JP4922075B2 - 生体測定装置 - Google Patents
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Description
これら筋組織硬度計の中には、生体に当接させる主針と、この主針を覆う副筒とを備えているものが知られている(例えば、特許文献1参照。)。そして、副筒は、主針に対して進退可能に設けられており、付勢部材により先端側に常に付勢されている。
このような構成のもと、被測定部位の周辺を副筒の先端面で押さえることにより皮膚にテンションをかけた状態で、皮膚に対して主針を押し込む。そして、そのときの主針の圧力を測定することにより、生体の筋組織の硬度が測定される。
また、例えば特許文献1に記載の筋組織硬度計を圧痛計として利用しようとしても、痛覚の度合いを精度よく測定することができないという問題がある。なぜなら、筋組織の硬度を測定する際には、副筒により被測定部位の周辺にテンションをかける必要があるが、痛覚の度合いを測定する際には、主針の先端面のみの小さな領域で圧力をかけないと、被測定者がどこで痛みを感じるのかが分かり難くなってしまうからである。
本発明は、生体に圧力を加えることにより前記生体の筋組織の硬度を測定する筋組織硬度計と、前記生体に圧力を加えることにより前記生体の痛覚の度合いを測定する圧痛計とが兼用された生体測定装置であって、前記生体に当接される第一の当接面を有し、前記生体に圧力を加えるための当接部と、前記生体に当接される第二の当接面を有し、前記第二の当接面が、前記第一の当接面に対して略面一に配された面一位置と前記第一の当接面に対して後退した後退位置との間で往復動するように支持された補助部と、前記第二の当接面が前記後退位置に配された状態で前記補助部をロックするロック機構とを備えることを特徴とする。
以下、本発明の実施形態における生体測定装置について、図面を参照して説明する。
図1は、本発明の実施形態としての生体測定装置を示したものである。
生体測定装置1は、直方体形状の装置本体部2と、この装置本体部2にケーブル8を介して接続されたプローブ3とを備えている。
装置本体部2の天面には、各種情報を表示する矩形状の表示部(報知部)6が設けられている。
表示部6は、例えば液晶からなるものである。
また、装置本体部2の天面には、各種操作を行うための本体操作部7が設けられている。
また、プローブ本体部15は、把持部14の長手方向と交差する方向に向けられている。
プローブ本体部15の開放端には、円筒状の支持筒部(支持部)16が設けられている。支持筒部16の基端部には、プローブ本体部15の開放端と同径の基端フランジ21が設けられている。基端フランジ21は、支持筒部16の径方向外方に延ばされている。そして、基端フランジ21がプローブ本体部15の開放端を覆うようにして、支持筒部16が取り付けられている。
また、図3に示すように、支持筒部16の先端部には、径方向内方に向けられた先端フランジ27が設けられている。
支持筒部16の筒孔25内には、円筒状の補助筒部(補助部)26が挿通されている。補助筒部26の外周面には、図4に示すように、補助筒部26の長手方向に延びる一対の第一の長溝(ロック機構)32が設けられている。第一の長溝32は、直線状に延ばされており、補助筒部26の中心部を挟んで対向配置されている。
そして、それぞれの第一の長溝32内に、突起部22が配されており、これら突起部22が第一の長溝32内を相対的に移動するようになっている。これにより、補助筒部26は、支持筒部16の軸線方向に往復動可能に支持されている。
また、補助筒部26の先端部には、先端フランジ31が設けられている。
主針部37は、支持筒部16内で軸線方向に移動可能に支持されている。また、主針部37は、有底円筒状の外郭部45と、円柱状の芯部46とを備えている。そして、外郭部45内を芯部46が挿通しており、芯部46は軸線方向に往復動可能に支持されている。
外郭部45は、小径部45aと、この小径部45aの基端部に設けられた大径部45bとを備えている。これら小径部45aと大径部45bとは一体的に形成されている。小径部45aの内周面には、段差部50が形成されている。
また、芯部46外周面には、段差部51が形成されている。そして、段差部50,51同士が当接することにより、芯部46が外郭部45の先端から抜け落ちることが防止されるようになっている。
また、大径部45b内には、例えば半導体からなる第二の圧力センサ53が設けられている。そして、先端チップ40が押圧されると、外郭部45に対して芯部46が後方側に移動し、このときの芯部46の圧力を第二の圧力センサ53が測定するようになっている。
さらに、第二の圧力センサ53の後方であって、大径部45bの外底面には、第一の圧力センサ54が設けられている。そして、補助筒部26と先端チップ40が押圧されると、主針部37が支持筒部16に対して後方側に移動し、このときの主針部37の圧力を第一の圧力センサ54が測定するようになっている。
また、補助筒部26を基端側に向けて押圧すると、図5に示すように、補助筒部26がコイルばね43の付勢力に抗して、支持筒部16内に没する方向に移動するようになっている。このとき、突起部22が第一の長溝32内を相対的に移動する。そして、突起部22が途中位置L1に配された状態で、補助筒部26の軸線を中心として補助筒部26を回転させると、突起部22が第二の長溝33内に配されて、第二の長溝33内を相対的に移動するようになっている。さらに、突起部22が途中位置L2に配された状態で、補助筒部26を解放する(手を離す)と、コイルばね43の付勢力によって補助筒部26が前方に付勢されていることから、補助筒部26が前方に移動し、突起部22が凹部36内に配される。これにより、補助筒部26が支持筒部16内に没した位置で保持される。このとき、補助筒部26の先端面26aは、先端チップ40の先端面40aに対して、後方側に後退した位置に配されており、このときの補助筒部26の配された位置を後退位置P2というものとする。
図6は、生体測定装置1を機能ごとに示すブロック図である。
装置本体部2は、装置全体を制御する制御部57を備えている。制御部57には、表示部6及び本体操作部7が接続されている。
また、制御部57には、プローブ3内の第二の圧力センサ53及び第一の圧力センサ54が接続されている。また、制御部57には応答スイッチ10が接続されている。さらに、制御部57には、各種情報を記憶するメモリ58が接続されている。メモリ58には、第一の圧力センサ54の押圧力の閾値が予め記憶される。
なお、メモリ58には、使用者が本体操作部7を操作することによって、第一の圧力センサ54の閾値が予め記憶されているものとする。
まず、生体測定装置1を筋組織硬度計として使用するときには、図7に示すように、補助筒部26を面一位置P1に配する。そして、先端チップ40の先端面40aと、補助筒部26の先端面26aとを被測定箇所に当接させて、生体測定装置1を押し込んでいく。
すると、補助筒部26の先端面26aが皮膚にテンションを与え、その状態で、先端チップ40が皮膚内に押されていく。このとき、反作用によって、先端チップ40及び補助筒部26に対して、後方側に押圧力が加えられる。
それとともに、補助筒部26に対する押圧力は、コイルばね43を介して主針部37に間接的に加えられる。そのため、主針部37が支持筒部16に対して後方に移動し、第一の圧力センサ54に押圧力が加えられる。このとき、第一の圧力センサ54は、その押圧力に応じて測定信号を出力する。
これにより、筋組織の硬度が測定され記憶される。
すると、反作用により先端チップ40に対して後方側に押圧力が加えられる。
これにより、痛覚の度合いが測定され記憶される。
また、筋組織硬度計と圧痛計とが兼用されていることから、管理負担を軽減させることができる。
また、第一の長溝32、第二の長溝33及び突起部22が設けられていることから、簡易な構成により補助筒部26を確実にロックすることができる。
また、凹部36が設けられていることから、ロック状態を確実に保持することができる。
ここで、被験者が痛みを感じたときに口頭で伝えてもらうようにすると、痛みを感じた瞬間と口頭によって言葉を発する瞬間とのギャップが生じてしまうため、精度よく測定することは困難である。また、動作によって伝えてもらうようにすると、測定者がその動作を見てから、表示部6の表示を見るまでの間にギャップが生じてしまうため、精度の高い測定が困難であることには変わりはない。
本実施形態における生体測定装置1によれば、応答スイッチ10の押圧という簡単な操作だけで、被験者にタイミングを容易に知らしめることができ、高精度な測定を行うことができる。
また、凹部36を設けるとしたが、これはなくてもよい。すなわち、突起部22を第2の長溝33内に配するだけでも補助筒部26をロックすることができる。ただし、凹部36を設けた方が、ロック状態を確実に保持することができる点で好ましい。
また、応答スイッチ10を設けるとしたが、これはなくてもよい。ただし、応答スイッチ10を設けた方が、高精度な測定を行うことができる点で好ましい。
また、応答スイッチ10の応答を表示部6により報知するものとしたが、これに限ることはなく、適宜変更可能である。例えば、音声や振動などにより報知するものでもよい。
なお、本発明の技術範囲は上記の実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、種々の変更を加えることが可能である。
6 表示部(報知部)
10 応答スイッチ(応答操作部)
16 支持筒部(支持部)
26 補助筒部(補助部)
26a 先端面(第二の当接面)
22 突起部(突部、ロック機構)
32 第一の長溝(ロック機構)
33 第二の長溝(ロック機構)
40 先端チップ(当接部)
40a 先端面(第一の当接面)
57 制御部
P1 面一位置
P2 後退位置
Claims (4)
- 生体に圧力を加えることにより前記生体の筋組織の硬度を測定する筋組織硬度計と、前記生体に圧力を加えることにより前記生体の痛覚の度合いを測定する圧痛計とが兼用された生体測定装置であって、
前記生体に当接される第一の当接面を有し、前記生体に圧力を加えるための当接部と、
前記生体に当接される第二の当接面を有し、前記第二の当接面が、前記第一の当接面に対して略面一に配された面一位置と前記第一の当接面に対して後退した後退位置との間で往復動するように支持された補助部と、
前記第二の当接面が前記後退位置に配された状態で前記補助部をロックするロック機構と
を備えることを特徴とする生体測定装置。 - 前記第二の当接面が前記往復動するように前記補助部を支持する支持部を備え、
前記ロック機構は、
前記補助部又は前記支持部のいずれか一方に形成され、かつ前記第二の当接面の往復動方向に延びる第一の長溝と、
前記第一の長溝から前記往復動方向に交差する方向に延びる第二の長溝と、
前記補助部又は前記支持部の他方に形成され、かつ前記第一の長溝又は前記第二の長溝に配される突部とを備えることを特徴とする請求項1に記載の生体測定装置。 - 応答信号を出力する応答操作部と、
前記応答信号の出力を報知する報知部と、
前記報知部の駆動を制御する制御部とを備え、
前記制御部は、前記応答操作部から応答信号が入力されると、前記報知部を駆動することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の生体測定装置。 - 前記当接部が、交換可能であることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の生体測定装置。
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