JP4921334B2 - 画像形成装置 - Google Patents
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Description
電子写真方式では、普通紙やOHP紙等の記録媒体上に未定着トナー像を形成し、この未定着トナー像を熱と圧力で記録媒体に固定する定着工程がある。この定着工程を行う定着装置としては、高速性、安全性等の面からヒートローラ方式が現在最も多く採用されている。
そこで、画像形成装置では、使用者が画像形成を行わない待機時にも、定着ローラを加熱するための発熱部材に電力を供給し、定着ローラの温度を使用可能温度よりやや低い予熱温度に保っている。これにより、定着ローラは待機状態からすぐに使用可能温度まで立ち上がるため、使用者が定着ローラの昇温を待つことがない。
近年、環境保護意識の高まりから各国で省エネルギー規制が制定されている。国内では省エネルギー法が改正されて強化され、米国でもエナジースターやZESM(Zero Energy Star Mode)などの省エネルギープログラムが制定されている。
しかし、画像形成装置は、従来の定着装置の構成のままで待機時の電力をゼロにすると、再立上げ時には定着ローラの昇温時間が数分かかってしまい、待ち時間が長く使用者の使い勝手が悪化してしまう。このため、速やかに定着ローラ温度を上昇させる定着装置の構成が、省エネルギーの画像形成装置を実現する上で必要とされ、例えば、上記ZESMでは再立上げには10秒以下が要求されている。
しかし、二次電池は、充放電を繰り返すと劣化して容量が低下していき、大電流で放電するほど寿命が短くなるという性質を持つ。一般的に大電流で長寿命とされているカドニカ電池でも、充放電の繰り返し回数は約500〜1000回程度であり、一日に20回の充放電を繰り返すと一ヶ月程度で電池の寿命が来てしまうことになる。これでは電池交換の手間がかかるとともに、電池代などのランニングコストも非常に高くつくことになってしまう。さらに、充電時間も大容量の電池をフルに充電するには数時間を要するために一日に何度も充放電を繰り返す用途には使用できず、実用上は実現が困難であった。
1)充放電の繰り返し回数が数万回以上でほぼ無制限であり、充電特性の劣化がほとんどなく定期的なメンテナンスが不要である。
2)充電時間が、二次電池であるバッテリーで数時間を要するのに対して数秒から数十秒程度にすることが可能である。
また、電気二重層キャパシタでは、数十から数百アンペアの大電流を流すことが可能であるため、短時間での電力供給が可能である。
補助電源装置の電力を投入する定着装置では、定着ローラ内に補助電源装置用の発熱部材を具備する方式が一般的である。従って、補助電源装置による電力を定着装置に立上げ時と通紙時に投入する画像形成装置では、その必要とされる電力量の違いから立上げ用と通紙時用のそれぞれ抵抗の異なる発熱部材を具備することで投入電力を調整している。
定着ローラ内に発熱部材を四本も入れることは、小径の定着ローラではスペース的に困難で、定着ローラの薄肉化と低熱容量化に有効な小径化との相乗効果を発揮できない。
本発明の他の目的は、短時間立上げを可能とし、用途に応じて適切な電力を補助電源装置から発熱部材に供給することができる定着装置を有する画像形成装置を提供することを目的とする。
本発明の他の目的は、画像形成装置の動作状態に応じて適切な補助電源装置の電力を供給することができる定着装置を有する画像形成装置を提供することを目的とする。
本発明の他の目的は、短時間立上げと被加熱体通過時の適切な補助電源装置の電力供給を行うことができる定着装置を有する画像形成装置を提供することを目的とする。
本発明の他の目的は、補助電源装置の充電時間を短時間にし、なおかつ補助電源装置を長寿命化することができる定着装置を有する画像形成装置を提供することを目的とする。
本発明の他の目的は、定着部材の小径化を図ることができ、低熱容量化に伴う更なる省エネルギー化が可能となる画像形成装置を提供することを目的とする。
本発明によれば、短時間立上げを可能とし、用途に応じて適切な電力を補助電源装置から発熱部材に供給することができる。
本発明によれば、画像形成装置の動作状態に応じて適切な補助電源装置の電力を供給することができる。
本発明によれば、短時間立上げと被加熱体通過時の適切な補助電源装置の電力供給を行うことができる。
本発明によれば、補助電源装置の充電時間を短時間にし、なおかつ補助電源装置を長寿命化することができる。
本発明によれば、定着部材の小径化を図ることができ、低熱容量化に伴う更なる省エネルギー化が可能となる。
本発明によれば、発熱部を磁気誘導加熱するので、発熱手段に抵抗発熱体を用いた場合よりも加熱効率を上げることができる。
本発明によれば、補助電源装置の電力を主電源装置の電力と重畳させて誘導加熱コイルに供給するため、主電源装置用の誘導加熱コイルと補助電源装置用の誘導加熱コイルに同時に電力を供給した際に、両誘導加熱コイルの高周波電流の間の周波数差により発生する干渉音,両誘導加熱コイルの相互誘導の問題も無く、また、インバータ回路,誘導加熱コイルも一つでよくなるため、低コストな定着装置を有する画像形成装置の提供が可能となる。
一方、転写部47で転写されずに感光体41上に残った残留トナーは、感光体41の回転と共にクリーニング装置46に至り、このクリーニング装置46を通過する間に清掃されて次の画像形成に備える。
図1は定着装置20の回路構成を示し、図2は定着装置20の横断面を示す。主電源装置4は、商用電源から電力が供給される電力源であり、コンセントに接続することで電力を供給することができる。補助電源装置5は、電気二重層キャパシタ5aと、主電源装置4からの電力により電気二重層キャパシタ5aの充電を行う充電器とにより構成されている。電気二重層キャパシタには以下の特徴があり、定着装置20の補助電源装置5として非常に優れている。
1)充放電の繰り返し回数が数万回以上でほぼ無制限であり、充電特性の劣化がほとんどなく定期的なメンテナンスが不要である。
2)充電時間が、二次電池であるバッテリーで数時間を要するのに対して数秒から数十秒程度にすることが可能である。また、数十から数百アンペアの大電流を流すことが可能であり、短時間での電力供給が可能である。
ここに、発熱部材6、主電源装置4、補助電源装置5、DC/DCコンバータ7及び制御装置10は加熱装置を構成している。
まず、CPU9は、動作検知手段11aから本参考形態の画像形成装置の動作情報を受け、この動作情報から定着装置20の立上げのための昇温時であるか定着装置20の通紙のための昇温時であるかを確認する。CPU9は、定着装置20の立上げのための昇温時には、電力モードを大電力モードに設定し、DC/DCコンバータ7に対して補助電源装置5の電圧を140Vに昇圧するように制御し、補助電源装置5と主電源装置4からの供給電力により加熱部材21を昇温させる。
ここで、加熱部材21の表面温度を検知する図示しない温度検知手段を有する点灯制御装置は、上記温度検知手段からの加熱部材21の表面温度の検知情報に基づいて各発熱部材6a、6bを加熱部材21の表面温度が一定に保たれるようにオン/オフ制御するが、この点灯制御装置は制御装置10に組み込んでも構わない。
本参考形態によれば、DC/ACコンバータ8により補助電源装置5の供給電力を交流電力にすることで、電力を発熱部材に供給する電気回路のスイッチング素子を小型化することができる。
本参考形態によれば、ウォームアップ(立上げ)時の補助電源装置5の供給電力が通紙時の補助電源装置5の供給電力よりも大きいことにより、短時間立上げと通紙時の適切な補助電源装置の電力供給を行うことができる。
本参考形態によれば、補助電源装置5をキャパシタにすることにより、補助電源装置の充電時間を短時間にし、なおかつ補助電源装置を長寿命化することができる。
本実施形態によれば、発熱手段6が磁気誘導加熱手段であるので、加熱効率の高い加熱装置、定着装置を提供することができる。
本実施形態によれば、補助電源装置の電力と主電源装置の電力とを重畳した電力を発熱手段6に供給することにより、主電源装置と補助電源装置で誘導加熱コイル、高周波インバータを共有化し、立上げ時間が短く、低コストで小型な磁気誘導加熱装置を提供することができる。
なお、本発明は、定着装置以外でも電気エネルギーを主エネルギー源とする加熱装置に適用することができる。
5 補助電源装置
6、6a、6b 発熱部材
7 DC/DCコンバータ
10 制御装置
11a 動作検知手段
11b 紙検知手段
8 DC/ACコンバータ
15 整流回路
16a、16b 高周波インバータ
Claims (4)
- 磁束を発生させるコイルと、前記磁束により発熱する発熱層とを有する定着装置を備える画像形成装置において、
補助電源装置の電力を主電源装置の電力と重畳させて前記コイルに供給し、
前記補助電源装置の供給電力を前記画像形成装置の立上げ時に第一の所定の電力で前記コイルに供給する大電力モードと、
前記補助電源装置の供給電力を前記定着装置の被加熱体加熱時に前記第一の所定の電力よりも小さい第二の所定の電力で前記コイルに供給する小電力モードと、
前記補助電源装置の供給電力を前記コイルに供給しない電力非供給モードとを有し、
前記画像形成装置の動作状態に応じて前記大電力モードと、前記小電力モードと、前記電力非供給モードとのいずれかを選択し、
前記補助電源装置の供給電力を調整する電力調整手段と、
前記画像形成装置の動作状態に応じて前記電力調整手段を制御する制御装置とを具備し、
前記電力調整手段として変圧装置を有し、該変圧装置は、変圧動作時には前記補助電源装置の電圧を昇圧して供給し、変圧を行わない動作時には前記補助電源装置の電圧をそのまま供給し、
前記制御装置は前記電力調整手段を制御して前記補助電源装置の供給電力を調整させ、
前記変圧装置がDC/DCコンバータであり、
前記制御装置は前記大電力モードと、前記小電力モードと、前記電力非供給モードとのいずれかを選択して前記DC/DCコンバータを、前記小電力モードであって変圧を行わない動作状態と、前記大電力モードであって昇圧を行う変圧動作状態と、前記電力非供給モードであるオフ状態とのいずれかに制御することを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1に記載の画像形成装置において、
前記主電源装置からの交流電圧を整流する整流回路と、
前記整流回路の出力を高周波電流に変換して前記コイルに流すことによって前記コイルから磁束を発生させるインバータ回路とを有し、
前記補助電源装置の直流電力を前記整流回路の出力に重畳させることを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1または2に記載の画像形成装置において、
被加熱体の種類に応じて前記補助電源装置の供給電力を調整することを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1乃至3のいずれか1つに記載の画像形成装置において、
前記補助電源装置がキャパシタであることを特徴とする画像形成装置。
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