JP4916632B2 - 気相法炭素繊維およびその用途 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、アルカリ金属化合物で処理した気相法炭素繊維および該炭素繊維を電極材料として含む分極性電極及びそれを用いた電気二重層キャパシタに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
21世紀の情報通信技術、環境・エネルギー技術を支える上で、太陽電池、燃料電池、バッテリー、キャパシターを始めとする高性能エネルギーデバイスの開発は必要不可欠なものである。
【0003】
電気二重層キャパシターは、1)急速充放電が可能、2)過充放電に強い、3)化学反応を伴わないために長寿命、4)広い温度範囲で使用可能、5)重金属を含まないため環境に優しい、といったバッテリーにはない特性を有しており、従来より電子機器類のメモリーバックアップ等に使用されてきた。
さらに近年では、大容量化開発が急激に進み、高性能エネルギーデバイスへの用途開発が進められ、太陽電池や燃料電池と組み合わせた電力貯蔵システム、ハイブリットカーのエンジンアシスト(補助動力)等への活用も検討されている。
【0004】
ハイブリットカーのエンジンアシストとして使用する分極性電極は、電気容量が高いだけでなく、高電流密度でも高い電気容量を保持していることが重要である。
【0005】
従来の電気二重層キャパシタの高電流密度での充放電特性を向上させるために以下のような技術が知られている。
黒鉛化されたカーボンウィスカーを添加した分極性電極を用いて電気二重層キャパシタを作製する(特開平7−307250号公報)。この手法を用いることで、カーボンウィスカーと活性炭粒子とが電気的に接続し内部抵抗が低下するが、高電流密度における充放電特性は十分とはいえない。
【0006】
メソフェーズ炭素繊維あるいは光学的等方性ピッチをアルカリ賦活した活性炭素繊維を分極性電極の主成分とする電気二重層キャパシタが、特開平11−233383号公報、特開平11−222732号公報、特開平11−293527号公報で開示されている。しかしこれらの方法では、電極重量あたりの電気容量(F/g)の高い分極性電極が得られるが、高電流密度における充放電特性は十分でなく、さらに用いる活性炭素繊維は、嵩高く、電極体積あたりの電気容量(F/ml)を著しく低下させてしまう問題点があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明が解決しようとする課題は、高電流密度において充放電特性を改善した電気二重層キャパシタを得ることである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記課題を鋭意検討した結果、ミクロ孔(直径が概ね2nm程度の細孔)の分布をある範囲に制御した気相法炭素繊維を電極材料の導電助剤として添加した分極性電極を用いることで上記問題が解決することを見いだした。
【0009】
導電助剤として添加する本発明の気相法炭素繊維は、いわゆる気相法炭素繊維をアルカリ金属化合物で熱処理することで製造できる。気相法炭素繊維はピッチ系繊維と比較すると結晶構造が発達しており、常温におけるアルカリ金属化合物では賦活されにくいからである。通常、炭素材料に賦活処理を施した場合、結晶構造が未発達つまり未組織化部分が選択的に分解消費され、炭素構造内の微細な孔隙が解放されてミクロ孔が発達する。このようにして発達したミクロ孔は低電流密度での充放電では有効に機能するが、高電流密度、例えば40mA/cm2以上での充放電では、電解質イオンの拡散が追いつかず、二重層容量に寄与しなくなる。従って、高電流密度での電気容量の大幅な低下を招く要因となる。
【0010】
しかしながら、気相法炭素繊維は、結晶構造の未発達部分が非常に少ないため、ピッチ系繊維のような結晶性の低い炭素繊維と比較すると、アルカリ金属化合物で賦活処理を行っても消費されにくく、ミクロ孔が発達しにくい。さらに高電流密度での充放電に有効な細孔が多く存在した気相法炭素繊維を製造することが可能となる。
【0011】
アルカリ金属化合物で処理した上記炭素繊維を含む分極性電極を作製して、これを備えた電気二重層キャパシタを提供できる。分極性電極においては、該気相法炭素繊維を導電助剤として使用することが好ましい。分極性電極に多く含ませると、嵩高い炭素繊維によって、電極密度が低下してしまい、電極体積あたりの電気容量(F/ml)が減少するからである。
【0012】
すなわち、本発明は、以下の気相法炭素繊維を提供する。
1) 細孔直径2nm以下であるミクロ孔の容積が、0.01〜0.4ml/gの範囲にあって、窒素吸着脱離等温線がII型あるいはIII型を示す気相法炭素繊維、
2) BET比表面積が、30〜1000m2/gである上記1)に記載の気相法炭素繊維、
3) 内部に中空構造を有し、外径2〜500nm、アスペクト比10〜15000であることを特徴とする上記1)または2)に記載の気相法炭素繊維、
4) X線回折法で測定した結晶格子面間隔(d002)が0.36nm以下である上記1)乃至3)のいずれかひとつに記載の気相法炭素繊維、
5) ラマンスペクトルにおけるD(1360cm-1)ピーク高さに対するG(1580cm-1)ピーク高さの比が1.4以上である上記1)乃至4)のいずれかひとつに記載の気相法炭素繊維、
6) X線回折法で測定した結晶格子面間隔(d002)が0.33nm以上の気相法炭素繊維をアルカリ金属化合物の存在下、1000℃以下の温度で賦活することを特徴とする気相法炭素繊維の製造方法、
7) アルカリ金属化合物が、ナトリウム、カリウムあるいはカルシウムの水酸化物、炭酸塩、硫化物または硫酸塩からなる群から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする上記6)に記載の気相法炭素繊維の製造方法、
8) 上記1)乃至5)のいずれかひとつに記載の気相法炭素繊維を含む分極性電極、
9) 上記6)または7)に記載の気相法炭素繊維の製造方法で得られた気相法炭素繊維を含む分極性電極、及び
10) 上記8)または9)に記載の分極性電極を備えることを特徴とする電気二重層キャパシタ。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下本発明を詳細に説明する。
【0014】
原料として使用する炭素繊維は気相法によって生成されたものを使用する。この炭素繊維は、内部に中空構造を有し、外径2〜500nm、アスペクト比10〜15000で、長さは100μm以下が好適である。d002は0.33〜0.35nmが好ましく、より好適には0.336〜0.346nmであり、十分な分散状態および適正な賦活状態を得るためである。
【0015】
気相法炭素繊維は、生成されたままでも、一旦熱処理したものでもいずれも使用可能であるが、熱処理の温度は1500℃以下とすることが好ましい。気相法炭素繊維を、1500℃以上で熱処理すると結晶化が進行しすぎて、アルカリ金属化合物による熱処理の効果が十分に得られないからである。
【0016】
気相法炭素繊維の処理は、アルカリ金属化合物によって行う。この場合、アルカリ金属を含む化合物であれば特に限定されないが、中でもカリウム、ナトリウム、カルシウム、セシウムの水酸化物、炭酸塩、硫化物、硫酸塩が好ましい。例えば、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カルシウム、水酸化セシウム、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カルシウム、炭酸セシウム、硫化カリウム、硫化ナトリウム、チオシアン酸カリウム、硫酸カリウム、硫酸ナトリウムが使用できる。これらの1種類あるいは2種類以上混合して使用してもよい。
【0017】
例えば、水酸化カリウムを使用した場合は、原料炭素繊維1に対し水酸化カリウム質量比は0.5〜10程度、より好ましくは2〜6程度である。添加量が0.5倍量未満では、炭素繊維状の表面処理が不均一となってしまい、目的の効果が得られない。添加量を10倍以上とすると、繊維状炭素の表面官能基量が増大するため、分極性電極内における漏れ電流を増加させてしまう恐れがある。
【0018】
熱処理温度は、250〜1000℃で行うのが好適であるが、より好ましくは500℃〜900℃、さらに好ましくは600℃〜800℃で行うのがよい。熱処理温度が400℃以下では賦活の進行が不充分で、1000℃以上では所望の細孔物性を持つ炭素繊維が得られない。
【0019】
このようにして得られた炭素繊維は、II型あるいはIII型の窒素吸着等温線を有し、ミクロ孔(2nm(20Å)以下の細孔)容積が0.01〜0.40ml/gとなる。
【0020】
ここでいう吸着等温線は、一般にBDDTの分類と呼ばれるI型からV型の5つの型に分類されるものである(「吸着の科学」32〜33頁、丸善(株)発行)。吸着等温線がII型あるいはIII型となるような、ミクロ孔比率の少ない炭素繊維が導電助剤として非常に有効である。そして、このときのミクロ孔(2nm以下の細孔)容積は、0.60ml/g以下とすることが好ましく、より好ましくは、0.01〜0.40ml/gである。この値は、添加するアルカリ金属化合物量によって制御可能である。
【0021】
ラマンスペクトルの測定は炭素材料の解析法の一つであることは従来から知られている。一般に炭素材料のラマンスペクトルは1580cm-1近傍のGピークと1360cm-1近傍のDピークが現れる。本発明の気相法炭素繊維は、ラマンスペクトル測定で得られるピーク曲線においてベースラインからピーク点までの高さとしてGピーク、Dピークのピーク高さとして求められる。このG/Dピーク高さの比は測定条件等によってはほとんど変わらない。このG/Dピーク高さの比が、1.4以上、好ましくは1.4以上6.7以下、さらに好ましくは1.6以上6.6以下のものが良好である。これは、本発明の気相法炭素繊維が賦活反応によって黒鉛化度を大きく低下させていないために、導電助剤として十分に機能するからである。
【0022】
導電助剤として繊維状炭素を添加する量は、0.02質量%〜50質量%が好ましいが、より好ましくは、0.05〜30質量%である。0.02質量%以下だと、活性炭粒子との接点を増加させる効果が少ないために十分な効果が得られない。50質量%以上だと、分極性電極中の活性炭含有量が低下して電気容量が低下してしまう。
【0023】
また、分極性電極の主原料活性炭のBET比表面積は500m2/g以上であることが好ましい。500m2/g以下であると、イオン吸着面積が小さいために分極性電極としての十分な機能が果たせず、電気容量が小さくなってしまうからである。活性炭の粒子径は、1μm〜100μmのものが好適に使用される。1μm以下あるいは100μm以上の粒子径の活性炭を使用すると電極シートの作成が難しくなるからである。
【0024】
活性炭の原料はフェノール樹脂等の合成樹脂、椰子殻等の天然材料、石油コークス、石炭コークス等いずれのものであっても使用可能である。
【0025】
本発明で得られた炭素繊維を添加することにより、電気二重層キャパシター用の分極性電極が製造可能である。該炭素繊維、活性炭、ポリエチレンやポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)等のバインダーを溶媒に溶解したものを、プラネタリーミキサー等で機械的に混練し、スラリーを形成し、ペースト化する。得られたペーストをアルミニウム、炭素被覆アルミニウム、ステンレス、チタン等の箔、板状物の金属集電材(導電性基材)(厚み10μm〜0.5mmが好ましい)に、所定厚みに塗布し、溶媒を室温または加熱して蒸発後、またその後必要により、ロールプレス等で加圧処理して電極シートとする。
【0026】
使用される電解液としては、公知のものでよく、水系のものとしては、硫酸水溶液、硫酸ナトリウム水溶液、水酸化ナトリウム水溶液、水酸化カリウム水溶液、水酸化アンモニウム水溶液、塩化カリウム水溶液、炭酸カリウム水溶液等が挙げられる。
【0027】
また、非水系のものとしては、R1R2R3R4N+またはR1R2R3R4P+で表されるカチオン(R1、R2、R3、R4は、それぞれ独立に炭素数1〜10のアルキル基またはアリル基である。)と、BF4 -、PF6 -、ClO4 -等のアニオンとからなる4級アンモニウム塩または4級ホスホニウム塩を電解質として、ジエチルエーテル、ジブチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールフェニルエーテル等のエーテル;ホルムアミド、N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N−エチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミド、N−メチルアセトアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−エチルアセトアミド、N,N−ジエチルアセトアミド、N,N−ジメチルプロピオンアミド、ヘキサメチルホスホリルアミド等のアミド;ジメチルスルホキシド、スルホラン等の含硫黄化合物;メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のジアルキルケトン;エチレンオキシド、プロピレンオキシド、テトラヒドロフラン、2−メトキシテトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタン、1,3−ジオキソラン等の環状エーテル;エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート等のカーボネート;γ−ブチロラクトン;N−メチルピロリドン;アセトニトリル、ニトロメタン等の有機溶媒の溶液が好ましい。さらに、好ましくはエチレンカーボネート、プロピレンカーボネート等のカーボネート系非水溶媒を用いることができる。電解質または溶媒は、それぞれ二種以上用いることもできる。
【0028】
電極間に必要に応じて介在させるセパレータとしては、イオンを透過する多孔質セパレータであればよく、微孔性ポリエチレンフィルム、微孔性ポリプロピレンフィルム、ポリエチレン不織布、ポリプロピレン不織布、ガラス繊維混抄不織布、ガラスマットフィルタ等が好ましく使用できる。
【0029】
作製された電極は所定の大きさ、形状に切断したセパレーターを両極の間に介在させ、容器に挿入した後、電解液を注入し、封口板、ガスケットを用いて封口をかしめて単極セルとすることができる。
【0030】
【実施例】
以下に本発明について代表的な例を示し、さらに具体的に説明する。なお、これらは説明のための単なる例示であって、本発明はこれらに何等制限されるものではない。
【0031】
(実施例1)
常法で作られた気相法炭素繊維(平均繊維直径約500nm、長さ約20000nm)10gに水酸化カリウム50gおよび蒸留水100gを加えてよく攪拌したものをルツボに入れた。窒素気流中にて750℃まで3℃/分で昇温した後、750℃で30分間保持し、窒素気流中で冷却した。
処理後の繊維状炭素を、1N塩酸で洗浄した後、蒸留水で洗浄し、残留アルカリおよび金属不純物を除去した。
【0032】
(窒素吸着脱離等温線の測定法およびミクロ孔容積、BET比表面積の算出法)Quantachrome社製、NOVA1200を使用し、P/P0=0.01〜0.99の範囲で液体窒素温度での窒素の吸着脱離等温線を測定した。得られたデータは図2のようになった。
比表面積は、P/P0=0.01〜0.3における窒素吸着量を使用し、BET法にて算出した。
ミクロ孔(20Å以下の細孔)容積は、P/P0=0.19における窒素吸着量より算出した。
【0033】
(静電容量の測定)
平均粒径30μmの活性炭80質量部にPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)10質量部、カーボンブラック10質量部を添加し、メノウ乳鉢で混練して圧延ローラーで厚さ0.5mmのシート状に圧延した。このシートを直径13mmの円板に打ち抜き、200℃で12時間真空乾燥して分極性電極として使用した。前記の電極を、高純度アルゴンを循環させているグローブボックス内において、図1のようなセルを組み立て評価用に使用した。図1において、1はアルミニウム製の上蓋、2はフッ素ゴム製リング、3はアルミニウムからなる集電体、4はテフロン(登録商標)からなる絶縁体、5はアルミニウム製容器、6はアルミニウム製板バネ、7は分極性電極、8はガラス繊維からなる厚さ1mmのセパレータである。電解液にはPC(プロピレンカーボネート)を溶媒とし、(C2H5)4NBF4を電解質とする富山薬品工業(株)製の商品名LIPASTE−P/EAFINを使用した。
【0034】
充放電測定は、北斗電工製HJ−101SM6を使用し、0〜2.5Vで充放電を行った。充放電電流密度は1.6mA/cm2、48mA/cm2にて評価し、放電カーブを用いて、電気二重層キャパシタの両極活性炭重量あたりの静電容量(F/g)を算出した。その結果を表1に示した。
【0035】
(実施例2)
常法にて作られた気相法炭素繊維をアルゴン気流中1000℃にて熱処理したものを原料とした以外、実施例1と同様にした。その結果を表1に示した。
【0036】
(実施例3)
水酸化カリウム混合量を50gとした以外、実施例2と同様にした。
その結果を表1に示した。
【0037】
(実施例4)
炭酸カルシウムを30g混合した以外、実施例2と同様にした。
その結果を表1に示した。
【0038】
(比較例1)
原料としてピッチ系炭素繊維を使用した以外、実施例1と同様にした。
その結果を表1に示した。
【0039】
(比較例2)
導電助剤として黒鉛化した気相法炭素繊維(登録商標:VGCF、昭和電工製)を使用した。その結果を表1に示した。
【0040】
(比較例3)
導電助剤としてカーボンブラック(商品名:デンカブラック、電気化学工業製)を使用した。その結果を表1に示した。
【0041】
【表1】
【0042】
【発明の効果】
本発明の炭素繊維を使用することにより、高電流密度での充放電特性に優れた分極性電極および電気二重層キャパシターが得られた。
【0043】
【図面の簡単な説明】
【図1】電気二重層キャパシタの性能を評価するためのセルの断面図である。
【図2】実施例1で得られた本発明の炭素繊維の窒素吸着脱離等温線である。
【符号の説明】
1 上ブタ
2 Oリング
3 集電体
4 絶縁体
5 容器
6 板バネ
7 分極性電極
8 セパレーター
Claims (10)
- 細孔直径2nm以下であるミクロ孔の容積が、0.01〜0.4ml/gの範囲にあって、窒素吸着脱離等温線がII型あるいはIII型を示す気相法炭素繊維。
- BET比表面積が、30〜1000m2/gである請求項1に記載の気相法炭素繊維。
- 内部に中空構造を有し、外径2〜500nm、アスペクト比10〜15000であることを特徴とする請求項1または2に記載の気相法炭素繊維。
- X線回折法で測定した結晶格子面間隔(d002)が0.36nm以下である請求項1乃至3のいずれかひとつに記載の気相法炭素繊維。
- ラマンスペクトルにおけるD(1360cm-1)ピーク高さに対するG(1580cm-1)ピーク高さの比が1.4以上である請求項1乃至4のいずれかひとつに記載の気相法炭素繊維。
- 生成されたままの若しくは1500℃以下で熱処理された、X線回折法で測定した結晶格子面間隔(d002)が0.33nm以上の気相法炭素繊維を、アルカリ金属化合物の存在下、1000℃以下の温度で賦活することを含む気相法炭素繊維の製造方法。
- 生成されたままの若しくは1500℃以下で熱処理された、X線回折法で測定した結晶格子面間隔(d 002 )が0.33nm以上の気相法炭素繊維を、ナトリウムの水酸化物、ナトリウムの炭酸塩、ナトリウムの硫化物、ナトリウムの硫酸塩、カリウムの水酸化物、カリウムの炭酸塩、カリウムの硫化物、カリウムの硫酸塩、カルシウムの水酸化物、カルシウムの炭酸塩、カルシウムの硫化物、およびカルシウムの硫酸塩からなる群から選ばれる少なくとも1種の存在下、1000℃以下の温度で賦活することを含む気相法炭素繊維の製造方法。
- 請求項1乃至5のいずれかひとつに記載の気相法炭素繊維を含む分極性電極。
- 請求項6または7に記載の気相法炭素繊維の製造方法で得られた気相法炭素繊維を含む分極性電極。
- 請求項8または9に記載の分極性電極を備えることを特徴とする電気二重層キャパシタ。
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