JP4923383B2 - 光学表示装置、光学表示装置制御プログラム - Google Patents
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Description
光学表示装置のなかでも、液晶プロジェクタ、DLP(Digital Light Processing、TI社の商標)プロジェクタといった投射型表示装置は、大画面表示が可能であり、表示画像のリアリティさや迫力を再現する上で効果的な装置である。この分野では、上記の課題を解決するために、次のような提案がなされている。
Rp = Tp×Rs …(1)
Tp = T1×T2×G …(2)
ただし、上式(1),(2)において、Rsは光源の輝度、Gはゲインであり、いずれも定数である。また、Tpは、光変調率である。
非特許文献1記載の発明にあっては、2つの光変調素子を用いた場合に高い輝度ダイナミックレンジを実現できることを概念的に説明するにとどまり、HDR表示データに基づいて第1光変調素子および第2光変調素子の各画素の制御値(すなわち、T1およびT2)をどのように決定し、またその制御値を用いてどのように制御するかについてまでは開示されていない。したがって、T1およびT2の決定の仕方及び決定した制御値による制御の仕方によっては画質が劣化するという問題があった。
前記第1光変調素子から前記第2光変調素子に伝搬される光学像の解像度を光学的に低下させる解像度低下手段と、
表示画像データに基づき、前記第1光変調素子の各画素の光伝搬特性を決定する第1光伝搬特性決定手段と、
前記第1光伝搬特性決定手段によって決定した光伝搬特性に基づき、前記解像度の低下による表示画像への影響を修正するための前記第1光変調素子の各画素に対応する光伝搬特性を決定する第2光伝搬特性決定手段と、
前記第2光伝搬特性決定手段によって決定した光伝搬特性に基づき前記第2光変調素子の各画素の光伝搬特性を決定する第3光伝搬特性決定手段と、を備えることを特徴としている。
また、第1光伝搬特性決定手段によって、表示画像データに基づき、前記第1光変調素子の各画素の光伝搬特性を決定することが可能である。
また、第2光伝搬特性決定手段によって、前記第1光伝搬特性決定手段によって決定した光伝搬特性に基づき、前記解像度の低下による表示画像への影響を修正するための前記第1光変調素子の各画素に対応する光伝搬特性を決定することが可能である。
従って、第1光変調素子からの光学像の解像度を低下させて第2光変調素子へと伝搬するようにし、且つ、解像度低下による表示画像への影響を修正するようにしたので、モアレの発生を防ぎ画質を向上することができるという効果が得られる。
また、第1光変調素子および第2光変調素子により光源からの光を2段階に変調するので、比較的高い輝度ダイナミックレンジおよび階調数を実現することができるという効果が得られる。
また、第1光変調素子及び第2光変調素子は、上記したように画素毎の透過率や反射率等の光伝搬特性を制御可能な液晶ライトバルブやDMD等の素子を含む。以下、発明11の光学表示装置、発明12及び21の光学表示装置制御プログラム、並びに発明22及び32の光学表示装置制御方法において同じである。
前記第3光伝搬特性決定手段によって決定した光伝搬特性に基づき前記第2光変調素子の各画素の制御値を決定する第2制御値決定手段と、
前記第1制御値決定手段によって決定された制御値に基づき前記第1光伝搬特性決定手段によって決定された光伝搬特性を補正する光伝搬特性補正手段と、を備え、
前記第2光伝搬特性決定手段は、前記光伝搬特性補正手段によって補正された光伝搬特性と前記解像度低下手段によって解像度の低下した光学像とに基づき、前記解像度の低下による表示画像への影響を修正するための前記第1光変調素子の各画素に対応する光伝搬特性を決定するようになっていることを特徴としている。
従って、例えば、第1光変調素子の各画素の制御値決定時の光伝搬特性が第1光伝搬特性決定手段によって決定された光伝搬特性と異なっていた場合に、第2光伝搬特性決定手段において、制御値決定時の光伝搬特性を用いて表示画像への影響を修正するための光伝搬特性の決定を行うことができるので、実際の制御値に応じた正確な光伝搬特性の決定を行うことができるという効果が得られる。
このような構成であれば、レンズ等により簡易に光学像の解像度を低下させることができ、簡単な光学構成でモアレの発生を防止できると共に画質を向上させることができるという効果が得られる。
ここで、フィルタを用いた画像処理はフィルタリングと呼ばれ、1次元の時間波形処理で行われているものの2次元波形(画像)への拡張である。音声信号などで周波数の高、低域をフィルタにより強調するのと同じように、画像データに対しても周波数帯域を変えることでハイパスフィルタ(高域通過)・バンドパスフィルタ(帯域通過)・ロウパスフィルタ(低域通過)等のさまざまなフィルタリングを行うことができる。ここで、画像の場合の周波数とは、濃淡情報の空間的な広がりに着目した空間周波数と呼ばれる概念である。
ぼけを含む画像の補正のためには、ぼけの点像分布関数のフーリエ変換の逆数をフィルタ関数として用いるインバースフィルタや、もとの画像と補正画像との2乗平均誤差が最小となるように定義されるウィナーフィルタが用いられる。
このような構成であれば、第1光変調素子の各画素を介して照射される解像度の低下した光がガウス分布のような照射特性(中央の輝度が高くまわりは輝度が低い)を有する場合に、2次元フィルタのフィルタ係数をガウス分布に近似した値にできるので、フィルタ係数を作成する処理を軽減することができるという効果が得られる。
このような構成であれば、予め用意されたテーブルを用いるので表示処理を高速化できるという効果が得られる。
このような構成であれば、上記照射範囲の面積と第2光変調素子の画素面積との比によって簡易にフィルタ係数を求めることが可能となるので、フィルタ係数の作成処理を軽減することができるという効果が得られる。
このような構成であれば、表示画像への影響を修正するための前記第1光変調素子の各画素に対応した光伝搬特性をより厳密に第2光変調素子の各画素に対応させることが可能となるので、表示画像の画質を向上することができるという効果が得られる。
前記輝度調整光源から前記光変調素子に伝搬される光学像の解像度を光学的に低下させる解像度低下手段と、
表示画像データに基づき、前記輝度調整光源の各光源の輝度を決定する第1輝度決定手段と、
前記第1輝度決定手段によって決定した輝度に基づき、前記解像度の低下による表示画像への影響を修正するための前記輝度調整光源の各光源に対応する輝度を決定する第2輝度決定手段と、
前記第2輝度決定手段によって決定した輝度に基づき前記光変調素子の各画素の光伝搬特性を決定する光伝搬特性決定手段と、を備えることを特徴としている。
また、第1輝度決定手段によって、表示画像データに基づき、前記輝度調整光源の各光源の輝度を決定することが可能である。
また、第2輝度決定手段によって、前記第1輝度決定手段によって決定した輝度に基づき、前記解像度の低下による表示画像への影響を修正するための前記輝度調整光源の各光源に対応する輝度を決定することが可能である。
従って、輝度調整光源からの光学像の解像度を低下させて光変調素子へと伝搬するようにし、且つ、解像度低下による表示画像への影響を修正するようにしたので、モアレの発生を防ぎ画質を向上することができるという効果が得られる。
また、輝度調整光源および光変調素子により光源の光を2段階に変調するので、比較的高い輝度ダイナミックレンジおよび階調数を実現することができるという効果が得られる。
前記第2光変調素子の各画素の光伝搬特性を仮決定する光伝搬特性仮決定手段、
前記光伝搬特性仮決定手段によって決定した光伝搬特性と表示画像データとに基づき、前記第1光変調素子の各画素の光伝搬特性を決定する第1光伝搬特性決定手段、
前記解像度低下手段によって解像度の低下した光学像と前記第1光伝搬特性決定手段によって決定した光伝搬特性とに基づき、前記解像度の低下による表示画像への影響を修正するための前記第1光変調素子の各画素に対応する光伝搬特性を決定する第2光伝搬特性決定手段及び、
前記第2光伝搬特性決定手段によって決定した光伝搬特性に基づき前記第2光変調素子の各画素の光伝搬特性を決定する第3光伝搬特性決定手段として実現される処理をコンピュータに実行させるためのプログラムであることを特徴としている。
ここで、本発明は、発明1の光学表示装置に適用可能なプログラムであり、これにより発明1の光変調装置と同等の効果が得られる。
前記第3光伝搬特性決定手段によって決定した光伝搬特性に基づき前記第2光変調素子の各画素の制御値を決定する第2制御値決定手段及び、
前記第1制御値決定手段によって決定された制御値に基づき前記第1光伝搬特性決定手段によって決定された光伝搬特性を補正する光伝搬特性補正手段として実現される処理をコンピュータに実行させるためのプログラムを更に備え、
前記第2光伝搬特性決定手段は、前記光伝搬特性補正手段によって補正された光伝搬特性と前記解像度低下手段によって解像度の低下した光学像とに基づき、前記解像度の低下による表示画像への影響を修正するための前記第1光変調素子の各画素に対応する光伝搬特性を決定するようになっていることを特徴としている。
ここで、本発明は、発明2の光学表示装置に適用可能なプログラムであり、これにより発明2の光変調装置と同等の効果が得られる。
ここで、本発明は、発明4の光学表示装置に適用可能なプログラムであり、これにより発明4の光変調装置と同等の効果が得られる。
ここで、本発明は、発明5の光学表示装置に適用可能なプログラムであり、これにより発明5の光変調装置と同等の効果が得られる。
ここで、本発明は、発明6の光学表示装置に適用可能なプログラムであり、これにより発明6の光変調装置と同等の効果が得られる。
ここで、本発明は、発明7の光学表示装置に適用可能なプログラムであり、これにより発明7の光変調装置と同等の効果が得られる。
ここで、本発明は、発明8の光学表示装置に適用可能なプログラムであり、これにより発明8の光変調装置と同等の効果が得られる。
ここで、本発明は、発明9の光学表示装置に適用可能なプログラムであり、これにより発明9の光変調装置と同等の効果が得られる。
ここで、本発明は、発明10の光学表示装置に適用可能なプログラムであり、これにより発明10の光変調装置と同等の効果が得られる。
前記光変調素子の各画素の光伝搬特性を仮決定する光伝搬特性仮決定手段、
前記光伝搬特性仮決定手段によって決定した光伝搬特性と表示画像データとに基づき、前記輝度調整光源の各光源の輝度を決定する第1輝度決定手段、
前記解像度低下手段によって解像度の低下した光学像と前記第1輝度決定手段によって決定した輝度とに基づき、前記解像度の低下による表示画像への影響を修正するための前記輝度調整光源の各光源に対応する輝度を決定する第2輝度決定手段及び、
前記第2輝度決定手段によって決定した輝度に基づき前記光変調素子の各画素の光伝搬特性を決定する光伝搬特性決定手段として実現される処理をコンピュータに実行させるためのプログラムであることを特徴としている。
ここで、本発明は、発明11の光学表示装置に適用可能なプログラムであり、これにより発明11の光変調装置と同等の効果が得られる。
第1光変調ステップと、
前記第1光変調素子を介して前記第2光変調素子に伝搬される光学像の解像度を光学的に低下させる解像度低下ステップと、
第2光変調ステップとを含み、
前記第1光変調ステップにおいては、表示画像データに基づき、前記第1光変調素子の各画素の光伝搬特性を決定し、
前記第2光変調ステップにおいては、前記第1光変調ステップにおいて決定した光伝搬特性に基づき、前記解像度の低下による表示画像への影響を修正するための前記第1光変調素子の各画素に対応した光伝搬特性を決定し、当該決定した光伝搬特性に基づき前記第2光変調素子の各画素の光伝搬特性を決定することを特徴としている。
これにより、発明1の光学表示装置と同等の効果が得られる。
前記第2光変調ステップにおいては、前記決定した前記第2光変調素子の各画素の光伝搬特性に基づき前記第2光変調素子の各画素の制御値を決定し、前記補正された前記第1光変調素子の各画素の光伝搬特性に基づき、前記解像度の低下による表示画像への影響を修正するための前記第1光変調素子の各画素に対応する光伝搬特性を決定することを特徴としている。
これにより、発明2の光学表示装置と同等の効果が得られる。
これにより、発明3の光学表示装置と同等の効果が得られる。
これにより、発明4の光学表示装置と同等の効果が得られる。
これにより、発明5の光学表示装置と同等の効果が得られる。
これにより、発明6の光学表示装置と同等の効果が得られる。
これにより、発明7の光学表示装置と同等の効果が得られる。
これにより、発明8の光学表示装置と同等の効果が得られる。
これにより、発明9の光学表示装置と同等の効果が得られる。
これにより、発明10の光学表示装置と同等の効果が得られる。
第1光変調ステップと、
前記輝度調整光源から前記第2光変調素子に伝搬される光学像の解像度を光学的に低下させる解像度低下ステップと、
第2光変調ステップとを含み、
前記第1光変調ステップにおいては、表示画像データに基づき、前記輝度調整光源の各光源の輝度を決定し、
前記第2光変調ステップにおいては、前記第1光変調ステップにおいて決定した輝度に基づき、前記解像度の低下による表示画像への影響を修正するための前記輝度調整光源の各光源に対応する輝度を決定し、当該決定した輝度に基づき前記光変調素子の各画素の光伝搬特性を決定することを特徴としている。
これにより、発明11の光学表示装置と同等の効果が得られる。
本実施の形態は、本発明に係る光学表示装置、光学表示装置制御プログラム及び光学表示装置制御方法を、図1に示すように、投射型表示装置100に適用したものである。
図1は、投射型表示装置100の主たる光学構成を示すブロック図である。
投射型表示装置100は、図1に示すように、光源10と、光源10からの光の輝度むらを分散し、照射面で一様な照度分布を得るための輝度分布均一化部12と、輝度分布均一化部12から入射した光の全波長領域の輝度を変調する輝度変調部14と、輝度変調部14から入射した光をリレーするリレーレンズ16と、リレーレンズ16から入射した光の波長領域のうちRGB3原色の輝度をそれぞれ変調する色変調部18と、色変調部18から入射した光をスクリーン(不図示)に投射する投射部20とを含んだ構成となっている。
輝度分布均一化部12は、2枚のフライアイレンズ12a,12bと、偏光変換素子12cと、集光レンズ12dとから構成されている。
輝度変調部14は、輝度分布均一化部12からの光を液晶ライトバルブ30に効率よく入射するための第1レンズ14aと、透過率を独立に制御可能な複数の画素をマトリクス状に配列した液晶ライトバルブ30と、液晶ライトバルブ30において変調された光を後段のリレーレンズ16に効率よく伝達するための第2レンズ14bとから構成されている。つまり、第1レンズ14aを介して輝度分布均一化部12から入射した光の全波長領域の輝度を液晶ライトバルブ30により変調して第2レンズ14bを介してリレーレンズ16に出射する。
色変調部18は、透過率を独立に制御可能な複数の画素をマトリクス状に配列した構成の3枚の液晶ライトバルブ40R,40G,40B(以下、液晶ライトバルブ40R〜40Bと略記する)と、5枚のフィールドレンズ42R,42G,42B1〜42B3と、2枚のダイクロイックミラー44a,44bと、3枚のミラー46a,46b,46cと、ダイクロイックプリズム45と、2枚のサブリレーレンズ50a,50bとから構成されている。
図2は、表示制御装置200のハードウェア構成を示すブロック図である。
表示制御装置200は、図2に示すように、制御プログラムに基づいて演算およびシステム全体を制御するCPU170と、所定領域にあらかじめCPU170の制御プログラム等を格納しているROM172と、ROM172等から読み出したデータやCPU170の演算過程で必要な演算結果を格納するためのRAM174と、外部装置に対してデータの入出力を媒介するI/F178とで構成されており、これらは、データを転送するための信号線であるバス179で相互にかつデータ授受可能に接続されている。
記憶装置182は、輝度変調ライトバルブおよび色変調ライトバルブを駆動するためのHDR表示データを記憶している。
また、記憶装置182は、色変調ライトバルブ及び輝度変調ライトバルブの制御値を登録した制御値登録テーブルを記憶している。
CPU170は、マイクロプロセッシングユニット(MPU)等からなり、ROM172の所定領域に格納されている所定のプログラムを起動させ、そのプログラムに従って、図3のフローチャートに示す表示制御処理を実行するようになっている。
図3は、表示制御処理を示すフローチャートである。
ステップS100では、HDR表示データを記憶装置182から読み出しステップS102に移行する。
ここで、図4は、トーンマッピング処理を説明するための図である。
HDR表示データを解析した結果、HDR表示データに含まれる輝度レベルの最小値がSminで、最大値がSmaxであるとする。また、投射型表示装置1の輝度ダイナミックレンジの最小値がDminで、最大値がDmaxであるとする。図4の例では、SminがDminよりも小さく、SmaxがDmaxよりも大きいので、このままでは、HDR表示データを適切に表示することができない。そこで、Smin〜SmaxのヒストグラムがDmin〜Dmaxのレンジに収まるように正規化する。
ステップS106では、色変調ライトバルブの解像度に合わせてHDR画像をリサイズ(拡大または縮小)してステップS108に移行する。ここで、HDR画像のアスペクト比を保持したままHDR画像をリサイズする。また、リサイズ方法としては、例えば、平均値法、中間値法、ニアレストネイバー法(最近傍法)が挙げられる。
ステップS110では、色変調ライトバルブの各画素の透過率T2として初期値(例えば、0.2)を与え、色変調ライトバルブの各画素の透過率T2を仮決定してステップS112に移行する。
ステップS116では、ステップS114で決定した制御値に対応した透過率を、輝度変調ライトバルブの各画素の透過率に設定する補正処理を行いステップS118に移行する。
ステップS122では、リサイズ画像のRGBをRpとし、当該Rpと光源10の輝度RsとステップS120で決定したT1とから色変調ライトバルブの画素単位で透過率T2を算出してステップS124に移行する。
ステップS126では、ステップS114,S124で決定した制御値をライトバルブ駆動装置180に出力し、色変調ライトバルブ及び輝度変調ライトバルブをそれぞれ駆動して表示画像を投影し、一連の処理を終了して元の処理に復帰させる。
図5に示すように、まずステップS200に移行し、記憶装置182における修正用の透過率T1’のメモリ格納領域をクリアしてステップS202に移行する。
ステップS204では、取得した透過率T1値に予め記憶装置182に用意されたフィルタ係数を掛けることにより、輝度変調ライトバルブの注目画素に対応する解像度の低下した光学像の照射範囲に対応する修正用の透過率T1’を算出し、この算出結果を輝度変調ライトバルブの画素位置に対応するT1’のメモリ格納領域に1つ前に格納されたT1’値に加算し、この加算結果をメモリに格納してステップS206に移行する。つまり、ここでは画像処理において一般的に用いられる2次元フィルタ処理を行っている。
図6(a)に示すように、解像度を低下させなかった場合に色変調ライトバルブの画素面に照射される輝度変調ライトバルブからの光学像は、輝度変調ライトバルブの各画素からの光が色変調ライトバルブの各画素に対して1:1に照射される。しかし、本実施の形態においては、結像精度の低いリレーレンズ16を介して輝度変調ライトバルブからの光学像を色変調ライトバルブに照射するため、図6(b)に示すように、輝度変調ライトバルブの各画素からの光が色変調ライトバルブの複数画素(ここでは、9画素)に広がって照射される。つまり、輝度変調ライトバルブからの光学像は、解像度の低下した状態(ぼやけた状態)で色変調ライトバルブの画素面に結像される。
T1’(x1−1,y1−1)=T1(x1,y1)×k(0,0)+T1’(x1−1,y1−1)…(3)
T1’(x1,y1−1)=T1(x1,y1)×k(1,0)+T1’(x1,y1−1)…(4)
T1’(x1+1,y1−1)=T1(x1,y1)×k(2,0)+T1’(x1+1,y1−1)…(5)
T1’(x1−1,y1)=T1(x1,y1)×k(0,1)+T1’(x1−1,y1)…(6)
T1’(x1,y1)=T1(x1,y1)×k(1,1)+T1’(x1,y1)…(7)
T1’(x1+1,y1)=T1(x1,y1)×k(2,1)+T1’(x1+1,y1)…(8)
T1’(x1−1,y1+1)=T1(x1,y1)×k(0,2)+T1’(x1−1,y1+1)…(9)
T1’(x1,y1+1)=T1(x1,y1)×k(1,2)+T1’(x1,y1+1)…(10)
T1’(x1+1,y1+1)=T1(x1,y1)×k(2,2)+T1’(x1+1,y1+1)…(11)
但し、最外周にある画素については、フィルタ係数の範囲を超えてしまう部分が出てくるのでその部分については計算を行わないように予め設定する。
次に、本実施の形態の動作を図8〜図11に基づき説明する。
表示制御装置200では、ステップS100〜S104を経て、HDR表示データが読み出され、読み出されたHDR表示データが解析され、その解析結果に基づいて、HDR表示データの輝度レベルが投射型表示装置100の輝度ダイナミックレンジにトーンマッピングされる。次いで、ステップS106を経て、色変調ライトバルブの解像度に合わせてHDR画像がリサイズされる。
次いで、ステップS112を経て、輝度変調ライトバルブの各画素の透過率T1が決定される。例えば、ステップS108で得られたTp(R,G,B)=(0.0012,0.00054,0.00083)と、ステップS110で仮決定した透過率T2(ここでは液晶ライトバルブ40R〜40Bに対して全て0.2とする)と、ゲインG=1とから上式(2)に従い、輝度変調ライトバルブ(液晶ライトバルブ30)の上記画素pに対応した各画素の透過率T1(T1(R)〜T1(B))は、下式(12)〜(14)より求めることができる。
T1(R)=Tp(R)/T2 …(12)
T1(G)=Tp(G)/T2 …(13)
T1(B)=Tp(B)/T2 …(14)
上式(12)〜(14)より、T1(R)=0.006、T1(G)=0.0027、T1(B)=0.00415が求まる。
次いで、ステップS118を経て、ステップS116で設定された輝度変調ライトバルブの各画素の透過率T1がフィルタ処理され解像度低下による表示画像への影響を修正するための透過率T1’が決定される。
次いで、ステップS202〜S204を経て、T1’の注目画素に対応する輝度変調ライトバルブの透過率T1が取得される。
次いで、ステップS204を経て、図7に示すフィルタ係数を用いた2次元フィルタ処理により、ステップS202で取得した輝度変調ライトバルブの各画素の透過率T1に対する修正用の透過率T1’が算出され、1つ前に算出されたT1’に加算されてメモリに格納される。
図10に示すように、輝度変調ライトバルブの解像度は、横4画素×縦4画素となっている。また、T1’を決定する際の2次元フィルタ処理は、図10(a)における左上の画素から右下の画素へと流れる通常のラスタースキャンで行う。また、説明の便宜上、図10(a)に示すように、輝度変調ライトバルブにおける透過率T1の大部分を「0.0」とした。つまり、輝度変調ライトバルブにおける座標(1,1)及び(2,1)の2画素の透過率T1のみが「0.0」以外の数値を有する。
次に、座標(1,1)に対応した透過率(ここでは、T1=0.1)に対して、上記式(3)〜(11)に従い2次元フィルタ処理を行う。解像度の低下による光学像の照射範囲である9画素に対応する図7に示すフィルタ係数を用いた算出過程及び算出結果を以下に示す。
T1’(0,0)=0.1×0.05+0.0=0.005
T1’(1,0)=0.1×0.1+0.0=0.01
T1’(2,0)=0.1×0.05+0.0=0.005
T1’(0,1)=0.1×0.1+0.0=0.01
T1’(1,1)=0.1×0.4+0.0=0.04
T1’(2,1)=0.1×0.1+0.0=0.01
T1’(0,2)=0.1×0.05+0.0=0.005
T1’(1,2)=0.1×0.1+0.0=0.01
T1’(2,2)=0.1×0.05+0.0=0.005
上記算出過程において、最後に加算している「0.0」は、修正用のT1’格納用メモリ領域の各T1’に対応する領域に格納された1つ前に算出されたT1’値である。ここでは、座標(1,1)の画素までの透過率T1が全て「0.0」であるために格納されているT1’が全て「0.0」になっている。
T1’(1,0)=0.5×0.05+0.01=0.035
T1’(2,0)=0.5×0.1+0.005=0.055
T1’(3,0)=0.5×0.05+0.0=0.025
T1’(1,1)=0.5×0.1+0.04=0.09
T1’(2,1)=0.5×0.4+0.01=0.21
T1’(3,1)=0.5×0.1+0.0=0.05
T1’(1,2)=0.5×0.05+0.01=0.035
T1’(2,2)=0.5×0.1+0.005=0.055
T1’(3,2)=0.5×0.05+0.0=0.025
この場合は、修正用のT1’格納用メモリ領域には、上記した輝度変調ライトバルブの座標(1,1)の画素に対して算出した結果(「0.0」以外)が格納されているため、対応するT1’の値は、フィルタ係数を掛けた後に格納された1つ前の値を加算した結果となっている。また、本実施の形態においては、座標(2,1)の画素以降も、各画素のT1が「0.0」となっているので、図10(b)に示すように、最終的に上記座標(2,1)の画素までの透過率T1に対する2次元フィルタ処理結果が修正用の透過率T1’の算出結果になる。
ここで、本実施の形態においては、修正用の透過率T1’の設定された領域(各領域毎に1つのT1’値を有する)と色変調ライトバルブの各画素とが1:1に対応しているので対応する領域のT1’がそのまま色変調ライトバルブの画素毎の透過率T1として決定される。一方、修正用の透過率T1’の設定された複数領域と色変調ライトバルブの1画素とが対応しているような場合は、色変調ライトバルブの画素毎の透過率T1は、対応する複数領域のT1’の平均値や加重平均値を求めて決定する必要がある。特に、修正用の透過率T1’の設定された複数領域のうちいくつかの領域において、各領域の一部分のみが色変調ライトバルブの1画素に対応しているような(正確に対応していない)場合は、面積比等を用いて加重平均を算出することになる。なお、加重平均を求める場合の詳細な説明は後述する。
次いで、ステップS122を経て、色変調ライトバルブの画素毎の透過率T2が決定される。例えば、上記色変調ライトバルブの座標(1,1)の画素のT1=0.09と、ステップS108で得られたTp(R,G,B)=(0.0012,0.00054,0.00083)を用いると上記式(2)より、色変調ライトバルブの座標(1,1)の画素のT2は、T2(R,G,B)=(0.0133,0.00600,0.0092)となる。
更に、図11に基づき、修正用の透過率T1’の設定された複数領域と色変調ライトバルブの1画素とが正確に対応していない場合の加重平均による色変調ライトバルブの各画素の透過率T1値の求め方を説明する。
色変調ライトバルブの左上4区画の画素をP21(左上)、P22(右上)、P23(左下)、P24(右下)とした場合、画素P24は、図11(a)に示すように、図中点線で示すT1’の設定された4つの領域と重なり合う。ここでは、色変調ライトバルブの解像度が18×12となっており、T1’の設定領域の解像度が15×10となっている。なお、図中点線の4領域に対応するT1’値は、図11(a)に示すように、T’11〜T’14とする。画素P24は、その最小公倍数から6×6の矩形領域に区分することができる。そして、画素P24と図中点線の4画素との重なり合う面積比は、図11(b)に示すように、1:4:4:16となる。したがって、画素P24のT1値であるT14は、下式(15)により算出することができる。
T14=(T’11×1+T’12×4+T’13×4+T’14×16)/25…(15)
画素P21〜P23のT11〜T13についても、画素P24と同様に、面積比による加重平均値を算出することにより求めることができる。
また、輝度変調ライトバルブの各画素に対応した解像度の低下した光の色変調ライトバルブへの照射領域における修正用の透過率T1’を、ガウス分布により近似したフィルタ係数を用いた2次元フィルタ処理によって決定し、このT1’を用いて色変調ライトバルブの各画素の透過率T2を決定するようにしたので、光学像の解像度低下による表示画像への影響を修正することが可能である。
また、上記実施の形態においては、矩形領域のフィルタ係数の各領域及びT1’の設定された各領域を輝度変調ライトバルブ及び色変調ライトバルブの各画素と1:1で対応するようにしたが、これに限らず、フィルタ係数を設定する領域(T1’を設定する領域)の解像度をもっと細かくし、色変調ライトバルブの対応する画素領域よりも高い(例えば倍以上の)解像度となるように設定しても良い。
また、上記実施の形態においては、解像度低下後のぼやけた光の分布を、ガウス分布によって近似してフィルタ係数を決定するようにしたが、これに限らず、実際に解像度低下によるぼやけた光の分布をカメラなどを用いて光学的に撮影して決めるようにしても良い。このようにすることで、解像度低下による画像の表示輝度の影響をより正確に修正することが可能なフィルタ係数を決定することが可能となる。
また、上記実施の形態において、色変調ライトバルブ(液晶ライトバルブ40R〜40B)は、発明1、2、4、7、8、9、10、12、13、17、18、19、20、22、23、28、29、30及び31のいずれか1の第2光変調素子に対応する。
また、上記実施の形態において、表示制御装置200による輝度変調ライトバルブの各画素の透過率T1を決定する処理は、発明1、2、12及び13のいずれか1の第1光伝搬特性決定手段に対応する。
また、上記実施の形態において、表示制御装置200による輝度変調ライトバルブの各画素の透過率T1を制御値により補正する処理は、発明2又は13の光伝搬特性補正手段に対応する。
また、上記実施の形態において、表示制御装置200による色変調ライトバルブの各画素の透過率T2を決定する処理は、発明1、2、12及び13のいずれか1の第3光伝搬特性決定手段に対応する。
また、上記実施の形態において、ステップS110〜S114は、発明22又は23の第1光変調ステップに対応する。
また、上記実施の形態において、ステップS116〜S124は、発明22、23、25、28及び29のいずれか1の第2光変調ステップに対応する。
また、上記実施の形態において、輝度変調ライトバルブとして透過型の液晶素子を用いているが、これに限らず、輝度自体を変調可能な光源型の変調素子(例えば、LED、OLED、レーザ等)を用いても良い。
ここで、記憶媒体とは、RAM、ROM等の半導体記憶媒体、FD、HD等の磁気記憶型記憶媒体、CD、CDV、LD、DVD等の光学的読取方式記憶媒体、MO等の磁気記憶型/光学的読取方式記憶媒体であって、電子的、磁気的、光学的等の読み取り方法のいかんにかかわらず、コンピュータで読み取り可能な記憶媒体であれば、あらゆる記憶媒体を含むものである。
Claims (12)
- 光伝搬特性を独立に制御可能な複数の画素を有する第1光変調素子と、光伝搬特性を独立に制御可能な複数の画素を有しかつ表示解像度を決定する第2光変調素子とを備え、前記第1光変調素子と前記第2光変調素子との解像度は同一であり、前記第1光変調素子及び前記第2光変調素子を介して光源からの光を変調して画像を表示する装置であって、
前記第1光変調素子から前記第2光変調素子に伝搬される光学像の解像度を光学的に低下させる解像度低下手段と、
前記第2光変調素子の各画素の光伝搬特性を仮決定する光伝搬特性仮決定手段と、
前記光伝搬特性仮決定手段によって決定した光伝搬特性と表示画像データとに基づき、前記第1光変調素子の各画素の光伝搬特性を決定する第1光伝搬特性決定手段と、
前記第1光伝搬特性決定手段によって決定した光伝搬特性に基づき前記第1光変調素子の各画素の制御値を決定する第1制御値決定手段と、
前記第1制御値決定手段によって決定された制御値に基づき前記第1光伝搬特性決定手段によって決定された光伝搬特性を補正する光伝搬特性補正手段と、
前記光伝搬特性補正手段によって補正された光伝搬特性と前記解像度低下手段によって解像度の低下した光学像とに基づき、前記解像度の低下による表示画像への影響を修正するための前記第1光変調素子に設定された座標に対応する光伝搬特性を決定する第2光伝搬特性決定手段と、
前記第2光伝搬特性決定手段によって決定した光伝搬特性に基づき前記第2光変調素子の各画素の光伝搬特性を決定する第3光伝搬特性決定手段と、
前記第3光伝搬特性決定手段によって決定した光伝搬特性に基づき前記第2光変調素子の各画素の制御値を決定する第2制御値決定手段と、
を備えることを特徴とする光学表示装置。 - 前記解像度低下手段は、前記光学像のフォーカスをずらすことによって当該光学像の解像度を低下させるようになっていることを特徴とする請求項1記載の光学表示装置。
- 前記第2光伝搬特性決定手段は、2次元フィルタを用いて前記解像度の低下による表示画像への影響を修正するための前記第1光変調素子に設定された座標に対応した光伝搬特性を決定するようになっていることを特徴とする請求項1又は請求項2のいずれか1項に記載の光学表示装置。
- 前記2次元フィルタのフィルタ係数は、ガウス分布に近似した値を用いるようになっていることを特徴とする請求項3記載の光学表示装置。
- 前記2次元フィルタのフィルタ係数は、前記第1光変調素子の各画素毎に予めデータテーブルとして用意したことを特徴とする請求項3又は請求項4記載の光学表示装置。
- 前記第2光伝搬特性決定手段は、前記解像度の低下した光学像における前記第1光変調素子に設定された座標に対応した像部分の前記第2光変調素子の画素領域への照射範囲を含む円形又は略円形の領域毎に、一様なフィルタ係数を用いて前記解像度の低下による表示画像への影響を修正するための前記第1光変調素子に設定された座標に対応する光伝搬特性を決定するようになっていることを特徴とする請求項3乃至請求項5のいずれか1項に記載の光学表示装置。
- 前記第2光伝搬特性決定手段は、前記解像度の低下した光学像における前記第1光変調素子の各画素に対応した像部分の前記第2光変調素子の画素領域への照射範囲を含む矩形の領域毎に、一様なフィルタ係数を用いて前記解像度の低下による表示画像への影響を修正するための前記第1光変調素子に設定された座標に対応する光伝搬特性を決定するようになっていることを特徴とする請求項3乃至請求項5のいずれか1項に記載の光学表示装置。
- 前記2次元フィルタのフィルタ係数は、前記解像度の低下した光学像における前記第1光変調素子の各画素に対応した像部分の前記第2光変調素子の画素領域への照射範囲の面積に基づき決定したものであることを特徴とする請求項3乃至請求項5のいずれか1項に記載の光学表示装置。
- 前記解像度の低下による表示画像への影響を修正するための前記第1光変調素子に設定された座標に対応した光伝搬特性を、前記第2光変調素子の画素数の倍以上となる細かさで決定するようになっていることを特徴とする請求項1乃至請求項8のいずれか1項に記載の光学表示装置。
- 輝度を独立に調整可能な複数の光源を有する輝度調整光源と、光伝搬特性を独立に制御可能な複数の画素を有しかつ表示解像度を決定する光変調素子とを備え、前記輝度調整光源と前記光変調素子との解像度は同一であり、前記光変調素子を介して前記輝度調整光源からの光を変調して画像を表示する装置であって、
前記輝度調整光源から前記光変調素子に伝搬される光学像の解像度を光学的に低下させる解像度低下手段と、
前記光変調素子の各画素の光伝搬特性を仮決定する光伝搬特性仮決定手段と、
前記光伝搬特性仮決定手段によって決定した光伝搬特性と表示画像データとに基づき、前記輝度調整光源の各光源の輝度を決定する第1輝度決定手段と、
前記第1輝度決定手段によって決定した各光源の輝度に基づき前記複数の光源の制御値を決定する第1制御値決定手段と、
前記第1制御値決定手段によって決定された制御値に基づき前記第1輝度決定手段によって決定された輝度特性を補正する輝度特性補正手段と、
前記輝度特性補正手段によって補正された輝度特性と前記解像度低下手段によって解像度の低下した光学像とに基づき、前記解像度の低下による表示画像への影響を修正するための前記輝度調整光源に設定された座標に対応する輝度を決定する第2輝度決定手段と、
前記第2輝度決定手段によって決定した輝度に基づき前記光変調素子の各画素の光伝搬特性を決定する光伝搬特性決定手段と、
前記光伝搬特性決定手段によって決定した光伝搬特性に基づき前記光変調素子の各画素の制御値を決定する第2制御値決定手段と、
を備えることを特徴とする光学表示装置。 - 光伝搬特性を独立に制御可能な複数の画素を有する第1光変調素子と、光伝搬特性を独立に制御可能な複数の画素を有しかつ表示解像度を決定する第2光変調素子と、前記第1光変調素子を介して前記第2光変調素子に伝搬される光学像の解像度を光学的に低下させる解像度低下手段とを備え、前記第1光変調素子と前記第2光変調素子との解像度は同一であり、前記第1光変調素子及び前記第2光変調素子を介して光源からの光を変調して画像を表示する光学表示装置を制御するためのプログラムであって、
前記第2光変調素子の各画素の光伝搬特性を仮決定する光伝搬特性仮決定手段、
前記光伝搬特性仮決定手段によって決定した光伝搬特性と表示画像データとに基づき、前記第1光変調素子の各画素の光伝搬特性を決定する第1光伝搬特性決定手段、
前記第1光伝搬特性決定手段によって決定した光伝搬特性に基づき前記第1光変調素子の各画素の制御値を決定する第1制御値決定手段、
前記第1制御値決定手段によって決定された制御値に基づき前記第1光伝搬特性決定手段によって決定された光伝搬特性を補正する光伝搬特性補正手段、
前記光伝搬特性補正手段によって補正された光伝搬特性と前記解像度低下手段によって解像度の低下した光学像とに基づき、前記解像度の低下による表示画像への影響を修正するための前記第1光変調素子に設定された座標に対応する光伝搬特性を決定する第2光伝搬特性決定手段、
前記第2光伝搬特性決定手段によって決定した光伝搬特性に基づき前記第2光変調素子の各画素の光伝搬特性を決定する第3光伝搬特性決定手段、及び、
前記第3光伝搬特性決定手段によって決定した光伝搬特性に基づき前記第2光変調素子の各画素の制御値を決定する第2制御値決定手段、
として実現される処理をコンピュータに実行させるためのプログラムであることを特徴とする光学表示装置制御プログラム。 - 輝度を独立に調整可能な複数の光源を有する輝度調整光源と、光伝搬特性を独立に制御可能な複数の画素を有しかつ表示解像度を決定する光変調素子と、前記輝度調整光源から前記光変調素子に伝搬される光学像の解像度を光学的に低下させる解像度低下手段とを備え、前記輝度調整光源と前記光変調素子との解像度は同一であり、前記光変調素子を介して前記輝度調整光源からの光を変調して画像を表示する光学表示装置を制御するためのプログラムであって、
前記光変調素子の各画素の光伝搬特性を仮決定する光伝搬特性仮決定手段、
前記光伝搬特性仮決定手段によって決定した光伝搬特性と表示画像データとに基づき、前記輝度調整光源の各光源の輝度を決定する第1輝度決定手段、
前記第1輝度決定手段によって決定した各光源の輝度に基づき前記複数の光源の制御値を決定する第1制御値決定手段、
前記第1制御値決定手段によって決定された制御値に基づき前記第1輝度決定手段によって決定された輝度特性を補正する輝度特性補正手段、
前記輝度特性補正手段によって補正された輝度特性と前記解像度低下手段によって解像度の低下した光学像とに基づき、前記解像度の低下による表示画像への影響を修正するための前記輝度調整光源に設定された座標に対応する輝度を決定する第2輝度決定手段、
前記第2輝度決定手段によって決定した輝度に基づき前記光変調素子の各画素の光伝搬特性を決定する光伝搬特性決定手段、及び、
前記光伝搬特性決定手段によって決定した光伝搬特性に基づき前記光変調素子の各画素の制御値を決定する第2制御値決定手段、
として実現される処理をコンピュータに実行させるためのプログラムであることを特徴とする光学表示装置制御プログラム。
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