JP3209333B2 - 目標検出方法及び装置 - Google Patents

目標検出方法及び装置

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JP3209333B2
JP3209333B2 JP05082899A JP5082899A JP3209333B2 JP 3209333 B2 JP3209333 B2 JP 3209333B2 JP 05082899 A JP05082899 A JP 05082899A JP 5082899 A JP5082899 A JP 5082899A JP 3209333 B2 JP3209333 B2 JP 3209333B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、レーダ装置に関
し、特にレーダ装置のレーダ受信信号から目標信号を検
出する目標検出方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】レーダ装置における従来の目標検出装置
は、レーダ受信信号を設定したスレッシュホールド値と
比較して、これを越える信号強度の受信信号を目標信号
として検出している。このような目標検出装置では、ス
レッシュホールド値を低く設定すれば、目標信号を検出
できる確率(探知確率)を大きくすることができるが、
ノイズを誤って目標として検出する確率(誤警報確率)
も増加する。一方、スレッシュホールド値を高く設定す
れば、誤警報確率を低く抑えられる代わりに、探知確率
も低くなってしまう。この関係は、目標信号とノイズの
信号強度の比すなわちS/Nに依存する。このため、誤
警報確率を増加させずに、探知確率を向上させるには、
受信信号のS/Nを大きくする必要があり、その手段と
しては送信電力増、アンテナ利得増、長パルス幅化等が
ある。しかし、これらの手段はH/W規模の増大を招く
という欠点がある。
【0003】これに対して、受信信号のS/Nを大きく
することなく、探知確率を向上させる手段として、特開
平8−271615号公報「目標検出装置」に記載され
ている方法がある。この技術は、航空機等のレーダ装置
が対象とする目標は、旋回運動中の目標等を除けば、短
い時間間隔でみた場合ほぼ直線運動をしていると見なせ
ることが多いことを利用している。すなわち、スレッシ
ュホールド値を低く設定しておいて探知確率を高くする
一方、直線運動をしていない信号を誤目標として棄却す
ることにより誤警報確率を低く抑える方法である。一般
に、レーダ装置はアンテナの向きを変化させながら、目
標を探知したい捜索領域にくまなく電波発射を行うが、
その捜索領域に一通り電波発射を行うことをスキャンと
いう。たとえば360度全方位を捜索するレーダの場合
はアンテナが1回転すれば1スキャンとなる。一つの目
標は1スキャン毎に、速度に対応して異なる位置に検出
されるはずであるが、その軌跡はほぼ直線上にあり、そ
の直線をハフ変換という線分抽出技術により抽出すると
いうものである。
【0004】前記特開平8−271615号公報(図
1)に示されている構成の動作を次に説明する。レーダ
受信信号を入力として、スレッシュホールド値と比較し
てこれを越える信号を検出する。検出された信号に対し
て、距離及び方位角を求める。検出時刻対距離の平面及
び検出時刻対方位角の平面上において、ハフ変換により
線分検出を行い、さらにそれぞれの線分検出結果を対応
させて、両方の平面で直線上に検出される信号を目標と
判定する。目標と判定されなかった信号は誤目標として
棄却されるとともに、誤目標数を検出スレッシュホール
ド値の制御に使う。
【0005】次にハフ変換について説明する。ハフ変換
は、点を線に対応させる一種の座標変換であり、次の式
で表現することができる。 点Pi(Ti,Ri)→線Si(a,b) ここで、点Pi(i=1,…,N)は直交座標系(T,
R)上の点であり、線Siはb=−Ti・a+Riで表
される直交座標系(a,b)上の直線である。図5は、
ハフ変換によるこのような直交座標系(T,R)、
(a,b)間の座標変換の関係及び線分抽出の原理を示
す図である。同図から分かるように点Piが直線上にあ
る場合、ハフ変換による対応する線Siは直交座標系
(a,b)上で1点Sで交わるという特徴がある。この
特徴を利用して、点Piに対してハフ変換後の平面上の
交点Sを検出することで線分を検出することができる。
具体的な交点の検出方法としては、ハフ変換後の平面を
小領域に分割し、各領域に対応するメモリを用いる。線
Siが小領域を通過する毎に、その回数を小領域毎のメ
モリにカウント値を書き込み、そのカウント数が設定し
たスレッシュホールド値を越えた場合に交点であると判
定する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ハフ変換により直線を
検出する方法を使用する従来技術においては、交点を精
度よく検出しようとするとできるかぎり前記小領域を細
かくする必要があり、その結果小領域数が多くなり、そ
れに対応するメモリ容量が増大する。また、スレッシュ
ホールド値を越えた信号が1個検出されるたびに、ハフ
変換上の2次元平面上で直線の通過するすべての点の座
標を計算してその座標に対応するメモリにデータを書き
込まなければならないためメモリのアクセス回数も増大
し、処理負担が大きくなるという問題がある。
【0007】また、前記従来技術においては、小領域が
直交座標系上の長方形であり、その上を斜めに通過する
直線をカウントするため目標信号であるにもかかわらず
交点として検出されなかったり、誤目標であるにもかか
わらず交点として検出される可能性が避けられないか
ら、交点を検出するときの量子化誤差が生じるという問
題があ。
【0008】(発明の目的)本発明の目的は、上述した
問題点を解決するものであり、メモリの使用量を低減で
き、処理負担の少ない目標検出方法及び装置を提供する
ことにある。
【0009】本発明の他の目的は、目標の探知能力を向
上させることを可能とする目標検出方法及び装置を提供
することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の目標検出方法
は、レーダ受信信号を入力として目標のデータを検出す
る目標検出方法において、レーダ受信信号を2値化し、
前記2値化したデータを一定距離毎にサンプリングして
検出データとし、前記検出データの一定スキャン分の検
出データに対し、想定する目標の最大速度を上限として
0から最大速度までを複数の速度に分割して目標のデー
が各速度毎に一定スキャン分の検出データに存在して
いるはずの位置に対応して発生した係数データと、各速
度毎に一定スキャン毎の検出データとの積和演算を行
い、各速度毎の積和演算結果の内の最大値を選択し、選
択された最大値が所定スレッシュホールド値を越えるデ
ータを目標のデータとして検出し、また更に、前記2値
化したデータからドップラ周波数を検出し、前記ドップ
ラ周波数から目標の移動速度を計算し、前記移動速度と
前記所定スレッシュホールド値を越えるデータの移動速
度とを比較してその差が設定した許容誤差値以下ならば
目標のデータと判定することを特徴とする。
【0011】本発明の目標検出方法は、レーダ受信信号
を入力として目標のデータを検出する目標検出方法にお
いて、レーダ受信信号を2値化し、前記2値化したデー
タを一定距離毎にサンプリングして検出データとすると
ともに、2値化したデータの方位を検出して方位データ
とし、前記検出データ及び前記方位データの座標変換を
行って直交座標のX座標データ及びY座標データを出力
し、前記X座標データ及びY座標データの一定スキャン
分に対し、想定する目標の最大速度を上限として0から
最大速度までを複数の速度に分割して目標のデータが各
速度毎に一定スキャン分のX座標データ及びY座標デー
タに存在しているはずの位置に対応して発生したそれぞ
れの係数データと、各速度毎に一定スキャン毎にX座標
データ及びY座標データとの積和演算を行い、各速度毎
の積和演算結果の内の最大値をそれぞれ選択し、選択さ
れた最大値が所定スレッシュホールド値を越えるデータ
を目標のX座標データ及びY座標データとしてそれぞれ
検出し、X座標データ及びY座標データが同時に検出さ
れた場合に目標のデータとして判定することを特徴とす
る。
【0012】本発明の目標検出装置は、レーダ受信信号
を入力として目標のデータを検出する目標検出装置にお
いて、レーダ受信信号を2値化するデータ検出手段(図
1の1)と、2値化したデータを一定距離毎に抽出し検
出データを出力するサンプリング手段(図1の2)と、
過去の一定スキャン分の検出データを保持する保持手段
(図1の3−1〜3−M)と、想定する目標の最大速度
を上限として0から最大速度までを複数の速度に分割し
て目標のデータが各速度毎に一定スキャン分の検出デー
タに存在しているはずの位置に対応する係数データを発
生させる係数データ発生手段(図1の6)と、各速度毎
に一定スキャン毎に検出データと係数データとの積和演
算を行う積和演算手段(図1の4−1〜4−K)と、各
速度毎の積和演算結果の内の最大値を選択する最大値選
択手段(図1の7)と、選択された最大値が所定スレッ
シュホールド値を越えるデータを目標のデータとして検
出するスレッシュホールド検出手段(図1の8)と、を
有し、また、更に、前記データ検出手段から出力される
2値化したデータからドップラ周波数を検出するドップ
ラ周波数検出手段(図1の10)と、検出されたドップ
ラ周波数から目標の移動速度を計算する速度計算手段
(図1の11)と、最大値選択手段の出力に対応する移
動速度と前記速度計算手段から得られる移動速度とを比
較してその差が設定した許容誤差値以下ならば目標と判
定して目標のデータを出力する速度判定手段(図1の
9)と、を有することを特徴とする。
【0013】本発明の目標検出装置は、レーダ受信信号
を入力として目標のデータを検出する目標検出装置にお
いて、レーダ受信信号を2値化するデータ検出手段(図
4の1)と、前記2値化したデータを一定距離毎に抽出
して検出データを出力するサンプリング手段(図4の
2)と、前記2値化したデータの方位を検出して方位デ
ータを出力する方位検出手段(図4の12)と、前記検
出データと前記方位データからX座標データとY座標デ
ータを出力する座標変換手段(図4の13)と、過去の
一定スキャン分のX座標データ及びY座標データをそれ
ぞれ保持する保持手段と、想定する目標の最大速度を上
限として0から最大速度までを複数の速度に分割して目
のデータが各速度毎に一定スキャン分のX座標データ
及びY座標データに存在しているはずの位置に対応する
係数データをそれぞれ発生させる係数データ発生手段
と、各速度毎に一定スキャン毎にX座標データ及びY座
標データとそれぞれの係数データとの積和演算を行う積
和演算手段と、各速度毎の積和演算結果の内の最大値を
それぞれ選択する最大値選択手段と、選択された最大値
が所定スレッシュホールド値を越えるデータを目標のX
座標データ及びY座標データとしてそれぞれ検出するス
レッシュホールド検出手段と、前記スレッシュホールド
検出手段により検出されたX座標データ及びY座標デー
タが同時に検出された場合に目標のデータとして判定す
る相関検出手段(図4の14)とを有することを特徴と
する。
【0014】より具体的には、レーダ受信信号と設定し
たスレッシュホールド値Th1と比較してTh1を越え
たかどうかにより2値化したデータを検出する手段と、
検出されたデータの距離を検出する手段と、現在のスキ
ャン番号を第Nスキャンとして第N−1から第N−Mス
キャンまでの過去Mスキャン分の検出データを保持する
手段と、想定する目標の最大速度を上限として0から最
大速度までを複数の速度に分割して目標のデータが各速
度毎に過去の第N−1から第N−Mスキャンに存在して
いるはずの位置に対応する係数データを発生させる手段
と、第N−1から第N−Mスキャン毎に検出データと係
数データの積和演算を行う積和演算手段と、各速度毎に
各スキャンの積和演算結果を加算する手段と、各速度毎
の加算結果の内の最大値を選択する手段と、選択された
最大値と設定したスレッシュホールド値Th2を比較し
Th2を越えたデータを検出する手段と、レーダ受信信
号からTh1により検出されたデータのドップラ周波数
を検出する手段と、ドップラ周波数から移動速度を計算
する手段と、最大値選択された加算結果に対応する移動
速度とドップラ周波数から計算される移動速度を比較し
てその差が設定した許容誤差値以下ならば目標と判定し
て目標のデータを出力する速度判定手段とを有する。
【0015】(作用)レーダ受信信号を2値化した後一
定時間毎にサンプリングして検出(距離)データとす
る。前記検出データ内の目標のデータはその移動速度に
応じレーダの1スキャン毎に時間的にずれた位置に出現
する。この位置のずれた目標のデータ位置で”1”他の
位置で”0”等の重み付けの係数データを用意し、過去
数スキャン単位で前記検出データとの積和演算を行う
と、当該目標のデータが検出される。目標の速度は不明
であるから予測される目標の速度範囲で決定される係数
データを複数用意し、それぞれによる積和演算を行い、
それぞれの最大値を選択し、しきい値判定を行う。ま
た、探知性能を向上させるために、レーダ受信信号から
目標のドップラ周波数或いは方位の情報を抽出し、検出
した目標のデータの移動速度の一致或いは直交軸方向別
の目標のデータの検知結果の一致をとるにより、検出し
た目標のデータの確実性を判定する。
【0016】
【発明の実施の形態】(構成の説明)次に、本発明の目
標検出方法及び装置の実施の形態の構成について図面を
参照して詳細に説明する。
【0017】図1は本発明の目標検出装置の一実施の形
態の構成を表すブロック図である。本実施の形態は、レ
ーダ受信信号をスレッシュホールド値Th1と比較し
て、Th1を越えた信号を検出するスレッシュホールド
検出回路1と、検出されたデータの距離を算出する距離
検出手段2と、現在入力されているスキャンからさかの
ぼって過去Mスキャン分の検出データを保持して出力す
る遅延回路3−1〜3−Mと、複数の目標速度に対応し
たK組の係数データを保持する記憶手段5と、係数デー
タを距離検出手段2で検出された距離に対応する距離に
発生させる係数発生回路6と、線分検出演算回路4−1
〜4−Mの構成要素であって係数データと検出データの
積和演算する積和演算回路4−1a−1〜4−Ka−M
(4−1a−1〜4−1a−Mのみ図示)と、線分検出
演算回路4−1〜4−Mの構成要素であって各積和演算
結果を加算する加算回路4−1b〜4−Kb(4−1b
のみ図示)と、加算結果の最大値を選択する最大値選択
回路7と、スレッシュホールド値と選択された加算結果
を比較するスレッシュホールド検出回路8と、スレッシ
ュホールド値Th1を越えた検出データのドップラ周波
数を求めるドップラ周波数検出手段10と、ドップラ周
波数から移動速度を求める速度計算回路11と、スレッ
シュホールド検出回路8で検出されたデータの移動速度
と速度計算回路11で計算された移動速度を比較し、そ
の差が設定した許容誤差値以下ならば目標と判定して目
標のデータを出力する速度判定回路9とを備える。
【0018】(動作の説明)次に、本実施の形態の動作
について図1を参照して詳細に説明する。スレッシュホ
ールド回路1は、レーダ受信信号をスレッシュホールド
値Th1と比較してTh1を越えたかどうかにより、レ
ーダ受信信号を2値化した検出データとする。距離検出
手段2は、Th1を越えたデータの距離を算出する。遅
延回路3−1〜3−Mは現在入力されているスキャンか
らさかのぼって過去Mスキャン分の検出データを保持し
ており、それぞれ線分検出演算回路4−1〜4−Kへ出
力する。また、複数の目標速度に対応したK組の係数デ
ータを記憶手段5が保持しており、係数発生回路6が検
出された距離に応じて各スキャン毎に係数データを発生
して、その係数データを線分検出演算回路4−1〜4−
Kへ出力する。ここで、係数データが設定される複数の
目標速度は、想定される航空機などの目標の最高速度V
Kを上限として決定するものであり速度のサンプリング
間隔をΔVとすれば各目標速度Vk(k=1〜K)は下
記となる。
【0019】
【数1】 線分検出演算回路4−1〜4−Kは、検出処理を上記の
各速度毎に行う回路であり、検出データと係数データの
積和演算を行う積和演算回路4−1a−1〜4−Ka−
Mと過去Mスキャン分の積和演算を行った結果を加算す
る加算回路4−1b〜4−Kbから構成される。積和演
算回路4−1a−1〜4−Ka−Mの処理は下記の計算
式で表される。
【0020】
【数2】 h(n,R,Vk):積和演算結果 f(n,r,Vk):検出データ(検出有り=1,検出
無し=0) g(n,r,Vk):係数データ R’ :想定される最大移動距離 また、加算回路4−1b〜4−Kbの処理は下記の計算
式で表される。
【0021】
【数3】 線分検出演算回路4−1〜4−Kの各出力結果は、最大
値選択回路7において最大値が選択された後、スレッシ
ュホールド検出回路8でスレッシュホールド値Th2と
比較される。Th2を越えていなければ目標のデータで
はないと判定されて棄却される。Th2を越えていれば
速度判定回路9へ出力される。スレッシュホールド検出
回路1でTh1を越えたデータはドップラ周波数検出手
段10により、ドップラ周波数fdが求められる。速度
計算回路11においてドップラ周波数fdより下記の計
算式により、検出データの移動速度V’が求められる。
【0022】
【数4】 c:光速度 f:レーダ送信周波数 Th2で検出されたデータの移動速度Vkとドップラ周
波数fdより求めた移動速度V’は、速度判定回路9に
入力されて、次式により比較される。
【0023】|Vk−V’|<ε ε:設定した許容誤差値 上式が満足されれば、その検出データは、真の目標のデ
ータとして出力される。
【0024】次に、以上の実施の形態の動作について、
レーダー受信信号の2値化検出データに対し2値の係数
データを使用した例により積和演算動作について詳細に
説明する。図2は、横軸は距離方向を表しており、前記
検出データ及び係数データの積和演算により、目標信号
が検出される場合の例を示す図である。
【0025】スレッシュホールド検出回路8では、レー
ダ受信信号をスレッシュホールド値Th1と比較し、T
h1を越える場合に”1”、越えない場合に”0”とし
て2値化し、距離検出手段2は、前記2値化した信号を
距離方向にサンプリングして検出データとして出力す
る。
【0026】図2(a)は、第Nスキャンでの検出デー
タを示しており、現在のスキャンによる検出データとす
ると、第N−Mスキャンから第N−1スキャンまでの過
去Mスキャン分の検出データは、図2(b)〜(d)の
検出データとして遅延回路3−1〜3−Mから得られ
る。ここで、距離方向を表す横軸の1目盛りは距離のサ
ンプリング間隔でありΔRとする。
【0027】図2に示す検出データの例では、第Nスキ
ャンの検出データにおいて、距離Rのデータ”1”が目
標のデータであり、1スキャンの期間に距離4ΔR移動
すると仮定してしる。従って、1スキャン前の第N−1
スキャンにおいては、着目している距離から4ΔR離れ
た距離に検出データ”1”が存在し、同様に1スキャン
単位の以前のスキャン時の検出データは、順次4ΔR離
れた距離にデータ”1”が存在する。
【0028】以上の設定において目標を検出するため
に、係数発生回路6は係数データとして、目標のデータ
に該当する距離の係数のみ”1”とし、その他の距離の
係数は”0”であるような係数データをスキャン単位で
4ΔRづつずらした複数の係数データを発生し、図2に
示す目標のデータを検出するために線分検出演算回路4
−1の積和演算回路4−1a−1〜4−1a−M及び加
算回路4−1bにおいて積和演算を行う。更に、他の目
標の想定される速度毎に同様に対応する距離nΔRづつ
ずらした複数のデータを発生して線分検出演算回路4−
2〜4−Kにおいて前述と同様の積和演算を行う。線分
検出演算回路4−2〜4−Kは、第N−1スキャンの検
出データと係数データの同じ距離のデータ同士を掛け合
わせた後合算する積和演算を、想定される速度毎に発生
される係数データにより行う。
【0029】図2に示すように仮定した目標において
は、線分検出演算回路4−1の処理にいて、第Nー1ス
キャンでは4ΔRの位置の検出データが”1”であれば
1となり、”0”であれば0となる。同様に第N−2ス
キャンでは、8ΔRに該当する距離のみ係数を1とし
て、その他の距離がすべて0であるような係数データを
発生させる。そして、第N−2スキャンの検出データと
係数データの同じ距離のデータ同士を掛け合わせた後合
算する。この結果は、8ΔRの検出データが”1”であ
れば1となり、”0”であれば0となる。以下同様にし
て過去Mスキャン分の積和演算を行い、さらに積和演算
結果が加算される。この加算結果KがK=Mであり、他
に目標が検出されなければ線分検出演算回路4−2〜4
−Kからの積和演算結果はM以下となり、最大値検出回
路7では、K=Mを選択し、スレッシュホールド検出回
路8において、Th2<Kの場合に第Nスキャンで検出
されたデータは1スキャンで4ΔR移動する目標である
と判定される。図2に示す例ではM=3であるから、T
h2=2と設定することにより目標が判定される。実際
には、Mスキャンの内に未検出のスキャンが存在する可
能性があるので、スレッシュホールド値Th2を設定し
て、K≧TH2であれば目標であると判定する。
【0030】図3は、第Nスキャンで検出された検出デ
ータに目標が存在しない場合であり、ノイズなどによる
誤目標を廃棄する例を示す図である。同図の場合は、図
2に示す係数データを使って過去Mスキャンに対して積
和演算を行い、加算結果Kを求めても、ノイズなどはラ
ンダムに発生し一定速度で移動することはないため、T
h2を越える可能性は小さい。つまり、図3の例では第
N−2スキャンでの積和演算結果がノイズで1となって
いるが、Th2=2であれば、誤目標として判定され
る。
【0031】図2及び図3に関しては、1スキャンに4
ΔR移動する目標のみが検出されると仮定しているが、
実際には上述したようにあらゆる速度の目標を検出する
ために航空機等の想定される最高速度を上限として、各
速度に対応する係数データを複数用意して、各係数デー
タによる積和演算及び加算を同時に行うことができる。
すなわち、各速度毎の検出処理に並列処理を行うことが
可能であるから、距離方向に一定速度で移動する複数の
目標の検出を同時に実行することが可能である。
【0032】本実施の形態においては、さらに、レーダ
受信信号からドップラ周波数を検出し、距離方向の移動
速度を求め、検出された目標のデータが正しいか否かに
利用する。ドップラ周波数検出手段10は、2値化した
検出データを入力しドップラ周波数を検出する。速度検
出回路11はドップラ周波数から目標の移動速度を求め
て速度判定回路9に出力する。スレッシホールド検出回
路8からは並列処理によって移動速度が求められる、速
度判定回路9において両者を比較し、一致する検出デー
タのみ目標と判定することにより、ノイズなどで偶然T
h2を越えた検出データがあったとしても、誤目標とし
て棄却する。
【0033】(他の実施の形態)図4は、本発明の他の
実施の形態を表すブロック図である。スレッシュホール
ド検出回路1及び距離検出手段2の動作は図1の動作と
同じである。スレッシュホールド検出回路1で検出され
たデータは、距離検出手段2及び方位検出手段13に送
られる。距離検出手段2は前述のように検出データを出
力し、方位検出手段13は、2値化したデータから方位
の値を求め方位データを出力する。座標変換回路14
は、距離、方位のデータであるそれぞれ検出データ及び
方位データを直交座標系(X、Y)に変換してX座標デ
ータ及びY座標データとする。X座標データとY座標デ
ータはそれぞれ目標検出回路15−1、15−2へ出力
される。目標検出回路15−1、15−2は、遅延回路
3−1〜3−M、線分検出演算回路4−1〜4−K、記
憶手段5、係数発生回路6、最大値選択回路7、スレッ
シュホールド検出回路8で構成されており、それぞれの
動作は前記実施の形態で説明した各構成要素と同じであ
る。
【0034】目標検出回路15−1、15−2で検出さ
れるX座標データ及びY座標データに基づく出力結果は
相関回路14に出力され、相関回路14では目標のX座
標データ及びY座標データが同時に検出された場合のみ
目標のデータと判定する。この実施の形態は、ドップラ
周波数検出手段を持たない代わりに方位検出手段を持
ち、直交座標系(X、Y)の2次元平面上の線分抽出を
行うことにより探知能力を向上させることができる。
【0035】
【発明の効果】本発明によれば、ハフ変換を使わずに単
純な係数による積和演算で線分検出を行い目標検出を行
うように構成しているから、メモリ容量を低減できると
ともに、メモリへのアクセスによる処理負荷を低減する
ことが可能である。
【0036】また、本発明においては、ハフ変換による
線分抽出におけるような交点検出の処理自体を不要とす
るものであるから、交点検出により生じるような量子化
誤差が発生することがない。
【0037】更に、レーダ受信信号から目標のドップラ
周波数或いは方位の情報をも使用することにより、目標
の移動速度の一致或いは直交軸方向別の目標検知結果の
一致を検出することにより、探知性能を充分向上させる
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の構成を示すブロック図で
ある。
【図2】検出データと係数データの積和演算により、目
標が検出される例を示す図である。
【図3】検出データと係数データの積和演算により、誤
目標が棄却される例を示す図である。
【図4】本発明の他の実施の形態の構成を示すブロック
図である。
【図5】従来の目標検出装置に用いられているハフ変換
による線分抽出の原理を示す図である。
【符号の説明】
1 スレッシュホールド検出回路 2 距離検出手段 3−1〜3−M 遅延回路 4−1〜4−K 線分抽出演算回路 5 記憶手段 6 係数発生回路 7 最大値選択回路 8 スレッシュホールド検出回路 9 速度判定回路 10 ドップラ周波数検出手段 11 速度計算回路 12 方位検出手段 13 座標変換回路 14 相関回路 15−1、15−2 目標検出回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01S 7/00 - 7/42 G01S 13/00 - 13/95

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 レーダ受信信号を入力として目標のデー
    タを検出する目標検出方法において、レーダ受信信号を
    2値化し、前記2値化したデータを一定距離毎にサンプ
    リングして検出データとし、前記検出データの一定スキ
    ャン分に対し、想定する目標の最大速度を上限として0
    から最大速度までを複数の速度に分割して目標のデータ
    が各速度毎に一定スキャン分の検出データに存在してい
    るはずの位置に対応して発生した係数データと、各速度
    毎に一定スキャン毎の検出データとの積和演算を行い、
    各速度毎の積和演算結果の内の最大値を選択し、選択さ
    れた最大値が所定スレッシュホールド値を越えるデータ
    を目標のデータとして検出することを特徴とする目標検
    出方法。
  2. 【請求項2】 前記2値化したデータからドップラ周波
    数を検出し、前記ドップラ周波数から目標の移動速度を
    計算し、前記移動速度と前記所定スレッシュホールド値
    を越えるデータの移動速度とを比較してその差が設定し
    た許容誤差値以下ならば目標のデータと判定することを
    特徴とする請求項1記載の目標検出方法。
  3. 【請求項3】 レーダ受信信号を入力として目標のデー
    タを検出する目標検出方法において、レーダ受信信号を
    2値化し、前記2値化したデータを一定距離毎にサンプ
    リングして検出データとするとともに、2値化したデー
    タの方位を検出して方位データとし、前記検出データ及
    び前記方位データの座標変換を行って直交座標のX座標
    データ及びY座標データを出力し、前記X座標データ及
    びY座標データの一定スキャン分に対し、想定する目標
    の最大速度を上限として0から最大速度までを複数の速
    度に分割して目標のデータが各速度毎に一定スキャン分
    のX座標データ及びY座標データに存在しているはずの
    位置に対応して発生したそれぞれの係数データと、各速
    度毎に一定スキャン毎にX座標データ及びY座標データ
    との積和演算を行い、各速度毎の積和演算結果の内の最
    大値をそれぞれ選択し、選択された最大値が所定スレッ
    シュホールド値を越えるデータを目標のX座標データ及
    びY座標データとし、それぞれが同時に検出された場合
    に目標のデータとして判定することを特徴とする目標検
    出方法。
  4. 【請求項4】 レーダ受信信号を入力として目標のデー
    タを検出する目標検出装置において、レーダ受信信号を
    2値化するデータ検出手段と、2値化したデータを一定
    距離毎に抽出し検出データを出力するサンプリング手段
    と、一定スキャン分の検出データを保持する保持手段
    と、想定する目標の最大速度を上限として0から最大速
    度までを複数の速度に分割して目標のデータが各速度毎
    に一定スキャン分の検出データに存在しているはずの
    置に対応する係数データを発生させる係数データ発生手
    段と、各速度毎に一定スキャン毎に検出データと係数デ
    ータとの積和演算を行う積和演算手段と、各速度毎の積
    和演算結果の内の最大値を選択する最大値選択手段と、
    選択された最大値が所定スレッシュホールド値を越える
    データを目標のデータとして検出するスレッシュホール
    ド検出手段と、を有することを特徴とする目標検出装
    置。
  5. 【請求項5】 前記データ検出手段から出力される2値
    化したデータからドップラ周波数を検出するドップラ周
    波数検出手段と、検出されたドップラ周波数から目標の
    移動速度を計算する速度計算手段と、最大値選択手段の
    出力に対応する移動速度と前記速度計算手段から得られ
    る移動速度とを比較してその差が設定した許容誤差値以
    下ならば目標と判定して目標のデータを出力する速度判
    定手段と、を備えることを特徴とする請求項4記載の目
    標検出装置。
  6. 【請求項6】 レーダ受信信号を入力として目標のデー
    タを検出する目標検出装置において、レーダ受信信号を
    2値化するデータ検出手段と、前記2値化したデータを
    一定距離毎に抽出して検出データを出力するサンプリン
    グ手段と、前記2値化したデータの方位を検出して方位
    データを出力する方位検出手段と、前記検出データと前
    記方位データから直交座標のX座標データ及びY座標デ
    ータを出力する座標変換手段と、一定スキャン分のX座
    標データ及びY座標データをそれぞれ保持する保持手段
    と、想定する目標の最大速度を上限として0から最大速
    度までを複数の速度に分割して目標のデータが各速度毎
    に一定スキャン分のX座標データ及びY座標データに存
    しているはずの位置に対応する係数データをそれぞれ
    発生させる係数データ発生手段と、各速度毎に一定スキ
    ャン毎にX座標データ及びY座標データとそれぞれの係
    数データとの積和演算を行う積和演算手段と、各速度毎
    の積和演算結果の内の最大値をそれぞれ選択する最大値
    選択手段と、選択された最大値が所定スレッシュホール
    ド値を越えるデータを目標のX座標データ及びY座標デ
    ータとしてそれぞれ検出するスレッシュホールド検出手
    段と、前記スレッシュホールド検出手段により検出され
    たX座標データ及びY座標データが同時に検出された場
    合に目標のデータとして判定する相関検出手段とを有す
    ることを特徴とする目標検出装置。
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