換値という。
次に、S450にて、図3のS220と同じ処理を行う。つまり、エンジン13の運転状態に応じた要求噴射量をRAM44から取得する。
次に、S460にて、図3のS230と同様の手順で、今回の噴射時間及び通電パルスのオフ時刻を算出する。即ち、S440で取得した今回のA/D変換値(燃料圧の検出値)と、S450で取得した要求噴射量とから、燃料噴射弁Ixに要求噴射量だけの燃料を噴射させるための噴射時間を算出し、直前のNEパルス割込処理のS140でタイマ49にセットしたオン時刻から、その算出した噴射時間だけ進んだ時刻を、通電パルスのオフ時刻として算出する。
そして、次のS470にて、上記S460で算出した通電パルスのオフ時刻を、噴射対象気筒#xに対応するタイマ49にセットし、その後、当該噴射終了セット用割込処理を終了する。
一方、上記S430にて、A/D変換時刻が過ぎていないと判定した場合(S480:NO)には、今回の燃料噴射の噴射時間及びオフ時刻を算出するためのA/D変換が未だ完了していないということであり、この場合にはS480に移行する。
S480では、S440と同様に、RAM44の特定領域からA/D変換値を取得するが、この場合に取得されるA/D変換値は、前回の当該噴射終了セット用割込処理の前に実行されたNEパルス割込処理のS120でADC制御回路47に設定されたA/D変換時刻でのA/D変換値であり、前回の燃料噴射の噴射時間及びオフ時刻を算出するためにA/D変換された燃料圧信号のA/D変換値である。尚、ここでは、このA/D変換値のことを、前回のA/D変換値という。
そして、次のS490にて、前回のA/D変換値から、今回の燃料噴射の開始時において燃料噴射弁Ixに圧送されている燃料の圧力(以下、噴射開始時燃料圧という)を推定する。
本実施形態では、具体的には、下記の式1により、噴射開始時燃料圧の推定値Pestを算出する。
Pest=Po−ΔPinj−ΔPleak+ΔPpump …式1
ここで、Poは、前回のA/D変換値である。
また、ΔPinjは、前回の燃料噴射による燃料圧降下量であり、下記の式から求められる。
ΔPinj=「(前回の燃料噴射量+動リーク量)×体積弾性係数÷コモンレール容積」
尚、動リーク量とは、燃料噴射による燃料噴射弁からの燃料リークのことであり、体積弾性係数とは、燃料の圧力変化により燃料の体積が変化する状態を数値で表した係数である。
また、ΔPleakは、静リーク(燃料噴射によらない燃料噴射弁からの燃料リーク)による燃料圧降下量であり、下記の式から求められる。
ΔPleak=「単位時間当たりの静リーク量×(今回の実際の噴射開始時刻−前回の実際の噴射開始時刻)×体積弾性係数÷コモンレール容積」
また、ΔPpumpは、燃料ポンプ21の圧送による燃料圧上昇量であり、下記の式から求められる。
ΔPpump=「単位時間当たりのポンプ圧送燃料量×(今回の実際の噴射開始時刻−前回の実際の噴射開始時刻)×体積弾性係数÷コモンレール容積」
尚、ΔPleakとΔPpumpとを求める各式において、「今回の実際の噴射開始時刻−前回の実際の噴射開始時刻」の部分は、「今回の通電パルスのオン時刻−前回の通電パルスのオン時刻」に置き換えても良い。
そして、上記S490の次にS450へ移行して、S450〜S470の処理を行うが、S460では、燃料圧の検出値として、今回のA/D変換値ではなく、上記S490で算出した噴射開始時燃料圧の推定値Pestを用いて、今回の噴射時間及び通電パルスのオフ時刻を算出する。
以上のような第3実施形態のECU11によれば、第1実施形態と同様の効果が得られる上に、図8に示すように、噴射終了セット用割込処理(B2)が、それの直前のNEパルス割込処理(A2)で設定されたA/D変換時刻よりも前に実行される場合(今回の燃料噴射が前述の短時間噴射である場合)でも、前回のA/D変換値から推定した今回の噴射開始時燃料圧を用いて、今回の燃料噴射の噴射時間及びオフ時刻tpoff2を算出することができ、噴射量の制御精度を良好にすることができる。
特に、図8に示すように、NEパルス割込処理(A2)におけるS130にて、通電パルスのオン時刻tpon2よりも前に噴射終了セット用割込要求が発生するように設定される場合には、その割込要求で起動される噴射終了セット用割込処理(B2)の実行期間、及びNEパルス割込処理(A2)の実行期間が、前回の実際の燃料噴射期間と重なる可能性が高い。しかし、そのような場合でも、本第3実施形態によれば、燃料噴射中の低下した燃料圧から噴射時間及びオフ時刻を算出してしまうことがなく、従来の技術手法よりも噴射量の制御精度を向上させることができる。
一方、第3実施形態は、下記の変形例7〜9のように変形することもできる。
<変形例7>
図2のNEパルス割込処理では、前述のS130にて、今回の燃料噴射が短時間噴射であると判定した場合であって、S115で今回算出したオン時刻よりも前の時刻で噴射終了セット用割込要求が発生するように設定した場合には、S120で今回設定したA/D変換時刻よりも前に噴射終了セット用割込処理が実行されることになる(あるいはその可能性が高い)と判断できるため、そのことを示すフラグをセットする。
そして、図9の噴射終了セット用割込処理では、S410〜S430の処理に代えて、上記フラグがセットされているか否かを判定し、フラグがセットされていなければS440へ進み、フラグがセットされていればS480に進む。
つまり、この変形例7では、NEパルス割込処理にて、今回設定するA/D変換時刻よりも前に噴射終了セット用割込処理が実行されると判定した場合には、フラグをセットする。そして、噴射終了セット用割込処理では、上記フラグを参照することで、直前のNEパルス割込処理で設定されたA/D変換時刻が過ぎているか否かを判定することとなる。
<変形例8>
図9の噴射終了セット用割込処理において、S490を削除すると共に、S480からS450へ移行し、その場合のS460では、燃料圧の検出値として、S480で取得した前回のA/D変換値をそのまま用いて、今回の燃料噴射の噴射時間及びオフ時刻を算出するように構成しても良い。
そして、このように変形しても、燃料噴射中の低下した燃料圧から噴射時間及びオフ時刻を算出してしまうことを回避できるため、上記第3実施形態よりは劣るものの、従来の技術手法よりは噴射量の制御精度を向上させることができる。
<変形例9>
また、本実施形態では、RAM44の特定領域に記憶されるA/D変換値が、次のA/D変換時刻でのA/D変換が実施されるまで保持されるため、上記第3実施形態において、図9の処理ではなく、図3の噴射終了セット用割込処理を実行するように構成しても、結局は上記変形例8と同じになる。
つまり、図3の噴射終了セット用割込処理におけるS210では、もし当該噴射終了セット用割込処理が、それの直前のNEパルス割込処理で設定されたA/D変換時刻よりも前に実行された場合には、RAM44の特定領域から、結果的に、前回のA/D変換値を取得することとなり、S230では、その前回のA/D変換値を用いて、今回の燃料噴射の噴射時間及びオフ時刻を算出することになるからである。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明はこうした実施形態に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施し得ることは勿論である。
例えば、第1実施形態において、A/D変換時刻でのA/D変換値をRAM44にDMA転送することは実施せず、CPU42は、図3のS210にて、ADC41内のレジスタから、そのA/D変換時刻でのA/D変換値を読み取るようにしても良い。
一方、第1又は第3実施形態において、A/D変換時刻でのA/D変換値が、最新のものからM個(Mは2以上の整数)だけ、それらのA/D変換順序(つまり、どれが最新のA/D変換値で、どれが何回前のA/D変換値であるか)が分かるように、RAM44のA/D変換値記憶領域に記憶(DMA転送)されるように構成しても良い。
また、燃料噴射弁としては、電磁弁式に限らず、ピエゾアクチュエータによって開閉弁するタイプのものでも良い。
、燃料圧センサとしては例えば、コモンレール15内の燃料圧(コモンレール圧)を検出するコモンレール圧センサとすることも考えられる。
しかし、前述したように、燃料圧センサとして、コモンレール圧センサを用いた場合よりも、インレット圧センサを用いた場合の方が、燃料噴射に伴う燃料圧信号の変動が大きくなり、従来技術の問題が顕著になるため、上記各実施形態の構成が一層有利になる。
また、第1及び第2の処理ルーチンとしては、割込処理に限らず、例えばタスクの処理であっても良い。
11…ECU(燃料噴射制御装置)、13…エンジン(車載ディーゼルエンジン)、15…コモンレール、17…燃料供給経路、19…燃料タンク、21…燃料ポンプ、23…クランク角センサ、31…マイコン、33…波形整形回路、35…入力回路、37…駆動回路、41…ADC(A/D変換器)、42…CPU、43…ROM、44…RAM、45…フリーランタイマ、46…エッジ時刻キャプチャ部、47…ADC制御回路、48…DMAC(DMAコントローラ)、49…タイマ、50…バス、I1〜I4(Ix)…燃料噴射弁、PS…燃料圧センサ

Claims (6)

  1. CPUと、
    前記CPUにより開弁動作開始時刻と閉弁動作開始時刻とが設定され、前記開弁動作開始時刻が到来すると、エンジンの燃料噴射弁を開弁させる動作を開始して該燃料噴射弁を開弁させ、前記閉弁動作開始時刻が到来すると、前記燃料噴射弁を閉弁させる動作を開始して該燃料噴射弁を閉弁させる駆動手段と、
    燃料ポンプから前記燃料噴射弁に圧送される燃料の圧力を検出する燃料圧センサからのアナログ信号である燃料圧信号が入力されるA/D変換器と、
    前記CPUとは独立して動作する回路であって、前記CPUによりA/D変換の開始時刻としてのA/D変換時刻が設定され、そのA/D変換時刻の到来を検知した時から一定時間毎に、前記A/D変換器を起動することにより、該A/D変換器に前記燃料圧信号を2回以上の所定回数A/D変換させ、更に、前記A/D変換器が前記燃料圧信号のA/D変換を完了する毎に、該A/D変換器によるA/D変換値をRAMに記憶する燃料圧取得記憶回路とを備え、
    前記CPUは、
    前記エンジンのクランク軸の回転に同期して起動される第1の処理ルーチンにより、前記駆動手段に対して前記開弁動作開始時刻を設定すると共に、前記燃料圧取得記憶回路に対して前記A/D変換時刻を設定し、
    前記第1の処理ルーチンが終了した後に起動される第2の処理ルーチンにより、前記第1の処理ルーチンで前記駆動手段に設定した開弁動作開始時刻と、前記エンジンの運転状態に応じた要求噴射量と、前記燃料圧取得記憶回路により前記RAMに記憶されたA/D変換値とに基づき、前記開弁動作開始時刻の到来により開弁する前記燃料噴射弁に前記要求噴射量だけの燃料を噴射させるための前記閉弁動作開始時刻を算出し、その算出した閉弁動作開始時刻を前記駆動手段に設定するようになっており、
    更に、前記燃料圧センサは、前記燃料ポンプにより圧送される燃料を貯留するコモンレールから前記燃料噴射弁に至る燃料供給経路に取り付けられて、該燃料供給経路から前記燃料噴射弁に供給される燃料の圧力を検出するものであること、
    を特徴とする燃料噴射制御装置。
  2. 請求項に記載の燃料噴射制御装置において、
    前記CPUは、前記第2の処理ルーチンでは、前記燃料圧取得記憶回路により前記RAMに記憶された複数のA/D変換値の少なくとも一部の平均値を算出し、その平均値を用いて前記閉弁動作開始時刻を算出すること、
    を特徴とする燃料噴射制御装置。
  3. 請求項に記載の燃料噴射制御装置において、
    前記CPUは、前記第2の処理ルーチンでは、前記燃料圧取得記憶回路により前記RAMに記憶された複数のA/D変換値の中から、前記燃料噴射弁による燃料の噴射と前記燃料ポンプによる燃料の圧送との何れかに起因して前記燃料圧信号に生じる脈動の周期のn分の1(nは2以上の偶数)の間隔でA/D変換された「n×N」個(Nは1以上の整数)のA/D変換値を選別し、その選別したA/D変換値の平均値を用いて前記閉弁動作開始時刻を算出すること、
    を特徴とする燃料噴射制御装置。
  4. 請求項に記載の燃料噴射制御装置において、
    前記一定時間は、前記燃料噴射弁による燃料の噴射と前記燃料ポンプによる燃料の圧送との何れかに起因して前記燃料圧信号に生じる脈動の周期のn分の1(nは2以上の偶数)の時間であり、
    前記CPUは、前記第2の処理ルーチンでは、前記燃料圧取得記憶回路により前記RAMに記憶された「n×N」個(Nは1以上の整数)のA/D変換値の平均値を算出し、その平均値を用いて前記閉弁動作開始時刻を算出すること、
    を特徴とする燃料噴射制御装置。
  5. 請求項ないし請求項の何れか1項に記載の燃料噴射制御装置において、
    前記燃料圧取得記憶回路は、前記各A/D変換値と対応付けて、そのA/D変換値のA/D変換実施時刻を特定可能な時刻情報も前記RAMに記憶すること、
    を特徴とする燃料噴射制御装置。
  6. 請求項1ないし請求項5の何れか1項に記載の燃料噴射制御装置において、
    前記CPUは、前記第1の処理ルーチンでは、前記A/D変換時刻として、前回の実際の噴射終了時刻から今回の実際の噴射開始時刻までの間の時刻を設定すること、
    を特徴とする燃料噴射制御装置。
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