JP4922978B2 - 吸音カバー、その製造方法、および吸音アセンブリ - Google Patents

吸音カバー、その製造方法、および吸音アセンブリ Download PDF

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Description

本発明は、発熱を伴う騒音源の周囲に配置するのに好適な吸音カバー、その製造方法、および吸音アセンブリに関する。
エンジンルーム内には、エンジン、モータ、EGR(Exhaust Gas Recirculatuion)バルブ等、騒音源となる部品が収容されている。これらの部品は、立体形状を呈しているため、騒音を低減するには、部品の複数の面に沿うよう吸音材を配置することが望ましい。つまり、部品の周囲を覆うような吸音カバーが必要となる。例えば、特許文献1、2には、展開形状に一体的に成形した後、ヒンジ部で折り曲げて立体形状とする組み立て式の吸音カバーが開示されている。
吸音材、振動吸収材としては、ポリウレタンフォーム等の発泡成形体が多く使用されている。しかし、発泡成形体は、内部に多数のセル(気泡)を有するため熱伝導率が低い。このため、発熱を伴うエンジン、モータ等の周囲に配置した場合、熱が蓄積され不具合を生じるおそれがある。したがって、発泡成形体を吸音材として用いた場合には、その放熱性の向上が課題となる。
特開2004−70128号公報 特開2002−36281号公報 特開2007−230544号公報
この点、例えば特許文献3には、配向した磁性フィラーを有するポリウレタンフォーム製の吸音材が開示されている。すなわち、特許文献3には、平板状の吸音材が開示されている。この吸音材は、磁性フィラーを含む発泡原料を、一方向の磁場中で発泡成形することにより、磁性フィラーを磁力線と同じ方向に配向させて製造されている。吸音材に加わった熱は、磁性フィラーを介してその配向方向に伝達される。これにより、吸音材の放熱性が向上する。
本発明者は、この方法、すなわち一方向の磁場中で発泡成形する方法により、箱状の吸音カバーを製造することを検討した。図11に、この方法に用いられる発泡型の断面図を示す。箱状の吸音カバーを製造する場合は、図11に示すように、まず、上型110と下型111とから区画された断面コ型のキャビティ112内に、発泡原料を充填する。次に、一方向(図11中、上下方向。白抜き矢印で示す。)の磁場中で発泡成形する。この際、底壁部101、側壁部102のいずれにおいても、磁性フィラー103は上下方向に配向する。それから、吸音カバー100を脱型する。このようにして、磁場中で発泡成形する方法により、吸音カバー100を製造することができる。
しかしながら、吸音カバー100の放熱性は、必ずしも満足の行くレベルには無かった。すなわち、吸音カバー100を、例えば、直方体のモータの周囲に装着した場合、モータの作動で生じた熱は、モータと接する底壁部101および側壁部102から放出されることが望ましい。つまり、モータとの接触面の面展開方向に対して略垂直方向に、熱の伝達経路が形成されていることが望ましい。
しかし、図11に示すように、側壁部102では、磁性フィラー103は上下方向(モータとの接触面の面展開方向に対して平行方向)に配向している。したがって、側壁部102では、磁性フィラー103を介した放熱効果が充分に得られない。一方、騒音源となる部品の面の数だけ吸音材を発泡成形し、それらを面ごとに個々に配置する方法では、製造工程が増えてコスト高となる。
本発明は、このような実情に鑑みてなされたものであり、所望の吸音特性を有すると共に放熱性に優れた吸音カバー、その製造方法、および吸音アセンブリを提供することを課題とする。
(1)上記課題を解決するため、本発明の吸音カバーは、騒音抑制対象でありかつ除熱対象である相手部材から熱が伝達される熱伝達面を有する複数の吸音部と、隣接する一対の該吸音部間を連結するヒンジ部と、を一体的に備え、展開形状に発泡成形された後、複数の該吸音部が該相手部材の少なくとも一部を立体的に覆うように、該ヒンジ部を湾曲させて立体形状とされており、該ヒンジ部の肉厚は、該展開形状から該立体形状に組み立てる際に発生する、外周面と内周面との周長差を吸収するために、該吸音部の肉厚よりも小さく、少なくとも該吸音部は、該熱伝達面の面展開方向に対して交差する方向に配向された磁性フィラーを有していることを特徴とする(請求項1に対応)。
ここで、「複数の吸音部」とは、展開形状において、ヒンジ部を介して吸音部が二つ以上に分割して配置されている態様を意味する。例えば、半円筒状の一対の吸音部が単一のヒンジ部を介して連なっている場合、立体形状(つまり円筒形状)においては、周方向に一対の吸音部が連なることになる。このため、見かけ上、単一の吸音部が配置されていることになる。しかしながら、展開形状においては、一対の吸音部は、ヒンジ部の両側に離間して配置される。このような形態も、本発明の「複数の吸音部」に含まれる。すなわち、立体形状で見かけ上単一でも、展開形状で複数に分割可能であれば、本発明の「複数の吸音部」に含まれる。
本発明の吸音カバーは、複数の吸音部を有し、展開形状に一体的に発泡成形されている。このため、騒音源となる相手部材が複数の面を有していても、各々の面に対して吸音部を配置することができる。その一方、面ごとに吸音材を発泡成形する必要はない。
また、本発明の吸音カバーは、ヒンジ部を有する。このため、相手部材の形状に合わせてヒンジ部を湾曲させることにより、筒状や箱状に容易に組み立てることができる。
また、展開形状から立体形状に組み立てる際、外周面と内周面との間に、周長差が発生する。このため、吸音部の外周面には、面展開方向に作用する引張力が加わる。当該引張力により、吸音部は、外周面から内周面に向かう方向に、潰れやすくなる。この点、本発明の吸音カバーのヒンジ部の肉厚は、吸音部の肉厚よりも小さい。このため、展開形状から立体形状に組み立てる際、ヒンジ部は吸音部に対して率先して湾曲する。したがって、吸音部の外周面に、引張力が加わるのを抑制することができる。また、当該引張力により、吸音部が潰れるように変形するのを、抑制することができる。このため、展開形状から立体形状に組み立てても、吸音部の吸音特性および放熱特性が低下するおそれは小さい。
また、少なくとも吸音部において、磁性フィラーが、熱伝達面の面展開方向に対して、交差する方向に配向されている。磁性フィラーは、熱伝導率が高く、鎖状(点線状を含む)に連続的に配向している。このため、相手部材から吸音部の熱伝達面に伝達された熱は、主に鎖状に配向する磁性フィラーを介して、速やかに吸音部から放出される。このように、本発明の吸音カバーによると、複数の吸音部において、発泡成形体由来の吸音特性に加えて、優れた放熱効果が発揮される。
(2)好ましくは、上記(1)の構成において、前記展開形状において、前記吸音部は、矩形板状の底壁部と、該底壁部の四辺に沿って各々配置されている四つの矩形板状の側壁部と、からなり、前記ヒンジ部は、該底壁部と四つの該側壁部との間を、各々連結しており、該ヒンジ部を湾曲させて該底壁部の四方に該側壁部を立設させて箱状に組み立てられている構成とするとよい(請求項5に対応)。
本構成によると、簡単に、吸音カバーの内部に相手部材を収容することができる。すなわち、底壁部に相手部材を配置して、側壁部を立ち上げることで、相手部材を吸音カバーの内部に相対的に収容することができる。
(3)また、本発明の吸音カバーの製造方法は、発泡樹脂原料と磁性フィラーとを含む発泡原料を調製する発泡原料調製工程と、該発泡原料を、吸音カバーの展開形状に区画された発泡型のキャビティに注入し、該キャビティ内の磁束密度が略均一になるよう、該吸音カバーの展開方向に対して交差する方向に磁場を作用させながら発泡成形する発泡成形工程と、脱型して得られた発泡成形体を、立体形状に組み立てる組立工程と、を有することを特徴とする(請求項6に対応)。
発泡成形工程では、キャビティ内の磁束密度が略均一になるような磁場中で発泡成形を行う。このため、磁束密度の違いによる磁性フィラーの偏在を抑制することができ、所望の配向状態を得ることができる。また、磁性フィラーの含有量が比較的少量でも、磁性フィラーを略均一に分散させた状態で配向させることができる。
また、本発明の製造方法によると、発泡成形工程において展開形状の発泡成形体を成形した後、組立工程において当該発泡成形体を立体形状に組み立てることで、吸音カバーを製造することができる。このため、一回の発泡成形により、磁性フィラーが配向済みの複数の吸音部を有する上記本発明の吸音カバーを、簡単に製造することができる。
(4)また、本発明の吸音アセンブリは、上記(1)の構成の吸音カバーと、熱伝導率が該吸音カバーの前記吸音部の熱伝導率よりも大きく、該吸音カバーを前記相手部材と共に基材に固定すると共に、該吸音部の外周面に接触するよう配置されているブラケットと、を備えてなることを特徴とする(請求項8に対応)。
ブラケットの熱伝導率は、吸音部の熱伝導率よりも大きい。このため、ブラケットを吸音部の外周面に接触するよう配置すると、相手部材の熱が、吸音部からブラケットを経由して、外部に放出されやすい。したがって、放熱性をより向上させることができる。
以下、本発明の吸音カバー、その製造方法、および吸音アセンブリの実施形態について説明する。
[吸音アセンブリの構成]
まず、本実施形態の吸音カバーを備える吸音アセンブリの構成について説明する。図1に、吸音アセンブリの斜視図を示す。図2に、同吸音アセンブリの斜視分解図を示す。図3に、同吸音アセンブリを後方から見た斜視図を示す。
図1〜図3に示すように、本実施形態の吸音アセンブリ1は、吸音カバー2とブラケット3とを備えている。
吸音カバー2は、ポリウレタンフォーム製であって、一端面(前面)に開口部20を有する直方体の箱状を呈している。吸音カバー2の内側には、直方体のモータ4が収容されている。モータ4の上面、下面、左面、右面、後面の五面は、吸音カバー2と接触している。吸音カバー2については後に詳しく説明する。
ブラケット3は、鋼製であって、下方に開口するC字状を呈している。ブラケット3のC字開口の口軸は、前後方向に配向されている。ブラケット3のC字内面は、吸音カバー2の前方側の外周面(具体的には、左右両面、上面)と接触するよう、配置されている。ブラケット3の左右両端部(C字両端部)には、各々、スクリュー貫通孔31が形成されている。スクリュー30は、スクリュー貫通孔31を通して基材9のスクリュー固定孔90に螺着されている。つまり、ブラケット3は、スクリュー30により、基材9に固定されている。ブラケット3を基材9に固定することにより、吸音カバー2およびモータ4が基材9に固定されている。
[吸音カバーの構成]
次に、吸音カバーの構成について説明する。図4は、吸音カバーの展開図であって、(a)は上面図を示し、(b)は断面図を示す。なお、図4に示す吸音カバーの展開図は、後述する展開形状のウレタン発泡成形体と、同じ形状を呈している。
図4(a)、(b)に示すように、吸音カバー2は、底壁部21と四つの側壁部22とヒンジ部23とを有する。底壁部21は、モータ4の後面と接触する正方形の熱伝達面210を有する。四つの側壁部22は、底壁部21を中心とする十字状に配置されている。四つの側壁部22は、各々、ヒンジ部23を介して底壁部21と連結されている。四つの側壁部22は、各々、モータ4の上下左右の各面と接触する長方形の熱伝達面220を有する。
ヒンジ部23は、熱伝達面210の四辺に沿って配置されている。すなわち、ヒンジ部23は、底壁部21と四つの側壁部22の各々との間に配置されている。図4(b)に示すように、ヒンジ部23の肉厚は、底壁部21および側壁部22の肉厚よりも小さい。また、ヒンジ部23は、熱伝達面210、220と略面一になるように、配置されている。図4(b)の白抜き矢印で示すように、ヒンジ部23を略90°折り曲げることにより、四つの側壁部22が底壁部21の四方に略直角に立設される。
底壁部21、四つの側壁部22、ヒンジ部23は、磁性フィラーを含有している(図略)。底壁部21および側壁部22において、磁性フィラーは、各々の熱伝達面210、220の面展開方向に対して、略垂直方向に配向されている。
[吸音カバーの製造方法]
次に、吸音カバーの製造方法について説明する。吸音カバー2は、前出図4に示す展開形状に一体的に発泡成形された後、ヒンジ部23を折り曲げて、箱状に組み立てられることにより製造される。すなわち、吸音カバーの製造方法は、発泡原料調製工程と、発泡成形工程と、組立工程と、を有する。
発泡原料調製工程においては、発泡樹脂原料や磁性フィラー等を配合して、発泡原料を調製する。
発泡成形工程においては、調製した発泡原料を、発泡型のキャビティに充填する。そして、磁場を作用させながら、発泡成形を行う。図5に、発泡成形工程に使用する磁気誘導発泡成形装置の斜視図を示す。図6に、同磁気誘導発泡成形装置の断面図を示す。図7に発泡型の断面図を示す。図5、図6に示すように、磁気誘導発泡成形装置5は、一対の電磁石部5U、5Dと、ヨーク部52と、を備えている。
電磁石部5Uは、芯部50Uとコイル部51Uとを備えている。芯部50Uは、強磁性体製であって、上下方向に延びる円柱状を呈している。コイル部51Uは、芯部50Uの外周面に配置されている。コイル部51Uは、芯部50Uの外周面に巻装された導線510Uにより、形成されている。導線510Uは、電源(図略)に接続されている。
電磁石部5Dは、発泡型6を挟んで、上記電磁石部5Uの下方に配置されている。電磁石部5Dは、上記電磁石部5Uと同様の構成を備えている。すなわち、電磁石部5Dは、芯部50Dとコイル部51Dとを備えている。コイル部51Dは、芯部50Dの外周面に巻装された導線510Dにより、形成されている。導線510Dは、電源(図略)に接続されている。
ヨーク部52は、C字状を呈している。ヨーク部52のC字上端は、電磁石部5Uの芯部50U上端に接続されている。一方、ヨーク部52のC字下端は、電磁石部5Dの芯部50D下端に接続されている。
発泡型6は、上型60Uと下型60Dとを備えている。発泡型6は、電磁石部5Uの芯部50Uと電磁石部5Dの芯部50Dとの間に、介装されている。上型60Uは、長方形の板状を呈している。同様に、下型60Dは、長方形の板状を呈している。図6、図7に示すように、下型60Dの上面には、前出図4に示す吸音カバー2の展開形状の凹部が形成されている。上型60Uと下型60Dとが合体することにより、吸音カバー2の展開形状のキャビティ61が区画されている。キャビティ61には、磁性フィラーを含む所定の発泡原料が充填されている。
導線510Uに接続された電源および導線510Dに接続された電源を、共にオンにすると、上方の電磁石部5Uの芯部50Uの上端がS極に、下端がN極に磁化される。このため、芯部50Uに、上方から下方に向かって磁力線L(図6に点線で示す)が発生する。また、下方の電磁石部5Dの芯部50Dの上端がS極に、下端がN極に磁化される。このため、芯部50Dに、上方から下方に向かって磁力線Lが発生する。また、芯部50U下端はN極であり、芯部50D上端はS極である。このため、芯部50Uと芯部50Dとの間には、上方から下方に向かって磁力線Lが発生する。前述したように、発泡型6は、芯部50Uと芯部50Dとの間に介装されている。このため、発泡型6のキャビティ61内には、上方から下方に向かう略平行な磁力線Lにより、一様な磁場が形成される。これにより、発泡原料中の磁性フィラーは、上方から下方に向かって鎖状に連続して配向する。発泡成形が終了したら、キャビティ61から、前出図4に示す展開形状のウレタン発泡成形体を取り出す。
組立工程においては、得られたウレタン発泡成形体のヒンジ部23を、図4(b)の白抜き矢印で示すように、底壁部21および側壁部22と略面一の方を内側にして、折り曲げる。これにより、箱状の吸音カバー2が完成する(図4(b)中、点線で示す)。図8に、吸音カバー2の断面における磁性フィラーを模式的に示す。図8に示すように、底壁部21において、磁性フィラー24は、熱伝達面210の面展開方向に対して、略垂直方向に配向している。同様に、側壁部22においても、磁性フィラー24は、熱伝達面220の面展開方向に対して、略垂直方向に配向している。
[作用効果]
次に、本実施形態の吸音カバー、その製造方法、および吸音アセンブリの作用効果について説明する。吸音カバー2は、底壁部21と四つの側壁部22とからなる五つの吸音部を有する。このため、モータ4の騒音を、五方向から吸音することができる。また、底壁部21および側壁部22には、磁性フィラー24が配置されている。このため、モータ4の熱を、五方向から放出することができる。
また、磁性フィラー24は、各々の熱伝達面210、220の面展開方向に対して、略垂直方向に配向されている。すなわち、磁性フィラー24は、底壁部21、側壁部22の肉厚方向に配向されている。このため、モータ4の熱を、底壁部21、側壁部22の略最短経路を通って、外部に放出することができる。すなわち、モータ4の熱を、迅速に外部に放出することができる。
また、吸音カバー2は、展開形状に一体的に発泡成形されている。このため、五つの吸音部を一回の発泡成形により製造することができる。また、ヒンジ部23を湾曲させることにより、容易に箱状に組み立てることができる。
また、ヒンジ部23の肉厚は、底壁部21、側壁部22の肉厚よりも小さい。このため、展開形状から立体形状に組み立てる際、ヒンジ部23は底壁部21、側壁部22に対して率先して湾曲する。したがって、底壁部21、側壁部22の外周面に、面展開方向に引張力が加わるのを抑制することができる。また、当該引張力により、底壁部21、側壁部22が潰れるように変形するのを、抑制することができる。このため、展開形状から立体形状に組み立てても、底壁部21、側壁部22の吸音特性および放熱特性が低下するおそれは小さい。
また、ブラケット3は、側壁部22の外周面に接触するよう配置されている。ここで、ブラケット3の熱伝導率は、側壁部22の熱伝導率よりも大きい。このため、モータ4の熱は、側壁部22からブラケット3を経由して、外部に放出されやすい。したがって、放熱性がより向上する。
また、本実施形態によると、電磁石部5U、5D間には、上方から下方に向かって磁力線Lが発生する。下方の電磁石部5Dの芯部50D下端から放射された磁力線Lは、ヨーク部52を通って、上方の電磁石部5Uの芯部50U上端に流入する。このように、芯部50U、キャビティ61、芯部50D、ヨーク部52から構成される磁気回路において、磁力線Lは閉ループを形成する。このため、磁力線Lの漏洩を抑制することができ、キャビティ61内に安定した一様磁場を形成することができる。これにより、磁束密度の違いによる磁性フィラー24の偏在を抑制することができ、所望の配向状態を得ることができる。また、磁性フィラー24の含有量が比較的少量でも、磁性フィラー24を略均一に分散させた状態で配向させることができる。また、磁力の無駄が少なく、装置自体の小型化が可能である。また、電磁石部5U、5Dを用いているため、磁場形成のオン、オフを瞬時に切り替えることができ、磁場の強さ等の制御が容易である。
[その他]
以上、本発明の吸音カバー、その製造方法、および吸音アセンブリの一実施形態について説明した。しかしながら、実施の形態は上記形態に特に限定されるものではない。当業者が行いうる種々の変形的形態、改良的形態で実施することも可能である。
(1)吸音カバーの材質、形状、大きさ等は、上記実施形態に限定されるものではない。吸音カバーは、発泡樹脂から成形すればよく、上記ポリウレタンフォームの他、ポリエチレンフォーム、ポリプロピレンフォーム等を採用することができる。また、吸音カバーの形状、大きさは、騒音源となる相手部材の形状、大きさに合わせて、適宜決定すればよい。例えば、上記箱状の他、円筒、角筒等の筒状であってもよい。いずれの場合も、展開形状で発泡成形した後、各々の立体形状に組み立てればよい。上記実施形態では、四つの側壁部を接着せずに、モータに装着した。しかし、隣接する側壁部同士を接着等により固定してもよい。
(2)磁性フィラーとしては、いわゆる磁性材料を用いればよい。例えば、鉄、ニッケル、コバルト、ガドリニウム、ステンレス鋼等の強磁性体、MnO、Cr、FeCl、MnAs等の反強磁性体、およびそれらを用いた合金類が好適である。なかでも、熱伝導率が高くフィラーとしての加工性に優れる点から、ステンレス鋼、銅鉄合金等が好適である。ステンレス鋼の表面は酸化皮膜に覆われているため、防錆性能に優れ、ポリウレタンフォームとの接合強度が高い。また、銅鉄合金は、銅および鉄の共晶合金であり、例えば特公平3−064583号公報に記載されているような半硬質磁性銅鉄合金が望ましい。このような銅鉄合金は、フィラーとして使用するために細かく粉砕しても、銅と鉄の剥離を生じない。このため、銅が有する高い熱伝導率と鉄が有する磁性との2つの特徴を合わせ持つ。よって、同じ含有量であっても他の磁性材料と比較して、より熱伝達性が向上する。
磁性フィラーの大きさ(最大長さ)は、分散性、配向性、製造する吸音カバーの吸音部の厚さ等を考慮して決定すればよい。例えば、0.1mm以上5mm以下のものが入手しやすく好適である。また、磁性フィラーの形状は、球状(真球状または略真球状)、楕円球状、長円球状(一対の対向する半球を円柱で連結した形状)、水滴形状、柱状、薄板状、箔状、繊維状、針状等、種々のものを採用することができる。
例えば、磁性フィラーが球以外の形状をなす場合には、配向した磁性フィラー同士が、点ではなく、線および面の少なくとも一方で接触する。このため、点で接触する場合と比較して、磁性フィラー同士の接触面積が大きくなる。これより、熱の伝達経路が確保されやすくなると共に、伝達される熱量も大きくなる。また、球状の磁性フィラーを同量含有させた場合と比較して、配向方向に嵩高くなる。よって、磁性フィラーの含有量が少量であっても、熱伝達性を向上させやすい。
球以外の形状をなす磁性フィラーを採用する場合、熱伝達性をより高くするという観点から、磁性フィラーのアスペクト比は2以上であることが望ましい。本明細書では、アスペクト比を次式(1)により定義する。
アスペクト比=b/(a・a’)・・・式(1)
式(1)において、bは磁性フィラーの最大長さ、aは軸直方向断面横辺の長さ、a’は軸直方向断面縦辺の長さを示す。ここで、「軸直方向断面横辺の長さ」、「軸直方向断面縦辺の長さ」は次のようにして決定される。すなわち、磁性フィラーの最大長さbを軸として、当該軸と垂直な方向(軸直方向)の断面形状が内接する四角形を定め、この四角形を平面視した時の横方向の長さを「軸直方向断面横辺の長さa」とし、縦方向の長さを「軸直方向断面縦辺の長さa’」とする。以下、具体的な形状を挙げて、説明する。
図9に、磁性フィラーの各形状における最大長さ、軸直方向断面横辺の長さ、軸直方向断面縦辺の長さを示す。図9において(a)は円柱状の場合を、(b)は薄板状の場合を、(c)は繊維状の場合を、各々示す。なお、図9(a)〜(c)に示した形状は例示にすぎず、磁性フィラーはこれらの形状に限定されるものではない。まず、(a)に示す円柱状の場合には、軸方向の長さが最大長さbとなる。軸直方向断面形状は円となる。当該円が内接する四角形の横方向の長さが「軸直方向断面横辺の長さa」となり、縦方向の長さが「軸直方向断面縦辺の長さa’」となる。次に、(b)に示す薄板状の場合には、長手方向が軸方向となり、長手方向の長さが最大長さbとなる。軸直方向断面形状は長方形となるため、この長方形の横方向の長さが「軸直方向断面横辺の長さa」となり、縦方向の長さ(厚さに相当)が「軸直方向断面縦辺の長さa’」となる。次に(c)に示す繊維状の場合には、軸方向の長さが最大長さbとなる。軸直方向断面形状は略楕円となる。しかしながら、(c)の繊維状の場合、長手方向中央部が大きく両端部が小さい「細長い樽」のような形状を呈している。このため、長手方向全長において、軸直方向断面の大きさが一定ではない。すなわち、位置αと位置βと位置γとでは、楕円の断面積が異なる。この場合は、断面積が最大となる位置βの楕円が内接する四角形の横方向の長さが「軸直方向断面横辺の長さa」となり、縦方向の長さが「軸直方向断面縦辺の長さa’」となる。
磁性フィラーの含有割合は、熱伝達性の向上効果、吸音特性、コスト等を考慮して適宜決定すればよい。例えば、熱伝達性の向上効果を発現させるためには、磁性フィラーの含有割合を、吸音部の体積を100体積%とした場合の0.1体積%以上とすることが望ましい。1体積%以上とするとより好適である。一方、磁性フィラーの分散性、吸音特性への影響等を考慮して、磁性フィラーの含有割合を10体積%以下とすることが望ましい。また、磁性フィラーの含有割合が10体積%を超えると、発泡成形に悪影響を及ぼすおそれがある。よって、磁性フィラーの含有割合を3体積%以下とするとより好適である。
磁性フィラーは、少なくとも吸音部に含有されていればよい。つまり、吸音部およびヒンジ部の両方に含有されていてもよいが、吸音部にのみ含有されていてもよい。ヒンジ部の肉厚は、吸音部の肉厚よりも小さい。よって、ヒンジ部に磁性フィラーが多量に含有されると、湾曲された際に、ヒンジ部に亀裂が生じるおそれがある。したがって、ヒンジ部に磁性フィラーを含有させる場合には、その含有割合を、吸音部の含有割合よりも小さくすることが望ましい。これによりヒンジ部の強度を向上させることができる。例えば、発泡成形時に磁力線をコントロールして、ヒンジ部への磁性フィラーの配向を抑制すればよい。
(3)吸音部の熱伝達面は、相手部材と接触して熱を伝達する役割を果たす。しかし、吸音カバーは発泡成形体であるため、通常、熱伝達面には、セルの開口部や発泡型の型面転写により微細な凹凸が存在する。このため、相手部材と接触させた時の接触面積が小さくなり、その分だけ熱伝達性が低下してしまう。よって、熱伝達面と相手部材との接触面積(伝熱面積)を大きくし、両者間で伝達される熱量を大きくするという観点から、熱伝達面の光沢度を10%以上とすることが望ましい。光沢度は、JIS Z8741(1997)に準じて測定される。すなわち、屈折率が可視波長範囲全域にわたって、一定値1.567であるガラス表面において、入射角60°での鏡面光沢度を基準とし、この値を100%として表している。光沢度が大きいほど、熱伝達面の表面の凹凸が少なく平滑であるとみなすことができる。光沢度を10%以上とすることにより、内部の磁性フィラーによる熱伝達性向上効果を、熱伝達面の表面状態により阻害することなく充分に発揮させることができる。
熱伝達面の光沢度を10%以上とするには、例えば、熱伝達面を成形する熱伝達面成形型面の表面粗さが0.5μm以下である発泡型を使用すればよい。本明細書では、表面粗さとして、JIS B0601(2001)に準拠して算出される算術平均粗さ(Ra)の値を採用する。発泡型における熱伝達面成形型面の表面粗さを0.5μm以下とすることにより、凹凸の少ない平滑な熱伝達面を成形することができる。すなわち、光沢度が10%以上の熱伝達面を有する吸音カバーを、容易に得ることができる。
このような発泡型は、例えば、熱伝達面成形型面に研磨等の表面処理を施して得ることができる。また、離型用樹脂フィルムを使用してもよい。すなわち、表面粗さが0.5μm以下の離型用樹脂フィルムを、少なくとも熱伝達面成形型面を含むよう、発泡型の型面に沿って配置すればよい。この場合、熱伝達面成形型面は、当該離型用樹脂フィルムにより形成される。離型用樹脂フィルムを使用すれば、現状の金型をそのまま使用することができる。また、離型剤を塗布する必要もない。離型用樹脂フィルムとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエステル、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、シリコーン樹脂、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等のフィルムが挙げられる。
(4)上記実施形態では、磁気誘導発泡成形装置を使用して発泡成形した。しかし、キャビティ内の磁束密度が略均一になるような磁場を形成することができれば、発泡成形の方法は特に限定されるものではない。例えば発泡型を挟むように、発泡型の一端および他端の両面近傍に永久磁石または電磁石を配置してもよい。電磁石を用いると、磁場形成のオン、オフを瞬時に切り替えることができ、磁場の強さの制御が容易である。このため、発泡成形を制御しやすい。ここで、磁場を構成する磁力線は閉ループを形成していることが望ましい。こうすることで、磁力線の漏洩が抑制され、キャビティ内に安定した一様磁場を形成することができる。なお、発泡型の外部に配置した磁石により、発泡型の内部に磁場を形成させるため、発泡型としては透磁率の低い材質、つまり非磁性の材質のものを使用するとよい。例えば、アルミニウムやアルミニウム合金製の発泡型であれば問題ない。この場合、電磁石等の磁力源から発生する磁場、磁力線が影響を受けにくく、磁場状態のコントロールがしやすい。ただし、必要とする磁場、磁力線の状態に応じて適宜、磁性材料のものを使用してもよい。
例えば、発泡型のキャビティ内における磁束密度の差は、±10%以内であるとよい。±5%以内、さらには±3%以内であるとより好適である。発泡型のキャビティ内に一様な磁場を形成することで、磁性フィラーの偏在を抑制することができ、所望の配向状態を得ることができる。
磁場は、発泡樹脂原料の粘度が比較的低い間にかけられることが望ましい。発泡樹脂原料が増粘し、発泡成形がある程度終了した時に磁場をかけると、磁性フィラーが配向しにくいため、所望の熱伝達性、吸音特性を得ることが難しい。なお、発泡成形を行う時間のすべてにおいて磁場をかける必要はない。
(5)上記実施形態では、熱伝導率が吸音部よりも大きいブラケットにより、吸音カバーおよびモータを基材に固定した。しかし、ブラケットの材質、形状等を含めて、モータ等の固定方法は上記実施形態に限定されるものではない。例えば、ブラケットを使用せずにモータを基材に固定し、モータの周囲に吸音カバーを装着してもよい。
次に、実施例を挙げて本発明をより具体的に説明する。
(1)実施例の吸音カバーの製造
まず、発泡ウレタン樹脂原料を以下のように調製した。ポリオール成分のポリエーテルポリオール(住化バイエルウレタン社製「S−0248」、平均分子量6000、官能基数3、OH価28mgKOH/g)100重量部と、架橋剤のジエチレングリコール(三菱化学社製)2重量部と、発泡剤の水2重量部と、テトラエチレンジアミン系触媒(花王社製「No.31」)1重量部と、シリコーン系整泡剤(日本ユニカ社製「SZ−1313」)0.5重量部と、カーボン系顔料(大日精化工業社製「FT−1576」)2重量部と、を配合し、プレミックスポリオールを調製した。調製したプレミックスポリオールに、ポリイソシアネート成分のジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)(BASFINOACポリウレタン社製「NE1320B」、NCO=44.8wt%)を加えて混合し、発泡ウレタン樹脂原料とした。ここで、ポリオール成分とポリイソシアネート成分との配合比(PO:ISO)は、両者の合計重量を100%として、PO:ISO=78.5:21.5とした。
次に、調製した発泡ウレタン樹脂原料に、磁性フィラーを混合して発泡原料とした。磁性フィラーには、ステンレスファイバー(虹技社製「KCメタルファイバー SUS430F」:直径約30μm、長さ約2mm)を使用した。このステンレスファイバーのアスペクト比を求めたところ、4444となった。磁性フィラーは、ポリオール成分のポリエーテルポリオール100重量部に対して121重量部配合した。
次に、発泡原料を、前出図7に示した発泡型(アルミニウム製)のキャビティ内に注入して密閉した。その後、発泡型を磁気誘導発泡成形装置に設置して、上記実施形態と同様にして発泡成形を行った(前出図5、図6参照)。発泡成形が終了した後、脱型して、前出図4に示す展開形状のウレタン発泡成形体を得た。得られたウレタン発泡成形体のヒンジ部を折り曲げて、箱状の吸音カバーとした。吸音カバーにおける磁性フィラーの含有割合は、吸音カバー全体の体積を100体積%とした場合の1体積%であった。製造した吸音カバーを、実施例の吸音カバーとした。
(2)比較例の吸音カバーの製造
磁性フィラーを配合しない点以外は、上記実施例の吸音カバーと同様にして、吸音カバーを製造した。すなわち、発泡ウレタン樹脂原料のみを、磁場をかけずに発泡成形して、上記実施例と同様の展開形状のウレタン発泡成形体を得た。得られたウレタン発泡成形体のヒンジ部を折り曲げて、箱状の吸音カバーとした。製造した吸音カバーを、比較例の吸音カバーとした。
(3)放熱性の評価
実施例および比較例の吸音カバーを、上記実施形態と同様に、各々、モータの周囲に装着して、放熱性を評価した。放熱性の評価は、モータ作動時におけるモータおよび吸音カバーの表面温度を測定することにより行った。表面温度は、モータの後面と吸音カバーの底壁部の後面とに、それぞれ熱電対を取り付けて測定した。図10に、モータおよび吸音カバーの表面温度の経時変化を示す。また、モータ作動開始から2975秒後における、モータおよび吸音カバーの表面温度を、表1に示す。
Figure 0004922978
図10に示すように、モータ側では、実施例の吸音カバーを装着した場合、比較例の吸音カバーを装着した場合と比較して、作動時における表面温度が低くなった。例えば、作動開始から2975秒後の表面温度を比較すると、表1に示すように、実施例の方が比較例より22.4℃低くなった。また、吸音カバー側では、実施例の吸音カバーを装着した場合、比較例の吸音カバーを装着した場合と比較して、表面温度が高くなった。例えば、作動開始から2975秒後の表面温度を比較すると、表1に示すように、実施例の方が比較例より13.9℃高くなった。すなわち、実施例の吸音カバーを装着した場合には、モータで生じた熱が吸音カバーへ伝達されたため、モータ側の表面温度は低く、吸音カバー側の表面温度は高くなった。以上より、磁性フィラーを配向させた実施例の吸音カバーは、放熱性に優れることが確認された。
本発明の吸音カバーおよび吸音アセンブリは、自動車、電子機器、建築等の幅広い分野において用いることができる。例えば、車両のエンジンルームに配置されるエンジン、モータ、EGRバルブ等の吸音材、OA(Office Automation)機器や家電製品のモータ用吸音材、パソコン等の電子機器の放熱性吸音材等に好適である。
本発明の一実施形態の吸音アセンブリの斜視図である。 同吸音アセンブリの斜視分解図である。 同吸音アセンブリを後方から見た斜視図である。 同吸音アセンブリを構成する吸音カバーの展開図であって、(a)は上面図を示し、(b)は断面図を示す。 同吸音カバーの製造方法における発泡成形工程に使用する磁気誘導発泡成形装置の斜視図である。 同磁気誘導発泡成形装置の断面図である。 発泡型の断面図である。 吸音カバーの断面図である。 磁性フィラーの各形状における最大長さ、軸直方向断面横辺の長さ、軸直方向断面縦辺の長さについての説明図である。 モータおよび吸音カバーの表面温度の経時変化を示すグラフである。 箱状の吸音カバーを、一方向の磁場中で発泡成形する方法に用いられる発泡型の断面図である。
符号の説明
1:吸音アセンブリ
2:吸音カバー 20:開口部 21:底壁部 22:側壁部
23:ヒンジ部 24:磁性フィラー 210、220:熱伝達面
3:ブラケット 30:スクリュー 31:スクリュー貫通孔
4:モータ(相手部材)
5:磁気誘導発泡成形装置 5U、5D:電磁石部 50U、50D:芯部
51U、51D:コイル部 52:ヨーク部 510U、510D:導線
6:発泡型 60U:上型 60D:下型 61:キャビティ
9:基材 90:スクリュー固定孔
L:磁力線

Claims (8)

  1. 騒音抑制対象でありかつ除熱対象である相手部材から熱が伝達される熱伝達面を有する複数の吸音部と、
    隣接する一対の該吸音部間を連結するヒンジ部と、
    を一体的に備え、
    展開形状に発泡成形された後、複数の該吸音部が該相手部材の少なくとも一部を立体的に覆うように、該ヒンジ部を湾曲させて立体形状とされており、
    該ヒンジ部の肉厚は、該展開形状から該立体形状に組み立てる際に発生する、外周面と内周面との周長差を吸収するために、該吸音部の肉厚よりも小さく、
    少なくとも該吸音部は、該熱伝達面の面展開方向に対して交差する方向に配向された磁性フィラーを有している吸音カバー。
  2. 前記吸音部および前記ヒンジ部は、共に前記磁性フィラーを有し、
    該ヒンジ部における該磁性フィラーの含有割合は、該吸音部における該磁性フィラーの含有割合よりも小さい請求項1に記載の吸音カバー。
  3. 前記磁性フィラーのアスペクト比は2以上である請求項1または請求項2に記載の吸音カバー。
  4. 前記熱伝達面の光沢度は10%以上である請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の吸音カバー。
  5. 前記展開形状において、前記吸音部は、矩形板状の底壁部と、該底壁部の四辺に沿って各々配置されている四つの矩形板状の側壁部と、からなり、
    前記ヒンジ部は、該底壁部と四つの該側壁部との間を、各々連結しており、
    該ヒンジ部を湾曲させて該底壁部の四方に該側壁部を立設させて箱状に組み立てられている請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の吸音カバー。
  6. 発泡樹脂原料と磁性フィラーとを含む発泡原料を調製する発泡原料調製工程と、
    該発泡原料を、吸音カバーの展開形状に区画された発泡型のキャビティに注入し、該キャビティ内の磁束密度が略均一になるよう、該吸音カバーの展開方向に対して交差する方向に磁場を作用させながら発泡成形する発泡成形工程と、
    脱型して得られた発泡成形体を、立体形状に組み立てる組立工程と、
    を有する吸音カバーの製造方法。
  7. 前記吸音カバーは、騒音抑制対象でありかつ除熱対象である相手部材から熱が伝達される熱伝達面を有しており、
    前記発泡型において、該熱伝達面を成形する熱伝達面成形型面の表面粗さは0.5μm以下である請求項6に記載の吸音カバーの製造方法。
  8. 請求項1ないし請求項5のいずれかに記載された吸音カバーと、
    熱伝導率が該吸音カバーの前記吸音部の熱伝導率よりも大きく、該吸音カバーを前記相手部材と共に基材に固定すると共に、該吸音部の外周面に接触するよう配置されているブラケットと、
    を備えてなる吸音アセンブリ。
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