JP4913532B2 - 食品製造装置 - Google Patents

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Description

本発明は、食品製造装置に係り、特に、内容物を食品生地で包み込むものに関する。
従来、一組の揺動アームのそれぞれに回転体を設け、これらの回転体を回転しつつ前記揺動アームを揺動して、食品生地内に内容物を封じ込める構成の食品製造装置が知られている(たとえば特許文献1参照)。
特許第2691394号公報
ところで、前記従来の食品製造装置では、揺動アームを揺動する機構、揺動アームに設けられている回転体を回転する機構が設けられているので、装置の構成が煩雑になっている。
さらに、揺動アームに、回転体が設けられていることに加えて、前記揺動機構と前記回転機構とが設けられているので、揺動アームの揺動中心軸まわりの慣性モーメントが大きくなり、高速運転が困難になっているという問題がある。
本発明は、前記問題点に鑑みてなされたものであり、簡素な構成で高速運転が可能な食品製造装置を提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、対向して設けられた第1の回転体と第2の回転体とを回転し、前記各回転体の協働によって、食品生地内に内容物を封じ込める食品製造装置において、前記各回転体は、所定の各自転軸を中心にして自転しつつ、前記各自転軸が所定の各公転軸を中心にして公転するように構成されており、前記各回転体が前記自転と前記公転とをするときに、前記各回転体にまたがって前記各回転体に載置されている板状の前記食品生地であってこの上部に前記内容物が置かれている食品生地を、前記各回転体の間に挟み込むことによって、前記食品生地内に前記内容物を封じ込めるように構成されている食品製造装置である。
請求項2に記載の発明は、対向して設けられた第1の回転体と第2の回転体とを回転し、前記各回転体の協働によって、食品生地を成形する食品製造装置において、前記各回転体は、所定の各自転軸を中心にして自転しつつ、前記各自転軸が所定の各公転軸を中心にして公転するように構成されており、前記各回転体が前記自転と前記公転とをするときに、前記各回転体にまたがって前記各回転体に載置されている前記食品生地を、前記各回転体の間に挟み込むことによって、前記食品生地を成形するように構成されている食品製造装置である。
請求項3に記載の発明は、水平方向に延びている第1の自転軸を中心にして所定の方向に自転すると共に、前記第1の自転軸と平行に延びている第1の公転軸を中心にして、前記第1の自転軸が前記自転方向と同方向に公転する第1の回転体と、前記第1の自転軸が上方から下方に向かって前記第1の公転軸のまわりを回る側で、前記第1の自転軸と平行に延びている第2の自転軸を中心にして、前記第1の回転体とは逆方向に自転すると共に、前記第2の自転軸と平行に前記第1の公転軸とほぼ同じ高さで延びている第2の公転軸を中心にして、前記第2の自転軸が前記自転方向と同方向に公転する第2の回転体と、上部に内容物がおかれている板状の食品生地を載置するために、前記第1の回転体の側面に設けられた第1の載置部と、前記食品生地を載置するために、前記第2の回転体の側面に、第1の載置部と対向するように設けられた第2の載置部とを有する食品製造装置である。
請求項4に記載の発明は、フレームと、中心軸が水平方向に延びるようにして、前記フレームに一体的に設けられた第1の外歯車と、中心軸が前記第1の外歯車の中心軸と一致し、少なくとも一部の部位が前記第1の外歯車の内側に位置するようにして、前記第1の外歯車の中心軸を中心に回転自在に設けられた長手方向の一端部側の部位と、中心軸が前記一端部側の部位の中心軸から偏心し前記一端部側の部位の中心軸と平行に延びるようにして、前記一端部側の部位に一体的に設けられた長手方向の他端部側の部位とを備えて構成された第1の回転軸部材と、中心軸が前記第1の回転軸部材の他端部側の部位の中心軸と一致し、内側に前記第1の回転軸部材の他端部側の部位が位置するようにして、前記第1の回転軸部材の他端部側の部位の中心軸を中心にして前記第1の回転軸部材に回転自在に設けられた第1の回転体と、中心軸が前記第1の回転軸部材の他端部側の部位の中心軸と一致し、前記第1の外歯車と噛合するようにして、前記第1の回転体に一体的に設けられた第1の内歯車と、食品生地を載置するために、前記第1の回転体の側面に設けられた第1の載置部と、前記第1の外歯車と同じ形状に形成され、中心軸が、前記第1の外歯車の中心軸から所定の距離だけ離れ前記第1の外歯車の中心軸と平行で同じ高さになるように延びて、前記フレームに一体的に設けられた第2の外歯車と、前記第1の回転軸部材と同じ形状に形成され、中心軸が前記第2の外歯車の中心軸と一致し、少なくとも一部の部位が前記第2の外歯車の内側に位置するようにして、前記第2の外歯車の中心軸を中心に回転自在に設けられた長手方向の一端部側の部位と、中心軸が前記一端部側の部位の中心軸から偏心し前記一端部側の部位の中心軸と平行に延びるようにして、前記一端部側の部位に一体的に設けられた長手方向の他端部側の部位とを備えて構成された第2の回転軸部材と、中心軸が前記第2の回転軸部材の他端部側の部位の中心軸と一致し、内側に前記第2の回転軸部材の他端部側の部位が位置するようにして、前記第2の回転軸部材の他端部側の部位の中心軸を中心にして前記第2の回転軸部材に回転自在に設けられた第2の回転体と、前記第1の内歯車と同じ形状に形成され、中心軸が前記第2の回転軸部材の他端部側の部位の中心軸と一致し、前記第2の外歯車と噛合するようにして、前記第2の回転体に一体的に設けられた第2の内歯車と、前記食品生地を載置するために、前記第2の回転体の側面に、第1の載置部と対向するように設けられた第2の載置部と、前記第1の回転軸部材の回転方向と前記第2の回転軸部材の回転方向とが互いに逆になるように、前記各回転体を回転させるアクチュエータとを有する食品製造装置である。
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の食品製造装置において、前記フレームは、第1のフレームと、第2のフレームとによって構成されており、前記各フレームは、お互いが接近・離反するように基台に設けられており、前記各フレームの接近・離反によって、前記各回転体の間の距離が変化するように構成されている食品製造装置である。
請求項6に記載の発明は、請求項4または請求項5に記載の食品製造装置において、前記第1の回転体は、柱状に形成されており、軸に垂直な平面による側面の断面が、円弧や曲線を外側に凸になるように組み合わせた正多角形状に形成されており、前記第2の回転体も、柱状に形成されており、軸に垂直な平面による側面の断面が、円弧や曲線を外側に凸になるように組み合わせた正多角形状に形成されており、前記各載置部は、前記多角形状の断面の角部とこの付近に設けられており、前記各回転体の間の最短距離をほぼ一定な値に保ちつつ、前記各回転体が自転し公転するように、前記外歯車の歯数と前記内歯車の歯数との比が決められている食品製造装置である。
請求項7に記載の発明は、請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の食品製造装置において、前記各回転体に前記食品生地を供給するための食品生地供給装置を有し、この食品生地供給装置は、前記各載置部に前記板状の食品生地を載置する前に、前記食品生地をこの厚さに対してほぼ直交する方向に延ばす機能を備えて構成されている食品製造装置である。
本発明によれば、簡素な構成で高速運転が可能な食品製造装置を提供することができるという効果を奏する。
図1は、本発明の実施形態に係る食品製造装置1の概略構成を示す断面図であり、図2は、図1におけるII−II断面を示す図である。
以下、説明の便宜のために、水平方向の一方向をX軸方向とし、水平方向の他の一方向であってX軸方向に垂直な方向をY軸方向とし、上下方向(鉛直方向)をZ軸方向とする。
食品製造装置1は、可塑性を備えた食品生地(小麦粉と水等を混ぜて練る等して生成されたパン生地、軟らかい餅等)に、内容物(食品生地で包まれる内容物、たとえば、ジャム、クリーム、チョコレート等の菓子パンの内容物やカレーパン等の内容物)を封じ込める(食品生地で内容物を包み込む)ときに使用される装置である。
食品生地の供給は、図3に示すように、食品生地供給装置3から行われ、内容物の供給は、内容物供給装置5から行われるようになっている。
食品製造装置1は、第1の回転体7と第2の回転体9とを備えて構成されている。第1の回転体7は、この中心を通りY軸方向に延びている軸(自転軸)CL2を中心にして所定の方向(図2の矢印AR1の方向)に自転するようになっている。また、自転軸CL2が、Y軸方向に延びている軸(公転軸)CL1を中心にして、第1の回転体7の自転方向と同方向(図2の矢印AR1の方向)に公転するようになっている。自転軸CL2と公転軸CL1とは僅かに(図2に示す距離L1だけ)離れている。
第2の回転体9は、第1の回転体7とほぼ同形状に形成されており、第2の回転体9は、この中心を通りY軸方向に延びている軸(自転軸)CL4を中心にして所定の方向(第1の回転体7とは逆方向;図2の矢印AR2の方向)に自転するようになっている。また、自転軸CL4が、Y軸方向に延びている軸(公転軸)CL3を中心にして、第2の回転体9の自転方向と同方向(図2の矢印AR2の方向)に公転するようになっている。
なお、自転軸CL4と公転軸CL3とは僅かに(図2に示す距離L1と等しい距離L2だけ)離れている(偏心している)。また、自転軸CL4と公転軸CL3とは、第1の回転体7の自転軸CL2が上方から下方に向かって公転軸CL1のまわりを回る側で、第1の回転体7の自転軸CL2や公転軸CL1から離れて設けられている(偏心している)。
各回転体7、9の各公転軸CL1、CL3は、ほぼ同じ高さに位置しており、各回転体7、9が自転や公転をしても、各回転体7、9の各公転軸CL1、CL3の間の距離L3は一定であるが、各回転体7、9の各自転軸CL2、CL4の間の距離は変化するようになっている。また、各回転体7、9の側面の形状を適宜の形状にしてあることによって、各回転体7、9が自転や公転をしても、各回転体7、9の間の最短距離L4はほぼ一定になるように構成されている。さらに、たとえば、各公転軸CL1、CL3間の距離L3は、第1の回転体7の自転軸CL2と公転軸CL1との距離L1を2倍した距離よりも大きくなっている。
第1の回転体7の側面には、上部中央に内容物がおかれている板状の食品生地(食品生地の一端部)を載置するための第1の載置部(凹部を含む載置部)11が設けられており、第2の回転体9の側面にも、上部中央に内容物がおかれている前記板状の食品生地(前記食品生地の他端部)を載置するための第2の載置部(凹部を含む載置部)13が設けられている。
各載置部11、13は、ほぼ同形状に形成されており、また、各載置部11、13は、各回転体7、9が回転(自転、公転)するときに、対向するように設けられている。なお、食品生地の成形品の形状に応じて、各回転体7、9や各載置部11、13の形状が、異なっている構成であってもよい。
そして、各回転体7、9が対向する内側において上方から下方に向かって回転し、第1の載置部11が第2の回転体9側に位置し、第2の載置部13が第1の回転体7側に位置して、各載置部11、13が互いに向かい合うときに、各載置部11、13で食品生地と内容物とを挟み込んで食品生地内に内容物を封じ込めるように(食品生地で内容物を包み込めるように)構成されている。
食品製造装置1についてより詳しく説明する。
食品製造装置1には、図示しない基台が設けられており、この基台に各フレーム15、16が設けられている。各フレーム15、16は、Y軸方向でお互いが相対的に接近・離反するように、シリンダー等のアクチュエータで移動し位置決め可能になっている。なお、各フレーム15、16を一体とした構成であってもよい。
フレーム15には、第1の外歯車17がボルト等の締結具を用いて一体的に設けられている。第1の外歯車17の中心軸は、第1の回転体7の公転軸(自転軸CL2の公転軸)CL1と一致している。
フレーム15には、第1の回転軸部材19が回転自在に設けられている。第1の回転軸部材19は、この長手方向の一端部側部位21と、前記長手方向の他端部側部位23とで構成されている。一端部側部位21は円柱状に形成されており、長手方向の一部(他端部側部位23側の部位)が、第1の外歯車17の内側に位置するようにしベアリングを介して第1の外歯車17に支持されている。そして、第1の外歯車17の中心軸CL1を中心にして、第1の外歯車17(フレーム15)に対して回転(自転)自在になっている。
他端部側部位23も円柱状に形成されて、一端部側部位21の他端部側で一端部側部位21に一体的に設けられている。他端部側部位23の中心軸は、第1の回転体7の自転中心軸CL2と一致している。したがって、一端部側部位21の中心軸CL1と他端部側部位23の中心軸CL2とは、Y軸方向に延びており図2に示す距離L1だけ離れ、軸CL1に対して軸CL2が偏心していることになる。
第1の回転体7は、内側に第1の回転軸部材19の他端部側の部位23が位置するようにし、ベアリングを介し、他端部側部位23に軸CL2を中心にして回転(自転)自在に支持されている。
第1の回転体7の長手方向の一端部側には、第1の外歯車17と噛合している第1の内歯車25が一体的に設けられている。第1の内歯車25の歯数は、第1の外歯車17の歯数よりも多くなっている。第1の内歯車25の中心軸は、第1の回転体7の中心軸CL2と一致している。
また、第1の回転軸部材19の長手方向の一端部側部位21は、アクチュエータの例であるサーボモータ(筐体がフレーム15に一体的に設けられているサーボモータ)M1の回転出力軸に連結されている。
そして、サーボモータM1によって、第1の回転軸部材19が、軸CL1を中心にして図2に示す矢印AR1の方向に回転すると、第1の回転体7が、軸CL2を中心にして図2に示す矢印AR1の方向に自転し、軸CL2(他端部側の部位23、第1の回転体7)が軸CL1を中心にして図2に示す矢印AR1の方向に公転するようになっている。
また、フレーム16には、第1の外歯車17と同様に構成された第2の外歯車27が一体的に設けられており、第2の外歯車27には、第1の回転軸部材19と同様に構成された第2の回転軸部材29が同様にして回転自在に設けられており、第2の回転軸部材29には、第1の回転体7と同様に構成された第2の回転体9が同様にして回転自在に設けられており、第2の回転体9には、第1の内歯車25と同様に構成された第2の内歯車31が同様にして一体的に設けられている。さらに、第2の回転軸部材29の長手方向の一端部側部位21は、アクチュエータの例であるサーボモータ(筐体がフレーム15に一体的に設けられ前記サーボモータM1と同様に構成されているサーボモータ)M2の回転出力軸に連結されている。
そして、サーボモータM2によって、第2の回転軸部材29が、軸CL3を中心にして図2に示す矢印AR2の方向に回転すると、第2の回転体9が、軸CL4を中心にして図2に示す矢印AR2の方向に自転し、軸CL4(他端部側の部位23、第2の回転体9)が軸CL3を中心にして図2に示す矢印AR2の方向に公転するようになっている。
なお、各サーボモータM1、M2は、図示しない制御装置の制御の下、第1の回転軸部材19の回転(自転や公転)方向と第2の回転軸部材29の回転(自転や公転)方向とが互いに逆になり、また、第1の回転軸部材19の回転速度と第2の回転軸部材29の回転速度とが互いに等しくなるように、前記各回転体7、9を回転させるようになっている。
より詳しく説明すると、各サーボモータM1、M2によって、第1の回転体7の第2の回転体9側の側面が上から下に移動し、第1の回転体7の第2の回転体9とは反対側の側面が下から上に移動するように、第1の回転体7が自転し、この自転方向と同方向に第1の回転体7(中心軸CL2)が公転し、第2の回転体9の第1の回転体7側の側面が上から下に移動し、第2の回転体9の第1の回転体7とは反対側の側面が下から上に移動するように、第2の回転体9が自転し、この自転方向と同方向に第2の回転体9(中心軸CL4)が公転するようになっている。また、各自転速度はお互いが等しく、各公転速度もお互いが等しくなっている。
そして、各回転体7、9が回転(自転や公転)し、第1の載置部11が第2の回転体9側に位置し、第2の載置部13が第1の回転体7側に位置して、各載置部11、13が互いに向かい合うときに、各載置部11、13で食品生地や内容物を挟み込んで食品生地内に内容物を封じ込めるようになっている。
なお、1つのサーボモータで、各回転体7、9等を回転させる構成であってもよい。また、歯車17、25、27、31等に代えて、リンク機構等の機構を採用し、各回転体7、9を回転させてもよい。
ここで、第1の回転体7やこの載置部11について詳しく説明する。第2の回転体9やこの載置部13は、第1の回転体7の場合とほぼ同様に構成されているが、前述したように、食品生地の成形品の形状に応じて、各載置部11、13の形状が異なるようにしてもよい。
第1の回転体7は、柱状に形成されており、軸CL2に垂直な平面による側面(外側の側面)の断面が、外径(図2における第1の回転体7や第2の回転体9のX軸方向の幅)よりも大きな半径の円弧を外側に凸となるように組み合わせた正多角形状(各辺が円弧状である正多角形状)に形成されている(図2参照)。
載置部11は、Y軸方向におけるほぼ中央部で、前記正多角形状の各頂点(角部)の部分からこの付近にかけて形成されている。
第1の回転体7は、本体部33と、載置部11が形成されている載置部形成部35とで構成されており、載置部形成部35は、本体部33に対して着脱自在で交換可能になっている。したがって、食品生地や内容物の種類に応じて、載置部形成部35を適宜交換し、適切な載置部11の形状を容易に設定することができるようになっている。
そして、各回転体7、9の間の最短距離L4(X軸方向における距離;図2、図7(g)参照)をほぼ一定な値に保ちつつ、かつ、各回転体7、9の回転角度の絶対値を等しく保ちつつ各回転体7、9が自転し公転するように、外歯車17(27)の歯数と内歯車25(31)の歯数との比が決められている。
すなわち、各回転体7、9の回転角度にかかわらず、各回転体7、9の間の最短距離L4がほぼ一定であると共に、第1の回転体7の多角形状の断面の角部が最も上側に位置しているときには、第2の回転体9の多角形状の断面の角部が最も上側に位置しており、第1の回転体7が所定の角度だけ回転し前記最も上側に位置していた角部(第1の回転体7の角部)が、所定量だけ下方に移動したときには、第2の回転体9も所定の角度だけ回転し前記最も上側に位置していた角部(第2の回転体9の角部)も、前記所定量だけ下方に移動するようになっている。
なお、各回転体7、9において、本体部33と載置部形成部35とを一体で形成し、各回転軸部材19、29の他端部側部位23に着脱交換可能なようにしてもよい。
さらに具体的に説明すると、各回転体7、9の断面形状は、四角形状(各辺が半径の大きな外側に凸になっている円弧で形成された四角形状)で形成され(4葉形状に形成され)ており、載置部11(13)は、1つの回転体7(9)につき4箇所設けられている。
外歯車17(27)の歯数と内歯車25(31)の歯数との比は、3:4になっており、第1の回転軸部材19がフレーム15に対して1回転すると、第2の回転軸部材29は、フレーム16に対し第1の回転軸部材19とは逆方向に1回転し、第1の回転体7は、フレーム15に対し第1の回転軸部材19と同じ方向に1/4回転し、第2の回転体9は、フレーム16に対し第2の回転軸部材29と同じ方向に1/4回転するようになっている。
なお、前記説明では、各回転体7、9として4葉のものを使用しているが、2葉、3葉、5葉等、複数の葉を備えたものを採用してもよい。そして、たとえば3葉のものであれば、外歯車17(27)の歯数と内歯車25(31)の歯数との比を2:3にすればよい。
また、前記説明では、各回転体7、9の断面形状が、正多角形状(各辺が円弧状である正多角形状)に形成されているとしたが、前記最短距離L4をほぼ一定に保つことできるのであれば、各回転体7、9の断面形状を、凸状や凹状の曲線、楕円、多角形の少なくともいずれかで形成してあってもよい。
ところで、食品製造装置1の上部には、図3に示すように、各回転体7、9に食品生地を供給するための食品生地供給装置3と内容物供給装置5とが設けられている。
内容物供給装置5は、図示しない制御装置の制御の下、図示しないアクチュエータを用いてZ軸方向で移動位置決め自在になっていると共に、内容物の塊を所定のタイミングで下方に吐出することができるようになっている。
食品生地供給装置3は、各載置部11、13に板状(たとえば、円板状)の食品生地を載置する前に、前記食品生地をこの厚さに対してほぼ直交する方向に延ばす機能を備えて構成されている。なお、各回転体7、9は、前記延ばされた前記食品生地が縮みきる前に、各回転体7、9で前記食品生地を挟み込んで前記食品生地内に前記内容物(内容物供給装置5から吐出された内容物の塊)を封じ込めるように構成されている。
食品生地供給装置3についてより詳しく説明する。
食品生地供給装置3は、たとえば、第1の下側ベルトコンベヤCV1と第2の下側ベルトコンベヤCV2と、第1の上側ベルトコンベヤCV3と第2の上側ベルトコンベヤCV4とを備えて構成されている。前記各コンベヤCV1、CV2、CV3、CV4は、Y軸方向で所定の幅をもった平ベルトを備えて構成されており、これらの各平ベルトは、図示しない制御装置の制御の下、図示しないサーボモータで、X軸の正逆方向に移動するようになっている。
第1の下側ベルトコンベヤCV1、第2の下側ベルトコンベヤCV2は、板状の食品生地をこの厚さ方向が上下方向になるように載置して、各回転体7、9(各載置部11、13)まで搬送するために設けられている。第1の下側ベルトコンベヤCV1は、第1の回転体7の上方で第1の回転体7から離れ、各回転体7、9の境界の上部から、第1の回転体7の上部を通って、第2の回転体9とは反対側(図3の右側)に位置している所定の部位までX軸方向に延びている。
また、第1の下側ベルトコンベヤCV1は、第2の回転体9とは反対側(図3の右側)に位置している所定の部位の近傍に位置している軸(図示せず)を中心にして、図示しない制御装置の制御の下、図示しないシリンダー等のアクチュエータで揺動自在になっている。この揺動によって、各回転体7、9の境界の上部側に位置する第1の下側ベルトコンベヤCV1の部位は、下方向(第1の回転体7側)に僅かに移動するように構成されている。さらに、第1の下側ベルトコンベヤCV1は、図3に示す位置に対し、図示しない制御装置の制御の下、図示しないシリンダー等のアクチュエータで、第2の回転体9から離れる方向(図3の右方向)に退避可能になっている。
第2の下側ベルトコンベヤCV2は、各回転体7、9の境界でY軸方向およびZ軸方向に展開している平面を間にして、第1の下側ベルトコンベヤCV1に対して、ほぼ対称に設けられ、ほぼ対称に揺動しX軸方向に移動するようになっている。
第1の上側ベルトコンベヤCV3は、第1の下側ベルトコンベヤCV1の上方で、第1の下側ベルトコンベヤよりも短く設けられており、第1の下側ベルトコンベヤCV1に対し接近・離反をするよう、図示しないシリンダー等のアクチュエータで上下方向に移動するように設けられている。そして、第1の下側ベルトコンベヤCV1と協働して食品生地を挟み込み搬送等することができるように構成されている。また、第1の下側ベルトコンベヤCV1と協働して食品生地を挟み込み込んだまま、第1の下側ベルトコンベヤCV1と一体的に揺動することができるように構成されている。さらに、食品生地を挟み込む位置から上方に退避することより、挟み込んだ食品生地を開放することができるように構成されている。
なお、第1の上側ベルトコンベヤCV3において、後述する第2の上側ベルトコンベヤCV4と対向する先端側を揺動するように設けてもよく、食品生地との接触面を狭くすることにより、粘着を抑制することもできる。
第2の上側ベルトコンベヤCV4も、各回転体7、9の境界でY軸方向およびZ軸方向に展開している平面を間にして、第1の上側ベルトコンベヤCV3に対して、ほぼ対称に設けられ、ほぼ対称に上下方向に移動すると共に、第2の下側ベルトコンベヤCV2と一体的に揺動するようになっている。
なお、図3から理解できるように、前記各下側ベルトコンベヤCV1、CV2は、各回転体7、9の上部で、互いが接する程度に近接するようになっているが、前記各上側ベルトコンベヤCV3、CV4は、各下側ベルトコンベヤCV1、CV2と協働して、下方に搬送された食品生地の両端部を挟み込むために、また、内容物を食品生地の上に載せるために、所定の距離だけ離れて設けられている。
また、各回転体7、9の下側には、斜面を備えた受け部材37が設けられている。この受け部材37の斜面に、内容物を包み込んだ食品生地(各回転体7、9の間から下方に出てきた食品生地)が当接し、この当接後、前記食品生地は、製品搬出コンベヤ(コンベヤCV1と同様に平ベルトを備えて構成されたコンベヤ)CV5上に排出され、搬出されるようになっている。
なお、前記受け部材37を、たとえば、カム機構を用いて、前記回転体7の回転に同期させて、たとえば軸CL1を中心にして揺動するように構成し、各回転体7、9から出てきた食品生地の姿勢を適宜な姿勢にすると共に、各回転体7、9から食品生地が下方向に落下してきたときに、下方に揺動するようにして、食品生地と受け部材37との衝突のエネルギーを緩和するようにしてもよい。また、受け部材37を、ベルトコンベヤで構成してもよい。
次に、食品製造装置1の動作について説明する。
図3〜図7は、食品製造装置1の動作について説明する図である。
初期状態として、図3に示すように、各下側ベルトコンベヤCV1、CV2はそれぞれが水平になっておりお互いが接近しているものとする。各上側ベルトコンベヤCV3、CV4はそれぞれが水平になっており上昇しているものとする。内容物供給装置5は上昇しているものとする、各回転体7、9の各軸CL1、CL2、CL3、CL4は、所定の高さに位置する同一平面上に存在しており、断面が四角形状の各回転体7、9は、円弧状の各辺がほぼ水平方向もしくはほぼ上下方向に延びているものとする。
図3に示す初期状態において、右方向からたとえば略円形(略円板状)の食品生地F1を図4(a)に示す位置まで搬送する。図4(a)に示すように、各上側ベルトコンベヤCV3、CV4と内容物供給装置5とが所定の位置まで下降する。食品生地F1は、各下側ベルトコンベヤCV1、CV2と各上側ベルトコンベヤCV3、CV4とで挟み込まれており、各回転体7、9の上方に位置しており、食品生地F1の長さは「L5」になっている。
続いて、図4(b)に示すように、各コンベヤCV1、CV2、CV3、CV4のベルトを移動し、食品生地F1を主にX軸方向に引っ張って略小判型(略長円型)に成形し、その長さが「L6」になるまで延ばし、内容物供給装置5から内容物F2を供給する(図5(c)参照)。
次に、各コンベヤCV1、CV2、CV3、CV4を、図5(d)に矢印で示すように揺動させ、内容物供給装置5を上昇し、図6(e)に示すように、各下側ベルトコンベヤCV1、CV2を退避させると、内容物F2と延ばされた食品生地F1とが各回転体7、9の上に落下する。なお、各下側ベルトコンベヤCV1、CV2が退避する際には、各コンベヤCV1、CV2、CV3、CV4のベルトの回動(搬送動作)は停止し、各下側ベルトコンベヤCV1、CV2の退避によって、食品生地F1が変形することを防止している。
続いて、図6(f)に示すように、各コンベヤCV1、CV2、CV3、CV4を水平状態に戻すと共に、各下側ベルトコンベヤCV1、CV2を接近させ、図7(g)に示すように、各上側ベルトコンベヤCV3、CV4を上昇させて、各回転体7、9を回転し、内容物F2と延ばされた食品生地F1とを、各回転体7、9の間に挟み込みつつ、食品生地F1で内容物F2を包み込むように、食品生地F1を二つに折り略半円形に成形する(図7(h)参照)。内容物F2を包み込んだ食品生地F1は、受け部材37に当接して適宜の姿勢になった後、製品搬出コンベヤCV5に載置され搬出される。
なお、図6(f)から図7(g)まで、各回転体7、9が回転する場合においては、軸CL1のまわりを軸CL2が180°回るわけであるが、この場合、軸CL2は、軸CL1の下側を回るようになっている。軸CL4も同様にして軸CL3の下側をまわるようになっている。
一方、図7(g)から図7(h)まで、各回転体7、9が回転する場合においては、軸CL2は、軸CL1の上側を回るようになっており、軸CL4も軸CL3の上側をまわるようになっている。
食品製造装置1によれば、従来の食品製造装置のように揺動アームを用いることなく、自転と回転とをする各回転体7、9で食品を製造するように構成されているので、構成が簡素になっている。また、揺動アームに比べて、自転軸CL2(CL4)や公転軸CL1(CL3)まわりにおける回転体7(9)の慣性モーメントが小さくなっていると共に、各回転体7、9が正逆方向に回転することなく所定の一方向に回転して食品を製造するように構成されているので、従来よりも高速運転をすることができる。
また、従来の食品製造装置では、各揺動アームの揺動を、カムを用いておこなっているので、装置の運転中に発生する騒音が大きくなってしまうおそれがある。しかし、食品製造装置1によれば、カムを用いておらず、各回転体7、9が回転することによって稼動する構成であるので、運転時の騒音の発生を抑制することができると共に、運転効率を高めること(従来の食品製造装置に比べて少ない消費電力で食品製造装置を稼動すること)ができる。
さらに、食品生地F1で内容物F2を包み込む際、各回転体7、9の公転によって各回転体7、9が下方向に移動しつつ、各回転体で挟み込んで前記内容物を包み込むので(図6(f)〜図7(g)の間の動作を参照)、食品生地や内容物を回転体7、9の間に引き込みつつ内容物の包み込みが行われ、食品生地で内容物を的確に包み込むことができ、さらに、前記包み込みの際に二つ折り成形される食品生地F1の周辺部同士が一様に押圧されて結着されるのではなく、二つ折り成形された食品生地F1が最小距離L4を形成する各回転体7、9の間を下方(折り曲げ側)から上方に向かって徐々に移動するように結着するので、食品生地で記内容物を包み込んだ後に、食品生地が開いて内容物が出てしまうという事態を回避することができる。
また、食品製造装置1によれば、外歯車17(27)を太陽歯車とし内歯車25(31)を遊星歯車とした遊星歯車装置を用いて、回転体7(9)を自転させかつ公転させるように構成してあるので、装置の簡素化と運転時の騒音の低減がなされている。
また、食品製造装置1によれば、食品生地を延ばしておいて、内容物を包み込むようになっているので、内容物を包み込んだ後の食品生地の表面に張りを持たせることができ、引き締まった性状の生成品を得ることができる。
さらに、各回転体7、9の間の最短距離L4は、各回転体7、9が設けられた各フレーム15、16をお互いに接近させもしくは離反させるように移動することで変更可能である。したがって、二つ折りされた食品生地F1の周縁部の厚みを所要の厚みに調整することができる。
ところで、食品製造装置1では、回転体7(9)に4つの載置部11(13)が設けられているので、各回転体7、9が1回転する間に、内容物を包み込んだ4つの食品生地が生成されるようになっているが、たとえば、4種類の載置部11を設け、各回転体7、9の1回転で1つの食品生地が生成されるように動作させれば、4種類の生成品(内容物を包み込んだ食品生地)を、たとえば、動作プログラムを変更するだけで、容易に得ることができる。また、各回転体7、9の各載置部11、13の形状を相違させることにより、非対称形の生成品を成形することができる。
さらに、図6(e)に示すように、ベルトコンベヤCV3、CV4の上方に圧縮空気を下方に向かって噴き出すエアーノズルNZを設けることによって、食品生地F1がベルトコンベヤCV3、CV4に粘着することを抑制できると共に、各回転体7、9の各載置部11、13の上に、食品生地F1が傾いたり折れ曲がったりして載置されることを抑制することができる。なお、ベルトコンベヤCV3、CV4のベルトは、圧縮空気を食品生地F1に直接噴射することができるようにするために、複数の無端状のひも状ベルトを、幅方向(Y軸方向)に間隔をあけて備えた構成であることが望ましい。
なお、食品製造装置1は、互いが対向して設けられた第1の回転体と第2の回転体とを回転し、前記各回転体の協働によって、食品生地内に内容物を封じ込める食品製造装置であって、前記各回転体は、所定の各自転軸を中心にして自転しつつ、前記各自転軸が所定の各公転軸を中心にして公転するように構成されており、前記各回転体が前記自転と前記公転とをするときに、前記各回転体にまたがって前記各回転体に載置されている板状の前記食品生地であってこの上部のほぼ中央に前記内容物が置かれている食品生地を、前記各回転体の間に挟み込むことによって、前記食品生地内に前記内容物を封じ込める(前記食品生地で前記内容物を包み込む)ように構成されている食品製造装置の例である。
なお、上述した実施形態においては、食品生地で内容物を包み込む場合を説明したが、内容物を用いること無く、食品製造装置1で、食品生地のみを二つ折り成形してもよい。
ここで、載置部11、13の凹部が深い場合には、内部に空洞を有する食品生地が成形される。そして、前記空洞部に1種類もしくは複数種類の内容物を別途注入してもよい。
また、載置部11、13の凹部が浅い場合には、空洞が存在しないかもしくは小さい空洞を備えた食品生地が成形される。このように形成された食品生地としてたとえば中華饅頭などの食品生地を採用し、この食品生地の蒸成後に、食品生地の合わせ部分に、ハンバーグ等を挟んでもよい。
さらに、各回転体7、9を同時に回転させるのではなく、両方の回転体を同時に所定の短い時間回転させる動作、一方の回転体を停止しておいて他方の回転体を短い時間回転させる動作、他方の回転体を停止しておいて一方の回転体を短い時間回転させる動作を適宜組み合わせた動作を実行してもよい。たとえば、図2に示す状態から各回転体7、9を同時に45°回転させ、この後、第2の回転体9を停止し第1の回転体7のみを回転させ、第1の回転体7が360°回転した状態で、第1の回転体7を停止し、第2の回転体9を360°まで回転させるようにしてもよい。
本発明の実施形態に係る食品製造装置の概略構成を示す断面図である。 図1におけるII−II断面を示す図である。 食品製造装置の動作を示す図である。 食品製造装置の動作を示す図である。 食品製造装置の動作を示す図である。 食品製造装置の動作を示す図である。 食品製造装置の動作を示す図である。
符号の説明
1 食品製造装置
3 食品生地供給装置
7 第1の回転体
9 第2の回転体
11 第1の載置部
13 第2の載置部
15、16 フレーム
17 第1の外歯車
19 第1の回転軸部材
21 一端部側部位
23 他端部側部位
25 第1の内歯車
27 第2の外歯車
29 第2の回転軸部材
31 第2の内歯車
CL1 第1の公転軸
CL2 第1の自転軸
CL3 第2の公転軸
CL4 第2の自転軸
F1 食品生地
F2 内容物
L4 各回転体間の最短距離

Claims (7)

  1. 対向して設けられた第1の回転体と第2の回転体とを回転し、前記各回転体の協働によって、食品生地内に内容物を封じ込める食品製造装置において、
    前記各回転体は、所定の各自転軸を中心にして自転しつつ、前記各自転軸が所定の各公転軸を中心にして公転するように構成されており、前記各回転体が前記自転と前記公転とをするときに、前記各回転体にまたがって前記各回転体に載置されている板状の前記食品生地であってこの上部に前記内容物が置かれている食品生地を、前記各回転体の間に挟み込むことによって、前記食品生地内に前記内容物を封じ込めるように構成されていることを特徴とする食品製造装置。
  2. 対向して設けられた第1の回転体と第2の回転体とを回転し、前記各回転体の協働によって、食品生地を成形する食品製造装置において、
    前記各回転体は、所定の各自転軸を中心にして自転しつつ、前記各自転軸が所定の各公転軸を中心にして公転するように構成されており、前記各回転体が前記自転と前記公転とをするときに、前記各回転体にまたがって前記各回転体に載置されている前記食品生地を、前記各回転体の間に挟み込むことによって、前記食品生地を成形するように構成されていることを特徴とする食品製造装置。
  3. 水平方向に延びている第1の自転軸を中心にして所定の方向に自転すると共に、前記第1の自転軸と平行に延びている第1の公転軸を中心にして、前記第1の自転軸が前記自転方向と同方向に公転する第1の回転体と;
    前記第1の自転軸が上方から下方に向かって前記第1の公転軸のまわりを回る側で、前記第1の自転軸と平行に延びている第2の自転軸を中心にして、前記第1の回転体とは逆方向に自転すると共に、前記第2の自転軸と平行に前記第1の公転軸とほぼ同じ高さで延びている第2の公転軸を中心にして、前記第2の自転軸が前記自転方向と同方向に公転する第2の回転体と;
    上部に内容物がおかれている板状の食品生地を載置するために、前記第1の回転体の側面に設けられた第1の載置部と;
    前記食品生地を載置するために、前記第2の回転体の側面に、第1の載置部と対向するように設けられた第2の載置部と;
    を有することを特徴とする食品製造装置。
  4. フレームと;
    中心軸が水平方向に延びるようにして、前記フレームに一体的に設けられた第1の外歯車と;
    中心軸が前記第1の外歯車の中心軸と一致し、少なくとも一部の部位が前記第1の外歯車の内側に位置するようにして、前記第1の外歯車の中心軸を中心に回転自在に設けられた長手方向の一端部側の部位と、中心軸が前記一端部側の部位の中心軸から偏心し前記一端部側の部位の中心軸と平行に延びるようにして、前記一端部側の部位に一体的に設けられた長手方向の他端部側の部位とを備えて構成された第1の回転軸部材と;
    中心軸が前記第1の回転軸部材の他端部側の部位の中心軸と一致し、内側に前記第1の回転軸部材の他端部側の部位が位置するようにして、前記第1の回転軸部材の他端部側の部位の中心軸を中心にして前記第1の回転軸部材に回転自在に設けられた第1の回転体と;
    中心軸が前記第1の回転軸部材の他端部側の部位の中心軸と一致し、前記第1の外歯車と噛合するようにして、前記第1の回転体に一体的に設けられた第1の内歯車と;
    食品生地を載置するために、前記第1の回転体の側面に設けられた第1の載置部と;
    前記第1の外歯車と同じ形状に形成され、中心軸が、前記第1の外歯車の中心軸から所定の距離だけ離れ前記第1の外歯車の中心軸と平行で同じ高さになるように延びて、前記フレームに一体的に設けられた第2の外歯車と;
    前記第1の回転軸部材と同じ形状に形成され、中心軸が前記第2の外歯車の中心軸と一致し、少なくとも一部の部位が前記第2の外歯車の内側に位置するようにして、前記第2の外歯車の中心軸を中心に回転自在に設けられた長手方向の一端部側の部位と、中心軸が前記一端部側の部位の中心軸から偏心し前記一端部側の部位の中心軸と平行に延びるようにして、前記一端部側の部位に一体的に設けられた長手方向の他端部側の部位とを備えて構成された第2の回転軸部材と;
    中心軸が前記第2の回転軸部材の他端部側の部位の中心軸と一致し、内側に前記第2の回転軸部材の他端部側の部位が位置するようにして、前記第2の回転軸部材の他端部側の部位の中心軸を中心にして前記第2の回転軸部材に回転自在に設けられた第2の回転体と;
    前記第1の内歯車と同じ形状に形成され、中心軸が前記第2の回転軸部材の他端部側の部位の中心軸と一致し、前記第2の外歯車と噛合するようにして、前記第2の回転体に一体的に設けられた第2の内歯車と;
    前記食品生地を載置するために、前記第2の回転体の側面に、第1の載置部と対向するように設けられた第2の載置部と;
    前記第1の回転軸部材の回転方向と前記第2の回転軸部材の回転方向とが互いに逆になるように、前記各回転体を回転させるアクチュエータと;
    を有することを特徴とする食品製造装置。
  5. 請求項4に記載の食品製造装置において、
    前記フレームは、第1のフレームと、第2のフレームとによって構成されており、前記各フレームは、お互いが接近・離反するように基台に設けられており、前記各フレームの接近・離反によって、前記各回転体の間の距離が変化するように構成されていることを特徴とする食品製造装置。
  6. 請求項4または請求項5に記載の食品製造装置において、
    前記第1の回転体は、柱状に形成されており、軸に垂直な平面による側面の断面が、円弧や曲線を外側に凸になるように組み合わせた正多角形状に形成されており、
    前記第2の回転体も、柱状に形成されており、軸に垂直な平面による側面の断面が、円弧や曲線を外側に凸になるように組み合わせた正多角形状に形成されており、
    前記各載置部は、前記多角形状の断面の角部とこの付近に設けられており、
    前記各回転体の間の最短距離をほぼ一定な値に保ちつつ、前記各回転体が自転し公転するように、前記外歯車の歯数と前記内歯車の歯数との比が決められていることを特徴とする食品製造装置。
  7. 請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の食品製造装置において、
    前記各回転体に前記食品生地を供給するための食品生地供給装置を有し、この食品生地供給装置は、前記各載置部に前記板状の食品生地を載置する前に、前記食品生地をこの厚さに対してほぼ直交する方向に延ばす機能を備えて構成されていることを特徴とする食品製造装置。
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