JP4914050B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば電子写真方式を用いた画像形成装置に関し、例えば、複写機、プリンタ、FAX等の画像形成装置に関する。
近年、電子写真装置等の画像形成装置は、高速化、高機能化、カラー化が進められてきており、各種方式のプリンター、複写機が商業化されている。これらの中でも、複数の異なる色の画像形成手段を直列に配置し、順次トナー像を多重転写するインライン方式の画像形成装置は、高速でのカラー画像の形成が可能なことから、カラープリンタの主流になっている。
これらインライン方式の画像形成装置には、図4に示す転写搬送ベルト7を有する画像形成装置や、図5に示す中間転写ベルト30を有する画像形成装置がある。前者は、転写材Sを転写搬送ベルト7で担持搬送しながら、感光ドラム9M、9C、9Y、9K上の各色トナー像を転写材に順次多重転写することによりカラー画像を得る方式である。また、後者は、感光ドラム9M、9C、9Y、9K上の各色トナー像を中間転写ベルト30に順次1次転写して、この中間転写ベルト30上に転写された複数色のトナー像よりなるカラー画像を形成する。そして、このカラー画像を転写材Sに一括して2次転写することによりカラー画像を得る方式である。
このような転写搬送ベルト7や中間転写ベルト30を有する画像形成装置では、ベルト表面に不要のトナーが残留、付着した場合、転写材Sの裏汚れや画像汚れの原因となる。
具体的には、画像形成装置は、紙詰まりや非画像部へのかぶりによるトナーの付着がある他に、色ズレ制御或いはトナー像の濃度制御を有している。このような色ズレ制御及びトナー像の濃度制御のために、感光ドラムから転写搬送ベルト7や中間転写ベルト30に色ずれ検出用トナー像や濃度検出用トナー像を転写してこれを検知するようなシーケンスが設けられている。このようなシーケンスを実施する際に、転写搬送ベルト7や中間転写ベルト30にトナーが付着する。
転写搬送ベルト7や中間転写ベルト30上に残留、付着したこれらのトナーは、クリーニング手段(クリーニングブレード)160、170により除去される。又は、特許文献1で提案されているように、感光ドラム9と、転写搬送ベルト7や中間転写ベルト30のような移動媒体との電位差及び速度差によって感光ドラム9側に回収する方法等によって除去される。後者の静電回収方式によれば、転写搬送ベルト7や中間転写ベルト30等の移動媒体から除去された廃トナーを回収するための廃トナー容器が不要である。従って、装置構成の簡略化、装置の小型化が可能となり、コスト面でも有利である。
特開2001−147632号公報
従来の静電回収方式の移動媒体クリーニングでは、転写位置における感光ドラムに対する移動媒体の相対速度は正負いずれかに固定されており、それぞれ以下のような特長を有している。
感光ドラム速度、及び移動媒体クリーニングにおける移動媒体の移動量を固定し、感光ドラムに対する移動媒体の相対速度をBとした場合、
B>0:移動媒体の移動速度が速いため、移動媒体クリーニング時間が短い。
B<0:クリーニング性能に優れる。
図2に示すように、感光ドラムに対して移動媒体を低速で移動させた方がクリーニング性能の点で優位である理由は、感光ドラムに対する移動媒体の速度が遅く、移動媒体単位面積当たりを通過する感光ドラムの面積が大きいためである。
一方、移動媒体上のトナー付着位置を特定する機構を持たない画像形成装置においては、クリーニング性能によらず、少なくとも移動媒体の画像域の全てがトナークリーニングステーションを一度は通過する必要がある。
上記より、感光ドラムに対する移動媒体の速度を正または負に固定すると、
B>0:トナー劣化によって、流動性或いは帯電性能が低下した状況においては、トナークリーニング性が不十分となる。また、移動媒体上のトナーが多い場合には感光ドラム上単位面積当たりのトナー量が多くなりすぎ、トナー回収不良が起こりやすい。
B<0:移動媒体1周あたりのクリーニング時間が長い。
という問題があった。
本発明の目的は、転写材担持体或いは中間転写体のような移動媒体上のトナークリーニングを良好に、かつ効率良く行うことができる画像形成装置を提供することである。
上記目的は本発明に係る画像形成装置にて達成される。要約すれば、本発明の第一の態様によれば、トナー像を担持する移動可能な像担持体と、転写材を担持する移動可能な転写材担持体と、を有し、前記像担持体上のトナー像を転写位置で前記転写材担持体に担持された転写材上に転写する画像形成装置において、
前記像担持体上のトナー像を前記転写材担持体に担持された転写材に静電的に転写する時の前記転写位置における前記像担持体に対する前記転写材担持体の相対速度をA、
前記転写材担持体上のトナーを前記像担持体上に静電的に転写する時の前記転写位置における前記像担持体に対する前記転写材担持体の相対速度をB1〜Bn(n≧2)、
前記転写材担持体上のトナーを像担持体上に静電的に転写する時の前記転写位置における前記像担持体に対する前記転写材担持体の相対速度B1〜Bnの最大値をMaxB、最小値をMinBとした時、前記B1〜Bnは切り替え可能であって、
MaxB>A>MinB
が成り立つことを特徴とする画像形成装置が提供される。
本発明の第二の態様によれば、トナー像を担持する移動可能な像担持体と、移動可能な中間転写体と、を有し、前記像担持体上のトナー像は転写位置で前記中間転写体に転写され、前記中間転写体上のトナー像は転写材に転写される画像形成装置において、
前記像担持体上のトナー像を前記中間転写体上に静電的に転写する時の前記転写位置における前記像担持体に対する前記中間転写体の相対速度をP、
前記中間転写体上のトナーを前記像担持体上に静電的に転写する時の前記転写位置における前記像担持体に対する前記中間転写体の相対速度をQ1〜Qn(n≧2)、
前記中間転写体上のトナーを像担持体上に静電的に転写する時の前記転写位置における前記像担持体に対する前記中間転写体の相対速度Q1〜Qnの最大値をMaxQ、最小値をMinQとした時、Q1〜Qnは切り替え可能であって、
MaxQ>P>MinQ
が成り立つことを特徴とする画像形成装置が提供される。
本発明は、静電回収方式の転写材担持体クリーニング方式において、像担持体に対する転写材担持体の相対速度を、トナーの劣化状態、画像形成装置の設置環境、画像形成装置の使用度合等によって切り替え可能にする。これによって、転写材担持体のクリーニング性とユーザビリティに優れた画像形成装置を得ることができた。また、転写材担持体に限らず、中間転写方式の画像形成装置においても同様のクリーニング方式で中間転写体上のクリーニングが可能である。
以下、本発明に係る画像形成装置を図面に則して更に詳しく説明する。
実施例1
図1に、本発明に係る画像形成装置の一実施例の概略構成を示す。本実施例の画像形成装置100は、先に図4を参照して説明したインライン方式のカラープリンタと同様の構成とされる。
つまり、本実施例にて、画像形成装置100は、転写材担持体としての転写搬送ベルト7の移動方向に沿って、画像形成ステーション8(8M、8C、8Y、8K)が並設されている。画像形成ステーションの一部は、プロセスカートリッジ4(4M、4C、4Y、4K)として装置本体100Aに対して着脱可能になっている。
先ず、画像形成ステーション8Mについて説明する。画像形成ステーション8Mには像担持体としてのドラム状の電子写真感光体、即ち、感光ドラム9Mが配設されている。更に、感光ドラム9Mの回転方向に沿って順に、1次帯電ローラ(帯電手段)10M、露光装置(露光手段)11M、現像装置(現像手段)12M、クリーニング装置(クリーニング手段)14Mが配設されている。現像装置12Mは、トナー供給手段としての現像ローラ20Mを備えている。また、クリーニング装置14Mは、クリーニングブレード41Mと廃トナー容器42Mとを有している。
本実施例によると、感光ドラム9M、1次帯電ローラ10M、現像装置12M、クリーニング装置14Mは、一体にユニット化され、プロセスカートリッジ4Mを構成している。勿論、プロセスカートリッジ4Mは、その他の構成とすることもできるが、少なくとも、感光ドラム9Mとクリーニング装置14M、或いは、感光ドラム9Mとクリーニング装置14Mと一次帯電ローラ10Mは、一体に構成するのが好適である。
本実施例では、他の画像形成ステーション8C、8Y、8Kも、上記画像形成ステーション8Mと同様に構成されている。
つまり、画像形成ステーション8C、8Y、8Kには、それぞれ、感光ドラム9C、9Y、9Kを備えている。また、各感光ドラム9C、9Y、9Kの回りには、1次帯電ローラ10C、10Y、10K、露光装置11C、11Y、11K、現像装置12C、12Y、12K、及び、クリーニング装置14C、14Y、14Kが配設されている。各クリーニング装置14C、14Y、14Kは、クリーニングブレード41C、41Y、41Kと、廃トナー容器42C、42Y、42Kとを有している。そして、各感光ドラム9C、9Y、9Kは、1次帯電ローラ10C、10Y、10K、現像装置12C、12Y、12K、及び、クリーニング装置14C、14Y、14Kと一体にユニット化され、プロセスカートリッジ4C、4Y、4Kを構成している。
転写搬送ベルト7は、駆動ローラ5、従動ローラ6に掛け渡されている。転写搬送ベルト7は、不図示の駆動モータ(例えば、ステッピングモータ)により駆動ローラ5が回転駆動され、この回転駆動力が駆動ローラ5から転写搬送ベルト7に伝達される。各転写位置における感光ドラム9M、9C、9Y、9Kと転写搬送ベルト7の移動方向は実質的に同じ方向となっている。
次に、画像形成プロセスについて説明する。
画像形成開始信号が入力されると、転写搬送ベルト7、感光ドラム9M、9C、9Y、9Kの回転が開始される。この時、転写搬送ベルト7は、感光ドラム9M、9C、9Y、9Kと接触するように構成される。そして、感光ドラム8M表面を1次帯電ローラ10Mにより所望の電位に帯電し(本実施例では負極性)、帯電された感光ドラム9M表面に露光装置11Mにより画像情報に基づいた画像露光がなされ静電潜像が形成される。
次に、感光ドラム9M上に形成された静電潜像を、現像装置12Mに設けられた現像ローラ20Mにより担持し搬送されるマゼンタトナー(負帯電特性のトナー)で現像し、感光ドラム9M上にマゼンタトナー像が形成される。
この感光ドラム9M上のマゼンタトナー像は、このマゼンタトナー像とタイミングが合わされて給送され、転写搬送ベルト7に担持された転写材Sに転写手段としての転写ローラ13Mにより転写される。この時、転写ローラ13Mには、転写電源より所定の電圧(本実施例では正極性の電圧)が印加される。
このような、帯電、露光、現像等による画像形成工程、及び、転写工程は、他の画像形成ステーション8C、8Y、8Kにおいても同様に繰り返される。そして、感光ドラム9C、9Y、9K上に形成されたシアントナー像、イエロートナー像、ブラックトナー像は、転写搬送ベルト7に担持搬送された転写材Sに順次重ねて転写される。
その後、転写材Sは転写搬送ベルト7から分離され、定着装置15によりトナー像は転写材S上に加熱加圧して定着され、定着された転写材Sは機外に排出され、一連の画像形成工程は終了する。
また、感光ドラム9から転写搬送ベルト7に担持搬送された転写材Sにトナー像を転写した後、感光ドラム9上に残留する残トナーは、クリーニング装置14のクリーニングブレード41により感光ドラム9から除去され、廃トナー容器42に回収される。
転写工程において、最適な転写電圧を印加するために転写搬送ベルト7の抵抗及び転写材Sの抵抗を測定可能である。例えば、特定の転写ステーションにて、転写材有り/無しそれぞれにおける、一定電流を流すのに必要な電圧値、又は、一定電圧を印加したときの電流値を測定することで前記抵抗測定を行う。また、前記抵抗情報を基に画像形成装置の設置環境を類推することも可能である。
本実施例では、感光ドラム9上に形成されるトナー像の濃度が、経時的及び/又は装置内の温度、湿度等により変化することがある。そこで、本実施例では、感光ドラム上に所定の濃度の濃度検出用トナー像18を形成し、これを転写搬送ベルト7に転写して、光学濃度センサー17で検出する。センサー17で検出された濃度に対応する電気信号が制御装置(CPU)200に送られて、制御装置200は、現像装置12内へ補給するトナーの量を制御する。この濃度制御シーケンスは各画像形成ステーション毎に行われる。
また、本実施例では、装置の組み立て誤差や、転写搬送ベルト7を備える転写搬送ベルトユニット7Aの交換や、プロセスカートリッジ4の交換などにより、各色トナー像が転写材上において適正に重ね合わされないで色ズレが発生する場合がある。そこで、本実施例では、これを予め防止するために、所定の期間毎又は所定の時期に、色ズレ制御シーケンスを行うことがある。
先ず、この色ズレ制御シーケンスでは、感光ドラム上に色ズレ制御用の所定のトナー像18aを形成し、これを転写搬送ベルト7に転写して、センサー17(CCD等)で検出し、制御装置200に信号を送る。このシーケンスは、各画像形成ステーション毎に行い、制御装置において色ズレ状況を判断し、各画像形成ステーションにおける画像形成開始タイミングを制御する。本実施例においては、上記したように濃度検出用光学濃度センサー17を色ズレ検知用センサーとしても用いている。
次に、転写搬送ベルト7に付着したかぶりトナーや、上記濃度検出用のトナー像18や、色ズレ制御用のトナー像18aのクリーニング方法について説明する。
本実施例では、転写搬送ベルト7上の不要トナーを感光ドラム9に静電的に逆転写させ、逆転写された不要トナーを感光ドラム9用のクリーニング装置14に回収する。
また、転写搬送ベルト7上に付着している不要トナー中には正負両極性のトナーが存在する。そのために、本実施例では、転写ローラ13M、13C、13Y、13Kに印加する電圧の極性を適宜切り替えて感光ドラム9M、9C、9Y、9Kに逆転写させクリーニングを行う。
クリーニング時、転写ローラ13M、13Kには正極性の電圧、転写ローラ13C、13Yには負極性の電圧が印加される。これによって、感光ドラム9M、9Kには主に正極性に帯電されているトナーが逆転写され、感光ドラム9C、9Yには主に負極性に帯電されているトナーが逆転写される。本実施例においては、各転写ステーションにおける印加電圧は、プロセス方向上流から順に正−負−負−正とした。しかし、複数転写ステーション中に各極性のステーションが少なくとも1つ以上含まれればよく、順序も本実施例の限りではない。
詳細に説明すると、転写ローラ13Mに通常の画像形成時(本実施例では正極性)と同極性の電圧1.0KVを印加する。これによって、トナーの正規の帯電極性とは逆極性になってしまったトナーを感光ドラム9Mに転写させて、クリーニング装置14Mのクリーニングブレード41Mで除去し、廃トナー容器42Mに回収する。この時、感光ドラム9Mに回収されずに通過する負極性トナーの中には、一部極性が反転するものが存在する。
ここで、転写ローラ13Mに印加する電圧の極性をトナーの正規の帯電極性とは逆極性にしているのは、転写搬送ベルト7上の不要トナーに、正極性に帯電極性が反転しているものが少ないからである。
このような構成にすることにより、クリーニング装置14Mの廃トナー容器42Mに不要トナーが偏って回収されるのを防ぎ、プロセスカートリッジ8Mが他のプロセスカートリッジに比べて異常に早く交換しなければならなくなるのを防止することができる。
廃トナー容器42の容量が大きい場合や、特定のステーションの廃トナー容器42の容量を大きくしておき、前記特定ステーションに多く回収させることを意図した場合には、この限りではない。
次に、転写ローラ13Cに通常の画像形成時(本実施例では正極性)と逆極性の電圧−1.5KVを印加する。これによって、感光ドラム9Mに回収されなかった負極性に帯電したトナーを感光ドラム9Cに転写させて、クリーニング装置14Cのクリーニングブレード41Cで除去し、廃トナー容器42Cに回収する。しかし、転写搬送ベルト7上の不要トナーの量が多い場合には全ての負極性に帯電しているトナーを回収することはできない。この後、転写搬送ベルト7上に残ったトナーは、回収されずに残った負極性のトナーと、感光ドラム9Cと転写ローラ13Cとの間を通過した際に本来の帯電極性とは逆極性(正極性)に反転してしまったトナーである。
同様に、転写ローラ13Yに通常の画像形成時(本実施例では正極性)と逆極性の電圧−1.5KVを印加する。これによって、感光ドラム9Cに回収されなかった負極性に帯電したトナーを感光ドラム9Yに転写させて、クリーニング装置14Yのクリーニングブレード41Yで除去し、廃トナー容器42Yに回収する。転写搬送ベルト上の負極性に帯電した不要のトナーはここでほぼ全てが回収され、この後、転写搬送ベルト7上に残るのは正極性に帯電された少量のトナーとなる。
そこで、転写ローラ13Kに通常の画像形成時(本実施例では正極性)と同極性の電圧1.0KVを印加する。これによって、感光ドラム9M、9C、9Yに転写されずに転写搬送ベルト7上に残っていた本来の帯電極性とは逆極性の(正極性)のトナーを感光ドラム9Kに転写させる。感光ドラム9K上のトナーは、クリーニング装置14Kのクリーニングブレード41Kで除去し、廃トナー容器42Kに回収する。これによって、転写搬送ベルト7上の不要トナーのクリーニングを完了する。
このように、転写搬送ベルト7が回転する間に転写搬送ベルト7上の正負両極性の不要トナーを効率良く短時間に感光体ドラム9M、9C、9Y、9Kを介してクリーニング装置14M、14C、14Y、14Kの廃トナー容器42にそれぞれ回収することができる。
従って、本実施例によれば、転写搬送ベルト7専用のクリーニング装置(クリーニングブレード、廃トナー容器)を設ける必要がなくなる。その結果、装置設計上の自由度が増え、廃トナー容器の数を減らすことができ、ユーザーが交換する部品を減少することができる。
次に、転写搬送ベルト7と感光ドラム9の速度関係について説明する。
通常の画像形成時においては、各転写位置(各感光ドラム9と転写搬送ベルト7とが対向する位置)における転写搬送ベルト7と感光ドラム9の周速は構成部品の機械的精度のばらつきなどがあり完全に一致はしない。そこで、転写されたトナー像が中抜けしてしまう現象を防止するためや、転写搬送ベルト7による転写材の搬送速度の安定性を高めるために、各転写位置において転写搬送ベルト7の周速と感光ドラム9M、9C、9Y、9Kの周速との間に周速差を若干設けるのが好ましい。この場合、転写材に転写されたトナー像が原稿画像に対して伸張し過ぎてしまったり、トナーが感光ドラム9や転写搬送ベルト7に融着してしまうのを防止するために、感光ドラム9の周速Cに対する画像形成中の転写搬送ベルト7の周速Eとの周速差(即ち、相対速度)A(=E−C)と、感光ドラム9の周速Cの比率A/C、すなわち、|A/C|×100(%)は、3%以下が好ましい。即ち、
|A/C|×100≦3
装置によっては周速差は必ずしも設ける必要がなくゼロでも良い。
転写搬送ベルトクリーニング時には、転写搬送ベルト7と感光ドラム9の速度差を設け、かつ、本実施例においては予測したトナーの状態によって速度差を変更する。
転写搬送ベルト7と感光ドラム9との間に周速差(即ち、相対速度)を設けることで、転写搬送ベルト7上のトナーを摩擦力によって強制的に動かすことができる。これによって、転写搬送ベルト7とトナーとの間のファンデルワールス力の影響を弱める。また、転写ローラ13により電荷の付与が行われることで無極性のトナーが減少し、より電界の影響を強く受けるようになる。そのため、クリーニング能力は飛躍的に向上し短時間に効率良く安定してクリーニングを行うことができる。
通常画像形成時と転写搬送ベルトクリーニング時とでは、転写搬送ベルト7の周速は大きく異なる。従って、このクリーニングシーケンスは、通常の画像形成終了後、次の画像形成開始信号が入力される前までの期間、所謂、後回転中に行われる。
また、上述の濃度制御シーケンスや色ズレ制御シーケンスを行った場合は、シーケンス終了後、随時上述の転写搬送ベルト7のクリーニングを行い、クリーニング終了後、次の画像形成開始信号の入力を待つ状態、所謂、待機モードに入る。
本実施例では、感光ドラム9(9M、9C、9Y、9Bk)を回転させる駆動源としてのドラムモータM1、M2、M3、M4と、転写搬送ベルト7を回転させる駆動源としてのベルトモータM5とを別個に有している。
また、トナーは、経時的に、また、装置内の温湿度によってその性能が大きく変化することがある。従来、経時変化によるトナーの小粒径化や帯電能力の低下などで電界の影響を受けにくくなることにより、転写搬送ベルト上のトナークリーニング能力の低下を招き、ベルトクリーニング不良が発生することがあった。その結果として前記したように転写材裏汚れや画像汚れが発生する。
更に、紙詰まり(ジャム)時や、濃度検出用のトナー像18や色ズレ制御用のトナー像18aを転写搬送ベルト7に転写する場合、そのトナー量は通常の汚れに対して非常に多い。
上記様々な条件を考慮して転写搬送ベルトクリーニング条件を決定しようとすると、転写搬送ベルト7から感光ドラム9に転写し、廃トナー容器42に回収するまでに何周も転写搬送ベルト7を回転させる必要が生じる。その結果、多くの時間がかかる上、各種部材の劣化(感光ドラムや転写搬送ベルトの寿命が低下する)を引き起こすこともあった。
図2に、上記比率と、転写搬送ベルト7を1回転させて上記クリーニングシーケンスをおこなった後、転写搬送ベルト7上に残留するトナーの濃度との関係について示す。
図2における転写搬送ベルト7上に残留するトナー濃度のボーダーラインは、実用に耐えうる閾値を表し、ボーダーライン以下であるならば、クリーニングは良好に行われていることになる。上記感光ドラム9に対する転写搬送ベルト7の相対速度Bが正の場合に比較して、負の場合の方が転写搬送ベルトクリーニング性能に優れる。これは、感光ドラムに対して転写搬送ベルトの速度が遅い場合には、転写搬送ベルト単位面積当たりの感光ドラム通過面積が大きく、トナー回収能力に優れることを意味する。また、トナーの劣化によってベルトクリーニング性が低下した場合にも、相対速度Bを適切に設定することでベルトクリーニングが可能である。
本実施例においては、トナーの状態を予測し、転写搬送ベルトクリーニングの際の、感光ドラムに対する転写搬送ベルトの速度を切り替えることで、ユーザビリティと転写搬送ベルトクリーニング性能の両立を達成している。つまり、トナーカットリッジの初期使用状態にはトナーの帯電量が安定しており電界の影響を受けて移動しやすいため、上記感光ドラムに対する転写搬送ベルトの相対速度Bを正に設定する。そして、トナーカートリッジの使用が進み、トナーが劣化して電界の影響を受けにくくなった状況においては上記相対速度Bを負に設定してクリーニング性を優先する。ここで転写搬送ベルトクリーニングは、転写搬送ベルトを約1回転させて終了することを前提としている。
本実施例におけるトナー状態の予測は、トナーカートリッジに取り付けられた記憶手段、即ち、メモリタグの情報、具体的にはトナーカートリッジ毎の寿命情報として機能するプリント枚数を基に行っている。4色のトナーカートリッジのプリント枚数のうちプリント枚数最大値が閾値を超えた場合に、転写搬送ベルトクリーニングのベルト速度切り替えを行う。本実施例においてはプリント枚数を基に感光ドラムに対する転写搬送ベルトの相対速度Bの切り替えを行っているが、現像ローラ20(20M、20C、20Y、20K)の回転時間を基に速度切り替えを行っても良い。
本実施例では、感光ドラム9M、9C、9Y、9Kの周速と転写搬送ベルトクリーニング中の転写搬送ベルト7の周速Eaとの周速差(即ち、相対速度)B(=Ea−C)を、次のようにしている。
上述のように、転写搬送ベルト7の相対速度は、少なくとも切り替え可能な2つ以上の異なる段階を有しており、B=B1〜Bn(n≧2)であり、予測したトナーの状態によって切り替え可能とされる。本実施例にて、相対速度B1〜Bnの最大値をMaxB、最小値をMinBとした時、 MaxB>A>MinBであり、MaxB>0、MinB<0である。
つまり、トナー劣化が少ないカートリッジの初期状態においては、通常の画像形成時の場合よりも転写搬送ベルトクリーニング時に大きく
B/C×100=20
としている。
また、トナーが劣化した状態のカートリッジにおいては、通常の画像形成時よりも転写搬送ベルトクリーニング時に小さく
B/C×100=−20
としている。
このように、本実施例においては、感光ドラム周速Cは常に120mm/sec、感光ドラム周速に対する転写搬送ベルトの相対速度と感光ドラム周速の比を、Bが正負いずれの場合においても20%としている。しかし、この比率を正負で合わせる必要は無く、またその比率の絶対値は、望ましくは10%以上であればいずれの比率も選択可能である。すなわち、
|MaxB|/C×100≧10
|MinB|/C×100≧10
とされる。
一方、感光ドラムの速度Cに対する転写搬送ベルト速度Eが大きくなりすぎると、転写搬送ベルト7と感光ドラム9の摺擦に伴う劣化が無視できなくなる。従って、上記比率は70%以下が好ましい。さらに望ましくは40%以下であると、搬送ベルトと感光ドラムの摺擦に伴う劣化の影響を小さくできる。
上記比率の決定は、転写搬送ベルトのクリーニング性能とクリーニングに必要な時間、ドラムモータ或いはベルトモータの能力等のバランスから決定すると良い。
前記周速比B/Cを大きく設定することができれば、B>0でも転写搬送ベルトクリーニング性能が高いために、B>0からB<0への切り替えを遅らせることができ、ユーザビリティに優れる。
本実施例では、転写搬送ベルトモータのコスト、転写搬送ベルトクリーニング性能、ユーザビリティのバランスから上記数値設定とした。
本実施例においては、トナーカートリッジは、A4サイズ紙−5%印字で5000枚プリント可能な仕様となっている。しかし、4000枚プリント相当の時点で転写搬送ベルトクリーニングシーケンスの切り替えを行うことで、通常は短時間で効率よくベルトクリーニングを行い、トナー性能が劣化するトナーカットリッジ寿命後半ではベルトクリーニング性を重視している。
上記のように、感光ドラム周速Cに対する転写搬送ベルトの相対速度をBとした場合に、トナー劣化が少ない状態ではB/C×100=20、トナー劣化時にはB/C×100=−20、としている。
これによって、B/C×100=20の時に発生していた耐久後の転写搬送ベルトクリーニング不良が起こることがなくなった。また、B/C×100=−20の時には必要以上に時間がかかっていたトナー劣化前のベルトクリーニングシーケンスを短縮することができた。つまり、
「常時B/C×100=20」の場合と比較するとトナー劣化時の転写搬送ベルトクリーニング性が向上した。また、
「常時B/C×100=−20」の場合と比較するとトナー劣化がない状態での転写搬送ベルトクリーニング時間を短縮できた。
その結果、ユーザビリティ及び転写搬送ベルトクリーニング性の両立した画像形成装置を得ることができた。
本実施例においては、上記したように、ドラムモータの能力から感光ドラムの周速は上記相対速度Bが正負いずれの場合においても一定速度としており、転写搬送ベルトのクリーニング時間は転写搬送ベルトの周速によって決まる。しかし、感光ドラムの周速を変更して感光ドラムと転写搬送ベルトの周速差を調整することも可能である。
更には、トナーカートリッジ毎のプリント枚数からトナーの状態を推測しているが、トナーの状態に影響を与える要因として画像形成装置の設置環境の影響があり、前記環境に応じて感光ドラムに対する転写搬送ベルトの相対速度を切り替え可能にしても良い。
前記画像形成装置の設置環境の検知方法としては、画像形成装置が備える温湿度センサや、転写搬送ベルトの抵抗検知等が挙げられる。また、環境とトナーカートリッジの状態の両方に対して最善の転写搬送ベルトクリーニングシーケンスを選択するために、B/Cの水準を3段階以上設けても良い。
なお、本実施例では転写手段として転写ローラ13を用いたが、これに限らずブレードやブラシ、又は非接触帯電器であるコロナ帯電器を用いても良い。
なお、転写搬送ベルト7を感光ドラム9に密着させて上記クリーニングを良好に行うためには、転写手段としてローラ、ブレード、ブラシ等の接触型帯電器が好ましい。
実施例2
本実施例は、画像形成装置本体100A或いは転写搬送ベルト7の状態に応じて、転写搬送ベルトクリーニングの際の感光ドラム周速に対する転写搬送ベルトの相対速度を切り替える構成に特徴を有している。それ以外は、実施例1と同様である。
以下、本実施例の特徴部分について説明する。
画像形成装置本体や転写搬送ベルト7の状態は、画像形成装置のプリント枚数や、転写搬送ベルト7の回転数から推測可能である。
転写搬送ベルト7は、使用に伴い摩耗傷、伸び等が生じるため、転写搬送ベルト表面離型性の低下、感光ドラムとの接触ムラが生じることがあり、徐々に転写搬送ベルト上のトナークリーニング性能は低下する。
画像形成装置や転写搬送ベルトの使用が進むと、紙粉の付着や摩耗等によって転写搬送ベルト表面の離型性が低下し、トナーが電界によって移動しにくくなる。
ここで、転写搬送ベルト7と感光ドラム9の速度に差をつけるとともに、感光ドラム9に対して転写搬送ベルト7の移動速度を遅くする。このため、トナーに電界がかかる時間を延長することとなり、転写搬送ベルト上トナーの回収効率を上げることができた。本実施例においては、トナー回収時のトナー転写電圧を上げることも効果的である。
実施例1と同様、転写搬送ベルト7が新品の状態においては、感光ドラム9に対する転写搬送ベルト7の相対速度Bを、B>0に設定してユーザビリティを重視する。
一方、転写搬送ベルト7の使用に伴いベルトクリーニング性能が低下してきたところで前記相対速度BをB<0に設定してベルトクリーニング性能を向上させる。これによって、ユーザビリティ及び画像品質に優れた画像形成装置を得ることができた。
転写搬送ベルト7の回転数は、駆動ローラ5の回転数、或いは、ベルトモータの回転数から計算可能であり、前記駆動ローラ5の回転数は本体が備える不揮発メモリや、転写搬送ベルトユニットが備えるメモリタグに記憶可能である。画像形成装置のプリント枚数は、プリント数カウンタ(ここでは転写材をピックアップした数)によってカウントされ、上記同様本体が備える不揮発メモリに保存することができる。転写搬送ベルトユニット7Aの寿命が画像形成装置の寿命よりも短く、かつ画像形成装置本体が転写搬送ベルトユニット7Aの交換情報を持たない場合は、画像形成装置のプリント数カウンタを基に転写搬送ベルトクリーニングシーケンスを切り替えても良い。
実施例1及び2では、トナーの状態、或いは、転写搬送ベルトの状態に応じ、転写搬送ベルトクリーニング時に上記相対速度をB>0からB<0へ切り替える場合について説明した。しかし、その限りではなく、転写搬送ベルト7やトナーカートリッジの初期状態において生じる不具合を回避するため等の目的で適宜転写搬送ベルトクリーニングシーケンスを選択することもできる。
例えば、転写搬送ベルト及び感光ドラムの両方が新品であってそれぞれが当接した際のタック性が強い場合、転写搬送ベルトと感光ドラムの接点におけるスティックスリップ現象が発生し、異音がすることがあった。異音の大きさは、周速差の大きさに依存する傾向がある。従って、前記したように転写搬送ベルト及び感光ベルトの両方が新品の場合には、周速差を小さくし、かつ転写搬送ベルトクリーニング性能を確保するために感光ドラムに対して転写搬送ベルトを遅く(B<0)とした。その結果、クリーニング性を確保したまま異音の発生を実用上問題の無いレベルに抑制することができた。
更に転写搬送ベルト7や装置本体の使用が進んで(数100枚〜数1000枚プリント)感光ドラムや転写搬送ベルトの状態がタック性の小さい状態に変化した後には、転写搬送ベルト7を感光ドラム9に対して速く回すことによりユーザビリティを優先する。
実施例3
図3に、中間転写体としての中間転写ベルト30を有する画像形成装置の概略構成図を示す。
本発明は、図1に示す実施例1、2のような転写搬送ベルト7により転写材Sを搬送する方式の画像形成装置に限らず、図3に示すような中間転写方式の画像形成装置にも適用できる。中間転写方式の画像形成装置は、図1の画像形成装置における転写搬送ベルト7が中間転写ベルト30に代わる以外は、同様の構成とされる。従って、図1の画像形成装置と同様な構成及び機能を有する部材には同符号を付し、実施例1の説明を援用し、詳しい説明を省略する。
本実施例の画像形成装置の画像形成プロセスについて簡単に説明する。
画像形成開始信号が入力されると、中間転写ベルト30、感光ドラム9(9M、9C、9Y、9K)の回転が開始される。この時、中間転写ベルト30は、感光ドラム9(9M、9C、9Y、9K)に接触するように構成される。
感光ドラム9Mの表面を1次帯電ローラ10Mにより所望の電位に帯電し(本実施例では負極性)、帯電された感光ドラム9M表面に露光装置11Mにより画像情報に基づいた画像露光がなされ静電潜像が形成される。次に、感光ドラム9M上に形成された静電潜像を現像装置12Mによりマゼンタトナー(負帯電特性のトナー)で現像し、感光ドラム9M上にマゼンタトナー像が形成される。このマゼンタトナー像は、1次転写ローラ13Mにより中間転写ベルト30に静電的に転写される。この時、1次転写ローラ13Mには、転写電源より所定の電圧(本実施例では正極性の電圧)が印加される。
このような、帯電、露光、現像等による画像形成工程、及び、転写工程は、他の画像形成ステーション8C、8Y、8Kにおいても同様に繰り返される。そして、感光ドラム9C、9Y、9K上に形成されたシアントナー像、イエロートナー像、ブラックトナー像は、中間転写ベルト30上に順次重ねて1次転写される。
その後、中間転写ベルト30上の複数色のトナー像は、所定のタイミングで給送される転写材Sに2次転写ローラ34により一括して2次転写される。この時、2次転写ローラ34には、電源35により所定の電圧(本実施例では正極性の電圧)が印加される。その後、転写材Sは定着装置15に搬送され、定着装置15によりトナー像は転写材S上に加熱加圧して定着され、定着された転写材Sは機外に排出され、一連の画像形成工程は終了する。
本実施例においても、実施例1の転写搬送ベルト7に対するのと同様に中間転写ベルト30上の不要トナーのクリーニングを行うことができる。
本実施例においては、中間転写ベルトクリーニングシーケンスの適用は、トナー量が多い不要トナー除去シーケンス後、或いは、濃度制御/色ずれ制御シーケンス後のみとしている。不要トナー除去シーケンスとは、トナー現像装置付近において帯電性能が劣化した不要トナーが大量に蓄積して現像性が低下するのを防止するため、定期的に不要トナーを感光ドラム9から中間転写ベルト30上に転写するシーケンスである。
本実施例において、画像形成装置は、中間転写ベルト30に当接された中間転写ベルトクリーニングブレード170を有し、通常、トナーはクリーニングブレード170によって回収される。
しかしながら、大量のトナーが中間転写ベルト30上に排出された場合には中間転写体クリーニング不良が発生し易く、本実施例のような中間転写ベルトクリーニングを組み合わせると良い。
本実施例を適用した画像形成装置では、本体寿命の間中間転写ベルトクリーニング不良に伴う画像不良の発生は一度も無かった。
また、本実施例においては、中間転写ベルト30に付着する不要トナー量を予測して中間転写ベルトクリーニングシーケンスを切り替えることができる。トナー量予測によるクリーニングシーケンスの切り替えは、中間転写ベルト30だけではなく、実施例1、2で説明した転写搬送ベルト7に適応することも可能である。トナー状況の予測は、実施例1で説明したと同様の構成にて行うことができる。
このように、本実施例においても、実施例1の転写搬送ベルト7に対するのと同様に中間転写ベルト30上の不要トナーのクリーニングを行うことができた。
色ずれ制御シーケンスや濃度制御シーケンスの場合には、おおよそのトナー量が予測できる。
一方、紙詰まりや搬送される転写材のサイズが指定と異なる場合等、状況によって中間転写ベルト30上に付着するトナー量は異なる。しかし、前記のような状況においても、画像形成装置が受信した画像データや転写材のサイズや中間転写ベルト上への搬送タイミングからトナー量を予測することができる。従って、閾値よりもトナー量が多い場合には、中間転写ベルトクリーニング時の感光ドラムに対する中間転写ベルトの相対速度Qa<0として中間転写ベルトクリーニング性を重視する。そして、トナー量が少ない場合には前記相対速度Qa>0としてユーザビリティを重視する。更には、トナーの劣化状態を加味した中間転写ベルトクリーニングシーケンス設定としても良い。
また、上記実施例の説明では、トナーの正規の帯電極性を負とし、(1次)転写ローラ13M、13C、13Y、13Kに印加する電圧を+1.0KV、−1.5KVとしたが、これに限らない。
以上説明したように、本実施例においても、実施例1と同様に、転写位置における感光ドラムに対する中間転写ベルト体の相対速度は、感光ドラム上のトナー像を中間転写ベルト上にへの転写時と、中間転写ベルトのクリーニング時とでは異なるものとし得る。中間転写ベルト上のトナーを感光ドラムに静電的に転写する時の転写位置における感光ドラムに対する中間転写ベルトの相対速度Qaは、少なくとも切り替え可能な2つ以上の異なる段階を有する。本実施例にて、中間転写ベルトの相対速度をQ1〜Qn(n≧2)、中間転写ベルト相対速度Q1〜Qnの最大値をMaxQ、最小値をMinQとした時、MaxQ>P>MinQとされ、MaxQ>0、MinQ<0である。
また、感光ドラム上のトナー像を中間転写ベルトに転写する時の、感光ドラムの移動速度をC、感光ドラムに対する中間転写ベルトの相対速度をPとすると、
|P/C|×100≦3
である。
なお、上記実施例1〜3において通常の画像形成時の感光ドラム9、転写搬送ベルト7、中間転写ベルト30の周速は一種類である場合について説明したが、これに限らない。即ち、OHT(オーバーヘッドプロジェクター用透明樹脂)や厚紙など特殊な転写材に画像形成する場合、定着性を考慮して、例えば、普通紙に画像形成する時の感光ドラム9、転写搬送ベルト7、中間転写ベルト30の周速を1とすると、上記OHTでは1/4、上記厚紙では1/3と設定される。
このように設定されている場合、転写搬送ベルト7、中間転写ベルト30をクリーニングする時の転写搬送ベルト7、中間転写ベルト30の周速は上記普通紙に画像形成する時の周速よりも速くされる。
さらに、上記実施例では転写材担持体、中間転写体としてベルト形状の転写搬送ベルト、中間転写ベルトであるとして説明してきたがこれに限らず、ドラム形状の転写搬送ドラム或いは中間転写ドラムについても同様に本発明を適用することができる。
このような場合、例えば、像担持体(感光体)から転写ドラムに担持された転写材に各色トナー像が順次重ねて転写される構成となる。同様に、例えば、像担持体から中間転写ドラムに各色トナー像が順次重ねて転写され、その後、中間転写ドラム上の各色の重畳トナー像が転写材に一括して転写される構成となる。
また、本発明の思想の範囲内であるならば各実施例の組合せ、各種手段、部材の変形は可能である。
以上説明したように、本発明は、静電回収方式の転写材担持体クリーニング方式において、像担持体に対する転写材担持体の相対速度を、トナーの劣化状態、画像形成装置の設置環境、画像形成装置の使用度合等によって切り替え可能にする。これによって、転写材担持体のクリーニング性とユーザビリティに優れた画像形成装置を得ることができた。また、転写材担持体に限らず、中間転写方式の画像形成装置においても同様のクリーニング方式で中間転写体上のクリーニングが可能である。
本発明に係る画像形成装置の一実施例の概略構成図である。 周速差と残留トナーの濃度との関係を表す図である。 本発明に係る画像形成装置の他の実施例の概略構成図である。 従来の画像形成装置の一例を示す概略構成図である。 従来の画像形成装置の他の例を示す概略構成図である。
符号の説明
7 転写搬送ベルト(転写材担持体)
9(9M、9C、9Y、9K) 感光ドラム(像担持体)
12(12M、12C、12Y、12K) 現像装置(現像手段)
20(20M、20C、20Y、20K) 現像ローラ(トナー供給手段)
30 中間転写ベルト(中間転写体)
200 CPU(制御手段)
M1〜M4 ドラムモータ
M5 ベルトモータ

Claims (27)

  1. トナー像を担持する移動可能な像担持体と、転写材を担持する移動可能な転写材担持体と、を有し、前記像担持体上のトナー像を転写位置で前記転写材担持体に担持された転写材上に転写する画像形成装置において、
    前記像担持体上のトナー像を前記転写材担持体に担持された転写材に静電的に転写する時の前記転写位置における前記像担持体に対する前記転写材担持体の相対速度をA、
    前記転写材担持体上のトナーを前記像担持体上に静電的に転写する時の前記転写位置における前記像担持体に対する前記転写材担持体の相対速度をB1〜Bn(n≧2)、
    前記転写材担持体上のトナーを像担持体上に静電的に転写する時の前記転写位置における前記像担持体に対する前記転写材担持体の相対速度B1〜Bnの最大値をMaxB、最小値をMinBとした時、前記B1〜Bnは切り替え可能であって、
    MaxB>A>MinB
    が成り立つことを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記像担持体上のトナー像を前記転写材担持体に担持された転写材に転写する時、前記転写位置における前記像担持体の移動速度をCとすると、
    |A/C|×100≦3が成り立つことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記MaxBは、
    MaxB>0
    であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の画像形成装置。
  4. 前記MinBは、
    MinB<0
    であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  5. 前記画像形成装置は、像担持体と、前記像担持体に形成された静電潜像を可視像化するトナー供給手段を備えた現像手段を有し、
    前記相対速度MaxB〜MinBの切り替えを、前記像担持体或いは前記現像手段の寿命情報をもとに行うことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  6. 前記像担持体、及び前記像担持体上に形成された静電潜像を可視像化する現像手段を備えるプロセスユニットが、前記画像形成装置に着脱可能であり、
    前記像担持体或いは前記現像手段の寿命情報は、前記プロセスユニットに取り付けられた情報記憶手段に格納されることを特徴とする請求項5に記載の画像形成装置。
  7. 前記画像形成装置は情報を記憶する記憶手段を有し、
    前記相対速度MaxB〜MinBの切り替えを、前記記憶手段に格納された印刷枚数或いは印刷時間をもとに行うことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  8. 前記画像形成装置は情報を記憶する記憶手段を有し、
    前記相対速度MaxB〜MinBの切り替えを、前記記憶手段に格納された転写材担持体或いは転写材担持体駆動体の回転時間をもとに行うことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  9. 前記相対速度MaxB〜MinBの切り替えを、前記転写材担持体上に付着するトナー量を予測して行うことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  10. 前記相対速度MaxB〜MinBの切り替えを、画像形成装置が設置された環境に応じて行うことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  11. 前記像担持体は複数設けられ、前記各像担持体から前記転写材担持体に担持された転写材にトナー像が順次重ねて転写されることを特徴とする請求項1〜10のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  12. 前記転写材担持体上のトナーを第1の像担持体に第1の転写位置で転写するために形成される電界の方向は、前記転写材担持体上のトナーを第2の像担持体に第2の転写位置で転写するために形成される電界の方向とは逆向きであることを特徴とする請求項11に記載の画像形成装置。
  13. 前記画像形成装置は、前記像担持体上のトナーを回収する回収手段を有し、
    前記転写材担持体から前記像担持体に転写されたトナーは前記回収手段により回収されることを特徴とする請求項1〜12のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  14. トナー像を担持する移動可能な像担持体と、移動可能な中間転写体と、を有し、前記像担持体上のトナー像は転写位置で前記中間転写体に転写され、前記中間転写体上のトナー像は転写材に転写される画像形成装置において、
    前記像担持体上のトナー像を前記中間転写体上に静電的に転写する時の前記転写位置における前記像担持体に対する前記中間転写体の相対速度をP、
    前記中間転写体上のトナーを前記像担持体上に静電的に転写する時の前記転写位置における前記像担持体に対する前記中間転写体の相対速度をQ1〜Qn(n≧2)、
    前記中間転写体上のトナーを像担持体上に静電的に転写する時の前記転写位置における前記像担持体に対する前記中間転写体の相対速度Q1〜Qnの最大値をMaxQ、最小値をMinQとした時、Q1〜Qnは切り替え可能であって、
    MaxQ>P>MinQ
    が成り立つことを特徴とする画像形成装置。
  15. 前記像担持体上のトナー像を前記中間転写体上に転写する時、前記転写位置における前記像担持体の移動速度をCとすると、
    |P/C|×100≦3
    が成り立つことを特徴とする請求項14に記載の画像形成装置。
  16. 前記MaxQは、
    MaxQ>0
    であることを特徴とする請求項14又は請求項15に記載の画像形成装置。
  17. 前記MinQは、
    MinQ<0
    であることを特徴とする請求項1416のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  18. 前記画像形成装置は、像担持体と、前記像担持体に形成された静電潜像を可視像化するトナー供給手段を備えた現像手段を有し、
    前記相対速度MaxQ〜MinQの切り替えを、前記像担持体或いは前記現像手段の寿命情報をもとに行うことを特徴とする請求項1417のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  19. 前記像担持体、及び前記像担持体上に形成された静電潜像を可視像化する現像手段を備えるプロセスユニットが前記画像形成装置に着脱可能であり、
    前記像担持体或いは前記現像手段の寿命情報は、前記プロセスユニットに取り付けられた情報記憶手段に格納されることを特徴とする請求項18に記載の画像形成装置。
  20. 前記画像形成装置は情報を記憶する記憶手段を有し、
    前記相対速度MaxQ〜MinQの切り替えを、前記記憶手段に格納された情報をもとに行うことを特徴とする請求項1417のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  21. 前記画像形成装置は情報を記憶する記憶手段を有し、
    前記相対速度MaxQ〜MinQの切り替えを、前記記憶手段に格納された印刷枚数或いは印刷時間をもとに行うことを特徴とする請求項1417のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  22. 前記画像形成装置は情報を記憶する記憶手段を有し、
    前記相対速度MaxQ〜MinQの切り替えを、前記記憶手段に格納された中間転写体或いは中間転写体駆動体の回転時間をもとに行うことを特徴とする請求項1417のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  23. 前記相対速度MaxQ〜MinQの切り替えを、前記中間転写体上に付着するトナー量を予測して行うことを特徴とする請求項1417のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  24. 前記相対速度MaxQ〜MinQの切り替えを、画像形成装置が設置された環境に応じて行うことを特徴とする請求項1417のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  25. 前記像担持体は複数設けられ、前記各像担持体から前記中間転写体にトナー像が順次重ねて転写されることを特徴とする請求項1424のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  26. 前記中間転写体上のトナーを第1の像担持体に第1の転写位置で転写するために形成される電界の方向は、前記中間転写体上のトナーを第2の像担持体に第2の転写位置で移動させるために形成される電界の方向とは逆向きであることを特徴とする請求項25に記載の画像形成装置。
  27. 前記画像形成装置は、前記像担持体上のトナーを回収する回収手段を有し、
    前記中間転写体から前記像担持体に転写されたトナーは前記回収手段により回収されることを特徴とする請求項1426のいずれか一項に記載の画像形成装置。
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