JP4912762B2 - 目標検出装置 - Google Patents
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Description
式(1)において、右辺第1項はCPI k-1からkまでのtrack score増分、右辺第2項はCPI k-1までのtrack scoreを表す。したがって、CPI kまでのtrack scoreは、各CPIから次CPIに至るtrack score増分を算出し、それを累積することで得られる。
従来の目標検出装置では、各CPIから次CPIに至る際の検出セルの推移を式(2)で評価し、式(2)が最大または最小となる推移を抽出する。
目標からの反射パルスを受信し、受信データをA/D変換する受信手段と、
A/D変換された受信データをCPI(Coherent Pulse Interval)単位のヒットをまとめてパルスヒット方向にFFT(Fast Fourier Transform)処理をし、FFT処理結果のポイントに対応した信号処理セルを配列してCPI列とするコヒーレント積分手段と、
信号処理セルから目標からの反射波が存在すると仮定された信号処理セル(以下検出セルと称す)をCPI列毎に検出し、検出セルのCPI間における移動の積分路を探索する積分路探索手段と、
積分路探索手段によって得られた積分路に従って、コヒーレント積分の結果を積分するノンコヒーレント積分手段と、
ノンコヒーレント積分手段の積分結果を閾値処理し、目標検出する閾値処理手段とを備え、
上記積分路探索手段は、
コヒーレント積分後の信号処理セル毎の振幅値を算出し、その結果をCPI列毎に第1のメモリに蓄える振幅検波部と、
第1のメモリからの信号処理セル毎の振幅値により検出セルを検出し、その検出セルのCPI列間の移動の連なりを積分路として複数個探索し、探索された積分路はCPI列、検出セル毎に第2のメモリに蓄え、その積分路を第1のメモリに蓄えられた振幅値を基に評価する積分路評価部と、
第2のメモリに蓄えられた検出セル毎のCPI間の積分路を逆方向に辿り、検出セルの組み合わせ毎に積分処理を実施し、組み合わせ分の積分処理を実施後、受信電力のもっとも積み上った組み合わせの積分路を出力とする積分探索部を備える。
以下、図を用いてこの発明に係る実施の形態1について説明する。
図1は実施の形態1による目標検出装置の構成を示している。目標検出装置は、受信手段1、コヒーレント積分手段2、積分路探索手段3、ノンコヒーレント積分手段4、閾値処理手段5を備えて構成される。なお、この実施の形態は積分路探索の処理に特徴を有するので、センサを含む受信処理の説明は省略している。
FFT処理はCPI単位で実施する。CPI間はノンコヒーレント積分となるが、FFT処理結果をそのまま積分すると、検出セルがゆらぐ場合や目標の移動がCPI間で発生する場合は積分不可能である。そこでノンコヒーレント積分処理前に積分路探索手段3にて検出セルを探索する。
積分路探索手段3において31は振幅検波部であり、コヒーレント積分後の信号処理セル毎の振幅値を算出する。その結果はCPI毎に第1のメモリ34に蓄えられる。32は積分路評価部であり、信号処理セル毎にCPI間の移動を考慮した積分路を図3に示すように探索し、その探索路を第1のメモリ34に蓄えられた振幅値を基に評価する。
図3において、縦方向は信号処理セルを表しており、コヒーレント積分手段2によって得られたFFT処理結果である。ここではFFTポイント数をmとおく。また横方向はCPI番号を表している。積分路評価部32では全信号処理セルのCPI間の遷移を図3のように考える。
積分路評価部32の処理はノンコヒーレント積分手段4で実施するノンコヒーレント積分するCPI数分実施する。
33は積分路探索部であり、第2のメモリ35によって蓄えられたCPI、信号処理セル毎の積分路を逆方向に辿り、信号処理セルの組み合わせ毎に積分処理を実施する。組み合わせ分の積分処理を実施後、受信電力のもっとも積み上った組み合わせが積分探索部33の出力となる。
36は推移係数算出部であり、目標が検出ビンAk-1からAkに推移する確率を算出する。
ノンコヒーレント積分手段4において、41は積分シフト量算出部であり、積分路探索手段3によって出力された目標の積分路から各CPIにおける積分シフト量を算出する。42は積分部であり、積分シフト量算出部41によって得られた積分シフト量から信号処理セルをシフトさせ、CPI間でノンコヒーレント積分する。
積分路探索手段3では、コヒーレント積分手段2の出力を入力し、積分路を探索する。
まず、振幅検波部31は、信号処理セル毎のコヒーレント積分結果Vk(j)から式(3)のように振幅値Ak(j)を算出する。その結果はCPI毎に第1のメモリ34に蓄えられる。
式(5)において右辺第1項は目標が検出ビンAk-1からAkに推移する確率、右辺第2項は目標がθkに存在した場合の受信信号の振幅値zkの確率密度(目標の振幅モデルより算出)ならびに受信機雑音振幅値の確率密度の尤度比である。
従来の目標検出装置では、各CPIから次CPIに至る際の検出セルの推移を式(5)で評価し、式(4)が最大または最小となる推移を抽出する。
図4の丸印は信号処理セルを示している。縦方向が信号処理セル番号(FFTポイント番号)、横方向がCPI番号を意味する。例えばCPI番号1から太い丸印で示したCPI番号2の信号処理セル番号1への推移を考える。この信号処理セルへはCPI番号1の信号検出セルから3本の矢印が繋がっている。この矢印は、CPI番号1から太い丸印で示したCPI番号2の信号処理セル番号1への推移の可能性があることを示している。
これに対し、この発明では、上位K個の推移をCPI番号1からCPI番号2の信号処理セル番号1への推移候補として残し、第2のメモリ35に記録する。この処理を全CPI、全信号処理セルに対して適用する。
式(5) 右辺第1項は目標が検出ビンAk-1からAkに推移する確率を表すが、この発明では、推移係数算出部36によって式(6) (7)に示すように算出する。式(6)においてP0は設定パラメータ、式(7)においてamaxは目標の最大加速度、Δaは信号処理における加速度分解能である。
積分路探索部33は、CPI番号nにおいてtrack scoreが一定値以上として抽出された信号処理セルに対し、第2のメモリ35に記録された推移情報を参照し、図5に示すようにCPI番号、信号処理セル毎に記録されたK個の推移候補から積分路を逆方向に辿り振幅値を積分する。積分した結果、積分値が最大となるものを最終的な積分路として抽出する。
積分シフト量算出部41は、積分路探索手段3によって出力された目標の積分路から各CPIにおける積分シフト量を算出する。
積分部42は、積分シフト量算出部41によって得られた積分シフト量より信号処理セルをシフトさせ、CPI間でノンコヒーレント積分する。
この処理を目標数分繰り返す。目標数とは、積分路探索手段3においてCPI番号nにおいて抽出された信号処理セルの数に相当する。
図6は、実施の形態2による目標検出装置の構成を示している。ここではこの発明の要旨とする部分のみを説明する。
図6において、積分路探索手段6はコヒーレント積分手段2の出力を入力し、検出セルのゆらぎや目標の移動を考慮した積分路を探索する。
積分路探索手段6において、61は振幅検波部であり、コヒーレント積分後の信号処理セル毎の振幅値を算出する。その結果はCPI毎に第1のメモリ64に蓄えられる。67は信号処理セルブロック部であり、信号処理セルを複数セル単位で図7(b)のようにブロック化する。62はブロック積分路評価部であり、信号処理セルブロック毎にCPI間の移動を考慮した積分路を図8に示すように探索し、その探索路を評価する。
CPI間の積分路はtrack scoreで評価するが、現CPIにおける信号処理セルブロックへの前CPIからの遷移についてはtrack scoreの上位K個の信号処理セルブロックを選択しておく。選択されたブロックはCPI、信号処理セルブロック毎に第2のメモリ65に蓄えられる。
積分路評価部62の処理はノンコヒーレント積分するCPI数分実施する。
68は積分路評価部であり、ブロック積分路探索部63によって得られたブロック単位での積分路に対して信号処理セル単位に戻し、信号処理セル単位で積分路の評価を実施する。
積分路評価部68の処理はノンコヒーレント積分手段4で実施するノンコヒーレント積分するCPI数分実施する。
69は積分路探索部であり、第3のメモリ610によって蓄えられたCPI、信号処理セル毎の積分路を逆方向に辿り、信号処理セルの組み合わせ毎に積分処理を実施する。組み合わせ分の積分処理を実施後、受信電力のもっとも積み上った組み合わせが積分探索部69の出力となる。
積分路探索手段6では、コヒーレント積分手段2の出力を入力し、積分路を探索する。
まず、振幅検波部61は、信号処理セル毎のコヒーレント積分結果Vk(j)を基に式(8)のように振幅値Ak(j)を算出する。その結果はCPI毎に第1のメモリ64に蓄えられる。
次に信号処理セルブロック部67は、信号処理セルをWセル毎にまとめ一つのブロックとする。その際の振幅値は式(9)のようにWセル内の平均振幅とする。
式(10)において、右辺第1項はCPI k-1からkまでのtrack score増分、右辺第2項はCPI k-1までのtrack scoreを表す。したがって、CPI kまでのtrack scoreは、各CPIから次CPIに至るtrack score増分を算出し、それを累積することで得られる。
式(11)において右辺第1項は目標が検出ビンブロックBk-1からBkに推移する確率、右辺第2項は目標がθkに存在した場合の受信信号の振幅値zkの確率密度(目標の振幅モデルより算出)ならびに受信機雑音振幅値の確率密度の尤度比である。
図9の丸印は信号処理セルを示している。縦方向が信号処理セルブロック番号、横方向がCPI番号を意味する。例えばCPI番号1から太い丸印で示したCPI番号2の信号処理セルブロック番号1への推移を考える。
この信号処理セルブロックへはCPI番号1の信号検出セルブロックから3本の矢印が繋がっている。この矢印は、CPI番号1から太い丸印で示したCPI番号2、信号処理セルブロック番号1への推移の可能性があることを示している。
積分路評価部62では、この3本の矢印で現される推移を式(10)(11)を用いて評価する。 従来の目標検出装置では、3本の矢印で表される推移のうち、最大(または最小)となる推移をCPI番号1からCPI番号2の信号処理セルブロック番号1への推移として採択する。
この処理を全CPI、全信号処理セルブロックに対して適用する。
式(11)の右辺第1項は目標が検出ビンブロックBk-1からBkに推移する確率を表すが、この発明では、式(12)(13)に示すように推移係数算出部66によって算出する。式(12)においてP0は設定パラメータ、式(13)においてamaxは目標の最大加速度、Δaは信号処理における加速度分解能である。
ブロック積分路探索部63は、CPI番号nにおいてtrack scoreが一定値以上として抽出された信号処理セルブロックに対し、第2のメモリ65に記録された推移情報を参照し、 CPI番号、信号処理セルブロック毎に記録されたK個の推移候補から積分路を逆方向に辿り振幅値を積分する。積分した結果、積分値が最大となるものを最終的な積分路として抽出する。
その処理過程については実施の形態1と同じである。但し全信号処理セルに対して適用するのではなく、ブロック単位で抽出された積分路内のみを細かく探索する。
図10は、実施の形態3による目標検出装置の構成を示している。ここではこの発明の要旨とする部分のみを説明する。
図10において、積分路探索手段7はコヒーレント積分手段2の出力を入力し、検出セルのゆらぎや目標の移動を考慮した積分路を探索する。
積分路探索手段7において、71は振幅検波部であり、コヒーレント積分後の信号処理セル毎の振幅値を算出する。その結果はCPI毎に第1のメモリ74に蓄えられる。77は信号処理セルブロック部であり、信号処理セルを複数セル単位で図7(b)のようにブロック化する。72はブロック積分路評価部であり、信号処理セルブロック毎にCPI間の移動を考慮した積分路を図8に示すように探索し、その探索路を評価する。
CPI間の積分路はtrack scoreで評価するが、現CPIにおける信号処理セルブロックへの前CPIからの遷移についてはtrack scoreの最上位の信号処理セルブロックを選択しておく。選択されたブロックはCPI、信号処理セルブロック毎に第2のメモリ75に蓄えられる。
ブロック積分路評価部72の処理はノンコヒーレント積分するCPI数分実施する。
CPI間の積分路はtrack scoreで評価するが、現CPIにおける信号処理セルへの前CPIからの遷移についてはtrack scoreの最上位の信号処理セルのみを選択しておく。選択されたセルはCPI、信号処理セル毎に第3のメモリ710に蓄えられる。
積分路評価部78の処理はノンコヒーレント積分するCPI数分実施する。
79は積分路探索部であり、第3のメモリ710によって蓄えられたCPI、信号処理セル毎の積分路を逆方向に辿り、積分路を出力する。
積分路探索手段7では、コヒーレント積分手段2の出力を入力し、積分路を探索する。
まず、振幅検波部71は、信号処理セル毎のコヒーレント積分結果Vk(j)を基に式(8)のように振幅値Ak(j)を算出する。その結果はCPI毎に第1のメモリ74に蓄えられる。
次に信号処理セルブロック部77は、信号処理セルをWセル毎にまとめ一つのブロックとする。その際の振幅値は上述の式(9)のようにWセル内の平均振幅とする。
式(10)において、右辺第1項はCPI k-1からkまでのtrack score増分、右辺第2項はCPI k-1までのtrack scoreを表す。したがって、CPI kまでのtrack scoreは、各CPIから次CPIに至るtrack score増分を算出し、それを累積することで得られる。
式(11)において右辺第1項は目標が検出ビンブロックBk-1からBkに推移する確率、右辺第2項は目標がθkに存在した場合の受信信号の振幅値zkの確率密度(目標の振幅モデルより算出)ならびに受信機雑音振幅値の確率密度の尤度比である。
従来の目標検出装置では、各CPIから次CPIに至る際の検出セルの推移を式(11)で評価し、式(10)が最大または最小となる推移を抽出する。
図9の丸印は信号処理セルを示している。縦方向が信号処理セルブロック番号、横方向がCPI番号を意味する。例えばCPI番号1から太い丸印で示したCPI番号2の信号処理セルブロック番号1への推移を考える。
この信号処理セルブロックへはCPI番号1の信号検出セルブロックから3本の矢印が繋がっている。この矢印は、CPI番号1から太い丸印で示したCPI番号2の信号処理セルブロック番号1への推移の可能性があることを示している。
ブロック積分路評価部72では、この3本の矢印で現される推移を式(10)(11)を用いて評価する。 3本の矢印で表される推移のうち、最大(または最小)となる推移をCPI番号1からCPI番号2の信号処理セルブロック番号1への推移として採択する。
CPI番号nまで処理が終了した場合、CPI番号n、信号処理セルブロック1〜Mのtrack scoreを参照し、値が最大(または最小)の信号処理セルブロックを抽出する。
ブロック積分路探索部73は、CPI番号nにおいてtrack scoreが最大(または最小)となった信号処理セルブロックに対し、メモリ75に記録された推移情報を参照し、 CPI番号、信号処理セルブロック毎に記録された推移から積分路を逆方向に辿り積分路を出力する。
探索路の評価は上述の式(4)(5)に示すtrack scoreを使用する。
各CPIから次CPIに至る際の検出セルの推移を式(5)で評価し、式(4)が最大または最小となる推移を抽出する。結果は第3のメモリ710に記録する。
この処理を信号処理セルブロック単位で抽出された積分路内のCPI、信号処理セルに対して適用する。
CPI番号nまで処理が終了した場合、CPI番号n、信号処理セル1〜Mのtrack scoreを参照し、値が最大の信号処理セルを抽出する。
積分路探索部79は、CPI番号nにおいてtrack scoreが最大となった信号処理セルに対し、第3のメモリ710に記録された推移情報を参照し、積分路を逆方向に辿り積分路を出力する。
図11は、実施の形態4による目標検出装置の構成を示している。ここではこの発明の要旨とする部分のみを説明する。
図11において、積分路探索手段8はコヒーレント積分手段2の出力を入力し、検出セルのゆらぎや目標の移動を考慮した積分路を探索する。
積分路探索手段8において、81は振幅検波部であり、コヒーレント積分後の信号処理セル毎の振幅値を算出する。その結果はCPI毎に第1のメモリ84に蓄えられる。87はCFAR(Constant False Alarm Rate)部であり、CPI毎に信号処理セル単位でCFAR処理を実施し、閾値処理する。但しCFARにより定まる閾値は低めに設定する。82は積分路評価部であり、信号処理セル毎にCPI間の移動を考慮した積分路を図8に示すように探索し、その探索路を評価する。但し、探索の対象となる信号処理セルはCFAR部87によって設定された閾値を超えたものである。
積分路評価部82の処理はノンコヒーレント積分するCPI数分実施する。83は積分路探索部であり、第2のメモリ85によって蓄えられたCPI、信号処理セル毎の積分路を逆方向に辿り、信号処理セルの組み合わせ毎に積分処理を実施する。
組み合わせ分の積分処理を実施後、受信電力のもっとも積み上がった組み合わせが積分探索部の出力となる。
積分路探索手段8では、コヒーレント積分手段2の出力を入力し、積分路を探索する。
まず、振幅検波部81は、信号処理セル毎のコヒーレント積分結果Vk(j)を基に式(14)のように振幅値Ak(j)を算出する。その結果はCPI毎に第1のメモリ84に蓄えられる。
ここでAkはCPI kにおける検出ビンの集まりである。
式(17)において右辺第1項は目標が検出ビンAk-1からAkに推移する確率、右辺第2項は目標がθkに存在した場合の受信信号の振幅値zkの確率密度(目標の振幅モデルより算出)ならびに受信機雑音振幅値の確率密度の尤度比である。
また式(17)における右辺第1項の目標が検出ビンAk-1からAkに推移する確率については、式(18)のようにCFAR閾値以下の信号処理セルについては推移確率を0とし、推移の対象から外す。
このような処理をCPI番号nまで繰り返し、各信号処理セルのtrack score上位K個の推移を第2のメモリ85に記録する。この処理を全CPI、全信号処理セルに対して適用する。
積分路探索部83は、CPI番号nにおいてtrack scoreが一定値以上として抽出された信号処理セルに対し、メモリ85に記録された推移情報を参照し、信号処理セル毎に記録されたK個の推移候補から積分路を逆方向に辿り振幅値を積分する。積分した結果、積分値が最大となるものを最終的な積分路として抽出する。
図12は、実施の形態5による目標検出装置の構成を示している。ここではこの発明の要旨とする部分のみを説明する。
図12において、積分路探索手段9はコヒーレント積分手段2の出力を入力し、検出セルのゆらぎや目標の移動を考慮した積分路を探索する。
積分路探索手段9において91は振幅検波部であり、コヒーレント積分後の信号処理セル毎の振幅値を算出する。その結果はCPI毎に第1のメモリ94に蓄えられる。
97は信号処理セルブロック部であり、信号処理セルを複数セル単位でブロック化する。
信号処理セルブロックの振幅値はブロック内の信号処理セル平均値とする。
912はCFAR(Constant False Alarm Rate)部であり、CPI毎に信号処理セル単位でCFAR処理を実施し、閾値処理する。但しCFARにより定まる閾値は低めに設定する。
92はブロック積分路評価部であり、信号処理セル毎にCPI間の移動を考慮した積分路を探索し、その探索路を評価する。但し、探索の対象となる信号処理セルはCFAR部912によって設定された閾値を超えたものである。
ブロック積分路評価部92の処理はノンコヒーレント積分するCPI数分実施する。
93はブロック積分路探索部であり、第2のメモリ95によって蓄えられたCPI、信号処理セルブロック毎の積分路を逆方向に辿り、信号処理セルブロックの組み合わせ毎に積分処理を実施する。組み合わせ分の積分処理を実施後、受信電力のもっとも積み上った組み合わせが積分探索部の出力となる。
98は積分路評価部であり、ブロック積分路探索部93によって得られたブロック単位での積分路に対して信号処理セル単位に戻し、信号処理セル単位で積分路の評価を実施する。
積分路評価部98の処理はノンコヒーレント積分するCPI数分実施する。
99は積分路探索部であり、第3のメモリ910によって蓄えられたCPI、信号処理セル毎の積分路を逆方向に辿り、信号処理セルの組み合わせ毎に積分処理を実施する。
組み合わせ分の積分処理を実施後、受信電力のもっとも積み上った組み合わせが積分探索部の出力となる。
積分路探索手段9では、コヒーレント積分手段2の出力を入力し、積分路を探索する。
まず、振幅検波部91は、信号処理セル毎のコヒーレント積分結果Vk(j)を基に式(20)のように振幅値Ak(j)を算出する。その結果はCPI毎に第1のメモリ94に蓄えられる。
次に信号処理セルブロック部97は、信号処理セルをWセル毎にまとめ一つのブロックとする。その際の振幅値は式(21)のようにWセル内の平均振幅とする。
CFAR部97は、 CFAR処理を実施し、CPI毎、信号処理セル毎に閾値を設定する。例えばCA-CFARを適用した場合、その閾値は式(22)のように算出する。
式(24)において右辺第1項は目標が検出ビンブロックBk-1からBkに推移する確率、右辺第2項は目標がθkに存在した場合の受信信号の振幅値zkの確率密度(目標の振幅モデルより算出)ならびに受信機雑音振幅値の確率密度の尤度比である。
また式(24)における右辺第1項の目標が検出ビンブロックBk-1からBkに推移する確率については、式(25)のようにCFAR閾値以下の信号処理セルについては推移確率を0とし、推移の対象から外す。
このような処理をCPI番号nまで繰り返し、各信号処理セルのtrack score上位K個の推移を第2のメモリ95に記録する。この処理を全CPI、全信号処理セルブロックに対して適用する。
ブロック積分路探索部93は、CPI番号nにおいてtrack scoreが一定値以上として抽出された信号処理セルブロックに対し、第2のメモリ95に記録された推移情報を参照し、 CPI番号、信号処理セルブロック毎に記録されたK個の推移候補から積分路を逆方向に辿り振幅値を積分する。積分した結果、積分値が最大となるものを最終的な積分路として抽出する。
図13は、実施の形態6による目標検出装置の構成を示している。ここではこの発明の要旨とする部分のみを説明する。
図13において、積分路探索手段10はコヒーレント積分手段2の出力を入力し、検出セルのゆらぎや目標の移動を考慮した積分路を探索する。
積分路探索手段10において101は振幅検波部であり、コヒーレント積分後の信号処理セル毎の振幅値を算出する。その結果はCPI毎に第1のメモリ104に蓄えられる。
107は信号処理セルブロック部であり、信号処理セルを複数セル単位でブロック化する。信号処理セルブロックの振幅値はブロック内の信号処理セル平均値とする。
1012はCFAR(Constant False Alarm Rate)部であり、CPI毎に信号処理セル単位でCFAR処理を実施し、閾値処理する。但しCFARにより定まる閾値は低めに設定する。
102はブロック積分路評価部であり、信号処理セル毎にCPI間の移動を考慮した積分路を探索し、その探索路を評価する。但し、探索の対象となる信号処理セルはCFAR部1012によって設定された閾値を超えたものである。
CPI間の積分路はtrack scoreで評価するが、現CPIにおける信号処理セルブロックへの前CPIからの遷移についてはtrack scoreの最上位の信号処理セルブロックを選択しておく。選択されたブロックはCPI、信号処理セルブロック毎に第2のメモリ105に蓄えられる。
103はブロック積分路探索部であり、第2のメモリ105によって蓄えられたCPI、信号処理セルブロック毎の積分路を逆方向に辿り、積分路を出力する。
108は積分路評価部であり、ブロック積分路探索部103によって得られたブロック単位での積分路に対して信号処理セル単位に戻し、信号処理セル単位で積分路の評価を実施する。CPI間の積分路はtrack scoreで評価するが、現CPIにおける信号処理セルへの前CPIからの遷移についてはtrack scoreの最上位の信号処理セルを選択しておく。選択されたセルはCPI、信号処理セル毎に第3のメモリ1010に蓄えられる。
積分路評価部108の処理はノンコヒーレント積分するCPI数分実施する。
109は積分路探索部であり、第3のメモリ1010によって蓄えられたCPI、信号処理セル毎の積分路を逆方向に辿り、積分路を出力する。
積分路探索手段10では、コヒーレント積分手段2の出力を入力し、積分路を探索する。
まず、振幅検波部101は、信号処理セル毎のコヒーレント積分結果Vk(j)を基に上述の式(20)のように振幅値Ak(j)を算出する。その結果はCPI毎に第1のメモリ104に蓄えられる。
次に信号処理セルブロック部107は、信号処理セルをWセル毎にまとめ一つのブロックとする。その際の振幅値は上述の式(21)のようにWセル内の平均振幅とする。
CFAR部1012は、CFAR処理を実施し、CPI毎、信号処理セル毎に閾値を設定する。例えばCA-CFARを適用した場合、その閾値は上述の式(22)のように算出する。
ブロック積分路評価部102は、信号処理セル毎にCPI間の移動を考慮した積分路を探索し、その探索路を評価する。
式(23)において、右辺第1項はCPI k-1からkまでのtrack score増分、右辺第2項はCPI k-1までのtrack scoreを表す。したがって、CPI kまでのtrack scoreは、各CPIから次CPIに至るtrack score増分を算出し、それを累積することで得られる。
式(24)において右辺第1項は目標が検出ビンブロックBk-1からBkに推移する確率、右辺第2項は目標がθkに存在した場合の受信信号の振幅値zkの確率密度(目標の振幅モデルより算出)ならびに受信機雑音振幅値の確率密度の尤度比である。
また式(24)における右辺第1項の目標が検出ビンブロックBk-1からBkに推移する確率については、式(25)のようにCFAR閾値以下の信号処理セルについては推移確率を0とし、推移の対象から外す。
CPI番号nまで処理が終了した場合、CPI番号n、信号処理セルブロック1〜Mのtrack scoreを参照し、値が最大(または最小)の信号処理セルを抽出する。
ブロック積分路探索部103は、CPI番号nにおいてtrack scoreが一定値以上として抽出された信号処理セルブロックに対し、第2のメモリ105に記録された推移情報を参照し、 CPI番号、信号処理セルブロック毎に記録された推移から積分路を逆方向に辿り積分路を出力する。
その処理過程については実施の形態4と同じである。但し全信号処理セルに対して適用するのではなく、ブロック単位で抽出された積分路内のみを細かく探索する。
図14は、実施の形態7による目標検出装置の構成を示している。ここではこの発明の要旨とする部分のみを説明する。
図14において、積分路探索手段11はコヒーレント積分手段2の出力を入力し、検出セルのゆらぎや目標の移動を考慮した積分路を探索する。
積分路探索手段11において111は振幅検波部であり、コヒーレント積分後の信号処理セル毎の振幅値を算出する。その結果はCPI毎に第1のメモリ114に蓄えられる。
117は信号処理セルブロック部であり、信号処理セルを複数セル単位でブロック化する。信号処理セルブロックの振幅値はブロック内の信号処理セル平均値とする。
1112は固定閾値算出部であり、CPI毎に信号処理セルブロック単位で固定閾値を設定する。112はブロック積分路評価部であり、信号処理セルブロック毎にCPI間の移動を考慮した積分路を探索し、その探索路を評価する。但し、探索の対象となる信号処理セルは固定閾値算出部1112によって設定された閾値を超えたものである。
ブロック積分路評価部112の処理はノンコヒーレント積分するCPI数分実施する。
113はブロック積分路探索部であり、第2のメモリ115によって蓄えられたCPI、信号処理セルブロック毎の積分路を逆方向に辿り、信号処理セルブロックの組み合わせ毎に積分処理を実施する。組み合わせ分の積分処理を実施後、受信電力のもっとも積み上った組み合わせが積分探索部の出力となる。
CPI間の積分路はtrack scoreで評価するが、現CPIにおける信号処理セルへの前CPIからの遷移についてはtrack scoreの上位K個の信号処理セルを選択しておく。選択されたセルはCPI、信号処理セル毎に第3のメモリ1110に蓄えられる。
積分路評価部118の処理はノンコヒーレント積分するCPI数分実施する。
119は積分路探索部であり、第3のメモリ1110によって蓄えられたCPI、信号処理セル毎の積分路を逆方向に辿り、信号処理セルの組み合わせ毎に積分処理を実施する。組み合わせ分の積分処理を実施後、受信電力のもっとも積み上った組み合わせが積分探索部の出力となる。
図15は、実施の形態8による目標検出装置の構成を示している。ここではこの発明の要旨とする部分のみを説明する。
図15において、積分路探索手段12はコヒーレント積分手段2の出力を入力し、検出セルのゆらぎや目標の移動を考慮した積分路を探索する。
積分路探索手段12において121は振幅検波部であり、コヒーレント積分後の信号処理セル毎の振幅値を算出する。その結果はCPI毎に第1のメモリ124に蓄えられる。
127は信号処理セルブロック部であり、信号処理セルを複数セル単位でブロック化する。信号処理セルブロックの振幅値はブロック内の信号処理セル平均値とする。
1212は固定閾値算出部であり、CPI毎に信号処理セルブロック単位で固定閾値を算出し、閾値処理する。
CPI間の積分路はtrack scoreで評価するが、現CPIにおける信号処理セルブロックへの前CPIからの遷移についてはtrack scoreの最上位の信号処理セルブロックを選択しておく。選択されたブロックはCPI、信号処理セルブロック毎に第2のメモリ125に蓄えられる。
ブロック積分路評価部122の処理はノンコヒーレント積分するCPI数分実施する。
123はブロック積分路探索部であり、第2のメモリ125によって蓄えられたCPI、信号処理セルブロック毎の積分路を逆方向に辿り、積分路を出力する。
128は積分路評価部であり、ブロック積分路探索部123によって得られたブロック単位での積分路に対して信号処理セル単位に戻し、信号処理セル単位で積分路の評価を実施する。
CPI間の積分路はtrack scoreで評価するが、現CPIにおける信号処理セルへの前CPIからの遷移についてはtrack scoreの最上位の信号処理セルを選択しておく。選択されたセルはCPI、信号処理セル毎にメモリ1210に蓄えられる。
積分路評価部128の処理はノンコヒーレント積分するCPI数分実施する。
129は積分路探索部であり、第3のメモリ1210によって蓄えられたCPI、信号処理セル毎の積分路を逆方向に辿り、積分路を出力する。
Claims (8)
- 目標からの反射パルスを受信し、受信データをA/D変換する受信手段と、
A/D変換された受信データをCPI(Coherent Pulse Interval)単位のヒットをまとめてパルスヒット方向にFFT(Fast Fourier Transform)処理をし、FFT処理結果のポイントに対応した信号処理セルを配列してCPI列とするコヒーレント積分手段と、
信号処理セルから目標からの反射波が存在すると仮定された信号処理セル(以下検出セルと称す)をCPI列毎に検出し、検出セルのCPI間における移動の積分路を探索する積分路探索手段と、
積分路探索手段によって得られた積分路に従って、コヒーレント積分の結果を積分するノンコヒーレント積分手段と、
ノンコヒーレント積分手段の積分結果を閾値処理し、目標検出する閾値処理手段とを備え、
上記積分路探索手段は、
コヒーレント積分後の信号処理セル毎の振幅値を算出し、その結果をCPI列毎に第1のメモリに蓄える振幅検波部と、
第1のメモリからの信号処理セル毎の振幅値により検出セルを検出し、その検出セルのCPI列間の移動の連なりを積分路として複数個探索し、探索された積分路はCPI列、検出セル毎に第2のメモリに蓄え、その積分路を第1のメモリに蓄えられた振幅値を基に評価する積分路評価部と、
第2のメモリに蓄えられた検出セル毎のCPI間の積分路を逆方向に辿り、検出セルの組み合わせ毎に積分処理を実施し、組み合わせ分の積分処理を実施後、受信電力のもっとも積み上った組み合わせの積分路を出力とする積分探索部を備えることを特徴とする目標検出装置。 - 積分路探索手段は、振幅検波部からの振幅値が算出された信号処理セルを入力し、CPI列毎に隣り合う複数の信号処理セルを1ブロック単位に形成して複数のブロック単位に纏める信号処理セルブロック部と、ブロック内全ての信号処理セルの振幅値の平均値をブロックの振幅値とし、このブロックの振幅値により検出セルの含まれる可能性のあるブロックのCPI列間の移動の連なりを積分路としてブロック単位での積分路を複数探索するブロック積分路評価部と、
ブロック積分路評価部で探索された複数の積分路をそれぞれ逆方向に辿り振幅値を積分した結果が最大となる積分路を抽出するブロック積分路探索部とをさらに備え、
積分路評価部は、このブロック積分路探索部により抽出されたブロック単位の積分路を、信号処理セル単位に戻し、検出セル毎の積分路を複数個探索する構成にされたことを特徴とする請求項1記載の目標検出装置。 - ブロック積分路評価部は、ブロック単位での積分路を探索して、各CPI間のtrack scoreで評価し、track scoreの最上位もののみを探索結果とする構成とされたことを特徴とする請求項2記載の目標検出装置。
- 積分路探索手段は、振幅検波部が算出した信号処理セル毎の振幅値を入力し、信号処理セル毎にCFAR(Constant False Alarm Rate)処理を実施し、閾値を超えた信号処理セルを積分路評価部に入力するCFAR部をさらに備えたことを特徴とする請求項1記載の目標検出装置。
- 積分路探索手段は、信号処理セルブロック部で形成されたブロック単位で信号処理セル毎にCFAR処理を実施して閾値を越えた信号処理セルを有するのブロック単位をブロック積分路評価部に入力するCFAR部をさらに備えたことを特徴とする請求項2記載の目標検出装置。
- ブロック積分路評価部は、CFAR部でCFAR処理を実施後の閾値を越えた信号処理セルを有するのブロック単位を入力し、信号処理セル毎に積分路を探索して、各CPI間のtrack scoreで評価し、track scoreの最上位のもののみを探索結果とする構成とされたことを特徴とする請求項5記載の目標検出装置。
- 積分路探索手段は、信号処理セルブロック部で形成された信号処理セルをブロック単位で入力し、ブロック単位内信号処理セルの平均電力を求め、この平均電力と予め定められた固定の閾値と比較し、固定閾値以上の平均電力を有するブロック単位を出力する固定閾値算出部をさらに備え、ブロック積分路評価部は、固定閾値算出部の出力するブロック単位での積分路を複数探索する構成にされたことを特徴とする請求項2記載の目標検出装置。
- ブロック積分路評価部は、固定閾値算出部から出力されたブロック単位での積分路を探索して、積分路を各CPI間のtrack scoreで評価し、track scoreの最上位のもののみを探索結果とする構成とされたことを特徴とする請求項7記載の目標検出装置。
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