JP7167498B2 - 溶融成形用の樹脂組成物、磁性部材、磁性部材を備えるコイル、磁性部材の製造方法 - Google Patents
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磁心の成形技術としては、圧粉成形によるものが具体的に知られている。
また、特許文献2には、軟磁性合金粉末と、絶縁樹脂と、絶縁体粉末とを含む圧粉磁心が記載されている。
ナノ結晶相が形成された磁性体粒子は、優れた磁気特性(低鉄損など)を示す傾向にある。
これらのことは、ますます多様化・複雑化する電子機器の製造(具体的には、電子機器が備える磁性部材の製造)において、製造工数の増大やコストアップ等として問題となる可能性がある。
溶融成形用の樹脂組成物であって、
樹脂と、磁性体粒子とを含み、
前記磁性体粒子が、ナノ結晶構造を含む鉄基粒子を含む樹脂組成物
が提供される。
上記の樹脂組成物により成形された磁性部材
が提供される。
上記の磁性部材を、磁性コアまたは外装部材として備えるコイル
が提供される。
上記の樹脂組成物を80~350℃に加熱して溶融物を得る溶融工程と、
前記溶融物を金型に注入する注入工程と、
前記金型に注入された前記溶融物を冷却する冷却工程と
を含む、磁性部材の製造方法
が提供される。
すべての図面において、同様な構成要素には同様の符号を付し、適宜説明を省略する。
煩雑さを避けるため、(i)同一図面内に同一の構成要素が複数ある場合には、その1つのみに符号を付し、全てには符号を付さない場合や、(ii)特に図2以降において、図1と同様の構成要素に改めては符号を付さない場合がある。
すべての図面はあくまで説明用のものである。図面中の各部材の形状や寸法比などは、必ずしも現実の物品と対応するものではない。
本明細書中、数値範囲の説明における「a~b」との表記は、特に断らない限り、a以上b以下のことを表す。例えば、「1~5質量%」とは「1質量%以上5質量%以下」を意味する。
本明細書における「有機基」の語は、特に断りが無い限り、有機化合物から1つ以上の水素原子を除いた原子団のことを意味する。例えば、「1価の有機基」とは、任意の有機化合物から1つの水素原子を除いた原子団のことを表す。
本実施形態の樹脂組成物は、溶融成形用、すなわち、溶融成形により成形体を製造するために用いられるものである。
また、本実施形態の樹脂組成物は、樹脂と、磁性体粒子とを含み、この磁性体粒子は、ナノ結晶構造を含む鉄基粒子を含む。
また、溶融成形は通常400℃未満の比較的低温(例えば80~350℃)で行うことができるから、磁性部材製造の工程の簡略化、低コスト化、樹脂の劣化が抑制できるなどの点でメリットがある。
本実施形態の樹脂組成物は、樹脂を含む。
樹脂は、熱硬化性樹脂であっても熱可塑性樹脂であってもよく、これらの両方を含んでもよい。
本実施形態の樹脂組成物は、好ましくは、樹脂として少なくとも熱硬化性樹脂を含む。樹脂として少なくとも熱硬化性樹脂を含むことで、最終的に得られる磁性部材の耐熱性を高めることができる。これは電子機器の信頼性等の点で重要である。
熱硬化性樹脂は、25℃において半硬化(固形)状のものであってもよい。
エポキシ樹脂として、例えば、トリスフェニルメタン型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、およびテトラメチルビスフェノールF型エポキシ樹脂からなる群より選択される1種以上の固形のエポキシ樹脂などを挙げることができる。
熱硬化性樹脂がエポキシ樹脂を含むことにより、得られる磁性部材の耐熱性を十分に高くすることもできる。
トリスフェニルメタン構造を含むエポキシ樹脂とは、具体的には、メタン(CH4)の4つの水素原子のうちの3つがベンゼン環で置換された部分構造を含むエポキシ樹脂である。なお、ここでのベンゼン環は、無置換であっても置換基で置換されていてもよい。置換基としては、ヒドロキシ基やグリシジルオキシ基などを挙げることができる。
熱可塑性樹脂を用いることで、流動性や成形性を適切に調整できる場合がある。
また、樹脂の含有量は、樹脂組成物の不揮発成分全体を100体積%としたとき、例えば、5~30体積%であり、好ましくは10~30体積%である。このような数値範囲とすることにより、成形性および成形後の機械的特性を向上させることができる。
また、別の態様として、本実施形態の樹脂組成物は、樹脂として熱硬化性樹脂と熱可塑性樹脂の両方を含む。この場合、樹脂全体のうち、熱可塑性樹脂を1~10質量%程度で用いることが好ましい。こうすることで、樹脂組成物の硬化挙動を適切にしやすい(特に、樹脂組成物の加熱開始から一定時間後に適度に硬化するようにしやすい)と考えられる。
本実施形態の樹脂組成物は、磁性体粒子として、ナノ結晶構造を含む鉄基粒子を含む。なお、以下では、この粒子のことを「特定粒子」とも表記する。
結晶相の存在やその性状などについては、X線回折測定や、電子顕微鏡(例えば透過型電子顕微鏡(TEM)などにより知ることができる。
ナノ結晶構造の大きさは、典型的には1~100nm、好ましくは10~40nmである。ナノ結晶構造の大きさが適当であることで、磁気特性を一層高めることができる。なお、ここでの「ナノ結晶構造の大きさ」は、特定粒子をTEMで観察したときに確認されるナノ結晶部分(TEM画像上で2次元的に観察される領域)の真円相当直径とすることができる。
特定粒子において、ナノ結晶構造以外の部分は、通常、アモルファスである。つまり、特定粒子は、通常、アモルファス状の粒子の中に、ナノ結晶構造が分散されたものである。
特定粒子の結晶化率は、特に限定されない。体積分率での結晶化率は、例えば30~75%、具体的には50~75%程度である。
ナノ結晶構造の形成(典型的にはアモルファスの鉄基粒子の加熱)にあたっては、アモルファスの鉄基粒子中にCuが含まれることで、ナノ結晶構造が形成されやすくなる。前述のように、本実施形態の樹脂組成物においては、溶融成形に供される前に、既に磁性体粒子中にナノ結晶構造が形成されているが、そのようなナノ結晶構造をまず得るうえで、特定粒子がCuを含むことが好ましい。
特定粒子がNbまたはBを含むことで、特に、アモルファス相の安定化による結晶成長の抑制が図られやすくなり、例えば磁気特性の劣化が抑えられる。
特定粒子がBを含む場合、その量(割合)は、特定粒子中、好ましくは1~4質量%、より好ましくは2~4質量%である。
Nbおよび/またはホウ素の量を適切とすることで、上述の磁気特性の劣化等を一層抑えられると考えられる。
特定粒子がCrを含む場合、その量(割合)は、特定粒子中、好ましくは0.001~1質量%、より好ましくは0.005~0.5質量%、さらに好ましくは0.01~0.1質量%である。特定粒子がCrを含むことで、特定粒子の耐腐食性が向上するという効果がある。これは最終的に得られる磁性部材の信頼性等の点で好ましい。
特定粒子がCを含む場合、その量(割合)は、特定粒子中、好ましくは0.001~1質量%、より好ましくは0.005~0.5質量%、さらに好ましくは0.01~0.2質量%である。Cは、NbやBと同様に、アモルファス相の安定化による結晶成長の抑制に効果がある。
特定粒子がPを含む場合、その量(割合)は、特定粒子中、好ましくは0.001~10質量%、より好ましくは0.01~10質量%、さらに好ましくは0.1~10質量%である。Pは、NbやBと同様に、アモルファス相の安定化による結晶成長の抑制に効果がある。また、Cuとともにナノ結晶構造の形成に寄与しうる。
また、特定粒子としては、市販品を用いてもよい。例えば、エプソンアトミックス株式会社が販売している磁性体粒子の中から、ナノ結晶構造を含む鉄基粒子に該当するものを購入して用いることができる。
表面処理としては、例えば、カップリング剤での処理や、プラズマ処理などが挙げられる。表面処理により、特定粒子の表面に官能基を結合させることが可能である。官能基は、粒子表面の一部または全面を被覆することができる。
官能基は、下記一般式(1)で表される官能基であることができる。
*-O-X-R ・・・(1)
[式中、Rは、有機基を表し、Xは、Si、Ti、Al、またはZrであり、*は、磁性体粒子を構成する原子の1つである。]
カップリング剤の使用量は、特定粒子の100質量部に対して、例えば、0.05~1質量部であるのが好ましく、0.1~0.5質量部であるのがより好ましい。
カップリング剤と特定粒子を反応させるときの溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール等が挙げられる。また、このときのカップリング剤の使用量は、溶媒100質量部に対して、0.1~2質量部であるのが好ましく、0.5~1.5質量部であるのがより好ましい。
カップリング剤と特定粒子との反応時間(例えば希釈溶液への浸漬時間等)は、1~24時間であることが好ましい。
酸素プラズマ処理の圧力は、特に限定されないが、100~200Paであることが好ましく、120~180Paであることがより好ましい。
酸素プラズマ処理における処理ガスの流量は、特に限定されないが、1000~5000mL/分であることが好ましく、2000~4000mL/分であることがより好ましい。
酸素プラズマ処理の出力は、特に限定されないが、100~500Wであることが好ましく、200~400Wであることがより好ましい。
酸素プラズマ処理の処理時間は、上述の各種条件に応じて適宜設定されるが、5~60分であることが好ましく、10~40分であることがより好ましい。
アルゴンプラズマ処理における処理ガスの流量は、特に限定されないが、10~100mL/分であることが好ましく、20~80mL/分であることがより好ましい。
アルゴンプラズマ処理の出力は、100~500Wであることが好ましく、200~400Wであることがより好ましい。
アルゴンプラズマ処理の処理時間は、5~60分であることが好ましく、10~40分であることがより好ましい。
また、上述したような表面処理は、樹脂組成物中に含まれるすべての粒子に施されてもよく、一部の粒子のみに施されてもよい。
具体的には、以下で定義される「真円度」を、特定粒子の任意の10個以上(好ましくは50個以上)について求め、その値を平均することで求められる平均真円度が0.60以上であることが好ましく、0.75以上であることがより好ましい。
真円度の定義:特定粒子の輪郭を走査型電子顕微鏡で観察したときの、当該輪郭から求められる等面積円相当径をReq、当該輪郭に外接する円の半径をRcとしたときの、Req/Rcの値。
例えば、特定粒子の、体積基準におけるメジアン径D1は、好ましくは0.5~75μm、より好ましくは0.75~65μm、さらに好ましくは1~60μmである。粒径(メジアン径)を適切に調整することで、成形時の流動性を更に良好にしたり、磁性性能を一層向上させたりすることができる。
本実施形態の樹脂組成物は、製造コスト等の観点から、上述の特定粒子に加え、特定粒子に該当しない磁性体粒子(特定粒子以外の磁性体粒子)を含んでもよい。
特定粒子以外の磁性体粒子は、好ましくは、鉄、クロム、コバルト、ニッケル、銀およびマンガンからなる群より選択される1種または2種以上の元素を含む。
鉄基粒子としてより具体的には、軟磁性を示し、Feの含有率が85質量%以上である粒子(軟磁性鉄高含有粒子)を用いることができる。なお、軟磁性とは、保磁力が小さい強磁性のことを指し、一般的には、保磁力が800A/m以下である強磁性のことを軟磁性という。
具体的には、D2/D1の値は、例えば0.01~0.9、好ましくは0.02~0.5、さらに好ましくは0.03~0.3、特に好ましくは0.03~0.2である。D2/D1の値を適切に調整することで、特定粒子間にできる空間(すき間)に、特定粒子以外の磁性体粒子が入り込むこととなり、磁性部材を形成したときの磁性粒子の密度を上げることができる。これにより磁気特性の一層の向上が得られると考えられる。
D2自身の値は、好ましくは0.5~15μm、より好ましくは1~10μm、さらに好ましくは1~5μmである。
D1の値については、上述のとおりである。
特定粒子以外の磁性体粒子は、特定粒子と同様に、真円(真球)に近い形状であることが好ましい。
溶融時の良好な流動性や、高充填による磁性性能の一層の向上の観点などから、磁性体粒子(特定粒子およびそれ以外の粒子)の粒径は適宜調整されることが好ましい。
また、体積基準において、樹脂組成物中の磁性体粒子の含有量は、樹脂組成物の固形分(不揮発成分)全体に対して、好ましくは60体積%以上、より好ましくは70体積%以上、さらに好ましくは80体積%以上である。これの上限については、現実的に樹脂組成物の流動性を確保する点などから、例えば95体積%以下である。
磁気特性を高める点からは、磁性体粒子全体に対する特定粒子の量は、10~100質量%であることが好ましく、30~100質量%であることがより好ましく、50~100質量%であることがさらに好ましい。
また、磁性体粒子全体に対する特定粒子の量は、10~100体積%であることが好ましく、30~100体積%であることがより好ましく、50~100体積%であることがさらに好ましい。
本実施形態の樹脂組成物は、硬化剤を含むことが好ましい。これにより、樹脂組成物を十二分に硬化させることができ、得られる成形体の耐熱性、耐久性などの一層の向上が期待できる。また、硬化挙動を適切に制御しやすくなり、ひいては成形性を一層向上させうる。
硬化剤は、25℃において半硬化(固形)状のものを使用してもよい。
また、硬化剤としてはヘキサメチレンテトラミン等を用いることができる。これは、特に前述の樹脂がノボラック型フェノール樹脂等のフェノール樹脂を含む場合に好ましく用いられる。
また、硬化剤としてはイミダゾール化合物を用いることができる。これは、特に前述の樹脂がマレイミド樹脂を含む場合に好ましく用いられる。
硬化剤がフェノール系硬化剤を含むことで、硬化性を一層高めることができ、成形物の耐久性の一層の向上などが期待できる。この効果は、前述の樹脂がエポキシ樹脂を含む場合に特に顕著である。
アミノ基を有する化合物としてより具体的には、1分子中に2以上(好ましくは2つ)のアミノ基と、1つ以上(好ましくは1~5個)の芳香環(ベンゼン環など)を含む化合物が好ましい。芳香環を含むことで、成形物の耐熱性を高められると考えられる。このような化合物としては、例えば、1分子中にアニリン骨格を2つ以上含む化合物などを挙げることができる。
より具体的には、アミノ基を有する化合物として、以下一般式(AM)で表される化合物を挙げることができる。
XおよびYは、それぞれ独立に、単結合または2価の連結基である。
R1、R2およびR3は、それぞれ独立に、1価の有機基、ヒドロキシル基またはハロゲン原子を表す。
k、lおよびmは、それぞれ独立に、0~4の整数を表す。
nは、0以上の整数である。
Xが複数存在する場合(nが2以上の場合)、それぞれのXは同一であっても異なっていてもよい。
R1が複数存在する場合(kが2以上である場合)、それぞれのR1は同一であっても異なっていてもよい。
R2が複数存在する場合(lが2以上である場合)、それぞれのR2は同一であっても異なっていてもよい。
R3が複数存在する場合(mが2以上である場合、および/またはnが2以上である場合)、それぞれのR3は同一であっても異なっていてもよい。
アルキル基としては、例えばメチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、ペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基などが挙げられる。
アルケニル基としては、例えばアリル基、ペンテニル基、ビニル基などが挙げられる。
アルキニル基としては、例えばエチニル基などが挙げられる。
アルキリデン基としては、例えばメチリデン基、エチリデン基などが挙げられる。
アリール基としては、例えばトリル基、キシリル基、フェニル基、ナフチル基、アントラセニル基が挙げられる。
アラルキル基としては、例えばベンジル基、フェネチル基などが挙げられる。
アルカリル基としては、例えばトリル基、キシリル基などが挙げられる。
シクロアルキル基としては、例えばアダマンチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロオクチル基などが挙げられる。
アルコキシ基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、n-プロポキシ基、イソプロポキシ基、n-ブトキシ基、s-ブトキシ基、イソブトキシ基、t-ブトキシ基、n-ペンチルオキシ基、ネオペンチルオキシ基、n-ヘキシルオキシ基などが挙げられる。
ヘテロ環基としては、例えばエポキシ基、オキセタニル基などが挙げられる。
一態様として、nは、好ましくは0~3、より好ましくは0~2である。
硬化剤を用いる場合、その含有量は、樹脂組成物の固形分全体を100質量%として、例えば、0.5~20質量%であり、好ましくは1~15質量%である。
また、硬化剤の含有量は、樹脂組成物の不揮発成分全体を100体積%としたとき、例えば、5~30体積%であり、好ましくは10~30体積%である。このような数値範囲とすることにより、成形性および機械的特性を向上させることができる。
本実施形態の樹脂組成物は、流動性の調整などの観点で、非磁性を示す非磁性体粒子を含んでもよい。非磁性体粒子は、例えば、体積基準のメジアン径が3μm以下の粒子を用いることができる。なお、本明細書において、非磁性とは、強磁性を有さないことを指す。
また、セラミックス材料は、特にシリカを含むのが好ましい。シリカは、熱硬化性樹脂との親和性が高く、絶縁性が高いため、非磁性体粒子の構成粒子として有用である。
本実施形態の樹脂組成物は、上述した成分以外の成分を含んでいてもよい。
例えば、離型剤(ワックス)、硬化触媒、低応力剤、カップリング剤、密着助剤、着色剤、酸化防止剤、耐食剤、染料、顔料、難燃剤等を含んでもよい。
硬化触媒としては、例えばエポキシ樹脂の硬化触媒として知られているものを挙げることができる。具体的には、イミダゾール類(より具体的には、2-メチルイミダゾール、2-エチル-4-メチルイミダゾールなど)、アミン類(より具体的には、ベンジルジメチルアミン(BDMA)、2,4,6-トリスジメチルアミノメチルフェノール(DMP-30)などの3級アミン化合物)、リン系化合物(より具体的には有機ホスフィン類)などを挙げることができる。
カップリング剤としては、上述の、磁性体粒子の表面処理に用いられるカップリング剤を用いることができる。例えば、シラン系カップリング剤、チタン系カップリング剤、ジルコニア系カップリング剤、アルミニウム系カップリング剤等が挙げられる。カップリング剤を用いる場合、1種のみを用いてもよいし2種以上を併用してもよい。
本実施形態の樹脂組成物は、室温25℃において固形であってよい。成形装置への入れやすさ等の観点から、樹脂組成物の性状は、粉末状、顆粒状またはタブレット状などとすることができる。
樹脂組成物が固形である場合、樹脂組成物の粒径は特に限定されないが、ある程度大きい粒径のほうが、ハンドリング性等の観点で好ましい。例えば、目開きが180μmのふるいを用いて、JIS Z 8815に規定のふるい分け試験方法(乾式、手動ふるい分け)に従ってふるい分けを行ったとき、ふるい上百分率が50%以上となる程度の粒径であることが好ましい。
なお、必要に応じて粉末状の樹脂組成物を打錠し、顆粒状やタブレット状にしてもよい。これにより、トランスファー成形等の樹脂成形に適する樹脂組成物が得られる。また、樹脂組成物を室温(25℃)で固形とすることにより、搬送性や保管性を高めることが可能である。
本実施形態の樹脂組成物の溶融・硬化に関する指標の1つとして、スパイラルフロー試験により測定される流動長を採用することができる。
本実施形態の樹脂組成物の、温度175℃でのスパイラルフロー試験により測定される流動長は、好ましくは50cm以上、より好ましくは60cm以上、さらに好ましくは70cm以上である。樹脂組成物がこのような流動長を有するように処方等を調整することで、より量産適性を高めることができる。
なお、流動長の上限は、例えば、260cmである。
本実施形態の樹脂組成物は、溶融成形法により、所望の形状に成形することができる。例えば、
・上記の樹脂組成物を80~350℃に加熱して溶融物を得る溶融工程と、
・その溶融物を金型に注入する注入工程と、
・金型に注入された前記溶融物を冷却する冷却工程と
により、所望の磁性部材を製造することができる。
なお、加熱の上限温度を350℃としているのは、350℃程度あれば一般の溶融成形においては十分に樹脂組成物を溶融させることができること、また、温度が高すぎると特定粒子中のナノ結晶が成長してしまう可能性があることによる(ナノ結晶が成長しすぎると、磁気特性が低下する場合がある)。
トランスファー成形は、成形品の寸法の制御性や、形状自由度の向上などの点で、他の成形法に比べて好ましい。
本実施形態の樹脂組成物により形成された磁性部材(本実施形態の樹脂組成物を硬化させて形成した磁性部材)、および、その磁性部材を磁性コアまたは外装部材として備えるコイルの態様について説明する。
図1(a)および図1(b)は、本実施形態の樹脂組成物の硬化物で構成された磁性コアを備えるコイル100(リアクトル)を模式的に示した図である。
図1(a)は、上面から見たコイル100の概要を示す。図1(b)は、図1(a)におけるA-A'断面視における断面図を示す。
なお、コイル100は、巻線10と磁性コア20との間に、これらの絶縁を確保する観点から、不図示のインシュレータを介在させた構造としてもよい。
上記のコイルとは別の態様として、本実施形態の樹脂組成物の硬化物で構成された外装部材を備えるコイル(インダクタ)の概要を、図2を参照しつつ説明する。
図2(a)は、コイル100Bの上面からみたコイルの概要を示す。図2(b)は、図2(a)におけるB-B'断面視における断面図を示す。
なお、コイル100Bは、巻線10Bと磁性コア20Bとの間に、これらの絶縁を確保する観点から、不図示のインシュレータを介在させた構造としてもよい。
更に別の態様として、本実施形態の樹脂組成物の硬化物で構成された磁性コアと外装部材を備える一体型インダクタの概要を、図3を参照しつつ説明する。
図3(a)は、一体型インダクタ100Cの上面からみた構造体の概要を示す。図3(b)は、図3(a)におけるC-C'断面視における断面図を示す。
本実施形態の樹脂組成物により成形された磁性部材の、50℃から70℃の範囲における平均線膨張係数α1は、例えば、30ppm/℃以下であり、好ましくは28ppm/℃以下であり、より好ましくは25ppm/℃以下である。これにより、室温近傍の環境下における寸法安定性を向上させることができる。なお、50℃から70℃の範囲における平均線膨張係数α1の下限値は、特に限定されないが、例えば1ppm/℃以上である。
以下、参考形態の例を付記する。
1.
溶融成形用の樹脂組成物であって、
樹脂と、磁性体粒子とを含み、
前記磁性体粒子が、ナノ結晶構造を含む鉄基粒子を含む樹脂組成物。
2.
1.に記載の樹脂組成物であって、
前記鉄基粒子中のFeの含有率が80~92質量%である樹脂組成物。
3.
1.または2.に記載の樹脂組成物であって、
前記ナノ結晶構造が、α-Fe結晶相を含む樹脂組成物。
4.
1.~3.のいずれか1つに記載の樹脂組成物であって、
前記鉄基粒子が、銅を含む樹脂組成物。
5.
1.~4.のいずれか1つに記載の樹脂組成物であって、
前記鉄基粒子が、ニオブおよび/またはホウ素を含む樹脂組成物。
6.
5.に記載の樹脂組成物であって、
前記鉄基粒子がニオブを含み、前記鉄基粒子中のニオブの含有率が2~10質量%である樹脂組成物。
7.
5.または6.に記載の樹脂組成物であって、
前記鉄基粒子がホウ素を含み、前記鉄基粒子中のホウ素の含有率が1~4質量%である樹脂組成物。
8.
1.~7.のいずれか1つに記載の樹脂組成物であって、
さらに、前記磁性体粒子として、前記ナノ結晶構造を含む鉄基粒子以外の粒子を含む樹脂組成物。
9.
1.~8.のいずれか1つに記載の樹脂組成物であって、
樹脂組成物の固形分全体に対する前記磁性体粒子の含有量が90質量%以上である樹脂組成物。
10.
1.~9.のいずれか1つに記載の樹脂組成物であって、
前記磁性体粒子の、体積基準におけるメジアン径が0.5~75μmである樹脂組成物。
11.
1.~10.のいずれか1つに記載の樹脂組成物であって、
前記樹脂が、熱硬化性樹脂を含む樹脂組成物。
12.
11.に記載の樹脂組成物であって、
前記樹脂が、エポキシ樹脂を含む樹脂組成物。
13.
11.または12.に記載の樹脂組成物であって、
さらに、硬化剤を含む樹脂組成物。
14.
1.~13.のいずれか1つに記載の樹脂組成物により成形された磁性部材。
15.
14.に記載の磁性部材を、磁性コアまたは外装部材として備えるコイル。
16.
1.~13.のいずれか1つに記載の樹脂組成物を80~350℃に加熱して溶融物を得る溶融工程と、
前記溶融物を金型に注入する注入工程と、
前記金型に注入された前記溶融物を冷却する冷却工程と
を含む、磁性部材の製造方法。
原材料として、以下の磁性体粒子、樹脂、硬化剤、離型剤および硬化促進剤を準備した。
鉄基粒子1:アモルファス構造の磁性粉(エプソンアトミックス株式会社製、KUAMET6B2、メジアン径D50:25μm)
鉄基粒子2:ナノ結晶構造(α-Fe結晶相)を含む磁性粉(エプソンアトミックス株式会社製、KUAMETNC1、メジアン径D50:25μm)
鉄基粒子3:カルボニル鉄粉(BASF社製、CIP-HQ、メジアン径D50:2μm)
エポキシ樹脂1:トリスフェニルメタン型エポキシ樹脂(三菱ケミカル株式会社製、E1032H60、室温25℃で固形)
エポキシ樹脂2:ビスフェノールA型エポキシ樹脂(三菱ケミカル株式会社製、YL6810、室温25℃で固形)
フェノール樹脂:ノボラック型フェノール樹脂(住友ベークライト株式会社製、PR-HF-3、室温25℃で固形)
合成ワックス(クラリアントケミカルズ株式会社製、エステルワックスWE-4)
イミダゾール系硬化促進剤(四国化成工業株式会社製、キュアゾール2PZ-PW)
まず、表2に示される原料成分およびその配合比率に従い、各原料成分をミキサーにより混合した。次いで、得られた混合物をロール混練して混練物を得た。その後、その混練物を冷却、粉砕して粉体状の樹脂組成物を得た。
各実施例の樹脂組成物を、目開きが180μmのふるいを用いて、JIS Z 8815に規定のふるい分け試験方法(乾式、手動ふるい分け)に従ってふるい分けを行った。全ての樹脂組成物において、ふるい上百分率は50%以上であった(大まかに言うと、樹脂組成物の50%以上が、粒径180μm以上であった)。
(鉄損(50mT,50kHz))
各実施例及び比較例の樹脂組成物を、低圧トランスファー成形機(コータキ精機株式会社製「KTS-30」)を用いて、金型温度175℃、注入圧力9.8MPa、硬化時間120秒間で注入成形し、外径27mmΦ、内径15mmΦ、厚み3mmのリング状成形品を得た。次いで、得られたリング状成形品を175℃、4時間で後硬化した。
これにより得られたリング状試験片に対して、交流直流磁化特性記録装置(メトロン技研株式会社製、MTR-3368)を用いて、励起磁束密度Bm:50mT、測定周波数:50kHzにおけるヒステリシス損Wh(kW/m3)及び渦電流損We(kW/m3)を測定した。そして、ヒステリシス損Whと渦電流損Weの和を鉄損(kW/m3)として算出した。
鉄損の値が小さいほど、磁気特性が良好であることを表す。
各実施例および比較例の樹脂組成物を用いてスパイラルフロー試験を行った。
試験は、低圧トランスファー成形機(コータキ精機株式会社製「KTS-15」)を用いて、EMMI-1-66に準じたスパイラルフロー測定用の金型に、金型温度175℃、注入圧力6.9MPa、硬化時間120秒の条件で封止用樹脂組成物を注入し、流動長を測定した。
得られた樹脂組成物を低圧トランスファー成形機(コータキ精機株式会社製「KTS-30」)を用いて、金型温度175℃、注入圧力9.8MPa、硬化時間120秒間で注入成形し、15mm×4mm×4mmの成形品を得た。次いで、得られた成形品を175℃、4時間で後硬化して試験片を作製した。
そして、得られた試験片に対して、熱機械分析装置(セイコーインスツル社製、TMA100)を用いて、測定温度範囲0℃~400℃、昇温速度5℃/分の条件下で、ガラス転移温度(℃)、50℃から70℃における平均線膨張係数α1(ppm/℃)、270℃から290℃における平均線膨張係数α2(ppm/℃)を測定した。
・ナノ結晶構造を含む鉄基粒子(鉄基粒子2)を含む実施例1~3の樹脂組成物を、溶融成形(トランスファー成形)して得られた磁性部材の鉄損の値は、鉄基粒子2を含まない比較例1の樹脂組成物を溶融成形して得られた磁性部材の鉄損の値よりも小さかった。つまり、磁気性能が良化していることが示された。また、組成物中のナノ結晶構造を含む鉄基粒子(鉄基粒子2)の量が多いほど、鉄損は小さくなる傾向が読み取れる。
・実施例1~3の樹脂組成物は、スパイラルフロー試験での流動長が十分長かった。つまり、実施例1~3の樹脂組成物は、溶融成形による磁性部材の形成に好ましく使用できることが示された。
・実施例1~3の樹脂組成物を成形して得られた磁性部材のガラス転移温度は、比較例1の組成物のものと同等かそれ以上であった。つまり、ナノ結晶構造を含む鉄基粒子を用いることで、磁性部材の耐熱性が大きく低下する等の不都合は無かった。
・実施例1~3の樹脂組成物を成形して得られた磁性部材の平均線膨張係数α1および平均線膨張係数α2の値は、磁性部材の寸法精度などの点で特段の問題となるレベルではなかった。
20 磁性コア
30 外装部材
100 コイル
10B 巻線
20B 磁性コア
30B 外装部材
100B コイル
10C 巻線
20C 磁性コア
30C 外装部材
100C 一体型インダクタ
Claims (11)
- 金型に樹脂組成物の溶融物を注入する際の圧力が1~20MPaであるトランスファー成形用の樹脂組成物であって、
樹脂と、磁性体粒子と、硬化剤とを含み、
前記磁性体粒子が、ナノ結晶構造を含む鉄基粒子を含み、
樹脂組成物の固形分全体に対する前記磁性体粒子の含有量が90質量%以上であり、
前記磁性体粒子の、レーザ回折/散乱式粒子径分布測定装置を用いた測定により求められる、体積基準におけるメジアン径が0.5~75μmであり、
前記樹脂が熱硬化性樹脂を含み、前記熱硬化性樹脂がエポキシ樹脂を含み、
前記硬化剤は、フェノール化合物を含む樹脂組成物。 - 請求項1に記載の樹脂組成物であって、
前記鉄基粒子中のFeの含有率が80~92質量%である樹脂組成物。 - 請求項1または2に記載の樹脂組成物であって、
前記ナノ結晶構造が、α-Fe結晶相を含む樹脂組成物。 - 請求項1~3のいずれか1項に記載の樹脂組成物であって、
前記鉄基粒子が、銅を含む樹脂組成物。 - 請求項1~4のいずれか1項に記載の樹脂組成物であって、
前記鉄基粒子が、ニオブおよび/またはホウ素を含む樹脂組成物。 - 請求項5に記載の樹脂組成物であって、
前記鉄基粒子がニオブを含み、前記鉄基粒子中のニオブの含有率が2~10質量%である樹脂組成物。 - 請求項5または6に記載の樹脂組成物であって、
前記鉄基粒子がホウ素を含み、前記鉄基粒子中のホウ素の含有率が1~4質量%である樹脂組成物。 - 請求項1~7のいずれか1項に記載の樹脂組成物であって、
さらに、前記磁性体粒子として、前記ナノ結晶構造を含む鉄基粒子以外の粒子を含む樹脂組成物。 - 請求項1~8のいずれか1項に記載の樹脂組成物により成形された磁性部材。
- 請求項9に記載の磁性部材を、磁性コアまたは外装部材として備えるコイル。
- 請求項1~8のいずれか1項に記載の樹脂組成物を80~350℃に加熱して溶融物を得る溶融工程と、
前記溶融物を金型に注入する注入工程と、
前記金型に注入された前記溶融物を冷却する冷却工程と
を含む、磁性部材の製造方法。
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