JP4914096B2 - 畜舎用送風装置 - Google Patents

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    • Y02BCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO BUILDINGS, e.g. HOUSING, HOUSE APPLIANCES OR RELATED END-USER APPLICATIONS
    • Y02B30/00Energy efficient heating, ventilation or air conditioning [HVAC]
    • Y02B30/70Efficient control or regulation technologies, e.g. for control of refrigerant flow, motor or heating

Description

本発明は、牛,馬等の家畜を飼育する畜舎に複数台吊設されて、畜舎内に所定の送風量
で送風し畜舎内を常に換気・乾燥させるようにした畜舎用送風装置の改良に係り、その目
的は、送風装置の運転中に外部から畜舎内に流入する外気の風力によって、前記送風装置
の運転が妨げられるのを簡易に回避し、送風装置を省エネで、かつ、畜舎内の換気を常に
良好に維持・運転させることにより、畜舎の飼育環境の向上を図るようにしたことにある
従来から、畜舎の飼育環境の維持・向上を図る場合、エアコン等の空調設備を導入する
ことは採算上の問題から採用することが難しく、通常は安価な送風ファンからなる畜舎用
の送風装置を用いて、畜舎内を換気・乾燥させながら家畜を飼育していた。ところが、牛
,馬等大形の家畜を飼育する場合、牛,馬等の家畜は冬場の寒い時期においては比較的体
調を崩すことなく飼育することができる反面、夏の暑い時期においては、暑さはもとより
湿度の急上昇にともない体調を崩し易い傾向にあった。
このため、牛舎等の畜舎には、建屋の面積に応じて、例えば、前記した複数の送風装置
が、天井から吊設された状態で取付けられている。これは、梅雨時から秋にかけて家畜の
暑さに対する疲労(夏ばて)を防ぐとともに、晩秋や初夏における日中と朝・夕方の温度
差を少なくすることにより、家畜が体調を崩すのを未然に防ぐようにしたり、あるいは、
畜舎の床に敷きつめた藁やおが屑からなる敷物を良好に乾燥させたり、畜舎内から糞尿や
家畜の体臭等より発する悪臭を屋外に排出することにより、常に畜舎内の飼育環境を良好
に維持して家畜を健康な状態で飼育するために設置されている(例えば、特許文献1参照
)。
そして、前記畜舎用送風装置の設置に際しては、畜舎内をその長手方向に対して複数の
ブロックに仮想分割し、各ブロックの畜舎内には、畜舎内の環境状況を感知する温度セン
サ等のセンサを設置するとともに、各ブロック毎に、畜舎用送風装置を畜舎の長手方向に
沿って所定数設置し、各ブロック毎の送風装置の回転数を制御するインバータを各ブロッ
ク毎に設置し、各ブロック毎のセンサから送出されるデータを目標データと比較してイン
バータに伝達する子シーケンサを各ブロック毎に設け、各ブロック毎に独立して換気・乾
燥を促すことにより、家畜が温度や湿度の上昇によって体調を崩すという問題を回避する
ようにしていた(例えば、特許文献1参照)。
特公平3−62978号公報
然るに、前記複数の送風装置を備えた畜舎においては、特に春先から秋にかけて天気の
よい日は、畜舎内の乾燥を促進したり、臭気を軽減させる関係上、畜舎出入口の扉や窓を
日中においては開放している場合が多く、この場合においても送風装置を常時駆動し、外
気の流入促進と相まって畜舎内の換気と乾燥を良好に維持し、畜舎内を常に衛生的に保持
するようにしていた。
しかし、前記において、畜舎を日中において開放している場合、外部から突風のような
強い風(外気)が畜舎内に流入した場合、例えば、流速5〜10m/s以上の外気が畜舎
内に流入すると、外気が通流する付近に取付けられている送風装置は、前記外気の流入に
より、該風が追い風の場合は、送風ファンの回転数は設定回転数以上に急上昇し、逆に、
向い風の場合送風ファンは、逆風により回転数が設定回転数より低下して回転する。
この結果、外気の流入が追い風となって送風ファンを回転させた場合、即ち、送風ファ
ンが設定回転数以上に回転すると、送風ファンからの送風が強くなって家畜側に送風され
たり、畜舎の床面側に排風されることになるため、家畜は設定回転数以上の風力を強風が
流入している間受けているので、体調を崩すおそれがあった。また、前記強風が畜舎の床
面側に排風された場合、床面に敷設した藁や埃等が舞い上がって畜舎内を循環することに
なるため、畜舎の飼育環境を悪化させる懸念があった。
更に、畜舎内に流入する外気が逆風となって送風ファンと衝接した場合、送風ファンの
回転数は一時的に低下するので、送風装置の電動機は送風ファンの回転数低下を補正する
ために、回転数を設定回転数に戻すべく低下した回転数を上昇させようとする。この結果
、送風装置の電動機には送風ファンの回転数の維持を図る関係から必要以上の電流が流れ
ることにより、電力エネルギーを無駄に消費するという問題があった。
本発明は、前記の問題点に鑑み、運転中の送風装置が畜舎内に流入する外気の流速によ
って、送風ファンの回転数が所定の回転数から一定時間以上逸脱した場合、前記送風装置
の運転を一旦停止させ、かつ、前記外気の流速が低下した時点で送風装置を再駆動させる
ことにより、畜舎内が送風装置の停止による悪影響を受けるのを良好に回避して、畜舎内
の飼育環境向上と送風装置の省エネ運転を可能とした、改良された畜舎用送風装置の提供
を目的とする。
前記の課題を解決するために、請求項1記載の発明は、畜舎内の長手方向に沿って直線状に配
列されて吊設した複数の送風装置と、前記畜舎内に取付けられて畜舎内の温度を検出する温度検
出手段と、前記畜舎内に流入する外気の流速により送風装置の送風ファンが基準回転数を一定時
間以上逸脱した場合、前記送風装置への通電を停止させて送風装置の運転を停止させる駆動運転
制御部を備えて構成したことを特徴とする。

請求項2記載の発明は、畜舎内の長手方向に沿って直線状に配列されて吊設した複数の送風装
置と、前記畜舎内に取付けられて畜舎内の温度を検出する温度検出手段と、該温度検出手段にて
検出した温度に追随した設定回転数にて送風装置の送風ファンを回転させる機能を内蔵した制御
部と、前記畜舎内に流入する外気の流速により送風ファンの回転数が前記設定回転数を一定時間
以上逸脱した場合、前記送風装置への通電を停止させて送風装置の運転を停止させる駆動運転制
御部を備えて構成したことを特徴とする。
請求項3記載の発明は、請求項1又は請求項2の何れかに記載の畜舎用送風装置において、前
記駆動運転制御部は、送風装置への通電停止中において外気の流入により空転する前記送風ファ
ンの回転数が所定の回転数以下の場合は、前記送風装置への通電を再開させる通電再開指令手段
を具備して構成したことを特徴とする。
請求項4記載の発明は、請求項1乃至請求項3の何れかに記載の畜舎用送風装置において、前
記駆動運転制御部は、送風装置への通電再開後において前記送風ファンが所定の時間内に所定の
回転数に達しない場合は、送風装置の駆動を異常と判定する機能を内蔵した制御部と、該制御部
からの指令にて送風装置への通電停止を指令する通電停止手段と、送風装置の異常停止を報知す
る報知手段とを具備して構成したことを特徴とする。
請求項1記載の発明によれば、畜舎内に流入する外気の流速に応じて送風装置の運転を、該送
風装置に設けた駆動運転制御部からの指令にて停止したり、再開したりすることができるので、
送風装置の省エネ運転が可能になるとともに、送風装置が外気の流速により送風ファンの回転を
停止させても、外気はそのまま畜舎内に流入することになるため、畜舎内は送風装置の運転状態
と同様の換気・乾燥状態に保持することが可能となる結果、畜舎内は家畜の飼育に適した環境条
件を良好に維持することができる。
また、請求項1記載の発明によれば、送風装置の送風ファンが畜舎内に流入する外気の流速に
よって基準回転数を逸脱して回転する場合は、送風装置に設置した駆動運転制御部からの指令に
て電動駆動する送風装置の運転を停止するように構成されているので、畜舎内に流入する外気が
、送風装置の基準回転数を一定時間以上逸脱させるような強い流速(風力)である場合、駆動す
る送風装置の送風ファンを停止させて、送風ファンや送風装置が強風の流入によって損傷するの
を未然に回避することができる
請求項2記載の発明によれば、外気の流速を受けた送風ファンが、温度検出手段にて検出した
温度に追従する送風ファンの回転数(設定回転数)を一定時間以上逸脱して回転する場合は、送
風装置を停止させることができるので、送風装置は例えば、追い風を受けた送風ファンの回転数
が設定回転数を上回って回転することにより、電動機やインバータの電気回路に通電される電圧
が高くなってこれを損傷するのを良好に阻止し、逆に、向い風の場合は送風ファンの回転数低下
により、回転数を増すために電動機のコイルに大きな電流を流すことによって電動機が焼損する
という問題を未然に回避することが可能となり、送風装置を長期に亘り安定した状態で、しかも
、電力消費量を低減して使用することができる。
請求項3記載の発明によれば、外気の流入によって空転する送風ファンの回転数が所定の回転
数以下のときは、駆動運転制御部からの指令にて送風装置への通電を再開して送風ファンを回転
させるように構成されているので、外部からの流速にて一旦回転を停止した送風ファンは、畜舎
内に流入する外気の流速が低下した時点で直ちに回転を再開させることが可能なため、畜舎内は
外気の流速が低下するとほぼ同時に送風装置を再駆動させることができ、畜舎内の温度上昇や湿
気の滞留が良好に回避でき、家畜の飼育条件が悪化するのを確実に防ぐことができる。
請求項4記載の発明によれば、送風装置への通電再開後、送風ファンの回転数が所定の時間内
に所定回転数に達しない場合、駆動運転制御部からの指令にて送風装置への通電を断って運転を
停止させるとともに、送風装置が異常であることを報知手段により報知するように構成されてい
るので、送風装置の運転再開時、送風ファンに外気の流入により飛散した異物が絡まって送風フ
ァンの回転が困難な場合とか、畜舎内に流入する外気の流速により吊設されている送風装置が揺
動して畜舎の梁とか支柱、壁面等に衝突して送風ファンが変形して回転が困難となった場合に、
送風ファンを無理に回転させて送風装置自体を破損したり、送風ファンを駆動する電動機に過大
な電流が流れることによって電動機が過熱したり焼損するという事態を未然に、かつ、良好に防
ぐことができる。
以下、本発明の実施例を図1ないし図7により説明する。図1において、1は家畜類を
飼育する畜舎であり、この畜舎には複数台の送風装置2が、畜舎1の長手方向に沿って、
該畜舎1内の天井部付近の空間を利用して架設した送風装置支持梁1aに、例えば、送風
装置2自体を送風ファン3が斜め下向になるように、傾斜させた状態で吊設・保持されて
いる。
そして、前記畜舎1内に配設された複数の送風装置2は、商用電源等からなる駆動電源
4に対して図3に示すように、それぞれ電力線5を介して並列接続されている。また、図
3において、6は駆動電源4に接続した操作装置を示し、この操作装置6は、基本的に前
記送風装置2の運転を駆動制御するために内蔵されたコントローラ7と、該コントローラ
7を操作するための操作部8(図5参照)とによって概略構成されている。
そして、前記コントローラ7と送風装置2は信号線9を介して接続されており、コント
ローラ7から各種の指令信号を、各送風装置2を構成する後述する電動機21に付設した
駆動運転制御部20に送出する。また、図3に示す11は、畜舎1内に取付けた温度検出
センサを示し、この温度検出センサ11にて検出した温度検出信号は、信号線12を介し
て駆動運転制御部20に送出される。
更に、前記送風装置2を吊設した畜舎1には、図1,2,4に示すように、飼育者や家
畜が出入するための出入口13と、畜舎1の側壁に外気を取り入れるための窓14が所定
数設けられている。そして、前記窓14は、例えば、個別に開閉するのか、あるいは、ハ
ンドル操作によって一括開閉するかは、任意の図示しない開閉手段を用いて開閉すればよ
い。
次に前記操作装置6の構成について説明する。はじめに、操作装置6の操作部8には、
図5に示すように、操作装置6をON/OFFする電源スイッチ15と、畜舎1内の温度
を入力する操作スイッチ16と、送風装置2の回転数を入力する回転数設定スイッチ17
と、送風装置2をON/OFFする操作スイッチ18とが設けられている。
そして、操作装置6に内蔵したコントローラ7は、前記の各種スイッチ15〜18を操
作することにより、あらかじめ設定されたプログラムによって送風装置2の駆動をスター
トさせるためのもので、前記コントローラ7には概略次に示す機能を具備したプログラム
が格納されている。
(1)電源スイッチのON/OFF操作機能
電源スイッチ15を操作して操作装置6に内蔵したコントローラ7の電源部に操作電源
を通電させたり、停止させたりしてコントローラ7をON/OFFさせるための機能を備
えたプログラム。
(2)操作スイッチによる温度情報入力機能
畜舎1内の温度情報を操作スイッチ16にてコントローラ7の図示しない入力部に入力
することにより、前記入力した基準温度を表示器aに、例えば、デジタル表示させる機能
と、送風装置2の前記駆動運転制御部20に前記コントローラ7の入力部に入力した温度
情報を伝送する機能とを備えたプログラム。
(3)回転数設定スイッチによる送風装置の回転数情報入力機能
回転数設定スイッチ17によりコントローラ7の図示しない入力部に、送風装置2の送
風ファン3の基準回転数を入力することにより、前記入力した回転数を表示器bに、例え
ば、デジタル表示させる機能と、送風装置2の駆動運転制御部20に基準回転数の情報を
出力する機能とを備えたプログラム。
また、前記送風装置2の回転数情報入力機能を備えたプログラムには、畜舎1内の基準
温度を20℃に設定した場合、送風ファン3の基準回転数を300rpm/20℃と設定
し、以下、前記基準温度の設定を1℃上昇したり降下したりする毎に、10rpm/1℃
ずつ回転数を増・減させ、かつ、送風ファン3を最低温度(0℃)では100rpm、最
高温度(40℃)では500rpmで回転させることができる機能を備えたプログラムと
、飼育者が送風ファン3の回転数を入力した場合、例えば、基準温度を20℃と入力した
後、送風ファン3の回転数を350rpmと入力したときは、送風ファン3を前記入力し
た回転数(350rpm)で回転させることができる機能を備えたプログラムと、更に、
基準温度21℃と入力し、送風ファン3の回転数を入力しない場合は、送風ファン3の回
転数は310rpmとして、即ち、入力した基準温度に対応する回転数により回転させる
機能を備えたプログラムとをそれぞれ具備して、基準温度に対応する基準回転数を送風装
置2の駆動運転制御部20に出力する機能も具備して構成されている。
なお、前記基準温度に対応する基準回転数を設定したプログラムにおいて、畜舎1内が
最高温度あるいは最低温度を更新するようなときは、事前に設定した40℃または0℃の
温度に対応する回転数を維持して送風ファン3を回転させるようにプログラム設定されて
いることは云うまでもない。即ち、畜舎1内の温度が40℃を越えた場合は、40℃の温
度に対応する回転数で、0℃以下に降下したときは、0℃に対応する回転数にて送風ファ
ン3を回転させるようにプログラム設定されている。
(4)送風装置のON/OFF操作機能
送風装置2の運転内容(畜舎1の基準温度入力,送風ファン3の基準回転数入力)を設
定した後、送風装置2の電動機21への通電・通電停止指令を行うもので、即ち、送風装
置2を運転/停止させるための運転/停止操作スイッチ18の機能を備えたプログラムで
,通電・通電停止の指令信号は、前記運転停止操作スイッチ18の投入により送風装置2
の駆動運転制御部20に出力される。
次に、前述した駆動運転制御部20について説明する。この駆動運転制御部20は図3
,5に示すように、各送風装置2を構成する電動機21個々にそれぞれ付設されており、
操作装置6のコントローラ7とは信号線9を介して並列接続されている。
そして、前記駆動運転制御部20は、図6に示すように、温度・回転数情報の入力部2
2と、前記入力部22に入力される各種の情報と、メモリ23から読み出した所要データ
とを比較処理して電動機21の運転を駆動制御するインバータ31に制御指令信号を出力
する制御部24と、前記制御部24からの制御指令信号にて通電指令信号を出力する通電
指令手段25及び通電再開始指令手段26と、送風装置2の起動後、所定時間内に送風装
置2の電動機21に異常が生じたとき、制御部24からの制御指令信号にて通電停止指令
信号を出力する通電停止手段27と、前記通電指令手段27が作動したことを報知する報
知手段28と、送風装置2の異常時、制御部24からの制御指令信号によってインバータ
31の駆動を停止して電動機21の駆動を止める電動機停止手段29と、前記各種手段2
5〜29からの指令信号に基づいてインバータ31に駆動あるいは停止指令信号を出力す
る出力手段30とによって概略構成されている。
次に、前記駆動運転制御部20における各構成手段の詳細について説明する。はじめに
、入力部22の機能について説明する。この入力部22はコントローラ7から出力される
畜舎1の基準温度情報と送風ファン3の基準回転数情報と、畜舎1内に設置した温度検出
センサ11にて検出した検出温度情報(以下、検出温度という)と、送風ファン3を回転
させる電動機21から検出した回転数情報(送風ファン3の回転数で、以下回転数という
)を個別に入力し、これら各情報を後述する制御部24に分別して出力する機能を具備し
て構成されている。
つづいて、前記制御部24からの読み出し指令にて所要のデータを前記制御部24に出
力するメモリ23について説明する。このメモリ23には温度検出センサ11にて検出し
た畜舎1内の当該温度検出センサ11を備えた送風装置2付近の温度と、送風ファン3の
回転数との関係を示すデータ、即ち、検出温度が20℃の場合、送風ファン3の回転数を
300rpmとし、以降温度検出センサ11により検出した検出温度が1℃昇・降する毎
に、送風ファン3の回転数を例えば、10rpmずつ増・減させ、かつ、検出温度がその
上限(40℃:500rpm)、下限(0℃:100rpm)に達したときの限界回転数
を設定した検出温度と回転数との関係を示す温度・回転数情報のデータ(この場合、必要
に応じて基準回転数を、例えば、20℃で回転数が250rpmと設定した場合において
も、検出温度が1℃昇・降する毎に送風ファン3の回転数を10rpmずつ増・減できる
ことは云うまでもない)と、送風ファン3の回転数が外的要因(畜舎1内に流入する外気
)によって所定の回転数を上回わったり、下回わった場合、例えば、コントローラ7にて
設定された基準回転数が20℃で300rpmの場合、外的要因によって送風ファン3の
回転数が330rpm以上に上昇(追い風の場合)、あるいは、270rpm以下に低下
(向かい風の場合)したとき、即ち、前記送風ファン3が前記基準回転数に対して30r
pm以上余分に、あるいは、少なく回転したとき送風装置2の運転を停止させる、送風装
置2の運転と停止との関係を示す送風装置運転・停止情報のデータと、送風装置2の運転
停止中において送風ファン3の空転回転数により送風装置2の運転を再開するか、否か(
例えば、送風ファン3の空転回転数が70rpm以下の場合は送風装置2の再駆動を、7
0rpm以上のときは停止状態の継続)を判定する送風装置2の再駆動と停止状態継続と
の関係を示す送風装置再運転情報のデータとを格納して構成されており、前記各情報のデ
ータは次に説明する制御部24からの読み取り機能により制御部24に随時読み取られて
、利用することができるものである。
前記した制御部24は種々の制御機能を備えたプログラムを格納して構成されている。
前記種々のプログラムとは大別すると、送風ファン3の回転数を温度検出センサ11にて
検出した温度毎に可変させる回転数可変プログラムと、送風ファン3の回転数が基準回転
数に対して30rpm増・減したとき送風装置2の運転を停止させる送風装置2の緊急停
止プログラムと、送風装置2への通電を継続する通電(運転)継続プログラムと、運転を
停止していた送風装置2の運転を再開させる通電(運転)再開プログラムと、送風ファン
3の回転数が所定時間を経過しても基準回転数に達しない場合は、送風装置2に異常が生
じたと判定し、送風装置2の運転を停止(電動機21の停止)させる異常判定プログラム
であり、前記各プログラムを具備して制御部24は構成されている。
次に、前記制御部24を構成する各プログラムの概要について説明する。最初に、回転
数可変プログラムは、コントローラ7により設定された畜舎1の基準温度と基準回転数が
20℃・300rpmの状態で送風ファン3を回転しているとき、温度検出センサ11に
より送風ファン3(送風装置2)付近の温度が21℃として検出された場合、メモリ23
から21℃における送風ファン3の回転数を読み出し、該送風ファン3を回転させる電動
機21を21℃の回転数(310rpm)で回転させるための回転数変更指令の制御指令
信号を後述する通電指令手段25に出力する機能を備えたプログラムである。
つづいて、緊急停止プログラムは、例えば、送風ファン3が20℃において300rp
mの回転数に設定されて回転しているとき、畜舎1内に流入した外気の流速によって送風
ファン3の回転数が、温度検出センサ11にて検出した温度が20℃を越えたり、20℃
以下に降下するような事態でないにもかかわらず増・減し、かつ、その増・減の範囲が基
準回転数の回転数を更に30rpm以上上回るか(追い風)、あるいは、下回わった(向
かい風)場合、メモリ23より検出温度に対応する回転数のデータを読み出し、そのデー
タ記載の回転数と実際の回転数とを比較し、その差が30rpm以上増・減したとき、電
動機21の回転(運転)を停止させるための通電停止指令信号を後述する電動機停止手段
29に出力する機能を備えたプログラムである。
通電(運転)継続プログラムは、畜舎1内の温度が事前に設定した場合の基準温度、あ
るいは、温度検出センサ11により検出した温度(この場合は事前に設定した基準温度に
対して増・減した現時点での温度を指す)において、畜舎1内に流入する外気の影響を受
けることなく送風ファン3が回転を続行している場合は、電動機21の回転数とメモリ2
3から読み出した畜舎1内の基準温度に対応する回転数とを比較し、その回転数が30r
pm以内の場合であれば、電動機21を現在の回転数で回転を継続させるための制御指令
信号を通電指令手段25に出力する機能を備えたプログラムによって構成されている。
次に、通電(運転)再開プログラムは、送風ファン3の回転数が外気の流速によって基
準回転数に対して回転数を30rpm以上オーバー、あるいは、降下して送風装置2の駆
動が強制的に停止された後、前記送風ファン3が流入する外気により空転している空転回
転数と、メモリ23から読み出した送風装置2の運転を再開する設定条件の空転回転数(
本例では70rpm)とを比較し、送風ファン3の空転回転数が、運転再開時の回転数を
下回ったとき、電動機21を再駆動させるための通電再開指令信号を通電再開指令手段2
6に出力する機能を備えたプログラムによって構成されている。
また、異常判定プログラムは、送風装置2の運転開始時とか、外的要因によって運転を
一時停止していた後の再運転時おいて、即ち、送風装置2の電動機21に対する通電開始
及び通電再開始における送風ファン3の回転数が、基準あるいは検出温度に対応する所定
の回転数に達していないとき、例えば、21℃温度で回転数が300rpmの場合におい
て、通電開始(通電再開始)後の送風ファン3の回転数が、通電から15秒後においても
300rpmに到達せず、かつ、下限回転数が75rpm以下の場合、制御部24は当該
送風装置2の電動機21に異常が生じたと判定し、前記電動機21の異常駆動を停止させ
るための異常運転停止指令信号(通電停止指令信号)を後述する通電停止手段27に出力
する機能と、駆動中の電動機21の回転数が急速に低下し、その回転数が75rpm以下
となった場合、電動機21の運転を停止させる制御指令信号を出力する機能と、を備えた
プログラムである。なお、送風ファン3が所定の時間内において基準回転数に達しないの
は、送風装置2に藁等の異物が絡まって送風ファン3の回転を阻害したり、電動機21の
コイルに異常電流が流れてコイルが断線して電動機21への通電ができなくなった場合を
想定して、この異常判定プログラムは設定されている。
また、前記制御部24には、該制御部24に入力される各情報に対応するプログラムを
種々のプログラムから選択する機能と、所定のプログラムにより処理した送風ファン3の
回転数データとか制御指令信号を、後述する通電指令手段25に出力する機能を備えたプ
ログラムが含まれていることは云うまでもない。
そして、前記通電指令手段25は、前記制御部24から出力される通電継続及び回転数
変更の制御指令信号及び制御部24から後述する通電再開指令手段26を介して出力され
る通電再開指令信号が入力されると、前記入力された指令信号に基づき通電指令信号を後
述する出力手段30に出力する機能を備えたプログラムによって構成されている。
つづいて、前述の通電再開指令手段26は、送風装置2自体が外的要因によって運転を
一旦停止した後、停止中における送風ファン3の空転回転数が70rpm以下の場合、制
御部24からの再駆動させるための制御指令信号の入力を受けて作動し、通電再開始指令
信号を通電指令手段25に出力し、この通電指令手段25からの通電指令信号により送風
を停止していた送風装置2の電動機21を再駆動させる前記の通電再開指令信号を通電指
令手段25に出力する機能を備えたプログラムによって構成されている。
また、前記の通電停止手段27は、電動機21が正常な回転数で回転しているとき、あ
るいは、電動機21の運転再開直後の回転数が何等かの理由により通電再開時の回転数の
1/4以上上昇せず、かつ、その回転数が所定時間(例えば、15秒間)続いたりする場
合、前記制御部24から出力される異常運転停止指令信号が入力されると、直ちに後述す
る報知手段28に当該電動機21が異常運転状態であることを知らせる制御指令信号を出
力する機能を備えたプログラムにより構成されている。
そして、前記報知手段28は、通電停止手段27から電動機21の異常運転を知らせる
制御指令信号が入力されると、当該異常運転状態の送風装置2に設けた例えば、図示しな
い報知ランプとか畜舎1内の報知ブザーを作動させて、飼育者に異常を報知させる機能と
、当該電動機21への通電を直ちに断つ通電停止指令信号を後述する電動機停止手段29
に出力する機能とを備えたプログラムによって構成されている。
つづいて、前記電動機停止手段29は、制御部24あるいは報知手段28から出力され
る通電停止指令信号が入力されると、直ちに作動して後述する出力手段30に通電停止指
令信号を出力する機能を備えたプログラムによって構成されており、前記通電停止指令信
号の出力によりインバータ31は駆動を停止し、電動機21の回転を停止させて送風ファ
ン3による送風を中止する。
また、前記した出力手段30においては、通電指令手段25から出力される通電継続及
び回転数変更の各制御指令信号に基づく通電指令信号が入力されると、各指令信号に対応
してインバータ31に駆動指令信号を出力する機能と、前記通電停止手段27から出力さ
れる通電停止指令信号の入力により、インバータ31に駆動停止指令信号を出力する機能
とを備えたプログラムにより構成されている。
そして、前記インバータ31は、出力手段30から出力される駆動指令信号により駆動
制御されて、電動機21への通電を制御して電動機21を基準、あるいは、設定回転数に
より駆動させて送風ファン3にて畜舎1内を換気・乾燥するように構成されている。また
、インバータ31に駆動停止指令信号が入力された場合は、直ちに電動機21への通電を
阻止して電動機21の駆動を停止させて送風ファン3による送風を中止することは云うま
でもない。
次に、本発明の動作を図7に示すフローチャートに基づいて説明する。送風装置2は図
1,2に示すように、畜舎1内において、複数台例えば、飼育する家畜の頭数とか、飼育
環境を考慮して、それぞれ所定の間隔を保って複数列にわたり設置(吊設)した実施例に
ついて説明する。
最初に、送風装置2の正常時における運転状況について説明する。この場合、畜舎1の
窓14とか出入口13の扉は厳冬期とか雨水が畜舎1内に降り込む場合を除き、日中はほ
ぼ開放されている。送風装置2の駆動に際しては、操作装置6の操作部8に設けてある各
種のスイッチ15〜18や設定キーを手動操作して、送風装置2の運転状況を設定する。
送風装置2の運転状況の設定は、操作装置6に具備したコントローラ7を操作することに
よって行われる。前記コントローラ7には、畜舎1内の温度を設定することにより送風装
置2の回転数を事前に設定する、即ち、基準回転数の設定をはじめ、前記設定した温度・
回転数情報を各送風装置2に設けた駆動運転制御部20に送出するプログラムをはじめ、
電源スイッチ15や送風装置2をON/OFF制御する各種スイッチ類の操作プログラム
や、前記送風装置2の送風ファン3の回転数を設定するための温度・回転数情報を選択す
るデータベース等が格納されている。
はじめに、操作装置6の電源スイッチ15を投入してコントローラ7を駆動させる。つ
づいて、操作スイッチ16を操作して畜舎1内の温度を入力する。この場合、畜舎1内の
温度が体感的、あるいは、温度計によって20℃であれば、前記操作スイッチ16を操作
して表示器aに設定温度情報20℃をデジタル表示させる(図7のS1参照)
次に、回転数設定スイッチ17を操作して送風装置2の送風ファン3の回転数を設定す
る。送風装置2の回転数設定は季節に応じて例えば、春,夏,秋において、20℃でも、
畜舎1内の乾燥状態とか湿気の多少の度合いを考慮して設定するもので、夏季のように温
度や湿度が高い場合とか、暑くなりそうなときは比較的早い回転数が選択され、春先とか
秋口は同じ20℃でも空気が乾燥している季節では、回転数をやや少な目に選択すること
を考慮して設定するものである。勿論、送風ファン3の回転数にこだわる必要がないとき
は、温度を入力することにより、その温度に対応する回転数が温度・回転数情報のデータ
ベースから選択されることは云うまでもない。
例えば、20℃の温度を入力し、回転数設定スイッチ17を操作しない場合は、事前に
設定されている温度・回転数情報のデータベースによって、本例では20℃に対応する回
転数(300rpm)が自動的に設定することができるようにプログラムされている。ま
た、20℃において回転数を250rpmとか、逆に、350rpmとした場合は、設定
したい回転数を回転数設定スイッチ17を操作し、基準回転数を入力することにより表示
器bに入力した回転数をデジタル表示させることによって、送風装置2の回転数の入力操
作を終えるものである。(図7のS2参照)。
このように、送風ファン3の回転数を設定したら送風装置2の運転/停止操作スイッチ
18を投入する。前記運転/停止操作スイッチ18の投入により、コントローラ7から送
風装置2の駆動運転制御部20に前記設定した温度・回転数情報が信号線9を介して出力
され、前記駆動運転制御部20からインバータ31に駆動指令信号が出力され、インバー
タ31を駆動して送風装置2の電動機21を起動し、送風ファン3を回転させる。(図7
のS3,S4参照)
前記のように、各送風装置2の電動機21を起動すると、各送風ファン3は前記設定さ
れた、例えば、20℃の基準回転数(300rpm)により一斉に回転を開始し、畜舎1
内を換気・乾燥させる。そして、畜舎1内に配設した各送風装置2には温度検出センサ1
1が具備されており、この温度検出センサ11のデータは、リアルタイムに温度検出セン
サ11を備えた送風装置2の駆動運転制御部20の入力部22に入力される。
前記入力部22に入力された温度検出センサ11の検出温度は、制御部24に送出され
、この制御部24においてメモリ23から検出温度に相当する温度データを読み出し、こ
の温度データに示される送風ファン3の回転数を把握する。この場合、例えば、温度検出
センサ11にて検出した温度が20℃であれば、制御部24から20℃の検出温度に相当
する回転数を読み出し、事前にコントローラ7にて設定された基準回転数と対比する。
そして、前記対比の結果、温度検出センサ11による検出温度が事前にコントローラに
て設定した温度と同じであれば、設定温度時の送風ファン3の回転数の駆動指令信号が制
御部24から通電指令手段25→出力手段30→インバータ31に出力され、該インバー
タ31を設定温度に対応する回転数にて電動機21を回転させるように駆動制御し、電動
機21をこれまでどおり20℃の温度に対応する回転数(300rpm)にて駆動させて
、送風ファン3の回転を継続させる(図7のS5,S7参照)。
一方、温度検出センサ11により検出した温度が事前に設定した基準温度より高い温度
の場合、例えば、21℃を検出したときは、その検出温度情報が入力部22から制御部2
4に入力されると、制御部24はメモリ23により21℃の温度情報に対応する回転数を
読み出し、コントローラ7にて設定された基準回転数と対比する。この場合、基準回転数
は20℃の温度の場合、300rpmの回転数に設定されているものの検出温度は21℃
であるため、21℃の温度における回転数は310rpm(温度が1℃上昇する毎に回転
数は、10rpmずつ速くなるように事前にプログラム設定されている)となり、制御部
24からは310rpmに設定された回転数(設定回転数)の駆動指令信号が通電指令手
段25→出力手段30→インバータ31に出力され、インバータ31を電動機21が31
0rpmで回転できるように駆動制御して電動機21を回転させ、送風ファン3の回転数
を基準回転数300rpmから設定回転数310rpmに変更する(図7のS6,S8参
照)。
このように、各送風装置2に設けた温度検出センサ11が、事前に設定した基準温度に
対して差異が生じると、検出温度が優先し、駆動運転制御部20は検出温度の温度情報に
基づき電動機21の回転数を基準回転数から設定回転数に変更し、送風ファン3を常に畜
舎1内の現実の温度に対応する回転数にて回転させて換気・乾燥状態を良好に維持するこ
とができる。この場合、送風装置2はその設置場所において検出温度センサ11の検出温
度が事前に設定した基準温度と同じであれば、送風ファン3は基準温度(20℃)に対応
する基準回転数(300rpm)で回転を継続しているため、畜舎1内で飼育されている
家畜は、畜舎1内の飼育場所に対応する温度の回転数で送風装置2を駆動させることによ
り、即ち、送風装置2を一律の回転数によって駆動させることなく、畜舎1内の飼育環境
に応じて送風ファン3の回転数が設定されているので、家畜は体調を良好に維持して飼育
することができる(図7のS7,S9,S11参照)。
前記の説明は畜舎1内の温度が上昇した場合に送風装置2の送風ファン3の回転数が速
くなる実施例について説明したが、逆に畜舎1内の温度が基準温度(20℃)より低下し
た場合、例えば、温度検出センサ11が18℃の温度を検出した場合、検出温度は基準温
度より2℃低いことになるため、駆動運転制御部20は送風ファン3の回転数を基準回転
数(300rpm)に対し回転数を20rpm減らした設定回転数(280rpm)で回
転することができるようにプログラム設定されているので、18℃の温度を検出した温度
検出センサ11を有する送風装置2付近は、18℃の温度を検出していない他の送風装置
2の部位に比べて送風ファン3の回転数を減らして(あるいは増やして)回転させること
ができることは云うまでもない。このように、本発明においては、送風装置2の設置場所
毎にその部位の温度に対応する回転数にて送風ファン3を回転させるように制御している
ので、畜舎1内の飼育環境を良好に向上させることができる(図7のS9参照)。
次に、運転中の送風装置2が畜舎1内に流入した外気の流速によって送風ファン3の回
転数が、基準回転数または設定回転数を上回って回転した場合の対応について説明する。
この場合は、例えば、畜舎1内の窓14際とか出入口13付近に設置した送風装置2が、
外気の流入による流速を受けて送風ファン3の回転数が基準あるいは設定回転数を一定時
間以上上回った場合(追い風を受けた場合)とか、下回ったとき(向かい風を受けたとき
)は、電動機21からの回転数情報の信号が入力部22を経て制御部24に入力されると
、制御部24は該制御部24に入力される温度検出センサ11の検出温度に対応する温度
をメモリ23から読み出し、電動機21から入力される回転数とメモリ23から読み出し
た回転数とを緊急停止プログラムにて対比し、その差異が30rpmを上回っている(下
回っている)と判定すると、制御部24は直ちに電動機停止手段29に電動機21の回転
を緊急停止させる通電停止指令信号を出力する(図7のS13参照)。
前記電動機停止手段29は、制御部24からの通電停止指令信号が入力されると、出力
手段30にインバータ31の駆動を停止させる駆動停止指令信号を出力してインバータ3
1の駆動を停止させ、電動機21への通電を断ち電動機21の回転運動を停止させる。こ
の結果、電動機21は通電による回転は停止されるが、畜舎1内に流入する外気の影響を
受けている限り、送風ファン3は外気の流速に応じて空転を続けている。この場合、通電
を断れた電動機21を有する送風装置2は一旦通電による駆動を停止するが、送風ファン
3は空転しており、通電が継続している送風装置2は送風ファン3が回転を続けているの
で、一部の送風装置2の通電による駆動が停止しても畜舎1内の換気や乾燥状態を損なう
ことは全くない。
前記のように、駆動運転制御部20の制御部24は、畜舎1内に流入する外気を受けて
送風装置2の送風ファン3が、基準あるいは設定回転数を30rpm上回ったり、下回っ
たりして一定時間以上回転した場合、その回転数を検出した時点で直ちに電動機停止手段
29に通電停止指令信号を出力し、電動機停止手段29を作動させて電動機21の駆動(
回転)継続を停止させるように構成されているため、送風装置2の電動機21は畜舎1内
に流入する外気の影響を受けて送風ファン3の回転数を乱すことによる弊害(送風ファン
3の回転数が追い風により必要以上に速くなることに伴う電圧上昇によるインバータ31
の損傷とか、逆に、向かい風を受けることによって送風ファン3の回転数が低下すること
により、電動機21のコイルに大電流が流れることによるコイルの損傷)を未然に回避す
ることができることはもとより、外気の流入による送風ファン3の回転数の乱れに対応し
て送風装置2の駆動を一時的に停止させるため、畜舎1内における送風装置2の省エネ運
転を可能とすることができ、利便である。
そして、前記駆動を停止した送風装置2は、外気の流入による送風ファン3の空転回転
数が常時入力部22を経て制御部24に入力され、前記入力された空転回転数と、メモリ
23から読み出した送風装置再運転情報データに基づく再駆動の条件となる空転回転数7
0rpmと比較し、送風ファン3の空転回転数が70rpm以上と判定した場合は、電動
機停止手段29に通電停止指令信号の送出を継続して、電動機21の駆動停止を継続させ
る。一方、前記送風ファン3の空転回転数が電動機21の駆動再開の条件である70rp
m以下であると判定した場合は、直ちに制御部24からは温度検出センサ11にて検出し
た温度に対応する回転数情報が、通電再開指令手段26に通電再開指令信号として出力さ
れ、通電再開指令手段26を作動させて出力手段30に通電指令信号を出力し、インバー
タ31を駆動させる(図7のS14〜S16参照)。
即ち、インバータ31は出力手段30から駆動指令信号が入力されると、制御部24か
ら出力される検出温度に対応する回転数で電動機21を再回転させるべく駆動制御されて
電動機21を再駆動させる。電動機21はインバータ31の駆動により所定の温度による
設定回転数にて駆動し、送風ファン3を再回転させて畜舎1内を飼育に適した換気・乾燥
状態に維持させるものである(図7のS11〜S12参照)。なお、送風装置2の運転を
終えるときは、操作スイッチ18を遮断することにより送風を中止する。(図7のS17
参照)。
次に、電動機21の駆動中、あるいは、前記電動機21を再通電して再駆動させたとき
、電動機21の回転数が設定回転数の1/4以下(例えば、設定回転数が300rpmの
ときの回転数が75rpm)まで降下し、かつ、その回転数を約15秒間以上維持してい
る場合、制御部24は入力部22から前記電動機21の回転数情報の入力を受けると異常
判定プログラムにより直ちに異常と判定し、通電停止手段27に通電停止の指令信号を出
力する。
前記通電停止手段27は異常運転停止指令信号が入力されると、直ちに作動して報知手
段28によって電動機21が異常運転状態であることを報知ランプ等にて報知させるとと
もに、電動機停止手段29に通電停止指令信号を出力し、出力手段30を介してインバー
タ31の駆動を停止させる。インバータ31の駆動停止に伴い電動機21は通電を断たれ
ることになり、回転を停止し送風ファン3による送風を一旦停止させる。
前記電動機21が設定回転数で回転しているときとか、通電再開によって駆動を開始し
たときに、設定回転数が維持できなくなるような理由(電動機21の故障、送風ファン3
に異物が挟み込まれた場合)が生じると、電動機21の運転を直ちに停止させることがで
きるので、電動機21の異常運転に気付かずに駆動していることによって生じる弊害(送
風ファン3の破損、電動機21の焼損)を良好に回避することが可能となり、これにより
、畜舎1内の飼育環境に及ぼす影響を最小限に抑制することができ、利便である。
本発明は、以上説明したように、送風装置2が畜舎1内において外気の流入によって所定の回
転数をオーバーしたり、逆に、低下した場合は送風装置2の駆動を停止して、送風装置2が外的
要因によって不規則な駆動(回転)を行なうことにより生じる弊害を確実に排除することができ
るとともに、外的要因によって送風装置2の送風ファン3を空転させることにより、畜舎1内の
換気乾燥維持が良好に行い得、しかも、外的要因の有効活用により送風装置2自体の省エネ運
転を可能とする。
本発明の畜舎用送風装置の取付け状態を示す畜舎の側面図である。 同じく畜舎の正面図である。 本発明の畜舎用送風装置の配置状態を概略的に示す構成図である。 畜舎用送風装置を畜舎内に配設した状態を概略的に示す畜舎の要部横断平面図である。 本発明の畜舎用送風装置の結線状態を概略的に示す構成図である。 畜舎用送風装置に設けた駆動運転制御部の構成を概略的に示すブロック図である。 畜舎用送風装置に設けたの動作を説明するフローチャート図である。
符号の説明
1 畜舎
2 送風装置
3 送風ファン
6 操作装置
7 コントローラ
8 操作部
11 温度検出センサ
15 電源スイッチ
16 操作スイッチ
20 駆動運転制御部
23 メモリ
24 制御部
25 通電指令手段
26 通電再開指令手段
27 通電停止手段
28 報知手段
29 電動機停止手段
30 出力手段
31 インバータ

Claims (4)

  1. 畜舎内の長手方向に沿って直線状に配列されて吊設した複数の送風装置と、前記畜舎内に取付
    けられて畜舎内の温度を検出する温度検出手段と、前記畜舎内に流入する外気の流速により送風
    装置の送風ファンが基準回転数を一定時間以上逸脱した場合、前記送風装置への通電を停止させ
    て送風装置の運転を停止させる駆動運転制御部を備えて構成したことを特徴とする畜舎用送風装
    置。
  2. 畜舎内の長手方向に沿って直線状に配列されて吊設した複数の送風装置と、前記畜舎内に取付
    けられて畜舎内の温度を検出する温度検出手段と、該温度検出手段にて検出した温度に追随した
    設定回転数にて送風装置の送風ファンを回転させる機能を内蔵した制御部と、前記畜舎内に流入
    する外気の流速により送風ファンの回転数が前記設定回転数を一定時間以上逸脱した場合、前記
    送風装置への通電を停止させて送風装置の運転を停止させる駆動運転制御部を備えて構成したこ
    とを特徴とする畜舎用送風装置。
  3. 前記駆動運転制御部は、送風装置への通電停止中において外気の流入により空転する前記送風
    ファンの回転数が所定の回転数以下の場合前記送風装置への通電を再開させる通電再開指令
    手段を具備して構成したことを特徴とする請求項1又は請求項2の何れかに記載の畜舎用送風装
    置。
  4. 前記駆動運転制御部、送風装置への通電再開後において前記送風ファンが所定の時間内に所
    定の回転数に達しない場合は、送風装置の駆動を異常と判定する機能を内蔵した制御部と、該制
    御部からの指令にて送風装置への通電停止を指令する通電停止手段と、送風装置の異常停止を報
    知する報知手段とを具備して構成したことを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れかに記載の
    畜舎用送風装置。
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