JP4916728B2 - 符号化装置、信号処理装置、および記憶システム - Google Patents

符号化装置、信号処理装置、および記憶システム Download PDF

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Description

本発明は、誤り訂正符号化/復号技術に関し、特に、記憶媒体に記憶されるデータに対して誤り訂正符号化/復号する符号化装置、復号装置、信号処理装置、および記憶システムに関する。
近年、ハードディスクを用いた記憶装置は、パーソナルコンピュータ、ハードディスクレコーダー、ビデオカメラ、携帯電話など、さまざまな分野において必須の装置となりつつある。ハードディスクを用いた記憶装置は、適用される分野によって求められる仕様もさまざまである。たとえば、パーソナルコンピュータに搭載するハードディスクには、高速性、大容量性が求められる。高速性、大容量性を向上するためには、訂正能力の高い誤り訂正符号化をする必要がある。しかしながら、高速化が進むほど単位時間あたりに扱うデータの量が増えるため、単位時間あたりの誤りも比例して増大する。そうすると、誤り訂正能力が低い誤り訂正方式を用いる場合、ハードディスクに対する再読込みが発生するため、ハードディスクへのアクセスに要する時間が増大し、高速化のボトルネックとなる。
一般的に、誤り訂正符号化の対象となる信号系列として、直流成分が低減もしくは除去された(以下、「DCフリー」、もしくは、「DCフリー性」と表記する)信号系列が望まれている。DCフリーとは、周波数が0、すなわち直流成分におけるスペクトルが0であることを意味する。いいかえると、変調前の信号系列に含まれる複数のビットにおいて、0と1の比率が等しいことなどを意味する。DCフリー性を信号系列に備えるさせることによって、記憶媒体に記憶された変調データの記録パターンから得られる再生信号の平均レベルが、変調前の信号系列のパターンによらずに、所定の信号系列長の範囲内で常に一定となる性質をもち、ノイズ耐性が向上する。すなわち、DCフリー性の低い信号系列においては、ビタビアルゴリズムを用いたデータ検出において、検出確率が低下することとなる。これにより、低密度パリティチェック復号やリードソロモン復号における訂正能力も低減されることとなる。また、一般的に、サンプリングタイミングとデータとの同期を確保するために、ランレングス制限符号が用いられている。ランレングス制限符号とは、0の最大連続長や1の最大連続長を制限する符号化である。
従来、信号系列のDCフリー性を満たしつつ、ランレングス制限符号化する方法として、それぞれ異なる冗長ビットが付加された信号系列に対し、ランレングス制限符号化を実行し、符号化された複数の系列のうち、DCフリーに近い特性を有する系列を選択する方法が提案されていた(たとえば、特許文献1参照。)。また、複数の異なる性質を有するランレングス制限符号化を実行し、符号化された複数の系列のうち、DCフリーに近い特性を有する系列を選択する方法が提案されていた(たとえば、特許文献2参照。)。
特開2002−100125号公報 特開2004−213863号公報
本発明者はこうした状況下、以下の課題を認識するに至った。複数の符号化系列の中からDCフリー特性の良い系列を選択することによってDCフリー符号化を実現する場合、選択の対象となる複数の符号化系列においてDCフリー特性の良い符号化系列が存在しない場合がある。すなわち、選択の対象となる符号化系列のうち、少なくとも1つ以上のDCフリー特性の良い系列を生成できる構成が必要となり、回路規模、記憶容量に影響を及ぼすといった課題である。
本発明はこうした状況に鑑みてなされたものであり、その目的は、より少ない回路規模で、ランレングス制限を満たしつつ、DCフリー特性を向上できる符号化装置、復号装置、信号処理装置、および記憶システムを提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のある態様の符号化装置は、デジタル信号系列をランレングス制限符号化することによって、第1符号化系列を生成するランレングス制限符号化部と、第1符号化系列に含まれる複数のビットの個数を変えずに、第1符号化系列に対し、所定の信号処理を実行して第2符号化系列を生成する信号処理部と、ランレングス制限符号化部によって生成された第1符号化系列と、信号処理部によって生成された第2符号化系列とのうち、いずれか一方を選択して出力する直流成分除去符号化部と、を備える。ここで、「直流成分除去符号化部」とは、入力された系列の直流成分を除去するもしくは低減する回路などを含み、また、DCフリー性の高い系列を出力する回路などを含む。
この態様によると、ランレングス制限符号化によって生成された系列と、その系列を信号処理した系列とを生成することによって、全く異なる2つの系列を生成することができる。また、系列に含まれるビットの個数を増加しないように所定の信号処理を実行することによって、全体の符号化率を低下させずに符号化系列が得られる。2つの符号化系列は相反転しているため、DCフリー性の高い符号化系列を選択するにあたり、より好ましい選択肢となる。より好ましい選択肢の中からDCフリー性の高い符号化系列を選択することによって、よりDCフリー性の高い符号化系列を選択できる可能性が向上できる。また、単一のランレングス制限符号化回路を用いることによって、回路構成を単純化でき、また、低規模にできる。
ランレングス制限符号化部は、第1符号化系列に含まれる複数のビットのうちの0を示すビットが連続して存在する少なくとも1つ以上の0連続区間であって、最大の長さを有する0連続区間の長さが0以上第1許容連続長以下になるように、かつ、第1符号化系列に含まれる複数のビットのうちの1を示すビットが連続して存在する少なくとも1つ以上の1連続区間であって、最大の長さを有する1連続区間の長さが0以上第2許容連続長以下になるように、第1符号化系列を生成してもよい。この態様によると、第1符号化系列に含まれる0の連続長と1の連続長の双方をランレングス制限符号化部によって制限することによって、第2符号化系列においてもその制限が維持される。
ランレングス制限符号化部は、第1許容連続長と第2許容連続長を同一の長さとして、第1符号化系列を生成してもよい。この態様によると、ランレングス制限符号化部の後段において、1の連続長と0の連続長とが制限された符号化系列に対してビット反転処理を実行したとしても、連続長に関する制限を維持できる。信号処理部は、デジタル信号系列に含まれる複数のビットのそれぞれに対し、ビット反転処理を実行してもよい。この態様によると、ビット反転処理することによって、系列に含まれるビットの個数を増加せずに、異なる系列を生成できる。また、系列に含まれるビットの個数が増加しないため、全体の符号化率を低下させずに符号化系列が得られる。また、異なる系列を生成するために実行する所定の処理をビット反転処理とすることによって、単純な回路構成で所定の処理を実現できる。
直流成分除去符号化部は、第1符号化系列と第2符号化系列のうち、いずれか一方の符号化系列を選択する符号化系列選択部と、符号化系列選択部によって選択された符号化系列を示す選択識別情報を生成する選択識別情報生成部と、符号化系列選択部によって選択された符号化系列のいずれかの個所に、選択識別情報生成部によって生成された選択識別情報を付加する識別情報付加部と、を有してもよい。符号化系列選択部は、当該符号化系列選択部によってすでに選択された符号化系列と第1符号化系列とを連結させる第1連結部と、当該符号化系列選択部によってすでに選択された符号化系列と第2符号化系列とを連結させる第2連結部と、を有してもよい。符号化系列選択部は、第1連結部によって連結された系列を新たな第1符号化系列とし、第2連結部によって連結された系列を新たな第2符号化系列とし、いずれか一方の新たな符号化系列を選択してもよい。ランレングス制限符号化部から出力された第1符号化系列のいずれかの個所に第1判定ビットを付加する第1付加部と、信号処理部から出力された第2符号化系列のいずれかの個所に第1判定ビットがビット反転された第2判定ビットを付加する第2付加部と、をさらに備えてもよい。
ここで、「付加」とは、加算、乗算、挿入などを含む。また、「すでに選択された符号化系列と前記第1符号化系列とを連結させる」とは、過去において選択された符号化系列と、現在選択の候補となっている系列とを連結させることなどを含む。この態様によると、いずれの符号化系列が選択されたことを示す情報を符号化系列に付加することによって、復号側にて、容易に選択された符号化系列を判別できる。
符号化系列選択部は、第1符号化系列に含まれる複数のビットのうち、0を示すビットと1を示すビットとの比率を計算する第1比率計算部と、第2符号化系列に含まれる複数のビットのうち、0を示すビットと1を示すビットとの比率を計算する第2比率計算部と、第1比率計算部で計算された比率と、第2比率計算部で計算された比率とのうち、50%に近いほうの比率に対応する符号化系列を選択して出力する選択出力部と、を有してもよい。この態様によると、0を示すビットと1を示すビットとの比率が50%に近いほうを選択することによって、DCフリー性の高い符号化系列が選択できる。
符号化系列選択部は、第1符号化系列に含まれる複数のビットを合算して第1合算値を生成する第1合算部と、第2符号化系列に含まれる複数のビットを合算して第2合算値を生成する第2合算部と、第1合算部によって生成された第1合算値の絶対値と、第2合算部によって生成された第2合算値の絶対値とを比較して、第1符号化系列と第2符号化系列のうち、小さいほうの合算値対応する符号化系列を検出する符号化系列検出部と、第1符号化系列と、第2符号化系列とのうち、系列検出部によって検出された符号化系列を選択して出力する選択出力部と、を有してもよい。ここで、「合算値」とは、系列に含まれるビットを加算することなどを含む。また、「系列に含まれる複数のビット」とは、0もしくは1を示すビットなどを含み、また、0を示すビットを+1と置換え、1を示すビットを−1と置換えた場合におけるビットなども含む。この態様によると、符号化系列に含まれる複数のビットを合算し、より小さい合算値に対応する系列を選択することによって、DCフリー性の高い符号化系列が選択できる。
符号化系列選択部は、第1符号化系列に含まれる複数のビットを移動加算することによって、複数のビットと同数の第1移動加算値を生成する第1移動加算部と、第1移動加算部によって生成された複数の第1移動加算値のうち、最大値を検出する第1最大値検出部と、第2符号化系列に含まれる複数のビットを移動加算することによって、複数のビットと同数の第2移動加算値を生成する第2移動加算部と、第2移動加算部によって生成された複数の第2移動加算値のうち、最大値を検出する第2最大値検出部と、第1最大値検出部によって検出された最大値と、第2最大値検出部によって検出された最大値とを比較して、第1符号化系列と第2符号化系列のうち、小さいほうの最大値に対応する符号化系列を検出する符号化系列検出部と、第1符号化系列と、第2符号化系列とのうち、系列検出部によって検出された符号化系列を選択して出力する選択出力部と、を有してもよい。ここで、「移動加算する」とは、移動加算し、さらに、絶対値を計算することなどを含む。この態様によると、符号化系列に含まれる複数のビットを移動加算した結果のうちの最大値を用いて系列を選択することによって、DCフリー性の高い符号化系列が選択できる。
本発明の別の態様は、復号装置である。この装置は、所定の判定ビットが付加された符号化系列を入力する入力部と、入力部によって入力された符号化系列に付加されている所定の判定ビットを取得する判定ビット取得部と、入力部によって入力された符号化系列に対し、判定ビット取得部によって取得された判定ビットに応じて、符号化系列に含まれる複数のビットのそれぞれをビット反転して、復号対象となる信号系列を出力する処理、もしくは、符号化系列を復号対象となる信号系列として、そのまま出力する処理のいずれかの処理を実行する信号処理部と、信号処理部によって出力された復号対象となる信号系列をランレングス制限復号することによってデジタル信号系列を生成するランレングス制限復号部と、を備える。この態様によると、符号化側において実行されたDCフリー符号化に対応する処理を実行することによって、元のデジタル信号系列を復号できる。
本発明のさらに別の態様は、信号処理装置である。この装置は、符号化部と復号部とを備える信号処理装置であって、符号化部は、デジタル信号系列をランレングス制限符号化することによって、第1符号化系列を生成するランレングス制限符号化部と、第1符号化系列に含まれる複数のビットのそれぞれに対し、ビット反転処理を実行して第2符号化系列を生成する信号処理部と、ランレングス制限符号化部から出力された第1符号化系列のいずれかの個所に第1判定ビットを付加する第1付加部と、信号処理部から出力された第2符号化系列のいずれかの個所に第1判定ビットがビット反転された第2判定ビットを付加する第2付加部と、第1付加部によって第1判定ビットが付加された第1符号化系列と、第2付加部によって第2判定ビットが付加された第2符号化系列とのうち、いずれか一方を選択して出力する直流成分除去符号化部と、を有し、復号部は、第1判定ビットもしくは第2判定ビットのいずれかが付加された符号化系列を入力する入力部と、入力部によって入力された符号化系列に付加されている判定ビットを取得する判定ビット取得部と、入力部によって入力された符号化系列に対し、判定ビット取得部によって取得された判定ビットに応じて、デジタル信号系列に含まれる複数のビットのそれぞれをビット反転して、復号対象となる信号系列を出力する処理、もしくは、符号化系列を復号対象となる信号系列として、そのまま出力する処理のいずれかの処理を実行する信号処理部と、信号処理部によって出力された復号対象となる信号系列をランレングス制限復号することによってデジタル信号系列を生成するランレングス制限復号部と、を有してもよい。
この態様によると、系列に含まれるビットの個数を増加しないように反転処理を実行することによって、全体の符号化率を低下させずに符号化系列が得られる。2つの符号化系列は論理反転された関係にあるため、DCフリー性の高い符号化系列を選択するにあたり、より好ましい選択肢となる。より好ましい選択肢の中からDCフリー性の高い符号化系列を選択することによって、よりDCフリー性の高い符号化系列を選択できる可能性が向上できる。また、復号側において、符号化側で実行されたDCフリー符号化に対応する処理を実行することによって、元のデジタル信号系列を復号できる。
本発明のさらに別の態様は、記憶システムである。この記憶システムは、データを記憶装置に書き込むライトチャネルと、記憶装置に記憶されているデータを読み出すリードチャネルとを備える信号記憶システムであって、ライトチャネルは、データをランレングス符号化する第1の符号化部と、第1の符号化部で符号化されたデータに対し、低密度パリティ検査符号を用いて符号化する第2の符号化部と、第2の符号化部で符号化されたデータを記憶装置に書き込む書き込み部と、を備え、リードチャネルは、記憶装置から出力されたアナログ信号を入力する入力部と、入力部から入力されたアナログ信号をデジタル信号に変換して出力するアナログデジタル変換部と、アナログデジタル変換部から出力されたデジタル信号の尤度を計算して軟判定値を出力するソフト出力検出部と、ソフト出力検出部から出力されたデータを復号する、第2の符号化部に対応した、第1の復号部と、第1の復号部で復号されたデータを復号する、第1の符号化部に対応した、第2の復号部と、を備える。第1の符号化部は、デジタル信号系列をランレングス制限符号化することによって、第1符号化系列を生成するランレングス制限符号化部と、第1符号化系列に含まれる複数のビットのそれぞれに対し、ビット反転処理を実行して第2符号化系列を生成する信号処理部と、ランレングス制限符号化部から出力された第1符号化系列のいずれかの個所に第1判定ビットを付加する第1付加部と、信号処理部から出力された第2符号化系列のいずれかの個所に第1判定ビットがビット反転された第2判定ビットを付加する第2付加部と、第1付加部によって第1判定ビットが付加された第1符号化系列と、第2付加部によって第2判定ビットが付加された第2符号化系列とのうち、いずれか一方を選択して出力する直流成分除去符号化部と、を有する。第2の復号部は、第1判定ビットもしくは第2判定ビットのいずれかが付加された符号化系列を入力する入力部と、入力部によって入力された符号化系列に付加されている判定ビットを取得する判定ビット取得部と、入力部によって入力された符号化系列に対し、判定ビット取得部によって取得された判定ビットに応じて、デジタル信号系列に含まれる複数のビットのそれぞれをビット反転して、復号対象となる信号系列を出力する処理、もしくは、符号化系列を復号対象となる信号系列として、そのまま出力する処理のいずれかの処理を実行する信号処理部と、信号処理部によって出力された復号対象となる信号系列をランレングス制限復号することによってデジタル信号系列を生成するランレングス制限復号部と、を有する。この態様によると、DCフリー性の高い符号化処理を実行することによって、より高速に記憶システムにアクセスすることができる。
本発明のさらに別の態様もまた、記憶システムである。この記憶システムは、さらに、データを記憶する記憶装置と、記憶装置への書き込みと、記憶装置からの読み出しとを制御する制御部と、を有する。リードチャネルは、制御部の指示に従って、記憶装置に記憶されているデータを読み出し、ライトチャネルは、制御部の指示に従って、符号化されたデータを記憶装置に書き込む。この態様によると、DCフリー性の高い符号化処理を実行することによって、より高速に記憶システムにアクセスすることができる。
本発明のさらに別の態様は、符号化装置である。この装置は、符号化装置おいて、当該装置は、1つの半導体基板上に一体集積化されてもよい。この態様によると、DCフリー性の高い符号化処理が効率良く実行でき、余分なハードウェアを搭載する必要がなくなるので、低規模な半導体集積回路を実現できる。
本発明のさらに別の態様は、ランレングス制限符号化方法である。この方法は、デジタル信号系列をランレングス制限符号化することによって、符号化系列を生成するランレングス制限符号化方法であって、符号化系列に含まれる複数のビットのうちの0を示すビットが連続して存在する少なくとも1つ以上の0連続区間であって、最大の長さを有する0連続区間の長さが0以上第1許容連続長以下となるように、かつ、符号化系列に含まれる複数のビットのうちの1を示すビットが連続して存在する少なくとも1つ以上の1連続区間であって、最大の長さを有する1連続区間の長さが第2許容連続長より短くなるように、第1符号化系列を生成する。また、ランレングス制限符号化方法は、第1許容連続長と第2許容連続長を同一の長さとして、符号化系列を生成してもよい。この態様によると、符号化系列に含まれる0の連続長と1の連続長の双方をランレングス制限符号化部によって制限することによって、連続長に関し、より良好な制限を有する符号化系列が生成できる。
なお、以上の構成要素の任意の組合せや本発明の構成要素や表現を方法、装置、システムなどの間で相互に置換したものもまた、本発明の態様として有効である。
本発明によれば、より少ない回路規模で、ランレングス制限を満たしつつ、DCフリー特性を向上できる。
本発明の実施形態を具体的に説明する前に、まず本実施形態にかかる記憶システムについて概要を述べる。本実施形態にかかる記憶システムは、ハードディスクコントローラと、磁気ディスク装置と、リードチャネルとライトチャネルを含むリードライトチャネルと、を有する。ライトチャネルにおいては、符号化として、ランレングス制限符号化と、DCフリー符号化と、LDPC符号化とを行う。また、リードチャネルにおいては、ビタビアルゴリズムなどを用いたデータ検出と、LDPC復号を行なう。このデータ検出は、DC成分が存在することによって検出精度が劣化することが知られている。さらに、検出精度が劣化することによりLDPC復号の訂正能力が低減する。したがって、本発明の実施形態においては、LDPC符号化を行なう前の段階において、DC成分を低減させるDCフリー符号化を行なう構成とした。なお、本実施形態にかかる記憶システムは、LDPC符号化に限定されず、他の誤り訂正符号化方式、たとえば、ターボ符号化や畳込み符号化が実行される構成であってもよい。
DCフリー符号化は、異なる2つの系列のうち、よりDCフリー性の高い系列を選択することによって実現される。異なる2つの系列を生成するために、異なる2つの性質を有するRLL符号化を実行すると、2つ目のRLL符号化の回路が必要となる分、回路規模が増大する。また、回路規模の問題としないアプリケーションの場合であっても、異なる2つの性質を有するRLL符号化を実行した結果、双方の系列ともにDCフリー性が良いとは限らない。したがって、本実施形態においては、同一のRLL符号化を実行することとした。
ここで、同一のRLL符号化を実行する場合、選択の対象となる系列が同一になるのを回避する必要がある。また、DCフリー特性の良い制限符号化系列が存在しない場合を避ける必要もある。そこで、本実施形態においては、RLL符号化によって得た系列と、その系列を反転した2つの系列とを選択の対象とすることとした。また、RLL符号化においては、0だけでなく、1の連続長も制限することとした。これにより、RLL符号化によって得た系列だけでなく、反転された系列においても、そのRLL特性を保証できる。また、生成される2つの系列は実質的に同一のDCフリー性を有することとなるが、数区間にわたり平均化することによって、統計的にDCフリー性の良い系列が生成できる。したがって、本実施形態における符号化装置は、RLL特性とDCフリー性の双方を向上できる。また、本実施形態における符号化装置は、単一のRLL符号化部と、反転部などの簡易な構成で実現されるため、回路規模を低減できる。さらに、本実施形態における符号化装置は、符号化率を低く設定することなしに高いDCフリー性を有する符号化系列が生成できるため、ハードディスクのような符号化率を低く設定できないようなアプリケーションにおいて好適となる。詳細は後述する。
以下、図面を用いて、本発明の実施形態について詳細に説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る記憶システム100の構成を示す図である。図1の記憶システム100は、大きく分けて、ハードディスクコントローラ1(以下、「HDC1」と略記する。)、中央処理演算装置2(以下、「CPU2」と略記する。)、リードライトチャネル3(以下、「R/Wチャネル3」と略記する。)、ボイスコイルモータ/スピンドルモータ制御部4(以下、「VCM/SPM制御部4」と略記する。)、及びディスクエンクロージャ5(以下、「DE5」と略記する。)とから構成される。一般に、HDC1、CPU2、R/Wチャネル3、及びVCM/SPM制御部4は同一の基板上に構成される。
HDC1は、HDC1全体を制御する主制御部11、データフォーマット制御部12、誤り訂正符号化制御部13(以下、「ECC制御部13」と略記する。)、及びバッファRAM14を含む。HDC1は、図示しないインタフェース部を介してホストシステムと接続される。また、R/Wチャネル3を介して、DE5と接続されており、主制御部11の制御により、ホストとDE5の間のデータ転送を行う。このHDC1には、R/Wチャネル3で生成されるリードリファレンスクロック(RRCK)が入力される。データフォーマット制御部12は、ホストから転送されたデータをディスク媒体50上に記録するのに適したフォーマットに変換し、逆に、ディスク媒体50から再生されたデータをホストに転送するのに適したフォーマットに変換する。ディスク媒体50は、たとえば、磁気ディスクを含む。ECC制御部13は、ディスク媒体50から再生されたデータに含まれる誤りの訂正及び検出を可能にするために、記録するデータを情報シンボルとして、冗長シンボルを付加する。またECC制御部13は、再生されたデータに誤りが生じているかを判断し、誤りがある場合には訂正或いは検出を行う。但し、誤りが訂正できるシンボル数は有限であり、冗長データの長さに関係する。即ち、多くの冗長データを付加するとフォーマット効率が悪化するため、誤り訂正可能シンボル数とはトレードオフとなる。ECCとしてリードソロモン(RS)符号を利用して誤り訂正を行う場合、(冗長シンボル数/2)個までの誤りを訂正できる。バッファRAM14は、ホストから転送されたデータを一時的に保存し、適切なタイミングでR/Wチャネル3に転送する。逆に、R/Wチャネル3から転送されたリードデータを一時的に保存し、ECC復号処理などの終了後、適切なタイミングでホストに転送する。
CPU2は、フラッシュROM21(以下、「FROM21」と略記する。)、及びRAM22を含み、HDC1、R/Wチャネル3、VCM/SPM制御部4、及びDE5と接続される。FROM21には、CPU2の動作プログラムが保存されている。
R/Wチャネル3は、ライトチャネル31とリードチャネル32とに大別され、HDC1との間で記録するデータ及び再生されたデータの転送を行う。また、R/Wチャネル3は、DE5と接続され、記録信号の送信、再生信号の受信を行う。詳細は後述する。
VCM/SPM制御部4は、DE5中のボイスコイルモータ52(以下、「VCM52」と略記する。)とスピンドルモータ53(以下、「SPM53」と略記する。)を制御する。
DE5は、R/Wチャネル3と接続され、記録信号の受信、再生信号の送信を行う。またDE5は、VCM/SPM制御部4と接続されている。DE5は、ディスク媒体50、ヘッド51、VCM52、SPM53、及びプリアンプ54等を有している。図1の記憶システム100においては、ディスク媒体50が1枚であり、且つヘッド51がディスク媒体50の一方の面側のみに配置されている場合を想定しているが、複数のディスク媒体50が積層配置された構成であってもよい。また、ヘッド51は、ディスク媒体50の各面に対応して設けられるのが一般的である。R/Wチャネル3により送信された記録信号は、DE5内のプリアンプ54を経由してヘッド51に供給され、ヘッド51によりディスク媒体50に記録される。逆に、ヘッド51によりディスク媒体50から再生された信号は、プリアンプ54を経由してR/Wチャネル3に送信される。DE5内のVCM52は、ヘッド51をディスク媒体50上の目標位置に位置決めするために、ヘッド51をディスク媒体50の半径方向に移動させる。また、SPM53は、ディスク媒体50を回転させる。
ここで、図2を用いて、R/Wチャネル3について説明する。図2は、図1のR/Wチャネル3の構成を示す図である。R/Wチャネル3は、大きく分けて、ライトチャネル31とリードチャネル32から構成される。
ライトチャネル31は、バイトインターフェース部301、スクランブラ302、ランレングス制限およびDCフリー符号化部303(以下、「RLL/DCフリー符号化部303」と略記する。)、低密度パリティチェック符号化部304(以下、「LDPC符号化部304」と略記する。)、書き込み補償部305(以下、「ライトプリコン部305」と略記する。)、ドライバ306を含む。
バイトインターフェース部301では、HDC1から転送されたデータが入力データとして処理される。メディア上に書き込むデータは1セクタ単位でHDC1から入力される。このとき1セクタ分のユーザデータ(512バイト)だけでなく、HDC1によって付加されたECCバイトも同時に入力される。データバスは通常1バイト(8ビット)であり、バイトインターフェース部301により入力データとして処理される。スクランブラ302はライトデータをランダムな系列に変換する。同じ規則のデータの繰り返しは、リード時における検出性能に悪影響を与え、エラーレートを悪化させるのを防ぐためである。
RLL/DCフリー符号化部303は0および1の最大連続長を制限するためのものである。0の最大連続長と、1の最大連続長とを制限することにより、自動利得制御部317(以下、「AGC317」と略記する。)などに適したデータ系列にする。さらに、直流成分を低減し、データ検出能力の向上を図り、もって誤り訂正能力の向上を図る。詳細は後述する。
LDPC符号化部304は、データ系列をLDPC符号化して冗長ビットであるパリティビットを含む系列を生成する役割を有する。LDPC符号化は、生成行列と呼ばれるk×nの行列に、長さkのデータ系列を左から掛け合わせることで行う。この生成行列に対応する検査行列Hに含まれる各要素は、0もしくは1であり、1の数が0の数に比べて少ないことから、低密度パリティ検査符号(Low Density Parity Check Codes)と呼ばれている。この1と0の配置を利用することによって、LDPC繰返復号部にて、効率的にエラーの訂正を行うことができる。
ライトプリコン部305は、メディア上の磁化遷移の連続による非線形歪を補償する回路である。ライトデータから補償に必要な規則を検出し、正しい位置で磁化遷移が生ずるようにライト電流波形を予め調整をする。ドライバ306は擬似ECLレベルに対応した信号を出力するドライバである。ドライバ306からの出力は図示しないDE5に送られ、プリアンプ54を通してヘッド51に送られ、ライトデータがディスク媒体50上に記録される。
リードチャネル32は、可変利得増幅器311(以下、「VGA311」と略記する。)、ローパスフィルタ312(以下、「LPF312」と略記する。)、AGC317、デジタル/アナログ変換器313(以下、「ADC313」と略記する。)、周波数シンセサイザ314、フィルタ315、ソフト出力検出部320、LDPC繰返復号部322、同期信号検出部321、ランレングス制限/DCフリー復号部323(以下、「RLL/DCフリー復号部323」と略記する。)、デスクランブラ324とから構成されている。
VGA311及びAGC317は、図示しないプリアンプ54から送られたデータのリード波形の振幅の調整を行う。AGC317は理想的な振幅と実際の振幅を比較し、VGA311に設定すべきゲインを決定する。LPF312は、カットオフ周波数とブースト量を調整することができ、高周波ノイズの低減と部分応答(Partial Response。以下、「PR」と略記する。)波形への等化の一部を担う。LPF312でPR波形への等化を行うが、ヘッドの浮上量変動、媒体の不均一性、モータの回転変動などの多くの要因により、アナログのLPFによる完全な等化は難しいので、後段に配置され、よりフレキシビリティに富んだフィルタ315を用いて、再度PR波形への等化を行う。フィルタ315は、そのタップ係数を適応的に調整する機能を有していてもよい。周波数シンセサイザ314は、ADC313のサンプリング用クロックを生成する。
ADC313は、AD変換により直接同期サンプルを得る構成とした。なお、この構成の他に、AD変換により非同期サンプルを得る構成であってもよい。この場合は、ゼロ相リスタート部、タイミング制御部、及び補間フィルタをさらにADC313の後段に設ければよい。非同期サンプルから同期サンプルを得る必要があり、これらのブロックがその役割を担う。ゼロ相リスタート部は初期位相を決定するためのブロックで、できるだけ早く同期サンプルを得るために用いられる。初期位相を決定した後は、タイミング制御部で理想的なサンプル値と実際のサンプル値を比較し、位相のずれを検出する。これを用いて補間フィルタのパラメータを決定することにより、同期サンプルを得ることができる。
ソフト出力検出部320は、符号間干渉に伴う復号特性の劣化を回避するために、ビタビアルゴリズムの一種であるソフト出力ビタビアルゴリズム(Soft−Output Viterbi Algorithm。以下、「SOVA」と略記する。)が用いられる。すなわち、近年の磁気ディスク装置の記録密度の上昇に伴い、記録された符号間の干渉が大きくなり、復号特性が劣化するといった課題を解決するため、これを克服する方式として符号間干渉による部分応答を利用した最ゆう復号(Partial Response MaximumLikeihood。以下、「PRML」と略記する。)方式を用いる。PRMLは、再生信号の部分応答のゆう度を最大にする信号系列を求める方式である。
ソフト出力検出部320としてSOVA方式が用いられている場合、軟判定値を出力する。例えば、SOVAの出力として、(−0.71、+0.18、+0.45、−0.45、−0.9)という軟判定値が出力されたとする。これらの値は、0である可能性が大きいか、1である可能性が大きいかを数値で表している。例えば、1番目の「−0.71」は1である可能性が大きいことを示しており、2番目の「+0.18」は0である可能性が大きいが1である可能性も小さくはないことを意味する。従来のビタビディテクタの出力はハード値であり、SOVAの出力を硬判定したものである。上記の例の場合、(1、0、0、1、1)である。ハード値は、0であるか、1であるかのみを表しており、どちらの可能性が高いかという情報が失われている。このためLDPC繰返復号部322に軟判定値を入力する方が復号性能が向上する。
LDPC繰返復号部322は、LDPC符号化されているデータ系列から、LDPC符号化前の系列に復元する役割を有する。復号化の方法としては、主に、sum−product復号法とmin−sum復号法があり、復号性能の面ではsum−product復号法が有利であるが、min−sum復号法はハードウェアによる実現が容易である特徴を持つ。LDPC符号を用いる実際の復号操作では、ソフト出力検出部320とLDPC繰返復号部322の間で繰り返し復号を行うことにより、非常に良好な復号性能を得ることができる。このために実際はソフト出力検出部320とLDPC繰返復号部322を複数段配列した構成が必要になる。同期信号検出部321は、データの先頭に付加された同期信号(Sync Mark)を検出し、データの先頭位置を認識する役割を有する。
RLL/DCフリー復号部323は、LDPC繰返復号部322から出力されたデータに対して、ライトチャネル31のRLL/DCフリー符号化部303の逆操作を行い、元のデータ系列に戻す。詳細は後述する。
デスクランブラ324は、ライトチャネル31のスクランブラ302の逆操作を行い、元のデータ系列に戻す。ここで生成されたデータはHDC1に転送される。
ここで、「DCフリー」について説明する。図3(a)〜(b)は、本発明の実施形態にかかるDCフリー特性の例を示す図である。図3(a)は、DCフリーである場合とそうでない場合における軟判定値の分布例を示す図である。横軸は個数、縦軸は軟判定値を示す。また、縦軸は、中心を±0として、プラス側、マイナス側の双方の軟判定値を含む軸である。実線で示す第1特性200は、DCフリーの場合の分布を示す。また、破線で示す第2特性300は、DCフリーでない場合の分布例を示す。DCフリーとは、前述したように、系列に含まれる0と1のビットの個数の比率が50%であることを示す。いいかえると、図3(a)の第1特性200に図示するように、図2のLDPC繰返復号部322における軟判定値の分布において、±1/2が中心値となり、±0付近の分布量が少ないことなどをいう。一方、DCフリーでない場合、たとえば、図3(a)の第2特性300に図示するように、軟判定値の分布において、±0付近の分布量が増加したものとなる。
図3(b)は、DCフリーである場合とそうでない場合におけるビット誤り率特性の例を示す図である。横軸は信号対雑音比(Signal to Noise Ratio)、縦軸はビット誤り率(Bit Error Rate)を示す。実線で示す第3特性210は、DCフリーの場合のビット誤り率特性を示す。また、破線で示す第4特性310は、DCフリーでない場合のビット誤り率特性を示す。図示するように、DCフリーでない場合は、DCフリーである場合と比べて、ビット誤り率が悪化することとなる。
図4は、図2のRLL/DCフリー符号化部303の構成例を示す図である。RLL/DCフリー符号化部303は、RLL符号化部60と、第1信号処理部62と、直流成分除去符号化部66とを含む。
RLL符号化部60は、スクランブラ302から出力されたデジタル信号系列をランレングス制限符号化することによって、第1符号化系列を生成する。第1信号処理部62は、RLL符号化部60から出力された第1符号化系列に含まれる複数のビットの個数を変えずに、第1符号化系列に対し、所定の信号処理を実行して、第2符号化系列を生成する。所定の信号処理は、デジタル信号系列に含まれる複数のビットの個数を変えなければ、任意の処理でよい。たとえば、デジタル信号系列に含まれる複数のビットのそれぞれに対し、ビット反転処理を実行する処理であってもよい。直流成分除去符号化部66は、RLL符号化部60によって生成された第1符号化系列と、第1信号処理部62によって生成された第2符号化系列とのうち、DCフリー性の高い、いずれか一方の符号化系列を選択して出力する。ここで、処理すべきデジタル信号系列が300ビットから構成されている場合、RLL/DCフリー符号化部303は、30ビットを1組として、10回に分けて処理する。ここで、RLL符号化部60の符号化率が30/31である場合、RLL符号化部60、第1信号処理部62からそれぞれ出力される1回あたりの系列のビット数は、31ビットとなる。
一般的に、RLL符号化は、規則(d、k)にしたがって、信号系列中に存在する「0」の連続長が制限されるように実行される。規則(d、k)とは、RLL符号化の結果として生成される信号系列に対し、その信号系列中の2つの「1」の間に存在する「0」の個数は、d以上k以下であることを要求する規則である。ここで、「信号系列中の2つの「1」」とは、信号系列から全ての「0」を取り除いた場合において、隣接する2つの「1」をいう。たとえば、規則(d、k)が(0、3)である場合、信号系列「0110100010」は、規則を満たしているといえる。一方、規則(d、k)が(1、3)である場合、信号系列「0110100010」は、規則を満たしているとはいえない。なぜなら、信号系列中の2ビット目の「1」とそれに隣接する3ビット目の「1」の間における「0」の個数は0個であり、1以上3以下の条件を満たさないからである。いいかえると、規則(d、k)において、dが0でない場合、その条件は厳しい条件であるといえる。なお、規則(d、k)におけるdとkは、双方とも0以上の整数である。
本実施形態のRLL符号化部60においては、上述した規則(d、k)を「0」についてだけでなく、「1」についても規則(d、k)を適用する。「「1」について規則(d、k)を適用する」とは、信号系列中の2つの「0」の間に存在する「1」の個数は、d以上k以下であることを示す。すなわち、RLL符号化部60は、「0」の連続長については規則(d0、k0)を適用し、「1」の連続長については規則(d1、k1)を適用することによって、「0」と「1」の双方の連続長を同時に制限する。さらに、RLL符号化部60は、「0」と「1」の双方の連続長を同時に制限した第1符号化系列を直流成分除去符号化部66に出力するとともに、第1信号処理部62を介して、その符号化系列が反転された第2符号化系列とを直流成分除去符号化部66に出力する。このような態様をとることによって、直流成分除去符号化部66に入力される2つの符号化系列は、双方ともRLL特性を満足できる。いいかえると、第1符号化系列は、「0」について規則(d0、k0)、1について規則(d1、k1)を満足しており、また、第2符号化系列は、「0」について規則(d1、k1)、1について規則(d0、k0)を満足することとなる。
本実施形態における2つの規則(d0、k0)、(d1、k1)において、d0とd1は、好ましくは、双方とも0の値が設定される。前述したように、規則(d、k)において、dが0でない場合、その条件は厳しい条件となり、符号化率の低下が著しいためである。また、k0とk1は、好ましくは、k0はk1以上の値として設定される。本実施形態における記憶システム10においては、「0」の連続長を制限することがより優先されるためである。また、より好ましくは、k0=k1として設定されてもよい。なぜなら、信号系列中にしめる「1」の個数があまりにも少ない場合、図2におけるAGC317や図示しないタイミング制御部の性能が劣化する、もしくは、正常に動作しない場合があるからである。なお、k0とk1は、0でない整数であって、それぞれ、d0、d1より大きな値が設定されなければならないことは言うまでもない。以上をまとめると、2つの規則(d0、k0)、(d1、k1)における、d0、k0、d1、k1は、以下の式(1)、式(2)で示す関係を有するように設定されることが好ましい。以下のように設定された場合、RLL符号化部60と第1信号処理部62とによって生成される第1符号化系列と、第1符号化系列を反転した第2符号化系列とは、同一のRLL特性を有することとなる。
d0=d1=0 ・・・式(1)
k0=k1>0 ・・・式(2)
図5は、図4の直流成分除去符号化部66の構成例を示す図である。直流成分除去符号化部66は、符号化系列選択部74と、選択識別情報生成部76と、識別情報付加部78とを含む。符号化系列選択部74は、RLL符号化部60によって生成された第1符号化系列と、第1信号処理部62によって生成された第2符号化系列のうち、いずれか一方の符号化系列を選択する。選択識別情報生成部76は、符号化系列選択部74によって選択された符号化系列を示す選択識別情報を生成する。識別情報付加部78は、符号化系列選択部74によって選択された符号化系列のいずれかの個所に、選択識別情報生成部76によって生成された選択識別情報を付加する。
具体的に説明する。符号化系列選択部74によって第1符号化系列が選択された場合、識別情報付加部78において第1符号化系列に付加される選択識別情報は「0」となる。一方、符号化系列選択部74によって第2符号化系列が選択された場合、識別情報付加部78において第1符号化系列に付加される選択識別情報は「1」となる。いいかえると、選択識別情報「0」が付加された第1符号化系列、もしくは、選択識別情報「1」が付加された第2符号化系列がLDPC符号化部304に出力される。なお、識別情報付加部78によって選択識別情報が付加される個所は、符号化系列中の任意の一定の個所でよく、たとえば、符号化系列の最後尾に付加してもよい。詳細は後述するが、ここで付加される選択識別情報は判定ビットであり、復号側において判定ビットが付加された位置、および、判定ビットの内容を解析することにより、適切な復号処理が実現されることとなる。前述の具体例においては、1回あたり31ビットの符号化系列に1ビットの選択識別情報が付加され合計32ビットの系列が出力されることとなる。すなわち、RLL/DCフリー符号化部303全体における符号化率は、30/32となる。
また、符号化系列選択部74は、図示しない第1連結部と第2連結部とを含んでも良い。第1連結部は、当該符号化系列選択部74によってすでに選択された符号化系列と前記第1符号化系列とを連結させる。また、第2連結部は、当該符号化系列選択部74によってすでに選択された符号化系列と前記第2符号化系列とを連結させる。この場合、符号化系列選択部74は、第1連結部によって連結された系列を新たな第1符号化系列とし、第2連結部によって連結された系列を新たな第2符号化系列とし、いずれか一方の符号化系列を選択してもよい。すなわち、過去において選択された符号化系列と、現在選択の候補となっている符号化系列とを連結させたものを対象として、符号化系列選択部74が選択判定を行なうことによって、長区間におけるDCフリー特性を向上できる。
図6(a)〜(c)は、図5の符号化系列選択部74の第1〜第3の構成例を示す図である。図6(a)は、図5の符号化系列選択部74の第1の構成例を示す図である。第1の構成における符号化系列選択部74は、第1比率計算部80と、第2比率計算部82と、選択出力部84とを含む。
第1比率計算部80は、第1符号化系列に含まれる複数のビットのうち、0を示すビットと1を示すビットとの比率を計算する。第2比率計算部82は、第2符号化系列に含まれる複数のビットのうち、0を示すビットと1を示すビットとの比率を計算する。選択出力部84は、第1比率計算部80で計算された比率と、第2比率計算部82で計算された比率とのうち、50%に近いほうの比率に対応する符号化系列を選択して出力する。
具体例を用いて説明する。まず、時刻t=1において、RLL符号化部60、第1信号処理部62から、それぞれ31ビットの符号化系列が出力されたと仮定する。この場合、第1比率計算部80、第2比率計算部82は、それぞれの符号化系列に含まれるビットを解析して、比率を計算する。ここで、第1比率計算部80に入力される符号化系列に含まれるビットのうち、0を示すビットが14ビット、1を示すビットが17ビットである場合、比率は、第1比率計算部80によって以下のように計算される。
比率t=1 = (0を示すビット数+1)/(符号化系列のビット数+1)
= (14+1)/(31+1)
≒ 46.9% ・・・式(3)
また、第2比率計算部82に入力される符号化系列に含まれるビットのうち、0を示すビットは17ビット、1を示すビットは14ビットとなる。なぜなら、第2比率計算部82に入力される符号化系列は、第1比率計算部80に入力される符号化系列を論理反転したものだからである。したがって、比率t=1は、第2比率計算部82によって、以下のように計算される。なお、式(3)、式(4)の右辺の分子において、それぞれ「1」、「0」を加算しているのは、それぞれの選択識別情報を「0」、「1」と仮定しているためである。また、式(3)、式(4)の右辺の分母において、「1」を加算しているのは、選択識別情報を含めた系列の0の個数の割合を計算するためである。
比率t=1 = (0を示すビット数+0)/(符号化系列のビット数+1)
= (17+0)/(31+1)
≒ 53.1% ・・・式(4)
ここで、第1符号化系列と第2符号化系列の比率を「(50±α)%」と表現すると、どちらもα=3.1となる。したがって、いずれの比率も、同程度に、50%に近いといえるため、いずれの符号化系列を選択してもよいこととなる。このような場合、好ましくは、第1符号化系列が選択される。第1符号化系列は、第1信号処理部62を経由しておらず、後述するRLL/DCフリー復号部323において、第1信号処理部62に対応する処理を実行する必要がない。したがって、第1符号化系列を選択した場合、記憶システム10における処理電力を低減できることとなる。以下においては、t=0において、αが同一の場合、第1符号化系列が選択されるものとして説明する。
上述のように、t=1においては、選択出力部84によって第1符号化系列が選択される。また、選択された第1符号化系列にかかる0を示すビット数「14」が記憶される。つぎに、t=2においてもt=1の場合と同様に、RLL符号化部60、第1信号処理部62から、それぞれ31ビットの符号化系列が出力されたとする。ここで、第1比率計算部80に入力される符号化系列に含まれるビットのうち、0を示すビットが11ビット、1を示すビットが20ビットである場合、比率は、以下のように計算される。
比率t=2 = (0を示すビット数+1)/((符号化系列のビット数+1)×t)
= (14+1+11+1)/((31+1)×2)
≒ 42.2% ・・・式(5)
上記は、t=1の場合と異なり、第1比率計算部80は、t=1において選択された符号化系列とt=2における第1符号化系列とが第1連結部によって連結された系列について、比率を計算する。すなわち、t=1で選択された第1符号化系列のうち0を示すビットの個数「14+1」と、t=2における第1符号化系列のうちの0を示すビットの個数「11+1」とが式(5)の分子において加算されることとなる。また、式(5)における分母は、2組の符号化系列にかかるビット数となる。
また、第2比率計算部82に入力される符号化系列に含まれるビットのうち、0を示すビットは20ビット、1を示すビットが11ビットとなる。そうすると、第2比率計算部82によって、以下のように比率が計算される。この場合、第2符号化系列のほうが比率が50%に近いため、t=2においては、選択出力部84によって第2符号化系列が選択される。
比率t=2 = (0を示すビット数+0)/((符号化系列のビット数+1)×t)
= (14+1+20+0)/((31+1)×2)
= 54.7% ・・・式(6)
以下、同様にt=3以降においても比率が計算される。ここで、t=nにおける比率は、以下のように表される。ただし、nは1以上の整数とする。また、Nbit(m)とは、t=mにおいて選択された符号化系列に含まれるビットのうち、0を示すビットの個数を示す。また、Nbit(n)は、比率を計算する対象となる符号化系列に含まれるビットのうち、0を示すビットの個数を示す。なお、比率を計算する対象となる符号化系列には、選択識別情報も含まれるものとする。
Figure 0004916728
図6(b)は、図5の符号化系列選択部74の第2の構成例を示す図である。第2の構成における符号化系列選択部74は、第1合算部86と、第2合算部88と、選択出力部84とを含む。第1合算部86は、第1符号化系列に含まれる複数のビットを合算して第1合算値を生成する。第2合算部88は、第2符号化系列に含まれる複数のビットを合算して第2合算値を生成する。符号化系列検出部は、第1合算部86によって生成された第1合算値と、第2合算部88によって生成された第2合算値とを比較して、第1符号化系列と第2符号化系列のうち、小さいほうの合算値に対応する符号化系列を検出する。選択出力部84は、第1符号化系列と、第2符号化系列とのうち、系列検出部によって検出された符号化系列を選択して出力する。
具体例を用いて説明する。まず、t=1において、RLL符号化部60、第1信号処理部62から、それぞれ31ビットの符号化系列が出力されたと仮定する。この場合、第1合算部86、第2合算部88は、それぞれの符号化系列に含まれるビットを合算する。合算においては、0を「+1」に置換えると共に、1を「−1」に置換えて合計してもよい。このように合算することによって、0と1を示すビットの個数が等しい場合、合算値は0となる。したがって、選択出力部84においては、合算値が0に近い符号化系列を選べばよく、たとえば、合算値の絶対値が小さい符号化系列を選べばよい。なお、この手法は、連続デジタル加算(Running Digital Summation。以下、「RDS」と略称する。)とも呼ばれる。
ここで、t=1において、第1合算部86に入力される符号化系列に含まれる31個のビットのうち、0を示すビットが14ビット、1を示すビットが17ビットである場合、比率は、以下のように計算される。なお、右辺の第1項の被乗数において「1」を加算しているのは、選択識別情報を0と仮定しているためである。
RDSabs = |(14+1)×(+1)+17×(−1)|
= 2 ・・・式(8)
また、第2合算部88に入力される符号化系列に含まれるビットのうち、0を示すビットは17ビット、1を示すビットが14となる。したがって、比率は、以下のように計算される。なお、右辺の第2項において「1」を加算しているのは、選択識別情報を1と仮定しているためである。
RDSabs = |17×(+1)+(14+1)×(−1)|
= 2 ・・・式(9)
ここで、t=1においては、第1符号化系列と第2符号化系列に関し、いずれのRDSabsも同一の値となるため、いずれの符号化系列を選択してもよいこととなる。いいかえると、第1符号化系列と第2符号化系列とは、互いに論理反転した関係にあるため、それぞれRDSabsは、常に同一となる。ここで、「常に同一」とは、その時点におけるRDSが同一であることを含む。すなわち、t=1におけるRDSabsが互いに同一であっても、後述するt=2におけるRDSabsは、t=1において選択されたRDSabsが反映された上で計算されるため、常に同一になるわけではない。なお、2つのRDSabsが同一になった場合、好ましくは、第1符号化系列が選択される。第1符号化系列は、第1信号処理部62を経由しておらず、後述するRLL/DCフリー復号部323において、第1信号処理部62に対応する処理を実行する必要がない。したがって、第1符号化系列を選択した場合、記憶システム10における処理電力を低減できることとなる。以下においては、t=1において、第1符号化系列が選択されるものとして説明する。また、絶対値を計算する前の第1符号化系列についてのRDSが「RDS=−2」として記憶されたものとする。
つぎに、t=2において、t=1の場合と同様に、RLL符号化部60、第1信号処理部62から、それぞれ31ビットの符号化系列が出力されたとする。ここで、第1合算部86に入力される符号化系列に含まれるビットのうち、0を示すビットが11ビット、1を示すビットが20ビットである場合、RDSは、以下のように計算される。t=1の場合と異なり、t=2においては、t=1において選択された符号化系列にかかるRDSも考慮にいれて計算されることとなる。
RDSabs = |RDS+(11+1)×(+1)+20×(−1)|
= |−2+(−8)|
= 10 ・・・式(10)
また、第2合算部88に入力される符号化系列に含まれるビットのうち、0を示すビットは20ビット、1を示すビットは11ビットとなる。したがって、比率は、以下のように計算される。この場合、第2符号化系列のRDSのほうが小さいため、t=2においては、選択出力部84によって第2符号化系列が選択される。また、RDS2=6が記憶される。
RDSabs = |RDS+20×(+1)+(11+1)×(−1)|
= |−2+(+8)|
= 6 ・・・式(11)
以下、同様にt=3以降においてもRDSabsが計算される。ここで、t=nにおけるRDSabs(n)は、以下のように表される。ただし、tは1以上の整数とする。また、Nbit0(m)とは、t=mにおいて選択された符号化系列および選択識別情報に含まれるビットのうち、0を示すビットの個数を示す。また、Nbit1(m)とは、t=mにおいて選択された符号化系列および選択識別情報に含まれるビットのうち、1を示すビットの個数を示す。ただし、Nbit0(n)、Nbit1(n)は、合算値を計算する対象となる符号化系列に含まれるビットのうち、それぞれ、0を示すビットの個数、1を示すビットの個数を示す。
Figure 0004916728
ここで、本実施形態におけるRDS(n)の収束性について説明する。ここで、RDS(n)とは、RDSabs(n)において絶対値を計算する前の値を示す。また、「RDS(n)の収束性」とは、nが無限大でRDS(n)が0となることなどを含み、また、RDS(n)は少なくとも発散せず、また、任意の時刻tにおいて、±0を中心として振動することなどを含む。このような性質を有するRDS(n)を生成することによって、常に良好なDCフリー特性を維持できることとなる。
具体例を用いて説明する。ここで、時刻n=1〜5における各符号化系列におけるRDSが、以下のように計算されたと仮定する。なお、RDS1(n)とは、第1符号化系列におけるRDSを示し、また、RDS2(n)とは、第2符号化系列におけるRDSを示す。
RDS1(n)={+5、+7、−1、−6、−4} ・・・式(13−1)
RDS2(n)={−5、−7、+1、+6、+4} ・・・式(13−2)
ここで、n=1については、前述したようにRDSabsは同一となり、RDS1(1)が選択されたと仮定する。そうすると、n=1〜5において計算されるRDS(n)は、以下のように示される。
RDS(n)={5、−2、−1、5、1} ・・・式(14)
式(14)は、任意の時刻nにおけるRDS(n)が0以上である場合、次の時刻(n+1)においては、負のRDSを有する符号化系列が選択され、0に近づけていることを示す。また、式(14)は、任意の時刻nにおけるRDS(n)が0以下である場合、次の時刻(n+1)においては、正のRDSを有する符号化系列が選択され、0に近づけることを示す。ここで、本実施形態においては、前述したように、第1符号化系列と第2符号化系列とは、互いに論理反転された系列であるため、RDS1(n)とRDS2(n)とは、正負が反転された値となる。そうすると、任意のnにおいて、一方のRDSは、必ず他方のRDSの符号が反転されていることとなる。したがって、RDS(n)は、式(14)に示すように、任意のnにおいて、発散せず、また、±0を中心として振動する性質を備えることとなる。いいかえると、第1符号化系列と第2符号化系列とを互いに反転する関係とすることによって、RDS(n)は良好な収束性を備えることができるため、高いDCフリー特性が保証され、また、維持できることとなる。さらに、前述したように、第1符号化系列と第2符号化系列とは、同一のRLL特性を有する。したがって、本実施形態に示す態様をとることによって、記憶システム10は、RLL特性とDCフリー特性とを同時に向上できる。なお、後述する図6(c)に示す態様においても、同様の効果が得られることは言うまでもない。
上記における符号化系列選択部74の動作は、ある時刻においては区間演算処理を行ないつつ、過去の連続する時刻間において移動演算処理を行なっている点が特徴となる。このように、区間処理と移動処理を組み合わせることによって、長区間、たとえば、300ビットの系列全体において、DCフリー性が向上されることとなる。
なお、第1合算部86、第2合算部88における合算処理は、符号化系列に含まれる0もしくは1を示すビットをそのまま合計してもよい。この場合、選択出力部84においては、合算値が符号化系列の個数の半分の値に近いほうに対応する符号化系列が選択されることとなる。
図6(c)は、図5の符号化系列選択部74の第3の構成例を示す図である。第3の構成における符号化系列選択部74は、第1移動加算部90と、第1最大値検出部92と、第2移動加算部94と、第2最大値検出部96と、選択出力部84とを含む。第1移動加算部90は、第1符号化系列に含まれる複数のビットを移動加算を計算することによって、複数のビットと同数の第1移動加算値を生成する。第1最大値検出部92は、第1移動加算部90によって生成された複数の第1移動加算値のうち、最大値を検出する。第2移動加算部94は、第2符号化系列に含まれる複数のビットを移動加算することによって、複数のビットと同数の第2移動加算値を生成する。第2最大値検出部96は、第2移動加算部94によって生成された複数の第2移動加算値のうち、最大値を検出する。符号化系列検出部は、第1最大値検出部92によって検出された最大値と、第2最大値検出部96によって検出された最大値とを比較して、第1符号化系列と第2符号化系列のうち、小さいほうの最大値に対応する符号化系列を検出する。選択出力部84は、第1符号化系列と、第2符号化系列とのうち、系列検出部によって検出された符号化系列を選択して出力する。
符号化系列選択部74の第3の構成例は、第2の構成例と同様に、第1移動加算部90、第2移動加算部94において、それぞれの符号化系列のRDSを計算することによって、選択出力部84が符号化系列を選択する。第3の構成例においては、32ビットのRDSの計算途中における最大値が小さいほうの符号化系列を選択する点で、32ビットのRDS計算の最終計算値のみ考慮して0に近い符号化系列を選択する第2の構成例と異なる。言い換えると、第3の構成例は、所定の区間においても、複数の区間においても、移動演算によって選択処理を行なっている。このような態様をとることによって、区間途中においてもDCフリー性の良い系列を選択できる。
ここで、「RDSの計算途中における最大値」は、時刻tごとに、以下で導出される。ただし、Min{y(0)、y(1)}とは、小さいほうの値を選択し、選択したほうの系列の番号を出力する関数を示す。たとえば、y(0)>y(1)の場合、S(t)は、1となる。また、max{x}とは、xのうち、最大値を検出する関数を示す。また、nは、(t−1)×32+1〜32×tの範囲の値を示す。また、Bit(m、j)は、第j符号化系列のうち、m番目のビットが0である場合は+1を示し、また、1である場合は−1を示す。
S(t)=Min{MaxRDS(1)、MaxRDS(2)} ・・・式(15)
MaxRDS(1) = max{RDS(n、1)} ・・・式(16−1)
MaxRDS(2) = max{RDS(n、2)} ・・・式(16−2)
Figure 0004916728
また、Bit(m、1)、Bit(m、2)は、tが増加するごとに、式(15)で選択された系列に係るビットを下記のように書き換えた後に、上述の式(17−1)、式(17−2)等が計算されることとなる。
Bit(m、1)=Bit(m、2)=Bit(m、S(t−1))
:m=(t−1)×32+1〜t×32、t≠1 ・・・式(18)
ここで、図6(c)に示す符号化系列選択部74の第3の構成例の動作について、図6(b)に示す符号化系列選択部74の第2の構成例の動作と比較する。図7は、図6(b)と図6(c)にそれぞれ示す符号化系列選択部74の動作の相違を示す図である。横軸は時間、縦軸はRDSを示す。ここで、400Aは、第1符号化系列におけるRDSの推移を示す。また、400Bは、第2符号化系列におけるRDSの推移を示す。図6(b)に示す符号化系列選択部74の第2の構成例においては、RDSの区間演算の最終値であるRDSとRDSとを比較して小さいほうの符号化系列を選択する。図7においては、RDS<RDSであるので、選択出力部84は、第1符号化系列を選択することとなる。一方、図6(c)に示す符号化系列選択部74の第3の構成例においては、それぞれのビットにおけるRDS、すなわち、32個のビットを順次移動演算処理した後の絶対値のうち、最大値を比較して、小さいほうの符号化系列を選択する。図7においては、第1符号化系列については、MaxAが最大値であり、また、第2符号化系列については、MaxBが最大値となる。ここでは、MaxA>MaxBであるので、選択出力部84は、第2符号化系列を選択することとなる。いずれの構成例を符号化系列選択部74に適用した場合においても、DCフリー性の高い符号化系列を選択することができる。
図8は、図2のRLL/DCフリー復号部323の構成例を示す図である。RLL/DCフリー復号部323は、判定ビット取得部68と、RLL復号部70と、第2信号処理部72とを含む。判定ビット取得部68は、LDPC繰返復号部322によって入力された符号化系列に付加されている所定の判定ビットを取得する。第2信号処理部72は、判定ビット取得部68によって取得された判定ビットに応じて、符号化系列に対し、第1信号処理部62で実行された所定の信号処理と逆の信号処理を実行して出力する処理を実行する。たとえば、図4の第1信号処理部62において、ビット反転処理を行なっていた場合、ビットの反転処理を元に戻す再反転処理とを実行する。もしくは、判定ビット取得部68によって取得された判定ビットに応じて、第2信号処理部72は、符号化系列に含まれる複数のビットをそのまま出力する処理を実行する。RLL復号部70は、第2信号処理部72によって出力された符号化系列をランレングス制限復号することによってデジタル信号系列を生成する。
上述したこれらの構成は、ハードウエア的には、任意のコンピュータのCPU、メモリ、その他のLSIで実現でき、ソフトウエア的にはメモリにロードされた通信機能のあるプログラムなどによって実現されるが、ここではそれらの連携によって実現される機能ブロックを描いている。したがって、これらの機能ブロックがハードウエアのみ、ソフトウエアのみ、またはそれらの組合せによっていろいろな形で実現できることは、当業者には理解されるところである。
本実施形態によれば、RLL符号化された信号系列と、その信号系列に対しビット反転処理がほどこされた信号系列とを対象とすることによって、生成される系列は論理反転された関係となるため、第1符号化系列と第2符号化系列とを互いに反転する関係とすることによって、計算されるRDS(n)は良好な収束性を備えることができるため、高いDCフリー特性が保証され、また、維持できることとなる。さらに、前述したように、第1符号化系列と第2符号化系列とは、同一のRLL特性を有する。したがって、本実施形態に示す態様をとることによって、記憶システム10は、RLL特性とDCフリー特性とを同時に向上できる。また、ビット反転処理することによって、系列に含まれるビットの個数を増加せずに、異なる系列を生成できる。
また、系列に含まれるビットの個数が増加しないため、全体の符号化率を低下させずに符号化系列が得られる。また、いずれの符号化系列が選択されたことを示す情報を符号化系列に付加することによって、復号側にて、容易に選択された符号化系列を判別できる。また、過去において選択された符号化系列と、現在選択の候補となっている符号化系列とを連結させたものを対象として、符号化系列選択部74が選択判定を行なうことによって、長区間におけるDCフリー特性を向上できる。符号化系列選択部74において、区間処理と移動処理を組み合わせてRDSを計算することによって、長区間、たとえば、300ビットの系列全体において、DCフリー性が向上できる。また、0を示すビットと1を示すビットとの比率が50%に近いほうを選択することによって、DCフリー性の高い符号化系列が選択できる。また、符号化系列に含まれる複数のビットを合算し、より小さい合算値に対応する系列を選択することによって、DCフリー性の高い符号化系列が選択できる。また、符号化系列に含まれる複数のビットを移動加算した結果のうちの最大値を用いて系列を選択することによって、DCフリー性の高い符号化系列が選択できる。符号化側において実行されたDCフリー符号化に対応する処理を実行することによって、元のデジタル信号系列を復号できる。DCフリー性の高い符号化処理を実行することによって、より高速に記憶システムにアクセスすることができる。また、余分なハードウェアを搭載する必要がなくなるので、低規模な半導体集積回路を実現できる。
本実施形態において、R/Wチャネル3は、1つの半導体基板上に一体集積化されてもよい。また、本実施形態の符号化系列選択部74において、区間演算処理、もしくは、移動演算処理として説明した。しかしながらこれにかぎらず、区間平均処理、もしくは、移動平均処理を行なうことによって、DCフリー性の高い符号化系列の選別を行なってもよい。この場合であっても、同様の効果を得ることができる。
以上、本発明を実施形態をもとに説明した。この実施形態は例示であり、実施形態相互の組み合わせ、または、それらの各構成要素や各処理プロセスの組合せにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
本発明の実施形態に係る記憶システムの構成を示す図である。 図1のR/Wチャネルの構成を示す図である。 図3(a)〜(b)は、本発明の実施形態にかかるDCフリー特性の例を示す図である。 図2のRLL/DCフリー符号化部の構成例を示す図である。 図4の直流成分除去符号化部の構成例を示す図である。 図6(a)〜(c)は、図5の符号化系列選択部の第1〜第3の構成例を示す図である。 図6(b)と図6(c)にそれぞれ示す符号化系列選択部の動作の相違を示す図である。 図2のRLL/DCフリー復号部の構成例を示す図である。
符号の説明
1 HDC、 2 CPU、 3 R/Wチャネル、 4 VCM/SPM制御部、 5 DE、 11 主制御部、 12 データフォーマット制御部、 13 ECC制御部、 14 バッファRAM、 21 FROM、 22 RAM、 31 ライトチャネル、 32 リードチャネル、 50 ディスク媒体、 51 ヘッド、 52 VCM、 53 SPM、 54 プリアンプ、 60 RLL符号化部、 62 第1信号処理部、 66 直流成分除去符号化部、 68 判定ビット取得部、 70 RLL復号部、 72 第2信号処理部、 74 符号化系列選択部、 76 選択識別情報生成部、 78 識別情報付加部、 80 第1比率計算部、 82 第2比率計算部、 84 選択出力部、 86 第1合算部、 88 第2合算部、 90 第1移動加算部、 92 第1最大値検出部、 94 第2移動加算部、 96 第2最大値検出部、 100 記憶システム、 200 第1特性、 210 第3特性、 300 第2特性、 301 バイトインターフェース部、 302 スクランブラ、 303 RLL/DCフリー符号化部、 304 LDPC符号化部、 305 ライトプリコン部、 306 ドライバ、 310 第4特性、 311 VGA、 312 LPF、 313 ADC、 314 周波数シンセサイザ、 315 フィルタ、 316 補間フィルタ、 317 AGC、 318 ゼロ相リスタート部、 319 タイミング制御部、 320 ソフト出力検出部、 321 同期信号検出部、 322 LDPC繰返復号部、 323 RLL/DCフリー復号部、 324 デスクランブラ。

Claims (13)

  1. デジタル信号系列をランレングス制限符号化することによって、第1符号化系列を生成するランレングス制限符号化部と、
    前記第1符号化系列に含まれる複数のビットの個数を変えずに、前記第1符号化系列に対し、所定の信号処理を実行して第2符号化系列を生成する信号処理部と、
    前記ランレングス制限符号化部によって生成された第1符号化系列と、前記信号処理部によって生成された第2符号化系列とのうち、いずれか一方を選択して出力する直流成分除去符号化部と、
    を備え
    前記直流成分除去符号化部は、
    前記第1符号化系列と前記第2符号化系列のうち、いずれか一方の符号化系列を選択する符号化系列選択部と、
    前記符号化系列選択部によって選択された符号化系列を示す選択識別情報を生成する選択識別情報生成部と、
    前記符号化系列選択部によって選択された符号化系列のいずれかの個所に、前記選択識別情報生成部によって生成された選択識別情報を付加する識別情報付加部と、
    を有することを特徴とする符号化装置。
  2. 前記ランレングス制限符号化部は、前記第1符号化系列に含まれる複数のビットのうちの0を示すビットが連続して存在する少なくとも1つ以上の0連続区間であって、最大の長さを有する0連続区間の長さが0以上であって第1許容連続長以下になるように、かつ、前記第1符号化系列に含まれる複数のビットのうちの1を示すビットが連続して存在する少なくとも1つ以上の1連続区間であって、最大の長さを有する1連続区間の長さが0以上であって第2許容連続長以下になるように、前記第1符号化系列を生成することを特徴とする請求項1に記載の符号化装置。
  3. 前記ランレングス制限符号化部は、前記第1許容連続長と前記第2許容連続長を同一の長さとして、前記第1符号化系列を生成することを特徴とする請求項2に記載の符号化装置。
  4. 前記信号処理部は、前記デジタル信号系列に含まれる複数のビットのそれぞれに対し、ビット反転処理を実行することを特徴とする請求項1に記載の符号化装置。
  5. 前記符号化系列選択部は、
    当該符号化系列選択部によってすでに選択された符号化系列と前記第1符号化系列とを連結させる第1連結部と、
    当該符号化系列選択部によってすでに選択された符号化系列と前記第2符号化系列とを連結させる第2連結部と、
    を有し、
    前記符号化系列選択部は、前記第1連結部によって連結された系列を新たな第1符号化系列とし、前記第2連結部によって連結された系列を新たな第2符号化系列とし、いずれか一方の新たな符号化系列を選択することを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の符号化装置。
  6. 前記ランレングス制限符号化部から出力された第1符号化系列のいずれかの個所に第1判定ビットを付加する第1付加部と、
    前記信号処理部から出力された第2符号化系列のいずれかの個所に前記第1判定ビットがビット反転された第2判定ビットを付加する第2付加部と、
    をさらに備えることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の符号化装置。
  7. 前記符号化系列選択部は、
    前記第1符号化系列に含まれる複数のビットのうち、0を示すビットと1を示すビットとの比率を計算する第1比率計算部と、
    前記第2符号化系列に含まれる複数のビットのうち、0を示すビットと1を示すビットとの比率を計算する第2比率計算部と、前記第1比率計算部で計算された比率と、前記第2比率計算部で計算された比率とのうち、50%に近いほうの比率に対応する符号化系列を選択して出力する選択出力部と、
    を有することを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の符号化装置。
  8. 前記符号化系列選択部は、
    前記第1符号化系列に含まれる複数のビットを合算して第1合算値を生成する第1合算部と、
    前記第2符号化系列に含まれる複数のビットを合算して第2合算値を生成する第2合算部と、
    前記第1合算部によって生成された第1合算値の絶対値と、前記第2合算部によって生成された第2合算値の絶対値とを比較して、第1符号化系列と第2符号化系列のうち、小さいほうの合算値対応する符号化系列を検出する符号化系列検出部と、
    前記第1符号化系列と、前記第2符号化系列とのうち、前記系列検出部によって検出された符号化系列を選択して出力する選択出力部と、
    を有することを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の符号化装置。
  9. 前記符号化系列選択部は、
    前記第1符号化系列に含まれる複数のビットを移動加算することによって、前記複数のビットと同数の第1移動加算値を生成する第1移動加算部と、
    前記第1移動加算部によって生成された複数の第1移動加算値のうち、最大値を検出する第1最大値検出部と、
    前記第2符号化系列に含まれる複数のビットを移動加算することによって、前記複数のビットと同数の第2移動加算値を生成する第2移動加算部と、
    前記第2移動加算部によって生成された複数の第2移動加算値のうち、最大値を検出する第2最大値検出部と、
    前記第1最大値検出部によって検出された最大値と、前記第2最大値検出部によって検出された最大値とを比較して、第1符号化系列と第2符号化系列のうち、小さいほうの最大値に対応する符号化系列を検出する符号化系列検出部と、
    前記第1符号化系列と、前記第2符号化系列とのうち、前記系列検出部によって検出された符号化系列を選択して出力する選択出力部と、
    を有することを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の符号化装置。
  10. 符号化部と復号部とを備える信号処理装置であって、
    前記符号化部は、
    デジタル信号系列をランレングス制限符号化することによって、第1符号化系列を生成するランレングス制限符号化部と、
    前記第1符号化系列に含まれる複数のビットのそれぞれに対し、ビット反転処理を実行して第2符号化系列を生成する信号処理部と、
    前記ランレングス制限符号化部から出力された第1符号化系列のいずれかの個所に第1判定ビットを付加する第1付加部と、
    前記信号処理部から出力された第2符号化系列のいずれかの個所に前記第1判定ビットがビット反転された第2判定ビットを付加する第2付加部と、
    前記第1付加部によって第1判定ビットが付加された第1符号化系列と、前記第2付加部によって第2判定ビットが付加された第2符号化系列とのうち、いずれか一方を選択して出力する直流成分除去符号化部と、
    を有し、前記復号部は、
    前記第1判定ビットもしくは前記第2判定ビットのいずれかが付加された符号化系列を入力する入力部と、
    前記入力部によって入力された符号化系列に付加されている判定ビットを取得する判定ビット取得部と、
    前記入力部によって入力された符号化系列に対し、前記判定ビット取得部によって取得された判定ビットに応じて、前記デジタル信号系列に含まれる複数のビットのそれぞれをビット反転して、復号対象となる信号系列を出力する処理、もしくは、前記符号化系列を復号対象となる信号系列として、そのまま出力する処理のいずれかの処理を実行する信号処理部と、
    前記信号処理部によって出力された復号対象となる信号系列をランレングス制限復号することによってデジタル信号系列を生成するランレングス制限復号部と、
    を有し、
    前記直流成分除去符号化部は、
    前記第1符号化系列と前記第2符号化系列のうち、いずれか一方の符号化系列を選択する符号化系列選択部と、
    前記符号化系列選択部によって選択された符号化系列を示す選択識別情報を生成する選択識別情報生成部と、
    前記符号化系列選択部によって選択された符号化系列のいずれかの個所に、前記選択識別情報生成部によって生成された選択識別情報を付加する識別情報付加部と、
    を有することを特徴とする信号処理装置。
  11. データを記憶装置に書き込むライトチャネルと、記憶装置に記憶されているデータを読み出すリードチャネルとを備える信号記憶システムであって、
    前記ライトチャネルは、
    データをランレングス符号化する第1の符号化部と、
    前記第1の符号化部で符号化されたデータに対し、低密度パリティ検査符号を用いて符号化する第2の符号化部と、
    前記第2の符号化部で符号化されたデータを記憶装置に書き込む書き込み部と、
    を備え、
    前記リードチャネルは、
    前記記憶装置から出力されたアナログ信号を入力する入力部と、
    前記入力部から入力されたアナログ信号をデジタル信号に変換して出力するアナログデジタル変換部と、
    前記アナログデジタル変換部から出力されたデジタル信号の尤度を計算して軟判定値を出力するソフト出力検出部と、
    前記ソフト出力検出部から出力されたデータを復号する、第2の符号化部に対応した、第1の復号部と、
    前記第1の復号部で復号されたデータを復号する、前記第1の符号化部に対応した、第2の復号部と、
    を備え、
    前記第1の符号化部は、
    デジタル信号系列をランレングス制限符号化することによって、第1符号化系列を生成するランレングス制限符号化部と、
    前記第1符号化系列に含まれる複数のビットのそれぞれに対し、ビット反転処理を実行して第2符号化系列を生成する信号処理部と、
    前記ランレングス制限符号化部から出力された第1符号化系列のいずれかの個所に第1判定ビットを付加する第1付加部と、
    前記信号処理部から出力された第2符号化系列のいずれかの個所に前記第1判定ビットがビット反転された第2判定ビットを付加する第2付加部と、
    前記第1付加部によって第1判定ビットが付加された第1符号化系列と、前記第2付加部によって第2判定ビットが付加された第2符号化系列とのうち、いずれか一方を選択して出力する直流成分除去符号化部と、
    を有し、
    前記第2の復号部は、
    前記第1判定ビットもしくは前記第2判定ビットのいずれかが付加された符号化系列を入力する入力部と、
    前記入力部によって入力された符号化系列に付加されている判定ビットを取得する判定ビット取得部と、
    前記入力部によって入力された符号化系列に対し、前記判定ビット取得部によって取得された判定ビットに応じて、前記デジタル信号系列に含まれる複数のビットのそれぞれをビット反転して、復号対象となる信号系列を出力する処理、もしくは、前記符号化系列を復号対象となる信号系列として、そのまま出力する処理のいずれかの処理を実行する信号処理部と、
    前記信号処理部によって出力された復号対象となる信号系列をランレングス制限復号することによってデジタル信号系列を生成するランレングス制限復号部と、
    を有し、
    前記直流成分除去符号化部は、
    前記第1符号化系列と前記第2符号化系列のうち、いずれか一方の符号化系列を選択する符号化系列選択部と、
    前記符号化系列選択部によって選択された符号化系列を示す選択識別情報を生成する選択識別情報生成部と、
    前記符号化系列選択部によって選択された符号化系列のいずれかの個所に、前記選択識別情報生成部によって生成された選択識別情報を付加する識別情報付加部と、
    を有することを特徴とする記憶システム。
  12. 請求項11に記載の記憶システムにおいて、当該記憶システムは、さらに、
    データを記憶する記憶装置と、
    記憶装置への書き込みと、記憶装置からの読み出しとを制御する制御部と、
    を有し、
    前記リードチャネルは、前記制御部の指示に従って、前記記憶装置に記憶されているデータを読み出し、
    前記ライトチャネルは、前記制御部の指示に従って、符号化されたデータを前記記憶装置に書き込むことを特徴とする記憶システム。
  13. 請求項1から5のいずれかに記載の符号化装置おいて、当該装置は、1つの半導体基板上に一体集積化されたことを特徴とする符号化装置。
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