JP5036392B2 - 目標検出装置 - Google Patents
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Description
式(1)において、右辺第1項はCPI k−1からkまでのtrack score増分、右辺第2項はCPI k−1までのtrack scoreを表す。したがって、CPI kまでのtrack scoreは、各CPIから次CPIに至るtrack score増分を算出し、それを累積することで得られる。
以下、図を用いて、この発明の実施の形態1に係る目標検出装置について説明する。
図1は、実施の形態1による目標検出装置の構成を示している。目標検出装置は、受信手段1と、信号再現手段2と、コヒーレント積分手段3と、閾値手段6とを備えて構成される。なお、この実施の形態は積分路探索の処理に特徴を有するので、センサを含む受信処理の説明は省略している。
信号再現手段2では、A/D変換後の受信ビデオに複数通りのパルスヒット分の雑音系列を信号に付加し、雑音付加後の信号の加算平均をとる。
受信手段1からは図3(a)のようにパルスヒット毎にA/D変換後の受信ビデオが出力される。この受信ビデオは一定のサンプリング周期でサンプリングされたものであり、そのサンプリング数をLとおく。このサンプル毎のデータをレンジビンと呼び、レンジビンは番号毎に受信ビデオI(実部)、Q(虚部)の振幅データを含む。
信号再現手段2では、まず、1CPI分のパルスヒット毎の受信ビデオを集め、図2に示すメモリ201に蓄える。
次に、受信ビデオ並び替え部202によって、レンジビン番号毎にパルスヒット分のデータをメモリ201から取り出し、データ系列をレンジビン番号毎にM個のパルスヒットに並び替える。その結果、受信ビデオのデータ系列としては図3(b)のようになる。
さらに、雑音発生部203によってパルスヒット分のN種類の雑音系列をランダムに発生させる。これらのN種類の雑音系列は雑音系列毎に雑音加算部204によって受信ビデオ並び替え部202の出力である並び替え後の受信ビデオのデータ系列に加算される。この加算処理は図3(c)のように雑音系列毎に実施し、雑音系列毎の加算結果は図2の加算平均部205に入力され、加算平均部205によって加算平均される。その結果、図3(d)のように加算平均後の信号が取り出され、コヒーレント積分手段3へ出力される。
図4は、実施の形態2による目標検出装置の構成を示している。目標検出装置は、受信手段1と、信号再現処理2と、コヒーレント積分手段3と、積分路探索手段4と、ノンコヒーレント積分手段5と、閾値処理手段6とを備えて構成される。なお、この実施の形態は積分路探索の処理に特徴を有するので、センサを含む受信処理の説明は省略している。
受信手段1からはパルスヒット毎にA/D変換後の受信ビデオが出力される。
この受信ビデオは一定のサンプリング周期でサンプリングされたものであり、そのサンプリング数をLとおく。このサンプル毎のデータをレンジビンと呼び、レンジビンは番号毎に受信ビデオI(実部)、Q(虚部)の振幅データを含む。
信号再現手段2では、1CPI分のパルスヒット毎の受信ビデオを集め、レンジビン番号毎にパルスヒット分のデータを取り出し、データ系列をレンジビン番号毎にM個のパルスヒットに並び替える。
また、信号再現手段2では、パルスヒット分のN種類の雑音系列を発生させ、N種類の雑音系列毎に並び替え後の受信ビデオのデータ系列に加算平均する。
本実施の形態2における実施の形態1との相違点としては、付加する雑音系列数を低めにしている点である。その弊害として誤警報が頻発することを防止するため、本実施の形態においては、ノンコヒーレント積分手段により誤警報を抑圧する構成としている。
FFT処理はCPI単位で実施し、CPI間はノンコヒーレント積分となるが、FFT結果を同一の信号処理セル同士で積分すると、図5のように信号処理セルがゆらぐ場合や目標の移動がCPI間で発生する場合は積分損失が発生する。そこで積分損失が無い様にノンコヒーレント積分処理前に積分路探索手段にて検出セルを探索する。
403は積分路探索部であり、信号処理セル毎にCPI間の推移の可能性を考慮した積分路を図6のように設定する。図6において、縦方向は信号処理セルを表しており、コヒーレント積分手段3によって得られたFFTの結果である。ここではFFTポイント数をMとおく。また、横方向はCPI番号を表している。積分路探索部403では全信号処理セルのCPI間の遷移を図5のように考える。
404は積分路評価部であり、積分路探索部403によって設定された積分探索路を評価する。積分路はtrack scoreで評価するが、現CPIにおける信号処理セルへの前CPIからの遷移についてはtrack scoreの最上位の信号処理セルを選択しておく。選択されたセルはCPI、信号処理セル毎に第2のメモリ407に蓄えられる。積分路評価部404の処理はノンコヒーレント積分するCPI数分実施する。
405は振幅用確率密度関数設定部であり、K通りの振幅期待値からなる複数の振幅期待値に基づき、積分路評価部404で用いるための目標の振幅期待値に対する確率密度関数を定義する。
406は信号処理セル間推移確率設定部であり、積分路評価部404で用いるための各信号処理セルから次信号処理セルに推移する確率を設定する。
408は状態量更新部であり、積分評価部404からの出力に基づいて各信号処理セルの状態変数ベクトルを算出し、信号処理セル間推移確率設定部406に入力する。
409は積分路抽出部であり、第2のメモリ407によって蓄えられたCPI、信号処理セル毎の積分路を逆方向に辿り、ノンコヒーレント積分時の積分路を抽出する。
信号再現手段2では、A/D変換後の受信ビデオに複数通りのパルスヒット分の雑音系列を信号に付加し、雑音付加後の信号の加算平均をとる。
受信手段1からは図3(a)のようにパルスヒット毎にA/D変換後の受信ビデオが出力される。この受信ビデオは一定のサンプリング周期でサンプリングされたものであり、そのサンプリング数をLとおく。このサンプル毎のデータをレンジビンと呼び、レンジビンは番号毎に受信ビデオI(実部)、Q(虚部)の振幅データを含む。
次に、受信ビデオ並び替え部202によって、レンジビン番号毎にパルスヒット分のデータを取り出し、データ系列をレンジビン番号毎にM個のパルスヒットに並び替える。その結果、受信ビデオのデータ系列としては図3(b)のようになる。
さらに、雑音発生部203によってパルスヒット分のN種類の雑音系列を発生させる。N種類の雑音系列は雑音系列毎に雑音加算部204によって受信ビデオ並び替え部202の出力である並び替え後の受信ビデオのデータ系列に加算する。この加算処理は図3(c)のように雑音系列毎に実施し、雑音系列毎の加算結果は図2の加算平均部205によって加算平均される。その結果、図3(d)のように加算平均後の信号が取り出され、コヒーレント積分手段3へ出力される。
まず、振幅検波部401は、信号処理セル毎のコヒーレント積分結果Vk(j)から、下式(3)のように振幅値Ak(j)を算出する。その結果はCPI毎に第1のメモリ402に蓄えられる。
積分路探索部403は、信号処理セル毎にCPI間の移動を考慮した積分路を図6に示すように探索し、積分路評価部404により、その探索路を評価する。
探索路の評価は下式(4),(5)に示すtrack scoreを使用する。
ここで、Akは図6に示すCPI kにおける信号処理セルの集まりである。
式(4)において、右辺第1項はCPI k−1からkまでのtrack score増分、右辺第2項はCPI k−1までのtrack scoreを表す。したがって、CPI kまでのtrack scoreは、各CPIから次CPIに至るtrack score増分を算出し、それを累積することで得られる。
式(5)において、右辺第1項は目標が信号処理セルAk−1からAkに推移する確率、右辺第2項は目標がθkに存在した場合の受信信号の振幅値zkの確率密度(目標の振幅モデルより算出)ならびに受信機雑音振幅値の確率密度の尤度比である。
例えばCPI番号1から太線の白丸印で示したCPI番号2、信号処理セル番号1への推移を考える。
この信号処理セルへはCPI番号1の信号検出セルから3本の矢印が繋がっている。この矢印は、CPI番号1から太線の白丸印で示したCPI番号2、信号処理セル番号1への推移の可能性があることを示している。
積分路評価部404では、この3本の矢印で現される推移を式(4),(5)を用いて評価する。その結果、track scoreが最大(または最小)となる信号処理セルからの推移を最良の推移として、CPI番号2信号処理セル1へのCPI番号1からの推移結果として第2のメモリ407に記録する。この処理を全信号処理について適用する。
ここで、式(5)右辺第2項は信号処理セルの持つ振幅に対する尤度比を表しており、これが大きいほど目標である可能性が高い。
そこで、式(6)の如く、振幅用確率密度関数設定部405によってK通りの振幅期待値からなる複数の振幅期待値に基づき、目標の振幅期待値に対する確率密度関数p(zk|Ak)を定義する。また、式(5)右辺第1項は、目標が信号処理セルAk−1からAkに推移する確率を表すが、この発明の本実施の形態では、式(7),(8)に示すように、信号処理セル間推移確率設定部406によって推移確率P(Ak|Ak−1)を算出する。
なお、式(7)において、P0は設定パラメータ、Lは目標の運動を考慮して決まる次CPIへの信号処理セル最大推移数である。
Lの設定方法としては、例えば、式(8)のように目標の加速度を考慮して決める。
式(8)においてamaxは目標の最大加速度、Δaは信号処理における加速度分解能である。
信号処理セル毎のCPI番号1から2への遷移が求まった結果、各信号処理セルの状態変数ベクトルxk,jが状態量更新部408により式(9)のように導出可能である。
式(9)により状態変数ベクトルxk,jを得た後、1CPI先の状態変数ベクトルxk+1,lの予測処理を式(10)によって実施する。
この結果、CPI番号kからCPI番号(k+1)に対する信号処理セルの予測推移Ak+1(l)が式(12)によって決まる。
この結果を、信号処理セル間推移確率設定部406に戻し、推移確率P(Ak|Ak−1)を式(14)のように定義する。
図7はCPI番号毎の信号処理セルを示している。縦方向が信号処理セル番号(FFTポイント番号)、横方向がCPI番号を意味する。図中の矢印が積分路探索手段4によって抽出された積分路を表す。
移動補償型ノンコヒーレント積分手段5では、抽出された積分路を参照し、最終CPI番号において抽出された信号処理セルに各CPI番号における信号処理セルを合わせるように図8のようにシフトさせる。
この処理を目標数分繰り返す。目標数とは、積分路探索手段3においてCPI番号nにおいて抽出された信号処理セルの数に相当する。
図9は、実施の形態3による目標検出装置の構成を示している。ここでは、この発明の要旨とする部分のみを説明する。
図9において、積分路探索手段7はコヒーレント積分手段3の出力を入力し、ノンコヒーレント積分時における信号処理セルのゆらぎや目標の加速度運動に伴う信号処理セルの推移を考慮した積分路を探索する。
他の構成については、実施の形態2と同様であるため、同一符号を付して示し、以下の説明においては、主に相違点について説明し、同一の動作については説明を省略する。
703は積分路探索部であり、信号処理セル毎にCPI間の推移の可能性を考慮した積分路を図6のように設定する。
図6において、縦方向は信号処理セルを表しており、コヒーレント積分手段3によって得られたFFTの結果である。ここではFFTポイント数をMとおく。また、横方向はCPI番号を表している。積分路評価部では全信号処理セルのCPI間の遷移を図6のように考える。
706は信号処理セル間推移確率設定部であり、積分路評価部704で用いるための各信号処理セルから次信号処理セルに推移する確率を設定する。
708は状態量更新部であり、積分路評価部704からの出力に基づいて各信号処理セルの状態変数ベクトルを算出し、信号処理セル間推移確率設定部706に入力する。
まず、振幅検波部701は、信号処理セル毎のコヒーレント積分結果Vk(j)を下式(15)のように振幅値Ak(j)を算出する。その結果はCPI毎に第1のメモリ702に蓄えられる。
積分路探索部703は、信号処理セル毎にCPI間の移動を考慮した積分路を図6に示すように探索し、積分路評価部704により、その探索路を評価する。
探索路の評価は、式(16),(17)に示すtrack scoreを使用する。
ここで、Akは図6に示すCPI kにおける信号処理セルの集まりである。
式(16)において、右辺第1項はCPI k−1からkまでのtrack score増分、右辺第2項はCPI k−1までのtrack scoreを表す。したがって、CPI kまでのtrack scoreは、各CPIから次CPIに至るtrack score増分を算出し、それを累積することで得られる。
式(17)において右辺第1項は目標が信号処理セルAk−1からAkに推移する確率、右辺第2項は目標がθkに存在した場合の受信信号の振幅値zkの確率密度(目標の振幅モデルより算出)ならびに受信機雑音振幅値の確率密度の尤度比である。
例えばCPI番号1から太線の白丸印で示したCPI番号2、信号処理セル番号1への推移を考える。
この信号処理セルへはCPI番号1の信号検出セルから3本の矢印が繋がっている。この矢印は、CPI番号1から太線の白丸印で示したCPI番号2、信号処理セル番号1への推移の可能性があることを示している。
積分路評価部704では、この3本の矢印で現される推移を式(16),(17)を用いて評価する。その結果、track scoreが最大(または最小)となる信号処理セルからの推移を最良の推移として、CPI番号2信号処理セル1へのCPI番号1からの推移結果として第2のメモリ707に記録する。この処理を全信号処理について適用する。
従来の信号検出装置においては、目標の振幅期待値に基づき唯一の確率密度関数を定義するが、この発明の本実施の形態においては信号再現処理によって振幅期待値が未知となる。
そこで、式(18)の如く、振幅用確率密度関数設定部705によってK種類の振幅期待値に基づき、信号処理セルの振幅に対する確率密度関数p(zk|Ak)を定義する。
また、式(17)右辺第1項は目標が信号処理セルAk−1からAkに推移する確率を表すが、実施の形態1と同様な処理であるため省略する。
確率密度関数更新周期A CPI毎にtrack score値が最大となる信号処理セルの振幅値を参照し、式(18)で示されるK種類の振幅期待値に基づく確率密度関数p(zk|Ak)の尤度を評価する。
一方、式(20)のように尤度値が基準値B未満の場合はその確率密度関数に対する重み付けを減らす。すなわち、重み付け値εiからΔεを減算する。
なお、Δεの値は予め設定された所定の値であるが、諸条件等に基づいて適宜決定してよいものとする。
図10は、実施の形態4による目標検出装置の構成を示している。ここではこの発明の要旨とする部分のみを説明する。
図10において、積分路探索手段8はコヒーレント積分手段3の出力を入力し、ノンコヒーレント積分時における信号処理セルのゆらぎや目標の加速度運動に伴う信号処理セルの推移を考慮した積分路を探索する。なお、本実施の形態においては、信号処理セルの振幅値の尤度値を評価することにより、目標の積分路を探索する。
他の構成については、実施の形態2と同様であるため、同一符号を付して示し、以下の説明においては、主に相違点について説明し、同一の動作については説明を省略する。
803は積分路探索部であり、信号処理セル毎にCPI間の推移の可能性を考慮した積分路を図6のように設定する。
図6において、縦方向は信号処理セルを表しており、コヒーレント積分手段3によって得られたFFTの結果である。ここではFFTポイント数をMとおく。また、横方向はCPI番号を表している。積分路評価部では全信号処理セルのCPI間の遷移を図6のように考える。
804は積分路評価部であり、積分路探索部803によって設定された積分探索路を評価する。積分路はtrack scoreで評価するが、現CPIにおける信号処理セルへの前CPIからの遷移についてはtrack scoreの最上位の信号処理セルを選択しておく。
選択されたセルはCPI、信号処理セル毎に第2のメモリ807に蓄えられる。
積分路評価部の処理はノンコヒーレント積分するCPI数分実施する。
806は信号処理セル間推移確率設定部であり、積分路評価部804で用いるための各信号処理セルから次信号処理セルに推移する確率を設定する。
808は状態量更新部であり、積分路評価部804からの出力に基づいて各信号処理セルの状態変数ベクトルを算出し、信号処理セル間推移確率設定部806に入力する。
まず、振幅検波部801は、信号処理セル毎のコヒーレント積分結果Vk(j)を式(21)のように振幅値Ak(j)を算出する。その結果はCPI毎に第1のメモリ802に蓄えられる。
積分路探索部803は、信号処理セル毎にCPI間の移動を考慮した積分路を図6に示すように探索し、積分路評価部804により、その探索路を評価する。
探索路の評価は、式(22),(23)に示すtrack scoreを使用する。
ここで、Akは図6に示すCPI kにおける信号処理セルの集まりである。
式(23)において右辺第1項は、目標が信号処理セルAk−1からAkに推移する確率、右辺第2項は目標がθkに存在した場合の受信信号の振幅値zkの確率密度(目標の振幅モデルより算出)ならびに受信機雑音振幅値の確率密度の尤度比である。
例えばCPI番号1から太線の白丸印で示したCPI番号2、信号処理セル番号1への推移を考える。
この信号処理セルへはCPI番号1の信号検出セルから3本の矢印が繋がっている。この矢印は、CPI番号1から太い丸印で示したCPI番号2、信号処理セル番号1への推移の可能性があることを示している。
振幅用確率密度関数設定部805では、K種類の振幅期待値に基づき、信号処理セルの振幅に対する確率密度関数を定義する。
また、式(23)右辺第1項は、目標が信号処理セルAk−1からAkに推移する確率を表すが、実施の形態1と同様な処理であるため省略する。
確率密度関数更新周期A CPI毎にtrack score値が最大となる信号処理セルの振幅値を参照し、式(24)で示されるK種類の振幅期待値に基づく確率密度関数の尤度を評価する。
K種類の確率密度関数の尤度を評価し、式(25)のように尤度値が基準値B以上の場合はその確率密度関数に対する重み付けを増やす。すなわち、重み付け値εiにΔεを加算する。
一方、式(26)のように尤度値が基準値B未満の場合は、その確率密度関数に対する重み付けを減らす。すなわち、重み付け値εiからΔεを減算する。
これらの処理をA CPI処理毎に実施することで確率密度関数に対する重み付けを更新する。
なお、これらの処理により、ある確率密度関数に対する重み付け係数εiが所定の閾値C未満となった場合は、その確率密度関数は棄却し、式(27)のように重み付け係数値を強制的に0とする。
ここで、Δεの値は実施の形態3と同様に適宜予め決定しておくものとする。
図11は、実施の形態4による目標検出装置の構成を示している。ここではこの発明の要旨とする部分のみを説明する。
図11において、積分路探索手段9はコヒーレント積分手段3の出力を入力し、ノンコヒーレント積分時における信号処理セルのゆらぎや目標の加速度運動に伴う信号処理セルの推移を考慮した積分路を探索する。なお、本実施の形態においては、信号処理セルの振幅値の尤度値を評価することにより、目標の積分路を探索する。
他の構成については、実施の形態2と同様であるため、同一符号を付して示し、以下の説明においては、主に相違点について説明し、同一の動作については説明を省略する。
903は積分路探索部であり、信号処理セル毎にCPI間の推移の可能性を考慮した積分路を設定する。
904は積分路評価部であり、積分路探索部903によって設定された積分探索路を評価する。積分路はtrack scoreで評価するが、現CPIにおける信号処理セルへの前CPIからの遷移についてはtrack scoreの最上位の信号処理セルを選択しておく。
選択されたセルはCPI、信号処理セル毎に第2のメモリ907に蓄えられる。
積分路評価部の処理はノンコヒーレント積分するCPI数分実施する。
906は信号処理セル間推移確率設定部であり、積分路評価部904で用いるための各信号処理セルから次信号処理セルに推移する確率を設定する。
908は状態量更新部であり、積分路評価部904からの出力に基づいて各信号処理セルの状態変数ベクトルを算出し、信号処理セル間推移確率設定部906に入力する。
909は積分路抽出部であり、第2のメモリ907によって蓄えられたCPI、信号処理セル毎の積分路を逆方向に辿り、ノンコヒーレント積分時の積分路を抽出する。
まず、振幅検波部901は、信号処理セル毎のコヒーレント積分結果Vk(j)を式(28)のように、振幅値Ak(j)を算出する。その結果はCPI毎に第1のメモリ902に蓄えられる。
積分路探索部903は、信号処理セル毎にCPI間の移動を考慮した積分路を探索し、その探索路を評価する。
探索路の評価は、式(29),(30)に示すtrack scoreを使用する。
ここで、AkはCPI番号kにおける信号処理セルの集まりである。
式(29)において、右辺第1項はCPI k−1からkまでのtrack score増分、右辺第2項はCPI k−1までのtrack scoreを表す。したがって、CPI kまでのtrack scoreは、各CPIから次CPIに至るtrack score増分を算出し、それを累積することで得られる。
式(30)において右辺第1項は目標が信号処理セルAk−1からAkに推移する確率、右辺第2項は目標がθkに存在した場合の受信信号の振幅値zkの確率密度(目標の振幅モデルより算出)ならびに受信機雑音振幅値の確率密度の尤度比である。
そこで、振幅用確率密度関数設定部905では、K種類の振幅期待値に基づき信号処理セルの振幅に対する確率密度関数を定義する。
K種類の振幅期待値の設定方法としては、振幅期待値の平均をM、その標準偏差をRとする正規乱数に従い、K種類の振幅期待値を図12の如く発生させる。
なお、標準偏差については一定値σを与える。
図12における曲線は、平均がM、標準偏差がRの正規分布関数を表しており、振幅用確率密度関数設定部905では、この分布に従って正規乱数を発生させ、それによりK種類の振幅期待値を決定する。
但し、確率密度関数更新周期A CPI毎にtrack score値が最大となる信号処理セルの振幅値を参照し、式(31)で示されるK種類の振幅期待値に基づく確率密度関数p(zk|Ak)の尤度を評価する。
K種類の確率密度関数の尤度を評価し、その尤度が基準値B未満の場合はその確率密度関数の期待値を図13の下段に示す如く尤度の高い確率密度関数期待値に統合し、再度正規乱数を発生させ期待値を作成する。
図14は、実施の形態5による目標検出装置の構成を示している。ここではこの発明の要旨とする部分のみを説明する。
実施の形態6では、実施の形態1〜4までの処理を複数回繰り返すことで異なる信号処理フレームで複数フレームでの信号検出結果を得る。
複数フレームでの信号検出結果より、目標の測位を行うことを目的とする。
いま、目標の未知数を、基準時刻t0における北基準直交座標系での位置、速度の6次元ベクトルと定義し、目標の運動モデルとして等速直線運動を仮定すると、信号処理フレーム時刻tにおける目標の位置、速度は、式(34)〜(39)で記述できる。
Claims (6)
- 目標からの反射パルスを一定のサンプリング周期で受信し、パルスヒット毎の受信データをA/D変換する受信手段と、
A/D変換後の上記受信データをサンプル毎に並び替え、上記パルスヒット分の複数種類の雑音系列を発生させて、並び替え後の上記受信データに当該雑音系列を付加し、雑音付加後の上記受信データの加算平均を算出することにより、上記受信データのデータ系列である受信ビデオに信号再現する信号再現手段と、
信号再現後の上記受信ビデオに対して、サンプリングの同一時間の受信信号をパルス繰り返し方向にFFT処理を行うFFT処理手段と、
上記FFT処理手段の演算結果を所定の閾値と比較して、上記閾値を超えた場合に目標検出として判定する閾値手段と
を備えたことを特徴とする目標検出装置。 - 目標からの反射パルスを一定のサンプリング周期で受信し、パルスヒット毎の受信データをA/D変換する受信手段と、
A/D変換後の上記受信データをサンプル毎に並び替え、上記パルスヒット分の複数種類の雑音系列を発生させて、並び替え後の上記受信データに当該雑音系列を付加し、雑音付加後の上記受信データの加算平均を算出することにより、上記受信データのデータ系列である受信ビデオに信号再現する信号再現手段と、
信号再現後の上記受信ビデオに対して、サンプリングの同一時間の受信信号をパルス繰り返し方向にFFT処理を行うFFT処理手段と、
上記FFT処理手段の演算結果に基づいて信号処理セルの複数の推移を求め、上記複数の推移の中から、上記目標の積分路を探索する積分路探索手段と、
上記積分路探索手段によって得られた積分路に基づいて、上記FFT処理手段の演算結果を補償し、補償された演算結果に対してノンコヒーレント積分を行う移動補償型ノンコヒーレント積分手段と、
上記移動補償型ノンコヒーレント積分手段の積分結果を所定の閾値と比較して、上記閾値を超えた場合に目標検出として判定する閾値手段と
を備えたことを特徴とする目標検出装置。 - 上記積分路探索手段は、信号処理セルの振幅値の尤度値を評価することにより上記目標の積分路を探索するものであって、
上記信号処理セルの振幅値の確率密度関数の期待値の重みは上記尤度値の結果に基づいて更新される
ことを特徴とする請求項2に記載の目標検出装置。 - 上記積分路探索手段は、信号処理セルの振幅値の尤度値を評価することにより上記目標の積分路を探索するものであって、
上記信号処理セルの振幅値の確率密度関数の期待値の重みは上記尤度値の結果に基づいて更新され、
重みを更新した結果、当該重みが閾値未満となった場合に、当該確率密度関数は棄却される
ことを特徴とする請求項2に記載の目標検出装置。 - 上記積分路探索手段は、信号処理セルの振幅値の尤度値を評価することにより上記目標の積分路を探索するものであって、
上記信号処理セルの振幅値の確率密度関数の期待値は正規乱数で決定され、
最良経路の確率密度の尤度比から尤度の低い確率密度関数を棄却し、尤度の高い確率密度関数と統合後、再度乱数による確率密度関数を生成する
ことを特徴とする請求項2に記載の目標検出装置。 - 上記閾値手段からの検出信号が入力され、それらの検出信号が同一目標からのものか否かを判定する相関手段と、
上記相関手段によって同一目標からの信号と判定された検出信号を用いて、最小二乗法により直交座標系における上記目標の位置および速度ベクトルを算出する測位手段と
をさらに備えたことを特徴とする請求項2ないし5のいずれか1項に記載の目標検出装置。
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