JP4922253B2 - 磁気コアおよび磁気コアの製造方法 - Google Patents

磁気コアおよび磁気コアの製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4922253B2
JP4922253B2 JP2008170052A JP2008170052A JP4922253B2 JP 4922253 B2 JP4922253 B2 JP 4922253B2 JP 2008170052 A JP2008170052 A JP 2008170052A JP 2008170052 A JP2008170052 A JP 2008170052A JP 4922253 B2 JP4922253 B2 JP 4922253B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
magnetic core
antenna
density
mandrel
metal powder
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2008170052A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2010010529A (ja
Inventor
展弘 丸子
邦博 稲田
洋 渡辺
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsui Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Chemicals Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsui Chemicals Inc filed Critical Mitsui Chemicals Inc
Priority to JP2008170052A priority Critical patent/JP4922253B2/ja
Publication of JP2010010529A publication Critical patent/JP2010010529A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4922253B2 publication Critical patent/JP4922253B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Electric Clocks (AREA)
  • Soft Magnetic Materials (AREA)

Description

本発明は、磁気コアおよび磁気コアの製造方法に関し、さらに本発明の磁気コアに導線を巻回してなるアンテナに関する。
形状加工が容易であることから、樹脂を結着材として用いて軟磁性金属粉末を成形した磁気コアが知られている。このような磁気コアとして特許文献1では、導電性線材が巻回される芯材の端部に堰を設けたアンテナが記載されている。特許文献1では、堰を設けることによりアンテナのL値が向上することが記載されている。また、感度を変えずにアンテナコアの薄型化および小型化を図ることができるとしている。さらに、特許文献2には、金属粉末とプラスチックとの複合材を用いることにより、フェライト焼結体と比較して衝撃荷重に対する強度が向上されたアンテナが記載されている。また、棒状芯材の両端に、芯材と異なる複合材よりなるフランジが形成されたアンテナが記載されている。しかしながら、電子・通信分野の目覚しい発展に伴い、さらに磁気特性の向上された、高性能の磁気コアが要望されている。
特開2005−57444号公報 特開2001−337181号公報
磁気特性を示す指標としてL値およびQ値が一般的に用いられる。磁気特性向上の観点からは、L値、Q値ともに高い方が好ましい。しかしながら、従来技術においては、L値およびQ値をともに向上させるには限界があった。
ここで、Q値はQ=ωL/R(ここで、ωは2πf(f:周波数)、Rは損失を表す)で表される。また、L値を向上させる現実的な手段としては、磁気コアの磁性粉密度を増大させることが考えられる。しかしながら、L値および損失Rの量はトレードオフの関係にあり、L値および損失Rの量の両方を向上させて磁気特性を改善するには、限界があった。
したがって、本発明は、L値およびQ値のバランスを向上し、磁気特性のさらに向上された磁気コアを提供しようとするものである。
すなわち、本発明は以下の通りである。
(1)軟磁性金属粉末と樹脂結着材とを含む磁気コアであって、導線が巻回される心棒部と、前記心棒部の一端または両端に設けられた端部とを有し、前記端部は、前記心棒部の長さ方向に直交する断面において断面積が前記心棒部の断面積よりも大きく、前記端部の前記断面が前記心棒部の前記断面より拡開している部分を前記端部より除いて残った部分を端部中央部とすると、前記心棒部の密度dbが、前記端部中央部の密度de'よりも高い、磁気コア、
(2)前記心棒部の密度dbが、前記端部の密度deよりも高い、(1)に記載の磁気コア、
(3)前記心棒部の密度dbに対する前記端部中央部の密度de'の比de'/dbが、0.25以上、0.95以下である、(1)または(2)に記載の磁気コア、
(4)前記心棒部の密度dbが3.0g/cm以上、5.0g/cm以下である、(1)乃至(3)のいずれかに記載の磁気コア、
(5)前記端部中央部の密度de'が1.7g/cm以上、4.75g/cm以下である、(1)乃至(4)のいずれかに記載の磁気コア、
(6)前記心棒部の密度dbに対する前記端部の密度deの比de/dbが、0.25以上、0.95以下である、(1)乃至(5)のいずれかに記載の磁気コア、
(7)前記端部の密度deが1.7g/cm以上、4.75g/cm以下である、(1)乃至(6)のいずれかに記載の磁気コア、
(8)前記軟磁性金属粉末が、アモルファス軟磁性金属粉末またはナノ結晶を含むアモルファス軟磁性金属粉末である、(1)乃至(7)のいずれかに記載の磁気コア、
(9)前記軟磁性金属粉末が、扁平形状を有する軟磁性金属粉末である、(1)乃至(8)のいずれかに記載の磁気コア、
(10)前記軟磁性金属粉末が、厚みに対する短径の比、(短径/厚み)が2以上、3,000以下である扁平形状を有する、(9)に記載の磁気コア、
(11)前記樹脂結着材が熱硬化性樹脂である、(1)乃至(10)のいずれかに記載の磁気コア、
(12)前記熱硬化性樹脂が、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、およびシリコーン樹脂からなる群から選ばれる少なくとも1種である、(11)に記載の磁気コア、
(13)前記磁気コアは湾曲した細長形状を有する、(1)乃至(12)のいずれかに記載の磁気コア、
(14)前記磁気コアは、軟磁性金属粉末と樹脂結着材とを含む原料を金型に充填する工程と、前記金型に充填された前記原料を一体的に圧縮成形して磁気コアを得る工程とを含む方法により製造される、(1)乃至(13)のいずれかに記載の磁気コア、
(15)前記磁気コアは、あらかじめ成形された心棒部を含む成形物を挿入物として用い、前記成型物の一端または両端に前記端部をインサート成形することにより、製造される、(1)乃至(13)のいずれかに記載の磁気コア、
(16)前記磁気コアは、あらかじめ成形された前記端部を挿入物として用い、前記心棒部をインサート成形することにより、製造される、(1)乃至(13)のいずれかに記載の磁気コア、
(17)(1)乃至(13)のいずれかに記載の磁気コアに導線を巻回してなるアンテナ、
(18)前記アンテナが、10kHz〜20MHzの長波帯の電波を送信、受信、または送受信するためのアンテナである、(17)に記載のアンテナ、
(19)(17)または(18)に記載のアンテナを受信アンテナとして用いる、電波時計、
(20)(17)または(18)に記載のアンテナを送信アンテナ、受信アンテナ、または送受信アンテナとして用いる、自動車用キーレスエントリーシステム、
(21)(17)または(18)に記載のアンテナを送信アンテナ、受信アンテナ、または送受信アンテナとして用いる、タイヤ空気圧モニタリングシステム、
(22)(17)または(18)に記載のアンテナを送信アンテナ、受信アンテナ、または送受信アンテナとして用いる、無線周波数識別システム、
(23)(17)または(18)に記載のアンテナを送信アンテナ、受信アンテナ、または送受信アンテナとして用いる、電子式物品監視システム。
本発明によれば、従来の磁気コアと比較して、L値およびQ値のバランスが向上された磁気コアが提供される。本発明によれば、薄型化および小型化が要求される用途においても、さらに磁気特性の向上された磁気コアが提供される。
本発明による磁気コアは、軟磁性金属粉末と樹脂結着材とを含む。以下、本発明の磁気コアの一例としてアンテナコアについて説明する。本実施形態のアンテナコア1の例を図1に示す。アンテナコア1は、心棒部11と、心棒部11の一端または両端に設けられた端部12とを有する。心棒部11および端部12は、磁性体からなり、軟磁性金属粉末、樹脂結着材、および任意のその他の添加剤を混合した原料を成形したものである。
心棒部11は、アンテナ等の用途において、導線が巻回される部分である。心棒部11の形状は導線を巻回することができる形状であれば、特に限定されない。図1において、心棒部11は矩形状の断面を有する細長形状であるが、例えば、断面が略円形状、略楕円状等、その他の種々の形状を取り得る。また、心棒部11は直線形状または湾曲した細長形状であってもよい。
また、本実施形態のアンテナコア1において、心棒部11の一端または両端に端部12が設けられている。端部12は心棒部11に接している。端部12を有することにより、心棒部11に巻回する導線の幅方向を規制することができる。また、端部12を有することにより、アンテナ感度を向上させることができる。端部12の形状は、図1においてその断面が矩形状であるが、これに限定されず、例えば、その断面が略円形状、略楕円状等、その他の種々の形状を取り得る。また、端部12の断面形状は非対称形状であってもよい。さらに、端部12は突起、溝等を有していてもよい。
さらに、端部12は、心棒部11の長さ方向に直交する断面において断面積が心棒部11の断面積よりも大きい。ここで、端部12とは、心棒部11の長さ方向に直交する断面において、心棒部11より断面積が拡開している面から、アンテナコア1の端部までの部分とする。言い換えると、心棒部11より断面積が拡開している面を境界として、導線が巻回される中心部を心棒部11とし、それ以外を端部12とする。本実施形態では、端部12の断面積が心棒部11の断面積よりも大きいことにより、後述する磁気特性向上の効果が得られる。なお、端部12は、心棒部11との境界面において拡開しているが、断面積が心棒部11の断面積よりも小さい部分を含んでもよい。例えば、端部が突起形状を含む場合、かかる突起部分の断面積は心棒部11の断面積よりも小さい場合がある。
アンテナコア1は、種々の形状としてよく、上記の心棒部11および端部12の形状に応じて、直線状、湾曲した細長形状等の形状を取り得る。特に、心棒部11、端部12、およびこれらから構成されるアンテナコア1の形状は、搭載される装置の形状に応じて適宜決定することができる。
さらに、本実施形態では、アンテナコア1に含まれる軟磁性金属粉末の量は以下の通りとなる。本実施形態のアンテナコア1は、密度が以下のようになる量で軟磁性金属粉末を含む。すなわち、アンテナコア1において、心棒部11の密度dbが、端部中央部13の密度de'よりも高い。ここで、端部中央部13とは、端部12の一部であり、以下のように定義する。端部中央部13は、端部12の断面が心棒部11の断面より拡開している部分を端部12より除いて残った部分とする。言い換えると、心棒部11の端面から端部12の端面まで延長した部分とする。さらに、好ましくは心棒部11の密度dbは、端部12全体の密度deよりも高い。
心棒部11の密度dbは、端部中央部13の密度de'よりも高ければよいが、好ましくは、心棒部11の密度dbに対する端部中央部13の密度de'の比は、0.25以上、0.95以下である。また、好ましくは心棒部11の密度dbに対する端部12の密度deの比de/dbは、0.25以上、0.95以下である。このような密度比の範囲において、アンテナコアのL値とQ値とのバランスがさらに良好となり、磁気特性向上の効果が顕著となる。
心棒部11の密度db、端部中央部13の密度de'、および端部12の密度deの密度は、軟磁性金属粉末の種類、形状等によっても変動し得るが、好ましくは以下の通りである。
心棒部11の密度dbは、好ましくは3.0g/cm以上、5.0g/cm以下、より好ましくは3.8g/cm以上、4.5g/cm以下である。優れた磁気特性を得るために、心棒部11は軟磁性金属粉末をより多く含むことが好ましく、軟磁性金属粉末が含まれる密度が上記範囲内であれば優れた磁気特性が得られる。
また、端部中央部13の密度de'は、好ましくは1.7g/cm以上、4.75g/cm以下、より好ましくは2.0g/cm以上、4.0g/cm以下、さらに好ましくは2.3g/cm以上、3.5g/cm以下である。さらに、端部12の密度deは、好ましくは1.7g/cm以上、4.75g/cm以下、より好ましくは2.0g/cm以上、4.0g/cm以下さらに好ましくは2.3g/cm以上3.5g/cm以下である。
本実施形態では、端部において断面が心棒部よりも拡開している。そのため、後述するように、端部において、心棒部よりも磁性粉の密度を低くすることで、L値およびQ値の良好なバランスが得られる。その結果、磁気特性の向上を図ることができる。
ここで、磁気特性を示す指標としてL値およびQ値が一般的に用いられる。L値はインダクタンスの大きさを示す。一方、Q値は、インダクタンス性能を示す指標であり、下記式の通り、巻き線の抵抗、磁性体に起因する損失(ヒステリシス損、渦損等)等に起因した損失の逆数で表される。
Q=ωL/R
(ここで、ωは2πf(f:周波数)、Rは損失を表す)。
磁気特性向上の観点からは、L値、Q値ともに高い方が好ましい。
しかしながら、従来技術においては、L値およびQ値をともに向上させるには限界があった。L値を向上させる現実的な手段としては、磁気コアの磁性粉密度を増大させることである。しかしながら、磁性粉密度を増大させた場合、同時に、ヒステリシス損および渦損などの損失Rの量も増加する。すなわち、L値および損失Rの量はトレードオフの関係にあり、L値および損失Rの量の両方を向上させて磁気特性を改善するには、限界があった。
また、特に、開磁路構造を有するコア形状においては、磁性粉密度が所定の値を超えて増大させた場合、L値はほぼ一定の値を示すのに対し、損失Rの量は依然、減少しつづける。この結果、Q値が劣化する。このため、磁性粉密度が所定の値を超えると、L値およびQ値のバランスは悪化し、磁気特性はかえって劣化することとなる。
これに対し、本実施形態にかかるアンテナコア1等の磁気コアにおいては、端部12が心棒部11よりも広い断面積を有する。また、心棒部11において磁性体の密度が相対的に高く、端部12において磁性体の密度を相対的に低い構成としている。このため、端部12における磁束の損失が効果的に低減される。この結果、従来技術に比し、L値およびQ値のバランスが大幅に改善される。
本実施形態の磁気コアの構成により磁気特性が向上する理由については、必ずしも明らかではないが、以下のように推察される。
本実施形態では、端部では磁束の通る有効断面積が心棒部より大きい。したがって、端部において相対的に磁性体の密度を低くしても、磁束の流れが阻害されにくい。そのため、端部では磁性体の密度を下げて、損失Rを低減させても、インダクタンス(L値)の低下は小さい。心棒の磁性粉の密度が高い場合には、損失Rの低下からL値が向上することもある。その結果、損失Rの量を低減しつつL値の値を高く保ったまま、Q値も上昇する。
一方、断面積の小さい心棒部では、磁性粉の密度を高くしている。これは、心棒部では、密度のL値への影響が大きいためである。また、L値が大きく向上するため、Q値への損失Rの影響は小さい。したがって、本発明のような構成とすることで、L値を下げることなく、全体として損失Rの量を低減させることができ、Q値を増加させることができる。その結果、磁気特性の向上された磁気コアが得られる。
ここで、図2において、磁気コアの密度とL値およびQ値との関係を示す。図2において、横軸は心棒部の密度(g/cm)を表し、右縦軸はQ値を表し、左縦軸はL値(mH)を表す。図2において、心棒部および端部においてほぼ一定の密度とした磁気コアに関するL値を白抜き三角印、およびQ値を白抜き丸印で示す。また、図2において、心棒部の平均密度dbに対する端部の平均密度deの比de/dbが0.25以上、0.95以下である磁気コアのL値を黒塗り三角印で、Q値を黒塗り丸印で示す。図3は、図2における磁気コアの密度4.0〜4.6g/cm付近の拡大図である。図2および図3より、心棒部が同じ密度であっても、端部における磁性体の密度が心棒部の密度よりも低い構成とした場合、L値およびQ値のいずれにおいても向上していることがわかる。
さらに、図4において、磁気コアの密度と、L値・Q値(mH)との関係を示す。図5は、図4における磁気コアの密度4.0〜4.6g/cm付近の拡大図である。図2および図3と同様に、図4および図5において、白抜き丸印は心棒部および端部においてほぼ一定の密度とした磁気コアのL・Q値を表し、黒塗り丸印は心棒部の平均密度dbに対する端部の平均密度deの比de/dbが0.25以上、0.95以下である磁気コアのそれを表す。図4および図5においても、図2および図3と同様に、端部における磁性体の密度が心棒部の密度よりも低い場合、L値・Q値(mH)が向上しており、磁気特性が向上されていることがわかる。
本実施形態で用いられる軟磁性金属粉末としては、例えば、高周波透磁率の大きな、鉄アルミ珪素合金(センダスト)、鉄ニッケル合金(パーマロイ)、珪素鋼板粉末、アモルファス軟磁性金属、ナノ結晶を含むアモルファス軟磁性金属等が挙げられる。このなかでもCo系アモルファス軟磁性金属、Fe系アモルファス軟磁性金属、ナノ結晶を含むアモルファス軟磁性金属などは、透磁率が高く、損失が低いため小型および薄型用磁気コア材料として好適である。また、アモルファス軟磁性金属粉およびナノ結晶を含むアモルファス軟磁性金属粉は、アンテナのL値およびQ値向上の観点から好ましい。
アモルファス軟磁性金属粉およびナノ結晶を含むアモルファス軟磁性金属粉の組成としては、例えば、一般式(Fe1−x−yCoNi100−a−b−cSi(式中、MはNb、Mo、Zr、W、Ta、Hf、Ti、V、Cr、Mn、Y、Pd、Ru、Ga、Ge、C、P、Al、Cu、Au、Ag、Sn、およびSbからなる群より選ばれる1種類以上の元素であり、x、yは原子比を、a、b、cは原子%を示し、それぞれ0≦x≦1.0、0≦y≦0.5、0≦x+y≦1.0、0≦a≦24、1≦b≦30、0≦c≦30、および2≦a+b≦30を満たす)で表されるアモルファス軟磁性金属粉末またはナノ結晶を含むアモルファス軟磁性金属粉末が挙げられる。これらの中でも、一般式(Fe1−xM'100−a−b−c−dSiAl(式中、M'はCoおよび/またはNiであり、MはNb、Mo、Zr、W、Ta、Hf、Ti、V、Cr、Mn、Y、Pd、Ru、Ga、Ge、C、P、Cu、Au、Ag、Sn、およびSbからなる群より選ばれる1種類以上の元素であり、xは原子比を、a、b、c、dは原子%を示し、それぞれ0≦x≦0.5、0≦a≦24、0≦b≦20、1≦c≦30、0≦d≦10、および2≦a+c≦30を満たす)で表されるナノ結晶を含むアモルファス軟磁性金属粉末、一般式(Co1−xM'100−a−b−cSi(式中、M'はFeおよび/またはNiであり、MはNb、Mo、Zr、W、Ta、Hf、Ti、V、Cr、Mn、Y、Pd、Ru、Ga、Ge、C、P、Al、Cu、Au、Ag、Sn、およびSbからなる群より選ばれる1種類以上の元素であり、xは原子比を、a、b、cは原子%を示し、それぞれ0≦x≦0.3、0≦a≦24、4≦b≦30、0≦c≦10、および4≦a+b≦30を満たす)で表されるアモルファス軟磁性金属粉末が好ましい。
アモルファス軟磁性金属粉末は、所望の組成となるように配合された金属原料を用いて、以下の方法により得ることができる。例えば、金属原料を高周波溶解炉等により高温で溶融して均一な溶湯とし、これを急冷して得ることができる。または、回転する冷却ロールに金属原料の溶湯を吹きつけることで薄帯状のアモルファス軟磁性金属材料が得られ、これを粉砕するなどしてアモルファス軟磁性金属粉末を作製してもよい。また、粒状のアモルファス軟磁性金属粉末をロールで圧縮する、またはボールミル、アトライター等を用いて加工することにより、扁平状のアモルファス軟磁性金属粉末を得てもよい。しかしながら、これらの方法では粉砕時または圧縮時の応力によりアモルファス軟磁性金属粉末の磁気特性が低下することがあるので、加工後に熱処理等による歪とり焼鈍することが好ましい。また、扁平化の加工はできるかぎり応力を受けない方法が好ましい。例えば、好ましくは、水アトマイズ法やガスアトマイズ法を用いる。さらにガスアトマイズ法を用いる際に、ガスにて微細化された粒子を円錐状の回転冷却体に衝突させることで、後述する扁平状のアモルファス軟磁性金属粉末を作製してもよい。
また、ナノ結晶を含むアモルファス軟磁性金属粉末は、上述したアモルファス軟磁性金属粉末にさらに適当な熱処理を加えることで作製することができる。熱処理の条件は磁性金属粉末の組成や発現させたい磁気特性等に依存する。したがって、特に限定されないが、例えば、結晶化温度よりも高い温度で、概ね300℃以上700℃以下の温度、好ましくは400℃以上650℃以下の温度で、1秒以上10時間以下、好ましくは10秒以上5時間以下で熱処理する。これにより、アモルファス軟磁性金属粉末中にナノ結晶を析出させることが可能である。あるいは、アモルファス軟磁性金属粉末の組成にも依存するが、特定の熱処理条件では、アモルファス軟磁性金属粉末のナノ結晶化と軟磁気特性の向上とを同時に行うことも可能である。あるいは、ナノ結晶化した後に、軟磁気特性を向上させる熱処理を行ってもよい。熱処理は不活性ガス雰囲気下で行うことが好ましい。
軟磁性金属粉末の結晶性については、その粉末X線回折を測定することで容易に定量的に評価することが可能である。すなわち、アモルファス状態の場合には粉末X線回折パターンには明瞭なピークは見られず、ブロードなハローパターンのみが観測される。熱処理を加えることでナノ結晶が存在する試料では、結晶面の格子間隔に対応する位置に回折ピークが成長する。その回折ピークの幅からScherrerの式を用いて結晶子径を算出することができる。
一般に、ナノ結晶とは、粉末X線回折の回折ピークの半値幅からScherrerの式で算出される結晶子径が1μm以下のものをいう。本発明のアモルファス軟磁性金属粉末に含まれるナノ結晶は、好ましくは、粉末X線回折の回折ピークの半値幅からScherrerの式で算出される結晶子径が100nm以下であり、より好ましくは50nm以下、さらに好ましくは30nm以下である。上記結晶子径の下限値は特に限定されないが、数nm程度に小さくなると十分な確度は得られない可能性がある。したがって、本発明のアモルファス軟磁性金属粉末に含まれるナノ結晶の結晶子径は5nm以上であることが好ましい。ナノ結晶の結晶子径がこのような大きさであることで、アンテナ用コアの保磁力が小さくなる等の軟磁気特性の向上が見られ、アンテナ特性が向上する。
本発明で用いる軟磁性金属粉末は、球状、針状、回転楕円体形、または不定形であってもよいが、特に、扁平な形状であることが望ましい。扁平であれば不定形であっても好ましく用いることができる。扁平とは、例えば、球形状を押しつぶして平らな円盤状や楕円状等の形状にしたものが含まれる。また、扁平な形状には粉砕粉や小片状になったものも含まれる。
さらに、本発明で用いられる軟磁性金属粉末は、厚みに対する短径の比、(短径/厚み)が2以上、3,000以下である扁平な形状を有していることが好ましい。例えば、軟磁性金属粉末は、平均厚みが25μm以下の扁平な形状を有していることが好ましい。さらに好ましくは平均厚みが0.1μm以上10μm以下であり、平均短径が1μm以上300μm以下の扁平な粉末が好ましい。また、平均厚みが0.5μm以上3μm以下であり、平均短径が2μm以上200μm以下の軟磁性粉末がより好ましい。
また、軟磁性金属粉末と酸化物磁性粉末(フェライト)等の軟磁性材料粉末とを組み合わせて用いてもよい。また、軟磁性金属粉末の代わりにフェライト粉末と樹脂結着材とを混合して磁気コアを製造することも考えられる。ただし、アンテナ用途等としての磁気特性および磁気コアの小型化等の観点からは、軟磁性金属粉末を用いることが好ましい。
軟磁性金属粉末を構成する非晶質金属としては、Fe系の非晶質金属、Co系の非晶質金属が挙げられるが、これらに限定されない。なかでも、Fe系の非晶質金属は、最大磁束密度が大きいため、好ましい。例としては、Fe−B―Si系、Fe−B系、Fe−P−C系などのFe−半金属系非晶質金属、およびFe−Zr系、Fe−Hf系、Fe−Ti系などのFe−遷移金属系非晶質金属がある。Fe−Si−B系非晶質金属としては、例えば、Fe78Si13(原子%)、Fe78Si1012(原子%)、Fe81Si13.53.5(原子%)、Fe77Si16Cr(原子%)、Fe66Co18Si15(原子%)、Fe74NiSi17Mo(原子%)などが挙げられる。中でもFe78Si13(原子%)、Fe77Si16Cr(原子%)が、好ましく用いられる。特にFe78Si13(原子%)を用いるのが好ましい。
本発明で用いられる軟磁性金属粉末は、予めカップリング剤等を用いて表面処理を行った軟磁性金属粉末を用いてもよい。あるいは、絶縁性の処理剤を用いて軟磁性金属粉末同士の電気的な接続を絶縁するように処理してもよく、絶縁処理を行わずに軟磁性金属粉末同士が電気的に導通する状態のままで使用してもよい。
本発明で結着材として用いる樹脂としては、軟磁性金属粉末間の電気的絶縁の役割を果たし、軟磁性金属粉末間の結着が可能なものであれば特に限定されない。例えば、このような樹脂として、無機系材料では水ガラス、セラミックス、有機系材料としては熱可塑性樹脂、非熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂など種々の樹脂が挙げられる。特に、磁気特性向上に200℃以上の熱処理が必要な場合は、熱可塑性のものであって、弾性率の低い耐熱性樹脂を混ぜることが、優れた性能を発揮する上で効果的である。
耐熱性樹脂としては、選択した熱処理温度で熱分解の少ない材料を選定することが必要である。これは、樹脂材料は、軟磁性金属粉の磁気特性を向上させる最適熱処理温度で熱処理される場合があるためである。軟磁性金属粉の熱処理温度は、軟磁性金属粉を構成する組成および目的とする磁気特性により異なるが、良好な磁気特性を向上させる温度は概ね200℃〜600℃の範囲にあり、さらに好ましくは300℃〜500℃の範囲である。
例えば、耐熱性樹脂としては、熱可塑性、非熱可塑性、および熱硬化性樹脂が挙げられる。なかでも熱可塑性樹脂を用いるのが好ましい。また、熱可塑性樹脂は、ガラス転移温度Tgが420℃以下であることが好ましく、ガラス転移温度Tgが50℃以上420℃以下であることがより好ましく、ガラス転移温度Tgが60℃以上350℃以下であることがさらにより好ましい。さらに、ガラス転移温度Tgが100℃以上300℃以下であることがより好ましい。
耐熱性樹脂として、例えば、前処理として120℃で4時間乾燥を施し、その後、窒素雰囲気下、300℃で2時間保持した際の重量減少量を、DTA−TGを用いて測定した場合、通常1%以下、好ましくは0.5%以下であるものが好ましい。具体的な樹脂としては、ポリイミド系樹脂、ケイ素含有樹脂、ケトン系樹脂、ポリアミド系樹脂、液晶ポリマー、ニトリル系樹脂、チオエ−テル系樹脂、ポリエステル系樹脂、アリレ−ト系樹脂、スルホン系樹脂、イミド系樹脂、アミドイミド系樹脂等が挙げられる。これらのうちポリイミド系樹脂、スルホン系樹脂、またはアミドイミド系樹脂を用いるのが好ましい。
また、200℃以上の耐熱性を必要としない場合、限定されないが、以下の熱可塑性樹脂が挙げられる。例えば、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルイミド、ポリエーテルケトン、ポリエチレンテレフタレート、ナイロン、ポリブチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリフェニレンエーテル、ポリフェニレンスルフィド、ポリスルホン、ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリ乳酸、ポリエチレン、ポリプロピレン等である。このなかでも、好ましくは、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルイミド、ポリエーテルケトンポリエチレン、ポリプロピレン、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、ゴム系樹脂(クロロプレンゴム、シリコーンゴム)等が用いられる。
熱硬化性樹脂としては、公知の熱硬化性樹脂を用いることが可能である。例えば、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、シリコーン樹脂等が好ましく用いられる。これらの中でも、成形後の寸法安定性に優れることから、エポキシ樹脂およびフェノール樹脂が好適に用いられる。さらにそれぞれの樹脂においては、硬化速度が速く、射出成形やトランスファー成形等に用いることが可能なグレードのものが好ましい。
これらの熱硬化性樹脂は、通常、主剤と硬化剤の2種類の樹脂を配合して形成されるが、複数の主剤および/または複数の硬化剤を用いてもよい。さらに硬化促進剤、離型剤等の添加剤を加えることで、所望の生産性を発現するように配合して用いてもよい。結着材として用いられる熱硬化性樹脂は、単独で用いてもよく、異なる複数の種類の熱硬化性樹脂を配合して用いてもよい。また、必要に応じて一般に用いられる難燃剤を配合してもよい。例えば、ハロゲン化物等または、ノンハロゲン対応の有機難燃剤、または金属水酸化物等の無機難燃剤等を配合してもよい。
本実施形態の端部12は一体成形されてなるものであっても、インサート成形等により複数の成形体が結合して形成されているものであってもよい。ここでいう一体成形されてなるとは、成形物全体が1回の成形により形成されていることを意味する。また、複数の成形体が結合して形成されているものとは、あらかじめ成形した複数の成形体を接合して1の成形体としたものを意味する。
さらに、本実施形態のアンテナコア1も一体成形されてなるものであっても、インサート成形等により複数の成形体が結合して形成されているものであってもよい。例えば、心棒部11と端部12とを別々に成形して結合してもよい。または、心棒部11となる部分を含む細長形状の成形体と、細長形状の成形体の一端または両端を覆うように、端部12となる部分を含む凹形状の成形体とを組み合わせて成形してもよい。最終的には、アンテナコア1は、心棒部11と端部12とが一体に結合した成形体とする。例えば、特許文献2に記載されるような中空の芯材に棒状の磁性部材を挿入するような場合、心棒部11と端部12とが一体に結合した成形体とはいえない。このような構成では、中空の芯材と一体的に結合されていない境界面が存在するため、この境界面のギャップ部の影響により、磁束の流れは棒状の磁性部材内に偏り、L値が減少する。
本実施形態のアンテナコア1は、一体成形する場合、例えば以下のようにして製造することができる。
まず、樹脂結着材として用いる熱硬化性樹脂等の樹脂粉末と軟磁性金属粉末とを混合する。その後、一旦、タブレット状、柱状、顆粒状、またはペレット状に成形したものを用いて従来公知の種々の成形機を用いて成形してもよく、または粉末状の混合粉末をそのまま用いて成形機で成形してもよい。
樹脂結着材として用いる樹脂粉末と軟磁性金属粉末との混合は次のようにして行うことができる。樹脂結着材として熱硬化性樹脂を用いる場合、まず、熱硬化性樹脂となる主剤と硬化剤のそれぞれの粉末を混合する。この際の混合には、従来公知の種々の混合機、ミキサー等を使用することができる。主剤と硬化剤とを混合する際、必要に応じて硬化促進剤、離型剤等を所望の分量で配合する。次いで、十分に混合された熱硬化性樹脂の配合粉末と軟磁性金属粉末とを混合する。熱硬化性樹脂の主剤と硬化剤との混合に比べ、主剤と硬化剤とが混合された熱硬化性樹脂粉末と軟磁性金属粉末との混合は、比重の差が大きい。したがって、充分均一となる様に混合条件を設定する必要がある。この際、軟磁性金属粉末に表面処理等が施されていてもよい。最後に、充分均一に混合された熱硬化性樹脂粉末と軟磁性金属粉末との混合粉末を用いて、圧縮成形機、トランスファー成形機、射出成形機等により磁気コアを成形する。
成形条件は、用いる樹脂の配合、軟磁性金属粉末、硬化剤、硬化促進剤等との混合処方等によりそれぞれ最適の条件があるが、概ね50℃以上300℃以下の温度範囲、好ましくは100℃以上200℃以下の温度範囲で成形を行う。成形時の圧力は、例えば0.1MPa以上300MPa以下の範囲であり、好ましくは1MPa以上100MPa以下の範囲で成形を行う。
硬化時間は、硬化剤、硬化促進剤等の選択に応じて適宜調整し、例えば5秒〜2時間程度の範囲で行うが、30秒〜10分で成形されるようにその他の成形条件を調整することが好ましい。
また、熱硬化性樹脂を用いた場合、硬化を完了させるために、または磁気特性を向上させるために、成形後にアニールすることが好ましい。アニール条件は、用いる熱硬化性樹脂の処方により異なる。通常、アニールは、加圧したままで、または圧力を開放した状態で、および熱硬化性樹脂の分解が許容できる範囲内で、100〜500℃の温度範囲で1分〜10時間程度の範囲で行われる。アニールは金型から取り出さずに金型内で行なってもよいが、好ましくは金型からアンテナ用コアを取り出して行う。この際、アニールは、アニール炉等を用い、加圧して、または圧力を開放した状態で行う。アニール炉等を用いることで、連続した成形が可能となる。これにより、タクトタイムが短縮され、生産性を向上させることができる。
また、熱硬化性樹脂には液体状の熱硬化性樹脂を用いてもよい。液体状の熱硬化性樹脂を用いる場合、液体状の熱硬化性樹脂の主剤と硬化剤とを配合し、通常はさらに硬化促進剤を加え、必要に応じて離型剤を加えて配合する。さらに、必要に応じて臭化物等の有機難燃剤等を混合して用いてもよい。
配合した液体状の熱硬化性樹脂と軟磁性金属粉末とを予め混合したものを金型に入れ、成形機で成形する。溶媒が含まれる場合には溶媒を揮発させた後に成形する。または予め溶媒を揮発させた後に金型に入れ、成形機で成形する。このようにして所望の形状のアンテナコアを作製することができる。
本発明の磁気コアは、例えばアンテナコアであり、上述の通り、導線を巻回してアンテナとして使用できる。例えば、銅を主成分とする導線の周囲に絶縁加工を施した被覆導線を、磁気コアに巻回することにより、アンテナを作製することが可能である。巻回する被覆導線としては、当該分野で公知の種々のものを用いることができるが、熱融着性の被覆導線が、巻回加工時の工数を削減することができるため、好ましい。本発明のアンテナは、10kHz〜20MHz、好ましくは30kHz〜300kHzの長波帯の電波を送信、受信、または送受信するためのアンテナである。
本発明の磁気コアは、当該分野で公知の種々の方法を用いて、電波時計、自動車用キーレスエントリーシステム、タイヤ空気圧モニタリングシステム、無線周波数識別システム、電子式物品監視システムに用いることができる。
以上、本発明の実施形態について述べたが、これらは本発明の例示であり、上記以外の様々な構成を採用することができる。
(実施例1)
Fe66NiSi14AlNbの組成を有する合金を高周波溶解炉を用いて1300℃の溶湯とした。この溶解炉の底に取り付けたノズルを通して溶湯を流下させ、ノズルの先端に設けたガスアトマイズ部から75kg/cmの高圧アルゴンガスを用いて溶湯を微粒化した。この微粒化させた溶湯をそのままロール径190mm、頂角80度、回転数7200rpmの円錐形の回転冷却体に衝突させて急冷することにより、Fe66NiSi14AlNbの組成を有する平均長径150μm、平均短径55μm、平均厚み2μmの扁平な軟磁性金属粉末を作製した。この軟磁性金属粉末に、窒素ガス雰囲気下で550℃で1時間熱処理を加えた。熱処理後の軟磁性金属粉末のX線回折を測定した結果、ややブロードな回折ピークが出現しており、そのピークの半値幅からScherrerの式を用いて算出した結晶子のサイズはほぼ20nmであった。
本実施例で用いる結着材は、以下のようにして配合した。日本化薬株式会社製のエポキシ樹脂:商品名EOCN−102Sを用い、エポキシ樹脂100重量部に対して三井化学株式会社製の硬化剤:商品名ミレックスXCL−4Lを61重量部加えた。さらに硬化促進剤としてサンアプロ株式会社製:商品名3502Tをエポキシ樹脂に対して5重量部、微粒子球状シリカ(電気化学工業製:商品名SFP−30)をエポキシ樹脂に対して2.5重量部、および離型剤とを配合し、ミキサーで粉砕し混合して配合した。
樹脂との接着性向上のために、シランカップリング剤を処理した。軟磁性粉に対して0.36重量%の信越化学工業株式会社製のシランカップリング剤:商品目KBM−403を秤量し、軟磁性金属粉末とシランカップリング剤とが均一となる様に十分に混合した。シランカップリング剤と混合した軟磁性金属粉末が、シランカップリング剤と混合した軟磁性金属粉末を含む上記の原料粉末の合計に対して74質量%の割合となるように秤量して、10分間混合し、軟磁性金属粉末と熱硬化性樹脂とを含む均一な混合粉末を得た。ここまでの操作で混合に使用したミキサーは全て株式会社キーエンス製のハイブリッドミキサーであり、以下の実施例及び比較例でもこのミキサーを用いて混合した。
用意した軟磁性金属粉、熱硬化性樹脂、およびその他の添加剤を含む混合粉末を0.25g秤量し、図1に示すような製品形状となる金型を予め160℃に予熱しておいた。上記混合粉末を金型に充填し、金型を合わせて圧縮成形機にセットした。予熱30秒後、金型をゆっくりと押しながら、1分の時間をかけて30MPaまで圧力を印加し、160℃で10分、30MPaで加圧した。金型取り出し後、コア材を取り出し、180℃で2時間のキュアを行った。同じ方法を用いて、同じ形状の磁気コアを2個作製した。
得られた磁気コアの一つを心棒部と端部とにダイシングソーを用いて切断し、それぞれの密度をアルキメデス法で測定した。すなわち、それぞれの部分の重量を測定し、形状から体積を算出し、密度を算出した。また、もう一方の磁気コアについて、端部において、心棒部より断面積が広くなっている部分をサンドペーパーにて研磨し、取り除いた。残った端部を端部中央部として、これについても同様に密度を測定した。端部の密度deは2.8g/cm(両端部の密度の平均)、心棒部の密度dbは4.2g/cmであった。また、端部中央部の密度de'は2.9g/cmであった。また、コア全体の平均密度は3.1g/cmであった。さらに、心棒部と端部における密度比de/dbは0.67であり、心棒部と端部中央部における密度比de'/dbは0.69であった。本実施例においては、圧縮成形の際の加圧時に、ゆっくりと圧力をかけることにより、心棒部と端部とにおいて磁性粉の密度差をつけることができた。
このコアの心棒部に直径0.14mmの2種のウレタン被覆銅線を1000ターン巻回して、ソケット挿入した。インダクタンスL値および品質係数Q値を測定した。測定電圧は0.1V、周波数60kHzで、L値は9.8mHでQ値は69と良好な特性を示した。厚みは金型形状をそのまま維持しており、欠落部等なく良好な形状であった。また、バーの部分の厚みは1.05mmであった。結果を表1に示す。
(実施例2)
実施例1と同様に樹脂結着材を配合し、実施例1の軟磁性金属粉末の量が混合粉全体の重量に対して84質量%となるように調整し、混合粉末を作製した。軟磁性金属粉の量を調整した以外は、実施例1と同様に試料を準備した。金型を予め160℃に予熱し、上記混合粉末を金型に充填した。金型を合わせて圧縮成形機にセットし、予熱30秒後、金型をゆっくりと押しながら、20秒の時間を掛けて30MPaまで圧力を印加し、160℃、30MPaで、10分間加圧した。金型取り出し後、コア材を取り出し、180℃で2時間のキュアを行った。同じ方法を用いて、同じ形状の磁気コアを2個作製した。実施例1と同様に密度、L値およびQ値を評価した。L値が9.7mH、およびQ値が70と良好な特性を示した。結果を表1に示す。
(実施例3)
実施例1と同様に準備した、樹脂結着材と軟磁性金属粉末との混合粉0.9gを1.4x1.05mmの長方形の金型に充填した。金型は予め160℃に予熱しておいた。充填後、予熱を30秒行った。その後、金型をゆっくりと押しながら、1分の時間を掛けて30MPaまで圧力を印加し、160℃、30MPaで、10分間加圧した。金型取り出し後、コア材を取り出し、直方体の板材を作製した、この板材をバリとり、研磨にて厚さ1.0mmに調整した。この板材を心棒部として、心棒部の部分を挿入物として用い、端部に樹脂を充填できるようなゲートを設けたトランスファー成形用の金型を準備した。また、かかる金型により形成されるコアの形状は実施例1と同様の形状とした。この金型に、心棒部の部分を挿入した。樹脂結着材粉末、軟磁性金属粉末、および実施例1と同様のその他の添加剤を含む混合粉は、混合粉全体の重量に対して、軟磁性金属粉末が74質量%になるように、実施例1と同様に調製した。かかる混合粉を予め円柱状のタブレットに加工したものを金型に挿入し、トランスファー成形により端部を付与した。
得られたコアについて、実施例1と同様にL値およびQ値を測定した。L値は9.6mH、Q値は68であり、良好な特性を示した。結果を表1に示す。
(実施例4)
実施例1で得られた磁気コアに、フッ素系樹脂のTFIコートを30μmで全面にコーティングした。このコアに直径0.06mmの3種のウレタン被覆銅線を1900ターン巻回し、アンテナを作製した。磁気特性を、LCRメータを用いて測定した。60kHzでL値が19.8mH、Q値が65(測定電圧0.1V)であり、良好な特性が得られた。
(比較例1)
実施例1と同一形状となる、トランスファー成形用の金型を作製した。成形には、直径30mmのタブレットを予め成形した。このタブレットは、実施例1と同様に樹脂結着材を配合し、実施例1の軟磁性金属粉末の量が混合粉全体の重量に対して84質量%となるように調整し、混合粉末を作製した。配合した混合粉末を用い、以下のようにして成形した。直径30mmの圧縮成形用の金型を準備し、金型を80℃に予熱した。この金型に混合粉末を投入し、上型を合わせて、熱プレスにて、80℃、30MPaで、5分加圧した。その後、冷却してタブレットを作製した。
アンテナコアの成形は以下のようにして行った。金型をあらかじめトランスファー成形機の型締めにて160℃に十分予熱した後、前記タブレットを金型挿入した。予熱30秒後にこのタブレットを加圧し、金型のランナーを経由し製品端部のゲートから流した後、硬化時間10分後に取り出した。ゲート部分を切り取り、コアを得た。このコアを実施例1と同様にL値およびQ値の測定を行い、密度測定を行った。
コアの密度は、ほぼ均一な密度であり、端部の密度deは3.7g/cm、心棒部の密度dbは3.7g/cmであった。また、端部中央部の密度de'は3.7g/cmであった。L値は7.3mH、Q値は58であり、実施例1と比較してL値およびQ値とも低い値となった。外形寸法は実施例1と同様の形であり、バーの部分の厚みは1.05mmであった。結果を表1に示す。
(比較例2)
実施例1と同様に樹脂結着材を配合し、実施例1の軟磁性金属粉末の量が混合粉全体の重量に対して74質量%となるように調整し、混合粉末を作製した。その他の配合条件は実施例1と同様である。この混合粉末を比較例1と同様にして、トランスファー成形にてコアを作製した。
コアの密度は、ほぼ均一な密度であり、端部の密度deは3.0、心棒部の密度dbは3.0であった。また、端部中央部の密度de'は3.0であった。L値は6.1mH、Q値は50であり、実施例1と比較してL値およびQ値とも低い値となった。外形寸法は実施例1と同様の形であり、バーの部分の厚みは1.05mmであった。結果を表1に示す。
(比較例3)
実施例1と同様に軟磁性金属粉と熱硬化性樹脂とを混合した。混合粉末全体の重量に対して軟磁性金属粉が87質量%となるようにした。混合粉を金型に同様に充填した。金型を圧縮成形機にセットした後、予熱30秒後に、5秒で規定圧力の30MPaまで加圧を行った。その後11分保持した後、圧力を0として、金型を取り出し、コアを取り出した。コアを180℃で2時間キュアを行った。
コアの密度は、端部の密度deは4.0g/cm、心棒部の密度dbは4.2g/cmであった。また、端部中央部の密度de'は4.0g/cmあった。本実施例では、実施例1と比較して圧縮成形時に若干速い速度で圧力をかけた。心棒部と端部中央部との密度差は生じなかった。実施例1と同様にL値およびQ値を測定した結果、L値は9.3mH、Q値は66であった。結果を表1に示す。外形寸法は実施例1と同様の形であり、バーの部分の厚みは1.05mmであった。
(比較例4)
実施例1と同様に熱硬化性樹脂を配合した。実施例1の軟磁性金属粉の量を混合粉末全体の重量に対して72質量%となるように調整し、混合粉を作製した。その他の配合条件は実施例1と同様である。
実施例1と同様に、金型を予め160℃に予熱し、上記混合粉末を金型に充填した。金型を合わせて圧縮成形機にセットし、予熱30秒後、金型をゆっくりと押しながら、20秒の時間を掛けて30MPaまで圧力を印加し、160℃、10分、30MPaで加圧した。金型取り出し後、コア材を取り出し、180℃で2時間のキュアを行った。同じ方法を用いて、同じ形状の磁気コアを2個作製した。実施例1と同様に密度、L値およびQ値を評価した。結果を表1に示す。
(比較例5)
実施例1と同様に樹脂を配合し、実施例1の軟磁性金属粉の量を混合粉末全体の重量に対して78質量%となるように調整し、混合粉を作製した。その他の配合条件は実施例1と同様である。コアの成形は比較例2と同様に作成した。実施例1と同様に密度、L値およびQ値を評価した。結果を表1に示す。
(実施例5)
実施例3と同様に混合粉を配合し、この混合粉を長方形の金型に充填し、厚さ1.0mmに調整した板材の心棒部を作製した。この心棒部の部分を挿入物として用い、実施例3と同様なコア形状となる、端部に樹脂を充填できるような射出成形用の金型を用いた。ただし、この金型により形成されるコアは実施例1で形成されるコアの端部の厚みのみを4.0mmとなるような形状とし、厚さ方向の中央に心棒となる形状とした。この金型に、心棒部の部分を挿入した。樹脂結着材粉末、軟磁性金属粉末等との混合粉は、軟磁性金属粉末が混合粉末全体の重量に対して48質量%になるように、樹脂にさらに液晶ポリマー(ベクトラA130:ポリプラスチック製)を混合した。混合粉を溶融合した後、冷却し、混合塊を数mm程度の粉末に荒く砕いた。この粉末を成形機に挿入し、溶融後、射出成形により端部を付与した。実施例1と同様に密度、L値およびQ値を評価した。結果を表1に示す。
(実施例6)
コアの形状を実施例5と同様の形状とした以外は、実施例1で用いたものと同様の圧縮成形用の金型を作製した。この金型を用い、比較例3と同様に、混合粉末全体の重量に対して軟磁性金属粉の量が87質量%になるように調整し、比較例3と同様に圧縮成形により磁気コアを作製した。実施例1と同様に密度、L値およびQ値を評価した。結果を表1に示す。
Figure 0004922253
本発明の磁気コアは、電波時計、自動車用キーレスエントリーシステム、タイヤ空気圧モニタリングシステム、無線周波数識別システム、電子式物品監視システム等に搭載されるアンテナ等に好適に使用される。本発明の磁気コアは、電波を電気信号に変換するアンテナ素子のうち、棒状アンテナに関するものである。例えば、電波を受信、送信、送受信するアンテナであり、RFID用アンテナ、車載イモビライザ−用アンテナ、電子キー用アンテナ、電波時計用アンテナ、ラジオ、携帯機器用小型アンテナ等が挙げられる。
本実施形態の磁気コアの構成を示す概略図である。 磁気コアの密度とL値およびQ値との関係を示す図である。 磁気コアの密度とL値およびQ値との関係を示す図である。 磁気コアの密度とL値・Q値との関係を示す図である。 磁気コアの密度とL値・Q値との関係を示す図である。
符号の説明
1 アンテナコア
11 心棒部
12 端部
13 端部中央部

Claims (23)

  1. 軟磁性金属粉末と樹脂結着材とを含む磁気コアであって、導線が巻回される心棒部と、前記心棒部の一端または両端に設けられた端部とを有し、前記端部は、前記心棒部の長さ方向に直交する断面において断面積が前記心棒部の断面積よりも大きく、
    前記端部の前記断面が前記心棒部の前記断面より拡開している部分を前記端部より除いて残った部分を端部中央部とすると、前記心棒部の密度dbが、前記端部中央部の密度de'よりも高い、磁気コア。
  2. 前記心棒部の密度dbが、前記端部の密度deよりも高い、請求項1に記載の磁気コア。
  3. 前記心棒部の密度dbに対する前記端部中央部の密度de'の比de'/dbが、0.25以上、0.95以下である、請求項1または2に記載の磁気コア。
  4. 前記心棒部の密度dbが3.0g/cm以上、5.0g/cm以下である、請求項1乃至3のいずれかに記載の磁気コア。
  5. 前記端部中央部の密度de'が1.7g/cm以上、4.75g/cm以下である、請求項1乃至4のいずれかに記載の磁気コア。
  6. 前記心棒部の密度dbに対する前記端部の密度deの比de/dbが、0.25以上、0.95以下である、請求項1乃至5のいずれかに記載の磁気コア。
  7. 前記端部の密度deが1.7g/cm以上、4.75g/cm以下である、請求項1乃至6のいずれかに記載の磁気コア。
  8. 前記軟磁性金属粉末が、アモルファス軟磁性金属粉末またはナノ結晶を含むアモルファス軟磁性金属粉末である、請求項1乃至7のいずれかに記載の磁気コア。
  9. 前記軟磁性金属粉末が、扁平形状を有する軟磁性金属粉末である、請求項1乃至8のいずれかに記載の磁気コア。
  10. 前記軟磁性金属粉末が、厚みに対する短径の比、(短径/厚み)が2以上、3,000以下である扁平形状を有する、請求項9に記載の磁気コア。
  11. 前記樹脂結着材が熱硬化性樹脂である、請求項1乃至10のいずれかに記載の磁気コア。
  12. 前記熱硬化性樹脂が、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、およびシリコーン樹脂からなる群から選ばれる少なくとも1種である、請求項11に記載の磁気コア。
  13. 前記磁気コアは湾曲した細長形状を有する、請求項1乃至12のいずれかに記載の磁気コア。
  14. 前記磁気コアは、軟磁性金属粉末と樹脂結着材とを含む原料を金型に充填する工程と、前記金型に充填された前記原料を一体的に圧縮成形して磁気コアを得る工程とを含む方法により製造される、請求項1乃至13のいずれかに記載の磁気コア。
  15. 前記磁気コアは、あらかじめ成形された心棒部を含む成形物を挿入物として用い、前記成型物の一端または両端に前記端部をインサート成形することにより、製造される、請求項1乃至13のいずれかに記載の磁気コア。
  16. 前記磁気コアは、あらかじめ成形された前記端部を挿入物として用い、前記心棒部をインサート成形することにより、製造される、請求項1乃至13のいずれかに記載の磁気コア。
  17. 請求項1乃至13のいずれかに記載の磁気コアに導線を巻回してなるアンテナ。
  18. 前記アンテナが、10kHz〜20MHzの長波帯の電波を送信、受信、または送受信するためのアンテナである、請求項17に記載のアンテナ。
  19. 請求項17または18に記載のアンテナを受信アンテナとして用いる、電波時計。
  20. 請求項17または18に記載のアンテナを送信アンテナ、受信アンテナ、または送受信アンテナとして用いる、自動車用キーレスエントリーシステム。
  21. 請求項17または18に記載のアンテナを送信アンテナ、受信アンテナ、または送受信アンテナとして用いる、タイヤ空気圧モニタリングシステム。
  22. 請求項17または18に記載のアンテナを送信アンテナ、受信アンテナ、または送受信アンテナとして用いる、無線周波数識別システム。
  23. 請求項17または18に記載のアンテナを送信アンテナ、受信アンテナ、または送受信アンテナとして用いる、電子式物品監視システム。
JP2008170052A 2008-06-30 2008-06-30 磁気コアおよび磁気コアの製造方法 Expired - Fee Related JP4922253B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008170052A JP4922253B2 (ja) 2008-06-30 2008-06-30 磁気コアおよび磁気コアの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008170052A JP4922253B2 (ja) 2008-06-30 2008-06-30 磁気コアおよび磁気コアの製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010010529A JP2010010529A (ja) 2010-01-14
JP4922253B2 true JP4922253B2 (ja) 2012-04-25

Family

ID=41590635

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008170052A Expired - Fee Related JP4922253B2 (ja) 2008-06-30 2008-06-30 磁気コアおよび磁気コアの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4922253B2 (ja)

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5770108B2 (ja) * 2010-01-29 2015-08-26 株式会社東芝 アンテナ部品とその製造方法
ES2716097T3 (es) * 2013-07-17 2019-06-10 Hitachi Metals Ltd Núcleo de polvo, componente de bobina que usa el mismo y proceso para producir un núcleo de polvo
WO2019065923A1 (ja) * 2017-09-29 2019-04-04 パウダーテック株式会社 Mn-Zn系フェライト粒子、樹脂成形体、軟磁性混合粉及び磁芯
JP7167498B2 (ja) * 2018-06-22 2022-11-09 住友ベークライト株式会社 溶融成形用の樹脂組成物、磁性部材、磁性部材を備えるコイル、磁性部材の製造方法
JP2020061530A (ja) * 2018-10-12 2020-04-16 株式会社トーキン 磁性部品及びその製造方法
US20220177694A1 (en) * 2019-04-19 2022-06-09 Sumitomo Bakelite Co., Ltd. Resin composition for forming magnetic member and method for manufacturing magnetic member

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0397210A (ja) * 1989-09-11 1991-04-23 Hitachi Ltd 膜形成装置及びこれを用いて形成した磁性膜
JP4215992B2 (ja) * 2002-03-01 2009-01-28 Tdk株式会社 酸化物磁性粉体とコアの製造方法とコアの成形方法と磁性部品とコイル部品

Also Published As

Publication number Publication date
JP2010010529A (ja) 2010-01-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101167492B1 (ko) 안테나용 코어 및 안테나
JP3874744B2 (ja) 小型高感度アンテナ
JP4922253B2 (ja) 磁気コアおよび磁気コアの製造方法
EP2390377B1 (en) Iron-based soft magnetic alloy and dust core comprising the iron-based soft magnetic alloy
JP3771224B2 (ja) 非晶質軟磁性合金粉末及びそれを用いた圧粉コア及び電波吸収体
EP2482291B1 (en) Magnetic powder material and low-loss composite magnetic material containing same
KR20180034532A (ko) 연자성 압분 자심의 제조 방법 및 연자성 압분 자심
WO2009139368A1 (ja) 圧粉磁心及びチョーク
JP6101034B2 (ja) 圧粉磁芯の製造方法
JP2008172099A (ja) アンテナ用コアおよびアンテナ
JP4834869B2 (ja) 永久磁石材料とそれを用いた永久磁石およびその製造方法
JP2015201481A (ja) ナノ結晶軟磁性合金粉末を用いた圧粉磁芯とその製造方法
KR100392806B1 (ko) 자석 분말 및 결합 자석
JP2004063798A (ja) 磁性複合材料
JPH1174140A (ja) 圧粉磁芯の製造方法
WO2001039215A1 (fr) Materiau magnetique en bande mince, poudre magnetique et aimant de liaison du groupe des terres rares
KR100392805B1 (ko) 자석 분말 및 결합 자석
TW202230930A (zh) 無線充電裝置及包含其之載具
JP2015115525A (ja) 圧粉磁芯及びその製造方法
CN116670314A (zh) 用于制造磁体的磁性粉末、磁体和磁性元件
JP2004221453A (ja) 圧粉磁心の製造方法および圧粉磁心
JPH11260617A (ja) 圧粉磁芯、その製造方法、および巻線部品
US11948712B2 (en) Magnetic powder, magnetic powder molded body, and method for manufacturing magnetic powder
CN111599567B (zh) 复合磁性材料、磁芯和电子零件
WO2020179534A1 (ja) 磁心コアとその製造方法、及びコイル部品

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100916

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120131

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120203

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150210

Year of fee payment: 3

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150210

Year of fee payment: 3

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees