JP4921334B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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本発明は複写機,プリンタ,ファクシミリ等の画像形成装置に関する。
複写機、プリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置は、普通紙やOHP紙等の記録媒体上に画像を形成する工程を有し、この工程を行う様々な画像記録方式が実現されている。これらの画像記録方式の中でも高速性、画像品質、コストなどから画像形成装置に広く採用されているのが電子写真方式である。
電子写真方式では、普通紙やOHP紙等の記録媒体上に未定着トナー像を形成し、この未定着トナー像を熱と圧力で記録媒体に固定する定着工程がある。この定着工程を行う定着装置としては、高速性、安全性等の面からヒートローラ方式が現在最も多く採用されている。
ヒートローラ方式とは、ハロゲンヒータなどの発熱部材により加熱される定着ローラと、この定着ローラに対向して配置される加圧ローラとを圧接させてニップ部と呼ばれる相互圧接部を形成し、定着ローラと加圧ローラとの間に記録媒体を通過させて記録媒体に加熱及び加圧を行って記録媒体上の未定着トナー像を定着させる方式である。
定着ローラは、鉄やアルミなどの金属ローラを主に使用しており、熱容量が大きい。このため、定着ローラは、使用可能温度である約180℃前後まで昇温させるには数分から十数分の長い立上げ時間が必要であるという欠点がある。
そこで、画像形成装置では、使用者が画像形成を行わない待機時にも、定着ローラを加熱するための発熱部材に電力を供給し、定着ローラの温度を使用可能温度よりやや低い予熱温度に保っている。これにより、定着ローラは待機状態からすぐに使用可能温度まで立ち上がるため、使用者が定着ローラの昇温を待つことがない。
しかし、画像形成装置を使用していない待機時にも画像形成には直接必要のない、いわば余分な電力を待機時に消費することになる。そして、この待機時消費エネルギーは画像形成装置の消費エネルギーの約7〜8割に上るという調査結果もある。
近年、環境保護意識の高まりから各国で省エネルギー規制が制定されている。国内では省エネルギー法が改正されて強化され、米国でもエナジースターやZESM(Zero Energy Star Mode)などの省エネルギープログラムが制定されている。
これらの規制やプログラムに対応するべく省電力化を図る際には、待機時消費エネルギーを削減すると、省エネルギー効果が大きい。このため、画像形成装置の未使用時の待機時電力供給をゼロにすることが望ましい。
しかし、画像形成装置は、従来の定着装置の構成のままで待機時の電力をゼロにすると、再立上げ時には定着ローラの昇温時間が数分かかってしまい、待ち時間が長く使用者の使い勝手が悪化してしまう。このため、速やかに定着ローラ温度を上昇させる定着装置の構成が、省エネルギーの画像形成装置を実現する上で必要とされ、例えば、上記ZESMでは再立上げには10秒以下が要求されている。
定着ローラの昇温時間を短くするためには、定着ローラを加熱するための発熱部材への単位時間当りの投入エネルギーすなわち定格電力を大きくすると良い。実際に、画像形成速度の速い高速機(画像形成速度の速い画像形成装置)には電源電圧を200Vにして対応しているものもある。しかし、日本国内の一般的なオフィスでは、電源は100V15Aが一般的で1500Wが上限であり、画像形成装置を200Vの電源に対応させるには画像形成装置設置場所の電源関連に特別な工事を施す必要があり、これは一般的な解決法とはいえない。
また、100V15Aの商用電源を2系統用いて全投入電力を上げる画像形成装置の製品も実用化されているが、2系統のコンセントが近くにあるところでないと画像形成装置を設置することができない。このため、これまでは定着ローラを短時間で昇温させようとしても、定着装置への投入エネルギーの上限は上げられないのが実状であった。
定着装置への最大供給電力を増やすことで画像形成装置の省エネルギーを実現するために、補助電源装置を用いる定着装置の構成が提案されている。充電可能な補助電源装置としては、鉛蓄電池及びカドニカ電池が代表的なものである。
しかし、二次電池は、充放電を繰り返すと劣化して容量が低下していき、大電流で放電するほど寿命が短くなるという性質を持つ。一般的に大電流で長寿命とされているカドニカ電池でも、充放電の繰り返し回数は約500〜1000回程度であり、一日に20回の充放電を繰り返すと一ヶ月程度で電池の寿命が来てしまうことになる。これでは電池交換の手間がかかるとともに、電池代などのランニングコストも非常に高くつくことになってしまう。さらに、充電時間も大容量の電池をフルに充電するには数時間を要するために一日に何度も充放電を繰り返す用途には使用できず、実用上は実現が困難であった。
上記二次電池では実用的な補助電源装置を実現できないため、特許文献1において、電気二重層キャパシタなどの大容量のコンデンサ(キャパシタ)を補助電源装置として用いた技術が提案されている。大容量のコンデンサは、大きく次の有利な特徴を有する。
1)充放電の繰り返し回数が数万回以上でほぼ無制限であり、充電特性の劣化がほとんどなく定期的なメンテナンスが不要である。
2)充電時間が、二次電池であるバッテリーで数時間を要するのに対して数秒から数十秒程度にすることが可能である。
また、電気二重層キャパシタでは、数十から数百アンペアの大電流を流すことが可能であるため、短時間での電力供給が可能である。
このように、大容量のキャパシタを補助電源装置として用いると、定着装置が立ち上がる数秒から数十秒の短時間に商用電源の電力の限界を超える電力を定着装置に供給することができる。このため、立上げ時間の短い定着装置を信頼性と耐久性が高く実現することが可能である。
特許文献2には、大容量のキャパシタの電力を供給する際にスイッチング回路によりキャパシタ電圧を降圧することにより長時間安定した電力を供給する技術が記載されている。この技術は、複写機等の画像形成装置の立上げ時に補助電源装置の電力を供給する構成である。
図5は、補助電源装置による電力を利用した定着装置の各例を示す。図5(a)に示す定着装置は、主電源装置から電力が供給されて発熱する主発熱部材6aと、通紙時発熱用の補助発熱部材6bと、立上げ時発熱用の補助発熱部材6cとからなる発熱部材6を加熱部材21内に備え、補助発熱部材6b、6cには補助電源装置から電力が供給される。この定着装置を用いると、主電源装置4及び補助電源装置5の両方からの電力を同時に発熱部材6に供給することで、主電源装置4による供給電力を上回る大量の電力を発熱部材6に供給できる。
このため、図6に示すように加熱部材21の温度上昇時間は、主電源装置のみを用いる場合よりも、主電源装置と補助電源装置を同時に用いる場合の方が加熱部材21の昇温時間を短くすることができる。省エネルギーを推進するためには、加熱部材21の短時間昇温は非常に重要な課題であり、商用電源の定格電力以上の電力を発熱部材6に投入することで加熱部材21の短時間昇温を可能とする図5(a)に示した定着装置は非常に有用である。
図5(b)に示す定着装置は、図5(a)に示した定着装置において、主発熱部材6aの代りに、サイズの小さい被加熱体が連続的に通過する際に加熱部材21の被加熱体非通過域が異常な高温となる非通紙部昇温の問題に対応するために加熱部材21の中央部と端部に対応して設けられた発熱範囲の異なる主発熱部材6a-1,6a-bを二本備えており、加熱部材21としての定着ローラ内に計四本の発熱部材6a-1,6a-b 、6b、6cを入れている。
特開2000−315567 特開2003−140484
画像形成装置は、上記補助電源装置を用いた定着装置を搭載することにより、省エネルギーで立上げ時間の非常に短いものを実現することができる。また、定着装置の短時間昇温を促進するには、定着装置への投入電力を大きくする方法と、定着装置の熱容量を小さくする方法がある。そのため、上記従来技術に熱容量の小さい薄肉の定着ローラを使用することで、より短時間の昇温が可能である。
1分間の通紙枚数が60枚を越えるような高速機の場合、定着ローラの熱量が普通紙等の記録媒体により大量に奪われるため、熱容量の小さい薄肉定着ローラの表面温度は、立上げ直後の連続通紙により、直ぐに必要定着温度以下にまで落ち込んでしまい、高速機には薄肉定着ローラを使用できないという課題があったが、補助電源装置の電力を立上時だけではなく、通紙による温度落込み時に投入することで、その課題を解決することができ、高速機における大幅な立上げ時間の短縮及び省エネルギーが可能となる。
しかしながら、大容量のコンデンサと薄肉定着ローラを用いた画像形成装置を開発するにあたって、より性能を向上させる上で以下のような課題が明らかになった。
補助電源装置の電力を投入する定着装置では、定着ローラ内に補助電源装置用の発熱部材を具備する方式が一般的である。従って、補助電源装置による電力を定着装置に立上げ時と通紙時に投入する画像形成装置では、その必要とされる電力量の違いから立上げ用と通紙時用のそれぞれ抵抗の異なる発熱部材を具備することで投入電力を調整している。
これらの発熱部材に定着ローラ内の主電源装置用の発熱部材を併せると、定着ローラ内に計三本の発熱部材を入れることになる。また、補助電源装置が必要とされる高速な画像形成装置では、サイズの小さい記録媒体が定着装置を連続的に通過する際に、定着ローラの記録媒体非通過域が異常な高温となる非通紙部昇温の問題に対応するために、定着ローラの中央部と端部とに対応して発熱範囲の異なる発熱部材を二本設けることが一般的であり、定着ローラ内に計四本の発熱部材を入れるケースもある。
定着ローラ内に発熱部材を四本も入れることは、小径の定着ローラではスペース的に困難で、定着ローラの薄肉化と低熱容量化に有効な小径化との相乗効果を発揮できない。
本発明の目的は、補助電源装置用の発熱部材の本数を増やすことなく、用途に応じて適切な電力を補助電源装置から発熱部材に供給することができる定着装置を有する画像形成装置を提供することを目的とする。
本発明の他の目的は、短時間立上げを可能とし、用途に応じて適切な電力を補助電源装置から発熱部材に供給することができる定着装置を有する画像形成装置を提供することを目的とする。
本発明の他の目的は、用途に応じて補助電源装置の供給電力の電圧を調整することができる定着装置を有する画像形成装置を提供することを目的とする。
本発明の他の目的は、加熱効率の高い定着装置を有する画像形成装置を提供することを目的とする。
本発明の他の目的は、画像形成装置の動作状態に応じて適切な補助電源装置の電力を供給することができる定着装置を有する画像形成装置を提供することを目的とする。
本発明の他の目的は、短時間立上げと被加熱体通過時の適切な補助電源装置の電力供給を行うことができる定着装置を有する画像形成装置を提供することを目的とする。
本発明の他の目的は、被加熱体の種類に応じて適切な補助電源装置の電力を供給することができる定着装置を有する画像形成装置を提供することを目的とする。
本発明の他の目的は、補助電源装置の充電時間を短時間にし、なおかつ補助電源装置を長寿命化することができる定着装置を有する画像形成装置を提供することを目的とする。
本発明の他の目的は、立上げ時間が短く、低コストで小型な定着装置を有する画像形成装置を提供することを目的とする。
本発明の他の目的は、定着部材の小径化を図ることができ、低熱容量化に伴う更なる省エネルギー化が可能となる画像形成装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に係る発明は、磁束を発生させるコイルと、前記磁束により発熱する発熱層とを有する定着装置を備える画像形成装置において、補助電源装置の電力を主電源装置の電力と重畳させて前記コイルに供給し、前記補助電源装置の供給電力を前記画像形成装置の立上げ時に第一の所定の電力で前記コイルに供給する大電力モードと、前記補助電源装置の供給電力を前記定着装置の被加熱体加熱時に前記第一の所定の電力よりも小さい第二の所定の電力で前記コイルに供給する小電力モードと、前記補助電源装置の供給電力を前記コイルに供給しない電力非供給モードとを有し、前記画像形成装置の動作状態に応じて前記大電力モードと、前記小電力モードと、前記電力非供給モードとのいずれかを選択し、前記補助電源装置の供給電力を調整する電力調整手段と、前記画像形成装置の動作状態に応じて前記電力調整手段を制御する制御装置とを具備し、前記電力調整手段として変圧装置を有し、該変圧装置は、変圧動作時には前記補助電源装置の電圧を昇圧して供給し、変圧を行わない動作時には前記補助電源装置の電圧をそのまま供給し、前記制御装置は前記電力調整手段を制御して前記補助電源装置の供給電力を調整させ、前記変圧装置がDC/DCコンバータであり、前記制御装置は前記大電力モードと、前記小電力モードと、前記電力非供給モードとのいずれかを選択して前記DC/DCコンバータを、前記小電力モードであって変圧を行わない動作状態と、前記大電力モードであって昇圧を行う変圧動作状態と、前記電力非供給モードであるオフ状態のいずれかに制御するものである。
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の画像形成装置において、前記主電源装置からの交流電圧を整流する整流回路と、前記整流回路の出力を高周波電流に変換して前記コイルに流すことによって前記コイルから磁束を発生させるインバータ回路とを有し、前記補助電源装置の直流電力を前記整流回路の出力に重畳させるものである。
請求項3に係る発明は、請求項1または2に記載の画像形成装置において、被加熱体の種類に応じて前記補助電源装置の供給電力を調整するものである。
請求項4に係る発明は、請求項1乃至3のいずれか1つに記載の画像形成装置において、前記補助電源装置がキャパシタであるものである。
本発明によれば、補助電源装置用の発熱部材の本数を増やすことなく、用途に応じて適切な電力を補助電源装置から発熱部材に供給することができる。
本発明によれば、短時間立上げを可能とし、用途に応じて適切な電力を補助電源装置から発熱部材に供給することができる。
本発明によれば、用途に応じて補助電源装置の供給電力の電圧を調整することができる。
本発明によれば、加熱効率が高くなる。
本発明によれば、画像形成装置の動作状態に応じて適切な補助電源装置の電力を供給することができる。
本発明によれば、短時間立上げと被加熱体通過時の適切な補助電源装置の電力供給を行うことができる。
本発明によれば、被加熱体の種類に応じて適切な補助電源装置の電力を供給することができる。
本発明によれば、補助電源装置の充電時間を短時間にし、なおかつ補助電源装置を長寿命化することができる。
本発明によれば、立上げ時間が短く、低コストで小型になる。
本発明によれば、定着部材の小径化を図ることができ、低熱容量化に伴う更なる省エネルギー化が可能となる。
本発明によれば、発熱部を磁気誘導加熱するので、発熱手段に抵抗発熱体を用いた場合よりも加熱効率を上げることができる。
本発明によれば、補助電源装置の電力を主電源装置の電力と重畳させて誘導加熱コイルに供給するため、主電源装置用の誘導加熱コイルと補助電源装置用の誘導加熱コイルに同時に電力を供給した際に、両誘導加熱コイルの高周波電流の間の周波数差により発生する干渉音,両誘導加熱コイルの相互誘導の問題も無く、また、インバータ回路,誘導加熱コイルも一つでよくなるため、低コストな定着装置を有する画像形成装置の提供が可能となる。
図8は本発明の一参考形態である画像形成装置を示す。この画像形成装置は床面に載置して使用できるように全高が高く設定され、その全体が上部と下部とから構成されている。上記上部は、その上方に設けられた図示しない自動原稿搬送装置と、その下方に設けられた詳細を図示しない光学要素からなる光学ユニットとを有し、さらにその下方に位置する作像系の各ユニットを有している。上記下部は、複数のサイズの記録媒体(普通紙、HP紙等の記録部材)Pがそれぞれ載置された複数の給紙トレイ40が収納された給紙ユニットを有している。
図8において、符号41は回転体からなる像担持体の一例であるドラム形状の感光体を示している。この感光体41のまわりには、矢印で示す向きの回転方向順に、帯電ローラからなる帯電装置42、露光手段の一部を構成するミラー43、現像ローラ44aを備えた現像手段44、記録部材Pとしての転写紙に感光体41上の現像画像を転写する転写装置48、感光体41の周面に摺接するブレード46aを具備したクリーニング手段46などが配置されている。感光体41の表面は帯電装置42と現像ローラ44aとの間でミラー43を介して露光光Lbが走査されるようになっている。この露光光Lbの照射位置を露光部45と呼ぶ。
48は感光体41の下面と対向している転写装置を示し、この転写装置48と対向している感光体41の部位が転写部47である。この転写部47のさらに転写紙搬送方向上流側の位置には一対のレジストローラ49が設けられている。複数の給紙トレイ40のうちの選択された給紙トレイに収納された記録部材Pは、給紙コロ51により送り出されて搬送ガイドにより案内され、レジストローラ49へ搬送される。転写部47のさらに転写紙搬送方向下流の位置には、定着装置20が配置されている。
この画像形成装置において、画像形成は次のようにして行われる。感光体41が図示しない駆動部により回転駆動されて回転を始め、この回転中に感光体41が暗中において帯電装置42により均一に帯電され、露光手段により露光光Lbが感光体41の露光部45に照射されて走査されることで、作成すべき画像に対応した静電潜像が形成される。この静電潜像は、感光体41の回転により現像装置44に移動してきて、ここでトナーにより可視像化されてトナー像が形成される。
一方、給紙コロ51により給紙トレイ40上の記録部材としての転写紙Pの送給が開始され、破線で示す搬送経路を経て一対のレジストローラ49の位置で一旦停止し、感光体41上のトナー像と転写部47で合致するように送り出しのタイミングを待つ。このタイミングが到来すると、レジストローラ49の所に停止していた転写紙Pはレジストローラ49から送り出され、転写部47に向けて搬送される。
感光体41上のトナー像と転写紙Pとは転写部47で合致し、転写装置48による電界により感光体41上のトナー像が転写紙P上に転写される。
こうして感光体41及びそのまわりのユニット42、44、48、46、露光手段からなる作像系としての画像形成部で形成されたトナー像が転写されてこれを担持した転写紙Pは定着装置20に向けて送り出される。転写紙P上のトナー像は定着装置20を通過する間に転写紙Pに定着されて排紙部52に排紙される。
また、画像形成装置は両面モードで転写紙Pの両面に画像が形成される。両面モードで表面に上述のようにトナー像が形成された転写紙は図示しない分岐爪により自動両面装置39へ搬送されてスイッチバック反転で表裏が反転され、自動両面装置39はその転写紙をレジストローラ49へ再給紙する。
一方、転写部47で転写されずに感光体41上に残った残留トナーは、感光体41の回転と共にクリーニング装置46に至り、このクリーニング装置46を通過する間に清掃されて次の画像形成に備える。
図1は定着装置20の回路構成を示し、図2は定着装置20の横断面を示す。主電源装置4は、商用電源から電力が供給される電力源であり、コンセントに接続することで電力を供給することができる。補助電源装置5は、電気二重層キャパシタ5aと、主電源装置4からの電力により電気二重層キャパシタ5aの充電を行う充電器とにより構成されている。電気二重層キャパシタには以下の特徴があり、定着装置20の補助電源装置5として非常に優れている。
1)充放電の繰り返し回数が数万回以上でほぼ無制限であり、充電特性の劣化がほとんどなく定期的なメンテナンスが不要である。
2)充電時間が、二次電池であるバッテリーで数時間を要するのに対して数秒から数十秒程度にすることが可能である。また、数十から数百アンペアの大電流を流すことが可能であり、短時間での電力供給が可能である。
加熱手段としての加熱部材21は主発熱部材6aと補助発熱部材6bとからなる発熱部材6が内部に配置されている。本参考形態では、主発熱部材6aと補助発熱部材6bはハロゲンヒータを使用した。また、加熱部材21には薄肉定着ローラを使用する。薄肉定着ローラ21は、厚さ0.7mmのアルミの芯金と、該芯金の外側に離型層として厚さ0.02mmのテフロン(登録商標)層を持ち、直径が40mmである。薄肉定着ローラ21は、熱容量が非常小さいために短時間の昇温が可能である。
加圧部材22は、薄肉定着ローラ21に圧接され、被加熱体Pに圧力を加える加圧部材である。被加熱体Pは、加熱部材21と加圧部材22が構成するニップ部を通過することにより、加熱と加圧によりトナー像が定着される。主発熱部材6aは主電源装置4から電力が供給されて発熱し、補助発熱部材6bは補助電源装置5から電力が供給されて発熱する。
参考形態では、補助電源装置5には500F,2.5Vのキャパシタセル32個をまとめた80Vのキャパシタモジュールが収容されている。補助電源装置5の電力を定着装置20の通紙時に使用する際には補助電源装置5の電圧をそのまま使用し、定着装置20の立上げ時に使用する際には補助電源装置5の電圧を電力調整手段としてのDC/DCコンバータ7より140Vにまで昇圧させて使用する。補助電源装置5は、変圧動作時には補助電源装置5の電圧を140Vにまで昇圧して補助発熱部材6bに供給し、変圧を行わない動作時には補助電源装置5の電圧を80Vのまま補助発熱部材6bに供給し、かつオフ時には補助電源装置5の電圧を補助発熱部材6bに供給しない構成となっている。補助電源装置5の電圧を80Vで使用する場合を小電力モード、補助電源装置5の電圧を140Vで使用する場合を大電力モードとする。
図3は補助電源装置5を制御する制御装置10を示す。この制御装置10は、本参考形態の画像形成装置の動作を検知する動作検知手段11aと、画像を形成する紙Pの種類を検知する紙種検知手段11bと、ROM,RAMを内蔵したCPU9とを有しており、CPU9は動作検知手段11a及び紙種検知手段11bからの検知情報に基づいて、各電力モード(小電力モード、大電力モード)を選択してDC/DCコンバータ7に指令を送信してDC/DCコンバータ7を変圧を行わない動作状態と変圧動作状態、オフ状態のいずれかに制御する構成となっている。
ここに、発熱部材6、主電源装置4、補助電源装置5、DC/DCコンバータ7及び制御装置10は加熱装置を構成している。
参考形態は、補助電源装置5の出力電力を本参考形態の画像形成装置の稼動状況により調整して、補助発熱部材6b1本で定着ローラ21の小径化に伴う定着装置の小型化及び更なる省エネ化という二つの目的に応じた発熱量を得ることにより、定着ローラ21の小径化に伴う定着装置の小型化及び更なる省エネ化を達成したものである。
参考形態では、主電源装置4及び補助電源装置5の両方からの電力を同時に発熱部材6に供給することができる。また、補助電源装置5の電圧は電力調整手段であるDC/DCコンバータ7により昇圧されて補助発熱部材6bに供給されるため、電気二重層キャパシタを低電圧にすることができ、補助電源装置5の小型化が可能である。
参考形態は、主電源装置4にて商用電源から1200Wを取り出し、補助電源装置5からは立上げ時に大電力モードで1680Wを取り出し、通紙時に小電力モードで540Wを取り出す構成であり、主発熱部材6aの抵抗は約8Ωで、補助発熱部材6bの抵抗は約11.7Ωである。これにより、画像形成装置の立上げ時には商用電源の供給電力の上限を上回る2880Wの電力を加熱部材21の昇温に使用することができる。また、通紙時にも最大1740Wの電力を加熱部材21の昇温に使用することができるため、あらゆる種類の転写紙Pの連続通紙に対応することができる。
図4は、本参考形態における制御装置10が有しているCPU9のROMに記憶されているプログラムの流れを示し、CPU9が加熱部材昇温の指令を受けたときの制御装置10による定着装置制御フローを示す。
まず、CPU9は、動作検知手段11aから本参考形態の画像形成装置の動作情報を受け、この動作情報から定着装置20の立上げのための昇温時であるか定着装置20の通紙のための昇温時であるかを確認する。CPU9は、定着装置20の立上げのための昇温時には、電力モードを大電力モードに設定し、DC/DCコンバータ7に対して補助電源装置5の電圧を140Vに昇圧するように制御し、補助電源装置5と主電源装置4からの供給電力により加熱部材21を昇温させる。
また、CPU9は、定着装置20の通紙のための昇温時には、定着装置20に通紙する転写紙Pの種類を検知する紙種類検知手段11bからの検知情報に基づいて転写紙Pの種類を判断して補助電源装置5の電力を補助発熱部材6bへ供給するかどうかを判断する。本参考形態では、転写紙Pの厚さが0.1mm以上の場合には通紙時に薄肉定着ローラ21の温度落込みが問題となるため、CPU9は転写紙Pの厚さが0.1mm以上であるかどうかを判断することで転写紙Pの種類を判断し、転写紙Pの厚さが0.1mm以上の場合に電力モードを小電力モードに設定してDC/DCコンバータ7に対して補助電源装置5の電圧をそのままとするように制御して補助電源装置5と主電源装置4からの電力により加熱部材21を昇温させる。また、CPU9は、転写紙Pの厚さが0.1mm未満の場合には、DC/DCコンバータ7をオフさせて補助電源装置5から補助発熱部材6bへの電力供給を停止させ、主電源装置4のみの電力により加熱部材21を昇温させる。
このため、薄肉定着ローラ21の温度落込みが問題とならない転写紙Pを加熱する際に、無駄な補助電源装置5の電力を消費することを防止することができる。
ここで、加熱部材21の表面温度を検知する図示しない温度検知手段を有する点灯制御装置は、上記温度検知手段からの加熱部材21の表面温度の検知情報に基づいて各発熱部材6a、6bを加熱部材21の表面温度が一定に保たれるようにオン/オフ制御するが、この点灯制御装置は制御装置10に組み込んでも構わない。
参考形態では、定着装置20は、薄肉定着ローラ21の表面温度を20℃から定着設定温度180℃まで昇温させた時の立ち上げ時間が10秒と非常に短時間である。さらに、通紙時にも小電力モードにより補助電源装置5の電力を補助発熱部材6bへ供給することで、高速通紙時の薄肉定着ローラ21の温度落込みを防止することができ、1分間の通紙枚数75枚を達成することができた。
参考形態では、補助電源装置5の電気二重層キャパシタの電圧を80Vとして、立上げ時にはDC/DCコンバータ7で140Vに昇圧し、通紙時には80Vのまま補助発熱部材6bへ供給したが、補助電源装置5は小型化のためにより低電圧なキャパシタを使用し、補助電源装置5で補助電源装置5の出力電圧を各動作に対応した電圧に昇圧してもよい。また、逆に補助電源装置5のキャパシタの電圧をさらに高電圧にし、DC/DCコンバータ7で各動作に対応して補助電源装置5の電圧を昇圧または降圧して使用すれば、補助電源装置5は大型化するが安定な電力を長時間供給することができる。
参考形態では、補助電源装置5の電気二重層キャパシタからの直流出力をDC/DCコンバータ7により昇圧させて直流のまま補助発熱部材6bに投入したが、1000Wを越える大電力を直流で取り扱う場合、電源,発熱部材周りの電気回路のスイッチング素子等が大型化、高コスト化してしまうという問題がある。
そこで、図7(a),(b)に示すようにDC/DCコンバータ7と補助発熱部材6bとの間にDC/ACコンバータ8を設け、DC/DCコンバータ7の出力電力をDC/ACコンバータ8で交流電力に変換して補助発熱部材6bに投入することで、電気回路のスイッチング素子等を小型化,低コスト化することができる。この場合、DC/DCコンバータ7のオフ時には図7(a)に示すように補助電源装置5の出力電力がDC/ACコンバータ8で交流電力に変換されて補助発熱部材6bに投入され、DC/DCコンバータ7の動作時には図7(b)に示すように補助電源装置5の出力電力がDC/DCコンバータ7で昇圧され又は昇圧されずにそのままでDC/ACコンバータ8により交流電力に変換されて補助発熱部材6bに投入される。
参考形態では、補助電源装置として電気二重層キャパシタを用いたが、キャパシタの電力は商用電源からの電力で充電された電力であり、商用電源からの電力は火力、水力、原子力等の集中型発電によるものである。画像形成装置は、企業、個人の情報を取り扱う製品であるので、そのセキュリティの確保と安定的な電源供給が重要である。商用電源からの電力でキャパシタ等に充電された電力は、非常時、緊急時でのバックアップ電源等での対応は可能であるが、セキュリティの確保や安定的な電源供給が確実なものとなっているとは言い難い。
そこで、補助電源装置5に燃料電池のような発電素子を使用することで画像形成装置自体が内蔵した自律電力源を持つことになり、セキュリティの確保や安定的な電源供給が保障される。また、燃料電池は、化石燃料で発電した電力を供給する商用電源に比して、クリーンで且つ、エネルギー効率の高いものであるので、非常に環境にやさしい(悪影響を与えない)画像形成装置を提供することができる。
参考形態によれば、補助電源装置5の供給電力を調整する電力調整手段としてのDC/DCコンバータ7と、画像形成装置の状況を検知する検知手段11aを有し、この検知手段11aの検知情報に応じて補助電源装置5の供給電力の調整及び制御を行う制御装置10を具備するので、用途に応じて適切な補助電源装置の電力を補助発熱部材6bに供給することができる。
参考形態によれば、補助電源装置5の電力が定着装置20に具備される発熱手段6に供給され、この発熱手段6として抵抗発熱体、電力調整手段として変圧装置であるDC/DCコンバータ7を有する画像形成装置であり、制御装置10により補助電源装置5の供給電力の調整及び制御を行うので、加熱装置、定着装置の短時間立上げを可能とし、また、用途に応じて適切な補助電源装置の電力を補助発熱部材6bに供給することができる。
参考形態によれば、変圧装置がDC/DCコンバータ7であることにより、用途に応じて補助電源装置の供給電力の電圧を調整することができる。
参考形態によれば、DC/ACコンバータ8により補助電源装置5の供給電力を交流電力にすることで、電力を発熱部材に供給する電気回路のスイッチング素子を小型化することができる。
参考形態によれば、上記検知情報が画像形成装置の動作状態であることにより、画像形成装置の動作状況に応じて適切な補助電源装置5の電力を補助発熱部材6bに供給することができる。
参考形態によれば、ウォームアップ(立上げ)時の補助電源装置5の供給電力が通紙時の補助電源装置5の供給電力よりも大きいことにより、短時間立上げと通紙時の適切な補助電源装置の電力供給を行うことができる。
参考形態によれば、補助電源装置の供給電力を第一の所定の電力で供給する大電力モードと、第一の所定の電力よりも小さい第二の所定の電力で供給する小電力モードを有し、上記検知手段の検知情報に応じて制御装置10がモードを切り替えることにより、用途に応じて適切な補助電源装置の電力を供給することができる。
参考形態によれば、通紙する記録部材Pの種類に応じて補助電源装置の供給電力を調整することにより、記録部材Pの種類に応じて適切な補助電源装置の電力を供給することができる。
参考形態によれば、補助電源装置5をキャパシタにすることにより、補助電源装置の充電時間を短時間にし、なおかつ補助電源装置を長寿命化することができる。
参考形態によれば、補助電源装置5を燃料電池にすることにより、主電源装置4からの充電の必要が無い短時間立上げの画像形成装置を提供できるとともに画像形成装置のセキュリティの確保や安定的な電源供給を保障することができる。また、燃料電池は、化石燃料で発電した電力を供給する商用電源に比して、クリーンで且つ、エネルギー効率の高いものであるので、非常に環境にやさしい(悪影響を与えない)画像形成装置を提供することができる。
図9は本発明の一実施形態における定着装置とその周辺回路の構成を示す。この実施形態では、上記参考形態において、定着装置20の発熱手段6として磁気誘導加熱手段を用いている。定着装置20は、離型層の下層に発熱層としてNi薄層を有する薄肉定着ローラ21を有し、この定着ローラ21内に主電源装置用の発熱部材としての誘導加熱コイル6a、補助電源装置用の発熱部材としての誘導加熱コイル6bが配置されている。また、定着装置20は、誘導加熱コイル6a,6bに交番電流(高周波電流)を流すインバータ回路16a,16bと、主電源装置4からの交流電圧を整流する整流回路15と、補助電源装置5からの電圧を変圧するDC/DCコンバータ7を有する。
商用電源4からの交流電圧は整流回路15によって整流されてインバータ回路16aで高周波に変換される。そして、誘導加熱コイル6aはインバータ回路16aから高周波電流が供給されて磁束を発生し、この磁束により渦電流が定着ローラ21の発熱層に流れて定着ローラ21の表皮抵抗によりジュール熱に変換されることで定着ローラ21が加熱される。
補助電源装置5は、電気二重層キャパシタと、主電源装置4からの電力により電気二重層キャパシタの充電を行う充電器とにより構成される。補助電源装置5の直流出力は、DC/DCコンバータ7により変圧された後、インバータ回路16bで高周波電流に変換されて誘導加熱コイル6bに流され、この誘導加熱コイル6bで発生した磁束により渦電流が定着ローラ21の発熱層に流れて定着ローラ21の表皮抵抗によりジュール熱に変換されることで定着ローラ21が加熱される。記録紙Pが定着ローラ21と加圧ローラ22との間を通過し、この記録紙Pは上記ジュール熱により発熱した定着ローラ21と加圧ローラ22とによる加熱及び加圧によってトナーが溶けて融着する。
この実施形態の定着装置においても、上記参考形態と同様に制御装置10の制御により電力調整手段であるDC/DCコンバータ7が制御されて、立上げ,通紙,被加熱体の種類に応じて補助電源装置5から発熱手段6に適正な供給電力を投入することができる。
本実施形態は、発熱手段6に磁気誘導加熱手段を用いたので、発熱手段6に抵抗発熱体を用いた場合よりも加熱効率を上げることができる。また、本実施形態では定着ローラ21内に誘導加熱コイル6a、6bを入れたが、誘導加熱コイル6a、6bを定着ローラ21の外に出すことで、定着ローラ21のさらなる小径化を図ることができる。
本実施形態では、補助電源装置用の誘導加熱コイル6bと高周波インバータ16bを用意しているが、主電源装置用の誘導加熱コイル6aと補助電源装置用の誘導加熱コイル6bに同時に電力を供給した際に、誘導加熱コイル6a、6bの高周波電流の間の周波数差により干渉音を発生する課題がある。また、誘導加熱コイル6a、6bの相互誘導の影響もあり、定着ローラ21の温度分布に影響を与える。そこで、補助電源装置5の電力を主電源装置4の電力と重畳させて誘導加熱コイル6aに供給することで、定着ローラ21の誘導加熱を行うようにしてもよい。高周波インバータ16aには主電源装置4からの交流電圧を整流回路15によって整流して投入しているため、補助電源装置5の直流電力を整流回路15の出力に重畳することは容易である。これにより、干渉音,相互誘導の問題も無く、また、高周波インバータ,誘導コイルも一つでよくなるため、低コストな磁気誘導加熱装置、定着装置の提供が可能となる。
本実施形態によれば、定着ローラの小径化を図ることができ、低熱容量化に伴う更なる省エネルギーが可能となる。
本実施形態によれば、発熱手段6が磁気誘導加熱手段であるので、加熱効率の高い加熱装置、定着装置を提供することができる。
本実施形態によれば、補助電源装置の電力と主電源装置の電力とを重畳した電力を発熱手段6に供給することにより、主電源装置と補助電源装置で誘導加熱コイル、高周波インバータを共有化し、立上げ時間が短く、低コストで小型な磁気誘導加熱装置を提供することができる。
なお、本発明は、定着装置以外でも電気エネルギーを主エネルギー源とする加熱装置に適用することができる。
本発明の一参考形態における定着装置の回路構成を示すブロック図である。 参考形態における定着装置の横断面を示す断面図である。 参考形態における補助電源装置を制御する制御装置を示すブロック図である。 参考形態の定着装置制御フローを示すフローチャートである。 補助電源装置による電力を利用した定着装置の各従来例を示す断面図である。 定着装置において主電源装置のみを用いる場合と、主電源装置と補助電源装置を同時に用いる場合の加熱部材の昇温時間を示す特性図である。 上記参考形態においてDC/ACコンバータを用いた場合を示すブロック図である。 上記参考形態を示す断面図である。 本発明の一実施形態における定着装置とその周辺回路の構成を示すブロック図である。
符号の説明
4 主電源装置
5 補助電源装置
6、6a、6b 発熱部材
7 DC/DCコンバータ
10 制御装置
11a 動作検知手段
11b 紙検知手段
8 DC/ACコンバータ
15 整流回路
16a、16b 高周波インバータ

Claims (4)

  1. 磁束を発生させるコイルと、前記磁束により発熱する発熱層とを有する定着装置を備える画像形成装置において、
    補助電源装置の電力を主電源装置の電力と重畳させて前記コイルに供給し、
    前記補助電源装置の供給電力を前記画像形成装置の立上げ時に第一の所定の電力で前記コイルに供給する大電力モードと、
    前記補助電源装置の供給電力を前記定着装置の被加熱体加熱時に前記第一の所定の電力よりも小さい第二の所定の電力で前記コイルに供給する小電力モードと、
    前記補助電源装置の供給電力を前記コイルに供給しない電力非供給モードとを有し、
    前記画像形成装置の動作状態に応じて前記大電力モードと、前記小電力モードと、前記電力非供給モードとのいずれかを選択し、
    前記補助電源装置の供給電力を調整する電力調整手段と、
    前記画像形成装置の動作状態に応じて前記電力調整手段を制御する制御装置とを具備し、
    前記電力調整手段として変圧装置を有し、該変圧装置は、変圧動作時には前記補助電源装置の電圧を昇圧して供給し、変圧を行わない動作時には前記補助電源装置の電圧をそのまま供給し、
    前記制御装置は前記電力調整手段を制御して前記補助電源装置の供給電力を調整させ、
    前記変圧装置がDC/DCコンバータであり、
    前記制御装置は前記大電力モードと、前記小電力モードと、前記電力非供給モードとのいずれかを選択して前記DC/DCコンバータを、前記小電力モードであって変圧を行わない動作状態と、前記大電力モードであって昇圧を行う変圧動作状態と、前記電力非供給モードであるオフ状態のいずれかに制御することを特徴とする画像形成装置。
  2. 請求項1に記載の画像形成装置において、
    前記主電源装置からの交流電圧を整流する整流回路と、
    前記整流回路の出力を高周波電流に変換して前記コイルに流すことによって前記コイルから磁束を発生させるインバータ回路とを有し、
    前記補助電源装置の直流電力を前記整流回路の出力に重畳させることを特徴とする画像形成装置。
  3. 請求項1または2に記載の画像形成装置において、
    被加熱体の種類に応じて前記補助電源装置の供給電力を調整することを特徴とする画像形成装置。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1つに記載の画像形成装置において、
    前記補助電源装置がキャパシタであることを特徴とする画像形成装置。
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