JP4916737B2 - 冷却器 - Google Patents

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Description

この発明は、大電流、高電圧を制御する半導体装置に用いられるパワーモジュール用の冷却器に関するものである。
パワーモジュールは、一般に、セラミックス板を有する絶縁回路基板と、セラミックス板の表面側に接合された半導体チップと、セラミックス板の裏面側に接合された冷却器とを備える概略構成とされている。この冷却器として、絶縁回路基板が接合されるCu系材料からなる板材(例えば下記特許文献1参照)と、内部に冷媒が通過可能とされた流通孔を有するAl系材料からなる冷却器本体部とを備える構成が知られている。なお、冷却器本体部の方が板材よりも厚さが大きくされている。
ここで、板材は、半導体チップからの熱を良好に冷却器本体部に伝導させるためのものであって、その表面が絶縁回路基板に接合されるとともに、裏面が冷却器本体部に熱伝導性グリース(例えばSiグリース)を介してねじで締結されて接続されている。このように、板材と冷却器本体部とを接合せずに、熱伝導性グリースを介在させてねじで締結するのは、冷却器本体部は、板材と比べて熱膨張係数が大きいので、板材と冷却器本体部とを接合した構成が熱サイクル下で使用される過程において、冷却器本体部の変形に伴って板材も強制的に変形させられることによって、板材と絶縁回路基板との接合部に大きな負荷が作用し亀裂が生じ易くなるのを防ぐためである。すなわち、板材と冷却器本体部とを接合しない場合、冷却器本体部を、板材の裏面上を滑らせるようにして略無拘束状態で変形させることが可能になり、板材が冷却器本体部の変形に追従させられるのを防ぐことができる。
特開平8−264680号公報
しかしながら、前記従来の冷却器では、板材と冷却器本体部との間に熱伝導性グリースを介在させていたので、これらの間の熱抵抗が大きく、近年のパワーモジュールの高出力化に伴う、冷却効率や熱サイクル寿命のさらなる向上に対する要望に応えるのが困難であるという問題がある。そこで、このような問題を解決するための手段として、板材と冷却器本体部とをろう付けにより接合したり、あるいははんだにより接合する手段が考えられるが、前記のように熱サイクル下で使用される過程において板材と絶縁回路基板との接合部に亀裂が生じ易くなるので、有効な解決手段とはなり得ない。
この発明はこのような事情を考慮してなされたもので、パワーモジュールの高出力化に対応できるとともに、板材と冷却器本体部の表面との接合部、および絶縁回路基板と板材との接合部それぞれの接合信頼性を向上させることができる冷却器を提供することを目的とする。
このような課題を解決して、前記目的を達成するために、本発明の冷却器は、表面側に半導体チップが設けられた絶縁回路基板の裏面側に設けられるパワーモジュール用の冷却器であって、前記絶縁回路基板は、セラミックス板と、このセラミックス板の表面に接合された回路板と、前記セラミックス板の裏面に接合された金属板とを備えており、純度99.90%以上の純Cuにより形成された板材と、少なくともこの板材が設けられる表面側が純度99.0%以上の純Alにより形成された冷却器本体部とを備え、前記板材は、その表面が前記絶縁回路基板の裏面側に接合され、裏面が前記冷却器本体部の表面にはんだ接合されており、前記板材の表面には第2はんだ層が形成され、前記板材と前記冷却器本体部との間には第3はんだ層が形成されており、前記第2はんだ層は、Sn85wt%以上、Ag0.5wt%以上、Cu0.1wt%以上である3元以上の多元系合金からなるはんだ材で形成され、前記第3はんだ層は、Zn−Al系はんだ材で形成されていることを特徴とする。
この発明では、純度99.90%以上の純Cuにより形成された板材が、純度99.0%以上の純Alにより形成された冷却器本体部の表面にはんだ接合されているので、これらの間の熱抵抗を低減させることが可能になり、冷却器によるパワーモジュールの冷却効率を向上させて、その熱サイクル寿命を向上させることができる。なお、はんだ接合に代えてろう付けで冷却器本体部と板材とを接合すると、冷却器本体部はAl系材料により形成され、板材はCu系材料により形成されているので、この接合部に金属間化合物が生成されて脆化することになり、有効な解決手段にはなり得ない。
また、板材が純度99.90%以上の純Cuにより形成されているので、絶縁回路基板から伝導した熱を、積層方向に直交する方向に広げながらその厚さ方向に伝達させることが可能になり、絶縁回路基板と冷却器との間の熱抵抗も低減させることが可能になり、冷却器によるパワーモジュールの冷却効率を一層向上させることができる。さらに、板材が形成された純度99.90%以上の純Cuは、冷却器本体部の表面側が形成された純度99.0%以上の純Alの熱膨張係数とセラミックス板の熱膨張係数との中間の熱膨張係数を有することから、応力緩衝部材として機能させることも可能になり、パワーモジュールの熱サイクル寿命を一層向上させることができる。
ここで、冷却器本体および板材に同じ温度差が付与され、これらの寸法差等に起因して冷却器本体部が板材よりも大きく変形しようとしたときに、板材と冷却器本体部とが前記のようにはんだ接合されたことによって、冷却器本体部の変形に伴い板材も強制的に変形させられようとしても、冷却器本体部において板材が接合される少なくとも表面側が純度99.0%以上の純Alにより形成されて、この表面側に沿面方向の塑性ひずみが生じ易くなっているので、板材と冷却器本体部との接合部、および絶縁回路基板と板材との接合部に大きな負荷が作用して亀裂が生じ易くなるのを防ぐことができる。
以上より、板材と冷却器本体部との間の熱抵抗を低減させてパワーモジュールのトータル熱抵抗を低くすることが可能になり、このパワーモジュールの高出力化に対応させることができるとともに、パワーモジュールが使用される過程において、板材と冷却器本体部との接合部、および絶縁回路基板と板材との接合部それぞれに亀裂が生ずるのを防ぐことが可能になり、このパワーモジュールに高い接合信頼性を具備させることができる。
なお、前記はんだ層は、例えばZn−Al系のはんだ材により形成されるのが望ましい。
この発明によれば、パワーモジュールの高出力化に対応できるとともに、板材と冷却器本体部の表面との接合部、および絶縁回路基板と板材との接合部それぞれの接合信頼性を向上させることができる。
以下、図面を参照し、この発明の実施の形態について説明する。
本実施形態のパワーモジュール10は、セラミックス板11を有する絶縁回路基板12と、セラミックス板11の表面側に設けられた半導体チップ13と、セラミックス板11の裏面側に設けられた冷却器14とを備えている。
絶縁回路基板12は、セラミックス板11と、このセラミックス板11の表面にろう付けにより接合された回路板11aと、セラミックス板11の裏面にろう付けにより接合された金属板11bとを備えている。そして、半導体チップ13は、回路板11aの表面に第1はんだ層15を介して接合されている。
また、冷却器14は、表面が金属板11bの裏面(セラミックス板11の裏面側)に第2はんだ層16を介して接合された板材17と、表面が板材17の裏面に第3はんだ層18を介して接合された冷却器本体部19とを備えている。そして、本実施形態では、板材17は、純度99.90%以上の純Cuにより形成されている。また、冷却器本体部19において板材17の裏面が接合される少なくとも表面側は、純度99.0%以上の純Alにより形成されている。
ここで、純度99.90%以上の純Cuには、例えば無酸素銅、タフピッチ銅、およびりん脱酸銅等が含まれる。
冷却器本体部19は、表面に板材17が第3はんだ層18を介してはんだ接合された天板部19aと、この天板部19aの裏面により閉塞された凹部19bを有する底板部19cとを備え、この閉塞された凹部19b内に冷媒が通過可能とされている。そして、天板部19aが純度99.0%以上の純Alにより形成され、底板部19cが例えば、AA(Alminum Association)1050系若しくは1100系の純Alまたは6063系のAl合金により形成されている。
また、天板部19aの裏面には、凹部19bに向けて突出する複数のコルゲートフィン19dがろう付けされている。
ここで、回路板11aの表面および金属板11bの表面にはそれぞれ、図示されない厚さ約5μmのNiメッキ層が形成されており、このNiメッキ層の形成された回路板11aの表面に、第1はんだ層15を介して半導体チップ13が接合され、また、回路板11aおよび金属板11bとセラミックス板11とがろう付けにより接合されている。
なお、セラミックス板11が、AlN、Si等の窒化物系セラミックス、若しくはAl等の酸化物系セラミックスにより形成され、回路板11aおよび金属板11bが、純Al若しくはAl合金により形成された構成において、セラミックス板11と回路板11aおよび金属板11bとを接合するろう材は、Al−Si系、Al−Ge系、Al−Cu系、Al−Mg系またはAl−Mn系のろう材から選ばれる1または2以上のろう材とされる。ここで、回路板11aおよび金属板11bは、熱伝達や熱サイクル寿命等の観点から、純Al若しくは純度98%以上のAl合金により形成されるのが望ましい。
また、金属板11bと板材17とを接合する第2はんだ層16は、ヤング率が35GPa以上、0.2%耐力が30MPa以上、引張強度が40MPa以上のSnを主成分とするはんだ材により形成されている。金属板11bおよび板材17の互いに対向する表面のうち、少なくとも金属板11bの表面には、厚さ約5μmの図示されないNiメッキ層が形成されており、これらの各Niメッキ層と第2はんだ層16とが接合されている。また、第2はんだ層16は、Sn85wt%以上、Ag0.5wt%以上、Cu0.1wt%以上である3元以上の多元系合金からなるはんだにより形成されている。
第1はんだ層15の材質は特に限定されるものではないが、Snを主成分とするはんだにより形成されるのが望ましい。
また、板材17と冷却器本体部19の天板部19aとを接合する第3はんだ層18は、例えばZn−Al系のはんだ材により形成されるのが望ましい。このZn−Al系のはんだ材は、Pb系のはんだ材や無鉛系のはんだ材よりも融点が高いので、第1はんだ層15を介して半導体チップ13と回路板11aとを接合したり、第2はんだ層16を介して金属板11bと板材17とを接合したときに、第3はんだ層18は溶融することがなく、また、熱サイクル下で使用される過程において、この第3はんだ層18に亀裂が生ずるのを防ぐことができる。さらに、板材17および天板部19aの互いに対向する表面にNiメッキ層を形成しなくても、これら17、19aを良好に接合することができる。
板材17の厚さは0.5mm以上10.0mm以下とされている。0.5mmより小さいと、絶縁回路基板12からの熱を、積層方向に直交する方向に拡散させ難くなるおそれがある。
また、冷却器本体部19の天板部19aの厚さは0.5mm以上5.0mm以下とされている。0.5mmより小さいと、前記凹部19bを通過する冷媒の流体圧によってこの天板部19aが変形するおそれがある。なお、天板部19aのパワーモジュール10の積層方向に直交する方向に延びる表裏面の面積は、板材17よりも大きくなっており、板材17は、天板部19aの表面にその外周縁よりも内側に配置されている。
以上説明したように、本実施形態に係る冷却器14によれば、純度99.90%以上の純Cuにより形成された板材17が、純度99.0%以上の純Alにより形成された天板部19aの表面に、第3はんだ層18を介してはんだ接合されているので、これらの間の熱抵抗を低減させることが可能になり、冷却器14によるパワーモジュール10の冷却効率を向上さて、その熱サイクル寿命を向上させることができる。
また、板材17が純度99.90%以上の純Cuにより形成されているので、絶縁回路基板12から伝導した熱を、積層方向に直交する方向に広げながらその厚さ方向に伝達させることが可能になり、絶縁回路基板12と冷却器14との間の熱抵抗も低減させることが可能になり、冷却器14によるパワーモジュール10の冷却効率を一層向上させることができる。
さらに、板材17が形成された純度99.90%以上の純Cuは、冷却器本体部19の表面側、つまり天板部19aが形成された純度99.0%以上の純Alの熱膨張係数とセラミックス板11の熱膨張係数との中間の熱膨張係数を有することから、応力緩衝部材として機能させることも可能になり、パワーモジュール10の熱サイクル寿命を一層向上させることができる。
ここで、冷却器本体部19の天板部19aおよび板材17に同じ温度差が付与され、これらの寸法差等に起因して天板部19aが板材17よりも大きく変形しようとしたときに、板材17と天板部19aとが前記のようにはんだ接合されたことによって、天板部19aの変形に伴い板材17も強制的に変形させられようとしても、板材17が接合された天板部19aが純度99.0%以上の純Alにより形成されて、この表面側に沿面方向の塑性ひずみが生じ易くなっているので、板材17と天板部19aとの接合部、つまり第3はんだ層18、および絶縁回路基板12と板材17との接合部、つまり第2はんだ層16に大きな負荷が作用して亀裂が生じ易くなるのを防ぐことができる。
以上より、板材17と天板部19aとの間の熱抵抗を低減させてパワーモジュール10のトータル熱抵抗を低くすることが可能になり、このパワーモジュール10の高出力化に対応させることができるとともに、パワーモジュール10が使用される過程において、板材17と天板部19aとの接合部(第3はんだ層18)、および絶縁回路基板12と板材17との接合部(第2はんだ層16)それぞれに亀裂が生ずるのを防ぐことが可能になり、このパワーモジュール10に高い接合信頼性を具備させることができる。
ここで、以上の作用効果についての検証試験を実施した。
実施例および比較例として、AlNを主成分とする材質により形成されたセラミックス板11の縦、横および厚さがそれぞれ30mm、30mmおよび0.635mmとされ、純度99.5%の純Alにより形成された回路板11aおよび金属板11bの縦、横および厚さがそれぞれ28mm、28mmおよび0.6mmとされ、純Al若しくはAl合金により形成された前記天板部の縦、横および厚さがそれぞれ100mm、100mおよび1.5mmとされ、コルゲートフィン19dの肉厚および高さ(図1の紙面の上下方向の大きさ)がそれぞれ0.3mmおよび3mmとされ、無酸素銅により形成された板材17の縦、横および厚さがそれぞれ30mm、30mmおよび1.5mmとされ、金属板11bと板材17を接合する第2はんだ層16がSn−Ag−Cu系のはんだ材とされ、板材17と前記天板部を接合する第3はんだ層18がZn−Al系のはんだ材とされたパワーモジュール用部材を採用した。
さらに、従来例として、前記実施例および比較例と全く同じヒーターチップ、セラミックス板11、回路板11a、金属板11b、板材17およびコルゲートフィン19dを採用するとともに、前記と同様の寸法の純度98.5%のAl合金により形成された天板部を採用し、板材17と天板部とははんだ接合せず、これらの間に熱伝導性グリースを介在させたパワーモジュール用部材を採用した。
なお、金属板11bと前記天板部との第2はんだ層16を介した接合、および前記天板部と板材17との第3はんだ層18を介した接合は、予め、金属板11bの裏面と、板材17の表裏面と、前記天板部の表面とに前記Niメッキ層を無電解メッキにより形成しておき、その後、還元雰囲気下で実施した。また、この接合の際、同時に第2、第3はんだ層16、18と同じはんだ材料により、縦、横および厚さがそれぞれ10mm、10mmおよび0.3mmとされたAlNを用いたヒーターチップを回路板11aに接合した。なお、この接合の前に予め回路板11aの表面にも前記と同様にNiメッキ層を形成した。このヒータチップは、本検証試験の実施に際して半導体チップ13に代えて採用したものである(以下、この構成を「パワーモジュールサンプル」という)。さらに、回路板11aおよび金属板11bとセラミックス板11とは、Al−Siろう箔を用いて予め真空ろう付けした。
以上の構成において、表1に示すように、前記天板部の材質や板材17の有無を異ならせた10種類のパワーモジュールサンプル、および前記従来例のパワーモジュール用部材を有するパワーモジュールサンプルを準備した。
Figure 0004916737
比較例1から3は、天板部19aが純度99.0%以上の純Alにより形成されているが、板材17を有しないパワーモジュールサンプルであり、比較例4、5は、板材17を有するが、天板部が純度が99.0%より小さいAl合金により形成されたパワーモジュールサンプルである。
以上の各パワーモジュールサンプルをそれぞれ、フッ素系溶媒からなる液相雰囲気下に置いて、その雰囲気温度を−40℃から105℃に約3分間で上昇させ、105℃から−40℃に10分間で下降させる温度履歴を1サイクルとした温度サイクルを前記各パワーモジュールサンプルに付与し、該付与前の熱抵抗値(以下、「初期熱抵抗値」という)と比べて10%以上の上昇が確認されたときの熱サイクル数を、このパワーモジュールサンプルの熱サイクル寿命として測定した。ここで、第2、第3はんだ層16、18等の接合部等に亀裂が発生および進展したときに、熱抵抗値が上昇することになる。この熱サイクル寿命の測定は、500サイクル経過するたびに熱抵抗値を測定することにより実施した。
なお、熱抵抗値の測定に際し、冷却器14の凹部19bに水温50℃の冷却水を循環させて、コルゲートフィン19dの外表面を一定温度に保った状態で、ヒーターチップに100Wの電力を供給して発熱させた。そして、このヒーターチップの温度が一定になった後に、そのヒーターチップの温度(T)および冷却水の温度(50℃)により、熱抵抗値(Hr)を、Hr=(T−50)/100(℃/W)から算出した。ここで、ヒーターチップ温度(T)は予めヒーターチップのTCR(Temperature Coefficient of Resistance)を測定しておき、発熱前後のヒーターチップの抵抗値の差(ΔR)を求めることによって、T=ΔR/TCR+Tr(℃)から算出した(Trは室温)。
結果、実施例では熱サイクル寿命が4000サイクル以上であり、板材17と天板部19aとの接合部(第3はんだ層18)、および絶縁回路基板12と板材17との接合部(第2はんだ層16)それぞれの接合信頼性が向上されることが確認された。
ここで、比較例1から3では、天板部が、純度99.0%以上の純Alにより形成されても、絶縁回路基板と冷却器本体部との間に板材が設けられていなければ、熱サイクル寿命が2500サイクル以下であり、また、比較例4および5では、前記板材が設けられていても、天板部が純度99.0%より小さいAl系材料により形成されると、熱サイクル寿命が3500サイクル以下であり、いずれの場合も十分な熱サイクル寿命を確保することができないことが確認された。
また、前記従来例の初期熱抵抗値は0.72(℃/W)であるのに対し、実施例の初期熱抵抗値は0.28(℃/W)〜0.30(℃/W)であり、従来例と比べて半分より小さくできることが確認された。さらに、上述したように、実施例では前記熱サイクル寿命が4000サイクル以上であり、従来例と同等に維持できることが確認された。
なお、本発明の技術的範囲は前記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
パワーモジュールの高出力化に対応できるとともに、板材と冷却器本体部の表面との接合部、および絶縁回路基板と板材との接合部それぞれの接合信頼性を向上させることができる。
この発明の一実施形態に係る冷却器を有するパワーモジュールを示す全体図である。
符号の説明
10 パワーモジュール
11 セラミックス板
12 絶縁回路基板
13 半導体チップ
14 冷却器
17 板材
18 第3はんだ層
19 冷却器本体部
19a 天板部
19b 凹部
19c 底板部

Claims (1)

  1. 表面側に半導体チップが設けられた絶縁回路基板の裏面側に設けられるパワーモジュール用の冷却器であって、
    前記絶縁回路基板は、セラミックス板と、このセラミックス板の表面に接合された回路板と、前記セラミックス板の裏面に接合された金属板とを備えており、
    純度99.90%以上の純Cuにより形成された板材と、少なくともこの板材が設けられる表面側が純度99.0%以上の純Alにより形成された冷却器本体部とを備え、
    前記板材は、その表面が前記絶縁回路基板の裏面側に接合され、裏面が前記冷却器本体部の表面にはんだ接合されており、
    前記板材の表面には第2はんだ層が形成され、前記板材と前記冷却器本体部との間には第3はんだ層が形成されており、
    前記第2はんだ層は、Sn85wt%以上、Ag0.5wt%以上、Cu0.1wt%以上である3元以上の多元系合金からなるはんだ材で形成され、前記第3はんだ層は、Zn−Al系はんだ材で形成されていることを特徴とする冷却器。
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