JP4921032B2 - クラウニングロ−ルの溝加工方法 - Google Patents

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Description

本発明は、クラウニングロ−ルの外周面に直線状の溝を研削加工する方法に関する。外周面に溝が形成されたクラウニングロ−ルは、コルゲ−トシ−ト成形用コルゲ−タ・ダイ、プラスチックシ−ト成形用エンボス加工カレンダ−ロ−ル等に有用である。
段ボ−ルシ−トは、緩衝材、段ボ−ル箱、段ボ−ルパレットとして利用されている。長手方向の長さが2〜10mと長尺状ロ−ルで直径が2〜32インチと太いコルゲ−タ・ダイは、段ボ−ルコルゲ−トシ−ト製造機に一対のコルゲ−タ・ダイとして設備され、プラスチックシ−ト成形用エンボス加工カレンダ−ロ−ルは、このカレンダ−ロ−ルと押さえゴムロ−ルと一対となって使用される。これら一対のロ−ル部材の平行がずれたときのロ−ルの片当りや外周端部での応力集中を防ぐため、通常、中央部の外径が最大径を示す太鼓状(クラウニング状)ロ−ルとなっている。これらロ−ルのクラウニング量Δhは、ロ−ルの長手方向の長さおよび直径にもよるが、一般に8〜60μmである。
クラウニングロ−ルの製造装置1としては、例えば、図6に示すように、ロールの素材(被加工物)2を所定の外径精度(外径±3〜5μm程度)に加工する円筒研削機3とこの円筒研削機で加工された前記被加工物の外周面にクラウニング(Crowning)超仕上げを実施するクラウニング加工機4とを連結する搬送レール5を備えたクラウニングロ−ルの製造装置1が知られている。その搬送レール5は、円筒研削機3で加工された被加工物2を、その加工された順番に従って順次クラウニング加工機4まで搬送する。円筒研削機3は、クラウニング超仕上げを行う前に、予め被加工物2の外径精度を±3〜5μmの精度までの範囲に揃えるための前加工を行うもので、砥石6とロ−ル状被加工物2を共に回転させながら被加工物2の外周面を円筒研削する。クラウニング加工機4は、投入された被加工物2を保持するローダ7と、被加工物2の外周面を研削するための砥石8、及び被加工物2に対して砥石8を付勢するスプリング9等から構成される。ローダ7は、砥石8のある部分の長手方向(被加工物2の移動方向)が緩やかに膨らんだ凸面形状を有している。従って、被加工物2は、ローダ7の凸面形状に沿って移動する際に、その凸面形状に応じて姿勢が変化するため、被加工物2に対する砥石8の当たりが変わることにより、被加工物2の中央部と端部とで砥石8による研削量が微妙に異なり、いわゆる太鼓型に形成(クラウニング)される。これにより、クラウニング加工機4に連続して投入される被加工物2の外径精度は外径±0.25μmの範囲に収められる。(特許文献1参照。)。
また、心なし研削盤を用いたクラウニングロ−ルの製造方法も知られている。この心なし研削盤は、研削砥石と調整車との間に配置されたブレードの頂滑面の長手方向略中央付近に、ロ−ル状被加工物の軸方向長さよりも短い凹部を備えている。この心なし研削盤にてスルーフィード研削を行うと、ロ−ル状被加工物がブレードの頂滑面に沿って移動する際に、ロ−ル状被加工物の先端側だけが凹部に落ち込んでロ−ル状被加工物の心高が下がり、ロ−ル状被加工物が傾斜を徐々に変動させつつ研削されることにより、ロ−ル状被加工物の先端側がクラウニング形状になる。ロ−ル状被加工物が更に移動すると、先端側が凹部から抜け出してから後端側が凹部に落ち、今度は後端側が傾斜を徐々に変動させつつ研削され、後端側もクラウニング形状になる。(例えば、特許文献2参照。)。
一方、ロ−ル状ワ−クに砥石を用いて螺旋ねじ溝を研削して工作機械等のワークテーブル直線駆動に多用されるボールねじを製造するねじ研削装置も知られている。このねじ研削装置は、ねじ軸がセットされると共に該ねじ軸の軸方向へ往復動可能なワークテーブルと、高速回転する砥石 によって前記ねじ軸にボール転動溝を形成する砥石 ヘッドと、この砥石 ヘッドをボール転動溝 のリード角に合致させて保持すると共に前記砥石 をねじ軸に対して切り込ませる砥石 送りテーブルと、ワークテーブルにセットされたねじ軸を該ワークテーブルの往復動に同期して回転させる主軸ヘッドとを備えている。ねじ軸の素材となる丸軸は一端を前記主軸ヘッドのチャックによって把持される一方、他端は心押台に設けられたセンタによって保持されており、両端支持の梁の如く空中に浮いた状態でワークテーブルにセットされている。砥石 はこのようにセットされたねじ軸の外周面に押し付けられ、その状態でねじ軸を徐々に回転させると共にワークテーブルを軸方向へ移動させることにより、かかるねじ軸の表面に螺旋状のボール転動溝が研削加工される(例えば、特許文献3参照。)。
更に、中間点をティ−チング(teaching)により指示することで始点及び終点を連絡する形の3次元空間円弧補間(G02,G03コ−ド)の加工プログラムを生成し、該加工プログラムに基づいて、4軸以上の制御軸を駆動手段を介して駆動制御することにより、工具(トーチ)を3次元空間内で移動駆動させてロ−ル状ワークに対して3次元空間円弧補間加工を行うことのできる数値制御レーザ切断工作機械において、前記ティ−チングにより指示された中間点における前記工具の制御座標値を格納する中間点制御座標位置格納手段、前記中間点制御座標位置格納手段により格納された前記中間点の制御座標値から前記中間点における工具の姿勢が所定の姿勢となるように、前記中間点における修正制御座標値を演算する工具姿勢演算部、及び、前記工具姿勢演算部により演算された前記修正制御座標値に基づいて前記駆動手段を駆動して、前記3次元空間円弧補間加工における中間点の工具の姿勢がワークに対して法線方向となる姿勢となるように駆動制御する加工制御部を有し、前記制御軸は互いに直交するX,Y,Zの3軸方向及び、それら3軸の内のいずれか2軸の回りの回転軸であることを特徴とする数値制御レーザ切断工作機械も知られている(例えば、特許文献4参照。)。
特開2003−340692号公報、図1 特開平7−290347号 特開2004−82261号公報 特開2003−308115号公報
本発明者等は、特許文献3に記載のワ−クチャック機構を用いて被加工対象物であるクラウニングロ−ルの一端を主軸ヘッドのチャックにより把持し、他端を心押台に設けられたセンタによって保持し、両端支持の梁の如く空中に浮いた状態で油圧駆動ワークテーブル上にセットし、昇降可能な成型砥石車(工具)の横(直径)方向が前記クラウニングロ−ルの軸心と同一平面上となるように位置させ、ワ−クテーブルの左右方向の移動と成型砥石車のインフィ−ドの移動による相対的な接触によりクラウニングロ−ルの外周面に直線補間(G01コ−ド)で直線状溝を設け、ついで、主軸ヘッドのチャックを回転させた後、再びクラウニングロ−ルの外周面に直線状溝を設け、以下、チャック回転、溝研削加工を繰り返し、クラウニングロ−ルの円周方向の1回転を終了させてコルゲ−タ・ダイを製造した。
このコルゲ−タ・ダイを一対備えた段ボ−ル製造機械を用い、段ボ−ル箱製造用のコルゲ−ト紙を製造し、コルゲ−ト紙の両面または片面にライナ−紙を糊付して段ボ−ル紙を製造し、断裁して段ボ−ル箱を製造し、折り畳まれた段ボ−ル箱の複数をストッカ−に積み上げた。クラウニングロ−ルの長さが0.5〜1mと短く、クラウニング量が0.25〜4μmと小さいクラウニングロ−ルを用いる場合、段ボ−ル紙の溝に転写されたクラウニング量も小さいので、折り畳み断ボ−ル箱を積み上げても積み上げ中央部のクラウニング量積算も小さいゆえに折り畳み断ボ−ル箱ずり落ちの発生はない。しかし、被加工物であるクラウニングロ−ルの長さが4〜10mと長く、ロ−ル径も240〜600mmと太く、クラウニング量が10〜60μm(例えば、4m長さで18μm、7m長さで50μm)と大きいクラウニングロ−ルを用いる場合、スタッカ−内コルゲ−ト紙や折り畳み断ボ−ル箱を積み上げた際の積み上げ中央部のクラウニング量積算も大きくなるゆえにコルゲ−ト紙や折り畳み断ボ−ル箱がずり落ちると言う問題が発生する。
特許文献4に記載の旋盤に備えられた切削カッタ−工具を用い、クラウニングロ−ルに溝を機械加工(レ−ザ加工または切削加工)する場合、工具を3次元制御移動させるため、機械が複雑で高価であり、複雑な加工プログラミングの作成に長時間要する。また、工具を成型砥石車に代え、直線補間(G01コ−ド)、空間円弧補間(G02コ−ド)を利用した加工プログラムを組み、長く太いクラウニングロ−ルに溝研削加工を施したところ、ワ−クテ−ブルの移動速度に工具の昇降移動(インフィ−ド)速度を合わせることが困難で、ワ−クテ−ブルの移動速度を遅くせざるを得ず、溝研削加工時間が長時間となることが判明した。
本発明者等は、ワ−クテ−ブルの駆動源として油圧シリンダを用い、工具として成型砥石車を用い、被加工対象物のクラウニングロ−ル送り方向と工具の送り方向を検討し、一定リ−ドのねじ切りサイクル〔JIS B6314のG33コ−ド〕をG機能として利用する加工プログラムを組み、この加工プログラムを搭載する数値制御研削装置を用いて被加工対象物と成型砥石車の相対的な動きによりクラウニングロ−ルの外周面に略円弧状または略放物線状溝を研削加工できることを見出し、本発明に到った。
請求項1の発明は、左右方向に油圧駆動により往復移動可能なワ−クテ−ブル上に被加工対象物であるクラウニングロ−ルをその長手方向が左右方向(X軸方向)を向くように回転チャック機構で支持し、上下方向(Y軸方向)に昇降可能な成型砥石車の直径方向が前記クラウニングロ−ルの軸心と同一平面上となるように位置させる駆動機構を備え、一定リ−ドのねじ切りサイクル〔JIS B6314のG33コ−ド〕を利用する加工プログラムを搭載する数値制御研削装置を用いてクラウニングロ−ルの外周面に略円弧状または略放物線状溝を研削加工する方法であって、
操作盤画面より加工プログラムを選択した後、操作盤上の加工デ−タ入力画面でワ−ク長さL、ワ−ク直径2r、溝数k、クラウニング量Δh、ワ−クテ−ブルの移動量、ワ−クテ−ブルの移動速度、工具の指定(工具の径と溝幅)、工具待機位置P、工具の回転速度rpm、成型砥石車によるト−タル切り込み量t、成型砥石車による1パス目の切り込み量tまたは最終の切り込み量tをティ−チし、およびポジションスイッチ範囲数n(但し、nは2から70の偶数である。)をポジションコ−ダ入力し、
ついで、一定リ−ドのねじ切りサイクル加工プログラムに基づき被加工対象物の外周面に略円弧状または放物線状溝を研削加工することを特徴とする、クラウニングロ−ルの溝加工方法を提供するものである。
請求項2の発明は、左右方向に油圧駆動により往復移動可能なワ−クテ−ブル上に被加工対象物であるクラウニングロ−ルをその長手方向が左右方向(X軸方向)を向くように回転チャック機構で支持し、上下方向(Y軸方向)に昇降可能な成型砥石車の直径方向が前記クラウニングロ−ルの軸心と同一平面上となるように位置させる駆動機構を備え、一定リ−ドのねじ切りサイクル〔JIS B6314のG33コ−ド〕を利用する加工プログラムを搭載する数値制御研削装置を用いてクラウニングロ−ルの外周面に略放物線状溝をk本研削加工してコルゲ−タ・ダイを製造する方法であって、次ぎの加工工程を経ることを特徴とする、コルゲ−タ・ダイを製造する方法を提供するものである。
)操作盤画面より一定リ−ドのねじ切りサイクル〔JIS B6314のG33コ−ド〕を利用する加工プログラムを選択する。
)操作盤上の加工デ−タ入力画面で、加工条件デ−タをティ−チする。即ち、アブソリュ−トX軸スケ−ルの原点位置座標PO(0,0)を決め、被加工対象物の長さL、直径2r、アブソリュ−トX軸スケ−ルの原点位置座標PO(0,0)を決める。溝数k、クラウニング量Δh、ワ−クテ−ブルの移動量、ワ−クテ−ブルの移動速度、工具の指定(工具の径と溝幅)、工具待機位置P、工具の回転速度rpm、成型砥石車によるト−タル切り込み量t、成型砥石車による1パス目の切り込み量tまたは最終の切り込み量tをティ−チし、およびポジションスイッチ範囲数n(但し、nは2から70の偶数である。)をポジションコ−ダ入力する。
3)ティ−チボタンで被加工対象物のねじ切り開始点Pを指定するとともに被加工対象物の両端点をティ−チする。
)ティ−チまたは入力された加工デ−タ信号により一定リ−ドのねじ切り加工プログラム内で成型砥石車の全ストロ−ク数mが決められ、ワ−ク補完により開始点P(X0,Y0)および終点P(X,Y)が決定され、ポジションスイッチ範囲数n入力により被加工対象物の左右方向のクラウニング長さを数値制御装置のシステムメモリに記憶させる。
5)加工開始ボタンを押すと一定リ−ドのねじ切りサイクル加工プログラムに基づいて研削加工が開始され、被加工対象物のねじ切り開始点P境界線上でねじ切り開始信号が数値制御装置のポジションコ−ダ入力へ送信され、送信されたねじ切り開始信号を受けて被加工対象物X軸方向のn=1セグメント領域でのm=第1ストロ−ク目の研削加工が開始され、1セグメント領域の研削加工が終了するとn=2セグメント域でのm=第1ストロ−ク目の研削加工の開始へと続行され、これらの連続で最終nセグメント域での第1ストロ−ク目の研削加工が終了すると成型砥石車のストロ−ク送りは停止し、ワ−クテ−ブル反転ドグ信号を待つ。ワ−クテ−ブル反転ドグ信号を受信するとワ−クテ−ブルは反転移動を開始するとともに反対方向のねじ切り開始信号m=第2ストロ−ク信号がポジションコ−ダ入力へ送信される。成型砥石車の第2ストロ−ク送りにより第nセグメント域での第2全ストロ−ク分の研削加工が開始され、以下、第(n−1)セグメントから第1セグメントに向かっての研削加工が続行され、以下、ワ−クテ−ブル反転、成型砥石車ストロ−ク回数のポジションコ−ダ入力への送信、ワ−クテ−ブルの左右方向の移動と回転する成型砥石車のストロ−クインフィ−ドによるクラウニングロ−ルと成型砥石車の相対的な動きによりクラウニングロ−ルの外周面に略放物線状溝を研削加工することが成型砥石車ストロ−ク回数でm回となり、ねじ切り終点位置での研削加工が終了するとクラウニングロ−ルの外周面に略円弧状または略放物線状溝1本が研削加工される。
6)前述の1本の溝がクラウニングロ−ルの長手方向に形成されると、成型砥石車は待機位置Pへと移動され、ついで、出力部よりチャック機構のロ−タリ−エンコ−ダに被加工対象物の溝ピッチ分だけ回転する指令が出力され、チャック機構により被加工対象物の回転が行われる。
7)続いて、成型砥石車が被加工対象物のクラウニング加工開始点P位置座標(X0,Y0)まで移動され、前述のS6工程のクラウニングロ−ル外周面に略円弧状または略放物線状溝を新たに1本研削加工する工程および、成型砥石車を待機位置へ移動し、チャック機構を被加工対象物の溝ピッチ分だけ回転する工程が自動的に継続される。
8)以下、このチャック機構の(360/k)度の回転、溝研削加工、成型砥石車の待機位置への移動が(k−1)回ねじ切りサイクル加工プログラムに基づいて自動的に繰り返えして実施され、溝k本を外周面長手方向に有する一本のクラウニングロ−ル(コルゲ−タ・ダイ)が製造される。
9)溝研削加工を終了する。
切削加工の一定リ−ドねじ切りサイクル〔JIS B6314のG33コ−ド〕を利用する加工プログラムを研削加工に応用し、工具と被加工対象物の送り方向を変え、ポジションスイッチ範囲数nをテ−ブル移動速度および成型砥石車の昇降速度が許す大きい値を採用することにより、被加工対象物固定テ−ブルが油圧駆動であっても、成型砥石車が被加工対象物の外周面の放物線または円弧に近似する軌跡の溝を被加工対象物の外周面に研削加工することができる。
以下、図を用いて本発明をさらに詳細に説明する。
図1は本発明の加工方法に用いるクラウニングロ−ル溝研削装置の斜視図、図2は溝研削加工時の被加工対象物と成型砥石車の位置関係を示す側面図、図3は被加工対象物のクラウニングロ−ルの太鼓部分空間補間の座標を示す正面図で、クラウニング量は実際よりもおおげさに大きく表現してある。図4は加工フロ−シ−ト、図5はG33コ−ド利用クラウニング研削加工の3種類の放物線クラウニング形状を示す図である。
図1及び図2に示す溝研削装置10において、T字型フレ−ム11上に油圧シリンダ12aの駆動により左右方向に往復移動可能なワ−クテ−ブル12と、成型砥石車13を上下方向(Y軸方向)に昇降機構16により昇降可能に設けるコラム14が前後方向(Z軸方向)移動可能にツ−ルテ−ブル15が設けられている。クラウニングロ−ルwは、一端を主軸ヘッド18aのチャックにより把持し、他端を心押台18bに設けられたセンタによって保持し、両端支持の梁の如く空中に浮いた状態でワークテーブル12上にセットされている。昇降可能な成型砥石車の横(直径)方向が前記クラウニングロ−ルの軸心と同一平面上となるように位置させ、その長手方向が左右方向(X軸方向)を向くように回転チャック機構18で支持される。コラム14を固定するツ−ルテ−ブル15をガイドレ−ル15a上にサ−ボモ−タ15bの駆動力により前後移動して成型砥石車13の直径方向が前記クラウニングロ−ルの軸心と同一平面上となるように位置させる。クラウニングロ−ルの下半分は、特願2005−252956号明細書に記載される半円筒状静圧気体軸受50に非接触で支持され、研削加工中に半円筒状静圧気体軸受50のポ−ラス焼結金属製半円筒状内面より噴き出される気体により非接触で支持され、クラウニングロ−ルが自重により撓むのを防止している。非接触型の半円筒状静圧気体軸受50に替えてワ−ク接触型の油圧式ワ−クセンタ−サポ−トを用いてもよい。
成型砥石車13は、砥石頭20に設けられた砥石軸21にフランジにより固定され、砥石軸21はモ−タ21aにより回転駆動される。成型砥石車13の昇降機構16は、ボ−ルねじ16a、モ−タ16b、前記ボ−ルねじに螺合し、モ−タ16bの回転駆動を受けてボ−ルねじを回転駆動する螺合体に支持されたスライド板16cおよびコラム14の前面の砥石軸支持板16eに設けられたガイドレ−ル16dより成る。成型砥石車13の上方向または下方向の昇降移動(ストロ−クインフィ−ド)はモ−タ軸の回転方向(時計回り方向か逆時計回り方向)に依存する。23は冷却液供給ノズルである。
30は操作盤、40は数値制御装置である。数値制御装置40は、主制御部(CPU)、一定リ−ドねじ切りサイクル〔G33コ−ド〕を利用する加工プログラム等を記憶するメモリ−部(ROM)、外部からの信号を受けデ−タ等を記録するシステムメモリ部(RAM)、演算部、ティ−チング加工制御部、出力部を有する。
実施例1
被加工対象物外周面への略放物線状溝または円弧状溝の研削加工は、次ぎの工程を経て実施される。
研削装置の砥石軸21に成型砥石車13を取り付け、チャック機構18に被加工対象物のクラウニングロ−ルwをチャックする前段取りを行う。以下、図4のフロ−シ−トを参考に説明する。
ワ−クの加工開始前に操作盤30の電源を入れる(開始)。
)操作盤画面より一定リ−ドのねじ切りサイクル〔JIS B6314のG33コ−ド〕を利用する加工プログラムを選択する。
)操作盤上の加工デ−タ入力画面で加工条件デ−タを入力する。即ち、アブソリュ−トX軸スケ−ルの原点位置座標PO(0,0)を決める。ワ−クの長さL、ワ−クの直径2r、溝数k、クラウニング量Δh、ワ−クテ−ブルの移動量、ワ−クテ−ブルの移動速度、工具の指定(工具の径と溝幅)、工具待機位置P、工具の回転速度rpm、成型砥石車によるト−タル切り込み量t、成型砥石車による1パス目の切り込み量tまたは最終の切り込み量tをティ−チし、数値制御装置のシステムメモリ(RAM)に送信する。ポジションスイッチ範囲数n(但し、nは2から70の偶数である。)をポジションコ−ダに入力する。
3)ティ−チボタンで被加工対象物のねじ切り開始点Pを指定するとともに被加工対象物の両端点をティ−チする。
)ティ−チまたは入力された加工デ−タ信号により一定リ−ドのねじ切り加工プログラム内で成型砥石車の全ストロ−ク数mが決められ、ワ−ク補完により開始点P(X0,Y0)および終点P(X,Y)が決定され、ポジションスイッチ範囲数n入力により被加工対象物の左右方向のクラウニング長さが数値制御装置のシステムメモリ(RAM)に記憶される。
5)加工開始ボタンを押すと一定リ−ドのねじ切りサイクル加工プログラムに基づいて研削加工が開始され、被加工対象物のねじ切り開始点P境界線上でねじ切り開始信号が数値制御装置のポジションコ−ダ入力へ送信され、送信されたねじ切り開始信号を受けて被加工対象物X軸方向のn=1セグメント領域でのm=第1ストロ−ク目の研削加工が回転する成型砥石車13により開始され、1セグメント領域の研削加工が終了するとn=2セグメント域でのm=第1ストロ−ク目の研削加工の開始へと続行され、これらの連続で最終nセグメント域での第1ストロ−ク目の研削加工が終了すると成型砥石車のストロ−ク送りは停止し、ワ−クテ−ブル反転ドグ信号を待つ。ワ−クテ−ブル反転ドグ信号を受信するとワ−クテ−ブル12は反転移動を開始するとともに反対方向のねじ切り開始信号m=第2ストロ−ク信号がポジションコ−ダ入力へ送信される。成型砥石車の第2ストロ−ク送りにより第nセグメント域での第2全ストロ−ク分の研削加工が開始され、以下、第(n−1)セグメントから第1セグメントに向かっての研削加工が続行され、以下、ワ−クテ−ブル反転、成型砥石車ストロ−ク回数のシステムメモリへの送信、ワ−クテ−ブルの左右方向の移動と回転する成型砥石車のストロ−クインフィ−ドによるクラウニングロ−ルと成型砥石車の相対的な動きによりクラウニングロ−ルの外周面に略放物線状溝を研削加工することが成型砥石車ストロ−ク回数でm回となり、ねじ切り終点位置での研削加工が終了するとクラウニングロ−ルの外周面に略円弧状または略放物線状溝1本が研削加工される。
6)前述の1本の溝がクラウニングロ−ルの長手方向に形成されると、成型砥石車13は待機位置Pへと移動され、ついで、出力部よりチャック機構のロ−タリ−エンコ−ダに被加工対象物の溝ピッチ分だけ回転する指令が出力され、チャック機構により被加工対象物の回転が行われる。
7)続いて、成型砥石車が被加工対象物のクラウニング加工開始点P位置座標(X0,Y0)まで移動され、前述のS6工程のクラウニングロ−ル外周面に略円弧状または略放物線状溝を新たに1本研削加工する工程および、成型砥石車を待機位置へ移動し、チャック機構を被加工対象物の溝ピッチ分だけ回転する工程が自動的に継続される。
8)以下、このチャック機構の(360/k)度の回転、溝研削加工、成型砥石車の待機位置への移動が(k−1)回ねじ切りサイクル加工プログラムに基づいて自動的に繰り返えして実施され、溝k本を外周面長手方向に有する一本のクラウニングロ−ル(コルゲ−タ・ダイ)が製造される。
前記成型砥石車の上下切り込み送り量は、総切り込み量tと1回当りの切り込み量の組み併せで決められる。上下切り込み送り量は、0.0001mmから5mm程度の範囲で任意に決められる。例えば、粗研削切り込み量1.000mm、中研削切り込み量0.006mm、仕上げ研削切り込み量0.001mmの値が選択される。
X軸アブソリュ−ト方式スケ−ルでは、クラウニング加工開始点P位置座標が被加工対象物の左端点P(−X0,Y0)であると、クラウニング加工終点P位置座標(X,Y)は、P(+X0,Y0)となる。全ストロ−ク(成型砥石車の上下切り込み送り)の分割数mは、各回における成型砥石車の上下切り込み送り量の総和がト−タル切り込み量tとなるようねじ切りサイクル加工プログラムに基づいて分割数m、および各回における上下切り込み送り量が算出され、システムメモリ(RAM)に送信される。
前記S5工程での成型砥石車13の動きを図3に示す被加工対象物wのクラウニングロ−ルを例に説明する。このクラウニングロ−ルは、長さLが7,000mm、直径2rが16インチ(566.4mm)、クラウニング量Δhが50μm、曲率R(太鼓状の円弧部分の半径)が122.5mのものである。
図3に示すこの被加工対象物の空間補間(G 33コ−ド)の座標図において、ポジションスイッチ範囲数n=10を選択し、被加工対象物のX軸方向長さを700mmずつに十等分している。アブソリュ−ト方式でリニアスケ−ルの原点位置座標(0,0)を決め、クラウニング加工開始点P位置をクラウニングロ−ルの左端上部位置座標P(X0=−3500,Y0=0)とすると、クラウニング円弧の中間点P位置座標はP5(X=0,Y=0.050)、クラウニング円弧の終点P位置座標はP10(X=+3500,Y=0)となる。ワ−クテ−ブル移動速度20m/分、成型砥石車の径300mm、回転速度3000min−1、成型砥石車の待機位置、成型砥石車によるト−タル切り込み量t=5mm、成型砥石車による1パス目の切り込み量t=0.1mmまたは最終の切り込み量t=0.001mm、溝の本数k=256本、溝深さは5mmとする。
図3で示すように、この10等分された空間円弧補間において、各々の各ポジションスイッチ範囲の境界線点P(P,P1,P2,P3,P4,P5,P6,P7,P8,P,P10)でねじ切り開始信号が数値制御装置のシステムメモリのNCポジションコ−ダ部へ送信され、隣の境界線点のY座標値の差(Y−Yn−1)に応じて、ワ−クテ−ブルの移動速度および移動方向に応じて回転する成型砥石車が上方向に、あるいは下方向にストロ−クインフィ−ドされる。即ち、ワ−クテ−ブルが右方向へ移動する場合、境界線点P,P1,P2,P3,P4,P5まで到達する間は、各境界線点で成型砥石車の暫時上昇が行われクラウニングロ−ルと成型砥石車の相対的な動きによりクラウニングロ−ルの外周面に略直線状溝が研削加工され、境界線点P5に到達し境界線点P6,P7,P8,P,P10まで到達する間は、各境界線点で成型砥石車の暫時下降が行われクラウニングロ−ルと成型砥石車の相対的な動きによりクラウニングロ−ルの外周面に略放物線状溝が研削加工される。
逆に、ワ−クテ−ブルが境界線点P10を越え補間移動し、ドッグの指令を受けてワ−クテ−ブルが反転し、左方向へ移動する場合、成型砥石車はデ−タ記録部に作成されたストロ−ク量を下降する指令を出力部より受信し、そのインフィ−ド量だけ成型砥石車は下降され、ついで図4で示すように境界線点P10,P9,P8,P7,P6,P5まで到達する間は、各境界線点で成型砥石車の暫時上昇が行われクラウニングロ−ルと成型砥石車の相対的な動きによりクラウニングロ−ルの外周面に略放物線状溝が研削加工され、境界線点P5に到達し境界線点P4,P3,P2,P1,P0まで到達する間は、各境界線点で成型砥石車の暫時下降が行われクラウニングロ−ルと成型砥石車の相対的な動きによりクラウニングロ−ルの外周面に近似する略放物線状溝が研削加工される。
境界線点P0を越えると空間を直線移動し、ドッグの指令を受けてワ−クテ−ブル12が反転するとともに、ねじ切りサイクル加工プログラムにより算出され、出力部より発信された成型砥石車のインフィ−ド量だけ成型砥石車は下降され、前述のクラウニングロ−ルの外周面に略放物線状溝を研削加工することが継続される。
これら成型砥石車のインフィ−ドは、入力された成型砥石車によるト−タル切り込み量t、成型砥石車による1パス目の切り込み量tまたは最終の切り込み量tからねじ切りサイクル加工プログラムにより算出された成型砥石車のインフィ−ド分割回数mだけ実施され、1本の溝がクラウニングロ−ルの長手方向に形成される。
以上に記述した溝研削加工例は、ワ−クテ−ブル12の左右往復反転の度に成型砥石車13をクラウニング加工開始点P位置境界およびクラウニング加工終点P位置境界でストロ−クインフィ−ドさせる例であるが、成型砥石車をクラウニング加工開始点P位置境界でストロ−クインフィ−ドさせ、研削加工を行い、クラウニング加工終点点P位置境界を越えたら成型砥石車を被加工対象物のY座標位置より高い位置に上昇させ、ワ−クテ−ブルが反転し、成型砥石車のX座標位置がクラウニング加工開始点P位置X座標より左側に位置したら成型砥石車をクラウニング加工開始点P位置境界でストロ−クインフィ−ドさせ、研削加工を再開する一方向研削加工のプログラムとしてもよい。
次ぎに、本発明方法の別態様として、外周面に5mm深さの溝を206本有する荒研削クラウニングロ−ルの外周面を図1および図2に示すNC溝研削装置を用いてクラウニングロ−ルの外周面の溝面を仕上研削する例を説明する。
実施例2
被加工対象物wのクラウニングロ−ルは、長さLが2,600mm、直径2rが399.64mm、クラウニング量Δhが20μm、溝本数206本を有するものである。
研削装置の砥石軸21に成型砥石車13を取り付け、チャック機構18に被加工対象物のクラウニングロ−ルwをチャックする前段取りを行う。以下、図4のフロ−シ−トを参考に説明する。
ワ−クの加工開始前に操作盤30の電源を入れる(開始)。
)操作盤画面より一定リ−ドのねじ切りサイクル〔JIS B6314のG33コ−ド〕を利用する加工プログラムを選択する。
)操作盤上の加工デ−タ入力画面で加工条件デ−タを入力する。即ち、アブソリュ−トX軸スケ−ルの原点位置座標PO(0,0)を決める。即ち、ワ−クの加工デ−タをティ−チする。長さL=2,600mm、直径2r=399.64mm、溝数206、クラウニング量Δh=0.02mm、ワ−クテ−ブルの移動速度13m/分、工具デ−タを入力する。即ち、工具の指定(工具の径399.64mm)、工具待機位置P、工具の回転速度1030rpm、成型砥石車によるト−タル切り込み量t=0.031mm、成型砥石車による1パス目の切り込み量t=0.006mmまたは最終の切り込み量t=0.005mmをティ−チし、数値制御装置のシステムメモリ(RAM)に送信する。ポジションスイッチ範囲数n=6をポジションコ−ダ入力する。
3)ティ−チボタンで被加工対象物のねじ切り開始点P(−1300,0)を指定するとともに被加工対象物の両端点をティ−チする。
)ティ−チまたは入力された加工デ−タ信号により一定リ−ドのねじ切り加工プログラム内で成型砥石車の全ストロ−ク数m=52、即ち、粗研削代0.03mm、粗研削切り込み量0.006mm、ストロ−ク回数50回、仕上げ研削代0.001mm、仕上げ研削切り込み量0.005mm、ストロ−ク回数2回が決められる。ワ−ク補完により開始点P(−1300,0)および終点P(+1300,0)が決定され、ポジションスイッチ範囲数n=6入力により被加工対象物の左右方向のクラウニング長さ=2600/6=約433mmを数値制御装置のシステムメモリに記憶させる。
5)加工開始ボタンを押すと一定リ−ドのねじ切りサイクル加工プログラムに基づいて溝206本の研削加工が開始される。被加工対象物のねじ切り開始点P境界線上でねじ切り開始信号が数値制御装置のポジションコ−ダ入力へ送信され、送信されたねじ切り開始信号を受けて被加工対象物X軸方向のn=1セグメント領域でのm=第1ストロ−ク目の研削加工が回転する成型砥石車13により開始され、1セグメント領域の研削加工が終了するとn=2セグメント域でのm=第1ストロ−ク目の研削加工の開始へと続行され、これらの連続で最終nセグメントn=6域での第1ストロ−ク目の研削加工が終了すると成型砥石車のストロ−ク送りは停止し、ワ−クテ−ブル反転ドグ信号を待つ。ワ−クテ−ブル反転ドグ信号を受信するとワ−クテ−ブル12は反転移動を開始するとともに反対方向のねじ切り開始信号m=第2ストロ−ク信号がポジションコ−ダ入力へ送信される。成型砥石車の第2ストロ−ク送りにより第nセグメント域での第2全ストロ−ク分の研削加工が開始され、以下、第(n−1)セグメントから第1セグメントに向かっての研削加工が続行され、以下、ワ−クテ−ブル反転、成型砥石車ストロ−ク回数のシステムメモリへの送信、ワ−クテ−ブルの左右方向の移動と回転する成型砥石車のストロ−クインフィ−ドによるクラウニングロ−ルと成型砥石車の相対的な動きによりクラウニングロ−ルの外周面に略放物線状溝を研削加工することが成型砥石車ストロ−ク回数でm=52回となり、ねじ切り終点位置での研削加工が終了するとクラウニングロ−ルの外周面に略円弧状または略放物線状溝1本が仕上研削加工される。
6)前述の溝1本の仕上研削加工が終了すると、成型砥石車13は待機位置Pへと移動され、ついで、出力部よりチャック機構のロ−タリ−エンコ−ダに被加工対象物の溝ピッチ分(360度/206本=約1.75度)だけ回転する指令が出力され、チャック機構により被加工対象物の回転が行われる。
7)続いて、成型砥石車が被加工対象物のクラウニング加工開始点P位置座標(−1300,0)まで移動され、前述のS6工程のクラウニングロ−ル外周面に略円弧状または略放物線状溝を新たに1本仕上研削加工する工程および、成型砥石車を待機位置へ移動し、チャック機構を被加工対象物の溝ピッチ分だけ回転する工程が自動的に継続される。
8)以下、このチャック機構の(360/206)度の回転、溝仕上研削加工、成型砥石車の待機位置への移動が(k−1)回、最初からの回動だとk回、ねじ切りサイクル加工プログラムに基づいて自動的に繰り返えして実施され、溝k本を外周面長手方向に有する一本のクラウニングロ−ル(コルゲ−タ・ダイ)が製造される。
9)溝研削加工を終了する。
非加工対象物のクラウニングロ−ルを新しくチャック機構に据え付け、操作盤上のサイクルスタ−トボタンを押せば新たに搬入されたクラウニングロ−ルの溝研削加工は再開される。
本発明方法は、コルゲ−タ・ダイの製造の他、プラスチックシ−ト成形用エンビス加工カレンダ−ロ−ルの溝研削加工にも利用できる。
切削加工の一定リ−ドねじ切りサイクル〔G33コ−ド〕 を利用する加工プログラムを研削加工に応用し、ポジションスイッチ範囲数nをテ−ブル移動速度および成型砥石車の昇降速度が許す大きい値を採用することにより、成型砥石車が被加工対象物のクラウニングロ−ル外周の円弧に近似する放物線状の軌跡を被加工対象物の外周に溝研削加工して略放物線状溝を加工できる。
本発明の加工方法に用いるクラウニングロ−ル溝研削装置の斜視図である。 溝研削加工時の被加工対象物と成型砥石車の位置関係を示す側面図である。 被加工対象物のクラウニングロ−ルの太鼓部分空間補間の座標を示す正面図である。 加工フロ−シ−トである。 G33コ−ド利用クラウニング研削加工の3種類の放物線クラウニング形状を示す図である。 クラウニングロ−ル製造装置の正面図である。(公知)
符号の説明
w 被加工対象物(クラウニングロ−ル)
10 溝研削装置
11 フレ−ム
12 ワ−クテ−ブル
13 成型砥石車
14 コラム
15 ツ−ルテ−ブル
16 成型砥石車の昇降機構
18 回転チャック機構
18a 主軸ヘッド
18b 心押台
20 砥石頭
21 砥石軸
30 操作盤
40 数値制御装置
50 半円筒状静圧気体軸受

Claims (2)

  1. 左右方向に油圧駆動により往復移動可能なワ−クテ−ブル上に被加工対象物であるクラウニングロ−ルをその長手方向が左右方向を向くように回転チャック機構で支持し、上下方向に昇降可能な成型砥石車の直径方向が前記クラウニングロ−ルの軸心と同一平面上となるように位置させる駆動機構を備え、一定リ−ドのねじ切りサイクルを利用する加工プログラムを搭載する数値制御研削装置を用いてクラウニングロ−ルの外周面に略円弧状または略放物線状溝を研削加工する方法であって、
    操作盤画面より加工プログラムを選択した後、操作盤上の加工デ−タ入力画面で被加工対象物の長さL、直径2r、溝数k、クラウニング量Δh、ワ−クテ−ブルの移動量、ワ−クテ−ブルの移動速度、工具の指定、工具待機位置P、工具の回転速度rpm、成型砥石車によるト−タル切り込み量t、成型砥石車による1パス目の切り込み量tまたは最終の切り込み量tをティ−チし、およびポジションスイッチ範囲数n(但し、nは2から70の偶数である。)をポジションコ−ダ入力し、
    ついで、一定リ−ドのねじ切りサイクル加工プログラムに基づき被加工対象物の外周面に略円弧状または放物線状溝を研削加工することを特徴とする、クラウニングロ−ルの溝加工方法。
  2. 左右方向に油圧駆動により往復移動可能なワ−クテ−ブル上に被加工対象物であるクラウニングロ−ルをその長手方向が左右方向を向くように回転チャック機構で支持し、上下方向に昇降可能な成型砥石車の直径方向が前記クラウニングロ−ルの軸心と同一平面上となるように位置させる駆動機構を備え、一定リ−ドのねじ切りサイクルを利用する加工プログラムを搭載する数値制御研削装置を用いてクラウニングロ−ルの外周面に略放物線状溝をk本研削加工してコルゲ−タ・ダイを製造する方法であって、次ぎの加工工程を経ることを特徴とする、コルゲ−タ・ダイを製造する方法。
    )操作盤画面より一定リ−ドのねじ切りサイクルを利用する加工プログラムを選択する。
    )操作盤上の加工デ−タ入力画面で、加工条件デ−タをティ−チする。即ち、アブソリュ−トX軸スケ−ルの原点位置座標PO(0,0)を決め、被加工対象物の長さL、直径2r、溝数k、クラウニング量Δh、ワ−クテ−ブルの移動量、ワ−クテ−ブルの移動速度、工具の指定、工具待機位置P、工具の回転速度rpm、成型砥石車によるト−タル切り込み量t、成型砥石車による1パス目の切り込み量tまたは最終の切り込み量tをティ−チし、およびポジションスイッチ範囲数n(但し、nは2から70の偶数である。)をポジションコ−ダ入力する。
    3)ティ−チボタンで被加工対象物のねじ切り開始点Pを指定するとともに被加工対象物の両端点をティ−チする。
    )ティ−チまたは入力された加工デ−タ信号により一定リ−ドのねじ切り加工プログラム内で成型砥石車の全ストロ−ク数mが決められ、ワ−ク補完により開始点P(X0,Y0)および終点P(X,Y)が決定され、ポジションスイッチ範囲数n入力により被加工対象物の左右方向のクラウニング長さを数値制御装置のシステムメモリに記憶させる。
    5)加工開始ボタンを押すと一定リ−ドのねじ切りサイクル加工プログラムに基づいて研削加工が開始され、被加工対象物のねじ切り開始点P境界線上でねじ切り開始信号が数値制御装置のポジションコ−ダ入力へ送信され、送信されたねじ切り開始信号を受けて被加工対象物X軸方向のn=1セグメント領域でのm=第1ストロ−ク目の研削加工が開始され、1セグメント領域の研削加工が終了するとn=2セグメント域でのm=第1ストロ−ク目の研削加工の開始へと続行され、これらの連続で最終nセグメント域での第1ストロ−ク目の研削加工が終了すると成型砥石車のストロ−ク送りは停止し、ワ−クテ−ブル反転ドグ信号を待つ。ワ−クテ−ブル反転ドグ信号を受信するとワ−クテ−ブルは反転移動を開始するとともに反対方向のねじ切り開始信号m=第2ストロ−ク信号がポジションコ−ダ入力へ送信される。成型砥石車の第2ストロ−ク送りにより第nセグメント域での第2全ストロ−ク分の研削加工が開始され、以下、第(n−1)セグメントから第1セグメントに向かっての研削加工が続行され、以下、ワ−クテ−ブル反転、成型砥石車ストロ−ク回数のポジションコ−ダ入力への送信、ワ−クテ−ブルの左右方向の移動と回転する成型砥石車のストロ−クインフィ−ドによるクラウニングロ−ルと成型砥石車の相対的な動きによりクラウニングロ−ルの外周面に略放物線状溝を研削加工することが成型砥石車ストロ−ク回数でm回となり、ねじ切り終点位置での研削加工が終了するとクラウニングロ−ルの外周面に略円弧状または略放物線状溝1本が研削加工される。
    6)前述の1本の溝がクラウニングロ−ルの長手方向に形成されると、成型砥石車は待機位置Pへと移動され、ついで、出力部よりチャック機構のロ−タリ−エンコ−ダに被加工対象物の溝ピッチ分だけ回転する指令が出力され、チャック機構により被加工対象物の回転が行われる。
    7)続いて、成型砥石車が被加工対象物のクラウニング加工開始点P位置座標(X0,Y0)まで移動され、前述のS6工程のクラウニングロ−ル外周面に略円弧状または略放物線状溝を新たに1本研削加工する工程および、成型砥石車を待機位置へ移動し、チャック機構を被加工対象物の溝ピッチ分だけ回転する工程が自動的に継続される。
    8)以下、このチャック機構の(360/k)度の回転、溝研削加工、成型砥石車の待機位置への移動が(k−1)回ねじ切りサイクル加工プログラムに基づいて自動的に繰り返えして実施され、溝k本を外周面長手方向に有する一本のクラウニングロ−ル(コルゲ−タ・ダイ)が製造される。
    9)溝研削加工を終了する。
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